JPWO2007046158A1 - 核酸分析方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、プライマーあるいはプローブと試料とのハイブリダーゼーション効率を向上させることにより、微量核酸の安定的増幅と高感度な解析を可能にする。すなわち、本発明は、二本鎖核酸の一方の鎖に相補的な第1配列と、他方の鎖に相補的な第2配列と、前記第1配列及び第2配列とを連結する第3配列とを有する第一プローブを少なくとも1種類以上、前記二本鎖核酸にハイブリダイズさせる工程と、少なくとも1種類の第二プローブを前記二本鎖核酸にハイブリダイズさせる工程とを有することを特徴とする核酸分析方法に関する。

Description

本発明は、微量核酸を感度よく解析するための核酸分析方法に関する。より詳しくは、鋳型となる二本鎖核酸の高次構造を部分的に壊すことにより、プライマーやプローブのハイブリダイゼーション効率を向上させ、微量核酸を感度よく解析することを特徴とする核酸分析方法に関する。
ポストシーケンス時代は、遺伝子の機能を追及する機能ゲノム研究が大きな柱として掲げられている。これらにはDNAチップ(現在ではDNAを基板上に整列(アレイ)させて固定化した『DNAアレイ』や、繊維集束型・糸巻き型など形態も様々に変化しており、ここでは総称として『DNAチップ』に統一して説明する。)やSNP解析、蛋白質相互作用を高速に解析する技術が利用される。また、これらから得られた情報を基にしたゲノム創薬も進んでいる。こういった状況の中で遺伝子の発現解析や変異解析はゲノム研究の大きな一端を占める。
『DNAチップ』は10年ほど前に開発された、20〜100merのヌクレオチド・cDNAまたはBACクローンDNAなどが基板上に高密度に並べられたマイクロアレイである。DNAチップは、検体DNAやRNAとのハイブリダイゼーションによって塩基配列の決定や遺伝子変異・SNPの解析、遺伝子の発現量・コピー数の測定及びDNAのメチル化解析といった試料核酸の多様な質的及び量的変化を調べることができる(非特許文献1参照)。また、極めて多数の遺伝子の発現を経時的に多くの時点で観察することを可能にした革命的な技術であり、調べたい遺伝子の有無や働き具合を簡単に確認することができるうえに、数千から数万におよぶ遺伝子の測定を網羅的に行うことができるため、研究を進めるうえでの重要な道具の一つとなっている。DNAチップを使うことにより、ゲノム構造解析の後を受けたゲノム機能解析が大いに進み、医療や創薬あるいは臓器再形成の研究などに変革が起こると考えられている。ヒトゲノムプロジェクトにより、塩基配列はわかっているが機能が未知の新しい遺伝子が次々と発見された。こうした新しい遺伝子の機能解析は、その塩基配列をリファレンスに含めることによって進展することが期待される。疾病に関連する遺伝子の研究では、従来は遺伝子を一つ一つ調べる方法しかなく、単一遺伝子疾患よりも圧倒的に多い多因子疾患関連遺伝子群の解析は非常に困難であった。しかしDNAチップを利用して、今後は糖尿病やアルツハイマー病・循環器系疾患・リューマチなど、これまで研究の難しかった病気の原因遺伝子を網羅的に解明し、その発症のしくみを理解する研究が大きく進むものと考えられる。そして、これらの知見に基づいて従来に比べて飛躍的に効率の良い創薬が可能になり、短期間に優れた薬剤開発が可能となることが期待されている。
一塩基多型(SNP)を解析することは、さまざまな疾患のリスクやその遺伝的背景を解明することにつながるといわれている(非特許文献2参照)。病原体の遺伝子をスキャンすることによって、薬剤耐性に関与する遺伝子を解明することも可能であり(非特許文献3参照)、将来は検出された病原体の薬剤耐性を治療開始前に知ることも可能になるといわれている。抗癌剤の開発においてもその薬剤をin vitroで作用させた際にどのような遺伝子が影響を受けるのか調べ、従来の薬剤を用いた場合と比較することによって、開発のスピードが加速されることが期待されている。
PCR法は広く生物工学・農学・医学の諸分野で生命科学の基礎と応用に携わっている人たちにとって、速やかに且つ正確に蛋白質や遺伝子の情報が提供できる有力な実験技術の一つである。実験材料が微生物や動物・植物などと異なっていても研究の目的が同じであれば、同じPCR実験法を用いて研究を進めることが可能である。PCRの最大の特徴は、ゲノムDNAのような複雑なDNAからある特定の領域のみを増幅することにある。PCRは2種類のプライマーを用いて、DNAポリメラーゼによりDNAを合成する反応であるから、合成されるDNAの領域はプライマーにより特定される領域であり、この領域のみが増幅される。プライマーは鋳型二本鎖DNAのそれぞれの鎖の特定領域の塩基配列を有しており、一方のプライマーの3’末端は他方のプライマーの方向を向いている。DNAポリメラーゼは、合成反応開始時にプライマーを必要とし、dNTPsの存在下で一定のpH条件のもと、各プライマーの3’末端にdNMPを付加しながら伸長反応を進め、その結果増幅領域が対数的に増加していく。
ゲノムプロジェクトの進歩に伴い発展してきた多くの遺伝子解析技術(シーケンス法やSNP解析・変異解析・発現解析など)は、検出感度を確保するために、事前の遺伝子増幅を必要とすることが多い。PCR法を用いることによって、これまで困難といわれていた事柄が容易に解決されることも多く、生命科学の基礎と応用にPCR法が果たす役割は大きい。
BIOテクノロジージャーナル, vol.5, No.4, 394-396 (2005) Wang DG, et al., Science, 280, 1077-82 (1998) Winzeler EA, et al., Science, 281, 1194-97 (1998)
一般にプローブと試料を特異的にハイブリダイズさせる工程を含む遺伝子解析では、プローブの量を試料量に対して大過剰に用意する必要がある。また固相上でハイブリダイゼーション反応を行う場合には、液相での反応と比べて著しく反応効率が劣るために、シグナルの検出が困難になる場合がある。また、遺伝子の変異解析では、事前にPCR等により遺伝子断片を増幅することが不可欠であるが、微量の核酸試料から安定的に遺伝子断片を増幅することは一般に困難である。
本発明は、プライマーあるいはプローブと試料とのハイブリダーゼーション効率を向上させることにより、微量核酸の安定的増幅と高感度な解析を可能にすることを課題とする。
