JP2017021881A - 光情報記録装置、光情報記録方法および光情報記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホログラム記録の際に記録媒体に対しビームを集光させる集光系を用いたホログラム記録再生環境において、ビーム集光スポットにおけるエネルギ局所集中による悪影響を受けることなく、記録再生をするための記録媒体、記録再生方法及び記録再生装置を提供することを課題とする。【解決手段】ホログラムを利用して情報を光情報記録媒体に記録する光情報記録装置において情報を記録するためのビームを出射する光源部と、前記ビームを集光して光情報記録媒体に照射する集光光学部と、前記ビームが前記光情報記録媒体に照射される位置を調整するビーム照射位置調整部と、を備え、前記光情報記録媒体が、前記ビームでホログラムが生成される感光性材料で構成された記録可能領域と前記ビームを透過する光透過性材料で構成されたスペース領域と、を有する場合、前記ビーム照射位置調整部は、前記集光光学部が前記スペース領域に前記ビームの集光スポットを照射するようビーム照射位置を調整する。【選択図】 図3
Description
本発明は、ホログラフィを用いて情報を記録する装置、方法および媒体に関する。
特許文献1には、記録における信号光強度の均一性を高めるために位相マスクと呼ばれる光学素子を用いる方法があり、集光スポットにおけるエネルギ分布不均一を緩和する方法について記載されている。また、特許文献2では、記録媒体にデータを複数記録する際に、記録位置を少しずつずらしながら記録することで、集光スポットにおけるエネルギ不均一の影響を緩和する方法が記載されている。
特許文献3には、「記録密度と選択性を増加するためには、ホログラムは比較的厚い(即ち約1mm以上の厚さ)材料中に書き込まれていた。しかし、モノリシックで適切な特性を有する厚い媒体は、実際には製造困難である。」、「これらの要件(単一で厚くモノリシックな構造体)を満たすものは、製造するのは非常に難しい。薄い層を複数枚用いて形成した厚い媒体の積層構造体を用いてホログラムを書き込む試みがなされている。このような構造体は、例えばガラスプレートのような透明な領域で、記録動作が行われない非活性領域と、記録(情報、物体)光に応答する領域である活性領域とを交互に重ねたものからなる。」と記載されている。
ホログラム記録の際に、信号光又は参照光のビームを媒体上で集光させて記録する方式がある。この記録方式を利用した場合は、ホログラム記録媒体上で集光された光はその集光スポット中央の点(以降、原点と呼ぶ)において高い強度をもち、原点からの距離が増加するに伴いその強度は減少するようなエネルギ分布を持つ。たとえば、記録媒体の同一箇所により多くのデータを記録し記録密度を高めることを考えた場合に、記録密度が増加すればするほど、集光スポットにおけるエネルギ集中量は増加していき、集光スポットの影響は相対的に増加する。
このように、ビームを記録媒体に集光することで、記録媒体の一部分に局所的にエネルギが集中する現象が発生し、これが原因で記録媒体の利用効率の低下や、記録データ再生時のS/N低下等の課題が生じる。
特許文献1及び特許文献2では、集光スポットにおけるエネルギの局所的な不均一性の影響を低減する効果はあるが、エネルギの局所集中そのものは発生しており、エネルギ集中により生じる課題を回避し解決するものではない。
また、特許文献3は、厚みのある媒体の製造が困難だという課題を解決するために、記録動作が行われない非活性領域と、記録(情報、物体)光に応答する領域である活性領域とが交互に重なった積層媒体について記載されているが、エネルギの局所集中による記録媒体の利用効率の低下や、記録データ再生時のS/N低下等の課題が考慮されていない。
そこで、本発明は、記録ビームを集光させる集光光学系を用いたホログラム記録装置において、ビーム集光スポットにおけるエネルギ局所集中による影響を抑制することができる記録装置、記録方法および記録媒体を提供することを目的とする。
上記課題は、例えば下記の構成により解決される。
ホログラムを利用して情報を光情報記録媒体に記録する光情報記録装置において情報を記録するためのビームを出射する光源部と、前記ビームを集光して光情報記録媒体に照射する集光光学部と、前記ビームが前記光情報記録媒体に照射される位置を調整するビーム照射位置調整部と、を備え、前記光情報記録媒体が、前記ビームでホログラムが生成される感光性材料で構成された記録可能領域と前記ビームを透過する光透過性材料で構成されたスペース領域と、を有する場合、前記ビーム照射位置調整部は、前記集光光学部が前記スペース領域に前記ビームの集光スポットを照射するようビーム照射位置を調整する。
本発明によれば、ホログラムの記録品質を向上することができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
はじめに、従来のホログラム記録方式における課題について、詳細に説明する。図1、図2は、集光系のホログラム記録再生する装置でホログラムを記録する際の従来例を示す。
図1は、集光系のホログラム記録時における、信号光と参照光及び記録媒体との位置関係を、記録媒体の断面図で示したものである。記録媒体101は、ホログラムを記録するための材料で構成された領域である記録可能領域102と、記録可能領域102を挟み込み記録媒体としての形を保つための土台であるカバー層103から構成される。カバー層103は、記録再生に使用するビームの波長を透過する材料で構成される。
記録媒体101にホログラムを記録するには、コヒーレントな特性を持ち、記録可能領域102の吸収波長であるビームを、参照光104と信号光105として照射し、記録媒体101の記録可能領域102中で干渉させる。以上により、記録可能領域102中の縦線でハッチングした領域にホログラム106を記録することができる。
