JPWO2007020706A1 - シリコン電磁鋳造装置およびその操作方法 - Google Patents

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Abstract

単にインゴット表面温度および加熱炉温度の測定のみに留まることなく、電磁鋳造のための誘導周波数制御を考慮したシリコン電磁鋳造装置の操作方法であり、凝固シリコンの表面温度の測定値に基づき加熱手段の電源出力を制御すると同時に、誘導コイル電源の誘導周波数の測定値に基づき、誘導電源の出力を制御することにより、シリコンインゴットの連続鋳造に際し、優れた安全性と生産性を確保することができる。これにより、半導体用多結晶シリコンインゴットの製造を容易とし、安定操業に広く適用することができる。

Description

本発明は、周方向に分割されるとともに水冷された導電性の銅坩堝(以下、「冷却坩堝」という)を用いた電磁鋳造技術を適用して、半導体多結晶インゴットを製造するシリコン電磁鋳造装置およびシリコン電磁鋳造のプロセス制御を行う操作方法に関するものである。
電磁誘導による連続鋳造(以下、「電磁鋳造」という)は、溶解された物質と坩堝との間で接触がなく、シリコンの鋳造に利用した場合にシリコンの不純物汚染を防止することができる。また、溶解された物質と坩堝との間で接触がないことから、坩堝の長寿命化が図れるとともに、溶解された物質を固化するための鋳型を必要としないことから、設備コストが著しく低下できる。また、結晶学上も坩堝の底部および側壁から結晶化が進行するので、方向性凝固が容易である。このため、電磁鋳造で製造される半導体用多結晶シリコンインゴットは、ウェーハに切り出されて、シリコン太陽電池の基板材として広く使用されている。
電磁鋳造法は、日本特許第2660225号(1988年8月11日)、米国特許第4915723号(1990年4月10日)、またはフランス特許出願第00/06027号(2000年5月11日)で提案されるように、従来からシリコンの鋳造に対して適用されている。
図1は、電磁鋳造による半導体多結晶シリコンインゴットの連続鋳造法を説明する図である。チャンバー1は、内部の発熱から保護されるように二重壁構造の水冷容器になっており、上部に遮断手段2によって仕切られた原料装入装置と連結され、底部に鋳塊を抜き出すための引出し口3を有している。チャンバー1には上部側壁に不活性ガス導入口4および下部側壁に真空吸引口5が設けられている。
チャンバー1の中央部には電磁鋳造手段としての冷却坩堝6、誘導コイル7およびアフターヒーター(徐冷用加熱炉)8が設けられている。冷却坩堝6は銅製の水冷筒体で、上部を残して周方向に複数分割されている。誘導コイル7は、冷却坩堝6の外周側に同芯に周設され、図示されていない同軸ケーブルにて電源に接続される。アフターヒーター8は、冷却坩堝6の下方に同芯に連設され、冷却坩堝6から引き下げられる鋳塊を加熱して、その軸方向に所定の温度勾配を与える。
チャンバー1内に設けられた遮蔽手段2の下方には原料導入管10が設けられ、原料導入管10内に装入された粒状、塊状のシリコン材料9が冷却坩堝6内の溶融シリコン11に供給されるようになっている。冷却坩堝6の直上にはグラファイト等からなる補助ヒーター13が昇降可能に設けられ、下降した状態で冷却坩堝6内に挿入されるようになっている。
アフターヒーター8の下方には、ガスシール部14が設けられるとともに、シリコン鋳塊12を支えながら下方へ引き出す引き抜き装置15が設けられている。ガスシール部14の下方でチャンバー1の外部には、機械的切断手段としてのダイヤモンド切断機16が設けられ、これはシリコン鋳塊12の引き抜き速度に同期して下降できるようになっており、前記引出し口3よりチャンバー1外に引き出されてくるシリコン鋳塊12をその移動に追随しながら切断する。
半導体多結晶シリコンインゴットの電磁鋳造においては、自動操作によって製造プロセスをより安全に、より生産的に制御することが必要になる。すなわち、電磁鋳造では、電磁気的な挟持力により溶融シリコンを冷却坩堝の分割された銅壁内に非接触で保持することから、溶解のための熱量供給と溶解物を安定的に保持する電磁力とのバランスを保ち、溶融シリコンの突発的な漏洩発生を回避することが最も重要である。
図2は、溶融シリコンの固液界面の形状を示す図であり、(a)は安定した鋳造状態における固液界面の形状を示しており、(b)は突発的に発生した固液界面のブレークアウト状態を示している。図2(b)に示すように、突発的にブレークアウト11aを発生した場合には、溶融シリコンが坩堝底部を外れた下方において、インゴットの凝固側面を破壊し、漏洩を発生することになる。
このように、冷却坩堝の底部から外れた下方で、溶融シリコンがインゴットの凝固した側面を破壊すると、必然的に鋳造操作が中断されることになる。このような溶融シリコンの突発的なブレークアウトは、凝固インゴットの徐冷を目的に冷却坩堝の下方に配置した徐冷用加熱炉(アフターヒーター)の温度制御が不適であった場合に、しばしば発生する。一方、この徐冷用加熱炉(アフターヒーター)の温度制御が困難になるのは、主として溶融シリコンの固液界面の形状、または溶融シリコンの深さを正確に測定できないことに起因している。
