JPWO2008032775A1 - 面光源素子、これに用いる光制御部材及びこれを用いた画像表示装置 - Google Patents

面光源素子、これに用いる光制御部材及びこれを用いた画像表示装置 Download PDF

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Abstract

導光板1の入射端面8に配設した一次光源4と、底面7側に配設した反射手段5と、導光板1から射出される光の方向を制御する光制御部材11とを備えたエッジライト方式の面光源素子10である。導光板1の出射面6及び底面7には互いに直交する凸形状のパターンが形成され、光制御部材11の出射側にはX軸に平行な畝状の凸部15が形成されている。この凸部15の形状は、Y−Z平面に平行な断面の輪郭線15aが、少なくとも頂部を含む曲線部を有し、輪郭線15aとの接線がY軸と交差する傾きθが、凸部15の頂点を中心とする両方向に単調に増加する範囲でそれぞれ次式を満たしている。0.45θmax ≦ θ’ ≦0.75θmax、0.25p ≦ |Ymax|【選択図】 図1

Description

本発明は、エッジライト方式の面光源素子と、これに用いる光制御部材及びこれを用いた画像表示装置に関する。
画像表示装置に用いられる面光源素子では、エッジライト方式と直下方式の二つの方式があるが、エッジライト方式の面光源素子は線状光源が導光板の側面にあるため、直下方式の面光源素子に比べて薄型化を図るのに有効であるという特徴を備え、携帯用ノートパソコンやモニター等の表示部として広く使用されている。
このようなエッジライト方式の面光源素子では、透明樹脂等で作製された通常矩形状の主面を有する導光板が用いられている。この導光板は、主面の一方である出射面とこの出射面に対向する別の主面である底面との間に、線状光源又は点状光源などの一次光源が配置される入射端面を有している。
一次光源から出射した光は導光板の入射端面から導光板内部に入射し、導光板内部を導光したり、導光板の底面に付与された散乱ドット(白色ドット)にて散乱したり、あるいは一旦導光板の底面から出射して底面に対向して反射面を配した反射シートで散乱して再度導光板に入射したり、などの過程を経て、出射面から液晶表示素子部に向けて出射される。
導光板の底面に散乱ドット(白色ドット)を印刷した印刷ドット方式の導光板では、このドットの大きさ、密度等を調整することにより、視認方向の輝度分布が均一になるように調整されている。これにより、一次光源から出射した光は入射端面から導光板に入射し、この入射光は、導光板内部を導かれつつ出射面から液晶表示素子部に向けて出射される。
このような印刷ドット方式の導光板を用いた面光源素子では散乱ドットでの光散乱を利用しているため、導光板から出射した光は広い角度に広がった配光分布を示し、面光源素子として重要な正面方向への配向と輝度が充分に得られない。そこで、導光板から出射された光を正面方向に集光させて高輝度化を図るため、拡散シートを複数枚使用したり、拡散シートに加えて、さらにプリズムシート(指向性シート)を用いたりしている。
拡散シートはシートの片面もしくは両面に拡散性の微粒子を分散した液を塗布したり、微粒子を分散させた樹脂をシート状に成形したりして作製した内部や表面に拡散性の微粒子を分散したシートで、シートに入射した光をランダムに分散した拡散性の微粒子によって拡散する。
例えば、表面塗布型の拡散シートの表面を観察すると拡散性の微粒子が塗布されている領域と塗布されていない平坦面が微視的に混在されている。このような拡散シートは、拡散シートの正面方向から入射してくる光に対しては散乱効果を小さく、正面方向に対して大きな入射角で入射する光に対しては大きな散乱効果を発現する。
印刷ドット方式の導光板の出射面から出射した光は、すべての方向にほぼ一様に分布している。当該導光板の上に前述の拡散シートを1枚載せた場合、正面方向近傍に出射された光はそのまま透過してゆき、正面方向に対して40°以上に出射している光の一部は当該拡散シートにより正面方向に偏向されるため、正面方向の輝度が若干増加できる。
しかしながら、拡散シートの微粒子はランダムな方向に光を拡散するため、そのような拡散シートは入射した光を目的とする方向に機能的に分配する能力が低い。すなわち望ましい正面方向への出光割合を効率的に高めることは困難である。
正面方向への一層の偏向を期待して拡散シートを複数枚重ねて使用しても、拡散シートから出射した光の配光分布は一層等方的になってしまい、このため視野角特性の改善に結びつかないばかりか、輝度の低下を招いてしまう。
一方プリズムシートは、より効率的に正面輝度を高めることができる。しかしながら、プリズムシートの出射光は、一般的に図14に示すように、30°付近で輝度が急激に低くなり、50°以上で輝度の高い領域が発生するため、好ましい画像品位とならなかったり、エネルギー効率が下がったりする等の問題がある。
このため、プリズムシートを配する場合には、これらの不自然な分布を斜め方向に広角度になるに従い単調に輝度が低下する自然な分布へと変更する為、及びプリズムシートの傷付き防止の為に、拡散シートをプリズムシートの出射面側に配置することが必要となる。このため、プリズムシートを配す場合には、拡散シートを必要とし、それ故、輝度の低下、生産効率の低下およびコストアップを招いている。更にこれら光学シートの部品点数が増えるに従って素子の薄型化が困難になるという問題もある。そのためこれらのシートは100〜300μmといった薄型のものが用いられているが、皺が発生しやすく組立工程での不良品発生の原因となるばかりか、特にプリズムシートの皺発生が面光源素子の照明品位を著しく低下させる。
また、プリズムシートを配する場合には、プリズムの尖った頂部に外観品位低下の原因となる傷が入り易いという問題もあり、その解決のために頂部を曲面に変更したプリズムシートも開発されているが、その場合は正面輝度向上の機能は低下する。
一方、近年、高輝度化におけるこのような部品点数の増大を避けるため、導光板の出射面、出射面に対向する底面等にプリズムを形成させることにより、出射面から出射させる光を視認方向に向ける提案がなされている(例えば、特許文献1−4参照。)。
例えば、特許文献1には、入射端面に対して直角又は傾斜している凸条(又は凹条の溝列)を出射面に配設させ、出射面に対向する底面に印刷ドットまたはシボドットを配設した導光板が提案されている。このような導光板では、導光板内に導入された光が導光板の奥まで導かれることにより、入射端面に対して溝列が直角方向になるように設置される下側敷設用のプリズムシート(指向性シート)を省略することができる。また、この特許文献1によれば、上述の凸条(又は凹条の溝列)を交差させることにより、2枚のプリズムシートが省略できることが提案されている。
また、特許文献2,3には、プリズム光学素子一体型導光板が開示されている。このようなプリズム光学素子一体型導光板では、出射面及び底面にそれぞれ交差する方向のV字状の溝列を有している。これにより、入射端面より入射した光を底面に取入れてその反射光を出射面方向に効率よく反射させている。また、出射面に形成されたプリズムを介して出射面より出射すると、入射端面に垂直な方向で入射された入射光が出射面に垂直又はそれに近い角度で出射できる。
また、特許文献4には、それぞれ所定のピッチで交互に配列された凸条及び凹状のパターンを出射面及び底面に互いに直行させて配設した導光板が開示され、このような導光板によれば、プリズムシートなどの指向性シートの使用を極力省略でき、かつ、鉛直方向の輝度を低減させずに視野角を確保できる導光板が提供できる。
日本特許出願公開平9−61631号公報(図6,8及び段落0038) 日本特許出願公開平10−282342号公報 日本特許出願公開2003−114432号公報 WO/2006/013969