この際、集光ビームである信号光105が最も集光した領域を集光スポットと呼び、集光スポットが存在する層107における紙面横方向の位置とエネルギ分布の関係を108に示す。参照光104のみが照射する領域110及び112と、信号光と参照光が両方照射されている領域111とに分類すると、エネルギ曲線109は、エネルギ分布信号光と参照光が両方照射されている領域111において、局所的なエネルギ分布が存在する。これは、信号光集光スポットでは、エネルギ分布がフーリエ変換され、エネルギ曲線109が示すように集光スポットにおける中心でエネルギが局所的に高くなるからである。この状態で記録すると、記録されたホログラム106の集光スポット付近では、中心部で局所的に屈折率が高い領域が生成される。
図2は、エネルギの局所的な集中がもたらす悪影響の一例を示した概略図であり、集光した信号光で記録した際のホログラムを再生する時の様子を示したものである。
まずはホログラムの再生について説明する。再生時に信号光は照射しないが、記録時の信号光の形状201を点線で示している。記録したホログラム202を再生するには、ホログラム記録時に照射した条件と同一条件で参照光104をホログラム202に照射する。たとえば、再生時に照射する参照光104の波面は、記録時と同一の波面であることも同一条件の一つである。参照光104はホログラム202で回折し、回折した光がホログラムの再生光となる。前記再生光を検出することで、記録したデータが再生される。図2では検出部及び回折光は図示していない。
次に、記録時に生成されたホログラムが局所的に屈折率の異なる領域を持つ場合における再生品質へ与える影響について説明する。
ホログラム202は、前述の通りに集光スポット中心において局所的に屈折率が高い領域が生成されたホログラムを示しており、局所的に屈折した領域を局所屈折領域203で示す。再生時に、参照光104を204で示す方向に入射した場合を想定し、再生時の参照光の波面の様子を205、206、207、208、209でそれぞれ示す。記録媒体101に参照光104を照射した際に、記録したホログラム202に到達する前の波面は、波面205に示すように揃った波面である。そして記録ホログラム202にビームが到達してもホログラム202内において局所的な屈折率変化が存在しない限りは、波面が大きく乱れることはく波面206のように揃った波面で進行する。ところが、波面207に示すように、局所屈折領域203にビームが到達すると、屈折率が部分的に変わるため波面が部分的に乱れ、ビームの波面が揃わない状態に変化する。このため、局所屈折領域203を通過したビームは波面208に示すように部分的に乱れた波面となり、得られる回折光が一部乱れたものとなり再生品質の劣化に繋がる。
ところで、透過型のホログラムを再生する際の方式としては、位相共役再生方式という再生方式があり、位相共役再生方式を適用する場合には、局所屈折領域203の影響を受けやすい。位相共役再生方式では、再生時において一旦記録したホログラムを透過した後の参照光を反射させ、反射した参照光と記録したホログラムとの回折光を再生光とする方式である。位相共役再生方式で局所屈折領域203を再生する場合には、参照光104がホログラム203を透過した際に、透過後の参照光104の波面は、波面209に示したような乱れた波面となる。波面209を持つ参照光104のビームは、ミラー210で反射し、211に示す方向に波面212に示す乱れた波面でホログラム203に再び照射される。回折光を得るためのビームが、最初から乱れた波面でホログラム203に照射するため、得られる回折光(再生光)の品質は、さらに劣化する。
以上のように、記録したホログラムが局所屈折領域203を持つことにより、ホログラム再生時の再生品質が劣化する。特に位相共役再生方式の再生方法ではその影響が特に顕著となり、信号光集光スポットでのエネルギ局所集中状態で記録された部分はホログラムの品質を劣化させる原因となる。そこで、ビームを集光させてホログラムを記録再生する装置において、集光スポットで発生するエネルギ局所集中による影響を抑制する本発明の実施例の構成について説明する。
図3は、本実施例における記録媒体を示したものである。本実施例では、図3に示す記録媒体を使用して記録を実施することで、信号光集光スポットでのエネルギ局所集中による局所屈折領域が存在しないホログラムを生成する。従って、再生時において参照光ビームの部分的な波面乱れが発生せず、前述の課題を回避することができる。
本実施例で使用する記録媒体は、たとえば記録媒体301に示す構成であり、記録可能領域102及びカバー層103の他に、スペース領域302を有する。
まず、スペース領域302について説明する。スペース領域302は、ホログラムが生成されない材料で且つホログラムの記録再生に寄与するビーム波長を透過する材料の光透過性材料で構成された領域である。そのため、スペース領域においては、参照光104と信号光105が干渉してもホログラムは記録されない。記録媒体301では、前記スペース領域302は、ホログラムが生成される感光性材料で構成された記録可能領域102内に配置する構成である。
本実施例では、記録媒体301に対して記録を実施する際に、集光ビームの集光スポットがスペース領域302中に位置するように、集光ビームを記録媒体301に照射することを特徴とする。図3に示すように、集光ビームである信号光105の集光スポットが、スペース領域302に照射されるよう信号光105を照射し、参照光104と干渉させる。
この際、信号光105と参照光104の干渉によって生成されるホログラム304は、記録可能領域102中にのみ生成され、前述のようにスペース領域302中にて干渉した領域305においてはホログラムが生成されない。
以上により、集光スポット周辺に生成される局所屈折領域が存在しないホログラムを記録することが可能となる。
記録媒体301に記録したホログラムを再生するには、従来同様、記録時と同一条件の参照光をホログラム304に対し照射すれば良い。参照光104がホログラム304に照射されることにより回折光が発生し、再生光となる。スペース領域302にて干渉した領域305にはホログラムが生成されていないため回折光は発生しないが、再生時の参照光の波面を乱すことはせず、ホログラム304から回折した回折光の再生品質に影響を与えることはない。
