JPWO2006129369A1 - レーザ加工方法およびレーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工方法およびレーザ加工装置 Download PDF

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Abstract

この発明に係るレーザ加工装置においては、レーザビーム(1)を出力するレーザ発振器(3)と、レーザビームの光路中に配置されレーザ発振器(3)から出力されたレーザビームを所望の径もしくは形状に成形するマスク(5)と、前記マスク(5)の直前のレーザビーム光路上に配置され前記マスク(5)上でのレーザビームの波面曲率を発散とする波面曲率調整手段(8)と、前記マスク(5)と被加工物(2)の間のレーザビーム光路中に配置され前記マスク(5)を透過したレーザビームを被加工物(2)表面に照射する際に前記マスク(5)の像を被加工物(2)表面に転写する転写レンズ(7)とを備えたことにより、被加工物(2)表面上のレーザビーム(1)の波面曲率(23)を発散とすることができるので、被加工物(2)の厚みが厚いものであっても、加工穴のテーパ度を良化することができる。

Description

この発明は、レーザビームによりプリント基板等の被加工物に対して穴あけ加工を行うレーザ加工方法とそのレーザ加工装置に関する。
従来のプリント基板等の被加工物に対して穴あけ加工を主目的とした、マスクの像を被加工物表面に転写して加工を行うレーザ加工装置および方法においては、光学系に均一化光学系を挿入しレーザビームの強度分布をいわゆるトップハット形状とするとともに、マスク上でのレーザビームの波面曲率を収束にすることで、均一な加工品質を得る構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開平2002−1566号公報
従来のレーザ加工装置および方法においては、上記構成を実施することにより、被加工物の厚みが薄いときには、加工穴の加工底面での穴径(以下ボトム径と呼ぶ)と加工表面での穴径(以下トップ径と呼ぶ)との比率であるテーパ度(=ボトム径/トップ径)を良化する、すなわち100%に近づけることができる。ところが、例えば厚みが100μmを超えるような厚みが厚い被加工物を加工する場合、テーパ度が劣化するという問題が発生していた。以下にその理由を説明する。
従来のレーザ加工装置および方法においては、マスクのレーザビーム光路の下流側には開口絞りが配置されているが、レーザビームがマスクを透過した後のレーザビームの周辺部分のマスクによる回折の高次部分が、この開口絞りにより遮蔽された場合、レーザビームのプロファイルが劣化し、トップハット形状が崩れ加工品質の低下につながる。よって、加工品質を均一に保つためには、マスクを通過したレーザビームの回折の高次成分が開口絞りで遮蔽されないように、マスク上でのレーザビームの波面曲率を収束とし、開口絞りに向かってレーザビームが発散しないような構成が望ましい。そのため、従来のレーザ加工装置および方法においては、マスクにおけるレーザビームの波面曲率を収束としていた。
マスクの像を被加工物表面に転写する場合、加工表面でのレーザビームの波面曲率は、マスク上でのレーザビームの波面曲率と、マスクの像を被加工物表面に転写する転写レンズの転写率で決定される。通常、マスクと被加工物との間には、レンズ系は例えばfθレンズのような転写レンズのみであり、マスク上のレーザビームの波面曲率と転写位置である加工表面上の波面曲率とを比較すると、絶対値は転写レンズの転写率で変化するが、符号は変化しない。すなわち、マスク上のレーザビームの波面曲率が収束であれば被加工物表面の波面曲率も収束となる。
よって、従来のレーザ加工装置および方法においては、レーザビームのプロファイルの劣化を防止するべくマスク上でのレーザビームの曲率を収束にしていたため、結果的にマスクの像の転写位置である被加工物表面上での波面曲率も収束となっていた。このため、被加工物に照射されたレーザビームは、ビーム径が加工表面から加工底面に向かって細くなる形状となり、被加工物の厚みが厚くなるほど加工底面のビーム径がより細くなる状況となっていた。
その結果、被加工物の厚みが厚いものほど、加工穴のボトム径がより小さくなり、テーパ度が劣化する原因となっていた。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、マスクの像を被加工物表面に転写して加工を行うレーザ加工装置および方法において、被加工物の厚みが厚いものについても加工穴のボトム径を大きくすることができ、加工穴のテーパ度を良化することができるレーザ加工装置および方法を得ることを目的とするものである。
この発明に係るレーザ加工装置においては、レーザビームを出力するレーザ発振器と、レーザビームの光路中に配置されレーザ発振器から出力されたレーザビームを所望の径もしくは形状に成形するマスクと、前記マスクの直前のレーザビーム光路上に配置され前記マスク上でのレーザビームの波面曲率を発散とする波面曲率調整手段と、前記マスクと被加工物の間のレーザビーム光路中に配置され前記マスクを透過したレーザビームを被加工物表面に照射する際に前記マスクの像を被加工物表面に転写する転写レンズとを備えたことを特徴とするものである。
また、この発明に係るレーザ加工方法においては、レーザ発振器より出力されたレーザビームを成形するマスクの像を被加工物表面上に転写して穴あけ加工を行うレーザ加工方法において、被加工物表面上で波面曲率が発散となるレーザビームで加工することを特徴とするものである。
この発明は、被加工物の加工表面でレーザビームのビーム波面曲率を発散とすることにより、被加工物の厚みが厚いものであっても、加工穴のテーパ度を良化することができる。
この発明の実施の形態1を示すレーザ加工方法の説明図である。 この発明の実施の形態1を示すレーザ加工装置の構成図である。 この発明の実施の形態1であるレーザ加工方法の実験結果を示す図である。 この発明の実施の形態1を示す他のレーザ加工装置の構成図である。 この発明の実施の形態2を示すレーザ加工装置の構成図である。 この発明の実施の形態3を示すレーザ加工装置の構成図である。 この発明の実施の形態3であるレーザ加工装置の転写光学系を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態3であるレーザ加工装置の制御装置に記憶されるデータベースを示す図である。 この発明の実施の形態3であるレーザ加工装置の制御方法を示すフローチャート図である。
実施の形態1.
