JPWO2008001488A1 - 色素増感太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

製造方法が比較的簡易であり、多孔質半導体層の厚みを厚くする等した場合においても高い変換効率を得ることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供する。色素増感太陽電池10は、多孔質半導体層16の内部または導電性基板側の表面に、不規則に配置される多数の貫通孔24を有するタングステン等の導電性金属膜20を備える。導電性金属膜20の貫通孔24は、微粒子層を多孔質半導体層の表面に形成した後、微粒子層の表面に導電性金属膜を形成し、その後、加熱によりまたは溶剤洗浄により微粒子層を消失させることにより形成される。

Description

本発明は、色素増感太陽電池およびその製造方法に関する。
色素増感太陽電池は、湿式太陽電池あるいはグレッツェル電池等と呼ばれ、シリコン半導体を用いることなくヨウ素溶液に代表される電気化学的なセル構造を持つ点に特徴がある。具体的には、透明な導電性ガラス板(透明導電膜を積層した透明基板)に二酸化チタン粉末等を焼付け、これに色素を吸着させて形成したチタニア層等の多孔質半導体層と導電性ガラス板(導電性基板)からなる対極の間に電解液としてヨウ素溶液等を配置した、簡易な構造を有する。
色素増感太陽電池は、材料が安価であり、作製に大掛かりな設備を必要としないことから、低コストの太陽電池として注目されている。
色素増感太陽電池は、太陽光の変換効率が現状で11%程度であり、さらなる効率の向上が求められている。
太陽光の変換効率を向上させために種々の観点から検討がなされているが、そのうちのひとつとして、多孔質半導体層の厚みを厚くして太陽光の吸収効率を上げる方法が考えられる。
また、通常の厚みの金属酸化物半導体層を有する色素増感太陽電池についてのものではあるが、電子を効率的に透明導電膜に移動させて変換効率を上げることを目的として、厚みが10〜13μm程度の金属酸化物半導体層(多孔質半導体層)中に櫛型等の形状に形成された導電層が形成され、導電層と基板上の透明導電層が短絡された色素増感太陽電池が提案されている。導電層は、例えば8μm程度の厚みに形成された金属酸化物半導体層の端部を透明導電層の表面が出るまでレーザスクライビングによって削った後、櫛型等の形状のマスクを固定することにより、真空蒸着法等で形成される(特許文献1参照)。
また、感光層(半導体を含む層)の中に金属からなる金網状構造体を配置した光電変換装置も提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−197283号公報 特開2005−285473号公報
しかしながら、多孔質半導体層の厚みを厚くする場合、電子拡散長が多孔質半導体層の厚み寸法を超えてしまうと、それ以上多孔質半導体層の厚みを厚くしても効果がなく、逆に開放電圧が低下し、変換効率が低下する問題がある。
また、上記特許文献1のように、金属酸化物半導体層中に真空蒸着法等によって櫛型等の形状を有する導電層を形成する方法は、変換効率向上効果はあるものの、製造方法として煩雑でかつコストもかかるものと考えられる。また、この方法を多孔質半導体層の厚みが13μmを超えるように厚くした場合においても好適に適用できるものかどうかは定かではない。
また、上記特許文献2のように感光層(半導体を含む層)の中に金属からなる金網状構造体を配置する場合、上記特許文献1の場合と同様に製造方法として煩雑であるとともに、金網状構造体の厚みを薄くすることには限界があるため、例えば対極との接触により短絡する等の問題が考えられる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、製造方法が比較的簡易であり、多孔質半導体層の厚みを厚くする等した場合においても高い変換効率を得ることができる色素増感太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る色素増感太陽電池は、透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池において、
該多孔質半導体層の内部または該導電性基板側の表面に、不規則に配置される多数の貫通孔を有するとともに該透明導電膜に電気的に接続された導電性金属膜が形成されてなることを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池は、前記導電性金属膜の材料が耐食性金属であることを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池は、前記耐食性金属が、タングステン、チタンおよびニッケルから選ばれる1または2種以上またはこれらの化合物であることを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池は、前記多孔質半導体層の厚みが14μm以上あることを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、
