JPWO2008012915A1 - 位相検出装置および位相同期装置 - Google Patents

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Abstract

フィードバック回路部(150)は、第1の入力クロックfp(ft)の位相の遅延量を可変自在な第3の可変遅延器(153)と、第3の可変遅延器(153)により遅延された出力ft2と、第1の入力クロックftとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第3の出力信号tstを出力する第3の論理ゲート(163)と、第3の論理ゲート(163)が出力する第3の出力信号tstのパルス幅を積分した値を制御信号Vcontrolとして出力するLPF(173)とを備え、LPF(173)が出力する制御信号Vcontrolは、第3の可変遅延器(153)に遅延量としてフィードバック入力されるとともに、位相差検出部(110)の第1の可変遅延器(111)および第2の可変遅延器(112)の遅延量として出力される。

Description

この発明は、高速なクロックを用いる伝送装置やクロック発生器に適用される位相検出装置および位相同期装置にかかり、特に、位相検出の際に不感帯の影響を受けず、また、電圧制御発振器(VCO)の出力にジッタを生じない位相検出装置および位相同期装置に関する。
従来から位相を検出し、この位相を同期させる位相同期装置としてPLL(Phase Lock Loop)周波数シンセサイザがある。この位相同期装置は、伝送装置等に適用され、一定の周波数を発生させる。図14は、従来の一般的な伝送装置を示す回路図である。この図に示す伝送装置1000は、光ファイバを用いた光伝送装置の送信回路の構成である。Serializer Deserializer(SERDES)1001から出力された信号は、ドライバー(DRV)1002の駆動により、レーザダイオード(LD)等の受光素子1003から光信号として送信される。SERDES1001は、多重化装置(マルチプレクサ:MUX)1004と、FF(Flip Flop)1005等からなる。このSERDES1001には、Clock Multiplication Unit(CMU)1010と、分周比nの1/n周波数分割器(分周器)1011が接続されている。
CMU1010は、伝送装置の送信回路やクロック発生器等に広く使用され、クロック信号Ck(f)をSERDES1001のFF1005と、分周器1011に出力する。分周器1011の出力Ck(f/n)は、CMU1010にフィードバック入力されるとともに、SERDES1001のMUX1004に出力される。
fは、高速なクロックの周波数であり、nは整数である。frは、外部のソース(水晶発振器や安定したシステムクロック)から供給される基準クロックである。このCMU1010は、基準クロックfrを送信機の出力を同期させるために用いる。Ck(f/n)は、fをnで割った周波数のクロック信号(Ck(f/n)=fp)である。CMU1010の出力Ck(f)の周波数は、frのn倍の高周波クロックであり、送信するデータの高レート化を図ることができる。
図15は、図14に示すCMUの内部構成を示す回路図である。CMU1010は、位相検出部(Phase Detector:PD)1101、チャージポンプ(Charge Pump:CP)1102、ローパスフィルタ(Low Pass Filter:LPF)1103、および電圧制御発振器(Voltage Control Oscillator:VCO)1104によって構成される。
CMU1010に設けられる位相検出部(PD)1101は、CMU1010を構成する重要な構成要素であり、自身が有する特性がクロック信号の精度と品質に影響を与える。精度については、より少ないフェーズエラーが求められ、品質については、より低いジッタと低雑音が求められる。このCMU1010を用いる多重化装置(MUX)は、動作周波数が向上しており、10GHz、あるいは20GHz、30GHzとますます高周波数化が進んでいる。
PD1101の出力信号up,dnは、チャージポンプ(CP)1102に出力される。CP1102の出力V_CPは、CP1102の出力電圧であり、V_LPFは、LPF1103の出力電圧である。PD1101は、例えば、Ck(f/n)がfrより早い(速い)ときには、連続した(絶え間ない)パルスのdn信号を生成してCP1102に出力する。そして、V_LPFが定電圧レベル(値)に達するまで、CP1102の出力V_CPと、LPF1103の出力V_LPFは、対応して徐々に変化する。
上記のPD1101に使用する論理ゲート等の素子は、伝搬遅延により最大使用(動作)周波数に限界があることが知られている。特に、CMOSとBiCMOSを用いた構成においては、早いデータ伝送を行うための高い動作周波数(例えば、40Gbpsの伝送装置)がまだ達成されていない。従来のPD1101は、高速動作が不十分であり、要因の一つとしてPD1101のデッドゾーン(不感帯)が挙げられる。
図16は、従来の位相検出部を構成する一例の回路図である。図16に示す構成のPD1101は、一定の遅延量を有する2つの遅延素子が用いられる。不感帯は、入力されるクロックfrとfpの差分を検出する論理ゲート1,2(1211,1212)が有する「感度の鈍い」領域によって引き起こされる。fr,fpは、入力信号であり、これらはそれぞれ、2個の遅延素子1,2(1201,1202)によって、位相を一定量遅延させた信号fr2,fp2として出力される。これにより、論理ゲート1,2(1211,1212)は、それぞれ不感帯の部分を避けた動作が可能となる。