試料核酸の検出対象部位を認識するプローブ配列以外の配列に相補的な一本鎖オリゴ(DNAあるいはRNA、PNA,キメラオリゴ)を合成し、これを試料核酸に対して過剰になるよう加え、94℃で加熱した後に室温まで冷却する。熱変性によって一本鎖になった試料核酸は、室温に至る過程で再び元の二本鎖に巻き戻ろうとするが、このときに、あらかじめ過剰に添加しておいた相補的な一本鎖オリゴが先にハイブリダイズするために、完全な二本鎖に戻ることができない。このように処理された試料核酸は、完全二本鎖核酸よりも不安定になる。この不安定な試料核酸を、検出対象部位を認識するプローブ配列が固定された基板上に、あるいは検出対象部位を認識するプローブ配列を含む溶液中に添加し、ハイブリダイゼーションを行う。すると、あらかじめ不安定化された試料核酸は、不安定化していない完全二本鎖核酸よりもスムースにプローブとハイブリダイズすることとなる。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、プローブとは異なる部位に結合するオリゴ配列をあらかじめ試料にハイブリダイズさせることで、試料核酸の二本鎖構造あるいは分子内構造を破壊して『プローブが試料核酸とハイブリダイズしやすくなる』効果をもたらすものである。
本発明により、ハイブリダイゼーション反応を利用した遺伝子変異解析や発現解析において、試料二本鎖核酸と検出用プローブのハイブリ効率が改善され、より高感度の解析を行うことができる。あるいはポリメラーゼによる伸長反応を伴う核酸断片増幅において、微量の鋳型試料とプライマーのハイブリダイゼーション効率が促進され、安定して遺伝子増幅を行うことができる。
図1は、本発明を説明するための鋳型DNA配列と第一プローブ及び第二プローブの位置関係図である。 図2は、本発明によるハイブリダーゼーション促進効果(蛍光検出結果)を示す。 図3は、本発明に用いる第一プローブの構造を示す。 図4は、本発明による鋳型核酸の不安定化効果を示す。 図5は、本発明に用いる第一プローブの構造を示す。 図6は、本発明に用いる第一プローブの構造を示す。 図7は、一本鎖試料核酸を用いる一般的なDNAチップを表す概念図である。 図8は、DNAチップ解析における本発明の効果の一例を示す。 図9は、二本鎖試料核酸を用いる一般的なDNAチップを表す概念図である。 図10は、二本鎖試料核酸に本発明を適用した場合のDNAチップを表す概念図である。 図11は、ビーズチップの模式図である。 図12は、ガラスビーズへの第一プローブ固定の様子を表す概念図である。 図13は、本発明を説明するための鋳型DNA配列と第一プローブ及び第二プローブの位置関係図である。 図14は、本発明によるハイブリダーゼーション促進効果(PCR産物量の比較)を示す。 図15は、本発明によるPCR効率促進効果(PCR産物量から計算)を示す。 図16は、本発明によるPCR効率促進効果(リアルタイムPCR)を示す。 図17は、本発明によるPCR効率促進効果(PCR産物量の比較)を示す。 図18は、本発明を説明するための鋳型DNA配列と第一プローブ及び第二プローブの位置関係図である。 図19は、本発明によるハイブリダーゼーション促進効果(発光検出結果)を示す。
符号の説明
1−1、1−2…鋳型二本鎖DNA
1−3、1−4…プライマー
1−5…PCR産物(増幅領域)
1−6…標識FITC
1−7…第二プローブ
1−8…標識TEXAS RED
1−9…標識ビオチン
1−10…第1配列
1−11…第2配列
1−12…第3配列
2−1…蛍光強度(バックグラウンド)
2−2…蛍光強度 何も添加せず
2−3…蛍光強度 第一配列のみを添加
2−4…蛍光強度 第一プローブのみ添加
3−1…第1配列
3−2…第一プローブ
4−1…安定な二本鎖状態
4−2…再会合が部分的に妨げられた状態
4−3、4−4…二本鎖PCR産物を構成する鎖
4−5…第一プローブ
5−1、5−2…鋳型二本鎖核酸を構成する鎖
5−3…第1配列
5−4…第2配列
5−5…第3配列
5−6…第1’配列
5−7…第2’配列
5−8…第3’配列
5−9…第3配列と第3’配列の中央付近が互いにハイブリダイズするような構造をとるようデザインされた第一プローブ
5−10…ループ構造をとる第3配列
5−11…第3配列がループ構造をとる第一プローブ
6−1…第一プローブ
6−2…第1配列
6−3…第2配列
6−4…第3配列
7−1…基板
7−2…第二プローブ(一本鎖)
7−3…リンカー
7−4…標識
7−5…一本鎖試料核酸
7−6…標識
7−7…一本鎖試料核酸と第二プローブのハイブリダイゼーション反応の様子
7−8…スタンフォード型DNAチップ
8−1…DNAチップによる検出結果(試料が一本鎖核酸の場合)
8−2…バックグラウンド
8−3…ハイブリした場合のシグナル
8−4…ハイブリしない場合のシグナル
8−5…DNAチップによる検出結果(二本鎖核酸を変性させて試料とした場合)
8−6…DNAチップによる検出結果(二本鎖核酸試料に本発明を適用した場合)
9−1…二本鎖試料核酸
9−2…再会合
9−3…二本鎖試料核酸と第二プローブのハイブリダイゼーション反応の様子
10−1…第一プローブ
10−2…二本鎖試料核酸と第二プローブのハイブリダイゼーション反応の様子(本発明を適用した場合)
11−1…ガラスビーズ
11−2…第二プローブ
11−3…キャピラリー
11−4…キャピラリーに一列に配列したガラスビーズ
11−5…蛍光標識されたターゲット核酸
11−6…シリンジ
11−7…プローブ固定化ビーズ
12−1…APSコート
12−2…クロスリンカーKMUS
12−3…プローブ配列
13−1…第1配列
13−2…第2配列
13−3…第3配列
13−4…第2配列の3’末端
13−5…第1配列の5’末端
14−1…PCR産物量(第一プローブ添加)
14−2…PCR産物量(コントロール:第一プローブ添加なし)
15−1…PCR効率(第一プローブ濃度3.4pmol)
15−2…PCR効率(第一プローブ濃度6.8pmol)
15−3…PCR効率(第一プローブ濃度10.2pmol)
15−4…PCR効率(コントロール:第一プローブ添加なし)
16−1…リアルタイムPCRの結果(コントロール:第一プローブ添加なし)
16−2…リアルタイムPCRの結果(第一プローブ添加)
17−1…PCR産物濃度(第一プローブ添加しない通常のPCR反応)
17−2…PCR産物濃度(第一プローブ添加)
18−1…TP53遺伝子のコドン175番を成す3塩基の中央の塩基
18−2…第二プローブ配列
18−3…第二プローブ配列の3’末端
18−4…第二プローブ配列内に挿入したミスマッチ塩基
19−1…BAMPER法の結果(第二プローブのみ添加)
19−2…BAMPER法の結果(第一プローブ及び第二プローブ添加)
本明細書は、本願の優先権の基礎である特願2005−306162号の明細書に記載された内容を包含する。
