JPWO2007026398A1 - 磁気ディスク装置 - Google Patents

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正則 上田
治幸 松永
治幸 松永
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Abstract

記録媒体と当該記録媒体に情報を記録再生するヘッドとを収納する筐体と、当該筐体の振動を低減する制振機構とを有する磁気ディスク装置であって、当該制振機構は、前記筐体に取り付けられる重りと、前記重りによる前記筐体の変形を低減する変形低減部とを有することを特徴とする磁気ディスク装置を提供する。

Description

本発明は、一般には、磁気ディスク装置に係り、特に、磁気ディスク装置の制振機構に関する。本発明は、例えば、ハードディスク装置(Hard Disc Drive:HDD)に使用される制振機構に好適である。
技術背景
近年のインターネット等の普及に伴って画像、映像を含む大容量の情報を記録する磁気ディスク装置を安価に提供する需要が増大してきた。高記録密度のディスクではヘッドの高い位置決め精度が必要となり、ディスクを収納する筐体を高精度に作成すると共にその振動や変形を低減する必要がある。また、動作時の騒音の低減や製造時の材料の有効利用などの環境性も重要である。
筐体の形状を高精度に作成するためにアルミダイキャストによって作成している。また、騒音及び振動を低減するために、従来から重り(制振部材)を筐体に取り付け、振動エネルギーを減衰させることが行われている。
従来技術としては、例えば、特許文献1乃至4がある。
特開平9−320059号公報 特開平7−252506号公報 特開平2001−346924号公報 特開平2003−216141号公報
アルミニウムは比重が小さい(比重2.7)ことから制振部材に比重の高い鉄材(比重7.9)、ステンレス鋼材(比重7,9)、黄銅材(比重8.3)などを制振部材に使用することが有利である。このうち、鉄材、ステンレス鋼材、銅系材料の順に材料価格は上昇するため、コスト的には鉄材やステンレス鋼が好ましい。しかし、表1に示すように、鉄材やステンレス鋼は、アルミニウムと線膨張率の差が大きく、筐体の熱変形をもたらすおそれがある。このため、性能的にはアルミニウムと線膨張率係数が比較的近い銅系材料(黄銅)を使用することが好ましい。一方、制振部材を実装可能な領域が限定されていることから制振部材を高精度に加工する必要があり、製造の容易性も要求されている。特に、金属製の制振部材はプレス加工を必要とし、製造が困難でコストアップをもたらす。
そこで、本発明は、筐体の変形を低減し、製造が容易で低価格化を実現する制振機構を有する磁気ディスク装置を提供することを例示的な目的とする。
本発明の一側面としての磁気ディスク装置は、記録媒体と当該記録媒体に情報を記録再生するヘッドとを収納する筐体と、当該筐体の振動を低減する制振機構とを有する磁気ディスク装置であって、当該制振機構は、前記筐体に取り付けられる重りと、前記重りによる前記筐体の変形を低減する変形低減部とを有することを特徴とする。かかる磁気ディスク装置は、制振機構の重りが筐体の振動(従ってそれに付随する騒音)を低減すると共に、制振機構の変形低減部が重りによる筐体の変形を低減する。この結果、ヘッドのディスクへの高精度な位置決め精度を維持することができる。また、変形低減部により筐体の材料と熱膨張率差のある安価な材料を使用しても筐体の変形を防止することができるのでコストダウンを図ることができる。
前記変形低減部には幾つかの態様がある。例えば、変形低減部は、前記重りと前記筐体との間に配置され、前記重り及び前記筐体が熱的に接触する範囲を低減するスペーサー部(例えば、前記筐体と前記重りとの間に設けられた空隙又は断熱材)であってもよい。スペーサー部は、重りと筐体とが熱的に接触する範囲を小さくして重りと筐体との熱膨張率の差に基づく変形を小さくするものである。また、前記変形低減部は、前記重りの放熱を高める放熱部(例えば、前記重りの表面に設けられた凹凸フィン)であってもよい。かかる構造は、放熱により重りの温度変化を小さくして熱膨張率差による変形を小さくするものである。また、前記変形低減部は、前記筐体と前記重りとの間に設けられた弾性接着剤層であってもよい。弾性接着剤層が重りの変形を吸収して筐体に及ぶことを防止することができる。
