JPWO2007100048A1 - 送信装置、無線通信システム、及び送信方法 - Google Patents

送信装置、無線通信システム、及び送信方法 Download PDF

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Abstract

無線通信装置11Aが時刻T131でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。無線通信装置11Aは、時刻T131から時間TAが経過する時刻T133より前の時刻T132にデータパケットd21(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Aは、干渉信号を検出した時刻T132から時間TBが経過した時刻T134に無線通信装置12A宛にデータパケットd11の送信を開始し、時刻T136でデータパケットd11の送信を終了する。

Description

本発明は、送信装置が受信装置に対して送信する希望信号に対する干渉信号の影響を抑える技術に関する。
従来、無線LAN(Local Area Network)システムやデジタルセルラ通信システムなどの無線通信システムでは、複数の無線通信装置(送信装置及び受信装置として機能する。)が存在し、無線通信装置は所定の周波数帯域を共有して通信を行う。このため、無線通信装置が受信する受信信号には、自装置宛の信号(以下、希望信号と言う。)が含まれるとともに、自装置の通信とは無関係な他の無線通信装置間の通信による信号などが含まれる。なお、以下において、受信信号のうち希望信号以外のものを干渉信号と言い、干渉信号には無線通信装置以外の各種機器が発射する漏洩電波なども含む。
ここで、無線通信システムの概要について説明する。
図28は、従来の無線通信システムを説明するための図である。但し、図28では、無線通信装置1011と無線通信装置1012とが通信を行い、無線通信装置1021と無線通信装置1022とが通信を行っているとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線及び一点鎖線の夫々は干渉信号を表す。
例えば、無線通信装置1011が、無線通信装置1012宛に送信データをパケット化したデータパケットD11を送信する。無線通信装置1012は、データパケットD11の受信が正常に行えた場合、無線通信装置1011宛にACK(ACKnowledgement)パケットA12を送信する。
また、無線通信装置1021が、無線通信装置1022宛に送信データをパケット化したデータパケットD21を送信する。無線通信装置1022は、データパケットD21の受信が正常に行えた場合、無線通信装置1021宛にACKパケットA12を送信する。
無線通信装置1021と無線通信装置1022との間で送受信されるデータパケットD21或いはACKパケットA22は、無線通信装置1011或いは無線通信装置1012により干渉信号として受信される場合がある。
図29は、図28の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、本伝送シーケンス及び以下の各伝送シーケンスを示す各図においては無線通信装置を単に通信装置と記載する。
無線通信装置1011は、無線通信装置1012宛に時刻T2から時刻T3迄の期間、データパケットD11を送信する。無線通信装置1012は無線通信装置1011宛に時刻T4から時刻T6迄の期間、ACKパケットA22を送信する。
無線通信装置1021は、無線通信装置1022宛に時刻T1から時刻T5迄の期間、データパケットD21を送信する。無線通信装置1022は無線通信装置1021宛に時刻T7から時刻T8迄の期間、ACKパケットA22を送信する。
無線通信装置1012は、データパケットD11の受信中の一部区間(時刻T2から時刻T3)に、干渉信号としてデータパケットD21を受信することになる。このため、例えば、無線通信装置1012が無線通信装置1021に近接した位置に存在する場合、無線通信装置1012が受信するデータパケットD21の受信電力が大きくなり、データパケットD11の復調に誤りが生じる可能性が高くなる。なお、ACKパケットA12についても、干渉信号と同時に受信するような状況では復調に誤りが生じる可能性が高い。
なお、干渉信号が希望信号に与える影響は、希望信号のチャネル周波数と干渉信号のチャネル周波数にも依存する。
図30(a)は同一チャネル干渉(CCI:Co-Channel Interference)を示す模式図である。希望信号と干渉信号のチャネル帯域が同じ場合、希望信号に対する干渉信号の影響が大きく、希望信号の復調に誤りが生じる可能性が高い。
また、図30(b)は隣接チャネル干渉(ACI:Adjacent Channel Interference)を示す模式図である。希望信号と干渉信号のチャネル帯域が異なる場合、同一チャネルの場合に比べて希望信号に対する干渉信号の影響は小さい。しかし、干渉信号が広帯域信号であり、送信パワーアンプに非線形歪が生じた場合など、チャネル帯域外への漏洩電力が大きいと、干渉信号の影響により希望信号の復調に誤りが生じる可能性がある。
また、無線通信装置1011などを含む無線通信システムとは別の無線通信システムを構成する各種機器、漏洩電波を発射する各種機器、例えば5GHz帯のレーダを出力する各種機器などが無線通信装置1011などと混在する場合、各種機器が出力する電波が干渉信号として希望信号に対して影響を与えることがある。この場合も、干渉信号の影響により希望信号の復調に誤りが生じる可能性がある。なお、無線通信システムとして、例えば、2.4GHz帯では無線LANシステム、Bluetoothシステム、及びコードレス電話システムなどがあり、5GHz帯では無線LANシステム及び無線アクセスシステムなどがある。また、漏洩電波を発射する各種機器として、例えば、2.4GHz帯では、電子レンジなどがある。
そこで、希望信号に対する干渉信号の影響を抑える従来技術として、干渉信号が無線通信装置に周期的に到来するレーダである場合を対象としたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
上記従来技術では、無線通信装置は、周期的に到来する干渉信号の間隔以下になるように、出力するパケットのパケット長を決定し、干渉信号が到来していない期間にパケットを送信する。このように、レーダ(干渉信号)に無線通信装置が送信するパケット(希望信号)が重ならないようにする。
特開2001−257682号公報
しかしながら、上記従来技術は、周期的に到来する干渉信号の間隔に基づいてパケットのパケット長や送信タイミングを決定するため、無線通信装置にランダムなタイミングで干渉信号が到来する環境では利用できない。また、上記従来技術は、干渉信号が到来している期間に無線通信装置がパケットの送信を行わないように無線通信装置は制御されるため、伝送効率が低下してしまう。
そこで、本発明は、受信装置が事前に干渉信号を受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する受信機能を有することを前提とし、干渉信号がランダムに到来する環境においても干渉信号による希望信号の復調の誤りの発生を抑え、且つ、伝送効率の低下を可能な限り抑えることができる送信装置、無線通信システム、及び送信方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の送信装置は、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置と無線により通信を行う送信装置において、干渉信号を検出する検出手段と、前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、を備える。
本発明の無線通信システムは、送信装置が、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置に対して、無線によりパケットを送信する無線通信システムにおいて、前記送信装置は、干渉信号を検出する検出手段と、前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、を備える。
本発明の送信方法は、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置宛に無線によりパケットを送信する送信装置において行われる送信方法において、干渉信号を検出する検出手順と、前記受信装置宛にパケットを送信する送信手順と、前記検出手順において干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手順においてパケットの送信が行われるように送信タイミングを制御する送信タイミング制御手順と、を有する。
上記送信装置、無線通信システム、及び送信方法の夫々によれば、送信装置は干渉信号の検出を行い、干渉信号を検出すれば当該干渉信号を検出してから所定の時間が経過した後に受信装置宛にパケットの送信を行う。このため、干渉信号がランダムに到来する環境においても、受信装置は送信装置からパケットを受信する前に干渉信号を所定の時間受信することになる。このように、受信装置は、希望信号を受信する前に受信信号から干渉信号を低減するために必要な情報を取得するための時間を確保することができる。この結果、上記送信装置、無線通信システム、及び送信方法の夫々は、干渉信号がランダムに到来する環境においても受信装置での干渉信号による希望信号の復調の誤りの発生を抑えることが可能になる。また、上記送信装置、無線通信システム、及び送信方法の夫々は、干渉信号が到来している状況でパケットを送信できるので、伝送効率の低下を可能な限り抑えることができる。
上記送信装置において、前記検出手段による干渉信号の検出結果に基づいて前記送信手段が継続して送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、継続して送信するパケットの長さを制御するため、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
上記送信装置において、前記送信手段によるパケットの送信中の前記検出手段が検出する干渉信号の変化に基づいて前記送信手段にパケットを分割して当該パケットの送信を行わせる送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、パケットを分割して送信することによって、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
上記送信装置において、前記送信パケット長制御手段は、前記送信手段が前記パケットを継続して送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻より前に新たな干渉信号が自装置に到来すると予測される場合に、前記送信手段に当該パケットの分割を行わせるようにしてもよい。
これによれば、パケットを必要以上に分割することがないので、伝送効率の低下を防ぐことができる。
上記送信装置において、前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、分割して得られた分割パケットの少なくとも一方に、パケットが分割されたことを示す所定の情報を挿入するようにしてもよい。
上記送信装置において、前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、パケットが分割されて送信されたことを示す通知情報を前記受信装置宛に送信するようにしてもよい。
これらによれば、送信装置がパケットを分割して送信したことを受信装置が認識することが可能になる。
上記送信装置において、前記検出手段により検出された干渉信号のヘッダ内のパケット長に基づいて前記送信手段が送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、例えば送信データを1つのパケットにして当該パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、出力するパケットの長さを制御することによって、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
上記送信装置において、前記送信タイミング制御手段は、前記検出手段により一の干渉波が検出されてから当該一の干渉波に関する前記所定の時間が経過するまでに他の干渉波が検出された場合に、当該他の干渉波が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせるようにしてもよい。
これによれば、干渉信号を検出してから所定の時間が経過する前に新たな干渉信号が発生した場合に、受信装置は送信装置からパケットを受信する前に新たな干渉信号を所定の時間受信することができ、希望信号に対する当該新たな干渉信号の影響を抑えることができる。
上記送信装置において、前記送信手段はパケットの送信を複数のストリームを重畳して行い、前記送信装置は、干渉信号の数を検出する干渉数検出手段と、前記干渉数検出手段により検出される干渉信号の数に基づいて前記送信手段が重畳するストリームの数を制御する送信ストリーム数制御手段と、を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、希望信号に対する干渉信号の影響を抑えつつ、ストリームの重畳数を多くすることができる。
第1の実施の形態の無線通信システムのシステム構成図。 図1の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 図1の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図。 図1の無線通信装置間で送受信されるデータパケット及びACKパケットの構成を説明するための図。 第1の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 図5の干渉低減処理部の構成図。 第1の実施の形態の無線通信装置が行うパケットの送受信処理のフローを示すフローチャート。 図7のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第1の実施の形態の第1の変形例の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 第1の実施の形態の第1の変形例のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第1の実施の形態の第2の変形例の無線通信装置の装置構成図。 第2の実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 第2の実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図。 第2の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 第2の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第2の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第2の実施の形態の変形例の無線通信装置の装置構成図。 第3の実施の形態の無線通信システムのシステム構成図。 図18の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 図18の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図。 図18の無線通信システムの伝送シーケンスのさらに他の例を示す図。 第3の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 第3の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第3の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第3の実施の形態の変形例の無線通信システムのシステム構成図。 図25の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 第3の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 従来の無線通信システムを説明するための図。 図28の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 (a)は同一チャネル干渉を示す模式図であり、(b)は隣接チャネル干渉を示す模式図。
符号の説明
11A、11B 無線通信装置
101 パケット生成部
102 変調部
103 スイッチ回路
104、106 アンテナ
105、107 復調部
108 干渉検出部
109 干渉情報管理部
110 同時送信判定部
111 送信タイミング制御部
112 干渉低減処理部
≪第1の実施の形態≫
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信システムの概要>
図1は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11、12Aは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。その他の無線通信装置は本発明の送信装置として機能しない無線通信装置であるとする。但し、その他の無線通信装置が本発明の送信装置として機能する無線通信装置であっても良い。
図1では、無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとが通信を行い、無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとが通信を行っているとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線は干渉信号を表す。
例えば、無線通信装置11Aは無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信し、無線通信装置12Aは無線通信装置11A宛にACKパケットa12を送信する。
無線通信装置21Aは無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信し、無線通信装置22Aは無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとの間で送受信されるデータパケットd21或いはACKパケットa22は、無線通信装置11A或いは無線通信装置12Aにより干渉信号として受信される場合がある。
ここで、無線通信装置11A、12Aの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
<伝送シーケンス例(1)>
図2は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図2の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとがパケット(データパケット、ACKパケット)を送受信している期間に、無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとがパケットの送受信を行わない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置21Aは、時刻T101から時刻T102の間、無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信する。無線通信装置22Aは、データパケットd21の応答として、時刻T103から時刻T104の間、無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
無線通信装置11Aは、時刻T105でデータパケットの送信を決定すると、直ちにデータパケットの送信を行わずに、所定の時間TAの間、干渉信号の検出を行う。なお、干渉信号を検出するための時間TAを設定したのは、データパケットやACKパケットに影響を与える干渉信号を可能な限り検出するためである。時間TAは固定でもよいし、干渉状況に応じて増減させてもよい。例えば、干渉源が少ない状況では、時間TAを短くして早期にパケットの送信を開始することができるようにすることが好ましい。また、干渉源が多い状況では、時間TAを長くして干渉信号の検出に多くの時間をかけるようにすることが好ましい。
無線通信装置11Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T105から時間TAが経過した時刻T106になると、無線通信装置12A宛にデータパケットd11の送信を開始し、時刻T107でデータパケットd11の送信を終了する。
無線通信装置12Aは、データパケットd11の応答として、時刻T108でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T108から時間TAが経過した時刻T109になると、時刻T106に無線通信装置11A宛にACKパケットa12の送信を開始し、時刻T110でACKパケットa12の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図3は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図3の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Aがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Aが時刻T131でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Aが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T132に、無線通信装置21Aは無線通信装置22A宛にデータパケットd21の送信を開始し、時刻T135でデータパケットd21の送信を終了する。無線通信装置22Aは、データパケットd21の応答として、時刻T137から時刻T138の間、無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
無線通信装置11Aは、時刻T131から時間TAが経過する時刻T133より前の時刻T132にデータパケットd21(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Aは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する(詳細は後述)。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Aはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Aは、干渉信号を検出した時刻T132から所定の時間TBが経過した時刻T134に無線通信装置12A宛にデータパケットd11の送信を開始し、時刻T136でデータパケットd11の送信を終了する。
なお、時間TBは、例えば、受信側の無線通信装置が干渉信号から当該干渉信号の特徴量(希望信号から干渉信号の影響を低減するために必要な情報)を取得するために必要な時間に基づいて予め設定される。或いは、干渉信号の先頭部分に挿入されているプリアンブルや制御シンボルなどの長さに基づいて時間TBを設定してもよい。
無線通信装置12Aは、データパケットd11の応答として、時刻T139でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T139から時間TAが経過した時刻T140になると、無線通信装置11A宛にACKパケットa12の送信を開始し、時刻T141でACKパケットa12の送信を終了する。
なお、無線通信装置12Aが時刻T139から時間TAが経過する前に干渉信号を検出した場合、無線通信装置12Aは、ACKパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定すれば、干渉信号を検出してから時間TBが経過した時刻にACKパケットの送信を開始する。