本発明は、鋳型となる二本鎖核酸の高次構造を部分的に壊すことにより、プライマーやプローブのハイブリダイゼーション効率を向上させ、微量核酸の高感度な解析を可能にする核酸分析方法を提供する。
具体的には、本発明は、二本鎖核酸の一方の鎖に相補的な第1配列と、他方の鎖に相補的な第2配列と、前記第1配列及び第2配列とを連結する第3配列とを有する第一プローブを、前記二本鎖核酸にハイブリダイズさせる工程と、少なくとも1種類の第二プローブを前記二本鎖核酸にハイブリダイズさせる工程とを有する。
本発明において、前記第一プローブを構成する第3配列は10mer以上100mer以下であることが好ましく、前記二本鎖核酸のいずれの配列とも非相補である。
また、前記二本鎖核酸上の第二プローブの結合領域は、前記二本鎖核酸上の前記第1配列及び前記第2配列の結合領域の間あるいは各末端からそれぞれ500塩基以内の領域に位置し、特に前記第1配列及び第2配列が、それぞれ前記二本鎖核酸上の第二プローブの結合領域の末端から少なくとも10塩基以上離れた位置にハイブリダイズすることが好ましい。
前記第一プローブを構成する第3配列は鎖内結合によりループ状の立体構造を形成するものであってもよい。
また、前記第一プローブは2種以上用いられ、前記二本鎖核酸の近傍にハイブリダイズした2種類の第一プローブが、その第3配列間で相補鎖結合を形成して梯子状の立体構造を形成するものであってもよい。
本発明の方法において、前記第二プローブの二本鎖核酸へのハイブリダイゼーション量を計測すれば、前記二本鎖核酸の定量を行うことができる。
例えば、前記第二プローブを蛍光体で標識し、その蛍光量から前記二本鎖核酸の定量を行うことができる。あるいは、前記第二プローブをアルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ、βカラクトシダーゼ、及びルシフェラーゼから選択されるいずれかの酵素で標識し、当該酵素とその基質との反応で生じる発光あるいは発色の量から、前記二本鎖核酸の定量を行うことができる。あるいはまた、前記第二プローブを放射性同位体で標識し、その放射線量から前記二本鎖核酸の定量を行うことができる。
ある実施態様において、前記二本鎖核酸にハイブリダイズした前記第二プローブからの相補鎖伸長反応を行う工程をさらにしていてもよい。
前記方法において、前記第一プローブは、第二プローブに対するプライマーペアとして機能しないよう、その3’末端に存在する3塩基の少なくとも1塩基が、前記第一プローブの二本鎖核酸上の結合領域とミスマッチになるような構造にすることが望ましい。その3’末端から相補鎖伸長をしない構造に設計するか、その3’末端に、前記第一プローブの二本鎖核酸上の結合領域とは相補でない配列を付加することが望ましい。
あるいは、前記第一プローブの3’末端からの相補鎖伸長を抑止するために、その3’末端の水酸基を修飾又は別の官能基で置換しておいてもよい。
本発明の方法において、第二プローブは固相(例えば、DNAチップの基板やビーズ等)上に固相化されているものであってもよい。本発明の技術を応用したDNAチップやビーズアレイを用いることにより、遺伝子解析の感度を飛躍的に向上させることができる。
本発明の方法は、変異や多型の検出に利用できる。すなわち、変異を有することが予測される試料核酸に対し、前記変異の候補部位とその3’末端でハイブリダイズする第二プローブと前記第一プローブとを前記核酸試料に同時に添加する工程と、ハイブリダイズした前記第二プローブからの伸長反応を行う工程と、前記伸長反応の結果から前記試料核酸が変異部位を有するか否かを判定することができる。
例えば、BAMPER法等を適用して、第二プローブから一塩基伸長反応を行い、この際導入される塩基種を識別することにより、前記第二プローブの3’末端側隣接塩基が変異を有するか否かを判定することができる。
この場合、前記伸長反応は、前記試料核酸と前記第二プローブの3’末端に存在する少なくとも2塩基が相補的な場合に起こるようにしてもよい。また、第二プローブにミスマッチを導入することにより、第二プローブの分子内ハイブリダイゼーションを防止してもよい。
別な態様において、前記第二プローブは1対の増幅用上流プライマー及び下流プライマーであり、本発明はこれらプライマーにより前記二本鎖核酸の少なくとも一部の領域を増幅する工程を有するものであってもよい。この場合、前記第1配列及び前記第2配列は二本鎖核酸上の前記プライマー周辺にハイブリダイズするものでなくてはならず、前記二本鎖核酸上の前記領域の末端からそれぞれ500塩基以内の領域にハイブリダイズすることが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、本発明の実施例に用いる一般的な反応操作について説明する。
プローブとなる一本鎖オリゴと、鋳型試料DNAとのハイブリダイゼーション実験について説明する。鋳型試料核酸は解析前にPCR反応によりターゲット領域を増幅しておく必要がある。本実施例では、増幅用プライマーの一方を蛍光体(ここではFITC)で標識した。反応容器にはPIERCE社のReacti−Bindストレプロアビジンコート済みポリスチレン96ウェルプレートを用いた。このウェルの底面及び側面はストレプトアビジンでコーティングされており、片側をビオチンで修飾した検出用プローブを結合固定することができる。具体的には100μLのPBSに溶解した検出用プローブ(5’-ビオチン/3’-TEXAS REDで修飾)20pmolを1ウェルあたりに添加し、室温で1時間インキュベートした後、PBSで洗浄した。
前記FITC修飾した試料DNA(PCR産物)を95℃で5分間熱変性した後に氷冷し、N2Sハイブリダイゼーションバッファー(PIERCE社)で適当に希釈したものを、前記プローブを固定したウェルに入れ、60℃で一時間インキュベートした。その後N2SハイブリダイゼーションバッファーとPBSで洗浄し、蛍光強度を検出することによりプローブと試料DNAとのハイブリダイゼーションを調べた。蛍光検出にはパーキンエルマー社のARVO SXマイクロプレートリーダーを使用した。本実施例では、遺伝子増幅用プライマー及び検出用プローブは蛍光体FITC及びTEXAS REDで修飾したが、使用するプレートリーダーと蛍光フィルターによっていかなる蛍光体を選択してもよい。また、ラジオアイソトープ標識によるカウント測定や、HRPやAP標識による発光測定でも検出は可能であり、状況に応じて使い分ければよい。
〔実施例1〕 PCR反応への本発明の適用
