JPWO2008066154A1 - 面光源素子及びこれを備えた画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
導光板の側面に線状光源を少なくとも1個配置させたエッジライト方式の面光源素子であって、当該導光板の底面には光源に平行な複数の凹条からなるパターンが形成されており、該凹条斜面の前記底面に対する斜度は実質的に30度以上45度以下であり、任意の隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPが下記の式を満たすことを特徴とする面光源素子。Hv/tan(Φin) ≦ P ≦ L×Hv×0.3 (1)Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3上記の面光源素子は、拡散シートの使用を回避もしくは削減しつつ、画像品位を低下させる暗線の発生を低減できる導光板を備えることで、画面品位に優れる画像表示装置を提供する。
Description
本発明は、複数の線状光源を有するエッジライト方式の面光源素子と、これを用いた画像表示装置に関するものであり、特に、高い画面品位が要求される液晶ディスプレイ装置、照明看板装置等に用いられるエッジライト方式の面光源素子と、これを用いた画像表示装置に関するものである。
例えば、画像表示装置に用いられる面光源素子では、エッジライト方式と直下方式の2つのタイプがあるが、エッジライト方式の面光源素子は線状光源が導光板の側面にあるため、直下方式の面光源素子に比べて薄型化を図るのに有効であるという特徴を備え、携帯用ノートパソコンやモニター等の表示部として広く使用されている。
このようなエッジライト方式の面光源素子では、透明樹脂等で作製された通常矩形状の主面を有する導光板が用いられている。この導光板は、主面の一方である出射面とこの出射面に対向する別の主面である底面との間に、線状光源又は点状光源などの一次光源が配置される入射端面を有している。一次光源から出射した光は導光板の入射端面から導光板内部に入射し、導光板内部を導光したり、導光板の底面に付与された白色印刷ドットにて散乱したり、あるいは一旦導光板の底面から出射して底面に対向して反射面を配した反射シートで散乱して再度導光板に入射するなどの過程を経て、出射面から液晶表示素子部に向けて出射される。
導光板の底面に白色印刷ドットを印刷した印刷ドット方式の導光板では、このドットの大きさ、密度等を調整することにより、視認方向の輝度分布が均一になるように調整されている。これにより、一次光源から出射した光は入射端面から導光板に入射し、この入射光は、導光板内部を導かれつつ出射面から液晶表示素子部に向けて出射される。
このような印刷ドット方式の導光板を用いた面光源素子では白色印刷ドットでの光散乱を利用しているため、導光板から出射した光は広い角度に広がった配光分布を示し、面光源素子として重要な正面方向への配向と輝度が充分に得られない。そこで、導光板から出射された光を正面方向に集光させて高輝度化を図るため、拡散シートを複数枚使用したり、拡散シートに加えて、さらにプリズムシートを用いたりしている。
プリズムシートは、より効率的に正面輝度を高めることが出来るが、プリズムの尖った頂部に外観品位低下の原因となる傷が入り易いため、プリズムシートの傷付き防止の為に、拡散シートをプリズムシートの出射面側に配置することが必須であり、輝度の低下、生産効率の低下およびコストアップを招いている。更にこれら光学シートの部品点数が増えるに従って素子の薄型化が困難になるという問題もある。そのためこれらのシートは100〜300μmといった薄型のものが用いられているが、皺が発生しやすく組立工程での不良品発生の原因となるばかりか、特にプリズムシートの皺発生が面光源素子の照明品位を著しく低下させる。
そこでプリズムシートの使用を避けるため、導光板の出射面、出射面に対向する底面等にプリズムを形成させることにより、出射面から出射させる光を視認方向に向ける提案がなされている(例えば、特許文献1および2参照)。
例えば、特許文献1,2には、プリズム光学素子一体型導光板が開示されている。このようなプリズム光学素子一体型導光板では、出射面及び底面にそれぞれ交差する方向のV字状の溝列を有している。これにより、入射端面より入射した光を底面に取入れてその反射光を出射面方向に効率よく反射させている。また、出射面に形成されたプリズムを介して出射面より出射すると、入射端面に垂直な方向で入射された入射光が正面方向に近い角度で出射できる。
特許文献1又は2に記載のプリズム光学素子一体型導光板では、出射面及び底面に形成される凸条又は凹条は、頂角が鋭角であるV字条の溝列である。このようなV字条の溝列を有するプリズム光学素子一体型導光板を用いたエッジライト方式の面光源素子では、正面方向への光出射が困難であるのに加えて、出射光を必要とする方向に制御しているものの連続的に輝度を変化させることは非常に困難であるため、視認する角度により輝度の明暗が顕著となり、表面にギラツキが目立つだけでなく、矩形状の導光板の出射面を斜めから視認した時に暗線が見えて画面品位を低下させるという課題があった。それゆえ、このようなプリズム光学素子一体型導光板では、拡散シートを複数枚使用して、ギラツキや暗線を解消しなければならず、輝度の低下、視野角特性の悪化、装置の厚型化および生産工程の煩雑化を招いて問題となっていた。
そこで、本発明の目的は、拡散シートの使用を回避もしくは削減しつつ、画像品位を低下させる暗線の発生を低減できる導光板により、画面品位に優れる面光源素子を提供すること、および当該面光源素子を備えた画像表示装置を提供することである。
本発明は、導光板の側面に線状光源を少なくとも1個配置させたエッジライト方式の面光源素子であって、当該導光板は出射面、該出射面に対向する底面、及び少なくとも一側面に設けられた線状光源から出射された光を入射させる入射端面を有し、
前記導光板の底面側には光を反射する反射手段を備え、
X軸と、X軸に直交するY軸で構成されるX−Y平面の法線をZ軸として、
前記線状光源はX軸に平行に配置しており、
前記反射手段と、前記導光板とは前記X−Y平面に平行に配置しており、
Z軸方向に前記反射手段、前記導光板の順に構成されており、
前記導光板の入射端面は前記X−Z平面に平行であり、前記底面にはX軸に平行な複数の凹条からなるパターンが形成されており、該複数の凹条の入射端面側にX軸に平行な斜面を有し、かつ、該斜面の前記底面に対する斜度は実質的に30度以上45度以下であり、
隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPの最小値PMINと最大値PMAXとの比PMAX/PMINが1.5以上であり、
任意の隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPが下記の式を満たすことを特徴とする面光源素子である。
前記導光板の底面側には光を反射する反射手段を備え、
X軸と、X軸に直交するY軸で構成されるX−Y平面の法線をZ軸として、
前記線状光源はX軸に平行に配置しており、
前記反射手段と、前記導光板とは前記X−Y平面に平行に配置しており、
Z軸方向に前記反射手段、前記導光板の順に構成されており、
前記導光板の入射端面は前記X−Z平面に平行であり、前記底面にはX軸に平行な複数の凹条からなるパターンが形成されており、該複数の凹条の入射端面側にX軸に平行な斜面を有し、かつ、該斜面の前記底面に対する斜度は実質的に30度以上45度以下であり、
隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPの最小値PMINと最大値PMAXとの比PMAX/PMINが1.5以上であり、
任意の隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPが下記の式を満たすことを特徴とする面光源素子である。
Hv/tan(Φin) ≦ P ≦ L×Hv×0.3 (1)
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)
C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3
P :任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離(ピッチ)(単位mm)