<データパケットとACKパケット>
図4は無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとの間で送受信されるデータパケット及びACKパケットの構成を説明するための図である。
データパケットは、ヘッダとデータとを含み、ヘッダは、送信元アドレスdadd1、宛先アドレスdadd2、及び干渉情報dintを含む。干渉情報dintは、自装置における干渉信号に関する情報(自装置が検出した干渉信号のチャネル帯域を示すチャネル情報及びその受信電力レベル、干渉耐性(例えば、自装置が希望信号を復調可能な希望波対干渉波の電力比の最低レベル)など)、送信する希望信号(データパケット、ACKパケット)の送信電力レベル、受信した希望信号の受信電力レベルなどがある。
ACKパケットは、ヘッダのみからなり、送信元アドレスaadd1、宛先アドレスaadd2、及び干渉情報aintを含む。干渉情報aintは干渉情報dintと同じ情報項目を有する。
<無線通信装置の構成>
図5は図1の無線通信装置11Aの装置構成図である。なお、無線通信装置12Aは無線通信装置11Aと同じ装置構成である。
無線通信装置11Aは、パケット生成部101と、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108と、干渉情報管理部109と、同時送信判定部110と、送信タイミング制御部111と、干渉低減処理部112とを有する。
パケット生成部101は、送信タイミング制御部111による送信指示により、前段から入力される送信データにヘッダを付加してデータパケット(図4(a)参照)を生成し、データパケットを変調部102へ出力する。なお、データパケットのヘッダには、送信元アドレス、宛先アドレス、干渉情報管理部109から入力される干渉情報などが含まれる。
また、パケット生成部101は、送信タイミング部111による送信指示により、ACKパケット(図4(b)参照)を生成し、ACKパケットを変調部102へ出力する。なお、ACKパケットのヘッダには、送信元アドレス、宛先アドレス、干渉情報管理部109から入力される干渉情報などが含まれる。
変調部102は、パケット生成部101から入力されるパケット(データパケット、ACKパケット)を無線周波数帯域に変調する。変調部102により無線周波数帯域に変調されたパケットは、スイッチ回路103を介してアンテナ104から放射される。
スイッチ回路103は、自装置がパケットを送信するときには、変調部102の出力端とアンテナ104とを接続し、それ以外のときには復調部105の入力端とアンテナ104とを接続する。
復調部105は、アンテナ104によって受信され、スイッチ回路103を介して入力される、無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108及び干渉低減処理部112へ出力する。
復調部107は、アンテナ106によって受信された無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108及び干渉低減処理部112へ出力する。なお、アンテナ106と復調部107との組は1つに限らず、複数であっても良い。
例えば、復調部105は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域と同一のチャネル帯域(以下、同一チャネルと言う。)の受信信号を復調する。また、復調部107は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域に隣接するチャネル帯域(以下、隣接チャネルと言う。)の受信信号を復調する。
干渉検出部108は、復調部105、107からの入力内容に基づいて干渉信号の検出を行い、検出結果を干渉情報管理部109へ出力する。
本実施の形態では、例えば、干渉検出部108は、復調部107からの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、隣接チャネルを示すチャネル情報と干渉信号の受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
なお、通信相手の無線通信装置において、希望信号に対して影響が大きい干渉信号を送信する無線通信装置を特定して、当該無線通信信号による干渉信号のみを検出するようにしてもよく、或いは、希望信号に対して影響が大きい干渉信号を特定して、その干渉信号のみを検出するようにしてもよい。
干渉情報管理部109は、干渉検出部108によって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶する。また、干渉情報管理部109は、パケットを送信した送信電力レベルと、干渉低減処理部112から入力される自装置宛の信号(希望信号)のヘッダ内の干渉情報と、当該希望信号の受信電力レベルとを、当該ヘッダ内の送信元アドレス(通信相手の無線通信装置のアドレス)に対応付けて記憶する。
干渉情報管理部109は、記憶内容を基に上述した干渉情報を生成してパケット生成部101へ出力し、低減すべき干渉信号を示す情報を干渉低減処理部112へ出力する。さらに、干渉情報管理部109は、自装置で検出した干渉信号のチャネル情報及びその受信電力レベル、並びに、通信相手の無線通信装置のアドレスに対応付けて記憶されている各情報を同時送信判定部110へ出力する。
同時送信判定部110は、干渉検出部108によって干渉信号が検出されると、干渉情報管理部109から入力される入力情報に基づいて、パケットを干渉信号と同時に送信することが可能か否かを判定し、同時送信可能か否かを示す同時送信可否情報を送信タイミング制御部111へ出力する。
同時送信が可能かどうかの判定は、例えば、通信相手の無線通信装置での希望信号の受信電力レベル(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)及び当該希望信号を自装置が送信した送信電力レベルや、自装置で検出した干渉信号の受信電力レベルなどを利用して、通信相手の無線通信装置の干渉耐性(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)を満たすかを予測することにより行う。
送信タイミング制御部111は、干渉検出部108によって干渉信号が検出されなければ、パケットの送信を決定してから時間TAが経過したときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
送信タイミング制御部111は、干渉信号が検出され、且つ、同時送信判定部110から入力される同時送信可否情報が同時送信可能であることを示す場合には、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
送信タイミング制御部111は、干渉信号が検出され、且つ、同時送信判定部110から入力される同時送信可否情報が同時送信可能でないことを示す場合には、干渉信号が検出されなくなったときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
干渉低減処理部112は、干渉情報管理部109から低減すべき干渉信号を示す情報が入力され、復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整して合成することで、干渉信号のレベルを低減させる処理を行う。そして、干渉低減処理部112は、当該処理の結果得られる信号(希望信号)を復号して復号データを得る。干渉低減処理部112は、復号データを後段へ出力するとともに、希望信号の受信電力レベル及びそのヘッダ内の干渉情報を干渉情報管理部109へ出力する。
<干渉低減処理部の構成>
図6は図5の干渉低減処理部112の構成図である。
干渉低減処理部112は、干渉測定部151と、干渉特徴量記憶部152と、伝送路推定部153と、係数演算部154と、係数記憶部155と、合成部156と、復号部157とを有する。
干渉測定部151は、干渉信号を検出している間、受信信号に基づいて干渉信号の特徴量を測定する。干渉信号の特徴量としては、例えば、複数アンテナ間の信号相関などを用いることができる。
干渉特徴量記憶部152は、干渉測定部151により測定された干渉信号の特徴量を記憶する。
伝送路推定部153は、受信信号に含まれるトレーニングシンボルを用いて伝送路推定を行う。受信信号にトレーニングシンボルが含まれていれば当該受信信号が希望信号である可能性が高いため、干渉低減処理部112は干渉低減処理を開始する。
係数演算部154は、干渉情報管理部109から入力される低減すべき干渉信号を示す情報に基づいて低減すべき干渉信号の特徴量を干渉特徴量記憶部152から読み出す。係数演算部154は、読み出した干渉信号の特徴量を基に復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整し、伝送路推定部153による伝送路の推定結果に基づいて伝送路変動を等化し干渉信号成分を低減するような重み付け合成係数を演算する。
係数演算部154の処理方法には、例えば、アダプティブアレイの処理と同様のものが利用できる。具体的な処理としては、希望信号と干渉信号との比を最大化するように係数を定める方法が望ましいが、他の方法として、干渉信号のレベルを極小化するヌルステアリング、希望信号のレベルを最大化するビームステアリング、単純なアンテナ切り替え、或いはそれらの複合処理や中間的処理なども可能で、これらの複数のモードを状態として切り替える構成も可能である。最も単純には、特定の制御方法のみを用いて、その有効/無効の判別だけを干渉低減モードとして使用できるが、前記複数のモードを切替可能とし、複数の干渉低減モードを取り得るように構成してもよい。このように複数のモードを切り替える場合、処理は多少複雑になるが、自由度が増えるため、対象として干渉局以外の干渉源が存在する場合にも、適切なモードを選択することで対応が可能になる。
なお、干渉低減処理部112は、復調部105、107の後段に置かれ、ベースバンド信号を処理するものとして説明しているが、復調部105、107の前段の高周波信号や中間周波数信号の振幅及び位相を調整して合成する構成とすることもできる。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号のようなマルチキャリア信号を扱う場合は、サブキャリア毎に係数を乗じて合成することで、より精密な合成処理を行うことができる。
係数記憶部155は、係数演算部154により演算された係数を記憶する。
合成部156は、係数記憶部155から低減すべき干渉信号に関連した係数を読み出し、読み出した係数に基づいて復調部105、107から入力される受信信号に含まれるデータシンボルを重み付け合成し、干渉信号のレベルを低減して伝送路変動を等化する。
復号部157は、合成部156から入力される重み付け合成されたデータシンボルを復号し、復号して得られたデータ(復号データ)を後段へ出力するとともに、当該復号データのヘッダ内の干渉情報と復号データの受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
<無線通信装置の処理フロー>
図7は図1の無線通信装置11Aが行うパケットの送受信処理のフローを示すフローチャートである。なお、無線通信装置12Aの処理フローは無線通信装置11Aの処理フローと同じである。
無線通信装置11Aは、送信データがあるかを判定する(ステップS101)。送信データがある場合(ステップS101:YES)、無線通信装置11Aはデータパケットを送信するためのパケット送信処理を行い(ステップS102)、その後、ステップS101の処理が行われる。
送信データがない場合(ステップS101:NO)、無線通信装置11Aは、パケットを受信したかを判定する(ステップS103)。パケットを受信した場合(ステップS103:YES)、干渉低減処理部112は希望信号に重なっている干渉信号を低減する処理などを行って、無線通信装置11Aはパケットの受信処理を行う(ステップS104)。
そして、無線通信装置11Aは、受信したパケットがACKパケットであったかを判定する(ステップS105)。ACKパケットでなければ(ステップS105:NO)、その後、ステップS101の処理が行われる。ACKパケットであれば(ステップS105:YES)、無線通信装置11AはACKパケットを送信するためのパケット送信処理を行い(ステップS106)、その後、ステップS101の処理が行われる。
パケットを受信していない場合(ステップS103:NO)、無線通信装置11Aの干渉低減処理部112は、干渉信号の特徴量を取得する処理を行い(ステップS107)、その後、ステップS101の処理が行われる。
<パケット送信処理のフロー>
図8は図7のパケット送信処理(ステップS102、ステップS106)のフローを示すフローチャートである。なお、データパケットのパケット送信処理とACKパケットのパケット送信処理とは、本発明に関連する部分は実質的に同じであるので、ここではパケット送信処理の双方をまとめて説明する。
送信タイミング制御部111は不図示のタイマをセットする(ステップS121)。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、パケットの送信を決定してから時間TAが経過したかを判定する(ステップS122)。
パケットの送信を決定してから時間TAが経過すると(ステップS122:YES)、送信タイミング制御部111はパケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。パケット生成部101は、送信タイミング制御部111からのパケットの送信指示を受けて、生成したパケットを変調部102へ出力する。変調部102はパケットを無線周波数帯域に変調し、無線周波数帯域のパケットがアンテナ104から放射される(ステップS123)。そして、図7の処理に戻る。
パケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに(ステップS122:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出すれば(ステップS124:YES)、同時送信判定部110はパケットを干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS125)。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS125:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS126:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。なお、パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定された場合、例えば、干渉信号が検出されなくなった時点でパケットの送信を決定し、ステップS121の処理に戻るようにしてもよい。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS125:YES)、同時送信判定部110は送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットする(ステップS127)。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS128)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS128:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。
≪第1の実施の形態の第1の変形例≫
以下、第1の実施の形態の第1の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合に新たな干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときにパケットの送信を行うものである。
<伝送シーケンス例>
図9は本変形例の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。
但し、図9の伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bと無線通信装置12Bとが通信を行い、無線通信装置21Bと無線通信装置22Bとが通信を行い、無線通信装置31Bと無線通信装置32Bとが通信を行うものとする。
また、無線通信装置11B、12Bは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21B、22B、31B、32Bが、無線通信装置11B、12Bの干渉源である。
無線通信装置11Bが時刻T151でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T152に、無線通信装置21Bは無線通信装置22B宛にデータパケットd21Bの送信を開始し、時刻T158でデータパケットd21の送信を終了する。
無線通信装置11Bは、時刻T151から時間TAが経過する時刻T154より前の時刻T152にデータパケットd21B(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Bは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出した時刻T152から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T153に、無線通信装置31Bは無線通信装置32B宛にデータパケットd31Bの送信を開始し、時刻T157でデータパケットd31Bの送信を終了する。
無線通信装置11Bは、時刻T152から時間TBが経過する時刻T155より前の時刻T153にデータパケットd31B(干渉信号)を検出する。そして、無線通信装置11Bは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出した時刻T153から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T153から時間TBが経過した時刻T156になると、無線通信装置12B宛にデータパケットd11Bの送信を開始し、時刻T159でデータパケットd11Bの送信を終了する。
なお、本変形例の装置構成は図5と実質的に同じであり、パケットの送受信処理のフローは図7と実質的に同じであるので、以下では、図7のパケット送信処理(データパケット)及びパケット送信処理(ACKパケット)のフローについて説明する。
<パケット送信処理のフロー>
図10は本変形例のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。
無線通信装置11Bは、ステップS121からステップS127と実質的に同じステップS151からステップS157の処理を行う。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS158)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS158:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過するまでに(ステップS158:NO)、干渉検出部108が新たな干渉信号を検出すれば(ステップS159:YES)、同時送信判定部110はパケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS160)。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS160:NO)、干渉検出部108が新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS156:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS160:YES)、同時送信判定部110は送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットし(ステップS157)、ステップS158以降の処理が行われる。
≪第1の実施の形態の第2の変形例≫
以下、第1の実施の形態の第2の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号が復号できたときに復号できた受信信号のヘッダ内の宛先アドレスを利用して干渉信号かどうかを判定するものである。
<無線通信装置の構成>
図11は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
無線通信装置は、パケット生成部101と、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108cと、干渉情報管理部109と、同時送信判定部110と、送信タイミング制御部111と、干渉低減処理部112cとを有する。
干渉低減処理部112cは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネル(同一チャネル)の復号データのヘッダ内の宛先アドレスを干渉検出部108cへ出力する。
干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断し、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルを干渉情報管理部109へ出力する。また、干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
本変形例では、例えば、干渉検出部108cは、復調部105からの入力内容に基づいて同一チャネルの干渉信号の検出を行う。干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ、復調部105から入力されている信号が干渉信号であると判断し、干渉信号のチャネルを示すチャネル情報とその受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
≪第2の実施の形態≫
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
第1の実施の形態では、例えば、無線通信装置21Aが無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信し、無線通信装置11Aがデータパケットd21を検出し、データパケットd21を検出してから時間TBが経過した後に無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信する。
無線通信装置11Aが無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信している送信期間中に、無線通信装置21Aがデータパケットd21の送信を終了し、無線通信装置22Aが無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信したとする。
この場合、無線通信装置12Aは、無線通信装置11Aによって送信されたデータパケットd11(希望信号)に無線通信装置22Aによって送信されたACKパケットa22(干渉信号)が重なった状態で、それらを受信することになる。
しかしながら、無線通信装置12Aは、ACKパケットa22(干渉信号)の特徴量を取得できていない。
このため、無線通信装置12Aは、受信信号から干渉信号を低減することができない。
そこで、本実施の形態は、第1の実施の形態に、干渉信号の受信状態に応じて、継続して送信するパケットの長さを制御する機能を付加したものである。
なお、本実施の形態では、無線通信装置11D、12Dは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。また、無線通信装置21D、22Dが無線通信装置11D、12Dに対する干渉源であるとする。
ここで、無線通信装置11D、12Dの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