ここではTP53遺伝子のエキソン5を例にして説明する。本配列情報はNCBIデータベースのアクセッションナンバーNT_010718から得ることができる(配列の一部(配列番号1)は図1に記載した)。1−1及び1−2から成る鋳型二本鎖DNAに対して、1−3及び1−4のデザインのプライマーを作用させてPCR増幅反応を行った後の増幅領域は1−5で表される。伸長反応用の温調器にはサーマルサイクラーであるABI9700(Applied Biosystems)を使用した。PCR産物の確認にはマイクロチップ電気泳動解析システムSV1210(日立電子エンジニアリング)を使用した。オリゴ合成はシグマジェノシスに委託した。DNAポリメラーゼはQIAGEN社製品を、その他使用した試薬は極一般的な市販品を使用した。鋳型核酸(ヒトゲノム)はBIOCHAIN社より購入して使用した。
以下は一般的なPCR法の手順である。96ウェルプレートに1×10-20mol/μLに調製したゲノム試料1μLを加え、氷上に置いた。2.5unit/μLのTaq.DNAポリメラーゼを0.2μL、2.5mMのdNTPsを4μL、25pmol/μLのプライマーセット各0.8μLを混合し、各ウェルあたり100μLとなるように滅菌水で調製した。上記各容量は同じ比率で変更することが可能で、たとえばPCRは50μLスケールでもよい。粘着シートでシーリングし、サーマルサイクラーにセットした。二本鎖ゲノムを変性させるため、94℃で2分間加熱した後、94℃で30秒間、50℃で30秒間、72℃で1分間のサーマルサイクルを35回繰り返した。PCR反応液をマイクロチップ電気泳動解析システムで解析し、目的のPCR産物を確認した。
ここで使用したリバースプライマー1−4はその5’端を1−6のFITCで蛍光標識されており、したがってPCR産物1−5も標識されている。第二プローブ1−7はその3’端を1−8のTEXAS REDで蛍光標識し、さらに5’端を1−9のビオチンで標識しており、アビジンでコーティングされたプレート上に固定されている。この第二プローブ1−7によってPCR産物1−5をトラップする際に、1−5はあらかじめ熱変性されているが、このとき本発明の第一プローブを同時に添加しておく。第一プローブは核酸鎖1−2にハイブリダイズする部位(第1配列1−10)と、核酸鎖1−1にハイブリダイズする部位(第2配列1−11)と、1−10の3’端と1−11の5’端を結合するようにデザインされた第3配列1−12から成る。1−12の配列はGATCTGCGATCTAAGTAAGCTTGGC(配列番号2)とした。
図2は実際のFITC蛍光強度を検出したものであるが、上記第一プローブを加えていない場合にはバックグラウンド2−1に対しての2−2のようにわずかなカウントの上昇しかみられなかった。つまりPCR産物1−5は第二プローブ1−7に対してあまり高効率でハイブリダイズしなかった。これに対して第一プローブの第1配列のみからなるオリゴを添加した場合には、2−3のように2−2よりも高いカウントが得られていた。
この結果を一般的な模式図である図4を用いて説明する。あらかじめ熱変性された二本鎖PCR産物(鎖4−3と鎖4−4から成る)は、通常は変性状態を保ち続けるのが難しく、安定な二本鎖(4−1)の状態に戻りがちであるのに対して、上記の結果は第一プローブ4−5が二本鎖PCR産物の一方の鎖(図では鎖4−4)に部分的にハイブリダイズしたために4−2に示すように鎖4−3と鎖4−4の再会合が部分的に妨げられ、第二プローブがPCR産物にハイブリダイズしやすくなって起こったものと考えられた。第1配列1−10・第2配列1−11・第3配列1−12から成る第一プローブ3−2を前記と同様にPCR産物1−5に作用させた場合には、2−4のように、第一配列のみを作用させた結果である2−3よりもさらなる高カウントが得られた。即ち、第一プローブの両端(1−10と1−11)が鎖1−1と鎖1−2にそれぞれ作用して、第一プローブ3−1を作用させた場合よりもさらに安定な二本鎖構造をとり難くなったものと考えられた。
同様の作用をもたらす第一プローブの構造としては、図5に示すようなものが考えられる。即ち5−1と5−2から成る鋳型二本鎖核酸に対して前記と同様に第1配列5−3・第2配列5−4・第3配列5−5から成る第一プローブと、第1’配列5−6・第2’配列5−7・第3’配列5−8から成る第一プローブ’を同時に作用させる場合であり、前記第3配列と第3’配列の中央付近が互いにハイブリダイズするような構造をとるようデザインされた5−9の如きものや、第1配列5−3・第2配列5−4・第3配列5−10から成り、前記第3配列5−10が鎖内結合によってループ構造をとるようにデザインされた第一プローブ5−11の如きものが考えられる。これら第一プローブ(3−2、5−9、5−11)は、試料核酸に対して2箇所以上同時に作用させてもよい。あるいは図6に示したように第二プローブ6−5を左右から挟みこむように第一プローブ6−1の第1配列6−2と第2配列6−3を配置し、第3配列6−4で結合するような構造をとることも考えられる。
これら第一プローブを構成する第1配列及び第2配列は、第二プローブの鋳型へのハイブリダイゼーション反応を妨げることがないよう、少なくとも10塩基以上、望ましくは50塩基以上離れた位置にハイブリダイズするようにする。第3配列1−12・5−5・6−4及び第3’配列5−8はハイブリさせようとする鋳型核酸と完全に非相補であるようにする。これは前記配列に限定するものではなく、周辺配列に依存する。その長さは10mer以上100mer以下で、望ましくは50mer以下である。
〔実施例2〕 DNAチップへの本発明の適用
市販されているDNAチップは、Affymetrix社が発売したいわゆる“アフィメトリクス型”と、スタンフォード大学のパトリック・ブラウンらが考案した“スタンフォード型”の二つに大別される。“スタンフォード型”はあらかじめ用意したcDNAや合成オリゴDNAなどを細いピンなどでスライドガラスに滴下して作るシンプルなチップで、一つのスポットの中には大量のcDNA(二本鎖DNA)や一本鎖オリゴDNAが含まれており、これがプローブ(リファレンス)となって遺伝子を検出する。DNAチップ研究所の「AceGene(登録商標)」やGE Healthcare社の「CodeLink(登録商標)」、タカラバイオ社の「IntelliGene(登録商標)」などがこれに類する。“アフィメトリクス型”では半導体技術に用いられる光リソグラフィーにより、プローブ(一本鎖オリゴDNA)を基板上で垂直に合成するものである。Affymetrix社の「GeneChip(登録商標)」やアジレント・テクノロジーズ社のマイクロアレイなどが挙げられる。プローブを基板上に固定する技術以外にも、三菱レイヨン社の「Genopal(登録商標)」やTUMジーン社のECAチップ(Electrochemical Array)などが挙げられる。いずれもプローブとなる一本鎖あるいは二本鎖のDNAと、試料DNAのハイブリダイズ効率により解析結果は影響を受ける。これらにも本発明を応用することが可能である。
