JP2010049012A - 光学シート、バックライト及びディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光路外に出射する無駄な光を低減して正面輝度が高く視認性を良くする。
【解決手段】光学シート10は、基材11に高さが一定の第一プリズム12と高さが一定で第一プリズム12より高さの低い第二プリズム13とを交互に平行に配列した。第一プリズム12の基材11からの高さをH1とし、第二プリズム13の基材11からの高さをH2として、0.05≦H2/H1≦0.6の範囲とする。H2/H1がこの範囲内であると、第二プリズム13に入射するサイドローブ光の一部を第一プリズム12に進入させて正面輝度を増大させ、光路外の光を低減できる。
【選択図】図1
【解決手段】光学シート10は、基材11に高さが一定の第一プリズム12と高さが一定で第一プリズム12より高さの低い第二プリズム13とを交互に平行に配列した。第一プリズム12の基材11からの高さをH1とし、第二プリズム13の基材11からの高さをH2として、0.05≦H2/H1≦0.6の範囲とする。H2/H1がこの範囲内であると、第二プリズム13に入射するサイドローブ光の一部を第一プリズム12に進入させて正面輝度を増大させ、光路外の光を低減できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば液晶表示部を用いたディスプレイ用バックライトにおける照明光路制御に使用される光学シート、この光学シートを備えたバックライト、このバックライトを備えたディスプレイ装置に関する。
近年、液晶パネルを使用した液晶表示装置(LCD)がOA分野のノート型パーソナルコンピュータやパーソナルコンピュータ用ディスプレイ,情報端末機器等の画像表示手段,大型画面テレビなどの情報家電の画像表示手段,さらには携帯電話や個人用携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistance)の画像表示手段として様々な分野で利用されてきている。
液晶表示装置に代表されるディスプレイ装置では、提供される情報を認識するのに必要な光源を内蔵しているタイプの普及が著しい。このような液晶表示装置は透過型であり、液晶パネルの背面側に光源を配設し、この光源からの光を面発光に変換して液晶パネルを照射する面光源装置、いわゆるバックライトが採用されている。
液晶表示装置に代表されるディスプレイ装置では、提供される情報を認識するのに必要な光源を内蔵しているタイプの普及が著しい。このような液晶表示装置は透過型であり、液晶パネルの背面側に光源を配設し、この光源からの光を面発光に変換して液晶パネルを照射する面光源装置、いわゆるバックライトが採用されている。
バックライトの方式には、大別して冷陰極管(CCFT:Cold Cathode Fluorescent Tube)等の光源を光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板の側端部に沿って取付け、光源からの光を導光板内で多重反射させる導光板ライトガイド方式(エッジライト方式)と、導光板を用いず液晶パネルの背面に光源を配置して光を照射する直下型方式とがある。
最近では、ノート型パーソナルコンピュータや携帯情報端末などに用いられる20インチ以下の画面サイズの小型液晶表示装置には、低消費電力化が図れて薄型化の容易なエッジライト方式の採用が主流となり、20インチ以上の画面サイズの中〜大型液晶表示装置では直下型方式の採用が主流となっている。
最近では、ノート型パーソナルコンピュータや携帯情報端末などに用いられる20インチ以下の画面サイズの小型液晶表示装置には、低消費電力化が図れて薄型化の容易なエッジライト方式の採用が主流となり、20インチ以上の画面サイズの中〜大型液晶表示装置では直下型方式の採用が主流となっている。
ラップトップコンピュータのような電池式液晶表示装置において、光源で消費する電力量は装置全体で消費する電力量の相当部分を占めている。従って、所定の輝度を提供するのに必要な総電力を低減することで電池寿命は増大することになり、これは電池式液晶表示装置には特に望ましいことである。
20インチ以上の液晶表示装置に対しては、より薄型で、視野角依存性が低く、高輝度、かつ低消費電力であることが求められており、液晶表示装置に搭載されるバックライトもその実現に対処することが要求されている。
20インチ以上の液晶表示装置に対しては、より薄型で、視野角依存性が低く、高輝度、かつ低消費電力であることが求められており、液晶表示装置に搭載されるバックライトもその実現に対処することが要求されている。
直下型方式のバックライトでは、光源として用いる冷陰極管(CCFT)やLED(Light Emitting Diode)などが出射光を拡散させる拡散板を通して発光した光源の形状を直接視認できてしまう。そのため、拡散板は非常に光散乱性の強い樹脂板が用いられている。この拡散板は、強い拡散性を持たせるために通常1mm〜3mm程度の厚さが必要である。そのために拡散板での光吸収が少なからずあり、光源から液晶画面に到達する透過光量が減少して液晶画面表示が暗くなる問題がある。
この問題を解決する光学シートとして、米国3M社製の輝度強調フィルムBEF(登録商標:Brightness Enhancement Film)が広く使用されている。BEFは、図10に示すように、基材1上に断面三角形状のプリズム2が一方向に周期的に配列されたフィルムからなる光学シート3である。このプリズム2は光の波長に比較して大きいサイズ(ピッチ)である。BEFは“軸外(off-axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on-axis)”に方向転換(redirect)または“リサイクル(recycle)”する。
ディスプレイ装置の使用時(観察時)に、BEFは軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させる。ここで言う「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向(図10に示すLa方向)側である。