<伝送シーケンス例(1)>
図12は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図12の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻(以下、送信終了時刻と言う。)よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻(以下、到来予測時刻と言う。)の方が後である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが時刻T201でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T202に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T205でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時刻T207から時刻T208の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、時刻T201から時間TAが経過する時刻T203より前の時刻T202にデータパケットd21D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Dはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T202から時間TBが経過した時刻T204に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
無線通信装置11Dは、時刻T205でデータパケットd21D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であると判定する。
なお、干渉信号が到来しなくなると受信電力レベルが低下するので、無線通信装置11Dは、受信電力レベルの低下により干渉信号が到来しなくなったことを検出する。
到来予測時刻の推定は、例えば、データパケットに対してACKパケットを返信するような通信プロトコルであれば、データパケットに対してACKパケットが返信される際に要する時間に基づいて行うことができる。或いは、干渉信号が到来する間隔の履歴をとり、その履歴を基に到来予測時刻の推定を行うようにしてもよい。
無線通信装置11Dは、データパケットd11Dを分割せずに、データパケットd11Dの送信を継続し、データパケットd11Dの送信が時刻T206で終了する。
無線通信装置12Dは、データパケットd11Dの応答として、時刻T209でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Dは、干渉信号を検出することなく、時刻T209から時間TAが経過した時刻T210になると、無線通信装置11D宛にACKパケットa12Dの送信を開始し、時刻T211でACKパケットa12Dの送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図13は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図13の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻の方が前である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが時刻T231でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T232に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T235でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時間T238から時間T241の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、時刻T231から時間TAが経過する時刻T233より前の時刻T232にデータパケットd21D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T232から時間TBが経過した時刻T234に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
無線通信装置11Dは、時刻T235でデータパケットd21D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より前であると判定する。
無線通信装置11Dは、データパケットd11Dの分割送信を決定し、データパケットd11Dの送信を時刻T236で一時中断する。
なお、データパケットd11Dを分割したことを受信側の無線通信装置で分かるように、無線通信装置11Dは分割して得られたパケットの少なくとも一方にデータパケットが分割されたことを示す所定のシンボルを挿入するようにしてもよい。また、データパケットd11Dを分割してデータパケットの送信を一時中断した後に、データパケットが分割されたことを通知するための所定パターンの既知シンボルを無線通信装置12D宛に送信するようにしてもよい。なお、ACKパケットの場合も同じである。
無線通信装置11Dは、到来予測時刻を基に時刻T237にデータパケットd11Dの送信再開を決定し、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Dは、時刻T237から時間TAが経過する時刻T239より前の時刻T238にACKパケットa22D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T238から時間TBが経過した時刻T240に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を再開し、干渉信号の検出を継続する。
無線通信装置11Dは、時刻T241でACKパケットa22D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であると判定する。
無線通信装置11Dは、データパケットd11Dの更なる分割を行わず、データパケットd11Dの送信を続行し、時刻T242でデータパケットd11Dの送信を終了する。無線通信装置12Dは分割されたデータパケットに挿入された所定のシンボルなどにより、データパケットd11Dが分割されたことを把握して分割されたデータパケットd12Dを連結し、連結したデータパケットに対して復号などの各処理を行う。
なお、分割されたデータパケットに所定のシンボルの挿入が行われない場合、及び所定の既知シンボルの送信が行われない場合には、無線通信装置12Dは、例えば、次のようにして、データパケットが分割されたことを把握することができる。
無線通信装置12Dは、データパケットのヘッダ内のパケット長と受信したデータパケットのパケット長とを比較する。そして、無線通信装置12Dは、ヘッダ内のパケット長が受信したデータパケットのパケット長より大きい場合にデータパケットが分割されたと判断する。
<無線通信装置の構成>
図14は本実施の形態の無線通信装置11Dの装置構成図である。なお、無線通信装置12Dは無線通信装置11Dと同じ装置構成である。本実施の形態において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
無線通信装置11Dは、パケット生成部101dと、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108と、干渉情報管理部109dと、同時送信判定部110dと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151と、干渉低減処理部112とを備える。
パケット生成部101dは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151からのパケットの分割の指示を受け、送信中のパケットの分割を行い、分割後に送信タイミング制御部111から送信指示があるとパケットの未送信部分を変調部102へ出力する。
干渉情報管理部109dは、干渉検出部108によって干渉信号が検出されなくなり、自身が記憶している記憶内容の更新があると、同時送信判定部110dに対して干渉信号が検出されなくなったことを示す情報を出力する。なお、干渉情報管理部109dのその他の処理内容は干渉情報管理部109と同じである。
同時送信判定部110dは、同時送信判定部110の処理に加え、干渉情報管理部109dから干渉信号が検出されなくなったことを示す情報が入力されると、送信パケット長制御部151に対して干渉信号の検出の終了を通知する。
送信パケット長制御部151は、干渉信号の検出の終了の通知を受けると、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、パケットの送信を継続した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば、パケット生成部101dに対してパケットの送信を一時中断し、パケットの分割を指示する。すなわち、送信パケット長制御部151は、継続して送信するパケットの長さを干渉信号の検出結果に基づいて制御する。
なお、本実施の形態のパケットの送受信処理のフローは図7と実質的に同じであるので、以下では、図7のパケット送信処理(データパケット)及びパケット送信処理(ACKパケット)のフローについて説明する。
<パケット送信処理のフロー>
図15及び図16は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図15と図16とは一連の処理フローである。
無線通信装置11Dは、ステップS121からステップS127と実質的に同じステップS201からステップS207の処理を行う。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS208)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS208:YES)、ステップS209以降の処理が行われる。
送信タイミング制御部111は、パケット生成部101dに対してパケットの送信指示を行い、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を開始し、アンテナ104からのパケットの送信が開始される(ステップS209)。
干渉検出部108が干渉信号を継続して検出していれば(ステップS210:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からのパケットの送信が継続される(ステップS211)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS212:NO)、ステップS210以降の処理が行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS212:YES)、図7の処理に戻る。
干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなると(ステップS210:YES)、送信パケット長制御部151は、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、パケットの送信を継続した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する(ステップS213)。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較する(ステップS214)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS214:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からパケットが継続して放射される(ステップS215)。パケットの送信が完了するまで(ステップS216:NO)、ステップS215及びステップS216の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS216:YES)、図7の処理に戻る。
ステップS214の比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば(ステップS214:YES)、送信パケット長制御部151は、パケットの送信を一時中断し、パケットを分割することを決定し、パケット生成部101dに対してパケットの分割を指示する。パケット生成部101dは、パケットの分割の指示を受けて、パケットの分割を行い、変調部102へのパケットの出力を一時中断する(ステップS217)。
送信タイミング制御部111は、到来予測時刻になると、タイマをセットする(ステップS218)。なお、タイマをセットするタイミングはその他のタイミングであってもよい。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、到来予測時刻から時間TAが経過したかを判断する(ステップS219)。
到来予測時刻から時間TAが経過すると(ステップS219:YES)、送信タイミング制御部111はパケット生成部101dに対してパケットの送信指示を行う。パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を再開し、アンテナ104からパケットの放射が再開される(ステップS220)。パケットの送信が完了するまで(ステップS221:NO)、パケットの送信が行われ(ステップS222)、パケットの送信が完了すると(ステップS221:YES)、図7の処理に戻る。
到来予測時刻から時間TAが経過するまでに(ステップS219:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出すれば(ステップS223:YES)、同時送信判定部110dはパケットを干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS224)。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS224:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS225:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS226)、ステップS221以降の処理が行われる。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS224:YES)、同時送信判定部110dは送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットする(ステップS227)。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS228)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS228:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS229)、ステップS210以降の処理が行われる。
≪第2の実施の形態の変形例≫
以下、第2の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号が復号できたときに復号できた受信信号のヘッダ内の宛先アドレスを利用して干渉信号かどうかを判定するとともに、干渉信号と判定された場合に当該ヘッダ内のパケット長を利用して、干渉信号の継続時間を推定し、継続して送信するパケットの長さを制御するものである。
<無線通信装置の構成>
図17は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
無線通信装置は、パケット生成部101eと、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108eと、干渉情報管理部109eと、同時送信判定部110eと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151eと、干渉低減処理部112eとを備える。
パケット生成部101eは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151から入力される継続して送信するパケットの長さを基に、変調部102へのパケットの出力を行う。
干渉低減処理部112eは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネルの復号データのヘッダ内の宛先アドレス及びパケット長を干渉検出部108eへ出力する。
干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108eは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉情報管理部109eへ出力する。また、干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
干渉情報管理部109eは、干渉検出部108eから入力される、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのパケット長とを記憶する。干渉情報管理部109eは、自装置で検出した干渉信号のチャネル情報、その受信電力レベル及びそのパケット長を同時送信判定部110eへ出力する。なお、上記に関連する部分を除く記憶内容及び出力内容は干渉情報管理部109と実質的に同じである。
同時送信判定部110eは、同時送信判定部110の処理に加え、干渉情報管理部109eから入力される干渉信号のパケット長を送信パケット長制御部151eへ出力する。
送信パケット長制御部151eは、同時送信判定部110eから入力される干渉信号のパケット長を基に当該干渉信号が到来しなくなる時刻を推定し、当該推定した時刻に干渉信号の到来間隔を加算して、次の干渉信号が到来する時刻(到来予測時刻)を推定する。
なお、例えば、干渉信号の到来間隔は、データパケットに対してACKパケットを返信するような通信プロトコルであれば、データパケットに対してACKパケットが返信される際に要する時間、或いは、干渉信号が到来する間隔の履歴をとり、その履歴を基に決定される時間とすることができる。
送信パケット長制御部151eは、未送信部分の全てを含むパケットを送信した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。
送信パケット長制御部151eは、到来予測時刻と送信終了時刻を比較し、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば、検出中の干渉信号のパケット長に基づいて、検出中の干渉信号が到来しなくなるタイミングまでに送信可能なパケットの長さを演算する。そして、送信パケット長制御部151eは、演算の結果得られたパケットの長さを、継続して送信するパケットの長さとしてパケット生成部101eへ出力する。
送信パケット長制御部151eは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であれば、未送信部分の全てを含むパケットの長さを、継続して送信するパケットの長さとしてパケット生成部101eへ出力する。
≪第3の実施の形態≫
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)送受信を行う無線通信装置を対象とする。
<無線通信システムの概要>
図18は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11F、12Fは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21F、22F、31F、32Fは、無線通信装置11F、12Fの干渉源である。
図18では、無線通信装置11Fと無線通信装置12Fとが通信を行い、無線通信装置21Fと無線通信装置22Fとが通信を行い、無線通信装置31Fと無線通信装置32Fとが通信を行っているものとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線は干渉信号を表す。
無線通信装置11F、12Fは、N(Nは正の整数であって、図22の例では3個)の変調部及びM(Mは正の整数であって、図22の例では3個)複数の復調部を有し、MIMO送受信を行う。MIMO送受信では、送受信装置間で空間分割により複数の伝送路を介して独立したデータ(以下、ストリームと言う。)が同じ周波数チャネル上に重畳して伝送される。無線通信装置11F、12Fは、最大N個のストリームを重畳してデータ伝送することができ、干渉信号の数に応じて重畳するストリーム数を決定する。
なお、本実施の形態では、無線通信装置11F、12Fは、最大3個のストリームを重畳して伝送することができ、最大2個の干渉信号を受信信号から低減することができるとする。
ここで、無線通信装置11F、12Fの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
<伝送シーケンス例(1)>
図19は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図19の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAか経過するまで、及び無線通信装置12FがACKパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに、他の無線通信装置がパケットを送信しない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fは、時刻T301でデータパケットの送信を決定すると、直ちにデータパケットの送信を行わずに、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出することなく、時刻T301から時間TAが経過した時刻T302になると、無線通信装置11Fは、干渉信号を検出していないので、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を開始し、時刻T303でデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を終了する。
本実施の形態では、重畳するストリームの数を、最大送信可能なストリーム数から干渉信号の数を減算した値に決定する。これは、データ伝送の高速性が要求される場合に適している。なお、データ伝送の信頼性が要求されている場合には、重畳するストリームの数を、最大送信可能なストリーム数から干渉信号の数を減算した値より少ない値に決定することが好ましい。