図7に一般的なスタンフォード型チップによりハイブリダイゼーション効率を検証した結果を示す。7−8に示したような形状のチップ上にスポットが計64個あり、各遺伝子に固有のプローブがそれぞれ固定されている。具体的には基板7−1に対して7−2の第二プローブ(一本鎖)がリンカー7−3を介して固定されている。7−2は末端に蛍光その他の標識7−4を有する場合もある。
これに対して7−5に示すような一本鎖試料核酸(一方の末端が蛍光体その他の標識7−6を有する)を作用させ、前記プロトコルにしたがって第二プローブ7−2とハイブリダイゼーション反応を行った場合に図8−1に示すような結果となっていた。バックグラウンド8−2に対して、試料7−5と第二プローブ7−2がハイブリダイズした場合は8−3のようなシグナルが得られており、試料7−5と第二プローブ7−2がハイブリダイズしなかった場合は8−4のようなシグナルであった。このとき7−5と7−2のハイブリダイゼーション反応の様子は7−7の如きであると考えられた。
同様な実験を図9−1に示すような二本鎖試料核酸(一方の末端が蛍光体その他の標識7−6を有する)を試料として行った。このようなケースでは事前に9−1を加熱あるいはアルカリ処理によって変性させておくが,安定な二本鎖試料核酸は9−2のように再会合の能力が高く、結果として8−1のようにバックグラウンドとシグナルのクリアなコントラストは得られず、8−5の如きであった。この原因は9−3に示すように、7−7の場合ほど第二プローブ7−2と鋳型9−1のハイブリダイゼーション効率が高くなかったためと考えられた。ハイブリ効率を高めようとして二本鎖試料核酸9−1の添加量を多くすると、その末端にある標識7−6によるバックグラウンドが大きくなってしまい、有効なS/N比の上昇は認められなかった。
同様に二本鎖核酸を試料とする場合に、本発明を適用した場合(8−6)について述べる。前記二本鎖試料核酸9−1に対してあらかじめ第一プローブ10−1をハイブリダイズさせておく。このとき10−1は先のとおり3−2あるいは5−9、5−11、6−1のいずれかの構造をとるものとする。前記プロトコルにしたがって第二プローブ7−2とハイブリダイゼーション反応を行った場合に、8−6に示すような結果が得られており、これは8−1と同程度の感度であった。即ち試料とした核酸が9−1と同じ二本鎖構造であったにもかかわらず10−2の如く効率よくハイブリダイズしたものと考えられ、その効率は試料核酸が一本鎖である場合(7−7)に比べて遜色ないことが示された。一般的に固相上でプローブと試料核酸のハイブリダイゼーション反応を行いたい場合には、試料核酸は事前にアルカリ変性による一本鎖化が必要であったり、さらにカラム精製を必要としたりするがこれらの手法は煩雑である。あるいは熱変性により試料核酸の二本鎖構造をほぐしておく場合も考えられるが、先記のように安定な構造へと巻き戻ろうとする力が大きいために、そのままでプローブとの効率よい反応を起こそうとするのは困難である。しかし本発明を適用すれば、二本鎖試料核酸を熱変性するのと同様の手軽さで、試料核酸を一本鎖化した場合と同等の効果が得られることが示された。本実施例では、第二プローブの末端を蛍光体により標識したものを用いたが、放射線同位体による標識を用いても良い。また、特定の基質と反応させることにより発色する酵素(アルカリフォスファターゼやペルオキシダーゼ、βガラクトシダーゼなど)により標識を用いても良い。たとえばアルカリフォスファターゼで標識した場合には、基質であるニトロブルーテトラゾリウム(NBT)と5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸(BCIP)液中で数時間反応させると紫色の発色が観察され、その強度を測定・比較することにより本発明の効果を確認できた。また、化学発光基質を用いれば酵素反応による発光を用いた計測も可能である。
〔実施例3〕 ビーズチップへの本発明の適用
平板状のDNAチップは一般的に使用されており、様々な用途に用いられている。しかし、特に医用・診断用途にはさらに高い感度と短時間での計測が求められる。検査項目数に関しては、網羅的な解析ではないためせいぜい100種に対応できればよいが、検査項目の組み合わせの変更が容易であることが望ましい。またサンプル間のコンタミネーションを防ぐため、使い捨て可能であることも要件の一つである。これらの要件を満たすべく開発されたのが『ビーズチップ』である。これは、約100ミクロンのガラスビーズ11−1に前記第二プローブ11−2を固定し、ほぼ同サイズのキャピラリー11−3あるいはマイクロチップ中の溝に一列に配列した構成をとる。第二プローブの種類毎にガラスビーズ表面への固定化反応を行い、そこから固定化ビーズを一つずつ取り出し、意図した順序に並べてデバイスを作製するため、ビーズの順列によりプローブ種の識別を行うことができる。蛍光標識されたターゲット核酸11−5を含むサンプル溶液をデバイス中でシリンジ11−6により往復送液することで、ターゲット核酸11−5がビーズ11−1上のプローブ11−2に捕捉される。通常の平板状のDNAチップを用いた場合には、ターゲットDNAが拡散によりプローブDNAまで到達する時間が必要で、そのため反応に長い時間を必要とするが、このビーズチップの場合には、サンプル溶液の流れが乱流になり、実効的な拡散が非常に早くなっているため、早い反応及び検出が可能になっている(小原賢信,『DNAチップ実験まるわかり』羊土社,124−127(2004))。
実際にはAPS(aminopropyltrimethoxysilane)コート12−1のガラスビーズ11−1に対して、チオール末端修飾オリゴDNA12−3をNHSエステルとマレイミドを両端に持つクロスリンカーであるKMUS(N-(11-maleimidoundecanoyloxy)succinimide)12−2を介して共有結合で固定し、プローブ固定化ビーズ11−7を作製した。ここではTP53遺伝子上の塩基に対応する第二プローブ24種を用意して、これらのプローブを固定したビーズを順に一つずつキャピラリー11−3の内部に配列した。次いで、10μLのサンプル溶液(1×10-10M、45℃、4×SSC-0.1%SDS溶液FITC標識)に対して10分間送液しながら反応(ハイブリダイゼーション)させ、0.2×SSC-0.03%SDS→0.05×SSC→水の順で洗浄した後、蛍光計測を行った。