前記変形低減部は、前記重りに形成された切込みであってもよい。かかる構造は、重りを可撓性に構成し、全体の変形量を小さくすることによって筐体に及ぶ変形量を低減するものである。更に、前記変形低減部は、前記重りを前記筐体に一箇所で固定する固定部であってもよい。固定部の数を一つにすることによって重りの変形を筐体に伝達する拘束個所がなくなるため、筐体に及ぶ変形量を低減することができる。
本発明の別の側面としてのディスク装置は、記録媒体と当該記録媒体に情報を記録再生するヘッドとを収納する筐体と、当該筐体の振動を低減する制振機構とを有する磁気ディスク装置であって、当該制振機構は、金属添加剤を添加した、樹脂、焼結材料、粉末射出成形材料の少なくとも一つを含有し、前記筐体に取り付けられる重りを含むことを特徴とする。かかる重りは射出成形が可能であるので製造が容易になり、コストダウンを図ることができる。
本発明の別の側面としてのディスク装置は、記録媒体と当該記録媒体に情報を記録再生するヘッドとを収納する筐体と、当該筐体の振動を低減する制振機構とを有する磁気ディスク装置であって、当該制振機構は、高比重溶融金属を注型成形する型鋳造(ダイカスト)あるいは消失型鋳造(ロストワックス)により成形され、前記筐体に取り付けられる重りを含むことを特徴とする。かかる重りは型成形が可能であるので製造が容易になり、コストダウンを図ることができる。
本発明の他の目的と更なる特徴は、以下、添付図面を参照して説明される実施例において明らかになるであろう。
本発明の一実施例としてのハードディスクドライブの内部構造を示す平面図である。 図1に示すハードディスクドライブの磁気ヘッド部の拡大斜視図である。 図3(a)乃至図3(c)は、図1に示すヘッドスタックアッセンブリの詳細な構造を示す左右側面図及び平面図である。 図1に示すハードディスクドライブの概略背面図である。 図1に示すハードディスクドライブの背面側の部分分解斜視図である。 図1に示すハードディスクドライブの制御系のブロック図である。 図4及び図5に示すハードディスクドライブの重りが三次元形状を有する場合の背面側の概略斜視図である。 図4及び図5に示す制振機構の第1の実施例の概略部分断面図である。 図4及び図5に示す制振機構の第2の実施例の概略部分断面図である。 図4及び図5に示す制振機構の第3の実施例の概略部分断面図である。 図4及び図5に示す制振機構の第4の実施例の概略部分断面図である。 図4及び図5に示す制振機構の第5の実施例の概略部分断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としてのHDD100について説明する。HDD100は、図1に示すように、筐体102内に、記録媒体としての複数の磁気ディスク104と、スピンドルモータ106と、ヘッドスタックアッセンブリ(Head Stack Assembly:HSA)110と、プリント基板160と、制振機構170とを収納する。ここで,図1は、HDD100の内部構造の概略平面図である。なお、プリント基板160と制振機構170は図4及び図5に示す。ここで、図4はHDD100の背面図であり、図5はHDD100の背面側の部分分解斜視図である。
筐体102は、例えば、アルミダイカストベースから構成され、直方体形状を有し、内部空間を密閉する図示しないカバーが結合される。本実施形態の磁気ディスク104は高い面記録密度、例えば、100Gb/in以上を有する。磁気ディスク104は、その中央に設けられた孔を介してスピンドルモータ106のスピンドルに装着される。
スピンドルモータ106は、例えば、15000rpmなどの高速で磁気ディスク104を回転し、例えば、図示しないブラシレスDCモータとそのロータ部分であるスピンドルを有する。例えば、2枚の磁気ディスク104を使用する場合、スピンドルには、ディスク、スペーサー、ディスク、クランプと順に積まれてスピンドルと締結したボルトによって固定される。
HSA100は、磁気ヘッド部120と、サスペンション130と、キャリッジ140と、ベースプレート150とを有する。
磁気ヘッド部120は、図2に示すように、略直方体に形成されるAl−TiC(アルチック)製のスライダ121と、スライダ121の空気流出端に接合されて、読み出し及び書き込み用のヘッド122を内蔵するAl(アルミナ)製のヘッド素子内蔵膜123とを備える。ここで、図2は、磁気ヘッド部120の拡大斜視図である。スライダ121及びヘッド素子内蔵膜123には、磁気ディスク104に対向する媒体対向面、即ち、浮上面124が規定される。磁気ディスク104の回転に基づき生成される気流125は浮上面124に受け止められる。