透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池の製造方法において、
該多孔質半導体層を該透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、
加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子からなる微粒子層を該多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、
該微粒子層の表面に導電性金属膜を形成する第三の工程と、
加熱によりまたは溶剤洗浄により該微粒子層を消失させる第四の工程と、
を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
また、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、
透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池の製造方法において、
該多孔質半導体層を該透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、
多孔質半導体材料と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を該多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、
該混合層の表面に導電性金属膜を形成する第三の工程と、
加熱によりまたは溶剤洗浄により該微粒子を消失させる第四の工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、
透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池の製造方法において、
該多孔質半導体層を該透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、
導電性金属と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を該多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、
加熱によりまたは溶剤洗浄により該微粒子を消失させる第三の工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、前記第一の工程の多孔質半導体層とは別の多孔質半導体層を前記導電性金属膜の表面に形成する第五の工程をさらに有することを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、好ましくは、前記第二の工程において使用する、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な樹脂微粒子の粒径が50〜400nmであり、前記第三の工程において形成する導電性金属膜の厚みが50〜400nmであることを特徴とする。
本発明に係る色素増感太陽電池は、多孔質半導体層の内部または導電性基板側の表面に、不規則に配置される多数の貫通孔を有する導電性金属膜が形成されているため、簡易に製造することができ、多孔質半導体層の厚みを厚くする等した場合においても高い変換効率を得ることができる。
また、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、多孔質半導体層を透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子からなる微粒子層を多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、微粒子層の表面に導電性金属膜を形成する第三の工程と、加熱によりまたは溶剤洗浄により微粒子層を消失させる第四の工程と、を有し、または、多孔質半導体層を透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、多孔質半導体材料と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、混合層の表面に導電性金属膜を形成する第三の工程と、加熱によりまたは溶剤洗浄により微粒子を消失させる第四の工程と、を有し、または、多孔質半導体層を該透明導電膜の表面に形成する工程と、導電性金属と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を多孔質半導体層の表面に形成する工程と、加熱によりまたは溶剤洗浄により微粒子を消失させる工程と、を有し、さらにまた、第一の工程の多孔質半導体層とは別の多孔質半導体層を導電性金属膜の表面に形成する第五の工程をさらに有するため、不規則に配置される多数の貫通孔を有する導電性金属膜を簡易な方法で確実に形成することができる。
