JP2005340096A - 導光体及びこれを用いた面光源装置と表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高輝度かつ外観の優れたサイドライト型面光源装置を実現する導光体を提供すること。
【解決手段】 一面にプリズムアレイが形成された導光体において、プリズムアレイを構成する柱状プリズムの頂角又は谷角を、光源近傍部分とそれ以外の部分とで異ならせる。
【選択図】 図5
【解決手段】 一面にプリズムアレイが形成された導光体において、プリズムアレイを構成する柱状プリズムの頂角又は谷角を、光源近傍部分とそれ以外の部分とで異ならせる。
【選択図】 図5
Description
本発明は導光体に関し、特に高輝度の面光源装置を実現するための導光体に関する。
本発明はさらに、このような導光体を用いた面光源装置及び表示装置に関する。
本発明はさらに、このような導光体を用いた面光源装置及び表示装置に関する。
近年、透過型の液晶表示装置(LCD)は、パーソナルコンピュータのディスプレイモニタ装置、薄型TV等の表示装置に広く利用されている。液晶表示装置は表示に光源を必要とし、その光源としては、液晶ディスプレイパネルの背面に配置される所謂バックライトと呼ばれる面光源装置が通常用いられている。
面光源装置は一般に冷陰極放電管等の線状光源の発する光を、板状の導光体(導光板)等の光学素子を用いて均一な面状の光に変換する機構であると考えることができる。そして、面光源装置を用いた最終的な製品である表示装置の用途や表示画面の大きさ、要求される性能等によって様々な機構が存在する。
例えば、線状光源の配置だけをとってみても、導光板の背面に配置する直下型と呼ばれる構成、導光板の側面に配置するサイドライト型と呼ばれる構成がある。現在では薄型であるというLCDの利点を生かすため、ノートパソコン、並びにモニター用としてはサイドライト型が主流である。
昨今では液晶表示装置に対する要求も高度化しており、特に高画質であることが求められている。画質を左右する要因にコントラスト比があるが、コントラスト比を高くするには、輝度の高い光源が必要であり、従って面光源装置に対しても高輝度化に対する要求が大きい。しかしながら、サイドライト型の面光源装置では使用できる光源の数や配置が制限されるため、均一な発光を維持しながら高輝度化を実現することは難しい。
そのため、線状光源から出射される光を有効活用すべく、面光源装置の主要光学部品である導光板の改良についても様々な提案がなされている。出願人においても、光出射面と対向する面に光取り出し機構として平滑面で形成された方向性光出射素子を設けた導光板を特許文献1において提案した。
様々な改良により、サイドライト型の面光源装置における高輝度化が徐々に進んではいるものの、高輝度化への要求はますます高まる一方であり、更なる改良が必要となっている。
本発明はこのような課題を解決し、より高輝度なサイドライト型の面光源装置を実現するための導光体を実現することを目的としている。
すなわち、本発明の要旨は、サイドライト型面光源装置に用いられる略板状の導光体であって、所定の面に形成されたプリズムアレイを有し、プリズムアレイは導光体の一側面から当一側面に対向する側面に至る断面三角形状の柱状プリズムが連続的に配置された形状を有し、柱状プリズムの頂角又は隣接する柱状プリズムとなす谷角が導光体の一側面の近傍付近とそれ以外とで異なることを有することを特徴とする導光体に存する。
また、本発明の別の要旨は、本発明の導光体と、線状光源とを有する面光源装置であって、線状光源が導光体の一側面に沿って配置されることを特徴とする面光源装置に存する。
また、本発明の別の要旨は、本発明の面光源装置をバックライトとして用いた透過型表示装置に存する。
本発明による導光体によれば、高輝度なサイドライト型面光源装置を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明をその好適な実施形態に基づき詳細に説明する。
■(導光体の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る導光体の構成例を示す図であり、図1(a)が斜視図、図1(b)が側面図である。なお、図1(b)においては、導光体100と組み合わせて用いられる線状光源200とリフレクタ210も併せて示している。
■(導光体の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る導光体の構成例を示す図であり、図1(a)が斜視図、図1(b)が側面図である。なお、図1(b)においては、導光体100と組み合わせて用いられる線状光源200とリフレクタ210も併せて示している。