このほか、PDを複数の遅延素子と複数の位相比較器、および加算器を用いて構成し、同様に不感帯を避けて動作させる技術がある(例えば、下記特許文献1参照。)。
特開平9−223960号公報
上述したPD1101の不感帯は、PD1101が2つの入力fr,fpのクロックの位相差を区別することができない状態として定義されている。この不感帯は、例えfrとCk(f/n)の間に位相の変化があっても、PD1101の出力信号up,dnを変化させない。CMU1010は、Ck(f/n)が、frの周波数と同じでなくても所定の動作周波数で作動し続ける。VCO1104は、入力がなくても所定の固有周波数(フリーラン周波数)を出力する。この場合、Ck(f)と、Ck(f/n)の周波数に周波数誤差(周波数ミスマッチ)を生じ、クロック信号のフェーズエラー(Phase Error)を生じさせる。このようなフェーズエラーは、frと、Ck(f/n)の位相差がPD1101によって検出可能になるまで、徐々に蓄積することになる。そして、出力信号upあるいはdnが再び現れた瞬間に、V_LPFにリップル(変動)が生じる。
そして、一対の遅延器を用いた不感帯を除去することができても、CP1102を構成するトランジスタあるいはスイッチのミスマッチが問題として残る。図16に示すCP1102をバイポーラトランジスタにより構成したときには、このミスマッチは、CP1102に使用する一対のn−p−nトランジスタ1221と、p−n−pトランジスタ1222との特性を揃えて用意することが不可能であり、異なる特性となるために生じる。なお、定電流源として、一対のトランジスタ1231,1232が用いられる。CMOSにより構成したときには、このミスマッチは、一対で用いるnMOSFETと、pMOSFETの特性を揃えることが不可能であり、異なる特性となるために生じる。
図17は、従来の位相検出部の動作を示すタイミングチャートである。図16に示した出力信号up,dnの信号は、以下の3つの状態のときのいずれにおいても出力される。
(1)frがfpより早い期間(early)
(2)frがfpよりわずかに早い期間(Lock±error)
(3)frとfpが同期(ロック状態)の期間(Lock)
なお、frがfpより遅い期間については、相互のタイミングが同じく現れるため、便宜上説明を省略する。
図17に示すように、従来のPD1101は、どの期間においても出力信号upとdnを連続して出力し、また、出力信号upとdnが重ねて(オーバラップして)出力される。したがって、上記(3)ロック状態の期間においても、上述したトランジスタのミスマッチにより、LPF1103の出力(V_LPF)にリップルが発生する。このリップルは、完全に取り除くのは困難であり、LPF1103の利得帯域幅に制限を生じさせる。このリップルは、結果としてVCO1104の出力Ck(f)中にジッタとして現れる(図15参照)。ジッタは、多重化装置(MUX)や伝送装置における通信品質(Bit Error Rate:BERなど)を低下させるとともに、CMU1010の最大の動作周波数を制限する。
そして、従来のPD1101は、論理ゲート1,2(1211,1212)等が有する伝搬遅延を解消することができず、入力クロックfr,fpの周波数が制限され、動作周波数が比較的低い値に制限される。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、位相差検出にかかる不感帯を除去できるとともに、出力信号からリップルやジッタ等の不要な雑音成分を除去できる位相検出装置および位相同期装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる位相検出装置は、第1の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第1の可変遅延器と、前記第1の可変遅延器により遅延された出力と、第2の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第1の出力信号を出力する第1の論理ゲートと、前記第2の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第2の可変遅延器と、前記第2の可変遅延器により遅延された出力と、前記第1の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第2の出力信号を出力する第2の論理ゲートと、からなる位相差検出部と、前記位相差検出部から独立して配置されるフィードバック回路部とを有し、前記フィードバック回路部は、前記第1の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第3の可変遅延器と、前記第3の可変遅延器により遅延された出力と、前記第1の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第3の出力信号を出力する第3の論理ゲートと、前記第3の論理ゲートが出力する前記第3の出力信号のパルス幅を積分した値を制御信号として出力する平滑部とを備え、当該平滑部が出力する制御信号は、前記第3の可変遅延器に遅延量としてフィードバック入力されるとともに、前記位相差検出部の前記第1の可変遅延器および前記第2の可変遅延器の遅延量として出力されることを特徴とする。
上記構成によれば、位相差検出部に入力される第1の入力クロックと第2の入力クロックは、第2の可変遅延器と、第1の可変遅延器によりそれぞれ遅延され、第1の論理ゲートおよび第2の論理ゲートにより相互の位相差を不感帯なく検出できる。フィードバック回路部は、第3の可変遅延器により第1の入力クロックの遅延前後の位相差を検出し、位相差のパルス幅を平滑部により積分した制御信号を第3の可変遅延器に新たな遅延量としてフィードバックする。そして、平滑部が出力する制御信号は、第1の可変遅延器と第2の可変遅延器にも入力され、第3の可変遅延器と同様に遅延量の変更が制御され、第1の論理ゲートと第2の論理ゲートは、それぞれ位相差に対応した出力信号を正確に出力できるようになる。