しかしながら、従来のシリコンインゴットの電磁鋳造においては、上述した問題にも拘わらず、鋳造を安全かつ自動的に制御するための有効な手段は採用されていなかった。シリコン電磁鋳造の操業に際して、これまでに採用された手段はインゴット表面および徐冷用加熱炉の温度測定に留まるもので、シリコンインゴットの電磁鋳造における安全操作およびプロセス制御は、鋳造操作や電源出力制御に習熟したオペレータに依存するものであった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、単にインゴット表面温度および加熱炉温度の測定のみに留まることなく、電磁鋳造時の誘導周波数の測定も組み込むことにより、シリコンインゴットの連続鋳造に際し、安全かつ自動的にプロセスを制御することができるシリコン電磁鋳造装置およびシリコン電磁鋳造の操作方法を提供することを目的としている。
本発明者は、上記の課題を解決するため、種々検討した結果、シリコンインゴットの電磁鋳造におけるインゴット表面温度と溶融シリコン深さの関係を熱伝導理論を適用することにより推定できること、また溶融シリコン容積と誘導周波数の関係が電磁気学の理論によって推定できることを明確にした。以下、この内容を項目に分けて説明する。
(インゴット表面温度と溶融シリコン深さとの関係)
電磁鋳造システムにおいては、インゴット表面温度の測定は、適正な連続鋳造のプロセス制御を行う基本となる。すなわち、インゴット表面温度を測定し、それに基づいてインゴット内部の温度分布を熱伝導理論により決定でき、これに基づいて電磁鋳造条件を導き出すことができる。実際の電磁鋳造においては、鋳造過程での坩堝出口でのインゴット表面温度を測定し、熱伝導理論に基づいて溶融シリコンの深さを算出することができる。
図3は、引き抜き速度Vtで下方に引き抜かれるシリコンインゴット内部の温度分布を解析するための1次元モデルを示す図である。図3に示す1次元モデルにおいて、移動軸方向のシリコンインゴット内部の温度分布は下記の(1)〜(3)式に従う。すなわち、インゴットが冷却坩堝の内部にある部分については、(1)および(2)式で示され、インゴットが冷却坩堝から外れた下部の徐冷用加熱炉内にある場合は、(3)式で示される。
Figure 2007020706
Figure 2007020706
上記(1)〜(3)式でTは温度、およびzは軸上の距離を示している。その他の変数およびシリコンの物性値に関する記号およびその数値は、次の通りである。
R:シリコンインゴットの半径(0.124m)、
ρ:シリコンの密度(2330kg/m)、
Cp:シリコンの熱容量(1000J/kg・K)、
Vt:インゴットの引き抜き速度(1.67〜8.35×10−5m/秒)、
λ:シリコンの熱伝導率(22W/m・K)、
hi:シリコンインゴット表面と坩堝との熱交換係数(320W/m・K)、
hi2:シリコンインゴット表面と炉周辺部との熱交換係数(70W/m・K)
さらに、上記(1)〜(3)式でPeはペクレ数を示し、Pe=(R・Vt/2・Dth)の関係がある。ただし、Dth=(λ/ρ・Cp)とする。同様に、Biはビオ数を示し、Bi=(hi・R/λ)であり、Bi1=(hi・R/λ)およびBi2=(hi2・R/λ)の関係がある。
そして、T(m.p.)をシリコンの融点とし、境界条件として、T(z=Zf)=T(m.p.)、T(z=0+)=T(z=0−)、(dT/dz(0+))=(dT/dz(0−))、およびz=−∞に対してT=T(z=−∞)を代入すると、一定の鋳造速度における冷却坩堝出口T(z=0)におけるインゴット表面温度と、溶融シリコン深さZf(固液界面の周縁部からの距離)の関係を得ることができる。
図4は、解析結果に基づく溶融シリコン深さと坩堝出口におけるインゴット表面温度の関係を示す図である。図4に示す結果から、例えば、インゴット引き抜き速度が5mm/分の場合には、坩堝出口でのインゴット表面温度が1250℃であれば、溶融シリコン深さは、固液界面の周縁部のレベルよりも約10cmの深さになることが示されている。
一方、引き抜き速度が1mm/分の場合には、坩堝出口でのインゴット表面温度が1340℃であれば、溶融シリコンの深さは固液界面の周縁部のレベルよりも約5cm下方であることが示されている。このように、電磁鋳造過程において坩堝出口でのインゴット表面温度を測定することにより、シリコンインゴットの固液界面の形状を把握することができる。
(溶融シリコン容積と誘導周波数との関係)
電気回路における誘導周波数は、それぞれの電気回路に特有なものである。その誘導周波数は交流回路の共振条件で決定され、下記(4)式で与えられる。
(2πf)=ω=1/(L・C) ・・・ (4)
ここで、f:誘導周波数、ω:共振角周波数、L:インダクタンス、およびC:キャパシタンスである。