本実施形態に係る導光体は略板状の形状を有し、PMMA、COP(シクロオレフィンポリマー)及びポリカーボネート等の透明樹脂から形成される。そして、上面(発光面)101に対して下面102が傾斜した(厚みが徐々に変化する)所謂くさび形状を有する。また、線状光源200は図1(b)に示すように厚みの大きい端面103に略並行に配置される。導光体100の下面にはプリズムアレイ150’が設けられている。なお、本発明において導光体100の厚みは一定であっても良い。本実施形態において、プリズムアレイ150’は導光体100の一部として形成され、端面103と直交する方向を長さ方向とする略三角柱状のプリズム150が複数平行に配列された構成を有する。
■(面光源装置の構成)
図2は、図1に示す導光体を用いたサイドライト方式の面光源装置の構成例を示す図であり、図2(a)は線状光源200の長さ方向に平行な方向から見た側面図、図2(b)は図2(a)の矢印aの方向(線状光源102に対向する方向)から見た側面図である。
導光体100の上面101には、例えばサンドブラストによって形成された微少な凹凸が光取り出し機構として設けられている(図示せず)。
図2は、図1に示す導光体を用いたサイドライト方式の面光源装置の構成例を示す図であり、図2(a)は線状光源200の長さ方向に平行な方向から見た側面図、図2(b)は図2(a)の矢印aの方向(線状光源102に対向する方向)から見た側面図である。
導光体100の上面101には、例えばサンドブラストによって形成された微少な凹凸が光取り出し機構として設けられている(図示せず)。
導光体100の下面102の下には、反射シート107が設けられる。反射シート107の、導光体100の下面102に対向する表面(反射面)は、導光体100の下面102から出射した光を効率よく反射するように例えば鏡面仕上げがなされている。また、導光体100の上面101上には三角プリズムアレイが形成された調光シート105が、プリズムの頂角を下向きに、かつ導光体100に設けたプリズムアレイ150’と長さ方向が直交する向きで配置される。調光シート105の上には、拡散シート106が設けられる。
冷陰極管又はLEDアレー等からなる線状光源200は、ランプリフレクタ210内部に、長さ方向が導光体100の端面103と平行になるよう、図示しない支持具によって支持、配置される。
線状光源200から放射される光は、直接、又はリフレクタ210内面で反射された後、端面103から導光体100へ入射する。そして、導光体100を伝播する光は下面102側では界面又は反射シートで上方に反射され、上面101から徐々に出射しながら伝播していく。そして、上面101に設けられた微少な凹凸によって所定方向に出射した光は、調光シート105のプリズムによって上面101に垂直な方向に出射方向を揃えられたのち、拡散シート106によって拡散される。
■(原理の説明)
本発明に係る導光体100はプリズムアレイ150’の構成に特徴があるが、具体的な構成を説明する前に、本発明の原理について説明する。
本発明者が検討した結果、プリズムアレイ150’を構成するプリズム150の頂角θ(図2(b)参照)と、得られる輝度との間には関係があることが分かった。
本発明に係る導光体100はプリズムアレイ150’の構成に特徴があるが、具体的な構成を説明する前に、本発明の原理について説明する。
本発明者が検討した結果、プリズムアレイ150’を構成するプリズム150の頂角θ(図2(b)参照)と、得られる輝度との間には関係があることが分かった。
図3は、図2に示す構成を有する面光源装置において、導光体100に設けるプリズム150の頂角θを変化させた際の、頂角θと輝度(放射強度[W/sr])のシミュレーション結果を示す。シミュレーションは光学シミュレーションソフトウェア(米ラムダリサーチ社製「トレースプロ」(商品名))を用いて行った。具体的には、導光体として、発光面側に光取り出し機構としての直径2mmの凹凸を5mm間隔で有し、発光面と対向する面には上述のプリズムアレイ(頂角θ)を有し、幅308mm、長さ233mm、厚さは入光面で2.2mm、最終的に0.7mmとなるPMMA(屈折率1.49309)製導光体を用いるものとし、調光シート105のプリズム頂角は68°、光源は直径1.8mmの円柱形状で、導光板の幅で均等拡散された総光量1Wが出射するものとした(光線数は10000)。この構成において、導光体発光面から出射される単位立体角(ステラジアン:sr)あたりの輝度ピーク(最大輝度)(W/sr)をシミュレートした。
この結果によれば頂角θが増大するにつれて放射強度が高まり、θ=130°〜150°付近でピークをもち、その後は低下することが分かった。従って、高輝度を実現するには、頂角θの下限は115°であることが好ましく、120°であることがさらに好ましく、125°であることがより好ましいと考えられ、また上限は165°であることが好ましく、160°であることがさらに好ましく、155°であることがより好ましいと考えられる。