課題において述べたように、従来のレーザ加工装置および方法においては、マスクでのレーザビームの波面曲率を収束としていたので、結果的に被加工物上でのレーザビームの波面曲率も収束となり、被加工物に照射されたレーザビームが先細りとなり、被加工物の厚みが厚くなると加工穴のテーパ度が劣化するという問題があった。そこで発明者は、被加工物上でのレーザビームの波面曲率を発散とすることでテーパ度が改善できないか検討を行った。
まず、被加工物上でのレーザビームの波面曲率を発散とすることで、加工穴のテーパ度が改善される理由を説明する。
図1は、被加工物付近におけるレーザビームの形状および波面曲率を示した模式図である。図1(a)は、従来の加工方法であるマスク上での波面曲率が収束の場合を示し、図1(b)は、本発明の加工方法であるマスク上での波面曲率が発散の場合を示している。図1において、1は被加工物に照射されるレーザビーム、2は加工対象である被加工物、21は被加工物の加工表面、22は被加工物の加工底面、破線で示された23はレーザビーム1の波面曲率である。また、W1aは従来の加工方法における加工表面21でのビーム径、W2aは従来の加工方法における加工底面22でのビーム径、W1bはこの発明の加工方法における加工表面21でのビーム径、W2bはこの発明の加工方法における加工底面22でのビーム径を示している。24はレーザビーム1が最も絞れた位置であるいわゆるビームウェスト位置、25はマスクの像が転写レンズにより転写され結像する転写位置である。
ここで、マスクの像を被加工物上に転写して加工を行うレーザ加工方法においては、加工表面21とマスクの像が結像する転写位置25がずれた場合、光学系の収差等の影響により加工穴の真円度が劣化するという問題が発生するため、図1に示したように、転写位置25と加工表面21を合わせることが望ましい。
また、図1に示したように、レーザビーム1の波面曲率23はビームウェスト位置24に至るまでは収束でありビーム径は徐々に細くなっていき、ビームウェストの位置24で波面曲率23はフラットとなり、ビームウェスト位置24以降は波面曲率23は発散となりレーザビーム1は徐々に太くなっていく。
従来の加工方法においては、レーザビーム1のプロファイルの劣化を防止するべくマスク上でのレーザビームの波面曲率を収束にしていたため、転写位置25での波面曲率23も収束となる。すなわち、転写位置25はビームウェスト位置24よりもレーザビーム光路の上流側に位置することとなる。上述したように、転写位置25と加工表面21とは一致させることが望ましいので、結果的に図1(a)に示したように、加工表面21はビームウェスト位置24よりもレーザビーム光路の上流側に位置することとなり、レーザビームの形状は図1(a)に示したように加工表面から加工底面に向かって細くなる形状となる。
この結果、加工表面21でのビーム径W1aと加工底面21でのビーム径W2aの関係は、
Figure 2006129369
となっていた。元々、加工表面21は常にレーザビーム1の入熱があるので、加工穴のボトム径は加工穴のトップ径に比べ径が小さくなる傾向に有るが、さらに(式1)の影響が加わり、加工穴のボトム径がさらに小さくなり、テーパ度が劣化する。特に被加工物の厚みが厚いときは、レーザビーム1が加工底面21でより細くなるとともにレーザビーム1の入熱が加工底面21側でより少なくなることから、テーパ度の劣化が顕著となる。
一方、この発明においては、マスク上でのレーザビーム1の波面曲率23を発散に設定することにより、転写位置25での波面曲率23は発散となる。すなわち、転写位置25はビームウェスト位置24よりもレーザビーム光路の下流側に位置することとなる。転写位置25と加工表面21とは一致させることが望ましいので、結果的に図1(b)に示したように、加工表面21はビームウェスト位置24よりもレーザビーム光路の下流側に位置することとなる。したがって、レーザビーム1の形状は、図1(b)に示したように加工表面21から加工底面21に向かって太くなる形状となる。この結果、加工表面21でのビーム径W1bと加工底面21でのビーム径W2bの関係は、
Figure 2006129369
となる。上述したように、加工表面21は常にレーザビーム1の入熱があるので、加工穴のボトム径は加工穴のトップ径に比べ径が小さくなる傾向に有るが、(式2)の効果はこれを打ち消す作用として働き、図1(a)に示した波面曲率が収束の場合に比べて加工穴のボトム径が大きくなり、テーパ度が良化する。特に被加工物の厚みが厚いほど、レーザビーム1は加工底面21でより太くなるので、この効果が顕著となる。
次に、上記加工方法を実現するためのレーザ加工装置の一例を図2を用いて説明する。
