JPWO2007102336A1 - 多層フィルムおよび容器 - Google Patents

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Abstract

本発明は、耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性に優れた多層フィルムと、容器とを提供することを目的とする。上記目的を達成するため、本発明の多層フィルムは、主としてエチレン・α−オレフィン共重合体からなる5層を備える。また、第1層と第3層の密度は、ともに0.950g/cm3を上回り0.970g/cm3以下であるか、第1層が0.935〜0.950g/cm3で、第3層が0.950g/cm3を上回り0.970g/cm3以下であるか、または第1層が0.950g/cm3を上回り0.970g/cm3以下で、第3層が0.925〜0.950g/cm3である。第2層と第4層の密度は、ともに0.920g/cm3以下である。第5層の密度は、0.925〜0.940g/cm3である。この多層フィルム10から、第1層が外層17、第5層が内層18となるようにして、容器16を形成する。

Description

本発明は、多層フィルムおよびそれを用いて形成された容器、詳しくは、医療分野において、薬液、血液などを収容する用途に用いられる多層フィルムおよび容器に関する。
従来、医療用の多層フィルムからなる容器としては、ポリエチレン系樹脂からなるものが知られている(特許文献1〜4参照)。
特許文献1:エチレンと1−オレフィンとの共重合体からなり、内外層の樹脂密度が0.920g/cm以上であり、中間層の樹脂密度が0.920g/cm未満である積層体からなる医療用袋。
特許文献2:エチレンとα−オレフィンとの共重合体からなる線状低密度ポリエチレンより構成され、内層および外層の密度が0.910〜0.940g/cm、中間層の密度が0.880〜0.905g/cmで、内層および外層と中間層との間に密度差を少なくとも0.01g/cm設けたプラスチック容器。
特許文献3:内層が高圧法で得られた密度0.918g/cm以上の分岐状低密度ポリエチレン、中間層が密度0.915g/cm以下のエチレンと1−オレフィンとの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン、および、外層が密度0.920g/cm以上の直鎖状低密度ポリエチレンである積層体からなる医療液体用袋。
特許文献4:3層以上よりなる積層のフィルムなどから製袋され、内外層が密度0.930g/cm以下のラジカル重合法によって得られた低密度ポリエチレン樹脂に、密度0.945g/cm以上でかつMw/Mnが4.0以下の高密度ポリエチレン樹脂を5〜40%含む組成物からなり、中間層が密度0.920g/cm以下の短鎖分岐を有する直鎖状低密度ポリエチレン共重合体に密度0.945g/cm以上でかつMw/Mnが4.0以下の高密度ポリエチレン樹脂を多くとも15%含む組成物からなる医療用バッグ。
また、特許文献5には、エチレン・α−オレフィン共重合体からなる5層フィルムであって、各層を構成する樹脂の密度が、外層より順に、第1層:0.935〜0.950g/cm、第2層:0.920g/cm以下、第3層:0.925〜0.950g/cm、第4層:0.920g/cm以下、第5層:0.925〜0.940g/cmである多層フィルムが提案されている。
特開昭62−64363号公報 特開昭63−248633号公報 特開平3−277365号公報 特開平4−266759号公報 国際公開第95/22456号パンフレット
しかるに、特許文献1〜4に記載の3層フィルムからなる容器は、例えば、フィルム全体の密度が比較的低いために、耐熱性が十分ではなく、とりわけ、高圧蒸気滅菌や熱水滅菌などの高温滅菌処理を施すことによって、シール強度が低下し、落下時の衝撃でシール部が剥離される(落下強度が低下する)といった不具合や、透明性、不透湿性などが低下するといった不具合が起こり易くなる。
また、例えば、多層フィルムの機械的強度(例えば、引張強さなど。)が十分ではないために、容器を形成する場合に、多層フィルムの厚みを小さく(樹脂の使用量を少なく)して、製造コストを低減させることが困難であるといった不具合や、容器の機械的強度と柔軟性との両立が困難であるといった不具合もある。
一方、特許文献5に記載の5層フィルムからなる容器によれば、上述した不具合を、概ね解消することができるものの、例えば、高圧蒸気滅菌や熱水滅菌などの高温滅菌処理を施した後の落下強度、透明性、不透湿性などを維持しつつ、多層フィルムの厚みを小さくすること(薄肉化)は困難であった。
本発明の目的は、耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性に優れた多層フィルムと、耐熱性、落下強度、透明性、不透湿性および柔軟性に優れ、多層フィルムの薄肉化が可能な容器とを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の多層フィルムは、第1層と、前記第1層に積層される第2層と、前記第2層に積層される第3層と、前記第3層に積層される第4層と、前記第4層に積層される第5層とを備え、前記第1層および第3層が、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーを含み、前記第2層、第4層および第5層が、エチレン・α−オレフィン共重合体を含み、前記第1層および第3層の密度が、
(A) ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、
(B) 第1層が0.935g/cm以上0.950g/cm以下で、第3層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、または、
(C) 第1層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下で、第3層が0.925g/cm以上0.950g/cm以下であり、
前記第2層および第4層の密度が、ともに0.920g/cm以下であり、前記第5層の密度が、0.925g/cm以上0.940g/cm以下であることを特徴としている。
本発明の多層フィルムによれば、第1層および第3層の少なくともいずれか一方の層が、密度が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であるエチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーを含むことから、多層フィルムに対して、優れた耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性を発揮することができる。