このシミュレーション結果を基に、好ましい頂角を有するプリズムアレイ150’を設けた導光板を作成し、面光源装置を構成したところ、高い輝度が実現できることが確認されたが、別の問題が生じることが分かった。それは、光源近傍における輝線と、線状光源の電極近傍に生じる暗部の問題である。
サイドライト型の面光源装置には、光源近傍において輝線が発生するという構造上の特性がある。輝線は、導光体100の角部100dから入射した光が出射することにより発生する。導光体100角部100dは、導光体100を構成する樹脂材料のヒケにより微視的には丸みを帯びた形状とならざるを得ず、結果として角部100dから入射する光に対して凸レンズのように機能してしまう。その結果、角部100dから入射する光線が集光され、その反射光が導光体100の、光源側端面103の近傍に輝線(その周囲に比べて明るく見える部分)108として観察される。図には輝線108が一箇所であるように示しているが、輝線は徐々に弱くなりながら導光体の厚みtに依存した周期で現れる。また、輝線の強さは光源の明るさや導光体の材質、形状などによって変化する。
また、線状光源200として冷陰極管を用いた場合には、その電極に帰因する暗部が発生する。これは、冷陰極管の両端部の電極部分は発光しないため、電極に対応する部分の輝度が低下することによる。図1に、この電極による暗部109の発生場所と形状を模式的に示す。
発明者の検討によれば、プリズム150の頂角θを増加させると、輝線が目立つ様になり、また暗部109と端面103とがなす角αが増大する(すなわち、暗部がより表示領域に多く含まれる様になる)ことが判明した。つまり、プリズムの頂角θを増大させると、光源近傍の外観が悪化することが分かったのである。
そのため、発明者はプリズム150の頂角θと、光源近傍の輝線との関係について、シミュレーションを行った。図4は、図3におけるシミュレーションにおいて、導光体100の発光面に凹凸などの光取り出し機構を設けない状態で、導光体100の発光面(入射面から10mmの範囲)から出射する光の強さと、プリズムの頂角との関係のシミュレーション結果を表している。光取り出し機構を設けない導光体では、側面から正常に入射した光は理想的には導光体内部に止まり伝播していくため、発光面からの出射は少ないはずである。従って、このシミュレーションにおいて輝度が高いということは、輝線の発生を意味していると見なすことができる。
図4から、輝線の発生を抑制するには、プリズム150の頂角θが下限は85°であることが好ましく、90°であることがさらに好ましいと考えられ、また上限は110°であることが好ましく、105°であることがさらに好ましいと考えられる。
■(プリズムアレイ150’の構成)
以上のような検討結果から、単一の頂角を有するプリズムを用い、高輝度化と輝線や暗部による外観悪化の抑制とを両立させることは困難であることが分かった。そのため発明者は鋭意検討を重ね。輝線が発生する光源近傍部分と、それ以外の領域とで頂角の異なるプリズムを用いることにより高輝度化と外観悪化の抑制を両立できるものとの結論にいたり、本発明に到達した。
以上のような検討結果から、単一の頂角を有するプリズムを用い、高輝度化と輝線や暗部による外観悪化の抑制とを両立させることは困難であることが分かった。そのため発明者は鋭意検討を重ね。輝線が発生する光源近傍部分と、それ以外の領域とで頂角の異なるプリズムを用いることにより高輝度化と外観悪化の抑制を両立できるものとの結論にいたり、本発明に到達した。
従って、本発明に係る導光体に設けるプリズムアレイ150’を構成するプリズム150の頂角が長さ方向で変化し、一端の頂角が他端の頂角よりも大きいことを特徴とする。また、この構成は、プリズムアレイ150’を構成するプリズム150のピッチ(間隔)が等しい場合には、プリズム150の高さが長さ方向で変化する構成であるとも言うことができる。
図5はプリズムアレイ150を構成するプリズム150の1つを抜き出して図示したものである。なお、説明及び理解を容易にするため、図5では上下を逆にした状態を示している。
本実施形態に係る導光体においては、プリズムアレイ150’を構成するプリズム150が略3角形の断面を有し、一方の端面における頂角θpと対向する端面における頂角θdとが異なることを特徴とする。ここで、便宜上θpを光源側端面における頂角とすると、θp<θdである。したがって、プリズムは光源側の方が高くなる。
従って、外観悪化を抑制しながら高輝度化を実現するには、θpが外観悪化抑制のための範囲にあり、θdが高輝度化を実現するための範囲にあることが好ましい。
