JPH04168221A - オーステナイト系ステンレス継目無鋼管の製造方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス継目無鋼管の製造方法

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JPH04168221A
JPH04168221A JP29357790A JP29357790A JPH04168221A JP H04168221 A JPH04168221 A JP H04168221A JP 29357790 A JP29357790 A JP 29357790A JP 29357790 A JP29357790 A JP 29357790A JP H04168221 A JPH04168221 A JP H04168221A
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哲雄 清水
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ステンレス継目無鋼管、特にオーステナイト
系ステンレス継目無鋼管をマンネスマン−マンドレルミ
ル方式により製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
継目無鋼管は一般に、マンドレルミル方式、プラグミル
方式等の圧延法、あるいは、ユージンセジュルネ方式、
エアハルトブツシュベンチ方式等の熱間押し出し法で製
造される。比較的小径サイズの造管には、生産性及び寸
法精度の点で優れているマンドレルミル方式の圧延法が
広く利用されている。
マンドレルミル方式の継目無鋼管の製造プロセスの一例
を第2図に示す。素材ビレット1を回転炉床式加熱炉2
において所定の温度(−数的には1100℃〜1300
℃)まで加熱した後、マンネスマンピアサ−3により穿
孔圧延して中空素管4Aとする。このような中空素管4
Aは中空素管製造用連続鋳造機5によって直接製造して
もよい。中空素管4Aは厚肉短尺であるので、延伸圧延
機であるマンドレルミル6により減肉延伸される。マン
ドレルミル6は、表面に熱間圧延用潤滑剤を塗布したマ
ンドレルバ−7を中空素管4Aに挿入した状態で延伸圧
延する圧延機であり、通常6〜8基のロールスタンドか
ら構成されている。
各ロールスタンドには一対の孔型ロール8を備え、隣接
するロールスタンド間ではこの孔型ロール8の回転軸を
圧延軸に垂直な面内で相互に90度づつずらして配置し
ている。マンドレルミル6における素管温度は、圧延機
入側では1050℃〜12oO℃、圧延機出側では80
0℃〜1000℃となるのが一般的である。中空素管4
Aはマンドレルミル6でもとの長さの2〜4倍の長さに
延伸され、仕上圧延機用素管4Bとなる。
この仕上圧延機用素管4Bは、必要に応じて再加熱炉1
1に装入されて所定の温度(−数的には850〜100
0℃)に再加熱された後、仕上圧延機である例えばスト
レッチレデューサ12によって仕上げ圧延される。なお
再加熱炉11はスケールオフ量を少なくするために燃焼
ガスの制御によって低酸素濃度(−数的には3%以下)
に雰囲気調整されている。ストレッチレデューサ12に
よって素管の外径は最大で75%も絞られ、素材ビレッ
トの長さの40倍以上にも延伸され、さらにその外表面
はストレッチレデューサ12の最終側の数スタンドの真
円孔型ロールによって定型されるため比較的優れた外径
寸法精度の仕上り管13が得られる。その後仕上り管1
3は固溶化熱処理のため、熱処理炉14において所定の
固溶化温度で熱処理され、必要に応じて内面研磨機17
にて内面を研磨し、酸洗槽16にて仕上げ酸洗され製品
となる。
ところでマンドレルミルを用いた延伸工程において、マ
ンドレルバ−表面に潤滑剤を塗布しないで、あるいは潤
滑性能の悪い潤滑剤を塗布して圧延すると、圧延負荷が
大きくなり、ロールやマンドレルバ−の損耗、焼付等が
太き(なるばかりでな(、場合によってはロールフラン
ジ部への材料の噛み出し等により圧延不能となる。した
がって、マンドレルバ−表面には、熱間での潤滑性能に
優れた熱間圧延用潤滑剤を塗布する必要がある。このよ