図5(a)は、電磁鋳造における等価回路の構成を模式的に説明する図である。電磁鋳造における等価回路として電源、電気抵抗RおよびインダクタンスLがあり、それにある量のコンデンサを結合すると、その回路のキャパシタンスCが組み込まれて等価回路を構成する。
ここで、電磁鋳造のインダクタンスLは、3種類のインダクタンスからなる。すなわち、下記(5)式で示されるように、コイルインダクタンスL(コイル)、坩堝インダクタンスL(坩堝)、および溶解物が寄与する原料インダクタンスL(原料)から構成される。
L=L(コイル)+L(坩堝)+L(原料) ・・・ (5)
上記(5)式において、コイルインダクタンスL(コイル)と坩堝インダクタンスL(坩堝)は、鋳造装置に組み込まれているので、これらのインダクタンスは一定である。しかし、原料インダクタンスL(原料)は、溶融シリコンの量や溶解したシリコン深さおよび形状によって大きく変化する。
図5(b)は、シリコンの投入にともなう原料インダクタンスL(原料)の変化を説明する図である。同図では、シリコンの投入にともなう原料インダクタンスL(原料)に電磁気学的に影響を及ぼすコイル半径R、コイル巻き数n、およびコイル高さhの構成を模式的に説明している。
シリコンの投入にともなう原料インダクタンスL(原料)は、溶融シリコンの深さが変化したとき、変化が顕著になる。通常、金属は固体および液体の双方の状態ではほぼ同じ電気抵抗値を有するが、シリコンは溶融にともなって電気抵抗が固体状態の約1/70になることから、その変化が大きい。このため、溶融シリコンの容積が増加したとき、シリコン中に流れる電流分布が変化して、その結果としてインダクタンスが変化する。
シリコンの投入にともなう原料インダクタンスL(原料)の変化量は、電磁気学の理論に基づいて、自己インダクタンスについて下記(6)式よって概算することができる。
L(原料)=π・R・n・μ・h・K(R、h) ・・・ (6)
ここで、R:コイル半径、n:コイル巻き数、μ:真空透磁率、h:コイル高さ、およびK(R、h):長岡係数である。
前記図5(b)に示す構成において、コイル中に投入されたシリコンの溶融高さの変化による原料インダクタンスL(原料)は次のように近似的に計算できる。ただし、シリコン溶解物の構成は、R=0.124m、n=1巻、μ=4π・10−7N/A、K(R、h)≒1とする。
すなわち、溶解高さの変化にともなうシリコンの原料インダクタンスL(原料)は、次のようになる。
h=10cmのとき、L(原料)=1.52×10−7
h=20cmのとき、L(原料)=3.04×10−7
h=30cmのとき、L(原料)=4.55×10−7
上記のように、溶融シリコン深さの変化にともなう原料インダクタンスL(原料)が計算できれば、溶融シリコン深さの影響を受ける等価回路における誘導周波数の変化を推定できる。後述する実施例で示す装置構成においては、溶融シリコンの深さがh=20cmの条件下では、シリコンの電磁鋳造を標準的に操業した場合に、等価回路での電気キャパシタンスの値は18.5μFであり、そのときの誘導周波数は15,879Hzであった。これらの測定値を前記(4)式に代入した場合には、h=20cmでの全インダクタンスは5.430μHになった。
上記で得られたh=20cmでの全インダクタンスの値から、h=10cmおよびh=30cmでの全インダクタンス変化量もまた、上記で推量した原料インダクタンスL(原料)を用いて計算できる。それによって、h=10cmおよび30cmにおける誘導周波数は、下記の値のように推量される。
h=10cmのとき、L=5.582×10−6H、よってf=15,661Hz
h=20cmのとき、L=5.430×10−6H、よってf=15,879Hz
h=30cmのとき、L=5.279×10−6H、よってf=16,105Hz
上述の推量によれば、溶融シリコン深さが標準の鋳造状態(h=20cmの条件)から数十センチメートル深く、または浅く変化した場合に、誘導周波数の変化は数百Hzになることが予想される。
現状における誘導周波数の測定精度は±1Hz程度を確保することができるため、電磁鋳造時の誘導周波数の変化を測定することにより、溶融シリコンの深さを予測することは可能である。したがって、シリコンインゴットの電磁鋳造を制御する場合に、誘導周波数の測定結果に基づいて、溶融シリコン深さを予測する情報を得ることは、有効なプロセス制御手段とすることができる。
本発明は、上記の知見に基づいて成されたものであり、下記(1)のシリコン電磁鋳造装置および(2)のシリコン電磁鋳造装置の操作方法を要旨としている。
(1)軸方向の少なくとも一部が周方向で複数に分割された導電性の冷却坩堝と、この坩堝を取り囲む誘導コイルと、前記坩堝の下方に配置され、凝固シリコンを徐冷する加熱手段を設け、電磁誘導により溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させるシリコンの電磁鋳造装置において、前記冷却坩堝の出口における凝固シリコンの表面温度を測定する手段と、前記誘導コイルの誘導電源の誘導周波数を測定する手段と、前記凝固シリコンの表面温度の測定値に基づいて、前記加熱手段の電源出力を制御する手段と、前記誘導周波数の測定値に基づいて、前記誘導電源の出力を制御する手段とを具備することを特徴とするシリコンの電磁鋳造装置である。