つまり、θpの下限は85°であることが好ましく、90°であることがさらに好ましい。また、上限は110°であることが好ましく、105°であることがさらに好ましい。そして、θdの下限は115°であることが好ましく、120°であることがさらに好ましく、125°であることがよりに好ましい。また上限は165°であることが好ましく、160°であることがさらに好ましく、155°であることがより好ましい。
つまり、θpの下限は85°であることが好ましく、90°であることがさらに好ましい。また、上限は110°であることが好ましく、105°であることがさらに好ましい。そして、θdの下限は115°であることが好ましく、120°であることがさらに好ましく、125°であることがよりに好ましい。また上限は165°であることが好ましく、160°であることがさらに好ましく、155°であることがより好ましい。
プリズムアレイ150’は、図5に示すような二等辺三角形の断面を有する柱状プリズム150が一定のピッチ(隣接するプリズムの中心点間距離p(図6参照))で連続配置された構成を有し、プリズム150のピッチが少なくとも400μm以下、好ましくは200μm以下、さらに好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。
このような、プリズムアレイ150’を有する導光体100を工業的に生産する場合には、一般に金型に溶融樹脂を流し込んで成型する射出成型による。射出成型によりこのような微細なパターンを成型すると、樹脂がパターンの奥まで到達しなかったり、ヒケ(樹脂硬化時の収縮)により、実際の成型品ではプリズムの頂角部分が丸くなることが避けられない。
図6は、実際の成型品におけるプリズムの断面形状を模式的に示す図である。このように、樹脂が金型の最奥まで到達しなかったり、ヒケによりプリズムの重畳部分は丸くなだらかな形状となる。そのため、理想的な形状を有するプリズムについて行ったシミュレーション結果と実成型品とのすりあわせを行う必要がある。
しかし、発明者の検討によれば、導光体に設けたプリズムの機能上重要な形状は頂角部分ではなく、むしろプリズムの麓又は谷付近の形状であることが分かった。すなわち、プリズムの頂角又は谷角のうち、少なくとも谷角θvが上述の条件を満たせばよいことが分かった。従って、上述の説明において「頂角」としていた記載は「谷角」と読み替えても成立する。なお、谷角とは隣接するプリズムの斜面がなす各である(図6参照)。射出成型において、プリズムアレイ150’の谷部分(隣接するプリズムが接する部分)は金型が飛び出している部分であり、転写率も良好である。
上述のように、プリズム150は長さ方向で頂角(谷角)が変化する(又は高さが変化する)ことを特徴とする。
そして、光源近傍の外観悪化を抑制するために、プリズムの長さ方向に直交する1つの端面から所定の近傍d(図5)におけるプリズムの頂角(谷角)が、それ以外の以降のプリズムの頂角(谷角)よりも小さいことを特徴とする。
そして、光源近傍の外観悪化を抑制するために、プリズムの長さ方向に直交する1つの端面から所定の近傍d(図5)におけるプリズムの頂角(谷角)が、それ以外の以降のプリズムの頂角(谷角)よりも小さいことを特徴とする。
なお、ここで、所定の近傍とは、抑制すべき輝線が発生する領域を意味する。具体的には、導光体の厚み(入光面での厚み)をtとすると、t≦d≦10tが好ましく、t≦d≦5tが更に好ましく、t≦d≦2tが最も好ましい。しかしながら、上述のように輝線は周期的に発生し、その強さは個々の製品構成によって異なること、また高輝度の領域を大きくするためには輝線を抑制できる範囲でdは小さいことが好ましいことから、上述の範囲に限定されるものではなく、所定の近傍dの範囲は実際には製品毎に適宜定める。
次に、このようなプリズムをどのようにして形成するかについて説明する。
プリズムの頂角(谷角)をその長さ方向において異ならせる際、例えば近傍dの範囲では80°、それ以降は130°というように、その切り替わりが明確であると、プリズムに段差が生じるため好ましくない。
プリズムの頂角(谷角)をその長さ方向において異ならせる際、例えば近傍dの範囲では80°、それ以降は130°というように、その切り替わりが明確であると、プリズムに段差が生じるため好ましくない。
そのため、徐々に頂角(谷角)が変化することが好ましいが、上述したようにプリズムのピッチはミクロンオーダであり、近傍dの範囲における頂角(谷角)とそれ以外の頂角(谷角)とを滑らかにつなぐような加工は不可能である。
そのため、様々な検討の結果、θpを有する溝を、θdを有する溝に重ねて掘り下げた金型を用いることで、同等の効果を得られることが分かった。
