JPWO2007126024A1 - サーボモータの制御装置及び方法 - Google Patents

サーボモータの制御装置及び方法 Download PDF

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Abstract

電流制御ループの応答性を向上させることができると共に、サーボモータが発振するのを防止できるサーボモータの制御装置を提供する。本発明のサーボモータの制御装置は、電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値を検知する電流検知手段と、検知した出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときは、電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも大きいときは、電流制御ループのゲインを小さくする電流ループゲイン切替え手段と、を備える。

Description

本発明は、サーボモータの制御装置に関し、特にサーボモータに流れる電流をフィードバック制御する電流制御ループを有するサーボモータの制御装置に関する。
サーボモータの一種である永久磁石同期モータは、永久磁石で界磁磁束を作り、界磁磁束と合成ベクトルが直交するように三相電機子電流を流すことによりトルクを発生させる。永久磁石同期モータのシステム構成を図8に示す。永久磁石同期モータ41とそれに電力を供給する電圧型PWMインバータ等の電力変換器42、電力変換器42が永久磁石同期モータ41に供給する電圧、あるいは流す電流の位相を決定するための磁極位置検出器43、及び電流制御を行うための電流制御器44が基本構成になる。速度制御を行う場合はそのための速度制御器45及び検出器43、さらに位置制御を行う場合はそのための位置制御器46及び検出器43が付加される。磁極位置検出器、速度検出器及び位置検出器は共用されることが多い。
速度制御器45や位置制御器46では、従来から制御ループのゲインを切替えることが行われている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の発明では、速度制御ループにより出力されるトルク指令の大きさが小さい場合には速度制御ループのゲインを大きくし、トルク指令の大きさが小さい場合には速度制御ループのゲインを小さくしている。これにより、トルク指令の大きさが小さい場合には、位置偏差及び速度偏差の収束が速くなり応答性が向上する。その一方、トルク指令が大きいときには、機械的振動が起きるのを防止している。
特開平5−134750号公報
制御系は位置制御ループ、速度制御ループ、電流制御ループの三つから構成される。位置制御ループがメインループで、速度制御ループ、電流制御ループの順でよりマイナーなループになる。電流制御ループは最も内側にあるループだから、応答性のよい制御ループを組む必要がある。なぜならば、電流制御ループのゲインを上げて応答性を良くしなければ、その上位ループとなる速度制御ループ及び位置制御ループのゲインを上げても応答性が向上しないからである。つまり、マイナーループである電流制御ループの応答を外側のループの応答より十分高くなるように設定する(言い換えれば、マイナーループの交差角周波数をその外側のループの交差角周波数より高くする)ことで、外側のループの応答性や安定性の向上が図れる。
電流制御系は、モータの電気系や電力変換器などで構成され、系の状態変化が小さい。したがって、速度制御器や位置制御器と異なり、電流制御器のゲインは一般に固定値に設定される。しかし、高応答で制御を行うため電流制御ループのゲインを大きくし、サーボモータに大きな電流を流すと、サーボモータのパラメータ(電機子巻線抵抗R,電機子巻線抵抗自己インピーダンスL)によっては、サーボモータが発振してしまう。
そこで、本発明は電流制御ループの応答性を向上させることができると共に、サーボモータが発振するのを防止できるサーボモータの制御装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、サーボモータに流れる電流をフィードバック制御する電流制御ループを有するサーボモータの制御装置において、前記電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値を検知する電流検知手段と、検知した前記出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときは、前記電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、前記電流制御ループのゲインを小さくする電流ループゲイン切替え手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサーボモータの制御装置において、前記サーボモータの制御装置は、電流のフィードバック制御をd−q座標を用いたPI制御により行い、そして、電流ループゲイン切替え手段は、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも小さいときは、あらかじめ設定された大小二つの交差角周波数のうち、大きい方の交差角周波数を用いて前記電流制御ループのゲインを算出して、前記電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、小さい方の交差角周波数を用いて前記電流制御ループのゲインを算出して、前記電流制御ループのゲインを小さくすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のサーボモータの制御装置において、前記しきい値はサーボモータの定格電流値であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載のサーボモータの制御装置において、前記サーボモータの制御装置は、前記電流制御ループの外側にサーボモータの速度をフィードバック制御する速度制御ループを有し、且つ、前記速度制御ループの外側にサーボモータの位置をフィードバック制御する位置制御ループを有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、サーボモータに流れる電流をフィードバック制御する電流制御ループを有するサーボモータの制御方法において、前記電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値を検知する電流検知工程と、検知した前記出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときは、前記電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、前記電流制御ループのゲインを小さくする電流ループゲイン切替え工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、電流制御ループの応答性を向上することができると共にサーボモータが発振するのを防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、大小二つの交差角周波数を用いてゲインを算出するので、電流制御ループのゲインを切替えるためのプログラムを容易にすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、サーボモータに定格電流が流れるときまではゲインを大きくし、定格電流より大きい電流が流れるときはゲインを小さくすることができる。このため、電流制御ループの応答性を向上させた上でサーボモータの発振を確実に防止できる。
請求項4に記載の発明によれば、電流制御ループの応答性を向上できるので、上位ループとなる速度制御ループ及び位置制御ループの応答性も向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、電流制御ループの応答性を向上することができると共にサーボモータが発振するのを防止することができる。
可動コイル型永久磁石同期リニアモータの斜視図 d−q座標系を用いた永久磁石同期モータの制御の全体構成図 電流制御器を付加した永久磁石同期モータのブロック線図 オープンループ伝達関数から得られるボード線図 クローズドループ伝達関数から得られるボード線図 電流制御プログラムのフローチャート ゲインの切替えを示す概念図 永久磁石同期モータのシステム構成図
符号の説明
1…固定子
2…永久磁石
3…可動子
4…コイル
5…サーボモータ
6…電力変換器
7…検出器
8…速度制御器
9…速度検出器
10…位置制御器
11…位置検出器
12…d軸電流制御器
13…q軸電流制御器
14…ベクトル回転器・3相2相変換器
15…電流検出器
16…位相検出器
17…ベクトル回転器・2相3相変換器
以下添付図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、図1に示されるように、サーボモータ5として可動コイル型永久磁石同期リニアモータを使用する。この可動コイル型永久磁石同期リニアモータでは、固定子1側にN極とS極の永久磁石2が交互に配置され、可動子3側にU,V,W相のコイル4が巻かれる。コイル4に三相電機子電流を流すことによって直線的に移動する移動界磁が発生し、可動子3が固定子1に対して直線的に移動する。
界磁が直線的に移動する可動コイル型永久磁石同期リニアモータでも、界磁が回転する回転界磁型同期モータと同様に、回転座標のd−q座標系を用いてd,q軸電機子電流を制御する。モータの固定された部分と回転する部分をともに、回転する直交座標へ変換するのがd−q変換であり、その座標系がd−q座標系である。q軸はd軸に対してπ/2進んだ位相にある。永久磁石同期モータの場合、d軸は界磁の作る磁束の方向に採るのが一般的である。
図2は、d−q座標系を用いたサーボモータ5の制御の全体構成を示す。サーボモータ5とそれに電力を供給する電圧形PWMインバータ等の電力変換器6、電力変換器6がサーボモータ5に印加する電圧、あるいは流す電流の位相を決定するためのリニアスケール等の磁極位置検出器7、及び電流制御を行うための電流制御器12,13が基本構成である。速度制御を行う場合はそのための速度制御器8及び速度検出器9、さらに位置制御を行う場合はそのための位置制御器10及び位置検出器11が付加される。速度検出器9、位置検出器11は磁極位置検出器7と共用される。制御系は位置制御ループ、速度制御ループ、電流制御ループの三つから構成される。位置制御ループがメインループで、速度制御ループ、電流制御ループの順でよりマイナーなループになる。
位置制御器10は、上位制御装置から出力される位置指令値θ rmと位置検出器11からの位置帰還値θrmの偏差に基づいて速度指令ω rmを演算する。速度制御器8は、速度指令値ω rmと速度検出器9からの速度帰還値ωrmの偏差に基づいて推力指令を演算し、さらにq軸電流指令i qを演算する。d軸電流制御器12は、d軸と同方向の電流成分であるd軸電流指令i dを演算する。永久磁石同期モータでは、磁石によるd軸磁束が確立されているので、d軸電流指令i dは通常0にして制御する。モータ力率を良くしたり、皮相電力を小さくしたりする観点からd軸電流をd軸と逆方向に流すこともある。
ベクトル回転器・3相2相変換器14は、電流検出器15からの三相帰還電流値iu,iv,iwを位相検出器16からの電気角信号θreに基づいて、d軸電流idとq軸電流iqに変換する。d軸電流制御器12は、d軸電流指令i dとd軸電流idとの偏差を取り、d軸電圧の指令値v dを演算する。q軸電流制御器13は、q軸電流指令i qとq軸電流iqとの偏差を取り、q軸電圧の指令値v qを演算する。ベクトル回転器・2相3相変換器17は、これらの電圧指令v d,v q及び電気角信号θreに基づいて、三相電圧指令v u,v v,v wを出力する。電力変換器6はこれらの電圧指令に基づいて出力電圧をPWM制御し、最終的にはサーボモータ5に流れる電流を制御する。以上のようにして、サーボモータ5としての永久磁石同期モータに交流電流が供給されることにより、サーボモータ5に推力が発生する。
サーボモータ5ではトルクの高速応答制御が必要なので、電流のフィードバック制御が不可欠になる。図3は電流制御器12,13を付加した永久磁石同期モータのブロック線図を示す。このブロック線図では、d軸電流id,q軸電流iqを理論的に制御し易い状態にする方法として非干渉制御法を用いている。永久磁石同期モータにはd,q軸間で干渉し合う速度起電力がある。それらはid,iqに影響するが直接制御できるものではない。その速度起電力を求めておいてそれを打ち消す制御が非干渉制御法である。非干渉制御を行うと、id,iqはv´d,v´qで単純に制御できる。ここで、v´d,v´qはd,q軸の電機子巻線インピーダンス印加電圧を表し、伝達関数Gid(s),Giq(s)で表したid,iq電流制御器の出力として得られる。またこのブロック線図において、id,iqはd,q軸電機子電流,φは電機子巻線鎖交磁束数,Rは電機子巻線抵抗,Lは電機子巻線の自己インダクタンス,P(=d/dt)は微分演算子,Teはモータの推力,TLはモータの負荷推力,Jはモータの慣性モーメント,ωrmは同期モータの出力軸の回転角速度(機械角),ωreは界磁の角速度(電気角)である。同期モータの出力軸の回転角速度(機械角)ωrmは極対数をpとすると、ωre/pである。
電流制御としては比例積分(PI)制御を用いる。この場合、id,iq電流制御器の出力v´d,v´qは、

[数式1]
v´d=Kid(1+1/Tids)(i d−id
v´q=Kiq(1+1/Tiqs)(i q−iq

となる。
このとき、id,iq制御系のオープンループ伝達関数Go id(s),Go iq(s)は、式を簡単にするためにTid=Tiq=L/R(電気時定数)に選ぶと、

[数式2]
o id(s)=1/(Ls/Kid
o iq(s)=1/(Ls/Kiq

となり、単なる積分要素になる。
ここで、Kid,Kiq及びTid,Tiqはid,iq制御器のゲイン及び積分時間であり、Kid=Kiq,Tid=Tiqである。
図4はこのオープンループ伝達関数から得られるボード線図で、交差角周波数ωcは、

[数式3]
ωc=Ki/L (Ki=Kid=Kiq

である。
数式2が満足されるときid,iq制御系のクローズドループ伝達関数Gc id(s),Gc iq(s)は、

[数式4]
c id(s)=1/(Ls/Kid+1)
c iq(s)=1/(Ls/Kiq+1)

となる。
図5はクローズドループ伝達関数から得られるボード線図である。s=0のときのゲインはKid,Kiqに関係なく0dBであり、定常偏差が0になることがわかる。
電流制御をPI制御で行う場合、上述のように積分時間Tid,Tiqは電気時定数(L/R)に合わせる。また[数式3]に示される、交差角周波数ωcから求められるゲイン(Kid,Kiq)は反応性を上げるためにできるだけ高くするのがよい。マイナーループの交差角周波数をその外側のループの交差角周波数より高くすることで、外側のループの応答性や安定性の向上が図れるからである。しかし、電流制御ループのゲインを高く設定してモータに大きな電流を流すと、モータが発振してしまうことがある。そこで本実施形態では、電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値にしきい値を設け、電流制御ループのゲインを切替えている。
図6はサーボモータの制御装置のプロセッサで実行される電流制御プログラムのフローチャートを示す。この電流制御プログラムにおいて、制御装置のプロセッサ(請求項1に記載の電流ループゲイン切替え手段に相当)はまず、電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値があらかじめ設定されたしきい値以上か否かを判断する(S1)。ここで、しきい値はサーボモータの定格電流値、すなわち定格推力を生じさせる電流値に設定される。しきい値データはあらかじめ制御装置のメモリに記憶されている。またサーボモータの出力電流値とは、図2に示されるベクトル回転器・3相2相変換器14からフィードバックされるq軸電流iqの値である。このため請求項1に記載の電流検知手段は、ベクトル回転器・3相2相変換器14、電流検出器15、位相検出器16によって構成される。
次に制御装置のプロセッサは、検知した出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときは、あらかじめ設定された大小二つの交差角周波数ωc1,ωc2のうち、大きい方の交差角周波数ωc1を用いて電流制御ループのゲインを算出して、電流制御ループのゲインを大きくする(S2)。その一方、検知した出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも大きいときは、小さい方の交差角周波数ωc2を用いて電流制御ループのゲインを算出し、電流制御ループのゲインを小さくする(S3)。
大きい方の交差角周波数ωc1(例えば2000rad/s)は、サーボモータに定格電流を流したときにサーボモータが発振しない範囲で最も大きい値になるように設定される。小さい方の交差角周波数ωc2(例えば1000rad/s)は、サーボモータに定格電流を超えた最大電流を流したときにサーボモータが発振しない範囲で最も大きい値になるように設定される。制御装置のメモリには、大小二つの交差角周波数ωc1,ωc2が記憶される。これら大小二つの交差角周波数ωc1,ωc2から[数式3]を用いてゲインKiを算出する。
次に制御装置のプロセッサは、ゲインKid,Kiq、積分時間Tid,Tiq、d軸電流指令i d,q軸電流指令i q、及びフィードバックされたd軸電流id,q軸電流iqの偏差から、[数式1]を用いてv´d(=d軸電圧の指令値v d)及びv´q(q軸電圧の指令値v q)を算出する(S4)。
なお、制御装置のプロセッサは、電流制御ループの処理と共に速度制御ループ及び位置制御ループの処理を行う。速度制御系では、電流制御系と同様に偏差を0にするためにPI制御が用いられる。電流制御系の交差角周波数ωcを速度制御系の交差角周波数ωscよりも数倍以上高くすると、交差角周波数がωscの付近では、電流制御系のクローズドループ伝達関数を1とみなすことができ、電流制御系の特性が速度制御系に及ぼす影響を無視することができる。位置制御系では位置のステップ応答がオーバシュートを生じるのを防止するためにP制御が用いられる。速度制御系の交差角周波数ωscを位置制御系の交差角周波数ωpよりも数倍以上高くすると、交差角周波数がωpの付近では、速度制御系のクローズドループ伝達関数を1とみなすことができ、速度制御系の特性が位置制御系に及ぼす影響を無視することができる。
以上に記載の電流制御法により、定格電流まではゲインを大きくし、定格電流を超えたときはゲインを小さくするゲインの切替えが可能になる。図7はゲインの切替えを示す概念図である。この図7において、サーボモータの出力電流値が時間の経過に比例して上昇する。図中点線は発振する電流値(例えば定格電流値)を示す。サーボモータの出力電流値が発振する電流値(例えば定格電流値)より小さいときは、サーボモータが発振するおそれもないので、ゲインを大きい方の交差角周波数ωc1(例えば2000rad/s)を用いて算出して、電流制御ループの応答性を向上させる。一方、サーボモータの出力電流値が発振する電流値を超えたときにもゲインを大きく設定したままだと、サーボモータの電流の振幅が大きくなってサーボモータが発振する。このため、小さい方の交差角周波数ωc2(例えば1000rad/s)を用いてゲインを算出し直し、ゲインを小さい値に切替えて、サーボモータの発振を防止する。以上により、電流制御ループの応答性を向上させることと、サーボモータの発振を防止することとを両立させることが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変更可能である。例えば上記実施形態では、サーボモータとして可動コイル型永久磁石同期リニアモータを用いた例について説明したが、本発明のサーボモータの制御装置は、回転型の永久磁石同期モータや、誘導モータに適用することができる。
本明細書は、2006年4月28日出願の特願2006−124954に基づく。この内容はすべてここに含めておく。
【0003】
値があらかじめ設定された前記しきい値よりも小さいときは、あらかじめ設定された大小二つの交差角周波数のうち、大きい方の交差角周波数を用いて算出した大きい方の電流制御ループゲインに切り替える一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、小さい方の交差角周波数を用いて算出した小さい方の電流制御ループゲインに切り替えることを特徴とする。
[0010]
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のサーボモータの制御装置において、前記しきい値はサーボモータの定格電流値であることを特徴とする。
[0011]
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載のサーボモータの制御装置において、前記サーボモータの制御装置は、前記電流制御ループの外側にサーボモータの速度をフィードバック制御する速度制御ループを有し、且つ、前記速度制御ループの外側にサーボモータの位置をフィードバック制御する位置制御ループを有することを特徴とする。
[0012]
請求項5に記載の発明は、サーボモータに流れる電流をフィードバック制御する電流制御ループを有するサーボモータの制御方法において、前記電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値を検知する電流検知工程と、検知した前記出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときは、前記電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、前記電流制御ループのゲインを小さくするループゲイン切替え工程と、を備えることを特徴とする。
発明の効果
[0013]
請求項1に記載の発明によれば、電流制御ループの応答性を向上することができると共にサーボモータが発振するのを防止することができる。
[0014]
請求項2に記載の発明によれば、大小二つの交差角周波数を用いてゲインを算出するので、電流制御ループのゲインを切替えるためのプログラムを容易にすることができる。
[0015]
請求項3に記載の発明によれば、サーボモータに定格電流が流れるときまではゲインを大きくし、定格電流より大きい電流が流れるときはゲインを小さくすることができる

Claims (5)

  1. サーボモータに流れる電流をフィードバック制御する電流制御ループを有するサーボモータの制御装置において、
    前記電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値を検知する電流検知手段と、
    検知した前記出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときは、前記電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、前記電流制御ループのゲインを小さくする電流ループゲイン切替え手段と、を備えることを特徴とするサーボモータの制御装置。
  2. 前記サーボモータの制御装置は、電流のフィードバック制御をd−q座標を用いたPI制御により行い、
    そして、電流ループゲイン切替え手段は、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも小さいときは、あらかじめ設定された大小二つの交差角周波数のうち、大きい方の交差角周波数を用いて前記電流制御ループのゲインを算出して、前記電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、小さい方の交差角周波数を用いて前記電流制御ループのゲインを算出して、前記電流制御ループのゲインを小さくすることを特徴とする請求項1に記載のサーボモータの制御装置。
  3. 前記しきい値はサーボモータの定格電流値であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサーボモータの制御装置。
  4. 前記サーボモータの制御装置は、前記電流制御ループの外側にサーボモータの速度をフィードバック制御する速度制御ループを有し、且つ、前記速度制御ループの外側にサーボモータの位置をフィードバック制御する位置制御ループを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のサーボモータの制御装置。
  5. サーボモータに流れる電流をフィードバック制御する電流制御ループを有するサーボモータの制御方法において、
    前記電流制御ループでフィードバックされるサーボモータの出力電流値を検知する電流検知工程と、
    検知した前記出力電流値があらかじめ設定されたしきい値よりも小さいときは、前記電流制御ループのゲインを大きくする一方、検知した前記出力電流値があらかじめ設定された前記しきい値よりも大きいときは、前記電流制御ループのゲインを小さくする電流ループゲイン切替え工程と、を備えることを特徴とするサーボモータの制御方法。
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