JP2004127414A - ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動防止用の錘を効率的に配置することで、より確実な防振効果を得るようにしたディスク装置を提供する。
【解決手段】ディスクを回転する回転駆動機構110と、ディスクから情報を再生及び/又は前記ディスクに情報を記録するために用いる光学装置120と、光学装置を移動させる移動機構130とを少なくとも含み、これらをシャーシ105で支持しているディスク装置であって、回転駆動機構110の回転軸を間にして回転駆動機構110、光学装置120及び移動機構130を含んだ状態でのシャーシ105の初期重心位置とは反対側に錘140の重心が偏在配置されている。
【選択図】 図5
【解決手段】ディスクを回転する回転駆動機構110と、ディスクから情報を再生及び/又は前記ディスクに情報を記録するために用いる光学装置120と、光学装置を移動させる移動機構130とを少なくとも含み、これらをシャーシ105で支持しているディスク装置であって、回転駆動機構110の回転軸を間にして回転駆動機構110、光学装置120及び移動機構130を含んだ状態でのシャーシ105の初期重心位置とは反対側に錘140の重心が偏在配置されている。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は円板状の記録媒体(以下、単にディスクと称する)を回転させながらここに書き込まれている情報を再生し、或いは任意の情報を書き込んで記録する為のディスク装置に関する。特に、ディスクが回転した時の振動を効率的に抑制できるディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクから情報を再生し、ディスクに対して記録を行うディスク装置としては、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD等の装置がよく知られている。図1は、このようなディスク装置の内部構成を示した図である。(A)は同装置の上面図、(B)は右側面図、(C)は正面図である。
【0003】
図1で、ディスク装置100は、ディスクを保持しながら所定方向に回転させるターンテーブル111を含んだ回転駆動機構110を備えている。また、ディスク装置100は、ディスク1から情報を再生し、或いは、情報を記録する為の光学装置として、レンズ121を含んだ光ピックアップ装置120を備えている。この光ピックアップ装置120はモータ131を駆動源とする移動機構130によりディスク1の所定位置に移動される。図1では、移動機構130により移動された状態の光ピックアップ装置120を両端位置で例示している。すなわち、この光ピックアップ装置120は範囲Wの間を移動され、ディスク1から情報を再生し、或いは、情報を記録するようになっている。
【0004】
そして、上記のディスク1を回転させる回転駆動機構110、光ピックアップ装置120及びこれを移動する移動機構130は所定の剛性を備えたシャーシ105により支持されている。このシャーシ105は、防振用のダンパ115−1〜115−4を介し、図示しない筐体に固定される。
【0005】
上記ディスク装置100において、ディスク1に偏重心や歪が有ると、回転の不釣合いからシャーシ105を励振してしまう。特にディスク面に対して垂直な方向でのシャーシ振動、すなわち上下動、及び光ピックアップの移動方向でのシャーシの振動、すなわち前後動が大きくなると、再生、記録のエラーが発生し易くなってしまう。
【0006】
そこで、従来、上記シャーシ105上に錘を載置して、その重量を増加させることでシャーシ105の振動を抑制するようにしている。図2は、従来においてシャーシ105に載置されていた錘を例示した図である。(A)は錘140の上面図、(B)は右側面図、(C)は正面図、さらに(D)は錘140の全体斜視図である。図2に示すように、錘140は大略、環状でありシャーシ105の外周部分に乗る大きさに形成されている。錘140の材質はシャーシ105と同様の部材でよく、例えば鋼材である。錘140はシャーシ105の形状に沿う様に折り曲げ加工され、またシャーシ105はネジ止めできるようにネジ穴141−1〜141−4を備えている。
【0007】
図3は、ディスク装置100に錘140をセットする様子を側面から示した図である。錘140は、回転駆動機構110等を支持しているシャーシ105の全外周に乗るような大きさに形成されており、シャーシ105にネジ止め固定される。このようにシャーシ105の全外周に錘140を配設するようにしているのは、シャーシ105の重量を増すことで防振効果を得ようとする為である。
【0008】
しかしながら、近年の装置コンパクト化への要請は厳しく、より小型化できるように各部配置を決定する必要がある。そのために、図1にも示されるようにディスク1を回転させる回転駆動機構110は、一般にシャーシ105の端部側に設定される場合が多い。
【0009】