本発明にかかる位相検出装置によれば、位相差検出にかかる不感帯を除去できるとともに、出力信号からリップルやジッタ等の不要な雑音成分を除去できるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態による位相検出装置の構成を示す回路図である。 図2は、位相検出装置のフィードバック回路の動作を示すタイミングチャートである。 図3は、ロック状態に近い時期における位相差検出部の各信号の状態を示すタイミングチャートである。 図4は、位相差検出部の具体的構成の一例を示す回路図である(その1)。 図5は、位相差検出部の具体的構成の一例を示す回路図である(その2)。 図6は、位相差検出部の具体的構成の一例を示す回路図である(その3)。 図7は、本発明の位相検出装置を用いたCMUのロック直前の状態におけるシミュレーション結果を示すタイムチャートである。 図8は、本発明の位相検出装置を用いたCMUのロック状態におけるシミュレーション結果を示すタイムチャートである。 図9は、本発明の位相検出装置を用いたCMUのロック後の状態におけるシミュレーション結果を示すタイムチャートである。 図10は、本発明の位相検出装置による位相検出範囲(理想状態)を示す図である。 図11−1は、本発明の位相検出装置による位相検出範囲を示す図である。 図11−2は、従来の位相検出装置による位相検出範囲を示す図である。 図12は、本発明の位相検出装置を用いたCMUによるリップル成分の大きさの推移を示すタイムチャートである。 図13−1は、クロックジェネレータの構成を示す図である。 図13−2は、図13−1に示すクロックジェネレータのタイミングチャートである。 図13−3は、クロックジェネレータの他の構成を示す図である。 図14は、従来の一般的な伝送装置を示す回路図である。 図15は、図14に示すCMUの内部構成を示す回路図である。 図16は、従来の位相検出部を構成する一例の回路図である。 図17は、従来の位相検出部の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
101 位相検出部(PD)
110 位相差検出部
111,112,153 可変遅延器
150 フィードバック回路部
163,1211,1212 論理ゲート
173 LPF
401 抵抗
411,602 インバータ
412 FF
413 NAND回路
414 AND回路
514 NOR回路
601 分周器
600,603 クロックジェネレータ
1000 伝送装置
1101 位相検出部(PD)
1102 チャージポンプ(CP)
1103 ローパスフィルタ(LPF)
1104 電圧制御発振器(VCO)
1010 CMU
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる位相検出装置および位相同期装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。本発明の位相検出装置は、図14、図15に示した伝送装置内部の位相同期装置に組み込まれるPD1101に特徴を有している。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態による位相検出装置の構成を示す回路図である。図1は、図15に示したCMU1010の構成の一部として組み込まれるものであり、図16と同一の構成については同一の符号を附してある。
位相検出部(PD)101は、位相差検出部110と、位相差検出部110に接続されるフィードバック回路部150とによって構成されている。位相差検出部110の出力up,dnは、チャージポンプ(CP)1102に出力される。CP1102は、図16と同一の構成である。このCP1102の出力V_CPは、入力信号を平滑化する平滑部であるLPF1103に出力され、LPF1103の出力V_LPFは、発振部(VCO)1104に出力され、発振部1104はCk(f)を出力する。なお、fr,fp,ftはいずれもクロック信号であるが、以下の説明では便宜上、クロックあるいは信号と称す。
図示のように、位相差検出部110の構成は、図16とほぼ同じであるが、遅延素子1,2(111,112)が遅延量を可変自在な可変遅延器(Variable delay)が用いられている点が異なる。この位相差検出部110には、2つのクロックfr,fpが入力され、これらfr,fpの位相差を検出してCP1102に対し、位相差に対応した所定期間の出力信号up,dnの信号を出力する。
基準クロックfrは、2分岐され、一方が第1の論理ゲート(論理ゲート1)1211に入力され、他方が第2の可変遅延器(可変遅延器2)112に入力される。可変遅延器2(112)により遅延された出力fr2は、第2の論理ゲート(論理ゲート2)1212に入力される。分周クロックfpについても2分岐され、一方が論理ゲート2(1212)に入力され、他方が第1の可変遅延器(可変遅延器1)111に入力される。可変遅延器1(111)により遅延された出力fp2は、論理ゲート1(1211)に入力される。
論理ゲート1(1211)は、入力されるfrとfp2の位相差に基づいて出力信号upを出力する。論理ゲート2(1212)は、入力されるfpとfr2の位相差に基づいて出力信号dnを出力する。