また、本発明の多層フィルムは、
(1) 前記第1層および第3層の密度が、ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であること、
(2) 前記第1層の密度が、0.935g/cm以上0.950g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であること、または、
(3) 前記第1層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.925g/cm以上0.950g/cm以下であること、が好適である。
上記(1)〜(3)に示す好適態様では、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーを含み、かつ、密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下である層が、第1層または第3層のいずれかにのみ設けられるか、または、第1層および第3層の両層に設けられており、これにより、多層フィルムに対して、効率よく、優れた耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性を付与することができる。
また、本発明の多層フィルムにおいて、前記各層の厚みの割合は、前記第1層が、総厚みの5〜15%であり、前記第2層が、総厚みの15〜45%であり、前記第3層が、総厚みの3〜40%であり、前記第4層が、総厚みの15〜45%であり、前記第5層が、総厚みの5〜20%であることが好適である。
上記の好適態様によれば、各層の厚みの割合が、上記範囲に設定されることで、多層フィルムの耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性を、バランスよく向上させることができる。
また、本発明の多層フィルムは、総厚みが220μm以下であることが好適である。
この場合、多層フィルムの耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性を維持しつつ、多層フィルムの薄肉化と、製造コストの低減とを図ることができる。
本発明の容器は、第1層と、前記第1層に積層される第2層と、前記第2層に積層される第3層と、前記第3層に積層される第4層と、前記第4層に積層される第5層とを備え、前記第1層および第3層が、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーを含み、前記第2層、第4層および第5層が、エチレン・α−オレフィン共重合体を含み、前記第1層および第3層の密度が、
(A) ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、
(B) 第1層が0.935g/cm以上0.950g/cm以下で、第3層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、または、
(C) 第1層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下で、第3層が0.925g/cm以上0.950g/cm以下であり、
前記第2層および第4層の密度が、ともに0.920g/cm以下であり、前記第5層の密度が、0.925g/cm以上0.940g/cm以下である多層フィルムから、前記第1層が外層となり、前記第5層が内層となるように、形成されていることを特徴としている。
本発明の容器によれば、耐熱性、落下強度、透明性、不透湿性および柔軟性などに優れており、多層フィルムが薄肉化され、高温滅菌処理が施された場合であっても、上記特性を維持することができる。
また、本発明の容器は、
(1) 前記第1層および第3層の密度が、ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であること、
(2) 前記第1層の密度が、0.935g/cm以上0.950g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であること、または、
(3) 前記第1層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.925g/cm以上0.950g/cm以下であること、が好適である。
上記(1)〜(3)に示す好適態様では、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーを含み、かつ、密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下である層が、第1層または第3層のいずれかにのみ設けられるか、または、第1層および第3層の両層に設けられており、これにより、容器に対して、効率よく、優れた耐熱性、落下強度、透明性、不透湿性および柔軟性を付与することができる。
本発明の多層フィルムおよび容器によれば、優れた耐熱性、シール強度(落下強度)、透明性、不透湿性および柔軟性を発揮することができ、多層フィルムの薄肉化させることができる。また、例えば、高温滅菌処理を要する医療用容器などの用途において、好適に用いることができる。
図1は、本発明の多層フィルムの層構成を示す概略構成図である。 図2(a)は、本発明の容器の一実施形態を示す正面図、同図(b)は、同図(a)のA部における多層フィルムの層構成を示す概略断面図である。 図3は、本発明の容器の他の実施形態を示す正面図である。
符号の説明
10 多層フィルム
11 第1層
12 第2層
13 第3層
14 第4層
15 第5層
16 容器(単室バッグ)
17 外層
18 内層
22 容器(複室バッグ)
発明の実施形態
図1は、本発明の多層フィルムの層構成を示す概略構成図である。以下、図1を参照しつつ、本発明の多層フィルムについて説明する。
図1において、この多層フィルム10は、第1層11と、第1層11に積層される第2層12と、第2層12に積層される第3層13と、第3層13に積層される第4層14と、第4層14に積層される第5層15とを備えている。
第1層11は、多層フィルム10の一方側表面に配置される層であって、後述する容器において、外側層を形成する層である。
この第1層11は、後述する容器において、外側層を形成する層であることから、十分な機械的強度(特に、引張強さ)と、優れた耐熱性とが必要とされる。