図2は、この発明を実施するための実施の形態1におけるレーザ加工装置の構成を示したものである。図2において、3はレーザ発振器、1はレーザビーム、4はレーザ発振器3から出力されるレーザビーム1のモード形状をガウスモード分布から周辺部にわたって均一ないわゆるトップハット分布に変換する均一化光学系、5はレーザビーム1を所望の径もしくは形状に成形するマスク、6は反射ミラー、2は被加工物、7はマスク5の像を被加工物2へ転写する転写レンズである。8は均一化光学系4で形成されたレーザビームの波面曲率をマスク5上で発散とする波面曲率調整手段である。9は波面曲率調整手段8を構成する1枚の凸レンズであり、マスク5の手前で焦点を結ぶように配置されている。また、10はレーザ加工装置全体を制御するための制御装置、11は被加工物2を載置しXY方向に被加工物2を移動させる加工テーブルである。
ここで、反射ミラー6が、従来のレーザ加工装置における開口絞りと同様に、レーザビームの回折光の高次成分を遮蔽する影響を与えることとなる。すなわち、反射ミラー6の有効径が開口絞りの開口部にあたり、反射ミラー6の有効径内に入射したレーザビームのみが転写レンズ7に導かれ、加工に有効に用いられるのである。
次に、図2に示したレーザ加工装置の基本動作を説明する。
まず、制御装置10によりレーザ出力のON/OFF等を制御されたレーザ発振器3からレーザビーム1が出力され、このレーザビーム1を均一化光学系4によって、レーザビーム周辺部にわたって強度分布が均一ないわゆるトップハット分布に変換する。次に、トップハット分布に変換されたレーザビーム1は波面曲率調整手段8を透過しマスク5に到達する。ここで、波面曲率調整手段8を構成する凸レンズ9はマスク5手前で焦点を結ぶので、凸レンズ9を透過したレーザビームの波面曲率はマスク上で発散となる。そして、マスク5にて成形されたレーザビームは、反射ミラー6にて反射され、転写レンズ7で所定の倍率に変換され、被加工物2に照射される。よって、マスク5の像が被加工物2上に転写されるので、被加工物2上のレーザビーム1の波面曲率は発散となる。
そして、加工テーブル11の移動とレーザ発振器3のON/OFFを同期させることで、被加工物2の所望の位置に穴あけ加工を行うことができる。また、反射ミラー6をレーザビーム1を走査するガルバノスキャナに置き換えて、被加工物2を固定しガルバノスキャナにて所定の範囲に穴あけ加工するように構成しても良い。
次に、発明者が図2に示したレーザ加工装置をもちいて本発明の加工方法を実施した実験内容および結果について説明する。
マスク5から転写レンズ7までの距離1500mm、反射ミラー6の有効径φ30mm、転写レンズ7の焦点距離75mmと設定したレーザ加工装置において、マスク5上でのビーム波面曲率をパラメータとし、加工A(狙い加工穴径φ200μm、被加工物の厚み200μm)、並びに加工B(狙い加工穴径φ120μm、被加工物の厚み50μm)の貫通穴加工を実施したところ、図3に示される結果が得られた。図3において、横軸はマスク5上でのビーム波面の曲率半径を示しており、符号は発散をマイナス、収束をプラスとしている。マイナスの領域においては、波面の曲率半径が0に近いほど、すなわち絶対値が小さいほど波面曲率の発散の度合いが大きいことを示しており、波面の曲率半径が無限大のとき、波面がフラットであることを示している。また、縦軸は加工穴のテーパ度を示している。
従来の加工方法によるテーパ度は、同様な条件での加工において90%未満であり、図3における波面の曲率半径−10000mmとほぼ同程度である。この発明による加工方法では、波面の曲率半径が−500mm程度で、加工Aの場合、テーパ度約96%が得られており、また加工Bの場合、テーパ度約91%が得られた。よって、特に被加工物の厚みが厚い加工Aにおいて、明らかにこの発明による加工方法のほうが、従来の加工方法に比べテーパ度が良化していることが判る。また、被加工物の厚みが普通の加工Bにおいても、従来よりもやや良化したテーパ度が得られた。
図3の加工Aのグラフを見ると分かるように、マスク5上でのビーム波面曲率の発散の度合いが大きいほどテーパ度が良化しており、波面曲率によりテーパ度の改善効果が得られていると言える。また図3の加工Aのグラフと加工Bのグラフを比較した場合、マスク5上での波面曲率を発散にすることによるテーパ度の改善効果は、被加工物の厚みが厚く、加工穴径が大きいほど効果が大きい傾向があることが分かる。
被加工物の厚みが厚いほど効果が大きい理由は、図1(b)の説明において前述したように、被加工物2の厚みが厚いほど被加工物2を貫通するレーザビーム1の加工表面21のビーム径W1bに対し加工底面のビーム径W2bが大きくなるからである。
また、加工穴が大きいほど効果が大きい理由は、以下の通りである。通常、加工穴径はマスク径により調整するので、加工穴径が大きいほどマスク5の径も大きくする必要がある。ところで、一般的に、マスク径をD、レーザビームの波長をλ、マスクでの回折における0次回折光の広がり角度θとすると、θは以下の(式3)で定義される。
Figure 2006129369
