JPWO2008001434A1 - ホログラム記録装置およびホログラム記録方法 - Google Patents
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Abstract
ホログラム記録媒体(B)に対して記録光(S)を照射するとともに、ホログラム記録媒体(B)に対する入射角を可変制御しながら記録光(S)の照射部位(p)に参照光(R)を照射し、これら記録光(S)と参照光(R)との干渉によって照射部位(p)にホログラムを多重記録するホログラム記録装置であって、参照光(R)の入射角を所定の角度範囲で可変制御する入射角可変制御手段を備え、ホログラム記録媒体(B)は、入射光量が増大するにつれて記録感度が低下する特性をもち、かつ、入射角可変制御手段は、参照光(R)の入射角を大きい角度から小さい角度へと変化させるように構成されている。
Description
本発明は、いわゆる角度多重記録方式によってホログラムを多重記録するホログラム記録装置およびホログラム記録方法に関する。
従来のホログラム記録方法としては、特許文献1に開示されたものがある。同文献に開示されたものは、ホログラム記録媒体に対して垂直に記録光を照射するとともに、この記録光の照射部位に対し、多重ミラーの傾きを制御することで入射角を変化させながら参照光を照射するものである。これによれば、入射角が変化させられる参照光と一定入射角の記録光とが照射部位で干渉することにより、角度変化に応じた種々のホログラムが多重記録される。なお、多重記録されたホログラムは、光学的に交錯した状態で照射部位に存在するが、模式的には、照射部位が冊子に喩えられ、この照射部位においてページ単位にホログラムが記録されているものとみなされる。すなわち、各ページは、参照光の入射角に対応したものとなる。
しかしながら、上記従来のホログラム記録方法では、参照光の入射角をどのような推移で変化させるのか特に決められていないため、以下に説明するような問題がある。
図8に示すように、一般的なホログラム記録媒体は、入射光量が増大するにつれて記録感度が反比例的に低下する特性をもつ。たとえば、記録開始ページの平均記録感度は、6.50程度であり、記録終了ページの記録感度は、回折効率ηなどの条件から1.167程度となる。各ページに記録する際の光強度を一定とし、この光強度を時間積分して求められる入射光量が記録感度に相応するレベルに達することで記録がなされるとした場合、記録開始ページの照射時間に対して記録終了ページの照射時間が略6.5倍となる。
ところが、各ページにホログラムを記録する際には、角度多重記録方式によって参照光の入射角が変化させられ、この入射角が大きくなるほど照度余弦則に基づいて光強度が低下する。そのため、たとえば参照光の入射角を小さい角度から大きい角度へと変化させた場合には、記録感度とともに光強度が低下し、この光強度の低下も考慮した上で照射時間を徐々に延長しなければならない。すなわち、参照光の入射角が次第に大きくなるように変化させた場合には、記録ページが増えるにつれて照射時間が著しく長くなるので、記録速度についてそれほど高速化が期待できないという問題があった。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものである。本発明は、多重記録する際の記録速度をできる限り高速化することができるホログラム記録装置およびホログラム記録方法を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面により提供されるホログラム記録装置は、入射光量が増大するにつれて記録感度が低下する特性をもつホログラム記録媒体を用い、このホログラム記録媒体に対して記録光を照射するとともに、上記ホログラム記録媒体に対する入射角を可変制御しながら上記記録光の照射部位に参照光を照射し、これら記録光と参照光との干渉によって上記照射部位にホログラムを多重記録するホログラム記録装置であって、上記参照光の入射角を所定の角度範囲で可変制御する入射角可変制御手段を備え、この入射角可変制御手段は、上記参照光の入射角を大きい角度から小さい角度へと変化させるように構成されていることを特徴としている。
好ましくは、上記参照光の入射角が変化させられるごとに上記記録光および参照光の照射時間を制御する照射時間制御手段を備え、この照射時間制御手段は、上記参照光の入射角に応じて変化する光強度に基づき、この光強度を時間積分した入射光量が上記記録感度に相応するレベルとなるように照射時間を制御している。
