JPWO2007141883A1 - 電気配線の形成方法およびその補修方法 - Google Patents

電気配線の形成方法およびその補修方法 Download PDF

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Abstract

電気配線を形成する方法であって、ナノ金属粒子と、有機物からなるバインダとを含むペースト材料を絶縁基板上に塗布して、配線のためのパターン部分を形成する。その後、前記ペースト材料で形成されたパターン部分に酸素ラジカル分子を吹き付ける。この酸素ラジカル分子の吹き付けにより、バインダの有機物が酸化され、雰囲気中に放出されると、ナノ金属粒子が相互に直接的に接触することにより、その高い表面エネルギーで焼結を生じる。このナノ金属粒子間の相互接触による焼結により、前記絶縁基板上に導電部が形成される。

Description

本発明は、電気配線の形成方法およびその補修方法に関し、特に、液晶表示装置および半導体装置のような電子回路装置の配線基板に好適な配線形成方法およびその補修方法に関する。
従来のフラットパネルディスプレイの電極の形成方法に、特許第3523251号公報に記載の方法がある。この方法によれば、ガラス基板上に酸化銀粉末および低融点ガラス粉末を含有する有機バインダからなるペーストを用いて、ガラス基板上に膜が形成される。この膜に所望のパターンに沿ってレーザが照射されると、レーザ照射による加熱により、バインダが除去され、また前記膜中の酸化銀がガラス基板上に部分的に焼き付けられ、その後、前記膜の不要部分が除去されることにより、焼き付けられた酸化銀により、電極が形成される。
また、国際公開番号WO2002/052627号公報に記載の方法によれば、ワーク上がフォトレジストのようなマスクで選択的に覆われる。このマスクの表面に撥液処理が施され、その後、ワークのマスクから露出する領域に液状パターン材が充填される。この充填された液状パターン材が固化された後、マスクが除去され、液状パターン材の固化部分により、電極パターンが形成される。また、この公報には、撥液性を有するマスクの形成に、フッ素化合物をプラズマ化する大気プラズマ装置により生成された大気プラズマを用いることおよびマスクの除去に大気圧プラズマを用いることが記載されているが、液状パターン材の固化には、ヒータを用いた加熱処理が採用されている。
このように、従来技術によれば、配線あるいは電極材料の形成には、レーザ光あるいはヒータを用いた物理的な加熱が採用されており、この物理的な加熱によって、有機バインダが除去され、また配線あるいは電極材料を構成する導電材料が焼成されている。
しかしながら、レーザ照射では、高エネルギーのレーザ光により不要な部分を照射しないように、注意が必要となり、その取り扱いが容易ではない。また、ヒータを用いる加熱処理では、加熱に長時間を有し、また基板の全体が高温雰囲気に晒されることから、半導体ICのような高温を嫌う電子回路には不利である。
特許第3523251号公報 国際公開番号WO2002/052627号公報
本発明の目的は、効率的にかつ容易に電気配線を形成または補修する方法を提供することにある。
本発明は、基本的に、導電路を形成するためのペースト材料に含まれる炭素、酸素、水素および窒素のような有機物からなるバインダを除去するために、加熱のような物理的現象に依らず、酸素ラジカルによる化学反応を利用することを特徴とする。
すなわち、本発明は、ナノ金属粒子と、有機物からなるバインダとを含むペースト材料で絶縁基板上に配線のためのパターン部を形成すること、前記ペースト材料で形成されたパターン部分を酸素ラジカル分子またはそのガスに晒すことを含むことを特徴とする。
