JPWO2007138914A1 - 継目無ステンレス鋼管の製造方法 - Google Patents

継目無ステンレス鋼管の製造方法 Download PDF

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Abstract

穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、製品熱処理を行う継目無管の製造方法であって、マンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量がC(g/m2)で、または熱処理前の被熱処理管の内面の最大浸炭量がΔC(質量%)で、被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt1、t2(秒)とした場合に、また冷間加工時の肉厚の減少量を加味した吹き込み時間t3、t4(秒)とした場合に、所定の関係を満足させ、熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t1、t2、t3、t4(秒)より長時間にすることにより、マンドレルミル圧延等おいて管内面に炭素付着が生じたとしても、浸炭層を抑制した継目無ステンレス鋼管を製造できる。

Description

本発明は、穿孔圧延工程、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延工程、およびストレッチレデューサー圧延等の定径圧延工程を経て、製品熱処理を行い、または必要に応じて冷間加工を施した後、製品熱処理を行う継目無ステンレス鋼管の製造方法に関し、さらに詳しくは、マンドレルミル圧延等の延伸圧延でマンドレルバーに用いる潤滑剤や製造ラインからの黒鉛汚染により管内面に浸炭層が形成されたとしても、その後の製品熱処理、または冷間加工前の素管軟化熱処理、若しくは冷間加工後の製品熱処理において浸炭層を脱炭させることができる継目無ステンレス鋼管の製造方法に関するものである。
穿孔圧延、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延およびストレッチレデューサー圧延等の定径圧延を行って得られる継目無管、さらに必要に応じてそれを素管として冷間加工して得られる継目無管の製造は、通常、次のようにして行われる。以下では、その製造方法を延伸圧延としてマンドレルミル圧延、および定径圧延としてストレッチレデューサー圧延を適用した場合で説明する。
回転炉床式等の加熱炉を用いて丸鋼片(ビレット)を所定温度(通常、1150〜1250℃)に加熱し、この丸鋼片を傾斜ロール穿孔圧延機に通して中空のホローシェルに成形する。次いで、このホローシェル内に潤滑剤を塗布したマンドレルバーを挿入し、7〜9スタンドからなるマンドレルミルに通して1パスで所定寸法の仕上げ圧延用素管に粗圧延する。
この粗圧延後、仕上げ圧延用素管を再加熱炉に装入して再加熱(通常、900〜1000℃)し、管外面のみに高圧水を吹き付けてデスケールした後、ストレッチレデューサー圧延機により圧延される。さらに必要に応じて、ストレッチレデューサー圧延で得られた管を冷間加工用素管として、抽伸機による引抜加工やピルガーミル圧延機のように孔型ロールを用いた冷間圧延による冷間加工を経て製品となる継目無管を得る。
上述の継目無管の熱間圧延に際し、マンドレルミルによる粗圧延時に使用されるマンドレルバーは、高温状態(通常、1100〜1200℃)のホローシェル内に挿入され、ホローシェルと焼き付き易い状態に曝される。また、マンドレルミル圧延後の管形状や肉厚寸法は、圧延時のロール回転数とロール孔型形状の影響を受けるとともに、マンドレルバーとホローシェルとの間の摩擦による影響を受ける。このため、マンドレルバーがホローシェルと焼き付くのを防ぐとともに、ホローシェルとの摩擦を適正にして所定の管形状や肉厚寸法が得られるように、マンドレルバーの外表面に潤滑剤が塗布される。
このような潤滑剤として、例えば、 特公昭59−37317号公報に示されるような安価で非常に優れた潤滑特性を有する黒鉛を主成分とする水溶性潤滑剤があり、この黒鉛系の潤滑剤が従来から多く使用されている。しかし、特にCrを10〜30質量%含有するステンレス鋼を素材とする場合に、黒鉛を主成分とする潤滑剤を塗布したマンドレルバーを用いて粗圧延を行うと、圧延時に浸炭現象が生じ、管の内表面側に炭素濃度が母材の炭素含有量よりも高い浸炭層が発生する。
管内表面に発生した浸炭層は、主としてマンドレルミル圧延時に内面潤滑剤の主成分である黒鉛や有機バインダー中の炭素の一部がCOガス化して鋼中に浸入することにより発生する。その結果、管の内表面から肉厚方向に0.5mm程度までの肉厚部分の炭素濃度が母材の炭素含有量よりも約0.1質量%程度高くなる場合があり、規格等で規定された炭素(C)含有量の基準の上限値を超えてしまう場合がある。
このように所定の基準を超えて残存する浸炭層部分では、ステンレス鋼にあっては耐食性皮膜である不働態皮膜を形成する主要成分のCrが炭化物として固定されることから、管内面の耐食性が著しく劣化する。
このため、管内表面に浸炭層が生じた継目無ステンレス鋼管は、そのままでは製品として出荷できないので、浸炭層部分を消滅させる方法が行われている。例えば、浸炭層が残存する管内表面を全面研磨したり、特開平9−201604号公報では、仕上げ圧延後に管内面の酸化スケールの厚みを減少させるようにデスケールした後、酸化性雰囲気中で1050〜1250℃に3〜20分間加熱保持し、脱炭するための特殊な熱処理を提案している。しかし、これらの浸炭層部分を消滅させる方法では、その処理に多大な工数と費用を要するという問題がある。