よって、マスク径を大きくすると、マスクでの回折光の広がり角度は小さくなる。マスクでの回折光の広がりが小さくなると、図2において反射ミラー6の有効径内にレーザビーム1の回折光の高次成分が入射しやすくなるため、レーザビーム1のプロファイルの劣化が少なく、テーパ度が良化する。逆に、加工穴径が小さいと、マスク5での回折光の広がりが大きくなり、反射ミラー6の有効径内に回折光の高次成分が入射されにくくなるため、ビームプロファイルが劣化し、波面曲率を発散にすることによるテーパ度の改善効果が相殺されるためである。
また、図3の加工Bのグラフを見ると、波面曲率の発散の度合いを大きくしすぎると、テーパ度の劣化が発生している。これは、マスク5上の波面曲率の発散の度合いを大きくしすぎると、マスク5から反射ミラー6までのレーザビームの発散が大きくなるため、マスク5での回折光の高次成分が反射ミラー6の有効径内に入射しにくくなり、ビームのプロファイルが劣化するためである。さらに、レーザビームの発散が大きくなると反射ミラー6でのビーム径も大きくなり、反射ミラー6による収差の影響を受けやすくなることも原因の一つである。
上記では、波面曲率調整手段8として1枚の凸レンズ9を用いたが、1枚の凹レンズにより波面曲率調整手段8を構成しても良い。図4は、1枚の凹レンズ31により波面曲率調整手段8を構成したレーザ加工装置の構成図である。図2に示したレーザ加工機との相違点は、凸レンズ9を凹レンズ31に置き換えた点のみである。
図2に示したレーザ加工機の場合、凸レンズ9を透過したレーザビーム1を一度焦点を結んだ後にマスク5に入射する必要があるため、凸レンズ9とマスク5との間にある程度の距離が必要となるが、凹レンズ31の場合、凹レンズ31を透過した直後からレーザビーム1の波面は発散なので、凹レンズ31とマスク5との距離が短くて済み光学系をコンパクトに構成することができるという利点がある。一方、凸レンズ9を用いた場合、マスク5上でのレーザビーム1のビーム径は凹レンズ31よりも小さくできるので、マスク5でのレーザビーム1のエネルギーロスを少なくできるという利点がある。
この実施の形態1によれば、マスクの像を被加工物表面に転写して加工を行うレーザ加工装置において、1枚の凸レンズもしくは凹レンズでマスク上のレーザビームの波面曲率を発散とすることができるので、被加工物表面でレーザビームの波面曲率を発散にすることができ、特に厚みの厚い被加工物での穴あけ加工において、簡易に加工穴のテーパ度を良化することができる。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2におけるレーザ加工装置の構成を示したものであり、実施の形態1の図2から均一化光学系4を取り除いた構成である。その他の構成は図2と同様であるので、詳細な説明は省略する。したがって、実施の形態1と動作で異なるのは、レーザ発振器3から出力されるレーザビーム1の、ビームモード分布の変換を行わない点である。すなわち、加工に用いるレーザビーム1のプロファイルはいわゆるガウスモード分布となり、加工穴のテーパ度が劣化しやすいビームモード分布となる。この分布のまま、被加工物表面でのレーザビーム波面曲率を発散とすることで、加工穴のテーパ度の改善を図ることを目的としたものが、本実施の形態におけるレーザ加工装置および加工方法である。よって、波面曲率調整手段8の構成や動作は実施の形態1と同様であり、凹レンズで構成しても良い。
発明者が図5に示したレーザ加工装置を用いて実施した実験の結果は、以下のとおりとなった。
実験は、比較的厚みの厚い被加工物を用いた加工C(狙い加工穴径φ120μm、被加工物の厚み200μm)の穴あけ加工を実施した。入射ビームの波面の曲率半径が300mm程度の収束では、加工穴のテーパ度は81%であったのに対し、入射ビームの波面曲率を発散にするこの発明による加工方法の場合、波面の曲率半径が−300mm程度の発散で加工穴のテーパ度は94%となり大幅な改善効果が得られた。この値は、均一化光学系を用い波面曲率を収束とした従来の加工方法と比較しても、よりテーパ度が良化しており、実施の形態1による加工方法に近い値である。
これは、加工穴のテーパ度の改善は、被加工物の厚みが薄いときは、波面曲率による被加工物底面でのビーム径拡大の効果よりもビームプロファイルの効果が支配的であり、被加工物の厚みが厚いときは、ビームプロファイルの効果よりも波面曲率による被加工物底面でのビーム径拡大の効果が支配的であることを意味している。すなわち、被加工物の厚みが厚いときは、レーザビームの波面曲率を発散にすることが加工穴のテーパ度を改善する上で最も効果が高いと言える。
このように、特に被加工物の厚みが厚い場合は、高価な均一化光学系4を用いなくても、加工穴のテーパ度に大幅な改善効果が得られるため、実施の形態1による加工方法ほどの効果が必要でない場合には、本実施の形態により比較的安価なレーザ加工装置を得ることが可能となる。
実施の形態3.