ディスプレイ装置の使用時(観察時)に、BEFは軸外輝度を低下させることによって軸上輝度を増大させる。ここで言う「軸上」とは、視聴者の視覚方向に一致する方向であり、一般的にはディスプレイ画面に対する法線方向(図10に示すLa方向)側である。
BEFに代表されるプリズム2の反復的アレイ構造を有する輝度制御部材としての光学シート3を採用したディスプレイ装置として、下記特許文献1乃至3に例示されるように多数のものが知られている。
図11に示すディスプレイ装置はその一例であり、直下型方式のバックライトを備えている。即ち、ディスプレイ装置5は、陰極線管等と反射板を備えた光源部6の光出射方向にプリズム2が配列されたBEFからなる光学シート3を配設する。そして、光学シート3から出射する光によって液晶表示素子7を透過させることで画像を観察できる。
なお、光学シート3におけるプリズム2の反復的アレイ構造が一方向のみの並列構成では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能である。水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、プリズム2の並列方向が互いに略直交するように2枚の光学シート3を直交する方向に位置させて重ねて用いられる。
このように、BEFからなる光学シート3の採用により、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。
特公平1−37801号公報
特開平6−102506号公報
特表平10−506500号公報
図11に示すディスプレイ装置はその一例であり、直下型方式のバックライトを備えている。即ち、ディスプレイ装置5は、陰極線管等と反射板を備えた光源部6の光出射方向にプリズム2が配列されたBEFからなる光学シート3を配設する。そして、光学シート3から出射する光によって液晶表示素子7を透過させることで画像を観察できる。
なお、光学シート3におけるプリズム2の反復的アレイ構造が一方向のみの並列構成では、その並列方向での方向転換またはリサイクルのみが可能である。水平および垂直方向での表示光の輝度制御を行なうために、プリズム2の並列方向が互いに略直交するように2枚の光学シート3を直交する方向に位置させて重ねて用いられる。
このように、BEFからなる光学シート3の採用により、ディスプレイ設計者が電力消費を低減しながら所望の軸上輝度を達成することができるようになった。
上述のようにBEFを輝度制御部材として用いた光学シート3では、図11に示すように、光源部6からの光Lが、最終的に各プリズム2の射出面での屈折作用によって制御された角度φの範囲の出射光Xとして射出されることによって、視聴者の視覚方向Laの光の強度を高めるように制御することができる。しかしながら、同時に反射/屈折作用による一部の光成分Yが視聴者の視覚方向Laに進むことなく横方向の照明光路外に無駄に射出されてしまう欠点が残る。
このような光学シート3におけるプリズム2からの出射光の強度分布を示すと図12に示すようになる。図において、中央(視野方向Laに対する角度φ=0°)を輝度の最も高いピークとする出射光Xの正規分布状をなす正面輝度の両側において角度φ=90°の近辺で一部の光成分Yが小さな輝度のピークを有するサイドローブ光として表れ、このサイドローブ光が液晶表示素子7における表示画像の照明光の光路外に射出してしまい、無駄な照明光となっていた。
このような光学シート3におけるプリズム2からの出射光の強度分布を示すと図12に示すようになる。図において、中央(視野方向Laに対する角度φ=0°)を輝度の最も高いピークとする出射光Xの正規分布状をなす正面輝度の両側において角度φ=90°の近辺で一部の光成分Yが小さな輝度のピークを有するサイドローブ光として表れ、このサイドローブ光が液晶表示素子7における表示画像の照明光の光路外に射出してしまい、無駄な照明光となっていた。
本発明は、このような実情に鑑みて、光路外に出射する無駄な光を低減して、従来のものより輝度が高く視認性の良い光学シート、バックライト及びディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明による光学シートは、シート状で光透過性を有する基材の光射出面側に複数のプリズム要素を配列してなる光学シートであって、プリズム要素は、高さが一定の第一プリズムと、高さが一定で第一プリズムより高さの低い第二プリズムとが、交互に平行に配列されていることを特徴とする。
本発明によれば、光学シートを透過する光のうち光路から外れる一部の光は第二プリズムで屈折させられて第一プリズムに進入し、光の入射側に戻って光源部で反射させられて再び光学シート側に入射させて光路に進入させることになる。そのため、光学シートを透過する光のうち光路から外れる光が低減させられ、光路内の輝度を向上できる。
本発明によれば、光学シートを透過する光のうち光路から外れる一部の光は第二プリズムで屈折させられて第一プリズムに進入し、光の入射側に戻って光源部で反射させられて再び光学シート側に入射させて光路に進入させることになる。そのため、光学シートを透過する光のうち光路から外れる光が低減させられ、光路内の輝度を向上できる。
また、第一プリズムの基材からの高さをH1とし、第二プリズムの基材からの高さをH2としたとき、0.05≦H2/H1≦0.6の範囲であることが好ましい。
H2/H1がこの範囲内であれば、第二プリズムに入射する例えばサイドローブ光等の光を第一プリズムに進入させることによって光路内を通過する光を増大させると共に光路から外れる光を低減できる。
H2/H1がこの範囲内であれば、第二プリズムに入射する例えばサイドローブ光等の光を第一プリズムに進入させることによって光路内を通過する光を増大させると共に光路から外れる光を低減できる。
また、本発明による光学シートは、第一プリズムの頂部に凹部が形成されていることが好ましい。
これによって第二プリズムから第一プリズムに入射する光のうち、第一プリズムの頂部近くに進入する光を、凹部を挟んで再び第一プリズム内に進入させることができるから、第一プリズムの屈折率によって第一プリズムを介して光路外に逃げる光を再び第一プリズム内に進入させることができて、光路外に外れる光を一層低減して光路の輝度を向上できる。
