JPWO2007100048A1 - 送信装置、無線通信システム、及び送信方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図28は、従来の無線通信システムを説明するための図である。但し、図28では、無線通信装置1011と無線通信装置1012とが通信を行い、無線通信装置1021と無線通信装置1022とが通信を行っているとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線及び一点鎖線の夫々は干渉信号を表す。
また、無線通信装置1021が、無線通信装置1022宛に送信データをパケット化したデータパケットD21を送信する。無線通信装置1022は、データパケットD21の受信が正常に行えた場合、無線通信装置1021宛にACKパケットA12を送信する。
図29は、図28の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、本伝送シーケンス及び以下の各伝送シーケンスを示す各図においては無線通信装置を単に通信装置と記載する。
無線通信装置1021は、無線通信装置1022宛に時刻T1から時刻T5迄の期間、データパケットD21を送信する。無線通信装置1022は無線通信装置1021宛に時刻T7から時刻T8迄の期間、ACKパケットA22を送信する。
図30(a)は同一チャネル干渉(CCI:Co-Channel Interference)を示す模式図である。希望信号と干渉信号のチャネル帯域が同じ場合、希望信号に対する干渉信号の影響が大きく、希望信号の復調に誤りが生じる可能性が高い。
上記従来技術では、無線通信装置は、周期的に到来する干渉信号の間隔以下になるように、出力するパケットのパケット長を決定し、干渉信号が到来していない期間にパケットを送信する。このように、レーダ(干渉信号)に無線通信装置が送信するパケット(希望信号)が重ならないようにする。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、継続して送信するパケットの長さを制御するため、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、パケットを分割して送信することによって、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
これによれば、パケットを必要以上に分割することがないので、伝送効率の低下を防ぐことができる。
上記送信装置において、前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、パケットが分割されて送信されたことを示す通知情報を前記受信装置宛に送信するようにしてもよい。
上記送信装置において、前記検出手段により検出された干渉信号のヘッダ内のパケット長に基づいて前記送信手段が送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
上記送信装置において、前記送信タイミング制御手段は、前記検出手段により一の干渉波が検出されてから当該一の干渉波に関する前記所定の時間が経過するまでに他の干渉波が検出された場合に、当該他の干渉波が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせるようにしてもよい。
上記送信装置において、前記送信手段はパケットの送信を複数のストリームを重畳して行い、前記送信装置は、干渉信号の数を検出する干渉数検出手段と、前記干渉数検出手段により検出される干渉信号の数に基づいて前記送信手段が重畳するストリームの数を制御する送信ストリーム数制御手段と、を更に備えるようにしてもよい。
101 パケット生成部
102 変調部
103 スイッチ回路
104、106 アンテナ
105、107 復調部
108 干渉検出部
109 干渉情報管理部
110 同時送信判定部
111 送信タイミング制御部
112 干渉低減処理部
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信システムの概要>
図1は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11、12Aは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。その他の無線通信装置は本発明の送信装置として機能しない無線通信装置であるとする。但し、その他の無線通信装置が本発明の送信装置として機能する無線通信装置であっても良い。
例えば、無線通信装置11Aは無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信し、無線通信装置12Aは無線通信装置11A宛にACKパケットa12を送信する。
無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとの間で送受信されるデータパケットd21或いはACKパケットa22は、無線通信装置11A或いは無線通信装置12Aにより干渉信号として受信される場合がある。
<伝送シーケンス例(1)>
図2は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図2の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとがパケット(データパケット、ACKパケット)を送受信している期間に、無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとがパケットの送受信を行わない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Aは、時刻T105でデータパケットの送信を決定すると、直ちにデータパケットの送信を行わずに、所定の時間TAの間、干渉信号の検出を行う。なお、干渉信号を検出するための時間TAを設定したのは、データパケットやACKパケットに影響を与える干渉信号を可能な限り検出するためである。時間TAは固定でもよいし、干渉状況に応じて増減させてもよい。例えば、干渉源が少ない状況では、時間TAを短くして早期にパケットの送信を開始することができるようにすることが好ましい。また、干渉源が多い状況では、時間TAを長くして干渉信号の検出に多くの時間をかけるようにすることが好ましい。
無線通信装置12Aは、データパケットd11の応答として、時刻T108でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
<伝送シーケンス例(2)>
図3は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図3の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Aがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Aが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T132に、無線通信装置21Aは無線通信装置22A宛にデータパケットd21の送信を開始し、時刻T135でデータパケットd21の送信を終了する。無線通信装置22Aは、データパケットd21の応答として、時刻T137から時刻T138の間、無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
なお、時間TBは、例えば、受信側の無線通信装置が干渉信号から当該干渉信号の特徴量(希望信号から干渉信号の影響を低減するために必要な情報)を取得するために必要な時間に基づいて予め設定される。或いは、干渉信号の先頭部分に挿入されているプリアンブルや制御シンボルなどの長さに基づいて時間TBを設定してもよい。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T139から時間TAが経過した時刻T140になると、無線通信装置11A宛にACKパケットa12の送信を開始し、時刻T141でACKパケットa12の送信を終了する。
<データパケットとACKパケット>
図4は無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとの間で送受信されるデータパケット及びACKパケットの構成を説明するための図である。
<無線通信装置の構成>
図5は図1の無線通信装置11Aの装置構成図である。なお、無線通信装置12Aは無線通信装置11Aと同じ装置構成である。
パケット生成部101は、送信タイミング制御部111による送信指示により、前段から入力される送信データにヘッダを付加してデータパケット(図4(a)参照)を生成し、データパケットを変調部102へ出力する。なお、データパケットのヘッダには、送信元アドレス、宛先アドレス、干渉情報管理部109から入力される干渉情報などが含まれる。
変調部102は、パケット生成部101から入力されるパケット(データパケット、ACKパケット)を無線周波数帯域に変調する。変調部102により無線周波数帯域に変調されたパケットは、スイッチ回路103を介してアンテナ104から放射される。
復調部105は、アンテナ104によって受信され、スイッチ回路103を介して入力される、無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108及び干渉低減処理部112へ出力する。
例えば、復調部105は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域と同一のチャネル帯域(以下、同一チャネルと言う。)の受信信号を復調する。また、復調部107は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域に隣接するチャネル帯域(以下、隣接チャネルと言う。)の受信信号を復調する。
本実施の形態では、例えば、干渉検出部108は、復調部107からの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、隣接チャネルを示すチャネル情報と干渉信号の受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
干渉情報管理部109は、干渉検出部108によって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶する。また、干渉情報管理部109は、パケットを送信した送信電力レベルと、干渉低減処理部112から入力される自装置宛の信号(希望信号)のヘッダ内の干渉情報と、当該希望信号の受信電力レベルとを、当該ヘッダ内の送信元アドレス(通信相手の無線通信装置のアドレス)に対応付けて記憶する。
同時送信が可能かどうかの判定は、例えば、通信相手の無線通信装置での希望信号の受信電力レベル(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)及び当該希望信号を自装置が送信した送信電力レベルや、自装置で検出した干渉信号の受信電力レベルなどを利用して、通信相手の無線通信装置の干渉耐性(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)を満たすかを予測することにより行う。