本発明に係る色素増感太陽電池を模式的に示した図である。 実施例22で、チタニア層のEF-SEM写真を示した図である。 実施例22で、チタニア層の上に酸化亜鉛玉を分散した後、さらにタングステンをスパッタしたタングステン層のEF-SEM写真を示した図である。 実施例22で、酸化亜鉛玉を除去した後のタングステン層のEF-SEM写真を示した図である。
符号の説明
10 色素増感太陽電池
12a 透明基板
12b 基板
14a 透明導電膜
14b 導電膜
16 多孔質半導体層
18 電解質
20 導電性金属膜
22 セパレータ
24 貫通孔
本発明に係る色素増感太陽電池およびその製造方法の好適な実施の形態について、図を参照して、以下に説明する。
例えば図1に模式的に示すように、本実施の形態に係る色素増感太陽電池10は、透明基板12aと、透明基板12aの表面に形成される透明導電膜14aと、透明導電膜14aと対向して設けられる導電性基板(図1では、導電性基板は、導電膜14bおよび基板12bで構成される。)を備え、透明導電膜14aと導電性基板の間に色素(図1では図示せず。)を吸着した多孔質半導体層16と電解質18を有する。
そして、図1では、多孔質半導体層16の内部に導電性金属膜20が形成される。ただし、これに限らず、導電性金属膜20は、多孔質半導体層16の導電性基板側の表面(図1中、矢印Aで示す位置)に形成してもよく、さらにまた、導電性金属膜20を多孔質半導体層と交互に複数形成してもよい。
導電性金属膜20は、図1に示すように一端(一側)が透明導電膜14aに接続される。ただし、これに代えて、導電性金属膜20の両端(二側)が透明導電膜14aに接続し、あるいは透明導電膜14aおよび導電性金属膜20の中央部等に掛け渡された垂直導電体柱で両者を接続する等、適宜の方法で、導電性金属膜20を透明導電膜14aに電気的に接続してもよい。また、導電性金属膜20には貫通孔24が形成される。貫通孔24詳細は後述する。
なお、図1中、参照符号22は電池内に電解質18を密閉するために設けられるセパレータを示す。
透明基板12aおよび基板12bは、例えば、ガラス板であってもよくあるいはプラスチック板であってもよい。
透明導電膜14aおよび導電膜14bは、例えば、ITO(スズをドープしたインジウム膜)であってもよく、またFTO(フッ素をドープした酸化スズ膜)であってもよく、あるいはまたSnO等であってもよい。
多孔質半導体層16に吸着させる色素は、400nm〜1000nmの波長に吸収を持つものであり、例えば、ルテニウム色素、フタロシアニン色素などの金属錯体、シアニン色素などの有機色素を挙げることができる。
電解質(電解液)18は、ヨウ素、リチウムイオン、イオン液体、t-ブチルピリジン等を含むものであり、例えばヨウ素の場合、ヨウ化物イオンおよびヨウ素の組み合わせからなる酸化還元体を用いることができる。酸化還元体は、これを溶解可能な適宜の溶媒を含む。
多孔質半導体層16は、半導体材料として、例えば、チタン、スズ、ジルコニウム、亜鉛、インジウム、タングステン、鉄、ニッケルあるいは銀等の金属の酸化物を用いることができるが、このうち、チタン酸化物(チタニア)がより好ましい。
チタン酸化物の微粒子には、粒径が10nm以下の小さなものや20〜30nm程度の大きなものなどがある。前者で膜を作った場合、比較的緻密な膜ができ、一方、後者の微粒子で膜を作った場合には、多孔性の膜が形成される。酸化錫のような透明導電膜の表面には凹凸があり、その凹凸をカバレッジ良く覆うために、比較的緻密な多孔質半導体層16を用いることが望ましい。このため、多孔質半導体層16を例えば2層構成とし、透明導電膜側の第1層を粒径が小さいチタン酸化物の微粒子で形成し、第1層の表面に形成される第2層を粒径が第1層に比べて大きなチタン酸化物の微粒子で形成することは好ましい実施態様である。
導電性金属膜20は、適度の導電性を有するものである限り、適宜の金属を選定して用いることができる。ここで、金属とは、金属単体のみでなく、金属酸化物等の金属化合物や合金を含む。導電性金属膜20は、金属の表面を緻密な酸化物半導体、例えばチタニアにより被覆したものであってもよい。