以上により、ホログラム記録の際に記録媒体に対しビームを集光させてホログラムを記録再生する装置において、ビーム集光スポットにおけるエネルギ局所集中による影響を受けることなく、記録再生をする課題を解決する。
図4に、本実施例を実施するための構成の一例を示す。具体的には、記録媒体301に対し、スペース領域302に集光ビームの集光スポットを照射するための構成として簡易な例を示す。図4は、記録媒体301と集光ビーム401との位置関係を示した断面図である。図4では、記録時には参照光も照射するが図4では省略し、一例として、レンズ系によって集光された集光ビーム401の照射位置が固定されている場合を示す。
記録媒体を支持する媒体支持機構402は、媒体位置駆動部403の一部である。媒体位置駆動部403は媒体位置制御部404の指示で矢印406に示す方向であるZ軸方向に駆動する。媒体位置検出部405は記録媒体の位置を検出する。記録媒体がスペース領域を有している記録媒体301である場合、たとえば、記録媒体301の表面で反射する波長の媒体位置検出用ビームを照射し、反射するビーム407の往復長を測定することで、記録媒体301のZ軸方向406の位置情報を取得する。媒体位置検出部405は、たとえばレーザ変位計のような構成である。
以上の構成で、記録媒体301に対し、スペース領域302に集光ビーム401の集光スポットを照射するよう、記録媒体301のZ軸方向406位置を調整する方法を示す。
記録媒体301を、媒体支持機構402に取り付けた後、媒体位置検出部405は媒体位置検出用ビームを照射し、記録媒体301のZ軸方向406位置情報を取得する。媒体位置制御部404は、予め固定された集光ビーム401の集光スポットが記録媒体301のスペース領域302に照射される状態の反射ビームの往復長を記憶しており、媒体位置検出部405が取得した反射ビームの往復長と、スペース領域302に照射される状態の反射ビームの往復長との差分を比較し、差分値を埋めるよう媒体位置駆動部403を駆動させるよう指示する。
媒体位置駆動部403は、媒体位置制御部404の指示に従い駆動することで、記録媒体301を記録前の状態において、集光ビーム401の集光スポットが、スペース領域302に照射されるよう位置調整をすることができる。
本実施例では、一例として記録媒体301側を駆動させ調整する方法を述べたが、集光ビーム401の照射光学系を駆動させる構成としても構わない。その際には、図示しない集光ビーム光学系位置制御部と図示しない集光ビーム光学系位置駆動部とをもつ構成とし、媒体位置検出部405の検出結果を、前記集光ビーム光学位置制御部に入力し、前記集光ビーム光学位置駆動部を駆動指示することで実現が可能である。
次に、図5、図6、図7を用いて本実施例を適用した、具体的なホログラムドライブの構成例を示す。
図5はホログラフィを利用してディジタルデータを記録または再生する、ホログラム記録媒体の記録再生装置を示すブロック図である。
ホログラム記録再生装置10は、入出力制御回路90を介して外部制御装置91と接続されている。記録媒体は、本実施例の記録媒体301である。記録媒体301に情報を記録する場合には、ホログラム記録再生装置10は外部制御装置91から、記録する情報信号を入出力制御回路90により受信する。記録媒体301から情報を再生する場合には、ホログラム記録再生装置10は再生した情報信号を入出力制御回路90により外部制御装置91に送信する。
記録媒体301は、スペース領域302が記録可能領域102中に存在する媒体であれば形状は特に拘る必要はないが、本実施例における記録媒体301は一例として円盤状であり、記録媒体301の回転角度を検出するための角度検出用マークを有しているものとする。
ホログラム記録再生装置10は、ピックアップ11、再生用参照光光学系12、キュア光学系13、回転角度検出センサ14、半径位置検出センサ15、フォーカス検出センサ17、及びスピンドルモータ50、半径方向搬送部51、Zステージ52を備えている。
スピンドルモータ50は、その回転軸に対してホログラム記録媒体1を着脱可能な媒体着脱部(図示しない)を有しており、記録媒体301はスピンドルモータ50によって回転可能な構成となっている。同時に記録媒体301は半径方向搬送部51によって、ピックアップ11の位置を基準として、半径方向に移動可能な構成となっている。更に記録媒体301はZステージ52によって、ピックアップ11の位置を基準として、回転軸に平行な方向(以下、フォーカス方向)に移動可能な構成となっている。
ピックアップ11は、記録媒体301に情報を記録する場合と、記録媒体301に記録されている情報を再生する場合に用いられる。記録媒体301に情報を記録する場合は、参照光と信号光を記録媒体301に照射してホログラフィを利用してディジタルデータを記録媒体に記録する。この際、記録する情報信号はコントローラ80によって信号生成回路81を介してピックアップ11内の後述する空間光変調器612に送られ、信号光は空間光変調器612によって変調される。
記録媒体301に記録した情報を再生する場合は、ピックアップ11から出射された参照光を記録時とは逆の向きにホログラム記録媒体1に入射させる光波を再生用参照光光学系12にて生成する。再生用参照光によって再生される回折光をピックアップ11内の後述する光検出器626によって検出し、信号処理回路82によって信号を再生する。
記録媒体301に照射する参照光と信号光の照射時間の調整は、コントローラ80がシャッタ制御回路84に信号を送信し、シャッタ制御回路84が、コントローラ80から送信された信号を用いてシャッタ603を開閉する制御により行う。
