JPWO2006101193A1 - 色材配合率算出装置及びそれらの方法並びにプログラム - Google Patents

色材配合率算出装置及びそれらの方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

色材配合率算出装置100の目標色特定値算出部121は、L*a*b*表色系での3光源に対する目標色のa*、b*値をそれぞれ算出する。色相角範囲算出122は、3つの目標色を含む色相角の範囲を算出する。配合結果色特定値算出部124は、仮配合率と、カラーマッチングDB112の対応する分光反射率情報とから、色材配合結果のa*、b*値を算出し、それらが目標色の色相角の範囲内であるか否かを色相角範囲判定部125が判定する。色差算出部126は色差を算出し、重心範囲判定部128が、色差が成す三角形の重心が一定の範囲内にあるか否か判定する。出力部160は配合結果が色相角の範囲内で且つ重心座標が一定の範囲内にあった場合、色材配合率を出力する。

Description

本発明は、コンピュータを用いた色合わせ技術を利用した色材配合率算出装置、色材選択補助装置及びその方法並びにプログラムに関する。
塗料やインキ等の色材の製造では、注文者から特定の色見本を提示されて、それと同じ色の塗料等の製造依頼を受ける場合がある。色材メーカーでは、数十もしくはそれ以上の種類の標準色のベース塗料群から選んで配合・調色し、色見本(目標色)にできるだけ近い色の塗料を製造する。
色を合わせる方法として、経験豊富な調色作業者が、少量ずつベース塗料を配合して色を確かめながら、使用するベースの選定や配合割合を決定する方法が一般的である。またコンピュータを用いた色合わせ技術(CCMと呼ばれる)や、それを実施するための装置も普及している。CCMシステムを用いれば、調色経験の少ない作業者であっても、ある程度色見本に近いレベルまで色合わせができ、作業効率を高めるとともに、色材の無駄な使用を減らすことができる。
特許文献1には、CCMによる色合わせ方法およびその装置が記載されている。
特許文献2には、光輝感のある見本の塗色の色データに基づいてコンピュータが計算した複数の色データと、基準色のデータとの整合の度合いを指数化して選択し、その見本色票を得て、その色票と見本色との光輝感の比較を目視で行うという色材の調色方法が記載されている。
CCMの技術や装置は種々提案され、一部の調色現場で使われているが、その色合わせの精度はベテランの調色作業者のレベルには達していない。その理由の一つとしてメタメリズムが挙げられる。
メタメリズム(条件等色)とは、異なる光源下(例えば、蛍光灯下と太陽光下)で2つの色を比較した際に、一方の光源下においては2つの色が同色であると知覚されるが、他方の光源下においては2つの色が異なる色として知覚されてしまう現象である。実際の塗料の色合わせにおいては、種々の光源を想定した上で、それらのどの光源下においても注文者が満足できる程度に近い色を出すことが要求される。
また紙に印刷された色見本に基づいて、金属板に印刷又は塗装する塗料の色を合わせる場合もあるが、色見本とは異なる素材(下地)で、種々の光源下で色見本と等しく見えるように色合わせすることは原理的に不可能な場合があるという問題がある。
光源の違いや素材の違いなどを考慮して色合わせをする場合は、従来のCCMシステムでは精度よく色合わせをすることは難しく、調色作業者が3種類以上の光源の下で、人間の経験と勘に頼って色材の配合率を調整し、各色材の配合比を決定していた。そのため色合わせの作業効率を高めることは困難であった。
前記の場合に従来のCCMが有効でなかった理由の一つとして、調色作業者の経験と勘による作業は、最終到達点(配合と色)やその評価方法が客観的に定まっておらず、作業者によっても最終到達点や判断基準がまちまちであり、色合わせの手順をコンピュータ処理に置き換えることが困難であったことが挙げられる。
特開昭63−153677号公報 特開2003−34762号公報
従来のCCMシステムは、目標色に対する色材の調色において、光源の違いによって発生する色の見え方の違いが十分に考慮されていない。そのため、光源によっては、調色で用いる色材で目標色が再現できない場合に、各光源で目視評価を行わざるを得なくなり、調色作業が効率的に行えないという問題があった。
この発明は上記の点を鑑みてなされたもので、目標色を、人間による調色結果と遜色ない程度に再現する色材配合率を効率よく算出でき、特に光源によっては再現不可能な目標色に対しても効果的な色材配合率算出装置及びその方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、目標色を、人間による調色結果と遜色ない程度に再現するための色材の選択を補助するための色材選択補助装置及びその方法ならびにプラグラムを提供する。
上記の課題を解決するために、本発明は、対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率に関する情報を、各色材の配合率と対応付けて記憶する配合色材分光反射率記憶手段と、配合に用いる色材の配合率を記憶する配合情報記憶手段と、原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出する目標色特定値算出手段と、前記目標色特定値算出手段が算出した各光源下での目標色の色特定値をそれぞれ含む、色相角の範囲を算出する色相角範囲算出手段と、前記配合情報記憶手段が記憶する色材の配合率を読み出し、複数の前記分光反射率情報を前記配合色材分光反射率記憶手段から読み出して、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出する配合結果色特定値算出手段と、前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の配合の結果の色特定値が、前記色相角範囲算出手段が算出した色相角の範囲内であるか否か判定する色相角範囲判定手段と、前記色相角範囲判定手段の判定の結果、前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、対応する前記色材の配合率を出力する出力手段とを具備することを特徴とする色材配合率算出装置である。
また、本発明は、対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率に関する情報を、各色材の配合率と対応付けて記憶する配合色材分光反射率記憶手段と、配合に用いる色材の配合率を記憶する色材配合情報記憶手段と、原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出する目標色特定値算出手段と、前記配合情報記憶手段が記憶する色材の配合率を読み出し、該色材の前記分光反射率情報を前記配合色材分光反射率記憶手段から読み出して、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出する配合結果色特定値算出手段と、前記目標色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する目標色の色特定値と、前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する配合の結果の色特定値との差である色差を、光源毎に算出する色差算出手段と、前記色差算出手段が算出する複数の色差が前記表色系で成す図形の中心ないし重心の値が、一定の範囲内にあるか否か判定する重心範囲判定手段と、前記重心範囲判定手段の判定の結果、一定の範囲内にあった場合、対応する前記色材の配合率を出力する出力手段とを具備することを特徴とする色材配合率算出装置である。
上記の色材配合率算出装置において、好ましくは、前記目標色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する目標色の色特定値と、前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する配合の結果の色特定値との差である色差を、光源毎に算出する色差算出手段と、前記色差算出手段が算出する複数の色差が前記表色系で成す図形の中心ないし重心の値が、一定の範囲内にあるか否か判定する重心範囲判定手段とを更に有し、前記出力手段は、前記色相角範囲判定手段の判定の結果、前記配合結果色特定値算出手段が算出した配合の結果の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、且つ、前記重心範囲判定手段の判定の結果、一定の範囲内にあった場合、対応する前記色材の配合率を出力する。
