JPWO2007080780A1 - 通信システム及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

第1中継装置200は、第1帯域割当要求を受け取り、その後に、第2帯域割当要求を受け取った場合、第1帯域割当要求のフロー情報が第2帯域割当要求のフロー情報より優先するものであれば、第1中継装置200は第2帯域割当要求に基づき帯域の予約を行わない。第2中継装置200は、第2帯域割当要求を受け取り、その後に、第1帯域割当要求を受け取った場合、第1帯域割当要求のフロー情報が第2帯域割当要求のフロー情報より優先するものであれば、第2中継装置300は第1帯域割当要求に基づき帯域の予約を行う。

Description

本発明は、有線回線や無線回線のネットワークを介して接続されたデータ送信端末及びデータ受信端末との間でデータを送受信する通信システムに関し、データ伝送時の伝送品質を保証するためのQoS(Quality of Service)設定の技術に関する。
ネットワーク上で、送信元の装置から送信先の装置までの通信経路の帯域を予約し、通信品質を確保するプロトコルとして、RSVP(Resource reSerVation Protocol)が知られている。
RSVPでは、データを送信する側の端末(データ送信端末)はデータを受信する側の端末(データ受信端末)へ向けてPATHメッセージを送信する。PATHメッセージは、データ送信端末がデータ受信端末から要求されたデータを当該データ受信端末に対して送信するときに当該データが通らなければならないパスを予約するために、データ送信端末が出力するメッセージである。このPATHメッセージには、帯域幅の要件、トラフィックの特性、及びアドレス情報(データ送信端末のIPアドレス、データ受信端末のIPアドレスなど)が格納される。
データ送信端末がデータ受信端末に向けて送信したPATHメッセージは、ルータなどの中継装置で順次帯域幅の要件が書き替えられながら、中継装置のIPアドレスが書き込まれていく。
PATHメッセージを受信したデータ受信端末は、RESVメッセージをデータ送信端末へ向けて送信する。RESVメッセージは、データ送信端末がデータ受信端末から要求されたデータを当該データ受信端末に対して送信するときに当該データが通らなければならないパスの帯域幅を予約するために、データ受信端末が出力するメッセージである。このRESVメッセージには、実際に予約する帯域幅、要求するサービスレベル、及びアドレス情報(データ送信端末のIPアドレスなど)が格納される。
データ受信端末がデータ送信端末に向けて送信したRESVメッセージは、PATHメッセージがたどったパスを逆方向にたどってデータ送信端末に返信される。RESVメッセージを中継したルータなどの中継装置はRESVメッセージに格納された帯域幅の予約を行う。
RSVPでは、データ送信端末からデータ受信端末に対してPATHメッセージを送信し、PATHメッセージを受信したデータ受信端末は応答としてRESVメッセージをデータ送信端末に対して送信する。このように、RSVPでは、実際の帯域予約はRESVメッセージを送信するデータ受信端末が行うことになっており、データ受信端末側の要求品質を反映させる、マルチキャスト通信に適している。
RFC2205 Resource reservation Protocol(RSVP)
ところで、近年、ネットワーク機能を有したハードディスクレコーダは、データ送信端末としてデータ受信端末に対して映像ストリームを送出する機能を有するとともに、データ受信端末として他のデータ送信端末からの映像ストリームを受信する機能を有する。
データ送信端末からデータ受信端末へ送出する映像ストリームのデータレートはデータ送信端末側が把握しており、データレートを可変することが可能か否かもデータ送信端末装置側が把握している。このため、帯域予約は、データ受信端末側からするよりもデータ送信端末側から行うことが望ましい場合もある。
そこで、データ送信端末及びデータ受信端末の双方から帯域予約を行うことができるようにする。この場合の動作シーケンスについて図13を参照して説明する。図13はデータ送信端末が帯域予約を行う場合のシーケンス図である。
データ送信端末4000は、要求する帯域b1を含む帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1001)、生成した帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ出力する(ステップS1002)。第2中継装置3000は帯域割当要求パケットに含まれる帯域b1の予約を行い(ステップS1003)、帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ転送する(ステップS1004)。
第1中継装置2000は帯域割当要求パケットに含まれる帯域b1の予約を行い(ステップS1005)、帯域割当要求パケットをデータ受信端末1000へ転送する(ステップS1006)。
帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b1の予約が行われたことを特定する(ステップS1007)。そして、帯域割当要求パケットの応答としての帯域割当応答パケットが、データ受信端末1000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000からデータ送信端末4000へ転送される(ステップS1008、S1009、S1010)。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b1が予約されたことを把握する(ステップS1011)。以降、データ送信端末4000は、帯域b1で、データ受信端末1000に対して、映像ストリームなどのデータ送信を行う。
ところが、データ送信端末4000とデータ受信端末1000との双方が帯域予約を行えるようにし、データ送信端末4000とデータ受信端末1000との双方が帯域予約の解除を行えるようにすると、例えば、以下のような問題が生じる。なお、データ送信端末4000とデータ受信端末1000との間に第1中継装置2000及び第2中継装置3000とがあるとして記載する。
第1の問題として、データ送信端末4000とデータ受信端末1000とがほぼ同じタイミングで互いに異なる帯域の帯域予約を行ったとすると、第1中継装置2000が最終的に割り当てる帯域と第2中継装置3000が最終的に割り当てる帯域とが異なった帯域になる。
第2の問題として、データ送信端末4000が帯域割当要求を行い、これとほぼ同じタイミングでデータ受信端末1000が帯域解除要求を行ったとすると、最終的に、第1中継装置2000及び第2中継装置3000の一方は帯域の解除を行うが、他方は帯域を予約した状態になる。
第1の問題について図14を参照して説明する。図14はデータ送信端末及びデータ受信端末が互いに帯域の異なる帯域予約を行った場合のシーケンス図である。
データ受信端末1000は、要求する帯域r1を含む第1帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1101)、生成した第1帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ出力する(ステップS1102)。第1中継装置2000は、第1帯域割当要求パケットに含まれる帯域r1の予約を行い(ステップS1103)、第1帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1104)。
一方、データ送信端末4000は、帯域s1を含む第2帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1105)、生成した第2帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1106)。第2中継装置3000は、第2帯域割当要求パケットに含まれる帯域s1の予約を行い(ステップS1107)、第2帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ転送する(ステップS1108)。
第2中継装置3000は、第2帯域割当要求に基づく帯域s1の予約を行った後、第1中継装置2000から受信した第1帯域割当要求パケットに含まれる帯域r1の予約を行い(ステップS1109)、第1帯域割当要求パケットをデータ送信端末4000へ転送する(ステップS1110)。
第1帯域割当要求パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域r1が予約されたことを把握する(ステップS1111)。
第1中継装置2000は、第1帯域割当要求パケットに基づく帯域r1の予約を行った後、第2中継装置3000から受信した第2帯域割当要求パケットに含まれる帯域s1の予約を行い(ステップS1112)、第2帯域割当要求パケットをデータ受信端末1000へ転送する(ステップS1113)。
第2帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域s1が予約されたことを把握する(ステップS1114)。
第1帯域割当要求パケットの応答としての第1帯域割当応答パケットが、データ送信端末4000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000からデータ受信端末1000へ転送される(ステップS1115、S1116、S1117)。
第1帯域割当応答パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域r1が予約されたことを把握する(ステップS1118)。
データ受信端末1000は、第2帯域割当要求パケットの応答としての第2帯域割当応答パケットが、データ受信端末1000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000からデータ送信端末4000へ転送される(ステップS1119、S1120、S1121)。
第2帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域s1が予約されたことを把握する(ステップS1122)。
このように、第1中継装置2000で割り当てた帯域幅と第2中継装置で割り当てた帯域幅が互いに異なる。
第2の問題について図15を参照して説明する。図15はデータ受信端末が帯域解除を要求し、データ送信端末が帯域予約を行った場合のシーケンス図である。
データ受信端末1000は、帯域解除要求パケットを生成し(ステップS1201)、生成した帯域解除要求パケットを第1中継装置2000へ出力する(ステップS1202)。第1中継装置2000は、帯域解除要求パケットに基づき帯域b5の予約を解除し(ステップS1203)、帯域解除要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1204)。
一方、データ送信端末4000は、要求する帯域b5を含む帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1205)、生成した帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1206)。第2中継装置3000は、帯域割当要求パケットに含まれる帯域b5の予約を行い(ステップS1207)、帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ転送する(ステップS1208)。
第2中継装置3000は、帯域割当要求に基づく帯域b5の予約を行った後、第1中継装置2000から受信した帯域解除要求パケットに基づき帯域b5の予約を解除し(ステップS1209)、帯域解除要求パケットをデータ送信端末4000へ転送する(ステップS1210)。
帯域解除要求パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5の予約が解除されたことを把握する(ステップS1211)。
第1中継装置2000は、帯域解除要求パケットに基づく帯域b5の予約を解除した後、第2中継装置3000から受信した帯域割当要求パケットに含まれる帯域b5の予約を行い(ステップS1212)、帯域割当要求パケットをデータ受信端末1000へ転送する(ステップS1213)。
帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5が予約されたことを把握する(ステップS1214)。
帯域解除要求パケットの応答としての帯域解除応答パケットが、データ送信端末4000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000からデータ受信端末1000へ転送される(ステップS1215、S1216、S1217)。
帯域解除応答パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5の予約が解除されたことを把握する(ステップS1218)。
帯域割当要求パケットの応答としての帯域割当応答パケットが、データ受信端末1000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000からデータ送信端末4000へ転送される(ステップS1219、S1220、S1221)。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5が予約されたことを把握する(ステップS1222)。
このように、第1中継装置2000では帯域b5の予約が行われ、第2中継装置では帯域b5の予約が解除された状態になる。
そこで、本発明は、データ送信端末とデータ受信端末との双方がネットワーク資源の確保に関する処理の要求を行える場合であっても、データ装置端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定に不整合が生じることを防止することが可能な通信システム及びその方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の通信システムは、データ送信端末、データ受信端末、前記データ送信端末と前記データ受信端末との間のデータ通信を中継する少なくとも1つの中継装置を備える通信システムにおいて、前記データ送信端末は、自端末と前記データ受信端末間のデータ通信に用いられるパスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を要求するための要求信号を伝送路へ送出する第1要求送出手段を備え、前記データ受信端末は、自装置と前記データ送信端末間のデータ通信に用いられるパスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を要求するための要求信号を伝送路へ送出する第2要求送出手段を備え、前記中継装置は、前記データ送信端末及び前記データ受信端末の何れかから新たな要求信号を受信すると、当該新たな要求信号が新たな要求信号に基づくネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するためのこれまでに受信された要求信号に対して満たすべき条件を満足するかを判定する判定手段と、前記判定手段により前記新たな要求信号が前記条件を満たすと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を抑止する抑止手段と、前記判定手段により前記新たな要求信号が前記条件を満たさないと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を実行する実行手段と、を備える。
本発明の通信方法は、データ送信端末、データ受信端末、前記データ送信端末と前記データ受信端末との間のデータ通信を中継する少なくとも1つの中継装置を備える通信システムにおいて行われる通信方法おいて、前記中継装置は、前記データ送信端末及び前記データ受信端末の何れかから新たな要求信号を受信する受信手順と、前記受信手順により受信される新たな要求信号がネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するためのこれまでに受信された要求信号に対して満たすべき条件を満足するかを判定する判定手順と、前記判定手順により前記新たな要求信号が前記条件を満たすと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を抑止する抑止手順と、前記判定手順により前記新たな要求信号が前記条件を満たさないと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を実行する実行手順と、を有する。
ただし、ネットワーク資源の確保に関する処理として、例えば、要求された帯域を予約する処理、確保された帯域の予約を解除する処理などがある。
上記の通信システム及び通信方法によれば、中継装置は新たな要求信号が上記の条件を満たすかを判断し、新たな要求信号が上記の条件を満たすと判定された場合には新たな要求信号に基づくネットワークの資源の確保に関する処理の実行を行わず、満たさないと判定された場合には新たな要求信号に基づくネットワーク資源の確保に関する処理の実行を行う。このため、データ送信端末とデータ受信端末が異なるネットワーク資源の確保に関する処理を要求しても、中継装置が双方の要求信号に基づくネットワーク資源の確保に関する処理を実行することを防ぐことができる。この結果、上記の通信システム及び通信方法は、データ装置端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定に不整合が生じることを回避することができる。
上記の通信システムにおいて、前記条件は、ネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するための要求信号のフローの方向の関係を定めた条件であってよい。
これによれば、新たな要求信号のデータフローをこれまでに受信した要求信号のデータフローとの関係を調べるだけで足りるので、簡単且つ確実に、データ送信端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定の不整合の発生を防止することができる。
上記の通信システムにおいて、前記データ送信端末は、自端末が送出する要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定する第1フロー設定手段をさらに有し、前記データ受信端末は、自端末が送出する要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定する第2フロー設定手段をさらに有し、前記中継装置の前記判定手段は、前記新たな要求信号に設定されたフロー情報に基づき当該新たな要求信号が前記条件を満足するかを判定するようにしてもよい。