さらに、特開平8−90043号公報には、仕上げ圧延用素管の再加熱処理において、鋼管内面の雰囲気として10%以上の水蒸気を含むガスで満たした後に、980〜1080℃で2〜10分加熱する提案がなされている。そして、実施例では水蒸気が0〜9%の範囲であると、腐食試験で割れが発生することが記されている。しかし、特開平8−90043号公報の製造方法では、10%以上の水蒸気を管内面に通気し続けるには、大掛かりな水蒸気製造装置が必要となることから、大量生産には不向きである。また、仕上げ圧延後には脱炭のための溶体化熱処理を行う必要がある。
また、特開平4−168221号公報には、黒鉛系潤滑剤を用いてマンドレルミル圧延した仕上げ圧延用素管を、酸素濃度が6〜15%の雰囲気にて950〜1200℃の温度域で、10〜30分保持した後に仕上げ圧延を行うオーステナイト系ステンレス鋼管の製造方法が提案されている。しかし、特開平4−168221号公報の製造方法では、仕上げ圧延用素管の熱処理が長時間であるためスケールロスが大きく歩留まりの観点から現実的ではない。
そこで、最近では、上記の黒鉛系潤滑剤に替え、非黒鉛系潤滑剤の開発とその使用方法の開発が積極的に進められており、例えば、特開平9−78080号公報には、主成分が層状酸化物であるマイカと硼酸塩で、炭素を全く含まないか、仮に含むとしても有機バインダー成分中の炭素のみで、炭素含有量を極力低くした潤滑剤が開示されている。この非黒鉛系潤滑剤の塗布方法は、黒鉛系潤滑剤と同様であり、また、その潤滑性能は、黒鉛系潤滑剤と比べて遜色がないように成分設計されている。
しかしながら、特開平9−78080号公報で開示されるような非黒鉛系潤滑剤は、黒鉛系潤滑剤に比べて高価であるため、経済的な理由から、管内面の浸炭層の問題を考慮する必要のない材質等への圧延には適用されない。また、最近の継目無鋼管の需要対象となる製品の大部分は、内面浸炭を考慮する必要がないことから、通常、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延を行う場合には、経済性の観点から黒鉛系潤滑剤が用いられる。
ところが、低炭素材質のステンレス鋼管を製造する場合には、内面浸炭の問題を考慮する必要がある。このような場合に、低炭素材質のステンレス鋼管の製造にのみに非黒鉛系潤滑剤を用いたとしても、大部分の鋼種の延伸圧延に使用したのと同じマンドレルバーを用いる場合に、そのマンドレルバー表面に黒鉛が必ず残存付着している。
また、マンドレルバーの搬送ライン、なかでも潤滑剤の塗布位置とホローシェルへのマンドレルバー挿入位置との間の搬送ラインには、炭素鋼鋼管や低合金鋼鋼管などの延伸圧延時にマンドレルバー表面に塗布された黒鉛が多量に転着している。しかし、製造ラインを洗浄するには相当の設備が必要になることから、充分な洗浄が行われず製造ラインからの黒鉛汚染は不可避的なものとなる。
このため、マンドレルバーを低炭素材質のステンレス鋼管の延伸圧延に使用するために、その表面に非黒鉛系潤滑剤を塗布しても、当該マンドレルバーに黒鉛系潤滑剤を塗布して延伸圧延に供したか否かに拘わらず、その表面(すなわち、非黒鉛系潤滑剤の皮膜表面)に搬送ラインに転着していた黒鉛が部分的に付着することになる。
この非黒鉛系潤滑剤の皮膜表面に部分的に付着した黒鉛は、被加工材料であるホローシェルと直接接触することになるので、圧延後の管内表面に部分的な浸炭層を生じさせ、黒鉛系潤滑剤を用いた場合に比べ程度の差こそあるが、浸炭層を生じさせる。
一方、黒鉛系潤滑剤を塗布して延伸圧延に供したマンドレルバーを用いる場合には、新たに塗布した非黒鉛系潤滑剤皮膜の下部に黒鉛が残存付着しており、延伸圧延ミルでの過酷な加工にともない、皮膜下部に残存する黒鉛も被加工材料と直接接触することとなり、管の内表面に部分的な浸炭層を圧延中から、およびその後の工程において生じさせる。
このように、マンドレルバーを用いた延伸圧延時に非黒鉛系潤滑剤を用いる場合であっても、管内面に浸炭層が発生し耐食性が劣化する。
前述の通り、実際の製造現場においては、マンドレルバーを用いた延伸圧延時に非黒鉛系潤滑剤を用いる場合であっても、マンドレルバーの表面が黒鉛で汚染されることが多く、内面に浸炭層が発生し耐食性が劣化するという問題がある。
本発明は、このような管内面に発生した浸炭層に対応するものであり、ステンレス鋼管を熱間圧延、さらに必要に応じて冷間加工する際に、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延において潤滑剤や製造ラインからの黒鉛汚染が生じたとしても、その後の熱処理にて浸炭部を脱炭させることができ、管内面に発生する浸炭層を抑制し、内面品質に優れた継目無ステンレス鋼管の製造方法を提供することを目的にしている。
本発明者らは、上記の課題を達成するため、穿孔圧延、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延および定径圧延を経て製造される鋼管内面の浸炭挙動について詳細に調査し、実機における浸炭挙動は、マンドレルバー表面の炭素付着量の影響を受けることを明らかにした。
具体的には、実機におけるマンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の測定、並びに鋼管の内面表層における浸炭量および浸炭深さに及ぼすマンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の影響を定量化することを試みた。
