JPWO2008066003A1 - ニッケル及び/又は銅の定量方法、ならびにそれに用いる装置 - Google Patents
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Abstract
試料液中に含まれる極微量のニッケル及び/又は銅を現場で簡便に定量可能なニッケル及び/又は銅の定量方法、ならびにそれに用いる装置を提供する。ニッケル及び/又は銅の定量方法は、未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液にニッケル及び銅と錯体を形成する錯体形成剤を添加して、発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程と、発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体からニッケル及び/又は銅を定量する工程とを備える。
Description
本発明は、試料液に極微量に含まれるニッケル及び/又は銅を簡易に定量する方法ならびにそれに用いる装置に関する。
従来、ニッケル、銅の定量方法としては、誘導プラズマ発光分光法、黒鉛炉原子吸光法等が知られていた。しかし、このような定量方法は、大型で高価な装置を必要とし、現場での試料分析には不向きであった。
また、ニッケルにおいてはジメチルグリオキシムによる吸光光度法がある(例えばJISG1216参照)。しかし、この方法は、抽出溶媒としてクロロホルムを使用するため、廃液処理の点で問題があった。さらに、この方法では検出感度に限界があり、ppbレベルのニッケル濃度を測定することは困難であった。また銅においても、ジエチルジチオカルバミド酸を用いた吸光光度法がある(JISK0102参照)。しかし、この方法もppbレベルの銅濃度を測定することが困難で、十分な感度が得られていない。
そのため、例えば、半導体デバイスの製造プロセスで使用される半導体研磨用スラリーや半導体洗浄用薬液等のように、ppbレベルの微量イオンの検出が必要とされるような測定において、適当な方法が存在しなかった。そこで、このような溶液中に微量に存在するニッケルや銅を現場で容易に定量可能な方法が求められていた。
JISG1216 JISK0102
JISG1216 JISK0102
本発明の目的は、試料液中に生まれる極微量のニッケル及び/又は銅を現場で簡便に定量可能なニッケル及び/又は銅の定量方法、ならびにそれを用いる装置を提供することにある。
本発明のニッケル及び/又は銅の定量方法は、未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液にニッケル及び銅と錯体を形成する錯体形成剤を添加して、発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程と、発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体からニッケル及び/又は銅を定量する工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明のニッケル及び/又は銅の定量装置は、未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液ラインから一定時間毎に試料液を採取する試料管と、前記試料液中のニッケル及び銅と錯体を形成する錯体形成剤を収容する錯体形成剤収容タンクと、前記錯体形成剤収容タンクから送られる錯体形成剤と、前記試料管から送られる試料液とを反応させて、有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する反応槽と、前記反応槽から送られる有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を定量する定量手段と、を具備することを特徴とする。
ここで、前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程の前に、必要に応じて、試料液を前ろ過する工程、試料液に塩析剤を添加する工程、pH調整剤を添加する工程、マスキング剤を添加する工程、から選ばれる少なくとも1つ以上の前処理工程を行なうようにしても良い。ここで、複数の前処理工程を行なう場合において、これら前処理工程の順番は、他の工程を阻害しないものであれば、その順番は特に限定されるものではない。
定量装置においては、これらの前処理工程を行なうために、それぞれ対応する薬剤タンクとこの薬剤タンクから送られる薬剤と試料液とを混合させる混合槽を、その工程ごとに用意すればよい。例えば、全ての前処理工程を行なう装置とした場合、試料液に塩析剤を添加するタンクと、塩析剤タンクから送られる薬液と試料液とを反応させる第1の反応槽と、試料液のpHを調整する薬液を収容するpH調整剤タンクと、pH調整剤タンクから送られる薬液と第1の反応槽から送られる試料液とを反応させる第2の反応槽と、pHが調整された試料液中のニッケル及び銅以外の共存金属の妨害を抑止するマスキング剤を収容するマスキング剤タンクと、マスキング剤タンクから送られるマスキング剤と第2の反応槽から送られる試料液とを反応させる第3の反応槽と、マスキング剤が添加された試料液中のニッケル及び銅と錯体を形成する錯体形成剤を収容する錯体形成剤収容タンクと、錯体形成剤収容タンクから送られる錯体形成剤と第3の反応槽から送られる試料液とを反応させて、有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する第4の反応槽と、第4の反応槽から送られる有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を定量する定量手段とを具備するようにすればよい。このとき、定量手段の前に、ニッケル錯体及び/又は銅錯体を捕捉するろ過膜を有するろ過器を設けることが好ましい。このとき、定量手段においては、ろ過膜で捕捉されたニッケル及び/又は銅錯体を定量するようにすればよい。