上記のようにシャーシ105の重量を増加させることにより、一定の防振効果を期待できる。しかし、ディスク1の回転により、ひとたび振動が生じてしまうと、シャーシ105の重量を増していることが逆効果として作用する。すなわち、振動を開始したときのエネルギーは錘140が無い場合よりも大きいので、ディスク装置から外部へ伝わるような振動、騒音となってしまう。
【0010】
特に、回転駆動機構110、光ピックアップ装置120等を支持した状態でのディスク1の重心位置(初期重心位置という)と、ディスク1を回転させるターンテーブル111の回転中心位置とが、ずれることを許容せざるを得ない設計となっている。また、最近のディスク装置はディスク1をより高速で回転させて、情報の再生、記録を迅速に行うようにしている。このような状況で、シャーシ全体の重量が増す様に錘を乗せるといった単純な工夫では、ディスク1の回転による振動を確実に防止することが困難となっている。
【0011】
なお、シャーシ105により重い錘を乗せて重量を増加させることも考えられるが、このようにすると輸送時に発生するような落下振動に対して脆弱になってしまうので、好ましくない。また、輸送コスト、環境負荷も増加してしまう。
【0012】
また、特許文献1には、錘として作用する馬蹄形防振用基板の重心の位置をスピンドルモータの回転軸上に配置することで防振作用を均一にすることが開示されている。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−170368
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の従来技術では、スピンドルモータや光学系を支持する駆動用基板の重心を考慮していないので、メカシャーシに対して錘の重量がはるかに大きくない限り大きな防振効果を確実に得ることができないという課題がある。
【0015】
したがって、本発明は、振動防止用の錘を効率的に配置することでより確実な防振効果を得るようにしたディスク装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題は請求項1に記載の如く、ディスクを回転する回転駆動機構と、前記ディスクから情報を再生及び/又は前記ディスクに情報を記録するために用いる光学装置と、前記光学装置を移動させる移動機構とを少なくとも含み、これらをシャーシで支持しているディスク装置であって、前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置したことを特徴とするディスク装置で達成される。
【0017】
また、請求項2に記載のように、請求項1に記載のディスク装置において、前記錘を前記光学装置及び前記移動機構側とは反対の前記回転駆動機構側のみに配置するという形態でもよい。
【0018】
請求項1又は2記載の発明によれば、防振用の錘を重量増加のために単に配置するというのではなく、振動を発生させる原因となる前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置することで、振動が発生する位置と装置の重心位置とのずれが小さくなり、効率的に振動を抑制できる。本発明の場合には、従来技術で用いられていた錘より重量が軽い錘であっても、大きな防振効果を得ることができる。
【0019】
また、請求項3に記載のように、請求項1又は2記載のディスク装置において、前記シャーシの一部に前記錘を固定すれば、簡易に前述した発明を実現できる。
【0020】
また、請求項4に記載のように、請求項1から3のいずれかに記載のディスク装置において、前記錘が、前記シャーシの形状に対応して屈曲成型されていれば、容易に錘をシャーシに組み付けることができる。
【0021】
また、請求項5に記載のように、請求項1から4のいずれかに記載のディスク装置において、前記錘は一体型又は分割型で形成されていてもよい。この錘は回転駆動機構側からの振動を効果的に抑制できるように配置されていればよいのであって、一体型、分割型であるかは問うものではない。
【0022】
また、請求項6に記載のように、請求項1から5のいずれかに記載のディスク装置において、前記シャーシが防振用のダンパを備えていてもよい。このダンパを介して他の部材にシャーシを固定するようにすれば、ディスク装置から外部への振動の伝播をより確実に抑制できる。合わせて、ダンパにより外部からのディスク装置への衝撃を抑制できるので好ましい。
【0023】
また、請求項7に記載のように、請求項1から6のいずれかに記載のディスク装置において、前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置し、この結果シャーシの重心位置(前記回転駆動機構、光学装置、移動機構及び錘を含んだ状態でのシャーシの重心位置:修正重心ともいう)が前記回転軸に一致するように構成することが好ましい。これにより、振動を最大限に抑制することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。なお、本実施例のディスク装置は防振用の錘がセットされたものであるが、ディスク装置の主要部は従来と同様である。本実施例では図1で示した錘をセットしていない状態のディスク装置本体100を共通に用いることで、従来技術との差がより明確に確認できるようにする。よって、本実施例では図1に示したディスク装置の符号をそのまま流用して説明する。