上記の色材配合率算出装置において、好ましくは、前記重心範囲判定手段は、特定の軸方向に重みを付けて、前記重心の値が一定の範囲内にあるか否か判定する。
これにより、表色系の特定の軸方向に係数を付けることができるため、重視する軸方向に対して重みを付けた結果を得ることができる。
上記の色材配合率算出装置において、好ましくは、前記色差算出手段は、前記表色系における複数の光源に対する目標色の色特定値と前記表色系における前記複数の光源に対する配合の結果の色特定値とを、前記表色系の特定の明度を示す平面に投影し、それらの色差を算出する。
これにより、表色系における特定の明度を示す平面で色材の配合率を求めるため、一般的に重要度が高い明度、彩度のみ考慮して、色材の配合率の算出処理の負荷を軽減することができる。
上記の色材配合率算出装置において、好ましくは、前記目標色特定値算出手段は、3種類以上の光源に対する目標色の色特定値を算出し、前記色相角範囲算出手段は、3つ以上の前記目標色特定値算出手段が算出した目標色の色特定値をそれぞれ含む、前記色相角の範囲を算出し、前記配合結果色特定値算出手段は、3種類以上の光源に対する前記複数の色材の配合の結果の色特定値を算出する。
これにより、3種類以上の光源下の目標色の色特定値を算出し、光源毎に配合結果の色特定値を判定するため、多くの種類の光源で色材配合結果を評価でき、汎用性のある色材配合率を取得することができる。
また、本発明は、原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出し、前記算出された目標色の複数の色特定値をそれぞれ含む、前記色相角の範囲を算出し、配合に用いる複数の色材の配合率と、対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率情報とから、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出し、前記算出された複数の配合の結果の色特定値が、前記算出された色相角の範囲内であるか否か判定し、前記判定の結果、前記算出された複数の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、対応する前記色材の配合率を出力することを特徴とする色材配合率算出方法である。
また、本発明は、原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出するステップと、前記算出された目標色の複数の色特定値をそれぞれ含む、前記色相角の範囲を算出するステップと、配合に用いる複数の色材の配合率と、対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率情報とから、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出するステップと、前記算出された複数の配合の結果の色特定値が、前記算出された色相角の範囲内であるか否か判定するステップと、前記判定の結果、前記算出された複数の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、対応する前記色材の配合率を出力するステップとをコンピュータに実行させるプログラムである。
次に、本発明は、対象となる下地に対する色材の分光反射率に関する色材分光反射率情報を、複数の色材に対して記憶する色材分光反射率記憶手段と、目標色の分光反射率に関する目標色分光反射率情報を記憶する目標色分光反射率記憶手段と、所定の立体色空間において、前記下地における色材の座標位置を、該色材における前記色材反射率情報を用いて該色材の複数の濃度に対して求めて、前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示処理を、各色材に対して行う色材表示部と、前記目標色反射率情報を用いて前記立体色空間における前記目標色の座標位置を求めて、前記立体色空間に求めた座標位置を表示させる処理を行う目標色表示部と、を備えた色材選択補助装置を提供する。
これにより、装置の使用者は、所定の立体色空間における、複数の色材の濃度変化と、目標色の位置関係を容易に把握することができる。したがって、使用者は、目標色に近い色を表現するために、より適切な色材の選択が可能となる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、使用者に色材を選択させる色材選択部と、前記色材選択部において選択された2色の色材に対し、該2色の色材を希釈しない状態で、所定の配合率で配合した場合における前記立体色空間での座標位置を求める処理を、複数の配合率に対して行い、前記立体色空間において、求めた複数の座標位置を利用して該2色の色材における前記下地での色域外縁の表示を行う選択色材表示部をさらに備える。
これにより、使用者は、選択した色材で表現できる範囲内に目標色があるか否かを容易に確認することができるようになる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、前記選択色材表示部が、色材選択部において選択された2色の色材に対し、所定の濃度とした前記2色の色材を所定の配合率で配合した場合における前記立体色空間における座標位置を求める処理を、複数の濃度、複数の配合率に対して行い、前記立体色空間において、求めた複数の座標位置を利用して該2色の色材における前記下地での色域内の濃度別、配合率別の補助線表示をさらに行う。
これにより、利用者は、選択した色材を、おおよそ、どのような濃度で、どのような比率で配合すると、目標色に近い色となるかも合わせて確認することができる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、前記選択色材表示部が、前記色材選択部において3色以上の色材が選択された場合、選択された3色以上の色材のうち2色の色材の組合せ毎に表示処理をおこなう。
これにより、3色以上の色材が選択された際の色域外縁を表示させるための処理を効率的に行うことができる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、前記選択色材表示部が、前記色材選択部において選択された3色以上の色材が選択された場合、各色材の配合率の和が100%となるように各色材の配合率を定めた場合の前記立体色空間における座標位置を求める処理を、複数の配合率に対して行い、前記立体色空間において、求めた複数の座標位置を利用して該3色以上の色材における前記下地での前記色域外縁の内部となる色域最下部の補助線表示をさらに行う。
これにより、使用者は、指定された下地において選択した色材で再現可能な色域最下部と目標色との関係を容易に把握することができるようになる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、前記選択色材表示部が、前記色材選択部において選択された色材と選択されない色材とを前記立体色空間にて区別する表示を行う。
これにより、使用者は、どの色材が選択されたかを容易に確認できるとともに、選択した色材の濃度変化と目標色との位置関係を容易に確認することができるようになる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、複数の光源に対する分光放射強度情報を記憶した分光放射強度記憶手段をさらに備え、前記目標色表示部が、前記目標色反射率情報、前記分光反射強度情報を用いて、前記立体色空間における前記目標色の座標位置を複数の光源に対して求めて、前記立体色空間に各光源における座標位置をそれぞれ表示させる処理を行い、前記色材表示部が、前記色材反射率情報、前記分光反射強度情報を用いて、色材に対して複数の濃度における前記立体空間での座標位置を複数の光源に対して求め、同一濃度における各座標位置の重心を該濃度の座標位置として前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示を行う処理を、各色材に対して行う。
これにより、使用者は、複数の光源下での目標色と色材との関係を確認することができるようになり、使用者に対して、光源がよるばらつきの少ない色材選択を補助できるようになる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、前記色材表示部、前記目標色表示部、前記選択色材表示部は、前記立体空間がn次元の場合、異なる2軸ごとの{n×(n−1)/2}個の平面に対して表示させる処理を行う。