R :凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する斜度の平均(単位度)
Hv :凹条の高さ(単位mm)
L :導光板の入射端面から最小ピッチPMINまでの距離(単位mm)
C0〜C3:係数
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)
C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3
P :任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離(ピッチ)(単位mm)
R :凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する斜度の平均(単位度)
Hv :凹条の高さ(単位mm)
L :導光板の入射端面から最小ピッチPMINまでの距離(単位mm)
C0〜C3:係数
また、本発明は、
上記の面光源素子であって、
前記線状光源が前記導光板の対向する2つの入射端面にそれぞれ配置されており、前記複数の凹条が前記2つの入射端面に対して、それぞれX軸に平行な前記斜面を有することを特徴とするものであってもよい。
上記の面光源素子であって、
前記線状光源が前記導光板の対向する2つの入射端面にそれぞれ配置されており、前記複数の凹条が前記2つの入射端面に対して、それぞれX軸に平行な前記斜面を有することを特徴とするものであってもよい。
また、本発明は、
上記の面光源素子であって、
前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、V字状であることを特徴とするものであってもよい
上記の面光源素子であって、
前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、V字状であることを特徴とするものであってもよい
また、本発明は、
上記の面光源素子であって、
前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、台形状であることを特徴とするものであってもよい。
上記の面光源素子であって、
前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、台形状であることを特徴とするものであってもよい。
また、本発明は、
上記の面光源素子であって、
前記導光板の出射面にY軸に平行な複数の凸条からなるパターンが形成されていることを特徴とするものであってもよい。
上記の面光源素子であって、
前記導光板の出射面にY軸に平行な複数の凸条からなるパターンが形成されていることを特徴とするものであってもよい。
また、本発明は、
上記の面光源素子であって、
前記導光板の出射面に形成された凸条の断面が、台形状であることを特徴とするものであってもよい。
上記の面光源素子であって、
前記導光板の出射面に形成された凸条の断面が、台形状であることを特徴とするものであってもよい。
さらに、本発明は、
上記のいずれかに記載の面光源素子の出射面側に透過型表示素子を備えることを特徴とする画像表示装置である。
上記のいずれかに記載の面光源素子の出射面側に透過型表示素子を備えることを特徴とする画像表示装置である。
本発明の面光源素子はエッジライト方式の面光源素子であり、本発明の面光源素子が備える導光板の出射面と対向する底面の凹条のピッチPが、最小値PMINと最大値PMAXとの比PMAX/PMINが1.5以上であり、かつ、下記の条件を満たすように調整することによって、輝度の均一性を確保しつつ暗線による画面品位の低下を防止する機能を有している。
Hv/tan(Φin) ≦ P ≦ L×Hv×0.3 (1)
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)
C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3
P :任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離(ピッチ)(単位mm)
R :凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する斜度の平均(単位度)
Hv :凹条の高さ(単位mm)
L :導光板の入射端面から最小ピッチPMINまでの距離(単位mm)
C0〜C3:係数
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)
C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3
P :任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離(ピッチ)(単位mm)
R :凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する斜度の平均(単位度)
Hv :凹条の高さ(単位mm)
L :導光板の入射端面から最小ピッチPMINまでの距離(単位mm)
C0〜C3:係数
また、前記線状光源が前記導光板の対向する2つの入射端面にそれぞれ配置されている場合、1つの入射端面に2本の線状光源がある場合に比べて線状光源から導光板への入射効率が向上し、かつ2つの入射端面から入射できるため同じ輝度性能を有する時は導光板の厚みを減らすことができ、面光源素子の薄型化に繋がる。また、両端に入射端面があるため、片側の入射端面から入射端面と対向する入射端面との中心線までの出射領域について面輝度分布を調整すればよいため、1つの入射端面を有する導光板に比べて面輝度分布の均一化が容易である。
また、前記導光板の底面に設置された凹条の断面がV字状であると、当該導光板内を導光している光の内、V字状の凹条の入射端面側斜面に直接入射したものは全反射するため正面方向に非常に近い角度で出射させることができ、正面方向の輝度を向上できる。
また、前記導光板の底面に設置された凹条の断面が台形状であると、V字状と同じく正面方向の輝度が向上でき、かつ射出成形による製造法で当該導光板を作製する時に、金型との離形性に優れるため、生産効率を高めることができる。
さらに、前記導光板の出射面に凸条が配設されている場合、導光板の少なくとも1つの入射端面がX軸に平行に設置され、当該導光板の出射面に凸条がY軸に平行に配置され、X軸方向を水平方向に、Y軸方向を上下方向とすると、導光板の底面からの反射光が出射面に配置されている凸条により水平方向に偏向させることができるため、視野角特性を改善することができる。
特に、出射面の凸条にX軸とZ軸からなる平面と平行な断面の形状が台形状である凸条をY軸に平行に配設した場合、当該導光板の底面に配設した凹条で反射した光の内、出射面の法線方向に近い光を台形状の上底面から出射させることで、そのまま正面方向に出射させ高い輝度を得ることができ、さらに台形状の斜面に入射した場合は水平方向に出射光を広げることができるため広い視野角特性を保持できる機能を有している。
このように本発明の面光源素子が備える導光板は線状光源からの入射光を、出射面と対向する底面に凹条を所定のピッチにて配設させることにより、出射面を斜めから見たときの暗線を解消することができる。さらに出射面に凸条が配設されている場合は、当該導光板からの出射光の出射方向を制御できるため、高輝度かつ視野角特性に優れた画像表示装置を提供できる。
1:導光板
2:凸条
3:凹条
4:一次光源
4a:線状光源
4b:リフレクタ
5:反射シート
5a:拡散シート
6:出射面
7:底面
8:入射端面(側面)
8a:反射端面(側面)
8b:反射端面(側面)
9:V字状凹条
9a:V字状凹条の入射端面側の斜面
9b:V字状凹条の反入射端面側の斜面
10:面光源素子
2:凸条
3:凹条
4:一次光源
4a:線状光源
4b:リフレクタ
5:反射シート
5a:拡散シート
6:出射面
7:底面
8:入射端面(側面)
8a:反射端面(側面)
8b:反射端面(側面)
9:V字状凹条
9a:V字状凹条の入射端面側の斜面
9b:V字状凹条の反入射端面側の斜面
10:面光源素子