本発明の第2の側面により提供されるホログラム記録方法は、入射光量が増大するにつれて記録感度が低下する特性をもつホログラム記録媒体を用い、このホログラム記録媒体に対して記録光を照射するとともに、上記ホログラム記録媒体に対する入射角を可変制御しながら上記記録光の照射部位に参照光を照射し、これら記録光と参照光との干渉によって上記照射部位にホログラムを多重記録するホログラム記録方法であって、上記照射部位にホログラムを多重記録する際には、上記参照光の入射角を所定の角度範囲で大きい角度から小さい角度へと変化させるように可変制御することを特徴としている。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示すように、本実施形態のホログラム記録装置Aは、ディスク状のホログラム記録媒体Bに対し、所定の方向に傾けた状態で主光線が一定の入射角θs(図2参照)となるように記録光Sを照射するとともに、この記録光Sとは反対方向において入射角を所定の角度範囲で可変制御しながら記録光Sの照射部位pに参照光Rを照射し、これら記録光Sと参照光Rとの干渉によってホログラムを角度多重記録方式により多重記録するものである。
ホログラム記録装置Aは、照射時間を制御するための光学シャッタ(照射時間制御手段)1、記録光Sと参照光Rに分離するためのビームスプリッタ2、ホログラム記録媒体Bに対して記録光Sを照射するための記録光用の光学系、およびホログラム記録媒体Bに対して入射角を可変制御しながら参照光Rを照射するための参照光用の光学系を備えている。図外には、レーザビームを発する光源やレーザビームを平行光に変換するコリメータレンズが設けられている。記録光用の光学系は、空間光変調器3、ズームレンズ4、ハーフミラー5、および記録光用の対物レンズ6で構成されている。参照光用の光学系は、固定ミラー10,11、記録用および再生用ミラー12,13、ならびに、参照光Rの入射角を可変制御するように記録用および再生用ミラー12,13を一体的に揺動させる入射角可変制御手段20で構成されている。入射角可変制御手段20は、U字型のアーム部材21および駆動モータ22によって構成されている。記録用ミラー12は、ホログラム記録媒体Bの上面側に配置されたアーム部材21の一端に固定されている。再生用ミラー13は、ホログラム記録媒体Bの下面側に配置されたアーム部材21の他端に固定されている。これらの光学シャッタ1やビームスプリッタ2、記録光用および参照光用の光学系は、ホログラム記録媒体Bの径方向に往復移動可能な移動ヘッド(図示略)に搭載されている。
図2に示すように、ホログラム記録媒体Bは、たとえばフォトポリマーの記録層90を中間層として有し、この記録層90の両側に透光性のカバー層91,92を積層した構造からなる。記録層90は、従来と同様に入射光量が増大するにつれて記録感度が反比例的に低下する特性をもつ。本実施形態では、たとえば記録層90の厚みが1mm程度、カバー層91,92の厚みが0.5mm程度である。記録時には、ホログラム記録媒体Bの上面側から記録光Sおよび参照光Rが照射される。再生時には、ホログラム記録媒体Bの下面側から参照光Rのみが照射される。
図外の光源から出射したレーザビームは、図示しないコリメータレンズで平行光に変換された後、光学シャッタ1を通ってビームスプリッタ2に入射する。光学シャッタ1は、オンオフ制御によって光を透過/遮断する。この光学シャッタ1によれば、光を透過した状態で記録光Sおよび参照光Rをホログラム記録媒体Bに対して照射する時間が制御される。ビームスプリッタ2に入射したレーザビームは、記録光Sと参照光Rに分離される。たとえば記録時において、記録光Sは、空間光変調器3へと導かれる一方、参照光Rは、固定ミラー10,11を介して記録用ミラー12へと導かれる。
空間光変調器3は、たとえば透過型の液晶デバイスからなり、入射した記録光Sを記録すべき情報に応じて2次元画素パターンの光に変調する。空間光変調器3から出射した記録光Sは、ズームレンズ4を介してハーフミラー5へと導かれ、最終的に記録光用の対物レンズ6によって画素ごとに平行光に変換された後、ホログラム記録媒体Bに照射される。図2に示すように、対物レンズ6は、その光軸がホログラム記録媒体Bに対して一定の入射角θsをなすように配置されている。なお、空間光変調器3から出射した各画素に対応する光は、対物レンズ6を介してそれぞれ異なる入射角をなしながらホログラム記録媒体Bに照射されるが、ここでは、対物レンズ6の光軸と一致する主光線をもつ画素が存在するとし、ホログラム記録媒体Bに対して一定の入射角θsをなすものとし、この光軸と一致する主光線を記録光Sの主光線と呼称する。本実施形態では、一例として記録光Sの入射角θsが35degに設定されている。記録光Sの照射部位pは、ある画素に対する光に着目すれば、図2に示すように断面からみると、記録層90において平行四辺形状の感光領域をなすように形成される。図2には、平行四辺形状の感光領域が最大幅となるものを示す。