第1層11を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマー(すなわち、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマー、および、エチレン・α−オレフィン共重合体とポリエチレンホモポリマーとの混合樹脂のいずれか)を含んでいる。
エチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどの炭素数3〜12のα−オレフィンが挙げられ、これらは、単独で用いてもよく、または、2種以上を混合して用いてもよい。また、上記のα−オレフィンのなかでも、好ましくは、プロピレンが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、互いに異なる2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体の混合物であってもよい。
また、第1層11を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体およびポリエチレンホモポリマー以外に、例えば、エチレン・α−オレフィン系エラストマーなどを含有していてもよい。
第1層11を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーからなることが好適である。
また、第1層11を形成する樹脂は、例えば、多層フィルム10全体の透明性を維持する観点からは、直鎖状であることが好ましい。
また、第1層11を形成する樹脂のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは、1.5〜2.5g/10分(190℃)であり、融点は、好ましくは、120〜130℃である。
第1層11を形成するエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマーなどの密度は、特に限定されず、第1層11の密度を下記の密度範囲内に設定できる範囲であれば、適宜選択することができる。すなわち、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマーなどの密度は、後述する第1層11の密度範囲内であってもよく、また、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマーなどの成分からなる混合樹脂の密度が、後述する第1層11の密度範囲内である場合には、第1層11を形成する各成分の密度は、後述する第1層11の密度範囲を外れていてもよい。
第1層11の密度は、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であるか、または、後述する第3層の密度が0.950g/cm以下である場合を除き、0.935g/cm以上0.950g/cm以下である。
また、第1層11の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下である場合において、より好ましい密度範囲は、0.950g/cmを上回り0.960g/cm以下である。一方、第1層11の密度が、0.935g/cm以上0.950g/cm以下である場合において、より好ましい密度範囲は、0.935g/cm以上0.945g/cm以下である。
第1層11は、好ましくは、
(i) エチレン・α−オレフィン共重合体からなり、密度が0.935g/cm以上0.950g/cm以下であるか、
(ii) エチレン・α−オレフィン共重合体およびポリエチレンホモポリマー(以下、「エチレン・α−オレフィン共重合体とポリエチレンホモポリマーとの混合樹脂」という。)からなり、密度が0.935g/cm以上0.950g/cm以下であるか、
(iii) エチレン・α−オレフィン共重合体とポリエチレンホモポリマーとの混合樹脂からなり、密度が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であるか、または、
(iv) ポリエチレンホモポリマーからなり、密度が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下である。
また、第1層11は、より好ましくは、上記(i)または(ii)で示される。但し、上記(i)または(ii)は、後述する第3層13の密度が0.950g/cmを上回る場合にのみ選択される。
第1層11を形成する樹脂は、後述する第3層13を形成する樹脂と、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
第1層11の厚みは、多層フィルム10の総厚みに対し、好ましくは、5〜15%である。
第2層12は、多層フィルム10の中間層であって、第1層11と後述する第3層13との間に配置されている。
この第2層12は、後述する容器に高い柔軟性を付与する観点より、比較的低密度であることが必要とされる。
第2層12を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体を含んでいる。
エチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンとしては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは、プロピレンが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、互いに異なる2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体の混合物であってもよい。
また、第2層12を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体以外に、例えば、エチレン・α−オレフィン系エラストマー、高密度ポリエチレンホモポリマーなどを含有していてもよい。
第2層12を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体からなることが好適である。
また、第2層12を形成する樹脂は、例えば、多層フィルム10全体の透明性を維持する観点からは、直鎖状であることが好ましい。
また、第2層12を形成する樹脂のMFRは、好ましくは、0.5〜4.0g/10分(190℃)であり、融点は、好ましくは、105〜120℃である。