フィードバック回路部150には、クロックfpあるいはfrのいずれかが選択的に入力される。VCO1104(図15参照)のフリーラン周波数がfrのn倍(n:分周器1011の分周比)とほとんど等しいなら、フィードバック回路部150への入力ftとしては、ほぼ同じ周波数となるfp、あるいはfrのいずれか一方を選択的に使用することができる。フリーラン周波数を保証することができない場合には、入力ftには、fpを使用しなければならない。
フィードバック回路部150への入力(クロックfrあるいはfp)は、2分岐され、一方が第3の論理ゲート(論理ゲート3)163に入力され、他方は第3の可変遅延器(可変遅延器3)153に入力される。可変遅延器3(153)により遅延された出力ft2は、論理ゲート3(163)に入力される。論理ゲート3(163)は、入力されるftとft2の位相差に対応した信号tstをLPF173に出力する。LPF173は、入力された信号を平滑する平滑部として機能する、具体的には、入力された信号tstを積分した値を制御信号Vcontrolとして出力する。この制御信号Vcontrolは、可変遅延器1,2,3(111,112,153)に対していずれも同じ値の制御信号として出力される。
以上により、フィードバック回路部150には、fp(fr)の入力→可変遅延器3(153)→論理ゲート3(163)→LPF173→可変遅延器3(153)に至る信号のフィードバック経路(ネガティブ・フィードバック)が形成されている。
このPD101を構成する位相差検出部110の2つの可変遅延器1,2(111,112)と、フィードバック回路部150の可変遅延器3(153)は、同一の構成のものである。これら3つの可変遅延器1,2,3(111,112,153)は、制御信号Vcontrolの値が小さいほど、遅延量が大きくなる構成である(制御信号Vcontrolの値が大きいほど、遅延量が小さい)。そして、制御信号Vcontrolに基づいて、3つの可変遅延器1,2,3(111,112,153)の遅延量が最適になるように制御する。また、位相差検出部110の2つの論理ゲート1,2(1211,1212)と、フィードバック回路部150の論理ゲート3(163)についても、同一の構成のものである。
図2は、位相検出装置のフィードバック回路の動作を示すタイミングチャートである。この図2には、CMU1010が「ロックイン」期間におけるタイミングを示した。フィードバック回路部150に入力される入力ftは、可変遅延器3(153)により所定の遅延量Δ(Δ=ft−ft2)を有して遅延される。この際、論理ゲート3(163)は、遅延量Δに対応した幅のパルス信号tstを出力し、LPF173は、パルス信号tstを積分した値(電圧値)の制御信号Vcontrolを出力する。
フィードバック回路部150は、動作開始時における制御信号Vcontrolの値をゼロにリセットする。そして、論理ゲート3(163)が出力するパルス信号tstの幅は比較的大きい。言い換えれば、動作開始時は、可変遅延器3(153)の遅延量Δ1と、遅延量Δ1に対応するftとft2との間の位相差(ft−ft2)は大きい。
PD101が動作し始めるとき、制御信号Vcontrolの初期の値は、低い電圧値に設定され、位相差(ft,ft2)は比較的大きい。論理ゲート3(163)が出力するパルス信号tstは、LPF173によって積分され、制御信号Vcontrolとして出力される。制御信号Vcontrolは、遅延量Δ1の際のパルス信号tstの幅に対応した値V1を出力した後、変更された遅延量Δ2のパルス信号tstの幅に対応して値がV2分増大する。この制御信号Vcontrolは、可変遅延器3(153)にフィードバック入力される。
フィードバック回路部150は、このようなネガティブ・フィードバックであるため、遅延量Δに相当する位相差(ft−ft2)は最終的に最小値(minphase(ft,ft2))に達する。そして可変遅延器3(153)の遅延量Δは、Δ1→Δ2と次第に小さくなり、パルス信号tstの幅も小さくなる。最終的に、遅延量Δ=ft−ft2=0となり、パルス信号tstはパルス幅が「ゼロ」になり発生しなくなる。また、制御信号Vcontrolの値も所定の値に収束する。
制御信号Vcontrolは、位相差検出部110に設けられる2つの可変遅延器1,2(111,112)にも出力されるため、可変遅延器1,2,3(111,112,153)は、同じ遅延量となる。したがって、論理ゲート3(163)で検出した遅延量は、位相差検出部110に設けられ出力信号up、dnを出力する論理ゲート1,2(1211,1212)において検出する遅延量と同じとなる。フィードバック回路部150においては、位相差を最小値(minphase(ft,ft2))に収束させるフィードバックの動作を行う。
上記のように、論理ゲート3(163)が可変遅延器3(153)の遅延量を調整するために「フィードバック」回路として働いている間、位相差検出部110に設けられた論理ゲート1,2(1211,1212)は、いずれも不感帯の影響を受けずに動作でき、適切な出力信号up,dnを発生することができる。
図3は、ロック状態に近い時期における位相差検出部の各信号の状態を示すタイミングチャートである。左から、1.入力fr,fpの位相差がわずかにある状態(Slightly early)、2.ロック直前の状態(before Lock)、3.ロック状態(Lock)である。図3に示すロック状態に近い状態となる以前には、入力fr,fpの位相差が比較的大きな状態があり(不図示)、この際、CP1102の出力V_CPには入力fr,fpの位相差に応じたパルス幅の出力信号up,dnが生じている。この後、図3の1.に示す状態となる。