図2に示すように、記録用および再生用ミラー12,13は、アーム部材21と一体になって所定の軸x周りに揺動させられる。記録用ミラー12は、記録光用の対物レンズ6に近接して照射部位pの斜め上方に配置されており、固定ミラー11からホログラム記録媒体Bに対して概ね垂直に進行してきた参照光Rを照射部位pに向けて斜め下向きに反射させる。再生用ミラー13は、ホログラム記録媒体Bを挟んで記録光用の対物レンズ6とは反対側となる照射部位pの斜め下方に配置されており、ホログラム記録媒体Bに対して概ね平行に進行してきた参照光Rを照射部位pに向けて斜め上向きに反射させる。なお、記録用および再生用ミラーとしては、ガルバノミラーを採用してもよい。対物レンズ6によって各画素に対応する光が平行光に変換される必要はなく、収束光となってもよい。収束光となった場合、ホログラム記録媒体B内において平行光になることはなく、対物レンズ6によって収束角度が比較的小さい収束光に変換される。
図2には、参照光Rの入射角が最大になる状態での記録用および再生用ミラー12,13が実線で示されている。このときの参照光Rの入射角は、たとえば75degである。特に記録時において、記録用ミラー12は、所定の角度範囲で所定の角度ずつ反時計回りの方向に揺動させられる。記録用ミラー12は、所望とする角度ごとに一時的に停止した状態とされ、光学シャッタ1は、その度オン状態となってレーザビームを透過させる。これにより、照射部位pには、記録光Sおよび参照光Rが同時に照射され、参照光Rの入射角に応じたホログラムがページ単位に記録される。このような光学シャッタ1は、オン状態となる時間がページ単位に制御されている。その結果、記録光Sおよび参照光Rは、ページ単位に照射時間が異なるように制御される。次の停止位置まで記録用ミラー12が回転移動する際には、光学シャッタ1がオフ状態となって記録光Sおよび参照光Rが照射されない。すなわち、記録用ミラー12は、実線で示す位置から仮想線で示す位置まで逐次的に回転移動し、参照光Rの入射角は、たとえば75degから50degまで所定の角度刻みに減少させられる。1つの照射部位pについて多重記録を終えると、光学シャッタ1がオフ状態となって記録光Sおよび参照光Rが照射されない状態となり、その間、記録用ミラー12は、参照光Rの入射角が最大となる元の位置(仮想線で示す位置)まで戻される。
次に、ホログラム記録装置Aの光学的作用について説明する。
図2に示すように、記録光Sは、照射部位pに対して主光線の入射角θsが35degとなって照射される。その一方、対物レンズ6の周辺近傍を通る記録光Sの一部に着目すると、主光線の入射角θsとは異なり、たとえば入射角が11.7degや58.3degとなる光束が存在する。このような記録光Sの入射角11.7deg、35deg、58.3degに対して参照光Rの入射角が50degから80degまで変化した場合、回折効率は、図3に示すような傾向で推移する。たとえば、参照光Rの入射角が50degの場合の回折効率に対して75degの場合における回折効率は、記録光Sの入射角に関係なく大凡13%程度大きくなる。このような回折効率の増大は、記録時間の短縮に寄与すると考えられる。
参照光Rは、入射角が75degから50degへと次第に減少するように変化させられる。このとき、記録光Sについては、フーリエ像をぼかすように照射部位pに対して照射される。また、参照光Rの入射角が50degの場合、照射部位pに対する参照光Rおよび記録光Sの光強度(単位面積当たりの光束)をIr、Isとすると、常にIr:Is=3:1となるようにビームスプリッタ2や空間光変調器3によって参照光Rと記録光Sの分離や強度調整がなされる。このように光強度の比をIr:Isとした場合、照射部位pには、コントラストが良好な状態でホログラムが記録される。
一方、照射部位p付近における参照光Rの照射幅に着目すると、たとえば入射角が50degの場合(破線で示す状態)に対して75degの場合(細線で示す状態)には、照度余弦則により照射幅が2.484倍程度に拡大する。照射幅が拡大すると、光強度は、低下することとなる。すなわち、記録用ミラー12に入射する前の参照光Rの光強度Irを常に一定とし、参照光Rの入射角が75degから50degへと小さくなるように変化させた場合には、照射幅の縮小に応じて参照光Rの光強度Irが次第に大きくなる。