第2層12を形成するエチレン・α−オレフィン共重合体などの密度は、特に限定されず、第2層12の密度を下記の密度範囲内に設定できる範囲であれば、適宜選択することができる。すなわち、エチレン・α−オレフィン共重合体などの密度は、後述する第2層12の密度範囲内であってもよく、また、エチレン・α−オレフィン共重合体などの成分からなる混合樹脂の密度が、後述する第2層12の密度範囲内である場合には、第2層12を形成する各成分の密度は、後述する第2層12の密度範囲を外れていてもよい。
第2層12の密度は、0.920g/cm以下、好ましくは、0.890g/cm以上0.920g/cm以下、より好ましくは、0.890g/cm以上0.905g/cm以下である。
第2層12は、好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体からなり、密度が0.920g/cm以下である。
また、第2層12を形成する樹脂は、例えば、下記の(a)〜(c)に示す混合樹脂であってもよい。
(a) 密度が0.900g/cm以上0.920g/cm以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を40〜60重量%含有し、密度が0.900g/cm未満のエチレン・α−オレフィン系エラストマーを40〜60重量%含有し、さらに、密度が0.955g/cm以上の高密度ポリエチレンを5重量%未満含有する、全体の密度が0.920g/cm以下の混合樹脂(エチレン・α−オレフィン共重合体)。
(b) 密度が0.900g/cm以上0.920g/cm以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を20〜60重量%(好ましくは、40〜60重量%)含有し、密度が0.900g/cm未満のエチレン・α−オレフィン系エラストマーを40〜60重量%含有し、さらに、密度が0.935g/cm以上0.945g/cm以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を30重量%以下(好ましくは、20重量%以下)含有する、全体の密度が0.920g/cm以下の混合樹脂(エチレン・α−オレフィン共重合体)。
(c) 密度が0.935g/cm以上0.945g/cm以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を20〜50重量%含有し、密度が0.900g/cm未満のエチレン・α−オレフィン系エラストマーを50〜80重量含有する、全体の密度が0.920g/cm以下の混合樹脂(エチレン・α−オレフィン共重合体)。
エチレン・α−オレフィンエラストマーのα−オレフィンとしては、上記と同じものが挙げられる。
第2層12を形成する樹脂は、後述する第4層14を形成する樹脂と、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
第2層12の厚みは、多層フィルム10の総厚みに対し、好ましくは、15〜45%であり、より好ましくは、15〜30%である。
第3層13は、多層フィルム10の中間層であって、第2層12を挟んで、第1層11と対向配置されている。
この第3層13は、後述する容器に十分な強度(腰)を付与する観点より、機械的強度に優れていることが必要とされる。
第3層13を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマー(エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマー、および、エチレン・α−オレフィン共重合体とポリエチレンホモポリマーとの混合樹脂のいずれか)を含んでいる。
エチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンとしては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは、プロピレンが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、互いに異なる2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体の混合物であってもよい。
また、第3層13を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体およびポリエチレンホモポリマー以外に、例えば、エチレン・α−オレフィン系エラストマーなどを含有していてもよい。
第3層13を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーからなることが好適である。
また、第3層13を形成する樹脂は、例えば、多層フィルム10全体の透明性を維持する観点からは、直鎖状であることが好ましい。
また、第3層13を形成する樹脂のMFRは、好ましくは、1.5〜2.5g/10分(190℃)であり、融点は、好ましくは、120〜130℃である。
第3層13を形成するエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマーなどの密度は、特に限定されず、第3層13の密度を下記の密度範囲内に設定できる範囲であれば、適宜選択することができる。すなわち、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマーなどの密度は、後述する第3層13の密度範囲内であってもよく、また、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレンホモポリマーなどの成分からなる混合樹脂の密度が、後述する第3層13の密度範囲内である場合には、第3層13を形成する各成分の密度は、後述する第3層13の密度範囲を外れていてもよい。
第3層13の密度は、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であるか、または、上記第1層の密度が0.950g/cm以下である場合を除き、0.925g/cm以上0.950g/cm以下である。
また、第3層13の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下である場合において、より好ましい密度範囲は、0.950g/cmを上回り0.960g/cm以下である。一方、第3層13の密度が、0.925g/cm以上0.950g/cm以下である場合において、より好ましい密度範囲は、0.930g/cm以上0.940g/cm以下である。
第3層13は、好ましくは、
(I) エチレン・α−オレフィン共重合体からなり、密度が0.925g/cm以上0.950g/cm以下であるか、