送信タイミング制御部111は、干渉信号が検出され、且つ、同時送信判定部110から入力される同時送信可否情報が同時送信可能であることを示す場合には、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
干渉低減処理部112は、干渉情報管理部109から低減すべき干渉信号を示す情報が入力され、復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整して合成することで、干渉信号のレベルを低減させる処理を行う。そして、干渉低減処理部112は、当該処理の結果得られる信号(希望信号)を復号して復号データを得る。干渉低減処理部112は、復号データを後段へ出力するとともに、希望信号の受信電力レベル及びそのヘッダ内の干渉情報を干渉情報管理部109へ出力する。
図6は図5の干渉低減処理部112の構成図である。
干渉低減処理部112は、干渉測定部151と、干渉特徴量記憶部152と、伝送路推定部153と、係数演算部154と、係数記憶部155と、合成部156と、復号部157とを有する。
干渉特徴量記憶部152は、干渉測定部151により測定された干渉信号の特徴量を記憶する。
係数演算部154は、干渉情報管理部109から入力される低減すべき干渉信号を示す情報に基づいて低減すべき干渉信号の特徴量を干渉特徴量記憶部152から読み出す。係数演算部154は、読み出した干渉信号の特徴量を基に復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整し、伝送路推定部153による伝送路の推定結果に基づいて伝送路変動を等化し干渉信号成分を低減するような重み付け合成係数を演算する。
合成部156は、係数記憶部155から低減すべき干渉信号に関連した係数を読み出し、読み出した係数に基づいて復調部105、107から入力される受信信号に含まれるデータシンボルを重み付け合成し、干渉信号のレベルを低減して伝送路変動を等化する。
復号部157は、合成部156から入力される重み付け合成されたデータシンボルを復号し、復号して得られたデータ(復号データ)を後段へ出力するとともに、当該復号データのヘッダ内の干渉情報と復号データの受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
図7は図1の無線通信装置11Aが行うパケットの送受信処理のフローを示すフローチャートである。なお、無線通信装置12Aの処理フローは無線通信装置11Aの処理フローと同じである。
無線通信装置11Aは、送信データがあるかを判定する(ステップS101)。送信データがある場合(ステップS101:YES)、無線通信装置11Aはデータパケットを送信するためのパケット送信処理を行い(ステップS102)、その後、ステップS101の処理が行われる。
<パケット送信処理のフロー>
図8は図7のパケット送信処理(ステップS102、ステップS106)のフローを示すフローチャートである。なお、データパケットのパケット送信処理とACKパケットのパケット送信処理とは、本発明に関連する部分は実質的に同じであるので、ここではパケット送信処理の双方をまとめて説明する。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、パケットの送信を決定してから時間TAが経過したかを判定する(ステップS122)。
パケットの送信を決定してから時間TAが経過すると(ステップS122:YES)、送信タイミング制御部111はパケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。パケット生成部101は、送信タイミング制御部111からのパケットの送信指示を受けて、生成したパケットを変調部102へ出力する。変調部102はパケットを無線周波数帯域に変調し、無線周波数帯域のパケットがアンテナ104から放射される(ステップS123)。そして、図7の処理に戻る。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS125:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS126:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。なお、パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定された場合、例えば、干渉信号が検出されなくなった時点でパケットの送信を決定し、ステップS121の処理に戻るようにしてもよい。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS128:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。
以下、第1の実施の形態の第1の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合に新たな干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときにパケットの送信を行うものである。
図9は本変形例の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。
但し、図9の伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bと無線通信装置12Bとが通信を行い、無線通信装置21Bと無線通信装置22Bとが通信を行い、無線通信装置31Bと無線通信装置32Bとが通信を行うものとする。
無線通信装置11Bが時刻T151でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bは、時刻T151から時間TAが経過する時刻T154より前の時刻T152にデータパケットd21B(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Bは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Bがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T153に、無線通信装置31Bは無線通信装置32B宛にデータパケットd31Bの送信を開始し、時刻T157でデータパケットd31Bの送信を終了する。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T153から時間TBが経過した時刻T156になると、無線通信装置12B宛にデータパケットd11Bの送信を開始し、時刻T159でデータパケットd11Bの送信を終了する。
<パケット送信処理のフロー>
図10は本変形例のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS158)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS158:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS160:NO)、干渉検出部108が新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS156:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
以下、第1の実施の形態の第2の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号が復号できたときに復号できた受信信号のヘッダ内の宛先アドレスを利用して干渉信号かどうかを判定するものである。
<無線通信装置の構成>
図11は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
干渉低減処理部112cは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネル(同一チャネル)の復号データのヘッダ内の宛先アドレスを干渉検出部108cへ出力する。
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
第1の実施の形態では、例えば、無線通信装置21Aが無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信し、無線通信装置11Aがデータパケットd21を検出し、データパケットd21を検出してから時間TBが経過した後に無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信する。
この場合、無線通信装置12Aは、無線通信装置11Aによって送信されたデータパケットd11(希望信号)に無線通信装置22Aによって送信されたACKパケットa22(干渉信号)が重なった状態で、それらを受信することになる。
このため、無線通信装置12Aは、受信信号から干渉信号を低減することができない。
そこで、本実施の形態は、第1の実施の形態に、干渉信号の受信状態に応じて、継続して送信するパケットの長さを制御する機能を付加したものである。
ここで、無線通信装置11D、12Dの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
図12は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図12の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻(以下、送信終了時刻と言う。)よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻(以下、到来予測時刻と言う。)の方が後である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T202に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T205でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時刻T207から時刻T208の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T202から時間TBが経過した時刻T204に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
到来予測時刻の推定は、例えば、データパケットに対してACKパケットを返信するような通信プロトコルであれば、データパケットに対してACKパケットが返信される際に要する時間に基づいて行うことができる。或いは、干渉信号が到来する間隔の履歴をとり、その履歴を基に到来予測時刻の推定を行うようにしてもよい。
無線通信装置12Dは、データパケットd11Dの応答として、時刻T209でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Dは、干渉信号を検出することなく、時刻T209から時間TAが経過した時刻T210になると、無線通信装置11D宛にACKパケットa12Dの送信を開始し、時刻T211でACKパケットa12Dの送信を終了する。