1.マンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の実測結果
実機における浸炭挙動は、マンドレルバー表面の炭素付着量の影響を受けることが予測されるが、実機でのマンドレルバー表面への付着状況は詳細にされていなかった。このため、マンドレルバーを用いた延伸圧延のうち、マンドレルミル圧延に用いられるマンドレルバー表面に付着する炭素付着量を実測した。
実機に採用されるマンドレルバーをマンドレルミル圧延することなく通過させ、マンドレルミルの通過直後にクレーンで搬出し、マンドレルバー表面より付着物をサンプリングして重量測定とともに炭素分析を行った。これにより、もともとのマンドレルバー表面に付着していた炭素量およびマンドレルミルに挿入する前に製造ラインから転着した炭素量の合計付着量を測定することができる。
このとき、マンドレルバー表面性状等の条件およびマンドレルバー搬送ラインの条件は、次の条件1〜条件3に区分した。
条件1:マンドレルバー表面を洗浄することなく黒鉛系潤滑剤を塗布するとともに、マンドレルバー搬送ラインの洗浄なし(いわゆる、通常の圧延条件)。
条件2:マンドレルバー表面を洗浄して非黒鉛系潤滑剤を塗布するが、マンドレルバー搬送ラインの洗浄なし。
条件3:マンドレルバー表面を洗浄して非黒鉛系潤滑剤を塗布するとともに、マンドレルバー搬送ラインを洗浄する。
上記条件2、3において、マンドレルバー表面洗浄は超高圧水洗浄機を用いて行い、洗浄後に、分析によりマンドレルバー表面に殆ど炭素付着がないこと(1.0g/m以下)を確認した。
また、マンドレルバー表面の炭素付着量の測定は、マンドレルバー表面の特定部位について、金属やすりを用い地金が露出するまで研磨しながら、マンドレルバー表面付着物を漏れなく採取し、重量測定と炭素の定量分析によって全体の付着量を定量評価した。マンドレルバー毎に8〜10箇所採取し重量測定と定量分析によって、マンドレルバー表面の付着量を炭素相当重量で測定し、マンドレルバー表面性状等の条件毎の最大値を表1に示した。
ここで、炭素相当重量(g/m)とは、マンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量を意味している。
Figure 2007138914
表1に示すように、通常の圧延条件である条件1、現状の圧延技術レベルでもっとも炭素付着量を少なくできると考えられる条件3、およびそれらの中間と考えられる条件2において、実際にマンドレルミル圧延では、マンドレルバー表面の炭素相当重量には80〜12g/mの変動があることが把握できた。
2.内面表層における浸炭量および浸炭深さに及ぼすマンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の影響量
マンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)が上記表1で示す範囲で変動した場合に、浸炭挙動に及ぼす影響を定量的に把握するため、マンドレルバー表面の炭素相当重量を意図的に変化させた実機試験にて、最終製品の管内面における浸炭による炭素濃度の増加量(すなわち、浸炭量)および浸炭深さを調査した。
実機試験における手順として、後述する表3の鋼種Aに示す化学組成を有するSUS304鋼のビレット(直径200mm、長さ3000mm)を回転炉床加熱炉で1150〜1250℃の温度範囲で加熱し、マンネスマンピアサーによって外径200mm、肉厚16mmの中空のホローシェルを穿孔した。続いてマンドレルミルにより外径110mm、肉厚5.5mmの仕上げ用素管を粗圧延した。
このとき、上記表1で示す調査結果を鑑みて、黒鉛系潤滑剤と非黒鉛系潤滑剤を一定比率で混合することにより、マンドレルバー表面の炭素相当重量が10〜80g/mの範囲になるように調整して塗布した。
また、搬送ラインおよびマンドレルバーは、予め超高圧水洗浄器にて洗浄を行い、炭素付着量が1g/m以下になるまで除去した。マンドレルミルによる圧延後、再加熱炉で加熱温度が1000℃、保持時間が20分の再加熱をおこなった後、ストレッチレデューサーにより外径45mm、肉厚5mmの鋼管に仕上げ圧延した。
仕上げ圧延された鋼管について、長さ1mごとに浸炭分析用試験片を採取し、鋼管の内面表面のスケールをエメリー紙による研磨で除去し、脱脂後カントバックにより炭素濃度を20点測定し、その最大値を最大C濃度(質量%)とした。以下では、%の表記は質量%を意味し、{内表面の最大C濃度(%)−肉厚中央部のC含有量(%)}を管内面の最大浸炭量としΔCで示す。
図1は、管内面の最大浸炭量ΔCに及ぼすマンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の影響量を示す図である。図1に示すように、マンドレルバー表面の炭素相当重量をC(g/m)とすると、管内面の最大浸炭量ΔCに及ぼす影響は、下記(5)式により定量化できる。
ΔC=6.25C×10−4 ・・・ (5)
図2は、管内面の浸炭深さに及ぼすマンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の影響量を示す図である。図2に示すように、管内面の浸炭深さをH(μm)とすると、管内面の浸炭深さHに及ぼすマンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)の影響は、下記(6)式により定量化できる。
H=2.5×C ・・・ (6)