しかしながら、特許文献1に記載の導光板によれば、凸条又は凹条を交差させて形成することにより、2枚の指向性シートの使用を省略することができると開示されているが、ある程度の発散光は避けられないという課題が発生する。
また、特許文献2又は3に記載のプリズム光学素子一体型導光板では、出射面及び底面に形成される凸条又は凹条は、頂角が鋭角であるV字条の溝列である。このようなV字条の溝列を有するプリズム光学素子一体型導光板を用いたエッジライト方式の面光源素子では、鉛直方向(法線方向)への光出射が困難であるのに加えて、視野角が狭くなるという課題があった。また、場合によっては、視認する角度により、輝度の明暗が顕著であるため、表面にギラツキが目立つだけでなく、矩形状の導光板のコーナー部を斜めから視認した時に暗線状のラインが見えて画面品位を低下させるという課題があった。それゆえ、このようなプリズム光学素子一体型導光板では、拡散シートを1枚乃至は2枚使用して、鉛直方向の輝度を確保しつつ視野角を広げる必要があり、そのため全体の輝度が減少するという課題があった。
また、特許文献4に記載の導光板によれば、出射面または底面の少なくとも一方の面で、台形形状の凸条と台形形状の凹条とを交互に配設させることにより、鉛直方向の輝度を向上させつつ視野角をある程度確保できるが、さらなる向上が望まれている。
そこで、本発明の目的は、正面方向の輝度を向上させつつ、かつ、視野角の増大を図れる面光源素子及び画像表示装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、このような面光源素子に用いる光制御部材を提供することである。
課題を解決するための手段
本発明では、出射面および出射面と対向する底面にそれぞれ直交する凸条のパターンを有する導光板と、出射面に特定の畝状凸部を有する光制御シートとの組み合わせによって上記の課題を解決する。
即ち、本発明は、導光板の少なくとも1つの側面に線状光源を少なくとも1個配置したエッジライト方式の面光源素子であって、当該導光板は出射面、該出射面に対向する底面、及び前記線状光源から出射された光を入射させる入射端面を有し、前記導光板の底面側には光を反射する反射手段を備え、前記導光板の出射面側には、前記導光板からの光の出射方向を制御する光制御部材を備え、X軸と、X軸に直交するY軸とで構成されるX−Y平面の法線をZ軸として、前記線状光源はX軸に平行に配置しており、前記反射手段と、前記導光板と、前記光制御部材とは前記X−Y平面に平行に配置してZ軸方向に前記反射手段、前記導光板、前記光制御部材の順に構成されており、前記導光板の入射端面はX軸に平行にあり、前記出射面及び前記底面には凸条のパターンが形成され、前記出射面に形成されたパターンはY軸に平行であり、前記底面に形成されたパターンはX軸に平行であり、前記光制御部材は、光が主に出射する側にX軸に平行な複数の畝状の凸部が形成され、Y軸とZ軸とで構成されるY−Z平面に平行な前記凸部の断面の輪郭線が、少なくとも頂部を含む曲線部を有し、該輪郭線との接線がY軸と交差する傾きθが、前記凸部の頂点を中心とする両方向に単調に増加する範囲で、それぞれ下記の式を満たすことを特徴とする面光源素子である。

0.45θmax ≦ θ’ ≦ 0.75θmax

0.25p ≦ |Ymax|
ここで、θmax:輪郭線の頂点から単調増加するθの最大値
Ymax:輪郭線の頂点から単調増加するθがθmaxをとるときのY軸方向の位置
Y’ = Ymax/2
θ’:Y軸方向の位置がY’の位置での輪郭線との接線のY軸に対する傾き
p:輪郭線のY軸と平行な方向の幅
また、本発明は、上記の面光源素子であって、前記光制御部材の前記凸部のY−Z平面の断面形状が楕円の長軸の一端を頂点とする楕円の一部からなる部分楕円形状であり、前記部分楕円形状の接線のY軸に対する傾きの最大値が60度から80度の範囲であり、且つ、前記部分楕円形状のY軸と平行な方向の幅pに対する高さhの比であるアスペクト比が0.39から0.53の範囲であることを特徴とする請求項1記載の面光源素子である。
また、本発明は、上記の面光源素子であって、前記光制御部材の前記凸部のY−Z平面での断面形状が、放物線の頂点を含む放物線の一部からなる部分放物線形状であり、前記部分放物線形状の接線のY軸に対する傾きの最大値が52度から62度の範囲であり、前記部分放物線形状のY軸と平行な方向の幅pに対する高さhの比であるアスペクト比が0.32から0.47の範囲であることを特徴とする請求項1記載の面光源素子である。
また、本発明は上記の面光源素子であって、前記導光板の出射面側の前記パターンのX軸とZ軸とで構成されるX−Z平面での断面がX軸と平行な上底部と該上底部に連結する二つの斜辺部を有する台形形状の凸条に形成され、該台形形状の高さが1μm〜100μmの範囲内、斜辺部のX軸に対する傾斜角が15°〜70°の範囲内、上底部の幅が1μm〜500μmの範囲内にあり、前記導光板の底面の前記パターンのY−Z平面での断面がY軸と平行な上底部と該上底部に連結する二つの斜辺部を有する台形形状の凸条に形成され、該台形形状の高さが1μm〜100μmの範囲内、斜辺部のY軸に対する傾斜角が32.5°〜45°の範囲内、上底部の幅が3μm〜1600μmの範囲内にあることを特徴とする面光源素子である。
また、本発明は上記の面光源素子に用いる光制御部材である。
また、本発明は上記の面光源素子の光制御部材の出射面側に透過型表示素子を備えることを特徴とする画像表示装置である。
本発明にしたがえば、正面方向の輝度を向上させつつ、かつ、視野角の増大を図れる面光源素子及び画像表示装置を提供することができる。
本発明の面光源素子の光制御シートを組み立てる前の分解模式図と、光制御シートの出射面に突設された畝状凸部の断面形状を説明する図である。 本発明の面光源素子の一例を示す模式図である。 本発明の面光源素子に用いる導光板の出射面及び底面にパターンとして形成された台形形状を説明する模式図である。 本発明の面光源素子を示す構成図である。 本発明の面光源素子を示す構成図である。 本発明の面光源素子が備える導光板からの上下方向の出射光の角度輝度分布である。 光制御シートの入射面の法線に対して平行に入射した光の一部の進行方向を示した図である。 光制御シートの入射面の法線に対して斜めに入射した光の一部の進行方向を示した図である。 本発明の面光源素子からの出射光の上下方向の角度輝度分布図である。 本発明の面光源素子が備える導光板からの水平方向の出射光の角度輝度分布図である。 本発明の面光源素子からの出射光の水平方向の角度輝度分布図である。 本発明の面光源素子が備える導光板の出射面に突設された台形形状の凸条の表面特性を説明する図である。 印刷ドットを施した導光板の出射面上に拡散シート1枚と光制御シート1枚を載せた場合の構成図である。 白色ドット印刷を施した導光板上に拡散シート、プリズムシートを載せた面光源素子の上下方向の出射光の角度輝度分布図である。
符号の説明
1:導光板
2:凸条
3:凹条
4:一次光源
4a:線状光源
4b:リフレクタ
5:反射シート
5a:拡散シート
6:出射面
7:底面
8:入射端面(側面)
8a:反射端面(側面)
8b:反射端面(側面)
9:台形凸条
10:面光源素子
11:光制御シート(光制御部材)
11a:入射面
12a:光制御シートに垂直に入射する光
12b:光制御シートに斜めに入射する光
13A、13B:光制御シートから出射する光
13C:光制御シートの畝状凸部で全反射する光
14:光制御シートの本体
15:光制御シートの畝状凸部
15a:凸部曲面(輪郭線)
16:底面に印刷ドットを施した導光板
17:印刷ドット
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下の図面では、説明の都合上、各部の縦横の縮尺が無作為に変更された模式図により説明されている。