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下の図面では、説明の都合上、各部の縦横の縮尺が無作為に変更された模式図により説明されている。
まず、本発明の面光源素子は、透明樹脂などから形成される平板状の透明構造体である導光板、この導光板の一側面に配置された線状光源と導光板の下面に配設された反射シートとから大略構成されている。
導光板は、光線透過率の高い透明樹脂から構成することができる。使用できる透明樹脂としては、例えば、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂などを広く採用することができる。
導光板の一面は、出射面とされ、この出射面に対向して底面が配置されている。また、この導光板の少なくとも一側面には線状光源が配設され、この側面は入射端面とされている。
本発明において、この入射端面は、少なくとも一カ所あればよいが、複数箇所であってもよく、入射端面が一カ所である場合には、入射端面以外の側面には反射端面が形成されている。
入射端面が二カ所の場合の典型例は、互いに相対向する面に線状光源がある例であり、反射端面は両側面に形成される。二カ所の入射端面は、底面に形成された凹条に平行となる条件を満たすことが必要であり、出射面に凸条が形成されている場合はいずれも当該凸条に直交することが必要である。
この入射端面に向けて線状光源が配設される。このような線状光源としてはどのようなものを用いてもよいが、冷陰極管や蛍光管、またLED光源などの点状光源が多数配列されて線状となった線状光源であってもよい。
本発明において導光板の底面と接触する側には光を反射する反射手段を備えており、当該反射手段は、導光板の底面から出射した光を、再度導光板に入射させる機能を持つ。反射率は95%以上のものが光の利用効率が高く望ましい。反射板の材質は、アルミ、銀、ステンレスなどの金属箔や、白色塗装、発泡PET樹脂などが挙げられる。光の利用効率を高める為には材質の反射率が高いものが望ましい。これには銀、発泡PETなどが挙げられる。また、輝度均一性を高める為には材質は拡散反射をするものが望ましい。これには発泡PETなどが挙げられる。
本発明の面光源素子が備える導光板において、導光板の底面には、所定のピッチで形成された凹条が形成されている。これらの凹条は、断面の凹部が一方向に延びて形成される。これらの凹条の断面形状は、三角形、楔状、その他の多角形、波状、又は半楕円状などの所望の形状であってもよいが、凹条の線状光源側に位置する斜面の底面に対する斜度は実質的に30°から45°であり、該斜面の底面に対する平均斜度は略等しい。45°以上にすると導光板の出射面の正面方向に近い角度の輝度の変化が激しくなり、拡散シートを非常に多く載せなければ暗線を解消できない。一方、30°以下にすると、正面方向への出射光を増加させることが困難となる。
ここで、底面に形成された凹条は、線状光源から離れるに従って凹条の高さが漸次高くなっていてもよい。この場合式(1)において凹条の高さを表す値Hvは各凹条の高さの平均値を用いる。また、線状光源から離れるに従って形状が漸次異なるように構成してもよい。このような形状が漸次異なる構成とは、例えば、断面が台形状の凹条を備える場合、台形状の上底及び下底の長さが底面に対する台形状の凹条の斜面がなす角を略一定に保った状態のまま漸次異なる場合を包含する。これらの構成によって面内の輝度の均一性を一層高めることができる。
また、底面に形成された凹条のピッチは、凹条の線状光源側斜面の前記底面に対する平均斜度をRとして、(2)式で与えられる関数式で算出されるΦinと、凹条の高さHvと、を用いて、(3)式から算出される、Pのとり得る最小値Pbotom以上にすることにより、暗線による画面品位の低下を防止する作用効果を奏している。凹条のピッチは通常線状光源から離れるに従って狭くなっている。同様に線状光源を導光板の対向する2つの入射端面に配置する場合、導光板の中央に近づくに従ってピッチが狭くなっている。このとき、隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPの最小値PMINと最大値PMAXとの比PMAX/PMINは1.5以上であり、2以上であるのが好ましく、2.5以上であるのがより好ましい。これらの構成によって正面方向の輝度性能と面内の輝度の均一性とのバランスを一層高めることができる。
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)
C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3
R:凹条の線状光源側のX軸に平行な斜面の前記底面に対する平均斜度(単位度)
C0〜C3:係数
C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3
R:凹条の線状光源側のX軸に平行な斜面の前記底面に対する平均斜度(単位度)
C0〜C3:係数
Pbotom = Hv/tan(Φin) (3)
Hv:凹条の高さ(単位mm)
P:任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離(ピッチ)(単位mm)
Pbotom:Pのとり得る最小値(単位mm)
Hv:凹条の高さ(単位mm)
P:任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離(ピッチ)(単位mm)
Pbotom:Pのとり得る最小値(単位mm)
いずれの場合にも、底面と反射シートを利用して屈折した光が、出射面から所望する強度で出射されるように底面の構造を制御するためのものであり、これらの調整は互いに組み合わされてまたは他の調整手段と併用されて行われる。
特に本発明の面光源素子が備える導光板において、底面に備える凹条の断面がV字状である場合、V字状の凹条は入射端面に平行に配列しており、前記ピッチ範囲にV字状の凹条を配置すると、当該導光板の出射面を斜めから見たときに暗線の発生が抑制できる。さらに、当該導光板の上に拡散シート、およびプリズムシートを載せた場合、正面方向の輝度を高くすることができる。
また底面に備える個々の凹条の、断面の斜面の平均斜度は30゜〜45°の範囲内であり、視野角特性に優れる点で好ましくは35゜〜45°の範囲内、さらに高輝度でかつ視野角特性に優れる点でより好ましくは37.5゜〜42.5°の範囲内で設定される。高さは0.001mm〜0.1mmの範囲内で設定され、モアレ低減の点で好ましくは0.005mm〜0.05mmの範囲内、さらに線状光源近傍の面輝度を均一化するために、より好ましくは0.005mm〜0.02mmの範囲内で設定される。
また底面に備える凹条の断面の形状が一定であるとき、光学設計をすることが容易になることから、凹条の断面形状は一定であるのが望ましい。この場合、前記個々の凹条における斜面の平均斜度は、凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する斜度の平均Rと等しい。
また底面に備える凹条の断面の斜辺が直線状である場合、凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rは底面と斜面のなす断面の内角であって通常鋭角である底角の平均値となる。
以下に導光板の底面に断面がV字状の凹状が形成されている場合を一例として暗線抑制の原理を記載する。
本発明の面光源素子を表す一例を図1に示す。図1には本発明の面光源素子が備える導光板において、1つの入射端面がX軸とそれに直交するZ軸からなる面に平行になるように設置されており、その入射端面に線状光源が配設されており、導光板の底面にはX軸と直交するY軸とZ軸からなるY−Z平面に平行な断面がV字状の凹条がX軸に平行に所定のピッチで形成され、出射面にはX−Z平面に平行な断面が台形状の凸条がY軸に平行に形成されている例である。当該導光体の出射面からの出射光において、X軸に平行な方向の出射成分を水平方向成分に、Y軸に平行な方向の出射成分を上下方向成分とする。
本発明の面光源素子を表す一例を図1に示す。図1には本発明の面光源素子が備える導光板において、1つの入射端面がX軸とそれに直交するZ軸からなる面に平行になるように設置されており、その入射端面に線状光源が配設されており、導光板の底面にはX軸と直交するY軸とZ軸からなるY−Z平面に平行な断面がV字状の凹条がX軸に平行に所定のピッチで形成され、出射面にはX−Z平面に平行な断面が台形状の凸条がY軸に平行に形成されている例である。当該導光体の出射面からの出射光において、X軸に平行な方向の出射成分を水平方向成分に、Y軸に平行な方向の出射成分を上下方向成分とする。