本発明に係る電気配線形成方法では、ナノ金属粒子を含むペースト材料は、その有機バインダの粘性により、絶縁基板上の所望パターンに沿って該絶縁基板上に確実に付着される。これによりペースト材料で絶縁基板上に所望のパターン部分が形成される。このパターン部分は、酸素ラジカル分子またはそのガスに晒される。酸素ラジカル分子は、外殻電子に不対電子を有する分子であり、前記ペースト材料中の各有機物と化学反応を生じる。この化学反応により、有機材料中の水素は水になり、蒸発して雰囲気中に放出される。また、炭素は二酸化炭素となり、雰囲気中に放出される。さらに、酸素および窒素等の他の有機材料も、ガスとなってそれぞれ雰囲気中に放出される。この有機材料の放出によってペースト材料から有機バインダが除去されると、表面エネルギーの高いナノ金属粒子は、有機バインダを介すること無く直接に相互接触することで、その表面エネルギーによって金属結合を生じる。
その結果、ヒータやレーザ光による物理的な加熱現象を利用することなく、接触金属粒子間の金属結合により、導電路が形成される。
有機バインダを酸素ラジカル分子またはそのガスに晒すために、酸素ラジカル分子を絶縁基板上のパターン部に向けて噴射することができる。
また、酸素ラジカル分子は、プラズマ発生装置を用いて形成することができる。プラズマ発生装置は、正負の荷電粒子が共存している状態のガスを発生するが、このガス中に酸素ラジカルのようなラジカル分子が含まれる。したがって、このプラズマ発生装置から発生するプラズマガスを絶縁基板上の前記パターン部に向けて噴射することにより、前記パターン部の有機材料を酸素ラジカル分子またはそのガスに晒すことができる。
また、前記プラズマ発生装置として、大気プラズマ発生装置を用いることができる。大気プラズマ発生装置は、ほぼ大気圧で酸素ラジカル分子を生成することができるので、前記パターン部を含む絶縁基板すなわち被加工物を真空中に保持することなく、ほぼ大気中に晒した状態で、ラジカル分子を前記パターン部に照射することができる。そのため、被加工物を真空中に保持するための真空チャンバが不要となることから、大気プラズマ発生装置を用いることにより、より容易に導電路を形成することができる。また、このプラズマガスの温度を例えば冷却によって低下させることにより、プラズマガス中のラジカル分子の割合を増大することができる。このラジカル分子の割合が増大したガスをパターン部に吹き付けることにより、より効果的に有機材料を除去することができるので、これにより導電部を一層効率的に形成することができる。
前記ナノ金属粒子は、数ナノないし数100ナノの粒子径を有する、例えば銀のような金属微粒子である。このような金属微粒子は、表面エネルギーが極めて高いので、バインダを除去するだけで、より確実に金属結合を生じさせることができる。このような金あるいは銀の金属微粒子と有機バインダとを含むペースト材料は、例えば商品名がナノペースとしてハリマ化成株式会社から販売されているものを用いることができる。
前記ナノ金属粒子のぞれぞれが有機物からなる保護膜で覆われていることが望ましい。前記保護膜は、ラジカル分子との未反応状態ではナノ金属粒子間の直接接触による不意あるいは不要な金属結合を確実に防止し、またラジカル分子の照射により迅速かつ確実に除去されることにより、ナノ金属粒子間の直接接触による金属結合を可能とする。
前記絶縁基板上へのパターン部の形成は、インクジェット方式による前記ペースト材料の吹き付けで行なうことができる。また、このパターン部の形成は、米国、オプトメック社のマスクレスメソスケール材料堆積(Maskless Mesoscale Material Deposition:MD(商標))装置(米国特許第7,045,015号)を用いて行うことができ、あるいはその他の印刷方法を適宜採用することができる。
本発明の前記した形成方法は、絶縁回路基板上の配線路の補修にも適用することができる。
本発明によれば、酸素ラジカル分子とバインダの有機材料との化学反応を利用してバインダを除去し、このバインダの除去によるナノ金属粒子間の接触による焼結によって導電路のような導電部が形成される。したがって、加熱炉やレーザ光を用いることなく、酸素ラジカル分子をパターン部に、短時間、照射することにより、被照射部の昇温を抑制してバインダを除去すると共に、前記ナノ金属粒子を焼結することができ、これにより効率的に導電部を形成することができる。