上記構成によれば、試料液中に含まれる極微量のニッケル及び/又は銅を現場で簡便に定量することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液について、共存物の妨害を避けてニッケル及び/又は銅を選択的に分離するために、予め、微粒子を除去することが好ましい。この微粒子を除去するのに用いるフィルターの孔径は、通常0.015〜12μmの範囲、好ましくは0.015〜3.0μmの範囲である。また、試料液のpHを適宜調整しておくことが好ましく、通常pHは6〜14の範囲、好ましくは7〜12の範囲とする。pHを調整する場合には、酸性溶液、アルカリ性溶液、緩衝剤などの薬液を使用する。緩衝剤としては、アンモニウム塩、グリシン、ザルコシンなどのアミノ酸、アミン類、ホウ砂、ホウ酸塩、リン酸塩、トリス緩衝剤、グッド緩衝剤等を使用することが好ましい。試料液が好ましいpH範囲外である場合は中和処理をする必要があり、試料液が酸性の場合は、アルカリ金属の水酸化物で中和することが好ましく、試料液がアルカリ性の場合は無機酸で中和することが好ましい。なかでも、塩の溶解度が高く、不純な金属と錯体を形成しにくい硝酸や過塩素酸が好ましい。
試料液が、例えば半導体デバイスの製造プロセスで使用される半導体研磨用スラリー、半導体洗浄用薬液などの場合には、研磨砥粒や薬液の成分等と除去する必要があり、含有するニッケル及び/又は銅を固相抽出や溶媒抽出によって抽出することが好ましい。固相抽出法では、例えばイオン交換樹脂やキレート樹脂を使用することが好ましい。溶媒抽出法では、配位子としてジメチルグリオキシム及びその誘導体、ジフェニルチオカルバゾン(ジチゾン)及びその誘導体、β−ジケトン類、8−キノリノール(オキシン)及びその誘導体、ジエチルジチオカルバミン酸塩及びその類縁体などが好ましい。抽出溶剤としては、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン、ニトロベンゼン、トルエン、ヘキサン、メチルイソブチルケトンなど水と混合すると2層を形成する溶剤、又はこれらの混合液、アセトンやエタノールなどを含む混合液が好ましい。逆抽出剤としては塩酸、硝酸、硫酸、過塩素酸等が好ましい。
次に、前記処理を行った試料液にマスキング剤を添加することで、試料液中に共存するニッケル及び/又は銅以外の金属の妨害を抑止する。マスキング剤としては、例えば、クエン酸塩、酒石酸塩などの有機カルボン酸塩、チオ硫酸塩、アンモニウム塩、シアン化物、硫化物、エチレンジアミン、フッ化物、ヨウ化物、トリエタノールアミン、エチレンジアミン四酢酸塩などのアミノポリカルボン酸塩が挙げられ、なかでもチオ硫酸ナトリウムが好ましい。
試料液に塩析剤を添加することで、試料液中に溶解したニッケル及び銅錯体の微粒子状化を促進させる。塩析剤としては、例えば、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩などが挙げられるが、測定対象であるニッケル及び/又は銅と錯体を生成したり、試料液に目的物である微粒子状のニッケル及び銅錯体以外の粒子を発生させたりしなければ特に限定されるものではない。
続けて、試料液に錯体形成剤を添加し、有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を生成させる。錯体形成剤としては、ニッケル及び銅と反応してニッケル及び銅の錯体を形成させるものであればよく、例えばオキシム化合物、アゾ化合物などが挙げられ、なかでもα−フリルジオキシムが好ましい。
有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を含む試料液を、ろ過膜に通してニッケル錯体及び/又は銅錯体の着色化合物をろ過膜上に捕集することで、分離濃縮し、ろ過膜を着色する。ろ過膜を着色させた試料液は、廃液される。ろ過膜としては、逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜が挙げられ、その孔径が0.015〜12μmの範囲、好ましくは0.015〜3.0μmである。また、その材質は、ニッケル錯体及び銅錯体を選択的に吸着する点から、例えば酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。その膜厚は、特に限定されるものではないが、通常6μm〜1mmの範囲で選ばれる。通液速度は、特に限定されるものではないが、ニッケル及び銅の定量的な吸着のためには、0.3ml/sec以下(但し、有効ろ過面積約120mm2)とすることが好ましい。
着色したろ過膜の色調や色の濃さの程度を比色定量することにより、ニッケル及び/又は銅の濃度を求めることができる。着色した色の濃さは、色調比較表により目視でも比色定量できるが、分光光度計などの計測器により数値化して定量することもできる。
以上説明したように、本実施形態のニッケル及び/又は銅の定量方法によれば、ニッケル及び/又は銅を含有する試料液から、固相抽出や溶媒抽出によりニッケル及び/又は銅を抽出し、マスキング剤、錯体形成剤を順に添加、混合して、生成した有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体からニッケル及び/又は銅の濃度を求めることで、例えば半導体研磨用スラリー等の試料液中にppbレベルで極微量に存在するニッケル及び/又は銅を現場で簡便に定量することができる。また、ろ過膜上でニッケル及び/又は銅の微粒子を濃縮することができるため、従来法の試料液を吸光光度法で定量する方法と比べて、高感度の定量が可能である。
なお、本実施形態では、試料液に錯体形成剤を加えて、有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成した後、これをろ過膜に通して、着色したろ過膜の色の濃淡を比色定量することで、ニッケル及び/又は銅の濃度を求めたが、ろ過膜を通さずに、光散乱強度からニッケル及び/又は銅を定量することもできる。光散乱強度の測定方法は、レーザ光又は白色光を照射して、微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体からの散乱光を検出し電気信号に変えて、微粒子数を計測する。この測定に使用する光散乱強度測定器としては、例えば大塚電子株式会社製のマルチアングル粒径解析システムDLS−7000等が挙げられる。
また、本実施形態では、試料液として半導体研磨用スラリー、半導体洗浄用薬液等を例示したが、これ以外に、例えば水道水、井戸水等の上水や飲料水などにも適用することができる。
