JPWO2006120956A1 - 反射型スクリーン - Google Patents
反射型スクリーン Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2006120956A1 JPWO2006120956A1 JP2007528248A JP2007528248A JPWO2006120956A1 JP WO2006120956 A1 JPWO2006120956 A1 JP WO2006120956A1 JP 2007528248 A JP2007528248 A JP 2007528248A JP 2007528248 A JP2007528248 A JP 2007528248A JP WO2006120956 A1 JPWO2006120956 A1 JP WO2006120956A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- layer
- polarization
- selective scattering
- reflective screen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03B—APPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
- G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
- G03B21/54—Accessories
- G03B21/56—Projection screens
- G03B21/60—Projection screens characterised by the nature of the surface
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/30—Polarising elements
- G02B5/3025—Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/02—Diffusing elements; Afocal elements
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
Abstract
明るい環境下でも、コントラストの高い映像を、特にプロジェクタ映像の暗表示部分の明るさを上昇させることなく、よりコントラストの高い映像を映すことのできる反射型スクリーンを提供する。反射型スクリーン7は、特定方向の直線偏光に対する光散乱性が、前記特定方向の直線偏光の振動面と直交する振動面を有する直線偏光に対する光散乱性より高くなる偏光選択散乱層3を有するとともに、前記偏光選択散乱層3の一方の面に、前記偏光選択散乱層3を透過した光を吸収する光吸収層2を有する。
Description
本発明は、プロジェクタから投影された映像を反射してスクリーンに映し出すプロジェクタ用反射型スクリーンに関し、特に明るい環境下での投影においてもコントラストの高い映像を映すことができる反射型スクリーンに関する。
プロジェクタにより投影された映像を反射してスクリーンに映し出すため、プロジェクタからの光を反射する反射層と反射された光を拡散するための光拡散層とを備えた二層の反射型スクリーンが知られている。このような二層の反射型スクリーンは、アルミ蒸着層或いはアルミペースト塗布層等の反射層を用い、この反射層で反射された光をさらに光拡散層で拡散することにより、比較的広い視野角でぎらつきのない画像を見ることができる。
しかし、このような反射型スクリーンは映像光以外の周囲の光(環境光)がスクリーンに入射した場合にも反射し拡散する。したがって、明るい環境下で投影を行うと、映像の暗表示部分にも環境光等による反射拡散光が生じ、その結果、暗表示部分の明るさが上がってしまい映像のコントラストの低下を招き、見づらい映像となってしまう。従来これを防ぐためには部屋を暗くするしかなかったが、プロジェクタが普及するにつれ明るい環境下でもコントラストの高い映像を映すことができる反射型スクリーンへの要求は高まっている。
そこで、明るい環境下でもコントラストの高い映像を映すことができる反射型スクリーン7として、図1に示すように、光吸収性を有する基材1(或いは光吸収層2)上に、特定の波長の光を選択的に反射するための反射層(選択反射層)5と、反射光を拡散する光拡散層6が順次形成されてなるものが提案されている(特許文献1)。このような反射型スクリーンは、選択反射層により、プロジェクタ映像を構成する光の三原色、すなわち、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色波長領域光のみを選択的に反射し、それ以外の波長の光を透過して基材に吸収させることで、明るい環境下においてもプロジェクタ映像の暗表示部分の明るさの上昇を抑えコントラストの高い映像を映すことができるようになっている。