【0025】
図4は、本実施例で用いる錘について示した図である。(A)は錘10の上面図、(B)は右側面図、(C)は正面図、さらに(D)は錘10の全体斜視図である。
【0026】
本実施例で採用する錘10は、従来のものが環状でありシャーシの外周全体に乗せることを前提に形成されていたのとは異なり、小型で略コ字状に形成されている。この錘10はシャーシの全外周に乗せるのではなく、外周の一部に乗せるように設計されている。この錘10は従来の錘の場合と同様に、シャーシと同様の部材、例えば鋼材で形成すればよい。錘10は装着される部分のシャーシ形状に沿う様に屈曲加工され、またシャーシにネジ止めできるようにネジ穴11を備える。この錘10は全体が小さくなるので、ネジ穴の数は11−1、11−2の2つと少なくなっている。よって、取付けの工数は軽減される。錘10はシャーシに直に取り付けてもよく、またダンパを介してシャーシに取り付けることもできる。
【0027】
この後の説明から明らかなように、この錘10は従来の錘とは異なり、ディスクの回転中心に重心を近づけるように配置されるものである。すなわち、錘10は、単にシャーシの重量を増加させて防振を図るという目的で配置されるのではなく、振動の発生部となるとディスク回転中心と装置重心位置との距離が短くなるように設定される。そのために、錘10は回転駆動機構110の周部に配置されている。
【0028】
図5は、上記錘10をディスク装置本体100にセットする様子を示した図である。この図では比較のため、従来の錘140を点線で示している。この図5に示すように、本実施例ではディスク1を回転する回転駆動機構110が存在する領域の周部に錘10を配置している。この錘10が配置される領域は、光ピックアップ装置120や移動機構130とは反対側である。より具体的には、回転駆動機構110の回転軸を間にして回転駆動機構110、光学装置120及び移動機構130を含んだ状態でのシャーシ105の初期重心位置とは反対側に振動防止用の錘140の重心が偏在配置されている。
【0029】
このように、錘10を配設することに関してより詳細に説明する。前述したように、ディスク装置本体100ではコンパクト化させる必要性からディスク1を回転する回転機構110を端部側に配置している。また、光ピックアップ装置120はシャーシ105の中央部で移動するに設定され、これを移動させる移動機構130はその側部に配置される。このような配置では、ディスク本体100の重心位置G1と、ディスク1の回転中心RCとの距離L1が大きくなる。この構成配置では、ディスク1の回転で生じた振動を増幅してしまうことになる。
【0030】
ところが、従来においては、シャーシ105の重量を増すことに注視して振動を抑制しようとしていた。すなわち、錘140を乗せても、全体の重心位置(初期重心位置)G1を殆ど変えることなく単に重量のみを増加していた。この従来の場合、抑制できない振動がディスク1の回転で発生したときには、外部にも伝達するような大きな振動と、騒音を発生させることになる。
【0031】
そこで、本実施例では錘10を乗せた後の重心位置(以下、修正重心位置G2という)、が回転駆動機構110側に移動するように、シャーシ105上に錘10を配置する。すなわち、本実施例では、従来と比較して、錘10を乗せた後の修正重心位置G2がL1より短いL2となりディスク1の回転中心RCに近づくように、シャーシ上に錘10を偏在させる。具体的には、光ピックアップ装置120及びこれを移動する移動機構130が存在しない、回転駆動機構110側に偏った位置に錘10を配置する。このように錘10を乗せることにより、錘が無い状態で中央側にあった初期の重心G1を、(L1−L2)の距離だけ回転中心RCに近づいた修正重心G2に偏移させることができる。なお、錘10を配置する領域、短縮させる距離(L1−L2)等はディスク装置により適宜調整すればよい。より好ましくは、L2=0である。つまり、回転駆動機構110の回転軸を間にして回転駆動機構110、光学装置120及び移動機構130を含んだ状態でのシャーシ105の初期重心位置とは反対側に振動防止用の錘140の重心が偏在配置され、この結果シャーシ105の重心位置(前記回転駆動機構、光学装置、移動機構及び錘を含んだ状態でのシャーシの重心位置)が前記回転軸に一致することがより好ましい。
【0032】
修正重心G2が回転中心RCに近づく又は一致することで、従来のようにディスク1の回転により生じた振動を励振してしまう事態を防止できる。本実施例の場合、錘10を用いることで従来と同様に振動を抑制しつつ、ディスク回転中心RCとの距離をL2として短く又はゼロにすることができるので振動を増幅することなく効率的に抑制できる。本実施例の場合、錘10自体の重量を有効に活用するので従来の錘140より軽くてもよい。よって、錘10をシャーシに固定する工数を少なくでき、また重量の軽減を図り輸送コストの低減も図ることがでるのである。