これによれば、データ送信端末及びデータ受信端末は夫々要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定するため、中継装置は簡単且つ確実に要求信号のフロー方向を特定することができる。
上記の通信システムにおいて、前記要求信号は要求する帯域を含み、前記条件は、新たな要求信号により要求される帯域とこれまでに受信した要求信号により要求された帯域との大小関係を定めた条件であってもよい。
これによれば、新たな要求信号が要求する帯域幅とこれまでに受信した要求信号が要求する帯域幅との関係を調べるだけで足りるので、簡単且つ確実に、データ送信端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定の不整合の発生を防止することができる。
上記の通信システムにおいて、前記条件は、帯域の解除を要求する要求信号である帯域解除要求信号が帯域の確保を要求する要求信号である帯域割当要求信号より優先すると定めた条件であってもよい。
これによれば、データ送信端末及びデータ受信端末の一方が帯域解除要求を行い、他方が帯域割当要求を行った場合、帯域解除要求が優先されるため、データ送信端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置の全てが解除を要求された帯域を解除することになる。この結果、データ送信端末とデータ受信端末とのパス上に存在する中継装置の一部が帯域を解除し、残りの中継装置が帯域を確保したままの状態になることを防止することができる。
本発明の実施の形態の通信システムのシステム構成図。 本発明のデータ送信端末及びデータ受信端末の装置構成図である。 図2のフロー情報記憶部の記憶内容を示す図。 本発明の中継装置の装置構成図。 図4の割当帯域記憶部の記憶内容を示す図。 図4のパス設定部が内部に有するパス情報記憶部の記憶内容を示す図。 図2の送受信端末(データ送信端末及びデータ受信端末)の処理フローを示すフローチャート。 図4の中継装置の処理フローを示すフローチャート。 本発明の実施の形態の通信システムのフロー情報取得処理、及びパス設定処理の流れを示す動作シーケンス。 本発明の実施の形態の通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンス。 本発明の実施の形態の通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンス。 本発明の実施の形態の通信システムの帯域予約及び帯域解除処理の流れを示す動作シーケンス。 従来の通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンス。 従来の通信システムの問題点を説明するための動作シーケンス。 従来の通信システムの問題点を説明するための動作シーケンス。
符号の説明
10 送受信端末
11 要求生成部
12 フロー情報記憶部
13 ポート番号設定部
14 IPアドレス設定部
15 フロー情報設定部
16 パケット生成部
17 データ処理部
18 プロトコル処理部
19 通信部
50 中継装置
51 有線通信部
52 無線通信部
53 要求パケット検出部
54 割当帯域記憶部
55 処理済要求判別部
56 要求種別判別部
57 ポート番号取出部
58 IPアドレス取出部
59 フロー情報取出部
60 帯域割当解除制御部
61 処理結果付加部
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
≪通信システムの構成≫
本発明の実施の形態の通信システムの構成について図1を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態の通信システムのシステム構成図である。
図1に一構成例を示す通信システム1では、ネットワーク対応テレビ2とネットワーク対応レコーダ3とが無線アクセスポイント4,5を介して接続されている。
ネットワーク対応テレビ2と無線アクセスポイント4とは無線接続され、ネットワーク対応レコーダ3と無線アクセスポイント5とは無線接続されている。無線アクセスポイント4と無線アクセスポイント5とは有線接続されている。
なお、ネットワーク対応テレビ2は、データ送信端末として機能するとともに、データ受信端末として機能する。また、ネットワーク対応レコーダ3は、データ送信端末として機能するとともに、データ受信端末として機能する。
無線アクセスポイント4,5は中継装置として機能し、無線アクセスポイント4,5間にはルータやブリッジなどの中継装置が配置されている場合もある。
通信システム1はEnd to End間のQoS設定を行うものである。なお、本実施の形態では、無線接続区間での帯域予約を行い、有線接続区間では有線の帯域が大きいことから帯域予約を行わないとする。図1の場合、ネットワーク対応テレビ2と無線アクセスポイント4間、ネットワーク対応レコーダ3と無線アクセスポイント5間では帯域予約を行うが、無線アクセスポイント4,5間では帯域予約を行わない。
帯域の予約では、後述するコネクション単位で、データ送信端末からデータ受信端末への帯域予約のための帯域割当要求より、データ受信端末からデータ送信端末への帯域割当要求を優先させる。この条件の下、データ送信端末とデータ受信端末間のデータ通信に用いられるパスに対する帯域の予約に関する処理が実行される。
また、帯域の予約及び帯域の解除が同じコネクションにあった場合には、帯域予約のための帯域割当要求より帯域の予約解除のための帯域解除要求を優先させる。この条件の下、データ送信端末とデータ受信端末間のデータ通信に用いられるパスに対する帯域予約及び帯域の予約解除に関する処理が実行される。このように、帯域の予約解除を帯域予約より優先することにより、例えば動作を停止した端末に関連したコネクションに帯域が予約されたままの状態を防ぐことができる。
本実施の形態では、いわゆるTCPコネクションやいわゆるUDPコネクションの単位で帯域の割り当てを行う。ここで、TCPコネクションとは、端末のIPアドレス及びポート番号と通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号との対で特定される送受信端末間のパスのことである。また、UDPコネクションとは、端末のIPアドレス及びポート番号と通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号との対で特定される送受信端末間のパスのことである。
なお、コネクション(TCPコネクション、UDPコネクション)の各々は、1つのデータ送信端末と1つのデータ受信端末との間で張られる。このため、データ送信端末及びデータ受信端末の何れか一方のIPアドレスとポート番号とが分かれば、コネクションの特定を行うことができる。
≪データ送信端末、データ受信端末の構成≫
本実施の形態のデータ送信端末及びデータ受信端末の装置構成について図2を参照しつつ説明する。図2はデータ送信端末及びデータ受信端末の装置構成図である。ただし、本発明に関連する部分はデータ送信端末及びデータ受信端末の双方で共通であるため、送受信端末として説明する。なお、図1のネットワーク対応テレビ2とネットワーク対応レコーダ3とが送受信端末に対応する。
送受信端末10は、要求生成部11と、フロー情報記憶部12と、ポート番号設定部13と、IPアドレス設定部14と、フロー情報設定部15と、パケット生成部16と、データ処理部17と、プロトコル処理部18と、通信部19とを備える。
要求生成部11は、帯域割当要求及び帯域解除要求を生成し、生成した帯域割当要求及び帯域解除要求をパケット生成部16へ出力する。ただし、帯域割当要求は、割り当てを要求する帯域を含む帯域の割り当てを要求するためのものである。また、帯域解除要求は、帯域の解除を要求するためのものである。
フロー情報記憶部12は、コネクション(UDPコネクション、TCPコネクション)単位で、フロー情報及び帯域又は帯域の解除を記憶するものであり、その一例について図3を参照しつつ説明する。図3はフロー情報記憶部12の記憶内容を示す図である。
フロー情報記憶部12には、コネクションを識別するために、自装置のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手のIPアドレス及びポート番号が対応付けて記憶されている。
そして、フロー情報記憶部12には、コネクション単位で、フロー情報及び帯域又は帯域の解除がコネクションを識別するための情報に対応付けて記憶されている。
ここで、フロー情報の“上り”は自端末がデータを受信する側の端末であることを示し、“下り”は自端末がデータを送信する側の端末であることを示している。
また、帯域には、割り当てられた帯域又は解除が格納され、“解除”は帯域が解除されたことを示す。
なお、フロー情報記憶部12が自端末のIPアドレスを記憶しないように構成してもよい。
ポート番号設定部13は、帯域割当要求や帯域解除要求を行うアプリケーションソフトのポート番号をパケット生成部16及びフロー情報設定部15へ出力する。
IPアドレス設定部14は、自端末のIPアドレスを予め格納しており、格納しているIPアドレスをパケット生成部16へ出力する。
フロー情報設定部15は、フロー情報記憶部12の自端末のポート番号がポート番号設定部13から入力されるポート番号に一致するフロー情報記憶部12のレコードから、フロー情報を取り出し、取り出したフロー情報をパケット生成部16へ出力する。
パケット生成部16は、要求生成部11から入力される帯域割当要求に、ポート番号設定部13から入力されるポート番号、IPアドレス設定部14から入力されるIPアドレス、及びフロー情報設定部15から入力されるフロー情報を付加して、帯域割当要求パケットを生成し、生成した帯域割当要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する。
また、パケット生成部16は、要求生成部11から入力される帯域解除要求に、ポート番号設定部13から入力されるポート番号、IPアドレス設定部14から入力されるIPアドレス、及びフロー情報設定部15から入力されるフロー情報を付加して、帯域解除要求パケットを生成し、生成した帯域解除要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する。
データ処理部17は、送受信したデータを処理するものであって、要求応答処理部17a、フロー情報取得部17b、及びパス設定要求部17cとして機能する。
要求応答処理部17aは、帯域割当要求や帯域割当応答に対する処理を行う。
フロー情報取得部17bは、自端末のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手のIPアドレス及びポート番号に対応するフロー情報を取得する。そして、フロー情報取得部17bは、フロー情報記憶部12に、自端末のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手のIPアドレス及びポート番号に対応付けて取得したフロー情報を格納する。
パス設定要求部17cは、自端末と通信相手の端末間でデータなどが伝送するパスを設定するためのパス設定要求パケットを生成し、生成したパス設定要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する。このパス設定要求を受信した中継装置は、データなどを転送する他の中継装置や端末の設定を行う。
プロトコル処理部18は所定のプロトコル処理を行う。なお、プロトコル処理部18が行うプロトコル処理は本発明と直接関係しないため説明を省略する。
通信部19は、例えば中継装置に無線接続するためのものである。
≪中継装置の構成≫
本実施の形態の中継装置の装置構成について図4を参照しつつ説明する。図4は中継装置の装置構成図である。なお、図1の無線アクセスポイント4,5が中継装置に対応する。
中継装置50は、有線通信部51と、無線通信部52と、要求パケット検出部53と、割当帯域記憶部54と、処理済要求判別部55と、要求種別判別部56と、ポート番号取出部57と、IPアドレス取出部58と、フロー情報取出部59と、帯域割当解除制御部60と、処理結果付加部61と、パス設定部62とを備える。
有線通信部51は例えば中継装置に有線接続するためのものであり、無線通信部52は例えば送受信端末を自装置に無線接続するためのものである。
要求パケット検出部53は、有線通信部51から入力されるパケットや無線通信部52から入力されるパケットから帯域割当要求パケットや帯域解除要求パケットを検出する。要求パケット検出部53は、検出した帯域割当要求パケットや帯域解除要求パケットを処理済要求判別部55、要求種別判別部56、ポート番号取出部57、IPアドレス取出部58、フロー情報取出部59、及び処理結果付加部61の夫々へ出力する。
要求パケット検出部53は、有線通信部51から入力されるパケットや無線通信部52から入力されるパケットからパス設定要求パケットを検出し、検出したパス設定要求パケットをパス設定部62へ出力する。
割当帯域記憶部54は、コネクション(UDPコネクション、TCPコネクション)単位で、要求フロー情報及び帯域又は帯域の解除を記憶するものであり、その一例について図5を参照しつつ説明する。図5は割当帯域記憶部54の記憶内容を示す図である。
割当帯域記憶部54には、コネクションを識別するために、第1の端末のIPアドレス及びポート番号並びに第2の端末のIPアドレス及びポート番号が対応付けて記憶されている。
そして、割当帯域記憶部54には、コネクション単位で、要求フロー情報及び帯域又は帯域の解除がコネクションを識別するための情報に対応付けて記憶されている。
要求フロー情報には、コネクションに対して帯域の予約を行う元になった帯域割当要求又はコネクションに予約した帯域を解除する元になった帯域解除要求に付加されたフロー情報が格納される。
ここで、要求フロー情報の“上り”はデータを受信する側の端末によって送信された帯域割当要求又は帯域解除要求に基づく処理により帯域の割当又は解除が行われたことを示す。また、要求フロー情報の“下り”はデータを送信する側の端末によって送信された帯域割当要求又は帯域解除要求に基づく処理により帯域の割当又は解除が行われたことを示す。
また、帯域は無線通信部52に割り当てられた帯域を示しており、無線通信部53は帯域割当記憶部54の帯域に格納された帯域を用いてデータ伝送を行う。なお、帯域の“解除”は帯域が解除されたことを示す。
処理済要求判別部55は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)に処理済情報が付加されているかを判別し、判別結果を帯域割当解除制御部60へ出力する。処理済情報は、前方の中継装置において当該要求パケットで帯域の予約などが行われなかったことを示すための情報である。処理済情報が付加された要求パケットに基づく帯域の予約などのための処理が、中継装置、データ送信端末、データ受信端末では行われない。
要求種別判別部56は、要求パケット検出部53から入力される要求パケットが帯域割当要求パケットであるか帯域解除要求パケットであるかを判別し、判別結果を帯域割当解除制御部60へ出力する。
ポート番号取出部57は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)から、要求パケットに付加されたポート番号を取り出し、取り出したポート番号を帯域割当解除制御部60へ出力する。
IPアドレス取出部58は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)から、要求パケットに付加されたIPアドレスを取り出し、取り出したIPアドレスを帯域割当解除制御部60へ出力する。
フロー情報取出部59は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)から、要求パケットに付加されたフロー情報を取り出し、取り出した情報を帯域割当解除制御部60へ出力する。
帯域割当解除制御部60には、条件「帯域予約ではフロー情報“下り”よりフロー情報“上り”が優先する。」及び条件「帯域予約より帯域解除が優先する。」が予め設定されている。
帯域割当解除制御部60は、処理済要求判別部55、要求種別判別部56、ポート番号取出部57、IPアドレス取出部58、及びフロー情報取出部59から入力される各情報に基づいて帯域の予約や帯域の解除を行い、割当帯域記憶部54の記憶内容を更新する。なお、帯域割当解除制御部60が行う処理の詳細は図8を参照して後述する。
処理結果付加部61は、帯域割当解除制御部60から入力される情報に基づいて、パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)に処理済情報を付加し、パケット検出部53へ返す。パケット検出部53は、要求パケットが有線通信部51から入力されていた場合には、返された要求パケットを無線通信部52へ出力し、要求パケットが無線通信部52から入力されていた場合には、返された要求パケットを有線通信部51へ出力する。
パス設定部62は、パス情報記憶部を内部に有し、その一例について図6を参照しつつ説明する。図6はパス情報記憶部の記憶内容を示す図である。
パス情報記憶部には、コネクション(TCPコネクション、UDPコネクション)を識別するために、第1の端末のIPアドレス及びポート番号並びに第2の端末のIPアドレス及びポート番号が対応付けて記憶されている。
そして、割当帯域記憶部54には、コネクション単位で、自装置の前後の中継装置又は端末(データ送信端末、データ受信端末)のIPアドレスが、第1中継IPアドレス及び第2中継IPアドレスに格納されている。
パス設定部62は、パス設定要求パケットを送ってきた中継装置又は端末のIPアドレスをパス情報記憶部の第1中継IPアドレスに格納する。また、パス設定部62は、パス設定要求パケットの宛て先から、例えば不図示のルーティングテーブルを利用して、パス設定要求パケットを転送する中継装置又は端末を決定し、決定した中継装置又は端末のIPアドレスをパス情報記憶部の第2中継IPアドレスに格納する。
≪データ送信端末、データ受信端末の動作≫
図2を用いて装置構成を説明したデータ送信端末及びデータ受信端末の処理について図7を参照しつつ説明する。図7はデータ送信端末及びデータ受信端末の処理フローを示すフローチャートである。なお、図7は帯域割当要求及び帯域解除要求に関連するデータ送信端末及びデータ受信端末の処理を示しおり、当該処理はデータ送信端末及びデータ受信端末で実質的に同じである。
パケット生成部16は要求生成部11から要求(帯域割当要求、帯域解除要求)が入力されたかを判定する(ステップS101)。要求が入力されていれば(S101:YES)、ステップS102の処理が行われ、要求が入力されていなければ(S101:NO)、ステップS107の処理が行われる。