1.の状態において、入力されるfr,fpの位相差は、可変遅延器111,112によって拡大されて論理ゲート1,2(1211,1212)へ入力され、論理ゲート1,2(1211,1212)は、対応してパルス幅が広い出力信号up,dnを出力する。図3に示す状態では、fpがfrより早いため、VCO1104(図15参照)の周波数を減少させるために出力信号dnが発生している。CP1102の出力V_CPには出力信号up,dnのパルス幅に応じたリップルが生じる。
2.の状態において、位相差(fp,fr)は小さいが、この状態でもPD101の位相差検出部110は、frとfpの間のフェーズエラーを修正するために必要なパルス幅だけの出力信号up,dn信号を発生させることができる。これと同時に、全ての可変遅延器1,2,3(111,112,153)は、いずれも同じフィードバック回路部150によって制御され、適切な遅延量の値が設定されるため、CP1102の出力V_CPのリップルを低減させることができる。
3.ロック状態では、最終的に、位相差(fp,fr)がなくなり、位相差検出部110は、出力信号dnおよびupを出力しない。これにより、CP1102の出力V_CPには、リップルが全く生じない。その瞬間に、CP1102のV_CPは安定するようになる。この3.ロック状態の期間中は、不感帯も、リップルも発生せず、VCO1104のジッタを除去できる。
以上のように、PD101の位相差検出部110に可変遅延器1,2(111,112)を用い、フィードバック回路部150により徐々に遅延量が小さくなる制御によって、位相差検出部110は、ロック状態となるまでの間、およびロック状態の期間中、正確な出力信号up,dnをCP1102に出力できる。
すなわち、位相差検出部110は、フィードバック回路部150とほぼ同じ構成の可変遅延器と論理ゲートを有し、フィードバック回路部150は位相差検出部110の可変遅延器1,2(111,112)に対して常に適切な遅延時間となるよう遅延量を変更する制御を行うため、論理ゲート1,2(1211,1212)の不感帯を除去できる(不感帯を避けた動作が行える)。同時に、適切に制御される遅延量により、出力信号up,dnは、図15に示すCP1102の出力V_CPを安定させ、不要なリップルを発生させない。CP1102が安定した出力V_CPを出力することにより、LPF1103の出力V_LPFが安定化し、このLPF1103の出力が入力されるVCO1104の出力におけるジッタの発生を防止できる。
上述したように、本発明のPD101は、位相差検出部110と、フィードバック回路部150のいずれにおいても、同じ可変遅延器1,2,3(111,112,153)と、論理ゲート1,2,3(1211,1212,163)が用いられる。これにより、本発明のPD101の回路は、温度変化と、各素子の製造過程での影響を受けない。
ここで、温度変化時の特性変化について説明する。室温にデルタ(T)の温度変化が生じたとする。まず、フィードバック回路部150側では、温度変化があると、
位相(ft,ft2)=位相_o(ft,ft2)+kt.デルタ(T)…式(1)
(但し、位相_o(ft,ft2)=室温でのftとft2の位相差、kt=可変遅延器153の温度係数)
また、位相差検出部110における出力信号upの信号系統では、同様の温度変化があると、
位相(fr,fp2)=位相_o(fr,fp2)+kt.デルタ(T)…式(2)
(位相_o(ft,fp2)=室温でfrとfp2の位相差)
上記の式(1)と、式(2)から、下記の式(3)が導出される。
位相(ft,ft2)と、位相(fr,fp2)との位相差=位相_o(ft,ft2)と、位相_o(fr,fp2)との位相差…式(3)
上記の式(3)によって、PD101におけるフィードバック回路部150による制御は、温度変化の影響を受けない。
また、他の要因として、PD101を構成するLSIの製作過程におけるデバイス特性の変化(ばらつき)がある。この点に関しては、下記の条件を満たせば解消できる。
(1)3つの可変遅延器1,2,3(111,112,153)を構成する素子を、いずれもLSI等の同一のIC表面上である一定の範囲内で近づけた状態で配置する。
(2)3つの論理ゲート1,2,3(1211,1212,163)を構成する素子を、いずれもLSI等の同一のIC表面上である一定の範囲内で近づけた状態で配置する。
(3)上記(1),(2)のようにLSIのある一定の範囲内に配置させた素子同士は、製作過程変化が十分小さい。例えば、標準のCMOSの製造過程で、素子間の距離が100μmより少ない場合、特性の変化は1%未満となる。本発明のPD101は、以上のような温度変化の影響を受けず、かつ、製造過程での特性のばらつきを解消できる構成とすることができる。
次に、図1に示す位相差検出部110の各構成例について説明する。図4は、位相差検出部の具体的構成の一例を示す回路図である。可変遅延器111,112は、抵抗401と可変コンデンサ402のCR回路により構成される。制御信号Vcontrolにより、可変コンデンサ402の容量が可変制御され、遅延量が変化する。論理ゲート1(1211)は、fp2を反転出力する反転素子411と、入力frがデータ端子に入力され、反転後のfp2がクロック端子に入力されるFF412と、入力frと反転後のfp2の否定論理積(NAND)を出力するNAND回路413と、FF412の出力と、NAND回路413の論理積(AND)を出力信号upを出力するAND回路414とにより構成される。論理ゲート2(1212)の構成は、論理ゲート1(1211)の構成と同様であり、入力がfpとfr2であり、出力信号dnを出力する。この位相差検出部110は、入力されたfrとfpの位相差に対応した出力信号up,dnをそれぞれ出力する。