【0033】
ここで、ディスク装置本体100に振動が発生したときの影響を考察してみる。図5の右側に示すように、J,R,Z方向を設定する。Z方向はディスク装置本体100の上下方向、R方向は光ピックアップ装置120が移動する方向、J方向はディスク装置の幅方向である。ディスク装置が振動したときに、特に悪影響を及ぼすのは、従来技術でも指摘したように、ディスク面に対して垂直な方向(Z方向)でのシャーシ振動、すなわち上下動、及び光ピックアップの移動方向(R方向)でのシャーシの振動である。J方向での振動の影響は比較的少ない。
【0034】
本願発明者は、図5で示した錘10をディスク装置本体100に乗せた実施例装置、錘140をディスク装置本体100に乗せた比較例装置を準備して振動の影響を確認した。ディスク装置100に発生した振動は、上記3方向に分割した加速度(m/s2)を測定することで確認した。そのために本発明者はディスク本体100に3方向の加速度を検出できるセンサを設置して加速度を測定した。10回の測定を行い、平均値と標準偏差σを算出した。この結果を下記表1及び表2にまとめた。表1は、ディスク装置本体100に従来の錘140をセットした場合の加速度データである。また、表2は、ディスク装置本体100に実施例の錘10をセットした場合の加速度データである。
【0035】
表1: 全外周に乗る錘140を用いた場合のシャーシの加速度
【0036】
【表1】
表2:回転駆動機構側に偏移して乗る錘10を用いた場合のシャーシの加速度
【0037】
【表2】
図6は、上記表1および表2から求めた各方向で平均値を、比較して示した図である。この図6では、各方向で0(ゼロ)に近い程、振動が少ないので好ましい。実施例の場合、ディスク装置で特に悪影響があるZ方向での振動が従来と比較して減少していることが確認できる。よって、本実施例のディスク装置では従来の錘140よりも小型の錘10であるにもかかわらず、顕著な効果を得ることができる。
【0038】
なお、R方向でも実施例の場合の方が改善している。この方向は光ピックアップ装置が移動する方向であり、振動が光ピックアップ装置の位置に影響する。よって、このR方向での振動が軽減されることはディスクに対する再生、記録に寄与するので好ましい。なお、最も改善されたのはJ方向の振動であるが、J方向の振動はZ方向やR方向の振動に比べ比較的影響は少ない。
【0039】
以上、説明した所から明らかなように、本実施例のディスク装置は従来とは異なり、振動抑制用の錘を回転駆動機構側に偏移させて配置するという簡易な改良で、効率よくディスクの回転に基づく振動を抑制できる。しかも、錘が従来より小さくなるので、取付け工数を減らすことができ合わせて重量も軽減する。よって、製作及び輸送コストの低減を図ることもできる。
【0040】
なお、図4で示した実施例の錘10は一体型であるがこれに限らず、2個以上に分割した錘をシャーシ上に設置しても同様の効果を得ることができる。また、ダンパ115を配置することで更に確実にディスク装置の振動を抑制できる。実施例では4つのダンパ115−1〜115−4を例示するが、これらの硬さを適宜変更してもよい。例えば、錘を偏在させる回転駆動機構110側のダンパ115−2、115−3を硬めに設定する。また、本実施例のディスク装置は4点で筐体等に固定される例を示しているが、点3で支持する構造としてもよい。
【0041】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば、振動抑制用の錘を回転駆動機構側に偏移させて配置するという簡易な改良で、効率よくディスクの回転に基づく振動を抑制できるディスク装置を提供できる。しかも、用いる錘を従来と比較して小さくできるので、取付け工数を減らすことができる。また、重量も軽減する。よって、製作及び輸送コストの低減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク装置の内部構成を示した図である。
【図2】従来においてシャーシに載置されていた錘を例示した図である。
【図3】ディスク装置に従来の錘をセットする様子を側面から示した図である。
【図4】本実施例で用いる錘について示した図である。
【図5】実施例で用いる錘をディスク装置本体にセットする様子を示した図である。
【図6】表1および表2から求めた各方向で平均値を、比較して示した図である。
【符号の説明】
1 ディスク
10 錘
100 ディスク装置
105 シャーシ
110 回転駆動機構
111 ターンテーブル
120 光ピックアップ装置(光学装置)
130 移動機構
G1 初期重心位置
G2 修正重心位置
【発明の属する技術分野】
