JPWO2007141878A1 - ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法 - Google Patents

ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007141878A1
JPWO2007141878A1 JP2008520112A JP2008520112A JPWO2007141878A1 JP WO2007141878 A1 JPWO2007141878 A1 JP WO2007141878A1 JP 2008520112 A JP2008520112 A JP 2008520112A JP 2008520112 A JP2008520112 A JP 2008520112A JP WO2007141878 A1 JPWO2007141878 A1 JP WO2007141878A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reception
diversity
transmission
unit
wireless system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008520112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4931921B2 (ja
Inventor
横長 宏之
宏之 横長
今川 保美
保美 今川
佐々木 亮
亮 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JPWO2007141878A1 publication Critical patent/JPWO2007141878A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4931921B2 publication Critical patent/JP4931921B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B7/00Radio transmission systems, i.e. using radiation field
    • H04B7/02Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas
    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/08Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas at the receiving station

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

本発明の課題は、受信誤りがなくダイバーシチ起動を行うことができるとともに、感度を向上させることができるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法を提供することである。ダイバーシチ受信を行う場合、シングルブランチ受信と比べて同一受信品質を得るのに許容できる妨害波レベルに差があり、シングルブランチ受信に対してダイバーシチ利得分の改善効果が見られる。そこで、このような妨害波耐性の改善効果を見込んで、無線端末内の第2の無線システムの送信部(105)からの妨害波ダイナミックレンジを小さくし、送信信号制御部(106)から送信制御信号(S117)を入手することで、送信開始前にダイバーシチ起動を行い、受信品質の劣化なく適応的にダイバーシチ制御を行う。このようにすることにより、同時に系のNFを改善し、結果としてシングルブランチ受信及びダイバーシチ受信の際の受信感度を向上させることが可能となる。

Description

本発明は、携帯無線端末や地上ディジタル放送受信機などの複数の無線システムを搭載した無線端末に用いて好適なダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法に関する。
近年、1つの携帯無線端末に通信や地上ディジタル放送など複数種類の無線システムを搭載した所謂無線端末が普及してきている。
また、携帯無線端末は市街地等の歩行だけでなく、電車や自動車による移動時においても使用されるため、マルチパスフェージングの影響を受けやすく安定した受信が難しいことから、マルチパスフェージング補償技術が採用されている。この問題を解決する手段として従来より、マルチパスフェージング補償技術として、ダイバーシチ受信がある(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)。
ダイバーシチ受信方式には、大きく分けて選択ダイバーシチ方式と合成ダイバーシチ方式がある。選択ダイバーシチ方式は、ダイバーシチ効果が低く、十分な通信品質が得られず、また受信系統が1系統しかないために信頼性も低い。これに対して、合成ダイバーシチ方式は、受信系統が2系統あるためダイバーシチ効果が高く、十分な通信品質が得られ信頼性が高い。しかしながら、受信系統が2系統あることから、選択ダイバーシチ方式と比べて回路規模及び消費電力が2倍となり、その分コストが嵩むという課題がある。従来、合成ダイバーシチ方式で消費電力の低減を図ったものとして、合成ダイバーシチ受信を受信品質(例えば、BER(Bit Error Rate)やPER(Packet Error Rate))に応じて適応的に起動させ、シングルブランチ受信モードとダイバーシチ受信モードを適応的に切替る適応制御型がある(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。適応制御型のダイバーシチ受信装置は、受信品質が劣化した場合にダイバーシチ起動を行うので、消費電力の低減が図れ、省電力化を必要とする携帯無線端末に好適である。
図11は、複数のアンテナを選択して受信性能を向上させる従来のダイバーシチ受信装置の概略構成を示すブロック構成図である。同図に示すダイバーシチ受信装置は、第1のアンテナ1101と、第2のアンテナ1102と、第1のチューナ部1103と、第2のチューナ部1104と、第1の復調部1105と、第2の復調部1106と、合成部1107と、受信電界検出部1108と、フェージングピッチ検出部1109と、合成停止判定部1110とから構成される。
第1のアンテナ1101及び第2のアンテナ1102は、ダイバーシチアンテナとして動作する。第1のチューナ部1103及び第2のチューナ部1104は、第1のアンテナ1101、第2のアンテナ1102からの受信信号から所望のチャンネルの選局を行う。第1の復調部1105及び第2の復調部1106は、第1のチューナ部1103、第2のチューナ部1104からの信号の復調を行う。合成部1107は、第1の復調部1105、第2の復調部1106からの信号を合成したものを復調データとして出力する。受信電界検出部1108は、第1の復調部1105及び第2の復調部1106の信号から電界強度値を算出し出力する。フェージングピッチ検出部1109は、受信電界検出部1108からの電界強度値よりフェージング周波数を検出する。合成停止判定部1110は、フェージングピッチ検出部1109の値より合成を停止させるのに最適な閾値を算出し、受信電界検出部1108からの電界強度値が閾値を満たしていることを判断した後、合成部1107に停止を命令する。以上の構成及び動作にて受信電界強度、受信品質、フェージング周波数に応じて適応的にダイバーシチ受信とシングルブランチ受信を切替えることで、低消費電力化を実現している。
一方、携帯無線端末や地上ディジタル放送受信機などの複数の無線システムを搭載した無線端末は、ある無線システム(例えば、地上ディジタル放送)の受信部において、他の無線システム(例えば、携帯電話通信)の送信部が送信した信号によって受信信号が抑圧されないように、BPF(Band Pass Filter)等の妨害波信号除去フィルタを設けている(例えば、非特許文献3参照)。なお、ある無線システムの受信部側からみれば、他の無線システムの送信部が送信した信号は妨害信号となる。
特開2000−357983号公報 特開平8−223108号公報 三瓶政一著,「ディジタルワイヤレス伝送技術」,(株)ピアソン・エデュケーション,2002年9月1日,p.146−154 斉藤洋一著,「ディジタル無線通信の変復調」,電子情報通信学会,1996年2月10日,p.189−193 Behzad Razavi著,「RFマイクロエレクトロニクス」,丸善株式会社,2002年3月25日,p.129−133
ところで、従来のダイバーシチ受信装置は、以下に示す問題がある。
・受信品質の劣化を確認してからダイバーシチ受信を起動するようにしているが、受信品質の劣化を確認してからの起動ではタイミング的に遅くなるので、データ誤り(受信誤りとも言う)が発生し易い。なお、受信品質の劣化前にダイバーシチ起動を行うと、それだけ動作時間が長くなり、消費電力が増加する。
・複数の無線システムを搭載する無線端末に適用する場合、ある無線システムの受信部からの受信信号が他の無線システムの送信部から送信された信号によって抑圧されないように、BPF等の妨害波信号除去フィルタを設けるようにしているが、妨害波信号を抑圧するために必要な減衰量を確保するため、受信帯域内においても挿入損失が発生し、受信機のNF(Noise Figure、雑音指数)を劣化させる。結果として受信感度が劣化する。一般的に、妨害波を抑圧するための減衰量を大きくすると受信帯域内の挿入損失が大きくなる傾向にあり、受信帯域外減衰量と受信帯域内挿入損失はトレードオフの関係にある。