ポート番号設定部13は、要求を行うアプリケーションソフトのポート番号をパケット生成部16へ出力する(ステップS102)。IPアドレス設定部14は自端末のIPアドレスをパケット生成部16へ出力する(ステップS103)。フロー情報設定部15はフロー情報記憶部12の自端末のポート番号がポート番号設定部13から入力されるポート番号に一致するレコードから、フロー情報を取り出し、取り出したフロー情報をパケット生成部16へ出力する(ステップS104)。パケット生成部16は、要求生成部11から入力される要求にポート番号、IPアドレス、及びフロー情報を付加して、要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を生成し、生成した要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS105)。そして、要求パケットは、プロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19から出力される(ステップS106)。そして、ステップS101の処理が行われる。
データ処理部17の要求応答処理部17aは、通信部19及びプロトコル処理部18を介して入力されるデータを基に、相手端末からの要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を受信したか否かを判定する(ステップS107)。要求パケットが受信されていれば(S107:YES)、ステップS108の処理が行われ、要求パケットが受信されていなければ(S107:NO)、ステップS114の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、さらに、要求パケットに処理済情報が付加されているかを判定し(ステップS108)、処理済情報が付加されていれば(S108:YES)、ステップS112の処理が行われ、処理済情報が付加されていなければ(S108:NO)、ステップS109の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、要求パケットに基づく処理を行う(ステップS109)。
具体的には、要求パケットが帯域割当要求パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、帯域割当要求パケットに含まれる帯域に書き替える。なお、データ通信は、以降、書き替えられた帯域で行われる。
要求パケットが帯域解除要求パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、解除に書き替える。
要求応答処理部17aは、要求パケットに対する応答として、要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む応答パケット(帯域割当応答パケット、帯域解除応答パケット)を生成し、生成した応答パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS110)。そして、応答パケットは、プロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19から出力される(ステップS111)。そして、ステップS101の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、要求パケットに対する応答として、要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む応答パケット(帯域割当応答パケット、帯域解除応答パケット)を生成し、当該応答パケットに処理済情報を付加する。要求応答処理部17aは、処理済情報が付加された応答パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS112)。そして、処理済情報が付加された応答パケットは、プロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19から出力される(ステップS113)。そして、ステップS101の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、通信部10及びプロトコル処理部18を介して入力されるデータを基に、相手端末からの応答パケット(帯域割当応答パケット、帯域解除応答パケット)を受信したか否かを判定する(ステップ114)。応答パケットが受信されていれば(S114:YES)、ステップS115の処理が行われ、応答パケットが受信されていなければ(S114:NO)、ステップS101の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、さらに、応答パケットに処理済情報が付加されているかを判定し(ステップS115)、処理済情報が付加されていれば(S115:YES)、ステップS101の処理が行われ、処理済情報が付加されていなければ(S115:NO)、ステップS116の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、応答パケットに基づく処理を行い(ステップS116)、ステップS101の処理が行われる。
具体的には、応答パケットが帯域割当応答パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当応答パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、帯域割当応答パケットに含まれている帯域に書き替える。なお、データ通信は、以降、書き替えられた帯域で行われる。
要求パケットが帯域解除応答パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除応答パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、解除に書き替える。
≪中継装置の動作≫
図4を用いて装置構成を説明した中継装置の処理について図8を参照しつつ説明する。図8は中継装置の処理フローを示すフローチャートである。なお、図8は帯域割当要求パケット及び帯域解除要求パケットに関連する中継装置の処理を示す。
要求パケット検出部60は、要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を検出する。要求種別判別部56は、要求パケットの種別(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を判別する。帯域割当解除制御部60は、要求種別判別部56から入力される判別結果を基に、検出された要求パケットが帯域割当要求パケットであるかを判定する(ステップS151)。
帯域割当要求パケットであれば(S151:YES)、ステップS152の処理が行われる。
処理済要求判別部55は、要求パケットに処理済情報が付加されているかを判別する。帯域割当解除制御部60は、処理済要求判別部55から入力される判別結果を基に、検出された要求パケットに処理済情報が付加されているかを判定する(ステップS152)。処理済情報が付加されていれば(S152:YES)、帯域割当要求パケットに基づく帯域の予約などを行わずに、帯域割当要求パケットが転送される(ステップS158)。
処理済情報が付加されていなければ(S152:NO)、ポート番号取出部57は検出された帯域割当要求パケットに含まれているポート番号を取り出し、IPアドレス取出部58は検出された帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレスを取り出す。帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54において、割当帯域記憶部54の第1の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコード、割当帯域記憶部54の第2の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコードを検索する。帯域割当解除制御部60は、検索されたレコードに値(帯域、解除)が有るかを判定する(ステップS153)。
値がなければ(S153:NO)、これまでに帯域の予約も帯域の解除もされていないコネクションに関するものなので、ステップS156の処理が行われる。
帯域割当解除制御部60は、ステップS153で検索されたレコードの要求フロー情報に、検出された帯域割当要求パケットに含まれているフロー情報を書きこむとともに、当該レコードの帯域に検出された帯域割当要求パケットに含まれている帯域を書き込む(ステップS156)。そして、帯域割当要求パケットが転送される(ステップS158)。
値があれば(S153:YES)、帯域割当解除制御部60は、検索されたレコードの帯域が“解除”であるかを判定する(ステップS154)。
“解除”であれば(S154:YES)、帯域解除要求が帯域割当要求より優先なので検出された帯域割当要求パケットに基づく帯域の予約を行う処理を行わずに、帯域割当解除制御部60は処理結果付加部61に帯域割当要求パケットに処理済情報を付加させ(ステップS157)、処理結果付加部61によって処理済情報が付加された帯域要求割当パケットが転送される(ステップS158)。なお、帯域割当要求より前に帯域解除要求があったことが、当該帯域割当要求に基づく帯域の予約の実行を抑止する条件になっている。
“解除”でなければ(S154:NO)、ステップS155の処理が行われる。
フロー情報取出部59は検出された帯域割当要求パケットに含まれているフロー情報を取り出す。帯域割当解除制御部60は、取り出されたフロー情報がステップS153で検索されたレコードの要求フロー情報より優先するフロー情報であるかを判定する(ステップS155)。なお、フロー情報が“下り”で要求フロー情報が“上り”である場合にだけ、フロー情報が要求フロー情報より優先しないフロー情報であると判定する。つまり、フロー情報が“下り”である今回の帯域割当要求より前にフロー情報が“上り”である帯域割当要求があったことが、今回の帯域割当要求に基づく帯域の予約の実行を抑止する条件になっている。
優先するフロー情報でなければ(S155:NO)、検出された帯域割当要求パケットに基づく帯域の予約を行う処理を行わずに、帯域割当解除制御部60は処理結果付加部61に帯域割当要求パケットに処理済情報を付加させ(ステップS157)、処理結果付加部61によって処理済情報が付加された帯域要求割当パケットが転送される(ステップS158)。
優先するフロー情報であれば(S155:YES)、帯域割当解除制御部60は、ステップS153で検索されたレコードの要求フロー情報に、検出された帯域割当要求パケットに含まれているフロー情報を書きこむとともに、当該レコードの帯域に検出された帯域割当要求パケットに含まれている帯域を書き込む(ステップS156)。そして、帯域要求割当パケットが転送される(ステップS158)。
帯域割当要求パケットでなければ(S151:NO)、帯域割当解除制御部60は、要求種別判別部56から入力される判別結果を基に、検出された要求パケットが帯域解除要求パケットであるかを判定する(ステップS159)。帯域解除要求パケットでなければ(S159:NO)、ステップS151の処理が行われる。帯域解除要求パケットであれば(S159:YES)、ステップS160の処理が行われる。
ポート番号取出部57は検出された帯域解除要求パケットに含まれているポート番号を取り出し、IPアドレス取出部58は検出された帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレスを取り出す。帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54において、割当帯域記憶部54の第1の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコード、割当帯域記憶部54の第2の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコードを検索する(ステップS160)。
帯域割当解除制御部60は、ステップS160で検索されたレコードの要求フロー情報に、検出された帯域解除要求パケットに含まれているフロー情報を書きこむとともに、当該レコードの帯域に“解除”を書き込む(ステップS161)。そして、帯域解除要求パケットが転送される(ステップS162)。
≪フロー情報取得処理、パス設定処理≫
データ送信端末及びデータ受信端末のフロー情報取得処理、並びに第1中継装置及び第2中継装置のパス設定処理について図9を参照しつつ説明する。図9は、データ送信端末及びデータ受信端末のフロー情報取得処理、並びに第1中継装置及び第2中継装置のパス設定処理の流れを示す動作シーケンスである。なお、データ受信端末100及びデータ送信端末400が夫々図1のネットワーク対応テレビ2及びネットワーク対応レコーダ3に対応する。また、第1中継装置200及び第2中継装置300が図1の無線アクセスポイント4,5に対応する。
データ受信端末100のフロー情報取得部17bは、自端末のIPアドレス及びデータ送信端末の検索要求を行うアプリケーションソフトのポート番号を含む検索パケットを生成し、プロトコル処理部18へ出力する(ステップS201)。検索パケットはプロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19からマルチキャスト又はブロードキャストにて送信される(ステップS202)。
検索パケットを受信したデータ送信端末400のフロー情報取得部17bは、検索パケットの応答として、自端末のIPアドレス及び要求パケットの要求に対応したアプリケーションソフトのポート番号を含む検索応答パケットを生成し、プロトコル処理部18へ出力する。検索応答パケットはプロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19からユニキャストにて検索元のデータ受信端末100へ返信される(ステップS203)。
データ送信端末400のフロー情報取得部17bは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号に検索応答パケットに含めたIPアドレス及びポート番号を書き込むとともに、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号に検索パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、フロー情報取得部17cは、自端末がデータを送信する側の端末であるので、フロー情報記憶部12のフロー情報に“下り”を書き込む(ステップS204)。
データ受信端末400が検索応答パケットを受信すると、データ受信端末400のフロー情報取得部17bは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号に検索パケットに含めたIPアドレス及びポート番号を書き込むとともに、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号に検索応答パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、フロー情報取得部17cは、自端末がデータを受信する側の端末であるので、フロー情報記憶部12のフロー情報に“上り”を書き込む(ステップS205)。
データ送信端末400のパス設定要求部17cは、新たにフロー情報記憶部12に設定した自端末のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号を含むパス設定要求パケットを生成し、生成したパス設定要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS206)。パス設定要求パケットはプロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19を介して無線回線へ出力される(ステップS207)。
パス設定要求パケットは第2中継装置300により受信され、要求パケット検出部53により検出される。パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1中継IPアドレスとしてデータ送信端末400のIPアドレスを書き込み、第2中継IPアドレスとして第1中継装置200のIPアドレスを書き込む(ステップS208)。
なお、この際、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。
パス設定要求パケットは、パス設定部62により上記の処理などが施された後、第2中継装置300から第1中継装置200へ転送される(ステップS209)。
パス設定要求パケットは第1中継装置200により受信され、要求パケット検出部53により検出される。パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1中継IPアドレスとして第2中継装置300のIPアドレスを書き込み、第2中継IPアドレスとしてデータ受信端末100のIPアドレスを書き込む(ステップS210)。
なお、この際、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。
パス設定要求パケットは、パス設定部62により上記の処理などが施された後、第1中継装置200からデータ受信端末100へ転送される(ステップS211)。
データ受信端末100は、パス設定要求パケットを受信すると、応答としてパス設定応答パケットを生成する。生成されたパス設定応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS212、S213、S214)。
≪帯域予約処理(その1)≫
データ送信端末のみが帯域割当要求を行う場合の通信システムの帯域予約処理について図10を参照しつつ説明する。図10は、通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンスである。なお、図10は、帯域予約の対象のコネクション(TCPコネクション、UDPコネクション)において初めて帯域割当要求が行われる場合とする。
データ送信端末400のパケット生成部16は帯域割当要求パケットを生成する(ステップS301)。なお、この帯域割当要求パケットは、要求する帯域B1を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“下り”を含む。
帯域割当要求パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ送信される(ステップS302)。
帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“B1”を書き込む(ステップS303)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域割当要求パケットを第1中継装置200へ転送する(ステップS304)。
帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“B1”を書き込む(ステップS305)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域割当要求パケットをデータ受信端末100へ転送する(ステップS306)。
帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末100の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“B1”を書き込む(ステップS307)。
要求応答処理部17aは、帯域割当要求パケットの応答として、帯域割当要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む帯域割当応答パケットを生成する。生成された帯域割当応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS308、S309、S310)。なお、帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“B1”を書き込む(ステップS311)。
≪帯域予約処理(その2)≫
データ送信端末及びデータ受信端末の双方が帯域割当要求を行う場合の通信システムの帯域予約処理について図11を参照しつつ説明する。図11は、通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンスである。ただし、図11の動作シーケンスは、データ送信端末400とデータ受信端末100とが同じコネクションに対してほぼ同時に異なる帯域の帯域割当要求を行った場合のものである。なお、図11は、対象のコネクションに初めて帯域割当要求が行われる場合とする。
データ受信端末100のパケット生成部16は第1帯域割当要求パケットを生成する(ステップS401)。なお、この第1帯域割当要求パケットは、要求する帯域R1を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“上り”を含む。
第1帯域割当要求パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ送信される(ステップS402)。
第1帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“上り”を書き込み、その該当する帯域に“R1”を書き込む(ステップS403)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、第1帯域割当要求パケットを第2中継装置300へ転送する(ステップS404)。
データ送信端末400のパケット生成部16は第2帯域割当要求パケットを生成する(ステップS405)。なお、この第2帯域割当要求パケットは、要求する帯域S1を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“下り”を含む。
第2帯域割当要求パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ送信される(ステップS406)。
第2帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“S1”を書き込む(ステップS407)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、第2帯域割当要求パケットを第1中継装置200へ転送する(ステップS408)。
第1帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、第1帯域割当要求パケットに含まれるフロー情報“上り”が割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報“下り”より優先されるため、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“上り”を書き込み、その該当する帯域に“R1”を書き込む(ステップS409)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、第1帯域割当要求パケットをデータ送信端末400へ転送する(ステップS410)。
第1帯域割当要求パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が第1帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“R1”を書き込む(ステップS411)。
第2帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、第2帯域割当要求パケットに含まれるフロー情報“下り”が割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報“上り”より優先しないため、帯域割当解除制御部60は、第2帯域割当要求パケットに基づく帯域予約を行わず、処理結果付加部61は第2帯域割当要求パケットに処理済情報を付加する(ステップS412)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、処理済情報が付加された第2帯域割当要求パケットをデータ受信端末100へ転送する(ステップS413)。
データ送信端末400の要求応答処理部17aは、第1帯域割当要求パケットの応答として、第1帯域割当要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む第1帯域割当応答パケットを生成する。生成された第1帯域割当応答パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ、第2中継装置300から第1中継装置200へ、第1中継装置200からデータ受信端末100へ転送される(ステップS414、S415、S416)。なお、第1帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
第1帯域割当応答パケットを受信したデータ受信端末100の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“R1”を書き込む(ステップS417)。
データ受信端末100の要求応答処理部17aは、第2帯域割当要求パケットに処理済情報が付加されているので、帯域の予約に関する処理を行わない。要求応答処理部17aは、第2帯域割当要求パケットの応答として、第2帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を含む第2帯域割当応答パケットを生成し、当該第2帯域割当応答パケットに処理済情報を付加する。処理済情報が付加された第2帯域割当応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS418、S419、S420)。なお、第2帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
第2帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、第2帯域割当応答パケットに処理済情報が付加されているので、帯域S1の予約に失敗したことを把握する(ステップS421)。
≪帯域予約及び帯域解除処理≫
データ送信端末が帯域割当要求を行い、データ受信端末が帯域解除要求を行う場合の通信システムの帯域予約及び帯域解除処理について図12を参照しつつ説明する。図12は、通信システムの帯域予約及び帯域解除処理の流れを示す動作シーケンスである。ただし、図12の動作シーケンスは、データ送信端末400とデータ受信端末100とが同じコネクションに対してほぼ同時に帯域解除要求と帯域割当要求とを行った場合のものである。
なお、図12は以前にデータ送信端末400のみが帯域割当要求を行っていたとする。
データ受信端末100のパケット生成部16は帯域解除要求パケットを生成する(ステップS451)。なお、この帯域解除要求パケットは、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“上り”を含む。
帯域解除要求パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ送信される(ステップS452)。
帯域解除要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、帯域解除は帯域割当より優先するため、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“上り”を書き込み、その該当する帯域に“解除”を書き込む(ステップS453)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域解除要求パケットを第2中継装置300へ転送する(ステップS454)。
データ送信端末400のパケット生成部16は帯域割当要求パケットを生成する(ステップS455)。なお、この帯域割当要求パケットは、要求する帯域B5を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“下り”を含む。
帯域割当要求パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ送信される(ステップS456)。
帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“B5”を書き込む(ステップS457)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域割当要求パケットを第1中継装置200へ転送する(ステップS458)。
帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、帯域解除は帯域割当より優先するため、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“解除”を書き込む(ステップS459)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域解除要求パケットをデータ送信端末400へ転送する(ステップS460)。
帯域解除要求パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“解除”を書き込む(ステップS461)。
帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、割当帯域記憶部54の該当する帯域に“解除”が格納されており、帯域解除要求が帯域予約要求より優先するので、帯域割当解除制御部60は、帯域割当要求パケットに基づく帯域予約を行わず、処理結果付加部61は帯域割当要求パケットに処理済情報を付加する(ステップS462)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、処理済情報が付加された帯域割当要求パケットをデータ受信端末100へ転送する(ステップS463)。
データ送信端末400の要求応答処理部17aは、帯域解除要求パケットの応答として、帯域割当要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号を含む帯域解除応答パケットを生成する。生成された帯域解除応答パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ、第2中継装置300から第1中継装置200へ、第1中継装置200からデータ受信端末100へ転送される(ステップS464、S465、S466)。なお、帯域解除応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
帯域解除応答パケットを受信したデータ受信端末100の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“解除”を書き込む(ステップS467)。
データ受信端末100の要求応答処理部17aは、帯域割当要求パケットに処理済情報が付加されているので、帯域の予約に関する処理を行わない。要求応答処理部17aは、帯域割当要求パケットの応答として、帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を含む帯域割当応答パケットを生成し、当該帯域割当応答パケットに処理済情報を付加する。処理済情報が付加された第2帯域割当応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS468、S469、S470)。なお、帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、帯域割当応答パケットに処理済情報が付加されているので、帯域B5の予約に失敗したことを把握する(ステップS471)。
≪補足≫
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、次のようなものであってもよい。
(1)上記の実施の形態では、帯域の予約や帯域の解除を行う単位をいわゆるTCPコネクション及びいわゆるUDPコネクション単位で行うようにしている。しかしながら、これに限らず、任意の単位で帯域の予約や帯域の解除を行うようにしてもよい。例えば、送受信端末単位で帯域の予約や帯域の解除を行うようにしてもよい。この場合には、ポート番号は不要になる。
(2)上記の実施の形態では、端末を識別するための情報としてデータ送信端末やデータ受信端末のIPアドレスを利用しているが、これに限らず、端末を識別することができる情報であればよい。例えば、無線LANやEthenet(登録商標)などMACアドレスを有するものであれば、端末を識別するための情報として、IPアドレスの代わりにMACアドレスを用いてもよい。
また、上記の実施の形態では、データ送信端末とデータ受信端末間のパスを識別するための情報として、IPアドレスとポート番号の対を用いているが、これに限らず、データ送信端末とデータ受信端末間のパスを識別することができるものであれば、いかなる情報を利用してもよく、いかなる情報の組み合わせを利用してもよい。
(3)上記の実施の形態では、帯域の予約は“下り”方向より“上り”方向を優先して行うことにしているが、これに限らず、“上り”方向より“下り”方向を優先して帯域の予約を行うようにしてもよい。この場合、データ送信端末が行う帯域要求割当に帯域予約が優先するため、データ送信端末が送信するコンテンツなどの送信レートが変化する場合に、送信レートの変化に先立って帯域の更新を行うことができる。
(4)上記の実施の形態では、帯域の解除を帯域の予約より優先して行うことにしているが、これに限らず、フロー情報を利用して帯域の解除を行うか否かを判定するようにすればよい。
例えば、中継装置が、帯域割当要求を受け取り、その後に、帯域解除要求を受け取った場合には、帯域割当要求のフロー情報が帯域解除要求のフロー情報より優先するものであれば、中継装置は帯域解除要求に基づき帯域の解除を行わない。逆に、帯域割当要求のフロー情報より帯域解除要求のフロー情報が優先するものであれば、中継装置は帯域解除要求に基づき帯域の解除を行う。
また、中継装置が、帯域解除要求を受け取り、その後に、帯域割当要求を受け取った場合には、帯域解除要求のフロー情報が帯域割当要求のフロー情報より優先するものであれば、中継装置は帯域割当要求に基づき帯域の予約を行わない。逆に、帯域解除割当要求のフロー情報より帯域割当要求のフロー情報が優先するものであれば、中継装置は帯域割当要求に基づき帯域の予約を行う。
(5)上記の実施の形態では、帯域割当要求に基づく帯域の予約を実行するか否かをフロー情報を利用して判断しているが、これに限らず、例えば、帯域割当要求により要求される帯域を利用して帯域割当要求に基づく帯域の予約を実行するか否かを判断するようにしてもよい。なお、この場合には、例えば、要求される帯域の幅が広い方の帯域割当要求を優先し、これにより帯域の予約を行う。この場合、必要な帯域より広い帯域の幅を予約してしまうことがあるが、データ転送に必要な帯域が確実に確保されるという利点がある。
(6)上記の実施の形態では、無線接続区間のみ帯域の予約を行なうものとしたが、これに限らず、優先接続区間においても帯域の予約を行うようにしてもよい。
(7)上記の実施の形態では、End to End間のQoS設定を対象としたが、これに限らず、End to Endの一部の区間を対象として帯域の予約及び帯域の解除を行うようにしてもよい。
(8)上記の実施の形態において、データ送信端末又はデータ受信端末又は中継装置の構成要素の全て又は一部と等価な処理を行う受信方法であってもよい。
また、上記の実施の形態において説明したデータ送信端末又はデータ受信端末又は中継装置が行う全部又は一部と等価な処理手順を記述したプログラムをメモリに格納し、CPU等を用いて処理を行わせるようにしてもよい。
本発明は、送受信端末間のQoS設定に利用できる。
本発明は、有線回線や無線回線のネットワークを介して接続されたデータ送信端末及びデータ受信端末との間でデータを送受信する通信システムに関し、データ伝送時の伝送品質を保証するためのQoS(Quality of Service)設定の技術に関する。
ネットワーク上で、送信元の装置から送信先の装置までの通信経路の帯域を予約し、通信品質を確保するプロトコルとして、RSVP(Resource reSerVation Protocol)が知られている。
RSVPでは、データを送信する側の端末(データ送信端末)はデータを受信する側の端末(データ受信端末)へ向けてPATHメッセージを送信する。PATHメッセージは、データ送信端末がデータ受信端末から要求されたデータを当該データ受信端末に対して送信するときに当該データが通らなければならないパスを予約するために、データ送信端末が出力するメッセージである。このPATHメッセージには、帯域幅の要件、トラフィックの特性、及びアドレス情報(データ送信端末のIPアドレス、データ受信端末のIPアドレスなど)が格納される。
データ送信端末がデータ受信端末に向けて送信したPATHメッセージは、ルータなどの中継装置で順次帯域幅の要件が書き替えられながら、中継装置のIPアドレスが書き込まれていく。
PATHメッセージを受信したデータ受信端末は、RESVメッセージをデータ送信端末へ向けて送信する。RESVメッセージは、データ送信端末がデータ受信端末から要求されたデータを当該データ受信端末に対して送信するときに当該データが通らなければならないパスの帯域幅を予約するために、データ受信端末が出力するメッセージである。このRESVメッセージには、実際に予約する帯域幅、要求するサービスレベル、及びアドレス情報(データ送信端末のIPアドレスなど)が格納される。