これにより、色材の濃度変化、目標色、色域との関係の表示処理を簡素なものにすることができる。
また、本発明は、上記色材選択補助装置において、前記色材選択部で選択された複数の色材の色材分光反射率情報と、目標色分光反射率情報を用いて、選択された色材の配合率を算出する色材配合率算出部をさらに備える。
これにより、選択された色材の配合率を自動的に算出することができる。
また、本発明は、対象となる下地に対する色材の分光反射率に関する色材分光反射率情報を、複数の色材に対して色材分光反射率記憶手段に記憶し、目標色の分光反射率に関する目標色分光反射率情報を記憶する目標色分光反射率記憶に記憶し、所定の立体色空間において、前記下地における色材の座標位置を、該色材における前記色材反射率情報を用いて該色材の複数の濃度に対して求めて、前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示処理を、各色材に対して行い、前記目標色反射率情報を用いて前記立体色空間における前記目標色の座標位置を求めて、前記立体色空間に求めた座標位置を表示させる処理を行う材選択補助方法を提供する。
また、本発明は、対象となる下地に対する色材の分光反射率に関する色材分光反射率情報を複数の色材に対して記憶し、目標色の分光反射率に関する目標色分光反射率情報を記憶するコンピュータに対し、所定の立体色空間において、前記下地における色材の座標位置を、該色材における前記色材反射率情報を用いて該色材の複数の濃度に対して求めて、前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示処理を、各色材に対して行い、前記目標色反射率情報を用いて前記立体色空間における前記目標色の座標位置を求めて、前記立体色空間に求めた座標位置を表示させる処理をコンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラムを提供する。
本発明によれば、目標色の色特定値をそれぞれ含む色相角の範囲を算出し、複数の色材の配合の結果の色特定値を算出し、この配合の結果の色特定値が、色相角の範囲内であるか否か判定し、範囲内であった場合、対応する色材の配合率を出力する。よって、光源によっては再現不可能な目標色を、人間による調色結果と遜色ない程度に再現する色材配合率を、効率よく算出できる。
また、本発明によれば、装置の使用者は、所定の立体色空間における、複数の色材の濃度変化と、目標色の位置関係を容易に把握することができる。したがって、使用者は、目標色に近い色を表現するために、より適切な色材の選択が可能となる。
本発明の一実施形態における色材配合率算出装置の構成図である。 同実施形態における、カラーマッチング用DBの内容を説明する図である。 同実施形態における、色材配合率算出装置が色材配合率を算出する動作を示すフローチャートである。 同実施形態における、インキ製造会社が所持する色材と、目標色をプロットしたa*b*平面の図である。 同実施形態における、目標色と色材配合結果の分光反射率曲線の図である。 3光源における色差の成す三角形の重心が(a)一定の範囲内に存在しない場合、及び(b)一定の範囲内に存在する場合の、それぞれの色差をプロットしたa*b*平面の図である。 同実施形態における、色材を配合した結果を、a*b*平面にプロットした図である。 同実施形態における、デザイナのユーザ端末とインキ製造会社に設置された色材配合率算出装置を含むCCMシステムとのデータの送受信を示すシーケンス図である。 本発明の一実施形態における色材選択補助装置の構成図である。 色材選択補助装置における、カラーマッチング用DBの内容を説明する図である。 色域算出用DBの内容を説明する図である。 色材選択補助装置の動作を示すフローチャートである。 色材表示の動作を示すフローチャートである。 色域外縁および色域補助線表示の動作を示すフローチャートである。 色材および目標色の表示例を示す図である。 選択された色材の濃度変化を区別する表示例を示す図である。 選択された色材の色域外縁の表示例を示す図である。 CCM計算結果の表示例を示す図である。 色域最下部の補助線表示のための色域算出用DBの一例を示した図である。 色域最下部の補助線表示の動作を示すフローチャートである。 色域補助線表示の一例を示した図である。 色域最下部の補助線表示の一例を示した図である。 色域最下部の補助線表示の他の例を示した図である。 選択された色材が4色以上の際の、色域最下部の補助線表示のための分割例を示した図である。
符号の説明
100…色材配合率算出装置
110…メモリ
112、112’…カラーマッチング用DB
113…目標色分光反射率DB
114…分光放射強度DB
115…等色関数DB
121…目標色特定値算出部
122…色相角範囲算出部
123…CCM計算部
124…配合結果色特定値算出部
125…色相角範囲判定部
126…色差算出部
128…重心範囲判定部
150…入力部
160…出力部
200…色材選択補助装置
221…色材表示部
222…目標色表示部
223…色材選択部
224…選択色材表示部
225…CCM計算部
工業製品のデザイナが、紙に印刷された色見本帳の中の色見本によって、金属板に印刷した場合にその色が得られるインキをインキ製造会社に依頼する場合を例として、本発明を実施する形態を以下に詳述する。
(実施例1)
図1は、本実施形態における色材配合率算出装置の構成図である。ここで、色材配合率算出装置は、工業製品のデザイナからインキ製作を依頼されたインキ製造会社に設置されている。
110は、各種情報を一時的に記憶するためのメモリである。112は、本発明を実現する処理に利用する情報を格納したカラーマッチング用DB(Database)(配合色材分光反射率記憶手段)である。カラーマッチング用DB112には、図2に示すように、色材を塗布する対象となる各下地の素材に対して、複数の色材の分光反射率に関する情報が、色材の配合率毎に予め測定され、記憶されている。
113は、デザイナにより指定された色見本の分光反射率を記憶する目標色分光反射率DBである。ここで、色見本とは、例えば白色の紙に色材が塗布されたものであり、以下では、色見本の色を目標色という。114は、自然光、評価用蛍光灯、一般の蛍光灯等の代表的な光源を示す複数の標準光源に対する分光放射強度を記憶する分光放射強度DBである。115は、人間の目に対応する分光感度を示す等色関数を記憶する等色関数DBである。
120は、各DBを利用して目標色に対する色材配合率を算出する制御部である。121は、目標色分光反射率DB113、分光放射強度DB114、等色関数DB115を参照し、複数の光源下における目標色のL*、a*、b*値を算出する目標色特定値算出部である。ここで、L*、a*、b*値とは、色をL*a*b*表色系で表現した時に、明度、色相、彩度を表す値である。また、L*a*b*表色系とは、CIE(国際照明委員会)が1976年に定めた色空間である。また、L*a*b*表色系は、等しい大きさに知覚される色の差(以下、色差という)が、空間内の等しい距離に対応するように意図した色空間(均等色空間)である。
122は、目標色のa*、b*値を、L*a*b*表色系上のa*b*平面にプロットした際に、a*軸に対してa*b*座標点が成す角(以下、色相角という)の範囲を算出する色相角範囲算出部である。
123は、CCM(Computer Color Matching)計算部である。CCM計算部123は、目標色の分光反射率を目標色分光反射率DB113から読み出し、デザイナの指定する下地に対する、色材配合率毎の分光反射率をカラーマッチング用DB112から読み出して、目標色の分光反射率と配合結果の分光反射率のフィッティングを行う。そして、色材ないしは色材の配合率を変化させて、このフィッティングを繰り返し、最もフィッティングが成功する、即ち、目標値の分光反射率と配合結果の分光反射率の差が最も少なくなる時の色材の配合率を算出する。この結果は、初期配合率として、他の処理に用いられる。
124は、前述の初期配合率を利用して、カラーマッチング用DB112から色材の配合率毎の分光反射率を読み出し、分光放射強度DB114、及び等色関数115を参照して、色材配合結果のL*、a*、b*値を算出する配合結果色特定値算出部である。
125は、色材配合結果のa*、b*値がa*b*平面で成す色相角を算出し、目標色が成す前述の色相角の範囲内か否かを判定する色相角範囲判定部である。
126は、目標色のa*、b*値と、色材配合結果のa*、b*値の差を、利用する光源毎に算出する色差算出部である。