特許文献1の反射型スクリーンの反射層は、屈折率の異なる2種類の透明な誘電体を交互に多数積層することにより形成される。さらに、積層する誘電体の膜厚は、光学膜厚(=屈折率×膜厚)を反射する波長の4分の1とするように設計される。したがって、各誘電体の膜厚は0.1μm程度となる。しかし、このような0.1μm程度の薄厚をムラなく均一に多数積層することは困難であり、特許文献1の反射型スクリーンは、誘電体の厚みムラによって反射波長がスクリーン面内で異なることによる色ムラが発生してしまうという問題があった。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意研究した結果、液晶プロジェクタのように映像光が直線偏光であるプロジェクタに用いる反射型スクリーンとして、特定の反射型スクリーンを用いることにより上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明の反射型スクリーンは、特定方向の直線偏光に対する光散乱性が、前記特定方向の直線偏光の振動面と直交する面を振動面とする直線偏光に対する光散乱性より高くなる偏光選択散乱層を有するとともに、前記偏光選択散乱層の一方の面に、前記偏光選択散乱層を透過した光を吸収する光吸収層を有するものである。
また、本発明の反射型スクリーンは、前記偏光選択散乱層と前記光吸収層とが空気層を介することなく積層されてなることを特徴とするものである。
また、本発明の反射型スクリーンは、偏光選択散乱層より光入射側に、マット層を備えたことを特徴とするものである。
また、本発明の反射型スクリーンは、偏光選択散乱層より光入射側に、マット層を備えたことを特徴とするものである。
本発明の反射型スクリーンの偏光選択散乱層は、特定方向の直線偏光(以下、特定偏光という)に対する光散乱性が、特定偏光の振動面と直交する面を振動面とする直線偏光(以下、直交偏光という)に対する光散乱性より高いため、プロジェクタから投影される直線偏光の偏光方向とスクリーンの光散乱性の高い方向とを一致させることにより映像光を散乱して映像を映し出すことを可能とする。一方、環境光は、特定の方向に偏光していないため全方向の直線偏光の集まりと見なすことができ、特定偏光と同方向の成分と直交偏光と同方向の成分の強度が等しい二つの成分に分けて考えられる。したがって本発明の反射型スクリーンは、環境光のうち特定偏光と同方向の成分については光散乱性が高いものの、直交偏光と同方向の成分については光散乱性が低い。すなわち、環境光のうち半分は偏光選択散乱層における散乱が抑制され、偏光選択散乱層を透過し光吸収層に吸収される。これにより、プロジェクタ映像の暗表示部分の明るさの上昇を抑えることができ、明るい環境下でもよりコントラストの高い映像を映すことができる。
また、本発明の反射型スクリーンは、反射層の厚みムラを原因とする色ムラが生じることもなく、偏光選択散乱層と光吸収層の2層という少ない層構成によって明るい環境下での良好なコントラストを得ることができる。
以下、本発明の反射型スクリーンの実施の形態を説明する。
図2〜図5は本発明の反射型スクリーンの実施の形態を示す断面図である。図2〜図5において、符号1は基材、2は光吸収層、3は偏光選択散乱層、4は粘着剤層、7は反射型スクリーン、8はマット層を示す。図4において光吸収層2は基材1を兼ねている。
図2〜図5は本発明の反射型スクリーンの実施の形態を示す断面図である。図2〜図5において、符号1は基材、2は光吸収層、3は偏光選択散乱層、4は粘着剤層、7は反射型スクリーン、8はマット層を示す。図4において光吸収層2は基材1を兼ねている。
図に示すように、本発明の反射型スクリーンは、必須の構成として、光吸収層2と偏光選択散乱層3とを備えており、偏光選択散乱層3がスクリーンの光の入射側に配置されている。
基材1は反射型スクリーンの支持体となるものであるが、偏光選択散乱層3や光吸収層2が支持体としての機能を兼備するものであれば、図4のように基材は別途設ける必要はない。
基材としては、ガラス、金属、樹脂等からなる透明なものや不透明なものを使用することができる。樹脂としては例えばポリカーボネ−ト(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリオレフィン(PO)等があげられる。
偏光選択散乱層は、特定偏光に対する光散乱性が、直交偏光に対する光散乱性より高くなる特性を有するものである。
上記のような特性を有する偏光選択散乱層としては、例えば、特許第3090890号に記載されているように、アスペクト比が1以上の散乱粒子を、該散乱粒子とは屈折率が異なるバインダー中に1方向に配列した異方性散乱素子や、特許第3519130号に記載されているように、高分子と液晶の複合体を延伸配向させた異方散乱体等があげられる。
上記のような特性を有する偏光選択散乱層としては、例えば、特許第3090890号に記載されているように、アスペクト比が1以上の散乱粒子を、該散乱粒子とは屈折率が異なるバインダー中に1方向に配列した異方性散乱素子や、特許第3519130号に記載されているように、高分子と液晶の複合体を延伸配向させた異方散乱体等があげられる。
このような偏光選択散乱層は、例えばバインダーと異方性散乱素子との屈折率差、異方性散乱素子の単位面積あたりの密度(散乱層の厚み、散乱層中の粒子の割合)、散乱粒子のアスペクト比(特に短軸の径)を調整することにより、その光学特性(光散乱性や光透過率)を調整することができる。