穴あけ加工を行うレーザ加工においては、加工条件により被加工物に照射するレーザビームのエネルギーを調整する必要がある。レーザビームのエネルギーを調整するには、レーザビームのパルス幅を変化させたり、レーザ発振器への供給電力を調整したりする方法が考えられるが、パルス幅を変化させると加工品質が変化する場合があり、発振器への供給電力を変化させると発振が不安定になるという問題がある。そのため、通常はマスク上でのレーザビームのビーム径を変化させ、マスクを透過するレーザビームのエネルギーを調整する方法が望ましい。
ここで、実施の形態1および2においては、1枚の凸レンズまたは凹レンズにてマスク上のレーザビームの波面曲率を発散としたが、マスク上でのレーザビームのビーム径を調整する場合、例えばレンズに駆動装置を設け、レンズとマスクの距離を変化させればよい。しかし、同時にマスク上でのレーザビーム波面曲率も変化してしまう。例えば、図2において、マスク上でのビーム径を大きくする場合には、凸レンズ9をマスク5から遠ざければよいが、その場合波面曲率の発散の度合いは小さくなってしまう。この場合、波面曲率によるテーパ度の改善効果が小さくなってしまう。逆に、マスク上でのビーム径を小さくする場合、凸レンズ9をマスク5に近づければよく、この場合は波面曲率の発散の度合いは大きくなりテーパ度の改善効果は大きくなる。しかし、図1に示したように、あまり波面曲率の発散の程度を大きくしすぎると逆にテーパ度の劣化を引き起こす場合も有る。
また、上述したように、加工穴のテーパ度の改善は、被加工物の厚みが薄いときは、波面曲率による被加工物底面でのビーム径拡大の効果よりもビームプロファイルの効果が支配的であり、被加工物の厚みが厚いときは、ビームプロファイルの効果よりも波面曲率による被加工物底面でのビーム径拡大の効果が支配的であるので、被加工物の厚みが薄いときには波面曲率を収束にしたい場合も発生する可能性がある。
したがって、マスク上のレーザビームの波面曲率とビーム径はそれぞれ独立に調整できるほうが、加工条件の選択範囲が拡がり、被加工物の材質や厚さその他加工条件に最適な波面曲率とエネルギー値によって高品質な加工を行うことができる。本実施の形態は、マスク上のレーザビームの波面曲率とビーム径をそれぞれ独立に調整できるレーザ加工装置を得ることを目的としたものである。
図6は、この発明を実施するための実施の形態3におけるレーザ加工装置の構成を示したものである。実施の形態1の図2との最も大きな違いは、図2における凸レンズ1枚で構成された波面曲率調整手段5を、3枚の凸レンズから成る転写光学系により構成した点である。
図6において、3はレーザ発振器、1はレーザビーム、4はレーザ発振器3から出力されるレーザビーム1のモード形状をガウスモード分布から周辺部にわたって均一ないわゆるトップハット分布に変換する均一化光学系、5はレーザビーム1を所望の径もしくは形状に成形するマスク、6は反射ミラー、2は被加工物、7はマスク5の像を被加工物2へ転写する転写レンズ、8は均一化光学系4で形成されたレーザビームの波面曲率をマスク5上で発散とする波面曲率調整手段である。42は波面曲率調整手段8を構成する3枚のレンズから成る転写光学系、43は転写光学系42を構成している各レンズを光軸方向に動かすためのボールネジ等で構成された駆動装置である。また、41はマスク5を異なる径もしくは形状のマスクに入れ替えるためのマスクチェンンジャー、10はレーザ加工装置全体を制御するための制御装置、11は被加工物2を載置しXY方向に被加工物2を移動させる加工テーブル、44は被加工物2に照射されるレーザビーム1のエネルギーを測定するために加工テーブル11上に設けられたパワーセンサを示す。
次に、図6に示したレーザ加工装置の基本動作を説明する。
まず、制御装置10によりレーザ出力のON/OFF等を制御されたレーザ発振器3からレーザビーム1が出力され、このレーザビーム1を均一化光学系4によって、レーザビーム周辺部にわたって強度分布が均一ないわゆるトップハット分布に変換する。次に、トップハット分布に変換されたレーザビームを転写光学系42によってマスク5に転写する。ここで、均一化光学系4が、例えばマスク等によりレーザビームの中央部を切り出してトップハット分布に変換している場合には、このマスクの像を物点としてマスク5に転写すればよく、均一化光学系4が、例えば非球面レンズ等により強度分布を変化させてトップハット分布に変換している場合は、この非球面レンズにより結像された像を物点としてマスク5に転写すればよい。また、転写光学系42においては、マスク5上におけるレーザビームの波面曲率とビーム径が所望の値になるように、転写光学系42を構成するレンズの光軸に沿った位置を、制御装置10により制御された駆動装置9により移動する。
そして、転写光学系42によりマスク5に転写されたレーザビーム1は、マスク5にてビーム成形された後、反射ミラー6を通過し、転写レンズ7で所定の倍率に変換され、被加工物2に照射される。加工テーブル11の移動とレーザ発振器のON/OFFを同期させることで、被加工物2の所望の位置に穴あけ加工を行うことができる。また、反射ミラー6をレーザビーム1を走査するガルバノスキャナに置き換えて、被加工物2を固定しガルバノスキャナにて所定の範囲に穴あけ加工するように構成しても良い。
また、加工するレーザビームのエネルギーを調整する場合、パワーセンサ44にレーザビーム1が照射されるように加工テーブル11を移動させ、パワーセンサ44で測定したレーザビーム1のエネルギー測定値を基に、レーザビーム1のエネルギーを調整する。
ここで、被加工物2上のレーザビームの波面曲率は、マスク5上での波面曲率とマスク5から転写レンズ7までの距離および転写レンズ7の焦点距離で決定される。マスク5から転写レンズ7までの距離と転写レンズ7の焦点距離は加工装置毎に固定されているため、被加工物2上のレーザビームの波面曲率を制御するためにはマスク5上での波面曲率を制御する必要があり、この発明の転写光学系42が有効に作用する。
次に、この発明の特徴である転写光学系42の作用について、図7を用いて説明する。