これによって第二プリズムから第一プリズムに入射する光のうち、第一プリズムの頂部近くに進入する光を、凹部を挟んで再び第一プリズム内に進入させることができるから、第一プリズムの屈折率によって第一プリズムを介して光路外に逃げる光を再び第一プリズム内に進入させることができて、光路外に外れる光を一層低減して光路の輝度を向上できる。
また、第一プリズムの高さをH1とし、第二プリズムの基材からの高さをH2とし、第一プリズムの頂部から凹部の底部までの深さをH3としたとき、0.4≦H2/H1≦0.6且つ0.1≦H3/H1≦0.5であることが好ましい。
H2/H1とH3/H1がこの範囲内であれば、光路内の輝度を確実に向上できる。
H2/H1とH3/H1がこの範囲内であれば、光路内の輝度を確実に向上できる。
また、第一プリズムの頂部における凹部間の間隔(距離)をP1とし、第二プリズムの幅に相当する間隔(距離)をP2としたとき、P1=P2とすることが好ましい。
P1=P2であってモアレ縞の間隔が最小となる値に設定することでモアレ縞が目立たなくなる。
なお、光学シートは押し出し成型法、UV成型法、射出成型法のいずれかで成型されることが好ましい。
P1=P2であってモアレ縞の間隔が最小となる値に設定することでモアレ縞が目立たなくなる。
なお、光学シートは押し出し成型法、UV成型法、射出成型法のいずれかで成型されることが好ましい。
本発明によるバックライトは、上述したいずれかの光学シートと、光学シートの光入射面側に配設された光源部とを備えることを特徴とする。
光源部から出射する光は光学シートに入射し、第一プリズムに入射する光は光路内を透過し、第二プリズムに入射する光は反射・屈折して第一プリズムに入射して光源部側に戻され、再度光学シートに向けて出射することになるため、第一プリズムに入射する光が増大して正面輝度が向上すると共に光路から外れるサイドローブ光は低減させることができる。
なお、光源部は、冷陰極蛍光ランプ、LED、ELまたは半導体レーザーを有することが好ましい。
光源部から出射する光は光学シートに入射し、第一プリズムに入射する光は光路内を透過し、第二プリズムに入射する光は反射・屈折して第一プリズムに入射して光源部側に戻され、再度光学シートに向けて出射することになるため、第一プリズムに入射する光が増大して正面輝度が向上すると共に光路から外れるサイドローブ光は低減させることができる。
なお、光源部は、冷陰極蛍光ランプ、LED、ELまたは半導体レーザーを有することが好ましい。
本発明によるディスプレイ装置は、上述したバックライトを備えると共に、光学シートの光出射面側に配設された画像表示素子を備えたことを特徴とする。
バックライトを透過する光は正面輝度が高く光路から外れる無駄な光が低減されるために、画像表示素子を照射する輝度を向上できる。
バックライトを透過する光は正面輝度が高く光路から外れる無駄な光が低減されるために、画像表示素子を照射する輝度を向上できる。
本発明による光学シート、バックライト、ディスプレイ装置によれば、第一プリズムと比較的高さの低い第二プリズムとを交互に配列したことで、従来のプリズムを用いた光学シート及びこれを含むバックライト等と比較して光路外へ無駄に射出される光を減らすことができ、より輝度が高く視認性が良いという効果を奏することができる。
次に本発明の実施形態による光学シートを添付図面により説明するが、上述の従来技術と同一または同様の部分、部材には同一の符号を用いて説明を省略する。
本発明の第一実施形態を図1乃至図3により説明する。図1は第一実施形態による光学シートを含むディスプレイ装置の要部縦断面図、図2は図1における光学シートの部分拡大図、図3は第一プリズムと第二プリズムの高さの比と周辺光の出射方向を示す説明図である。
図1に示すディスプレイ装置9は光源部6の光出射方向に光学シート10が配設され、その光出射方向に画像表示素子として液晶表示素子7が配設されて構成され、光源部6と光学シート10とでバックライト14を構成する。
図1及び図2に示す第一実施形態による光学シート10は、シート状の基材11の一方の面に高さが一定である多数の第一プリズム12が所定間隔で配列されている。しかも、隣接する第一プリズム12、12の間には、第一プリズム12の高さよりも低く且つ幅が狭くて高さが一定である第二プリズム13がそれぞれ配列されている。
第一プリズム12は例えば二面の斜面12a、12bを備えた頂角が一定の縦断面視略三角形、図では略二等辺三角形とされ、それぞれ基材11上に柱状に延びている。第二プリズム13も同様に例えば二つの斜面13a、13bを備えた頂角が一定の縦断面視略三角形、図では二等辺三角形とされ、それぞれ基材11上に柱状に延びている。第一プリズム12と第二プリズム13は交互に且つ互いに平行に配列されている。
第一プリズム12には主として液晶表示素子7を照明する光路をなす正面輝度を形成する光が入射し、第二プリズム13には主として上記光路を外れるサイドローブ光を形成する光が入射する。
本発明の第一実施形態を図1乃至図3により説明する。図1は第一実施形態による光学シートを含むディスプレイ装置の要部縦断面図、図2は図1における光学シートの部分拡大図、図3は第一プリズムと第二プリズムの高さの比と周辺光の出射方向を示す説明図である。
図1に示すディスプレイ装置9は光源部6の光出射方向に光学シート10が配設され、その光出射方向に画像表示素子として液晶表示素子7が配設されて構成され、光源部6と光学シート10とでバックライト14を構成する。
図1及び図2に示す第一実施形態による光学シート10は、シート状の基材11の一方の面に高さが一定である多数の第一プリズム12が所定間隔で配列されている。しかも、隣接する第一プリズム12、12の間には、第一プリズム12の高さよりも低く且つ幅が狭くて高さが一定である第二プリズム13がそれぞれ配列されている。