まず、本発明の面光源素子10は、図1、図2に示すように、透明樹脂などから形成される平板状(パネル状)の透明構造体である導光板1、この導光板1の一側面に配置された一次光源4と導光板1の下面に配設された反射シート5および導光板1の上面に配設された透明樹脂などから形成される光制御部材としての光制御シート11とから大略構成されるエッジライト方式の面光源素子である。
このような面光源素子10では、X軸に直交するY軸とで構成されるX−Y平面の法線をZ軸として、導光板1は、X軸に平行な入射端面8と、X−Y平面に平行に出射面6、底面7とを有し、一次光源4は、導光板1の入射端面8に平行に配設され、入射端面8から入射した光は、導光板1の出射面6から出射されて光制御シート11を透過してZ軸方向に向けて出射される。
光制御部材は導光板に支持されてもよい。これによって光制御部材の固定のための機構が不要となり、かつ固定されないことで装置の熱などによる光制御部材に発生する応力の固定部への集中がなく破損や光制御部材の著しい変形が抑制できる。さらに光制御部材を薄型にしても導光板で支持されるため、たわみの発生も起こりにくい。
[導光板1の説明]
本発明に用いる導光板は、エッジライト方式の面光源素子に用いることで、出射面の凸条および出射面と対向する底面の凸条のパターンによって、広い視野角特性を保持しつつ、高い輝度を得るための機能を有している。
本発明に用いる導光板1は、光線透過率の高い透明樹脂から構成することができる。このような透明樹脂としては、例えば、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂などを広く採用することができる。
本発明においては、導光板1の一面は、出射面6とされ、この出射面6に対向して底面7が配置されている。また、この導光板1の少なくとも一側面には一次光源4が配設され、この側面は入射端面8とされている。
本発明において、この入射端面8は、図示のとおり、少なくとも一カ所あればよいが、複数箇所であってもよく、入射端面8が一カ所である場合には、入射端面8以外の側面には反射端面8aが形成されている。
入射端面8が二カ所の場合の典型例は後述する実施例に示されるとおり、互いに相対向する面に一次光源としての線状光源がある例であり、反射端面は両側面に形成される。二カ所の入射端面8は、いずれも出射面6に形成されたパターンに直交し、底面7に形成されたパターンに平行となる条件を満たすことが必要である。
この入射端面8に向けて一次光源が配設される。このような一次光源としては線状光源であれば、どのようなものを用いてもよいが、いわゆる線状光源やLED光源などの点状光源が多数配列されて線状となった光源(線状光源)であってもよい。
本発明において、導光板の出射面6と底面7の両面には、所定のピッチで形成された凸条2、9のパターンが互いに直交して形成されている。この凸条2、9とは、以下に述べる台形形状の凸条2、9を含み、従来の面光源素子で用いられている凸条2、9と実質的に同一乃至は均等なものであってもよい。
これらの凸条2、9は、断面が突設された凸(突)部が一方向に延びて形成される。これらの凸条の断面形状は、三角形、楔状、その他の多角形、波状、又は半楕円状などの所望の形状であってよい。
ここで、出射面6に形成される凸条2は一様なピッチ及び形状で配列されていてもよいが、底面7に形成された凸条9は、一次光源から離れるに従ってピッチが狭められて配列されたり、また、光源から離れるに従って凸条の高さが漸次高くなっていてもよい。また、一次光源から離れるに従って形状が漸次異なるように構成してもよい。このような形状が漸次異なる構成とは、例えば、断面が台形状の凸条を備える場合、台形の上底及び/又は下底の長さが、漸次異なる場合を包含する。いずれの場合にも、底面7と反射シート5を利用して屈折した光が、出射面6から所望する強度で出射されるように底面7の構造を制御するためのものであり、これらの調整は互いに組み合わされて、又は、他の調整手段と併用されて行われる。
本発明の面光源素子10が備える導光板1において、出射面6及び底面7に備えるパターンは、断面が台形形状の凸条2、9であると、視認方向である正面輝度はより高くなり、かつ視野角特性が広くなる点でより好ましい形態である。
ここで、台形形状の凸条2、9とは導光板から表面側に台形形状に突設された長手方向に延びる突条である。
例えば、図3に示す導光板1の表面では、その一表面1aには、符号A、B、C及びDを各頂点とする断面が台形状の凸条2、9と符号A’、B’、C’及びD’を各頂点とする断面が台形状の凸条2’、9’とが離間して配設されている。
なお、本発明に係る台形形状とは、図面に示すように、厳密な意味での台形に限定されない。後述する説明により明らかなように、X−Y平面に平行な高さの異なる平面である上底と下底とを山形に連結する斜面を挟んで連続していれば、例えば、上底又は下底と斜面の連結部が曲面状であってもよい。このような曲面状の連結部を有する台形形状は比較的成形が容易なため生産上有利なだけでなく、連結部の破損が起こり難いので好ましい。また上底、下底の少なくとも一部がX−Y平面に対して傾きを有していても良く、例えば上底及び又は下底がX軸方向を長手方向とする緩やかな波状であることや、微細な凹凸を有することで出光の均一性を高めることが出来る。該傾きの平均はX−Y平面に対して角度を有さないことが好ましい。また傾きが10°以下の部分が全体の50%以上を占めることが望ましい。
また複数の上底2a、2a’、9a、9a’下底はそれぞれ互いに同じX−Y平面内にあることで、効率良く光を導くことが出来るだけでなく、導光板の重心が安定する、押し出し成形などでの工業的に有利な連続生産が容易になる、などの実用上有用な作用効果を奏する。
次に、このような台形形状の機能について、出射面6を例に図3を用いて説明する。「上底」、「下底」の用語を用いるが、これは上下方向を意味するのではなく、説明のためである。台形の平行な対辺のうち、短い辺を「上底」、長い辺を「下底」として説明している。まず、この図3において、直線ADの長さ(凸条2の下底の幅)をW1、直線BCの長さ(凸条2の上底2aの幅)をW2、直線AD’の長さ(凹条3の上底3aの幅)をW3、凸条2の高さ(又は凹条3の深さ)をH、直線ADと直線AB(傾斜面2b)との成す角度をa1、直線ADと直線DC(傾斜面2c)との成す角度をa2、及び直線DD’の長さをピッチPとする。ピッチPは、凸条2の下底の幅(直線ADの長さ)W1と凹条3の上底3aの幅W3の和に等しく、また、凸条2の上底2aの幅(直線BCの長さ)W2と凹条3の下底の幅(直線BC’の長さ)の和に等しい。
本発明の面光源素子が備える導光板1の出射面6においては、凸条2の断面形状を台形にして凸条2に適宜の幅W2を設けることにより、入射端面8から入射した光を導光板の中央へと導く役目を担いつつ、出射面6から出射される輝度分布の中で出射面6に直交する鉛直方向(法線方向)の輝度を高めている。
また、本発明の面光源素子が備える導光板1の出射面6において、凹条3の断面形状を台形にして凹条3に所望の幅W3を設けることにより、前述のW2と同様に入射端面8から入射した光を導光板内部をY軸方向に沿って導く役目を担いつつ、出射面6から出射される輝度分布の中で出射面6に直交する鉛直方向(法線方向)の輝度を高めている。
この幅W2が狭すぎて傾斜面2b、2cの寄与が大きくなりすぎると、鉛直方向の輝度を高める効果を十分に発揮することが困難となる。
また、この幅W3が狭すぎて傾斜面2b、2cの寄与が大きくなりすぎても、鉛直方向の輝度を高める効果を十分に発揮することが困難となる。
また、これに対して、幅W2及び又は幅W3を傾斜面2b、2cに対して相対的に広く設定しすぎると、傾斜面2b、2cの寄与が相対的に少なくなる。そして、鉛直方向の輝度の向上は図れるが視野角が狭くなり、指向性シートを極力省略し、かつ、鉛直方向の輝度を低減させずに視野角を確保できるという課題を十分に満たせなくなる。