本発明の面光源素子が備える導光板からの上下方向成分の出射光の角度輝度分布を図2に示す。本発明の面光源素子が備える導光板からの出射光は正面方向と±45°近傍への出射成分が多い分布である。正面方向のピークを第1ピーク、±45°近傍の出射成分が形成するピークを第2ピークと呼ぶことにする。
図3に第1ピークを形成する出射光の代表的な導光板内を伝播する光の軌跡を示す。第1ピークを形成する出射光は、線状光源から出射した光の内、導光板の入射端面から導光板内部に入射して、導光板内を導光している光の内、Y軸に平行な直線aに対して−Z方向に浅い角度で進行している光cが底面にある凹条9の入射端面側の斜面9aで全反射して出射面から出射したものである。この軌跡を辿ってきた光は正面方向の輝度に大きな影響を及ぼすため重要である。
また、図4に第2ピークを形成する出射光の代表的な導光板内を伝播する光の軌跡を示す。第2ピークを形成する出射光は、線状光源から出射した光の内、導光板の入射端面から導光板内部に入射して、導光板内を導光している光の内、Y軸に平行な直線aに対して−Z方向に進行している光cが底面にある凹条9相互の間の底面で全反射し、その後、底面にある凹条9の線状光源側の斜面9aで再度全反射して出射面から出射したものである。
一般的に面光源素子の出射面の輝度分布は中央の輝度が高く、各端面側へ向うに従い、輝度は低くなる分布が望まれている。このため、面光源素子が備える導光板の底面に配設されている凹条相互の間隔は中央に向うに従い狭くなる。
底面の凹条の間隔が狭くなると、第2ピークを形成していた導光板内を進行していた光cは、図5に示すように凹条と凹条の間の底面において全反射することができなくなり、凹条の入射端面側の斜面9aに直接入射するようになる。当該斜面に入射した光は、一旦入射端面側の斜面9aを透過し、反入射端面側の斜面9bにて導光板内に再入射するが、入射した後は、導光板内を導光する光に変わり出射面から出射しない。すなわち、第2ピークを形成していた一部の出射角が欠損してしまう。
さらに、図6には暗線が発生している面光源素子の出射面において、暗線が発生している場所の近接した2つの場所eとfでの上下方向の輝度の角度分布を示している。点eと対向する底面に配設されている凹条は近接しており、凹条と凹条との間の底面において全反射することができない。一方、点fと対向する底面に配設されている凹条は、凹条と凹条との間の底面において全反射することができ、凹条の斜面にて全反射できる地点である。この例では35°の出射角において点fと点eの輝度差が大きく乖離しており、これが35°から視認したとき暗線として観察される。
本発明では第2ピークを形成している導光板内の光の内、暗線を発生させる要因である凹条相互間の底面での全反射の消失を低減し、凹条の入射端面側の斜面を透過する光を低減するピッチ以上に凹条を配置させることにより画面品位を低下させる暗線の発生を防ぐことができる。
(2)式は、第2ピークを形成している凹条相互間の底面で全反射し、凹条の線状光源側の斜面で全反射して出射面から出射する過程を経ている光の内、Y軸に平行な直線aに対してなす最大角Φinと当該導光体の底面に形成されている凹条の斜度の平均Rとの関連を決める関数式である。この最大角Φinが決まれば、(3)式より、とり得る最小のピッチPbotomが求まる。
本発明の面光源素子が備える導光板の底面において、任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離であるピッチPが下記の(1)’、(2)’式を満たすことより、拡散シート2枚にて導光板の出射面において観察される暗線が解消できるので好ましい。
Hv/tan(Φin) ≦ P ≦ L×Hv×0.3 (1)’
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)’
C0=1.48×102,C1=−8.07,C2=2.01×10-1,C3=−1.96×10-3
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)’
C0=1.48×102,C1=−8.07,C2=2.01×10-1,C3=−1.96×10-3
さらに、ピッチPが下記の式(1)”、(2)”を満たすことにより、拡散シート1枚にて導光板の出射面において観察される暗線が解消できるのでより好ましい。
Hv/tan(Φin) ≦ P ≦ L×Hv×0.3 (1)”
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)”
C0=2.08×102,C1=−1.30×101,C2=3.32×10-1,C3=−3.12×10-3
また、前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、台形状である場合においても、V字状と同じ原理により暗線が解消できる。
Hv/tan(Φin) ≦ P ≦ L×Hv×0.3 (1)”
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)”
C0=2.08×102,C1=−1.30×101,C2=3.32×10-1,C3=−3.12×10-3
また、前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、台形状である場合においても、V字状と同じ原理により暗線が解消できる。
本発明において、導光板の出射面には、所定のピッチで形成された凸条が形成されている。この凸条とは、以下に述べる台形状の凸条を含み、従来の面光源素子で用いられている凸条と実質的に同一乃至は均等なものであってもよい。
これらの凸条は、断面の凸部が一方向に延びて形成される。これらの凸条の断面形状は、三角形、楔状、その他の多角形、波状、又は半楕円状などの所望の形状であってもよい。
本発明の面光源素子が備える導光板において、出射面に備える凸条は、断面が台形状の凸条であると、視認方向である正面輝度はより高くなり、かつ視野角特性が広くなる点でより好ましい形態である。
例えば、図7に示す導光板1の表面では、その一表面1aには、符号A、B、C及びDを各頂点とする断面が台形状の凸条2と符号A´、B´、C´及びD´を各頂点とする断面が台形状の凸条2´とが離間して配設されている。
例えば、図7に示す導光板1の表面では、その一表面1aには、符号A、B、C及びDを各頂点とする断面が台形状の凸条2と符号A´、B´、C´及びD´を各頂点とする断面が台形状の凸条2´とが離間して配設されている。
なお、本発明の面光源素子が備える導光板に係る台形状とは、図面に示すように、厳密な意味での台形状に限定されない。後述する説明により明らかなように、X−Y平面に平行な高さの異なる平面である上底と下底とを山形に連結する斜面を挟んで連続していれば、例えば、上底又は下底と斜面の連結部が曲面状であってもよい。このような曲面状の連結部を有する台形状は比較的成形が容易なため生産上有利なだけでなく、連結部の破損が起こり難いので好ましい。また上底、下底の少なくとも一部がX−Y平面に対して傾きを有していても良く、例えば上底及び又は下底がX軸方向を長手方向とする緩やかな波状であることや、微細な凹凸を有することで出光の均一性を高めることが出来る。該傾きの平均はX−Y平面に対して角度を有さないことが好ましい。また傾きが10度以下の部分が全体の50%以上を占めることが望ましい。
また複数の上底、下底はそれぞれ互いに同じX−Y平面内にあることで、効率良く光を導くことが出来るだけでなく、導光板の重心が安定する、押し出し成形などでの工業的に有利な連続生産が容易になる、などの効果がある。
次に、このような台形状の機能について、図7を用いて説明する。「上底」、「下底」の用語を用いるが、これは上下方向を意味するのではなく、説明のためである。台形状の平行な対辺のうち、短い辺を「上底」、長い辺を「下底」として説明している。まず、この図7において、直線ADの長さ(凸条2の下底の幅)をW1、直線BCの長さ(凸条2の上底2aの幅)をW2、直線AD´の長さ(凹条3の上底3aの幅)をW3、凸条2の高さ(又は凹条3の深さ)をH、直線ADと直線AB(傾斜面2b)との成す角度をa1、直線ADと直線DC(傾斜面2c)との成す角度をa2、及び直線DD´の長さをピッチPとする。ピッチPは、凸条2の下底の幅(直線ADの長さ)W1と凹条3の上底3aの幅W3の和に等しく、また、凸条2の上底2aの幅(直線BCの長さ)W2と凹条3の下底の幅(直線BC´の長さ)の和に等しい。