光散乱性はヘーズにより比較できることから、偏光選択散乱層の特定偏光に対するヘーズ(以下、「特定方向のヘーズ」という場合もある)を、直交偏光に対するヘーズ(以下、「直交方向のヘーズ」という)より高くすることにより、偏光選択散乱層の特定偏光に対する光散乱性を、直交偏光に対する光散乱性より高くすることができる。なお、偏光選択散乱層の直線偏光に対するヘーズはJIS K7136:2000に規定された測定装置を用い、光源に偏光素子を設置して試料に入射する光を直線偏光とすることにより測定することができる。
特定方向のヘーズと直交方向のヘーズの差は、コントラストを良好にするため、大きい方が好ましく、具体的には、30%以上であることが好ましく、40%以上であることがより好ましい。また、特定方向のヘーズは70%以上であることが好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。また、直交方向のヘーズは40%以下であることが好ましく、30%以下であることがさらに好ましい。
また、偏光選択散乱層の特定偏光に対する全光線透過率は、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがさらに好ましい。また、偏光選択散乱層の直交偏光に対する全光線透過率は、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。なお、偏光選択散乱層の直線偏光に対する全光線透過率はJIS K7361−1:1997に規定された測定装置を用い、光源に偏光素子を設置して試料に入射する光を直線偏光とすることにより測定することができる。
偏光選択散乱層の特定方向のヘーズが高いほど後方散乱性、即ちスクリーンの光入射側への光散乱を高くすることができる。後方散乱性を高くするには、バインダーと散乱粒子との屈折率差を大きくする、散乱粒子の単位面積当たりの密度を大きくするなどの方法を採用することができる。
このような偏光選択散乱層は、プロジェクタから投影される直線偏光である映像光が、偏光選択散乱層との関係で特定偏光となるように、すなわちプロジェクタからの映像光の振動面が偏光選択散乱層の光散乱性の高い方向と一致するようにスクリーンを配置することにより、映像光を散乱して映像を映し出すことができる。特に、特定偏光に対する全光線透過率が低いものは、入射映像光を後方(入射面側)により散乱することになるので、明るい映像を得ることができる。また、スクリーンに入射する環境光のおよそ半分である直交偏光成分は、偏光選択散乱層ではほとんど散乱されず透過され光吸収層側で吸収される。これにより、プロジェクタ映像の暗表示部分の明るさの上昇を抑えることができ、明るい環境下でもよりコントラストの高い映像を映すことができる。
偏光選択散乱層の厚みは特に限定されないが、取り扱い性や巻き取り型スクリーンとする場合を考慮すると、10〜300μmが適当である。
偏光選択散乱層の厚みは特に限定されないが、取り扱い性や巻き取り型スクリーンとする場合を考慮すると、10〜300μmが適当である。
光吸収層は、偏光選択散乱層の一方の面に設けられる。このような光吸収層は、偏光選択散乱層を透過した映像光および環境光(偏光選択散乱層で後方に散乱されなかった光)を吸収することにより、偏光選択散乱層を透過した光が基材等との界面で反射してコントラストが低下するのを防止する役割を有する。
光吸収層は、上述した基材の一方の面、または両方の面に黒色塗料等をコーティングして形成することができる。また、図4のように、上述した基材に黒色顔料等の光吸収剤を練り込むこと等により基材自体を黒色としたものを光吸収層として使用してもよい。
偏光選択散乱層と光吸収層とは、コントラストの低下を防止するため、空気層を介することなく積層されていることが好ましい。偏光選択散乱層と光吸収層との間に空気層が介すると、空気層とその他の層との界面では屈折率差が大きいため反射が起こり、偏光選択散乱層を透過した光が光吸収層に吸収される前に前記界面で反射してコントラストが低下してしまう。なお、偏光選択散乱層と光吸収層との間には、図3のように基材や粘着剤層などの空気層以外のその他の層を介していても構わない。
偏光選択散乱層と光吸収層とを空気層を介することなく積層するには、基材の一方の面に、粘着剤層を介して偏光選択散乱層を貼り合わせ、他方の面に粘着剤層を介して光吸収層を貼り合わせたり(図3)、偏光選択散乱層上に光吸収層塗布液を塗布、乾燥し、光吸収層を形成する方法があげられる。偏光選択散乱層と光吸収層とを単に重ねたのみでは、両層の間に空気層が存在し、コントラストが低下してしまう。
本発明の反射型スクリーンは、偏光選択散乱層の光吸収層とは反対側の面(光入射面)には、マット層8を設けてもよい(図5)。マット層を設けることにより、プロジェクタで投影した際のプロジェクタ光源の映り込みを防止することができる。マット層表面のJIS B0601:2001における算術平均粗さ(Ra)は、上限を1.0μm以下とすることが好ましく、0.7μm以下とすることがより好ましい。マット層表面のRaを1.0μm以下とすることにより、必要以上に表面があれることによって、直交方向のヘーズが上昇することを防止することができる。マット層表面のRaの下限は0.3μmを超えることが好ましく、0.4μmを超えることがより好ましい。
マット層は、マット層表面にプロジェクタ光源の映り込みを防止できる凹凸形状が形成されているものであれば、特に限定されず、マット剤を用いたもの、ケミカルエッチングやエンボスによって表面に凹凸を付与したものなどを採用することができる。一例として、主として透明バインダーとマット剤からなるマット層の構成を説明する。