本発明の面光源素子が備える導光板1の出射面6において凸条2又は凹条3の形状及び大きさ並びにピッチPは、導光板1の大きさ、面光源素子10の表示性能及び仕様等との関係を考慮して決定される。これにより、導光板1の出射面6から出射される光の輝度を適度に保ち、かつ、適切な視野角を得ることができる。
このような凸条2(又は凹条3)の一般的な高さHは、1μm〜100μmの範囲内から選択され、より好ましい高さHは5μm〜50μm、最も好ましい高さHは10μm〜30μmの範囲内から選択される。また、一般的な傾斜角a1及び傾斜角a2は、それぞれ15°〜70°の範囲内から選択され、より好ましい傾斜角a1及び傾斜角a2はそれぞれ15゜〜60°の範囲内から選択される。特に視野角特性を重視する場合は15°〜35°、輝度特性を重視する場合は35°〜60°が最も好ましい範囲内として選択される。
また、一般的な下底の幅W1は10μm〜500μmの範囲内、より好ましくは15μm〜270μmの範囲内、最も好ましくは15μm〜180μmの範囲内から選択される。
また、上底の幅W2は1μm〜500μmの範囲内から選択され、より好ましい幅W2は1μm〜100μmの範囲内、最も好ましくは5μm〜50μmの範囲内から選択される。
また、一般的な幅W3は0.1μm〜500μmの範囲内から選択され、より好ましい幅W3は0.1μm〜300μmの範囲内、最も好ましくは1μm〜150μmの範囲内から選択される。
本発明では、導光板1の出射面6が幅W1,W2,W3とがピッチPとの関係で、特定の比率を保って形成されている台形状のパターンを有することが好ましい。
すなわち、本発明において好ましい導光板1の出射面6では、これらの凸条2に形成された上底の幅W2に対する凹条3に形成された上底の幅W3の比(W3/W2)は、0.01〜200の範囲内が好ましく、より好ましくは0.02〜100の範囲内、最も好ましくは0.1〜10の範囲内にある。
また、(W2+W3)に対する(P−W2−W3)の比は、0.04〜400の範囲内が好ましく、より好ましくは0.2〜200の範囲内、最も好ましくは0.3〜150の範囲内である。
本発明の面光源素子が備える導光板1の出射面6においては、W2に対するW3の比をこれらの範囲内に保つことにより、導光板1の出射面6から出射される光の輝度を適度に保ち、かつ、適切な視野角を得るための条件設定が容易となる。
ここで、W2に対するW3の比が0.1〜10の範囲内であると、鉛直方向の輝度の向上が図れる。また、(W2+W3)に対する(P−W2−W3)の比が、0.3〜150の範囲内であると、鉛直方向の輝度の低下を抑制しつつ視野角特性を増大させることができる。
一方、本発明の面光源素子が備える導光板1の底面7には、断面が台形状の凸条9と凸条9’がW3を0として互いに接して入射端面8に平行に配列している。この台形状の凸条9の大きさを漸次調整することにより、出射面6から出射される光の光量分布を調整できる。
この導光板1の底面7に形成されている台形状の凸条9の断面形状は、好ましくは傾斜角a1及び傾斜角a2が32.5゜〜45°の範囲内で設定され、より好ましくは35゜〜45°の範囲内、最も好ましくは37.5゜〜42.5°の範囲内で設定される。高さは好ましくは1μm〜100μmの範囲内で設定され、より好ましくは5μm〜50μmの範囲内、最も好ましくは10μm〜20μmの範囲内で設定される。上底部の幅は好ましくは3μm〜1600μmの範囲内で設定され、より好ましくは10μm〜800μmの範囲内、最も好ましくは15μm〜350μmの範囲内で設定され、下底部の幅は好ましくは6μm〜1800μmの範囲内で設定され、より好ましくは15μm〜1000μmの範囲内、最も好ましくは25μm〜400μmの範囲内で設定される。
[光制御部材の説明]
本発明の光制御部材11は、導光板1からの出射光の内、水平方向の視野角を広げると共に、上下方向の視野角を絞り、正面に向ける機能を有している。
本発明において、光制御部材11は、図1に示すように、透明樹脂等によりシート状、フィルム状、パネル状などの平板状に形成され、本体14の一表面側(出射面)には、所定のピッチで形成された特定の畝状凸部15を有している。この畝状凸部15とは、X軸に平行に延びる凸形状のパターンであって、Y−Z平面に平行な断面の輪郭線15aが、少なくとも頂部を含む曲線部を有する。この畝状凸部は細長く直線上に盛り上げた形態となっている。
ここで、この輪郭線15aは、図1の詳細に示すように、Y−Z平面における接線とY軸との成す角度θが、凸部の頂点を中心とする両方向に単調に増加する範囲で、次の式(I)及び式(II)を満たしている。

0.45θmax ≦ θ’ ≦ 0.75θmax … 式(I)

0.25p ≦ |Ymax| … 式(II)
ここで、Ymaxは、原点から単調増加する角度θがθmaxをとるときのY軸方向の位置(原点からY軸までの距離)、すなわち、Ymaxでの輪郭線15aの接線の傾きはθmaxである。また、θ’は、Y’がYmaxの1/2とした場合のY’の位置での輪郭線15aのY軸に対する傾きであり、pは、輪郭線15aのY軸と平行な方向の幅(ピッチ)である。
従って、輪郭線15aに変曲点がある場合には、Ymaxは、原点から変曲点までの距離となり、その位置での傾きがθmaxとなる。
ここで、式(I)では、Y’がYmaxの半値(1/2)であるY’の位置での輪郭線15aのY軸に対する傾きθ’の取り得る形状を意味している。
また、式(II)では、変曲点がある場合であっても、位置Ymaxが、ピッチpの1/4、すなわち、輪郭線15aの片側1/2より外側に常にあることを示している。これにより、例えば、頂部のみを丸く形成した光制御シート(プリズムシート)は除外されている。
なお、図では、説明のための図であり、図面上変曲点を示して説明しているが、後述する実施例のように、この変曲点は無くてもよい。
[作用の説明]
つぎに、出射面および出射面と対向する底面に互いに直交する凸条のパターンを有するエッジライト方式の導光板と、該導光板の出射面側に、出射側に特定の畝状凸部を有した光制御シートとの組み合わせを採用することによって、正面方向の輝度を向上させつつ、かつ、視野角を確保できる原理を説明する。
[垂直(上下)方向の改善]
まず、本発明の面光源素子が備える導光板からの上下方向(Y軸方向)の出射光の角度輝度分布を図6に示す。すなわち、この図6は、図1において、符号11で示される光制御シートを備えない場合の出射面6より出射される出射光の角度分布図である。導光板1からの出射光は正面方向と45°近傍への出射成分が多い分布を示している。
つぎに、図7に光制御シート11の入射面11aの法線に対して平行に入射した光12aの一部の進行方向を示す。この図7において、光制御シート11の入射面11aの法線に対して平行に入射した光12aの一部は入射面を透過して凸部曲面15aで屈折し、符号13Aで示すように、正面方向付近に出射する。
つぎに、図8に光制御シート11の入射面11aの法線に対して斜め(45°近傍)方向から入射した光12bの一部の進行方向を示す。この図8において、光制御シート11の入射面11aの法線に対して斜めから入射した光12bの一部は入射面11a及び凸部曲面15aで屈折し、符号13Bで示すように、正面方向付近に出射し、他の一部は符号13Cで示すように、全反射して再び導光板1に戻る。
このように、本発明に従えば、上下方向(Y軸方向)の45°近傍に広がる導光板1からの出射光が正面方向に向けて絞られ、正面方向への導光板1からの出射光は、そのまま正面方向に出射されるため効率的な輝度向上に繋がる。このようにして光制御シート11を透過した本発明の面光源素子からの出射光の上下方向(Y軸方向)の角度輝度分布を図9に示す。
[水平方向の改善]
つぎに、本発明の面光源素子が備える導光板からの水平方向(X軸方向)の出射光の角度輝度分布を図10に示す。本発明の面光源素子が備える導光板からの出射光は正面方向への出射成分が多い分布である。