本発明の面光源素子が備える導光板の出射面においては、凸条2の断面形状を台形状にして凸条2に適宜の幅W2を設けることにより、入射端面から入射した導光光を導光板の中央へと導く役目を担いつつ、出射面から出射される輝度分布の中で出射面に直交する正面方向の輝度を高めている。
また、本発明の面光源素子が備える導光板の出射面において、凹条3の断面形状を台形状にして凹条3に所望の幅W3を設けることにより、前述のW2と同様に入射端面から入射した光を、導光板内部をY軸方向に沿って導く役目を担いつつ、出射面から出射される輝度分布の中で出射面に直交する正面方向の輝度を高めている。この幅W2が狭すぎて傾斜面2b、2cの寄与が大きくなりすぎると、鉛直方向の輝度を高める効果を十分に発揮することが困難となる。また、この幅W3が狭すぎて傾斜面2b、2cの寄与が大きくなりすぎても、鉛直方向の輝度を高める効果を十分に発揮することが困難となる。また、これに対して、幅W2及び又は幅W3を傾斜面2b、2cに対して相対的に広く設定しすぎると、傾斜面2b、2cの寄与が相対的に少なくなり、鉛直方向の輝度の向上は図れるが視野角は狭くなり、出射面に凸条の周期的なパターンを設けて、指向性シートを極力省略し、かつ、鉛直方向の輝度を低減させずに視野角を確保できるという課題を十分に満たせなくなる。
本発明の面光源素子が備える導光板の出射面において凸条2又は凹条3の形状及び大きさ並びにピッチPは、導光板1の大きさ、面光源素子の表示性能及び仕様等との関係を考慮して決定される。これにより、導光板の出射面から出射される光の輝度を適度に保ち、かつ、適切な視野角を得ることができる。
このような凸条2(又は凹条3)の一般的な高さHは、0.001mm〜0.1mmの範囲内から選択され、より好ましい高さHは0.005mm〜0.05mm、最も好ましい高さHは0.01mm〜0.03mmの範囲内から選択される。また、一般的な傾斜角a1及び傾斜角a2は、それぞれ15〜70°の範囲内から選択され、より好ましい傾斜角a1及び傾斜角a2はそれぞれ15゜〜60°の範囲内から選択される。特に視野角特性を重視する場合は15°〜35°、輝度特性を重視する場合は35°〜60°が最も好ましい範囲内として選択される。また、一般的な下底の幅W1は0.01mm〜0.5mmの範囲内、より好ましくは0.015mm〜0.27mmの範囲内、最も好ましくは0.015mm〜0.18mmの範囲内から選択される。また、上底の幅W2は0.001mm〜0.5mmの範囲内から選択され、より好ましい幅W2は0.001mm〜0.1mmの範囲内、最も好ましくは0.005mm〜0.05mmの範囲内から選択される。また、一般的な幅W3は0.0001mm〜0.5mmの範囲内から選択され、より好ましい幅W3は0.0001mm〜0.3mmの範囲内、最も好ましくは0.001mm〜0.15mmの範囲内から選択される。
また、本発明の面光源素子が備える導光板の出射面の好ましい態様においては、導光板1の出射面が幅W1,W2,W3とがピッチPとの関係で、特定の比率を保って形成されている台形状のパターンを有することにより特徴付けられる。すなわち、本発明の面光源素子が備える導光板1の出射面では、これらの凸条2に形成された上底の幅W2に対する凹条3に形成された上底の幅W3の比W3/W2は、0.01〜200の範囲内が好ましく、より好ましくは0.02〜100の範囲内、最も好ましくは0.1〜10の範囲内にある。また、(W2+W3)に対する(P−W2−W3)の比は、0.04〜400の範囲内が好ましく、より好ましくは0.2〜200の範囲内、最も好ましくは0.3〜150の範囲内である。
本発明の面光源素子が備える導光板の出射面においては、W2に対するW3の比をこれらの範囲内に保つことにより、導光板1の出射面から出射される光の輝度を適度に保ち、かつ、適切な視野角を得るための条件設定が容易となる。ここで、W2に対するW3の比が0.1〜10の範囲であると、鉛直方向の輝度の向上が図れるため指向性シートを省略することができる。
また、(W2+W3)に対する(P−W2−W3)の比が、0.3〜150の範囲であると、鉛直方向の輝度の低下を抑制しつつ視野角特性を確保することができるので、指向性シートを省略することが可能となる。このような台形状のパターンは、表面が鏡面であってもよいが、適宜粗面化されて拡散面としてもよい。粗面化させることにより、液晶表示装置における表面のギラツキを抑えることができる。また、場合によっては、矩形状の導光板のコーナー部を斜めから視認した時に生じる暗線状のラインの発生を防止することができる。これにより得られる液晶表示装置は、表面品位が優れたものとなる。このような粗面化は、例えば、JIS B0601に基づく算術平均粗さRaが0.0001mm〜0.01mmの範囲内であることが好ましく、更に好ましくは、0.00015mm〜0.005mmの範囲内であり、特に好ましくは0.0002mm〜0.002mmの範囲内である。また、このような粗面化は、図9(b)に示すように、凸条2の上底(天頂面)2aだけでもよいが、図9(d)に示すように、傾斜面2bと天頂面2aとの双方にあってもよい(全面拡散面)。また、図9(c)に示すように、側面部(傾斜面2b)のみにあってもよい。さらに、この粗面化は、凹条3の上底(天頂面)3aにあってもよい。表面を粗面化することにより拡散面が形成され、これにより出射される光は、いずれの場合にも表面品位の向上が期待される。
次に、このような導光板1を用いた面光源素子の一例について、図1および図8を参照しつつ説明する。
これらの面光源素子10は、アクリル樹脂などの透明樹脂などから形成される平板状の透明構造体である導光板1、この導光板1の一側面に配置された線状光源4a及び導光板1の下面に配設された反射シート5とから大略構成されている。この導光板1の上面には、光を出射する出射面6が形成され、この出射面6に対向して底面7が形成されている。
これらの面光源素子10は、アクリル樹脂などの透明樹脂などから形成される平板状の透明構造体である導光板1、この導光板1の一側面に配置された線状光源4a及び導光板1の下面に配設された反射シート5とから大略構成されている。この導光板1の上面には、光を出射する出射面6が形成され、この出射面6に対向して底面7が形成されている。
図1は本発明の面光源素子の一例を示す斜視図である。ここで、図1の面光源素子10では、導光板1の一側面に、線状光源4aが配設され、この側面は入射端面8とされている。また、この入射端面8に交差する両側面は反射端面8bとされ、入射端面8に対向する面は反射端面8aとされている。
また、図8の面光源素子は、導光板の対向する二つの側面に2本ずつの線状光源を配設した本発明の面光源素子の例で大型の液晶画像表示装置を表示させるためのものである。図8(a)、(b)はそれぞれX−Z平面と平行な側からY軸方向に向かって観察したときの側面図と、Y−Z平面と平行な側からX軸方向に向かって観察したときの側面図である。
出射面6と底面7との両側面に、リフレクタ4b内にそれぞれ一対の線状光源4aが配設されている。線状光源4aから導光板1内へ入射させる光量を十分に確保するために厚みの厚い導光板1が用いられる。これにより、これらの線状光源4aが配設された両側面は入射端面8とされ、この入射端面8に交差する両側面は反射端面8bとされている。また、図8の面光源素子では、出射面6の上方に拡散シート5aが配設されている。導光板の上に拡散シートを配設することで、面光源素子の出射光を適度に均一化し画面品位を高めることが出来る。また適当な拡散シートを選択することで正面輝度も一層高めることができる。
上記図1及び図8のいずれの面光源素子においても、出射面6には、断面が台形状の凸条2とこの凸条2の台形状とは上下が逆転した台形状の凹条3とが交互に配列されている。これらの凸条2及び凹条3は、上述の図7により説明した表面1aと実質的に同一であるので詳細な説明は省略する。これにより、この出射面6には、入射端面8と直交する断面が台形状の凸条および凹条が複数配置される。一方、底面7には、断面がV字状の凹条9が入射端面8に平行に配列している。このV字状の凹条9のピッチを漸次調整することにより、出射面から出射される光の光量分布を調整できる。