次に、本実施形態のニッケル及び/又は銅の定量装置について説明する。図15は、本実施形態のニッケル及び/又は銅の定量装置を説明するための構成の一例を模式的に示す図である。本実施形態では、ニッケル及び/又は銅を含む試料液にろ過膜を通液した後、緩衝剤、マスキング剤、錯体形成剤を連続して効率よく混合、反応させるために、FIA(Flow Injection Analysis)を用いることができる。
ニッケル及び/又は銅の定量装置は、未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液が流れる試料液ライン1から試料液を採取する試料管2と、塩析剤を収容する塩析剤タンク3と、pH調整する薬液を収容するpH調整剤タンク4と、マスキング剤を収容するマスキング剤タンク5と、錯体形成剤を収容する錯体形成剤タンク6と、試料液と塩析剤とを混合して反応させる第1の反応槽7と、試料液とpH調整剤とを混合して反応させる第2の反応槽8と、マスキング剤とを混合して反応させる第3の反応槽9と、さらに錯体形成剤を混合して反応させる第4の反応槽10と、第4の反応槽10から送られる反応液をろ過するろ過器11と、ろ過膜表面の着色度を検出する検出器12と、ろ液を排出する排出ライン17から構成される。塩析剤、pH調整剤、マスキング剤、錯体形成剤を第1の反応槽7、第2の反応槽8、第3の反応槽9、第4の反応槽10に送るための配管には、それぞれポンプ13,14,15,16が取り付けられている。また、試料液の種類に応じて、不純微粒子を除去するろ過器、pHを調整するための酸やアルカリ溶液を収容する薬液タンク、固相抽出カラム、溶媒抽出カラムを反応槽の前に設けてもよく、ろ過器11や分光光度計などを使用しない代わりに光散乱強度計を用いてもよい。
まず、未知濃度のニッケル及び銅を含む試料液について、図15に示す試料液ライン1から一定時間毎で試料管2を通液して一定量の試料液を採取する。採取した試料液のpHは、pH調整剤タンク3からポンプ12を用いて送られたpH調整剤と流入した試料液を第1の反応槽6で混合し、上述した条件範囲内で調整される。pHが調整された試料液は、マスキング剤タンク4からポンプ13を用いて送られたマスキング剤と試料液を第2の反応槽7で混合し、共存する金属の妨害を抑止する。
続けて、錯体形成剤タンク5からポンプ14を用いて送られた溶液と、試料液を第3の反応槽8で混合、反応させて、有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を生成させる。
有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を含む試料液をろ過器9に送り、ろ過膜に通してニッケル錯体及び/又は銅錯体の着色化合物を選択的に吸着させて分離濃縮し、ろ過膜上に微粒子を捕捉する。ろ過膜を通過した試料液は、ライン11から排液される。
微粒子を捕捉着色したろ過膜の色調や色の濃さの程度により、検出器10でニッケル及び/又は銅の濃度を求める。着色した色の濃さは、色調比較表により目視でも比色定量できるが、分光光度計を用いて、可視光、紫外光、蛍光の吸光度から数値化して定量することもできる。また、生成した微粒子を、光散乱強度測定を用いて、ニッケル及び/又は銅の微粒子数や粒子径からニッケル及び/又は銅の定量をすることができる。
次に、図15に示したろ過器11、検出器12及びライン17について図16〜19を用いて詳細に説明する。
フィルターロール18Aは、図18で示される形状であり、フィルター(ろ過膜)のろ過部分18a以外は両面テープで覆われているフィルターシートが巻かれている。両面テープは円形にくり抜いてあり、ろ過部分18a以外は接液せず、試料液の漏洩を防ぐ働きをする。フィルターロール18Aは、自動的にフィルターを送るように設計され、フィルターを送る度に、フィルターロール18Bで巻き取られ、常に新しいろ過部分18aが供給される。
試料液導入口19は、図15のフローより供給される試料液が試料導入口19を通過し、フィルターのろ過部分18aでろ過される。試料導入口19は回転することで、フィルターを送り、次のろ過部分と試料導入口が合わさって次の試料液がろ過される。
試料液は、試料液排出用ろうと20を通過し、排液タンク21内に排液される。必要に応じて、排液ライン22より排液を排出する。
ろ過工程は、真空ポンプ23を用いた吸引ろ過によって行われ、吸引の強さはコック24で調整される。
試料液をろ過して、ろ過膜上に捕集された微粒子量を検出器25で数値化することで、ニッケル及び銅の定量ができる。
図17は、図16で示した例とは異なる形状のろ過膜を使用した場合である。使用するろ過膜は、図19で示されるターレット状であり、ろ過部分26でろ過を行う。保護フィルム27はろ過部分26以外の場所は円形にくり抜いてあり、試料液が漏洩を防ぐ。
図19のターレット状のろ過膜は、図17中の符号28に相当し、ターレット状ろ過膜28の中心部のみ固定化されてレコードのように回転する構造となっている。
試料液は、試料導入口29から導入され、シリンダー30と、試料液排出用ろうと17がターレット状ろ過膜25を挟み込み、ろ過部分と試料導入口が合わさり、試料液がろ過部分を通過する。ろ過が行われたろ過部分は回転し、次の新しいろ過部分と試料導入口が合わさり、次の試料液がろ過される。
試料液は、試料液排出用ろうと20を通過し、排液タンク21内に排液される。必要に応じて、排液ライン22より排液を排出する。
ろ過工程は、真空ポンプ23を用いた吸引ろ過によって行われ、吸引の強さはコック24で調整される。
試料液をろ過して、ろ過膜上に捕集された微粒子量を検出器25で数値化することで、ニッケル及び銅の定量ができる。
以上、図15で示されるFIAの末端部に図16又は図17を示した例について説明したが、図16及び図17の試料導入部に試料液を手動で流入させることも可能である。
次に、本発明の実施例について説明する。
[目視検出法を用いたニッケルの定量]