ただし、ヨウ素等の酸化還元体を含む電解質18による導電性金属膜20の腐食を確実に防ぐ観点からは、耐食性金属を用いることがより好ましい。
耐食性金属としては、タングステン(W)、チタン(Ti)もしくはニッケル(Ni)またはこれらの混合物、あるいはこれらの金属化合物を好適に用いることができるが、これら以外にも、例えば表面を不動態化した金属を用いることができる。
導電性金属膜20は、例えば塗布法等の簡易な方法で多孔質半導体層16の表面に形成することができる。なお、このとき、例えば予め多孔質半導体層16の端部等を適宜の方法で削っておいて、透明導電膜14aとの接続部を形成する。また、このとき、導電性金属膜20を適度の厚みにすることにより、導電性金属膜20のより厚みの薄い部分に貫通孔24が形成される。ここでいう、導電性金属膜20の適度の厚みは、多孔質半導体層16の条件等によって異なるが、例えば、50〜400nm程度である。貫通孔24は、不規則に配置され、製造条件によっては無数に形成されるが、電解質18を適度に浸透、透過できるものである限り適当な数形成されれば十分である。
また、導電性金属膜20は、多孔質半導体層を間に挟んで、すなわち、多孔質半導体層と交互に複数形成してもよい。
ここで、本実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法について説明する。
本実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法は、透明基板と、透明基板の表面に形成される透明導電膜と、透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、透明導電膜と導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池の製造方法において、多孔質半導体層を透明導電膜の表面に形成する工程(第一の工程)と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子からなる微粒子層を多孔質半導体層の表面に形成する工程(第二の工程)と、微粒子層の表面に導電性金属膜を形成する工程(第三の工程)と、加熱によりまたは溶剤洗浄により該微粒子層を消失させる工程(第四の工程)と、を有する。これにより、不規則に配置される多数の貫通孔が形成された導電性金属膜を備えた色素増感太陽電池を得ることができる。
加熱により微粒子層を除去するときは、多孔質半導体層等の予め形成した層に熱的ダメージを与えない温度で熱分解して消失する微粒子材料を用い、その熱分解温度付近の温度で焼成する。また、溶剤洗浄により微粒子層を除去するときは、多孔質半導体層等の予め形成した層に化学的ダメージを与えない溶剤と、その溶剤を用いた洗浄によって容易に除去可能な微粒子材料を組み合わせて用いる。
このような微粒子材料は、特に限定するものではないが、例えばポリスチレンやポリメタクリル酸メチル等の樹脂や酸化亜鉛等の金属酸化物を好適に用いることができる。また、溶剤洗浄に用いる溶剤は、特に限定するものではなく、微粒子材料に合わせて適宜選択すればよく、例えば樹脂を溶解することができるトルエン等の有機溶剤や、金属を溶解することができる希塩酸などの酸を用いることができる。
本実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法により、微粒子層の表面に比較的安定した導電性金属膜を蒸着法や塗布法等の適宜の方法によって容易に形成することができ、また、加熱時に微粒子層が除去される過程で導電性金属膜に不規則に配置される多数の貫通孔を容易に形成することができる。
また、本実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法において、多孔質半導体層を透明導電膜の表面に形成する工程(第一の工程)と、多孔質半導体材料と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を多孔質半導体層の表面に形成する工程(第二の工程)と、混合層の表面に導電性金属膜を形成する工程(第三の工程)と、加熱によりまたは溶剤洗浄により微粒子を消失させる工程(第四の工程)と、を有するように構成してもよい。これにより、不規則に配置される多数の貫通孔が形成された導電性金属膜が得られ、微粒子と混合した多孔質半導体材料は、微粒子を溶解させた後、導電性金属を支える柱となり、より強固に導電性金属膜を支える。
また、本実施の形態に係る色素増感太陽電池の製造方法において、多孔質半導体層を透明導電膜の表面に形成する工程(第一の工程)と、導電性金属と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を多孔質半導体層の表面に形成する工程(第二の工程)と、加熱によりまたは溶剤洗浄により微粒子を消失させる工程(第三の工程)と、を有するように構成してもよい。これにより、多孔質半導体層の表面に不規則に配置される多数の貫通孔が形成された導電性金属膜が得られる。本製造方法によれば、導電性金属と微粒子の混合層を1つの工程で形成するため、製造工程が簡略化される。