(II) エチレン・α−オレフィン共重合体とポリエチレンホモポリマーとの混合樹脂からなり、密度が0.925g/cm以上0.950g/cm以下であるか、
(III) エチレン・α−オレフィン共重合体とポリエチレンホモポリマーとの混合樹脂からなり、密度が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であるか、または、
(IV) ポリエチレンホモポリマーからなり、密度が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下である。
また、第3層13は、より好ましくは、上記(III)または(IV)で示される。なお、上記(I)または(II)は、第1層11の密度が0.950g/cmを上回る場合にのみ選択される。
第3層13を形成する樹脂は、第1層11を形成する樹脂と、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
第3層13の厚みは、多層フィルム10の総厚みに対し、好ましくは、3〜40%であり、より好ましくは、15〜30%である。
第4層14は、多層フィルム10の中間層であって、第3層を挟んで第2層と対向配置されている。
この第4層14は、後述する容器に高い柔軟性を付与する観点より、比較的低密度であることが必要とされる。
第4層14を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体を含んでいる。
エチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンとしては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは、プロピレンが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、互いに異なる2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体の混合物であってもよい。
また、第4層14を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体以外に、例えば、エチレン・α−オレフィン系エラストマー、高密度ポリエチレンホモポリマーなどを含有していてもよい。
第4層14を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体からなることが好適である。
また、第4層を形成する樹脂は、例えば、多層フィルム10全体の透明性を維持する観点からは、直鎖状であることが好ましい。
また、第4層14を形成する樹脂のMFRは、好ましくは、0.5〜4.0g/10分(190℃)であり、融点は、好ましくは、105〜120℃である。
第4層14を形成するエチレン・α−オレフィン共重合体などの密度は、特に限定されず、第4層14の密度を下記の密度範囲内に設定できる範囲であれば、適宜選択することができる。すなわち、エチレン・α−オレフィン共重合体などの密度は、後述する第4層14の密度範囲内であってもよく、また、エチレン・α−オレフィン共重合体などの成分からなる混合樹脂の密度が、後述する第4層14の密度範囲内である場合には、第4層14を形成する各成分の密度は、後述する第4層14の密度範囲を外れていてもよい。
第4層14の密度は、0.920g/cm以下、好ましくは、0.890g/cm以上0.920g/cm以下、より好ましくは、0.890g/cm以上0.905g/cm以下である。
第4層14は、好ましくは、エチレン・α−オレフィン共重合体からなり、密度が0.920g/cm以下である。
また、第4層14を形成する樹脂は、例えば、第2層12を形成する樹脂として例示した、上記(a)〜(c)に示す混合樹脂であってもよい。
エチレン・α−オレフィンエラストマーのα−オレフィンとしては、上記と同じものが挙げられる。
第4層14を形成する樹脂は、第2層12を形成する樹脂と、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
第4層14の厚みは、多層フィルム10の総厚みに対し、好ましくは、15〜45%であり、より好ましくは、15〜35%である。
第5層15は、多層フィルム10の他方側表面に配置される層であって、後述する容器において、内側層を形成する層である。
この第5層15は、後述する容器において、内側層を形成する層であることから、高温条件の滅菌処理に耐え、ブロッキングを起こさず、かつ、容易に溶着できるという観点から、優れた耐ブロッキング性および耐熱性が必要とされる。
第5層15を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体を含んでいる。
エチレン・α−オレフィン共重合体のα−オレフィンとしては、上記と同じものが挙げられ、好ましくは、プロピレンが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、互いに異なる2種以上のエチレン・α−オレフィン共重合体の混合物であってもよい。
また、第5層15を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体以外に、例えば、エチレン・α−オレフィン系エラストマー、ポリエチレンホモポリマーなどを含有していてもよい。
第5層15を形成する樹脂は、エチレン・α−オレフィン共重合体からなることが好適である。
また、第5層15を形成する樹脂は、例えば、多層フィルム10全体の透明性を維持する観点からは、直鎖状であることが好ましい。
また、第5層15を形成する樹脂のMFRは、好ましくは、1.5〜2.5g/10分(190℃)であり、融点は、好ましくは、120〜130℃である。
第5層15を形成するエチレン・α−オレフィン共重合体などの密度は、特に限定されず、第5層15の密度を下記の密度範囲内に設定できる範囲であれば、適宜選択することができる。すなわち、エチレン・α−オレフィン共重合体などの密度は、後述する第5層15の密度範囲内であってもよく、また、エチレン・α−オレフィン共重合体などの成分からなる混合樹脂の密度が、後述する第5層15の密度範囲内である場合には、第5層15を形成する各成分の密度は、後述する第5層15の密度範囲を外れていてもよい。
第5層15の密度は、0.925g/cm以上0.940g/cm以下、好ましくは、0.930g/cm以上0.940g/cm以下である。