試料として前記7−5・9−1を用い、エキソン5に対応するビーズへのハイブリダイゼーション実験を試みた場合には〔実施例2〕と同様の結果が得られた。即ち、一本鎖核酸7−5と二本鎖核酸9−1を試料とした場合のハイブリ効率(ここでは蛍光強度により検出)を比較した場合には7−5が勝っていた。さらに二本鎖核酸9−1に第一プローブ10−1を事前にハイブリダイズさせたものを鋳型とした場合の蛍光強度は7−5を試料とした場合と同程度であった。
〔実施例4〕 第一プローブへのミスマッチの導入
上記効果はPCR反応のような特定の遺伝子領域の増幅を目的とする場合にも適用される。本実施例では、図13に示す遺伝子配列(TP53遺伝子エキソン5:配列番号1)を使用した場合について説明する。1−1及び1−2から成る鋳型二本鎖DNAに対して、1−3及び1−4のデザインのプライマー(第二プローブ)を作用させることにより1−5で表される領域をPCR増幅した。PCR反応は〔実施例1〕と同様の条件で行った。このとき鋳型DNA量が1×10-22 molでプライマー量が3.4 pmol/反応の時、同時に第1配列13−1・第2配列13−2・第3配列13−3(GATCTGCGATCTAAGTAAGCTTGGC(配列番号2))から成る第一プローブを6.8pmol添加した場合としなかった場合の結果を比較した。
第一プローブはそれ自身が第二プローブ(フォワードプライマー1−3及びリバースプライマー1−4)の一方と反応してプライマーとして作用しないよう、第1配列13−1の5’末端13−5を、本来配列5’--3’に対してミスマッチとなるように5’--3’に変更した。さらに第2配列13−2の3’末端13−4を、本来配列3’--5’に対してミスマッチとなるように3’--5’に変更した。同様の効果は、第一プローブの3’末端に鋳型核酸の結合領域とは非相補な配列を結合したり、3’末端の水酸基を修飾又は別の官能基で置換することによっても得られる。
このとき14−1に示すように、PCR反応において第一プローブを添加した場合に、コントロール14−2(第一プローブを添加していない)よりも多くのPCR産物が得られていた。第一プローブは第二プローブの外側下流域に位置するために、PCRサイクル反応の2回目以降にはその効果はほとんど期待できない。よって1回目のサイクル反応の前に第二プローブがハイブリダイズする時に、その作用を促進するように働いたものと考えられた。鋳型DNA量が1×10-22 molの時、第一プローブ量を1.7 pmol・3.4 pmol・6.8 pmol・10.5 pmolに変化させてPCRを行った際のPCR効率の変化を図15に示す。PCRサイクル数(n)・鋳型量(N)・PCR産物量(N)・PCR効率(1+Y)の関係は指数増幅領域において『N=N×(1+Y)』で表されるが、第一プローブ濃度が3.4・6.8・10.2 pmolの時(それぞれ15−1・15−2・15−3)に、PCR効率はコントロール(第一プローブ添加なし)15−4に比べて有意に変化していた。
リアルタイムPCR法はサーマルサイクラーと分光光度計を一体にし、電気泳動の手間を省き、PCR生産物を定量的に評価するための方法である。PCR生産物を定量する方法としては、二本鎖DNAの螺旋の隙間に特異的にインターカレートするSYBR Greenを使う方法が簡便で汎用されている。PCR反応はその性質から、サイクルが一回増えると最大で2倍のPCR産物量が得られる。即ちリアルタイムでPCRの様子を観察した場合に、初期鋳型量やプライマー濃度などの諸条件が同じであれば、最終的なPCR産物量が多くなるほど立ち上がりのサイクル数は早くなるはずである。そこで本発明の効果によるPCR産物量の増加(即ちPCR効率の増加)をリアルタイムPCRでも同様に観察できるはずであると考えた。
鋳型DNA量が1×10-22 molに第一プローブ量が6.8 pmol/反応となるように添加した場合のリアルタイムPCRでの結果を図16に示す。コントロール(第一プローブ添加なし)16−1の場合には平均47.45回目のサイクル数で立ち上がり始めるのに対して、第一プローブを添加した場合(16−2)には平均45.74回目のサイクル数で立ち上がり始めていた。標準サンプルの初期鋳型量と立ち上がりサイクル数の関係から、16−2の場合の鋳型濃度を逆算して求めると約2×10-22 molに相当しており、これは真の鋳型量である1×10-22 molの2倍に相当していた。このことから第一プローブは上記の場合と同様にPCRの1回目のプライマーのハイブリダイゼーション効率に影響を与えているものと考えられた。具体的にはプライマー(第二プローブ)の2〜5倍濃度の第一プローブが、熱変性後の鋳型二本鎖DNAにプライマーよりも先にハイブリダイズしてその高次構造を破壊し、結果としてプライマーがハイブリダイズしやすくなったものと考えられた。
第一プローブをPCR反応に添加する際には、図17に示すような効果も得られた。即ち第一プローブを添加しない通常のPCR反応を行った場合(17−1)に比べて、第一プローブを添加した場合では17−2のように、より少ないプライマー濃度でより多くのPCR産物が得られた。上記実験に使用した第一プローブはPCRプライマー組(第二プローブ)の外側に設計されており、1回目のプライマーのハイブリダイゼーション反応にしか促進効果を発揮しないが、プライマー組の内側に設計すれば後続のサイクル反応全てにおいてプライマー組のハイブリ反応を促進するように作用することが期待される。また、第一プローブは鋳型核酸に対して二箇所以上にハイブリダイズするように作用させてもよい。第一プローブを鋳型核酸に対して二箇所以上作用させる場合にも前記3−2や5−9・5−11・6−1に示すような構造の第一プローブを使用できる。
本実施例では、サーマルサイクラーを用いたPCRを説明したが、プライマーが片方だけで、鋳型二本鎖核酸に対して片方の鎖のみに対する相補鎖合成でも同様な操作で相補鎖合成反応が可能で、伸長産物を増幅できる。NASBA法やローリングサイクル法など、プライミングサイトに対してプライマーをハイブリダイズさせる反応を含み、ポリメラーゼ等の酵素反応を利用して相補鎖合成反応を行わせる増幅法に汎用的に使える利点がある。あるいは、大腸菌DNAポリメラーゼIないしその部分酵素であるクレノーフラグメント等の酵素を用いて等温(たとえば37℃一定)で伸長反応を行う場合や、ICAN法(TaKaRa社)やLAMP法(栄研化学)などの等温増幅法においても、鋳型と第一プローブを事前にハイブリダイズさせておくことにより対応できる。
〔実施例5〕 変異解析(BAMPER法)への本発明の適用