また、第一の工程の多孔質半導体層とは別の多孔質半導体層を導電性金属膜の表面に形成する第五の工程をさらに有するように構成してもよい。
また、前記第二の工程において使用する、加熱または溶剤洗浄により除去可能な微粒子の粒径(直径)が50〜400nmであり、前記第三の工程において形成する導電性金属膜の厚みが50〜400nmであると、より確実に多数の貫通孔を形成することができる。
なお、本発明に係る色素増感太陽電池の製造方法は、貫通孔を形成しない導電性金属膜を有する色素増感太陽電池の製造方法に用いることができることは勿論である。また、導電性金属膜の表面にさらに多孔質半導体層を形成してもよく、あるいは導電性金属膜が直接電解質に接するようにしてもよい。
以上説明した本発明に係る色素増感太陽電池10は、集電層として作用する導電性金属膜20を介して多孔質半導体層16内を電子が容易に移動し、また、導電性金属膜20から電解質18への電荷移動抵抗が大きく、逆電子移動が起こりにくいため、多孔質半導体層16の厚みを例えば14μm以上に厚くする等した場合においても高い変換効率を得ることができる。多孔質半導体層16の厚みの上限は得られる変換効率の値等に応じて適宜設定されるが、例えば、40μm程度である。なお、本発明を多孔質半導体層16が通常の厚みを有する場合にも好適に適用できることは勿論である。
実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜実施例4)
大きさが20mm×30mm、厚さ1mmの透明導電膜付きホウケイ酸ガラスに酸化チタンナノ粒子ペースト(粒径20nm)を塗布し、500℃で焼成することにより膜厚15μmの酸化チタンポーラス膜(多孔質半導体層)を作製した。
この酸化チタンポーラス膜上に厚さtが50〜150nmの範囲の約3μmの平均孔径の貫通孔を有するタングステン(W)膜(導電性金属膜)を形成した。タングステン(W)膜の上に、15μmの上記酸化チタンポーラス膜をさらに形成した。その後四塩化チタン水溶液に浸漬した後、500℃でさらに加熱した。色素にはN3(ソラロニクス社製。以下同じ)を用いた。
この膜をスパッタ法により製膜した白金を持つFTOを対極として、50μmのスペーサにより封止した。得られたセルの中に、アセトニトリル中、I2 250 ml、t-BuPy 580 mMを調整した電解質を注入して、電池(電池セル)を作製した。
太陽電池の特性は、ソーラーシミュレータを用いAM1.5、100mW/cmの擬似太陽光を色素増感太陽電池に照射し、測定した。太陽電池の変換効率(変換効率比)は透明中間集電層を持たない同様の構成の膜と比較した。
(比較例1)
タングステン膜を省略した以外は実施例1〜実施例3と同様の方法により、従来の構成のセル(電池セル)を作製し、評価した。
(実施例4、実施例5)
大きさが20mm×10mm、厚さ1mmの透明導電膜付きホウケイ酸ガラスに酸化チタンナノ粒子ペースト(粒径20nm)を塗布し、500℃で焼成することにより膜厚30μmの酸化チタンポーラス膜を作製した。
この酸化チタンポーラス膜上に厚さtが40〜120nmの範囲の、約3μmの平均孔径の貫通孔を有するタングステン膜を形成した。その後四塩化チタン水溶液に浸漬した後、500℃でさらに加熱した。色素はN719を用いた。
この膜をスパッタ法により製膜した白金を持つFTOを対極として、50μmのスペーサにより封止した。このセルの中に、アセトニトリル中、I2 250 ml、t-BuPy 580 mMを調整した電解質を注入して、セルを作製し、実施例1〜実施例3と同様の方法で評価した。
(比較例2)
タングステン膜を省略した以外は実施例4、実施例5と同様の方法により、従来の構成のセルを作製し、実施例1〜実施例3と同様の方法で評価した。
(実施例6)
大きさが20mm×10mm、厚さ1mmの透明導電膜付きホウケイ酸ガラスに酸化チタンナノ粒子ペースト(粒径20nm)を塗布し、500℃で焼成することにより膜厚30μmの酸化チタンポーラス膜を作製した。
この酸化チタンポーラス膜上に厚さtが120nmの、約3μmの平均孔径の貫通孔を有するタングステン膜を形成した。その後四塩化チタン水溶液に浸漬した後、500℃でさらに加熱した。色素はN719を用いた。
この膜をスパッタ法により製膜した白金を持つFTOを対極として、50μmのスペーサにより封止した。このセルの中に、アセトニトリル中、I2 250 ml、t-BuPy 580 mMを調整した電解質を注入して、セルを作製し、実施例1〜実施例3と同様の方法で評価した。