図12は、受信帯域外減衰量と受信帯域内挿入損失の関係を示す図である。同図において、横軸は周波数、縦軸は減衰量を示す。符号1201は受信帯域(通過域)、符号1202は妨害帯域(減衰域)、符号1203は第1の減衰特性、符号1204は第1の減衰特性にて妨害帯域で得られる第1の減衰量、符号1205は第1の減衰特性の受信帯域における第1の挿入損失、符号1206は第1の減衰特性の受信帯域における高いチャンネルの挿入損失、符号1207は減衰量0dBのラインを意味している。例えば、地上テレビジョン放送などの広帯域無線システムの場合、帯域内で挿入損失を確保しつつ、帯域外の減衰量を確保するのは困難で、受信帯域1201における高いチャンネル側の第2の挿入損失1206が、低いチャンネル側の第1の挿入損失1205に比べ大きくなり、チャンネル間のNFに差が発生し、結果として感度に差が発生してしまい、高いチャンネル側で受信感度劣化が発生してしまう。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、受信誤りがなくダイバーシチ起動を行うことができるとともに、感度を向上させることができるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法を提供することを目的とする。
上記目的は下記構成及び方法により達成される。
本発明のダイバーシチ受信装置は、第1の無線システムと第2の無線システムを搭載した無線端末の前記第1の無線システムに用いられるダイバーシチ受信装置において、前記第1の無線システムの受信品質を検出する受信品質検出部と、前記第2の無線システムを送信状態とする送信制御信号を検出する送信制御信号検出部と、前記送信制御信号が検出された時点で前記第1の無線システムがダイバーシチ受信状態である場合にはダイバーシチ受信を継続し、前記送信制御信号が検出された時点で前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態である場合には受信品質に応じて合成ダイバーシチ受信を起動する制御部と、を備える。
本発明のダイバーシチ受信装置は、前記第2の無線システムの送信出力に応じた送信レベル信号を検出する送信レベル信号検出部を備え、前記制御部は、前記送信制御信号が検出された時点でシングルブランチ受信状態でかつ、前記送信レベル信号が所定値以下であればシングルブランチ受信を継続する。
本発明の無線端末は、第1の無線システムとして地上ディジタル放送受信機を、第2の無線システムとして携帯電話用受信機を搭載した無線端末において、本発明のダイバーシチ受信装置を備える。
本発明の無線端末は、第2の無線システムにおける受信フィルタの減衰量をダイバーシチ受信時のダイバーシチ利得分だけ減少した減衰量となるよう構成した。
本発明のダイバーシチ受信方法は、ダイバーシチ受信機能を有する第1の無線システムと変調信号を送信する第2の無線システムとが同一機器内に存在する場合のダイバーシチ受信方法において、前記第1の無線システムの復調結果を元に受信品質を検出し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがダイバーシチ受信状態であればダイバーシチ受信を継続し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態であれば受信品質に応じてダイバーシチ受信を起動する。
本発明のダイバーシチ受信方法は、前記第2の無線システムの送信出力を検出し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態でかつ前記第2の無線システムの送信出力が所値以下の場合にシングルブランチ受信を継続する。
本発明のダイバーシチ受信装置は、第2の無線システムを送信状態とする送信制御信号を元に事前にダイバーシチ起動を行うので、受信誤りがなく、かつ受信感度を向上させることが可能となる。
また、変調信号を送信する無線システムの送信出力に応じた送信レベル信号を検出することで、送信制御信号が検出された時点でシングルブランチ受信状態かつ送信レベル信号が所定値以下であればシングルブランチ受信を継続するので、不要にダイバーシチ受信が起動することがなく、省電力化が図れる。
本発明の無線端末は、本発明のダイバーシチ受信装置を備えているので、上述した効果と同様の効果が得られる。
また、第2の無線システムが送信状態となってもダイバーシチ受信を起動することによってダイバーシチ利得が得られるので、受信感度の向上が図れる分、第2の無線システムの受信フィルタの減衰量を減少させることができる。
本発明のダイバーシチ受信方法は、変調信号を送信する第2の無線システムが送信状態となったときにダイバーシチ起動を行うので、受信誤りがなく、かつ受信感度を向上させることが可能となる。
また、変調信号を送信する第2の無線システムの送信出力を検出することで、送信状態となった時点でシングルブランチ受信状態であっても送信出力が所定値以下であればシングルブランチ受信を継続するので、不要にダイバーシチ受信が起動することがなく、省電力化が図れる。
本発明の実施の形態1に係る無線端末の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の第1の受信部の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の第1の受信部におけるBPFの特性を示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の第1の無線システムの受信部における妨害波D/U比とBERの関係を示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末における受信モードに対する電源制御内容を示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の動作を説明するためのフロー図 本発明の実施の形態1に係る無線端末における送信タイミング信号と受信モード判定のタイミングを示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末における入力C/N比とBERの関係を示す図 本発明の実施の形態2に係る無線端末の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る無線端末における送信レベル信号と受信モードの状態を示す図 従来のダイバーシチ受信装置の概略構成を示すブロック図 従来のダイバーシチ受信装置におけるフィルタ減衰量を説明するための図
符号の説明
101 第1のアンテナ
102 第2のアンテナ
103 第3のアンテナ
104 第1の無線システムの受信部
105 第2の無線システムの送信部
106 送信信号制御部
107 第1の受信部
108 第2の受信部
109 第1の位相検波部
110 第2の位相検波部
111 合成部
112 復調復号部
113 受信状態検出部
114 制御部
115 第1の変調部
116 第1の送信部
201 バンドパスフィルタ
202 RFアンプ
203 ローカル発振器
204 ミキサ
205 ローパスフィルタ
206 IFアンプ
207 A/D変換器
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線端末の概略構成を示すブロック図である。同図において、本実施の形態の無線端末は、携帯電話と地上ディジタル受信機を搭載したものであり、地上ディジタル受信機の受信部である第1の無線システムの受信部(ダイバーシチ受信装置)104と、携帯電話の送信部である第2の無線システムの送信部105と、第2の無線システムの送信部105の送信制御を行う送信信号制御部106とを備えて構成される。
第1の無線システムの受信部104は、第1のアンテナ101、第2のアンテナ102、第1の受信部107、第2の受信部108、第1の位相検波部109、第2の位相検波部110、合成部111、復調復号部112、受信状態検出部(請求項における受信品質検出部に相当する)113及び制御部(請求項における送信制御信号検出部を含む)114を備えて構成される。第2の無線システムの送信部105は、第3のアンテナ103、第1の変調部115及び第1の送信部116を備えて構成される。なお、この図において、符号S117は送信タイミング信号、符号S119は第1の変調信号、符号S120は第2の変調信号を示している。
図2は、第1の無線システムの受信部104の第1の受信部107の概略構成を示すブロック図である。同図において、第1の受信部107は、バンドパスフィルタ(以下BPFと呼ぶ)201により受信帯域外信号を除去し、RFアンプ202にて受信信号を増幅し、ローカル発振器203の正弦波信号とRFアンプ202の出力信号とをミキサ204にて乗算して周波数変換を行う。そして、ミキサ204の出力信号をローパスフィルタ(LPF)205に入力してチャンネル選択を行い、IFアンプ206にて増幅する。そして、増幅した信号をA/D変換器207にてディジタル信号に変換して出力する。BPF201は、受信帯域外妨害波信号を除去するために挿入されている。なお、第2の受信部108も第1の受信部107と同様の構成となっている。