128は、色差算出部126が算出した、3光源に対する目標色と色材配合結果の色差をa*b*平面の座標としてプロットした際に、それらの成す中心或いは重心の座標が、担当者から入力される一定の範囲内か否かを判定する重心範囲判定部である。
150は、キーボード、マウス等で構成する入力部である。160は、CRT(Cathode Ray Tube)等で構成する出力部である。
ここで、上記の色材配合率算出装置100は、CPU(中央演算装置)(図示せず)を実装しており、上述した目標色特定値算出部121、色相角範囲算出部122、CCM計算部123、配合結果色特定値算出部124、色相角範囲判定部125、色差算出部126、及び重心範囲判定部128の各機能を実現するプログラム(図示せず)をメモリ110上にロードして実行することで実現する。
なお、上記の各機能は、専用のハードウェアを用いて実現されても良い。
次に、デザイナからデザイン対象の下地情報と目標色となる色見本を入手してから、それらを元に最適な色材配合率を決定する動作を、図面を参照して説明する。ここで、指定される下地と色見本の下地の相違から、光源によっては色材で再現不可能な色の色見本が、デザイナによって郵送されているとする。また、色材配合率を決定する処理において、標準光源を3種類利用する。
図3は、色材配合率算出装置100が色材配合率を算出する動作を示すフローチャートである。まず、デザイナは、デザイナ自身が所有している色見本から所望の色を選択し、インキ製造会社へ、その色見本を郵送し、デザイン対象とする下地の情報を連絡する。なお、デザイナは色見本から色を選択するのではなく、別の方法で目標色を指定しても良い。インキ製造会社の担当者は、色見本を受け取ると、その分光反射率を測定し、色材配合率算出装置100の入力部150から入力して色見本分光反射率DB113に格納させる。次いで、連絡された下地情報を入力する。
色材配合率算出装置100のCCM計算部123は、下地情報を入力部150から受ける(ステップS1)と、一時的にメモリ110に格納する。その後、目標色特定値算出部121が、目標色分光反射率DB113内の目標色の分光反射率と、分光放射強度DB114の3種類の分光放射強度と、等色関数DB115の等色関数から、光源毎に3種類の目標色のL*、a*、b*値を算出する(ステップS3)。
図4は、3種類の光源下での目標色を、あるL*値のa*b*平面に投影した図である。本図に示すように、前述のa*b*平面に投影された3種類の光源下での目標色は、a*b*平面上にずれた位置401、402、403で示される。色相角範囲算出部122は、a*b*平面に投影された3種類の目標色の成す色相角をそれぞれ算出し、それらが位置する色相角の範囲を算出する。本図において、a*b*平面に投影された3つの目標色のうち、ある目標色(本図の402)がθの色相角を成し、他の目標色の一方(本図の401)がθを成し、全ての光源下での目標色がθとθの間の範囲内に入るように色相角を成している。色相角範囲算出部122は、θ〜θの範囲値をメモリ110に格納する(ステップS4)。
次に、色材配合率算出装置100は、メモリ110から下地情報を呼び出し、その下地に対応する、色材のa*b*平面において再現可能な彩度の範囲から、配合に用いる色材を選択する。ここで、色材で表される彩度範囲は、複数光源の中の主な光源、もしくは指定された光源下でのa*b*座標として図4に示すように、おおよそ分かっている。図4には、例として個々の色材の個々の光源の最高彩度点である色特定値(図中の411、412等)を示しており、各々の最高彩度点やそれらを曲線で結んだ線は、お互いの色材の組み合わせ及び配合割合から反射率を計算するCCM計算部123と配合結果色特定値算出部124を利用して得ることができる。ここで、図4の座標平面に配置した図形(四角形、三角形、円形)が同じ点は、同じ光源下での色特定値であることを示す。
また、本図は、目標色403が、少なくとも、2つの色特定値421、422を算出した光源下においては、それらを結んだ線の内側に位置し、彩度の表現ができる状態を示している。一方で、431や432、411や412の色特定値を算出した光源下では、アルミ下地の色材では目標色401、402を再現することが不可能であることを意味する。
色材の決定は、好ましくはa*b*平面に投影された目標色のa*b*座標と、a*b*平面上で最も距離の短い位置に分布する色材を選択することにより行う(ステップS5)。選択された色材に関する情報は、メモリ110に格納する。この時、例えば、図4のようにa*b*平面に投影された目標色の彩度が高い場合は2種類の色材411、412を検出する。他方、彩度が低い場合は3種類以上の色材を選択するようにする。
次に、CCM計算部123が、ステップS1で入力された下地情報と、ステップS5で検出され格納された色材情報をメモリ110から読み出し、その下地、色材に対応する分光反射率をカラーマッチング用DB112から読み出す。例えば、下地情報がアルミを示し、色材情報が色材Aと色材Bを示していた場合、まず、図2におけるアルミ下地、色材Aが100%、色材Bが0%の配合率での分光反射率を読み出す。次いで、目標色の分光反射率とフィッティングを行う。そして、次にカラーマッチング用DB112に格納されている配合率で、再び目標色の分光反射率とのフィッティングを行い、格納された全ての配合率について繰り返す。その後、図5に示す、目標色と色材配合結果の分光反射率のように、最もフィッティングが成功した、即ち、目標色の分光反射率との差が最も少なくなった時の色材の配合率をメモリ110に格納する(ステップS6)。ここで、縦軸は分光反射率[%]、横軸は波長[nm]である。501は目標色の分光反射率曲線、502は、アルミ下地における色材Aと色材Bを配合した結果の分光反射率曲線である。511は、アルミ自体の分光反射率曲線であり、アルミ下地の場合は原理的にこの曲線を超えるような色がありえないため、本図からも、目標色が再現不可能な色であることが判る。なお、色材の決定は、CCM計算の一部として行っても良い。
次に、配合結果色特定値算出部124は、メモリ110から配合率を読み出し、対応する分光反射率をカラーマッチング用DB112から読み出し、これと、分光放射強度DB114の3種類の分光放射強度、及び等色関数DB115の等色関数を参照して、3光源における色材配合結果のL*、a*、b*値を算出する(ステップS7)。
その後、色相角範囲判定部125は、メモリ110から色相角の範囲θ〜θを読み出す。次いで、3光源における色材配合結果の色をa*b*平面に投影した際のa*、b*値が成す色相角をそれぞれ算出し、その全てが、a*b*平面に投影された目標色が成す色相角の範囲θ〜θ内か否かを判定する(ステップS8)。判定の結果、色相角の範囲θ〜θ内でなかった場合、用いた配合率を、その周辺の配合率に変更(ステップS9)した後、ステップS7に遷移して処理を繰り返す。
尚、ステップS9における配合率の変更は、各色材の割合を順次一定の割合で変更して色相角範囲の判定を繰り返すことによって行うことができる。また担当者が配合率の変更を入力することもできる。さらに担当者は、色材の変更や追加を行ってもよい。
一方、判定の結果、色相角の範囲θ〜θ内であった場合、色差算出部126が、a*b*平面に投影された目標色のa*、b*値と、a*b*平面に投影された色材配合結果のa*、b*値の差を、3種類の光源毎対応させて算出する(ステップS10)。ここで、a*b*平面に投影された目標色のa*b*座標を(At,Bt)とし、同一の光源での配合結果の色のa*b*座標を(Am,Bm)とした場合の色差(a,b)の計算式は、a=Am−At、b=Bm−Btである。この式に従って、3種類の光源毎に色差のa*、b*値をそれぞれ算出する。この演算は、ある光源下でのa*b*平面に投影された目標色のa*b*座標が原点となるように同一光源下での配合結果の色のa*b*座標を移動することに相当する。
重心範囲判定部128は、重心位置の判定に用いる範囲の値の入力要求を、出力部160に表示させる。担当者は、これを見て、値を入力部150から入力すると、これを受けた色材配合率算出装置100の重心範囲判定部128は、色差算出部126が算出した、a*b*平面に投影された、3光源での目標色と配合結果の色差から、それらの成す三角形の重心の座標が、入力された値の範囲内か否か判定する(ステップS11)。なお、重心位置の判定に用いる範囲は、予め設定されていても良い。a*b*平面に投影された、3光源における色差のa*b*座標を(a、b)、(a、b)、(a、b)とし、a*軸方向の範囲を−α〜+α、b*軸方向の範囲を−β〜+βとした時の、重心座標の判定式を下記に示す。