無線通信装置12Fは、データパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の応答として、時刻T304でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。なお、無線通信装置12Fは、送受信アンテナ間の伝送路行列の逆行列を推定して等化することにより、ストリームを分離し、復号することができる。また、無線通信装置12Fがストリームの数より多いアンテナを利用してストリームを受信すれば、ダイバーシチゲインにより信頼性が向上する。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T304から時間TAが経過した時刻T305になると、無線通信装置11F宛にACKパケットa12Fの送信を開始し、時刻T306でACKパケットa12の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図20は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図20の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Fがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが時刻T321でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T322に、無線通信装置21Fは無線通信装置22F宛にデータパケットd21Fの送信を開始し、時刻T325でデータパケットd21Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、時刻T321から時間TAが経過する時刻T323より前の時刻T322にデータパケットd21F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fは、新たな干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T322から時間TBが経過する時刻T324になると、干渉信号を1つ検出しているので、重畳するストリーム数を最大送信可能なストリーム数“3”より1少ない“2”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、時刻T324に無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を開始し、時刻T326でデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(3)>
図21は図18の無線通信システムの伝送シーケンスのさらに他の例を示す図である。但し、図21の伝送シーケンスは、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが時刻T351でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T352に、無線通信装置21Fは無線通信装置22F宛にデータパケットd21Fの送信を開始し、時刻T358でデータパケットd21Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、時刻T351から時間TAが経過する時刻T354より前の時刻T352にデータパケットd21F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出した時刻T352から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T353に、無線通信装置31Fは無線通信装置32F宛にデータパケットd31Fの送信を開始し、時刻T357でデータパケットd31Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、時刻T352から時間TBが経過する時刻T355より前の時刻T353にデータパケットd31F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出した時刻T353から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T353から時間TBが経過する時刻T356になると、無線通信装置11Fは、干渉信号を2つ検出しているので、重畳するストリーム数を最大送信可能なストリーム数“3”より2少ない“1”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、時刻T356に無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1の送信を開始し、時刻T359でデータパケットd11F/1の送信を終了する。
<無線通信装置の構成>
図22は本実施の形態の無線通信装置11Fの装置構成図である。なお、無線通信装置12Fは無線通信装置11Fと同じ装置構成である。また、本実施の形態において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、それらの説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
無線通信装置11Fは、パケット生成部101fと、変調部301a、302a、303aと、スイッチ回路301b、302b、303bと、アンテナ301c、302c、303c、復調部301d、302d、303dと、干渉検出部108fと、干渉数検出部330と、干渉情報管理部109fと、同時送信判定部110fと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151と、送信ストリーム数制御部351とを備える。
パケット生成部101fは、送信タイミング制御部111により送信タイミングが制御され、送信パケット長制御部151により継続して送信するパケットの長さが制御される。さらに、パケット生成部101fは、送信ストリーム制御部351により重畳するストリームの数が制御される。
変調部301a、302a、303aは、夫々、パケット生成部101fから入力されるパケットを無線周波数帯域に変調する。変調部301a、302a、303aにより無線周波数帯域に変調されたパケットは、夫々、スイッチ回路301b、302b、303bを介してアンテナ301c、302c、303cから放射される。
スイッチ回路301bは、アンテナ301cを変調部301aの出力端及び復調部301dの入力端の何れかに接続する。スイッチ回路302bは、アンテナ302cを変調部302aの出力端及び復調部302dの入力端の何れかに接続する。スイッチ回路303bは、アンテナ303cを変調部303aの出力端及び復調部303dの入力端の何れかに接続する。
復調部301d、302d、303dは、夫々、アンテナ301c、302c、303によって受信され、スイッチ回路301b、302b、303bを介して入力される、無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108f及び干渉低減処理部112fへ出力する。
パケットの受信時及び干渉信号の検出時には、スイッチ回路301b、302b、303bによって、アンテナ301c、302c、303cは、復調部301d、302d、303dの入力端に接続される。
パケットの送信時には、干渉信号を継続して検出できるように(送信パケット長制御部151で継続して送信するパケットの長さを制御可能にするために)、検出した干渉信号の数に応じて、スイッチ回路301b、302b、303bは、アンテナ301c、302c、303cの一部を復調部301d、302d、303dの入力端に接続し、残りを変調部301a、302a、303aの出力端に接続する。例えば、干渉信号が検出されなかった場合には、スイッチ回路301b、302b、303bによって、全てのアンテナ301c、302c、303cは変調部301a、302a、303aの出力端に接続される。
干渉検出部108fは、復調部301d、302d、303dからの入力内容に基づいて干渉信号の検出を行い、検出結果を干渉数検出部330へ出力する。
本実施の形態では、干渉検出部108fは、例えば、復調部301d、302d、303dからの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、干渉信号が検出された隣接チャネルを示す情報とその受信電力レベルとを干渉数検出部330へ出力する。
干渉数検出部330は、干渉検出部108fからの入力内容に基づいて、干渉信号の数(以下、干渉信号数と言う。)を検出する。そして、干渉数検出部330は、干渉検出部108fから入力される各干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを干渉情報管理部109fへ出力すると共に、干渉信号数を干渉情報管理部109fへ出力する。
干渉情報管理部109fは、干渉検出部108fによって検出された各干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶するとともに、干渉数検出部330によって検出された干渉信号数を記憶する。干渉情報管理部109fは、同時送信判定部110fへ干渉信号数を出力する。なお、上記に関連する部分を除く記憶内容及び出力内容は干渉情報管理部109dと実質的に同じである。
同時送信判定部110fは、同時送信判定部110が行う同時送信判定処理に加え、さらに、以下の同時送信判定処理を行う。
同時送信判定部110fは、検出された干渉信号の数(干渉信号数)と、受信側の無線通信装置が低減することが可能な干渉信号の数(以下、低減可能干渉信号数と言う。)とを比較する。そして、同時送信判定部110fは、干渉信号数が低減可能干渉信号数以下の場合に、パケットを干渉信号と同時に送信することができると判定する。なお、例えば、無線通信装置が通信のリンク確立時などに自身の低減可能干渉信号数を交換することによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。なお、データパケットやACKパケットのヘッダ内の干渉情報に自身の低減可能干渉信号数を含めることによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。
送信ストリーム数制御部351は、自身の最大送信可能なストリーム数と、干渉検出部108fによって検出された干渉信号の数(干渉信号数)とに基づいて、重畳するストリームの数を決定する。そして、送信ストリーム数制御部351は、決定結果に基づいてパケット生成部101fが重畳するストリームの数を制御する。本実施の形態では、送信ストリーム数制御部351は、重畳するストリームの数を、自身の最大送信可能なストリーム数から干渉信号数を減算した値に決定する。パケット生成部101fは、送信データを、決定された重畳するストリームの数に分割して、分割された夫々のデータをパケット化して後段へ出力する。
なお、本実施の形態のパケットの送受信処理のフローは図7と実質的に同じであるので、以下では、図7のパケット送信処理(データパケット)及びパケット送信処理(ACKパケット)のフローについて説明する。
<パケット送信処理のフロー>
図23及び図24は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図23と図24とは一連の処理フローである。
無線通信装置11Fは、ステップS121からステップS127と実質的に同じステップS301からステップS307の処理を行う。なお、同時送信可能かの判定では、同時送信判定部110fは上記の2種類の判定処理を行う。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS308)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS308:YES)、ステップS311以降の処理が行われる。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過するまでに(ステップS308:NO)、干渉検出部108fが新たな干渉信号を検出すれば(ステップS309:YES)、同時送信判定部11fはパケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS310)。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS310:NO)、干渉検出部108fが新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS306:YES)、ステップS303の処理が行われ、パケットがアンテナ301aなどから放射される。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS310:YES)、同時送信判定部110fは送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットし(ステップS307)、ステップS308以降の処理が行われる。
送信ストリーム数制御部351は、重畳するストリーム数を決定する(ステップS311)。パケット生成部101fは、パケットの送信を開始する(ステップS312)。
干渉検出部108fが干渉信号を継続して検出していれば(ステップS313:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301aなどからのパケットの送信が継続される(ステップS314)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS315:NO)、ステップS313以降の処理が継続して行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS315:YES)、図7の処理に戻る。
干渉検出部108fが干渉信号を検出できなくなると(ステップS313:YES)、送信パケット長制御部151は、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、パケットの送信を継続した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する(ステップS316)。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信予測時刻とを比較する(ステップS316)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS317:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301cなどからパケットが継続して放射される(ステップS319)。パケットの送信が完了するまで(ステップS319:NO)、ステップS318及びステップS319の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS319:YES)、図7の処理に戻る。
ステップS317の比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば(ステップS317:YES)、送信パケット長制御部151はパケットの送信を一時中断し、パケットを分割することを決定し、パケット生成部101fに対してパケットの分割を指示する。パケット生成部101fは、パケットの分割の指示を受けて、変調部301aなどへのパケットの出力を一時中断し、パケットの分割を行う(ステップS320)。
送信タイミング制御部111は、到来予測時刻になると、タイマをセットし(ステップS321)、ステップS302以降の処理が行われる。なお、タイマをセットするタイミングはその他のタイミングであってもよい。
≪第3の実施の形態の変形例≫
以下、第3の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号から干渉信号を低減する機能を有する無線通信装置のみならず、干渉源の無線通信装置もMIMO送受信を行う。
<無線通信システムの概要>
図25は本変形例の無線通信システムのシステム構成図である。
但し、図25では、無線通信装置11Gと無線通信装置12Gとが通信を行い、無線通信装置21Gと無線通信装置22Gとが通信を行うものとする。
また、無線通信装置11G、12Gが、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21G、22Gが、無線通信装置11G、12Gの干渉源である。
<伝送シーケンス例>
図26は図25の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図26の伝送シーケンスは、無線通信装置11Gがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Gが“2”本のストリームを重畳したデータ伝送を行う場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Gが時刻T401でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Gが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T402に、無線通信装置21Gは無線通信装置22F宛にデータパケットd21G/1、d21G/2(“2”本のストリーム)の送信を開始し、時刻T405でデータパケットd21G/1、d21G/2の送信を終了する。
無線通信装置11Gは、時刻T401から時間TAが経過する時刻T403より前の時刻T402にデータパケットd21G/1、d21G/2(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Gは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Gは、干渉信号を検出した時刻T402から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Gは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T402から時間TBが経過する時刻T404になると、無線通信装置11Gは、検出した干渉信号のストリーム数が“2”であるため、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”より2少ない“1”に決定する。そして、無線通信装置11Gは、時刻T404に無線通信装置12G宛にデータパケットd11G/1の送信を開始し、時刻T406でデータパケットd11G/1の送信を終了する。
無線通信装置12Gは、データパケットd11G/1の応答として、時刻T407でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Gは、干渉信号を検出することなく、時刻T407から時間TAが経過した時刻T408になると、無線通信装置11G宛にACKパケットa12Gの送信を開始し、時刻T409でACKパケットa12の送信を終了する。
<無線通信装置の構成>
図27は図25の無線通信装置11Gの装置構成図である。なお、無線通信装置12Gは無線通信装置11Gと同じ装置構成である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
無線通信装置11Gは、パケット生成部101fと、変調部301a、302a、303aと、スイッチ回路301b、302b、303bと、アンテナ301c、302c、303c、復調部301d、302d、303dと、干渉検出部108gと、干渉数検出部330gと、干渉情報管理部109gと、同時送信判定部110fと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151eと、送信ストリーム数制御部351gとを備える。
干渉低減処理部112gは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネル(同一チャネル)の復号データのヘッダ内の宛先アドレス及びパケット長を干渉検出部108gへ出力するとともに、同一チャネルにて同時に受信しているストリームの数及びその受信電力レベルを干渉数検出部303gへ出力する。
干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108gは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉数検出部330gへ出力する。また、干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
干渉数検出部330gは、干渉低減処理部112gから入力されるストリームの数に基づいて、干渉信号として受信しているストリームの数(干渉信号数)を検出し、干渉検出部108gから入力される各情報とともに、検出した干渉信号数を干渉情報管理部109gへ出力する。
干渉情報管理部109gは、干渉検出部108gによって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのパケット長とを記憶するとともに、干渉信号数を記憶する。
送信ストリーム数制御部351は、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)から、干渉信号数(干渉信号として受信されているストリームの数の総数)を減算し、減算値を重畳するストリームの数に決定する。パケット生成部101fは、送信データを、決定された重畳するストリームの数に分割して、分割された夫々のデータをパケット化して後段へ出力する。
上記装置構成の本変形例は、検出された干渉信号に重畳されたストリームの数に基づいて、自身がデータ伝送することが可能な最大のストリームうち、いくつのストリームをデータ伝送に利用するかを制御する。
なお、本発明は上記の各実施の形態及び各変形例に限られるものではなく、本発明は、例えば、上記の各実施の形態及び各変形例を適宜組み合わせた内容などを含む。
また、本発明は、様々な分野に適用でき、例えば、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)による無線LANシステムの他、TDMA(Time Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、CDMA(Code Division Multiple Access)、SDMA(Space Division Multiple Access)などの様々なアクセス方式により無線通信システムに適用することができる。
また、以上に述べた全ての実施の形態及び全ての変形例の構成は、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、上述した各実施の形態及び各変形例の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
さらに、プロセッサやメモリ等を備えたハードウェア資源においてプロセッサがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられても良い。
本発明は、ランダムなタイミングで通信を行っていない無線通信装置から到来する干渉信号の抑えることができるため、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)などのランダムアクセス方式の無線通信システムに利用することができる。
本発明は、送信装置が受信装置に対して送信する希望信号に対する干渉信号の影響を抑える技術に関する。
従来、無線LAN(Local Area Network)システムやデジタルセルラ通信システムなどの無線通信システムでは、複数の無線通信装置(送信装置及び受信装置として機能する。)が存在し、無線通信装置は所定の周波数帯域を共有して通信を行う。このため、無線通信装置が受信する受信信号には、自装置宛の信号(以下、希望信号と言う。)が含まれるとともに、自装置の通信とは無関係な他の無線通信装置間の通信による信号などが含まれる。なお、以下において、受信信号のうち希望信号以外のものを干渉信号と言い、干渉信号には無線通信装置以外の各種機器が発射する漏洩電波なども含む。
ここで、無線通信システムの概要について説明する。
図28は、従来の無線通信システムを説明するための図である。但し、図28では、無線通信装置1011と無線通信装置1012とが通信を行い、無線通信装置1021と無線通信装置1022とが通信を行っているとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線及び一点鎖線の夫々は干渉信号を表す。
例えば、無線通信装置1011が、無線通信装置1012宛に送信データをパケット化したデータパケットD11を送信する。無線通信装置1012は、データパケットD11の受信が正常に行えた場合、無線通信装置1011宛にACK(ACKnowledgement)パケットA12を送信する。
また、無線通信装置1021が、無線通信装置1022宛に送信データをパケット化したデータパケットD21を送信する。無線通信装置1022は、データパケットD21の受信が正常に行えた場合、無線通信装置1021宛にACKパケットA12を送信する。