第一プリズム12は例えば二面の斜面12a、12bを備えた頂角が一定の縦断面視略三角形、図では略二等辺三角形とされ、それぞれ基材11上に柱状に延びている。第二プリズム13も同様に例えば二つの斜面13a、13bを備えた頂角が一定の縦断面視略三角形、図では二等辺三角形とされ、それぞれ基材11上に柱状に延びている。第一プリズム12と第二プリズム13は交互に且つ互いに平行に配列されている。
第一プリズム12には主として液晶表示素子7を照明する光路をなす正面輝度を形成する光が入射し、第二プリズム13には主として上記光路を外れるサイドローブ光を形成する光が入射する。
そして、図3(a)に示す光学シート10において、第一プリズム12の基材11から頂部c1までの垂直方向の高さをH1とし、同じく第二プリズム13の基材11から頂部c2までの高さをH2とし、第一プリズム12の高さH1より小さい。
そして、上述のように第二プリズム13でサイドローブ光を反射させて再利用するために、第一プリズム12の高さH1と第二プリズム13の高さH2との比H2/H1について、0.05〜0.6の範囲に設定する。
図3(b)に示すように、H2/H1が0.05よりも小さい場合、第一プリズム12に直接入射する光と比較して第二プリズム13に直接入射する光が相対的に少ないため、第二プリズム13を設けることによる効果が小さくなる。一方、図3(c)に示すように、H2/H1が0.6よりも大きい場合、第二プリズム13へ入射するサイドローブ光のうち、第二プリズム13の一方の斜面13aで反射して第一プリズム12に入射しないで光路外の側面方向へ失われてしまう光が増加するため、輝度の増加は得られない。
そして、上述のように第二プリズム13でサイドローブ光を反射させて再利用するために、第一プリズム12の高さH1と第二プリズム13の高さH2との比H2/H1について、0.05〜0.6の範囲に設定する。
図3(b)に示すように、H2/H1が0.05よりも小さい場合、第一プリズム12に直接入射する光と比較して第二プリズム13に直接入射する光が相対的に少ないため、第二プリズム13を設けることによる効果が小さくなる。一方、図3(c)に示すように、H2/H1が0.6よりも大きい場合、第二プリズム13へ入射するサイドローブ光のうち、第二プリズム13の一方の斜面13aで反射して第一プリズム12に入射しないで光路外の側面方向へ失われてしまう光が増加するため、輝度の増加は得られない。
なお、光学シート10は、材質として、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネイト)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)等を用いる。光学シート10の製造に際しては、光学シートの技術分野では良く知られている上述した熱可塑性樹脂を用いて、プレス成形または押し出し成形によって成形されたモノリシックな成形体として光学シート10を得る。
または、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネイト)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PE(ポリエチレン)等を基材11として、その上に紫外線固化樹脂を配置する紫外線キュアリング成型法によって第一プリズム12及び第二プリズム13を一体に形成しても良い。
または、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネイト)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、PE(ポリエチレン)等を基材11として、その上に紫外線固化樹脂を配置する紫外線キュアリング成型法によって第一プリズム12及び第二プリズム13を一体に形成しても良い。
本実施形態による光学シート10は上述の構成を備えており、この光学シート10を例えば図1に示すディスプレイ装置9に設置する。このディスプレイ装置9において、光源部6と光学シート10とでバックライト14を構成する。
そして、光学シート10を含むディスプレイ装置5を用いて光学シート10の作用を説明すると、光源部6から照射される光によって液晶表示素子7を透過観察する場合、光源部6から出射する光はほぼ平行光束として光学シート10に基材11から入射する。そして、第一プリズム12に入射する光は、従来技術におけるプリズム2と同様にその多くは角度φの範囲で山形の斜面12a、12bから出射し、中央(視野方向Laに対する角度φ=0°)を輝度の最も高いピークとする略山形状の正規分布状の正面輝度となる(図9参照)。
そして、光学シート10を含むディスプレイ装置5を用いて光学シート10の作用を説明すると、光源部6から照射される光によって液晶表示素子7を透過観察する場合、光源部6から出射する光はほぼ平行光束として光学シート10に基材11から入射する。そして、第一プリズム12に入射する光は、従来技術におけるプリズム2と同様にその多くは角度φの範囲で山形の斜面12a、12bから出射し、中央(視野方向Laに対する角度φ=0°)を輝度の最も高いピークとする略山形状の正規分布状の正面輝度となる(図9参照)。
また、第一プリズム12から外れて第二プリズム13に入射する光はサイドローブ光であり、その一部が第二プリズム13の一方の斜面13aで反射して第一プリズム12の一方の斜面12aから内部へ進入する。そして、第一プリズム12内では他方の斜面12bで反射して光源部6側へ戻される(図2参照)。
光源部6へ戻された光は光源の背面に設けた図示しない反射板によって反射され、再び光学シート10へ入射する。そして、その一部の光は第一プリズム12内に進入することになり、第一プリズム12を射出して液晶表示素子7に入射する光路の光量が増大する。また、残りの一部の光は再びサイドローブ光として第二プリズム13に入射するが、従来の光学シート3と比較して光路外となるサイドローブ光を低減でき、液晶表示素子7への光路を外れる光路外の光量は低減する。
光源部6へ戻された光は光源の背面に設けた図示しない反射板によって反射され、再び光学シート10へ入射する。そして、その一部の光は第一プリズム12内に進入することになり、第一プリズム12を射出して液晶表示素子7に入射する光路の光量が増大する。また、残りの一部の光は再びサイドローブ光として第二プリズム13に入射するが、従来の光学シート3と比較して光路外となるサイドローブ光を低減でき、液晶表示素子7への光路を外れる光路外の光量は低減する。