上記図1および図2に示すマンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)の挙動から、管内面の最大浸炭量ΔCと浸炭深さHとは相関があり、上記(6)式へ(5)式を代入すると、下記(7)式に示すように、管内面の最大浸炭量ΔCが小さいほど、管内面の浸炭深さHも小さくなることが分かる。
H=2.5×C=2.5×{ΔC/(6.25×10−4)}=4000×ΔC
・・・(7)
前述の通り、浸炭深さHが管内面の最大浸炭量ΔC(%)やマンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)によって予測できれば、鋼管の熱処理時に脱炭すべき浸炭層の深さを予測できることになる。そうであれば、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延において黒鉛系潤滑剤の残留や製造ラインからの転着により、管内面に炭素付着が生じたとしても、マンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)、さらに管内面の最大浸炭量ΔC(%)に応じて、その後の熱処理にて浸炭層を脱炭させればよいことに着目した。
本発明は、上述した検討結果に基づいて完成されたものであり、下記の(1)〜(6)の継目無ステンレス鋼管の製造方法を要旨としている。
(1)穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、製品熱処理を行う継目無管の製造方法であって、前記延伸圧延工程でのマンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量をC(g/m)とし、前記熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(1)式の関係を満足し、前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
2.5×C={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (1)
(2)穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、製品熱処理を行う継目無管の製造方法であって、前記熱処理前の被熱処理管の内面の最大浸炭量がΔC(%)であり、前記熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(2)式の関係を満足し、前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
4000×ΔC={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (2)
(3)穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行う継目無管の製造方法であって、前記延伸圧延工程でのマンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量をC(g/m)とし、前記冷間加工前および冷間加工後の少なくともいずれかの熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、上記(1)式の関係を満足し、前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
(4)穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行う継目無管の製造方法であって、前記冷間加工前および冷間加工後の少なくともいずれかの熱処理前の被熱処理管の内面の最大浸炭量がΔC(%)であり、当該熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、上記(2)式の関係を満足し、当該熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
(5)穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行った後に熱処理を行う継目無管の製造方法であって、前記延伸圧延工程でのマンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量をC(g/m)とし、前記冷間加工後の熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とし、さらに冷間加工前の管の肉厚をW、冷間加工後の管の肉厚をWとした場合に、下記(3)式の関係を満足し、前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
(W/W)×2.5×C={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (3)
(6)穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行った後に熱処理を行う継目無管の製造方法であって、前記冷間加工前の被熱処理管の内面の最大浸炭量がΔC(質量%)であり、前記冷間加工後の熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とし、さらに冷間加工前の管の肉厚をW、冷間加工後の管の肉厚をWとした場合に、下記(4)式の関係を満足し、当該熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