図5は、位相差検出部の具体的構成の一例を示す回路図である。可変遅延器111,112は、抵抗501と可変コンデンサ502のCR回路により構成される。制御信号Vcontrolにより、可変コンデンサ502の容量が可変制御され、遅延量が変化する。論理ゲート1(1211)は、fp2を反転出力する反転素子511と、入力frがデータ端子に入力され、反転後のfp2がクロック端子に入力されるFF512と、入力frと反転後のfp2の論理和(OR)を出力するOR回路513と、FF512の出力と、OR回路513の否定的論理和(NOR)を出力信号upを出力するNOR回路514とにより構成される。論理ゲート2(1212)の構成は、論理ゲート1(1211)の構成と同様であり、入力がfpとfr2であり、出力信号dnを出力する。この位相差検出部110は、入力されたfrとfpの位相差に対応した出力信号up,dnをそれぞれ出力する。可変遅延器111,112は、上述したような、一定な抵抗値の抵抗と、容量が可変な可変コンデンサとの組み合わせに限らず、抵抗値が可変な可変抵抗と、一定な容量のコンデンサとの組み合わせで構成することもできる。
図6は、位相差検出部の具体的構成の一例を示す回路図である。可変遅延器111,112は、それぞれが、可変抵抗601と、2個のトランジスタ602,603により構成される。トランジスタ602は、P型MOSFETで構成され、トランジスタ603は、N型MOSFETで構成される。P型MOSFET602のソースにはVddが印加され、ドレインは可変抵抗601の一端に接続される。N型MOSFET603のソースは、可変抵抗601の他端に接続され、ドレインは接地される。可変遅延器111のトランジスタ602,603のゲートには、fpが入力され、可変遅延器112のトランジスタ602,603のゲートにはfrが入力される。可変抵抗601の抵抗値は、制御信号Vcontrolによって制御され、遅延量が変化する。論理ゲート1,2(1211,1212)の構成は、図4と同様である。
図7は、本発明の位相検出装置を用いたCMUのロック直前の状態におけるシミュレーション結果を示すタイムチャートである。CMU(例えば、図15参照)のロック直前の状態におけるCP1102の出力V_CPの出力電圧を示している。この図7と図8における条件は、Vdd=1.2Vの場合であり、出力クロックCk(f)の周波数は20GHz、入力クロックfrの周波数は625MHzである。そして、Ckの振幅Vpp(Ck)=Vddである。本発明のPD101を用いたCMUによれば、CP1102の出力V_CPは、9mVppに抑制することができる。対比のために従来のPD1101を用いたCMUでは、CP1102の出力V_CPの最大振幅は35mVppである。このように、本発明のPD101を用いたCMUは、従来と比べて、リップルをおよそ4分の1に減少できる。また、本発明では、リップルの振幅を低減させることに基づき、リップルが生じている期間幅も短くできる。図示のように、低減化されたリップルは、出力の節約にもつながり、回路全体の電力消費量を抑えることができる。この図に示すシミュレーション・パラメータは、典型的なトランジスタ遅れ(90nmの標準のCMOSパラメータ)に基づいている(カリフォルニア大学バークレイ校のBPTM(Berkeley Predictive Technology Model)等)。
図8は、本発明の位相検出装置を用いたCMUのロック状態におけるシミュレーション結果を示すタイムチャートである。CMU(例えば、図15参照)のロック状態におけるCP1102の出力V_CPの出力電圧を示している。動作開始からおよそ200nsecの期間(およそ500サイクルのfrクロック信号)の後にロック状態となる。本発明のPD101を用いたCMUによれば、CP1102の出力V_CPは、最大でも5mVppであり、リップルを大幅に低減することができる。この変動分は、供給電圧Vddからの雑音によるわずかな変動である。したがって、供給電圧Vddからの電流を切断する期間においては、リップルは理論的に「ゼロ」とすることができる。対比のために従来のPD1101を用いたCMUでは、CP1102の出力V_CPの最大振幅は35mVppと大きい。
図9は、本発明の位相検出装置を用いたCMUのロック後の状態におけるシミュレーション結果を示すタイムチャートである。ロック状態の後に、供給電源や、他の装置(図14に示すSERDES1001や図15に示すVCO1104など)からのランダムノイズ妨害が生じるが、本発明のPD101が安定しているのが判る。本発明のPD101を用いたCMUにおけるLPF1103の出力V_LPFは、1mVppであるのに対して従来のPD1101を用いたCMUにおけるLPF1103の出力V_LPFは、4mVppと大きい。
図10は、本発明の位相検出装置による位相検出範囲(理想状態)を示す図である。横軸は入力frとfpの位相差、縦軸はV_CPの変化量(Delta(V_CP))である。PD101に設けられた2つの可変遅延器1,2(111,112)は、それぞれ入力fr,fpに対して所定の遅延量を与える。一方の可変遅延器1(111)は、位相fr−(fp+Δ)を出力し、他方の可変遅延器2(112)は、位相(fr+Δ)−fpを出力する(Δ=可変の遅延量)。これら2つの可変遅延器1,2(111,112)による出力の和は、図中点線で示すように論理ゲート1,2(1211,1212)における出力の和V(up)−V(dn)となる。ここで、Delta(V_CP)=V(up)−V(dn)である。入力fr,fpを遅延させることにより、論理ゲート1,2(1211,1212)の不感帯を避けた動作が行える。