図7において、51は転写光学系42の物点の位置にあたり、均一化光学系4のビーム出力位置である。例えば、均一化光学系4が、マスク等によりレーザビームの中央部を切り出してトップハット分布に変換している場合には、このマスクの位置であり、非球面レンズ等により強度分布を変化させてトップハット分布に変換している場合は、この非球面レンズの結像位置に対応する。52は焦点距離fの第1のレンズ、53は焦点距離fの第2のレンズ、54は焦点距離fの第3のレンズ、55は転写光学系42の像点の位置にあたるマスク5の位置、Lはビーム出力位置51から第1のレンズ52間の距離、Lは第1のレンズ52と第2のレンズ53間の距離、Lは第2のレンズ53と第3のレンズ54間の距離、Lは第3のレンズ54とマスク位置55間の距離、Lallは均一化光学系4のビーム出力位置12からマスク位置55間の距離を示す。
一般的に転写光学系のABCD行列は(式4)で表される。
Figure 2006129369
ここで、A(=m)は転写光学系の倍率を示す。Bは転写光学系の場合、0となる。C(=rf)は波面パラメータと呼び、入射するビーム波面の曲率半径が∞すなわち波面がフラットのとき、転写後の波面曲率を与え、転写後の波面曲率半径をRとすると(式5)で示される。
Figure 2006129369
また、屈折率1の空間中における距離Sにおける転送行列、並びに焦点距離Fにおける屈折行列はそれぞれ(式6)、(式7)で与えられる。
Figure 2006129369

Figure 2006129369
図7におけるシステム行列は、(式6)と(式7)の組み合わせ行列であるので、(式8)、(式9)となる。
Figure 2006129369

Figure 2006129369
ここで、(式9)におけるa、b、c、dは以下の(式10)で表される。
Figure 2006129369
また、L、L、L、Lの和は、均一化光学系4のビーム出力位置12からマスク位置55間の距離Lallとなるため次式を満たす必要がある。
Figure 2006129369
この発明における転写光学系42では、各レンズの焦点距離f、f、fおよびレンズ間距離の合計Lallは、レーザ加工装置毎で決定される固定パラメータであるので、可変パラメータはL、L、L、Lとなる。よって、所望のビーム径および波面曲率を得るためには、所望のビーム径および波面曲率に対応する倍率mと波面パラメータrfを求め、得られたmとrfを満足するL、L、L、Lを(式9)(式10)(式11)より求めればよい。
例えば、転写光学系42の物点の位置51と像点の位置55におけるレーザビーム波面の曲率半径をともに∞すなわち波面がフラットとすると、(式5)よりrf=C=0であるので、
Figure 2006129369
となり、これを解くと(式13)〜(式16)が得られる。
Figure 2006129369

Figure 2006129369

Figure 2006129369

Figure 2006129369
但し、m≠1の場合であり、m=1のときは、LとLは次式を満たす任意の値となる。
Figure 2006129369
したがって、上記(式13)〜(式17)より倍率mを与えると各レンズ間距離L〜Lが得られる。
また、例えば、転写光学系42の物点の位置51でのレーザビーム波面の曲率半径が∞すなわち波面がフラットの場合、転写光学系42の像点の位置55すなわちマスク5上での波面曲率を、発散すなわち(式5)にてR<0とするには(式5)より、rf>0であれば良い。また(式9)より、c=rfなので、c>0を満たせばよいことになる。よって、(式10)より
Figure 2006129369
を満たすL、L、L、Lを選択すればよい。
上記のように、rf=0のときは解析的な解を求めるのは容易であるが、rfを任意とした場合は式が複雑になるためコンピュータを使用した数値計算により求めると良い。これは、あらかじめ図8に示すような、適当な波面パラメータrfと倍率mに対する各レンズ52〜54の位置データを記録したデータベースを作成し、制御装置10にデータを保存しておいても良い。通常、レーザビームの出力は加工条件によって微調整が必要であるので、できる限り細かく制御できたほうが好ましいのに対し、発明者が実施した実験結果では、波面パラメータrfは数段階で選択できれば十分であることが分かったので、図8に示すように数段階の波面パラメータrfと数百段階の倍率mで刻まれた離散的なデータベースとしても良い。また、データ容量の関係上、データベースの容量を必要最低限に抑えたい場合は、倍率mの分解能を少し落とし、線形補間計算により補っても良い。
次に、図6に示したレーザ加工装置の制御方法の一例を、フローチャート図9を用いて説明する。
まず、レーザ加工装置を使用するユーザーが加工内容に合わせた加工条件として、発振器条件(パルス幅やビーム出力など)、マスク径もしくは形状、ビーム波面、加工エネルギーの設定値を選択し、制御装置10に入力装置等を用いて入力する(ステップS01)。
次に、制御装置10において、入力された設定値が現在設定されている設定値と異なっているかどうか比較し、変更されていれば設定しなおす。図9に示した例においては、発振器条件、マスク条件の順に確認するとしているが、この順序は逆でもかまわない。
図9においては、最初に発振器条件の変更がなされたかどうか確認する(ステップS02)。
変更する必要があれば、制御装置10はレーザ発振器3の発振条件を変更する(ステップS03)。変更する必要が無ければステップS03をスキップする。
次に、マスクの径もしくは形状の変更が必要かどうか確認する(ステップS04)。変更する必要があれば、制御装置10はマスクチェンジャー41を駆動し、所望のマスクに切り替える(ステップS05)。変更する必要が無ければステップS05をスキップする。
次に、波面パラメータrfの変更が必要かどうか確認する(ステップS06)。
変更する必要があれば、制御装置10は制御装置10内のメモリに保存されている図8に示したデータベースから、所望の波面パラメータrfに対応する転写倍率mと転写光学系42内のレンズ位置の組み合わせデータを選択して読み込む(ステップS07)。変更する必要が無ければステップS07をスキップする。
次に、制御装置10は、加工テーブル11を駆動しパワーセンサ44をレーザビーム照射位置に移動させる。そして、レーザ発振器3を動作させレーザビーム1をパワーセンサ44に照射し、パワーセンサ44によりレーザビーム1のエネルギーを測定する(ステップS08)。