(W/W)×4000×ΔC={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (4)
本発明で規定する「マンドレルバーを用いた延伸圧延」とは、上記で例示したマンドレルミル圧延に限定されるのではなく、ピルガーミル圧延やアッセルミル圧延等のように、穿孔圧延された中空のホローシェルの内面にマンドレルバーを装入して延伸圧延する圧延方法を包含するものである。いずれの場合も、マンドレルバー表面に塗布する潤滑剤により管内表面への浸炭発生が問題になることによる。
さらに、本発明で規定する「定径圧延」とは、上記「マンドレルバーを用いた延伸圧延」された仕上げ圧延用素管の外径や肉厚を所望の寸法に整える圧延であり、ストレッチレデューサー圧延やサイザー圧延が該当する。
また、本発明で規定する「冷間加工」とは、抽伸機による引抜加工やピルガーミル圧延機のように孔型ロールを用いた冷間圧延による冷間加工が該当する。
本発明法の継目無ステンレス鋼管の製造方法によれば、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延において黒鉛系潤滑剤の残留や製造ラインからの転着により、管内面に炭素付着が生じたとしても、マンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)や管内面の最大浸炭量ΔC(%)によって浸炭深さHを予測できることから、その後の熱処理にて被熱処理管の加熱温度T(℃)と、脱炭性ガスを吹き込む時間t、t、t、t(秒)を管理することにより、浸炭部の脱炭により浸炭層を抑制し、内面品質に優れた継目無鋼管を得ることができる。
図1は、管内面の最大浸炭量ΔCに及ぼすマンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の影響量を示す図である。
図2は、管内面の浸炭深さに及ぼすマンドレルバー表面の炭素相当重量(g/m)の影響量を示す図である。
本発明の継目無ステンレス鋼管の製造方法は、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延において潤滑剤や製造ラインからの炭素付着を生じた場合に、マンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)によってその後の熱処理時における浸炭深さを予測できることから、前記熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、後述する(1)式の関係を満足し、前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴としている。
また、本発明の継目無ステンレス鋼管の製造方法は、同様の場合に、管内面の最大浸炭量ΔC(%)によってその後の熱処理時における浸炭深さを予測できることから、前記熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、後述する(2)式の関係を満足し、前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴としている。
さらに、本発明の継目無ステンレス鋼管の製造方法は、冷間加工を行った後に熱処理を行う場合に、マンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)によってその後の熱処理時における浸炭深さを予測できること、または管内面の最大浸炭量ΔC(%)によってその後の熱処理時における浸炭深さを予測できることに加え、冷間加工時の肉厚の減少量を加味してその後の熱処理時における浸炭深さを予測できることから、冷間加工前の管の肉厚をW、冷間加工後の管の肉厚をWとし、前記冷間加工後の熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt、t(秒)とした場合に、後述する(3)式および(4)式の関係を満足し、前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t、t(秒)より長時間にすることを特徴としている。
本発明の製造方法では、管内面の炭素付着による浸炭層を脱炭するため、熱処理における被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込み、管内面側を脱炭雰囲気にする必要がある。このため、管内面に向けたノズルから脱炭性ガスを直接吹き込む方式でもよく、また、熱処理炉の炉圧を利用し、被熱処理管の両端での圧力差を利用し雰囲気ガスとして用いられている脱炭性ガスを一方の管端から他端へ通気するようにして吹き込んでもよい。
本発明で適用する「脱炭性ガス」としては、脱炭作用を有する、酸素、二酸化炭素や水蒸気等の酸化性ガスを含むガスを用いることができ、これらのガスに非酸化性である、窒素ガス、水素ガスや希ガス等を混合することもできる。
本発明の製造方法では、γ-Fe中の炭素(C)の拡散挙動に基づいて、上記「脱炭性ガス」を用いた熱処理における脱炭作用を規定することができる。すなわち、炭素(C)の拡散係数D(cm/秒)は、被熱処理材の加熱温度をT(℃)とすると、下記(8)式で示される。
D=0.663EXP(−37460/1.987/(T+273))
・・・(8)
次に、時間t(秒)の間に炭素(C)が被熱処理材中を拡散する距離X(cm)は、下記(9)式となる。
X=(2Dt)1/2 ・・・ (9)