つぎに、このように構成された面光源素子10について説明する。
線状光源4aの光は導光板1の入射端面8から導光板1内に入射し、出射面6及び底面7間を、全反射を繰り返しつつ縦方向に伝播していく。そして、この光の一部は底面7に形成されたV字状の凹条9及び反射シート5により出射面6に向けて導かれ、出射面6に形成された断面が台形状のプリズム(凸条2及び凹条3)により集光され、所望する視野角内に出射される。
線状光源4aの光は導光板1の入射端面8から導光板1内に入射し、出射面6及び底面7間を、全反射を繰り返しつつ縦方向に伝播していく。そして、この光の一部は底面7に形成されたV字状の凹条9及び反射シート5により出射面6に向けて導かれ、出射面6に形成された断面が台形状のプリズム(凸条2及び凹条3)により集光され、所望する視野角内に出射される。
このように、出射面6に断面が台形状のプリズムを形成することにより、出射面6にV溝のプリズムを形成する場合に比べて鉛直方向の輝度低下が抑えられると共に視野角が拡大する。
以上の台形状のプリズムは、図9(a)に示すように、天頂面(上底)2a及び傾斜面2bともに鏡面である例であったが、これらの表面は粗面化されていてもよい。例えば、図9(c)に示すように、台形状のプリズム(凸条2)の傾斜面2bを粗面化すると、図9(a)に示す全面が鏡面である場合に比べて、視野角がより拡大すると共に、面光源素子10として表面のギラツキ感や、導光板のコーナー部を斜めから視認したときに生じる暗線状のラインが緩和され画面品位の向上が図れる。
また、図9(d)に示すように、台形状のプリズム(凸条2)の天頂面2a及び傾斜面2bの全面を粗面化すると、図9(c)に示す傾斜面2bのみを粗面化させた場合に比べて表面輝度が多少低下するが、面光源素子として表面のギラツキ感や、暗線状のラインが緩和され画面品位の一層の向上が図れ、視野角と表面品位を重要視する面光源素子に適している。
また、本発明の画像表示装置は、面光源素子の正面方向に透過型の表示装置を配置することによって構成され、高輝度で、輝度均一性が高いことから明るく、暗線による画像品位を低下させることなく高品位な画像を表示できる。ここで本発明の画像表示装置とは、面光源素子と表示素子を組み合わせた表示モジュール、更には、この表示モジュールを用いた少なくとも画像表示機能を有する機器であり、パソコンモニターやテレビ等を含む。
以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明する。
<実施例1>
出射面側のスタンパ(以下スタンパI)はSUS製の鏡面スタンパを使用した。一方、高さ0.01mmで頂角が100°のプリズムパターンを所定の間隔で配列させた底面側のスタンパ(以下スタンパII)は、直接金型入れ子にダイヤモンドバイトで頂角100°、高さ0.01mmのV字状の凹条を切削加工で作製し、この切削入れ子から直接電鋳を行い、ニッケル電鋳層を形成し、この原盤を剥離して作製した。
これらのスタンパI及びスタンパIIを転写型として射出成形機の金型固定側キャビティと金型可動側キャビティに組み込み、射出成形法にて17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板を得た。得られた導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。当該導光板は、出射面が鏡面であり、底面にはV字状の凹条が設けられ、該凹条は高さHvが0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rが40°であり、ピッチは、式(1)を満たす範囲(0.0337mm≦P≦0.422mm)で冷陰極管側0.18mmから中央部0.06mmまで漸次緩やかに減少するように変化させた。
<実施例1>
出射面側のスタンパ(以下スタンパI)はSUS製の鏡面スタンパを使用した。一方、高さ0.01mmで頂角が100°のプリズムパターンを所定の間隔で配列させた底面側のスタンパ(以下スタンパII)は、直接金型入れ子にダイヤモンドバイトで頂角100°、高さ0.01mmのV字状の凹条を切削加工で作製し、この切削入れ子から直接電鋳を行い、ニッケル電鋳層を形成し、この原盤を剥離して作製した。
これらのスタンパI及びスタンパIIを転写型として射出成形機の金型固定側キャビティと金型可動側キャビティに組み込み、射出成形法にて17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板を得た。得られた導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。当該導光板は、出射面が鏡面であり、底面にはV字状の凹条が設けられ、該凹条は高さHvが0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rが40°であり、ピッチは、式(1)を満たす範囲(0.0337mm≦P≦0.422mm)で冷陰極管側0.18mmから中央部0.06mmまで漸次緩やかに減少するように変化させた。
この導光板の横方向の端面を入射端面とし、この入射端面をX軸に平行に配置させ、この対向する2つの入射端面に沿って管面輝度39,000cd/m2、管径2.4mmの冷陰極管を2本一組として対向させて配設し、光源の背方に内面は発泡PETで塗装されたリフレクタを配設した。そして、底面7及び反射端面8bには反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図10に示すバックライト装置を形成した。図10に示すバックライト装置を形成し、当該面光源素子の出射面を観察したところ、正面方向に対して斜めから観たとき暗線は発生していなかった。
さらに、図10に示すバックライト装置における導光板の出射面上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)5aを2枚配設して図11に示すバックライト装置を形成した。
このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した。この面輝度測定は、株式会社トプコン製の輝度計(TOPCON BM−7)を用い、サンプル面から50cm離して出射面全面について測定した。また、導光板の出射面中央点において、X軸と平行であり、且つ導光板に垂直な面に対して、出射面鉛直方向から両側に順次輝度計を傾けて輝度の角度分布(以降水平方向角度輝度分布という)を測定した。同様に導光板の出射面中央点において、X軸に直交し、且つ導光板に垂直な面に対して、出射面鉛直方向から両側に順次輝度計を傾けて輝度の角度分布(以降垂直方向角度輝度分布という)を測定した。この水平方向角度輝度分布及び垂直方向角度輝度分布から視野角特性の指標となる水平半値角及び垂直半値角を求めた。
この結果、最大輝度1457cd/m2、水平半値角39.8°、垂直半値角42.4°であった。
この結果、最大輝度1457cd/m2、水平半値角39.8°、垂直半値角42.4°であった。
<実施例2>
出射面側のスタンパは実施例1と同様にスタンパIを使用した。一方、底面側の断面が台形状のスタンパ(以下スタンパIII)は以下の方法にて作製した。まず、清浄なガラスに東京応化工業株式会社製ネガ型フォトレジスト(CA3000)を塗布し、110℃のホットプレートにて2分間暖めた後に室温まで冷却した。そのガラス基板と所定の間隔でスリットを設けたフォトマスクを密着させ、−35°から+35°まで一定の速度で回転させ、その間にUV光を1400mJ照射した。フォトマスクを剥離後、その基板を現像した。得られた原盤を常法に従って、表面にニッケル導電化膜を成膜し、このニッケル導電化膜に電鋳用金属としてニッケルを電鋳してニッケル電鋳層を形成した。さらに、ニッケル導電化膜から原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂上部分に幅約0.01mmの平坦部を持つ、傾斜角が40°の台形状パターンを賦型したスタンパIIIを作製した。