次に、制御装置10はパワーセンサ44よりレーザビームのエネルギー値を読み取り、ユーザーが入力した所定の加工エネルギー値と比較する。パワーセンサ44による測定値と設定値との差が許容範囲内であれば、加工条件の設定を終了し加工を開始する(ステップS09)。
ステップS09において、許容範囲外と判断された場合は、制御装置10において、パワーセンサ44による測定値と設定値との比率からマスク5における最適なビーム透過率を算出し、この値に基づき転写光学系42の転写倍率mを求める(ステップS10)。
求めた転写倍率mに対応する転写光学系42内のレンズ位置データを、ステップS07にて読み込んだデータから選択する(ステップS11)。このとき、変更したい倍率mがデータベースにない場合は、最も近い倍率mを選択しても良いし、データベースから線形補間計算を実施し決定しても良い。
選択されたレンズ位置データに基づき、制御装置10は駆動装置9を制御し、転写光学系42内の各レンズ52〜54を所望の位置に移動させる(ステップS12)。
レンズの移動完了後、ステップS08に戻り再度加工エネルギーの測定を行う。そして、ステップS09にて測定値と設定値と比較する。測定値と設定値との差分が許容値範囲内であれば加工条件設定完了とし、許容値範囲外であれば再度ステップS10、S11、S12を繰り返し、測定値と設定値との収斂作業を行う。
以上をまとめると、この発明における3枚のレンズ52〜54からなる転写光学系42は、ビーム波面は加工条件の一部としてユーザーが選択し、倍率は加工エネルギーの調整パラメータとして内部的に選択した上で、それに応じた各レンズ52〜54の位置をデータベースから求め、求めた位置指令により、例えばボールネジ等の駆動部43によって、各レンズ52〜54を光軸方向に移動する制御を行うというものである。
言い換えると、各レンズ52〜54間の距離を制御することにより、マスク5上でのビーム径とビーム波面曲率を加工内容に適したものに変化させるというものである。
この実施の形態3では、3枚のレンズで構成した転写光学系を示したが、3枚以上のレンズを備えていれば倍率mと波面パラメータrfをともに独立して制御することができるので、上記構成と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態3では、均一化光学系4によりレーザビームがトップハット分布に形成される位置を物点として、転写光学系42によりマスク5に転写するとしたが、物点の位置はこれに限られるものではない。例えば、レーザビームの強度分布が中央部より周辺部の方が高いM字分布が望ましい加工もあり、この場合、均一化光学系4の結像位置よりもさらに遠方ではレーザビームはM字分布となるので、その位置を物点としても良い。ドーナツ型のマスクを用いてもM字分布は実現できるので、このドーナツ型マスクの位置を物点の位置としても良い。また、実施の形態2と同様に均一化光学系4を用いずに加工を行うときには、加工条件が変動してもビーム径が不変な点が光路中にあれば、この点を物点としレーザビームの像をマスク5に転写しても良い。いずれにしても、実施する加工条件に適したレーザビームの像が得られる位置を物点の位置として、レーザビーム光路中から選択しマスク5へ転写すればよい。
この実施の形態3によれば、3枚のレンズでマスク上のビーム径と波面曲率を独立して制御することができるので、厚みの厚い被加工物での穴あけ加工においては、被加工物表面でレーザビームの波面曲率を発散にすることにより、加工穴のテーパ度を良化することができる。また、収束から発散に至るまで、各種加工条件において最適なレーザビームの波面曲率を得ることができるので、加工穴のテーパ度の良化を維持することができる。さらに、発振器条件およびレーザビームの波面曲率に影響を与えずにレーザビームのエネルギーを調整することができるので、安定した加工が実現できる。
この実施の形態3では、転写光学系内の各レンズの焦点距離を固定し各レンズ間距離を制御するパラメータとしたが、(式9)〜(式11)より各レンズ間距離を固定し各レンズの焦点距離を制御することによって同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
この発明に係るレーザ加工装置および方法は、特に被加工物の厚みが厚いものについて加工穴のテーパ度を良化する必要があるレーザ加工に用いられるのに適している。

Claims (21)

  1. レーザビームを出力するレーザ発振器と、
    レーザビームの光路中に配置されレーザ発振器から出力されたレーザビームを所望の径もしくは形状に成形するマスクと、
    前記マスクの直前のレーザビーム光路上に配置され前記マスク上でのレーザビームの波面曲率を発散とする波面曲率調整手段と、
    前記マスクと被加工物の間のレーザビーム光路中に配置され前記マスクを透過したレーザビームを被加工物表面に照射する際に前記マスクの像を被加工物表面に転写する転写レンズとを備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記波面曲率調整手段は、凹レンズを用いて前記マスク上での波面曲率が発散となるレーザビームを出力するものであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記波面曲率調整手段は、前記マスクの手前で焦点を結ぶ凸レンズを用いて前記マスク上での波面曲率が発散となるレーザビームを出力するものあることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記波面曲率調整手段は、3枚以上のレンズで構成されレーザビーム光路上の所定の位置におけるレーザビームの像を物点とし、前記マスク上に転写を行う転写光学系であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記転写光学系を構成する各レンズをレーザビーム光軸に沿って独立に移動させる駆動装置と、
    前記マスク上のレーザビームの波面曲率および/またはビーム径が所望の値となるような前記各レンズの位置を設定し、この設定した位置に各レンズが移動するように前記駆動装置を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする請求項4に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記制御装置は、予め定められた波面曲率およびビーム径に対応した各レンズ位置を記録したデータベースに基づき前記各レンズの位置を設定するものであることを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工装置。