光制御シートの凸部がX軸方向に平行に配設され、X軸が水平方向になるように本発明の面光源素子を設置した場合、導光板からの出射光は、光制御シートの入射面及び凸部曲面で屈折し、水平方向の角度輝度分布は正面方向に対してより分散する方向に出射される。このため、本発明に係る導光板に加えて導光板の出射面側に本発明に係る光制御部材を配設すると、水平方向の視野角が広がり、視野角特性を改善できる。図11に本発明の面光源素子からの出射光の水平方向の角度輝度分布を示す。
すなわち、本発明に用いる導光板は、エッジライト方式の面光源素子に用いることで、出射面の凸条および出射面と対向する底面の凸条のパターンによって、広い視野角特性を保持しつつ、高い輝度を得るための機能を有している。
また、導光板に支持された光制御シートは、出射面に凸部を有し、導光板の少なくとも1つの入射端面がX軸に平行に設置されている場合、当該光制御シートの凸部はX軸に平行に配置されており、X軸方向を水平方向に、X軸と直交するY軸方向を上下方向とすると、導光板からの出射光の内、水平方向の視野角を広げると共に、上下方向の視野角を絞り、正面に向ける機能を有している。
また、台形状の凸部を有した導光板と光制御シートの使用により、光の吸収や不要な方向への出光が低減されるので、光の利用効率を高め、省エネルギー化を実現できる。
本発明の面光源素子が備える導光板は一次光源からの入射光を、出射面と対向する底面に配置させた凸条のパターンにより、出射面方向に方向転換すると共に出射面から出射する光量を制御し、出射面の凸条のパターンにより光の出光分布を制御する。
光制御シートの凸部は、導光板の出射光を効率的に更に正面に向けることが可能である為に高い正面輝度が得られる。また、光制御シートからの出射光は、正面から斜め方向に広角度になるに従い輝度が単調に低下する分布であり、光制御シートの凸部の形状は滑らかな曲面である為に傷が入り難い。従って、出射光の輝度分布を補正し、傷付き防止の為に拡散シートを光制御シートの出射面側に配置する必要がなく、高い生産効率と低コスト化が可能である。
これにより本発明に係る光制御シートの凸部はX軸に平行に配置しており、Y軸方向の光を絞り正面に偏向させることが可能であると共に、X軸に平行な方向の光を広角化する機能を有する。
一般に、モニター等の画面表示装置に用いる場合には水平方向に広い視野角が望まれている。従って、光制御シートで視野角を狭め、正面方向に集光させる場合には、水平方向の集光を行うよりも、上下方向を集光することが望ましい。本発明の光制御シートの凸部はX軸に平行に配置しているので、X軸が水平方向になるように本発明の面光源素子を設置することで、このような望ましい集光を効率よく実現できる。
このような条件を満たす光制御シートの凸部は、X軸方向に平行且つY軸とZ軸とで構成されるY−Z平面に平行な凸部の断面の輪郭線のY軸に対する傾きθが、凸部の頂点を中心とする両方向に単調に増加する範囲を持つ滑らかな曲面を有することが必要である。これにより、屈折され出射する光の角度も正面付近に分散し、正面方向から斜め方向にかけて単調に輝度が低下する滑らかな出射光の角度輝度分布を得る。また、頂部に曲面を有する為に頂部は欠け難く、傷付き防止の為に拡散シートをおく必要がなく、高い生産性を得ることが可能である。
また、輪郭線のY軸に対する傾きθが上述の式(I)及び式(II)を満たす場合に、導光板からの出射光を効果的に正面に向けることができる。
θ’がこの範囲よりも小さいと、凸部の光を正面に偏向させる割合が小さくなり、またθ’が大きいと正面から斜めに出射する光が多くなり、光の利用効率が低下する。
また、光制御シートの凸部の、X軸方向に平行且つY軸とZ軸とで構成されるY−Z平面に平行な凸部の断面形状が、楕円の長軸の一端を頂点とする楕円の一部からなる部分楕円形状であり、且つ部分楕円形状の接線のY軸に対する傾きの絶対値が60°から80°の範囲内である場合に、斜めに入射した光を正面に偏向させ、広角度側で輝度が低下する滑らかな輝度の角度分布を得ることが可能である。
また部分楕円形状のY軸と平行な幅pに対する高さhの比であるアスペクト比は、部分楕円形状の接線の傾きの最大値と凸部の頂部におけるアスペクト比によって決定され、この比が0.39から0.53の範囲内である場合に、正面方向に入射した光も効率的に正面付近に出射される為に、一層高い光の利用効率を得ることが可能である。
また、光制御シートの凸部のX軸方向に平行且つY軸とZ軸とで構成されるY−Z平面に平行な凸部の断面形状が、放物線の頂点を含む放物線の一部からなる部分放物線形状であり、部分放物線形状の接線のY軸に対する傾きの最大値が52°から62°の範囲内である場合に、斜め方向に入射した光をより多く正面方向に偏向させることが可能である。部分放物線形状のY軸と平行な幅pに対するアスペクト比は、部分放物線形状の接線の傾きの最大値によって決定され、傾きの最大値が52°から62°の範囲内である場合には、この比は0.32から0.47の範囲内である。
また、本発明の光制御シートは、本発明の面光源素子の正面輝度を効率よく高めることが可能である。更にプリズムシートと比較して凸部が傷付き難く、また、滑らかな出光分布が得られる。
ここで、式(I)において、光制御シートの出射面に設ける畝状の凸部は、0.45θmax≦θ’≦0.70θmaxであることが望ましい。この場合により効果的に光を正面方向に偏向させることが可能であり、高い正面輝度が得られる。
更には0.45θmax≦θ’≦0.68θであることが望ましく、更には、0.46θmax≦θ’≦0.65θmaxであることが望ましい。この場合に光をより効果的に正面に偏向させ、高い正面輝度と高い輝度均一性とを得ることが可能である。
本発明において、この光制御シートの凸部のY−Z平面の断面形状は、例えば、楕円の短軸の一端を頂点とする楕円の一部からなる部分楕円形状又は放物線の頂点を含む放物線の一部からなる部分放物線形状であるのが好ましい。
光制御シートの凸部が部分楕円形状の場合には、θmaxが63°から80°であり、アスペクト比が0.42から0.52であることが望ましい。この場合に光を効率よく正面に偏向させ、高い輝度の均一性が得られる。更に、凸部を作製する為に、凸部を反転させた溝状凹部を雌型として使用する場合には雌型の強度をあげ、高い生産効率を得る為に、θmaxが69°から75°であり、アスペクト比が0.43から0.48であることが望ましい。
光制御シートの凸部が部分放物線形状である場合には、θmaxが53°から58°であり、かつ、アスペクト比が0.34から0.43であることが望ましい。この場合に斜め方向に入射した光を正面方向に集光し、高い輝度均一性を得る。また、θmaxが55°から57°であり、アスペクト比が0.36から0.39であることが更に高い正面輝度を得る為には望ましい。
光制御シートの凸部は、凸部の幅pが1μmから500μmであることが望ましい。500μmより大きいと出射面からパターンそのものが視認され、外観品位が低下する。1μmより小さいと回折現象により着色し外観品位の低下を招く。より好ましくは、20μmから300μmであり、最も望ましくは30μmから200μmである。この範囲ではパターンそのものの視認が観察され難く、また、凸部の作製が容易となり生産性が向上する。
本発明において光制御シートの厚さは限定されないが、光制御シート自身の強度、生産性等を考慮して光制御シートの厚さを設定すればよい。面光源素子の大きさによって異なるが、厚さは0.05mmから1mmが望ましい。これより薄くなると、光制御シート自体の強度が低下し、変形等により品位が低下する。また、これより厚くなると面光源素子が厚くなり、また重量も増加する。更に光制御シートの熱などによる変形を防ぎ、かつ、押出成形等による高い生産性を得るためには、0.1mmから0.7mmの範囲内であるのが望ましく、更には0.2mmから0.5mmの範囲内であるのがより望ましい。