図3は、第1の受信部107のBPF201の減衰特性を示す図である。同図において、横軸は周波数、縦軸は減衰量を表している。符号301は受信帯域(通過域)、符号302は妨害帯域(減衰域)、符号303は通常のシングル受信にて必要とされるBPFの減衰特性(第1の減衰特性)、符号304はダイバーシチ受信による利得を考慮した減衰特性(第2の減衰特性)、符号305は第1の減衰特性303にて妨害帯域302で得られる第1の減衰量を示している。符号306は第2の減衰特性304にて妨害帯域302で得られる第2の減衰量、符号307は第1の減衰量305と第2の減衰量306の減衰量差、符号308は減衰量0dBのラインを示している。符号309は第1の減衰特性303の受信帯域301における第1の挿入損失、符号310は第2の妨害特性304の受信帯域301における第2の挿入損失、符号311は第1の妨害特性の受信帯域の高いチャンネルにおける第3の挿入損失を示している。図3に示す第1の減衰特性からBPF201において、の減衰特性は、妨害帯域302における受信感度の劣化無く受信するためには、第1の減衰量305だけ減衰させる必要がある。そこで、本構成では、第2の減衰特性304となるよう、ダイバーシチ利得分(減衰量差307)だけ妨害帯域302の減衰量を緩和することで、減衰量を第2の減衰量306となるように構成し、挿入損失を第2の挿入損失310と小さくしている。したがって、本構成では、ダイバーシチ受信を見込んで、シングル受信時に必要となるフィルタの減衰量を減少させるよう構成することで、BPFなどの挿入損失を抑えることができる。これにより、受信機の雑音指数などの劣化を抑え、受信感度を改善することができる。
図4は、合成ダイバーシチ受信及びシングルブランチ受信における希望波と妨害波の比(以下D/U比と略記)と、受信品質(ビットエラーレート:以下BERと略記)とを示す図である。同図において、横軸はD/U比、縦軸はBERを表している。符号401はシングルブランチ受信時のD/U比とBERの特性を示し、符号402はダイバーシチ受信時のD/U比とBERの特性を示している。基準受信品質を符号403で示す値とした場合、シングルブランチ受信401で基準受信品質403を得るためには第2の許容妨害波比405のD/U比以上である必要がある。また、ダイバーシチ受信402で基準受信品質403を得るためには第1の許容妨害波比404のD/U比以上である必要がある。第2の許容妨害波比404から第1の許容妨害波比405を減算した値をここではダイバーシチ利得と言う。この合成ダイバーシチにおいては、ダイバーシチ利得分だけ妨害波耐性が改善する特性を示す。
次に、上記構成の無線端末の動作を説明する。第1の変調信号S119を受信可能な第1の無線システムの受信部104において、第1のアンテナ101、第2のアンテナ102はそれぞれ第1の受信部107、第2の受信部108に接続されており、受信した第1の変調信号S119はそれぞれ第1の受信部107、第2の受信部108に入力される。第1の受信部107に入力された変調信号S119は周波数変換されてベースバンドディジタル信号として出力され、第1の位相検波部109に入力される。また、第2の受信部108入力された変調信号S119は周波数変換されてベースバンドディジタル信号として出力され、第2の位相検波部110に入力される。
第1の位相検波部109及び第2位相検波部110に入力されたディジタルベースバンド信号は、互いの位相が揃うように一方の位相を他方の位相に合わせた信号が出力され、合成部111に同相合成が行われる。そして、合成部111からの合成出力信号が復調復号部112に入力されて、復調、復号された後、復調信号(データ)として受信状態検出部113に入力される。受信状態検出部113には、復調信号の入力と同時に第1の受信部107及び第2の受信部108の受信信号情報が入力され、受信品質や受信CNRが計算される。受信状態検出部113で計算された結果は制御部114に入力される。
一方、第2の変調信号S120を送信する第2の無線システムの送信部105では、第1の変調部115にて被変調データが変調されてアナログ信号が出力され、第1の送信部116に入力される。そして、第1の送信部116にて周波数変換されて第3のアンテナ103から第2の変調信号S120として出力される。送信信号制御部106は、第2の無線システムの送信部105への送信タイミング信号S117を、トリガとして制御部114に入力する。制御部114は、送信信号制御部106からの送信タイミング信号S117と受信状態検出部113の出力結果に基づいて、第1の受信部107と第1の位相検波部109及び第2の受信部108と第2の位相検波部110の電源を制御する。
本実施の形態の無線端末の受信動作としては、第2の無線システムの送信部105が第3のアンテナ103を経由して第2の変調信号S120の送信を行わない通常モード、第2の無線システムの送信部105が第3のアンテナ103を経由して第2の変調信号S120の送信を行う送信モードが存在し、本制御は送信信号制御部106からの送信タイミング信号S117を元に第2の無線システム送信部105が行う。また、第1の無線システムの受信部104には第1のシングルブランチ受信モード、第2のシングルブランチ受信モード、ダイバーシチ受信モードが存在する。図5はこれら3受信モードの電源状態を示す図である。
第1のシングルブランチ受信モードにおいて、制御部114は、第1の受信部107、第1の位相検波部109の電源がON状態で、第2の受信部108、第2の位相検波部110の電源がOFF状態となるよう電源制御を行う。第2のシングルブランチ受信モードにおいて、制御部114は、第2の受信部108、第2の位相検波部110の電源がON状態で、第1の受信部107、第1の位相検波部109の電源がOFF状態となるよう電源制御を行う。ダイバーシチ受信モードにおいて、制御部114は、第1の受信部107、第2の受信部108、第1の位相検波部109、第2の位相検波部110の電源がON状態となるよう電源制御を行う。
図6は、本実施の形態の無線端末の状態制御を示すフロー図である。同図において、制御部114は、第2の無線システムの送信部105が送信しているかどうかを、送信タイミング信号S117を送信信号制御部106から入手し、動作モードの判定を行い、送信モードか通常モードかの判定を行う(ステップS101)。通常モードの場合、制御部114は、現在の受信モードが、第1のシングルブランチ受信モード、第2のシングルブランチ受信モード、ダイバーシチ受信モードのどの受信モードかの判定を行い(ステップS102)、第1のシングルブランチ受信モードあるいは第2のシングル受信モードの場合は、受信状態検出部113によって得られた計算結果を元に閾値計算を行う(ステップS103)。そして、閾値判定を行い(ステップS104)、判定結果がシングルブランチ受信継続の判定であれば再度ステップS101に戻る。
一方、ステップS104においてダイバーシチ受信と判定した場合、制御部114は、ダイバーシチ受信モードの電源制御を行い(ステップS105)(電源制御の制御方法は図5参照)、ステップS101に戻る。現在の受信モードがダイバーシチ受信モードの場合は、受信状態検出部113によって得られた計算結果を元に閾値を計算し(ステップS106)、ダイバーシチ受信を継続するか、シングルブランチ受信モードに移行するかを判定する(ステップS107)。シングルブランチ受信モードに移行すると判定すると、ブランチ判定を行い(ステップS108)、制御部114で電源をOFF制御するブランチを選択する。ステップS108において第1のシングル受信モードと判定した場合、第1のシングルブランチ受信モードへ移行するよう制御部114は電源制御を行う(ステップS109)。一方、ステップS108において第2のシングル受信モードと判定した場合、第2のシングルブランチ受信モードへ移行するよう制御部114は電源制御を行う(ステップS110)。電源制御後はそれぞれステップS101へ戻る。
一方、ステップS101において送信モードと判定した場合、現在の受信モードがダイバーシチ受信モードかシングルブランチ受信モードかを判定する(ステップS111)。ダイバーシチ受信モードの場合はステップS101に戻る。シングルブランチ受信モードの場合は第1のシングル受信モードかどうかの判定を行い(ステップS112)、第1のシングル受信モードの場合は、第2の受信部108と第2の位相検波部110の電源をONするよう制御部114の電源制御を行う(ステップS113)。第2のシングル受信モードの場合は、第1の受信部107と第1の位相検波部109の電源をONするよう制御部114の電源制御を行い(ステップS114)、再びステップS101へ戻る。
図7は、動作モード判定を示す図である。同図において、符号701は送信信号制御部106から出力され制御部114に入力される送信タイミング信号(送信タイミング信号S117に相当する)、符号702は受信モード判定信号、符号703は送信開始時刻、符号704は送信終了時刻、符号705は送信期間、符号706は第2の無線システムの送信部105の送信ON状態、符号707は第2の無線システムの送信部105の送信OFF状態、符号708は送信モードON状態、符号709は通常モードON状態を表している。この図に示す通り、送信タイミング信号701が送信ON状態になると同時に受信モード判定信号702が通常モード709から送信モード708に変化し、結果として第1の無線システムの受信部104がダイバーシチ受信モードになる。
図6における判定に関して、ステップS104、ステップS107に関して、例えば図8に示すような制御を行う。図8を用いて説明を行う。同図において、符号801はシングルブランチ受信時のC/N比とBER特性カーブ、符号802はダイバーシチ受信時のC/N比とBER特性カーブ、符号803は復調信号がある一定の受信品質となる基準受信品質、符号804はシングルブランチ受信時に基準受信品質を得るための必要となる第1のC/N比、符号805はダイバーシチ受信時に基準受信品質を得るための必要となる第2のC/N比を示している。