出射面側のスタンパは実施例1と同様にスタンパIを使用した。一方、底面側の断面が台形状のスタンパ(以下スタンパIII)は以下の方法にて作製した。まず、清浄なガラスに東京応化工業株式会社製ネガ型フォトレジスト(CA3000)を塗布し、110℃のホットプレートにて2分間暖めた後に室温まで冷却した。そのガラス基板と所定の間隔でスリットを設けたフォトマスクを密着させ、−35°から+35°まで一定の速度で回転させ、その間にUV光を1400mJ照射した。フォトマスクを剥離後、その基板を現像した。得られた原盤を常法に従って、表面にニッケル導電化膜を成膜し、このニッケル導電化膜に電鋳用金属としてニッケルを電鋳してニッケル電鋳層を形成した。さらに、ニッケル導電化膜から原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂上部分に幅約0.01mmの平坦部を持つ、傾斜角が40°の台形状パターンを賦型したスタンパIIIを作製した。
これらのスタンパI及びスタンパIIIを転写型として、実施例1と同様な方法で17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板を得た。導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。
得られた導光板は、出射面が鏡面であり、底面には断面が台形状の凹条が配設されており、凹条の高さHvは0.01mm、上底0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rは40°である。ピッチは、式(1)を満たす範囲(0.0337mm≦P≦0.422mm)で冷陰極管側0.18mmから中央部0.06mmまで漸次緩やかに減少するように変化させた。
得られた導光板は、出射面が鏡面であり、底面には断面が台形状の凹条が配設されており、凹条の高さHvは0.01mm、上底0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rは40°である。ピッチは、式(1)を満たす範囲(0.0337mm≦P≦0.422mm)で冷陰極管側0.18mmから中央部0.06mmまで漸次緩やかに減少するように変化させた。
当該導光板を組み込んで実施例1と同様に図10に示すバックライト装置を形成した。図10に示すバックライト装置にて当該面光源素子の出射面を観察したところ、正面方向に対して斜めから観たとき暗線は発生していなかった。
さらに、導光板の出射面上には株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)5aを2枚配設して図11に示すバックライト装置を形成して、輝度性能を測定した処、最大輝度1105cd/m2、水平半値角40.1°、垂直半値角38.3°であった。
<実施例3>
清浄なガラスに東京応化工業株式会社製ネガ型フォトレジスト(CA3000)を塗布し、110℃のホットプレートにて2分間暖めた後に室温まで冷却した。そのガラス基板と所定の間隔でスリットを設けたフォトマスクを密着させ、−35°から+35°まで一定の速度で回転させ、その間にUV光を1400mJ照射した。フォトマスクを剥離後、その基板を現像した。得られた原盤を常法に従って、表面にニッケル導電化膜を成膜し、このニッケル導電化膜に電鋳用金属としてニッケルを電鋳してニッケル電鋳層を形成した。さらに、ニッケル導電化膜から原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂上部分に幅約0.01mmの平坦部を持つ、傾斜角が55°の台形状パターンを賦型した出射面側のスタンパ(以下スタンパIV)を作製した。
清浄なガラスに東京応化工業株式会社製ネガ型フォトレジスト(CA3000)を塗布し、110℃のホットプレートにて2分間暖めた後に室温まで冷却した。そのガラス基板と所定の間隔でスリットを設けたフォトマスクを密着させ、−35°から+35°まで一定の速度で回転させ、その間にUV光を1400mJ照射した。フォトマスクを剥離後、その基板を現像した。得られた原盤を常法に従って、表面にニッケル導電化膜を成膜し、このニッケル導電化膜に電鋳用金属としてニッケルを電鋳してニッケル電鋳層を形成した。さらに、ニッケル導電化膜から原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂上部分に幅約0.01mmの平坦部を持つ、傾斜角が55°の台形状パターンを賦型した出射面側のスタンパ(以下スタンパIV)を作製した。
これらのスタンパIV及び実施例1と同じスタンパIIを転写型として、射出成形機の金型固定側キャビティと金型可動側キャビティに組み込み、射出成形法にて17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板を得た。導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。
得られた導光板は、断面形状が台形状である凸条が離間して配設された出射面と断面形状がV字状である凹条が所定のピッチにて配設された底面とを備えている。この出射面の台形状の凸状は、高さHが0.01mm、天頂部幅W2が0.01mm、底面幅W1が0.024mmであり、底面のV字状である凹条の高さHvは0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rは40°である。今回作製した底面凹条のピッチは、実施例1と同様に式(1)を満たす範囲で冷陰極管側0.18mmから中央部0.06mmまで漸次緩やかに減少するように変化させた。
当該導光板を組み込んで実施例1と同様に図10に示すバックライト装置を形成した。この面光源素子の出射面を観察したところ、正面方向に対して斜めから観たときの暗線は発生していなかった。
さらに、導光板の出射面上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)5aを2枚配設して図11に示すバックライト装置を形成して、輝度性能を測定した処、最大輝度5177cd/m2、水平半値角42.3°、垂直半値角42.0°であった。
<実施例4>
出射面側のスタンパにはスタンパIVを、底面側のスタンパにはスタンパIIIを用いて、実施例1と同様な方法にて導光板を作製した。導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。
出射面側のスタンパにはスタンパIVを、底面側のスタンパにはスタンパIIIを用いて、実施例1と同様な方法にて導光板を作製した。導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。
得られた導光板は、断面形状が台形状である凸条が離間して配設された出射面と断面形状が台形状である凹条が所定のピッチにて配設された底面とを備えている。この出射面の台形状の凸状は、高さHが0.01mm、天頂部幅W2が0.01mm、底面幅W1が0.024mmであり、底面の台形状である凹条の高さHvは0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rは40°である。今回作製した底面凹条のピッチは、式(1)を満たす範囲(0.0337mm≦P≦422mm)で冷陰極管側0.18mmから中央部0.06mmまで漸次緩やかに減少するように変化させた。
当該導光板を組み込んで実施例1と同様に図10に示すバックライト装置を形成し、この面光源素子の出射面を観察したところ、正面方向に対して斜めから観たときの暗線は発生していなかった。
さらに、導光板の出射面上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)5aを2枚配設して図11に示すバックライト装置を形成して、輝度性能を測定した処、最大輝度4658cd/m2、水平半値角43.5°、垂直半値角41.3°であった。
<比較例1>
この比較例は実施例3に用いた導光板の底面のV字状の凹条のピッチを0.027mmから0.18mmにした場合である。実施例1と同様に、直接金型入れ子にダイヤモンドバイトで頂角100°、高さ0.01mmのV字状の凹条を切削加工で作製し、この切削入れ子から直接電鋳を行い、ニッケル電鋳層を形成した。原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂角が100°のプリズムパターンを所定の間隔で配列させて賦型した底面側のスタンパVを作製した。