光制御シートの製造方法としては、押出成形、射出成形、2P成形等が挙げられるが、凸部の大きさ、凸部の形状、量産性等を考慮した上で適した成形方法を選択すればよい。主面の短辺、長辺共に400mmを超えるなど、大型の面光源素子用の場合には押出成型が適している。また、厚さが1mmより薄い場合には、押出成形、2P成形が適している。
つぎに、本発明に係る面光源素子の変形例について図面を参照しつつ説明する。
まず、図4は、導光板1の対向する二つの側面に2本ずつの線状光源4aを一次光源4として配設した本発明の面光源素子10の例で大型の液晶画像表示装置を表示させるためのものである。ここで、図4(a)、(b)はそれぞれX−Z平面と平行な側からY軸方向に向かって観察したときの側面図と、Y−Z平面と平行な側からX軸方向に向かって観察したときの側面図である。
出射面6と底面7との両側面に、リフレクタ4b内にそれぞれ一対の線状光源4aが配設された一次光源4が配設されている。線状光源4aから導光板1内へ入射させる光量を十分に確保するために厚みの厚い導光板1が用いられる。これにより、これらの一次光源4が配設された両側面は入射端面8とされ、この入射端面8に交差する両側面は反射端面8bとされている。
また、図4の面光源素子では、出射面6の上方に拡散シート5aと本発明に係る光制御シート11が配設されている。導光板1と光制御シート11との間に拡散シート5aを配設することで、面光源素子10の出射光を適度に均一化し品位を高めることができる。また適当な拡散シート5aを選択することで正面輝度も一層高めることができる。
図4の面光源素子10においても、出射面6には、断面が台形状の凸条2とこの凸条2の台形とは上下が逆転した台形状の凹条3とが交互に配列されている。これらの凸条2及び凹条3は、上述した図1、図2に示す凸条2の台形の表面1aと実質的に同一であるので詳細な説明は省略する。これにより、この出射面6には、入射端面8と直交する断面が台形形状の凸条および凹条が複数配置される。
一方、底面7には、断面が台形状の凸条9が互いに接して入射端面8に平行に配列している。この台形状の凸条9の大きさを漸次調整することにより、出射面6から出射される光の光量分布を調整できる。
線状光源4aの光は導光板1の入射端面8から導光板1内に入射し、出射面6及び底面7間を全反射を繰り返しつつ縦方向に伝播していく。
そして、この光の一部は底面7に形成された台形状の凸条9及び反射シート5により出射面6に向けて導かれ、出射面6に形成された断面が台形形状のプリズム(凸条2及び凹条3)により集光され、所望する視野角内に出射される。
このように、出射面6に断面が台形形状のプリズムを形成することにより、出射面6にV溝のプリズムを形成する場合に比べて鉛直方向の輝度低下が抑えられると共に視野角が拡大する。
このような導光板又は光制御シートの材料としては、通常光学透明材料であれば用いることが可能である。例えば、メタアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタアクリル−スチレン共重合樹脂、シクロオレフィン−アルケン共重合樹脂が挙げられる。これらの透明樹脂は概ね1.4よりも大きな屈折率を有している。本発明の条件を満たす屈折率としては、1.42から1.65の範囲内が好ましい。
また、より輝度均一性を高める為に、本発明の面光源素子が備える導光板及び/または光制御シートに、光拡散手段を設けても良い。光拡散手段としては、導光板もしくは光制御シートの主面にシボやエンボスなどのランダムな凹凸を設ける方法、少量の光を拡散させる微粒子を構造物の内部に設ける方法、拡散シートを導光板や光制御シートの入射面側及び/または出射面側に設ける方法、またはこれらの組み合わせた方法が挙げられる。ランダムな凹凸は微粒子を分散させた溶液をスプレー等での主面への塗布、微粒子を分散させた樹脂の押出による成形、凹凸の形成された金型からの転写により実現可能である。凹凸の程度は算術平均粗さRaが3μm以下であることが望ましい。これより大きくなると、拡散効果が大きくなりすぎる為に正面輝度が低下する。
例えば、台形形状のパターンは、図12(a)に示すように、天頂面(上底)2a及び傾斜面2bともに鏡面である例であったが、これらの表面は粗面化されていてもよい。
例えば、図12(c)に示すように、台形プリズム(凸条2)の傾斜面2bを粗面化すると、図12(a)に示す全面が鏡面である場合に比べて、視野角がより拡大すると共に、面光源素子10として表面のギラツキ感や、導光板のコーナー部を斜めから視認したときに生じる暗線状のラインが緩和されるなど表面品位の向上が図れる。
また、図12(d)に示すように、台形プリズム(凸条2)の天頂面2a及び傾斜面2bの全面を粗面化すると、図12(c)に示す傾斜面2bのみを粗面化させた場合に比べて表面輝度が多少低下するが、面光源素子として表面のギラツキ感や、暗線状のラインが緩和されるなど表面品位の一層の向上が図れ、視野角と表面品位を重要視する面光源素子に適している。また、これにより得られる液晶表示装置は、表面品位が優れたものとなる。
このような粗面化は、例えば、JIS B0601に基づく算術平均粗さ(Ra)が0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、更に好ましくは、0.15μm〜5μmの範囲内であり、特に好ましくは0.2μm〜2μmの範囲内である。また、このような粗面化は、図12(b)に示すように、凸条2の上底(天頂面)2aだけでもよいが、図12(d)に示すように、傾斜面2bと天頂面2aとの双方にあってもよい(全面拡散面)。また、図12(c)に示すように、側面部(傾斜面2b)のみにあってもよい。さらに、この粗面化は、凹条3の上底(天頂面)3aにあってもよい。表面を粗面化することにより拡散面が形成され、これにより出射される光は、いずれの場合にも表面品位の向上が期待される。
また、本発明の画像表示装置としては、面光源素子上に透過型の表示装置を設けることにより実現され、表示装置としては透過型の液晶パネル等が上げられる。これにより、表示面の輝度が高く、輝度均一性に優れる画像表示装置を得ることができる。
この場合、本発明の面光源素子の出射面側に透過型表示装置を設ける画像表示装置では、透過型表示装置の画素ピッチの1/100から1/1.5が望ましい。これより大きいと画素ピッチとの干渉縞が発生し外観品位が低下する。
以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明する。
(実施例1)
清浄なガラスに東京応化工業株式会社製ネガ型フォトレジスト(CA3000)を塗布し、110℃のホットプレートにて2分間暖めた後に室温まで冷却した。そのガラス基板と所定の間隔でスリットを設けたフォトマスクを密着させて−35°から+35°までの回転を120秒の速度で動作させ、その間にUV光を1400mJ照射した。フォトマスクを剥離後、その基板を現像した。得られた原盤を常法に従って、表面にニッケル導電化膜を成膜し、このニッケル導電化膜に電鋳用金属としてニッケルを電鋳してニッケル電鋳層を形成した。さらに、ニッケル導電化膜から原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂上部分に幅約10μmの平坦部を持つ、傾斜角が55°の台形形状パターンを賦型した出射面側のスタンパIを作製した。
一方、直接金型入れ子にダイヤモンドバイトで頂角100°、高さ0.01mmのV字状の溝条を切削加工で作製し、この切削入れ子から直接電鋳を行い、ニッケル電鋳層を形成した。原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂角が100°のプリズムパターンを所定の間隔で配列させて賦型した底面側のスタンパIIを作製した。
これらのスタンパI及びスタンパIIを転写型として射出成形機の金型固定側キャビティと金型可動側キャビティに組み込み、射出成形法にて17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板1(板厚6mm)を得た。