透明バインダーとしては、透明であるとともにマット剤を均一に分散保持できるものであればよく、ガラスや高分子樹脂などの固体があげられるが、取り扱い性や分散安定性の観点から高分子樹脂が好ましい。
ガラスとしては、光散乱層の光透過性が失われるものでなければ特に限定されるものではないが、一般にはケイ酸塩ガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラスなどの酸化ガラスなどがあげられる。高分子樹脂としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを用いることができる。
マット剤としては、シリカ、アルミナ、タルク、ジルコニア、酸化亜鉛、二酸化チタンなどの無機系の微粒子、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、ベンゾグアナミン、シリコーン樹脂などの有機系の微粒子を使用することができる。特に、球形の形状を得やすい点で有機系の微粒子が好適である。マット剤の平均粒径は、1.0〜10.0μm程度のものを用いる。
マット層中の透明バインダーとマット剤の重量比は、透明バインダー100重量部に対しマット剤20〜60重量部であることが好ましく、30〜50重量部であることがより好ましい。
また、マット層は黒色であることが好ましい。単にマット層を設けた場合には、直交方向のヘーズが上昇してコントラストが若干低下するが、マット層を黒色にすることにより、コントラストが低下するのを防止するだけでなく、逆にコントラストを上昇させることができる。
マット層を黒色にするには、マット層中にカーボンブラックなどの黒色の顔料を含有させる方法、黒色に着色したマット剤を用いる方法があげられる。これらの中でも、正面方向のスクリーンゲイン(SG値)を低下することなくコントラストを向上させることができることから、黒色のマット剤を用いる方法が好ましい。黒色のマット剤は、例えばカーボンブラックなどの黒色の顔料をマット剤を構成する樹脂中に混合した後、粒子状するなどの方法により得ることができる。
偏光選択散乱層の入射面側にマット層を設けない場合は、反射型スクリーンの偏光選択散乱層側の表面が実質的に平滑であることが好ましい。本発明において、実質的に平滑であるとは、JIS B0601:2001における算術平均粗さ(Ra)が0.30μm以下、好ましくは0.15μm以下であることをいう。このような範囲とすることにより、表面形状に起因する直交方向のヘーズを低くすることができ、コントラストを良好なものとすることができる。
また、本発明の反射型スクリーンは、最上層に反射防止層を設けてもよい。これにより、プロジェクタから投影された映像の光量の低下を防止して、スクリーンにより明るい画像を投映できるようになるとともに映り込みを低減し、より見やすいスクリーンとすることができる。
また、本発明の反射型スクリーンは、最上層にハードコート層を設けてもよい。これにより、スクリーン表面の傷つきによる表示品質の低下を防止することができるようになる。
反射防止層とハードコート層を共に設ける場合には、ハードコート層の上に反射防止層を設けることが好ましい。
反射防止層とハードコート層を共に設ける場合には、ハードコート層の上に反射防止層を設けることが好ましい。
このような構成の本発明の反射型スクリーンは、映像光が直線偏光である液晶プロジェクタにおいて特に有効であるが、映像光が直線偏光ではない他の方式のプロジェクタにおいても出射した映像光を偏光素子に通し直線偏光とすることで、液晶プロジェクタと同様にコントラストの向上が見込める。
さらに、液晶プロジェクタの種類によっては映像光を構成するR、G、Bの三原色波長領域光の偏光方向がすべて同じではない場合もあるので必要に応じ、偏光方向を回転させる光学素子に映像光を通し偏光方向をそろえることによって、本発明の反射型スクリーンの効果を発揮させることができる。
[実施例1]
石原産業社製の棒状酸化チタン(長軸1.7μm、短軸0.13μm)と、2-エチルヘキシルアクリレートおよびウレタン系オリゴマーの混合物(重量比70:30)からなる高分子化合物とを、酸化チタンと高分子化合物との重量比が2:1となるように混合し、3本ローラにて混練し、酸化チタンを分散させた。このとき重合開始剤としてベンゾフェノンを2重量%加えた。
石原産業社製の棒状酸化チタン(長軸1.7μm、短軸0.13μm)と、2-エチルヘキシルアクリレートおよびウレタン系オリゴマーの混合物(重量比70:30)からなる高分子化合物とを、酸化チタンと高分子化合物との重量比が2:1となるように混合し、3本ローラにて混練し、酸化チタンを分散させた。このとき重合開始剤としてベンゾフェノンを2重量%加えた。
次いで、分散した上記混合物を硝子基板上に塗布し、高圧水銀灯を用いて紫外線を強度20mW/cm2(360nmフィルター)で2分間照射し、硬化して、厚み20μmのフィルム状の樹脂混合物を得た。
次いで、得られたフィルム状の樹脂混合物を約2倍から3倍の延伸率で一方向に延伸し、偏光選択散乱層を得た。得られた偏光選択散乱層を顕微鏡観察すると、酸化チタンが延伸方向に配列していた。
次いで、得られたフィルム状の樹脂混合物を約2倍から3倍の延伸率で一方向に延伸し、偏光選択散乱層を得た。得られた偏光選択散乱層を顕微鏡観察すると、酸化チタンが延伸方向に配列していた。