(2)軸方向の少なくとも一部が周方向で複数に分割された導電性の冷却坩堝と、この坩堝を取り囲む誘導コイルと、前記坩堝の下方に配置され、凝固シリコンを徐冷する加熱手段を設け、電磁誘導により溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させるシリコンの電磁鋳造装置の操作方法において、前記冷却坩堝の出口における凝固シリコンの表面温度を測定し、次にこの測定値と予め設定された目標の表面温度と対比した結果に基づき、前記加熱手段の電源出力を制御すると同時に、前記誘導コイルの誘導電源の誘導周波数を測定し、次にこの測定値と予め設定された目標の誘導周波数と対比した結果に基づき、前記誘導電源の出力を制御することを特徴とするシリコンの電磁鋳造装置の操作方法である。
本発明の操作方法においては、前記凝固シリコンの表面温度および前記誘導周波数の測定値が予め設定された目標範囲内にある場合であっても、直近3回の測定値に基づき、前記加熱手段の電源出力および前記誘導電源の誘導周波数を制御することが望ましい。
図1は、電磁鋳造による半導体多結晶シリコンインゴットの連続鋳造法を説明する図である。
図2は、溶融シリコンの固液界面の形状を示す図であり、(a)は安定した鋳造状態における固液界面の形状を示しており、(b)は突発的に発生した固液界面のブレークアウト状態を示している。
図3は、引き抜き速度Vtで下方に引き抜かれるシリコンインゴット内部の温度分布を解析するための1次元モデルを示す図である。
図4は、解析結果に基づく溶融シリコン深さと坩堝出口におけるインゴット表面温度との関係を示す図である。
図5は、電磁鋳造における電気的な構成を模式的に説明する図であり、(a)は電磁鋳造における等価回路の構成を模式的に示し、(b)はシリコンの投入にともなう溶解コイル、冷却坩堝および溶解を含めた溶解原料におけるインダクタンスLを示している。
図6は、溶融シリコン深さが変化したときの誘導周波数およびシリコン表面温度の変化を説明する図である。
図7は、前記図6に示す(1)〜(4)の条件における溶融シリコンの深さ、誘導周波数およびインゴット表面温度を測定した結果を示す図である。
図8は、電磁鋳造のプロセス制御で必要になるインプットパラメータとアウトプットパラメータとの関係を示す図である。
図9は、電磁鋳造のプロセス制御の基本構成を示すフローチャートである。
図10は、実施例1におけるプロセス制御の状態を示す図である。
図11は、実施例2において採用した電磁鋳造のプロセス制御を改善するためのフローチャートを示す図である。
図12は、実施例2におけるプロセス制御の状態を示す図である。
以下に、本発明の内容を「電磁鋳造装置の構成とその操作方法」、「溶融シリコン深さが誘導周波数およびシリコン表面温度に及ぼす影響」および「プロセス制御のパラメータとプロセス制御の基本構成」に項目を分けて説明する。
1.電磁鋳造装置の構成とその操作方法
前記図1に示す装置構成を用いて、本発明の電磁鋳造装置の構成とその操作方法を説明する。本発明では、横断面22cm×22cm、長さ2.0mの大きさのインゴット12を製造するために、直径1.2m、高さ2.8mの気密円筒状のチャンバー1、さらにこのチャンバー1内部に収納される、半導体シリコンの電磁溶解用の装置を設置した。
冷却坩堝6の高さは55cm、坩堝分割長さは45cm、坩堝壁厚は2.7cmとした。冷却坩堝6の周りに、内寸30×30cm、高さ13cmの誘導コイル7を配置し、約15kHzで最大出力350kWの高周波誘導電源(図示せず)に接続した。
電磁鋳造を開始するに際し、初期投入用の素材として横断面21cm×21cm、高さ10cmの1Ω−cm半導体シリコンブロック9を、グラファイト製台座上の冷却坩堝内に装入した。シリコンブロック9の底部高さを誘導コイル7の下側高さレベルに合わせた。
次いで、冷却坩堝6の上方に位置する補助ヒーター13を下降させ、冷却坩堝6に装入された半導体シリコンブロック9の上面から2cm離れた距離まで下げた。この補助ヒーター13はグラファイト抵抗ヒーターで作られ、補助ヒーター13には50Hzの慣用されるトランスから電流が供給される。続いて、その補助ヒーター13に電流を流し、照射することによりシリコンブロック9の上面を約600℃に加熱した。
補助ヒーター13で加熱されたシリコンブロック9の上部が、約20分後に温度約650℃に赤熱したのち、固体のシリコンを加熱するために、誘導加熱装置を作動させた。次に、補助ヒーター13のスイッチを切り、冷却坩堝6から最上方に移動させた。誘導加熱装置の出力を約20分で300kWまで徐々に上げると、冷却坩堝6内のシリコンブロック9は周辺部分から溶融を開始した。