また、第5層15を形成する樹脂は、例えば、密度が0.925g/cm以上0.940g/cm以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を90重量%以上含有し、密度が0.945g/cm以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を10重量%以下の割合で含有する、全体の密度が0.925g/cm以上0.940g/cm以下の混合樹脂(エチレン・α−オレフィン共重合体)であってもよい。
第5層15の厚みは、多層フィルム10の総厚みに対し、好ましくは、5〜20%であり、より好ましくは、10〜20%である。
多層フィルム10の総厚みは、一般に、100〜300μmであって、使用目的などに合わせて、適宜増減することができる。なかでも、好ましくは、220μm以下であり、より好ましくは、160μm以上200μm未満である。
多層フィルム10は、優れた耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性を有しており、例えば、後述する容器を形成する場合には、220μm以下、特に、180μm以上200μm未満の厚みであっても、十分な強度を確保することができる。
なお、これに限定されないが、多層フィルム10の厚みが、220μm以下、特に、160μm以上200μm未満に設定されている場合において、この多層フィルム10を用いて形成される容器は、例えば、内容量が500mL程度までの大きさの輸液バッグ、血液バッグ、経腸栄養用バッグ、流動食用バッグなどの用途に好適である。
上記多層フィルム10の製造方法としては、特に限定されず、例えば、水冷式または空冷式共押出しインフレーション法、共押出しTダイ法、ドライラミネーション法、押出しラミネーション法などが挙げられる。なかでも、多層フィルムの特性、とりわけ、透明性や、多層フィルム製造時の経済性、多層フィルムの衛生性などの観点から、好ましくは、水冷共押出しインフレーション法および共押出しTダイ法が挙げられる。
上記のいずれの方法においても、多層フィルム10の製造は、各層を形成する樹脂が溶融する温度で実施する必要があるが、製造温度が高過ぎると、樹脂の一部が熱分解して、分解生成物による性能の低下を生じるおそれがある。それゆえ、上記多層フィルム10の製造温度は、これに限定されないが、好ましくは、150〜250℃、より好ましくは、170〜200℃である。また、各層を構成する樹脂は、多層フィルム10の透明性を維持するために、MFRの差ができるだけ小さいことが好ましい。
上記の多層フィルム10によれば、多層フィルムに優れた耐熱性、シール強度、透明性、不透湿性および柔軟性を付与することができ、しかも、これらの特性を、多層フィルム10を薄肉化したとき、具体的には、その厚みを、例えば、220μm以下のような小さな範囲に設定したときであっても、維持することができる。それゆえ、上記の多層フィルム10は、例えば、薬液容器などの容器の形成材料として好適である。
図2(a)は、本発明の容器の一実施形態を示す正面図、同図(b)は、同図(a)のA部における多層フィルムの層構成を示す概略断面図であり、図3は、本発明の容器の他の実施形態を示す正面図である。以下、図2および図3を参照しつつ、本発明の容器について説明する。
図2(a)および(b)において、この容器16は、図1に示す多層フィルム10の第1層11を外層17とし、第5層15を内層18として形成されている。
図2(a)および(b)に示す容器16は、2枚の多層フィルム10をそれぞれの第5層15が対向するように重ね合わせた状態で、その周縁部を溶着することによって形成されるシール部19を備えており、シール部19の一部に、2枚の多層フィルム10で挟み込まれた状態で溶着される筒部材20を備えている。
この容器16は、その内部に、薬液を収容するための収容室21を備える単室バッグである。
また、図3において、この容器22は、図1に示す多層フィルム10の第1層11を外層とし、第5層15を内層として形成されている。
図3に示す容器22は、2枚の多層フィルム10をそれぞれの第5層が対向するように重ね合わせた状態で、その周縁部を溶着することによって形成されるシール部19を備えており、シール部19の一部に、2枚の多層フィルム10で挟み込まれた状態で溶着される筒部材20を備えている。
この容器22は、その内部に、薬液を収容するための2つの収容室23a,23bを備える複室バッグであって、この2つの収容室23は、易剥離シール部24によって分離されている。
易剥離シール部24は、2枚の多層フィルム10の第5層同士を溶着することにより形成されており、そのシール強さは、2つの収容室23a,23bの一方を押圧して、その収容室による液圧を易剥離シール部24に対して付加したときに、容易に開裂される程度に設定される。
容器16,22において、シール部19は、例えば、1枚の多層フィルム10を、その第5層15が内側となるように重ね合わせた状態で、その周縁部を溶着することによっても、形成できる。また、シール部19は、多層フィルム10を、その第5層15が内側となるように、インフレーション法によって袋状またはチューブ状に形成して、こうして得られた袋状またはチューブ状の多層フィルム10の周縁部を溶着することによっても、形成できる。
シール部19を、ヒートシールにより形成する場合において、多層フィルム10のヒートシール温度としては、特に限定されないが、好ましくは、120〜160℃である。また、多層フィルム10の厚みが、例えば、180μm程度である場合において、シール部19は、上記の温度範囲で、シール時間を0.5〜5秒に設定することにより、形成できる。
また、易剥離シール部24のヒートシール条件は、特に限定されないが、例えば、好ましくは、110〜130℃で、0.5〜5秒間である。
筒部材20は、容器16,22の収容室21,23内に収容されている薬液を、容器16,22の外部へ流出させ、または、容器16,22の外部から収容室21,23内へと薬液を流入させるための部材である。通常、筒部材20の内部には、筒部材20を封止するための、中空針などにより穿刺可能な封止体(例えば、ゴム栓など。)が配置される。
上記の容器によれば、容器に対して、優れた耐熱性、落下強度、透明性、不透湿性および柔軟性を付与することができ、しかも、多層フィルムの薄肉化を実現することができる。それゆえ、上記の容器は、例えば、輸液バッグなどの薬液容器の用途に好適である。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
多層フィルムおよび容器の製造