無線通信装置1021と無線通信装置1022との間で送受信されるデータパケットD21或いはACKパケットA22は、無線通信装置1011或いは無線通信装置1012により干渉信号として受信される場合がある。
図29は、図28の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、本伝送シーケンス及び以下の各伝送シーケンスを示す各図においては無線通信装置を単に通信装置と記載する。
無線通信装置1011は、無線通信装置1012宛に時刻T2から時刻T3迄の期間、データパケットD11を送信する。無線通信装置1012は無線通信装置1011宛に時刻T4から時刻T6迄の期間、ACKパケットA22を送信する。
無線通信装置1021は、無線通信装置1022宛に時刻T1から時刻T5迄の期間、データパケットD21を送信する。無線通信装置1022は無線通信装置1021宛に時刻T7から時刻T8迄の期間、ACKパケットA22を送信する。
無線通信装置1012は、データパケットD11の受信中の一部区間(時刻T2から時刻T3)に、干渉信号としてデータパケットD21を受信することになる。このため、例えば、無線通信装置1012が無線通信装置1021に近接した位置に存在する場合、無線通信装置1012が受信するデータパケットD21の受信電力が大きくなり、データパケットD11の復調に誤りが生じる可能性が高くなる。なお、ACKパケットA12についても、干渉信号と同時に受信するような状況では復調に誤りが生じる可能性が高い。
なお、干渉信号が希望信号に与える影響は、希望信号のチャネル周波数と干渉信号のチャネル周波数にも依存する。
図30(a)は同一チャネル干渉(CCI:Co-Channel Interference)を示す模式図である。希望信号と干渉信号のチャネル帯域が同じ場合、希望信号に対する干渉信号の影響が大きく、希望信号の復調に誤りが生じる可能性が高い。
また、図30(b)は隣接チャネル干渉(ACI:Adjacent Channel Interference)を示す模式図である。希望信号と干渉信号のチャネル帯域が異なる場合、同一チャネルの場合に比べて希望信号に対する干渉信号の影響は小さい。しかし、干渉信号が広帯域信号であり、送信パワーアンプに非線形歪が生じた場合など、チャネル帯域外への漏洩電力が大きいと、干渉信号の影響により希望信号の復調に誤りが生じる可能性がある。
また、無線通信装置1011などを含む無線通信システムとは別の無線通信システムを構成する各種機器、漏洩電波を発射する各種機器、例えば5GHz帯のレーダを出力する各種機器などが無線通信装置1011などと混在する場合、各種機器が出力する電波が干渉信号として希望信号に対して影響を与えることがある。この場合も、干渉信号の影響により希望信号の復調に誤りが生じる可能性がある。なお、無線通信システムとして、例えば、2.4GHz帯では無線LANシステム、Bluetoothシステム、及びコードレス電話システムなどがあり、5GHz帯では無線LANシステム及び無線アクセスシステムなどがある。また、漏洩電波を発射する各種機器として、例えば、2.4GHz帯では、電子レンジなどがある。
そこで、希望信号に対する干渉信号の影響を抑える従来技術として、干渉信号が無線通信装置に周期的に到来するレーダである場合を対象としたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
上記従来技術では、無線通信装置は、周期的に到来する干渉信号の間隔以下になるように、出力するパケットのパケット長を決定し、干渉信号が到来していない期間にパケットを送信する。このように、レーダ(干渉信号)に無線通信装置が送信するパケット(希望信号)が重ならないようにする。
特開2001−257682号公報
しかしながら、上記従来技術は、周期的に到来する干渉信号の間隔に基づいてパケットのパケット長や送信タイミングを決定するため、無線通信装置にランダムなタイミングで干渉信号が到来する環境では利用できない。また、上記従来技術は、干渉信号が到来している期間に無線通信装置がパケットの送信を行わないように無線通信装置は制御されるため、伝送効率が低下してしまう。
そこで、本発明は、受信装置が事前に干渉信号を受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する受信機能を有することを前提とし、干渉信号がランダムに到来する環境においても干渉信号による希望信号の復調の誤りの発生を抑え、且つ、伝送効率の低下を可能な限り抑えることができる送信装置、無線通信システム、及び送信方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の送信装置は、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置と無線により通信を行う送信装置において、干渉信号を検出する検出手段と、前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、を備える。
本発明の無線通信システムは、送信装置が、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置に対して、無線によりパケットを送信する無線通信システムにおいて、前記送信装置は、干渉信号を検出する検出手段と、前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、を備える。
本発明の送信方法は、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置宛に無線によりパケットを送信する送信装置において行われる送信方法において、干渉信号を検出する検出手順と、前記受信装置宛にパケットを送信する送信手順と、前記検出手順において干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手順においてパケットの送信が行われるように送信タイミングを制御する送信タイミング制御手順と、を有する。
上記送信装置、無線通信システム、及び送信方法の夫々によれば、送信装置は干渉信号の検出を行い、干渉信号を検出すれば当該干渉信号を検出してから所定の時間が経過した後に受信装置宛にパケットの送信を行う。このため、干渉信号がランダムに到来する環境においても、受信装置は送信装置からパケットを受信する前に干渉信号を所定の時間受信することになる。このように、受信装置は、希望信号を受信する前に受信信号から干渉信号を低減するために必要な情報を取得するための時間を確保することができる。この結果、上記送信装置、無線通信システム、及び送信方法の夫々は、干渉信号がランダムに到来する環境においても受信装置での干渉信号による希望信号の復調の誤りの発生を抑えることが可能になる。また、上記送信装置、無線通信システム、及び送信方法の夫々は、干渉信号が到来している状況でパケットを送信できるので、伝送効率の低下を可能な限り抑えることができる。
上記送信装置において、前記検出手段による干渉信号の検出結果に基づいて前記送信手段が継続して送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、継続して送信するパケットの長さを制御するため、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
上記送信装置において、前記送信手段によるパケットの送信中の前記検出手段が検出する干渉信号の変化に基づいて前記送信手段にパケットを分割して当該パケットの送信を行わせる送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、パケットを分割して送信することによって、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
上記送信装置において、前記送信パケット長制御手段は、前記送信手段が前記パケットを継続して送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻より前に新たな干渉信号が自装置に到来すると予測される場合に、前記送信手段に当該パケットの分割を行わせるようにしてもよい。
これによれば、パケットを必要以上に分割することがないので、伝送効率の低下を防ぐことができる。
上記送信装置において、前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、分割して得られた分割パケットの少なくとも一方に、パケットが分割されたことを示す所定の情報を挿入するようにしてもよい。
上記送信装置において、前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、パケットが分割されて送信されたことを示す通知情報を前記受信装置宛に送信するようにしてもよい。
これらによれば、送信装置がパケットを分割して送信したことを受信装置が認識することが可能になる。
上記送信装置において、前記検出手段により検出された干渉信号のヘッダ内のパケット長に基づいて前記送信手段が送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、例えば送信データを1つのパケットにして当該パケットの最後まで継続してパケットの送信を行うならばその送信中に干渉信号が到来するような状況であっても、出力するパケットの長さを制御することによって、当該干渉信号による受信装置での希望信号の復調の誤りの発生を抑えられる場合がある。
上記送信装置において、前記送信タイミング制御手段は、前記検出手段により一の干渉波が検出されてから当該一の干渉波に関する前記所定の時間が経過するまでに他の干渉波が検出された場合に、当該他の干渉波が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせるようにしてもよい。
これによれば、干渉信号を検出してから所定の時間が経過する前に新たな干渉信号が発生した場合に、受信装置は送信装置からパケットを受信する前に新たな干渉信号を所定の時間受信することができ、希望信号に対する当該新たな干渉信号の影響を抑えることができる。
上記送信装置において、前記送信手段はパケットの送信を複数のストリームを重畳して行い、前記送信装置は、干渉信号の数を検出する干渉数検出手段と、前記干渉数検出手段により検出される干渉信号の数に基づいて前記送信手段が重畳するストリームの数を制御する送信ストリーム数制御手段と、を更に備えるようにしてもよい。
これによれば、希望信号に対する干渉信号の影響を抑えつつ、ストリームの重畳数を多くすることができる。
≪第1の実施の形態≫
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
<無線通信システムの概要>
図1は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11、12Aは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。その他の無線通信装置は本発明の送信装置として機能しない無線通信装置であるとする。但し、その他の無線通信装置が本発明の送信装置として機能する無線通信装置であっても良い。
図1では、無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとが通信を行い、無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとが通信を行っているとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線は干渉信号を表す。
例えば、無線通信装置11Aは無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信し、無線通信装置12Aは無線通信装置11A宛にACKパケットa12を送信する。
無線通信装置21Aは無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信し、無線通信装置22Aは無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとの間で送受信されるデータパケットd21或いはACKパケットa22は、無線通信装置11A或いは無線通信装置12Aにより干渉信号として受信される場合がある。
ここで、無線通信装置11A、12Aの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
<伝送シーケンス例(1)>
図2は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図2の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとがパケット(データパケット、ACKパケット)を送受信している期間に、無線通信装置21Aと無線通信装置22Aとがパケットの送受信を行わない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置21Aは、時刻T101から時刻T102の間、無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信する。無線通信装置22Aは、データパケットd21の応答として、時刻T103から時刻T104の間、無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
無線通信装置11Aは、時刻T105でデータパケットの送信を決定すると、直ちにデータパケットの送信を行わずに、所定の時間TAの間、干渉信号の検出を行う。なお、干渉信号を検出するための時間TAを設定したのは、データパケットやACKパケットに影響を与える干渉信号を可能な限り検出するためである。時間TAは固定でもよいし、干渉状況に応じて増減させてもよい。例えば、干渉源が少ない状況では、時間TAを短くして早期にパケットの送信を開始することができるようにすることが好ましい。また、干渉源が多い状況では、時間TAを長くして干渉信号の検出に多くの時間をかけるようにすることが好ましい。
無線通信装置11Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T105から時間TAが経過した時刻T106になると、無線通信装置12A宛にデータパケットd11の送信を開始し、時刻T107でデータパケットd11の送信を終了する。
無線通信装置12Aは、データパケットd11の応答として、時刻T108でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T108から時間TAが経過した時刻T109になると、時刻T106に無線通信装置11A宛にACKパケットa12の送信を開始し、時刻T110でACKパケットa12の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図3は図1の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図3の伝送シーケンスは、無線通信装置11Aがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Aがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Aが時刻T131でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Aが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T132に、無線通信装置21Aは無線通信装置22A宛にデータパケットd21の送信を開始し、時刻T135でデータパケットd21の送信を終了する。無線通信装置22Aは、データパケットd21の応答として、時刻T137から時刻T138の間、無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信する。
無線通信装置11Aは、時刻T131から時間TAが経過する時刻T133より前の時刻T132にデータパケットd21(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Aは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する(詳細は後述)。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Aはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Aは、干渉信号を検出した時刻T132から所定の時間TBが経過した時刻T134に無線通信装置12A宛にデータパケットd11の送信を開始し、時刻T136でデータパケットd11の送信を終了する。
なお、時間TBは、例えば、受信側の無線通信装置が干渉信号から当該干渉信号の特徴量(希望信号から干渉信号の影響を低減するために必要な情報)を取得するために必要な時間に基づいて予め設定される。或いは、干渉信号の先頭部分に挿入されているプリアンブルや制御シンボルなどの長さに基づいて時間TBを設定してもよい。
無線通信装置12Aは、データパケットd11の応答として、時刻T139でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T139から時間TAが経過した時刻T140になると、無線通信装置11A宛にACKパケットa12の送信を開始し、時刻T141でACKパケットa12の送信を終了する。
なお、無線通信装置12Aが時刻T139から時間TAが経過する前に干渉信号を検出した場合、無線通信装置12Aは、ACKパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定すれば、干渉信号を検出してから時間TBが経過した時刻にACKパケットの送信を開始する。
<データパケットとACKパケット>
図4は無線通信装置11Aと無線通信装置12Aとの間で送受信されるデータパケット及びACKパケットの構成を説明するための図である。
データパケットは、ヘッダとデータとを含み、ヘッダは、送信元アドレスdadd1、宛先アドレスdadd2、及び干渉情報dintを含む。干渉情報dintは、自装置における干渉信号に関する情報(自装置が検出した干渉信号のチャネル帯域を示すチャネル情報及びその受信電力レベル、干渉耐性(例えば、自装置が希望信号を復調可能な希望波対干渉波の電力比の最低レベル)など)、送信する希望信号(データパケット、ACKパケット)の送信電力レベル、受信した希望信号の受信電力レベルなどがある。
ACKパケットは、ヘッダのみからなり、送信元アドレスaadd1、宛先アドレスaadd2、及び干渉情報aintを含む。干渉情報aintは干渉情報dintと同じ情報項目を有する。
<無線通信装置の構成>
図5は図1の無線通信装置11Aの装置構成図である。なお、無線通信装置12Aは無線通信装置11Aと同じ装置構成である。
無線通信装置11Aは、パケット生成部101と、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108と、干渉情報管理部109と、同時送信判定部110と、送信タイミング制御部111と、干渉低減処理部112とを有する。
パケット生成部101は、送信タイミング制御部111による送信指示により、前段から入力される送信データにヘッダを付加してデータパケット(図4(a)参照)を生成し、データパケットを変調部102へ出力する。なお、データパケットのヘッダには、送信元アドレス、宛先アドレス、干渉情報管理部109から入力される干渉情報などが含まれる。
また、パケット生成部101は、送信タイミング部111による送信指示により、ACKパケット(図4(b)参照)を生成し、ACKパケットを変調部102へ出力する。なお、ACKパケットのヘッダには、送信元アドレス、宛先アドレス、干渉情報管理部109から入力される干渉情報などが含まれる。
変調部102は、パケット生成部101から入力されるパケット(データパケット、ACKパケット)を無線周波数帯域に変調する。変調部102により無線周波数帯域に変調されたパケットは、スイッチ回路103を介してアンテナ104から放射される。
スイッチ回路103は、自装置がパケットを送信するときには、変調部102の出力端とアンテナ104とを接続し、それ以外のときには復調部105の入力端とアンテナ104とを接続する。
復調部105は、アンテナ104によって受信され、スイッチ回路103を介して入力される、無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108及び干渉低減処理部112へ出力する。
復調部107は、アンテナ106によって受信された無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108及び干渉低減処理部112へ出力する。なお、アンテナ106と復調部107との組は1つに限らず、複数であっても良い。
例えば、復調部105は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域と同一のチャネル帯域(以下、同一チャネルと言う。)の受信信号を復調する。また、復調部107は自装置がパケットの送信を行うチャネル帯域に隣接するチャネル帯域(以下、隣接チャネルと言う。)の受信信号を復調する。
干渉検出部108は、復調部105、107からの入力内容に基づいて干渉信号の検出を行い、検出結果を干渉情報管理部109へ出力する。
本実施の形態では、例えば、干渉検出部108は、復調部107からの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、隣接チャネルを示すチャネル情報と干渉信号の受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
なお、通信相手の無線通信装置において、希望信号に対して影響が大きい干渉信号を送信する無線通信装置を特定して、当該無線通信信号による干渉信号のみを検出するようにしてもよく、或いは、希望信号に対して影響が大きい干渉信号を特定して、その干渉信号のみを検出するようにしてもよい。
干渉情報管理部109は、干渉検出部108によって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶する。また、干渉情報管理部109は、パケットを送信した送信電力レベルと、干渉低減処理部112から入力される自装置宛の信号(希望信号)のヘッダ内の干渉情報と、当該希望信号の受信電力レベルとを、当該ヘッダ内の送信元アドレス(通信相手の無線通信装置のアドレス)に対応付けて記憶する。
干渉情報管理部109は、記憶内容を基に上述した干渉情報を生成してパケット生成部101へ出力し、低減すべき干渉信号を示す情報を干渉低減処理部112へ出力する。さらに、干渉情報管理部109は、自装置で検出した干渉信号のチャネル情報及びその受信電力レベル、並びに、通信相手の無線通信装置のアドレスに対応付けて記憶されている各情報を同時送信判定部110へ出力する。
同時送信判定部110は、干渉検出部108によって干渉信号が検出されると、干渉情報管理部109から入力される入力情報に基づいて、パケットを干渉信号と同時に送信することが可能か否かを判定し、同時送信可能か否かを示す同時送信可否情報を送信タイミング制御部111へ出力する。
同時送信が可能かどうかの判定は、例えば、通信相手の無線通信装置での希望信号の受信電力レベル(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)及び当該希望信号を自装置が送信した送信電力レベルや、自装置で検出した干渉信号の受信電力レベルなどを利用して、通信相手の無線通信装置の干渉耐性(通信相手から送られてくる信号の干渉情報に含まれる。)を満たすかを予測することにより行う。
送信タイミング制御部111は、干渉検出部108によって干渉信号が検出されなければ、パケットの送信を決定してから時間TAが経過したときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
送信タイミング制御部111は、干渉信号が検出され、且つ、同時送信判定部110から入力される同時送信可否情報が同時送信可能であることを示す場合には、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