データ受信端末がデータ送信端末に向けて送信したRESVメッセージは、PATHメッセージがたどったパスを逆方向にたどってデータ送信端末に返信される。RESVメッセージを中継したルータなどの中継装置はRESVメッセージに格納された帯域幅の予約を行う。
RSVPでは、データ送信端末からデータ受信端末に対してPATHメッセージを送信し、PATHメッセージを受信したデータ受信端末は応答としてRESVメッセージをデータ送信端末に対して送信する。このように、RSVPでは、実際の帯域予約はRESVメッセージを送信するデータ受信端末が行うことになっており、データ受信端末側の要求品質を反映させる、マルチキャスト通信に適している。
RFC2205 Resource reservationProtocol(RSVP)
ところで、近年、ネットワーク機能を有したハードディスクレコーダは、データ送信端末としてデータ受信端末に対して映像ストリームを送出する機能を有するとともに、データ受信端末として他のデータ送信端末からの映像ストリームを受信する機能を有する。
データ送信端末からデータ受信端末へ送出する映像ストリームのデータレートはデータ送信端末側が把握しており、データレートを可変することが可能か否かもデータ送信端末装置側が把握している。このため、帯域予約は、データ受信端末側からするよりもデータ送信端末側から行うことが望ましい場合もある。
そこで、データ送信端末及びデータ受信端末の双方から帯域予約を行うことができるようにする。この場合の動作シーケンスについて図13を参照して説明する。図13はデータ送信端末が帯域予約を行う場合のシーケンス図である。
データ送信端末4000は、要求する帯域b1を含む帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1001)、生成した帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ出力する(ステップS1002)。第2中継装置3000は帯域割当要求パケットに含まれる帯域b1の予約を行い(ステップS1003)、帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ転送する(ステップS1004)。
第1中継装置2000は帯域割当要求パケットに含まれる帯域b1の予約を行い(ステップS1005)、帯域割当要求パケットをデータ受信端末1000へ転送する(ステップS1006)。
帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b1の予約が行われたことを特定する(ステップS1007)。そして、帯域割当要求パケットの応答としての帯域割当応答パケットが、データ受信端末1000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000からデータ送信端末4000へ転送される(ステップS1008、S1009、S1010)。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b1が予約されたことを把握する(ステップS1011)。以降、データ送信端末4000は、帯域b1で、データ受信端末1000に対して、映像ストリームなどのデータ送信を行う。
ところが、データ送信端末4000とデータ受信端末1000との双方が帯域予約を行えるようにし、データ送信端末4000とデータ受信端末1000との双方が帯域予約の解除を行えるようにすると、例えば、以下のような問題が生じる。なお、データ送信端末4000とデータ受信端末1000との間に第1中継装置2000及び第2中継装置3000とがあるとして記載する。
第1の問題として、データ送信端末4000とデータ受信端末1000とがほぼ同じタイミングで互いに異なる帯域の帯域予約を行ったとすると、第1中継装置2000が最終的に割り当てる帯域と第2中継装置3000が最終的に割り当てる帯域とが異なった帯域になる。
第2の問題として、データ送信端末4000が帯域割当要求を行い、これとほぼ同じタイミングでデータ受信端末1000が帯域解除要求を行ったとすると、最終的に、第1中継装置2000及び第2中継装置3000の一方は帯域の解除を行うが、他方は帯域を予約した状態になる。
第1の問題について図14を参照して説明する。図14はデータ送信端末及びデータ受信端末が互いに帯域の異なる帯域予約を行った場合のシーケンス図である。
データ受信端末1000は、要求する帯域r1を含む第1帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1101)、生成した第1帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ出力する(ステップS1102)。第1中継装置2000は、第1帯域割当要求パケットに含まれる帯域r1の予約を行い(ステップS1103)、第1帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1104)。
一方、データ送信端末4000は、帯域s1を含む第2帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1105)、生成した第2帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1106)。第2中継装置3000は、第2帯域割当要求パケットに含まれる帯域s1の予約を行い(ステップS1107)、第2帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ転送する(ステップS1108)。
第2中継装置3000は、第2帯域割当要求に基づく帯域s1の予約を行った後、第1中継装置2000から受信した第1帯域割当要求パケットに含まれる帯域r1の予約を行い(ステップS1109)、第1帯域割当要求パケットをデータ送信端末4000へ転送する(ステップS1110)。
第1帯域割当要求パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域r1が予約されたことを把握する(ステップS1111)。
第1中継装置2000は、第1帯域割当要求パケットに基づく帯域r1の予約を行った後、第2中継装置3000から受信した第2帯域割当要求パケットに含まれる帯域s1の予約を行い(ステップS1112)、第2帯域割当要求パケットをデータ受信端末1000へ転送する(ステップS1113)。
第2帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域s1が予約されたことを把握する(ステップS1114)。
第1帯域割当要求パケットの応答としての第1帯域割当応答パケットが、データ送信端末4000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000からデータ受信端末1000へ転送される(ステップS1115、S1116、S1117)。
第1帯域割当応答パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域r1が予約されたことを把握する(ステップS1118)。
データ受信端末1000は、第2帯域割当要求パケットの応答としての第2帯域割当応答パケットが、データ受信端末1000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000からデータ送信端末4000へ転送される(ステップS1119、S1120、S1121)。
第2帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域s1が予約されたことを把握する(ステップS1122)。
このように、第1中継装置2000で割り当てた帯域幅と第2中継装置で割り当てた帯域幅が互いに異なる。
第2の問題について図15を参照して説明する。図15はデータ受信端末が帯域解除を要求し、データ送信端末が帯域予約を行った場合のシーケンス図である。
データ受信端末1000は、帯域解除要求パケットを生成し(ステップS1201)、生成した帯域解除要求パケットを第1中継装置2000へ出力する(ステップS1202)。第1中継装置2000は、帯域解除要求パケットに基づき帯域b5の予約を解除し(ステップS1203)、帯域解除要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1204)。
一方、データ送信端末4000は、要求する帯域b5を含む帯域割当要求パケットを生成し(ステップS1205)、生成した帯域割当要求パケットを第2中継装置3000へ転送する(ステップS1206)。第2中継装置3000は、帯域割当要求パケットに含まれる帯域b5の予約を行い(ステップS1207)、帯域割当要求パケットを第1中継装置2000へ転送する(ステップS1208)。
第2中継装置3000は、帯域割当要求に基づく帯域b5の予約を行った後、第1中継装置2000から受信した帯域解除要求パケットに基づき帯域b5の予約を解除し(ステップS1209)、帯域解除要求パケットをデータ送信端末4000へ転送する(ステップS1210)。
帯域解除要求パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5の予約が解除されたことを把握する(ステップS1211)。
第1中継装置2000は、帯域解除要求パケットに基づく帯域b5の予約を解除した後、第2中継装置3000から受信した帯域割当要求パケットに含まれる帯域b5の予約を行い(ステップS1212)、帯域割当要求パケットをデータ受信端末1000へ転送する(ステップS1213)。
帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5が予約されたことを把握する(ステップS1214)。
帯域解除要求パケットの応答としての帯域解除応答パケットが、データ送信端末4000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000からデータ受信端末1000へ転送される(ステップS1215、S1216、S1217)。
帯域解除応答パケットを受信したデータ受信端末1000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5の予約が解除されたことを把握する(ステップS1218)。
帯域割当要求パケットの応答としての帯域割当応答パケットが、データ受信端末1000から第1中継装置2000へ、第1中継装置2000から第2中継装置3000へ、第2中継装置3000からデータ送信端末4000へ転送される(ステップS1219、S1220、S1221)。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末4000は、第1中継装置2000及び第2中継装置3000で帯域b5が予約されたことを把握する(ステップS1222)。
このように、第1中継装置2000では帯域b5の予約が行われ、第2中継装置では帯域b5の予約が解除された状態になる。
そこで、本発明は、データ送信端末とデータ受信端末との双方がネットワーク資源の確保に関する処理の要求を行える場合であっても、データ装置端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定に不整合が生じることを防止することが可能な通信システム及びその方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の通信システムは、データ送信端末、データ受信端末、前記データ送信端末と前記データ受信端末との間のデータ通信を中継する少なくとも1つの中継装置を備える通信システムにおいて、前記データ送信端末は、自端末と前記データ受信端末間のデータ通信に用いられるパスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を要求するための要求信号を伝送路へ送出する第1要求送出手段を備え、前記データ受信端末は、自装置と前記データ送信端末間のデータ通信に用いられるパスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を要求するための要求信号を伝送路へ送出する第2要求送出手段を備え、前記中継装置は、前記データ送信端末及び前記データ受信端末の何れかから新たな要求信号を受信すると、当該新たな要求信号が新たな要求信号に基づくネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するためのこれまでに受信された要求信号に対して満たすべき条件を満足するかを判定する判定手段と、前記判定手段により前記新たな要求信号が前記条件を満たすと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を抑止する抑止手段と、前記判定手段により前記新たな要求信号が前記条件を満たさないと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を実行する実行手段と、を備える。
本発明の通信方法は、データ送信端末、データ受信端末、前記データ送信端末と前記データ受信端末との間のデータ通信を中継する少なくとも1つの中継装置を備える通信システムにおいて行われる通信方法おいて、前記中継装置は、前記データ送信端末及び前記データ受信端末の何れかから新たな要求信号を受信する受信手順と、前記受信手順により受信される新たな要求信号がネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するためのこれまでに受信された要求信号に対して満たすべき条件を満足するかを判定する判定手順と、前記判定手順により前記新たな要求信号が前記条件を満たすと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を抑止する抑止手順と、前記判定手順により前記新たな要求信号が前記条件を満たさないと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を実行する実行手順と、を有する。
ただし、ネットワーク資源の確保に関する処理として、例えば、要求された帯域を予約する処理、確保された帯域の予約を解除する処理などがある。
上記の通信システム及び通信方法によれば、中継装置は新たな要求信号が上記の条件を満たすかを判断し、新たな要求信号が上記の条件を満たすと判定された場合には新たな要求信号に基づくネットワークの資源の確保に関する処理の実行を行わず、満たさないと判定された場合には新たな要求信号に基づくネットワーク資源の確保に関する処理の実行を行う。このため、データ送信端末とデータ受信端末が異なるネットワーク資源の確保に関する処理を要求しても、中継装置が双方の要求信号に基づくネットワーク資源の確保に関する処理を実行することを防ぐことができる。この結果、上記の通信システム及び通信方法は、データ装置端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定に不整合が生じることを回避することができる。
上記の通信システムにおいて、前記条件は、ネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するための要求信号のフローの方向の関係を定めた条件であってよい。
これによれば、新たな要求信号のデータフローをこれまでに受信した要求信号のデータフローとの関係を調べるだけで足りるので、簡単且つ確実に、データ送信端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定の不整合の発生を防止することができる。
上記の通信システムにおいて、前記データ送信端末は、自端末が送出する要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定する第1フロー設定手段をさらに有し、前記データ受信端末は、自端末が送出する要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定する第2フロー設定手段をさらに有し、前記中継装置の前記判定手段は、前記新たな要求信号に設定されたフロー情報に基づき当該新たな要求信号が前記条件を満足するかを判定するようにしてもよい。
これによれば、データ送信端末及びデータ受信端末は夫々要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定するため、中継装置は簡単且つ確実に要求信号のフロー方向を特定することができる。
上記の通信システムにおいて、前記要求信号は要求する帯域を含み、前記条件は、新たな要求信号により要求される帯域とこれまでに受信した要求信号により要求された帯域との大小関係を定めた条件であってもよい。
これによれば、新たな要求信号が要求する帯域幅とこれまでに受信した要求信号が要求する帯域幅との関係を調べるだけで足りるので、簡単且つ確実に、データ送信端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置間のネットワーク資源に関する設定の不整合の発生を防止することができる。
上記の通信システムにおいて、前記条件は、帯域の解除を要求する要求信号である帯域解除要求信号が帯域の確保を要求する要求信号である帯域割当要求信号より優先すると定めた条件であってもよい。
これによれば、データ送信端末及びデータ受信端末の一方が帯域解除要求を行い、他方が帯域割当要求を行った場合、帯域解除要求が優先されるため、データ送信端末とデータ受信端末との間のパス上に存在する中継装置の全てが解除を要求された帯域を解除することになる。この結果、データ送信端末とデータ受信端末とのパス上に存在する中継装置の一部が帯域を解除し、残りの中継装置が帯域を確保したままの状態になることを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
≪通信システムの構成≫
本発明の実施の形態の通信システムの構成について図1を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態の通信システムのシステム構成図である。
図1に一構成例を示す通信システム1では、ネットワーク対応テレビ2とネットワーク対応レコーダ3とが無線アクセスポイント4,5を介して接続されている。
ネットワーク対応テレビ2と無線アクセスポイント4とは無線接続され、ネットワーク対応レコーダ3と無線アクセスポイント5とは無線接続されている。無線アクセスポイント4と無線アクセスポイント5とは有線接続されている。
なお、ネットワーク対応テレビ2は、データ送信端末として機能するとともに、データ受信端末として機能する。また、ネットワーク対応レコーダ3は、データ送信端末として機能するとともに、データ受信端末として機能する。
無線アクセスポイント4,5は中継装置として機能し、無線アクセスポイント4,5間にはルータやブリッジなどの中継装置が配置されている場合もある。