図1は、本発明の方法の各ステップを示すフローチャートである。
図2は、本発明の方法を実施する装置の概略図である。
図3は、図2に示した浄化ガス発生装置として用いられる大気プラズマ発生装置の原理を概略的に示す断面図である。
図4は、図2に示した酸素ラジカル発生装置として用いられる大気プラズマ発生装置の原理を概略的に示す断面図である。
図5は、本発明の方法により形成された導電路の電気特性を示す説明図である。
符号の説明
10 配線形成装置
12 絶縁基板
14 導電路(パターン部分)
16 浄化用大気プラズマ発生装置
18 ペースト材料塗布装置
20 酸素ラジカル分子噴射装置(大気プラズマ発生装置)
S12 パターン部形成ステップ
S14 酸素ラジカル分子の照射ステップ
本発明に係る電気配線の形成方法は、図1に示されているように、絶縁基板上の配線を施す部分を予め浄化するステップS10と、前記絶縁基板上に所望の配線パターンに沿ってペースト材料を塗布することにより、該ペースト材料でパターン部を形成する塗布ステップS12と、前記絶縁基板上に形成された前記パターン部に酸素ラジカル分子を照射するステップS14とを含む。
浄化ステップS10では、後述するように、前記絶縁基板への浄化ガスの吹き付けにより、前記絶縁基板上の酸化物が除去される。この浄化ステップS10として、例えば大気プラズマ発生装置からのプラズマガスを用いることができる。
浄化用大気プラズマ発生装置では、プラズマ生成用ガスとして、一酸化炭素ガスあるいは水素ガスのような還元ガスが用いられる。このような還元ガスを用いた大気プラズマ発生装置からのプラズマガスの吹き付けにより、その照射部に残存する酸化物がプラズマガスと化学反応を生じ、これらが効果的に除去される。また、このようなプラズマガスは、その照射部で60℃〜80℃の比較的低温を示すことから、照射部およびその周辺に加熱による損傷を与えることはない。
この浄化ステップS10に、プラズマ装置に代えて適宜の他のクリーニング手段を用いることができる。また、浄化ステップS10を不要とすることができる。しかしながら、引き続く塗布ステップS12でのペースト材料の前記絶縁基板への付着性を高め、さらに形成される金属配線の前記絶縁基板への結合力を高める上で、何らかの浄化手段を採用することが望ましい。
塗布ステップS12では、ナノ金属粒子と、有機物からなるバインダとを含むペースト材料が前記絶縁基板上で所望の配線パターンに沿って塗布される。
前記ペースト材料中のナノ金属粒子は、数ナノないし数100ナノの粒子径を有する例えば金あるいは銀のような良好な導電性を示す金属微粒子である。このような金属微粒子は、表面エネルギーが極めて高いので、金属粒子が相互に直接的に接触すると、この接触によって金属焼結を生じる。
前記ペースト材料中のバインダは、前記絶縁基板上への前記ペースト材料の付着力を高めることに加えて、前記した不要かつ不意の金属焼結を防止すべく、ナノ金属粒子間の直接接触を防止することにより、前記金属粒子を焼結から保護する作用をなす。このようなバインダは、有機バインダとして従来よく知られているように、酸素、炭素、水素および窒素のような有機物質により形成されている。また、前記したバインダによる保護作用を高める上で、各ナノ金属粒子の表面をバインダの保護膜で覆うことが望ましい。
このようなペースト材料に、ハリマ化成株式会社から販売されている「ナノペースト」を用いることが望ましい。
前記ペースト材料の塗布のために、例えばインクジェット方式を用いたノズルにより、ペースト材料を吹き付けることができる。また、前記MD(商標)装置あるいはその他の印刷方法により、適宜ペースト材料を前記絶縁基板上に塗布することができる。また、このペースト材料の所望箇所への塗布に、所望箇所を選択的に露出させる選択マスクを用いることができる。
酸素ラジカル分子の照射ステップS14では、酸素ラジカル分子またはそのガスが、前記絶縁基板上に塗布された前記ペースト材料からなるパターン部分に噴射される。