例えば、第1のC/N比804以上のC/Nが受信装置に入力された場合、BERは基準受信品質803以下となるが、一方で第1のC/N比804以下の入力C/N比であるとすると、シングルブランチ受信801では、BERは基準受信品質以上となり、データに信頼性が無くなる。一方、ダイバーシチ受信の場合、第2のC/N比805以上の入力C/N比であれば、BERは基準受信品質以下となり、本装置の入力C/N比が第2のC/N比805から第1のC/N比804まではダイバーシチ受信802、第1のC/N比以上の入力C/N比であればシングルブランチ受信801となるように制御を行えば、効率よくダイバーシチ受信を行うことができ、消費電流を削減することが可能である。
このような動作を行うダイバーシチ受信装置は、シングルブランチ受信、ダイバーシチ受信において(第1の挿入損失)−(第2の挿入損失)分の感度改善が見られる。また、UHF帯のような広帯域信号受信装置において、高い受信チャンネルの場合のフィルタ改善量についてもBPF201の妨害帯域302の減衰量を小さくすることで挿入損失が小さくなり、感度が改善する。更に、事前に送信信号制御部106から送信タイミング信号S117を得ることで、不要な誤りを抑えつつ、ダイバーシチ受信モードへ受信モードを移行することが可能である。
このように本実施の形態の無線端末によれば、第1の無線システムの受信部104であるダイバーシチ受信装置において、復調結果を元に受信品質を検出し、第2の無線システムの送信部105が送信状態となったときにダイバーシチ受信状態であれば、受信品質の如何に拘わらずそのままダイバーシチ受信を継続し、第2の無線システムの送信部105が送信状態となったときにシングルブランチ受信であれば受信品質に応じてダイバーシチ受信を起動するので、受信誤りがなくかつシングルブランチ受信時及びダイバーシチ受信時ともに受信感度向上が図れる。
また、第2の無線システムの送信部105が送信状態となってもダイバーシチ受信を起動することによってダイバーシチ利得が得られるので、受信感度の向上が図れる分、第2の無線システムの送信部105から送信される信号に対する妨害波除去フィルタの減衰量を減少させることができ、受信感度の向上が図れる。
なお、本実施の形態では、受信機能を有した第1の無線システムの受信部104と、送信機能を有した第2の無線システムの送信部105は、それぞれ異なる第1の変調信号S119、第2の変調信号S120をモデルとして説明を行ったが、第1の変調信号と第2の変調信号は同じものであっても良い。
また、本実施の形態では、第2の無線システムの送信部105のアンテナ103及び第1の送信部116、第1の変調部115の数を1個として説明を行ったが、これに限定するものではない。
また、合成部111における合成時において、位相合成後のS/N比が最大となるように一方の信号に重みをつけて、最大比合成を行っても良い。
また、図3においては図2におけるBPF201の減衰特性を例にとって減衰量差307をダイバーシチ利得に設定したが、図2におけるBPF201からIFアンプ206までの減衰特性として考えても良い。その場合においても、妨害帯域302における減衰量の殆どが図2におけるBPF201による減衰であり、本構成を利用することで挿入損失が減少し、受信感度が改善する。
また、図6における閾値計算ステップS103及び閾値計算ステップS106は、第1の無線システムの受信部104における復調復号部112から得られる情報を元に計算を行うが、本実施の形態ではBERにて説明を行ったが、フェージング周波数、受信C/N比を用いるか、またそれらを組み合わせて用いても良い。
また、送信タイミング信号S117を送信する送信信号制御部106は、DSP(Digital Signal Processor)などのデバイスに含まれることが多い。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図9は、本発明の実施の形態2に係る無線端末の概略構成を示すブロック図である。なお、この図において前述した図1(実施の形態1)と同様の機能を有するブロックについては同様の符号を与えている。
図9において、送信信号制御部106は、送信タイミング信号S117に加え、現在送信している電力に応じて出力する送信レベル信号S118を制御部(請求項における送信レベル信号検出部を含む)114に入力する。図10は、送信レベル信号S118の出力信号と受信モードの変化を示す図である。同図において、横軸は送信レベル信号、縦軸は受信モードを表しており、受信モードは送信モード1001と通常モード1002の2状態が存在する。符号1003は通常モード1002から送信モード1001に変化する起動開始レベルで、起動開始レベル1003以上の送信レベル信号が入力された場合は送信モード1001になる。また、符号1004は送信レベル信号S118が想定している最大レベルの場合の値である。以上のような構成、動作を行い、起動開始レベル1003を(想定最大レベル1004)−(ダイバーシチ利得1005)と設定することで、第2の無線システムの送信部105が送信している場合においても、不要にダイバーシチ起動になることが無くなり、省電力化が図れる。
すなわち、第2の無線システムの送信部105の送信出力を検出し、該送信部105が送信状態となったときにシングルブランチ受信状態であっても第2の無線システムの送信部105の出力が所定値以下であればダイバーシチ受信を起動せずそのままシングルブランチ受信を継続するので、不要なダイバーシチ起動を抑えることができることから省電力化が図れる。
本発明は、受信誤りがなくダイバーシチ起動を行うことができるとともに、感度を向上させることができるといった効果を有し、携帯電話と地上ディジタル受信機などの複数の無線システムが搭載された無線端末などへの適用が可能である。
本発明は、携帯無線端末や地上ディジタル放送受信機などの複数の無線システムを搭載した無線端末に用いて好適なダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法に関する。
近年、1つの携帯無線端末に通信や地上ディジタル放送など複数種類の無線システムを搭載した所謂無線端末が普及してきている。
また、携帯無線端末は市街地等の歩行だけでなく、電車や自動車による移動時においても使用されるため、マルチパスフェージングの影響を受けやすく安定した受信が難しいことから、マルチパスフェージング補償技術が採用されている。この問題を解決する手段として従来より、マルチパスフェージング補償技術として、ダイバーシチ受信がある(例えば、非特許文献1及び非特許文献2参照)。
ダイバーシチ受信方式には、大きく分けて選択ダイバーシチ方式と合成ダイバーシチ方式がある。選択ダイバーシチ方式は、ダイバーシチ効果が低く、十分な通信品質が得られず、また受信系統が1系統しかないために信頼性も低い。これに対して、合成ダイバーシチ方式は、受信系統が2系統あるためダイバーシチ効果が高く、十分な通信品質が得られ信頼性が高い。しかしながら、受信系統が2系統あることから、選択ダイバーシチ方式と比べて回路規模及び消費電力が2倍となり、その分コストが嵩むという課題がある。従来、合成ダイバーシチ方式で消費電力の低減を図ったものとして、合成ダイバーシチ受信を受信品質(例えば、BER(Bit Error Rate)やPER(Packet Error Rate))に応じて適応的に起動させ、シングルブランチ受信モードとダイバーシチ受信モードを適応的に切替る適応制御型がある(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。適応制御型のダイバーシチ受信装置は、受信品質が劣化した場合にダイバーシチ起動を行うので、消費電力の低減が図れ、省電力化を必要とする携帯無線端末に好適である。
図11は、複数のアンテナを選択して受信性能を向上させる従来のダイバーシチ受信装置の概略構成を示すブロック構成図である。同図に示すダイバーシチ受信装置は、第1のアンテナ1101と、第2のアンテナ1102と、第1のチューナ部1103と、第2のチューナ部1104と、第1の復調部1105と、第2の復調部1106と、合成部1107と、受信電界検出部1108と、フェージングピッチ検出部1109と、合成停止判定部1110とから構成される。
第1のアンテナ1101及び第2のアンテナ1102は、ダイバーシチアンテナとして動作する。第1のチューナ部1103及び第2のチューナ部1104は、第1のアンテナ1101、第2のアンテナ1102からの受信信号から所望のチャンネルの選局を行う。第1の復調部1105及び第2の復調部1106は、第1のチューナ部1103、第2のチューナ部1104からの信号の復調を行う。合成部1107は、第1の復調部1105、第2の復調部1106からの信号を合成したものを復調データとして出力する。受信電界検出部1108は、第1の復調部1105及び第2の復調部1106の信号から電界強度値を算出し出力する。フェージングピッチ検出部1109は、受信電界検出部1108からの電界強度値よりフェージング周波数を検出する。合成停止判定部1110は、フェージングピッチ検出部1109の値より合成を停止させるのに最適な閾値を算出し、受信電界検出部1108からの電界強度値が閾値を満たしていることを判断した後、合成部1107に停止を命令する。以上の構成及び動作にて受信電界強度、受信品質、フェージング周波数に応じて適応的にダイバーシチ受信とシングルブランチ受信を切替えることで、低消費電力化を実現している。
一方、携帯無線端末や地上ディジタル放送受信機などの複数の無線システムを搭載した無線端末は、ある無線システム(例えば、地上ディジタル放送)の受信部において、他の無線システム(例えば、携帯電話通信)の送信部が送信した信号によって受信信号が抑圧されないように、BPF(Band Pass Filter)等の妨害波信号除去フィルタを設けている(例えば、非特許文献3参照)。なお、ある無線システムの受信部側からみれば、他の無線システムの送信部が送信した信号は妨害信号となる。