本発明は円板状の記録媒体(以下、単にディスクと称する)を回転させながらここに書き込まれている情報を再生し、或いは任意の情報を書き込んで記録する為のディスク装置に関する。特に、ディスクが回転した時の振動を効率的に抑制できるディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスクから情報を再生し、ディスクに対して記録を行うディスク装置としては、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD等の装置がよく知られている。図1は、このようなディスク装置の内部構成を示した図である。(A)は同装置の上面図、(B)は右側面図、(C)は正面図である。
【0003】
図1で、ディスク装置100は、ディスクを保持しながら所定方向に回転させるターンテーブル111を含んだ回転駆動機構110を備えている。また、ディスク装置100は、ディスク1から情報を再生し、或いは、情報を記録する為の光学装置として、レンズ121を含んだ光ピックアップ装置120を備えている。この光ピックアップ装置120はモータ131を駆動源とする移動機構130によりディスク1の所定位置に移動される。図1では、移動機構130により移動された状態の光ピックアップ装置120を両端位置で例示している。すなわち、この光ピックアップ装置120は範囲Wの間を移動され、ディスク1から情報を再生し、或いは、情報を記録するようになっている。
【0004】
そして、上記のディスク1を回転させる回転駆動機構110、光ピックアップ装置120及びこれを移動する移動機構130は所定の剛性を備えたシャーシ105により支持されている。このシャーシ105は、防振用のダンパ115−1〜115−4を介し、図示しない筐体に固定される。
【0005】
上記ディスク装置100において、ディスク1に偏重心や歪が有ると、回転の不釣合いからシャーシ105を励振してしまう。特にディスク面に対して垂直な方向でのシャーシ振動、すなわち上下動、及び光ピックアップの移動方向でのシャーシの振動、すなわち前後動が大きくなると、再生、記録のエラーが発生し易くなってしまう。
【0006】
そこで、従来、上記シャーシ105上に錘を載置して、その重量を増加させることでシャーシ105の振動を抑制するようにしている。図2は、従来においてシャーシ105に載置されていた錘を例示した図である。(A)は錘140の上面図、(B)は右側面図、(C)は正面図、さらに(D)は錘140の全体斜視図である。図2に示すように、錘140は大略、環状でありシャーシ105の外周部分に乗る大きさに形成されている。錘140の材質はシャーシ105と同様の部材でよく、例えば鋼材である。錘140はシャーシ105の形状に沿う様に折り曲げ加工され、またシャーシ105はネジ止めできるようにネジ穴141−1〜141−4を備えている。
【0007】
図3は、ディスク装置100に錘140をセットする様子を側面から示した図である。錘140は、回転駆動機構110等を支持しているシャーシ105の全外周に乗るような大きさに形成されており、シャーシ105にネジ止め固定される。このようにシャーシ105の全外周に錘140を配設するようにしているのは、シャーシ105の重量を増すことで防振効果を得ようとする為である。
【0008】
しかしながら、近年の装置コンパクト化への要請は厳しく、より小型化できるように各部配置を決定する必要がある。そのために、図1にも示されるようにディスク1を回転させる回転駆動機構110は、一般にシャーシ105の端部側に設定される場合が多い。
【0009】
上記のようにシャーシ105の重量を増加させることにより、一定の防振効果を期待できる。しかし、ディスク1の回転により、ひとたび振動が生じてしまうと、シャーシ105の重量を増していることが逆効果として作用する。すなわち、振動を開始したときのエネルギーは錘140が無い場合よりも大きいので、ディスク装置から外部へ伝わるような振動、騒音となってしまう。
【0010】
特に、回転駆動機構110、光ピックアップ装置120等を支持した状態でのディスク1の重心位置(初期重心位置という)と、ディスク1を回転させるターンテーブル111の回転中心位置とが、ずれることを許容せざるを得ない設計となっている。また、最近のディスク装置はディスク1をより高速で回転させて、情報の再生、記録を迅速に行うようにしている。このような状況で、シャーシ全体の重量が増す様に錘を乗せるといった単純な工夫では、ディスク1の回転による振動を確実に防止することが困難となっている。
【0011】
なお、シャーシ105により重い錘を乗せて重量を増加させることも考えられるが、このようにすると輸送時に発生するような落下振動に対して脆弱になってしまうので、好ましくない。また、輸送コスト、環境負荷も増加してしまう。
【0012】
また、特許文献1には、錘として作用する馬蹄形防振用基板の重心の位置をスピンドルモータの回転軸上に配置することで防振作用を均一にすることが開示されている。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−170368