うな潤滑剤としては、安価でかつ非常に優れた潤滑性能
を持つこともあって例えば特公昭59−37317号公
報に示されるような黒鉛を主成分とする水溶性潤滑剤が
最もよく使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、5US304や5US316等に代表さ
れるオーステナイト系ステンレス鋼を、このような黒鉛
系の潤滑剤を塗布したマンドレルバ−を挿入してマンド
レルミル圧延を実施すると、圧延時に素管内面に浸炭が
起こり、管内表面側に炭素濃度が高い部分が発生する。
この高炭素濃度領域はその後の再加熱、仕上圧延、さら
に圧延後の固溶化熱処理によって炭素が拡散し、炭素濃
度が低くなるとともに広がるもののいぜんとして炭素濃
度が高い部分が残存し、例えばJISGO575に規定
されている硫酸−硫酸銅による粒界腐食試験で割れが発
生する程度に内表面の耐粒界腐食性能を劣化させるとい
う問題点があった。
したがって、耐粒界腐食性能を確保するためには、圧延
された製品の内表面を研磨等により浸炭部を除去する工
程が必要となり、著しくコストな上昇させ、生産性を低
下させる等の問題が発生していた。さらに、細径サイズ
の製品では、内径が小さいために研磨用の砥石を挿入す
ることが不可能な場合があり、事実上製造不可となるこ
ともある。
このような問題点を解決するために、Sb。
Snを添加して耐浸炭性能を向上させたオーステナイト
系ステンレス鋼を素材として使用することにより、耐粒
界腐食性能を確保することが特開昭63−274741
号公報に開示されている。その方法では、完全に耐浸炭
性能を具備させるためには、Sb、Snを多量に添加す
ることが必要であり、熱間加工性が低下する。このため
、却って圧延欠陥疵が発生したり、あるいは製造可能な
肉厚の範囲が狭くなる等の問題がある。
本発明は、上述の事情にかんがみて開発されたもので、
黒鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレルバ−を挿入してマ
ンドレルミル圧延により、オーステナイト系ステンレス
継目無鋼管を製造する場合に、耐粒界腐食性能を劣化さ
せることなく、圧延欠陥疵を発生させることなく、生産
性を低下させることな(、安価に製造することができる
技術を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段1 本発明者は、上記の問題点を解決すべく、オーステナイ
ト系ステンレス継目無鋼管のマンドレルミル圧延におけ
る内面浸炭状況について調査研究を重ねた。その結果、
黒鉛系潤滑剤の浸炭に起因する高炭素濃度層の深さはマ
ンドレルミル圧延直後の仕上圧延用素管では高々内表面
よりEiOum程度以下であること、また内表面上に黒
鉛系潤滑剤が残存すること、この高炭素濃度層及び残存
潤滑剤がその後の仕上圧延前の再加熱、仕上圧延、さら
に仕上り管に実施する固溶化熱処理時に拡散、浸炭し広
がり、製品の耐粒界腐食性能を劣化させることを見出し
た。
すなわち、本発明者らは、 C:0.045重量%、Si:0.51重量%、Mn:
1.54重量%、Cr:18.1重量%、Ni:8.6
重量% の成分の5US304の外径110mm、長さ1300
mmの丸ビレットを1240℃に加熱後、マンネスマン
ピアサ−にて外径110mm、肉厚11.25mm、長
さ3200mmの中空素管に穿孔圧延し、ついで表面に
黒鉛28%、有機バインダ10.4%、水61.6%の
組成からなる潤滑剤を塗布したマンドレルバ−を挿入し
、マンドレルミルにて外径90mm、肉厚3.75mm
、長さ11700mmの仕上圧延用素管を製造した。こ
の仕上圧延用素管の長手方向中央部よりサンプルを採取
し、管内表面より0.01mm毎に平均炭素濃度を分析
し、第3図に示すような結果を得た。
例えば、JISG3459に規定される配管用ステンレ
ス鋼鋼管5US304TP−SHでは、炭素量が、0.
08重量%以下となっているのに対し、本結果では内表
面より0.02mmまでは炭素濃度は0.14%以上と
著しく高濃度であり、内表面より0.05 m mを超
えると母材の炭素濃度0、045%にほぼ同程度の濃度
となっている。したがって、少なくとも内表面から0.