特開2000−357983号公報 特開平8−223108号公報 三瓶政一著,「ディジタルワイヤレス伝送技術」,(株)ピアソン・エデュケーション,2002年9月1日,p.146−154 斉藤洋一著,「ディジタル無線通信の変復調」,電子情報通信学会,1996年2月10日,p.189−193 Behzad Razavi著,「RFマイクロエレクトロニクス」,丸善株式会社,2002年3月25日,p.129−133
ところで、従来のダイバーシチ受信装置は、以下に示す問題がある。
・受信品質の劣化を確認してからダイバーシチ受信を起動するようにしているが、受信品質の劣化を確認してからの起動ではタイミング的に遅くなるので、データ誤り(受信誤りとも言う)が発生し易い。なお、受信品質の劣化前にダイバーシチ起動を行うと、それだけ動作時間が長くなり、消費電力が増加する。
・複数の無線システムを搭載する無線端末に適用する場合、ある無線システムの受信部からの受信信号が他の無線システムの送信部から送信された信号によって抑圧されないように、BPF等の妨害波信号除去フィルタを設けるようにしているが、妨害波信号を抑圧するために必要な減衰量を確保するため、受信帯域内においても挿入損失が発生し、受信機のNF(Noise Figure、雑音指数)を劣化させる。結果として受信感度が劣化する。一般的に、妨害波を抑圧するための減衰量を大きくすると受信帯域内の挿入損失が大きくなる傾向にあり、受信帯域外減衰量と受信帯域内挿入損失はトレードオフの関係にある。
図12は、受信帯域外減衰量と受信帯域内挿入損失の関係を示す図である。同図において、横軸は周波数、縦軸は減衰量を示す。符号1201は受信帯域(通過域)、符号1202は妨害帯域(減衰域)、符号1203は第1の減衰特性、符号1204は第1の減衰特性にて妨害帯域で得られる第1の減衰量、符号1205は第1の減衰特性の受信帯域における第1の挿入損失、符号1206は第1の減衰特性の受信帯域における高いチャンネルの挿入損失、符号1207は減衰量0dBのラインを意味している。例えば、地上テレビジョン放送などの広帯域無線システムの場合、帯域内で挿入損失を確保しつつ、帯域外の減衰量を確保するのは困難で、受信帯域1201における高いチャンネル側の第2の挿入損失1206が、低いチャンネル側の第1の挿入損失1205に比べ大きくなり、チャンネル間のNFに差が発生し、結果として感度に差が発生してしまい、高いチャンネル側で受信感度劣化が発生してしまう。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、受信誤りがなくダイバーシチ起動を行うことができるとともに、感度を向上させることができるダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法を提供することを目的とする。
上記目的は下記構成及び方法により達成される。
本発明のダイバーシチ受信装置は、第1の無線システムと第2の無線システムを搭載した無線端末の前記第1の無線システムに用いられるダイバーシチ受信装置において、前記第1の無線システムの受信品質を検出する受信品質検出部と、前記第2の無線システムを送信状態とする送信制御信号を検出する送信制御信号検出部と、前記送信制御信号が検出された時点で前記第1の無線システムがダイバーシチ受信状態である場合にはダイバーシチ受信を継続し、前記送信制御信号が検出された時点で前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態である場合には受信品質に応じて合成ダイバーシチ受信を起動する制御部と、を備える。
本発明のダイバーシチ受信装置は、前記第2の無線システムの送信出力に応じた送信レベル信号を検出する送信レベル信号検出部を備え、前記制御部は、前記送信制御信号が検出された時点でシングルブランチ受信状態でかつ、前記送信レベル信号が所定値以下であればシングルブランチ受信を継続する。
本発明の無線端末は、第1の無線システムとして地上ディジタル放送受信機を、第2の無線システムとして携帯電話用受信機を搭載した無線端末において、本発明のダイバーシチ受信装置を備える。
本発明の無線端末は、第2の無線システムにおける受信フィルタの減衰量をダイバーシチ受信時のダイバーシチ利得分だけ減少した減衰量となるよう構成した。
本発明のダイバーシチ受信方法は、ダイバーシチ受信機能を有する第1の無線システムと変調信号を送信する第2の無線システムとが同一機器内に存在する場合のダイバーシチ受信方法において、前記第1の無線システムの復調結果を元に受信品質を検出し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがダイバーシチ受信状態であればダイバーシチ受信を継続し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態であれば受信品質に応じてダイバーシチ受信を起動する。
本発明のダイバーシチ受信方法は、前記第2の無線システムの送信出力を検出し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態でかつ前記第2の無線システムの送信出力が所値以下の場合にシングルブランチ受信を継続する。
本発明のダイバーシチ受信装置は、第2の無線システムを送信状態とする送信制御信号を元に事前にダイバーシチ起動を行うので、受信誤りがなく、かつ受信感度を向上させることが可能となる。
また、変調信号を送信する無線システムの送信出力に応じた送信レベル信号を検出することで、送信制御信号が検出された時点でシングルブランチ受信状態かつ送信レベル信号が所定値以下であればシングルブランチ受信を継続するので、不要にダイバーシチ受信が起動することがなく、省電力化が図れる。
本発明の無線端末は、本発明のダイバーシチ受信装置を備えているので、上述した効果と同様の効果が得られる。
また、第2の無線システムが送信状態となってもダイバーシチ受信を起動することによってダイバーシチ利得が得られるので、受信感度の向上が図れる分、第2の無線システムの受信フィルタの減衰量を減少させることができる。
本発明のダイバーシチ受信方法は、変調信号を送信する第2の無線システムが送信状態となったときにダイバーシチ起動を行うので、受信誤りがなく、かつ受信感度を向上させることが可能となる。
また、変調信号を送信する第2の無線システムの送信出力を検出することで、送信状態となった時点でシングルブランチ受信状態であっても送信出力が所定値以下であればシングルブランチ受信を継続するので、不要にダイバーシチ受信が起動することがなく、省電力化が図れる。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線端末の概略構成を示すブロック図である。同図において、本実施の形態の無線端末は、携帯電話と地上ディジタル受信機を搭載したものであり、地上ディジタル受信機の受信部である第1の無線システムの受信部(ダイバーシチ受信装置)104と、携帯電話の送信部である第2の無線システムの送信部105と、第2の無線システムの送信部105の送信制御を行う送信信号制御部106とを備えて構成される。
第1の無線システムの受信部104は、第1のアンテナ101、第2のアンテナ102、第1の受信部107、第2の受信部108、第1の位相検波部109、第2の位相検波部110、合成部111、復調復号部112、受信状態検出部(請求項における受信品質検出部に相当する)113及び制御部(請求項における送信制御信号検出部を含む)114を備えて構成される。第2の無線システムの送信部105は、第3のアンテナ103、第1の変調部115及び第1の送信部116を備えて構成される。なお、この図において、符号S117は送信タイミング信号、符号S119は第1の変調信号、符号S120は第2の変調信号を示している。
図2は、第1の無線システムの受信部104の第1の受信部107の概略構成を示すブロック図である。同図において、第1の受信部107は、バンドパスフィルタ(以下BPFと呼ぶ)201により受信帯域外信号を除去し、RFアンプ202にて受信信号を増幅し、ローカル発振器203の正弦波信号とRFアンプ202の出力信号とをミキサ204にて乗算して周波数変換を行う。そして、ミキサ204の出力信号をローパスフィルタ(LPF)205に入力してチャンネル選択を行い、IFアンプ206にて増幅する。そして、増幅した信号をA/D変換器207にてディジタル信号に変換して出力する。BPF201は、受信帯域外妨害波信号を除去するために挿入されている。なお、第2の受信部108も第1の受信部107と同様の構成となっている。
図3は、第1の受信部107のBPF201の減衰特性を示す図である。同図において、横軸は周波数、縦軸は減衰量を表している。符号301は受信帯域(通過域)、符号302は妨害帯域(減衰域)、符号303は通常のシングル受信にて必要とされるBPFの減衰特性(第1の減衰特性)、符号304はダイバーシチ受信による利得を考慮した減衰特性(第2の減衰特性)、符号305は第1の減衰特性303にて妨害帯域302で得られる第1の減衰量を示している。符号306は第2の減衰特性304にて妨害帯域302で得られる第2の減衰量、符号307は第1の減衰量305と第2の減衰量306の減衰量差、符号308は減衰量0dBのラインを示している。符号309は第1の減衰特性303の受信帯域301における第1の挿入損失、符号310は第2の妨害特性304の受信帯域301における第2の挿入損失、符号311は第1の妨害特性の受信帯域の高いチャンネルにおける第3の挿入損失を示している。図3に示す第1の減衰特性からBPF201において、の減衰特性は、妨害帯域302における受信感度の劣化無く受信するためには、第1の減衰量305だけ減衰させる必要がある。そこで、本構成では、第2の減衰特性304となるよう、ダイバーシチ利得分(減衰量差307)だけ妨害帯域302の減衰量を緩和することで、減衰量を第2の減衰量306となるように構成し、挿入損失を第2の挿入損失310と小さくしている。したがって、本構成では、ダイバーシチ受信を見込んで、シングル受信時に必要となるフィルタの減衰量を減少させるよう構成することで、BPFなどの挿入損失を抑えることができる。これにより、受信機の雑音指数などの劣化を抑え、受信感度を改善することができる。