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の従来技術では、スピンドルモータや光学系を支持する駆動用基板の重心を考慮していないので、メカシャーシに対して錘の重量がはるかに大きくない限り大きな防振効果を確実に得ることができないという課題がある。
【0015】
したがって、本発明は、振動防止用の錘を効率的に配置することでより確実な防振効果を得るようにしたディスク装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題は請求項1に記載の如く、ディスクを回転する回転駆動機構と、前記ディスクから情報を再生及び/又は前記ディスクに情報を記録するために用いる光学装置と、前記光学装置を移動させる移動機構とを少なくとも含み、これらをシャーシで支持しているディスク装置であって、前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置したことを特徴とするディスク装置で達成される。
【0017】
また、請求項2に記載のように、請求項1に記載のディスク装置において、前記錘を前記光学装置及び前記移動機構側とは反対の前記回転駆動機構側のみに配置するという形態でもよい。
【0018】
請求項1又は2記載の発明によれば、防振用の錘を重量増加のために単に配置するというのではなく、振動を発生させる原因となる前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置することで、振動が発生する位置と装置の重心位置とのずれが小さくなり、効率的に振動を抑制できる。本発明の場合には、従来技術で用いられていた錘より重量が軽い錘であっても、大きな防振効果を得ることができる。
【0019】
また、請求項3に記載のように、請求項1又は2記載のディスク装置において、前記シャーシの一部に前記錘を固定すれば、簡易に前述した発明を実現できる。
【0020】
また、請求項4に記載のように、請求項1から3のいずれかに記載のディスク装置において、前記錘が、前記シャーシの形状に対応して屈曲成型されていれば、容易に錘をシャーシに組み付けることができる。
【0021】
また、請求項5に記載のように、請求項1から4のいずれかに記載のディスク装置において、前記錘は一体型又は分割型で形成されていてもよい。この錘は回転駆動機構側からの振動を効果的に抑制できるように配置されていればよいのであって、一体型、分割型であるかは問うものではない。
【0022】
また、請求項6に記載のように、請求項1から5のいずれかに記載のディスク装置において、前記シャーシが防振用のダンパを備えていてもよい。このダンパを介して他の部材にシャーシを固定するようにすれば、ディスク装置から外部への振動の伝播をより確実に抑制できる。合わせて、ダンパにより外部からのディスク装置への衝撃を抑制できるので好ましい。
【0023】
また、請求項7に記載のように、請求項1から6のいずれかに記載のディスク装置において、前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置し、この結果シャーシの重心位置(前記回転駆動機構、光学装置、移動機構及び錘を含んだ状態でのシャーシの重心位置:修正重心ともいう)が前記回転軸に一致するように構成することが好ましい。これにより、振動を最大限に抑制することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。なお、本実施例のディスク装置は防振用の錘がセットされたものであるが、ディスク装置の主要部は従来と同様である。本実施例では図1で示した錘をセットしていない状態のディスク装置本体100を共通に用いることで、従来技術との差がより明確に確認できるようにする。よって、本実施例では図1に示したディスク装置の符号をそのまま流用して説明する。
【0025】
図4は、本実施例で用いる錘について示した図である。(A)は錘10の上面図、(B)は右側面図、(C)は正面図、さらに(D)は錘10の全体斜視図である。
【0026】
本実施例で採用する錘10は、従来のものが環状でありシャーシの外周全体に乗せることを前提に形成されていたのとは異なり、小型で略コ字状に形成されている。この錘10はシャーシの全外周に乗せるのではなく、外周の一部に乗せるように設計されている。この錘10は従来の錘の場合と同様に、シャーシと同様の部材、例えば鋼材で形成すればよい。錘10は装着される部分のシャーシ形状に沿う様に屈曲加工され、またシャーシにネジ止めできるようにネジ穴11を備える。この錘10は全体が小さくなるので、ネジ穴の数は11−1、11−2の2つと少なくなっている。よって、取付けの工数は軽減される。錘10はシャーシに直に取り付けてもよく、またダンパを介してシャーシに取り付けることもできる。
【0027】