得られた導光板1は、断面形状が台形形状である凸条が離間して配設された出射面と断面形状が台形形状である凸条が連結して配設された底面とを備えている。この出射面の台形凸状形状は、高さHが10μm、天頂部幅W2が10μm、底面幅W1が24μmであり、底面の台形凸状形状の高さは10μm、底角a1およびa2は40°であり、また、下底は、冷陰極管側から中央部まで180μmから60μmに漸次調整変更した。
また、本発明の光制御シートは、切削加工によってロール状金型に光制御シートの畝状凸部(ピッチp80μm)を反転させた形状の溝状凹部を平行に連続して作製し、得られたロール状金型を用いて、スチレン−ブタジエンゴム状共重合体約10重量%を分散させたメタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂(屈折率1.54)を押出成型することによって作製した。
ここで、この実施例に係る光制御シート11は厚さ0.4mmであり、その凸部のY-Z平面の断面形状は下式に従い、それらの係数は、C=3.24×10−2、K=−0.44、hmax=41.7である。
この導光板1の両端の入射端面をX軸に平行に配置させ、この入射端面に沿って管面輝度39,000cd/m(一定)のCCFL光源を図5に示すように、左右に各一対ずつ配設し、光源の背方にリフレクタを配設した。また、導光板1の出射面上には光制御シート11の畝状凸部15がX軸と平行になるように光制御シートを配設した。
底面7及び反射端面8bには反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図5に示すバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した。この輝度測定は、株式会社トプコン製の輝度計(TOPCON BM−7)を用い、サンプル面から50cm離して測定した。また、バックライト面上の最大輝度に対する最低輝度の比を輝度ムラとして求めた。さらに、導光板1の出射面中央点において、出射面に賦型されている断面形状が台形形状である凸条の長辺に直交する垂直面に対して、出射面鉛直方向から両側に順次輝度計を傾けて輝度の角度分布(以降水平方向角度輝度分布という)を測定した。同様に導光板1の出射面中央点において、出射面に賦型されている断面形状が台形形状である凸条の長辺に平行であり、且つ導光板1に垂直な面に対して、出射面鉛直方向から両側に順次輝度計を傾けて輝度の角度分布(以降垂直方向角度輝度分布という)を測定した。この水平方向角度輝度分布及び垂直方向角度輝度分布から視野角特性の指標となる水平半値角及び垂直半値角を求めた。
この結果、最大輝度4,785cd/m、輝度ムラ0.81であり、水平半値角は52.7°、垂直半値角は38.7°であった。
(実施例2)
この実施例2は、実施例1で用いた導光板の出射面上に拡散シート1枚と光制御シート1枚を載せた場合である。
実施例1と同一の導光板1の両端の入射端面をX軸に平行に配置させ、この入射端面に沿って管面輝度39,000cd/m(一定)のCCFL光源を図4に示すように、左右に各一対ずつ配設し、光源の背方にリフレクタを配設した。また、導光板1の出射面上には株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:D124)5aを1枚配設し、さらにその上に畝状凸部がX軸と平行になるように光制御シート11(実施例1で用いたと同一の光制御シート)を配設した。
底面7及び反射端面8bには反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図4に示すバックライト装置を形成した。
このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を実施例1と同様な方法で測定したところ、最大輝度5,070cd/m、輝度ムラ0.81であり、水平半値角は51.8°、垂直半値角は37.4°で、輝度が高く、かつ視野角特性も良好であった。
(比較例1)
この比較例は、PMMA製の平板(板厚6mm)の底面に印刷ドットを付与して導光板を作製し、導光板の出射面側の平坦部上に拡散シート1枚と光制御シート1枚を載せた場合である。
導光板の底面には入光端面から遠ざかるほど密になるように粗密を付けた白色印刷ドットを設け(導光板中央部でドット密度大)、輝度分布を所定の分布にした。この導光板の両端に入光端面に沿って光源を配設し、光源の背方にリフレクタ4bを配設し、導光板の出射面側の平坦部上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:D124)5aを1枚配設し、更にその溝列が入光端面に対して略平行になるように1枚の光制御シート(実施例1で用いたと同一の光制御シート)を設置し、底面及び反射端面には反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図13に示すバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した処、最大輝度4,398cd/m、輝度ムラ0.79であり、水平半値角は56.1°、垂直半値角は39.1°であった。
このように白色印刷ドットの導光板に光制御シートを用いても輝度向上の効果は低い。
(比較例2)
この比較例は実施例1に用いた導光板の上に、拡散シート2枚を載せた場合である。実施例1と同様な導光板の平坦部上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)5aを2枚配設し、底面及び反射端面には反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設してバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した処、最大輝度4,766cd/m、輝度ムラ0.79であり、水平半値角は42.3°、垂直半値角は42.1°であった。
輝度ムラを解消し、かつ鉛直方向の輝度を向上させるために、拡散シート2枚を使用した場合、拡散シートにより光束が正面方向に集光されるが、視野角が狭くなり、かつ等方的な角度輝度分布になっていた。
(比較例3)
この比較例は、比較例1で用いたPMMA製の平板(板厚6mm)の底面に印刷ドットを付与して導光板の出射面側の平坦部上に光制御シート(実施例1で用いたと同一の光制御シート)1枚を載せた場合である。
当該印刷ドットを付与した導光板の両端に入光端面に沿って光源を配設し、光源の背方にリフレクタ4bを配設し、導光板の出射面側の平坦部上に、その溝列が入光端面に対して略平行になるように1枚の光制御シートを設置し、底面及び反射端面には反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設してバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した処、最大輝度3,903cd/m、輝度ムラ0.78であり、水平半値角は69.2°、垂直半値角は42.5°であった。
このように白色印刷ドットの導光板に光制御シートを用いても、導光板からの出射光を正面方向に偏向することが十分にできないため輝度向上の効果は比較例1に比べても更に低いものであった。
(比較例4)
この比較例は、本発明の光制御シートが満たす条件から逸脱する場合である。
本比較例の光制御シートは、切削加工によってロール状金型に光制御シートのピッチ20μmの畝状凸部を反転させた形状の溝状凹部を平行に連続して作製し、前記ロール状金型を用いて、スチレンーブタジエンゴム状共重合体約10wt%を分散させたメタクリル酸メチルースチレン共重合体樹脂(屈折率1.54)を押出成型することによって作製した。