約20分経つとシリコンブロック9は完全に溶融したので、遮蔽手段2から冷却坩堝6内部に、顆粒形状のシリコン材料9の投入を始めた。シリコン材料9の投入を進めるにつれて溶融シリコン11の高さは上昇するが、溶融シリコン11の高さがコイル7の上側高さに達したとき、鋳塊の凝固を開始するためにグラファイト台座を下方へ移動開始した。
インゴット12の長さが200cmに達するまで、電磁鋳造を続けた。当初、鋳造速度を2mm/分に保持した。これにより、鋳造時間は約15時間続いた。インゴット12の長さが200cmに達したとき、シリコン材料9の供給を止め、インゴット保持具15の下方移動を低速に落とした。
再び、補助ヒーター13を溶融シリコン11の上表面から約3cmの距離まで降下させ、入力して約1600℃に加熱した。この補助ヒーター13は、溶融シリコン11上部を加熱するためのホットトップとして作用した。誘導電力の電流を徐々に下げ、ついで補助ヒーター13の出力も徐々に下げてインゴット12を全量凝固させた。凝固が終了した後、インゴット12の下方移動を停止した。
2.溶融シリコン深さが誘導周波数およびシリコン表面温度に及ぼす影響
前記図1に示す本発明の電磁鋳造装置の構成を用いて、溶融シリコン深さの変更にともなう誘導周波数およびシリコン表面温度に及ぼす影響を実験により調査した。
図6は、溶融シリコン深さが変化したときの誘導周波数およびシリコン表面温度に及ぼす影響を測定する要領を説明する図である。同図に示すように、溶融シリコン深さZfが図中に示す(1)〜(4)に変化したときの、誘導周波数と冷却坩堝の底出口におけるインゴット表面温度を測定した。
測定時の鋳造条件は、鋳造速度Vtは2mm/分、鋳造開始から7時間が経過し鋳造が安定した状態で、長さ1.5mで直径2cmのグラファイトロッドを炉内に装入し、グラファイトロッドが溶融シリコンの底部に達するまでの距離を測定した。溶融シリコンに浸漬させたグラファイトロッドは、表面光沢に違いが生じることから浸漬長さが明確となり、溶融シリコンの深さを測定することができる。このとき、グラファイトロッドの浸漬と同時に、誘導周波数および坩堝出口でのインゴット表面温度を測定した。
前記図6に示す(1)の条件で、溶融シリコンの深さ、誘導周波数およびインゴット表面温度を測定した後、誘導電力の出力を増加させた。鋳造を暫く続けて定常状態になった後、上述と同じ操作に基づいて、前記図6に示す(2)の条件における溶融シリコンの深さ、誘導周波数およびインゴット表面温度を測定した。同様の操作を繰り返して、前記図6に示す(3)、(4)の条件における溶融シリコンの深さ、誘導周波数およびインゴット表面温度を測定した。
図7は、前記図6に示す(1)〜(4)の条件における溶融シリコンの深さ、誘導周波数およびインゴット表面温度を測定した結果を示す図である。溶融シリコン深さが17cmから33cmと16cmの変化であるのに対し、誘導周波数の測定値は15,802Hzから16,024Hzに変化して、周波数の差が222Hzになり、インゴット表面温度の測定値は1218℃から1304℃に変化して、温度差は86℃になった。
前記図7に示す測定結果を、前述した計算結果と比較すると、溶融シリコン深さの変化にともなう誘導周波数の測定値の変化は、同じ条件での計算結果による変化に比べ相当小さい値を示した。これは、周波数を計算する際に自己誘導係数の変化のみを考慮し、相互誘導係数の変化を考慮しない簡略化されたモデルに基づいていることが理由と考えられる。同様に、溶融シリコン深さの変化にともなう坩堝出口でのインゴット表面温度の変化も、同じ条件での計算結果による変化に比べ小さいものであった。このような相違は、簡略化されたモデルおよび実際の境界条件が正しく計算に含まれていないことがなどが起因していると考えられる。
しかしながら、電磁鋳造の過程において、溶融シリコン深さの変化にともなう誘導周波数の測定値およびインゴット表面温度の測定値の変化が測定精度と比較して十分に大きいことが検証され、本発明の基本となる技術思想、すなわち、プロセス制御の考え方が実効性を有することが明らかになった。すなわち、現状で入手可能な誘導周波数の測定装置の測定精度は±1Hz程度であり、インゴット表面温度の測定精度は±1℃未満であり、十分に溶融シリコン深さの変化を把握できることになる。
3.プロセス制御のパラメータとプロセス制御の基本構成
図8は、電磁鋳造のプロセス制御で必要となるインプットパラメータとアウトプットパラメータでの関係を示す図である。本発明の実施形態として、等価回路の誘導周波数を周波数として選び、冷却坩堝出口でのインゴット表面温度を温度として選んだ。また、冷却坩堝の下方に配置した徐冷用加熱炉8(アフターヒーター)を第1加熱炉8a、第2加熱炉8bおよび第3加熱炉8cに区分した。
図8に示すように、電磁鋳造のプロセス制御における主要アウトプットパラメータは、誘導周波数Fmと坩堝出口でのインゴット表面温度T(0)である。一方、同プロセス制御における主要インプットパラメータは、誘導電源の出力Pmおよび第1加熱炉電源の出力Pfである。