次いで、厚み100μmの黒色フィルム(ルミラーX30:東レ社)上に、下記処方の粘着層塗布液を乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布、乾燥した後、上記偏光選択散乱層をラミネートして、実施例1の反射型スクリーンを得た。
<粘着層塗布液>
・アクリル系粘着剤 100部
(オリバインBPS1109:東洋インキ製造社)
・イソシアネート系硬化剤 2.4部
(オリバインBHS8515:東洋インキ製造社)
・酢酸エチル 100部
・アクリル系粘着剤 100部
(オリバインBPS1109:東洋インキ製造社)
・イソシアネート系硬化剤 2.4部
(オリバインBHS8515:東洋インキ製造社)
・酢酸エチル 100部
[実施例2]
実施例1の反射型スクリーンの偏光選択散乱層上に、下記処方のマット層塗布液を、乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布、乾燥してマット層を形成し、実施例2の反射型スクリーンを得た。マット層表面のRaは0.63μmであった。
実施例1の反射型スクリーンの偏光選択散乱層上に、下記処方のマット層塗布液を、乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布、乾燥してマット層を形成し、実施例2の反射型スクリーンを得た。マット層表面のRaは0.63μmであった。
<マット層塗布液>
・アクリル樹脂 16.2部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・イソシアネート系硬化剤 3.5部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・透明有機微粒子 4.1部
(ラブコロール230SM:大日精化工業社、平均粒径3.7μm)
・希釈溶剤 30.0部
・アクリル樹脂 16.2部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・イソシアネート系硬化剤 3.5部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・透明有機微粒子 4.1部
(ラブコロール230SM:大日精化工業社、平均粒径3.7μm)
・希釈溶剤 30.0部
[実施例3]
実施例1の反射型スクリーンの偏光選択散乱層上に、下記処方の黒色マット層塗布液を、乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布、乾燥して黒色マット層を形成し、実施例3の反射型スクリーンを得た。黒色マット層表面のRaは0.56μmであった。
実施例1の反射型スクリーンの偏光選択散乱層上に、下記処方の黒色マット層塗布液を、乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布、乾燥して黒色マット層を形成し、実施例3の反射型スクリーンを得た。黒色マット層表面のRaは0.56μmであった。
<黒色マット層塗布液>
・アクリル樹脂 16.2部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・イソシアネート系硬化剤 3.5部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・黒色有機微粒子 4.1部
(ラブコロール220SMD:大日精化工業社、平均粒径3μm)
・希釈溶剤 30.0部
・アクリル樹脂 16.2部
(アクリディックA807:大日本インキ化学工業社)
・イソシアネート系硬化剤 3.5部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・黒色有機微粒子 4.1部
(ラブコロール220SMD:大日精化工業社、平均粒径3μm)
・希釈溶剤 30.0部
[比較例1]
アルミ蒸着フィルム上に、光拡散性フィルム(ディラッドスクリーンWS:きもと社)を積層して、比較例1の反射型スクリーンを得た。
アルミ蒸着フィルム上に、光拡散性フィルム(ディラッドスクリーンWS:きもと社)を積層して、比較例1の反射型スクリーンを得た。
実施例1〜3および比較例1で得られた反射型スクリーンに、蛍光灯の照明下で映像光が直線偏光である液晶プロジェクタ(ELP−8000:セイコーエプソン社)を用いて映像を投影し、下記項目の評価を行った。結果を表1に示す。なお、本評価に使用した液晶プロジェクタは、RGBの映像光のうちGの偏光方向が他の2つの偏光方向と直交しているため、Gの偏光方向のみを90度回転させる光学素子を設置し、3原色R,G,Bの偏光方向をすべて一致させた。さらに実施例1〜3においては、偏光選択散乱層の延伸方向をR,G,Bの偏光方向と一致させるように反射型スクリーンを設置した。
(1)プロジェクタ光源の映り込み
光源の映り込みが発生しなかったものを「○」、映り込みが発生したものを「×」とした。
光源の映り込みが発生しなかったものを「○」、映り込みが発生したものを「×」とした。
(2)コントラスト
スクリーン上の照度が500lxとなるような環境下でのコントラストを測定した。コントラストは、プロジェクタの白表示(明表示)の明るさと黒表示(暗表示)の明るさとの比とした。