送信タイミング制御部111は、干渉信号が検出され、且つ、同時送信判定部110から入力される同時送信可否情報が同時送信可能でないことを示す場合には、干渉信号が検出されなくなったときに、パケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。
干渉低減処理部112は、干渉情報管理部109から低減すべき干渉信号を示す情報が入力され、復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整して合成することで、干渉信号のレベルを低減させる処理を行う。そして、干渉低減処理部112は、当該処理の結果得られる信号(希望信号)を復号して復号データを得る。干渉低減処理部112は、復号データを後段へ出力するとともに、希望信号の受信電力レベル及びそのヘッダ内の干渉情報を干渉情報管理部109へ出力する。
<干渉低減処理部の構成>
図6は図5の干渉低減処理部112の構成図である。
干渉低減処理部112は、干渉測定部151と、干渉特徴量記憶部152と、伝送路推定部153と、係数演算部154と、係数記憶部155と、合成部156と、復号部157とを有する。
干渉測定部151は、干渉信号を検出している間、受信信号に基づいて干渉信号の特徴量を測定する。干渉信号の特徴量としては、例えば、複数アンテナ間の信号相関などを用いることができる。
干渉特徴量記憶部152は、干渉測定部151により測定された干渉信号の特徴量を記憶する。
伝送路推定部153は、受信信号に含まれるトレーニングシンボルを用いて伝送路推定を行う。受信信号にトレーニングシンボルが含まれていれば当該受信信号が希望信号である可能性が高いため、干渉低減処理部112は干渉低減処理を開始する。
係数演算部154は、干渉情報管理部109から入力される低減すべき干渉信号を示す情報に基づいて低減すべき干渉信号の特徴量を干渉特徴量記憶部152から読み出す。係数演算部154は、読み出した干渉信号の特徴量を基に復調部105、107から入力される受信信号の振幅と位相とを調整し、伝送路推定部153による伝送路の推定結果に基づいて伝送路変動を等化し干渉信号成分を低減するような重み付け合成係数を演算する。
係数演算部154の処理方法には、例えば、アダプティブアレイの処理と同様のものが利用できる。具体的な処理としては、希望信号と干渉信号との比を最大化するように係数を定める方法が望ましいが、他の方法として、干渉信号のレベルを極小化するヌルステアリング、希望信号のレベルを最大化するビームステアリング、単純なアンテナ切り替え、或いはそれらの複合処理や中間的処理なども可能で、これらの複数のモードを状態として切り替える構成も可能である。最も単純には、特定の制御方法のみを用いて、その有効/無効の判別だけを干渉低減モードとして使用できるが、前記複数のモードを切替可能とし、複数の干渉低減モードを取り得るように構成してもよい。このように複数のモードを切り替える場合、処理は多少複雑になるが、自由度が増えるため、対象として干渉局以外の干渉源が存在する場合にも、適切なモードを選択することで対応が可能になる。
なお、干渉低減処理部112は、復調部105、107の後段に置かれ、ベースバンド信号を処理するものとして説明しているが、復調部105、107の前段の高周波信号や中間周波数信号の振幅及び位相を調整して合成する構成とすることもできる。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号のようなマルチキャリア信号を扱う場合は、サブキャリア毎に係数を乗じて合成することで、より精密な合成処理を行うことができる。
係数記憶部155は、係数演算部154により演算された係数を記憶する。
合成部156は、係数記憶部155から低減すべき干渉信号に関連した係数を読み出し、読み出した係数に基づいて復調部105、107から入力される受信信号に含まれるデータシンボルを重み付け合成し、干渉信号のレベルを低減して伝送路変動を等化する。
復号部157は、合成部156から入力される重み付け合成されたデータシンボルを復号し、復号して得られたデータ(復号データ)を後段へ出力するとともに、当該復号データのヘッダ内の干渉情報と復号データの受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
<無線通信装置の処理フロー>
図7は図1の無線通信装置11Aが行うパケットの送受信処理のフローを示すフローチャートである。なお、無線通信装置12Aの処理フローは無線通信装置11Aの処理フローと同じである。
無線通信装置11Aは、送信データがあるかを判定する(ステップS101)。送信データがある場合(ステップS101:YES)、無線通信装置11Aはデータパケットを送信するためのパケット送信処理を行い(ステップS102)、その後、ステップS101の処理が行われる。
送信データがない場合(ステップS101:NO)、無線通信装置11Aは、パケットを受信したかを判定する(ステップS103)。パケットを受信した場合(ステップS103:YES)、干渉低減処理部112は希望信号に重なっている干渉信号を低減する処理などを行って、無線通信装置11Aはパケットの受信処理を行う(ステップS104)。
そして、無線通信装置11Aは、受信したパケットがACKパケットであったかを判定する(ステップS105)。ACKパケットでなければ(ステップS105:NO)、その後、ステップS101の処理が行われる。ACKパケットであれば(ステップS105:YES)、無線通信装置11AはACKパケットを送信するためのパケット送信処理を行い(ステップS106)、その後、ステップS101の処理が行われる。
パケットを受信していない場合(ステップS103:NO)、無線通信装置11Aの干渉低減処理部112は、干渉信号の特徴量を取得する処理を行い(ステップS107)、その後、ステップS101の処理が行われる。
<パケット送信処理のフロー>
図8は図7のパケット送信処理(ステップS102、ステップS106)のフローを示すフローチャートである。なお、データパケットのパケット送信処理とACKパケットのパケット送信処理とは、本発明に関連する部分は実質的に同じであるので、ここではパケット送信処理の双方をまとめて説明する。
送信タイミング制御部111は不図示のタイマをセットする(ステップS121)。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、パケットの送信を決定してから時間TAが経過したかを判定する(ステップS122)。
パケットの送信を決定してから時間TAが経過すると(ステップS122:YES)、送信タイミング制御部111はパケット生成部101に対してパケットの送信指示を行う。パケット生成部101は、送信タイミング制御部111からのパケットの送信指示を受けて、生成したパケットを変調部102へ出力する。変調部102はパケットを無線周波数帯域に変調し、無線周波数帯域のパケットがアンテナ104から放射される(ステップS123)。そして、図7の処理に戻る。
パケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに(ステップS122:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出すれば(ステップS124:YES)、同時送信判定部110はパケットを干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS125)。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS125:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS126:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。なお、パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定された場合、例えば、干渉信号が検出されなくなった時点でパケットの送信を決定し、ステップS121の処理に戻るようにしてもよい。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS125:YES)、同時送信判定部110は送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットする(ステップS127)。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS128)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS128:YES)、ステップS123の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射され、図7の処理に戻る。
≪第1の実施の形態の第1の変形例≫
以下、第1の実施の形態の第1の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合に新たな干渉信号が検出されてから時間TBが経過したときにパケットの送信を行うものである。
<伝送シーケンス例>
図9は本変形例の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。
但し、図9の伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bと無線通信装置12Bとが通信を行い、無線通信装置21Bと無線通信装置22Bとが通信を行い、無線通信装置31Bと無線通信装置32Bとが通信を行うものとする。
また、無線通信装置11B、12Bは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21B、22B、31B、32Bが、無線通信装置11B、12Bの干渉源である。
無線通信装置11Bが時刻T151でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T152に、無線通信装置21Bは無線通信装置22B宛にデータパケットd21Bの送信を開始し、時刻T158でデータパケットd21の送信を終了する。
無線通信装置11Bは、時刻T151から時間TAが経過する時刻T154より前の時刻T152にデータパケットd21B(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Bは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出した時刻T152から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T153に、無線通信装置31Bは無線通信装置32B宛にデータパケットd31Bの送信を開始し、時刻T157でデータパケットd31Bの送信を終了する。
無線通信装置11Bは、時刻T152から時間TBが経過する時刻T155より前の時刻T153にデータパケットd31B(干渉信号)を検出する。そして、無線通信装置11Bは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Bはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出した時刻T153から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Bは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T153から時間TBが経過した時刻T156になると、無線通信装置12B宛にデータパケットd11Bの送信を開始し、時刻T159でデータパケットd11Bの送信を終了する。
なお、本変形例の装置構成は図5と実質的に同じであり、パケットの送受信処理のフローは図7と実質的に同じであるので、以下では、図7のパケット送信処理(データパケット)及びパケット送信処理(ACKパケット)のフローについて説明する。
<パケット送信処理のフロー>
図10は本変形例のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。
無線通信装置11Bは、ステップS121からステップS127と実質的に同じステップS151からステップS157の処理を行う。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS158)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS158:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過するまでに(ステップS158:NO)、干渉検出部108が新たな干渉信号を検出すれば(ステップS159:YES)、同時送信判定部110はパケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS160)。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS160:NO)、干渉検出部108が新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS156:YES)、ステップS153の処理が行われ、パケットがアンテナ104から放射される。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS160:YES)、同時送信判定部110は送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットし(ステップS157)、ステップS158以降の処理が行われる。
≪第1の実施の形態の第2の変形例≫
以下、第1の実施の形態の第2の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号が復号できたときに復号できた受信信号のヘッダ内の宛先アドレスを利用して干渉信号かどうかを判定するものである。
<無線通信装置の構成>
図11は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
無線通信装置は、パケット生成部101と、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108cと、干渉情報管理部109と、同時送信判定部110と、送信タイミング制御部111と、干渉低減処理部112cとを有する。
干渉低減処理部112cは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネル(同一チャネル)の復号データのヘッダ内の宛先アドレスを干渉検出部108cへ出力する。
干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断し、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルを干渉情報管理部109へ出力する。また、干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
本変形例では、例えば、干渉検出部108cは、復調部105からの入力内容に基づいて同一チャネルの干渉信号の検出を行う。干渉検出部108cは、干渉低減処理部112cから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ、復調部105から入力されている信号が干渉信号であると判断し、干渉信号のチャネルを示すチャネル情報とその受信電力レベルとを干渉情報管理部109へ出力する。
≪第2の実施の形態≫
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
第1の実施の形態では、例えば、無線通信装置21Aが無線通信装置22A宛にデータパケットd21を送信し、無線通信装置11Aがデータパケットd21を検出し、データパケットd21を検出してから時間TBが経過した後に無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信する。
無線通信装置11Aが無線通信装置12A宛にデータパケットd11を送信している送信期間中に、無線通信装置21Aがデータパケットd21の送信を終了し、無線通信装置22Aが無線通信装置21A宛にACKパケットa22を送信したとする。
この場合、無線通信装置12Aは、無線通信装置11Aによって送信されたデータパケットd11(希望信号)に無線通信装置22Aによって送信されたACKパケットa22(干渉信号)が重なった状態で、それらを受信することになる。
しかしながら、無線通信装置12Aは、ACKパケットa22(干渉信号)の特徴量を取得できていない。
このため、無線通信装置12Aは、受信信号から干渉信号を低減することができない。
そこで、本実施の形態は、第1の実施の形態に、干渉信号の受信状態に応じて、継続して送信するパケットの長さを制御する機能を付加したものである。
なお、本実施の形態では、無線通信装置11D、12Dは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。また、無線通信装置21D、22Dが無線通信装置11D、12Dに対する干渉源であるとする。
ここで、無線通信装置11D、12Dの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
<伝送シーケンス例(1)>
図12は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図12の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻(以下、送信終了時刻と言う。)よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻(以下、到来予測時刻と言う。)の方が後である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが時刻T201でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T202に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T205でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時刻T207から時刻T208の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、時刻T201から時間TAが経過する時刻T203より前の時刻T202にデータパケットd21D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Dはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T202から時間TBが経過した時刻T204に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
無線通信装置11Dは、時刻T205でデータパケットd21D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であると判定する。
なお、干渉信号が到来しなくなると受信電力レベルが低下するので、無線通信装置11Dは、受信電力レベルの低下により干渉信号が到来しなくなったことを検出する。
到来予測時刻の推定は、例えば、データパケットに対してACKパケットを返信するような通信プロトコルであれば、データパケットに対してACKパケットが返信される際に要する時間に基づいて行うことができる。或いは、干渉信号が到来する間隔の履歴をとり、その履歴を基に到来予測時刻の推定を行うようにしてもよい。
無線通信装置11Dは、データパケットd11Dを分割せずに、データパケットd11Dの送信を継続し、データパケットd11Dの送信が時刻T206で終了する。
無線通信装置12Dは、データパケットd11Dの応答として、時刻T209でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Dは、干渉信号を検出することなく、時刻T209から時間TAが経過した時刻T210になると、無線通信装置11D宛にACKパケットa12Dの送信を開始し、時刻T211でACKパケットa12Dの送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図13は本実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図13の伝送シーケンスは、無線通信装置11Dが、パケットを最後まで送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻よりも、干渉信号の検出ができなくなって次の干渉信号が到来すると予測される時刻の方が前である場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Dが時刻T231でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Dが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T232に、無線通信装置21Dは無線通信装置22D宛にデータパケットd21Dの送信を開始し、時刻T235でデータパケットd21Dの送信を終了する。無線通信装置22Dは、データパケットd21Dの応答として、時間T238から時間T241の間、無線通信装置21D宛にACKパケットa22Dを送信する。
無線通信装置11Dは、時刻T231から時間TAが経過する時刻T233より前の時刻T232にデータパケットd21D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T232から時間TBが経過した時刻T234に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を開始する。無線通信装置11Dはデータパケットd11Dの送信中、干渉信号の検出を続行する。
無線通信装置11Dは、時刻T235でデータパケットd21D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より前であると判定する。
無線通信装置11Dは、データパケットd11Dの分割送信を決定し、データパケットd11Dの送信を時刻T236で一時中断する。
なお、データパケットd11Dを分割したことを受信側の無線通信装置で分かるように、無線通信装置11Dは分割して得られたパケットの少なくとも一方にデータパケットが分割されたことを示す所定のシンボルを挿入するようにしてもよい。また、データパケットd11Dを分割してデータパケットの送信を一時中断した後に、データパケットが分割されたことを通知するための所定パターンの既知シンボルを無線通信装置12D宛に送信するようにしてもよい。なお、ACKパケットの場合も同じである。
無線通信装置11Dは、到来予測時刻を基に時刻T237にデータパケットd11Dの送信再開を決定し、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Dは、時刻T237から時間TAが経過する時刻T239より前の時刻T238にACKパケットa22D(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Dは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Dは、干渉信号を検出した時刻T238から時間TBが経過した時刻T240に無線通信装置12D宛にデータパケットd11Dの送信を再開し、干渉信号の検出を継続する。
無線通信装置11Dは、時刻T241でACKパケットa22D(干渉信号)を検出しなくなり、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、データパケットd11Dの送信を継続した場合にデータパケットd11Dの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。無線通信装置11Dは、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、本伝送シーケンスでは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であると判定する。