浮上面124には、空気流入端から空気流出端に向かって延びる2筋のレール126が形成される。各レール126の頂上面にはいわゆるABS(空気軸受け面)127が規定される。ABS127では気流125の働きに応じて浮力が生成される。ヘッド素子内蔵膜123に埋め込まれたヘッド122はABS127で露出する。なお、磁気ヘッド部120の浮上方式はかかる形態に限られず、既知の動圧潤滑方式、静圧潤滑方式、ピエゾ制御方式、その他の浮上方式を適用することができる。また、起動方式は、停止時に磁気ヘッド部120がディスク104に接触するコンタクトスタートストップ方式であってもよいし、停止時に磁気ヘッド部120をディスク104から持ち上げてディスク104の外側にあるランプで磁気ヘッド部120をディスク104と非接触に保持し、起動時に保持部からディスク104上に落とすダイナミックローディング又はランプロード方式を採用してもよい。
ヘッド122は、図示しない導電コイルパターンで生起される磁界を利用して磁気ディスク104に2値情報を書き込む誘導書き込みヘッド素子(以下、「インダクティブヘッド素子」という。)と、磁気ディスク104から作用する磁界に応じて変化する抵抗に基づき2値情報を読み取る磁気抵抗効果(以下、「MR」という。)ヘッド素子とを有するMRインダクティブ複合ヘッドである。MRヘッド素子は、CIP(Current in Plane)構造を利用したGMR、CPP(Current Perpendicular to Plane)構造を利用したGMRを含む)GMR(巨大磁気抵抗:Giant Magnetoresistive)、TMR(Tunneling Magnetoresistive)、AMR(anisotropic Magnetoresistive)等種類を問わない。
サスペンション130は、磁気ヘッド部120を支持すると共に磁気ヘッド部120に対して磁気ディスク104に抗して弾性力を加える機能を有し、例えばステンレス製のワトラス形サスペンションである。かかるサスペンションは磁気ヘッド部120を片持ち支持するフレキシャー(ジンバルばねその他の名称で呼ばれる場合もある)とベースプレートに接続されるロードビーム(ロードアームその他の名称で呼ばれる場合もある)とを有する。ロードビームはZ方向に十分な押付力を印加するようにバネ部を中央に有している。従って、ロードビームは基端部が剛体部、中央がバネ部、末端部が剛体部に構成されている。また、ABS124はディスクの反りやうねりに追従して常にディスク面と平行になるように、ディンプル(ピボットその他の名称で呼ばれる場合もある)という突起を介してロードビームとフレキシャーは接触している。磁気ヘッド部120はディンプルを中心に柔らかくピッチングとローリングができるように設計されている。また、サスペンション130は磁気ヘッド部120にリード線などを介して接続される(図示しない)配線部も支持する。かかるリード線を介して、ヘッド122と配線部との間でセンス電流、書き込み情報及び読み出し情報が供給及び出力される。配線部は図3(b)に示すアーム144の下を通る中継フレキシブル回路基板(中継FPC)143に接続される。
キャリッジ140は、アクチュエータ、断面がほぼE字形状であるためにEブロック、若しくは、アクチュエータ(AC)ブロックとも呼ばれる。キャリッジ140は、磁気ヘッド部120を図1に示す矢印方向に回動する機能を有し、図1及び図3(a)乃至図3(c)に示すように、ボイスコイルモータ141と、支軸142と、FPC143と、アーム144とを有する。ここで、図3(a)は、HSA110の左側面図、図3(b) はHSA110の平面図、図3(c) はHSA110の右側面図である。ここでは、3枚のディスク104の両面を記録再生する6個の磁気ヘッド部120を駆動するキャリッジ140を示しているが、ディスクの枚数が3枚に限定されないことはいうまでもない。