(実施例7)
大きさが20mm×10mm、厚さ1mmの透明導電膜付きホウケイ酸ガラスに酸化チタンナノ粒子ペースト(粒径20nm)を塗布し、500℃で焼成することにより膜厚30μmの酸化チタンポーラス膜を作製した。
この酸化チタンポーラス膜上に厚さtが120nmの、約3μmの平均孔径の貫通孔を有するチタン膜を形成した。その後四塩化チタン水溶液に浸漬した後、500℃でさらに加熱した。チタニア層の半分を色素はN719、半分をブラックダイにより染色し、層状に塗り分けた。
この膜をスパッタ法により製膜した白金を持つFTOを対極として、50μmのスペーサにより封止した。このセルの中に、アセトニトリル中、I2 250 ml、t-BuPy 580 mMを調整した電解質を注入して、電池セルを作製し、実施例1〜実施例3と同様の方法で評価した。
(比較例3)
タングステン膜を省略し、かつ色素としてN719のみを用いた以外は実施例8と同様の方法により、従来の構成のセル(電池セル)を作製し、実施例1〜実施例3と同様の方法で評価した。
(実施例8〜実施例16)
実施例7において、多孔質半導体層における導電性金属膜の形成位置(表面からの距離)、導電性金属膜の厚み、導電性金属膜の金属種(種類)、酸化チタンポーラス膜(多孔質半導体層)の構成、色素の種類および電解質(電解液)の種類を表2の各条件として、セル(電池セル)を作製し、評価した。
ここで、Hpasteは、粒径が約20nmの酸化チタンナノ粒子ペーストで形成した層であり、Dpasteは、粒径が約23nmの酸化チタンナノ粒子ペーストで形成した層である。
また、実施例11〜実施例16では、Dpasteの一部をHpasteの表面に塗布等した後に導電性金属膜を塗布等し、さらにDpasteの残部を導電性金属膜の表面に塗布等することで、多孔質半導体層の内部に導電性金属膜を配置する。
(実施例17〜実施例19)
粒径300nmのポリスチレン粒子をDpaste表面に散布し、これを鋳型として、プラズマアークによりポリスチレン粒子の隙間に導電性金属膜を形成し、これを450℃で焼成した以外は、実施例8〜実施例16と同様の方法でセル(電池セル)を作製し、実施例1〜実施例3と同様の方法で評価した。作製条件および結果を表3に示す。なお、ポリスチレン粒子をDpaste表面に散布する代わりに、ポリスチレンの単層膜を形成してもよい。散布したポリスチレン粒子層あるいはポリスチレンの単層膜は、その後焼成する過程で、除去され、導電性金属膜に貫通孔が形成される。なお、導電性金属膜の形成方法としてプラズマアークに代えて塗布法を用いてもよい。
(実施例20)
透明導電膜基板(日本板ガラス社製 lowEガラス)にチタニアペースト(HT ペースト 一層、Dペースト5層 ソラロニクス社製)を塗布し、500℃で30分焼成した。焼成基板にポリスチレン球(直径400nm)をチタニア表面に分散した。この後、スパッタによりW膜を形成した(200nm)。残存するポリスチレン球を溶剤(トルエン)でリンスすることにより、取り除いた。これにより、ポーラスなタングステン(W)膜(導電性金属膜)を作製した。0.05 wt %の色素溶液(ブラックダイ、 ソラロニクス社製 アセトニトリル:tブチルアルコール=1:1)に基板を浸漬した(20時間)。対極には白金スパッタ処理を行った透明導電膜(同上)を使った。チタニア基板と対極を50ミクロン厚のスペーサー(ハイミラン、三井デュポン社)で封止した。電解液には、ヨウ素 40mM, LiI 500mM, t-Butylpyridine 580mM のアセトニトリル溶液を用いた。太陽電池特性を評価したところ、10.5%の効率を得た。
(比較例5)
ポリスチレンを使用しない点以外は、実施例1と同様にセルを作製した。光照射直後には電流が観測されたが、その後、電解液が緻密W電極を通ることができず、電流が減少した。太陽電池特性を評価したところ、2%の効率を得た。
(比較例6)
ポリスチレンおよびW膜を使用しない点以外は、実施例1と同様にセルを作製した。太陽電池特性を評価したところ、効率は9.5%であった。
(実施例21)
透明導電膜基板(日本板ガラス社製 lowEガラス)にチタニアペースト(HT ペースト 一層、Dペースト5層 ソラロニクス社製)を塗布し、500℃で30分焼成した。焼成基板にポリスチレン球(300nm)をチタニア表面に分散した。この後、スパッタによりTi膜を形成した(200nm)。残存するポリスチレン球を350℃で加熱することにより、取り除いた。これにより、ポーラスなTiを作製した。0.05 wt %の色素溶液(ブラックダイ、 ソラロニクス社製 アセトニトリル:tブチルアルコール=1:1)に基板を浸漬した(20時間)。対極には白金スパッタ処理を行った透明導電膜(同上)を使った。チタニア基板と対極を50ミクロン厚のスペーサー(ハイミラン、三井デュポン社)で封止した。電解液には、ヨウ素 40mM, LiI 500mM, t-Butylpyridine 580mM のアセトニトリル溶液を用いた。太陽電池特性を評価したところ、10.3%の効率を得た。