無線通信装置11Dは、データパケットd11Dの更なる分割を行わず、データパケットd11Dの送信を続行し、時刻T242でデータパケットd11Dの送信を終了する。無線通信装置12Dは分割されたデータパケットに挿入された所定のシンボルなどにより、データパケットd11Dが分割されたことを把握して分割されたデータパケットd12Dを連結し、連結したデータパケットに対して復号などの各処理を行う。
なお、分割されたデータパケットに所定のシンボルの挿入が行われない場合、及び所定の既知シンボルの送信が行われない場合には、無線通信装置12Dは、例えば、次のようにして、データパケットが分割されたことを把握することができる。
無線通信装置12Dは、データパケットのヘッダ内のパケット長と受信したデータパケットのパケット長とを比較する。そして、無線通信装置12Dは、ヘッダ内のパケット長が受信したデータパケットのパケット長より大きい場合にデータパケットが分割されたと判断する。
<無線通信装置の構成>
図14は本実施の形態の無線通信装置11Dの装置構成図である。なお、無線通信装置12Dは無線通信装置11Dと同じ装置構成である。本実施の形態において、第1の実施の形態と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、第1の実施の形態の説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
無線通信装置11Dは、パケット生成部101dと、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108と、干渉情報管理部109dと、同時送信判定部110dと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151と、干渉低減処理部112とを備える。
パケット生成部101dは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151からのパケットの分割の指示を受け、送信中のパケットの分割を行い、分割後に送信タイミング制御部111から送信指示があるとパケットの未送信部分を変調部102へ出力する。
干渉情報管理部109dは、干渉検出部108によって干渉信号が検出されなくなり、自身が記憶している記憶内容の更新があると、同時送信判定部110dに対して干渉信号が検出されなくなったことを示す情報を出力する。なお、干渉情報管理部109dのその他の処理内容は干渉情報管理部109と同じである。
同時送信判定部110dは、同時送信判定部110の処理に加え、干渉情報管理部109dから干渉信号が検出されなくなったことを示す情報が入力されると、送信パケット長制御部151に対して干渉信号の検出の終了を通知する。
送信パケット長制御部151は、干渉信号の検出の終了の通知を受けると、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、パケットの送信を継続した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較し、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば、パケット生成部101dに対してパケットの送信を一時中断し、パケットの分割を指示する。すなわち、送信パケット長制御部151は、継続して送信するパケットの長さを干渉信号の検出結果に基づいて制御する。
なお、本実施の形態のパケットの送受信処理のフローは図7と実質的に同じであるので、以下では、図7のパケット送信処理(データパケット)及びパケット送信処理(ACKパケット)のフローについて説明する。
<パケット送信処理のフロー>
図15及び図16は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図15と図16とは一連の処理フローである。
無線通信装置11Dは、ステップS121からステップS127と実質的に同じステップS201からステップS207の処理を行う。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS208)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS208:YES)、ステップS209以降の処理が行われる。
送信タイミング制御部111は、パケット生成部101dに対してパケットの送信指示を行い、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を開始し、アンテナ104からのパケットの送信が開始される(ステップS209)。
干渉検出部108が干渉信号を継続して検出していれば(ステップS210:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からのパケットの送信が継続される(ステップS211)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS212:NO)、ステップS210以降の処理が行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS212:YES)、図7の処理に戻る。
干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなると(ステップS210:YES)、送信パケット長制御部151は、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、パケットの送信を継続した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する(ステップS213)。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信終了時刻とを比較する(ステップS214)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS214:NO)、パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を継続し、アンテナ104からパケットが継続して放射される(ステップS215)。パケットの送信が完了するまで(ステップS216:NO)、ステップS215及びステップS216の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS216:YES)、図7の処理に戻る。
ステップS214の比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば(ステップS214:YES)、送信パケット長制御部151は、パケットの送信を一時中断し、パケットを分割することを決定し、パケット生成部101dに対してパケットの分割を指示する。パケット生成部101dは、パケットの分割の指示を受けて、パケットの分割を行い、変調部102へのパケットの出力を一時中断する(ステップS217)。
送信タイミング制御部111は、到来予測時刻になると、タイマをセットする(ステップS218)。なお、タイマをセットするタイミングはその他のタイミングであってもよい。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、到来予測時刻から時間TAが経過したかを判断する(ステップS219)。
到来予測時刻から時間TAが経過すると(ステップS219:YES)、送信タイミング制御部111はパケット生成部101dに対してパケットの送信指示を行う。パケット生成部101dは変調部102へのパケットの出力を再開し、アンテナ104からパケットの放射が再開される(ステップS220)。パケットの送信が完了するまで(ステップS221:NO)、パケットの送信が行われ(ステップS222)、パケットの送信が完了すると(ステップS221:YES)、図7の処理に戻る。
到来予測時刻から時間TAが経過するまでに(ステップS219:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出すれば(ステップS223:YES)、同時送信判定部110dはパケットを干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS224)。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS224:NO)、干渉検出部108が干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS225:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS226)、ステップS221以降の処理が行われる。
パケットを干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS224:YES)、同時送信判定部110dは送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットする(ステップS227)。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS228)。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS228:YES)、パケットの送信が再開され(ステップS229)、ステップS210以降の処理が行われる。
≪第2の実施の形態の変形例≫
以下、第2の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号が復号できたときに復号できた受信信号のヘッダ内の宛先アドレスを利用して干渉信号かどうかを判定するとともに、干渉信号と判定された場合に当該ヘッダ内のパケット長を利用して、干渉信号の継続時間を推定し、継続して送信するパケットの長さを制御するものである。
<無線通信装置の構成>
図17は本変形例の無線通信装置の装置構成図である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
無線通信装置は、パケット生成部101eと、変調部102と、スイッチ回路103と、アンテナ104、106と、復調部105、107と、干渉検出部108eと、干渉情報管理部109eと、同時送信判定部110eと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151eと、干渉低減処理部112eとを備える。
パケット生成部101eは、パケット生成部101の処理に加え、送信パケット長制御部151から入力される継続して送信するパケットの長さを基に、変調部102へのパケットの出力を行う。
干渉低減処理部112eは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネルの復号データのヘッダ内の宛先アドレス及びパケット長を干渉検出部108eへ出力する。
干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108eは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉情報管理部109eへ出力する。また、干渉検出部108eは、干渉低減処理部112eから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
干渉情報管理部109eは、干渉検出部108eから入力される、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのパケット長とを記憶する。干渉情報管理部109eは、自装置で検出した干渉信号のチャネル情報、その受信電力レベル及びそのパケット長を同時送信判定部110eへ出力する。なお、上記に関連する部分を除く記憶内容及び出力内容は干渉情報管理部109と実質的に同じである。
同時送信判定部110eは、同時送信判定部110の処理に加え、干渉情報管理部109eから入力される干渉信号のパケット長を送信パケット長制御部151eへ出力する。
送信パケット長制御部151eは、同時送信判定部110eから入力される干渉信号のパケット長を基に当該干渉信号が到来しなくなる時刻を推定し、当該推定した時刻に干渉信号の到来間隔を加算して、次の干渉信号が到来する時刻(到来予測時刻)を推定する。
なお、例えば、干渉信号の到来間隔は、データパケットに対してACKパケットを返信するような通信プロトコルであれば、データパケットに対してACKパケットが返信される際に要する時間、或いは、干渉信号が到来する間隔の履歴をとり、その履歴を基に決定される時間とすることができる。
送信パケット長制御部151eは、未送信部分の全てを含むパケットを送信した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する。
送信パケット長制御部151eは、到来予測時刻と送信終了時刻を比較し、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば、検出中の干渉信号のパケット長に基づいて、検出中の干渉信号が到来しなくなるタイミングまでに送信可能なパケットの長さを演算する。そして、送信パケット長制御部151eは、演算の結果得られたパケットの長さを、継続して送信するパケットの長さとしてパケット生成部101eへ出力する。
送信パケット長制御部151eは、到来予測時刻が送信終了時刻より後であれば、未送信部分の全てを含むパケットの長さを、継続して送信するパケットの長さとしてパケット生成部101eへ出力する。
≪第3の実施の形態≫
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)送受信を行う無線通信装置を対象とする。
<無線通信システムの概要>
図18は本実施の形態の無線通信システムのシステム構成図である。なお、無線通信装置11F、12Fは、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21F、22F、31F、32Fは、無線通信装置11F、12Fの干渉源である。
図18では、無線通信装置11Fと無線通信装置12Fとが通信を行い、無線通信装置21Fと無線通信装置22Fとが通信を行い、無線通信装置31Fと無線通信装置32Fとが通信を行っているものとする。なお、図中において、実線は希望信号を表し、点線は干渉信号を表す。
無線通信装置11F、12Fは、N(Nは正の整数であって、図22の例では3個)の変調部及びM(Mは正の整数であって、図22の例では3個)複数の復調部を有し、MIMO送受信を行う。MIMO送受信では、送受信装置間で空間分割により複数の伝送路を介して独立したデータ(以下、ストリームと言う。)が同じ周波数チャネル上に重畳して伝送される。無線通信装置11F、12Fは、最大N個のストリームを重畳してデータ伝送することができ、干渉信号の数に応じて重畳するストリーム数を決定する。
なお、本実施の形態では、無線通信装置11F、12Fは、最大3個のストリームを重畳して伝送することができ、最大2個の干渉信号を受信信号から低減することができるとする。
ここで、無線通信装置11F、12Fの装置構成及び処理フローを説明する前に、無線通信システムの伝送シーケンスの具体例を説明する。
<伝送シーケンス例(1)>
図19は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図19の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAか経過するまで、及び無線通信装置12FがACKパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに、他の無線通信装置がパケットを送信しない場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fは、時刻T301でデータパケットの送信を決定すると、直ちにデータパケットの送信を行わずに、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出することなく、時刻T301から時間TAが経過した時刻T302になると、無線通信装置11Fは、干渉信号を検出していないので、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を開始し、時刻T303でデータパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の送信を終了する。
本実施の形態では、重畳するストリームの数を、最大送信可能なストリーム数から干渉信号の数を減算した値に決定する。これは、データ伝送の高速性が要求される場合に適している。なお、データ伝送の信頼性が要求されている場合には、重畳するストリームの数を、最大送信可能なストリーム数から干渉信号の数を減算した値より少ない値に決定することが好ましい。
無線通信装置12Fは、データパケットd11F/1、d11F/2、d11F/3の応答として、時刻T304でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。なお、無線通信装置12Fは、送受信アンテナ間の伝送路行列の逆行列を推定して等化することにより、ストリームを分離し、復号することができる。また、無線通信装置12Fがストリームの数より多いアンテナを利用してストリームを受信すれば、ダイバーシチゲインにより信頼性が向上する。
無線通信装置12Aは、干渉信号を検出することなく、時刻T304から時間TAが経過した時刻T305になると、無線通信装置11F宛にACKパケットa12Fの送信を開始し、時刻T306でACKパケットa12の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(2)>
図20は図18の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図である。但し、図20の伝送シーケンスは、無線通信装置11Fがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Fがデータパケットを送信する場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが時刻T321でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T322に、無線通信装置21Fは無線通信装置22F宛にデータパケットd21Fの送信を開始し、時刻T325でデータパケットd21Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、時刻T321から時間TAが経過する時刻T323より前の時刻T322にデータパケットd21F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fは、新たな干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T322から時間TBが経過する時刻T324になると、干渉信号を1つ検出しているので、重畳するストリーム数を最大送信可能なストリーム数“3”より1少ない“2”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、時刻T324に無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を開始し、時刻T326でデータパケットd11F/1、d11F/2の送信を終了する。
<伝送シーケンス例(3)>
図21は図18の無線通信システムの伝送シーケンスのさらに他の例を示す図である。但し、図21の伝送シーケンスは、干渉信号を検出してから時間TBが経過する前に新たな干渉信号が検出される場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Fが時刻T351でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T352に、無線通信装置21Fは無線通信装置22F宛にデータパケットd21Fの送信を開始し、時刻T358でデータパケットd21Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、時刻T351から時間TAが経過する時刻T354より前の時刻T352にデータパケットd21F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出した時刻T352から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fがデータパケットの送信を待っている期間内の時刻T353に、無線通信装置31Fは無線通信装置32F宛にデータパケットd31Fの送信を開始し、時刻T357でデータパケットd31Fの送信を終了する。
無線通信装置11Fは、時刻T352から時間TBが経過する時刻T355より前の時刻T353にデータパケットd31F(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Fは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出した時刻T353から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Fは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T353から時間TBが経過する時刻T356になると、無線通信装置11Fは、干渉信号を2つ検出しているので、重畳するストリーム数を最大送信可能なストリーム数“3”より2少ない“1”に決定する。そして、無線通信装置11Fは、時刻T356に無線通信装置12F宛にデータパケットd11F/1の送信を開始し、時刻T359でデータパケットd11F/1の送信を終了する。
<無線通信装置の構成>
図22は本実施の形態の無線通信装置11Fの装置構成図である。なお、無線通信装置12Fは無線通信装置11Fと同じ装置構成である。また、本実施の形態において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、それらの説明が適用できるため、本実施の形態ではその説明を省略する。
無線通信装置11Fは、パケット生成部101fと、変調部301a、302a、303aと、スイッチ回路301b、302b、303bと、アンテナ301c、302c、303c、復調部301d、302d、303dと、干渉検出部108fと、干渉数検出部330と、干渉情報管理部109fと、同時送信判定部110fと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151と、送信ストリーム数制御部351とを備える。
パケット生成部101fは、送信タイミング制御部111により送信タイミングが制御され、送信パケット長制御部151により継続して送信するパケットの長さが制御される。さらに、パケット生成部101fは、送信ストリーム制御部351により重畳するストリームの数が制御される。
変調部301a、302a、303aは、夫々、パケット生成部101fから入力されるパケットを無線周波数帯域に変調する。変調部301a、302a、303aにより無線周波数帯域に変調されたパケットは、夫々、スイッチ回路301b、302b、303bを介してアンテナ301c、302c、303cから放射される。
スイッチ回路301bは、アンテナ301cを変調部301aの出力端及び復調部301dの入力端の何れかに接続する。スイッチ回路302bは、アンテナ302cを変調部302aの出力端及び復調部302dの入力端の何れかに接続する。スイッチ回路303bは、アンテナ303cを変調部303aの出力端及び復調部303dの入力端の何れかに接続する。