上述のように本実施形態による光学シート10によれば、従来の光学シート3では無駄に失われていたサイドローブ光について、第二プリズム13を第一プリズム12と交互に配設することによって有効に再利用して正面輝度に含ませることができ、従来の光学シート3と比べてサイドローブ光の光量を低減させて高い正面輝度を達成することができる。
次に本発明の第二実施形態による光学シートについて図4乃至図6により説明するが、第一実施形態による光学シート10及びディスプレイ装置9と同一または同様な部材、部品については同一の符号を用いて説明を省略する。
図4は本第二実施形態による光学シートの構成を示す部分断面図、図5は光学シートの空間周波数と液晶表示素子の画素に基づくモアレ干渉縞の間隔との関係を示すグラフ、図6は第一プリズムにおける凹部のピッチと第二プリズムのピッチとを示す図である。
図4(a)に示す第二実施形態による光学シート20において、第一実施形態による光学シート10と同様に基材11上に第一プリズム21と第二プリズム13が交互に平行に配列されて構成されている。そして、第一プリズム21は、その断面略三角形の頂部が略V字状に切除されて凹部22が形成された構成を有している。換言すれば、第一プリズム21は第一実施形態における2つの第一プリズム12が基材11に沿って若干ずれて一体形成された輪郭構成を有しており、凹部22で仕切られた二つの頂部c1、c1を備える共に凹部22は断面視で底部の谷線c1aへ断面略V字状に傾斜する二枚の斜面22a、22bを有している。
そして、第一プリズム21の各頂部c1、c1から基材11までの高さはいずれも例えばH1(>H2)で等しく、各頂部c1、c1から谷線c1aまでの深さ(高低差)はH3とされている。また、光学シート20の単位プリズムは第一プリズム21とその両側に位置する第二プリズム13の頂部c2までの長さのものをいい、これを1ピッチとする。
図4は本第二実施形態による光学シートの構成を示す部分断面図、図5は光学シートの空間周波数と液晶表示素子の画素に基づくモアレ干渉縞の間隔との関係を示すグラフ、図6は第一プリズムにおける凹部のピッチと第二プリズムのピッチとを示す図である。
図4(a)に示す第二実施形態による光学シート20において、第一実施形態による光学シート10と同様に基材11上に第一プリズム21と第二プリズム13が交互に平行に配列されて構成されている。そして、第一プリズム21は、その断面略三角形の頂部が略V字状に切除されて凹部22が形成された構成を有している。換言すれば、第一プリズム21は第一実施形態における2つの第一プリズム12が基材11に沿って若干ずれて一体形成された輪郭構成を有しており、凹部22で仕切られた二つの頂部c1、c1を備える共に凹部22は断面視で底部の谷線c1aへ断面略V字状に傾斜する二枚の斜面22a、22bを有している。
そして、第一プリズム21の各頂部c1、c1から基材11までの高さはいずれも例えばH1(>H2)で等しく、各頂部c1、c1から谷線c1aまでの深さ(高低差)はH3とされている。また、光学シート20の単位プリズムは第一プリズム21とその両側に位置する第二プリズム13の頂部c2までの長さのものをいい、これを1ピッチとする。
ここで、図4(b)に示すように第一実施形態による光学シート10において、第二プリズム13に入射するサイドローブ光の一部はその斜面13aで反射して第一プリズム12の頂部c1近傍の斜面12aに入射するが、この光は第一プリズム12内に所定の屈折率で進入しても第一プリズム12の先端部で屈折して斜面12bから側面方向に射出して光路外にでてしまうことがある。
これに対し、図4(c)に示すように、第二実施形態による光学シート20においては、第一プリズム21の頂部に凹部22を設けたから、第二プリズム13に入射して斜面13aで反射して第一プリズム21の一方の頂部c1(符号21Aで示す)近傍の斜面12aに入射するサイドローブ光は、一方の頂部c1内で屈折して凹部22の一方の斜面22aから出射し、他方の斜面22bから他方の頂部c1(符号21Bで示す)に入射して基材11側に屈折する。そのため、光源部6方向に光を戻すことができる。
このように、第一プリズム21の頂部に凹部22を設けることで、第一プリズム21の頂部近傍へ入射した光であっても光路外へ失うことなく効果的に再利用することが可能になる。しかも、第一実施形態の光学シート10よりさらに光路の輝度を上げることが可能になる。
これに対し、図4(c)に示すように、第二実施形態による光学シート20においては、第一プリズム21の頂部に凹部22を設けたから、第二プリズム13に入射して斜面13aで反射して第一プリズム21の一方の頂部c1(符号21Aで示す)近傍の斜面12aに入射するサイドローブ光は、一方の頂部c1内で屈折して凹部22の一方の斜面22aから出射し、他方の斜面22bから他方の頂部c1(符号21Bで示す)に入射して基材11側に屈折する。そのため、光源部6方向に光を戻すことができる。
このように、第一プリズム21の頂部に凹部22を設けることで、第一プリズム21の頂部近傍へ入射した光であっても光路外へ失うことなく効果的に再利用することが可能になる。しかも、第一実施形態の光学シート10よりさらに光路の輝度を上げることが可能になる。
次に、本実施形態による光学シート20の構成について更に詳述する。
図4(a)に示す第一プリズム21の二つの頂部c1,c1の基材11からの高さH1、各頂部c1、c1から凹部22の谷線c1aまでの深さH3に関し、H3/H1を0.1以上0.5以下に設定することが望ましい。H3/H1がこの範囲内であれば、第二プリズム13の斜面で反射して第一プリズム21の一方の頂部c1近傍に入射する光は他方の頂部c1を経由して他方の斜面21bで反射させ、更に光源部6側へ送られて再反射して正面輝度向上とサイドローブ光の低減に寄与する。