スクリーン上の照度が500lxとなるような環境下でのコントラストを測定した。コントラストは、プロジェクタの白表示(明表示)の明るさと黒表示(暗表示)の明るさとの比とした。
以上の結果、実施例1〜3のものは、スクリーン上の照度が500lxとなるような明るい状態においてもコントラストが高く視認性が良好であった。また、実施例2、3のものはプロジェクタ光源の映り込みが発生することもなかった。特に、実施例3のものは、実施例1よりコントラストを向上させながらプロジェクタ光源の映り込みの発生を防止できるものであった。
一方、比較例1のものは環境光の影響を受けてしまい、コントラストが悪く実施例と同等の視認性が得られなかった。また、プロジェクタ光源の映り込みの発生を防止できなかった。
一方、比較例1のものは環境光の影響を受けてしまい、コントラストが悪く実施例と同等の視認性が得られなかった。また、プロジェクタ光源の映り込みの発生を防止できなかった。
なお、実施例1〜3の反射型スクリーンの偏光選択散乱層の延伸方向をR,G,Bの偏光方向と直交させるようにしてプロジェクタで投影を行ったところ、コントラストが低く視認性に劣るものであった。
1・・・基材
2・・・光吸収層
3・・・偏光選択散乱層
4・・・粘着剤層
5・・・選択反射層
6・・・光拡散層
7・・・反射型スクリーン
8・・・マット層
2・・・光吸収層
3・・・偏光選択散乱層
4・・・粘着剤層
5・・・選択反射層
6・・・光拡散層
7・・・反射型スクリーン
8・・・マット層
Claims (5)
- 特定方向の直線偏光に対する光散乱性が、前記特定方向の直線偏光の振動面と直交する面を振動面とする直線偏光に対する光散乱性より高くなる偏光選択散乱層を有するとともに、前記偏光選択散乱層の一方の面に、前記偏光選択散乱層を透過した光を吸収する光吸収層を有する反射型スクリーン。
- 前記偏光選択散乱層と前記光吸収層とが空気層を介することなく積層されてなることを特徴とする請求項1記載の反射型スクリーン。
- 前記偏光選択散乱層は、光吸収層に対し光入射側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型スクリーン。
- 前記偏光選択散乱層より光入射側に、マット層を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の反射型スクリーン。
- 前記マット層が黒色であることを特徴とする請求項4記載の反射型スクリーン。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005141091 | 2005-05-13 | ||
JP2005141091 | 2005-05-13 | ||
PCT/JP2006/309081 WO2006120956A1 (ja) | 2005-05-13 | 2006-05-01 | 反射型スクリーン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2006120956A1 true JPWO2006120956A1 (ja) | 2008-12-18 |
Family
ID=37396465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007528248A Withdrawn JPWO2006120956A1 (ja) | 2005-05-13 | 2006-05-01 | 反射型スクリーン |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20090086317A1 (ja) |
JP (1) | JPWO2006120956A1 (ja) |
TW (1) | TW200705081A (ja) |
WO (1) | WO2006120956A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5119680B2 (ja) * | 2007-02-21 | 2013-01-16 | セイコーエプソン株式会社 | スクリーン及びプロジェクションシステム |
US9230462B2 (en) * | 2007-03-07 | 2016-01-05 | Nec Corporation | Image display device |
JP4408942B1 (ja) * | 2008-11-17 | 2010-02-03 | 帝人株式会社 | 直線偏光選択性反射型スクリーン |
JP2014071283A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射スクリーン、映像表示システム |
US9581742B2 (en) | 2012-11-20 | 2017-02-28 | Corning Incorporated | Monolithic, linear glass polarizer and attenuator |
KR20160137632A (ko) * | 2014-03-26 | 2016-11-30 | 메르크 파텐트 게엠베하 | 편광 방사 디바이스 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06258716A (ja) * | 1993-03-09 | 1994-09-16 | Toppan Printing Co Ltd | 反射型スクリーン |