本発明の製造方法において、熱処理において脱炭させるべき浸炭深さH(μm)は、上記(9)式で示される拡散距離X(cm)に相当し、前記図2に示す(6)式に上記(8)式および(9)式を代入すると、下記(1a)式の関係を得る。
H=2.5×C=X×10=(2Dt)1/2×10={2×0.663×10×tEXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (1a)
ここで、上記(1a)式の関係において、マンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量をC(g/m)とし、熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(1)式の関係を満足することができる。
2.5×C={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (1)
また、前記(7)式に示す管内面の最大浸炭量ΔCと浸炭深さHとの相関関係から、上記(1)式に2.5C=4000×ΔCを代入して、熱処理前の被熱処理管の内面の最大浸炭量をΔC(%)とし、熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(2)式の関係を満足することができる。
4000×ΔC={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (2)
したがって、本発明の製造方法では、熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を上記(1)式および(2)式に示されるt、t(秒)より長時間にすることにより、管内面に形成された浸炭部を脱炭し、浸炭層を抑制することができる。
冷間加工を行う場合は、冷間加工で肉厚が減少した分(比率)だけ、内面浸炭深さも減少するため、冷間加工後の熱処理では、ガス吹き込み時間をより短くすることができる。具体的には、冷間加工前の管の肉厚をW、冷間加工後の管の肉厚をWとした場合に、熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を下記(3)式および(4)式に示されるt、t(秒)より長時間にすることにより、浸炭層を抑制することができる。
(W/W)×2.5×C={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (3)
(W/W)×4000×ΔC={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (4)
本発明の製造方法では、熱処理における被熱処理管の加熱温度T(℃)は、製品熱処理としての固溶化熱処理や冷間加工前の軟化熱処理を対象とするため、1000℃以上とするのが望ましい。より望ましくは1050℃以上である。加熱温度T(℃)の上限は特に設けないが、1300℃を超えるとスケールロスが多くなり製品歩留まりを低下させるだけでなく、エネルギー源単位も悪化することから、その上限を1300℃にするのが望ましい。
本発明の製造方法は、管内面の浸炭層により応力腐食割れ等の耐食性が問題になるのを脱炭により抑制するものであるから、本発明が対象とするのは、1000℃以上の加熱でオーステナイト相となるステンレス鋼である。具体的には、SUS405、SUS410、SUS304、SUS309、SUS310、SUS316、SUS347、SUS329、NCF800、NCF825およびこれらに相当するステンレス鋼などを例示することができる。
本発明で規定する熱処理は、熱間仕上げ圧延された鋼管や熱間圧延された冷間加工用素管から冷間加工された鋼管の製品熱処理だけでなく、熱間圧延された冷間加工用素管に軟化熱処理を行う場合は、その素管軟化熱処理に適用してもよく、冷間加工の途中工程で軟化熱処理を行う場合は、その軟化熱処理に適用してもよい。さらには、冷間加工用素管の素管軟化熱処理に加えて冷間加工後の製品熱処理の両方の熱処理に適用してもよい。
すなわち、本発明で規定する熱処理は、表2に例示するような熱間圧延工程および冷間加工工程における下線を付した製品熱処理および素管軟化熱処理に適用できる。いずれの熱処理においても、本発明で規定する脱炭性を有するガスの吹き込みを行えば、浸炭部の脱炭を行うことができ、製品鋼管の段階で内面浸炭を抑制することができる。また、冷間加工後の製品熱処理や冷間加工途中の軟化熱処理に適用する場合は、熱処理前までの冷間加工による肉厚減少率を考慮して脱炭性ガスの吹き込み時間を決定すればよい。
Figure 2007138914
(実施例1)
ステンレス鋼の圧延素材として、表3に示す成分組成を有するSUS304鋼とSUS316鋼の直径200mm、長さ3000mmビレットを準備した。
Figure 2007138914
この2種類のビレットを回転炉床加熱炉で1150〜1250℃の温度範囲で加熱し、マンネスマンピアサーにより外形200mm、肉厚16mmの中空のホローシェルを製造し、続いてマンドレルミルによって外形110mm、肉厚5.5mmの仕上げ圧延用素管を製造した。
この際、延伸圧延に用いたマンドレルバーには、その表面の炭素付着量を10〜80g/mの範囲になるように、黒鉛系潤滑剤と非黒鉛系潤滑剤を一定比率で混合、調整して潤滑剤を塗布した。マンドレルミルによる延伸圧延後、再加熱炉で加熱温度1000℃、保持時間20分の再加熱をおこなった。続いてストレッチレデューサーによって外径45.0mm、肉厚5.0mmの熱間仕上げ鋼管に製管した。