(実施例22)
透明導電膜基板(日本板ガラス社製 lowEガラス)にチタニアペースト(HT ペースト 一層、Dペースト5層 ソラロニクス社製)を塗布し、500℃で30分焼成した 焼成基板に酸化亜鉛玉(300nm)をチタニア表面に分散した。この後、スパッタによりW膜を形成した(200nm)。残存する酸化亜鉛球を希塩酸でリンスすることにより、取り除いた。これにより、ポーラスなWを作製した。0.05 wt %の色素溶液(ブラックダイ、 ソラロニクス社製 アセトニトリル:tブチルアルコール=1:1)に基板を浸漬した(20時間)。 対極には白金スパッタ処理を行った透明導電膜(同上)を使った。チタニア基板と対極を50ミクロン厚のスペーサー(ハイミラン、三井デュポン社)で封止した。電解液には、ヨウ素 40mM, LiI 500mM, t-Butylpyridine 580mM のアセトニトリル溶液を用いた。太陽電池特性を評価したところ、10.5%の効率を得た。
以上の結果をまとめて表1〜表4に示す。なお、実施例3の透明導電膜の厚みを150nmとしたものや実施例6の透明導電膜の厚みを120nmとしたものは、比較例1、2よりも変換効率が低いが、多孔質半導体層部の厚み等の諸条件によっては透明導電膜の厚みを120nm以上とすることに意義があることはいうまでもない。
Figure 2008001488
Figure 2008001488
Figure 2008001488
Figure 2008001488
表4: 電解液 アセトニトリル溶液、 ヨウ素 40mM, LiI
500mM, t-Butylpyridine 580mM
また、実施例22で透明導電膜基板にチタニアペースト等の各層を順次形成していったときの各層のEF-SEM写真を図2〜図4に示す。
図2はチタニア層のEF-SEM写真を示した図であり、チタニア層がチタニア粒子の凝集したポーラスな状態にあることがわかる。図3はチタニア層の上に酸化亜鉛玉を分散した後、さらにタングステンをスパッタしたタングステン層のEF-SEM写真を示した図であり、タングステンの一部が凝集して粒子状態になっているのが見える。図4は酸化亜鉛玉を除去した後のタングステン層のEF-SEM写真を示した図であり、タングステン層に数μm乃至10μmを超える孔がランダムに形成され、下層のチタニア層が露出しているのが見える。
(実施例23)
基板に設けた透明導電膜上にチタニアペースト(直径20nm)を塗布し、450℃で乾燥することによって、30μm膜厚のチタニア層を得た。これにエレクトロスプレイ法でチタニア(直径25μm)と酸化亜鉛(直径20μm)を1:1で混合したペーストをエレクトロスプレイ法でチタニア膜表面に直径50nmの膜を作製した。500℃で5分焼成後、タングステンをスパッタにて、150nm形成した。この後、希薄酢酸溶液でリンスすることにより、酸化亜鉛を溶解させ、膜厚が厚く、かつポーラスな電極(タングステン膜)を作製した。ついで、ブラックダイを吸着させ、電解液(ヨウ素30mM, LiI 500mM, t-butylpyridine 580mM アセトニトリル溶液)を、注入し、対極に白金付き透明導電膜を形成した。
太陽電池性能を評価したところ、10.7%の効率が得られた。
(実施例1〜実施例3
大きさが20mm×30mm、厚さ1mmの透明導電膜付きホウケイ酸ガラスに酸化チタンナノ粒子ペースト(粒径20nm)を塗布し、500℃で焼成することにより膜厚15μmの酸化チタンポーラス膜(多孔質半導体層)を作製した。
この酸化チタンポーラス膜上に厚さtが50〜150nmの範囲の約3μmの平均孔径の貫通孔を有するタングステン(W)膜(導電性金属膜)を形成した。タングステン(W)膜の上に、15μmの上記酸化チタンポーラス膜をさらに形成した。その後四塩化チタン水溶液に浸漬した後、500℃でさらに加熱した。色素にはN3(ソラロニクス社製。以下同じ)を用いた。
この膜をスパッタ法により製膜した白金を持つFTOを対極として、50μmのスペーサにより封止した。得られたセルの中に、アセトニトリル中、I2 250 ml、t-BuPy
580 mMを調整した電解質を注入して、電池(電池セル)を作製した。
太陽電池の特性は、ソーラーシミュレータを用いAM1.5、100mW/cmの擬似太陽光を色素増感太陽電池に照射し、測定した。太陽電池の変換効率(変換効率比)は透明中間集電層を持たない同様の構成の膜と比較した。
比較例4