ボイスコイルモータ141は、2本のコイル保持アーム141aに挟まれてフラットコイル141bを有する。フラットコイル141bは図示しないHDD100の筐体102側に設けられた磁気回路に対向して設けられており、フラットコイル141bに流される電流の値に応じてキャリッジ140が支軸142回りに揺動する。磁気回路は、例えば、筐体102内に固定された鉄板に固定された永久磁石を有する。支軸142は、キャリッジ140に設けられた円筒中空孔に嵌合し、筐体102内に図1の紙面に垂直に延びるように配置される。FPC143は、配線部に制御信号及びディスク104に記録されるべき信号並びに電力を供給すると共にディスク104から再生された信号を受信する。
アーム144は、支軸142の周りに回転又は揺動可能に設けられるアルミニウム製の剛体であり、その先端には貫通孔が設けられる。かかるアーム144の貫通孔とベースプレート150を介してサスペンション130がアーム144に取り付けられる。アーム144は、図3(a)及び図3(c)に示すように、側面から見ると櫛状に形成されている。
ベースプレート150は、サスペンション130をアーム144に取り付ける機能を有し、一端がサスペンション130にレーザー溶接され、他端はアーム144にカシメ締結される。
プリント基板160は、図4及び図5に示すように、筐体102の底面に固定され、図6に示す制御系が搭載される。ここで、図6は、HDD100の制御系の制御ブロック図を示す。かかる制御系は、ヘッド122がインダクティブヘッドとMRヘッドとを有する場合の制御例である。HDD100の制御系160は、制御部161、インターフェース162、ハードディスクコントローラ(以下、「HDC」という。)163、ライト変調部164、リード復調部165、センス電流制御部166、ヘッドIC167とを有し、コントロールボードなどとしてHDD100内に具現化される。もちろん、ヘッドIC167のみがキャリッジ140に装着されるなど、一体的に構成されなくてもよい。
制御部161は、CPU、MPUなど名称の如何を問わずいかなる処理部を含み、制御系の各部を制御する。インターフェース162は、例えば、HDD100を上位装置であるパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)などの外部装置に接続する。HDC163は、リード復調部165によって復調されたデータを制御部161に送信したり、ライト変調部164にデータを送信したり、センス電流制御部166に制御部161によって設定された電流値を送信したりする。また、本実施例では、制御部161がスピンドルモータ106とキャリッジ140(のモータ)をサーボ制御するが、HDC163がかかるサーボ制御機能を有してもよい。
ライト変調部164は、例えば、インターフェース162を介して上位装置から供給され、インダクティブヘッドによってディスク104に書き込まれるデータを変調してヘッドIC162に供給する。リード復調部165はMRヘッドがディスク104読み取ったデータをサンプリングして元の信号に復調する。ライト変調部164とリード復調部165が一体の信号処理部として把握されてもよい。ヘッドIC167はプリアンプとして機能する。なお、各部には当業界で既知のいかなる構成をも適用することができるので、その詳細な構造はここでは省略する。
制振機構170は、図4及び図5に示すように、筐体102の底面に設けられる。制振機構170は、筐体102の振動及び騒音を低減する機能を有する。騒音及び振動は、(1)ディスク104を駆動するモータ106の回転が筐体102に伝わり、HDD100全体が共振すること、(2)磁気ヘッド部120を駆動するキャリッジ140のシーク動作の反力により、筐体102が微小振動し、HDD100全体が共振すること、に起因する。HDD100全体の共振は残留振動となり、ヘッド122の位置決め性能を低下させる。筐体102の振動エネルギーを減衰させること及び共振周波数をずらすことを目的として筐体102の重量を重くすることは有効であることから制振機構170は重り171としてネジ180を介してHDD100に搭載される。
制振機構170は、プリント基板160を避けて配置される必要がある。プリント基板160は、HDD内蔵装置との物理的インターフェース、FPC143との物理的インターフェース、ノイズの低減等から設置場所が予め決まっているので、制振機構170の場所は、図5に示す筐体外形の範囲内で、プリント基板と干渉しない部分に限定される。かかる限定された領域に制振機構170を実装する必要があること、所定の重量を確保する必要があることから、制振機構170の形状は高精度に加工される必要がある。