キュア光学系13は、記録媒体301のプリキュア及びポストキュアに用いるビームを生成する役割を果たす。プリキュアとは、記録媒体301内の所望の位置に情報を記録する際、所望位置に参照光と信号光を照射する前に予め所定のビームを照射する前工程である。ポストキュアとは、記録媒体301内の所望の位置に情報を記録した後、該所望の位置に追記不可能とするために所定のビームを照射する後工程である。プリキュア及びポストキュアに用いるビームは、インコヒーレントな光、即ち可干渉性(コヒーレンス)の低い光である必要があることが好ましい。
光源駆動回路83は、コントローラ80の指示により所定の光源駆動電流をピックアップ11内、キュア光学系13内の光源に供給する。ピックアップ11内、キュア光学系13内の光源の光源は、所定の光量でビームを発光する。
ここで、ピックアップ11、再生用参照光光学系12、キュア光学系13は、いくつかの光学系構成または全ての光学系構成をひとつ
に纏めて簡素化しても構わない。
に纏めて簡素化しても構わない。
本実施例では、図4で説明した媒体位置検出部405の働きをフォーカス検出センサ17とフォーカスエラー信号生成回路26が担い、媒体位置制御部404の働きをフォーカス制御回路27が担い、媒体位置駆動部403の働きをフォーカス駆動部28が担い、フォーカス制御をすることで、記録媒体301のスペース領域302に信号光の集光スポットを照射させるよう制御する。
ここでピックアップ11、再生用参照光光学系12の構成について、図6、図7を用いて説明する。
図6は、ホログラム記録再生装置10におけるピックアップ11及び再生用参照光光学系12の、基本的な光学系構成の一例における記録原理を示したものである。再生用参照光光学系12は、アクチュエータ624とガルバノミラー625を含む。
光源601を出射したビームはコリメートレンズ602を透過し、シャッタ603に入射する。シャッタ603が開いている時は、ビームはシャッタ603を通過した後、例えば2分の1波長板などで構成される光学素子604によってp偏光とs偏光の光量比が所望の比になるようになど偏光方向が制御された後、PBS(Polarization Beam Splitter)プリズム605に入射する。
PBSプリズム605を透過したビームは、信号光606として働き、ビームエキスパンダ608によってビーム径が拡大された後、リレーレンズ610、PBSプリズム611を透過して空間光変調器612に入射する。
空間光変調器612によって情報が付加された信号光606は、PBSプリズム611を反射し、リレーレンズ613ならびに開口部614を伝播する。開口部614は空間フィルタとして機能する。その後、信号光は対物レンズ615によって記録媒体301に集光する。
ここで、図6に図示するように座標軸(x、y、z)のx軸は、半径方向搬送部51を駆動した際の記録媒体301の移動方向、y軸は、スピンドルモータ50を駆動した際の記録媒体301の移動方向、z軸はZステージ52を駆動した際の記録媒体301の移動方向であり、図4の座標軸と対応している。
PBSプリズム605を反射したビームは参照光607として働き、偏光方向変換素子616によって記録時または再生時に応じて所定の偏光方向に設定された後、ミラー617ならびにガルバノミラー618を経由してガルバノミラー620に入射する。ガルバノミラー620はアクチュエータ621によって紙面内における角度を調整可能であり、レンズ622とレンズ623を通過した後に記録媒体301に入射する参照光の入射角度を、所望の角度に設定することができる。なお、参照光の入射角度を設定するために、ガルバノミラーに代えて、参照光の波面を変換する素子を用いても構わない。
さらに、ガルバノミラー618はアクチュエータ619によってX軸方向における角度を調整可能であり、レンズ622とレンズ623を通過した後に記録媒体301に入射する参照光の紙面垂直方向の入射角度を、所望の角度に設定することができる。
このように信号光606と参照光607を記録媒体301において、互いに重ね合うように入射させることで、記録媒体301内には干渉縞パターンが形成され、このパターンを記録媒体301に書き込むことで情報を記録する。また、ガルバノミラー620によって記録媒体301に入射する参照光の入射角度を変化させることができるため、角度多重による記録が可能である。
以降、同じ領域に参照光の入射角度を変えて記録されたホログラムにおいて、1つ1つの入射角度に対応したホログラムをページと呼び、同領域に角度多重されたページの集合をブックと呼ぶことにする。
図7は、ホログラム記録再生装置10におけるピックアップ11及び再生用参照光光学系12の、基本的な光学系構成の一例における再生原理を示したものである。記録した情報を再生する場合は、前述したように参照光607を記録媒体301に入射し、記録媒体301を透過したビームを、アクチュエータ624によって角度調整可能なガルバノミラー625にて反射させることで、その再生用参照光を生成する。
この再生用参照光によって再生された回折光は、対物レンズ615、リレーレンズ613ならびに開口部614を伝播する。その後、回折光はPBSプリズム611を透過して光検出器626に入射し、記録した信号を再生することができる。
光検出器626としては例えばCMOSイメージセンサーやCCDイメージセンサーなどの撮像素子を用いることができるが、ページデータを再生可能であれば、どのような素子であっても構わない。
図5で示す通り、本実施例において、信号光または参照光が照射される照射位置はピックアップ11の位置によって決まり、装置に固定された位置である。そしてスピンドルモータ50及び半径方向搬送部51及びZステージ52が、信号光または参照光が照射される記録媒体301上の位置を変更する手段として機能する。
回転角度検出センサ14は、記録媒体301に設けられた角度検出用マーク(図示しない)を用いて、記録媒体301の回転角度を検出する。スピンドルエラー信号生成回路20はコントローラ80の出力する回転角度の目標値Tgtθと回転角度検出センサ14で検出された値detθとの差分をスピンドルエラー信号SESとして出力する。信号光または参照光の照射される回転角度を変更する場合には、スピンドル制御回路21がSESに基づいて駆動信号を生成し、スピンドル駆動回路22を介してスピンドルモータ50を駆動する。これにより、記録媒体301が回転し、信号光または参照光の照射される回転角度を制御する事が出来る。この制御のことを、スピンドル制御と称する。