通信システム1はEnd to End間のQoS設定を行うものである。なお、本実施の形態では、無線接続区間での帯域予約を行い、有線接続区間では有線の帯域が大きいことから帯域予約を行わないとする。図1の場合、ネットワーク対応テレビ2と無線アクセスポイント4間、ネットワーク対応レコーダ3と無線アクセスポイント5間では帯域予約を行うが、無線アクセスポイント4,5間では帯域予約を行わない。
帯域の予約では、後述するコネクション単位で、データ送信端末からデータ受信端末への帯域予約のための帯域割当要求より、データ受信端末からデータ送信端末への帯域割当要求を優先させる。この条件の下、データ送信端末とデータ受信端末間のデータ通信に用いられるパスに対する帯域の予約に関する処理が実行される。
また、帯域の予約及び帯域の解除が同じコネクションにあった場合には、帯域予約のための帯域割当要求より帯域の予約解除のための帯域解除要求を優先させる。この条件の下、データ送信端末とデータ受信端末間のデータ通信に用いられるパスに対する帯域予約及び帯域の予約解除に関する処理が実行される。このように、帯域の予約解除を帯域予約より優先することにより、例えば動作を停止した端末に関連したコネクションに帯域が予約されたままの状態を防ぐことができる。
本実施の形態では、いわゆるTCPコネクションやいわゆるUDPコネクションの単位で帯域の割り当てを行う。ここで、TCPコネクションとは、端末のIPアドレス及びポート番号と通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号との対で特定される送受信端末間のパスのことである。また、UDPコネクションとは、端末のIPアドレス及びポート番号と通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号との対で特定される送受信端末間のパスのことである。
なお、コネクション(TCPコネクション、UDPコネクション)の各々は、1つのデータ送信端末と1つのデータ受信端末との間で張られる。このため、データ送信端末及びデータ受信端末の何れか一方のIPアドレスとポート番号とが分かれば、コネクションの特定を行うことができる。
≪データ送信端末、データ受信端末の構成≫
本実施の形態のデータ送信端末及びデータ受信端末の装置構成について図2を参照しつつ説明する。図2はデータ送信端末及びデータ受信端末の装置構成図である。ただし、本発明に関連する部分はデータ送信端末及びデータ受信端末の双方で共通であるため、送受信端末として説明する。なお、図1のネットワーク対応テレビ2とネットワーク対応レコーダ3とが送受信端末に対応する。
送受信端末10は、要求生成部11と、フロー情報記憶部12と、ポート番号設定部13と、IPアドレス設定部14と、フロー情報設定部15と、パケット生成部16と、データ処理部17と、プロトコル処理部18と、通信部19とを備える。
要求生成部11は、帯域割当要求及び帯域解除要求を生成し、生成した帯域割当要求及び帯域解除要求をパケット生成部16へ出力する。ただし、帯域割当要求は、割り当てを要求する帯域を含む帯域の割り当てを要求するためのものである。また、帯域解除要求は、帯域の解除を要求するためのものである。
フロー情報記憶部12は、コネクション(UDPコネクション、TCPコネクション)単位で、フロー情報及び帯域又は帯域の解除を記憶するものであり、その一例について図3を参照しつつ説明する。図3はフロー情報記憶部12の記憶内容を示す図である。
フロー情報記憶部12には、コネクションを識別するために、自装置のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手のIPアドレス及びポート番号が対応付けて記憶されている。
そして、フロー情報記憶部12には、コネクション単位で、フロー情報及び帯域又は帯域の解除がコネクションを識別するための情報に対応付けて記憶されている。
ここで、フロー情報の“上り”は自端末がデータを受信する側の端末であることを示し、“下り”は自端末がデータを送信する側の端末であることを示している。
また、帯域には、割り当てられた帯域又は解除が格納され、“解除”は帯域が解除されたことを示す。
なお、フロー情報記憶部12が自端末のIPアドレスを記憶しないように構成してもよい。
ポート番号設定部13は、帯域割当要求や帯域解除要求を行うアプリケーションソフトのポート番号をパケット生成部16及びフロー情報設定部15へ出力する。
IPアドレス設定部14は、自端末のIPアドレスを予め格納しており、格納しているIPアドレスをパケット生成部16へ出力する。
フロー情報設定部15は、フロー情報記憶部12の自端末のポート番号がポート番号設定部13から入力されるポート番号に一致するフロー情報記憶部12のレコードから、フロー情報を取り出し、取り出したフロー情報をパケット生成部16へ出力する。
パケット生成部16は、要求生成部11から入力される帯域割当要求に、ポート番号設定部13から入力されるポート番号、IPアドレス設定部14から入力されるIPアドレス、及びフロー情報設定部15から入力されるフロー情報を付加して、帯域割当要求パケットを生成し、生成した帯域割当要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する。
また、パケット生成部16は、要求生成部11から入力される帯域解除要求に、ポート番号設定部13から入力されるポート番号、IPアドレス設定部14から入力されるIPアドレス、及びフロー情報設定部15から入力されるフロー情報を付加して、帯域解除要求パケットを生成し、生成した帯域解除要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する。
データ処理部17は、送受信したデータを処理するものであって、要求応答処理部17a、フロー情報取得部17b、及びパス設定要求部17cとして機能する。
要求応答処理部17aは、帯域割当要求や帯域割当応答に対する処理を行う。
フロー情報取得部17bは、自端末のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手のIPアドレス及びポート番号に対応するフロー情報を取得する。そして、フロー情報取得部17bは、フロー情報記憶部12に、自端末のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手のIPアドレス及びポート番号に対応付けて取得したフロー情報を格納する。
パス設定要求部17cは、自端末と通信相手の端末間でデータなどが伝送するパスを設定するためのパス設定要求パケットを生成し、生成したパス設定要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する。このパス設定要求を受信した中継装置は、データなどを転送する他の中継装置や端末の設定を行う。
プロトコル処理部18は所定のプロトコル処理を行う。なお、プロトコル処理部18が行うプロトコル処理は本発明と直接関係しないため説明を省略する。
通信部19は、例えば中継装置に無線接続するためのものである。
≪中継装置の構成≫
本実施の形態の中継装置の装置構成について図4を参照しつつ説明する。図4は中継装置の装置構成図である。なお、図1の無線アクセスポイント4,5が中継装置に対応する。
中継装置50は、有線通信部51と、無線通信部52と、要求パケット検出部53と、割当帯域記憶部54と、処理済要求判別部55と、要求種別判別部56と、ポート番号取出部57と、IPアドレス取出部58と、フロー情報取出部59と、帯域割当解除制御部60と、処理結果付加部61と、パス設定部62とを備える。
有線通信部51は例えば中継装置に有線接続するためのものであり、無線通信部52は例えば送受信端末を自装置に無線接続するためのものである。
要求パケット検出部53は、有線通信部51から入力されるパケットや無線通信部52から入力されるパケットから帯域割当要求パケットや帯域解除要求パケットを検出する。要求パケット検出部53は、検出した帯域割当要求パケットや帯域解除要求パケットを処理済要求判別部55、要求種別判別部56、ポート番号取出部57、IPアドレス取出部58、フロー情報取出部59、及び処理結果付加部61の夫々へ出力する。
要求パケット検出部53は、有線通信部51から入力されるパケットや無線通信部52から入力されるパケットからパス設定要求パケットを検出し、検出したパス設定要求パケットをパス設定部62へ出力する。
割当帯域記憶部54は、コネクション(UDPコネクション、TCPコネクション)単位で、要求フロー情報及び帯域又は帯域の解除を記憶するものであり、その一例について図5を参照しつつ説明する。図5は割当帯域記憶部54の記憶内容を示す図である。
割当帯域記憶部54には、コネクションを識別するために、第1の端末のIPアドレス及びポート番号並びに第2の端末のIPアドレス及びポート番号が対応付けて記憶されている。
そして、割当帯域記憶部54には、コネクション単位で、要求フロー情報及び帯域又は帯域の解除がコネクションを識別するための情報に対応付けて記憶されている。
要求フロー情報には、コネクションに対して帯域の予約を行う元になった帯域割当要求又はコネクションに予約した帯域を解除する元になった帯域解除要求に付加されたフロー情報が格納される。
ここで、要求フロー情報の“上り”はデータを受信する側の端末によって送信された帯域割当要求又は帯域解除要求に基づく処理により帯域の割当又は解除が行われたことを示す。また、要求フロー情報の“下り”はデータを送信する側の端末によって送信された帯域割当要求又は帯域解除要求に基づく処理により帯域の割当又は解除が行われたことを示す。
また、帯域は無線通信部52に割り当てられた帯域を示しており、無線通信部53は帯域割当記憶部54の帯域に格納された帯域を用いてデータ伝送を行う。なお、帯域の“解除”は帯域が解除されたことを示す。
処理済要求判別部55は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)に処理済情報が付加されているかを判別し、判別結果を帯域割当解除制御部60へ出力する。処理済情報は、前方の中継装置において当該要求パケットで帯域の予約などが行われなかったことを示すための情報である。処理済情報が付加された要求パケットに基づく帯域の予約などのための処理が、中継装置、データ送信端末、データ受信端末では行われない。
要求種別判別部56は、要求パケット検出部53から入力される要求パケットが帯域割当要求パケットであるか帯域解除要求パケットであるかを判別し、判別結果を帯域割当解除制御部60へ出力する。
ポート番号取出部57は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)から、要求パケットに付加されたポート番号を取り出し、取り出したポート番号を帯域割当解除制御部60へ出力する。
IPアドレス取出部58は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)から、要求パケットに付加されたIPアドレスを取り出し、取り出したIPアドレスを帯域割当解除制御部60へ出力する。
フロー情報取出部59は、要求パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)から、要求パケットに付加されたフロー情報を取り出し、取り出した情報を帯域割当解除制御部60へ出力する。
帯域割当解除制御部60には、条件「帯域予約ではフロー情報“下り”よりフロー情報“上り”が優先する。」及び条件「帯域予約より帯域解除が優先する。」が予め設定されている。
帯域割当解除制御部60は、処理済要求判別部55、要求種別判別部56、ポート番号取出部57、IPアドレス取出部58、及びフロー情報取出部59から入力される各情報に基づいて帯域の予約や帯域の解除を行い、割当帯域記憶部54の記憶内容を更新する。なお、帯域割当解除制御部60が行う処理の詳細は図8を参照して後述する。
処理結果付加部61は、帯域割当解除制御部60から入力される情報に基づいて、パケット検出部53から入力される要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)に処理済情報を付加し、パケット検出部53へ返す。パケット検出部53は、要求パケットが有線通信部51から入力されていた場合には、返された要求パケットを無線通信部52へ出力し、要求パケットが無線通信部52から入力されていた場合には、返された要求パケットを有線通信部51へ出力する。
パス設定部62は、パス情報記憶部を内部に有し、その一例について図6を参照しつつ説明する。図6はパス情報記憶部の記憶内容を示す図である。
パス情報記憶部には、コネクション(TCPコネクション、UDPコネクション)を識別するために、第1の端末のIPアドレス及びポート番号並びに第2の端末のIPアドレス及びポート番号が対応付けて記憶されている。
そして、割当帯域記憶部54には、コネクション単位で、自装置の前後の中継装置又は端末(データ送信端末、データ受信端末)のIPアドレスが、第1中継IPアドレス及び第2中継IPアドレスに格納されている。
パス設定部62は、パス設定要求パケットを送ってきた中継装置又は端末のIPアドレスをパス情報記憶部の第1中継IPアドレスに格納する。また、パス設定部62は、パス設定要求パケットの宛て先から、例えば不図示のルーティングテーブルを利用して、パス設定要求パケットを転送する中継装置又は端末を決定し、決定した中継装置又は端末のIPアドレスをパス情報記憶部の第2中継IPアドレスに格納する。
≪データ送信端末、データ受信端末の動作≫
図2を用いて装置構成を説明したデータ送信端末及びデータ受信端末の処理について図7を参照しつつ説明する。図7はデータ送信端末及びデータ受信端末の処理フローを示すフローチャートである。なお、図7は帯域割当要求及び帯域解除要求に関連するデータ送信端末及びデータ受信端末の処理を示しおり、当該処理はデータ送信端末及びデータ受信端末で実質的に同じである。
パケット生成部16は要求生成部11から要求(帯域割当要求、帯域解除要求)が入力されたかを判定する(ステップS101)。要求が入力されていれば(S101:YES)、ステップS102の処理が行われ、要求が入力されていなければ(S101:NO)、ステップS107の処理が行われる。
ポート番号設定部13は、要求を行うアプリケーションソフトのポート番号をパケット生成部16へ出力する(ステップS102)。IPアドレス設定部14は自端末のIPアドレスをパケット生成部16へ出力する(ステップS103)。フロー情報設定部15はフロー情報記憶部12の自端末のポート番号がポート番号設定部13から入力されるポート番号に一致するレコードから、フロー情報を取り出し、取り出したフロー情報をパケット生成部16へ出力する(ステップS104)。パケット生成部16は、要求生成部11から入力される要求にポート番号、IPアドレス、及びフロー情報を付加して、要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を生成し、生成した要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS105)。そして、要求パケットは、プロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19から出力される(ステップS106)。そして、ステップS101の処理が行われる。
データ処理部17の要求応答処理部17aは、通信部19及びプロトコル処理部18を介して入力されるデータを基に、相手端末からの要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を受信したか否かを判定する(ステップS107)。要求パケットが受信されていれば(S107:YES)、ステップS108の処理が行われ、要求パケットが受信されていなければ(S107:NO)、ステップS114の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、さらに、要求パケットに処理済情報が付加されているかを判定し(ステップS108)、処理済情報が付加されていれば(S108:YES)、ステップS112の処理が行われ、処理済情報が付加されていなければ(S108:NO)、ステップS109の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、要求パケットに基づく処理を行う(ステップS109)。
具体的には、要求パケットが帯域割当要求パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、帯域割当要求パケットに含まれる帯域に書き替える。なお、データ通信は、以降、書き替えられた帯域で行われる。
要求パケットが帯域解除要求パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、解除に書き替える。
要求応答処理部17aは、要求パケットに対する応答として、要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む応答パケット(帯域割当応答パケット、帯域解除応答パケット)を生成し、生成した応答パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS110)。そして、応答パケットは、プロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19から出力される(ステップS111)。そして、ステップS101の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、要求パケットに対する応答として、要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む応答パケット(帯域割当応答パケット、帯域解除応答パケット)を生成し、当該応答パケットに処理済情報を付加する。要求応答処理部17aは、処理済情報が付加された応答パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS112)。そして、処理済情報が付加された応答パケットは、プロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19から出力される(ステップS113)。そして、ステップS101の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、通信部10及びプロトコル処理部18を介して入力されるデータを基に、相手端末からの応答パケット(帯域割当応答パケット、帯域解除応答パケット)を受信したか否かを判定する(ステップ114)。応答パケットが受信されていれば(S114:YES)、ステップS115の処理が行われ、応答パケットが受信されていなければ(S114:NO)、ステップS101の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、さらに、応答パケットに処理済情報が付加されているかを判定し(ステップS115)、処理済情報が付加されていれば(S115:YES)、ステップS101の処理が行われ、処理済情報が付加されていなければ(S115:NO)、ステップS116の処理が行われる。