この後の説明から明らかなように、この錘10は従来の錘とは異なり、ディスクの回転中心に重心を近づけるように配置されるものである。すなわち、錘10は、単にシャーシの重量を増加させて防振を図るという目的で配置されるのではなく、振動の発生部となるとディスク回転中心と装置重心位置との距離が短くなるように設定される。そのために、錘10は回転駆動機構110の周部に配置されている。
【0028】
図5は、上記錘10をディスク装置本体100にセットする様子を示した図である。この図では比較のため、従来の錘140を点線で示している。この図5に示すように、本実施例ではディスク1を回転する回転駆動機構110が存在する領域の周部に錘10を配置している。この錘10が配置される領域は、光ピックアップ装置120や移動機構130とは反対側である。より具体的には、回転駆動機構110の回転軸を間にして回転駆動機構110、光学装置120及び移動機構130を含んだ状態でのシャーシ105の初期重心位置とは反対側に振動防止用の錘140の重心が偏在配置されている。
【0029】
このように、錘10を配設することに関してより詳細に説明する。前述したように、ディスク装置本体100ではコンパクト化させる必要性からディスク1を回転する回転機構110を端部側に配置している。また、光ピックアップ装置120はシャーシ105の中央部で移動するに設定され、これを移動させる移動機構130はその側部に配置される。このような配置では、ディスク本体100の重心位置G1と、ディスク1の回転中心RCとの距離L1が大きくなる。この構成配置では、ディスク1の回転で生じた振動を増幅してしまうことになる。
【0030】
ところが、従来においては、シャーシ105の重量を増すことに注視して振動を抑制しようとしていた。すなわち、錘140を乗せても、全体の重心位置(初期重心位置)G1を殆ど変えることなく単に重量のみを増加していた。この従来の場合、抑制できない振動がディスク1の回転で発生したときには、外部にも伝達するような大きな振動と、騒音を発生させることになる。
【0031】
そこで、本実施例では錘10を乗せた後の重心位置(以下、修正重心位置G2という)、が回転駆動機構110側に移動するように、シャーシ105上に錘10を配置する。すなわち、本実施例では、従来と比較して、錘10を乗せた後の修正重心位置G2がL1より短いL2となりディスク1の回転中心RCに近づくように、シャーシ上に錘10を偏在させる。具体的には、光ピックアップ装置120及びこれを移動する移動機構130が存在しない、回転駆動機構110側に偏った位置に錘10を配置する。このように錘10を乗せることにより、錘が無い状態で中央側にあった初期の重心G1を、(L1−L2)の距離だけ回転中心RCに近づいた修正重心G2に偏移させることができる。なお、錘10を配置する領域、短縮させる距離(L1−L2)等はディスク装置により適宜調整すればよい。より好ましくは、L2=0である。つまり、回転駆動機構110の回転軸を間にして回転駆動機構110、光学装置120及び移動機構130を含んだ状態でのシャーシ105の初期重心位置とは反対側に振動防止用の錘140の重心が偏在配置され、この結果シャーシ105の重心位置(前記回転駆動機構、光学装置、移動機構及び錘を含んだ状態でのシャーシの重心位置)が前記回転軸に一致することがより好ましい。
【0032】
修正重心G2が回転中心RCに近づく又は一致することで、従来のようにディスク1の回転により生じた振動を励振してしまう事態を防止できる。本実施例の場合、錘10を用いることで従来と同様に振動を抑制しつつ、ディスク回転中心RCとの距離をL2として短く又はゼロにすることができるので振動を増幅することなく効率的に抑制できる。本実施例の場合、錘10自体の重量を有効に活用するので従来の錘140より軽くてもよい。よって、錘10をシャーシに固定する工数を少なくでき、また重量の軽減を図り輸送コストの低減も図ることがでるのである。
【0033】
ここで、ディスク装置本体100に振動が発生したときの影響を考察してみる。図5の右側に示すように、J,R,Z方向を設定する。Z方向はディスク装置本体100の上下方向、R方向は光ピックアップ装置120が移動する方向、J方向はディスク装置の幅方向である。ディスク装置が振動したときに、特に悪影響を及ぼすのは、従来技術でも指摘したように、ディスク面に対して垂直な方向(Z方向)でのシャーシ振動、すなわち上下動、及び光ピックアップの移動方向(R方向)でのシャーシの振動である。J方向での振動の影響は比較的少ない。
【0034】
本願発明者は、図5で示した錘10をディスク装置本体100に乗せた実施例装置、錘140をディスク装置本体100に乗せた比較例装置を準備して振動の影響を確認した。ディスク装置100に発生した振動は、上記3方向に分割した加速度(m/s2)を測定することで確認した。そのために本発明者はディスク本体100に3方向の加速度を検出できるセンサを設置して加速度を測定した。10回の測定を行い、平均値と標準偏差σを算出した。この結果を下記表1及び表2にまとめた。表1は、ディスク装置本体100に従来の錘140をセットした場合の加速度データである。また、表2は、ディスク装置本体100に実施例の錘10をセットした場合の加速度データである。