酸素ラジカル分子を含むガスは、例えばプラズマ発生装置によって得ることができる。プラズマガスは高温であり、全体的には電気的に中性を示すが、該ガス中には、正負の荷電粒子、イオンおよびラジカル分子が共存する。ラジカル分子に酸素ラジカル分子を含むプラズマガスでは、荷電粒子やイオンに比較して、酸素ラジカル分子の割合は比較的低い。しかし、このプラズマガスを冷却すると、プラズマガス中の酸素ラジカル分子の割合は増加する。本発明は、基本的には、この酸素ラジカル分子を利用することから、冷却されて酸素ラジカル分子の割合が出来るだけ高いガスを利用することが望ましい。
プラズマガスの照射により、前記ペースト材料が酸素ラジカル分子の雰囲気中に晒されると、酸素ラジカル分子と各有機物質との化学反応が生じる。この化学反応により、有機物質の中の水素は水になり、雰囲気中に放出される。また炭素、窒素あるいは酸素等はガスとなって、同様に雰囲気中に放出される。
有機物と酸素ラジカル分子との化学反応によって、前記バインダの有機成分が放出され、分解されると、前記バインダによって直接接触が妨げられていた前記ナノ金属粒子が直接接触を生じる。前記ナノ金属粒子は、その表面エネルギーが極めて高いことから、その直接の相互接触によって焼結を生じる。その結果、前記ナノ金属粒子の焼結によって前記絶縁基板上に導電路が形成される。
図2は、前記した本発明の配線形成方法を実施する配線形成装置10の一例を部分的に示す概略図である。
配線形成装置10は、図2に示す例では、絶縁基板12上の所望パターンに沿って導電路14を形成するために使用されている。配線形成装置10は、浄化用大気プラズマ発生装置16と、ペースト材料塗布装置18と、酸素ラジカル分子噴射装置20とを含む。
浄化用大気プラズマ発生装置16は、図3に示されているように、上端がガス導入口22aとなり、また下端がプラズマ噴射口22bとなる例えばガラスのような誘電体からなる誘電体管22と、該誘電体管の長手方向へ相互に間隔d1を覆いて配置され、それぞれが誘電体管22を取り巻いて配置される一対の電極24、24と、該両電極間に交番電圧あるいはパルス状電圧を印加するための電源装置26とを備える。
誘電体管22のガス導入口22aには、開閉バルブ28を経て、一酸化炭素ガスあるいは水素ガスのような還元ガスG1および窒素あるいはアルゴン等のキャリアガスCaが案内可能である。誘電体管22は、図2に示したように、そのプラズマ噴射口22bが導電路14を形成すべき絶縁基板12の表面へ向けられている。
開閉バルブ28が開放されると、キャリアガス源32からのキャリアガスCaと共に還元ガス源30からの還元ガスG1が、誘電体管22内をそのプラズマ噴射口22bに向けて案内される。この還元ガスG1が案内される誘電体管22の流路には、電源装置26からの電圧が印加される一対の電極24、24によって該両電極間d1に対応する領域に誘電体バリア放電による放電空間領域が形成されている。そのため、誘電体管22のガス導入口22aからプラズマ噴射口22bへ向けて案内される還元ガスG1は、この放電空間領域を経る過程でプラズマ状態におかれる。その結果、この還元ガスG1をプラズマ源とするプラズマガスが絶縁基板12上に噴射される。
この誘電体管22からのプラズマガスの噴射により、該プラズマガスの照射を受けた部分に残存する酸化物が前記したようにプラズマガスとの化学反応により、効果的に除去される。このとき、還元ガスG1をプラズマガス源とする大気プラズマでは、照射部の温度が60℃〜80℃に保持されるので、絶縁基板12上の照射部およびその周辺に加熱による損傷を与えることはない。
浄化用大気プラズマ発生装置16の誘電体管22すなわち大気プラズマ噴射ノズル22は、図示しないが従来よく知られた自動制御機構を用いて、所望の配線パターンに沿って自動的に移動させることができる。