また、半径方向搬送部51の可動部には、所定パターンを有するスケール16が固定されている。半径位置検出センサ15は、スケール16を用いて半径方向搬送部51の可動部の位置を検出する。半径エラー信号生成回路23はコントローラ80の出力する半径の目標値TgtRと半径位置検出センサ15で検出された値detRとの差分を半径エラー信号RESとして出力する。信号光または参照光の照射される半径位置を変更する場合は、半径方向搬送制御回路24がRESに基づいて駆動信号を生成し、半径方向搬送駆動回路25を介して半径方向搬送部51を駆動する。これにより、記録媒体301が半径方向に搬送され、信号光または参照光の照射される半径位置を制御する事が出来る。この制御のことを、半径位置制御と称する。
更に、フォーカス検出センサ17は、記録媒体301の表面に光を照射し、その反射光を検出することで記録媒体301までの距離、即ちフォーカス位置を計測する。フォーカスエラー信号生成回路26は所定の値とフォーカス検出センサ17で検出された値detZとの差分をフォーカスエラー信号FESとして出力する。フォーカス制御回路27はFESに基づいて駆動信号を生成し、フォーカス駆動回路28を介してZステージ52を駆動する。これにより、記録媒体301がフォーカス方向に搬送され、信号光または参照光の照射されるフォーカス位置を制御する事が出来る。この制御のことを、フォーカス制御と称する。
また、スピンドル制御回路21及び半径方向搬送制御回路24及びフォーカス制御回路27は、それぞれの駆動が完了したか否かの情報を、コントローラ80に返す。
入射角度制御回路70は、入射角度駆動回路71を介してピックアップ11内のアクチュエータ621及び再生用参照光光学系12内のアクチュエータ624の角度を制御する。入射角度制御回路70はコントローラ80からの目標角度Tgtφと、アクチュエータ621に備え付けられた角度検出センサ(図示しない)の出力信号と、アクチュエータ624に備え付けられた角度検出センサの出力信号を入力とする。
アクチュエータ621に備え付けられた角度検出センサの出力信号を用いれば、ガルバノミラー620を反射した参照光がホログラム記録媒体1に入射する入射角度を演算可能であるため、その入射角度がTgtφとなるように制御可能である。アクチュエータ624に関しても同様である。
このようにアクチュエータ621及びアクチュエータ624を駆動することで、記録媒体301に入射する参照光の入射角度が制御される。なお、アクチュエータ621及びアクチュエータ624及びアクチュエータ619に備え付けられた角度検出センサは、例えば、光学式エンコーダを用いることができる。
ところで、ホログラフィの角度多重の原理を利用した記録技術は、参照光の入射角度のずれに対する許容誤差が極めて小さくなる傾向がある。そのため、アクチュエータ621に備え付けられた角度検出センサを用いずに、ピックアップ11内に参照光の入射角度のずれ量を検出する機構を別に設けて、入射角度制御回路60が該機構の出力信号を入力として参照光の入射角度の制御に用いるための信号を生成する構成としても構わない。
以上の構成において記録媒体301に対するホログラムの記録方法の一例を、図8にフローチャートで示す。
図8では、記録媒体301がピックアップに取り付けられている状態から、外部制御装置91から記録媒体301に記録する指令が送られた後から、記録媒体301にホログラムを記録するまでの処理を示したものである。
ホログラム記録処理が開始801すると、まずは、データを記録すべき記録位置に記録媒体301を位置付けする記録位置位置付け処理802を実施する。本処理では、外部制御装置91から指定されたデータを記録すべき記録位置に、コントローラ80が、スピンドル制御、半径位置制御、フォーカス制御を駆使し、記録媒体301を位置付ける。
記録位置位置付処理802が完了したら、次に記録媒体301のスペース領域302に信号光の集光スポットが照射される位置に位置付けされているか確認する、スペース領域照射チェック804を実施する。本処理では、スペース領域に信号光の集光スポットが照射される位置であるか確認をするため、本実施例の構成では、フォーカス検出センサ17により、記録媒体301との距離を測定し、スペース領域302に集光スポットが照射されるフォーカス位置との誤差信号をフォーカスエラー信号生成回路26で生成する。
コントローラ80は、誤差信号を受け取り位置付けした位置が許容範囲内の誤差であるか判断する。位置付けした位置が許容範囲外であった場合は、記録位置調整処理806に移行し、前記誤差分を解消すべくコントローラ80はフォーカス制御を実施する。その後再びスペース領域照射チェック804を実施する。スペース領域照射チェック804で、位置付けした位置が許容範囲内であった場合は、記録ビーム照射処理805に移行する。
コントローラ80は、入射角度制御回路70に対し、記録すべき角度にミラーを調整し、シャッタ制御回路84を制御することで、参照光及び信号光ビームを記録媒体301に照射(805)する。以上により、ホログラム記録処理は終了807となる。
図8の例で示したフローチャートの手順で記録することで、記録したホログラムは信号光の集光スポット周辺のエネルギ集中部の影響を受けない良好な品質のホログラムを記録することができる。
ところで、本実施例における記録媒体301のスペース領域302は、用途に合わせ配置の方法、形状を変えても良いし、素材についても限定はしない。たとえば、透過率に関しては、記録ビームの波長の透過率が高い素材を選択することで、記録時再生時のエネルギ損失を低下させることができる。
スペース領域302の配置位置に関しても必ずしも記録可能領域102中の中央に配置する必要はないが、フォーカス方向中央位置に配置することでホログラムの大きさを小さくすることができるため、記録媒体301の記録容量を増やすためには有効である。