そのため、様々な検討の結果、θpを有する溝を、θdを有する溝に重ねて掘り下げた金型を用いることで、同等の効果を得られることが分かった。
図7は、このような金型の加工と得られるプリズムの形状を模式的に示す図である。左が金型の断面を、右が左の金型で得られるプリズム断面形状(理想形状)を示している。図において、θp<θdである。そして、光源側の端面に対向する端面から所定の距離a(近傍dよりも大きい)に至る範囲においては、図7(a)に示すような状態である。
そして、距離aに至ると、図7(b)に示すように、近傍dの範囲で最終的に得たい頂角θpを有する溝75をθdを有する溝70の中心から形成し出す。そして、光源側の端面に向かうにつれ、徐々に溝75を深く形成していく(図7(c)及び(d))。そして、最終的に、近傍dの範囲に達する位置で、θpを有する溝75がθdを有する溝70に置き換わる(図7(e))。その後、端面103までの間は図7(e)の状態が維持される。すなわち、近傍dの範囲においては頂角(谷角)=θpのプリズムが得られる。
このような加工を行った金型を用いて得られるプリズムの断面形状は図7右列に示すように変化していく。この場合、図7(b)〜(d)の期間ではプリズムの斜面は頂角θdのプリズムの斜面77aと、頂角θdのプリズムの斜面77bとが混在した状態となる。上述したように、発明者の検討によれば、プリズムとしての機能で重要なのは谷部分の斜面形状であるため、2つの傾斜を有する面の比率が徐々に変化する領域(図7(b)〜(d))を設けることで、実質的に滑らかな頂角及び谷角の変化を実現できるものと考えられる。
このように、本実施形態によれば、1つの面にプリズムアレイが形成された導光体において、プリズムアレイの頂角を長さ方向で少なくとも2段階に変化させることにより、サイドライト型面光源装置に使用した場合に光源近傍の外観悪化を抑制しながら高輝度化を図ることが可能になる。このような面光源装置は、透過型液晶表示装置を代表とする透過型表示装置のバックライトとして非常に有用である。
(変形例)
上述の構成は光源が対向する2つの端面に対向して配置されるような複数光源の面光源装置に用いる導光体にも適用可能である。この場合にも各光源の近傍dの範囲の頂角(谷角)を他の領域に比べて小さくすればよい。従って、このような構成において、プリズムの頂角(谷角)は、長さ方向でθp→θd→θpと変化することになる。
上述の構成は光源が対向する2つの端面に対向して配置されるような複数光源の面光源装置に用いる導光体にも適用可能である。この場合にも各光源の近傍dの範囲の頂角(谷角)を他の領域に比べて小さくすればよい。従って、このような構成において、プリズムの頂角(谷角)は、長さ方向でθp→θd→θpと変化することになる。
また、導光体にプリズムアレイを設ける面は、面光源装置を構成する際出射面に対向する面(下面)のみならず、出射面であってもよい。
以下、具体的な実施例について説明するが、本発明はここで説明する特定の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
アクリル樹脂(PMMA)を用い、射出成型により図2に示したくさび形形状の導光体を得た。
(実施例)
アクリル樹脂(PMMA)を用い、射出成型により図2に示したくさび形形状の導光体を得た。
なお、導光体の大きさは幅307.5mm、長さ232.7mm、厚さは光源側(入光面)で2.2mmであり、直線的に厚みが減少し、最終的な厚みを0.7mmとした。射出成型に用いた金型の、導光体の出射面を形成する面には、マイクロブラストを用いて粗面化したスタンパを、下面を形成する面にはプリズムブロックを設置することで、出射面には光取り出し機構としての凹凸が、下面には上述したプリズムアレイが転写、形成されるようにした。
プリズムブロックは、光源側端面(2.2mm厚の端面)から2.5mmの範囲での頂角及び谷角が100°(図7(e)の状態)であり(すなわち、近傍dの範囲は2.5mm)、その後60mmまでの範囲で徐々に130°の頂角パターンと置き換わり(図7(d)〜(b)の状態)、60〜232.7mmの範囲では頂角及び谷角が130°(図7(a)の状態)となるように構成した。つまり、θd=130°、θp=100°である。なお、θdとして130°を選択したのは、図3に示すシミュレート結果において、150°近傍よりも輝度の低下が緩やかであり、製造時のマージンが大きいからである。
このようにして成型した導光体を用い、図2に示した構成の面光源装置を組み立てた。なお、光源には直径1.8mmの冷陰極管を用いた。反射シートには白色PET(東レ社製、E60L)を、ランプリフレクタはSUS板に銀蒸着層がコーティングされた材料(三井化学社製、MT-01-SUS304)を折り曲げて形成した。また、導光体上のプリズムシートには三菱レイヨン社製M268Yを、拡散シートにはツジデン社製D130をそれぞれ用いた。