ニッケルと塩析剤として6mol/Lの硝酸ナトリウムを含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、0.63mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液を2ml、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム(東京化成工業株式会社)/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3、和光純薬工業株式会社)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、フィルターを取り出して室温で乾燥させ、着色の度合いを目視で比較した。その結果、図1に示すようにろ過膜の着色の度合いを目視で比較することでニッケルの濃度を見積もることができた。4.8mol/Lの硝酸ナトリウム共存においては共存させない場合と比べて着色が若干濃く観察でき、判定しやすくなるため好ましい。いずれの場合もppbレベルでの目視定量が可能であった。
ニッケルと塩析剤として6mol/Lの硝酸ナトリウムを含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、0.63mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液を2ml、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム(東京化成工業株式会社)/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3、和光純薬工業株式会社)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、フィルターを取り出して室温で乾燥させ、着色の度合いを目視で比較した。その結果、図1に示すようにろ過膜の着色の度合いを目視で比較することでニッケルの濃度を見積もることができた。4.8mol/Lの硝酸ナトリウム共存においては共存させない場合と比べて着色が若干濃く観察でき、判定しやすくなるため好ましい。いずれの場合もppbレベルでの目視定量が可能であった。
[反射型分光光度法を用いたニッケルの定量]
上述した操作で作製したろ過膜の着色の度合いを、ポータブルタイプの分光色差計(日本電色工業、NF−777)を用いて波長480nmで見積もった。分光色差計を使用した場合には、図2に示すように、シグナルの強度(反射吸光度)とニッケル濃度との間に一次の相関関係が認められ、サブppbオーダーでの高感度定量が可能であった。こちらの測定においても硝酸ナトリウム共存下における測定が、ニッケル濃度の変化に伴う反射吸光度の変化の度合いを大きくするため正確に濃度の定量を行い易くなることがわかる。
上述した操作で作製したろ過膜の着色の度合いを、ポータブルタイプの分光色差計(日本電色工業、NF−777)を用いて波長480nmで見積もった。分光色差計を使用した場合には、図2に示すように、シグナルの強度(反射吸光度)とニッケル濃度との間に一次の相関関係が認められ、サブppbオーダーでの高感度定量が可能であった。こちらの測定においても硝酸ナトリウム共存下における測定が、ニッケル濃度の変化に伴う反射吸光度の変化の度合いを大きくするため正確に濃度の定量を行い易くなることがわかる。
[目視検出法を用いたニッケル及び銅の定量]
ニッケル及び銅を含む試料溶液を、それぞれニッケルは0〜25ppb、銅は0〜50ppbの濃度にふった条件で、テフロン(登録商標)ビーカーに取り、硝酸ナトリウム水溶液、 4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム(東京化成工業株式会社)/エタノール溶液を2mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.5)3mLを加えて水で50mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、フィルターを取り出して室温で乾燥させ、着色の度合いを目視で比較した。その結果、図3に示すようにろ過膜の着色の度合いを目視で比較することでニッケル及び銅の濃度を見積もることができた。
ニッケル及び銅を含む試料溶液を、それぞれニッケルは0〜25ppb、銅は0〜50ppbの濃度にふった条件で、テフロン(登録商標)ビーカーに取り、硝酸ナトリウム水溶液、 4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム(東京化成工業株式会社)/エタノール溶液を2mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.5)3mLを加えて水で50mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、フィルターを取り出して室温で乾燥させ、着色の度合いを目視で比較した。その結果、図3に示すようにろ過膜の着色の度合いを目視で比較することでニッケル及び銅の濃度を見積もることができた。
[反射型分光光度法を用いたニッケル及び銅の定量]
また、上述した操作で作製したろ過膜の着色の度合いを、分光色差計(日本電色工業株式会社製、商品名:NF777)を用いてフィルターの色のa*値及びb*値を計測し、色相平面上にプロットした。その結果、図4に示すようにニッケル及び銅の濃度の各組み合わせにおける色の違いが平面上でのa*値及びb*値の組み合わせの違いとして反映し、ニッケル及び銅を同時に定量できることが分かった。
また、上述した操作で作製したろ過膜の着色の度合いを、分光色差計(日本電色工業株式会社製、商品名:NF777)を用いてフィルターの色のa*値及びb*値を計測し、色相平面上にプロットした。その結果、図4に示すようにニッケル及び銅の濃度の各組み合わせにおける色の違いが平面上でのa*値及びb*値の組み合わせの違いとして反映し、ニッケル及び銅を同時に定量できることが分かった。
[発光ダイオードと受光素子で構成されたセンサーを用いたニッケル及び銅の定量]
上述した操作で作製したろ過膜の着色の度合いを、ニッケルでは色センサー(キーエンス社製、デジタルR・G・Bセンサ CZ−H35S)を用い、銅では370nmの紫外線LED(日亜化学株式会社製、NSHU550;1mW)を発光源とし、検出部にはフォトダイオード(浜松ホトニクス株式会社製、S2386−18K)を用いて解析した。その結果、ニッケル及び銅の濃度度と反射受光量の間に一次の相関関係が認められ、ともにppbオーダーでの高感度定量が可能であった(図5,6)。