スペース領域302の厚みは、厚みが厚ければより集光スポット周辺の影響を受けにくくなるためホログラムの記録品質を良好に保つことができるし、逆に厚みを薄くすることで、記録可能領域102の容積比率を相対的に上昇させ記録密度を向上させることができるため、ホログラムドライブの使用用途に応じ適正な厚みにすれば良い。
スペース領域302は、図4に示したように必ずしも単層である必要はなく複数層で構成しても良い。スペース領域302の形状に関しても特に限定はしない。たとえば、図9に示すように、スペース領域302の形状を集光スポットにおけるエネルギ集中範囲に留めた形状にしても良い。
本実施例を利用することで生成されるホログラムの品質に影響を及ぼすエネルギ局所集中部分の影響を効率的に取り除くことができるため、記録可能領域102の使用範囲を比較的減らすことなく記録に利用でき、記録密度・記録容量を増加させたい要求に対しては効果的である。さらには、スペース領域302は層構造にする必要はなく、たとえば図13に示すようにスペース領域302を記録可能領域102中に離散的に複数配置しても良い。図13のようにスペース領域302を配置した場合は、記録可能領域102の容積比率をさらに増加させることができる。
また、本実施例の構成により、特許文献1に記載の位相マスクという光学素子が不要になるため、光学系の小型化・低コスト化に寄与することができる。
また、角度多重方式で記録する際に、特許文献2に記載の、集光スポットにおけるエネルギ不均一の影響を緩和するためにスタックといわれる単位ごとに記録位置を少しずつずらしながら記録するショートスタックという方法も考えられているが、本実施例に記載の構成により、記録位置を少しずつずらす、という動作が軽減される、または不要となるため、記録処理時間の短縮にもつながる。
また、本実施例の記録媒体301の変形例として、スペース領域の表面に波長に対する特別な処理をする、例えば波長選択反射加工をすれば、装置に装着された記録媒体が、スペース領域を有しているか否かを媒体位置検出部405で判別可能である。
スペース領域付きか否かを判別する処理を行うことで、スペース領域が付いていない媒体がホログラム記録再生装置10に装着された場合でも、記録処理を適切に行うことができ、互換性を確保できる。
本実施例では、スペース領域で仕切られたそれぞれの記録可能領域に、異なる特製の記録材料が充填された記録媒体を使用する場合について説明する。
図10に、本実施例における記録媒体1001を示す。本実施例での記録媒体1001は、スペース領域1002は記録可能領域をカバー層間で複数に仕切る形で挿入されている。図10では一例として、記録可能領域を記録可能領域1003と記録可能領域1004の2つに仕切った例を示す。本実施例では、記録可能領域をスペース領域1002で仕切ることによって、記録可能領域1003と記録可能領域1004に、それぞれ特性の異なる別々の記録材料を充填することが特徴的である。
たとえば、記録可能領域1003と記録可能領域1004で、記録ビームの記録エネルギに対する感度特性の異なる材料を充填することで、記録したホログラムの品質をより良好に保つことができる。
記録媒体1001にデータを記録する際の信号光105のビーム照射方向が矢印1005に示す方向であった場合に、入射側に近い記録可能領域1003と入射側から遠い記録可能領域1004では、記録可能領域に充填した材料の透過率が100%でない限り、記録可能領域に届くエネルギ量が異なる。
たとえば、記録可能領域1003と記録可能領域1004の透過率が同一であった場合には、透過率分入射側から離れるにともないエネルギの損失が発生するため、記録可能領域1003側に多くエネルギが照射され、記録可能領域1004には相対的に少ないエネルギが照射されることとなる。
このように、堆積記録型のホログラムでは、記録可能領域の厚みがある分、厚み方向でエネルギ照射の不均一が発生する。厚み方向のエネルギ不均一が発生すると、厚み方向で生成されるホログラムの回折効率が不均一になる。理論的には厚み方向で回折効率が一定である方が再生時に得られる回折効率が良く、理想的には厚み方向で回折効率を一定に保ちたい要求がある。
これに対し本実施例では、厚み方向の回折効率ムラを低減することを目的に、記録可能領域1003と記録可能領域1004の記録エネルギに対する感度特性の異なる材料を充填する。エネルギが多く照射される記録可能領域1003側には、記録エネルギに対する媒体感度特性が低い材料を充填し、記録照射エネルギが相対的に低い記録可能領域1004には記録エネルギに対する媒体感度特性が高い材料を充填する。これにより、厚み方向の照射エネルギが異なった場合においても、厚み方向において回折効率ムラを低減することが可能であり、これにより良好なホログラムを記録することができる。
また、スペース領域を複数層配置して記録可能領域を複数に区切り、区切られた領域にそれぞれ異なる媒体感度の材料を充填することで、記録媒体の記録可能領域の厚みが厚くなった場合においても厚み方向に応じたエネルギ照射ムラに対応することができる。
本実施例では、分割された記録可能領域に記録エネルギに対する媒体感度特性が異なる材料を別々充填した例を示したが、記録エネルギに対する媒体感度特性に限定する必要はない。材料の透過率を変えても良いし、ホログラムを生成するためのモノマ、開始剤、抑止剤、禁止剤の配分及び分子構造を変えても良いく、厚み方向のエネルギ照射ムラに対応できるよう記録可能領域に充填する材料を選択すれば良い。
本実施例では、スペース領域を、ホログラムの記録再生に関与しない波長帯域の一部を反射させる表面、または、スペース領域表面を特徴的な形状とすることで、スペース領域を記録媒体の位置づけ精度または速度を向上させるための、ガイド層として利用する例について説明する。