図13は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図13の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻の方が前である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T232に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T235でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時間T238から時間T241の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T232から時間TBが経過した時刻T234に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
なお、データパケットd11Dを分割したことを受信側の無線通信装置で分かるように、無線通信装置11Dは分割して得られたパケットの少なくとも一方にデータパケットが分割されたことを示す所定のシンボルを挿入するようにしてもよい。また、データパケットd11Dを分割してデータパケットの送信を一時中断した後に、データパケットが分割されたことを通知するための所定パターンの既知シンボルを無線通信装置12D宛に送信するようにしてもよい。なお、ACKパケットの場合も同じである。
無線通信装置11Dは、時刻T237から時間TAが経過する時刻T239より前の時刻T238にACKパケットa22D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、時刻T241でACKパケットa22D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であると判定する。
無線通信装置12Dは、データパケットのヘッダ内のパケット長と受信したデータパケットのパケット長とを比較する。そして、無線通信装置12Dは、ヘッダ内のパケット長が受信したデータパケットのパケット長より大きい場合にデータパケットが分割されたと判断する。
図14は本実施の形態の無線通信装置11Dの装置構成図である。なお、無線通信装置12Dは無線通信装置11Dと同じ装置構成である。本実施の形態において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
パケット生成部101dは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151からのパケットの分割の指示を受け、送信中のパケットの分割を行い、分割後に送信タイミング制御部111から送信指示があるとパケットの未送信部分を変調部102へ出力する。
同時送信判定部110dは、同時送信判定部110の処理に加え、干渉情報管理部109dから干渉信号が検出されなくなったことを示す情報が入力されると、送信パケット長制御部151に対して干渉信号の検出の終了を通知する。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば、パケット生成部101dに対してパケットの送信を一時中断し、パケットの分割を指示する。すなわち、送信パケット長制御部151は、継続して送信するパケットの長さを干渉信号の検出結果に基づいて制御する。
<パケット送信処理のフロー>
図15及び図16は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図15と図16とは一連の処理フローである。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS208)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS208:YES)、ステップS209以降の処理が行われる。
干渉検出部108が干渉信号を継続して検出していれば(ステップS210:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からのパケットの送信が継続される(ステップS211)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS212:NO)、ステップS210以降の処理が行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS212:YES)、図7の処理に戻る。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較する(ステップS214)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS214:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からパケットが継続して放射される(ステップS215)。パケットの送信が完了するまで(ステップS216:NO)、ステップS215及びステップS216の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS216:YES)、図7の処理に戻る。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、到来予測時刻から時間TAが経過したかを判断する(ステップS219)。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS224:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS225:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS226)、ステップS221以降の処理が行われる。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS228:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS229)、ステップS210以降の処理が行われる。
≪第2の実施の形態の変形例≫
以下、第2の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信装置の構成>
図17は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
パケット生成部101eは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151から入力される継続して送信するパケットの長さを基に、変調部102へのパケットの出力を行う。
干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108eは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉情報管理部109eへ出力する。また、干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
送信パケット長制御部151eは、同時送信判定部110eから入力される干渉信号のパケット長を基に当該干渉信号が到来しなくなる時刻を推定し、当該推定した時刻に干渉信号の到来間隔を加算して、次の干渉信号が到来する時刻(到来予測時刻)を推定する。
送信パケット長制御部151eは、未送信部分の全てを含むパケットを送信した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。
≪第3の実施の形態≫
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)送受信を行う無線通信装置を対象とする。
図18は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11F、12Fは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21F、22F、31F、32Fは、無線通信装置11F、12Fの干渉源である。
無線通信装置11F、12Fは、N(Nは正の整数であって、図22の例では3個)の変調部及びM(Mは正の整数であって、図22の例では3個)複数の復調部を有し、MIMO送受信を行う。MIMO送受信では、送受信装置間で空間分割により複数の伝送路を介して独立したデータ(以下、ストリームと言う。)が同じ周波数チャネル上に重畳して伝送される。無線通信装置11F、12Fは、最大N個のストリームを重畳してデータ伝送することができ、干渉信号の数に応じて重畳するストリーム数を決定する。
ここで、無線通信装置11F、12Fの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
図19は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図19の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAか経過するまで、及び無線通信装置12FがACKパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに、他の無線通信装置がパケットを送信しない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出することなく、時刻T301から時間TAが経過した時刻T302になると、無線通信装置11Fは、干渉信号を検出していないので、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を開始し、時刻T303でデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図20は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図20の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Fがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T322に、無線通信装置21Fは無線通信装置22F宛にデータパケットd21Fの送信を開始し、時刻T325でデータパケットd21Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、新たな干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T322から時間TBが経過する時刻T324になると、干渉信号を1つ検出しているので、重畳するストリーム数を最大送信可能なストリーム数“3”より1少ない“2”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、時刻T324に無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を開始し、時刻T326でデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を終了する。