  7. 被加工物に照射するレーザビームのエネルギーを測定するパワーセンサを備え、
    前記制御装置は、前記パワーセンサで測定されたレーザビームのエネルギー測定値とエネルギー設定値とを比較し、前記測定値が前記設定値となるようなビーム径を求め、このビーム径となるように前記各レンズの位置を設定するものであることを特徴とする請求項5または6のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  8. 前記転写光学系が3枚の凸レンズで構成されており、
    前記転写光学系の物点の位置におけるレーザビームの波面がフラットな場合、
    前記3枚の凸レンズにおいて、前記レーザ発振器側の第1のレンズの焦点距離をfとし、中央の第2のレンズの焦点距離をfとし、前記被加工物側の第3のレンズの焦点距離をfとし、前記均一化光学系のレーザビーム出力位置と第1のレンズとの距離をLとし、第1のレンズと第2のレンズとの距離をLとし、第2のレンズと第3のレンズとの距離をLとし、第3のレンズと前記マスクとの距離をLとした場合、
    Figure 2006129369
    を満たすようにf〜fおよびL〜Lが設定されていることを特徴とする請求項4〜7に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記レーザ発振器と前記波面曲率調整手段との間のレーザビームの光路中に配置されレーザビームの強度分布を中央部と周辺部で略一様ないわゆるトップハット分布とする均一化光学系を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  10. レーザビームを出力するレーザ発振器と、
    前記レーザビームの光路中に配置されレーザ発振器から出力されたレーザビームを所望の径もしくは形状に成形するマスクと、
    前記マスクと前記被加工物の間のレーザビーム光路中に配置され前記マスクを透過したレーザビームを被加工物表面に照射する際に前記マスクの像を被加工物表面に転写する転写レンズとを備えたレーザ加工装置において、
    前記マスクの直前のレーザビーム光路上に配置された3枚以上のレンズで構成されレーザビーム光路上の適切な位置におけるレーザビームの像を物点として前記マスク上に転写する転写光学系と、
    前記転写光学系を構成する各レンズをレーザビーム光軸に沿って独立に移動させる駆動装置と、
    前記マスク上のレーザビームの波面曲率および/またはビーム径が所望の値となるような前記各レンズの位置を設定し、この設定した位置に各レンズが移動するように前記駆動装置を制御する制御装置とを備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  11. 前記制御装置は、予め定められた波面曲率およびビーム径に対応した各レンズ位置を記録したデータベースに基づき前記各レンズの位置を設定するものであることを特徴とする請求項10に記載のレーザ加工装置。
  12. 被加工物に照射するレーザビームのエネルギーを測定するパワーセンサを備え、
    前記制御装置は、前記パワーセンサで測定されたレーザビームのエネルギー測定値とエネルギー設定値とを比較し、前記測定値が前記設定値となるようなビーム径を求め、このビーム径となるように前記各レンズの位置を設定するものであることを特徴とする請求項10または11のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  13. レーザ発振器より出力されたレーザビームを成形するマスクの像を被加工物表面上に転写して穴あけ加工を行うレーザ加工方法において、
    被加工物表面上で波面曲率が発散となるレーザビームで加工することを特徴とするレーザ加工方法。
  14. 前記マスク上のレーザビームの波面曲率を発散にすることにより、被加工表面上のレーザビームの波面曲率を発散とすることを特徴とする請求項13に記載のレーザ加工方法。
  15. 前記レーザ発振器と前記マスクとの間に挿入された凹レンズにより、前記マスク上のレーザビームの波面曲率を発散とすることを特徴とする請求項14に記載のレーザ加工方法。
  16. 前記レーザ発振器と前記マスクとの間に挿入され、前記マスクの手前で焦点を結ぶ凸レンズにより、前記マスク上のレーザビームの波面曲率を発散とすることを特徴とする請求項14に記載のレーザ加工方法。
  17. 前記レンズに入射するレーザビームの強度分布を中央部と周辺部で略一様ないわゆるトップハット分布とする工程を含むことを特徴とする請求項15または16のいずれかに記載のレーザ加工方法。
  18. 前記レーザ発振器と前記マスクとの間に挿入された3枚以上のレンズから構成された転写光学系により、前記マスク上のレーザビームの波面曲率を発散とすることを特徴とする請求項14に記載のレーザ加工方法。
  19. 前記転写光学系を構成する各レンズを光軸に沿って独立に移動させる工程を含むことを特徴とする請求項18に記載のレーザ加工方法。
  20. 被加工物に照射されるレーザビームのエネルギーを測定する工程と、
    この工程により測定された測定値と別途設定されたエネルギー設定値とを比較し、前記レーザビームのエネルギーが設定値となるような前記転写光学系の倍率を算出する工程と、
    別途設定されたマスク上での波面曲率値と前記算出された倍率とから、前記転写光学系を構成する各レンズの位置を設定する工程と、
    前記設定された各レンズ位置に基づいて各レンズを光軸に沿って移動させる工程を含むことを特徴とする請求項19に記載のレーザ加工方法。
  21. 前記転写光学系に入射するレーザビームの強度分布を中央部と周辺部で略一様ないわゆるトップハット分布とする工程を含むことを特徴とする請求項18〜20のいずれかに記載のレーザ加工方法。

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