復調部301d、302d、303dは、夫々、アンテナ301c、302c、303によって受信され、スイッチ回路301b、302b、303bを介して入力される、無線周波数帯域の受信信号をベースバンドの周波数帯域に復調し、復調後の受信信号を干渉検出部108f及び干渉低減処理部112fへ出力する。
パケットの受信時及び干渉信号の検出時には、スイッチ回路301b、302b、303bによって、アンテナ301c、302c、303cは、復調部301d、302d、303dの入力端に接続される。
パケットの送信時には、干渉信号を継続して検出できるように(送信パケット長制御部151で継続して送信するパケットの長さを制御可能にするために)、検出した干渉信号の数に応じて、スイッチ回路301b、302b、303bは、アンテナ301c、302c、303cの一部を復調部301d、302d、303dの入力端に接続し、残りを変調部301a、302a、303aの出力端に接続する。例えば、干渉信号が検出されなかった場合には、スイッチ回路301b、302b、303bによって、全てのアンテナ301c、302c、303cは変調部301a、302a、303aの出力端に接続される。
干渉検出部108fは、復調部301d、302d、303dからの入力内容に基づいて干渉信号の検出を行い、検出結果を干渉数検出部330へ出力する。
本実施の形態では、干渉検出部108fは、例えば、復調部301d、302d、303dからの入力内容に基づいて隣接チャネルの干渉信号の検出を行い、干渉信号が検出された隣接チャネルを示す情報とその受信電力レベルとを干渉数検出部330へ出力する。
干渉数検出部330は、干渉検出部108fからの入力内容に基づいて、干渉信号の数(以下、干渉信号数と言う。)を検出する。そして、干渉数検出部330は、干渉検出部108fから入力される各干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを干渉情報管理部109fへ出力すると共に、干渉信号数を干渉情報管理部109fへ出力する。
干渉情報管理部109fは、干渉検出部108fによって検出された各干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとを記憶するとともに、干渉数検出部330によって検出された干渉信号数を記憶する。干渉情報管理部109fは、同時送信判定部110fへ干渉信号数を出力する。なお、上記に関連する部分を除く記憶内容及び出力内容は干渉情報管理部109dと実質的に同じである。
同時送信判定部110fは、同時送信判定部110が行う同時送信判定処理に加え、さらに、以下の同時送信判定処理を行う。
同時送信判定部110fは、検出された干渉信号の数(干渉信号数)と、受信側の無線通信装置が低減することが可能な干渉信号の数(以下、低減可能干渉信号数と言う。)とを比較する。そして、同時送信判定部110fは、干渉信号数が低減可能干渉信号数以下の場合に、パケットを干渉信号と同時に送信することができると判定する。なお、例えば、無線通信装置が通信のリンク確立時などに自身の低減可能干渉信号数を交換することによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。なお、データパケットやACKパケットのヘッダ内の干渉情報に自身の低減可能干渉信号数を含めることによって、無線通信装置が通信相手の無線通信装置の低減可能干渉信号数を取得するようにしてもよい。
送信ストリーム数制御部351は、自身の最大送信可能なストリーム数と、干渉検出部108fによって検出された干渉信号の数(干渉信号数)とに基づいて、重畳するストリームの数を決定する。そして、送信ストリーム数制御部351は、決定結果に基づいてパケット生成部101fが重畳するストリームの数を制御する。本実施の形態では、送信ストリーム数制御部351は、重畳するストリームの数を、自身の最大送信可能なストリーム数から干渉信号数を減算した値に決定する。パケット生成部101fは、送信データを、決定された重畳するストリームの数に分割して、分割された夫々のデータをパケット化して後段へ出力する。
なお、本実施の形態のパケットの送受信処理のフローは図7と実質的に同じであるので、以下では、図7のパケット送信処理(データパケット)及びパケット送信処理(ACKパケット)のフローについて説明する。
<パケット送信処理のフロー>
図23及び図24は本実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャートである。なお、図23と図24とは一連の処理フローである。
無線通信装置11Fは、ステップS121からステップS127と実質的に同じステップS301からステップS307の処理を行う。なお、同時送信可能かの判定では、同時送信判定部110fは上記の2種類の判定処理を行う。
送信タイミング制御部111は、タイマの計時時刻を基に、干渉信号が検出されてから時間TBが経過したかを判定する(ステップS308)。干渉信号が検出されてから時間TBが経過すると(ステップS308:YES)、ステップS311以降の処理が行われる。
干渉信号が検出されてから時間TBが経過するまでに(ステップS308:NO)、干渉検出部108fが新たな干渉信号を検出すれば(ステップS309:YES)、同時送信判定部11fはパケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であるかを判定する(ステップS310)。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能でないと判定されれば(ステップS310:NO)、干渉検出部108fが新たな干渉信号を検出できなくなったときに(ステップS306:YES)、ステップS303の処理が行われ、パケットがアンテナ301aなどから放射される。
パケットを新たな干渉信号と同時に送信することが可能であると判定されれば(ステップS310:YES)、同時送信判定部110fは送信タイミング制御部111に対して同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を出力する。送信タイミング制御部111は、同時送信可能であることを示す同時送信可否信号を受けて、不図示のタイマをリセットし(ステップS307)、ステップS308以降の処理が行われる。
送信ストリーム数制御部351は、重畳するストリーム数を決定する(ステップS311)。パケット生成部101fは、パケットの送信を開始する(ステップS312)。
干渉検出部108fが干渉信号を継続して検出していれば(ステップS313:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301aなどからのパケットの送信が継続される(ステップS314)。パケットの送信が完了していなければ(ステップS315:NO)、ステップS313以降の処理が継続して行われ、パケットの送信が完了すれば(ステップS315:YES)、図7の処理に戻る。
干渉検出部108fが干渉信号を検出できなくなると(ステップS313:YES)、送信パケット長制御部151は、次に干渉信号が到来すると予測される時刻(到来予測時刻)を推定するとともに、パケットの送信を継続した場合に当該パケットの送信が終了する時刻(送信終了時刻)を推定する(ステップS316)。
送信パケット長制御部151は、到来予測時刻と送信予測時刻とを比較する(ステップS316)。比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前でない場合(ステップS317:NO)、パケット生成部101fは変調部301aなどへのパケットの出力を継続し、アンテナ301cなどからパケットが継続して放射される(ステップS319)。パケットの送信が完了するまで(ステップS319:NO)、ステップS318及びステップS319の処理が行われ、パケットの送信が完了すると(ステップS319:YES)、図7の処理に戻る。
ステップS317の比較の結果、到来予測時刻が送信終了時刻より前であれば(ステップS317:YES)、送信パケット長制御部151はパケットの送信を一時中断し、パケットを分割することを決定し、パケット生成部101fに対してパケットの分割を指示する。パケット生成部101fは、パケットの分割の指示を受けて、変調部301aなどへのパケットの出力を一時中断し、パケットの分割を行う(ステップS320)。
送信タイミング制御部111は、到来予測時刻になると、タイマをセットし(ステップS321)、ステップS302以降の処理が行われる。なお、タイマをセットするタイミングはその他のタイミングであってもよい。
≪第3の実施の形態の変形例≫
以下、第3の実施の形態の変形例について図面を参照しつつ説明する。
本変形例は、受信信号から干渉信号を低減する機能を有する無線通信装置のみならず、干渉源の無線通信装置もMIMO送受信を行う。
<無線通信システムの概要>
図25は本変形例の無線通信システムのシステム構成図である。
但し、図25では、無線通信装置11Gと無線通信装置12Gとが通信を行い、無線通信装置21Gと無線通信装置22Gとが通信を行うものとする。
また、無線通信装置11G、12Gが、本発明の送信装置として動作するとともに、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減する機能を有する受信装置としても動作する無線通信装置である。無線通信装置21G、22Gが、無線通信装置11G、12Gの干渉源である。
<伝送シーケンス例>
図26は図25の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図である。但し、図26の伝送シーケンスは、無線通信装置11Gがデータパケットの送信を決定してから時間TAが経過するまでに無線通信装置21Gが“2”本のストリームを重畳したデータ伝送を行う場合の伝送シーケンスである。
無線通信装置11Gが時刻T401でデータパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Gが干渉信号の検出を行っている期間内の時刻T402に、無線通信装置21Gは無線通信装置22F宛にデータパケットd21G/1、d21G/2(“2”本のストリーム)の送信を開始し、時刻T405でデータパケットd21G/1、d21G/2の送信を終了する。
無線通信装置11Gは、時刻T401から時間TAが経過する時刻T403より前の時刻T402にデータパケットd21G/1、d21G/2(干渉信号)を検出する。無線通信装置11Gは、データパケットを干渉信号と同時に送信してもよいかを判定する。本伝送シーケンスでは、無線通信装置11Fはデータパケットを干渉信号と同時に送信してもよいと判定する。
無線通信装置11Gは、干渉信号を検出した時刻T402から時間TBが経過するまでデータパケットの送信を待ち、さらに干渉信号の検出を行う。
無線通信装置11Gは、干渉信号を検出することなく、干渉信号を検出した時刻T402から時間TBが経過する時刻T404になると、無線通信装置11Gは、検出した干渉信号のストリーム数が“2”であるため、重畳するストリーム数を、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)“3”より2少ない“1”に決定する。そして、無線通信装置11Gは、時刻T404に無線通信装置12G宛にデータパケットd11G/1の送信を開始し、時刻T406でデータパケットd11G/1の送信を終了する。
無線通信装置12Gは、データパケットd11G/1の応答として、時刻T407でACKパケットの送信を決定すると、時間TAの間、干渉信号の検出を行う。
無線通信装置12Gは、干渉信号を検出することなく、時刻T407から時間TAが経過した時刻T408になると、無線通信装置11G宛にACKパケットa12Gの送信を開始し、時刻T409でACKパケットa12の送信を終了する。
<無線通信装置の構成>
図27は図25の無線通信装置11Gの装置構成図である。なお、無線通信装置12Gは無線通信装置11Gと同じ装置構成である。なお、本変形例において、上記の実施の形態及び上記の変形例と実質的に同じ機能を有する構成要素には同じ符号を付し、上記の実施の形態及び上記の変形例の説明が適用できるため、本変形例ではその説明を省略する。
無線通信装置11Gは、パケット生成部101fと、変調部301a、302a、303aと、スイッチ回路301b、302b、303bと、アンテナ301c、302c、303c、復調部301d、302d、303dと、干渉検出部108gと、干渉数検出部330gと、干渉情報管理部109gと、同時送信判定部110fと、送信タイミング制御部111と、送信パケット長制御部151eと、送信ストリーム数制御部351gとを備える。
干渉低減処理部112gは、干渉低減処理部112の処理に加え、自装置がパケットを送信するチャネルと同じチャネル(同一チャネル)の復号データのヘッダ内の宛先アドレス及びパケット長を干渉検出部108gへ出力するとともに、同一チャネルにて同時に受信しているストリームの数及びその受信電力レベルを干渉数検出部303gへ出力する。
干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスを基に受信信号が希望信号であるか干渉信号であるかを判断する。干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスでなければ受信信号が干渉信号であると判断する。そして、干渉検出部108gは、干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのヘッダ内のパケット長とを干渉数検出部330gへ出力する。また、干渉検出部108gは、干渉低減処理部112gから入力される宛先アドレスが自装置のアドレスであれば希望信号であると判断する。
干渉数検出部330gは、干渉低減処理部112gから入力されるストリームの数に基づいて、干渉信号として受信しているストリームの数(干渉信号数)を検出し、干渉検出部108gから入力される各情報とともに、検出した干渉信号数を干渉情報管理部109gへ出力する。
干渉情報管理部109gは、干渉検出部108gによって検出された干渉信号のチャネル情報とその受信電力レベルとそのパケット長とを記憶するとともに、干渉信号数を記憶する。
送信ストリーム数制御部351は、自身がデータ伝送することが可能なストリームの数(最大送信可能なストリーム数)から、干渉信号数(干渉信号として受信されているストリームの数の総数)を減算し、減算値を重畳するストリームの数に決定する。パケット生成部101fは、送信データを、決定された重畳するストリームの数に分割して、分割された夫々のデータをパケット化して後段へ出力する。
上記装置構成の本変形例は、検出された干渉信号に重畳されたストリームの数に基づいて、自身がデータ伝送することが可能な最大のストリームうち、いくつのストリームをデータ伝送に利用するかを制御する。
なお、本発明は上記の各実施の形態及び各変形例に限られるものではなく、本発明は、例えば、上記の各実施の形態及び各変形例を適宜組み合わせた内容などを含む。
また、本発明は、様々な分野に適用でき、例えば、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)による無線LANシステムの他、TDMA(Time Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、CDMA(Code Division Multiple Access)、SDMA(Space Division Multiple Access)などの様々なアクセス方式により無線通信システムに適用することができる。
また、以上に述べた全ての実施の形態及び全ての変形例の構成は、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、上述した各実施の形態及び各変形例の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
さらに、プロセッサやメモリ等を備えたハードウェア資源においてプロセッサがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられても良い。
本発明は、ランダムなタイミングで通信を行っていない無線通信装置から到来する干渉信号の抑えることができるため、CSMA(Carrier Sense Multiple Access)などのランダムアクセス方式の無線通信システムに利用することができる。
第1の実施の形態の無線通信システムのシステム構成図。 図1の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 図1の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図。 図1の無線通信装置間で送受信されるデータパケット及びACKパケットの構成を説明するための図。 第1の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 図5の干渉低減処理部の構成図。 第1の実施の形態の無線通信装置が行うパケットの送受信処理のフローを示すフローチャート。 図7のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第1の実施の形態の第1の変形例の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 第1の実施の形態の第1の変形例のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第1の実施の形態の第2の変形例の無線通信装置の装置構成図。 第2の実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 第2の実施の形態の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図。 第2の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 第2の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第2の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第2の実施の形態の変形例の無線通信装置の装置構成図。 第3の実施の形態の無線通信システムのシステム構成図。 図18の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 図18の無線通信システムの伝送シーケンスの他の例を示す図。 図18の無線通信システムの伝送シーケンスのさらに他の例を示す図。 第3の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 第3の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第3の実施の形態のパケット送信処理のフローを示すフローチャート。 第3の実施の形態の変形例の無線通信システムのシステム構成図。 図25の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 第3の実施の形態の無線通信装置の装置構成図。 従来の無線通信システムを説明するための図。 図28の無線通信システムの伝送シーケンスの一例を示す図。 (a)は同一チャネル干渉を示す模式図であり、(b)は隣接チャネル干渉を示す模式図。
符号の説明
11A、11B 無線通信装置
101 パケット生成部
102 変調部
103 スイッチ回路
104、106 アンテナ
105、107 復調部
108 干渉検出部
109 干渉情報管理部
110 同時送信判定部
111 送信タイミング制御部
112 干渉低減処理部

Claims (11)

  1. 干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置と無線により通信を行う送信装置において、
    干渉信号を検出する検出手段と、
    前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、
    前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、
    を備えることを特徴とする送信装置。
  2. 前記検出手段による干渉信号の検出結果に基づいて前記送信手段が継続して送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  3. 前記送信手段によるパケットの送信中の前記検出手段が検出する干渉信号の変化に基づいて前記送信手段にパケットを分割して当該パケットの送信を行わせる送信パケット長制御手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  4. 前記送信パケット長制御手段は、前記送信手段が前記パケットを継続して送信したならば当該パケットの送信が終了する時刻より前に新たな干渉信号が自装置に到来すると予測される場合に、前記送信手段に当該パケットの分割を行わせる
    ことを特徴とする請求項3記載の送信装置。
  5. 前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、分割して得られた分割パケットの少なくとも一方に、パケットが分割されたことを示す所定の情報を挿入することを特徴とする請求項3記載の送信装置。
  6. 前記送信手段は、パケットを分割して当該パケットの送信を行う場合に、パケットが分割されて送信されたことを示す通知情報を前記受信装置宛に送信する
    ことを特徴とする請求項3記載の送信装置。
  7. 前記検出手段により検出された干渉信号のヘッダ内のパケット長に基づいて前記送信手段が送信するパケットの長さを制御する送信パケット長制御手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  8. 前記送信タイミング制御手段は、前記検出手段により一の干渉波が検出されてから当該一の干渉波に関する前記所定の時間が経過するまでに他の干渉波が検出された場合に、当該他の干渉波が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる
    ことを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  9. 前記送信手段はパケットの送信を複数のストリームを重畳して行い、
    前記送信装置は、
    干渉信号の数を検出する干渉数検出手段と、
    前記干渉数検出手段により検出される干渉信号の数に基づいて前記送信手段が重畳するストリームの数を制御する送信ストリーム数制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  10. 送信装置が、干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置に対して、無線によりパケットを送信する無線通信システムにおいて、
    前記送信装置は、
    干渉信号を検出する検出手段と、
    前記受信装置宛にパケットを送信する送信手段と、
    前記検出手段により干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手段にパケットの送信を行わせる送信タイミング制御手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  11. 干渉信号を予め所定の時間受信することによって受信信号から当該干渉信号を低減して希望信号を取得する機能を備えた受信装置宛に無線によりパケットを送信する送信装置において行われる送信方法において、
    干渉信号を検出する検出手順と、
    前記受信装置宛にパケットを送信する送信手順と、
    前記検出手順において干渉信号が検出される場合に、当該干渉信号が検出されてから前記所定の時間が経過した後に前記送信手順においてパケットの送信が行われるように送信タイミングを制御する送信タイミング制御手順と、
    を有することを特徴とする送信方法。
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