還元ガスG1をガス源とする大気プラズマガスの噴射により浄化された絶縁基板12上の領域には、ペースト材料塗布装置18のノズル34の噴出口から前記したペースト材料が供給される。このペースト材料塗布装置18のノズル34を浄化用大気プラズマ発生装置16の前記ノズル22に追従させることにより、絶縁基板12上の浄化された領域上に、順次、前記ペースト材料を線状に供給することができる。
前記ペースト材料により絶縁基板12上に線状に形成された配線パターン部分は、酸素ラジカル分子噴射装置20により酸素ラジカル分子の照射を受ける。この酸素ラジカル分子噴射装置20は、図4に示す例では、基本的には、図3に示した大気プラズマ発生装置と同様な大気プラズマ発生装置が用いられている。両大気プラズマ発生装置の根本的な相違点は、浄化用大気プラズマ発生装置16がプラズマガス源として還元ガス源30を用いたのに対し、酸素ラジカル分子噴射装置20として用いる大気プラズマ発生装置は、プラズマガス源として、酸素あるいは空気のような酸化ガス源を用いる点にある。
すなわち、酸素ラジカル分子噴射装置として用いられる大気プラズマ発生装置20は、図4に示されているように、ガラスのような誘電体からなる誘電体管36と、該誘電体管の長手方向へ相互に間隔d2をおいて配置され、それぞれが誘電体管36を取り巻いて配置される一対の電極38、38と、該両電極間に交番電圧あるいはパルス状電圧を印加するための電源装置40とを備える。
誘電体管36の上端であるガス導入口36aには、開閉バルブ42を経て、酸素ガスあるいは空気のような酸化ガスG2および窒素あるいはアルゴン等のキャリアガスCaが案内される。誘電体管36は、図2に示したように、そのプラズマ噴射口36bが前記配線パターン部分に向けられている。
開閉バルブ42が開放されると、キャリアガス源46からのキャリアガスCaと共に酸化ガス源44からの酸化ガスG2が誘電体管36内をそのプラズマ噴射口36bに向けて案内される。この酸化ガスG2が案内される誘電体管36の流路には、電源装置40からの電圧が印加される一対の電極38、38間d2に対応する領域に誘電体バリア放電による放電空間領域が形成されている。そのため、前記した大気プラズマ発生装置16におけると同様に、誘電体管36のガス導入口36aからプラズマ噴射口36bへ向けて案内される酸化ガスG2は、この放電空間領域を経る過程でプラズマ状態におかれる。
この酸化ガスG2をプラズマ源とするプラズマが絶縁基板12上に噴射されると、前記したように、該プラズマ中に含まれる酸素ラジカルが前記配線パターン部分のペースト材料中の有機バインダと化学反応を生じる。その結果、前記有機バインダは、主として酸素ラジカルとの化学反応により除去される。前記ペースト材料で形成された前記配線パターン部分から有機バインダが除去されると、該配線パターン部分中の前記ナノ金属粒子が相互に接触する。この相互接触が生じると、前記したように前記ナノ金属粒子の表面エネルギーにより、前記ナノ金属粒子は焼結を生じ、導電路14が形成される。
酸素ラジカル分子噴射装置20の誘電体管すなわちノズル36をペースト材料塗布装置18のノズル34から所定の間隔をおいて該ノズルに追従させることが望ましい。
また、酸化ガスG2をプラズマガス源とする大気プラズマ発生装置20のノズル36から噴射されるプラズマガス中の酸素ラジカル分子の含有率を高め、絶縁基板12の不要な温度上昇を抑制する上で、誘電体管36のプラズマ噴射口36bから噴射されるプラズマガス流の温度をできる限り低下させることが望ましい。プラズマ噴射口36bから噴射されるプラズマ流の温度を例えば200℃とすることにより、酸素ラジカル分子の含有率を高め、これにより、周辺部の過熱を招くことなく前記配線パターン部分の有機バインダを効果的に除去することができるので、例えば30秒程度の短時間のプラズマガスの吹き付けによってナノ金属粒子を焼結することができる。