一方、H3/H1が0.5を超えた場合、第二プリズム13の斜面13aで反射して第一プリズム21の一方の頂部c1(21A)近傍の斜面21aに入射する光の一部は、他の頂部c1から第一プリズム21に再入射することなく或いは他の頂部c1近傍を経由して、側面方向へ失われるため、液晶表示素子7へ向かう光路の輝度向上を得られない。また、H3/H1が0.1に満たないと凹部22を設けた効果が極めて小さい。
H2/H1については第一実施形態の光学シート10と同様に設定されている。
図4(a)に示す第一プリズム21の二つの頂部c1,c1の基材11からの高さH1、各頂部c1、c1から凹部22の谷線c1aまでの深さH3に関し、H3/H1を0.1以上0.5以下に設定することが望ましい。H3/H1がこの範囲内であれば、第二プリズム13の斜面で反射して第一プリズム21の一方の頂部c1近傍に入射する光は他方の頂部c1を経由して他方の斜面21bで反射させ、更に光源部6側へ送られて再反射して正面輝度向上とサイドローブ光の低減に寄与する。
一方、H3/H1が0.5を超えた場合、第二プリズム13の斜面13aで反射して第一プリズム21の一方の頂部c1(21A)近傍の斜面21aに入射する光の一部は、他の頂部c1から第一プリズム21に再入射することなく或いは他の頂部c1近傍を経由して、側面方向へ失われるため、液晶表示素子7へ向かう光路の輝度向上を得られない。また、H3/H1が0.1に満たないと凹部22を設けた効果が極めて小さい。
H2/H1については第一実施形態の光学シート10と同様に設定されている。
ところで、図1に示すディスプレイ装置9に採用した光学シート20において、液晶表示素子7を構成する液晶パネルには画素が規則的なピッチで配置されており、これら画素と光学シート20を直接重ね合わせた場合、画素と光学シート20の第一プリズム21及び第二プリズム13における山部及び谷部が干渉することでモアレ縞が発生する。
モアレ縞の発生は液晶表示画像の視認性を損ねてしまうため好ましくない。モアレ縞は、光学シート20と液晶表示素子7との間に拡散シートを配設することで解消させることが可能であるが、コストを考慮すると拡散シートを設けない方が望ましい。モアレ縞は縞の間隔が十分に小さくなれば視認されなくなるため、縞の間隔が最小となるように光学シート20の山部と谷部のピッチを適切に設定することでモアレ縞を目立たなくすることが可能である。このような構成について以下に説明する。
モアレ縞の発生は液晶表示画像の視認性を損ねてしまうため好ましくない。モアレ縞は、光学シート20と液晶表示素子7との間に拡散シートを配設することで解消させることが可能であるが、コストを考慮すると拡散シートを設けない方が望ましい。モアレ縞は縞の間隔が十分に小さくなれば視認されなくなるため、縞の間隔が最小となるように光学シート20の山部と谷部のピッチを適切に設定することでモアレ縞を目立たなくすることが可能である。このような構成について以下に説明する。
図5に示すグラフは、周期構造をもつ光学シート20の空間周波数とモアレ干渉縞の間隔との関係を模式的に表したものである。モアレ縞の間隔の変化を示す凹曲線において、モアレ縞の間隔が最も小さくなったときの空間周波数はFである。このときの光学シート20の周期はFの逆数1/Fとなる。
また、光学シート20において、図6に示すように、第一プリズム21の山部と谷部の間隔と、第二プリズム13の山部と谷部の間隔とのパラメータがモアレ縞に大きな影響を与える。しかしながら、第一プリズム21の全ての山部と谷部のピッチをピックアップして1/Fに一致させることはできないので、ここでは第一プリズム21における凹部22の頂部c1、c1間を山部と谷部としてその距離を間隔P1とし、第二プリズム13における頂部c2の山部を挟む両側の第一プリズム21の谷部間の距離を間隔P2として用いるものとする。
また、光学シート20において、図6に示すように、第一プリズム21の山部と谷部の間隔と、第二プリズム13の山部と谷部の間隔とのパラメータがモアレ縞に大きな影響を与える。しかしながら、第一プリズム21の全ての山部と谷部のピッチをピックアップして1/Fに一致させることはできないので、ここでは第一プリズム21における凹部22の頂部c1、c1間を山部と谷部としてその距離を間隔P1とし、第二プリズム13における頂部c2の山部を挟む両側の第一プリズム21の谷部間の距離を間隔P2として用いるものとする。
そして、図5に基づいて、モアレ縞の間隔を小さくしてモアレ縞を目立たなくするための間隔P1、P2についての試験を個別に行った。
第一の試験として、第一プリズム21の幅と凹部22の深さH3を一定に保持して間隔P1を固定し、第二プリズム13の高さH2を変化させ、高さH2の増大につれて第二プリズム13の幅を増大させて間隔P2を増大させた場合、間隔P2によって発生するモアレ縞の間隔は図5に示す凹曲線に沿って変化する。そして、間隔P2がモアレ縞の間隔を示す凹曲線において最小値となる空間周波数Fの逆数1/Fに一致したときに発生するモアレ縞の間隔が最も小さくなる。
第二の試験として、第二プリズム13の幅と高さH2を一定に保持して間隔P2を固定し、第一プリズム21の深さH3を変化させて、深さH3の増大につれて第一プリズム21の幅を増大させて間隔P1を増大させ、単位プリズムのピッチを増大させた場合、間隔P1によって発生するモアレ縞の間隔は同じく図5に示す凹曲線に沿って変化するから、間隔P1が凹曲線においてモアレ縞の間隔が最小となる空間周波数Fの逆数1/Fに一致したときに発生するモアレ縞の間隔が最も小さくなる。
モアレ縞が視認されないためには、モアレ間隔が最小となるような値を探すのが望ましい。そして、P1=P2=1/Fとすることで、光学シート20は液晶表示素子7の画素と第一プリズム21及び第二プリズム13とにより発生するモアレ縞の間隔が最も小さくなり目立たなくなる。
第一の試験として、第一プリズム21の幅と凹部22の深さH3を一定に保持して間隔P1を固定し、第二プリズム13の高さH2を変化させ、高さH2の増大につれて第二プリズム13の幅を増大させて間隔P2を増大させた場合、間隔P2によって発生するモアレ縞の間隔は図5に示す凹曲線に沿って変化する。そして、間隔P2がモアレ縞の間隔を示す凹曲線において最小値となる空間周波数Fの逆数1/Fに一致したときに発生するモアレ縞の間隔が最も小さくなる。