照射部位pにおける参照光Rの透過率Tは、図4に示すように、入射角が大きくなるのにしたがって低下する。入射角50degにおける透過率Tを1、参照光Rおよび記録光Sの光強度Ir,IsをそれぞれP、1−Pとした場合、参照光Rの入射角が50degにおける参照光Rおよび記録光Sの光強度については、Ir:Is=3:1となることから、参照光Rの光強度が0.75、記録光Sの光強度が0.25となる。
一方、入射角50degの場合の参照光Rを基準に考えると、入射角75degでの透過率Tは、0.75程度となる。また、入射角75degでは、入射角50degの場合に比べて参照光Rの光強度Irが1/2.484倍になる。これにより、参照光Rの入射角が75degにおける参照光Rおよび記録光Sの光強度については、Ir:Is=T・P/2.484:1−P=3:1となることから、参照光Rの光強度が0.275、記録光Sの光強度が0.092となる。
ホログラム記録媒体Bの記録開始時における記録感度を6.50、記録終了時における記録感度を1.167とし、上記した記録光Sの光強度Is、入射角50degにおける回折効率を1として回折効率の比をパラメータとして用いた場合、参照光Rの入射角を75degから50degへと変化させた場合のページ単位の記録時間は、次のようになる。ただし、ページ単位の記録時間は、光強度Is、記録感度、および回折効率の比に反比例するものとし、ページ単位の記録時間=1÷Is÷記録感度÷回折効率の比で定義されるものとする。このような記録時間と光強度とを積算したものが入射光量であり、この入射光量が記録感度に相応するレベルに達することで記録がなされると考えられる。
(記録開始時、参照光Rの入射角75degの場合)
記録開始ページの記録時間=1.480
(記録終了時、参照光Rの入射角50degの場合)
記録終了ページの記録時間=3.428
記録開始ページの記録時間=1.480
(記録終了時、参照光Rの入射角50degの場合)
記録終了ページの記録時間=3.428
本実施形態のように、参照光Rの入射角を75degから50degへと小さくなるように変化させた場合、ページ記録時間および記録感度については、図5に示すような推移で変動することとなる。入射角75degから50degへと変化させた場合の全ページ分の総記録時間は、ページ記録時間を示す曲線(プロットした曲線)を入射角で積分することにより求められる。図面上では、全ページ分の総記録時間は、ページ記録時間を示す曲線と横軸との間で囲まれた部分の面積に相当する。
比較例として、上記とは逆に参照光Rの入射角を50degから75degへと変化させた場合のページ単位の記録時間は、次のようになる。
(記録開始時、参照光Rの入射角50degの場合)
記録開始ページの記録時間=0.615
(記録終了時、参照光Rの入射角75degの場合)
記録終了ページの記録時間=8.243
記録開始ページの記録時間=0.615
(記録終了時、参照光Rの入射角75degの場合)
記録終了ページの記録時間=8.243
参照光Rの入射角を50degから75degへと大きくなるように変化させた場合、ページ記録時間および記録感度については、図6に示すような推移で変動することとなる。このような図5と図6を比較した場合、全ページ分の総記録時間は、比較例よりも本実施形態の方が明らかに短くなる。具体的に積分して全ページ分の総記録時間を求めた場合、比較例に対して本実施形態によるものでは、0.77程度の割合で時間が短縮される。
したがって、本実施形態のホログラム記録装置Aによれば、参照光Rの入射角を大きい角度から小さい角度へと漸次変化させることにより、記録感度が低下するものの光強度が次第に増大するので、ページ単位の記録時間をそれほど大幅に長くする必要はなく、全ページ分の総記録時間をできる限り短くし、記録速度をできる限り高速化することができる。
次に、照射部位pの周辺に生じる不要露光について考察する。
照射部位pの周辺には、参照光Rのみによる不要露光領域が生じる。この不要露光領域は、照度余弦則により参照光Rの入射角が大きくなるほど大きくなる。
ここで、入射角50degの場合における参照光Rの照射面積を1.1、記録光Sの照射面積を1と仮定する。すなわち、入射角50degの場合には、10%の不要露光領域が生じるとする。このような仮定に基づき、不要露光領域については、次のような不要露光係数なる概念を導入する。
不要露光係数は、参照光の光強度Ir、参照光Rの照射面積に対する不要露光領域の割合、ページ単位の記録時間をパラメータとし、不要露光係数=Ir×不要露光領域の割合×ページ単位の記録時間によって定義されるものとする。入射角75degから50degへと変化させた場合の不要露光係数は、次のようになる。