図21は図18の無線通信システムの伝送シーケンスのさらに他の例を示す図である。但し、図21の伝送シーケンスは、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが時刻T351でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fは、時刻T351から時間TAが経過する時刻T354より前の時刻T352にデータパケットd21F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T353に、無線通信装置31Fは無線通信装置32F宛にデータパケットd31Fの送信を開始し、時刻T357でデータパケットd31Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出した時刻T353から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
図22は本実施の形態の無線通信装置11Fの装置構成図である。なお、無線通信装置12Fは無線通信装置11Fと同じ装置構成である。また、本実施の形態において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、それらの説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
変調部301a、302a、303aは、夫々、パケット生成部101fから入力されるパケットを無線周波数帯域に変調する。変調部301a、302a、303aにより無線周波数帯域に変調されたパケットは、夫々、スイッチ回路301b、302b、303bを介してアンテナ301c、302c、303cから放射される。
パケットの受信時及び干渉信号の検出時には、スイッチ回路301b、302b、303bによって、アンテナ301c、302c、303cは、復調部301d、302d、303dの入力端に接続される。
本実施の形態では、干渉検出部108fは、例えば、復調部301d、302d、303dからの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、干渉信号が検出された隣接チャネルを示す情報とその受信電力レベルとを干渉数検出部330へ出力する。
干渉情報管理部109fは、干渉検出部108fによって検出された各干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶するとともに、干渉数検出部330によって検出された干渉信号数を記憶する。干渉情報管理部109fは、同時送信判定部110fへ干渉信号数を出力する。なお、上記に関連する部分を除く記憶内容及び出力内容は干渉情報管理部109dと実質的に同じである。
同時送信判定部110fは、検出された干渉信号の数(干渉信号数)と、受信側の無線通信装置が低減することが可能な干渉信号の数(以下、低減可能干渉信号数と言う。)とを比較する。そして、同時送信判定部110fは、干渉信号数が低減可能干渉信号数以下の場合に、パケットを干渉信号と同時に送信することができると判定する。なお、例えば、無線通信装置が通信のリンク確立時などに自身の低減可能干渉信号数を交換することによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。なお、データパケットやACKパケットのヘッダ内の干渉情報に自身の低減可能干渉信号数を含めることによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。
<パケット送信処理のフロー>
図23及び図24は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図23と図24とは一連の処理フローである。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS308)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS308:YES)、ステップS311以降の処理が行われる。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS310:NO)、干渉検出部108fが新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS306:YES)、ステップS303の処理が行われ、パケットがアンテナ301aなどから放射される。
干渉検出部108fが干渉信号を継続して検出していれば(ステップS313:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301aなどからのパケットの送信が継続される(ステップS314)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS315:NO)、ステップS313以降の処理が継続して行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS315:YES)、図7の処理に戻る。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信予測時刻とを比較する(ステップS316)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS317:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301cなどからパケットが継続して放射される(ステップS319)。パケットの送信が完了するまで(ステップS319:NO)、ステップS318及びステップS319の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS319:YES)、図7の処理に戻る。
≪第3の実施の形態の変形例≫
以下、第3の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信システムの概要>
図25は本変形例の無線通信システムのシステム構成図である。
但し、図25では、無線通信装置11Gと無線通信装置12Gとが通信を行い、無線通信装置21Gと無線通信装置22Gとが通信を行うものとする。
<伝送シーケンス例>
図26は図25の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図26の伝送シーケンスは、無線通信装置11Gがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Gが“2”本のストリームを重畳したデータ伝送を行う場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Gが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T402に、無線通信装置21Gは無線通信装置22F宛にデータパケットd21G/1、d21G/2(“2”本のストリーム)の送信を開始し、時刻T405でデータパケットd21G/1、d21G/2の送信を終了する。
無線通信装置11Gは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T402から時間TBが経過する時刻T404になると、無線通信装置11Gは、検出した干渉信号のストリーム数が“2”であるため、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”より2少ない“1”に決定する。そして、無線通信装置11Gは、時刻T404に無線通信装置12G宛にデータパケットd11G/1の送信を開始し、時刻T406でデータパケットd11G/1の送信を終了する。
無線通信装置12Gは、干渉信号を検出することなく、時刻T407から時間TAが経過した時刻T408になると、無線通信装置11G宛にACKパケットa12Gの送信を開始し、時刻T409でACKパケットa12の送信を終了する。
図27は図25の無線通信装置11Gの装置構成図である。なお、無線通信装置12Gは無線通信装置11Gと同じ装置構成である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108gは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉数検出部330gへ出力する。また、干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
干渉情報管理部109gは、干渉検出部108gによって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのパケット長とを記憶するとともに、干渉信号数を記憶する。
なお、本発明は上記の各実施の形態及び各変形例に限られるものではなく、本発明は、例えば、上記の各実施の形態及び各変形例を適宜組み合わせた内容などを含む。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
図28は、従来の無線通信システムを説明するための図である。但し、図28では、無線通信装置1011と無線通信装置1012とが通信を行い、無線通信装置1021と無線通信装置1022とが通信を行っているとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線及び一点鎖線の夫々は干渉信号を表す。
また、無線通信装置1021が、無線通信装置1022宛に送信データをパケット化したデータパケットD21を送信する。無線通信装置1022は、データパケットD21の受信が正常に行えた場合、無線通信装置1021宛にACKパケットA12を送信する。
図29は、図28の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、本伝送シーケンス及び以下の各伝送シーケンスを示す各図においては無線通信装置を単に通信装置と記載する。
無線通信装置1021は、無線通信装置1022宛に時刻T1から時刻T5迄の期間、データパケットD21を送信する。無線通信装置1022は無線通信装置1021宛に時刻T7から時刻T8迄の期間、ACKパケットA22を送信する。
図30(a)は同一チャネル干渉(CCI:Co-Channel Interference)を示す模式図である。希望信号と干渉信号のチャネル帯域が同じ場合、希望信号に対する干渉信号の影響が大きく、希望信号の復調に誤りが生じる可能性が高い。
上記従来技術では、無線通信装置は、周期的に到来する干渉信号の間隔以下になるように、出力するパケットのパケット長を決定し、干渉信号が到来していない期間にパケットを送信する。このように、レーダ(干渉信号)に無線通信装置が送信するパケット(希望信号)が重ならないようにする。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、継続して送信するパケットの長さを制御するため、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、パケットを分割して送信することによって、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