要求応答処理部17aは、応答パケットに基づく処理を行い(ステップS116)、ステップS101の処理が行われる。
具体的には、応答パケットが帯域割当応答パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当応答パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、帯域割当応答パケットに含まれている帯域に書き替える。なお、データ通信は、以降、書き替えられた帯域で行われる。
要求パケットが帯域解除応答パケットの場合には、要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除応答パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域を、解除に書き替える。
≪中継装置の動作≫
図4を用いて装置構成を説明した中継装置の処理について図8を参照しつつ説明する。図8は中継装置の処理フローを示すフローチャートである。なお、図8は帯域割当要求パケット及び帯域解除要求パケットに関連する中継装置の処理を示す。
要求パケット検出部60は、要求パケット(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を検出する。要求種別判別部56は、要求パケットの種別(帯域割当要求パケット、帯域解除要求パケット)を判別する。帯域割当解除制御部60は、要求種別判別部56から入力される判別結果を基に、検出された要求パケットが帯域割当要求パケットであるかを判定する(ステップS151)。
帯域割当要求パケットであれば(S151:YES)、ステップS152の処理が行われる。
処理済要求判別部55は、要求パケットに処理済情報が付加されているかを判別する。帯域割当解除制御部60は、処理済要求判別部55から入力される判別結果を基に、検出された要求パケットに処理済情報が付加されているかを判定する(ステップS152)。処理済情報が付加されていれば(S152:YES)、帯域割当要求パケットに基づく帯域の予約などを行わずに、帯域割当要求パケットが転送される(ステップS158)。
処理済情報が付加されていなければ(S152:NO)、ポート番号取出部57は検出された帯域割当要求パケットに含まれているポート番号を取り出し、IPアドレス取出部58は検出された帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレスを取り出す。帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54において、割当帯域記憶部54の第1の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコード、割当帯域記憶部54の第2の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコードを検索する。帯域割当解除制御部60は、検索されたレコードに値(帯域、解除)が有るかを判定する(ステップS153)。
値がなければ(S153:NO)、これまでに帯域の予約も帯域の解除もされていないコネクションに関するものなので、ステップS156の処理が行われる。
帯域割当解除制御部60は、ステップS153で検索されたレコードの要求フロー情報に、検出された帯域割当要求パケットに含まれているフロー情報を書きこむとともに、当該レコードの帯域に検出された帯域割当要求パケットに含まれている帯域を書き込む(ステップS156)。そして、帯域割当要求パケットが転送される(ステップS158)。
値があれば(S153:YES)、帯域割当解除制御部60は、検索されたレコードの帯域が“解除”であるかを判定する(ステップS154)。
“解除”であれば(S154:YES)、帯域解除要求が帯域割当要求より優先なので検出された帯域割当要求パケットに基づく帯域の予約を行う処理を行わずに、帯域割当解除制御部60は処理結果付加部61に帯域割当要求パケットに処理済情報を付加させ(ステップS157)、処理結果付加部61によって処理済情報が付加された帯域要求割当パケットが転送される(ステップS158)。なお、帯域割当要求より前に帯域解除要求があったことが、当該帯域割当要求に基づく帯域の予約の実行を抑止する条件になっている。
“解除”でなければ(S154:NO)、ステップS155の処理が行われる。
フロー情報取出部59は検出された帯域割当要求パケットに含まれているフロー情報を取り出す。帯域割当解除制御部60は、取り出されたフロー情報がステップS153で検索されたレコードの要求フロー情報より優先するフロー情報であるかを判定する(ステップS155)。なお、フロー情報が“下り”で要求フロー情報が“上り”である場合にだけ、フロー情報が要求フロー情報より優先しないフロー情報であると判定する。つまり、フロー情報が“下り”である今回の帯域割当要求より前にフロー情報が“上り”である帯域割当要求があったことが、今回の帯域割当要求に基づく帯域の予約の実行を抑止する条件になっている。
優先するフロー情報でなければ(S155:NO)、検出された帯域割当要求パケットに基づく帯域の予約を行う処理を行わずに、帯域割当解除制御部60は処理結果付加部61に帯域割当要求パケットに処理済情報を付加させ(ステップS157)、処理結果付加部61によって処理済情報が付加された帯域要求割当パケットが転送される(ステップS158)。
優先するフロー情報であれば(S155:YES)、帯域割当解除制御部60は、ステップS153で検索されたレコードの要求フロー情報に、検出された帯域割当要求パケットに含まれているフロー情報を書きこむとともに、当該レコードの帯域に検出された帯域割当要求パケットに含まれている帯域を書き込む(ステップS156)。そして、帯域要求割当パケットが転送される(ステップS158)。
帯域割当要求パケットでなければ(S151:NO)、帯域割当解除制御部60は、要求種別判別部56から入力される判別結果を基に、検出された要求パケットが帯域解除要求パケットであるかを判定する(ステップS159)。帯域解除要求パケットでなければ(S159:NO)、ステップS151の処理が行われる。帯域解除要求パケットであれば(S159:YES)、ステップS160の処理が行われる。
ポート番号取出部57は検出された帯域解除要求パケットに含まれているポート番号を取り出し、IPアドレス取出部58は検出された帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレスを取り出す。帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54において、割当帯域記憶部54の第1の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコード、割当帯域記憶部54の第2の端末のIPアドレス及びポート番号が取り出されたIPアドレス及びポート番号に一致するレコードを検索する(ステップS160)。
帯域割当解除制御部60は、ステップS160で検索されたレコードの要求フロー情報に、検出された帯域解除要求パケットに含まれているフロー情報を書きこむとともに、当該レコードの帯域に“解除”を書き込む(ステップS161)。そして、帯域解除要求パケットが転送される(ステップS162)。
≪フロー情報取得処理、パス設定処理≫
データ送信端末及びデータ受信端末のフロー情報取得処理、並びに第1中継装置及び第2中継装置のパス設定処理について図9を参照しつつ説明する。図9は、データ送信端末及びデータ受信端末のフロー情報取得処理、並びに第1中継装置及び第2中継装置のパス設定処理の流れを示す動作シーケンスである。なお、データ受信端末100及びデータ送信端末400が夫々図1のネットワーク対応テレビ2及びネットワーク対応レコーダ3に対応する。また、第1中継装置200及び第2中継装置300が図1の無線アクセスポイント4,5に対応する。
データ受信端末100のフロー情報取得部17bは、自端末のIPアドレス及びデータ送信端末の検索要求を行うアプリケーションソフトのポート番号を含む検索パケットを生成し、プロトコル処理部18へ出力する(ステップS201)。検索パケットはプロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19からマルチキャスト又はブロードキャストにて送信される(ステップS202)。
検索パケットを受信したデータ送信端末400のフロー情報取得部17bは、検索パケットの応答として、自端末のIPアドレス及び要求パケットの要求に対応したアプリケーションソフトのポート番号を含む検索応答パケットを生成し、プロトコル処理部18へ出力する。検索応答パケットはプロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19からユニキャストにて検索元のデータ受信端末100へ返信される(ステップS203)。
データ送信端末400のフロー情報取得部17bは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号に検索応答パケットに含めたIPアドレス及びポート番号を書き込むとともに、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号に検索パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、フロー情報取得部17cは、自端末がデータを送信する側の端末であるので、フロー情報記憶部12のフロー情報に“下り”を書き込む(ステップS204)。
データ受信端末400が検索応答パケットを受信すると、データ受信端末400のフロー情報取得部17bは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号に検索パケットに含めたIPアドレス及びポート番号を書き込むとともに、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号に検索応答パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、フロー情報取得部17cは、自端末がデータを受信する側の端末であるので、フロー情報記憶部12のフロー情報に“上り”を書き込む(ステップS205)。
データ送信端末400のパス設定要求部17cは、新たにフロー情報記憶部12に設定した自端末のIPアドレス及びポート番号並びに通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号を含むパス設定要求パケットを生成し、生成したパス設定要求パケットをプロトコル処理部18へ出力する(ステップS206)。パス設定要求パケットはプロトコル処理部18により所定の処理が施され、通信部19を介して無線回線へ出力される(ステップS207)。
パス設定要求パケットは第2中継装置300により受信され、要求パケット検出部53により検出される。パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1中継IPアドレスとしてデータ送信端末400のIPアドレスを書き込み、第2中継IPアドレスとして第1中継装置200のIPアドレスを書き込む(ステップS208)。
なお、この際、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。
パス設定要求パケットは、パス設定部62により上記の処理などが施された後、第2中継装置300から第1中継装置200へ転送される(ステップS209)。
パス設定要求パケットは第1中継装置200により受信され、要求パケット検出部53により検出される。パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。そして、パス設定部62は、図6のパス情報記憶部の第1中継IPアドレスとして第2中継装置300のIPアドレスを書き込み、第2中継IPアドレスとしてデータ受信端末100のIPアドレスを書き込む(ステップS210)。
なお、この際、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第1端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信元の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。また、パス設定部62は、割当帯域記憶部54の第2端末のIPアドレス及びポート番号に、パス設定要求パケットに含まれる当該パス設定要求パケットの送信先の端末のIPアドレス及びポート番号を書き込む。
パス設定要求パケットは、パス設定部62により上記の処理などが施された後、第1中継装置200からデータ受信端末100へ転送される(ステップS211)。
データ受信端末100は、パス設定要求パケットを受信すると、応答としてパス設定応答パケットを生成する。生成されたパス設定応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS212、S213、S214)。
≪帯域予約処理(その1)≫
データ送信端末のみが帯域割当要求を行う場合の通信システムの帯域予約処理について図10を参照しつつ説明する。図10は、通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンスである。なお、図10は、帯域予約の対象のコネクション(TCPコネクション、UDPコネクション)において初めて帯域割当要求が行われる場合とする。
データ送信端末400のパケット生成部16は帯域割当要求パケットを生成する(ステップS301)。なお、この帯域割当要求パケットは、要求する帯域B1を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“下り”を含む。
帯域割当要求パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ送信される(ステップS302)。
帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“B1”を書き込む(ステップS303)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域割当要求パケットを第1中継装置200へ転送する(ステップS304)。
帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“B1”を書き込む(ステップS305)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域割当要求パケットをデータ受信端末100へ転送する(ステップS306)。
帯域割当要求パケットを受信したデータ受信端末100の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“B1”を書き込む(ステップS307)。
要求応答処理部17aは、帯域割当要求パケットの応答として、帯域割当要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む帯域割当応答パケットを生成する。生成された帯域割当応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS308、S309、S310)。なお、帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“B1”を書き込む(ステップS311)。
≪帯域予約処理(その2)≫
データ送信端末及びデータ受信端末の双方が帯域割当要求を行う場合の通信システムの帯域予約処理について図11を参照しつつ説明する。図11は、通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンスである。ただし、図11の動作シーケンスは、データ送信端末400とデータ受信端末100とが同じコネクションに対してほぼ同時に異なる帯域の帯域割当要求を行った場合のものである。なお、図11は、対象のコネクションに初めて帯域割当要求が行われる場合とする。
データ受信端末100のパケット生成部16は第1帯域割当要求パケットを生成する(ステップS401)。なお、この第1帯域割当要求パケットは、要求する帯域R1を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“上り”を含む。
第1帯域割当要求パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ送信される(ステップS402)。
第1帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“上り”を書き込み、その該当する帯域に“R1”を書き込む(ステップS403)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、第1帯域割当要求パケットを第2中継装置300へ転送する(ステップS404)。
データ送信端末400のパケット生成部16は第2帯域割当要求パケットを生成する(ステップS405)。なお、この第2帯域割当要求パケットは、要求する帯域S1を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“下り”を含む。
第2帯域割当要求パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ送信される(ステップS406)。
第2帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“S1”を書き込む(ステップS407)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、第2帯域割当要求パケットを第1中継装置200へ転送する(ステップS408)。
第1帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、第1帯域割当要求パケットに含まれるフロー情報“上り”が割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報“下り”より優先されるため、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“上り”を書き込み、その該当する帯域に“R1”を書き込む(ステップS409)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、第1帯域割当要求パケットをデータ送信端末400へ転送する(ステップS410)。