Figure 2006101193
Figure 2006101193
図6(a)は、a*b*平面に3光源における色差601、602、603をプロットした図である。上記の重心の判定式は、a*軸方向の辺を−α〜+α、b*軸方向の辺を−β〜+βとする長方形の範囲に、a*b*平面に投影された、3光源における色差の重心604が位置するか否かを判定することを指す。
前述の重心の判定の結果、判定式を満たさない、即ち、重心の座標が上述の長方形の範囲内でなかった場合、前述のステップS9に遷移して処理を繰り返す。一方、判定式を満たす、即ち、図6(b)に示すように、重心604の座標が上述の長方形の範囲内であった場合、色材の配合率をメモリ110から読み出し、これを出力部160に表示させる(ステップS12)。
図7は、ステップS12で表示された配合率を元に、色材を配合した結果701、702、703を、a*b*平面にプロットした図であり、この結果は、人間による色材の色合わせ(カラーマッチング)に近い結果であることが検証により確認されている。
このように、a*b*平面に投影された、3光源における目標色のa*、b*値をそれぞれ含む色相角の範囲を算出し、複数の色材の配合の結果のa*b*座標が、色相角の範囲内であるか否か判定し、範囲内であった場合、対応する色材の配合率を表示するので、光源の種類によっては再現不可能な目標色を、人間によるカラーマッチング結果と遜色ない程度に再現する色材配合率を、効率よく算出できる。
また、L*a*b*表色系におけるL*値を定数とし、a*b*平面で色材の配合率を求めるため、一般的に重要度が高い彩度のみ考慮して、色材の配合率の算出処理の負荷を軽減することができる。
なお、上述の実施形態において、3種類の光源に対する重心を用いたが、2種類、或いは、3種類以上でも良い。2種類の光源の場合、a*b*平面上の2つの色差の中点を算出する。これにより、3種類の光源の場合に対して処理の負荷を軽減できる。また、3種類以上の光源の場合、a*b*平面上でそれぞれの色差を頂点とする図形についての重心を算出する。これにより、多くの種類の光源で色材配合結果を評価でき、汎用性のある色材配合率を取得することができる。
また、上述の実施形態において、L*a*b*表色系において、a*b*平面で色材の配合率を算出した場合について説明したが、L*、a*、b*値それぞれを考慮して、同様に、色相角の範囲、中点ないし重心を利用して、色材の配合率を算出しても良い。なお、処理は、2次元と3次元の処理の相違のみである。
また、上述の実施形態において、重心座標の範囲の判定時に、特定の軸方向に係数を付けても良い。これにより、デザイナが重視する軸方向に対して重みを付けた結果を得ることができる。具体的には、求めた中点或いは重心に係数を掛ける、または図6に示す範囲を示す値に係数を掛けることにより行う。
デザイナが重視する軸方向について簡単に説明する。例えば色見本とデザイナが頭にイメージする色とは必ずしも一致しているわけではなく、また前記したように、色見本と完全に一致する色をインキ会社の有する色材の配合によって得ることは難しい。そこで、色見本と完全に一致するよりもむしろ赤味を強調したいとか、いくつかの候補となる色材の配合が得られる場合には特に緑味の強い方が良いと要望されることがある。このような場合には、例えばデザイナが赤味を重視するならば、a*b*平面において、a*がプラスとなる方向に、重み付けをすることができる。
また、上述の実施形態において、光源の色差が成す重心の判定に、図6に示すように矩形の範囲を用いたが、円形ないし楕円の範囲を用いても良い。
また、上述の実施形態において、色材配合率算出装置100が配合に用いる色材を選択したが、目標色のa*b*座標と、色材のa*b*座標を出力部160に表示させ、担当者がこれを視認して用いる色材を決め、入力部150から色材を示す情報を入力しても良い。
また、上述の実施形態において、L*a*b*表色系を利用する場合について説明したが、利用する色空間はL*a*b*空間に限らず、Lab表色系やXYZ表色系等の色相角が算出可能な表色系であっても良い。xy色度図において原点を設定する方法の例としては、JIS Z8701附属書に記載の附属書図1(xy色度図)において、規格本体付表4の標準の光Aの場合の無彩色の座標x=0.4476、y=0.4074を原点とする方法が挙げられる。これによって色相角度を求めることができる。
また、上述の実施形態において、デザイナから色見本をインキ製造会社に郵送し、下地情報をインキ製造会社の担当者に連絡したが、デザイナがユーザ端末を設置し、そのユーザ端末と色材配合率算出装置100を含むCCMシステムとをネットワークで接続し、ネットワーク経由で情報のやり取りを行っても良い。図8は、デザイナのユーザ端末と、インキ製造会社に設置された色材配合率算出装置100を含むCCMシステムとのデータの送受信を示すシーケンス図である。まず、デザイナが、所望の色見本から、目標色の分光反射率を測定し、デザイン対象とする下地情報と共に、ユーザ端末からCCMシステムに送信する(ステップS71)。CCMシステムの色材配合率算出装置100は、送信された情報を元に、上述の実施形態での、色材配合率の算出処理を実行する(ステップS72)。そして、その結果取得する色材配合率における、分光反射率、相対色、目標色と配合結果の色とのL*a*b*表色系におけるプロット図、色差のL*a*b*表色系におけるプロット図、色材とその配合情報を、ユーザ端末に送信する(ステップS73)。この時、目標色が、色材では再現できないような場合、デザイナは、CCMシステムから送られた目標色と配合結果の色とのL*a*b*表色系におけるプロット図を視認して、状況を確認することができる。このため、デザイナが、色材を意識した色選択ができるようになる。
その後、デザイナは、必要に応じて、L*、a*、b*の各軸方向の重み付けに関する指示(例えば、係数値)をユーザ端末に入力して、CCMシステムに送信する(ステップS74)。CCMシステムは、これを受信すると、指示に従った重みを付けた重心判定を行って、色材配合率の算出処理を再実行し(ステップS75)、その結果を、ステップS73と同様にユーザ端末に送信する(ステップS76)。そして、デザイナは、送信された情報を見て、所望の色と違っていれば、ステップS74に遷移して再び処理を繰り返す。その後、配合結果の色が所望の色であれば、“OK”のボタンを押してCCMシステムに送信し(ステップS77)、処理を終了する。
(実施例2)
以下、本発明の実施例による色材選択補助装置につて図面を参照して説明する。図9は同実施形態における色材選択補助装置の構成を示すブロック図である。図9において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図1に示す色材配合率算出装置と異なる点は、色材選択補助装置200の制御部220の構成が異なる点、カラーマッチング用DB・112’の構成が異なる点、色域算出用DB・116がさらに設けられている点である。以下では、図1の装置と異なる点について説明する。なお、色材選択補助装置200には、図示しない表示装置が直接あるいはネットワーク等を介して接続され、制御部220は、処理された結果等をその表示装置に出力する。
制御部220は、色材表示部221、目標色表示部222、色材選択部223、選択色材表示部224、CCM計算部(色材配合率算出部)225、CCM結果表示部226を備える。
色材表示部221は、所定の立体色空間において、指定された下地における色材の座標位置を算出する。この際、色材表示部221は、カラーマッチング用DB112’に記憶される色材の色材反射率情報を用いて、その色材の複数の濃度に対してその立体空間における座標位置を求めて、その立体色空間にその色材の濃度変化を座標位置の変化として表示する処理を行う。色材表示部221は、前述の処理を登録されている各色材に対して行う。なお、立体空間は3次元以上で色の位置を示すことのできる色空間であり、例えば、XYZ表色系、L*a*b*表色系、L*u*v*表色系等である。本実施例では、本装置の使用者となるカラーマッチャーのイメージに近いと言われるL*u*v*表色系を立体色空間の例にして説明する。