図11aに、本実施例における記録媒体1101を示す。記録媒体1101は、スペース領域1102の表面に、光学的な薄膜を表面に積層して塗布し、ホログラムの記録再生に関与しない波長帯域の一部を反射させる表面を生成する。この際、ホログラムの記録再生に関与する波長帯は透過する表面とする。
さらに、スペース領域表面の形状を、図11bや、図11cに示すような形状とし、DVDやBD等に見られるトラッキング制御用の溝構造としたり、溝構造をウォブリングさせることによってアドレス情報を付加したりし、スペース領域の表面で反射する波長帯域を持つビームが走査することによって、反射光から記録媒体1101の位置調整のためのサーボ信号や、記録媒体1101のアドレス情報が得られるようにする。
そして記録再生装置は、図5の構成に加え、スペース領域表面で反射し且つホログラムの記録再生に関与しない特性の波長帯であり、サーボ信号やアドレス情報を得るためのビームを制御ビームとすると、制御ビームの反射光を検出する反射光検出部を備えた構成とする。制御ビームは、ホログラムの記録再生に関与するビームが照射する近傍に照射されるよう調整しておく。
ディジタルデータを記録媒体1101に記録する際には、ディジタルデータを記録するための目標位置に位置づけをし、且つ記録ビームの集光スポットがスペース領域に照射されるよう調整をするが、位置付け処理時及びスペース領域に集光スポットを照射するための位置調整処理時に、制御ビームを前記スペース領域表面に照射し得られた反射光で、さらに詳細な位置制御を行うことが可能となる。
図5の構成に対して、位置制御がさらに高精度になる理由は、制御ビームは、ホログラムの記録再生に関与するビームが照射する近傍に照射されるよう調整してあるため、実際にディジタルデータを記録する領域に制御ビームを照射することができ、目標位置に対してより直接的に記録媒体1101の位置制御を実施できるためである。
記録方法の手順を図12のフローチャートにて示す。図12では、記録媒体1101がピックアップに取り付けられている状態から、外部制御装置91から記録媒体1101に記録する指令が送られた後から、記録媒体1101にホログラムを記録するまでの処理を示したものである。
また、本例では、記録媒体1101のスペース領域の表面形状が図11bのような形状をしており、制御ビームを走査して反射光を検出することで、記録媒体1101の半径方向位置制御のためのエラー信号及びフォーカス方向の位置制御のためのエラー信号、記録媒体1101のアドレス情報を取得できる媒体とする。
ホログラム記録処理が開始1201し、データを記録すべき記録位置の手前に記録媒体1101を位置付けする記録手前位置位置付け処理1202を実施する。本処理では、外部制御装置91から指定されたデータを記録すべき記録位置の手前に、コントローラ80が、スピンドル制御、半径位置制御、フォーカス制御を駆使し、記録媒体1101を位置付ける。記録位置の手前とは、略円周方向に移動することでデータを記録すべき記録位置に位置づけられる状態である。この際、制御ビームが記録媒体1101のスペース領域の表面に照射し、正しく反射光からエラー信号を検出できるようフォーカス制御しておく。
その後、アドレス情報取得処理1203を実施する。アドレス情報取得処理1203ではまず、制御ビームを照射する。そしてデータを記録すべき記録位置に位置づけすべく、スピンドル機構を制御し円周方向に記録媒体1101を回転させる。この際、制御ビームはウォブリングされたスペース領域表面で反射し、反射光検出部で記録媒体1101のアドレス情報を取得し、逐一コントローラ80に送信する。
コントローラ80は、取得したアドレス情報がデータを記録すべき位置のアドレス情報と連続性のあるアドレスであるかどうか判断するアドレス確認処理1204を実施し、取得したアドレス情報が連続性のないデータであった場合は、記録手前位置位置付け処理1202が失敗したものとし、再び記録手前位置位置付け処理1202を実施する。
アドレス確認処理1204で連続性のあるデータであった場合は、記録位置位置付け処理1205に移行し、データを記録する記録位置に位置づける。この際、制御ビームの反射光から得られる半径方向のエラー信号も連続的に取得し続けることが可能であり、半径位置制御を実時間で実現する。その後スペース領域照射チェック1206に移行し、制御ビームの反射光から、反射光検出部はフォーカス方向のエラー信号を検出し、記録ビームの集光スポットが記録媒体1101のスペース領域1102に照射される位置に位置づいているか確認を実施する。
位置付けした位置が許容範囲外であった場合は、記録位置調整処理1207に移行し、前記誤差分を解消すべくコントローラ80はフォーカス制御を実施する。フォーカス制御は、制御ビームの反射光から得られるエラー信号を制御信号として実施する。その後再びスペース領域照射チェック1306を実施する。スペース領域照射チェック1206で、位置付けした位置が許容範囲内であった場合は、記録ビーム照射処理1208に移行する。
コントローラ80は、入射角度制御回路70に対し、記録すべき角度にミラーを調整し、シャッタ制御回路84を制御することで、参照光及び信号光ビームを記録媒体1101に照射する。以上により、ホログラム記録処理は終了1208となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
301・・・光情報記録媒体、302・・・スペース領域、11・・・ピックアップ、
102・・・記録可能領域、103・・・カバー層、104・・・参照光、105・・・信号光
304・・・ホログラム
102・・・記録可能領域、103・・・カバー層、104・・・参照光、105・・・信号光
304・・・ホログラム
Claims (12)
- ホログラフィを利用して情報を光情報記録媒体に記録する光情報記録装置において
情報を記録するためのビームを出射する光源部と、
前記ビームを集光して光情報記録媒体に照射する集光光学部と、
前記ビームが前記光情報記録媒体に照射される位置を調整するビーム照射位置調整部と、
を備え、