これによれば、パケットを必要以上に分割することがないので、伝送効率の低下を防ぐことができる。
上記送信装置において、前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、パケットが分割されて送信されたことを示す通知情報を前記受信装置宛に送信するようにしてもよい。
上記送信装置において、前記検出手段により検出された干渉信号のヘッダ内のパケット長に基づいて前記送信手段が送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
上記送信装置において、前記送信タイミング制御手段は、前記検出手段により一の干渉波が検出されてから当該一の干渉波に関する前記所定の時間が経過するまでに他の干渉波が検出された場合に、当該他の干渉波が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせるようにしてもよい。
上記送信装置において、前記送信手段はパケットの送信を複数のストリームを重畳して行い、前記送信装置は、干渉信号の数を検出する干渉数検出手段と、前記干渉数検出手段により検出される干渉信号の数に基づいて前記送信手段が重畳するストリームの数を制御する送信ストリーム数制御手段と、を更に備えるようにしてもよい。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信システムの概要>
図1は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11、12Aは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。その他の無線通信装置は本発明の送信装置として機能しない無線通信装置であるとする。但し、その他の無線通信装置が本発明の送信装置として機能する無線通信装置であっても良い。
例えば、無線通信装置11Aは無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信し、無線通信装置12Aは無線通信装置11A宛にACKパケットa12を送信する。
無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとの間で送受信されるデータパケットd21或いはACKパケットa22は、無線通信装置11A或いは無線通信装置12Aにより干渉信号として受信される場合がある。
<伝送シーケンス例(1)>
図2は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図2の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとがパケット(データパケット、ACKパケット)を送受信している期間に、無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとがパケットの送受信を行わない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Aは、時刻T105でデータパケットの送信を決定すると、直ちにデータパケットの送信を行わずに、所定の時間TAの間、干渉信号の検出を行う。なお、干渉信号を検出するための時間TAを設定したのは、データパケットやACKパケットに影響を与える干渉信号を可能な限り検出するためである。時間TAは固定でもよいし、干渉状況に応じて増減させてもよい。例えば、干渉源が少ない状況では、時間TAを短くして早期にパケットの送信を開始することができるようにすることが好ましい。また、干渉源が多い状況では、時間TAを長くして干渉信号の検出に多くの時間をかけるようにすることが好ましい。
無線通信装置12Aは、データパケットd11の応答として、時刻T108でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
<伝送シーケンス例(2)>
図3は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図3の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Aがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Aが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T132に、無線通信装置21Aは無線通信装置22A宛にデータパケットd21の送信を開始し、時刻T135でデータパケットd21の送信を終了する。無線通信装置22Aは、データパケットd21の応答として、時刻T137から時刻T138の間、無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
なお、時間TBは、例えば、受信側の無線通信装置が干渉信号から当該干渉信号の特徴量(希望信号から干渉信号の影響を低減するために必要な情報)を取得するために必要な時間に基づいて予め設定される。或いは、干渉信号の先頭部分に挿入されているプリアンブルや制御シンボルなどの長さに基づいて時間TBを設定してもよい。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T139から時間TAが経過した時刻T140になると、無線通信装置11A宛にACKパケットa12の送信を開始し、時刻T141でACKパケットa12の送信を終了する。
<データパケットとACKパケット>
図4は無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとの間で送受信されるデータパケット及びACKパケットの構成を説明するための図である。
<無線通信装置の構成>
図5は図1の無線通信装置11Aの装置構成図である。なお、無線通信装置12Aは無線通信装置11Aと同じ装置構成である。
パケット生成部101は、送信タイミング制御部111による送信指示により、前段から入力される送信データにヘッダを付加してデータパケット(図4(a)参照)を生成し、データパケットを変調部102へ出力する。なお、データパケットのヘッダには、送信元アドレス、宛先アドレス、干渉情報管理部109から入力される干渉情報などが含まれる。
変調部102は、パケット生成部101から入力されるパケット(データパケット、ACKパケット)を無線周波数帯域に変調する。変調部102により無線周波数帯域に変調されたパケットは、スイッチ回路103を介してアンテナ104から放射される。
復調部105は、アンテナ104によって受信され、スイッチ回路103を介して入力される、無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108及び干渉低減処理部112へ出力する。
例えば、復調部105は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域と同一のチャネル帯域(以下、同一チャネルと言う。)の受信信号を復調する。また、復調部107は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域に隣接するチャネル帯域(以下、隣接チャネルと言う。)の受信信号を復調する。
本実施の形態では、例えば、干渉検出部108は、復調部107からの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、隣接チャネルを示すチャネル情報と干渉信号の受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
干渉情報管理部109は、干渉検出部108によって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶する。また、干渉情報管理部109は、パケットを送信した送信電力レベルと、干渉低減処理部112から入力される自装置宛の信号(希望信号)のヘッダ内の干渉情報と、当該希望信号の受信電力レベルとを、当該ヘッダ内の送信元アドレス(通信相手の無線通信装置のアドレス)に対応付けて記憶する。
同時送信が可能かどうかの判定は、例えば、通信相手の無線通信装置での希望信号の受信電力レベル(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)及び当該希望信号を自装置が送信した送信電力レベルや、自装置で検出した干渉信号の受信電力レベルなどを利用して、通信相手の無線通信装置の干渉耐性(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)を満たすかを予測することにより行う。
送信タイミング制御部111は、干渉信号が検出され、且つ、同時送信判定部110から入力される同時送信可否情報が同時送信可能であることを示す場合には、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
干渉低減処理部112は、干渉情報管理部109から低減すべき干渉信号を示す情報が入力され、復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整して合成することで、干渉信号のレベルを低減させる処理を行う。そして、干渉低減処理部112は、当該処理の結果得られる信号(希望信号)を復号して復号データを得る。干渉低減処理部112は、復号データを後段へ出力するとともに、希望信号の受信電力レベル及びそのヘッダ内の干渉情報を干渉情報管理部109へ出力する。
図6は図5の干渉低減処理部112の構成図である。
干渉低減処理部112は、干渉測定部151と、干渉特徴量記憶部152と、伝送路推定部153と、係数演算部154と、係数記憶部155と、合成部156と、復号部157とを有する。
干渉特徴量記憶部152は、干渉測定部151により測定された干渉信号の特徴量を記憶する。
係数演算部154は、干渉情報管理部109から入力される低減すべき干渉信号を示す情報に基づいて低減すべき干渉信号の特徴量を干渉特徴量記憶部152から読み出す。係数演算部154は、読み出した干渉信号の特徴量を基に復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整し、伝送路推定部153による伝送路の推定結果に基づいて伝送路変動を等化し干渉信号成分を低減するような重み付け合成係数を演算する。
合成部156は、係数記憶部155から低減すべき干渉信号に関連した係数を読み出し、読み出した係数に基づいて復調部105、107から入力される受信信号に含まれるデータシンボルを重み付け合成し、干渉信号のレベルを低減して伝送路変動を等化する。
復号部157は、合成部156から入力される重み付け合成されたデータシンボルを復号し、復号して得られたデータ(復号データ)を後段へ出力するとともに、当該復号データのヘッダ内の干渉情報と復号データの受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
図7は図1の無線通信装置11Aが行うパケットの送受信処理のフローを示すフローチャートである。なお、無線通信装置12Aの処理フローは無線通信装置11Aの処理フローと同じである。