図8に示すその他のパラメータとして、第1加熱炉の温度T(1)、第2加熱炉の温度T(2)、第3加熱炉の温度T(3)、溶融シリコンの容積Vmおよび凝固シェルの厚さDsがある。
図9は、電磁鋳造のプロセス制御の基本構成を示すフローチャートである。図9に示すプロセス制御はコンピューティングシステムのため、インプットパラメータは誘導周波数Fmと坩堝出口でのインゴット表面温度T(0)であり、アウトプットパラメータは誘導電源の出力変化量D(Pm)と第1加熱炉電源の変化量D(Pf)である。
図9に示すフローチャートに示すように、予め、目標となる誘導周波数F(tgt)、誘導周波数の上限値F(high)および下限値F(low)、並びに目標となるインゴット表面温度T(tgt)、インゴット表面温度の上限値T(high)および下限値T(low)が設定される。
鋳造が開始されると、誘導電源の出力Pmおよび第1加熱炉電源の出力Pfで構成される全体の電力が、シリコン材料の投入速度に応じて電磁鋳造システムに供給される。これらの電源出力を、コンピューティングシステムのインプットとして監視し定期的に記録させる。そして、図9に示すフローチャート上では、等価回路の誘導周波数Fm、および冷却坩堝出口でのインゴット表面温度T(0)を30秒から5分ごとに、コンピューティングシステムのインプットとして監視する。
インプットされた誘導周波数Fm、およびインゴット表面温度T(0)が、それぞれの上限または下限の値の間にある場合には、コンピューティングシステムが継続される。一方、インプットされた誘導周波数Fm、およびインゴット表面温度T(0)が、それぞれ上限または下限の値を超えるようになれば、誘導電源の出力Pmまたは第1加熱炉電源の出力Pfは変更され、またはその双方の値が限界値を超えるなら、両方とも変更される。
例えば、操作法の一例として、インプットされた誘導周波数Fmが上限または下限の値を超える場合には、電源出力の変化量D(Pm)を下記(7)式により決定する。
D(Pm)=−{Fm−F(tgt)}/F(tgt)×5000 ・・・ (7)
一方、インプットされたインゴット表面温度T(0)が上限または下限の値を超える場合には、第1加熱炉電源の出力D(Pf)を下記(8)式により決定する。
D(Pf)=−{T(0)−T(tgt)}/T(tgt)×500 ・・・ (8)
このようにして、本発明の電磁鋳造のプロセス制御では、一巡したデータプロセッシングによりシリコン電磁鋳造の自動的プロセス制御を行うことができる。
(実施例1)
本発明の実施例1として、前記図1に示す電磁鋳造装置を用いて、シリコン電磁鋳造を行った。前述の通り、装置構成は、横断面が22cm×22cmの大きさのインゴットを電磁鋳造するため、冷却坩堝の内寸は22×22平方cm、および外寸は27.4×27.4平方cmの大きさとし、坩堝の高さは55cm、坩堝の垂直分割された長さは45cmとした。坩堝の周りには、内寸30cm×30cmで、高さ13cmの電気誘導コイルを設置した。
誘導電源の最大出力は350kWで、収納チャンバー内の誘導コイルに接続した。全キャパシタンス18.5μFを電気回路に接続し、前述の通り、標準鋳造条件下での全誘導インダクタンスを5.430μHとした。
凝固するインゴットの冷却温度を制御するため、冷却坩堝の出口から下方に3段の炉からなる徐冷用加熱炉を設けて、アフターヒーターシステムを構成した。各段の炉の高さは25cmであり、最高出力電力が30kWからなるグラファイトまたはモリブデンの電気抵抗ヒーターを用いた。さらに、プロセス制御コンピュータシステムには、誘導周波数とインゴット表面温度を測定する装置を連結し、誘導電源および加熱炉電源の出力制御を行った。
シリコン電磁鋳造を開始して安定稼動になったとき、前記図9に示すフローチャートに基づいてプロセス制御を実施した。インゴット引き抜き速度Vtは2mm/分で、安定した鋳造操作では、誘導電源の出力は190〜225kWの範囲になり、第1段目の徐冷用加熱炉電源の出力は15〜20kWの範囲になった。目標とする誘導周波数F(tgt)を15,879Hzに設定し、坩堝出口でのインゴット表面の目標温度T(tgt)を1257℃に設定した。誘導周波数の上限値F(high)を15,887Hzに、誘導周波数の下限値F(low)を15,871Hzに設定し、インゴット表面温度の上限値T(high)を1260℃に、インゴット表面温度の下限値T(low)を1254℃に設定した。
プロセス制御コンピュータへの誘導周波数Fmおよびインゴット表面温度T(0)のインプットは、30秒毎に測定装置から入力し、インプットされた測定値に基づいて演算を行った。インプットされた誘導周波数Fm、およびインゴット表面温度T(0)が、それぞれの上限または下限の値の間にある場合には、次回の測定装置からのインプットを待った。
一方、インプットされた誘導周波数Fm、およびインゴット表面温度T(0)が、それぞれ上限または下限の値を超える場合には、誘導電源の出力Pmまたは第1加熱炉電源の出力Pfは変更され、またはその双方の値が限界値を超える場合には、両方とも変更される。