得られた鋼管を硝弗酸液に60分間浸漬して酸洗によるデスケーリングを行った後、製品熱処理炉にて加熱温度T(℃)および吹き込み時間(秒)を変化させて、被熱処理鋼管の内面に種々の条件で脱炭性ガスとしてエアーの吹き込みを行い、再び硝弗酸液に60分間浸漬してデスケーリングを行い最終製品とした。
マンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)の測定は、マンドレルバー毎に8〜10箇所について、金属やすりを用い地金が露出するまで研磨しながら、マンドレルバー表面付着物を漏れなく採取し、重量測定と炭素の定量分析によって測定し、マンドレルバー表面に付着する最大値とした。
鋼管内面の最大浸炭量ΔCは、同じ条件で製造した複数の製品熱処理前の供試管の管端から浸炭分析試験用試験片を採取し、鋼管内面を発光分光分析装置によりC濃度を複数点測定し、その中の最大値と管肉厚中央部のC含有量との差で求めた。
さらに、製品熱処理後の最大浸炭量ΔCも、同様に、複数の製品熱処理後の供試管の管端から浸炭分析試験用試験片を採取し、鋼管内面を発光分光分析装置によりC濃度を複数点測定し、その中の最大値と管肉厚中央部のC含有量との差で求めて評価した。これらの結果を表4に示した。
Figure 2007138914
表4に示すように、製品熱処理にて、本発明で規定する脱炭性を有するガスの吹き込み条件、すなわち、前記(1)式および(2)式を満足する場合において、実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記(1)式および(2)式に示されるt、t(秒)より長時間にすることにより、製品熱処理前の最大浸炭量ΔCよりも、製品熱処理後の最大浸炭量ΔCが十分小さな値となっており、最終製品において管内面の浸炭層を抑制することができた。また、製品熱処理前に最大浸炭量ΔCが0.01%程度と小さい場合であっても、本発明を適用することにより製品熱処理後の最大浸炭量ΔCをより小さくできることが分かる。
(実施例2)
前記表3に示す成分組成を有するSUS304鋼とSUS316鋼の直径200mm、長さ3000mmビレットを回転炉床加熱炉で1150〜1250℃の温度範囲で加熱し、マンネスマンピアサーによって外形200mm、肉厚16mmの中空のホローシェルを製造し、続いてマンドレルミルによって外形110mm、肉厚5.5mmの仕上げ圧延用素管を粗圧延した。
この際、延伸圧延に用いたマンドレルバーには、その表面の炭素付着量を10〜80g/mの範囲になるように、黒鉛系潤滑剤と非黒鉛系潤滑剤を一定比率で混合、調整して潤滑剤を塗布した。マンドレルミルによる延伸圧延後、再加熱炉で加熱温度1000℃、保持時間20分の再加熱をおこなった。続いてストレッチレデューサーによって外径45.0mm、肉厚5.0mmの冷間加工用素管を熱間圧延した。
得られた冷間加工用素管を硝弗酸液に60分間浸漬して酸洗によるデスケーリングを行った後、冷間抽伸機でダイスとプラグを用いて、外径38.0mm、肉厚4.0mm(肉厚減少率20%)に引抜加工した。その後、製品熱処理炉にて加熱温度T(℃)および吹き込み時間(秒)を変化させて、被熱処理鋼管の内面に種々の条件で脱炭性ガスとしてエアーの吹き込みを行い、再び硝弗酸液に60分間浸漬してデスケーリングを行い最終製品とした。
マンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)は、実施例1と同様に測定した。鋼管内面の最大浸炭量ΔCは、同じ条件で製造した複数の製品熱処理前後の供試管の管端から浸炭分析試験用試験片を採取し、実施例1の場合と同様に、その中の最大値と管肉厚中央部のC含有量との差で求めて評価した。これらの結果を表5に示した。
Figure 2007138914
表5に示すように、冷間加工後の製品熱処理にて、本発明で規定する脱炭性を有するガスの吹き込み条件、すなわち、前記(1)式および(2)式を満足する場合において、実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記(1)式および(2)式に示されるt、t(秒)より長時間にすることにより、製品熱処理前の最大浸炭量ΔC量よりも、製品熱処理後の最大浸炭量ΔCが十分小さな値となっており、最終製品で管内面側の浸炭を抑制することができる。また、製品熱処理前に最大浸炭量ΔCが0.01%程度と小さい場合であっても、本発明を適用することにより製品熱処理後の最大浸炭量ΔCをより小さくできる。
さらに、冷間加工時の肉厚の減少量を加味した(3)式および(4)式を満足する場合においても、実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記(3)式および(4)式に示されるt、t(秒)より長時間にすることにより、前記(1)式および(2)式に示されるt、t(秒)を満足しないガス吹込み時間(試験No.17、23、25)であっても、製品熱処理前の最大浸炭量ΔC量よりも、製品熱処理後の最大浸炭量ΔCが十分小さな値となっており、冷間加工後の最終製品においても管内面側の浸炭を抑制することができる。
産業上の利用の可能性
本発明法の継目無ステンレス鋼管の製造方法によれば、マンドレルミル圧延等のマンドレルバーを用いた延伸圧延において黒鉛系潤滑剤の残留や製造ラインからの転着により、管内面に炭素付着が生じたとしても、マンドレルバー表面の炭素相当重量C(g/m)や管内面の最大浸炭量ΔC(%)によって浸炭深さHを予測できることから、その後の熱処理にて被熱処理管の加熱温度T(℃)と、脱炭性ガスを吹き込む時間t、t(秒)を管理することにより、また、冷間加工を行った後に熱処理を行う場合には、冷間加工時の肉厚の減少量を加味した吹き込み時間t、t(秒)を管理することにより、浸炭部の脱炭により浸炭層を抑制し、内面品質に優れた継目無鋼管を得ることができる。これにより、特に浸炭による耐食性の劣化が問題となるステンレス鋼の製造方法として好適である。