無線通信装置11Aは、送信データがあるかを判定する(ステップS101)。送信データがある場合(ステップS101:YES)、無線通信装置11Aはデータパケットを送信するためのパケット送信処理を行い(ステップS102)、その後、ステップS101の処理が行われる。
<パケット送信処理のフロー>
図8は図7のパケット送信処理(ステップS102、ステップS106)のフローを示すフローチャートである。なお、データパケットのパケット送信処理とACKパケットのパケット送信処理とは、本発明に関連する部分は実質的に同じであるので、ここではパケット送信処理の双方をまとめて説明する。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、パケットの送信を決定してから時間TAが経過したかを判定する(ステップS122)。
パケットの送信を決定してから時間TAが経過すると(ステップS122:YES)、送信タイミング制御部111はパケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。パケット生成部101は、送信タイミング制御部111からのパケットの送信指示を受けて、生成したパケットを変調部102へ出力する。変調部102はパケットを無線周波数帯域に変調し、無線周波数帯域のパケットがアンテナ104から放射される(ステップS123)。そして、図7の処理に戻る。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS125:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS126:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。なお、パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定された場合、例えば、干渉信号が検出されなくなった時点でパケットの送信を決定し、ステップS121の処理に戻るようにしてもよい。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS128:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。
以下、第1の実施の形態の第1の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合に新たな干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときにパケットの送信を行うものである。
図9は本変形例の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。
但し、図9の伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bと無線通信装置12Bとが通信を行い、無線通信装置21Bと無線通信装置22Bとが通信を行い、無線通信装置31Bと無線通信装置32Bとが通信を行うものとする。
無線通信装置11Bが時刻T151でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bは、時刻T151から時間TAが経過する時刻T154より前の時刻T152にデータパケットd21B(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Bは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Bがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T153に、無線通信装置31Bは無線通信装置32B宛にデータパケットd31Bの送信を開始し、時刻T157でデータパケットd31Bの送信を終了する。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T153から時間TBが経過した時刻T156になると、無線通信装置12B宛にデータパケットd11Bの送信を開始し、時刻T159でデータパケットd11Bの送信を終了する。
<パケット送信処理のフロー>
図10は本変形例のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS158)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS158:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS160:NO)、干渉検出部108が新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS156:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
以下、第1の実施の形態の第2の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号が復号できたときに復号できた受信信号のヘッダ内の宛先アドレスを利用して干渉信号かどうかを判定するものである。
<無線通信装置の構成>
図11は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
干渉低減処理部112cは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネル(同一チャネル)の復号データのヘッダ内の宛先アドレスを干渉検出部108cへ出力する。
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
第1の実施の形態では、例えば、無線通信装置21Aが無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信し、無線通信装置11Aがデータパケットd21を検出し、データパケットd21を検出してから時間TBが経過した後に無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信する。
この場合、無線通信装置12Aは、無線通信装置11Aによって送信されたデータパケットd11(希望信号)に無線通信装置22Aによって送信されたACKパケットa22(干渉信号)が重なった状態で、それらを受信することになる。
このため、無線通信装置12Aは、受信信号から干渉信号を低減することができない。
そこで、本実施の形態は、第1の実施の形態に、干渉信号の受信状態に応じて、継続して送信するパケットの長さを制御する機能を付加したものである。
ここで、無線通信装置11D、12Dの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
図12は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図12の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻(以下、送信終了時刻と言う。)よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻(以下、到来予測時刻と言う。)の方が後である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T202に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T205でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時刻T207から時刻T208の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T202から時間TBが経過した時刻T204に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
到来予測時刻の推定は、例えば、データパケットに対してACKパケットを返信するような通信プロトコルであれば、データパケットに対してACKパケットが返信される際に要する時間に基づいて行うことができる。或いは、干渉信号が到来する間隔の履歴をとり、その履歴を基に到来予測時刻の推定を行うようにしてもよい。
無線通信装置12Dは、データパケットd11Dの応答として、時刻T209でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Dは、干渉信号を検出することなく、時刻T209から時間TAが経過した時刻T210になると、無線通信装置11D宛にACKパケットa12Dの送信を開始し、時刻T211でACKパケットa12Dの送信を終了する。
図13は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図13の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻の方が前である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T232に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T235でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時間T238から時間T241の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T232から時間TBが経過した時刻T234に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
なお、データパケットd11Dを分割したことを受信側の無線通信装置で分かるように、無線通信装置11Dは分割して得られたパケットの少なくとも一方にデータパケットが分割されたことを示す所定のシンボルを挿入するようにしてもよい。また、データパケットd11Dを分割してデータパケットの送信を一時中断した後に、データパケットが分割されたことを通知するための所定パターンの既知シンボルを無線通信装置12D宛に送信するようにしてもよい。なお、ACKパケットの場合も同じである。
無線通信装置11Dは、時刻T237から時間TAが経過する時刻T239より前の時刻T238にACKパケットa22D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、時刻T241でACKパケットa22D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であると判定する。
無線通信装置12Dは、データパケットのヘッダ内のパケット長と受信したデータパケットのパケット長とを比較する。そして、無線通信装置12Dは、ヘッダ内のパケット長が受信したデータパケットのパケット長より大きい場合にデータパケットが分割されたと判断する。
図14は本実施の形態の無線通信装置11Dの装置構成図である。なお、無線通信装置12Dは無線通信装置11Dと同じ装置構成である。本実施の形態において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