図1に示す多層フィルム10を、水冷共押出しインフレーション法により製造し、次いで、得られた総厚み180μmの多層フィルム10を用いて、図2に示す容器(単室バッグ)16を製造した(実施例1〜15および比較例1〜6)。容器16のシール部19のシール条件は、140℃、2秒間とし、容器16の収容室21の収容量は、500mLとした。
多層フィルム10の形成に使用した樹脂(PE−1〜PE−12)は、下記に示すとおりである。また、多層フィルム10および容器16の層構成、すなわち、第1層11から第5層15までの各層に使用した樹脂の種類(樹脂の密度)および厚みは、下記の表1〜3に示すとおりである。
・PE−1:直鎖状中密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.935g/cm、MFR=2.1g/10分(190℃);PE−4およびPE−11の混合樹脂。
・PE−2:直鎖状低密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.905g/cm、MFR=1.2g/10分(190℃)、(株)プライムポリマー製。
・PE−3:高密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.955g/cm、MFR=10.5g/10分(190℃);PE−11およびPE−6の混合樹脂。
・PE−4:中密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.930g/cm、MFR=2.1g/10分(190℃)、(株)プライムポリマー製。
・PE−5:高密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.950g/cm、MFR=4.8g/10分(190℃);PE−6およびPE−11の混合樹脂。
・PE−6:高密度ポリエチレン(ホモポリマー)、密度0.965g/cm、MFR=15g/10分(190℃)、(株)プライムポリマー製。
・PE−7:低密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.925g/cm、MFR=2.3g/10分(190℃);PE−4およびPE−9の混合樹脂。
・PE−8:低密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.900g/cm、MFR=0.9g/10分(190℃)、(株)プライムポリマー製。
・PE−9:低密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.920g/cm、MFR=2.1g/10分(190℃)、(株)プライムポリマー製。
・PE−10:エチレン・1−ブテンエラストマー、密度0.885g/cm、MFR=0.5g/10分(190℃)、(株)プライムポリマー製。
・PE−11:中密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.940g/cm、MFR=2.1g/10分(190℃)、(株)プライムポリマー製。
・PE−12:低密度ポリエチレン(エチレン・1−ブテン共重合体)、密度0.897g/cm、MFR=1.1g/10分(190℃);PE−6、PE−9およびPE−10の混合樹脂。
特性評価
実施例1〜13および比較例1〜6で得られた多層フィルム10および容器(単室バッグ)16について、下記の特性を評価した。
(1) 不透湿性
多層フィルム10(総厚み180μm)の水蒸気透過度を、JIS K 7129−1992「プラスチックフィルム及びシートの水蒸気透過度試験方法(機器測定法)」に規定のA法(感湿センサー法)に従って測定した。測定機器には、Lissy社製の型式「L80−5000型」を使用した。また、測定条件は、40℃、90%RHとした。
次いで、その測定結果に基づき、その多層フィルム10および多層フィルム10を用いて形成される容器16の不透湿性を評価した。
◎:測定結果が2.5g/(m・24h)以下であり、水蒸気透過度が極めて低く、不透湿性が極めて良好であった。
○:測定結果から、水蒸気透過度が低く、不透湿性が良好であった。
△:測定結果から、水蒸気透過度がやや高く、不透湿性がやや不良であった。
×:測定結果から、水蒸気透過度が極めて高く、不透湿性が不良であった。
(2) 耐熱性
容器(単室バッグ)16の収容室21内に、蒸留水を充填、密封後、110℃、40分間の高圧蒸気滅菌処理を施した。次いで、高圧蒸気滅菌処理後の容器16について、変形、破袋およびシール漏れの有無を目視観察し、その結果に基づき、下記の基準により、容器16の耐熱性を評価した。
◎:変形、破袋およびシール漏れが全く観察されず、耐熱性が極めて良好であった。
○:変形を受けた跡がわずかに観察されたものの、破袋およびシール漏れは、全く観察されず、耐熱性が良好であった。
△:変形、破袋またはシール漏れが若干観察され、実用上の観点より、耐熱性がやや不良であった。
×:変形、破袋またはシール漏れが顕著に観察され、耐熱性が不良であった。
(3) 落下強度
容器(単室バッグ)16の収容室21内に、蒸留水を充填、密封し、約4℃に冷蔵した後、容器16を、平面落下(容器16の正面方向の落下)、側方落下(容器16の側部方向の落下、すなわち、側シール部19aを下に向けた状態での落下)および底部落下(容器16の底部方向の落下、すなわち、シール部19のうち、筒部材20を有する底部側のシール部19bを下に向けた状態での落下)の3態様で、上記態様ごとに5回、1.2mの高さから落下させた。次いで、落下後の容器16について、破袋およびシール漏れの状態を目視観察した。
◎:破袋およびシール漏れが全く観察されず、落下強度が極めて良好であった。
○:シール部19のシール強さの低下が確認されたものの、破袋およびシール漏は観察されず、落下強度が良好であった。
△:破袋およびシール漏れがわずかに観察され、実用上の観点より、落下強度がやや不良であった。
×:変形、破袋またはシール漏れが顕著に観察され、落下強度が不良であった。
(4) 柔軟性
多層フィルム10の折り曲げ強度を、紙・パルプ技術協会規格試験(TAPPI)T543の規定に準拠し、デジタル式スティフネス(剛軟性)テスタ(テスター産業(株)製)を用いて、測定した。
次いで、その測定結果に基づき、その多層フィルム10および多層フィルム10を用いて形成される容器16の柔軟性を評価した。
◎:測定結果から、柔軟性が極めて良好であった。
○:測定結果から、柔軟性が良好であった。
△:測定結果から、柔軟性がやや不良であった。
×:測定結果から、柔軟性が不良であった。
(5) 透明性