目標色表示部222は、目標色分光反射率DB・113に記憶される目標色反射率情報を用いてL*u*v*表色系における目標色の座標位置を算出して、算出した目標色の座標位置を表示させる処理を行う。色材選択部223は、装置の使用者に、配合する1以上の色材の選択を促し、図示しない入力装置を介して使用者により選択された色材を特定するための色材情報を得てメモリ110に記憶させる処理を行う。選択色材表示部224は、指定された下地において、選択された色材が再現できる色域の表示処理等を行う。CCM計算部225は、選択された色材の色材分光反射率情報と、目標色分光反射率情報等を用いて、指定されたた下地における選択された色材の配合率を算出する。CCM結果表示部226は、CCM計算部225で算出された色材の配合率情報を用いて、結果を表示させる処理を行う。
ここで、上記の色材選択補助装置200は、CPU(中央演算装置)(図示せず)を実装しており、上述した色材表示部221、目標色表示部222、色材選択部223、選択色材表示部224、CCM計算部225、CCM結果表示部226の各機能を実現するプログラム(図示せず)をメモリ110上にロードして実行することで実現する。なお、上記の各機能は、専用のハードウェアを用いて実現されても良い。
次に、カラーマッチング用DB・112’について説明する。図10はカラーマッチング用DB・112’に記憶される色材分光反射率情報の一例を示す図である。図に示すように、カラーマッチング用DB・112’は、各色材302の分光反射率情報304を記憶する。さらに、各色材は、複数の希釈303での分光反射率について記憶する。ここで、希釈とは、色材に対して希釈剤を混ぜたときの色材に対する希釈剤の配合率である。よって、希釈がゼロ“0”の場合とは色材を希釈せずに用いた場合を示す。また、各色材の分光反射率は、下地が異なると変わる。そのため、各色材の分光反射率は、下地301ごとにそれぞれ納められている。また、色材の希釈は、例えば、95、90、80、70、50、40、20、0の場合の分光反射率を備えるとする。なお、図10では示していないが、印刷時のインキ盛りを厚くした場合の各色材の分光反射率をさらに加えてもよい。
色域算出用DB・116について説明する。図11、図19は、色域算出用DB・116の構成例を示す図である。色域算出用DB・116は、選択色材表示部224が、選択された色材の色域に関する処理を行う際に参照される。図11に示す色域算出用DB・116は、選択された色材で指定された下地において再現可能な色域の外縁と、2つの色材で表示可能な色域内部に色域の補助線を表示するために利用される。図11に示す色域算出用DB・116は、2つの色材(カラー1、カラー2)と希釈剤の配合率を示す掛け合わせ条件312を記憶する。図11では、2つの色材の濃度311として、100%、50%、25%、12.5%の4段階の例を示している。例えば、濃度50%は、色材に対する希釈剤の比率が50%で、2つの色材の配合率の和が50%となるように、2つの色材の配合率を複数段階設定する。図11の例では、2つの色材の配合段階を、5段階としている。また、図11から分かるように、2つの色材の配合率は、一方の色材を含まない場合、すなわち一方の色材の配合率がゼロの場合も含む。
図19に示す色域算出用DB・116は、選択された色材が3色以上の場合に、指定された下地における色域外縁の内側となる色域最下部内に色域の補助線を表示するために参照される。ここでは、3色の色材が選択された場合の各色材の配合率である掛け合わせ条件321が設定されている。この色域算出用DB・116では、3色の配合率の和が100%となるように設定されている。設定されている掛け合わせ条件については別途説明する。
図12を用いて、色材選択補助装置200の動作を説明する。始めに、色材選択補助装置200は、色見本の分光反射率情報、その色見本の色を再現する下地を特定する情報の入力を受ける。制御部220は、入力された色見本の分光反射率情報を目標色分光反射率DB・113に記憶させるとともに、下地を特定する情報をメモリ110に記憶させる(ステップS21)。なお、この色見本が、指定された下地において、1以上の色材で表現するための目標色となる。
色材表示部221は、カラーマッチング用DB・112’、分光反射強度DB・114を参照し、指定された下地における各色材の各希釈における、所定の光源下でのL*u*v*表色系の座標位置を算出する。色材表示部221は、算出した座標位置を利用して、色材が0%から100%の間で希釈された際の座標位置、すなわち色材が希釈により濃度変化した際の座標位置の変化を表示させる処理を行う(ステップS22)。ここでは、色材が濃度変化した際の座標位置の変化は、L*u*v*表色系における2軸ごとの平面、すなわち、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面の3つの平面に示す表示処理を行う。
図13は、色材表示部221の処理をより詳細に示したフローチャートである。始めに、色材表示部221は、指定された色材における色材(i,j)のL*u*v*表色系における座標位置の算出を行う(ステップS22a)。ここで、“i”は色材の種類(番号)を示し、“j”はその色材の希釈段階(濃度段階)を示す。ここで、カラーマッチング用DB・112’には、m種類の色材が登録され、希釈段階としてp段階登録されているとする。なお、L*u*v*表色系の座標位置算出は、指定された下地における色材の分光反射率、色材の濃度、所定の光源の分光反射強度からXYZ表色系における座標位置を算出し、等色関数用DB・115を利用してXYZ表色系の座標位置からL*u*v*表色系の座標位置に変換することにより求めることができる。なお、この処理はこの分野において知られた表色系座標位置の算出方法であり詳細な説明は省略する。これにより、色材(i,j){i:0<=i<m; j:0<=j<p}のL*u*v*表色系の座標位置が求められる。なお、以下において、所定の光源は、むらの少ない標準光源であるD65とする。
次に、色材表示部221は、求められた座標位置のu*値、v*値を用いて、色材が濃度変化した場合の座標位置の変化をu*v*平面上に表示させる処理を行う(ステップS22b)。図15(a)は、u*v*平面上に8つの色材に関して、それぞれが濃度変化した場合の座標位置の変化を示した表示例である。図15(a)において、“A”から“H”が色材名を示す。このように、表示の際には色材名も合わせて表示させることが好ましい。また、各色材の濃度変化は、m段階の濃度を単にプロットするものでもよく、また、m段階の濃度を補完するようにプロットしても良い。さらに、表示の際に、色材ごとに色を変えてプロットするとよい。
色材表示部221は、L*u*平面、L*v*平面に対しても、ステップS22bと同様の処理を行う(ステップS22c、S22d)。図15(b)、(c)は、それぞれ、L*u*平面、L*v*平面において、8つの色材に関して、それぞれが濃度変化した場合の座標位置の変化を示した表示例である。
色材表示部221の処理が終わると、目標色表示部222は、目標色分光反射率DB・113に記憶される目標色反射率情報等を参照し、標準光源D65における目標色のL*u*v*表色系での座標位置を算出する。なお、座標位置の算出は、色材表示部221が色材のL*u*v*表色系での座標位置を算出する処理と同様である。また、目標色表示部222は、算出された目標色の座標位置を利用して、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面に目標色の座標位置を表示させる(ステップS23)。図15において、符号321で示すひし形の記号が、それぞれの平面での目標色の座標位置を示す
次に、色材選択部223が使用者に色材の選択・変更を行わせ、選択された色材を特定する情報をメモリ110に保存する(ステップS24)。なお、選択色材表示部224は、色材の選択・変更が行われると選択されない色材と区別するための表示処理を行う。例えば、色材として、3種類の色材“A”、“B”、“C”が選択された場合の表示例を図16に示す。図16の例では、選択された色材の濃度変化を、選択されていない色材の濃度変化に比べて太く表示する例を示している。なお、選択されない色材と区別するための表示処理はこれに限られるものではない。
色材の選択が終了すると(ステップS25)、選択色材表示部224は、指定された下地、標準光源D65、選択された色材で再現できる色範囲である色域の計算を行い、計算した色域を表示させる(図12、ステップS26)。図14、図20は、選択色材表示部224の色域表示の処理を示すフローチャートである。色域表示の処理は、色域の外縁表示(図14:ステップS26a)と、色域内の色材を希釈した場合の濃度別、配合率別の補助線を表示する処理(図14:ステップS26b)と、色域外縁の内部となる色域最下部に、希釈しない色材における配合率別の補助線を表示する処理(図20:ステップS26c)に大別することができる。