パケット生成部101dは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151からのパケットの分割の指示を受け、送信中のパケットの分割を行い、分割後に送信タイミング制御部111から送信指示があるとパケットの未送信部分を変調部102へ出力する。
同時送信判定部110dは、同時送信判定部110の処理に加え、干渉情報管理部109dから干渉信号が検出されなくなったことを示す情報が入力されると、送信パケット長制御部151に対して干渉信号の検出の終了を通知する。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば、パケット生成部101dに対してパケットの送信を一時中断し、パケットの分割を指示する。すなわち、送信パケット長制御部151は、継続して送信するパケットの長さを干渉信号の検出結果に基づいて制御する。
<パケット送信処理のフロー>
図15及び図16は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図15と図16とは一連の処理フローである。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS208)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS208:YES)、ステップS209以降の処理が行われる。
干渉検出部108が干渉信号を継続して検出していれば(ステップS210:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からのパケットの送信が継続される(ステップS211)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS212:NO)、ステップS210以降の処理が行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS212:YES)、図7の処理に戻る。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較する(ステップS214)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS214:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からパケットが継続して放射される(ステップS215)。パケットの送信が完了するまで(ステップS216:NO)、ステップS215及びステップS216の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS216:YES)、図7の処理に戻る。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、到来予測時刻から時間TAが経過したかを判断する(ステップS219)。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS224:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS225:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS226)、ステップS221以降の処理が行われる。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS228:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS229)、ステップS210以降の処理が行われる。
≪第2の実施の形態の変形例≫
以下、第2の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信装置の構成>
図17は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
パケット生成部101eは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151から入力される継続して送信するパケットの長さを基に、変調部102へのパケットの出力を行う。
干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108eは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉情報管理部109eへ出力する。また、干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
送信パケット長制御部151eは、同時送信判定部110eから入力される干渉信号のパケット長を基に当該干渉信号が到来しなくなる時刻を推定し、当該推定した時刻に干渉信号の到来間隔を加算して、次の干渉信号が到来する時刻(到来予測時刻)を推定する。
送信パケット長制御部151eは、未送信部分の全てを含むパケットを送信した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。
≪第3の実施の形態≫
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)送受信を行う無線通信装置を対象とする。
図18は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11F、12Fは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21F、22F、31F、32Fは、無線通信装置11F、12Fの干渉源である。
無線通信装置11F、12Fは、N(Nは正の整数であって、図22の例では3個)の変調部及びM(Mは正の整数であって、図22の例では3個)複数の復調部を有し、MIMO送受信を行う。MIMO送受信では、送受信装置間で空間分割により複数の伝送路を介して独立したデータ(以下、ストリームと言う。)が同じ周波数チャネル上に重畳して伝送される。無線通信装置11F、12Fは、最大N個のストリームを重畳してデータ伝送することができ、干渉信号の数に応じて重畳するストリーム数を決定する。
ここで、無線通信装置11F、12Fの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
図19は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図19の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAか経過するまで、及び無線通信装置12FがACKパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに、他の無線通信装置がパケットを送信しない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出することなく、時刻T301から時間TAが経過した時刻T302になると、無線通信装置11Fは、干渉信号を検出していないので、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を開始し、時刻T303でデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図20は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図20の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Fがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T322に、無線通信装置21Fは無線通信装置22F宛にデータパケットd21Fの送信を開始し、時刻T325でデータパケットd21Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、新たな干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T322から時間TBが経過する時刻T324になると、干渉信号を1つ検出しているので、重畳するストリーム数を最大送信可能なストリーム数“3”より1少ない“2”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、時刻T324に無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を開始し、時刻T326でデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を終了する。
図21は図18の無線通信システムの伝送シーケンスのさらに他の例を示す図である。但し、図21の伝送シーケンスは、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが時刻T351でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fは、時刻T351から時間TAが経過する時刻T354より前の時刻T352にデータパケットd21F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T353に、無線通信装置31Fは無線通信装置32F宛にデータパケットd31Fの送信を開始し、時刻T357でデータパケットd31Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出した時刻T353から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
図22は本実施の形態の無線通信装置11Fの装置構成図である。なお、無線通信装置12Fは無線通信装置11Fと同じ装置構成である。また、本実施の形態において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、それらの説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
変調部301a、302a、303aは、夫々、パケット生成部101fから入力されるパケットを無線周波数帯域に変調する。変調部301a、302a、303aにより無線周波数帯域に変調されたパケットは、夫々、スイッチ回路301b、302b、303bを介してアンテナ301c、302c、303cから放射される。
パケットの受信時及び干渉信号の検出時には、スイッチ回路301b、302b、303bによって、アンテナ301c、302c、303cは、復調部301d、302d、303dの入力端に接続される。
本実施の形態では、干渉検出部108fは、例えば、復調部301d、302d、303dからの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、干渉信号が検出された隣接チャネルを示す情報とその受信電力レベルとを干渉数検出部330へ出力する。