容器(単室バッグ)16の収容室21内に、蒸留水を充填、密封後、110℃、40分間の高圧蒸気滅菌処理を施した。次いで、高圧蒸気滅菌処理後の容器16について、波長450nmでの光透過率を測定した。
◎:波長450nmでの光透過率が極めて高く、透明性が極めて良好であった。
○:波長450nmでの光透過率が高く、透明性が良好であった。
△:波長450nmでの光透過率が低く、容器の実用上の観点より、透明性がやや不良であった。
×:波長450nmでの光透過率が極めて低く、透明性が不良であった。
(6) 総合評価
上記(1)〜(5)の評価に加えて、さらに、容器(単室バッグ)16の全体的な外観の目視観察により、しわ、ブロッキング、変形、破袋の状況を評価し、容器16の物性を、下記の基準により総合的に評価した。
◎:極めて良好
○:良好
△:やや不良
×:不良
上記(1)〜(6)についての評価結果を、表1〜3に示す。
Figure 2007102336
Figure 2007102336
Figure 2007102336
なお、表1〜3中、「第1層」、「第2層」、「第3層」、「第4層」および「第5層」の欄の記載は、上段が、使用された樹脂の記番号、中段が、使用された樹脂の密度(単位:g/cm)、下段が、層の厚みをそれぞれ示している。
表1〜3に示すように、本発明の多層フィルムおよび容器は、いずれも、柔軟性、耐熱性、強度、透明性に優れていることが明らかである。
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、特許請求の範囲に記載の発明に含まれるものである。
本発明の多層フィルムは、例えば、容器の形成材料として、好適であり、とりわけ、例えば、薬液を収容して高温条件での滅菌処理に供される薬液バッグ、輸液バッグなどの容器の形成材料として、好適である。
また、本発明の容器は、例えば、薬液を収容して高温条件での滅菌処理に供される薬液バッグ、輸液バッグなどの容器として、好適である。

Claims (10)

  1. 第1層と、前記第1層に積層される第2層と、前記第2層に積層される第3層と、前記第3層に積層される第4層と、前記第4層に積層される第5層とを備え、
    前記第1層および第3層が、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーを含み、
    前記第2層、第4層および第5層が、エチレン・α−オレフィン共重合体を含み、
    前記第1層および第3層の密度が、
    (A) ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、
    (B) 第1層が0.935g/cm以上0.950g/cm以下で、第3層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、または、
    (C) 第1層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下で、第3層が0.925g/cm以上0.950g/cm以下であり、
    前記第2層および第4層の密度が、ともに0.920g/cm以下であり、
    前記第5層の密度が、0.925g/cm以上0.940g/cm以下である
    ことを特徴とする、多層フィルム。
  2. 前記第1層および第3層の密度が、ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記第1層の密度が、0.935g/cm以上0.950g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の多層フィルム。
  4. 前記第1層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.925g/cm以上0.950g/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の多層フィルム。
  5. 前記各層の厚みの割合は、前記第1層が、総厚みの5〜15%であり、前記第2層が、総厚みの15〜45%であり、前記第3層が、総厚みの3〜40%であり、前記第4層が、総厚みの15〜45%であり、前記第5層が、総厚みの5〜20%であることを特徴とする、請求項1に記載の多層フィルム。
  6. 総厚みが220μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の多層フィルム。
  7. 第1層と、前記第1層に積層される第2層と、前記第2層に積層される第3層と、前記第3層に積層される第4層と、前記第4層に積層される第5層とを備え、
    前記第1層および第3層が、エチレン・α−オレフィン共重合体および/またはポリエチレンホモポリマーを含み、
    前記第2層、第4層および第5層が、エチレン・α−オレフィン共重合体を含み、
    前記第1層および第3層の密度が、
    (A) ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、
    (B) 第1層が0.935g/cm以上0.950g/cm以下で、第3層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下、または、
    (C) 第1層が0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下で、第3層が0.925g/cm以上0.950g/cm以下であり、
    前記第2層および第4層の密度が、ともに0.920g/cm以下であり、
    前記第5層の密度が、0.925g/cm以上0.940g/cm以下である多層フィルムから、
    前記第1層が外層となり、前記第5層が内層となるように、形成されていることを特徴とする、容器。
  8. 前記第1層および第3層の密度が、ともに0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であることを特徴とする、請求項7に記載の容器。
  9. 前記第1層の密度が、0.935g/cm以上0.950g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であることを特徴とする、請求項7に記載の容器。
  10. 前記第1層の密度が、0.950g/cmを上回り0.970g/cm以下であり、前記第3層の密度が、0.925g/cm以上0.950g/cm以下であることを特徴とする、請求項7に記載の容器。
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