次に、図11−1は、本発明の位相検出装置による位相検出範囲を示す図である。横軸は入力frとfpの位相差、縦軸はV_CPの変化量(Delta(V_CP))である。実際のPD101における特性を示した。本発明のPD101は、位相検出範囲R1がほぼ180度と広い位相検出範囲を有する。位相検出範囲R1の両端における位相の非検出範囲D1は、図3に示したロック状態の際における入力fr,fpに対する遅延量fr2,fp2の差分Δminに基づきわずかに生じるがほぼ不感帯の影響を受けずに動作できる。
図11−2は、従来の位相検出装置による位相検出範囲を示す図である。図16に示す従来のPD1101は、遅延素子1,2(1201,1202)が一定な固定遅延量を有するものであるため、図17に示すように出力信号upとdnが過度にオーバラップするため、位相検出範囲R2は狭い。位相検出範囲R2の両端における位相の非検出範囲D1は、図17に示したロック状態の際における入力fr,fpに対する遅延量fr2,fp2の差分Δminは遅延量が一定な固定値であり大きいため、不感帯の影響を受ける。
図12は、本発明の位相検出装置を用いたCMUによるリップル成分の大きさの推移を示すタイムチャートである。横軸は時間(クロックサイクル)、縦軸はV_CP内でのリップル成分の値であり、40Gbpsの伝送装置への適用例である。CMUの動作開始時には、CP1102の出力V_CPのリップル成分の値が大きいが、時間経過とともにリップル成分の値は急速に減少し、クロックが500サイクル付近ではリップルの影響を受けない程度の最低の値5mVppに収束し保つ。これに対し、従来のPD1101を用いたCMU1010では、リップル成分が35mVpp以下に下がらない状態である。
以上説明した位相検出部を有する位相検出装置によれば以下の各作用および効果を有している。
(1)CMUがロック状態に移行するまでの期間に渡りリップルを減少できる。ロック時には、リップルが生じない。
(2)CMOSとBiCMOSを用い、20GHzより高いクロック周波数で動作する伝送装置に用いることができる。
(3)CMUの出力のジッタの低減と低雑音化が図れる。
(4)位相検出部を構成する位相差検出部とフィードバック回路に同じ可変遅延器と論理ブロックが用いられるため、温度変化とデバイスの製造過程での影響を受けにくい。
(5)位相検出部をクロック信号が通過する位相差検出部と、位相差検出部と同様の構成と同様の入力に基づいて、位相差検出部を制御するフィードバック回路と、により構成されている。フィードバック回路が位相差検出部に制御信号Vcontrolを出力し、位相差検出部における遅延量を可変制御して適切なパルス幅の出力信号up,dnを出力するため、リップルを大幅に低減できる。リップルの振幅および期間を低減できるため、消費電力の低減化が図れる。
(6)LSI内部に位相検出部を少ない数の素子を用いて簡単かつ小さい回路サイズで配置でき、不感帯を除去するとともに、消費電力の低減化が図れる。
(7)高速クロック動作が可能であり、CMOSを用いた構成に適用して、40Gbps等の高いデータ伝送速度の伝送装置や小型化され携帯情報端末に適用が可能。
(8)位相差検出部における位相検出範囲が最大限の180°近くまで拡げられ、不感帯の領域をほぼなくすことができる。
以上説明した本発明の位相検出部を用いたCMUの出力は、図14に示したようなSERDES1001への出力に限らずに利用できる。他に、CMUにおけるVCOの出力Ck(f)は、クロックジェネレータに供給出力することもできる。
図13−1は、クロックジェネレータの構成を示す図である。クロックジェネレータ600は、入力されるクロックCk(f)を2分岐し、一方が分周器(Div/2)601に入力され、他方がインバータ602を介して分周器(Div/2)603に入力される。分周器601は、同相成分I(In−Phase)クロックを出力し、分周器603は、直交成分Q(Quadrature)クロックを出力する。
図13−2は、図13−1に示すクロックジェネレータのタイミングチャートである。入力されたクロックCk(f)を分周器601により2分周したIクロックが出力される。また、このクロックCk(f)をインバータ602により反転したクロックCkbを分周器603により2分周したQクロックが出力される。IとQとの位相は90°異なっている。
図13−3は、クロックジェネレータの他の構成を示す図である。図13−1と基本構成は同一であり、インバータ602に代えて位相シフター612が用いられる。この位相シフター612は、遅延器や位相補間器(Phase Interpolator)により構成することができる。
図13−1および図13−3に示したクロックジェネレータ600は、有線通信および無線通信の回路として広く使用される。このクロックジェネレータ600は、2つのフェーズI,Qのクロックをそれぞれ出力し、PLL回路、データ処理装置、データリタイマー(同期装置、CDRとも呼ばれる)などへの入力として用いられる。
以上説明した本発明のPD101は、LSIやIC(Integrated Circuit)等の集積回路に搭載できるほか、個別の素子により構成することもできる。
以上のように、本発明にかかる位相検出装置および位相同期装置は、周期的なクロック信号は、入力データあるいは内部のデータの同期(リタイム:retime)に有用であり、特に、CDR(Clock Data Recovery)、高速な有線あるいは無線の伝送装置、リップルカウンタやリングカウンタ等の論理回路等に用いて好適である。

Claims (10)

  1. 第1の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第1の可変遅延器と、
    前記第1の可変遅延器により遅延された出力と、第2の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第1の出力信号を出力する第1の論理ゲートと、