前記光情報記録媒体が、前記ビームでホログラムが生成される感光性材料で構成された記録可能領域と前記ビームを透過する光透過性材料で構成されたスペース領域と、を有する場合、
前記ビーム照射位置調整部は、前記集光光学部が前記スペース領域に前記ビームの集光スポットを照射するようビーム照射位置を調整すること
を特徴とする光情報記録装置。 - 請求項1に記載の光情報記録装置であって、
前記ビーム照射位置調整部は、
前記光情報記録媒体の位置を検出する媒体位置検出部と、
前記媒体位置検出部の検出結果に基づいて前記光情報記録媒体または前記集光光学部の位置を駆動して調整するビーム照射位置駆動部と、
を備えることを特徴とする光情報記録装置。 - 請求項2に記載の光情報記録装置であって、
前記媒体位置検出部は、位置検出用ビームを前記光情報記録媒体に照射し、該光情報記録媒体からの反射ビームを検出することで該光情報記録媒体の位置を検出することを特徴とする光情報記録装置。 - 請求項1に記載の光情報記録装置であって、
前記ビームが入射する面に近い側から前記光情報記録媒体の厚さ方向に向かって、第一の記録可能領域、前記スペース領域、第二の記録可能領域の順で積層されて構成される光情報記録媒体であることを特徴とする光情報記録装置。 - ホログラムを利用して情報を光情報記録媒体に記録する光情報記録方法であって、
情報を記録するためのビームを出射するビーム出射ステップと、
前記ビームを集光して光情報記録媒体に照射する集光光学ステップと、
前記ビームが前記光情報記録媒体に照射される位置を調整するビーム照射位置調整ステップと、
を備え、
前記光情報記録媒体が、前記ビームでホログラムが生成される感光性材料で構成された記録可能領域と前記ビームを透過する光透過性材料で構成されたスペース領域と、を有する場合、
前記ビーム照射位置調整ステップでは、前記スペース領域に前記ビームの集光スポットを照射するようビーム照射位置を調整すること
を特徴とする光情報記録方法。 - 請求項5に記載の光情報記録方法であって、
前記ビーム照射位置調整ステップは、
前記光情報記録媒体の位置を検出する媒体位置検出ステップと、
前記媒体位置検出ステップの媒体位置検出結果に基づいて前記スペース領域に前記ビームの集光スポットを照射するように調整するビーム照射位置駆動ステップと、
を備えることを特徴とする光情報記録方法。 - 請求項6に記載の光情報記録方法であって、
前記媒体位置検出ステップでは、位置検出用ビームを前記光情報記録媒体に照射し、該光情報記録媒体からの反射ビームを検出することで該光情報記録媒体の位置を検出することを特徴とする光情報記録方法。 - 光ビームでホログラムを形成して情報が記録される光情報記録媒体であって、
ホログラムが生成される感光性材料で構成された記録可能領域と前記ビームを透過する光透過性材料で構成されたスペース領域と、を有し
前記ビームが入射する面に近い側から前記光情報記録媒体の厚さ方向に向かって、第一の記録可能領域、前記スペース領域、第二の記録可能領域の順で積層されて構成されることを特徴とする光情報記録媒体。 - 請求項8に記載の光情報記録媒体であって、
前記第一の記録可能領域と前記第二の記録可能領域とで、前記ビームのエネルギに対する感度特性が異なる材料により構成されることを特徴とする光情報記録媒体。 - 請求項9に記載の光情報記録媒体であって、
前記第一の記録可能領域を構成する材料は、前記第二の記録可能領域を構成する材料よりも前記ビームのエネルギに対する感度特性が低いことを特徴とする光情報記録媒体。 - 請求項8に記載の光情報記録媒体であって、
前記スペース領域の表面に、該光情報記録媒体のアドレス情報またはサーボ制御情報が付加されていることを特徴とする光情報記録媒体。 - 請求項11に記載の光情報記録媒体であって、
前記情報を記録するための第一のビームと、前記スペース領域に付加された前記アドレス情報またはサーボ制御情報を読み取る第二のビームと、が照射され、
前記スペース領域は前記第一のビームは透過し、前記第二のビームは反射する材料で構成されることを特徴とする光情報記録媒体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015140943A JP2017021881A (ja) | 2015-07-15 | 2015-07-15 | 光情報記録装置、光情報記録方法および光情報記録媒体 |
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JP2015140943A JP2017021881A (ja) | 2015-07-15 | 2015-07-15 | 光情報記録装置、光情報記録方法および光情報記録媒体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020012551A1 (ja) * | 2018-07-10 | 2020-01-16 | 株式会社日立製作所 | 光記録装置、導光板及び光記録方法 |
JP2021118023A (ja) * | 2020-01-21 | 2021-08-10 | アメシスタム ストレージ テクノロジー カンパニー リミテッドAmethystum Storage Technology Co., Ltd. | カード型ホログラフィック記憶媒体におけるホログラムの位置決め方法及び装置 |
JP2021118024A (ja) * | 2020-01-21 | 2021-08-10 | アメシスタム ストレージ テクノロジー カンパニー リミテッドAmethystum Storage Technology Co., Ltd. | ディスク型ホログラフィック記憶媒体におけるホログラムの位置決め方法及び装置 |
-
2015
- 2015-07-15 JP JP2015140943A patent/JP2017021881A/ja active Pending
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