すなわち、インプットされた誘導周波数Fmが上限または下限の値を超える場合には、電源出力の変化量D(Pm)を下記(7)式により決定した。
D(Pm)=−{Fm−F(tgt)}/F(tgt)×5000(kW) ・・・ (7)
一方、インプットされたインゴット表面温度T(0)が上限または下限の値を超える場合には、第1加熱炉電源の出力変化量D(Pf)を下記(8)式により決定した。
D(Pf)=−{T(0)−T(tgt)}/T(tgt)×500(kW) ・・・
(8)
プロセス制御の一例では、電源出力の変化量D(Pm)は、誘導周波数Fmの測定値が15,869Hzのときには、上記(7)式に基づいて誘導電源に対して3.1kWとなる。一方、第1加熱炉電源の出力変化量D(Pf)は、インゴット表面温度T(0)の測定値が1261℃のときには、加熱炉電源に対して−1.6kWとなる。
コンピュータによるプロセス制御は、シリコンの原料供給がインゴット長さ200cmで停止するまで継続した。
図10は、実施例1におけるプロセス制御の状態を示す図である。図10に示すプロセス制御の状態は、鋳造時間の経過にともなうインゴット表面温度および誘導周波数の変化を示しており、同図に示すように、制御の開始から原料の供給終了に至る制御の終了まで、電磁鋳造操作は円滑に自動的に進行した。
図10に示すプロセス制御においては、坩堝出口のインゴット表面温度および誘導周波数は、最初の1時間の間は炉電源出力が徐々に上昇した。次いで、電源出力が徐々に下がり始めると、温度および誘導周波数も下がり、インゴット表面温度および誘導周波数は目標レベルに漸近する。
その後、インゴット表面温度および誘導周波数は鋳造が終了するまで殆ど変化しなかった。この実施例1によって、シリコンインゴットの電磁鋳造は、前記図9に示すプロセス制御の基本構成によって、実施できることが検証された。
(実施例2)
本発明の実施例2では、より精度の高い電源出力制御を行った。すなわち、誘導周波数およびインゴット表面温度のそれぞれが上限および下限の範囲内にある場合でも、直近のインプット値の変化に基づいて電源の出力変化を行った。
図11は、実施例2において採用した電磁鋳造のプロセス制御を改善するためのフローチャートを示す図である。ここでは、前記図9で用いた用語定義に加え、今回インプットの誘導周波数Fm(0)、前回インプットの誘導周波数Fm(−1)および前々回インプットの誘導周波数Fm(−2)、並びに今回インプットのインゴット表面温度T(0、0)、前回インプットのインゴット表面温度T(0、−1)および前々回インプットのインゴット表面温度T(0、−2)とした。
横断面が22cm×22cmの大きさのインゴットを鋳造するための装置構成は、冷却坩堝の内寸は22cm×22cm、および誘導コイルの内寸30cm×30cmなどとし、実施例1の場合と同様とした。さらに、標準鋳造条件下での全キャパシタンスを18.5μF、全誘導インダクタンスを5.430μHとし、これらも実施例1の場合と同様とした。
シリコン電磁鋳造を開始してから約1時間経過後に、ほぼ定常的な運転状態になってから、前記図11に示すフローチャートに基づいてプロセス制御を実施した。インゴット引き抜き速度を2mm/分に保ち、誘導電源の出力変化は190〜225kWの間にあり、加熱炉電源の出力は15〜20kWの間にあった。目標とする誘導周波数F(tgt)を15,879Hzに、インゴット表面の目標温度T(tgt)を1257℃に設定した。前記実施例1の場合と同様に、誘導周波数の上限値F(high)を15,887Hzに、誘導周波数の下限値F(low)を15,871Hzに、インゴット表面温度の上限値T(high)を1260℃に、インゴット表面温度の下限値T(low)を1254℃に設定した。
誘導周波数Fmおよびインゴット表面温度T(0)の測定を1分毎に実施した。誘導周波数Fmおよびインゴット表面温度T(0)が、それぞれの上限または下限の閾値の範囲内にあれば、直近のインプット測定値に基づいて電源出力の変更条件を下記(1)、(2)のように制御した。
(1)今回インプットの誘導周波数Fm(0)、前回インプットの誘導周波数Fm(−1)および前々回インプットの誘導周波数Fm(−2)を比較した場合
{Fm(−1)−Fm(−2)}>2Hz、かつ{F(0)−F(−1)}>2Hzであれば、電源出力の変化量D(Pm)を−1.0kWとする。
{Fm(−1)−Fm(−2)}<−2Hz、かつ{F(0)−F(−1)}<−2Hzであれば、電源出力の変化量D(Pm)を1.0kWとする。
(2)今回インプットのインゴット表面温度T(0、0)、前回インプットのインゴット表面温度T(0、−1)および前々回インプットのインゴット表面温度T(0、−2)を比較した場合
{T(0、−1)−T(0、−2)}>1℃、かつT(0、0)−T(0、−1)>1℃であれば、第1加熱炉電源の出力変化量D(Pf)を−0.5kWとする。
{T(0、−1)−T(0、−2)}<−1℃、かつ{T(0、0)−T(0、−1)}<−1℃であれば、第1加熱炉電源の出力変化量D(Pf)を0.5kWとする。