【0035】
表1: 全外周に乗る錘140を用いた場合のシャーシの加速度
【0036】
【表1】
表2:回転駆動機構側に偏移して乗る錘10を用いた場合のシャーシの加速度
【0037】
【表2】
図6は、上記表1および表2から求めた各方向で平均値を、比較して示した図である。この図6では、各方向で0(ゼロ)に近い程、振動が少ないので好ましい。実施例の場合、ディスク装置で特に悪影響があるZ方向での振動が従来と比較して減少していることが確認できる。よって、本実施例のディスク装置では従来の錘140よりも小型の錘10であるにもかかわらず、顕著な効果を得ることができる。
【0038】
なお、R方向でも実施例の場合の方が改善している。この方向は光ピックアップ装置が移動する方向であり、振動が光ピックアップ装置の位置に影響する。よって、このR方向での振動が軽減されることはディスクに対する再生、記録に寄与するので好ましい。なお、最も改善されたのはJ方向の振動であるが、J方向の振動はZ方向やR方向の振動に比べ比較的影響は少ない。
【0039】
以上、説明した所から明らかなように、本実施例のディスク装置は従来とは異なり、振動抑制用の錘を回転駆動機構側に偏移させて配置するという簡易な改良で、効率よくディスクの回転に基づく振動を抑制できる。しかも、錘が従来より小さくなるので、取付け工数を減らすことができ合わせて重量も軽減する。よって、製作及び輸送コストの低減を図ることもできる。
【0040】
なお、図4で示した実施例の錘10は一体型であるがこれに限らず、2個以上に分割した錘をシャーシ上に設置しても同様の効果を得ることができる。また、ダンパ115を配置することで更に確実にディスク装置の振動を抑制できる。実施例では4つのダンパ115−1〜115−4を例示するが、これらの硬さを適宜変更してもよい。例えば、錘を偏在させる回転駆動機構110側のダンパ115−2、115−3を硬めに設定する。また、本実施例のディスク装置は4点で筐体等に固定される例を示しているが、点3で支持する構造としてもよい。
【0041】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば、振動抑制用の錘を回転駆動機構側に偏移させて配置するという簡易な改良で、効率よくディスクの回転に基づく振動を抑制できるディスク装置を提供できる。しかも、用いる錘を従来と比較して小さくできるので、取付け工数を減らすことができる。また、重量も軽減する。よって、製作及び輸送コストの低減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク装置の内部構成を示した図である。
【図2】従来においてシャーシに載置されていた錘を例示した図である。
【図3】ディスク装置に従来の錘をセットする様子を側面から示した図である。
【図4】本実施例で用いる錘について示した図である。
【図5】実施例で用いる錘をディスク装置本体にセットする様子を示した図である。
【図6】表1および表2から求めた各方向で平均値を、比較して示した図である。
【符号の説明】
1 ディスク
10 錘
100 ディスク装置
105 シャーシ
110 回転駆動機構
111 ターンテーブル
120 光ピックアップ装置(光学装置)
130 移動機構
G1 初期重心位置
G2 修正重心位置
Claims (7)
- ディスクを回転する回転駆動機構と、前記ディスクから情報を再生及び/又は前記ディスクに情報を記録するために用いる光学装置と、前記光学装置を移動させる移動機構とを少なくとも含み、これらをシャーシで支持しているディスク装置であって、
前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置したことを特徴とするディスク装置。 - 請求項1に記載のディスク装置において、
前記錘を前記光学装置及び前記移動機構側とは反対の前記回転駆動機構側のみに配置したことを特徴とするディスク装置。 - 請求項1又は2項記載のディスク装置において、
前記シャーシの一部に前記錘を固定したことを特徴とするディスク装置。 - 請求項1から3のいずれか一項記載のディスク装置において、
前記錘が、前記シャーシの形状に対応して屈曲成型されていることを特徴とするディスク装置。 - 請求項1から4のいずれか一項記載のディスク装置において、
前記錘が一体型又は分割型で形成されていることを特徴とするディスク装置。 - 請求項1から5のいずれか一項記載のディスク装置において、
前記シャーシが防振用のダンパを備えていることを特徴とするディスク装置。 - 請求項1から6のいずれか一項記載のディスク装置において、
前記回転駆動機構の回転軸を間にして前記回転駆動機構、光学装置及び移動機構を含んだ状態でのシャーシの初期重心位置とは反対側に錘の重心を偏在配置し、この結果前記錘を含むシャーシの重心位置が前記回転軸に一致することを特徴とするディスク装置。
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