この点、重量を重視して重り171を高比重の金属材料で形成することが考えられる。この場合、以下のような製造上、コスト上の課題がある。第1に、HDD100では、上述のように、プリント基板160を避けて重り171を配置する必要があり、重り171の実装空間は限られる。重量を大きくするためには数mm程度の板厚は必要である。板厚が大きくなれば、プレス加工機が大型になり、型費用や加工費が割高になる。第2に、プレス加工では、板厚の1〜1.5倍の「縁さん幅」、「送りさん幅」、「パイロットピンガイド用さん幅」が必要となり、材料の無駄による材料費が割高になる。第3に、鉄材、ステンレス、黄銅の中では、黄銅材は加工性が良く比重も大きいために重りの機能としては最も効果的であるが、材料単価が高く、また、めっき等の防錆処理が必要である。一方、鉄材は、加工性は良く材料単価も最も安いが、めっき等の防錆処理が必要であり、また、アルミとの熱膨張率差が大きく筐体102の熱変形をもたらす。また、ステンレス鋼は表面処理が不要であるが、材料単価が高価で剪断力が大きく、厚手品のプレス加工が困難である。また、ステンレス鋼はアルミとの熱膨張率差が大きく筐体102の熱変形をもたらす。第4に、重り171の板厚が非常に厚く、あるいは、実装スペースの都合で三次元形状が必要な場合、プレス加工は困難で切削加工が必要となり、材料無駄が発生したり加工費が割高になったりする。このような、三次元形状を有する重り171Aは、図7に示すように、重量を増加させるため、筐体102の図示しない窪みに嵌合する幾つかの突起172を有している。ここで、図7は、三次元形状を有する重り171Aの背面側の概略斜視図である。
本実施例の制振機構170は、重り171と共に重り171による筐体102の変形を低減する変形低減部を有する。変形低減部は幾つかの態様を有する。
第1の実施例の変形低減部は、重り171を筐体102から熱的に離間するスペーサー部として具体化される。重り171と筐体102とが接触すれば接触する範囲で熱伝導が発生し、両者の熱膨張率差により、筐体102は変形する。このため、本実施例は、重り171と筐体102とが熱的に接触する範囲を小さくしてかかる変形を小さくするものである。図8(a)及び図8(b)は変形低減部を熱抵抗部として具体化した例を示す部分概略断面図である。図8(a)では、重り171Bの筐体102に対向する面に窪みを形成し、スペーサー部は空隙172aとして具体化されている。また、図8(b)では、同様に重り171Bの筐体102に対向する面に窪みを形成し、スペーサー部は空隙172aを満たす断熱材172bとして具体化されている。なお、本実施例では窪み(空隙172a)を重り171Bに形成しているが、筐体102に形成してもよい。窪みの範囲又は体積は重り171Bに要求される重量や必要とされる熱抵抗の大きさから決定される。
第2の実施例の変形低減部は、重り171の放熱を高める放熱部として具体化される。かかる構造は、放熱により重り171の温度変化を小さくして熱膨張率差による変形を小さくするものである。図9は変形低減部を放熱部として具体化した例を示す部分概略断面図である。図9では、放熱部は重り171Cの表面に形成された断面凹凸形状のフィン173として具体化されている。フィン173は凹凸形状により、表面積が増大しているので放熱効果が高まっている。本実施例では、フィン173は一方向に整列した複数の板状構造を有するが、四角柱状や針状に形成されるなど表面積を増大する形状は限定されない。フィン173の範囲、高さ、形状は重り17Cに要求される重量や必要とされる放熱効果の大きさから決定される。
第3の実施例の変形低減部は、重り171の変形が筐体102に及ばないように筐体102と重り171との間に設けられた弾性接着剤層174として具体化される。かかる構造は、弾性接着剤層174が重り171の変形を吸収して筐体102に及ぶことを防止している。図10は変形低減部を弾性接着剤層174として具体化した例を示す部分概略断面図である。弾性接着剤層174により、粘弾性体VEM(VISCOELASTIC MATERIAL)による振動エネルギー減衰効果も期待することができる。弾性接着剤層174としては、例えば、アクリル系,エポキシ系樹脂を使用することができる。
第4の実施例の変形低減部は、重り171Dに形成された切込み175として具体化される。かかる構造は、重り171を可撓性に構成し、全体の変形量を小さくすることによって筐体102に及ぶ変形量を低減する。図11は変形低減部を切込み175として具体化した例を示す部分概略断面図である。切込み175の範囲、形状又は個数は重り171Dに要求される重量や必要とされる可撓性から決定される。