選択色材表示部224は、色域外縁表示(S26a)のために、色材選択部223により色材が2色以上選択された場合、選択された色材のうち2色の色材を選択する(S41)。次に、色域算出用DB・116を参照し、ステップS41で選択された2色の色材の濃度が100%の場合の掛け合わせ条件におけるL*u*v*表色系の座標位置を算出する(ステップS42)。図11の例では、濃度100%における2色の掛け合わせ条件として、(カラー1、カラー2)の比率が(100%、0%)、(75%、25%)、(50%、50%)、(25%、75%)、(0%、100%)の5段階が示されている。そこで、選択色材表示部224は、2つの色材を上記の比率でそれぞれ配合した際のL*u*v*表色系の座標位置を算出する。座標位置の算出は、指定された下地における選択された色材のそれぞれの分光反射率、2つの色材の配合率、所定の光源の分光反射強度からXYZ表色系における座標位置を算出し、等色関数用DB・116を利用してXYZ表色系の座標位置からL*u*v*表色系の座標位置に変換することにより行われる。
選択色材表示部224は、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面において、求めた5段階の掛け合わせ比率における座標位置を、順番に結ぶ表示をさせることで、ステップS41で選択された2つの色材における色域の外縁を表示させる(S43)。色域の外縁は、ステップS41で選択された希釈されない場合の2つの色材の座標位置を結ぶように表示される。なお、外縁の表示は、各段階の座標位置を直線的に結んでもよく、所定の関数を用いて各座標位置の間を補完するように結んでもよい。
選択色材表示部224は、色材選択部223で選択された複数の色材に対して、2つの色材の組合せすべてに対して処理を行った判断する(ステップS44)。すべての組合せに対する処理が終了した場合、ステップS26bに進む。一方、組合せが終了していない場合、選択色材表示部224は、ステップS41に戻り、2つの色材の他の組合せにおいてステップS42、S43に示す処理を行う。
図17は、3つの色材“A”、“B”、“C”が選択された場合における、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面での色域外縁の表示例である。図17において、細い実線が上記処理で表示された色域の外縁を示す。
選択色材表示部224は、色域補助線表示(S26b)のために、色材選択部223により色材が2色以上選択された場合に、選択された色材のうち2色の色材を選択する(S51)。次に、色域算出用DB・116を参照し、ステップS51で選択された2色の色材の濃度が100%以外の場合の掛け合わせ条件におけるL*u*v*表色系の座標位置を算出する(ステップS52)。図11の例では、濃度50%における2色の掛け合わせ条件として、希釈材が50%の場合、2つの色材の掛け合わせの和が残り50%となる。この場合の2つの色材の掛け合わせとして、(カラー1、カラー2)の比率が(50%、0%)、(37.5%、12.5%)、(25%、25%)、(12.5%、37.5%)、(0%、50%)の5段階が示されている。そこで、選択色材表示部224は、2つの色材を上記の比率でそれぞれ配合した際のL*u*v*表色系の座標位置を算出する。座標位置の算出はステップS42で説明した処理と同様である。選択色材表示部224は、この処理を濃度100%以外の各濃度に対して行う。
選択色材表示部224は、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面において、色域内の濃度別、配合率別の補助線を表示させる(ステップS53)。選択色材表示部224は、濃度別の補助線表示のために、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面において、ある濃度において求めた5段階の掛け合わせ比率の座標位置を、順番に結ぶ表示をさせることで、ステップS51で選択された2つの色材における、その濃度での配合率別の補助線を表示させる。この処理をステップS52で求めた各濃度に対して行う。図11に示す掛け合わせ条件では、100%以外の濃度が50%、25.5%、12.5%の3段階あることから、この処理により、ステップS51で選択された2つの色材の濃度変化を示す線を結ぶように3本の補助線が表示されることになる。図21は、色材A,Bに対して、L*u*平面にて色域の補助線の表示がされた例を示す。符号331、332、333に示す補助線がそれぞれ、色材の濃度、すなわち、希釈材の配合率を除く2つの色材の配合率の和を50%、25.5%、12.5%とした場合の配合率別の補助線である。
また、選択色材表示部224は、配合率別の補助線表示のために、ステップS42、S52で求めた座標位置を利用して、ステップS51で選択した2つの色材間での配合率が一定の場合における、濃度を変えた場合の座標位置を順番に結ぶ表示を、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面においてそれぞれ行う。これにより、その配合率での濃度別の補助線を表示できる。ここで、2つの色材間での配合率が一定の場合とは、例えば、(カラー1、カラー2)の比率が、濃度100%における(75%、25%)、濃度50%における(37.5%、12.5%)、濃度25%にける(18.8%、6.3%)、濃度12.5%における(9.4%、3.1%)である。この処理を各配合率に対して行う。図11に示す掛け合わせ条件では、カラー1とカラー2の配合率として、3対1、2が対2、1対3の3段階あることから、この処理により、ステップS42で表示された色域外縁と原点とを結ぶように3本の補助線が表示されることになる。図21に示す色材A,Bにおける色域補助線の表示例では、符号341、342、343に示す補助線がそれぞれ、2つの色材Aと色材Bの配合率が、3対1、2が対2、1対3の補助線を示す。
ステップS53に示す表示処理により、ステップS51にて選択された2つの色材の色域内に、ゆがんだメッシュ状の補助線を表示させることができる。なお、補助線の表示は、各座標位置を直線的に結んでもよく、所定の関数を用いて座標位地の間を補完するように結んでもよい。
選択色材表示部224は、色材選択部223で選択された複数の色材に対して、2つの色材の組合せすべてに対して処理を行ったか判断する(ステップS54)。すべての組合せに対する処理が終了した場合、選択色材表示部224は色域最下部表示の処理に進む。一方、組合せが終了していない場合、選択色材表示部224は、ステップS51に戻り2つの色材の他の組合せにおいてステップS52、S53に示す処理を行う。
ステップS26bの処理が終了すると、選択色材表示部224は、色域最下部表示の処理を開始する(図20:ステップS26c)。ここでは、色材選択部223で3つの色材が選択されたものとして説明する。選択色材表示部224は、図19に示す色域最下部の補助線表示のための色域算出用DB・116を参照し、このデータベースに示される3色の色材の掛け合わせ条件321におけるL*u*v*表色系の座標位置をそれぞれ算出する(ステップS61)。座標位置の算出はステップS42で説明した処理と同様である。
図22は、u*v*平面における色域最下部の補助線表示例を示す。図22は、選択された3つの色材が、色材A、色材B、色材Cの場合であり、色材A、色材B、色材Cを図19に示す色域算出用DB・116のカラー1、カラー2、カラー3に対応させた場合を示している。この場合、図19の掛け合わせ条件番号1から13は、図22に示す1から13の番号の座標位置を算出することに相当する。すなわち、図19の掛け合わせ条件番号2から5は、色材B、Cの配合率が75対25を維持したまま色材Aの配合率を変化させた場合のL*u*v*表色系の座標位置を算出することに相当する。また、図19の掛け合わせ条件番号6から9は、色材B、Cの配合率が50対50を維持したまま色材Aの配合率を変化させた場合のL*u*v*表色系の座標位置を算出することに相当する。同様に、図19の掛け合わせ条件番号10から13は、色材B、Cの配合率が25対75を維持したまま色材Aの配合率を変化させた場合のL*u*v*表色系の座標位置を算出することに相当する。