この比較例は実施例3に用いた導光板の底面のV字状の凹条のピッチを0.027mmから0.18mmにした場合である。実施例1と同様に、直接金型入れ子にダイヤモンドバイトで頂角100°、高さ0.01mmのV字状の凹条を切削加工で作製し、この切削入れ子から直接電鋳を行い、ニッケル電鋳層を形成した。原盤を剥離して、高さ0.01mmで頂角が100°のプリズムパターンを所定の間隔で配列させて賦型した底面側のスタンパVを作製した。
実施例3で使用した出射面側の断面が台形状の凸条パターンであるスタンパIVとスタンパVを転写型として射出成形機の金型固定側キャビティと金型可動側キャビティに組み込み、射出成形法にて17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板5を得た。導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。
得られた導光板は、断面形状が台形状である凸条が離間して配設された出射面と断面形状がV字状である凹条が所定のピッチにて配設された底面とを備えている。この出射面の台形状の凸状は、高さHが0.01mm、天頂部幅W2が0.01mm、底面幅W1が0.024mmであり、底面のV字状である凹条の高さHvは0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rは40°である。今回作製した底面凹条のピッチは、冷陰極管側0.18mmからから中央部0.027mmまで漸次緩やかに減少させた。
実施例1と同様に図10に示すバックライト装置を形成し、当該面光源素子の出射面を観察したところ、正面方向に対して斜めから観たとき暗線が発生していた。このため、導光板の上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)5aを2枚配設し、底面及び反射端面には反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図11に示すバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した処、最大輝度5232cd/m2、水平半値角42.1°、垂直半値角41.8°であったが、まだ出射面中央に2本の暗線が冷陰極管と平行に発生していた。暗線を解消するためにさらに拡散シート(商品名:DX2)を2枚配設して暗線は解消されたが、輝度性能が低下し、視野角特性は狭くなってしまった。
<比較例2>
この比較例は実施例1に用いた導光板の底面に位置するV字状の凹条のピッチを0.027mmから0.18mmにした場合である。
出射面側のスタンパにスタンパIを、底面側のスタンパにスタンパVを転写型として射出成形機の金型固定側キャビティと金型可動側キャビティに組み込み、射出成形法にて17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板を得た。導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。
この比較例は実施例1に用いた導光板の底面に位置するV字状の凹条のピッチを0.027mmから0.18mmにした場合である。
出射面側のスタンパにスタンパIを、底面側のスタンパにスタンパVを転写型として射出成形機の金型固定側キャビティと金型可動側キャビティに組み込み、射出成形法にて17インチディスプレイ用の微細構造を持つ導光板を得た。導光板の外寸は横×縦×厚さが348×281×6mm、入射端面からPMINまでの距離Lが140mmであった。
得られた導光板は、出射面が鏡面であり、底面は断面形状がV字状である凹条が配設されており、凹条の高さHvは0.01mm、平均底角にあたる凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する平均斜度Rは40°である。今回作製した底面凹条のピッチは、冷陰極管側0.18mmからから中央部0.027mmまで漸次緩やかに減少させた。
実施例1と同様に図10に示すバックライト装置を形成し、当該面光源素子の出射面を観察したところ、正面方向に対して斜めから観たとき暗線が発生していた。このため、導光板の上に株式会社ツジデン製の拡散シート(商品名:DX2)5aを2枚配設し、底面及び反射端面には反射シート5(東レ株式会社製E6SL)を配設して図11に示すバックライト装置を形成した。このようにして形成したバックライト装置の輝度性能を測定した処、最大輝度1596cd/m2、水平半値角37.5°、垂直半値角38.5°であったが、まだ出射面中央に2本の暗線が冷陰極管と平行に発生していた。暗線を解消するためにさらに拡散シート(商品名:DX2)を2枚配設して暗線は解消されたが、輝度性能が低下し、視野角特性は狭くなってしまった。
本発明の面光源素子が備える導光板を用いれば、画面品位を低下させる暗線を解消でき、かつ高輝度化できるので、面光源素子に好適に用いることができる。また、本発明の面光源素子は、エッジライト式であるので、液晶バックライト装置を装着したモニター装置に限定されずに、ノートパソコン、照明公告、交通標識などの薄型の各種画像表示装置への応用が期待される。
Claims (7)
- 導光板の側面に線状光源を少なくとも1個配置させたエッジライト方式の面光源素子であって、
当該導光板は出射面、該出射面に対向する底面、及び少なくとも一側面に設けられた線状光源から出射された光を入射させる入射端面を有し、
前記導光板の底面側には光を反射する反射手段を備え、
X軸と、X軸に直交するY軸で構成されるX−Y平面の法線をZ軸として、
前記線状光源はX軸に平行に配置しており、
前記反射手段と、前記導光板とは前記X−Y平面に平行に配置しており、
Z軸方向に前記反射手段、前記導光板の順に構成されており、
前記導光板の入射端面は前記X−Z平面に平行であり、前記底面にはX軸に平行な複数の凹条からなるパターンが形成されており、該複数の凹条の入射端面側にX軸に平行な斜面を有し、かつ、該斜面の前記底面に対する斜度は実質的に30度以上45度以下であり、
隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPの最小値PMINと最大値PM
AXとの比PMAX/PMINが1.5以上であり、
任意の隣接する2つの前記凹条の中心間の距離であるピッチPが下記の式(1)を満たすことを特徴とする面光源素子。
Hv/tan(Φin) ≦ P ≦ L×Hv×0.3 (1)
ここで
Φin = (C3R3+C2R2+C1R+C0)+2R−90.0° (2)
C0=−1.25×102,C1=1.31×101,C2=−3.30×10-1,C3=2.43×10-3
P :任意の隣接する2つの凹条の中心間の距離(ピッチ)(単位mm)
R :凹条の入射端面側のX軸に平行な斜面の底面に対する斜度の平均(単位度)
Hv :凹条の高さ(単位mm)
L :導光板の入射端面から最小ピッチPMINまでの距離(単位mm)
C0〜C3:係数 - 前記線状光源が前記導光板の対向する2つの入射端面にそれぞれ配置されており、前記複数の凹条が前記2つの入射端面に対して、それぞれX軸に平行な前記斜面を有することを特徴とする請求項1に記載の面光源素子。
- 前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、V字状であることを特徴とする請求項1または2に記載の面光源素子。
- 前記導光板の底面に形成された凹条の断面が、台形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の面光源素子。
- 前記導光板の出射面にY軸に平行な複数の凸条からなるパターンが形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の面光源素子。
- 前記導光板の出射面に形成された凸条の断面が、台形状であることを特徴とする請求項5に記載の面光源素子。
- 請求項1に記載の面光源素子の出射面側に透過型表示素子を備えることを特徴とする画像表示装置。
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