第5の実施例の変形低減部は、重り171Eを一箇所で固定する固定部として具体化される。図4及び図5では、重り171は2箇所でネジ止めされている(図5に示す参照番号171aはネジ孔である)ので、2つのネジ180の間の重り171の変形はネジ180を介して筐体102に伝達される。一方、図12に示すように、重り171Eを一箇所でネジ180により固定すると、重り171の変形を筐体102に伝達する部材がないので筐体102に及ぶ変形量を低減することができる。ここで、図12は変形低減部を重り171Eを一箇所で固定する固定部(即ち、ネジ孔171a及びネジ180)として具体化した例を示す概略斜視図である。
上述の変形低減部を有する制振機構170によれば、黄銅を使用せずに鉄材やステンレス鋼材を使用しても筐体102は熱膨張差率による変形が少ないのでコストダウンを図ることができる。
一方、コストダウンを図る別の方法としては、材料節約および製造を容易にすることが考えられる。材料節約および製造の容易性のためにはプレス加工を使用しないことが好ましい。
そこで、本実施例では、重りを、タングステン、ステンレス、鉄、チタン等の金属添加剤を添加した樹脂から構成されるようにした。樹脂の含有量は必要な重量から決定されるようにし、本実施例では比重2〜11の範囲で調整が可能である。樹脂は、高精度な形状を作成することができ、製造が容易な射出成形が可能であり、成形型(モールド)を作成すれば製造は容易である。
高比重樹脂材料を使用することにより、以下の効果が得られる。第1に、樹脂への金属添加剤を調整することで比重を調整できるため、筐体102の振動特性を調整することが可能である。第2に、鉄や黄銅よりも高比重の材料を使用すれば,部品サイズを小さくすることができる。第3に、射出成形を利用するため、形状の自由度が高く、筐体のデッドスペースに充填することが可能である。従って、図7に示す三次元形状の作成も容易である。第4に、樹脂は防錆用の表面処理は不要である。第5に、射出成形で製造するため、プレス加工や切削加工のような多量の金属屑が発生せず、材料の無駄を節約することができ、環境性に優れる。
高比重樹脂材料は、例えば、特許文献1や商品名THERMOCOMP HSG(LNGエンジニアリングプラスチックス、日本ジーイー・プラスチックス)として入手可能である。
なお、樹脂の代わりに、焼結材料、粉末射出成形材料を使用しても同様の効果が得られる。金属射出成形は、例えば、特許文献2や商品名コバール(日立金属)として入手可能である。粉末冶金(焼結)は、例えば、特許文献3及び4、商品名ヘビーアロイ(日本タングステン株式会社)として入手可能である。
さらに、本実施例では、重りを、型鋳造(ダイカスト)あるいは消失型鋳造(ロストワックス)により注型成形される高比重溶融金属から構成されるようにした。型鋳造あるいは消失型鋳造を利用することにより、以下の効果が得られる。第1に、型鋳造あるいは消失型鋳造の注型材料としては、比較的廉価な鉄、亜鉛合金(比重6.60)、ステンレス,さらに黄銅等が利用できる。第2に、注型成形を利用するため、形状の自由度が高く、筐体部品のデッドスペースに充填することが可能である。従って、図7に示す三次元形状の作成も容易である。第3に、注型成形で製造するため、プレス加工や切削加工のような多量の金属屑が発生せず、材料の無駄を節約することができ、環境性に優れる。
HDD100の動作において、制御部161は、スピンドルモータ106を駆動してディスク104を回転させる。ディスク104の回転に伴う空気流をスライダ121とディスク104との間に巻き込み微小な空気膜を形成し、スライダ121にはディスク面から浮上する浮力が作用する。一方、サスペンション130はスライダ121の浮力と対向する方向に弾性押付力をスライダ121に加えている。かかる浮力と弾性力との釣り合いにより、磁気ヘッド部120とディスク104との間が一定に離間する。上述したように、筐体102の振動や騒音は制振機構170によって低減され、また、筐体102と重り171との間の熱膨張率差による筐体102の変形は変形低減部により低減される。このため、高精度なヘッド122の位置決めを行うことができる
次に、制御部161は、キャリッジ140を制御してキャリッジ140を支軸142回りに回動させ、ヘッド122をディスク104の目的のトラック上にシークさせる。本実施形態は、このようにスライダ121の軌跡が支軸142の周りに円弧を描くスイングアーム式であるが、本発明は、スライダ121の軌跡が直線状であるリニア式の適用を妨げるものではない。