個々の検体で見られる塩基変異を解析するのに適した手法として、BAMPER(Bioluminometric Assay coupled with Modified Probe Extension Reactions)法(Guo-hua Zhou, et al., Nucleic Acid Research, 29, e93 (2001))があり、実用化に向けた研究が行われている(Y Nakashima, et al., Clinical Chemistry, 50, 8, 1417-1420 (2004))。これは生物発光を利用した塩基変異解析技術であり、変異型に対応した2〜4種類のプローブ(3’末端がそれぞれA・G・C・T)を用いて伸長反応を行うと、検出部位の塩基型に一致するプローブを用いた場合にのみ伸長反応が進行する。その際に生成するピロリン酸をATPに変換し、ルシフェリン・ルシフェラーゼ反応を利用して発光させる。この発光を測定すると数分間で塩基型を判定することができる。この簡便な方法は一般に癌組織細胞中で観察される点変異や、一から数塩基の挿入あるいは欠失、あるいは一塩基多型(SNP)の検出に有効である。以下に手順を示す。
まず解析対象とする遺伝子配列をPCR法等により増幅させておく。次にPCR反応時のプライマーやdNTPsを除去するため酵素的なクリーンアップで目的PCR産物を精製する。即ちPCR反応後の溶液15μLに1unit/μLの濃度のshrimp alkaline phosphataseを0.7μL、 10unit/μLのexonucleaseIを0.06μL、10×PCR buffer(Amersham Pharmacia社製品)を0.3μL、滅菌水3.94μLを混合する。37℃で40分間インキュベートによる酵素反応を行った後、80℃で15分間加熱により酵素を失活させる。この反応液を96ウェルPCRプレート(白色)に3μL分注する。変異特異的なプローブ(5pmol/μL)を1μL添加する。あらかじめ5 unit/μL のTaq.DNAポリメラーゼ0.0275μLと、5mM dNTPs(ピロリン酸はあらかじめ除去しておく)0.04μLを混合し、1.0μLとなるように滅菌水で調製した溶液を1.0μL加える。ミネラルオイルを4μL重層する。94℃10秒間と60℃10秒間のサイクルを5回行った後、25℃まで冷却する。あらかじめ室温にしておいた発光試薬(ピロリン酸をATPに変換し、ATPをホタル由来ルシフェラーゼを使用して検出する生物発光キット:T Sakakibara, et al., Analytical Biochemistry, 268, 94-101 (1999) 参照)を10μLずつ加え、ピペッティングにより混合し、ルミノメーターで測定する。これにより伸長反応が起きたかどうかをピロリン酸の量に依存する発光強度として容易に検出できる。
上記BAMPER法に本発明を適用した場合について説明する。図18に示す1−1及び1−2を含む範囲の二本鎖鋳型DNA(TP53遺伝子エキソン5)をPCRにより増幅した。核酸鎖1−1においてこの遺伝子のコドン175番を成す3塩基の中央の塩基18−1は、多くの癌で標準型Cから変異型Tに変化していることが知られている。この変異を検出するための第二プローブ配列が18−2であり、その3’末端18−3は前記CあるいはTに対応するようにGあるいはAとなっている。第二プローブが分子内ハイブリダイゼーションを起こしてホールディングする構造をとることがないように18−4にミスマッチを挿入しており、本来塩基CからGに変更した。この第二プローブ18−2を用いて変異18−1を検出する際に、同時に第1配列13−1・第2配列13−2・第3配列13−3から成る第一プローブを添加した場合としなかった場合の第二プローブ伸長度(シグナル強度で表される)と濃度依存性を表したのが図19である。このとき第一プローブはそれ自身が第二プローブ18−2と反応してプライマーとして作用しないように、第1配列13−1の5’末端13−5を、本来配列5’--3’に対してミスマッチとなるように5’--3’に変更した。さらに第2配列13−2の3’末端13−4は、本来配列3’--5’に対してミスマッチとなるように3’--5’に変更した。
19−1で示したように第二プローブのみを60℃で反応させた時、1〜6pmolの範囲で濃度依存的に検出シグナルも上昇した。それに対し第一プローブ共存させた場合(19−2)にはより低い濃度域で、第二プローブのみによる最高のシグナル(6pmolのときコントロールの15倍のシグナル)よりも大きなシグナル強度(〜17倍)を示し、2〜8pmolの間それを維持することができた。すなわち第二プローブは第一プローブと共存させたことにより、熱変性後の鋳型二本鎖の再会合を妨げた結果として第二プローブのハイブリ効率が高められ、それのみによる測定時よりも少ない濃度で変異18−1の測定が可能になったものと考えられた。第一プローブには前記3−2や5−9・5−11・6−1に示すような構造が適用される。
ピロリン酸の検出法としては上記のように一旦ATPに変換し、ルシフェリン・ルシフェラーゼ反応のエネルギー源としその発光を検出する方法以外にも、一般的な種々の化学反応を経てホルマザンや過酸化水素・スーパーオキシド・二酸化炭素・L-フェニルアラニン・硫酸イオンなどに変換し、検出機を用いて、あるいは目視により判断する方法(特開2003−174900号参照)などにも適用が可能である。あるいは変異特異的なプライマーによる伸長反応に伴って発生したピロリン酸が有する金属イオンとの結合作用により、消光材として作用していた金属イオンが奪われることにより蛍光を発する物質の量を、検出機を用いて、あるいは目視により判断する方法にも適用が可能である。
そのほか一般的な塩基変異解析方法としては1塩基伸長法や、Invader(登録商標)法(Therd Wave TechnoLogies社)・MassArrayTM法(Sequenom社)・ASP-PCR法(TOYOBO社)・UCAN法(TaKaRa社)・STA法(TRIMGEN社のMutector(登録商標)キット)・PCR-PHFA法(ロッシュ・ダイアグノスティック社;K-rasコドン12変異検出キット)などがあるが、何れも3’末端が変異塩基に相補となるようにデザインされたプローブを試料DNAにハイブリダイズさせる工程を含んでいる。一般にプローブと試料を特異的にハイブリダイズさせる工程を含む遺伝子解析を行う場合には、プローブの量を試料量に対して大過剰に用意する必要がある。固相上でハイブリダイゼーション反応を行おうとする場合には、液相での反応と比べて著しく反応効率が劣るために、シグナルの検出が困難になる場合があるが、これらについても本発明が適用される。UCAN法やSTA法のような等温反応においても、上記ICAN法やLAMP法と同様に、事前に鋳型試料に対して干渉オリゴをハイブリダイズさせておけばよい。