直近のインプット値の変化が上記以外で、インプットされた測定値の増加または減少が、誘導周波数で4Hzまたはインゴット表面温度で2℃超えて5分間続く場合、誘導電源または加熱炉電源の出力を、その変化を抑制するように1.0kWまたは0.5kWだけ変更する。
すなわち、直近のインプットされた誘導周波数が5分間に亘り、4Hzを超えて連続して増加する場合、電源出力を1kW低下させる。一方、直近にインプットされたインゴット表面温度が5分間に亘り、2℃を超えて連続して減少するなら、加熱炉電源の出力を0.5kWだけ増加させる。
一方、インプットされた誘導周波数Fm、およびインゴット表面温度T(0)が、それぞれ上限または下限の値を超えるようになれば、誘導電源の出力Pmまたは第1加熱炉電源の出力Pfは変更され、またはその双方の値が限界値を超えるなら、両方とも変更される。
すなわち、インプットされた誘導周波数Fmが上限または下限の値を超える場合には、電源出力の変化量D(Pm)を下記(7)式により決定した。
D(Pm)=−{Fm−F(tgt)}/F(tgt)×5000(kW) ・・・(7)
一方、インプットされたインゴット表面温度T(0)が上限または下限の閾値を超える場合には、第1加熱炉電源の出力変化量D(Pf)を下記(8)式により決定した。
D(Pf)=−{T(0)−T(tgt)}/T(tgt)×500(kW) ・・・(8)
上記(7)式に基づく電源出力の変化量D(Pm)の決定、および上記(8)式に基づく第1炉電源出力変化量D(Pf)の決定は、実施例1の場合と同様である。
図12は、実施例2におけるプロセス制御の状態を示す図である。図12に示すプロセス制御の状態は、鋳造時間の経過にともなうインゴット表面温度および誘導周波数の変化によって示されている。コンピュータによるプロセス制御は、シリコンの原料供給がインゴット長さ200cmで停止するまで継続され、図12に示すように、制御の開始から原料の供給終了に至る鋳造操作において、電磁鋳造は円滑に自動的に進行した。
以上、実施例1、2において説明したように、シリコンインゴットの電磁鋳造において、本発明によるプロセス制御が有効に適用可能である。そして、プロセス制御のための有用なパラメータとして、誘導周波数および坩堝出口でのインゴット表面温度を管理することが必要であり、これらをパラメータとして使用することによって、優れた安全性と生産性を確保しながらシリコンインゴットの電磁鋳造を実施できることが判明した。
産業上の利用の可能性
本発明のシリコン電磁鋳造装置およびその操作方法によれば、単にインゴット表面温度および加熱炉温度の測定のみに留まることなく、電磁鋳造のための誘導周波数制御を同時に考慮し、凝固シリコンの表面温度の測定値に基づき加熱手段の電源出力を制御するとともに、誘導周波数の測定値に基づき、電気系の誘導周波数を制御することにより、シリコンインゴットの連続鋳造に際し、優れた安全性と生産性を確保することができる。これにより、半導体用多結晶シリコンインゴットの製造を容易とし、安定操業に広く適用することができる。

Claims (3)

  1. 軸方向の少なくとも一部が周方向で複数に分割された導電性の冷却坩堝と、この坩堝を取り囲む誘導コイルと、前記坩堝の下方に配置され、凝固シリコンを徐冷する加熱手段を設け、電磁誘導により溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させるシリコンの電磁鋳造装置において、
    前記冷却坩堝の出口における凝固シリコンの表面温度を測定する手段と、
    前記誘導コイルの誘導電源の誘導周波数を測定する手段と、
    前記凝固シリコンの表面温度の測定値に基づいて、前記加熱手段の電源出力を制御する手段と、
    前記誘導周波数の測定値に基づいて、前記誘導電源の出力を制御する手段とを具備することを特徴とするシリコンの電磁鋳造装置。
  2. 軸方向の少なくとも一部が周方向で複数に分割された導電性の冷却坩堝と、この坩堝を取り囲む誘導コイルと、前記坩堝の下方に配置され、凝固シリコンを徐冷する加熱手段を設け、電磁誘導により溶融したシリコンを下方に引き下げ凝固させるシリコンの電磁鋳造装置の操作方法において、
    前記冷却坩堝の出口における凝固シリコンの表面温度を測定し、次にこの測定値と予め設定された目標の表面温度と対比した結果に基づき、前記加熱手段の電源出力を制御すると同時に、
    前記誘導コイルの誘導電源の誘導周波数を測定し、次にこの測定値と予め設定された目標の誘導周波数と対比した結果に基づき、前記誘導電源の出力を制御することを特徴とするシリコンの電磁鋳造装置の操作方法。
  3. 前記凝固シリコンの表面温度および前記誘導周波数の測定値が予め設定された目標範囲内にある場合であっても、直近3回の測定値に基づき、前記加熱手段の電源出力および前記誘導電源の誘導周波数を制御することを特徴とする請求項2に記載のシリコンの電磁鋳造装置の操作方法。
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