02mmまでの高濃度の炭素領域を脱炭することができ
れば、浸炭による影響をすべて除去して、耐粒界腐食性
能を良好に維持することができる。
そこで、さらにこの点につき研究を重ねたところ、マン
ドレルミル圧延後の仕上圧延用素管な特定の酸素濃度雰
囲気中で、特定の温度範囲で特定時間加熱保持し、内面
の残存潤滑剤と高炭素濃度層を酸化脱炭により完全に除
去することにより、その後の仕上圧延、固溶化熱処理を
実施して、耐粒界腐食性能が劣化することのないオース
テナイト系ステンレス継目無鋼管を得ることができるこ
とを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち本発明は、マンドレルミル圧延後の仕上圧延用
素管を酸素濃度が6%以上、15%以下の雰囲気にて9
50℃以上1200℃以下の温度域で10分以上30分
以下保持した後仕上圧延することを特徴とするオーステ
ナイト系ステンレス継目無鋼管の製造方法である。
[作用1 以下本発明を作用と共に具体的に説明する。
本発明は、5US304系をはじめとして5tJS31
0系、同316系、同321系、及び同347系等すべ
てのオーステナイト系ステンレス継目無鋼管の製造に適
用できるものである。
本発明においてマンドレルミル圧延直後の仕上圧延用素
管を酸素濃度が6%以上、15%以下の雰囲気にて95
0℃以上1200℃以下の温度域で10分以上30分以
下保持した後仕上圧延するが、その理由は以下の通りで
ある。
酸素濃度ニ オーステナイト系ステンレス鋼の脱炭反応は、酸化性雰
囲気中で酸化と同時に進行する。酸素濃度が6%未満で
は酸化速度が遅(、脱炭の効果が無いので下限を6%と
する。一方15%を越えると、酸化が進行し、スケール
オフ量が多くなり、歩留りが減少するだけでなく、かえ
って粒界酸化が進行して、その後の仕上圧延時に圧延欠
陥の発生原因となるので、上限を15%とする。
加熱温度: 酸化速度は温度が高い程進行し、脱炭効果が大きくなる
。950℃未満では酸化速度が遅(、脱炭効果が少ない
ので、加熱温度の下限を950℃とする6一方、120
0℃を越えると粒界酸化が進行して、その後の仕上圧延
時に圧延欠陥の発生原因となるので、加熱温度の上限を
1200℃とする。
保持時間: 脱炭量は保持時間が長ければ長いほど大きくなる。保持
時間10分未満では脱炭が不十分となるため、保持時間
の下限を10分とする。一方、30分を越えると脱炭の
効果が飽和し、かえって生産性を阻害するので上限を3
0分とする。なお1本発明は上述したように、マンドレ
ルミル圧延用潤滑剤として黒鉛系潤滑剤を用いる場合に
効果があるのは勿論であるが、BNと有機系バインダの
混合物のように、炭素を含む潤滑剤であればすべての場
合に有効である。
〔実施例〕
第1表に示すそれぞれの組成のオーステナイト系ステン
レス鋼の外径110mmの丸ビレットを第1図に示す製
造工程で製造し試験に供した。素材ビレット1を回転炉
床式加熱炉2にて1240℃に加熱した後、マンネスマ
ンピアサ−3にて外径: 110mm、肉厚:12.2
5mm、長さ:3200mmの中空素管4Aに穿孔圧延
し、ついで表面に黒鉛=28%、有機バインダ:10.
4%、水:61.6%の組成の潤滑剤を塗布したマンド
レルバ−7を挿入し、マンドレルミル6にて孔型ロール
8を用いて外径:90mm、肉厚:3.75mm、長さ
: l 1700mmの仕上圧延用素管4Bとした。
得られた仕上圧延用素管4Bを再加熱炉11においてそ
れぞれ第2表に示す再加熱炉条件で再加熱した後、スト
レッチレデューサ12にて外径60、5 m m、肉厚
3.5mm、長さ:18600mmの仕上り管13とし
た。さらに熱処理炉14にて1080℃に加熱、固溶化
処理後、水冷し、酸洗槽16を経て製品とした。
製品の長平方向中央部よりサンプルを採取し、JISG
O575に規定される硫酸−硫酸銅による粒界腐食試験
を実施し、割れのあるなしによって耐粒界腐食性能を評
価した。その結果を第2表に示した。
第2表から明らかなように、本発明に従いオーステナイ
ト系ステンレス継目無鋼管を製造した実施例1〜14で
は、優れた耐粒界腐食性能を有した製品が得られている
。本発明の条件から外れた再加熱炉条件で再加熱した比
較例15〜21では割れが発生するか又は粒界酸化が発
生した。
[発明の効果1 本発明によれば、黒鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレル
バ−を挿入してマンドレルミル圧延を実施し、生産性を
阻害することな(、耐粒界腐食性能に優れたオーステナ
イト系ステンレス継目無鋼管を容易に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の概念を示す工程図、第2図は従来方法
を示す工程図、第3図は仕上圧延用素管内面の炭素濃度
分布を示す図である。 1・・・素材ビレット  2・・・回転炉床式加熱炉3
・・・マンネスマンピアサ− 4A・・・中空素管   4B・・・仕上圧延用素管5
・・・中空素管製造用連続鋳造機 6・・・マンドレルミル 7・・・マンドレルバ−8・
・・孔型ロール   11・・−再加熱炉12・・・ス
トレッチレデューサ 13・・・仕上り管   14・・・熱処理炉15・・
・仕上げ酸洗用素管

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭素を含む潤滑剤を用いたマンドレル圧延により仕
    上圧延用素管とし、その後仕上圧延を行うステンレス継
    目無鋼管の製造におい て、前記仕上圧延用素管を酸素濃度が6%以上15%以
    下の雰囲気にて、950℃以上 1200℃以下の温度域で10分以上30分以下保持し
    た後、仕上圧延することを特徴とするオーステナイト系
    ステンレス継目無鋼管の製造方法。
JP29357790A 1990-11-01 1990-11-01 オーステナイト系ステンレス継目無鋼管の製造方法 Pending JPH04168221A (ja)

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