上述した操作で作製したろ過膜の着色の度合いを、ニッケルでは色センサー(キーエンス社製、デジタルR・G・Bセンサ CZ−H35S)を用い、銅では370nmの紫外線LED(日亜化学株式会社製、NSHU550;1mW)を発光源とし、検出部にはフォトダイオード(浜松ホトニクス株式会社製、S2386−18K)を用いて解析した。その結果、ニッケル及び銅の濃度度と反射受光量の間に一次の相関関係が認められ、ともにppbオーダーでの高感度定量が可能であった(図5,6)。
[透過型分光光度法を用いたニッケル及び銅の定量]
ニッケル、銅を含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液1mL、及びpH調整剤(0.1mol/LTAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、予めエタノールで親水化処理を施したニュクリポアーメンブレンフィルター(野村マイクロ・サイエンス(株)、孔径0.40μm)に通液したのち、シングルビーム型吸光光度計(日本分光、UVIDEC−210)を用いてろ過膜の着色の度合いを測定した。ここでは、ろ過膜が濡れた状態で(ろ過膜が乾いている場合は水で湿らせてから)2枚のスライドガラスに挟み込んで(図7)試料室内に固定し、未使用のろ過膜を参照として見かけの吸光度を測定した。なお、測定波長は350nm及び480nmとした。結果を図8に示す。銅濃度及びニッケル濃度ともに、見かけの吸光度との一次の相関関係が認められた。これにより上記2種の波長を利用することで、銅及びニッケルの同時定量が可能であることがわかった。
ニッケル、銅を含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液1mL、及びpH調整剤(0.1mol/LTAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、予めエタノールで親水化処理を施したニュクリポアーメンブレンフィルター(野村マイクロ・サイエンス(株)、孔径0.40μm)に通液したのち、シングルビーム型吸光光度計(日本分光、UVIDEC−210)を用いてろ過膜の着色の度合いを測定した。ここでは、ろ過膜が濡れた状態で(ろ過膜が乾いている場合は水で湿らせてから)2枚のスライドガラスに挟み込んで(図7)試料室内に固定し、未使用のろ過膜を参照として見かけの吸光度を測定した。なお、測定波長は350nm及び480nmとした。結果を図8に示す。銅濃度及びニッケル濃度ともに、見かけの吸光度との一次の相関関係が認められた。これにより上記2種の波長を利用することで、銅及びニッケルの同時定量が可能であることがわかった。
[光散乱強度測定を用いたニッケルの定量]
ニッケル及び塩析剤として6mol/Lの硝酸ナトリウムを含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて、ポリプロピレン製メスフラスコを用いて水で25mL定容としてよく振り混ぜたものを、マルチアングル粒径解析システム(大塚電子、DLS−7000)を用いて解析した。その結果、作製した液内に微細粒子の存在が確認された。また、散乱強度から算出される見かけの平均粒径とニッケル濃度との間に正の相関関係が認められた(図9)。
ニッケル及び塩析剤として6mol/Lの硝酸ナトリウムを含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて、ポリプロピレン製メスフラスコを用いて水で25mL定容としてよく振り混ぜたものを、マルチアングル粒径解析システム(大塚電子、DLS−7000)を用いて解析した。その結果、作製した液内に微細粒子の存在が確認された。また、散乱強度から算出される見かけの平均粒径とニッケル濃度との間に正の相関関係が認められた(図9)。
[電子顕微鏡によるろ過膜表面の観察]
ニッケルを含む試料溶液20mlをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、ろ過膜を取り出して室温で乾燥させ、走査型電子顕微鏡(日本電子、JSM−5200)を用いて表面を観察した。また、比較のため未使用のろ過膜表面、及び4.8mol/Lの硝酸ナトリウム水溶液を通したろ過膜の表面も同様に観察した。すると、硝酸ナトリウムの有無にかかわらず、ニッケル濃度が増加するにつれろ過膜の表面に微粒子状物質が捕捉されていく様子が確認でき、水のみを通したろ過膜、及び硝酸ナトリウム水溶液を通したろ過膜ともに、未使用のものと比べてほとんど変化がなかった。これらの結果により、ニッケル錯体がろ過膜表面に微粒子状物質として捕捉されていることが裏付けられた。
ニッケルを含む試料溶液20mlをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、ろ過膜を取り出して室温で乾燥させ、走査型電子顕微鏡(日本電子、JSM−5200)を用いて表面を観察した。また、比較のため未使用のろ過膜表面、及び4.8mol/Lの硝酸ナトリウム水溶液を通したろ過膜の表面も同様に観察した。すると、硝酸ナトリウムの有無にかかわらず、ニッケル濃度が増加するにつれろ過膜の表面に微粒子状物質が捕捉されていく様子が確認でき、水のみを通したろ過膜、及び硝酸ナトリウム水溶液を通したろ過膜ともに、未使用のものと比べてほとんど変化がなかった。これらの結果により、ニッケル錯体がろ過膜表面に微粒子状物質として捕捉されていることが裏付けられた。
[溶媒抽出による試料液の前処理の影響]
溶媒抽出による試料の前処理法が本法に適用できるか否かについて確認した。ここでは、JISK0101に記載の手順に従って、ニッケルをクロロホルムへ抽出した後、希塩酸へ逆抽出する手法の本法への適用について調べた。ニッケルを含む試料溶液50mLに、100g/Lのクエン酸二アンモニウム水溶液2.5mL、フェノールフタレイン溶液を加えた後、アンモニア水(1+5)を溶液の色がわずかに赤色になるまで滴加し、1%ジメチルグリオキシム/エタノール溶液1mLとクロロホルム5mL加えて1分間激しく振り混ぜた。室温にて放置後、クロロホルム層を別の分液漏斗に移し、水層にクロロホルム3mLを加えて1分間振り混ぜた。室温にて放置後、クロロホルム層を先の分液漏斗に合わせ、この操作をさらにもう一度繰り返した。次に、クロロホルム層を入れた分液漏斗にアンモニア水(1+50)を約20mL加え、30秒間振り混ぜて放置後、クロロホルム層を別の分液漏斗に移した。さらにクロロホルム層を入れた分液漏斗に塩酸(1+20)5mL加えて1分間振り混ぜ、室温にて放置後、クロロホルム層を別の分液漏斗に移した。