本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中にとり入れるものとする。
医療分野では罹患とその進行により患部に発生する点突然変異などを代表とする遺伝子変異の解析がさかんに行われるようになっている。情報の蓄積に伴い、特定の遺伝子の特定の箇所に発生する特定の塩基の変化と病状進行度合の関係なども明らかにされつつある。これら変異の解析あるいは特定の疾患に関連する遺伝子の発現解析を行う際に汎用されるDNAチップ技術において、少ない試料核酸を検出用プローブと効率よく反応させようとする際に本発明は適用される。あるいは前記検査を感度よく効率よく行うためにはPCR法などによる特定遺伝子断片の増幅が必須であり、本発明のような微量のDNAから検査用の遺伝子断片を安定して増幅することができる意義は大きく、医療産業上きわめて有用と考えられる。
配列番号1−図1、13、18に示すTP53遺伝子のエキソン5の一部
配列番号2−第3配列(1−12)および(13−3)

Claims (20)

  1. 二本鎖核酸の一方の鎖に相補的な第1配列と、他方の鎖に相補的な第2配列と、前記第1配列及び第2配列とを連結する第3配列とを有する第一プローブを、前記二本鎖核酸にハイブリダイズさせる工程と、少なくとも1種類の第二プローブを前記二本鎖核酸にハイブリダイズさせる工程とを有することを特徴とする核酸分析方法。
  2. 前記第一プローブを構成する第3配列が10mer以上100mer以下であり、前記二本鎖核酸のいずれの配列とも非相補であることを特徴とする、請求項1に記載の核酸分析方法。
  3. 前記二本鎖核酸上の第二プローブの結合領域が、前記二本鎖核酸上の前記第1配列及び前記第2配列の結合領域の間に位置することを特徴とする、請求項1又は2に記載の核酸分析方法。
  4. 前記第1配列及び第2配列が、それぞれ前記二本鎖核酸上の第二プローブの結合領域の末端から少なくとも10塩基以上離れた位置にハイブリダイズすることを特徴とする、請求項3に記載の核酸分析方法。
  5. 前記第一プローブを構成する第3配列が鎖内結合によりループ状の立体構造を形成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の核酸分析方法。
  6. 前記第一プローブを2種以上用いた核酸分析方法であって、前記二本鎖核酸の近傍にハイブリダイズした2種類の第一プローブが、その第3配列間で相補鎖結合を形成することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の核酸分析方法。
  7. 前記第二プローブの二本鎖核酸へのハイブリダイゼーション量を計測することにより、前記二本鎖核酸の定量を行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の核酸分析方法。
  8. 前記第二プローブが蛍光体又は放射性同位体で標識されており、その蛍光量又は放射線量で前記第二プローブの二本鎖核酸へのハイブリダイゼーション量を測定するか、あるいは、
    前記第二プローブがアルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ、βカラクトシダーゼ、及びルシフェラーゼから選択されるいずれかの酵素で標識されており、前記酵素とその基質との反応で生じる発光あるいは発色によって前記第二プローブの二本鎖核酸へのハイブリダイゼーション量を測定することを特徴とする、請求項7に記載の核酸分析方法。
  9. 前記二本鎖核酸にハイブリダイズした前記第二プローブからの相補鎖伸長反応を行う工程をさらに有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の核酸分析方法。
  10. 前記第一プローブがその3’末端からの相補鎖伸長をしない構造であることを特徴とする、請求項9に記載の核酸分析方法。
  11. 前記第一プローブの3’末端に存在する3塩基の少なくとも1塩基が、前記第一プローブの二本鎖核酸上の結合領域とミスマッチになるような構造であることを特徴とする、請求項9に記載の核酸分析方法。
  12. 前記第一プローブの3’末端に、前記第一プローブの二本鎖核酸上の結合領域とは相補でない配列が付加されていることを特徴とする、請求項9に記載の核酸分析方法。
  13. 前記第一プローブの3’末端に存在する3塩基の少なくとも1塩基の水酸基が、修飾又は別の官能基で置換されていることを特徴とする、請求項9に記載の核酸分析方法。
  14. 前記第二プローブが固相に固定化されていることを特徴とする、請求項9に記載の核酸分析方法。
  15. 変異を有することが予測される二本鎖核酸を含む核酸試料に、前記変異の候補部位とその3’末端でハイブリダイズする第二プローブと前記第一プローブとを同時に添加する工程と、ハイブリダイズした前記第一及び第二プローブからの伸長反応を行う工程と、前記伸長反応の結果から前記二本鎖核酸が変異部位を有するか否かを判定する工程を有する、請求項9に記載の核酸分析方法。
  16. 前記第二プローブからの伸長反応が一塩基伸長反応であり、その際導入される塩基種を識別することにより、前記第二プローブの3’末端側隣接塩基が変異を有するか否かを判定することを特徴とする、請求項15に記載の核酸分析方法。
  17. 前記伸長反応が、前記二本鎖核酸と前記第一プローブの3’末端に存在する少なくとも2塩基が相補的な場合に起こることを特徴とする、請求項15又は16に記載の核酸分析方法。
  18. 前記第二プローブが、前記二本鎖核酸上の結合領域とミスマッチになるような構造を有することを特徴とする、請求項15〜17のいずれか1項に記載の核酸分析方法。
  19. 前記第二プローブが増幅用上流プライマー及び下流プライマーであって、これにより前記二本鎖核酸の少なくとも一部の領域を増幅する工程を含み、且つ、前記第1配列及び前記第2配列が前記二本鎖核酸上の前記プライマーによる増幅領域を含む周辺配列に対してハイブリダイズすることを特徴とする、請求項1に記載の核酸分析方法。
  20. 前記第1配列及び前記第2配列は、前記二本鎖核酸上の前記領域の末端からそれぞれ500塩基以内の領域にハイブリダイズすることを特徴とする、請求項19に記載の核酸分析方法。
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