US5473469A (en) * | 1994-05-12 | 1995-12-05 | Philips Electronics North America Corporation | Front projection screen with lenticular front surface |
JP3694570B2 (ja) * | 1997-01-09 | 2005-09-14 | 株式会社きもと | プロジェクタ用反射型スクリーン |
US6381068B1 (en) * | 1999-03-19 | 2002-04-30 | 3M Innovative Properties Company | Reflective projection screen and projection system |
EP1194794A2 (en) * | 2000-03-15 | 2002-04-10 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Projection screen |
JP2005055887A (ja) * | 2003-07-22 | 2005-03-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 投影スクリーン及びそれを備えた投影システム |
-
2006
- 2006-05-01 WO PCT/JP2006/309081 patent/WO2006120956A1/ja active Application Filing
- 2006-05-01 JP JP2007528248A patent/JPWO2006120956A1/ja not_active Withdrawn
- 2006-05-01 US US11/920,151 patent/US20090086317A1/en not_active Abandoned
- 2006-05-12 TW TW095116966A patent/TW200705081A/zh unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2006120956A1 (ja) | 2006-11-16 |
TW200705081A (en) | 2007-02-01 |
US20090086317A1 (en) | 2009-04-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8220932B2 (en) | Dry erasable projection article and system | |
KR101251702B1 (ko) | 광학 필름 및 이것을 사용한 백라이트 장치 | |
WO2000038005A1 (fr) | Ecran de transmission | |
JP4555833B2 (ja) | 反射型スクリーン | |
JP2003090905A (ja) | 制御された散乱・透過特性を有する光学積層体 | |
JPWO2006120956A1 (ja) | 反射型スクリーン | |
US20120013851A1 (en) | Front projection screen with high contrast | |
JP2007249038A (ja) | 光学素子と、それを用いた偏光板および液晶表示装置 | |
US20030180529A1 (en) | Anti-newton ring sheet | |
JP2006010724A (ja) | 光拡散性防眩フィルム | |
JP5230100B2 (ja) | 反射型スクリーン | |
JP2006119489A (ja) | 反射型スクリーン | |
JP2002006403A (ja) | 透過型スクリーン | |
JPWO2008129946A1 (ja) | 光拡散フィルムおよびそれを用いた液晶バックライトユニット | |
JP2000275742A (ja) | 透過型スクリーン | |
JPWO2006030710A1 (ja) | 反射型スクリーン | |
JP2002006400A (ja) | 透過型スクリーン | |
JP2006259575A (ja) | スクリーン | |
JPH09211729A (ja) | 反射型スクリーン | |
JP2004061520A (ja) | 透過型スクリーンおよび投映装置 | |
JP2004061521A (ja) | 反射型スクリーン | |
JP3674890B2 (ja) | 反射型スクリーン | |
JPH10186521A (ja) | プロジェクタ用反射型スクリーン | |
WO2022091806A1 (ja) | ホワイトボードフィルム、ホワイトボードおよび覗き見防止システム | |
US20230311559A1 (en) | Writing board set and peeking prevention system |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090424 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090812 |