図4は、合成ダイバーシチ受信及びシングルブランチ受信における希望波と妨害波の比(以下D/U比と略記)と、受信品質(ビットエラーレート:以下BERと略記)とを示す図である。同図において、横軸はD/U比、縦軸はBERを表している。符号401はシングルブランチ受信時のD/U比とBERの特性を示し、符号402はダイバーシチ受信時のD/U比とBERの特性を示している。基準受信品質を符号403で示す値とした場合、シングルブランチ受信401で基準受信品質403を得るためには第2の許容妨害波比405のD/U比以上である必要がある。また、ダイバーシチ受信402で基準受信品質403を得るためには第1の許容妨害波比404のD/U比以上である必要がある。第2の許容妨害波比404から第1の許容妨害波比405を減算した値をここではダイバーシチ利得と言う。この合成ダイバーシチにおいては、ダイバーシチ利得分だけ妨害波耐性が改善する特性を示す。
次に、上記構成の無線端末の動作を説明する。第1の変調信号S119を受信可能な第1の無線システムの受信部104において、第1のアンテナ101、第2のアンテナ102はそれぞれ第1の受信部107、第2の受信部108に接続されており、受信した第1の変調信号S119はそれぞれ第1の受信部107、第2の受信部108に入力される。第1の受信部107に入力された変調信号S119は周波数変換されてベースバンドディジタル信号として出力され、第1の位相検波部109に入力される。また、第2の受信部108入力された変調信号S119は周波数変換されてベースバンドディジタル信号として出力され、第2の位相検波部110に入力される。
第1の位相検波部109及び第2位相検波部110に入力されたディジタルベースバンド信号は、互いの位相が揃うように一方の位相を他方の位相に合わせた信号が出力され、合成部111に同相合成が行われる。そして、合成部111からの合成出力信号が復調復号部112に入力されて、復調、復号された後、復調信号(データ)として受信状態検出部113に入力される。受信状態検出部113には、復調信号の入力と同時に第1の受信部107及び第2の受信部108の受信信号情報が入力され、受信品質や受信CNRが計算される。受信状態検出部113で計算された結果は制御部114に入力される。
一方、第2の変調信号S120を送信する第2の無線システムの送信部105では、第1の変調部115にて被変調データが変調されてアナログ信号が出力され、第1の送信部116に入力される。そして、第1の送信部116にて周波数変換されて第3のアンテナ103から第2の変調信号S120として出力される。送信信号制御部106は、第2の無線システムの送信部105への送信タイミング信号S117を、トリガとして制御部114に入力する。制御部114は、送信信号制御部106からの送信タイミング信号S117と受信状態検出部113の出力結果に基づいて、第1の受信部107と第1の位相検波部109及び第2の受信部108と第2の位相検波部110の電源を制御する。
本実施の形態の無線端末の受信動作としては、第2の無線システムの送信部105が第3のアンテナ103を経由して第2の変調信号S120の送信を行わない通常モード、第2の無線システムの送信部105が第3のアンテナ103を経由して第2の変調信号S120の送信を行う送信モードが存在し、本制御は送信信号制御部106からの送信タイミング信号S117を元に第2の無線システム送信部105が行う。また、第1の無線システムの受信部104には第1のシングルブランチ受信モード、第2のシングルブランチ受信モード、ダイバーシチ受信モードが存在する。図5はこれら3受信モードの電源状態を示す図である。
第1のシングルブランチ受信モードにおいて、制御部114は、第1の受信部107、第1の位相検波部109の電源がON状態で、第2の受信部108、第2の位相検波部110の電源がOFF状態となるよう電源制御を行う。第2のシングルブランチ受信モードにおいて、制御部114は、第2の受信部108、第2の位相検波部110の電源がON状態で、第1の受信部107、第1の位相検波部109の電源がOFF状態となるよう電源制御を行う。ダイバーシチ受信モードにおいて、制御部114は、第1の受信部107、第2の受信部108、第1の位相検波部109、第2の位相検波部110の電源がON状態となるよう電源制御を行う。
図6は、本実施の形態の無線端末の状態制御を示すフロー図である。同図において、制御部114は、第2の無線システムの送信部105が送信しているかどうかを、送信タイミング信号S117を送信信号制御部106から入手し、動作モードの判定を行い、送信モードか通常モードかの判定を行う(ステップS101)。通常モードの場合、制御部114は、現在の受信モードが、第1のシングルブランチ受信モード、第2のシングルブランチ受信モード、ダイバーシチ受信モードのどの受信モードかの判定を行い(ステップS102)、第1のシングルブランチ受信モードあるいは第2のシングル受信モードの場合は、受信状態検出部113によって得られた計算結果を元に閾値計算を行う(ステップS103)。そして、閾値判定を行い(ステップS104)、判定結果がシングルブランチ受信継続の判定であれば再度ステップS101に戻る。
一方、ステップS104においてダイバーシチ受信と判定した場合、制御部114は、ダイバーシチ受信モードの電源制御を行い(ステップS105)(電源制御の制御方法は図5参照)、ステップS101に戻る。現在の受信モードがダイバーシチ受信モードの場合は、受信状態検出部113によって得られた計算結果を元に閾値を計算し(ステップS106)、ダイバーシチ受信を継続するか、シングルブランチ受信モードに移行するかを判定する(ステップS107)。シングルブランチ受信モードに移行すると判定すると、ブランチ判定を行い(ステップS108)、制御部114で電源をOFF制御するブランチを選択する。ステップS108において第1のシングル受信モードと判定した場合、第1のシングルブランチ受信モードへ移行するよう制御部114は電源制御を行う(ステップS109)。一方、ステップS108において第2のシングル受信モードと判定した場合、第2のシングルブランチ受信モードへ移行するよう制御部114は電源制御を行う(ステップS110)。電源制御後はそれぞれステップS101へ戻る。
一方、ステップS101において送信モードと判定した場合、現在の受信モードがダイバーシチ受信モードかシングルブランチ受信モードかを判定する(ステップS111)。ダイバーシチ受信モードの場合はステップS101に戻る。シングルブランチ受信モードの場合は第1のシングル受信モードかどうかの判定を行い(ステップS112)、第1のシングル受信モードの場合は、第2の受信部108と第2の位相検波部110の電源をONするよう制御部114の電源制御を行う(ステップS113)。第2のシングル受信モードの場合は、第1の受信部107と第1の位相検波部109の電源をONするよう制御部114の電源制御を行い(ステップS114)、再びステップS101へ戻る。
図7は、動作モード判定を示す図である。同図において、符号701は送信信号制御部106から出力され制御部114に入力される送信タイミング信号(送信タイミング信号S117に相当する)、符号702は受信モード判定信号、符号703は送信開始時刻、符号704は送信終了時刻、符号705は送信期間、符号706は第2の無線システムの送信部105の送信ON状態、符号707は第2の無線システムの送信部105の送信OFF状態、符号708は送信モードON状態、符号709は通常モードON状態を表している。この図に示す通り、送信タイミング信号701が送信ON状態になると同時に受信モード判定信号702が通常モード709から送信モード708に変化し、結果として第1の無線システムの受信部104がダイバーシチ受信モードになる。
図6における判定に関して、ステップS104、ステップS107に関して、例えば図8に示すような制御を行う。図8を用いて説明を行う。同図において、符号801はシングルブランチ受信時のC/N比とBER特性カーブ、符号802はダイバーシチ受信時のC/N比とBER特性カーブ、符号803は復調信号がある一定の受信品質となる基準受信品質、符号804はシングルブランチ受信時に基準受信品質を得るための必要となる第1のC/N比、符号805はダイバーシチ受信時に基準受信品質を得るための必要となる第2のC/N比を示している。
例えば、第1のC/N比804以上のC/Nが受信装置に入力された場合、BERは基準受信品質803以下となるが、一方で第1のC/N比804以下の入力C/N比であるとすると、シングルブランチ受信801では、BERは基準受信品質以上となり、データに信頼性が無くなる。一方、ダイバーシチ受信の場合、第2のC/N比805以上の入力C/N比であれば、BERは基準受信品質以下となり、本装置の入力C/N比が第2のC/N比805から第1のC/N比804まではダイバーシチ受信802、第1のC/N比以上の入力C/N比であればシングルブランチ受信801となるように制御を行えば、効率よくダイバーシチ受信を行うことができ、消費電流を削減することが可能である。
このような動作を行うダイバーシチ受信装置は、シングルブランチ受信、ダイバーシチ受信において(第1の挿入損失)−(第2の挿入損失)分の感度改善が見られる。また、UHF帯のような広帯域信号受信装置において、高い受信チャンネルの場合のフィルタ改善量についてもBPF201の妨害帯域302の減衰量を小さくすることで挿入損失が小さくなり、感度が改善する。更に、事前に送信信号制御部106から送信タイミング信号S117を得ることで、不要な誤りを抑えつつ、ダイバーシチ受信モードへ受信モードを移行することが可能である。