ポリスチレンを使用しない点以外は、実施例1と同様にセルを作製した。光照射直後には電流が観測されたが、その後、電解液が緻密W電極を通ることができず、電流が減少した。太陽電池特性を評価したところ、2%の効率を得た。
比較例5
ポリスチレンおよびW膜を使用しない点以外は、実施例1と同様にセルを作製した。太陽電池特性を評価したところ、効率は9.5%であった。
Figure 2008001488
Figure 2008001488
Figure 2008001488
Figure 2008001488

Claims (9)

  1. 透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池において、
    該多孔質半導体層の内部または該導電性基板側の表面に、不規則に配置される多数の貫通孔を有するとともに該透明導電膜に電気的に接続された導電性金属膜が形成されてなることを特徴とする色素増感太陽電池。
  2. 前記導電性金属膜の材料が耐食性金属であることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池。
  3. 前記耐食性金属が、タングステン、チタンおよびニッケルから選ばれる1または2種以上またはこれらの化合物であることを特徴とする請求項2記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記多孔質半導体層の厚みが14μm以上あることを特徴とする請求項1記載の色素増感太陽電池。
  5. 透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池の製造方法において、
    該多孔質半導体層を該透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、
    加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子からなる微粒子層を該多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、
    該微粒子層の表面に導電性金属膜を形成する第三の工程と、
    加熱によりまたは溶剤洗浄により該微粒子層を消失させる第四の工程と、
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  6. 透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池の製造方法において、
    該多孔質半導体層を該透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、
    多孔質半導体材料と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を該多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、
    該混合層の表面に導電性金属膜を形成する第三の工程と、
    加熱によりまたは溶剤洗浄により該微粒子を消失させる第四の工程と、
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  7. 透明基板と、該透明基板の表面に形成される透明導電膜と、該透明導電膜と対向して設けられる導電性基板を備え、該透明導電膜と該導電性基板の間に色素を吸着した多孔質半導体層と電解質を有する色素増感太陽電池の製造方法において、
    該多孔質半導体層を該透明導電膜の表面に形成する第一の工程と、
    導電性金属と、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子との混合層を該多孔質半導体層の表面に形成する第二の工程と、
    加熱によりまたは溶剤洗浄により該微粒子を消失させる第三の工程と、
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池の製造方法。
  8. 前記第一の工程の多孔質半導体層とは別の多孔質半導体層を前記導電性金属膜の表面に形成する第五の工程をさらに有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
  9. 前記第二の工程において使用する、加熱によりまたは溶剤洗浄により除去可能な微粒子の粒径が50〜400nmであり、前記第三の工程において形成する導電性金属膜の厚みが50〜400nmであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の色素増感太陽電池の製造方法。
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