    前記第2の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第2の可変遅延器と、
    前記第2の可変遅延器により遅延された出力と、前記第1の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第2の出力信号を出力する第2の論理ゲートと、からなる位相差検出部と、
    前記位相差検出部から独立して配置されるフィードバック回路部とを有し、
    前記フィードバック回路部は、
    前記第1の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第3の可変遅延器と、
    前記第3の可変遅延器により遅延された出力と、前記第1の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第3の出力信号を出力する第3の論理ゲートと、
    前記第3の論理ゲートが出力する前記第3の出力信号のパルス幅を積分した値を制御信号として出力する平滑部とを備え、
    当該平滑部が出力する制御信号は、前記第3の可変遅延器に遅延量としてフィードバック入力されるとともに、前記位相差検出部の前記第1の可変遅延器および前記第2の可変遅延器の遅延量として出力されることを特徴とする位相検出装置。
  2. 前記第1の可変遅延器、第2の可変遅延器および第3の可変遅延器は、いずれも動作開始時の遅延量が大きく、前記制御信号の入力に基づいて次第に遅延量が小さくなることを特徴とする請求項1に記載の位相検出装置。
  3. 前記位相差検出部と、前記フィードバック回路部を構成する各素子は、同一のIC表面上で一定の範囲内に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の位相検出装置。
  4. 前記第1〜第3の可変遅延器は、一定の抵抗値を有する抵抗と、前記制御信号に基づいて容量が可変自在な可変コンデンサと、により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の位相検出装置。
  5. 前記第1〜第3の可変遅延器は、一定の容量を有するコンデンサと、前記制御信号に基づいて抵抗値が可変自在な可変抵抗と、により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の位相検出装置。
  6. 前記第1〜第3の可変遅延器は、一対のP型MOSFETおよびN型MOSFETと、前記制御信号に基づいて抵抗値が可変自在な可変抵抗と、により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の位相検出装置。
  7. 前記第2の入力クロックの周波数が前記第1の入力クロックの周波数にほぼ等しいとき、前記フィードバック回路部への入力として前記第2の入力クロックを用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の位相検出装置。
  8. 位相差検出部と、当該位相差検出に対し独立して配置されるフィードバック回路部とを有し、
    前記位相差検出部は、
    第1の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第1の可変遅延器と、
    前記第1の可変遅延器により遅延された出力と、第2の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第1の出力信号を出力する第1の論理ゲートと、
    前記第2の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第2の可変遅延器と、
    前記第2の可変遅延器により遅延された出力と、前記第1の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第2の出力信号を出力する第2の論理ゲートと、からなる位相差検出部とを備え、
    前記フィードバック回路部は、
    前記第1の入力クロックの位相の遅延量を可変自在な第3の可変遅延器と、
    前記第3の可変遅延器により遅延された出力と、前記第1の入力クロックとの位相差を検出し、位相差に対応したパルス幅の第3の出力信号を出力する第3の論理ゲートと、
    前記第3の論理ゲートが出力する前記第3の出力信号のパルス幅を積分した値を制御信号として出力する平滑部とを備え、当該平滑部が出力する制御信号は、前記第3の可変遅延器に遅延量としてフィードバック入力されるとともに、前記位相差検出部の前記第1の可変遅延器および前記第2の可変遅延器の遅延量として出力し、
    前記位相差検出部が出力する前記第1の出力信号および前記第2の出力信号に対応した値の出力信号を出力するチャージポンプと、
    前記チャージポンプの出力信号を平滑化した値の出力信号を出力する平滑部と、
    前記平滑部の出力信号の値に基づいて、発振する周波数を変化させ前記第1の入力クロックとして出力する発振部と、
    を備えたことを特徴とする位相同期装置。
  9. 前記発振部の出力信号を分周比nで分周する分周器を備え、
    前記分周器による分周後の出力が前記第1の入力クロックとして前記位相差検出部にフィードバック入力されることを特徴とする請求項8に記載の位相同期装置。
  10. 前記第2の入力クロックの周波数が前記第1の入力クロックの周波数にほぼ等しいとき、前記フィードバック回路部への入力として前記第2の入力クロックを用いることを特徴とする請求項8または9に記載の位相同期装置。
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