このように本実施の形態の無線端末によれば、第1の無線システムの受信部104であるダイバーシチ受信装置において、復調結果を元に受信品質を検出し、第2の無線システムの送信部105が送信状態となったときにダイバーシチ受信状態であれば、受信品質の如何に拘わらずそのままダイバーシチ受信を継続し、第2の無線システムの送信部105が送信状態となったときにシングルブランチ受信であれば受信品質に応じてダイバーシチ受信を起動するので、受信誤りがなくかつシングルブランチ受信時及びダイバーシチ受信時ともに受信感度向上が図れる。
また、第2の無線システムの送信部105が送信状態となってもダイバーシチ受信を起動することによってダイバーシチ利得が得られるので、受信感度の向上が図れる分、第2の無線システムの送信部105から送信される信号に対する妨害波除去フィルタの減衰量を減少させることができ、受信感度の向上が図れる。
なお、本実施の形態では、受信機能を有した第1の無線システムの受信部104と、送信機能を有した第2の無線システムの送信部105は、それぞれ異なる第1の変調信号S119、第2の変調信号S120をモデルとして説明を行ったが、第1の変調信号と第2の変調信号は同じものであっても良い。
また、本実施の形態では、第2の無線システムの送信部105のアンテナ103及び第1の送信部116、第1の変調部115の数を1個として説明を行ったが、これに限定するものではない。
また、合成部111における合成時において、位相合成後のS/N比が最大となるように一方の信号に重みをつけて、最大比合成を行っても良い。
また、図3においては図2におけるBPF201の減衰特性を例にとって減衰量差307をダイバーシチ利得に設定したが、図2におけるBPF201からIFアンプ206までの減衰特性として考えても良い。その場合においても、妨害帯域302における減衰量の殆どが図2におけるBPF201による減衰であり、本構成を利用することで挿入損失が減少し、受信感度が改善する。
また、図6における閾値計算ステップS103及び閾値計算ステップS106は、第1の無線システムの受信部104における復調復号部112から得られる情報を元に計算を行うが、本実施の形態ではBERにて説明を行ったが、フェージング周波数、受信C/N比を用いるか、またそれらを組み合わせて用いても良い。
また、送信タイミング信号S117を送信する送信信号制御部106は、DSP(Digital Signal Processor)などのデバイスに含まれることが多い。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図9は、本発明の実施の形態2に係る無線端末の概略構成を示すブロック図である。なお、この図において前述した図1(実施の形態1)と同様の機能を有するブロックについては同様の符号を与えている。
図9において、送信信号制御部106は、送信タイミング信号S117に加え、現在送信している電力に応じて出力する送信レベル信号S118を制御部(請求項における送信レベル信号検出部を含む)114に入力する。図10は、送信レベル信号S118の出力信号と受信モードの変化を示す図である。同図において、横軸は送信レベル信号、縦軸は受信モードを表しており、受信モードは送信モード1001と通常モード1002の2状態が存在する。符号1003は通常モード1002から送信モード1001に変化する起動開始レベルで、起動開始レベル1003以上の送信レベル信号が入力された場合は送信モード1001になる。また、符号1004は送信レベル信号S118が想定している最大レベルの場合の値である。以上のような構成、動作を行い、起動開始レベル1003を(想定最大レベル1004)−(ダイバーシチ利得1005)と設定することで、第2の無線システムの送信部105が送信している場合においても、不要にダイバーシチ起動になることが無くなり、省電力化が図れる。
すなわち、第2の無線システムの送信部105の送信出力を検出し、該送信部105が送信状態となったときにシングルブランチ受信状態であっても第2の無線システムの送信部105の出力が所定値以下であればダイバーシチ受信を起動せずそのままシングルブランチ受信を継続するので、不要なダイバーシチ起動を抑えることができることから省電力化が図れる。
本発明は、受信誤りがなくダイバーシチ起動を行うことができるとともに、感度を向上させることができるといった効果を有し、携帯電話と地上ディジタル受信機などの複数の無線システムが搭載された無線端末などへの適用が可能である。
本発明の実施の形態1に係る無線端末の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の第1の受信部の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の第1の受信部におけるBPFの特性を示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の第1の無線システムの受信部における妨害波D/U比とBERの関係を示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末における受信モードに対する電源制御内容を示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末の動作を説明するためのフロー図 本発明の実施の形態1に係る無線端末における送信タイミング信号と受信モード判定のタイミングを示す図 本発明の実施の形態1に係る無線端末における入力C/N比とBERの関係を示す図 本発明の実施の形態2に係る無線端末の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る無線端末における送信レベル信号と受信モードの状態を示す図 従来のダイバーシチ受信装置の概略構成を示すブロック図 従来のダイバーシチ受信装置におけるフィルタ減衰量を説明するための図
符号の説明
101 第1のアンテナ
102 第2のアンテナ
103 第3のアンテナ
104 第1の無線システムの受信部
105 第2の無線システムの送信部
106 送信信号制御部
107 第1の受信部
108 第2の受信部
109 第1の位相検波部
110 第2の位相検波部
111 合成部
112 復調復号部
113 受信状態検出部
114 制御部
115 第1の変調部
116 第1の送信部
201 バンドパスフィルタ
202 RFアンプ
203 ローカル発振器
204 ミキサ
205 ローパスフィルタ
206 IFアンプ
207 A/D変換器

Claims (6)

  1. 第1の無線システムと第2の無線システムを搭載した無線端末の前記第1の無線システムに用いられるダイバーシチ受信装置において、
    前記第1の無線システムの受信品質を検出する受信品質検出部と、
    前記第2の無線システムを送信状態とする送信制御信号を検出する送信制御信号検出部と、
    前記送信制御信号が検出された時点で前記第1の無線システムがダイバーシチ受信状態である場合にはダイバーシチ受信を継続し、前記送信制御信号が検出された時点で前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態である場合には受信品質に応じて合成ダイバーシチ受信を起動する制御部と、
    を備えるダイバーシチ受信装置。
  2. 前記第2の無線システムの送信出力に応じた送信レベル信号を検出する送信レベル信号検出部を備え、前記制御部は、前記送信制御信号が検出された時点でシングルブランチ受信状態でかつ、前記送信レベル信号が所定値以下であればシングルブランチ受信を継続する請求項1に記載のダイバーシチ受信装置。
  3. 第1の無線システムとして地上ディジタル放送受信機を、第2の無線システムとして携帯電話用受信機を搭載した無線端末において、
    請求項1又は請求項2に記載のダイバーシチ受信装置を備える無線端末。
  4. 第2の無線システムにおける受信フィルタの減衰量をダイバーシチ受信時のダイバーシチ利得分だけ減少した減衰量となるよう構成した請求項3に記載の無線端末。
  5. ダイバーシチ受信機能を有する第1の無線システムと変調信号を送信する第2の無線システムとが同一機器内に存在する場合のダイバーシチ受信方法において、前記第1の無線システムの復調結果を元に受信品質を検出し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがダイバーシチ受信状態であればダイバーシチ受信を継続し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態であれば受信品質に応じてダイバーシチ受信を起動するダイバーシチ受信方法。
  6. 前記第2の無線システムの送信出力を検出し、前記第2の無線システムが送信状態となったときに前記第1の無線システムがシングルブランチ受信状態でかつ前記第2の無線システムの送信出力が所値以下の場合にシングルブランチ受信を継続する請求項5に記載のダイバーシチ受信方法。
JP2008520112A 2006-06-09 2006-06-09 ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法 Expired - Fee Related JP4931921B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2006/311647 WO2007141878A1 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007141878A1 true JPWO2007141878A1 (ja) 2009-10-15