クロロホルム層に再び塩酸(1+20)を2.5mL加えて1分間振り混ぜ、逆抽出の操作を繰り返した。その後、クロロホルム層を捨てて水層を先の水層に合わせたものに水加えて全量を50mLとした。この溶液25mLを測りとって水酸化ナトリウムで中和したのち、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を2mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)3mLを加えて水で50mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させ、ろ過膜を取り出して室温で乾燥し、着色の度合いを目視で比較した。図10の写真に示すようにニッケル濃度の違いがろ過膜の着色の濃淡として明確に示され、溶媒抽出による前処理工程が本法に適用できることが確認された。
溶媒抽出による試料の前処理法が本法に適用できるか否かについて確認した。ここでは、JISK0101に記載の手順に従って、ニッケルをクロロホルムへ抽出した後、希塩酸へ逆抽出する手法の本法への適用について調べた。ニッケルを含む試料溶液50mLに、100g/Lのクエン酸二アンモニウム水溶液2.5mL、フェノールフタレイン溶液を加えた後、アンモニア水(1+5)を溶液の色がわずかに赤色になるまで滴加し、1%ジメチルグリオキシム/エタノール溶液1mLとクロロホルム5mL加えて1分間激しく振り混ぜた。室温にて放置後、クロロホルム層を別の分液漏斗に移し、水層にクロロホルム3mLを加えて1分間振り混ぜた。室温にて放置後、クロロホルム層を先の分液漏斗に合わせ、この操作をさらにもう一度繰り返した。次に、クロロホルム層を入れた分液漏斗にアンモニア水(1+50)を約20mL加え、30秒間振り混ぜて放置後、クロロホルム層を別の分液漏斗に移した。さらにクロロホルム層を入れた分液漏斗に塩酸(1+20)5mL加えて1分間振り混ぜ、室温にて放置後、クロロホルム層を別の分液漏斗に移した。クロロホルム層に再び塩酸(1+20)を2.5mL加えて1分間振り混ぜ、逆抽出の操作を繰り返した。その後、クロロホルム層を捨てて水層を先の水層に合わせたものに水加えて全量を50mLとした。この溶液25mLを測りとって水酸化ナトリウムで中和したのち、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を2mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)3mLを加えて水で50mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させ、ろ過膜を取り出して室温で乾燥し、着色の度合いを目視で比較した。図10の写真に示すようにニッケル濃度の違いがろ過膜の着色の濃淡として明確に示され、溶媒抽出による前処理工程が本法に適用できることが確認された。
[マスキング剤の添加による試料液の前処理の影響]
濃厚塩共存下での本法におけるマスキング剤の効果について検討した。ここでは特に6 mol/Lの硝酸ナトリウムが共存する際の銅イオンのマスキングについて調査した。ニッケル及び6mol/Lの硝酸ナトリウムを含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、マスキング剤として0.63mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液を2 ml、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、ろ過膜を取り出して室温で乾燥させ、着色の度合いを目視で比較した。なお、固相の反射吸光測定は、ポータブルタイプの分光色差計(日本電色工業、NF−777)を用いて波長480nmにて行った。図11の写真に示すように、マスキング剤の有無によるろ過膜の着色の違いは明らかであり、さらに図12に示すように、反射型分光光度法による測定においても50ppbの銅の有無による影響が排除されていることが示された。
濃厚塩共存下での本法におけるマスキング剤の効果について検討した。ここでは特に6 mol/Lの硝酸ナトリウムが共存する際の銅イオンのマスキングについて調査した。ニッケル及び6mol/Lの硝酸ナトリウムを含む試料溶液20mLをテフロン(登録商標)ビーカーに取り、マスキング剤として0.63mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液を2 ml、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を1mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)1.5mLを加えて水で25mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、ろ過膜を取り出して室温で乾燥させ、着色の度合いを目視で比較した。なお、固相の反射吸光測定は、ポータブルタイプの分光色差計(日本電色工業、NF−777)を用いて波長480nmにて行った。図11の写真に示すように、マスキング剤の有無によるろ過膜の着色の違いは明らかであり、さらに図12に示すように、反射型分光光度法による測定においても50ppbの銅の有無による影響が排除されていることが示された。
[固相抽出による試料液の前処理の影響]
固相抽出による試料の前処理法が本法に適用できるか否かについて確認した。ここでは、キレート樹脂固相抽出カートリッジ(日立ハイテクノロジーズ、NOBIASCHELATE−PA1)を用いて、ニッケルを固相へ抽出した後、3M硝酸へ逆抽出することでマトリクスから分離する前処理法の本法への適用について調べた。所定の方法でコンディショニングしたカートリッジにニッケルを含む試料液50mLを流して純水で洗浄したのち、3M硝酸8mLを通して回収した。この溶液を水酸化ナトリウムで中和したのち、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を2mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)3mLを加えて水で50mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、ろ過膜を取り出して室温で乾燥し、着色の度合いを目視で比較した。図13に示すように、ニッケル濃度の違いをろ過膜の着色の違いで表現することができ、固相抽出を試料の前処理に用いることで高感度定量が可能であることが分かった。なお、本固相抽出法は、溶液に微粒子状物質が共存する場合の前処理法として有効であることも確認した。
固相抽出による試料の前処理法が本法に適用できるか否かについて確認した。ここでは、キレート樹脂固相抽出カートリッジ(日立ハイテクノロジーズ、NOBIASCHELATE−PA1)を用いて、ニッケルを固相へ抽出した後、3M硝酸へ逆抽出することでマトリクスから分離する前処理法の本法への適用について調べた。所定の方法でコンディショニングしたカートリッジにニッケルを含む試料液50mLを流して純水で洗浄したのち、3M硝酸8mLを通して回収した。この溶液を水酸化ナトリウムで中和したのち、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液を2mL、pH調整剤(0.1mol/L、TAPS−NaOH、pH8.3)3mLを加えて水で50mL定容としてよく振り混ぜ、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター(ADVANTEC、孔径0.20μm)に通液させたのち、ろ過膜を取り出して室温で乾燥し、着色の度合いを目視で比較した。図13に示すように、ニッケル濃度の違いをろ過膜の着色の違いで表現することができ、固相抽出を試料の前処理に用いることで高感度定量が可能であることが分かった。なお、本固相抽出法は、溶液に微粒子状物質が共存する場合の前処理法として有効であることも確認した。
[ニッケル及び銅の定量装置を用いたニッケルの定量]
上記基礎検討を踏まえて、図15に示した装置と図16に示した装置を用いたニッケル及び銅の自動化定量への適用を確認した。
試料液ライン1を流れる3ppbのニッケルを含む6mol/Lの硝酸ナトリウムの試料液を試料管2から1mL/minの流速で採取した。採取した試料液のpHは、0.1mol/LTAPS−NaOH(pH9)溶液が入ったpH調整剤タンク3からポンプ12を用いて0.1mL/minの流速で送液し、反応槽6で混合してpHを8〜9に調整した。pHが調整された試料液は、0.63mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液が入ったマスキング剤タンク4からポンプ13を用いて0.1mL/minの流速で送液し、反応槽7で混合した。マスキングされた試料液は、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液が入った錯体形成剤タンクからポンプ14を用いて0.1mL/minの流速で送液し、反応槽8で混合し、有色の微粒子状のニッケル錯体を生成した。
ニッケル錯体を含む溶液は、図16に示したニッケル及び銅の定量装置の試料液導入口19より一定量流入し、図18に示したロール状ろ過膜のろ過部分上で真空ポンプ23を用いて吸引ろ過した。試料液をろ過したロール状ろ過膜は試料液導入口が回転することで検出器25に送られる。
ろ過部分を検出器としてそれぞれ反射型分光光度計、透過型分光光度計を用いて分析した結果と誘導プラズマ質量分析装置(ICP‐MS、株式会社パーキンエルマージャパン、ELAN DRCII)を用いて分析した結果を表1に示し比較した。また、図15に示すFIA装置のろ過器以降の部分に光散乱強度測定計を場合においても、同様に試験を行った結果を表1に示した。
上記基礎検討を踏まえて、図15に示した装置と図16に示した装置を用いたニッケル及び銅の自動化定量への適用を確認した。
試料液ライン1を流れる3ppbのニッケルを含む6mol/Lの硝酸ナトリウムの試料液を試料管2から1mL/minの流速で採取した。採取した試料液のpHは、0.1mol/LTAPS−NaOH(pH9)溶液が入ったpH調整剤タンク3からポンプ12を用いて0.1mL/minの流速で送液し、反応槽6で混合してpHを8〜9に調整した。pHが調整された試料液は、0.63mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液が入ったマスキング剤タンク4からポンプ13を用いて0.1mL/minの流速で送液し、反応槽7で混合した。マスキングされた試料液は、4.5×10−3mol/Lのα−フリルジオキシム/エタノール溶液が入った錯体形成剤タンクからポンプ14を用いて0.1mL/minの流速で送液し、反応槽8で混合し、有色の微粒子状のニッケル錯体を生成した。
ニッケル錯体を含む溶液は、図16に示したニッケル及び銅の定量装置の試料液導入口19より一定量流入し、図18に示したロール状ろ過膜のろ過部分上で真空ポンプ23を用いて吸引ろ過した。試料液をろ過したロール状ろ過膜は試料液導入口が回転することで検出器25に送られる。
ろ過部分を検出器としてそれぞれ反射型分光光度計、透過型分光光度計を用いて分析した結果と誘導プラズマ質量分析装置(ICP‐MS、株式会社パーキンエルマージャパン、ELAN DRCII)を用いて分析した結果を表1に示し比較した。また、図15に示すFIA装置のろ過器以降の部分に光散乱強度測定計を場合においても、同様に試験を行った結果を表1に示した。
表1に示すように、ICP−MSを用いて分析した結果とほぼ同一の値が得られた。また、適切なマスキング剤を選定することで、銅の分析も可能となる。実施例において本発明装置は従来のICP−MS分析法の脱塩操作や中和、濃縮などの手間を省略することができ、短時間で高感度の定量が可能であることが示された。
本発明は、試料液から金属不純物であるニッケル及び/又は銅の濃度を定量するのに広く利用することができる。
Claims (16)
- 未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液にニッケル及び銅と錯体を形成する錯体形成剤を添加して、発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程と、
発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体からニッケル及び/又は銅を定量する工程と