ここで、この比較例に係る光制御シート11は厚さ0.4mmであり、その凸部のY−Z平面の断面形状は数式1に従い、それらの係数はC=1.00×10−1、K=0、hmax=10.0である。このときこの凸部のY−Z平面の断面形状は半円状となり、
θmax:90.0°
θ’:30.0°
P(=Ymax):20μm
であり、θ’は下限値0.45θmax=40.5より小さく、本発明の光制御シートが満たす条件から逸脱する。
実施例1に用いた導光板の平坦部上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)を1枚配設し、さらにその上に上記光制御シートの畝状凸部がX軸と平行になるように配設した。底面及び反射端面には反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図4に示すバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した処、最大輝度4,816cd/m2、輝度ムラ0.81であり、水平半値角は51.2°、垂直半値角は37.2°であった。
実施例2と比較して、当該光制御シートの凸部形状により導光板への回帰成分が増大し、かつ高出射角度成分の増大により正面方向の輝度が低下していた。
(比較例5)
この比較例は、光制御部材の輪郭線の頂点からの傾きが単調増加から外れるもの。すなわち0.25P≦|Ymax|から外れ、本発明の光制御シートが満たす条件から逸脱する場合である。
本比較例の光制御シートは、切削加工によってロール状金型に光制御シートのピッチ20μmの畝状凸部を反転させた形状の溝状凹部を平行に連続して作製し、前記ロール状金型を用いて、スチレンーブタジエンゴム状共重合体約10wt%を分散させたメタクリル酸メチルースチレン共重合体樹脂(屈折率1.54)を押出成型することによって作製した。
ここで、この比較例に係る光制御シート11は厚さ0.4mmであり、その凸部のY−Z平面の断面形状はガウス分布状であり、
|Ymax|:4μm
θmax:68.0°
θ’:42.3°
P:20μm
であり、Ymaxの絶対値がピッチ20μmの1/4以下にあり、本発明の光制御シートが満たす条件から逸脱する。
実施例1に用いた導光板の平坦部上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)を1枚配設し、さらにその上に上記光制御シートの畝状凸部がX軸と平行になるように配設した。底面及び反射端面には反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図4に示すバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した処、最大輝度4,533cd/m2、輝度ムラ0.80であり、水平半値角は49.0°、垂直半値角は37.3°であった。

垂直方向角度輝度分布を測定したところ、正面方向に対して高出射角度から出射される光が大きく増大していた。このため実施例2と比較して、正面方向の輝度が大きく低下していた。
本発明の面光源素子が備える導光板と光制御シートを用いれば、上下方向の視野角を絞り、かつ水平方向の視野角を拡大させることができるため高輝度化かつ視野角特性を改善できるので、面光源素子に好適に用いることができる。また、本発明の面光源素子は、エッジライト式であるので、液晶バックライト装置を装着したモニター装置に限定されずに、ノートパソコン、照明公告、交通標識などの薄型の各種画像表示装置への応用が期待される。

Claims (6)

  1. 導光板の少なくとも1つの側面に線状光源を少なくとも1個配置したエッジライト方式の面光源素子であって、
    当該導光板は出射面、該出射面に対向する底面、及び前記線状光源から出射された光を入射させる入射端面を有し、
    前記導光板の底面側には光を反射する反射手段を備え、
    前記導光板の出射面側には、前記導光板からの光の出射方向を制御する光制御部材を備え、
    X軸と、X軸に直交するY軸とで構成されるX−Y平面の法線をZ軸として、
    前記線状光源はX軸に平行に配置しており、
    前記反射手段と、前記導光板と、前記光制御部材とは前記X−Y平面に平行に配置してZ軸方向に前記反射手段、前記導光板、前記光制御部材の順に構成されており、
    前記導光板の入射端面はX軸に平行にあり、
    前記出射面及び前記底面には凸条のパターンが形成され、
    前記出射面に形成されたパターンはY軸に平行であり、
    前記底面に形成されたパターンはX軸に平行であり、
    前記光制御部材は、光が主に出射する側にX軸に平行な複数の畝状の凸部が形成され、
    Y軸とZ軸とで構成されるY−Z平面に平行な前記凸部の断面の輪郭線が、少なくとも頂部を含む曲線部を有し、
    該輪郭線との接線がY軸と交差する傾きθが、前記凸部の頂点を中心とする両方向に単調に増加する範囲で、それぞれ下記の式を満たすことを特徴とする面光源素子。

    0.45θmax ≦ θ’ ≦0.75θmax

    0.25p ≦ |Ymax|
    ここで、θmax:輪郭線の頂点から単調増加するθの最大値
    Ymax:輪郭線の頂点から単調増加するθがθmaxをとるときのY軸方向の位置
    Y’ = Ymax/2
    θ’:Y軸方向の位置がY’の位置での輪郭線との接線のY軸に対する傾き
    p:輪郭線のY軸と平行な方向の幅
  2. 前記光制御部材の前記凸部のY−Z平面の断面形状が、楕円の長軸の一端を頂点とする楕円の一部からなる部分楕円形状であり、
    前記部分楕円形状の接線のY軸に対する傾きの最大値が60度から80度の範囲内であり、且つ、前記部分楕円形状のY軸と平行な方向の幅pに対する高さhの比であるアスペクト比が0.39から0.53の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の面光源素子。
  3. 前記光制御部材の前記凸部のY−Z平面での断面形状が、放物線の頂点を含む放物線の一部からなる部分放物線形状であり、
    前記部分放物線形状の接線のY軸に対する傾きの最大値が52度から62度の範囲内であり、
    前記部分放物線形状のY軸と平行な方向の幅pに対する高さhの比であるアスペクト比が0.32から0.47の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の面光源素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の面光源素子において、前記導光板の出射面側の前記パターンのX軸とZ軸とで構成されるX−Z平面での断面がX軸と平行な上底部と該上底部に連結する二つの斜辺部を有する台形形状の凸条に形成され、
    該台形形状の高さが1μm〜100μmの範囲内、斜辺部のX軸に対する傾斜角が15°〜70°の範囲内、上底部の幅が1μm〜500μmの範囲内にあり、
    前記導光板の底面の前記パターンのY−Z平面での断面がY軸と平行な上底部と該上底部に連結する二つの斜辺部を有する台形形状の凸条に形成され、
    該台形形状の高さが1μm〜100μmの範囲内、斜辺部のY軸に対する傾斜角が32.5°〜45°の範囲内、上底部の幅が3μm〜1600μmの範囲内にあることを特徴とする面光源素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の面光源素子に用いる光制御部材。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の面光源素子の光制御部材の出射面側に透過型表示素子を備えることを特徴とする画像表示装置。
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