Claims (6)

  1. 穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、製品熱処理を行う継目無管の製造方法であって、
    前記延伸圧延工程でのマンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量をC(g/m)とし、
    前記熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(1)式の関係を満足し、
    前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
    2.5×C={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (1)
  2. 穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、製品熱処理を行う継目無管の製造方法であって、
    前記熱処理前の被熱処理管の内面の最大浸炭量がΔC(質量%)であり、
    前記熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(2)式の関係を満足し、
    前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
    4000×ΔC={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (2)
  3. 穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行う継目無管の製造方法であって、
    前記延伸圧延工程でのマンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量をC(g/m)とし、
    前記冷間加工前および冷間加工後の少なくともいずれかの熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(1)式の関係を満足し、
    前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
    2.5×C={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (1)
  4. 穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行う継目無管の製造方法であって、
    前記冷間加工前および冷間加工後の少なくともいずれかの熱処理前の被熱処理管の内面の最大浸炭量がΔC(質量%)であり、
    当該熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とした場合に、下記(2)式の関係を満足し、
    当該熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
    4000×ΔC={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (2)
  5. 穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行った後に熱処理を行う継目無管の製造方法であって、
    前記延伸圧延工程でのマンドレルバー表面に付着する潤滑剤の単位面積当たりの潤滑剤中の黒鉛および有機バインダー中に含まれる炭素相当重量をC(g/m)とし、
    前記冷間加工後の熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とし、さらに冷間加工前の管の肉厚をW、冷間加工後の管の肉厚をWとした場合に、下記(3)式の関係を満足し、
    前記熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
    (W/W)×2.5×C={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (3)
  6. 穿孔圧延工程、マンドレルバーを用いた延伸圧延工程および定径圧延工程を経て、冷間加工を行った後に熱処理を行う継目無管の製造方法であって、
    前記冷間加工前の被熱処理管の内面の最大浸炭量がΔC(質量%)であり、
    前記冷間加工後の熱処理における被熱処理管の加熱温度をT(℃)とし、かつ当該被熱処理管の内面に脱炭性ガスを吹き込む時間をt(秒)とし、さらに冷間加工前の管の肉厚をW、冷間加工後の管の肉厚をWとした場合に、下記(4)式の関係を満足し、
    当該熱処理における実際の脱炭性を有するガスの吹き込み時間を前記t(秒)より長時間にすることを特徴とする継目無ステンレス鋼管の製造方法。
    (W/W)×4000×ΔC={1.326×10×t×EXP(−37460/1.987/(T+273))}1/2 ・・・ (4)
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