を備えることを特徴とするニッケル及び/又は銅の定量方法。 - 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程の前に、
前記試料液中の不純な微粒子状物質をろ過膜で除去する工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。 - 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程の前に、
前試料液に薬液を添加してpHを調整する工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。 - 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程の前に、
前記試料液と固体を接触させることでニッケル及び/又は銅を固体上に吸着することで濃縮し、試料液に含まれるニッケル及び/又は銅以外の成分を除去した後に、ニッケル及び/又は銅を溶離する工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。 - 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程の前に、
前記試料液と互いに混じり合わない溶媒中にニッケル及び/又は銅を抽出することで濃縮し、試料液に含まれるニッケル及び/又は銅以外の成分を除去した後に、ニッケル及び/又は銅を水溶液中に再抽出する工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。 - 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程の前に、
前記試料液にマスキング剤を添加してニッケル及び/又は銅以外の共存金属の妨害を抑止する工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。 - 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する工程の前に、前記試料液に塩析剤を添加してニッケル及び銅錯体の溶解度を低下させ微粒子状の錯体を遊離させる工程を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体からニッケル及び/又は銅を定量する工程が、前記微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体が形成された試料液を、ろ過膜に通して微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を捕捉し、着色したろ過膜の着色度を比色定量することにより行われることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 前記ろ過膜が、逆浸透膜、限外ろ過膜及び精密ろ過膜から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項8に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 前記ろ過膜の形状が、平膜状、ロール状及びターレット状から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項8に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 前記着色したろ過膜の着色度の比色定量が、目視比色により行われることを特徴とする請求項8に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 前記着色したろ過膜の着色度の比色定量が、分光光度計により数値化されて行われることを特徴とする請求項8に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 前記着色したろ過膜の着色度の比色定量が、発光ダイオードと受光素子により構成されたセンサーにより数値化されて行われることを特徴とする請求項8に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 前記発色させた微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体からニッケル及び/又は銅を定量する工程が、光散乱強度により前記微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体の粒子数及び/又は粒子径から算出して行われることを特徴とする請求項1に記載のニッケル及び/又は銅の定量方法。
- 未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液ラインから一定時間毎に試料液を採取する試料管と、
前記試料液中のニッケル及び銅と錯体を形成する錯体形成剤を収容する錯体形成剤収容タンクと、
前記錯体形成剤収容タンクから送られる錯体形成剤と、前記試料管から送られる試料液とを反応させて、有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する反応槽と、
前記反応槽から送られる有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を捕捉するろ過膜を有するろ過器と、
前記ろ過膜で捕捉されたニッケル錯体及び/又は銅錯体からニッケル及び銅を定量する定量手段と
を具備することを特徴とするニッケル及び/又は銅の定量装置。 - 未知濃度のニッケル及び/又は銅を含む試料液ラインから一定時間毎に試料液を採取する試料管と、
前記試料液中のニッケル及び銅と錯体を形成する錯体形成剤を収容する錯体形成剤収容タンクと、
前記錯体形成剤収容タンクから送られる錯体形成剤と、前記試料管から送られる試料液とを反応させて、有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を形成する反応槽と、
前記反応槽から送られる有色で微粒子状のニッケル錯体及び/又は銅錯体を定量する定量手段と
を具備することを特徴とするニッケル及び/又は銅の定量装置。
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