第二の試験として、第二プリズム13の幅と高さH2を一定に保持して間隔P2を固定し、第一プリズム21の深さH3を変化させて、深さH3の増大につれて第一プリズム21の幅を増大させて間隔P1を増大させ、単位プリズムのピッチを増大させた場合、間隔P1によって発生するモアレ縞の間隔は同じく図5に示す凹曲線に沿って変化するから、間隔P1が凹曲線においてモアレ縞の間隔が最小となる空間周波数Fの逆数1/Fに一致したときに発生するモアレ縞の間隔が最も小さくなる。
モアレ縞が視認されないためには、モアレ間隔が最小となるような値を探すのが望ましい。そして、P1=P2=1/Fとすることで、光学シート20は液晶表示素子7の画素と第一プリズム21及び第二プリズム13とにより発生するモアレ縞の間隔が最も小さくなり目立たなくなる。
他方、間隔P1≠P2の場合、間隔P1についてモアレ縞の間隔が最小となる点である図5の空間周波数Fの逆数1/Fを選ぶことで第一プリズム21により発生するモアレ縞を目立たなくさせることができるが、間隔P2が1/Fから外れるため、第二プリズム13により発生するモアレ縞が視認されてしまう。従って、第一プリズム21と第二プリズム13の双方で発生するモアレ縞に対しては、間隔P1=P2とすることで、モアレ縞の発現を抑えることが容易になる。
次に本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、第一実施形態による光学シート10を用いるものとして、光学シミュレーションを行った結果を説明する。シミュレーションでは、第一プリズム12及び第二プリズム13の頂角を全て90度とした。図1に示すディスプレイ装置9において、バックライト14として、光源部6の光出射方向前方に光学シート10を配設し、液晶表示素子7に向けて出射する光の輝度を測定した。
そして、第一プリズム12の高さH1と第二プリズム13の高さH2との比H2/H1を変化させて正面輝度を測定し、第二プリズム13を設けない従来の光学シート3の輝度を1.000として、実施例1による正面輝度の輝度比をシミュレーションした結果を図7の表に示す。
(実施例1)
実施例1では、第一実施形態による光学シート10を用いるものとして、光学シミュレーションを行った結果を説明する。シミュレーションでは、第一プリズム12及び第二プリズム13の頂角を全て90度とした。図1に示すディスプレイ装置9において、バックライト14として、光源部6の光出射方向前方に光学シート10を配設し、液晶表示素子7に向けて出射する光の輝度を測定した。
そして、第一プリズム12の高さH1と第二プリズム13の高さH2との比H2/H1を変化させて正面輝度を測定し、第二プリズム13を設けない従来の光学シート3の輝度を1.000として、実施例1による正面輝度の輝度比をシミュレーションした結果を図7の表に示す。
図7の表に示す結果から、第一プリズム12の隣に高さH2(<H1)の第二プリズム13を配置することで、従来の光学シート3(H2/H1=0,1.0の場合)と比較して輝度が上昇したことを確認できる。特に、H2/H1が0.05から0.6の範囲において、従来の光学シート3と比べて1%以上の顕著な輝度の上昇効果を得られ、これを目視で確認できる。H2/H1が0.3のときに最も輝度が上昇し、この場合、従来の光学シート3と比べて約2.3%輝度が上昇した。
(実施例2)
実施例2では、本発明の第二実施形態における第一プリズム21に凹部22が設けられた光学シート20をディスプレイ装置9に用い、バックライト14として光源部6の光出射方向前方に光学シート20を配設し、液晶表示素子7に向けて出射する光の輝度を測定した。そのシミュレーション結果を図8に示す。
図8は、第一及び第二プリズム12、13の高さの割合H2/H1と第一プリズム21における高さと凹部22の深さの割合H3/H1の双方を変化させた場合の正面輝度のシミュレーション結果である。
この結果、実施例2では、従来の光学シート3と比べた輝度比は最大で約2.9%上昇する(H2/H1=0.4、H3/H1=0.2の場合)。実施例1では、最大輝度が2.3%であったので、凹部22を設けることにより、さらに0.6%輝度を上昇させることが可能になった。
実施例2では、本発明の第二実施形態における第一プリズム21に凹部22が設けられた光学シート20をディスプレイ装置9に用い、バックライト14として光源部6の光出射方向前方に光学シート20を配設し、液晶表示素子7に向けて出射する光の輝度を測定した。そのシミュレーション結果を図8に示す。
図8は、第一及び第二プリズム12、13の高さの割合H2/H1と第一プリズム21における高さと凹部22の深さの割合H3/H1の双方を変化させた場合の正面輝度のシミュレーション結果である。
この結果、実施例2では、従来の光学シート3と比べた輝度比は最大で約2.9%上昇する(H2/H1=0.4、H3/H1=0.2の場合)。実施例1では、最大輝度が2.3%であったので、凹部22を設けることにより、さらに0.6%輝度を上昇させることが可能になった。
特に、H2/H1=0.4〜0.6の範囲とH3/H1=0.1〜0.5の範囲を満たす場合に実施例1による光学シート10を用いたバックライト14より概ね良好な輝度比を得られた。
なお、H3/H1をあまり大きくすると、第二プリズム13の斜面13aで反射して第一プリズム21の頂部c1を通過して光路外へ漏れるサイドローブ光が増加するため、適切な範囲に設定する必要がある。H3/H1が0.1〜0.5の範囲では最大輝度が2%以上の高い特性を得ることができるものの、それ以上増加させると急に輝度が低下する。また、H3/H1が0.1未満では第一実施形態による光学シート10の特性に近くなるので格別の効果がなくなる。従って、H3/H1は0.1〜0.5の範囲に設定することが望ましい。この場合、H2/H1を0.2〜0.6の範囲に設定してもよい。