干渉情報管理部109fは、干渉検出部108fによって検出された各干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶するとともに、干渉数検出部330によって検出された干渉信号数を記憶する。干渉情報管理部109fは、同時送信判定部110fへ干渉信号数を出力する。なお、上記に関連する部分を除く記憶内容及び出力内容は干渉情報管理部109dと実質的に同じである。
同時送信判定部110fは、検出された干渉信号の数(干渉信号数)と、受信側の無線通信装置が低減することが可能な干渉信号の数(以下、低減可能干渉信号数と言う。)とを比較する。そして、同時送信判定部110fは、干渉信号数が低減可能干渉信号数以下の場合に、パケットを干渉信号と同時に送信することができると判定する。なお、例えば、無線通信装置が通信のリンク確立時などに自身の低減可能干渉信号数を交換することによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。なお、データパケットやACKパケットのヘッダ内の干渉情報に自身の低減可能干渉信号数を含めることによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。
<パケット送信処理のフロー>
図23及び図24は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図23と図24とは一連の処理フローである。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS308)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS308:YES)、ステップS311以降の処理が行われる。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS310:NO)、干渉検出部108fが新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS306:YES)、ステップS303の処理が行われ、パケットがアンテナ301aなどから放射される。
干渉検出部108fが干渉信号を継続して検出していれば(ステップS313:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301aなどからのパケットの送信が継続される(ステップS314)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS315:NO)、ステップS313以降の処理が継続して行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS315:YES)、図7の処理に戻る。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信予測時刻とを比較する(ステップS316)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS317:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301cなどからパケットが継続して放射される(ステップS319)。パケットの送信が完了するまで(ステップS319:NO)、ステップS318及びステップS319の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS319:YES)、図7の処理に戻る。
≪第3の実施の形態の変形例≫
以下、第3の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信システムの概要>
図25は本変形例の無線通信システムのシステム構成図である。
但し、図25では、無線通信装置11Gと無線通信装置12Gとが通信を行い、無線通信装置21Gと無線通信装置22Gとが通信を行うものとする。
<伝送シーケンス例>
図26は図25の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図26の伝送シーケンスは、無線通信装置11Gがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Gが“2”本のストリームを重畳したデータ伝送を行う場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Gが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T402に、無線通信装置21Gは無線通信装置22F宛にデータパケットd21G/1、d21G/2(“2”本のストリーム)の送信を開始し、時刻T405でデータパケットd21G/1、d21G/2の送信を終了する。
無線通信装置11Gは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T402から時間TBが経過する時刻T404になると、無線通信装置11Gは、検出した干渉信号のストリーム数が“2”であるため、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”より2少ない“1”に決定する。そして、無線通信装置11Gは、時刻T404に無線通信装置12G宛にデータパケットd11G/1の送信を開始し、時刻T406でデータパケットd11G/1の送信を終了する。
無線通信装置12Gは、干渉信号を検出することなく、時刻T407から時間TAが経過した時刻T408になると、無線通信装置11G宛にACKパケットa12Gの送信を開始し、時刻T409でACKパケットa12の送信を終了する。
図27は図25の無線通信装置11Gの装置構成図である。なお、無線通信装置12Gは無線通信装置11Gと同じ装置構成である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108gは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉数検出部330gへ出力する。また、干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
干渉情報管理部109gは、干渉検出部108gによって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのパケット長とを記憶するとともに、干渉信号数を記憶する。
なお、本発明は上記の各実施の形態及び各変形例に限られるものではなく、本発明は、例えば、上記の各実施の形態及び各変形例を適宜組み合わせた内容などを含む。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
101 パケット生成部
102 変調部
103 スイッチ回路
104、106 アンテナ
105、107 復調部
108 干渉検出部
109 干渉情報管理部
110 同時送信判定部
111 送信タイミング制御部
112 干渉低減処理部
Claims (11)
- 干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置と無線により通信を行う送信装置において、
干渉信号を検出する検出手段と、
前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、
前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、
を備えることを特徴とする送信装置。 - 前記検出手段による干渉信号の検出結果に基づいて前記送信手段が継続して送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。 - 前記送信手段によるパケットの送信中の前記検出手段が検出する干渉信号の変化に基づいて前記送信手段にパケットを分割して当該パケットの送信を行わせる送信パケット長制御手段
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。 - 前記送信パケット長制御手段は、前記送信手段が前記パケットを継続して送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻より前に新たな干渉信号が自装置に到来すると予測される場合に、前記送信手段に当該パケットの分割を行わせる
ことを特徴とする請求項3記載の送信装置。 - 前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、分割して得られた分割パケットの少なくとも一方に、パケットが分割されたことを示す所定の情報を挿入することを特徴とする請求項3記載の送信装置。
- 前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、パケットが分割されて送信されたことを示す通知情報を前記受信装置宛に送信する
ことを特徴とする請求項3記載の送信装置。 - 前記検出手段により検出された干渉信号のヘッダ内のパケット長に基づいて前記送信手段が送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。 - 前記送信タイミング制御手段は、前記検出手段により一の干渉波が検出されてから当該一の干渉波に関する前記所定の時間が経過するまでに他の干渉波が検出された場合に、当該他の干渉波が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる
ことを特徴とする請求項1記載の送信装置。 - 前記送信手段はパケットの送信を複数のストリームを重畳して行い、
前記送信装置は、
干渉信号の数を検出する干渉数検出手段と、
前記干渉数検出手段により検出される干渉信号の数に基づいて前記送信手段が重畳するストリームの数を制御する送信ストリーム数制御手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。 - 送信装置が、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置に対して、無線によりパケットを送信する無線通信システムにおいて、
前記送信装置は、
干渉信号を検出する検出手段と、
前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、
前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、
を備えることを特徴とする無線通信システム。 - 干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置宛に無線によりパケットを送信する送信装置において行われる送信方法において、
干渉信号を検出する検出手順と、
前記受信装置宛にパケットを送信する送信手順と、
前記検出手順において干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手順においてパケットの送信が行われるように送信タイミングを制御する送信タイミング制御手順と、
を有することを特徴とする送信方法。
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