JP4931921B2 JP4931921B2 (ja) 2012-05-16

Family

ID=38801149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008520112A Expired - Fee Related JP4931921B2 (ja) 2006-06-09 2006-06-09 ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20090270031A1 (ja)
EP (1) EP2028771A1 (ja)
JP (1) JP4931921B2 (ja)
CN (1) CN101461155A (ja)
WO (1) WO2007141878A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007148452A1 (ja) * 2006-06-21 2007-12-27 Panasonic Corporation ダイバーシティ受信装置およびダイバーシティ受信方法
JP4079197B1 (ja) * 2007-02-06 2008-04-23 松下電器産業株式会社 受信装置とこれを用いた受信システム
KR20100059502A (ko) * 2008-11-26 2010-06-04 삼성전자주식회사 가시광 통신 시스템에서 브로드캐스팅 서비스 방법 및 시스템
JP4893761B2 (ja) * 2009-01-30 2012-03-07 ブラザー工業株式会社 無線通信装置、および無線通信制御方法
CN101795151A (zh) * 2010-04-01 2010-08-04 华为终端有限公司 一种信号分集接收方法和分集接收终端
WO2013060026A1 (zh) * 2011-10-28 2013-05-02 华为技术有限公司 一种全双工通信装置和方法
KR101888852B1 (ko) * 2011-12-02 2018-09-21 삼성전자주식회사 휴대용 단말기에서 다이버시티 서비스를 제공하기 위한 장치 및 방법
JP6017945B2 (ja) * 2012-12-10 2016-11-02 株式会社東海理化電機製作所 時分割多重アレーアンテナ装置
JP6017946B2 (ja) * 2012-12-10 2016-11-02 株式会社東海理化電機製作所 時分割多重アレーアンテナ装置
CN108173577B (zh) * 2018-02-08 2020-06-02 Oppo广东移动通信有限公司 天线控制方法、天线控制装置及电子设备

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2953976B2 (ja) 1995-02-14 1999-09-27 富士通株式会社 フェージングピッチ推定装置
JP2817707B2 (ja) * 1996-05-15 1998-10-30 日本電気株式会社 無線選択呼出し受信機付き携帯情報端末装置
SE9702370L (sv) * 1997-06-19 1998-12-20 Ericsson Telefon Ab L M Balanserad diversitet
JP3094957B2 (ja) * 1997-06-30 2000-10-03 日本電気株式会社 移動通信システムの上り選択サイトダイバーシチにおける無線基地局受信データ伝送システム
JP3602974B2 (ja) * 1998-11-10 2004-12-15 富士通株式会社 ダイバーシチ受信装置及びその方法
JP3389153B2 (ja) 1999-06-16 2003-03-24 埼玉日本電気株式会社 携帯電話機のダイバーシチ制御装置及びそのダイバーシチ制御方法
EP1091497A1 (en) * 1999-08-24 2001-04-11 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Transmitter leakage cancellation circuit for co-located GPS receiver
US7203158B2 (en) * 2000-12-06 2007-04-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. OFDM signal transmission system, portable terminal, and e-commerce system
JP3751205B2 (ja) * 2001-02-09 2006-03-01 株式会社ケンウッド 通信装置、及び通信制御方法
MY172741A (en) * 2001-08-30 2019-12-11 Ntt Docomo Inc Radio transmission system and method, and transmitter apparatus and receiver apparatus used in the radio transmission system
JP3714616B2 (ja) * 2002-01-11 2005-11-09 株式会社ケンウッド Tdmaフルデュプレクス通信機の受信ダイバーシティ装置
JP4484666B2 (ja) * 2004-10-28 2010-06-16 アルパイン株式会社 無線放送受信機
JP4667118B2 (ja) * 2005-05-17 2011-04-06 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ ダイバーシチ受信機及びダイバーシチ受信動作の制御方法
JP2007006264A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Toshiba Corp ダイバーシチ受信機
US8150454B2 (en) * 2005-12-19 2012-04-03 Sony Ericsson Mobile Communications Ab System and method for implementing antenna diversity
WO2007113902A1 (ja) * 2006-04-04 2007-10-11 Panasonic Corporation ダイバーシチ受信装置及び受信方式切替方法
JP4574681B2 (ja) * 2006-04-20 2010-11-04 パナソニック株式会社 ダイバーシチ受信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4931921B2 (ja) 2012-05-16
CN101461155A (zh) 2009-06-17
EP2028771A1 (en) 2009-02-25
WO2007141878A1 (ja) 2007-12-13
US20090270031A1 (en) 2009-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4931921B2 (ja) ダイバーシチ受信装置及びダイバーシチ受信方法
JP4966329B2 (ja) 無線受信機の消費電力制御方法
US8837637B2 (en) Method for dynamically adjusting one or more RF parameters and communications apparatus utilizing the same
US7787574B2 (en) Reception terminal apparatus
US7480483B2 (en) Mobile broadcast receiving apparatus and control method therefor
US20100119019A1 (en) Receiving apparatus and method, program and recording medium used for the same
JP4843094B2 (ja) 受信装置、および、プログラム
JP4321207B2 (ja) デジタル放送受信装置
JP2006246364A (ja) ダイバーシティ受信装置
JP4859108B2 (ja) Ofdm受信装置
JP4595658B2 (ja) 通信装置と通信方法および電力線搬送通信システム
JP4613685B2 (ja) 受信装置
JP3864830B2 (ja) 無線伝送装置及びその制御方法
JP2007104095A (ja) ダイバーシチ受信回路、ダイバーシチ受信装置およびダイバーシチ受信システム
JP5171470B2 (ja) 中継システム
JP4153916B2 (ja) 無線通信装置
JP4011384B2 (ja) ダイバーシティ受信機
JP4378263B2 (ja) 受信装置
KR20090018069A (ko) 다이버시티 수신장치 및 다이버시티 수신방법
JP2009100364A (ja) アンテナ制御装置及び受信装置並びにアンテナ制御方法
JP2008236414A (ja) デジタル信号受信機
JP3798703B2 (ja) ダイバーシティ受信機
JP2006148592A (ja) Cofdm変調信号受信機
JP2006115345A (ja) 受信装置
JP2012120012A (ja) 受信装置、及び受信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees