JPWO2007123098A1 - スイッチング電源回路及びその制御方法 - Google Patents

スイッチング電源回路及びその制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007123098A1
JPWO2007123098A1 JP2008512107A JP2008512107A JPWO2007123098A1 JP WO2007123098 A1 JPWO2007123098 A1 JP WO2007123098A1 JP 2008512107 A JP2008512107 A JP 2008512107A JP 2008512107 A JP2008512107 A JP 2008512107A JP WO2007123098 A1 JPWO2007123098 A1 JP WO2007123098A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
output
mode
voltage
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008512107A
Other languages
English (en)
Inventor
佐藤 秀夫
秀夫 佐藤
孝弘 小林
孝弘 小林
高橋 宏明
宏明 高橋
Original Assignee
沖パワーテック株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 沖パワーテック株式会社 filed Critical 沖パワーテック株式会社
Publication of JPWO2007123098A1 publication Critical patent/JPWO2007123098A1/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/22Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac
    • H02M3/24Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/28Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac
    • H02M3/325Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M3/335Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only
    • H02M3/33507Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only with automatic control of the output voltage or current, e.g. flyback converters
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/22Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac
    • H02M3/24Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/28Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac
    • H02M3/325Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M3/335Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only
    • H02M3/33507Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only with automatic control of the output voltage or current, e.g. flyback converters
    • H02M3/33523Conversion of dc power input into dc power output with intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode to produce the intermediate ac using devices of a triode or a transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only with automatic control of the output voltage or current, e.g. flyback converters with galvanic isolation between input and output of both the power stage and the feedback loop

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

消費電力の削減と復帰時間の短縮とを両立させて、待機状態から過負荷状態に変化しても迅速に対応できるスイッチング電源回路。このスイッチング電源回路は、アモルファス磁性体を含むコアを有するトランスと、駆動信号に従ってトランスの1次側巻線に電流を流すスイッチング素子と、トランスの2次側巻線に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成する出力回路と、トランスの1次側巻線に流れる電流及び出力回路の出力電圧に基づいて駆動信号を生成すると共に、出力回路の出力電流に基づいて、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常動作モードと、通常待機モードと、完全待機モードとを切り換える制御回路とを具備する。

Description

本発明は、一般に、インパクトプリンタ等の電子機器において用いられるスイッチング電源回路、及び、そのようなスイッチング電源回路の動作を制御する方法に関する。
近年においては、電子機器の小型軽量化に伴い、小型軽量で効率良く電力を取り出すことのできるスイッチング電源が広く使用されている。スイッチング電源において、入力側と出力側との間で電気的な絶縁を必要とする場合には、トランスが用いられる。一方、入力側と出力側との間で電気的な絶縁を必要としない場合には、トランスの替わりにチョークコイルを使用したチョッパ方式のスイッチング電源も用いられている。
一般に、トランス又はチョークコイルのコアとなる磁性体としては、低損失で効率の良いフェライトが用いられる。しかしながら、フェライトは磁気的に飽和し易いので、コアが飽和して磁気特性が低下してしまうと、コアに巻かれた巻線の電流が許容値を超える。これを避けるためには、コアにギャップを形成する必要があるが、その場合には、ギャップからの磁束の漏洩が問題となる。特に、インパクトプリンタにおいては、印字ヘッドを駆動するプランジャのソレノイドに十分な電流を供給するために、過負荷状態になっても電流を出力することが可能なスイッチング電源が望まれる。
ところで、インパクトプリンタ等の電子機器における省エネルギー化の一環として、待機モードを設けて消費電力を削減することが行われている。しかしながら、待機モードにおいてスイッチング動作を完全に止めてしまうと、待機モードから通常動作モードに復帰する際に、出力電圧が立ち上がるまでに時間を要してしまう。
関連する技術として、日本国特許出願公開JP−A−8−51774には、簡単かつ低コストの構造で、しかも、軽負荷時に所望の最適な周波数を得ることができるスイッチング電源回路が開示されている。このスイッチング電源回路は、重負荷用の高サイクルのスイッチング周波数と軽負荷用の低サイクルのスイッチング周波数のいずれかを用いて直流電圧を負荷側に供給するスイッチング手段と、軽負荷状態を示す負荷信号に基づいて、上記スイッチング手段のスイッチング周波数を上記軽負荷用のスイッチング周波数に切り換えるスイッチング周波数切換手段とを備えている。しかしながら、このスイッチング電源回路においても、消費電力の削減と復帰時間の短縮とを両立させることは難しい。
また、日本国特許出願公開JP−A−9−134096には、待機時の電力損失を低減できる画像形成装置が開示されている。この画像形成装置は、画像形成時に動作する機器に電圧を供給するための駆動系電源回路と、該駆動系電源回路をオン/オフするコントローラと、非画像形成時の待機時及び画像形成時に前記コントローラに電圧を供給するための制御系電源回路とを備えている。この画像形成装置によれば、待機時及び画像形成時のいずれにおいても制御系電源回路がコントローラに電圧を供給するので、コントローラは駆動系電源回路をオン/オフすることができる。画像を形成しない待機時には、コントローラが駆動系電源回路をオフにすることにより、駆動系電源回路の待機時電力損失がなくなり省電力効果が向上する。しかしながら、JP−A−9−134096においては、復帰時間の短縮や過負荷への対応については言及されていない。
さらに、JP−P2002−199729Aには、画像形成装置の待機時及び画像形成時における消費電力を低減することができる画像形成装置用電源が開示されている。この画像形成装置用電源は、出力電圧を検出する検出回路と、検出された出力電圧を基準電圧と比較する比較回路と、比較回路による比較結果に基づいて出力電圧が一定となるようにPWM制御を行うPWM制御回路と、PWM制御回路の出力により駆動されるトランスとを備え、トランスの2次側に、定電圧出力される制御用出力及び従属出力される駆動用出力の複数出力を有する構成にした画像形成装置用電源において、画像形成動作終了後から所定時間が経過したときに、画像形成装置の制御部からの省エネルギー信号に基づいて、基準電圧変更手段から出力された基準電圧変更信号により比較回路の制御用出力電圧の基準電圧を変更して、制御用出力電圧及び駆動用出力電圧を画像形成動作時の定格出力電圧より低く出力するようにし、復帰時には、画像形成装置の制御部からの省エネルギー信号に基づいて、基準電圧変更手段から出力された基準電圧変更信号により比較回路の基準電圧を変更し、制御用出力電圧及び駆動用出力電圧として画像形成動作時の定格出力電圧を出力する。
この画像形成装置用電源によれば、画像形成装置の待機時における駆動用出力電圧を画像形成装置の動作時における駆動用出力電圧よりも低くすることにより、消費電力を低減することができる。しかしながら、省エネルギー信号に基づいて制御用出力電圧と駆動用出力電圧との両方が変化するので、省エネルギーモードにおいて、これらの出力電圧を低目に設定すると制御用回路が動作できず、これらの出力電圧を高目に設定すると省エネルギー効果が薄れてしまう。
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、消費電力の削減と復帰時間の短縮とを両立させて、待機状態から過負荷状態に変化しても迅速に対応できるスイッチング電源回路、及び、そのようなスイッチング電源回路の動作を制御する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係るスイッチング電源回路は、アモルファス磁性体を含むコア及び該コアに回巻された1次側巻線及び2次側巻線を有し、入力電圧が1次側巻線の一端に印加されるトランスと、トランスの1次側巻線の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従ってトランスの1次側巻線に電流を流すスイッチング素子と、トランスの2次側巻線に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成する出力回路と、トランスの1次側巻線に流れる電流及び出力回路の出力電圧に基づいて駆動信号を生成すると共に、出力回路の出力電流に基づいて、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、少なくとも所定の電力を負荷に供給可能な通常動作モードと、所定の電力よりも小さい電力を負荷に供給可能な第1の待機モードと、供給電力がゼロとなる第2の待機モードとを切り換える制御回路とを具備する。
また、本発明の1つの観点に係るスイッチング電源回路の制御方法は、アモルファス磁性体を含むコア及び該コアに回巻された1次側巻線及び2次側巻線を有し、入力電圧が1次側巻線の一端に印加されるトランスと、トランスの1次側巻線の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従ってトランスの1次側巻線に電流を流すスイッチング素子と、トランスの2次側巻線に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成する出力回路とを含むスイッチング電源回路の制御方法であって、通常動作モードにおいて、出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第1の所定の期間を超えて継続したときに、通常動作モードから第1の待機モードに移行するように駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を低減するステップ(a)と、第1の待機モードにおいて、出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第2の所定の期間を超えて継続したときに、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、第1の待機モードから第2の待機モードに移行するように駆動信号を停止又は非活性化するステップ(b)と、通常動作モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常動作モードから第2の待機モードに移行するように駆動信号を停止又は非活性化するステップ(c)と、第2の待機モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、第2の待機モードから通常動作モードに移行するように駆動信号を起動又は活性化するステップ(d)と、第1の待機モードにおいて、出力回路の出力電流が所定の値よりも大きくなったときに、第1の待機モードから通常動作モードに移行するように駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を増加するステップ(e)とを具備する。
本発明によれば、スイッチング電源回路において、アモルファス磁性体を含むコアを有するトランス又はチョークコイルを用いて、負荷に供給する出力電流の特性を改善すると共に、2種類の異なる待機モードを設けることにより、消費電力の削減と復帰時間の短縮とを両立させて、待機状態から過負荷状態に変化しても迅速に対応することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。 図1に示すスイッチング電源回路における制御回路等の構成を詳しく示す図である。 図1に示すスイッチング電源回路における2次側電圧検出回路と検出電圧生成回路の構成例を示す回路図である。 図2に示す制御回路の過負荷状態における動作を説明するための波形図である。 図2に示す制御回路の通常状態における動作を説明するための波形図である。 本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源回路の出力電力の変化の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源回路におけるドレイン電流の波形図である。 本発明の第2の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。 図8に示す制御回路等の構成を詳しく示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。 図10に示す第2の電圧変換回路における制御回路等の構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。 図12に示す第2の電圧変換回路における制御回路等の構成を示す図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。このスイッチング電源回路は、交流電源電圧の入力端子1及び2に接続された整流平滑回路10と、1次側の交流電圧を昇圧又は降圧して2次側に出力するトランス20と、トランスの1次側巻線21に直列に接続され、パルス状の駆動信号に従ってトランスの1次側巻線21に電流を流すスイッチング素子30と、トランスの1次側巻線21に流れる電流を検出する1次側電流検出回路40とを有している。
さらに、このスイッチング電源回路は、トランスの2次側巻線22に発生する電圧を半波整流するダイオード51と、整流された電圧を平滑して出力電圧を生成するコンデンサ52と、コンデンサ52の両端における出力電圧を検出する2次側電圧検出回路60と、2次側の出力電流を検出する2次側電流検出回路80と、1次側電流検出回路40の検出結果及び2次側電圧検出回路60の検出結果に基づいて駆動信号を生成すると共に、2次側電流検出回路80の検出結果に基づいてスイッチング電源回路のモードを切り換える制御回路70とを有している。ここで、ダイオード51及びコンデンサ52は、出力回路を構成している。なお、2次側電圧検出回路60及び2次側電流検出回路80から制御回路70への帰還信号経路の一部には、フォトカプラ等の光信号伝送素子が用いられる。
整流平滑回路10は、例えば、ダイオードブリッジとコンデンサとを含んでおり、入力端子1と入力端子2との間に印加される交流電圧をダイオードブリッジによって全波整流し、コンデンサによって平滑する。
トランス20は、磁性体のコア24と、コア24に回巻された1次側巻線21、2次側巻線22、及び、補助巻線23とを有している。1次側巻線21の巻数をN1とし、2次側巻線22の巻数をN2とすると、損失がないとした場合に、1次側と2次側との間の昇圧比は、N2/N1となる。また、補助巻線23は、制御回路70に電源電圧を供給するために使用される。なお、トランス20に付されたドットの記号は、巻線の極性を示している。
一般に、スイッチング電源において、トランスの1次側から2次側への電力伝達方式としては、スイッチング素子がオンした時に1次側から2次側に電力を伝達するフォワード方式と、スイッチング素子がオフした時に1次側から2次側に電力を伝達するフライバック方式とがある。本発明は、そのどちらにも適用できるが、本実施形態においては、フライバック方式を採用している。
図1に示すようなフライバック方式のスイッチング電源においては、トランスの1次側巻線21と2次側巻線22とが逆極性の関係となっており、スイッチング素子30がオンしている間は、トランス20の1次側電流は増加するが、トランス20の2次側においてはダイオードで逆バイアスされているので2次側電流は流れない。トランス20は、スイッチング素子30がオンしている時に、コア24にエネルギーを蓄える。
次に、スイッチング素子30がオフすると、磁場が電流を維持しようとするので、トランス20の電圧極性が反転して、トランス20の2次側において電流が流れる。トランス20の2次側電流は、トランスの2次側巻線22に直列接続されたダイオード51を介してコンデンサ52に充電されることにより、出力端子3と出力端子4との間に直流出力電圧を発生させる。
本実施形態においては、スイッチング電源回路の負荷装置がインパクトプリンタであるものとする。スイッチング電源回路は、インパクトプリンタの印字ヘッドを駆動するプランジャのソレノイドに対して電力を供給する。インパクトプリンタのプランジャのような負荷は、ミリ秒単位又は秒単位の短時間において消費電流が大きく変動する。
そこで、トランスのコア24として、高い飽和磁束密度を有するアモルファス金属の磁性体が用いられる。具体的な材料としては、例えば、鉄(Fe)とコバルト(Co)を含むアモルファス合金Fe−Co(60〜80wt%)を用いることができる。コアのタイプとしては、粉末材料を焼結することにより成型したバルクタイプが好適である。また、リボン状のコアを積層したラミネートタイプを用いることもできる。
アモルファス金属の磁性体は、フェライトよりも飽和磁束密度が高く、温度による磁気特性の変化が小さく、ヒステリシス損失や渦電流損失が小さくて高周波特性が良いという特徴を有している。また、アモルファス金属の磁性体をトランスのコアとして使用することにより、コアが磁気的に飽和し難く、コアの発熱量も小さいので、フェライトを用いる場合の2倍以上の電力を供給できると共に、コアにギャップを形成する必要がないので、ギャップからの磁束の漏洩が問題とならなくなる。
ただし、アモルファス金属の磁性体を用いる場合には、フェライトを用いる場合と比較して、巻数当りのインダクタンス(「AL値」ともいう)が小さくなるので、巻数をある程度増やしても巻線のインダクタンスが小さくなり、巻線に流れる電流が増加する。また、アモルファス金属の磁性体は飽和し難いので、巻線に流れるピーク電流を大きくすることができる。しかしながら、ピーク電流が大きくなると、スイッチング素子が破壊され易くなるという問題がある。そこで、本実施形態においては、回路的な工夫をすることによって、スイッチング素子を保護している。
さらに、本実施形態においては、通常動作モードと通常待機モードと完全待機モードとの3種類のモードが設けられている。ここで、通常動作モードとは、スイッチング電源回路が少なくとも所定の電力(定格出力電力)を負荷に供給可能なモードをいう。また、定格出力電力とは、MOSFET31が安定して定常動作を行うことができる出力電力を表しており、スイッチング電源回路の交流入力電圧やMOSFET31の規格等に基づいて予め定められる。通常動作モードにおいては、例えば、負荷となるインパクトプリンタ内のブランジャに、印字ヘッドを駆動するために必要な電圧40Vが供給される。スイッチング電源回路の出力電流は、負荷の状態によって変動し、例えば、通常状態において1A程度であるが、過負荷状態においては所定の期間内において10A程度となる。
通常待機モードとは、省エネルギー化を図るために、定格出力電力よりも小さい電力を負荷に供給可能なモードをいう。通常待機モードにおいては、例えば、負荷となるインパクトプリンタ内のブランジャに、印字ヘッドを固定するために必要な電圧20Vが供給される。あるいは、スイッチング電源回路の出力電圧を通常動作モードにおけるのと同じとしながら、MOSFET31のスイッチング動作を間欠的に行うようにしても良い。また、完全待機モードとは、さらに省エネルギー化を図るために、スイッチング電源回路の出力電圧及び出力電流をゼロとして、出力電力がゼロとなるモードをいう。
図2は、図1に示すスイッチング電源回路における制御回路等の構成を詳しく示す図である。本実施形態においては、図1に示すスイッチング素子30として、NチャネルMOSFET31が用いられる。MOSFET31は、トランスの1次巻線21に接続されたドレインと、整流平滑回路10に接続されたソースと、ゲートドライバ79から駆動信号が印加されるゲートとを有している。
トランスの1次側巻線21とMOSFET31のドレイン・ソース経路とは直列に接続され、整流平滑回路10において交流電源電圧を整流及び平滑することにより得られた電圧が、これらの直列回路に供給される。MOSFET31は、ゲートに印加されるパルス状の駆動信号に従って、トランスの1次側巻線21に電流を流す。
通常は、トランスの1次側巻線21に流れる電流を検出するために、1次側巻線21と直列に抵抗を挿入し、この抵抗の両端電圧を測定することが行われているが、その場合には、抵抗によって電力損失が発生してしまう。そこで、本実施形態においては、1次側電流検出回路40がMOSFET31のドレイン・ソース間電圧に基づいて1次側電流を検出するようにしている。
1次側電流検出回路40は、PNPバイポーラトランジスタ41と、トランジスタ41のエミッタに電流を供給する電流源42とを含んでいる。トランジスタ41は、MOSFET31のドレインから電位が印加されるベースを有し、エミッタフォロア動作を行うことにより、エミッタから検出電圧を出力する。なお、図2においては、トランジスタ41のベースが、MOSFET31のドレインに直接接続されているが、抵抗やトランジスタを介してMOSFET31のドレインに間接的に接続されるようにしても良い。
MOSFET31がオン状態になると、MOSFET31のドレイン・ソース間のオン抵抗は、素子の特性及びゲート・ソース間電圧によって定まる値となる。ただし、MOSFET31の負荷となるトランスの1次側巻線21はインダクタンス成分を含んでいるので、ドレイン電流はゼロから徐々に増加することになる。このドレイン電流とMOSFET31のオン抵抗との積が、MOSFET31のドレイン・ソース間電圧となる。そこで、MOSFET31のドレイン・ソース間電圧を測定すれば、トランスの1次側巻線21に流れる電流の大きさに比例した検出電圧を得ることができる。
制御回路70は、検出電圧生成回路71と、クロック信号生成回路73と、モード切換回路74と、比較器75と、ブランキングパルス生成回路76と、AND回路77と、OR回路72と、パルス幅設定回路78と、ゲートドライバ79とを含んでいる。
図1に示す2次側電圧検出回路60の検出結果は、フォトカプラ等の光信号伝送素子を用いることにより、光信号として検出電圧生成回路71に伝送される。これにより、トランス20の1次側と2次側との間でアイソレーションを保ちながら、2次側電圧検出回路60の検出結果を1次側の検出電圧生成回路71に伝送することができる。検出電圧生成回路71は、2次側電圧検出回路60の検出結果に基づいて検出電圧を生成する。
図3は、図1に示すスイッチング電源回路における2次側電圧検出回路と検出電圧生成回路の構成例を示す回路図である。この例において、2次側電圧検出回路60は、コンデンサ52の両端子間に接続された抵抗61と発光ダイオード62とシャントレギュレータ63との直列接続回路と、コンデンサ52の両端子間に発生する電圧を分圧するための抵抗64及び65とを有している。抵抗64及び65によって分圧された電圧は、シャントレギュレータ63の制御端子に印加される。これにより、出力電圧が所定の電圧を超えると発光ダイオード62に電流が流れるようになっており、発光ダイオード62が電流の大きさに応じた強度で発光して光信号を生成する。
検出電圧生成回路71は、トランスの補助巻線23に発生する電圧を整流するダイオード81と、ダイオード81によって整流された電圧を平滑するコンデンサ82と、コンデンサ82によって平滑された電圧がコレクタに印加されるフォトトランジスタ83と、抵抗84〜86と、オペアンプ87と、リミッタ用のダイオード88とを有している。
発光ダイオード62とフォトトランジスタ83とは、通常、フォトカプラとして構成される場合が多く、フォトトランジスタ83は、発光ダイオード62によって生成された光信号を受けて、その強度に応じた電流をエミッタから出力する。フォトトランジスタ83のエミッタから出力された電流は、抵抗84を介してオペアンプ87の反転入力端子に入力される。
また、オペアンプ87の反転入力端子には抵抗85及び86が接続されて負帰還ループが構成され、非反転入力端子には制御電圧Vが印加されており、これらに基づいて、フォトトランジスタ83の出力電流に応じた検出電圧が生成される。2次側の負荷が軽い状態においては、2次側の電圧が上昇するので検出電圧が下降し、2次側の負荷が重い状態においては、2次側の電圧が下降するので検出電圧が上昇する。
さらに、オペアンプ87の出力端子と反転入力端子との間には、リミッタ用のダイオード88が接続されている。このリミッタ用のダイオード88によって、オペアンプ87から出力される検出電圧に上限が設定される。図3においては1つのダイオードを示しているが、複数のダイオードを直列接続するようにしても良い。ダイオードの数によって、検出電圧の上限を変更することができる。
再び図2を参照すると、モード切換回路74は、クロック信号生成回路73から供給されるクロック信号をカウントすることにより時間を計測し、2次側電流検出回路80から出力される光信号、又は、外部から供給されるモード切換信号に基づいて、通常動作モードと通常待機モードと完全待機モードとの間の切換を行う。例えば、モード切換回路74は、通常動作モードにおいて、2次側電流検出回路80によって検出される出力電流が所定の値よりも小さい状態が第1の所定の期間を超えて継続したときに、通常動作モードから通常待機モードに移行し、通常待機モードにおいて、2次側電流検出回路80によって検出される出力電流が所定の値よりも小さい状態が第2の所定の期間を超えて継続したときに、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常待機モードから完全待機モードに移行し、通常動作モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常動作モードから完全待機モードに移行する。
また、モード切換回路74は、完全待機モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、完全待機モードから通常動作モードに移行し、通常待機モードにおいて、2次側電流検出回路80によって検出される出力電流が所定の値よりも大きくなったときに、通常待機モードから通常動作モードに移行する。なお、モード切換信号は、通常動作モード又は通常待機モードにおいてローレベルとなり、完全待機モードにおいてハイレベルとなるものとする。例えば、プリンタの印字ヘッドの温度を検出することにより、印字ヘッドの温度が所定値よりも下がると完全待機モードに移行するように、モード切換信号を生成しても良い。
モード切換回路74は、通常動作モードと通常待機モードと完全待機モードとの間で、検出電圧生成回路71に供給する制御電圧Vの値を切り換えることによって、スイッチング電源回路の出力電圧を変更することができる。あるいは、モード切換回路74は、通常待機モードにおいて、強制リセット信号を周期的に活性化することによって、駆動信号におけるパルスを間引いてパルスの数を低減したり、完全待機モードにおいて、強制リセット信号を活性化することによって、駆動信号を非活性化してMOSFET31のスイッチング動作を停止させるようにしても良い。あるいは、モード切換回路74は、完全待機モードにおいて、クロック信号生成回路73における発振動作を停止させるようにしても良い。
通常動作モードにおいて、モード切換回路74は、2次側電流検出回路80から出力される光信号に基づいて2次側の負荷状態を検出し、MOSFET31を保護する。即ち、モード切換回路74は、2次側電流検出回路80によって検出される出力電流の大きさに応じて、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第1の期間と、定格出力電力以内の電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第2の期間とを設定し、第2の期間において、出力電力が定格出力電力以内となるように強制リセット信号を周期的に活性化する。
比較器75は、1次側電流検出回路40から出力される検出電圧と、2次側の出力電圧の検出結果に基づいて検出電圧生成回路71によって生成される検出電圧とを比較して、比較結果を表す比較信号を生成する。また、ブランキングパルス生成回路76は、トランスの1次側電流が小さい内にMOSFET31がオフ状態となる誤動作を防止するために、クロック信号に同期した所定の期間においてのみハイレベルとなるブランキングパルス信号を生成する。AND回路77は、比較器75から出力される比較信号とブランキングパルス生成回路76から出力されるブランキングパルス信号との論理積を求める。OR回路72は、AND回路77の出力信号と、モード切換回路74から出力される強制リセット信号との論理和を求める。
パルス幅設定回路78は、例えば、セット端子Sとリセット端子Rと出力端子Qとを有するRSフリップフロップによって構成される。なお、パルス幅設定回路78においては、リセット信号がセット信号よりも優先される。クロック信号生成回路73によって生成されるクロック信号が、パルス幅設定回路78のセット端子Sに供給される。また、強制リセット信号がローレベルであり、かつ、ブランキングパルス信号がハイレベルとなる期間において、比較器75によって生成される比較信号が、パルス幅設定回路78のリセット端子Rに供給される。
パルス幅設定回路78は、クロック信号に同期して出力信号をセットすると共に、比較器75から出力される比較信号に同期して出力信号をリセットすることにより、駆動信号におけるパルス幅を設定する。強制リセット信号がハイレベルになると、パルス幅設定回路78が常にリセットされて、駆動信号はローレベルとなる。ゲートドライバ79は、パルス幅設定回路78から出力される駆動信号に基づいて、MOSFET31のゲートを駆動する。
次に、図2に示す制御回路の動作について、図4〜図7を参照しながら説明する。
図4は、図2に示す制御回路の過負荷状態における動作を説明するための波形図である。図4の(a)は、クロック信号生成回路73によって生成されるクロック信号VCKを示している。クロック信号に含まれているパルスの周期はTであり、パルス幅(ハイレベルの期間)はTである。ここでは、クロック信号のデューティ(T/T)が50%となっている。
本実施形態においては、トランスのコア24にアモルファス金属の磁性体を用いているので、フェライトを用いた場合と比較して、巻数が同じ場合には1次側巻線のインピーダンスが小さくなっている。そのために、図4の(b)に示すように、フェライトを用いた場合と比較して、トランスの1次側巻線21に流れる電流、即ち、MOSFET31のドレイン電流Iの値が大きくなり、発熱によってMOSFET31が破壊されるおそれがある。一方、巻線のインピーダンスを大きくするためには、巻数を増やさなければならず、トランスが大型化してしまう。そこで、本実施形態においては、以下のような手法によって、この問題を解決した。
トランスの1次側電流が増加すれば、コア24にエネルギーが蓄積されるスピードが速くなる。さらに、負荷において瞬間的に消費電流が大きくなった場合には、ドレイン電流Iを流す期間を増加させることによって対応することができる。その際に、ドレイン電流Iを流す期間に上限を設けておけば、MOSFET31の温度が異常に上昇する前に消費電力が元に戻るので、MOSFET31が瞬時に破壊されるおそれはない。そのような動作を行うために、制御回路70は、図4の(b)に示すA点においてMOSFET31をオフ状態とするように、駆動信号におけるパルス幅の上限を設定している。
制御回路70の動作を詳しく説明すると、クロック信号生成回路73によって生成されるクロック信号VCKの立ち上がりエッジに同期してパルス幅設定回路78の出力信号がセットされ、ゲート電圧V(図4の(e))がハイレベルとなる。これにより、比較器75から出力される比較信号VCOMP(図4の(d))が、ハイレベルからローレベルに移行する。
ここで、比較器75から出力される比較信号VCOMPは、1次側電流検出回路40から出力される第1の検出電圧と、2次側電圧検出回路60の検出結果に基づいて検出電圧生成回路71によって生成される第2の検出電圧とを比較して得られるものである。過負荷状態においては、MOSFET31のドレイン電流Iが増加して第1の検出電圧が増加すると共に、トランスの2次側における出力電圧が低下して第2の検出電圧も増加するが、第2の検出電圧には検出電圧生成回路71において上限が設けられている。従って、第2の検出電圧が上限に達したときに、第1の検出電圧がその上限を超えると、比較器75から出力される比較信号VCOMPがハイレベルとなる。
1次側電流検出回路40は、MOSFET31のドレイン電圧Vに基づいて検出電圧を生成するので、上記の動作をドレイン電圧V(図4の(c))に基づいて説明する。ゲート電圧Vがハイレベルになると、ドレイン電流Iが流れ始めるが、ドレイン電圧Vは一旦低下するので、比較器75から出力される比較信号VCOMPがハイレベルからローレベルに移行する。その後、ドレイン電流Iが次第に増加し、ドレイン電圧Vも次第に上昇する。図4の(c)に示すB点において、ドレイン電圧Vが、2次側電圧検出回路60の検出結果に基づいて定まるしきい電圧VTH(この場合には、第2の検出電圧の上限に対応する)を越えると、比較器75から出力される比較信号VCOMPがハイレベルとなる。その結果、パルス幅設定回路78の出力信号がリセットされ、MOSFET31のゲート電圧Vがローレベルとなり、図4の(b)に示すA点においてドレイン電流Iが停止する。
このようにして、制御回路70は、一定の周期でMOSFET31をオンさせると共に、比較信号VCOMPの立ち上がりエッジに同期してMOSFET31をオフさせる。図4の(e)において、MOSFET31がオンする期間はTONで表され、MOSFET31がオフする期間はTOFFで表される。
図5は、図2に示す制御回路の通常状態における動作を説明するための波形図である。図5の(a)は、クロック信号生成回路73によって生成されるクロック信号VCKを示している。また、図5の(b)は、MOSFET31のドレイン電流Iを示しており、図5の(c)は、MOSFET31のドレイン電圧Vを示している。
通常状態においては、過負荷状態と比較して2次側の負荷が軽いので、2次側の出力電圧が上昇し、2次側電圧検出回路60の検出結果に基づいて検出電圧生成回路71によって生成される第2の検出電圧が低くなっている。従って、図5の(c)に示すように、2次側電圧検出回路60の検出結果に基づいて定まるしきい電圧VTHも低くなっている。その結果、ドレイン電流Iが流れ始めてからドレイン電圧Vがしきい電圧VTHを越えるまでの期間も短くなる。図5の(c)に示すD点において、ドレイン電圧Vがしきい電圧VTHを越えると、比較器75から出力される比較信号VCOMP(図5の(d))がハイレベルとなる。その結果、パルス幅設定回路78の出力信号がリセットされ、MOSFET31のゲート電圧V(図5の(e))がローレベルとなり、図5の(b)に示すC点においてドレイン電流Iが停止する。このように、通常状態においては、MOSFET31にドレイン電流Iを流す期間が縮小される。
本実施形態においては、図2に示すように、比較器75が出力する比較信号とブランキングパルス生成回路76が生成するブランキングパルス信号との論理積をAND回路77によって求めるようにしたが、ブランキングパルス生成回路76が生成するブランキングパルス信号によって1次側電流検出回路40の動作をオン/オフするようにしても良い。その場合には、AND回路77を省略することができる。
図6は、本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源回路の出力電力の変化の例を示す図である。図6において、横軸は経過時間を表し、縦軸はスイッチング電源回路の出力電力を表している。
プリンタ装置の電源スイッチをオンにして、スイッチング電源回路の出力電圧が立ち上がる期間(a)において、モード切換回路74は、スイッチング電源回路のモードを通常動作モードに設定する。期間(b)において、スイッチング電源回路は、通常動作モードとなっており、モード切換回路74は、出力電圧が例えば40Vとなるように制御電圧Vを設定する。このとき、負荷には1Aの電流が流れており、出力電力は、40V×1A=40Wとなる。この出力電力が、スイッチング電源回路の定格出力電力に相当するものとする。なお、通常動作モードは、期間(b)から期間(i)まで継続する。
期間(c)において、負荷の変動により出力電流が急激に増加して出力電力が定格出力電力よりも大きい過負荷状態になると、トランスの1次巻線21に流れる電流も増加する。本実施形態においては、トランスのコアにアモルファス金属の磁性体を用いているので、瞬間的に出力電力が増加する場合でも、MOSFET31のドレイン電流Iを増加させることによって対応することができる。先に説明したように、ドレイン電流Iに上限が設けられているので、MOSFET31は、瞬時の破壊から保護される。これにより、出力電流が、例えば10Aに制限される。
また、モード切換回路74は、2次側電流検出回路80によって検出される出力電流の値に基づいて、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給する時間T1Aと、定格出力電力以内の電力を負荷に供給する時間T1Bとを設定する。これにより、期間(c)においては、比較器75において生成される比較信号によって駆動信号のパルス幅が設定され、その後の期間(d)においては、モード切換回路74が、出力電力を定格出力電力以内となるように強制リセット信号を周期的に活性化して、駆動信号におけるパルス幅を制限する。なお、期間(d)においては、スイッチング電源回路の出力電圧及び出力電流が低下するが、出力電流が維持されるので、インパクトプリンタにおいてプランジャが印字ヘッドを駆動する動作は継続して行われる。
期間(e)及び(f)と、期間(g)及び(h)とにおける動作も、期間(c)及び(d)における動作と同様であるが、モード切換回路74は、2次側電流検出回路80によって検出される出力電流の値に応じて、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給する時間T1A〜T3Aと、定格出力電力以内の電力を負荷に供給する時間T1B〜T3Bとが異なっている。即ち、モード切換回路74は、MOSFET31を保護するために、出力電流が大きいほど、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給する時間を短く設定する。
期間(i)において、プリンタによる印字動作が中断することにより、出力電流が所定の値よりも小さい状態が所定の期間(例えば、5分間)を超えて継続すると、モード切換回路74は、期間(j)において、スイッチング電源回路のモードを通常待機モードに設定して省エネルギー化を図る。通常待機モードおいて、モード切換回路74は、検出電圧生成回路71に供給する基準電圧Vを低下させる。これにより、比較器75の反転入力端子に供給される検出電圧が低下し、パルス幅設定回路78におけるリセットのタイミングが早まり、駆動信号におけるパルス幅が短くなって、スイッチング電源回路の出力電圧が低下する。例えば、モード切換回路74は、出力電圧が20Vとなるように制御電圧Vを設定する。あるいは、モード切換回路74は、スイッチング電源回路の出力電圧を通常動作モードにおけるのと同じとしながら、強制リセット信号を周期的に活性化することによって、駆動信号におけるパルスの数を低減して、MOSFET31のスイッチング動作を間欠的に行わせるようにしても良い。
期間(j)の終わりにおいて、プリンタの印字動作が再開されると、期間(k)において、スイッチング電源回路は、再び通常動作モードに移行する。期間(j)においてはMOSFET31がスイッチング動作を行っているので、通常動作モードに移行した際に、スイッチング電源回路の出力電圧を迅速に立ち上げることができる。
期間(k)において、プリンタによる印字動作が中断することにより、出力電流が所定の値よりも小さい状態が所定の期間(例えば、5分間)を超えて継続すると、モード切換回路74は、期間(l)において、スイッチング電源回路のモードを通常待機モードに設定する。
さらに、期間(l)の終わりにおいて、モード切換信号が完全待機モードを表すハイレベルに変化すると、モード切換回路74は、期間(m)において、スイッチング電源回路のモードを完全待機モードに設定してさらに省エネルギー化を図る。あるいは、プリンタによる印字動作が中断することにより出力電流が所定の期間(例えば、30分間)低下したままでいると、モード切換回路74が、スイッチング電源回路のモードを完全待機モードに設定するようにしても良い。
完全待機モードにおいては、モード切換回路74が強制リセット信号をハイレベルにすることによって、OR回路72の出力がハイレベルとなり、パルス幅設定回路78がリセットされて、駆動信号が非活性化される。これにより、MOSFET31がスイッチング動作を停止するので、出力電力がゼロとなり、大きな省エネルギー化が達成される。
期間(m)の終わりにおいて、モード切換信号が通常動作モードを表すローレベルに変化すると、期間(n)において、モード切換回路74が、強制リセット信号をローレベルに設定する。その結果、駆動信号が活性化されるので、MOSFET31がスイッチング動作を開始する。しかしながら、出力電圧の立上がりには一定の時間を要する。その後、期間(o)において、通常動作モードが継続される。
このように、本実施形態に係るスイッチング電源回路においては、待機モードとして、通常待機モードと完全待機モードとの2種類が存在する。完全待機モードにおいては、スイッチング素子をオフ状態として出力電力を完全にゼロにすることができるが、デメリットとして、出力電圧が立ち上がるまでの時間が長くなることが挙げられる。そこで、出力電力を完全にゼロにすることはできないが、出力電圧が立ち上がるまでの時間を短くすることができる通常待機モードを設け、負荷電流が短期間低下した場合に通常待機モードに移行することによって、省エネルギー化を図りながら出力電圧の迅速な立上がりを実現することができる。
図7は、本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源回路におけるドレイン電流の波形図である。図7において、横軸は経過時間を表し、縦軸はドレイン電流値を表している。図7に示す期間(b)〜(j)は、図6に示す期間(b)〜(j)にそれぞれ対応している。
期間(b)において、スイッチング電源回路が定格出力電力を負荷に供給するように、駆動信号におけるパルス幅が設定される。期間(c)において、負荷に流れる電流が急増するので、モード切換回路74は、2次側電流検出回路80によって検出された出力電流に応じて、定格出力電力を超える出力電力を負荷に供給する期間を時間T1Aに制限し、その後の期間(d)において、時間T1Bの間、定格出力電力以内の出力電力を負荷に供給するように、駆動信号におけるパルス幅を制限する。
期間(e)において、モード切換回路74は、2次側電流検出回路80によって検出された出力電流に応じて、定格出力電力を超える出力電力を負荷に供給する期間を時間T2Aに制限し、その後の期間(f)において、時間T2Bの間、定格出力電力以内の出力電力を負荷に供給するように、駆動信号におけるパルス幅を制限する。
期間(g)において、モード切換回路74は、2次側電流検出回路80によって検出された出力電流に応じて、定格出力電力を超える出力電力を負荷に供給する期間を時間T3Aに制限し、その後の期間(h)において、時間T3Bの間、定格出力電力以内の出力電力を負荷に供給するように、駆動信号におけるパルス幅を制限する。
さらに、期間(i)において、出力電流が所定の値よりも小さい状態が所定の期間を超えて継続すると、期間(j)において、モード切換回路74は、スイッチング電源回路を通常待機モードに移行させ、制御電圧Vを小さくすることにより、駆動信号におけるパルス幅を小さくして、スイッチング電源回路の出力電圧を20Vに低下させる。
本実施形態においては、図1に示す2次側電流検出回路80が、出力回路の出力電流(2次側電流)を検出し、制御回路70が、それに基づいて、出力回路の負荷状況を判断して第1の待機モード(通常待機モード)と第2の待機モード(完全待機モード)とを切り換える例を説明したが、本発明は、これに限られない。出力回路の出力電流は、トランスの1次側巻線電流や、1次側電圧波形や、トランスに別途設けられる第3巻線の電圧波形にも反映することは周知の事実であるから、トランスの1次側巻線電流等を測定することにより間接的に出力回路の負荷状況を判断するようにしても良い。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。第2の実施形態においては、チョッパ方式昇圧型のスイッチング電源回路を例にとって説明する。
このスイッチング電源回路は、交流電圧の入力端子1及び2に接続された整流平滑回路10と、整流平滑回路10に一端が接続され、巻線に流れる電流によって発生する磁気エネルギーをコアに蓄えるチョークコイル100と、チョークコイル100の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従ってチョークコイル100に電流を流すスイッチング素子110と、スイッチング素子110に流れる電流を検出するスイッチング電流検出回路120とを有している。ここで、チョークコイル100としてトランスの1次側巻線を用いる場合には、トランスの2次側巻線を内部電源の生成用に利用することができる。
さらに、このスイッチング電源回路は、チョークコイル100の他端に発生する電圧を半波整流するダイオード51と、整流された電圧を平滑することにより出力電圧を生成するコンデンサ52と、出力端子3及び4における出力電圧を検出する出力電圧検出回路130と、コンデンサ52と出力端子4との間に挿入されて出力電流を検出する出力電流検出回路140と、スイッチング電流検出回路120の検出結果及び出力電圧検出回路130の検出結果に基づいて駆動信号を生成すると共に、出力電流検出回路140の検出結果に基づいてスイッチング電源回路のモードを切り換える制御回路150とを有している。ここで、ダイオード51及びコンデンサ52は、出力回路を構成している。
チョークコイル100は、スイッチング素子110がオンしている時に、コアにエネルギーを蓄える。次に、スイッチング素子110がオフすると、磁場が電流を維持しようとするので、チョークコイル100の電流がダイオード51を介してコンデンサ52に流れ、コンデンサ52が充電されることにより、出力端子3と出力端子4との間に直流出力電圧を発生させる。
本発明においては、チョークコイル100のコアとして、高い飽和磁束密度を有するアモルファス金属の磁性体が用いられる。具体的な材料としては、例えば、鉄(Fe)とコバルト(Co)を含むアモルファス合金Fe−Co(60〜80wt%)を用いることができる。コアのタイプとしては、粉末材料を焼結することにより成型したバルクタイプが好適である。また、リボン状のコアを積層したラミネートタイプを用いることもできる。
アモルファス金属の磁性体は、フェライトよりも飽和磁束密度が高く、E型形状のコア成型を行う際にも成型が容易であり、温度による磁気特性の変化が小さく、ヒステリシス損失や渦電流損失が小さくて高周波特性が良いという特徴を有している。また、アモルファス金属の磁性体をチョークコイルのコアとして使用することにより、コアが磁気的に飽和し難く、発熱量も小さいので、フェライトを用いる場合の2倍以上の電力を供給できると共に、コアにギャップを形成する必要がないので、ギャップからの磁束の漏洩が問題とならなくなる。
ただし、アモルファス金属の磁性体を用いる場合には、フェライトを用いる場合と比較して、巻数当りのインダクタンス(「AL値」ともいう)が小さくなるので、巻数をある程度増やしても巻線のインダクタンスが小さくなり、巻線に流れる電流が増加する。また、アモルファス金属の磁性体は飽和し難いので、巻線に流れるピーク電流を大きくすることができる。しかしながら、ピーク電流が大きくなると、スイッチング素子が破壊され易くなるという問題がある。そこで、本実施形態においては、回路的な工夫をすることによって、スイッチング素子を保護している。
図9は、図8に示す制御回路等の構成を詳しく示す図である。本実施形態においては、図8に示すスイッチング素子110として、NチャネルMOSFET111が用いられる。MOSFET111は、チョークコイル100の他端に接続されたドレインと、スイッチング電流検出回路120を介して整流平滑回路10に接続されたソースと、ゲートドライバ159から駆動信号が印加されるゲートとを有している。
チョークコイル100とMOSFET111のドレイン・ソース経路とスイッチング電流検出回路120とは直列に接続され、整流平滑回路10において交流電源電圧を整流及び平滑することにより得られた電圧が、これらの直列回路に供給される。MOSFET111は、ゲートに印加されるパルス状の駆動信号に従って、チョークコイル100に電流を流す。
制御回路150は、モード切換回路151と、クロック信号生成回路152と、比較器154と、ブランキングパルス生成回路155と、AND回路156と、OR回路157と、パルス幅設定回路158と、ゲートドライバ159とを含んでいる。
モード切換回路151は、クロック信号生成回路152から供給されるクロック信号をカウントすることにより時間を計測し、出力電流検出回路140から出力される検出電圧、又は、外部から供給されるモード切換信号に基づいて、通常動作モードと通常待機モードと完全待機モードとの間の切換を行う。例えば、モード切換回路151は、通常動作モードにおいて、出力電流検出回路140によって検出される出力電流が所定の値よりも小さい状態が第1の所定の期間を超えて継続したときに、通常動作モードから通常待機モードに移行し、通常待機モードにおいて、出力電流検出回路140によって検出される出力電流が所定の値よりも小さい状態が第2の所定の期間を超えて継続したときに、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常待機モードから完全待機モードに移行し、通常動作モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常動作モードから完全待機モードに移行する。
また、モード切換回路151は、完全待機モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、完全待機モードから通常動作モードに移行し、通常待機モードにおいて、出力電流検出回路140によって検出される出力電流が所定の値よりも大きくなったときに、通常待機モードから通常動作モードに移行する。
モード切換回路151は、通常動作モードと通常待機モードと完全待機モードとの間で、出力電圧検出回路130に供給する制御電圧Vの値を切り換えることによって、スイッチング電源回路の出力電圧を変更することができる。あるいは、モード切換回路151は、通常待機モードにおいて、強制リセット信号を周期的に活性化することによって、駆動信号におけるパルスを間引いてパルスの数を低減したり、完全待機モードにおいて、強制リセット信号を活性化することによって、駆動信号を非活性化してMOSFET111のスイッチング動作を停止させるようにしても良い。あるいは、モード切換回路151は、完全待機モードにおいて、クロック信号生成回路152における発振動作を停止させるようにしても良い。
通常動作モードにおいて、モード切換回路151は、出力電流検出回路140から出力される検出電圧に基づいて2次側の負荷状態を検出し、MOSFET111を保護する。即ち、モード切換回路151は、出力電流検出回路140によって検出される出力電流の大きさに応じて、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第1の期間と、定格出力電力以内の電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第2の期間とを設定し、第2の期間において、出力電力が定格出力電力以内となるように強制リセット信号を周期的に活性化する。
クロック信号生成回路152は、クロック信号を生成する。また、スイッチング電流検出回路120から出力される検出電圧が、比較器154の非反転入力端子に入力され、図8に示す出力電圧検出回路130から出力される検出電圧が、比較器154の反転入力端子に入力される。出力電圧検出回路130において、スイッチング電源回路の負荷が軽い状態においては、スイッチング電源回路の出力電圧が上昇することにより検出電圧が下降し、スイッチング電源回路の負荷が重い状態においては、スイッチング電源回路の出力電圧が下降することにより検出電圧が上昇する。さらに、出力電圧検出回路130から出力される検出電圧には、リミッタ回路によって上限が設定されている。
比較器154は、スイッチング電流検出回路120から出力される検出電圧と、出力電圧検出回路130から出力される検出電圧とを比較して、比較結果を表す比較信号を出力する。また、ブランキングパルス生成回路155は、トランスの1次側電流が小さい内にMOSFET111がオフ状態となる誤動作を防止するために、クロック信号に同期した所定の期間においてのみハイレベルとなるブランキングパルス信号を生成する。AND回路156は、比較器154から出力される比較信号とブランキングパルス生成回路155から出力されるブランキングパルス信号との論理積を求める。OR回路157は、AND回路156の出力信号と、モード切換回路151から出力される強制リセット信号との論理和を求める。
パルス幅設定回路158は、例えば、セット端子Sとリセット端子Rと出力端子Qとを有するRSフリップフロップによって構成される。なお、パルス幅設定回路158においては、リセット信号がセット信号よりも優先される。クロック信号生成回路152によって生成されるクロック信号が、パルス幅設定回路158のセット端子Sに供給される。また、強制リセット信号がローレベルであり、かつ、ブランキングパルス信号がハイレベルとなる期間において、比較器154によって生成される比較信号が、パルス幅設定回路158のリセット端子Rに供給される。
パルス幅設定回路158は、クロック信号に同期して出力信号をセットすると共に、比較器154から出力される比較信号に同期して出力信号をリセットすることにより、駆動信号におけるパルス幅を設定する。強制リセット信号がハイレベルになると、パルス幅設定回路158が常にリセットされて、駆動信号はローレベルとなる。ゲートドライバ159は、パルス幅設定回路158から出力される駆動信号に基づいて、MOSFET111のゲートを駆動する。
図9に示す制御回路の動作は、図4〜図7に示すのと概ね同様であるので、図4及び図6を参照しながら制御回路150の動作を詳しく説明する。
図4を参照すると、クロック信号生成回路152によって生成されるクロック信号VCKの立ち上がりエッジに同期してパルス幅設定回路158の出力信号がセットされ、ゲート電圧V(図4の(e))がハイレベルとなる。
比較器154から出力される比較信号は、スイッチング電流検出回路120から出力される第1の検出電圧と、出力電圧検出回路130から出力される第2の検出電圧とを比較して得られるものである。過負荷状態においては、MOSFET111のドレイン電流Iが増加して第1の検出電圧が増加すると共に、出力電圧が低下して第2の検出電圧も増加するが、第2の検出電圧には出力電圧検出回路130において上限が設けられている。従って、第2の検出電圧が上限に達したときに、第1の検出電圧がその上限を超えると、比較器154から出力される比較信号がハイレベルとなる。その結果、パルス幅設定回路158の出力信号がリセットされ、MOSFET111のゲート電圧Vがローレベルとなり、図4の(b)に示すA点においてドレイン電流Iが停止する。
このようにして、制御回路150は、一定の周期でMOSFET111をオンさせると共に、比較信号の立ち上がりエッジに同期してMOSFET111をオフさせる。図4の(e)において、MOSFET111がオンする期間はTONで表され、MOSFET111がオフする期間はTOFFで表される。
図6を参照すると、プリンタ装置の電源スイッチをオンにして、スイッチング電源回路の出力電圧が立ち上がる期間(a)において、モード切換回路151は、スイッチング電源回路のモードを通常動作モードに設定する。期間(b)において、スイッチング電源回路は、通常動作モードとなっており、モード切換回路151は、出力電圧が例えば40Vとなるように制御電圧Vを設定する。このとき、負荷には1Aの電流が流れており、出力電力は、40V×1A=40Wとなる。この出力電力が、スイッチング電源回路の定格出力電力に相当するものとする。なお、通常動作モードは、期間(b)から期間(i)まで継続する。
期間(c)において、負荷の変動により出力電流が急激に増加して出力電力が定格出力電力よりも大きい過負荷状態になると、チョークコイル110に流れる電流も増加する。本実施形態においては、チョークコイルのコアにアモルファス金属の磁性体を用いているので、瞬間的に出力電力が増加する場合でも、MOSFET111のドレイン電流Iを増加させることによって対応することができる。先に説明したように、ドレイン電流Iに上限が設けられているので、MOSFET111は、瞬時の破壊から保護される。これにより、出力電流が、例えば10Aに制限される。
また、モード切換回路151は、出力電流検出回路140によって検出される出力電流の値に基づいて、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給する時間T1Aと、定格出力電力以内の電力を負荷に供給する時間T1Bとを設定する。これにより、期間(c)においては、比較器154において生成される比較信号によって駆動信号のパルス幅が設定され、その後の期間(d)においては、モード切換回路151が、出力電力を定格出力電力以内となるように強制リセット信号を周期的に活性化して、駆動信号におけるパルス幅を制限する。なお、期間(d)においては、スイッチング電源回路の出力電圧及び出力電流が低下するが、出力電流が維持されるので、インパクトプリンタにおいてプランジャが印字ヘッドを駆動する動作は継続して行われる。
期間(e)及び(f)と、期間(g)及び(h)とにおける動作も、期間(c)及び(d)における動作と同様であるが、モード切換回路151は、出力電流検出回路140によって検出される出力電流の値に応じて、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給する時間T1A〜T3Aと、定格出力電力以内の電力を負荷に供給する時間T1B〜T3Bとが異なっている。即ち、モード切換回路151は、MOSFET111を保護するために、出力電流が大きいほど、定格出力電力よりも大きい電力を負荷に供給する時間を短く設定する。
期間(i)において、プリンタによる印字動作が中断することにより、出力電流が所定の値よりも小さい状態が所定の期間(例えば、5分間)を超えて継続すると、モード切換回路151は、期間(j)において、スイッチング電源回路のモードを通常待機モードに設定して省エネルギー化を図る。通常待機モードおいて、モード切換回路151は、出力電圧検出回路130に供給する基準電圧Vを低下させる。これにより、比較器154の反転入力端子に供給される検出電圧が低下し、パルス幅設定回路158におけるリセットのタイミングが早まり、駆動信号におけるパルス幅が短くなって、スイッチング電源回路の出力電圧が低下する。例えば、モード切換回路151は、出力電圧が20Vとなるように制御電圧Vを設定する。あるいは、モード切換回路151は、スイッチング電源回路の出力電圧を通常動作モードにおけるのと同じとしながら、強制リセット信号を周期的に活性化することによって、駆動信号におけるパルスの数を低減して、MOSFET111のスイッチング動作を間欠的に行わせるようにしても良い。
期間(j)の終わりにおいて、プリンタの印字動作が再開されると、期間(k)において、スイッチング電源回路は、再び通常動作モードに移行する。期間(j)においてはMOSFET111がスイッチング動作を行っているので、通常動作モードに移行した際に、スイッチング電源回路の出力電圧を迅速に立ち上げることができる。
期間(k)において、プリンタによる印字動作が中断することにより、出力電流が所定の値よりも小さい状態が所定の期間(例えば、5分間)を超えて継続すると、モード切換回路151は、期間(l)において、スイッチング電源回路のモードを通常待機モードに設定する。
さらに、期間(l)の終わりにおいて、モード切換信号が完全待機モードを表すハイレベルに変化すると、モード切換回路151は、期間(m)において、スイッチング電源回路のモードを完全待機モードに設定してさらに省エネルギー化を図る。あるいは、プリンタによる印字動作が中断することにより出力電流が所定の期間(例えば、30分間)低下したままでいると、モード切換回路151が、スイッチング電源回路のモードを完全待機モードに設定するようにしても良い。
完全待機モードにおいては、モード切換回路151が強制リセット信号をハイレベルにすることによって、OR回路157の出力がハイレベルとなり、パルス幅設定回路158がリセットされて、駆動信号が非活性化される。これにより、MOSFET111がスイッチング動作を停止するので、出力電力がゼロとなり、大きな省エネルギー化が達成される。
期間(m)の終わりにおいて、モード切換信号が通常動作モードを表すローレベルに変化すると、期間(n)において、モード切換回路151が、強制リセット信号をローレベルに設定する。その結果、駆動信号が活性化されるので、MOSFET111がスイッチング動作を開始する。しかしながら、出力電圧の立上がりには一定の時間を要する。その後、期間(o)において、通常動作モードが継続される。
次に、第3の実施形態について説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。このスイッチング電源回路は、交流電源電圧の入力端子1及び2に接続された整流平滑回路10と、出力端子3及び出力端子4に接続された第1の電圧変換回路11と、出力端子5及び出力端子6に接続された第2の電圧変換回路12とを有する。
整流平滑回路10及び第1の電圧変換回路11の構成は、図1に示す第1の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成と同一であるので、説明を省略する。第2の電圧変換回路12は、1次側の交流電圧を昇圧又は降圧して2次側に出力するトランス160と、トランスの1次側巻線161に直列に接続され、パルス状の駆動信号に従ってトランスの1次側巻線161に電流を流すスイッチング素子170と、トランスの1次側巻線161に流れる電流を検出する1次側電流検出回路180と、トランスの2次側巻線162に発生する電圧を半波整流するダイオード53と、整流された電圧を平滑するコンデンサ54と、コンデンサ54の両端における平滑された電圧を検出する2次側電圧検出回路190と、1次側電流検出回路180の検出結果及び2次側電圧検出回路190の検出結果に基づいて駆動信号を生成する制御回路200とを含んでいる。2次側電圧検出回路190の構成は、図3に示す2次側電圧検出回路60の構成と同一である。
トランス160は、磁性体のコア164と、コア164に回巻された1次側巻線161、2次側巻線162、及び、補助巻線163とを有している。1次側巻線161の巻数をN3とし、2次側巻線162の巻数をN4とすると、損失がないとした場合に、1次側と2次側との間の昇圧比は、N4/N3となる。補助巻線163は、制御回路200に電源電圧を供給するために使用される。なお、トランス160に付されたドットの記号は、巻線の極性を示している。
第1の電圧変換回路11は、ミリ秒単位又は秒単位の短時間において、無負荷状態から定格出力電流の2〜3倍の電流を消費する状態まで、又は、場合によっては定格出力電流の10倍の電流を消費する状態までダイナミックに変動するダイナミック負荷に対して第1の出力電圧を供給する。一方、第2の電圧変換回路12は、消費電流の変動幅が定格出力電流の約50%以内に収まる安定的な定常負荷に対して第2の出力電圧を供給する。ここで、定格出力電流とは、それぞれの電圧変換回路においてスイッチング素子として用いられるMOSFET等が安定して定常動作を行うことができる出力電流の大きさを表しており、スイッチング電源回路のAC入力電圧やMOSFETの規格等に基づいて予め定められる。
本実施形態においては、スイッチング電源回路の負荷装置がインパクトプリンタであるものとする。第1の電圧変換回路11は、インパクトプリンタの印字ヘッドを駆動するプランジャのソレノイドに対して電力を供給する。一方、第2の電圧変換回路12は、パーソナルコンピュータ等との間のデータの送受信やプランジャの駆動を制御するための制御回路に対して電力を供給する。
そこで、第1の電圧変換回路11におけるトランスのコア24、及び、第2の電圧変換回路12におけるトランスのコア164のために、負荷に応じて適切な材料が選択される。ダイナミック負荷に対して電力を供給する第1の電圧変換回路11におけるトランスのコア24としては、高い飽和磁束密度を有するアモルファス金属の磁性体が用いられる。一方、定常負荷に対して電力を供給する第2の電圧変換回路12におけるトランスのコア164としては、フェライトの磁性体が用いられる。フェライトの磁性体は、低損失で効率が良いという特徴があるので、従来から、トランスのコア材料として一般的に用いられている。
図11は、図10に示す第2の電圧変換回路における制御回路等の構成を示す図である。第2の電圧変換回路における制御回路の基本的な構成は、ドレイン電流を制限する構成要素及びモード切換回路が存在しない点を除き、図2に示す制御回路70と同様である。
第2の電圧変換回路12においても、第1の電圧変換回路11と同様に、スイッチング素子170としてNチャネルMOSFET171が用いられる。MOSFET171は、トランスの1次巻線161に接続されたドレインと、整流平滑回路10に接続されたソースと、ゲートドライバ79から駆動信号が印加されるゲートとを有している。
トランスの1次側巻線161とMOSFET171のドレイン・ソース経路とは直列に接続され、整流平滑回路10において交流電源電圧を整流及び平滑することにより得られた電圧が、これらの直列回路に供給される。MOSFET171は、ゲートに印加されるパルス状の駆動信号に従って、トランスの1次側巻線161に電流を流す。
制御回路200は、図10に示す2次側電圧検出回路190の検出結果に基づいて検出電圧を生成する検出電圧生成回路201と、クロック信号を生成するクロック信号生成回路73と、1次側電流検出回路40から出力される検出電圧と検出電圧生成回路201によって生成される検出電圧とを比較して比較結果を表す比較信号を生成する比較器75と、クロック信号に同期した所定の期間においてのみハイレベルとなるブランキングパルス信号を生成するブランキングパルス生成回路76と、AND回路77と、クロック信号に同期して出力信号をセットすると共に比較器75から出力される比較信号に同期して出力信号をリセットすることにより駆動信号におけるパルス幅を設定するパルス幅設定回路78と、パルス幅設定回路78から出力される駆動信号に基づいてMOSFET171のゲートを駆動するゲートドライバ79とを含んでいる。
ここで、検出電圧生成回路201の構成は、リミッタ用のダイオード88を除き、図3に示す検出電圧生成回路71の構成と同一である。第2の電圧変換回路12は、安定的な定常負荷に対して電力を供給するためのものであるので、トランスのコア164にはフェライトの磁性体が用いられる。その場合にはトランスの1次巻線161に過電流が流れるおそれがないので、ドレイン電流を制限するリミッタ用のダイオード88が省略されている。
本実施形態によれば、第1の電圧変換回路11と第2の電圧変換回路12とにおいて、それぞれの負荷に適した別個のトランスを使用すると共に、1次側回路を独立としているので、複数系統の出力を有する電源回路において問題となるダイナミック負荷に対するクロスレギュレーションを改善することができる。
第3の実施形態において、比較器75の反転入力端子に、検出電圧生成回路201によって生成される検出電圧の替わりに所定の電圧を印加することにより、1次側電流検出回路40の検出結果に基づいて駆動信号を生成するようにしても良い。その場合でも、1次側電流検出回路40から出力される検出電圧が所定の電圧を超えるとパルス幅設定回路78の出力信号がリセットされるので、駆動信号におけるパルス幅の上限を設定することができる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図12は、本発明の第4の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成を示す図である。第4の実施形態に係るスイッチング電源回路においては、第1及び第2の電圧変換回路11及び12の各々において、トランスの替わりにチョークコイルを含む昇圧型のチョッパ回路を用いている。
整流平滑回路10及び第1の電圧変換回路11の構成は、図8に示す第2の実施形態に係るスイッチング電源回路の構成と同一であるので、説明を省略する。第2の電圧変換回路12は、整流平滑回路10に一端が接続され、巻線に流れる電流によって発生する磁気エネルギーをコアに蓄えるチョークコイル210と、チョークコイル210の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従ってチョークコイル210に電流を流すスイッチング素子220と、スイッチング素子220に流れる電流を検出するスイッチング電流検出回路230と、チョークコイル210の他端に発生する電圧を半波整流するダイオード53と、整流された電圧を平滑することにより出力電圧を生成するコンデンサ54と、出力端子5及び6における出力電圧を検出する出力電圧検出回路240と、スイッチング電流検出回路230の検出結果及び出力電圧検出回路240の検出結果に基づいて駆動信号を生成する制御回路250とを含んでいる。
本実施形態においても、第1の電圧変換回路11におけるチョークコイル100のコア、及び、第2の電圧変換回路12におけるチョークコイル210のコアのために、負荷に応じて適切な材料が選択される。ダイナミック負荷に対して電力を供給する第1の電圧変換回路11におけるチョークコイル100のコアとしては、高い飽和磁束密度を有するアモルファス金属の磁性体が用いられる。一方、定常負荷に対して電力を供給する第2の電圧変換回路12におけるチョークコイル210のコアとしては、フェライトの磁性体が用いられる。
図13は、図12に示す第2の電圧変換回路における制御回路等の構成を示す図である。第2の電圧変換回路における制御回路の基本的な構成は、ドレイン電流を制限する機能及びモード切換回路が存在しない点を除き、図9に示す制御回路150と同様である。
第2の電圧変換回路12においても、第1の電圧変換回路11と同様に、スイッチング素子220としてNチャネルMOSFET221が用いられる。MOSFET221は、チョークコイル210に接続されたドレインと、整流平滑回路10に接続されたソースと、ゲートドライバ159から駆動信号が印加されるゲートとを有している。
チョークコイル210とMOSFET221のドレイン・ソース経路とは直列に接続され、整流平滑回路10において交流電源電圧を整流及び平滑することにより得られた電圧が、これらの直列回路に供給される。MOSFET221は、ゲートに印加されるパルス状の駆動信号に従って、チョークコイル210に電流を流す。
制御回路250は、クロック信号を生成するクロック信号生成回路152と、スイッチング電流検出回路230から出力される検出電圧と出力電圧検出回路240によって生成される検出電圧とを比較して比較結果を表す比較信号を生成する比較器154と、クロック信号に同期した所定の期間においてのみハイレベルとなるブランキングパルス信号を生成するブランキングパルス生成回路155と、AND回路156と、クロック信号に同期して出力信号をセットすると共に比較器154から出力される比較信号に同期して出力信号をリセットすることにより駆動信号におけるパルス幅を設定するパルス幅設定回路158と、パルス幅設定回路158から出力される駆動信号に基づいてMOSFET221のゲートを駆動するゲートドライバ159とを含んでいる。
図12に示す出力電圧検出回路240の構成は、リミッタ用のダイオードを除き、図8に示す出力電圧検出回路130の構成と同一である。第2の電圧変換回路12は、安定的な定常負荷に対して電力を供給するためのものであるので、チョークコイル210のコアにはフェライトの磁性体が用いられる。その場合にはチョークコイル210の巻線に過電流が流れるおそれがないので、ドレイン電流を制限するリミッタ用のダイオードが省略されている。
本実施形態によれば、第1の電圧変換回路11と第2の電圧変換回路12とにおいて、それぞれの負荷に適した別個のチョークコイルを使用すると共に、1次側回路を独立としているので、複数系統の出力を有する電源回路において問題となるダイナミック負荷に対するクロスレギュレーションを改善することができる。
第4の実施形態において、比較器154の反転入力端子に、出力電圧検出回路240によって生成される検出電圧の替わりに所定の電圧を印加することにより、スイッチング電流検出回路230の検出結果に基づいて駆動信号を生成するようにしても良い。その場合でも、スイッチング電流検出回路230から出力される検出電圧が所定の電圧を超えるとパルス幅設定回路158の出力信号がリセットされるので、駆動信号におけるパルス幅の上限を設定することができる。
本発明は、電子機器において用いられるスイッチング電源において利用することが可能である。

Claims (9)

  1. アモルファス磁性体を含むコア及び該コアに回巻された1次側巻線及び2次側巻線を有し、入力電圧が1次側巻線の一端に印加されるトランスと、
    前記トランスの1次側巻線の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従って前記トランスの1次側巻線に電流を流すスイッチング素子と、
    前記トランスの2次側巻線に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成する出力回路と、
    前記トランスの1次側巻線に流れる電流及び前記出力回路の出力電圧に基づいて前記駆動信号を生成すると共に、前記出力回路の出力電流に基づいて、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、少なくとも所定の電力を負荷に供給可能な通常動作モードと、前記所定の電力よりも小さい電力を負荷に供給可能な第1の待機モードと、供給電力がゼロとなる第2の待機モードとを切り換える制御回路と、
    を具備するスイッチング電源回路。
  2. フェライト磁性体を含むコア及び該コアに回巻された1次側巻線及び2次側巻線を有し、入力電圧が1次側巻線の一端に印加される第2のトランスと、
    前記第2のトランスの1次側巻線の他端に接続され、パルス状の第2の駆動信号に従って前記第2のトランスの1次側巻線に電流を流す第2のスイッチング素子と、
    前記第2のトランスの2次側巻線に発生する電圧に基づいて第2の出力電圧を生成する第2の出力回路と、
    少なくとも前記第2のトランスの1次側巻線に流れる電流に基づいて前記第2の駆動信号を生成する第2の制御回路と、
    をさらに具備する請求項1記載のスイッチング電源回路。
  3. アモルファス磁性体を含むコア及び該コアに回巻された巻線を有し、入力電圧が巻線の一端に印加されるチョークコイルと、
    前記チョークコイルの巻線の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従って前記チョークコイルの巻線に電流を流すスイッチング素子と、
    前記チョークコイルと前記スイッチング素子との接続点に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成する出力回路と、
    前記チョークコイルの巻線に流れる電流及び前記出力回路の出力電圧に基づいて前記駆動信号を生成すると共に、前記出力回路の出力電流に基づいて、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、少なくとも所定の電力を負荷に供給可能な通常動作モードと、前記所定の電力よりも小さい電力を負荷に供給可能な第1の待機モードと、供給電力がゼロとなる第2の待機モードとを切り換える制御回路と、
    を具備するスイッチング電源回路。
  4. フェライト磁性体を含むコア及び該コアに回巻された巻線を有し、入力電圧が巻線の一端に印加される第2のチョークコイルと、
    前記第2のチョークコイルの巻線の他端に接続され、パルス状の第2の駆動信号に従って前記第2のチョークコイルの巻線に電流を流す第2のスイッチング素子と、
    前記第2のチョークコイルと前記第2のスイッチング素子との接続点に発生する電圧に基づいて第2の出力電圧を生成する第2の出力回路と、
    少なくとも前記第2のチョークコイルの巻線に流れる電流に基づいて前記第2の駆動信号を生成する第2の制御回路と、
    をさらに具備する請求項3記載のスイッチング電源回路。
  5. 前記制御回路が、通常動作モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第1の所定の期間を超えて継続したときに、通常動作モードから第1の待機モードに移行するように前記駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を低減し、第1の待機モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第2の所定の期間を超えて継続したときに、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、第1の待機モードから第2の待機モードに移行するように前記駆動信号を停止又は非活性化し、通常動作モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常動作モードから第2の待機モードに移行するように前記駆動信号を停止又は非活性化し、第2の待機モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、第2の待機モードから通常動作モードに移行するように前記駆動信号を活性化し、第1の待機モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも大きくなったときに、第1の待機モードから通常動作モードに移行するように前記駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を増加する、請求項1〜4のいずれか1項記載のスイッチング電源回路。
  6. 前記制御回路が、通常動作モードにおいて、前記出力回路の出力電流の大きさに応じて、前記所定の電力よりも大きい電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第1の期間と、前記所定の電力以内の電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第2の期間とを設定する、請求項1〜5のいずれか1項記載のスイッチング電源回路。
  7. アモルファス磁性体を含むコア及び該コアに回巻された1次側巻線及び2次側巻線を有し、入力電圧が1次側巻線の一端に印加されるトランスと、前記トランスの1次側巻線の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従って前記トランスの1次側巻線に電流を流すスイッチング素子と、前記トランスの2次側巻線に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成する出力回路とを含むスイッチング電源回路の制御方法であって、
    通常動作モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第1の所定の期間を超えて継続したときに、通常動作モードから第1の待機モードに移行するように前記駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を低減するステップ(a)と、
    第1の待機モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第2の所定の期間を超えて継続したときに、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、第1の待機モードから第2の待機モードに移行するように前記駆動信号を停止又は非活性化するステップ(b)と、
    通常動作モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常動作モードから第2の待機モードに移行するように前記駆動信号を停止又は非活性化するステップ(c)と、
    第2の待機モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、第2の待機モードから通常動作モードに移行するように前記駆動信号を起動又は活性化するステップ(d)と、
    第1の待機モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも大きくなったときに、第1の待機モードから通常動作モードに移行するように前記駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を増加するステップ(e)と、
    を具備する制御方法。
  8. アモルファス磁性体を含むコア及び該コアに回巻された巻線を有し、入力電圧が巻線の一端に印加されるチョークコイルと、前記チョークコイルの巻線の他端に接続され、パルス状の駆動信号に従って前記チョークコイルの巻線に電流を流すスイッチング素子と、前記チョークコイルと前記スイッチング素子との接続点に発生する電圧に基づいて出力電圧を生成する出力回路とを含むスイッチング電源回路の制御方法であって、
    通常動作モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第1の所定の期間を超えて継続したときに、通常動作モードから第1の待機モードに移行するように前記駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を低減するステップ(a)と、
    第1の待機モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも小さい状態が第2の所定の期間を超えて継続したときに、又は、外部から供給されるモード切換信号に従って、第1の待機モードから第2の待機モードに移行するように前記駆動信号を停止又は非活性化するステップ(b)と、
    通常動作モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、通常動作モードから第2の待機モードに移行するように前記駆動信号を停止又は非活性化するステップ(c)と、
    第2の待機モードにおいて、外部から供給されるモード切換信号に従って、第2の待機モードから通常動作モードに移行するように前記駆動信号を起動又は活性化するステップ(d)と、
    第1の待機モードにおいて、前記出力回路の出力電流が所定の値よりも大きくなったときに、第1の待機モードから通常動作モードに移行するように前記駆動信号におけるパルス幅又はパルス数を増加するステップ(e)と、
    を具備する制御方法。
  9. 通常動作モードにおいて、前記出力回路の出力電流の大きさに応じて、前記所定の電力よりも大きい電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第1の期間と、前記所定の電力以内の電力を負荷に供給するように駆動信号を生成する第2の期間とを設定するステップ(e)をさらに具備する請求項7又は8記載の制御方法。
JP2008512107A 2006-04-18 2007-04-17 スイッチング電源回路及びその制御方法 Withdrawn JPWO2007123098A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006114935 2006-04-18
JP2006114935 2006-04-18
PCT/JP2007/058307 WO2007123098A1 (ja) 2006-04-18 2007-04-17 スイッチング電源回路及びその制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2007123098A1 true JPWO2007123098A1 (ja) 2009-09-03

Family

ID=38624998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008512107A Withdrawn JPWO2007123098A1 (ja) 2006-04-18 2007-04-17 スイッチング電源回路及びその制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2007123098A1 (ja)
WO (1) WO2007123098A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7779278B2 (en) * 2008-05-29 2010-08-17 Igo, Inc. Primary side control circuit and method for ultra-low idle power operation
CN103425056B (zh) * 2012-05-15 2016-05-04 珠海格力电器股份有限公司 准零功耗待机控制电路装置及控制方法
JP2015070679A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置及びその制御方法
CN108647420B (zh) * 2018-05-03 2021-11-19 南昌大学 一种反激式开关电源实际带载能力评估方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04249301A (ja) * 1991-02-05 1992-09-04 Takeshi Masumoto コンバータ
JPH11178347A (ja) * 1997-12-12 1999-07-02 Hitachi Ltd 電動機駆動装置及びこれを用いた空気調和機
JP4283977B2 (ja) * 2000-08-01 2009-06-24 パナソニック株式会社 スイッチング電源装置及びスイッチング電源用半導体装置
JP3904941B2 (ja) * 2002-02-14 2007-04-11 シャープ株式会社 電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007123098A1 (ja) 2007-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7894223B2 (en) Switching power supply circuit
US7095638B2 (en) Controller for complementary switches of a power converter and method of operation thereof
CN104967317B (zh) 功率开关转换器
TWI489757B (zh) 開關電力轉換器及其控制方法
JP4950320B2 (ja) スイッチング電源装置
US20090201705A1 (en) Energy converting apparatus, and semiconductor device and switching control method used therein
CN104242655B (zh) 具有初级侧动态负载检测和初级侧反馈控制的开关功率变换器
US7714554B2 (en) Forward power converter controllers
JP2009284667A (ja) 電源装置、および、その制御方法ならびに半導体装置
EP1364444B1 (en) Method and apparatus for providing an initial bias and enable signal for a power converter
KR20140145830A (ko) 전원 공급 장치
JP4454530B2 (ja) 力率改善回路
CN108011533B (zh) 感应负载驱动电路
JP2011087370A (ja) 自励式スイッチング電源回路
JPWO2007123098A1 (ja) スイッチング電源回路及びその制御方法
JP2007195283A (ja) 多出力スイッチング電源装置
JP2006304429A (ja) スイッチング電源回路
JP2019054678A (ja) 同期整流回路及びスイッチング電源装置
JP2013251979A (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP2007288951A (ja) スイッチング電源回路
JP2004328837A (ja) スイッチング電源回路およびこれを備えたスイッチングレギュレータ
JP2006129547A (ja) スイッチング電源装置
JP2003324953A (ja) スイッチング電源装置及びその制御方法
KR100629518B1 (ko) 다출력 스위칭 전원장치
JP2006304471A (ja) 自励式スイッチング電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20100706