なお、H3/H1をあまり大きくすると、第二プリズム13の斜面13aで反射して第一プリズム21の頂部c1を通過して光路外へ漏れるサイドローブ光が増加するため、適切な範囲に設定する必要がある。H3/H1が0.1〜0.5の範囲では最大輝度が2%以上の高い特性を得ることができるものの、それ以上増加させると急に輝度が低下する。また、H3/H1が0.1未満では第一実施形態による光学シート10の特性に近くなるので格別の効果がなくなる。従って、H3/H1は0.1〜0.5の範囲に設定することが望ましい。この場合、H2/H1を0.2〜0.6の範囲に設定してもよい。
実施例2における最も正面輝度の高い光学シート20(H2/H1=0.4、H3/H1=0.2の場合)と従来の光学シート3との輝度分布を比較すると図9に示すようになった。
従来の光学シート3と比較して、実施例2における光学シート20は、角度が60°〜80°にかけてのサイドローブ光が抑制されており、その一方で角度が0°〜約30°にかけての正面輝度が上昇していることを確認できる。
従来の光学シート3と比較して、実施例2における光学シート20は、角度が60°〜80°にかけてのサイドローブ光が抑制されており、その一方で角度が0°〜約30°にかけての正面輝度が上昇していることを確認できる。
なお、上述の各実施形態では、一方向に延びる光学シート10,20をディスプレイ装置9に1枚配設した構成で説明したが、光学シート10,20は各プリズム12、13または21、13が互いに直交する方向に、同種のものを例えば2枚重ねて配設して構成してもよいことはいうまでもない。これによって、縦横方向の正面輝度の向上を達成できる。また、光学シートを直交配置する場合、異種の光学シート10と光学シート20を互いに直交する方向に配置して組み合わせてもよい。
また、上述の実施形態などでは直下型方式のバックライト14について説明したが、エッジライト方式を採用しても良いことはもちろんである。
また、上述の実施形態などでは直下型方式のバックライト14について説明したが、エッジライト方式を採用しても良いことはもちろんである。
6 光源部
7 液晶表示素子
9 ディスプレイ装置
10、20 光学シート
11 基材
12、21 第一プリズム
13 第二プリズム
12a,12b,13a,13b 斜面
22 凹部
7 液晶表示素子
9 ディスプレイ装置
10、20 光学シート
11 基材
12、21 第一プリズム
13 第二プリズム
12a,12b,13a,13b 斜面
22 凹部
Claims (9)
- シート状で光透過性を有する基材の光射出面側に複数のプリズム要素を配列してなる光学シートであって、
前記プリズム要素は、高さが一定の第一プリズムと、高さが一定で前記第一プリズムより高さの低い第二プリズムとが、交互に平行に配列されていることを特徴とする光学シート。 - 前記第一プリズムの基材からの高さをH1とし、前記第二プリズムの基材からの高さをH2としたとき、0.05≦H2/H1≦0.6の範囲であることを特徴とする請求項1に記載された光学シート。
- 前記第一プリズムの頂部に凹部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載された光学シート。
- 前記第一プリズムの高さをH1とし、前記第二プリズムの基材からの高さをH2とし、前記第一プリズムの頂部から前記凹部の底部までの深さをH3としたとき、0.4≦H2/H1≦0.6且つ0.1≦H3/H1≦0.5であることを特徴とする請求項3に記載された光学シート。
- 前記第一プリズムの前記凹部間の間隔をP1とし、前記第二プリズムの幅に相当する間隔をP2としたとき、P2=P1であることを特徴とする請求項3または4に記載された光学シート。
- 押し出し成型法、UV成型法、射出成型法のいずれかで成型されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載された光学シート。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載された光学シートと、該光学シートの光入射面側に配設された光源部とを備えることを特徴とするバックライト。
- 前記光源部は、冷陰極蛍光ランプ、LED、ELまたは半導体レーザーを有することを特徴とする請求項7に記載されたバックライト。
- 請求項7または8に記載されたバックライトを備えると共に、前記光学シートの光出射面側に配設された画像表示素子を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008212872A JP2010049012A (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | 光学シート、バックライト及びディスプレイ装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=42066146
Family Applications (1)
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011204371A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Takiron Co Ltd | 面発光ユニット及び光拡散シートユニット |
JP2017538147A (ja) * | 2014-10-20 | 2017-12-21 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | グレアを低減させた、部屋の側を向いた光方向転換フィルム |
EP3210057A4 (en) * | 2014-10-20 | 2018-05-23 | 3M Innovative Properties Company | Sun-facing light redirecting films with reduced glare |
CN113466978A (zh) * | 2021-06-30 | 2021-10-01 | 纳晶科技股份有限公司 | 增亮膜及显示装置 |
-
2008
- 2008-08-21 JP JP2008212872A patent/JP2010049012A/ja active Pending
Cited By (6)
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