(記録開始時、参照光Rの入射角75degの場合)
参照光の光強度Ir=0.275
ページ単位の記録時間=1.480
不要露光領域の割合=158%
不要露光係数=0.643
(記録終了時、参照光Rの入射角50degの場合)
参照光の光強度Ir=0.75
ページ単位の記録時間=3.428
不要露光領域の割合=10%
不要露光係数=0.257
参照光の光強度Ir=0.275
ページ単位の記録時間=1.480
不要露光領域の割合=158%
不要露光係数=0.643
(記録終了時、参照光Rの入射角50degの場合)
参照光の光強度Ir=0.75
ページ単位の記録時間=3.428
不要露光領域の割合=10%
不要露光係数=0.257
比較例として、入射角50degから75degへと変化させた場合の不要露光係数は、次のようになる。
(記録開始時、参照光Rの入射角50degの場合)
参照光の光強度Ir=0.75
ページ単位の記録時間=0.615
不要露光領域の割合=10%
不要露光係数=0.0461
(記録終了時、参照光Rの入射角75degの場合)
参照光の光強度Ir=0.275
ページ単位の記録時間=8.243
不要露光領域の割合=158%
不要露光係数=3.582
参照光の光強度Ir=0.75
ページ単位の記録時間=0.615
不要露光領域の割合=10%
不要露光係数=0.0461
(記録終了時、参照光Rの入射角75degの場合)
参照光の光強度Ir=0.275
ページ単位の記録時間=8.243
不要露光領域の割合=158%
不要露光係数=3.582
図7には、入射角75degから50degへと小さくなるように変化させた場合の不要露光係数の推移と、その逆に入射角50degから75degへと大きくなるように変化させた場合の不要露光係数の推移とを示す。不要露光係数は、ページ単位の記録容量に関係するものとなり、不要露光係数が大きくなると、記録容量が小さくなると考えられる。同図を参照し、入射角75degから50degへと変化させた場合と入射角50degから75degへと変化させた場合とで不要露光係数を比較した場合、入射角で積分して求められる全ページ分の不要露光係数は、入射角50degから75degへと変化させた場合の方が入射角75degから50degへと変化させた場合の1.92倍程度となる。
したがって、本実施形態のホログラム記録装置Aによれば、参照光Rの入射角を大きい角度から小さい角度へと漸次変化させることにより、記録容量の点においても有利であり、できる限り記録容量を大きくすることができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態で示した数値などは、あくまでも一例とした値にすぎず、仕様に応じて適宜設計変更することが可能である。
Claims (3)
- 入射光量が増大するにつれて記録感度が低下する特性をもつホログラム記録媒体を用い、このホログラム記録媒体に対して記録光を照射するとともに、上記ホログラム記録媒体に対する入射角を可変制御しながら上記記録光の照射部位に参照光を照射し、これら記録光と参照光との干渉によって上記照射部位にホログラムを多重記録するホログラム記録装置であって、
上記参照光の入射角を所定の角度範囲で可変制御する入射角可変制御手段を備え、この入射角可変制御手段は、上記参照光の入射角を大きい角度から小さい角度へと変化させるように構成されていることを特徴とする、ホログラム記録装置。 - 上記参照光の入射角が変化させられるごとに上記記録光および参照光の照射時間を制御する照射時間制御手段を備え、この照射時間制御手段は、上記参照光の入射角に応じて変化する光強度に基づき、この光強度を時間積分した入射光量が上記記録感度に相応するレベルとなるように照射時間を制御している、請求項1に記載のホログラム記録装置。
- 入射光量が増大するにつれて記録感度が低下する特性をもつホログラム記録媒体を用い、このホログラム記録媒体に対して記録光を照射するとともに、上記ホログラム記録媒体に対する入射角を可変制御しながら上記記録光の照射部位に参照光を照射し、これら記録光と参照光との干渉によって上記照射部位にホログラムを多重記録するホログラム記録方法であって、
上記照射部位にホログラムを多重記録する際には、上記参照光の入射角を所定の角度範囲で大きい角度から小さい角度へと変化させるように可変制御することを特徴とする、ホログラム記録方法。
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