第1帯域割当要求パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が第1帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“R1”を書き込む(ステップS411)。
第2帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、第2帯域割当要求パケットに含まれるフロー情報“下り”が割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報“上り”より優先しないため、帯域割当解除制御部60は、第2帯域割当要求パケットに基づく帯域予約を行わず、処理結果付加部61は第2帯域割当要求パケットに処理済情報を付加する(ステップS412)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、処理済情報が付加された第2帯域割当要求パケットをデータ受信端末100へ転送する(ステップS413)。
データ送信端末400の要求応答処理部17aは、第1帯域割当要求パケットの応答として、第1帯域割当要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号並びに帯域を含む第1帯域割当応答パケットを生成する。生成された第1帯域割当応答パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ、第2中継装置300から第1中継装置200へ、第1中継装置200からデータ受信端末100へ転送される(ステップS414、S415、S416)。なお、第1帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
第1帯域割当応答パケットを受信したデータ受信端末100の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“R1”を書き込む(ステップS417)。
データ受信端末100の要求応答処理部17aは、第2帯域割当要求パケットに処理済情報が付加されているので、帯域の予約に関する処理を行わない。要求応答処理部17aは、第2帯域割当要求パケットの応答として、第2帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を含む第2帯域割当応答パケットを生成し、当該第2帯域割当応答パケットに処理済情報を付加する。処理済情報が付加された第2帯域割当応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS418、S419、S420)。なお、第2帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
第2帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、第2帯域割当応答パケットに処理済情報が付加されているので、帯域S1の予約に失敗したことを把握する(ステップS421)。
≪帯域予約及び帯域解除処理≫
データ送信端末が帯域割当要求を行い、データ受信端末が帯域解除要求を行う場合の通信システムの帯域予約及び帯域解除処理について図12を参照しつつ説明する。図12は、通信システムの帯域予約及び帯域解除処理の流れを示す動作シーケンスである。ただし、図12の動作シーケンスは、データ送信端末400とデータ受信端末100とが同じコネクションに対してほぼ同時に帯域解除要求と帯域割当要求とを行った場合のものである。
なお、図12は以前にデータ送信端末400のみが帯域割当要求を行っていたとする。
データ受信端末100のパケット生成部16は帯域解除要求パケットを生成する(ステップS451)。なお、この帯域解除要求パケットは、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“上り”を含む。
帯域解除要求パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ送信される(ステップS452)。
帯域解除要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、帯域解除は帯域割当より優先するため、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“上り”を書き込み、その該当する帯域に“解除”を書き込む(ステップS453)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域解除要求パケットを第2中継装置300へ転送する(ステップS454)。
データ送信端末400のパケット生成部16は帯域割当要求パケットを生成する(ステップS455)。なお、この帯域割当要求パケットは、要求する帯域B5を含むとともに、自端末のIPアドレス及び帯域割当要求を行うアプリケーションのポート番号並びにフロー情報“下り”を含む。
帯域割当要求パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ送信される(ステップS456)。
帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“B5”を書き込む(ステップS457)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域割当要求パケットを第1中継装置200へ転送する(ステップS458)。
帯域割当要求パケットを受信した第2中継装置300では、図8の処理フローが実行され、帯域割当解除制御部60は、帯域解除は帯域割当より優先するため、割当帯域記憶部54の該当する要求フロー情報に“下り”を書き込み、その該当する帯域に“解除”を書き込む(ステップS459)。
第2中継装置300は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、帯域解除要求パケットをデータ送信端末400へ転送する(ステップS460)。
帯域解除要求パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の通信相手の端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“解除”を書き込む(ステップS461)。
帯域割当要求パケットを受信した第1中継装置200では、図8の処理フローが実行され、割当帯域記憶部54の該当する帯域に“解除”が格納されており、帯域解除要求が帯域予約要求より優先するので、帯域割当解除制御部60は、帯域割当要求パケットに基づく帯域予約を行わず、処理結果付加部61は帯域割当要求パケットに処理済情報を付加する(ステップS462)。
第1中継装置200は、パス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照し、処理済情報が付加された帯域割当要求パケットをデータ受信端末100へ転送する(ステップS463)。
データ送信端末400の要求応答処理部17aは、帯域解除要求パケットの応答として、帯域割当要求パケットに含まれるIPアドレス及びポート番号を含む帯域解除応答パケットを生成する。生成された帯域解除応答パケットは、データ送信端末400から第2中継装置300へ、第2中継装置300から第1中継装置200へ、第1中継装置200からデータ受信端末100へ転送される(ステップS464、S465、S466)。なお、帯域解除応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
帯域解除応答パケットを受信したデータ受信端末100の要求応答処理部17aは、フロー情報記憶部12の自端末のIPアドレス及びポート番号が帯域解除要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号に一致するレコードの帯域に“解除”を書き込む(ステップS467)。
データ受信端末100の要求応答処理部17aは、帯域割当要求パケットに処理済情報が付加されているので、帯域の予約に関する処理を行わない。要求応答処理部17aは、帯域割当要求パケットの応答として、帯域割当要求パケットに含まれているIPアドレス及びポート番号を含む帯域割当応答パケットを生成し、当該帯域割当応答パケットに処理済情報を付加する。処理済情報が付加された第2帯域割当応答パケットは、データ受信端末100から第1中継装置200へ、第1中継装置200から第2中継装置300へ、第2中継装置300からデータ送信端末400へ転送される(ステップS468、S469、S470)。なお、帯域割当応答パケットの転送はパス設定部62内のパス情報記憶部の記憶内容を参照して行われる。
帯域割当応答パケットを受信したデータ送信端末400の要求応答処理部17aは、帯域割当応答パケットに処理済情報が付加されているので、帯域B5の予約に失敗したことを把握する(ステップS471)。
≪補足≫
本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、例えば、次のようなものであってもよい。
(1)上記の実施の形態では、帯域の予約や帯域の解除を行う単位をいわゆるTCPコネクション及びいわゆるUDPコネクション単位で行うようにしている。しかしながら、これに限らず、任意の単位で帯域の予約や帯域の解除を行うようにしてもよい。例えば、送受信端末単位で帯域の予約や帯域の解除を行うようにしてもよい。この場合には、ポート番号は不要になる。
(2)上記の実施の形態では、端末を識別するための情報としてデータ送信端末やデータ受信端末のIPアドレスを利用しているが、これに限らず、端末を識別することができる情報であればよい。例えば、無線LANやEthenet(登録商標)などMACアドレスを有するものであれば、端末を識別するための情報として、IPアドレスの代わりにMACアドレスを用いてもよい。
また、上記の実施の形態では、データ送信端末とデータ受信端末間のパスを識別するための情報として、IPアドレスとポート番号の対を用いているが、これに限らず、データ送信端末とデータ受信端末間のパスを識別することができるものであれば、いかなる情報を利用してもよく、いかなる情報の組み合わせを利用してもよい。
(3)上記の実施の形態では、帯域の予約は“下り”方向より“上り”方向を優先して行うことにしているが、これに限らず、“上り”方向より“下り”方向を優先して帯域の予約を行うようにしてもよい。この場合、データ送信端末が行う帯域要求割当に帯域予約が優先するため、データ送信端末が送信するコンテンツなどの送信レートが変化する場合に、送信レートの変化に先立って帯域の更新を行うことができる。
(4)上記の実施の形態では、帯域の解除を帯域の予約より優先して行うことにしているが、これに限らず、フロー情報を利用して帯域の解除を行うか否かを判定するようにすればよい。
例えば、中継装置が、帯域割当要求を受け取り、その後に、帯域解除要求を受け取った場合には、帯域割当要求のフロー情報が帯域解除要求のフロー情報より優先するものであれば、中継装置は帯域解除要求に基づき帯域の解除を行わない。逆に、帯域割当要求のフロー情報より帯域解除要求のフロー情報が優先するものであれば、中継装置は帯域解除要求に基づき帯域の解除を行う。
また、中継装置が、帯域解除要求を受け取り、その後に、帯域割当要求を受け取った場合には、帯域解除要求のフロー情報が帯域割当要求のフロー情報より優先するものであれば、中継装置は帯域割当要求に基づき帯域の予約を行わない。逆に、帯域解除割当要求のフロー情報より帯域割当要求のフロー情報が優先するものであれば、中継装置は帯域割当要求に基づき帯域の予約を行う。
(5)上記の実施の形態では、帯域割当要求に基づく帯域の予約を実行するか否かをフロー情報を利用して判断しているが、これに限らず、例えば、帯域割当要求により要求される帯域を利用して帯域割当要求に基づく帯域の予約を実行するか否かを判断するようにしてもよい。なお、この場合には、例えば、要求される帯域の幅が広い方の帯域割当要求を優先し、これにより帯域の予約を行う。この場合、必要な帯域より広い帯域の幅を予約してしまうことがあるが、データ転送に必要な帯域が確実に確保されるという利点がある。
(6)上記の実施の形態では、無線接続区間のみ帯域の予約を行なうものとしたが、これに限らず、優先接続区間においても帯域の予約を行うようにしてもよい。
(7)上記の実施の形態では、End to End間のQoS設定を対象としたが、これに限らず、End to Endの一部の区間を対象として帯域の予約及び帯域の解除を行うようにしてもよい。
(8)上記の実施の形態において、データ送信端末又はデータ受信端末又は中継装置の構成要素の全て又は一部と等価な処理を行う受信方法であってもよい。
また、上記の実施の形態において説明したデータ送信端末又はデータ受信端末又は中継装置が行う全部又は一部と等価な処理手順を記述したプログラムをメモリに格納し、CPU等を用いて処理を行わせるようにしてもよい。
本発明は、送受信端末間のQoS設定に利用できる。
本発明の実施の形態の通信システムのシステム構成図。 本発明のデータ送信端末及びデータ受信端末の装置構成図である。 図2のフロー情報記憶部の記憶内容を示す図。 本発明の中継装置の装置構成図。 図4の割当帯域記憶部の記憶内容を示す図。 図4のパス設定部が内部に有するパス情報記憶部の記憶内容を示す図。 図2の送受信端末(データ送信端末及びデータ受信端末)の処理フローを示すフローチャート。 図4の中継装置の処理フローを示すフローチャート。 本発明の実施の形態の通信システムのフロー情報取得処理、及びパス設定処理の流れを示す動作シーケンス。 本発明の実施の形態の通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンス。 本発明の実施の形態の通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンス。 本発明の実施の形態の通信システムの帯域予約及び帯域解除処理の流れを示す動作シーケンス。 従来の通信システムの帯域予約処理の流れを示す動作シーケンス。 従来の通信システムの問題点を説明するための動作シーケンス。 従来の通信システムの問題点を説明するための動作シーケンス。
符号の説明
10 送受信端末
11 要求生成部
12 フロー情報記憶部
13 ポート番号設定部
14 IPアドレス設定部
15 フロー情報設定部
16 パケット生成部
17 データ処理部
18 プロトコル処理部
19 通信部
50 中継装置
51 有線通信部
52 無線通信部
53 要求パケット検出部
54 割当帯域記憶部
55 処理済要求判別部
56 要求種別判別部
57 ポート番号取出部
58 IPアドレス取出部
59 フロー情報取出部
60 帯域割当解除制御部
61 処理結果付加部

Claims (6)

  1. データ送信端末、データ受信端末、前記データ送信端末と前記データ受信端末との間のデータ通信を中継する少なくとも1つの中継装置を備える通信システムにおいて、
    前記データ送信端末は、自端末と前記データ受信端末間のデータ通信に用いられるパスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を要求するための要求信号を伝送路へ送出する第1要求送出手段を備え、
    前記データ受信端末は、自装置と前記データ送信端末間のデータ通信に用いられるパスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を要求するための要求信号を伝送路へ送出する第2要求送出手段を備え、
    前記中継装置は、
    前記データ送信端末及び前記データ受信端末の何れかから新たな要求信号を受信すると、当該新たな要求信号が新たな要求信号に基づくネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するためのこれまでに受信された要求信号に対して満たすべき条件を満足するかを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記新たな要求信号が前記条件を満たすと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を抑止する抑止手段と、
    前記判定手段により前記新たな要求信号が前記条件を満たさないと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を実行する実行手段と、
    を備える通信システム。
  2. 前記条件は、ネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するための要求信号のフローの方向の関係を定めた条件である請求項1記載の通信システム。
  3. 前記データ送信端末は、自端末が送出する要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定する第1フロー設定手段をさらに有し、
    前記データ受信端末は、自端末が送出する要求信号のフローの方向を示すフロー情報を当該要求信号に設定する第2フロー設定手段をさらに有し、
    前記中継装置の前記判定手段は、前記新たな要求信号に設定されたフロー情報に基づき当該新たな要求信号が前記条件を満足するかを判定する
    請求項2記載の通信システム。
  4. 前記要求信号は要求する帯域を含み、
    前記条件は、新たな要求信号により要求される帯域とこれまでに受信した要求信号により要求された帯域との大小関係を定めた条件である請求項1記載の通信システム。
  5. 前記条件は、帯域の解除を要求する要求信号である帯域解除要求信号が帯域の確保を要求する要求信号である帯域割当要求信号より優先すると定めた条件である請求項1記載の通信システム。
  6. データ送信端末、データ受信端末、前記データ送信端末と前記データ受信端末との間のデータ通信を中継する少なくとも1つの中継装置を備える通信システムにおいて行われる通信方法おいて、
    前記中継装置は、前記データ送信端末及び前記データ受信端末の何れかから新たな要求信号を受信する受信手順と、
    前記受信手順により受信される新たな要求信号がネットワーク資源の確保に関する処理の実行を抑止するためのこれまでに受信された要求信号に対して満たすべき条件を満足するかを判定する判定手順と、
    前記判定手順により前記新たな要求信号が前記条件を満たすと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を抑止する抑止手順と、
    前記判定手順により前記新たな要求信号が前記条件を満たさないと判定されると、当該新たな要求信号に基づき前記パスに対するネットワーク資源の確保に関する処理を実行する実行手順と、
    を有する通信方法。
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