このような面光源装置において、光源をインバータ(ハリソン社製)により管電流6mAで点灯させ、光源近傍における外観を目視により評価した。また、輝度をトプコン社製輝度計BM−7により9箇所測定し、その平均値を求めた。
(比較例1)
プリズムアレイの頂角(谷角)を一様に107°とした以外は実施例と同様にして導光体を形成し、実施例と同様にして面光源装置を組み立て、評価を行った。
プリズムアレイの頂角(谷角)を一様に107°とした以外は実施例と同様にして導光体を形成し、実施例と同様にして面光源装置を組み立て、評価を行った。
(比較例2)
プリズムアレイの頂角(谷角)を一様に120°とした以外は実施例と同様にして導光体を形成し、実施例と同様にして面光源装置を組み立て、評価を行った。
プリズムアレイの頂角(谷角)を一様に120°とした以外は実施例と同様にして導光体を形成し、実施例と同様にして面光源装置を組み立て、評価を行った。
評価の結果は以下の通りであった。
実施例 比較例1 比較例2
外観評価 ○ ○ ×
輝度(cd/m^2) 2692 2450 2616
外観評価:○ 輝線や暗部が視認されなかった
× 輝線又は暗部が視認された
実施例 比較例1 比較例2
外観評価 ○ ○ ×
輝度(cd/m^2) 2692 2450 2616
外観評価:○ 輝線や暗部が視認されなかった
× 輝線又は暗部が視認された
このように、実施例においては、高輝度でありながら、光源近傍の外観悪化を抑制しており、プリズムアレイを構成するプリズムの頂角(谷角)を長さ方向で制御することの効果が確認された。
Claims (9)
- サイドライト型面光源装置に用いられる略板状の導光体であって、
所定の面に形成されたプリズムアレイを有し、
前記プリズムアレイは前記導光体の一側面から当該一側面に対向する側面に至る断面三角形状の柱状プリズムが連続的に配置された形状を有し、
前記柱状プリズムの頂角又は隣接する柱状プリズムとなす谷角が前記導光体の一側面の近傍付近とそれ以外とで異なることを有することを特徴とする導光体。 - 前記柱状プリズムの前記導光体の一側面の近傍付近における頂角又は谷角が、前記それ以外における頂角又は谷角よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の導光体。
- 前記柱状プリズムの前記一側面の近傍付近における頂角又は谷角が80°〜110°であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の導光体。
- 前記柱状プリズムの前記一側面の近傍付近以外における頂角又は谷角が115°〜165°であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の導光体。
- 前記柱状プリズムの頂角又は谷角が、前記一側面の近傍付近及び、前記一側面に対向する側面から前記一側面の近傍付近に至るまでの所定範囲では一定であり、前記一側面に対向する側面から前記一側面の近傍付近に至るまでの所定範囲から前記一側面の近傍付近に至る間では、前記柱状プリズムの斜面が異なる角度の斜面を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の導光体。
- 前記一側面の近傍付近が、前記一側面の厚さによって決定される範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の導光体。
- 前記一側面の近傍付近が、前記一側面の厚さをtとしたとき、前記一側面から距離t〜10tまでの範囲であることを特徴とする請求項6記載の導光体。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の導光体と、線状光源とを有する面光源装置であって、前記線状光源が前記導光体の一側面に沿って配置されることを特徴とする面光源装置。
- 請求項8記載の面光源装置をバックライトとして用いた透過型表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2004159876A JP2005340096A (ja) | 2004-05-28 | 2004-05-28 | 導光体及びこれを用いた面光源装置と表示装置 |
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2004
- 2004-05-28 JP JP2004159876A patent/JP2005340096A/ja not_active Withdrawn
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