書き込み時には、制御部161は、インターフェース162を介して図示しないPCなどの上位装置から得たデータを受信し、インダクティブヘッドを選択し、HDC163を介してライト変調部164に送信する。これに応答して、ライト変調部164はデータを変調した後に当該変調されたデータをヘッドIC167に送信する。ヘッドIC167は、かかる変調されたデータを増幅した後でインダクティブヘッドに書き込み電流として供給する。これにより、インダクティブヘッドは目的のトラックにデータを書き込む。
読み出し時には、制御部161はMRヘッドを選択し、所定のセンス電流を、HDC163を介してセンス電流制御部166に送信する。これに応答して、センス電流制御部166はセンス電流を、ヘッドIC167を介してMRヘッドに供給する。これにより、MRヘッドは、ディスク104の所望のトラックから所望の情報を読み出す。
以上、本発明の好ましい実施態様を説明してきたが、本発明はこれらの実施態様に限定されるものではなく、様々な変形及び変更が可能である。例えば、本実施形態はHDDについて説明したが、本発明はその他の種類の磁気ディスク装置(光磁気ディスク装置など)にも適用可能である。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、低価格化と筐体の変形の低減を両立するか製造が容易で低価格化を実現する制振機構を有する磁気ディスク装置を提供する制振機構を有する磁気ディスク装置を提供することができる。

Claims (10)

  1. 記録媒体と当該記録媒体に情報を記録再生するヘッドとを収納する筐体と、当該筐体の振動を低減する制振機構とを有する磁気ディスク装置であって、
    当該制振機構は、
    前記筐体に取り付けられる重りと、
    前記重りによる前記筐体の変形を低減する変形低減部とを有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 前記変形低減部は、前記重りと前記筐体との間に配置され、前記重り及び前記筐体が熱的に接触する範囲を低減するスペーサー部であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記スペーサー部は、前記筐体と前記重りとの間に設けられた空隙又は断熱材であることを特徴とする請求項2記載の磁気ディスク装置。
  4. 前記変形低減部は、前記重りの放熱を高める放熱部であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記放熱部は、前記重りの表面に設けられた凹凸部であることを特徴とする請求項4記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記変形低減部は、前記筐体と前記重りとの間に設けられた弾性接着剤であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  7. 前記変形低減部は、前記重りに形成された切込みであることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  8. 前記変形低減部は、前記重りを前記筐体に一箇所で固定する固定部であることを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  9. 記録媒体と当該記録媒体に情報を記録再生するヘッドとを収納する筐体と、当該筐体の振動を低減する制振機構とを有する磁気ディスク装置であって、
    当該制振機構は、
    金属添加剤を添加した、樹脂、焼結材料、粉末射出成形材料の少なくとも一つを含有し、前記筐体に取り付けられる重りを含むことを特徴とする磁気ディスク装置。
  10. 記録媒体と当該記録媒体に情報を記録再生するヘッドとを収納する筐体と、当該筐体の振動を低減する制振機構とを有する磁気ディスク装置であって、
    当該制振機構は、
    高比重溶融金属を注型成形する型鋳造あるいは消失型鋳造により成形され、前記筐体に取り付けられる重りを含むことを特徴とする磁気ディスク装置。
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