各大気プラズマ発生装置16、20の運転条件は、例えば、電源装置26、40から一対の電極24、24、38、38に印加される電圧の立ち上がり時間または立ち下がり時間の少なくとも一方が100μ秒以下であり、電源装置26、40からの電圧Vの波形の繰り返し周波数は0.5〜1000kHであり、一対の電極24、24、38、38間に適用される電界強度は、0.5〜200kV/cmの範囲で適宜選択することができる。また、各ノズル22、36のプラズマ噴射口22b、36bと絶縁基板12との間隔を例えば1〜20mmの範囲で調整することが望ましい。
図5の表は、前記ペースト材料からなる配線パターン部分へ大気プラズマ発生装置20からの酸素ラジカル分子の噴射によって、配線路が形成されることを示す。図5に示す例では、素ガラス上に前記ペースト材料からなる配線パターン部分としてパッド付きのラインを描画した。前記ペースト材料の厚さ寸法はほぼ40nmであり、パッド間のライン長は約3mmに設定された。各ライン幅は、それぞれ10μm、20μmおよび30μmに設定された。このような各配線パターン部分に大気プラズマ発生装置20からの酸素ラジカル分子を約10秒間噴射して配線を形成した後、ライン毎にそれぞれのパッド間のライン抵抗を測定した。
図5に示すように、いずれのライン幅の配線路においても、抵抗値が測定され、導電路が形成されたことが確認できた。また、約10秒という極めて短時間のプラズマ照射作業で前記ペースト材料中の金属材料の焼結を達成することができた。
前記した各プラズマ発生装置として、真空プラズマ発生装置を用いることができる。しかしながら、前記したような大気プラズマ発生装置を用いることにより、加工を受ける絶縁基板12を真空チャンバ内に配置することなく大気中で処理できることから、作業および装置の簡素化を図る上で、大気プラズマ発生装置を用いることが望ましい。
また、前記したところでは、本発明を配線路の形成に適用した例について説明したが、配線路の断線部分の補修に本発明を適用することができる。この場合、回路基板の補修すべき配線欠損部分にナノ金属粒子と有機物からなるバインダとを含むペースト材料が供給され、供給された前記ペースト材料が酸素ラジカル分子またはそのガスに晒される。
また、ナノ金属粒子と、有機物からなるバインダとを含むペースト材料で形成されたパターン部分に酸素ラジカル分子を吹き付けることに代えて、活性酸素(オゾン)あるいはこれを含むガスを吹き付けることにより、ペースト材料中の有機物バインダを除去し、これによりペースト材料中のナノ金属粒子を相互に接触させて焼結させることができる。
本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々変更することができる。

Claims (8)

  1. ナノ金属粒子と、有機物からなるバインダとを含むペースト材料で絶縁基板上に配線のためのパターン部を形成すること、前記ペースト材料で形成されたパターン部分を酸素ラジカル分子またはそのガスに晒すことを含む、電気配線の形成方法。
  2. 前記パターン部に向けて酸素ラジカル分子を噴射することを特徴とする請求項1に記載の形成方法。
  3. 前記酸素ラジカル分子はプラズマ発生装置を用いて形成される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記プラズマ発生装置は大気プラズマ発生装置である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ナノ金属粒子は、数ナノないし数100ナノの粒子径を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ナノ金属粒子は有機物からなる保護膜で覆われている、請求項5に記載の方法。
  7. 前記絶縁基板上へのパターン部の形成は、インクジェット方式による前記ペースト材料の吹き付けで行われる、請求項5に記載の方法。
  8. 回路基板の補修すべき配線欠損部分にナノ金属粒子と有機物からなるバインダとを含むペースト材料を供給すること、供給された前記ペースト材料を酸素ラジカル分子またはそのガスに晒すことを含む電気配線補修方法。
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