掛け合わせ条件に示す3つの色材の座標位置の算出が終了すると、選択色材表示部224は、算出した座標位置を利用して、3つの色材を希釈しない場合である色域最下部の補助線表示処理をu*v*平面、L*u*平面、L*v*平面においてそれぞれ行う。選択色材表示部224は、ある色材Aの配合率を固定として、他の2色の色材B,Cの配合率を変化させた場合の補助線(図22の例では補助線351、352、353)と、2つの色材B,C間における配合率が一定となるように、他の色材Aの配合率を変化させた場合の補助線(図22の例では補助線361、362、363)とを表示させる処理をおこなう。なお、補助線の表示は、各座標位置を直線的に結んでもよく、所定の関数を用いて座標位地の間を補完するように結んでもよい。
選択色材表示部224による色域最下部表示は、図22に示すような表示処理により処理を終了してもよいが、さらに、図23に示すような表示処理を行ってもよい。すなわち、図22に示すような表示処理では、選択された色材が色材A,色材B,色材Cの場合、それぞれの色材を図19に示すカラー1、カラー2、カラー2に対応させてL*u*v*表色系の座標位置を算出して、補助線を表示する処理をしていた。これに対して図23に示す表示処理は、上記に加えて、色材B,色材C,色材Aを、図19に示すカラー1、カラー2、カラー2に対応させてL*u*v*表色系の座標位置を算出して補助線を表示する処理を行い、さらに、色材C,色材A,色材Bを、図19に示すカラー1、カラー2、カラー2に対応させてL*u*v*表色系の座標位置を算出して補助線を表示する処理を行うことに相当する。
上記の選択色材表示部224による色域最下部表示は、色材が3色選択された場合を例として説明した。4色以上選択された場合は、例えば、選択色材表示部224が図24に示すように、ある色材(図24の例では色材A)を含む3色の色材を順次選択し、それぞれの3つの色材の組み合わせに対して、前述したステップS61、S62を順次行っても良い。図24の例では、3組の色材組合せ(A,B,E)、(A,B,C)、(A,C,H)に対して、前述したステップS61、S62を行うことになる。
または、4色以上選択された場合の別の処理例として、図19に示す3色用の色域算出用DBと同様に、q色(qは4以上)の掛け合わせ条件を示すテーブルを用意して、選択色材表示部224は、前述したステップS61、S62と同様の処理を行ってもよい。なお、この場合も、q色用の色域最下部の補助線算出用の色域算出用DB・116には、q色の配合率の和が常に100%となるように掛け合わせ条件が設定される。
選択色材表示部224による色域表示(図12、ステップS26)が終了し、制御部220が、使用者の配合比計算の指示を受けると(ステップS27)、ステップS28に進むように制御する。そうでなければ、制御部220は、ユーザが色材の選択・変更を行えるようにステップS24に戻る制御を行う。
使用者の配合率計算の指示を受けると、CCM計算部225は、カラーマッチング用DB・112’、目標分光反射率DBを参照して、色材選択部223で選択された各色材の指定された下地における色材分光反射率情報と、目標色分光反射率情報を用いて、選択された色材の配合率を算出する処理を行う(ステップS28)。CCM計算は、目標色の分光反射率に近似するように、指定された下地における選択された色材の配合率を算出する。なお、これまでに各種のCCM手法が提案されており、ここでは既存の手法を用いて、選択された色材の配合率を決定する。
次に、CCM結果表示部226は、CCM計算部225により決定された配合率を利用して、複数の光源における目標色との差を算出し、その差を表示させる処理を行う(ステップS29)。すなわち、CCM結果表示部226は、色材選択部223で選択された色材に対して、CCM計算部225が計算した配合率で配合した場合、指定された下地における光源D65下でのL*u*v*表色系の座標位置(L1、u1、v1)と、既に求めた光源D65における目標色のL*u*v*表色系の座標位置(Lt1、ut1、vt1)の差分
(△L1、△u1、△v1)=(Lt1−L1、ut1−u1、vt1−v1)
を求める。同様に、CCM結果表示部226は、色材選択部223で選択された色材に対して、CCM計算部225が計算した配合率で配合した場合の、指定された下地における光源D65以外の標準光源下でのL*u*v*表色系の座標位置(Li、ui、vi)と、光源D65以外の標準光源における目標色のL*u*v*表色系の座標位置(Lti、uti、vti)の差分
(△Li、△ui、△vi)=(Lti−Li、uti−ui、vti−vi)
を求める。そして、CCM結果表示部226は、求めた差分をu*v*平面、L*u*平面、L*v*平面に表示させる処理を行う。
図18は、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面に求めた差分を表示した例である。図18では、光源として3種類用いられ、それぞれの光源での差分を各平面状で光源毎に同一の記号を用いて示している。また、図18の例では、3つ光源下での差分値をそれぞれ線で結ぶ表示処理がなされた例を示している。なお、図18には示されていないが、各平面において、複数の光源下での差分の重心をさらに表示させても良い。CCM結果表示部226により表示された結果は、一般に、各光源における差分値が少ないほど、前述の重心が原点に近いほど良好な結果が得られたことを示す。
CCM結果表示の後、使用者により色材の選択・変更が行われる場合、制御部220は、ステップS24に戻る制御を行い、そうでなければ処理を終了する。以上が、色材選択補助装置200の処理である。
なお、本実施例において、図12におけるステップS22、S23、S24は、1つの標準光源のもとの処理として説明したが、光源としてD65に限られるものではなく、他1つの光源のもとでの処理を行ってもよい。さらには、複数の標準光源下で、ステップS22、S23、S24の処理を行ってもよい。
この場合、色材表示部221によるステップS22の処理は、例えば以下のようになる。色材表示部221は、指定された下地における各色材の色材反射率情報、各光源の分光反射強度情報等を用いて、ある色材Aに対して複数の濃度におけるL*u*v*表色系の座標位置を複数の光源に対して求める。そして、色材表示部221は、ある濃度αにおける各光源での座標位置の重心をその濃度αの代表座標位置とするように、色材Aに対してそれぞれの濃度における代表座標位置を求める。色材表示部221は、求めた代表座標位置を利用して、L*u*v*表色系における色材Aの濃度変化に対する代表座標位置の変化の表示を行う。色材表示部221は、他の色材に対しても同様の処理をおこなう。
目標色表示部222によるステップS23の処理は例えば以下のようになる。目標色表示部222は、目標色反射率情報、各光源の分光反射強度情報を用いて、L*u*v*表色系における目標色の座標位置を複数の光源に対して求める。目標色表示部222は、L*u*v*表色系に各光源における座標位置をそれぞれ表示させる。なお、座標位置表示は、光源が特定できるように、光源ごとに異なる記号を用いて座標位置表示することが好ましい。
選択色材表示部224によるステップS27の処理は、例えば、色材表示部221の処理と同様に代表座標位置を利用して行う。
また、本実施例において、色材表示部221、目標色表示部222、選択色材表示部224、CCM結果表示部226は、L*u*v*表色系の場合、u*v*平面、L*u*平面、L*v*平面に分けて表示するものとして説明した。ここで、立体色空間が、n次元(n>=3)の場合、異なる2軸ごとの平面に対して表示すると、平面の数は、{n×(n−1)/2}面となる。これら全ての平面に対して座標位置を表示する処理を行ってもよいし、代表的な平面にのみ座標位置を表示する処理を行ってもよい。また、これらに限定されるものではなく、立体的に3D表示するようにしても良い。
また、本実施例において、選択色材表示部224は、色材選択部223において選択された色材の濃度変化を選択されない色材の濃度変化と区別する表示を行うものとして説明した。このように区別する表示を行うことで、使用者はどの色材を選択したか分かりやすくなるが、必ずしもこの処理を行わなくてもよい。
また、本実施例において、選択色材表示部224は、ステップS26bに示す色域の補助線の色あるいは表示形式と、ステップS26cに示す色域最下部の補助線の色あるいは表示形式とを異なるものにすることが好ましい。これにより、使用者は、目標色と、色域の補助線、あるいは、色域最下部の補助線との位置関係を把握しやすくなる。
また、選択色材表示部224は、色材と目標色との関係、さらには選択された色材の色域との関係を特定の軸、例えばL*軸周りに回転する回転表示処理を行っても良い。すなわち、選択色材表示部224は、この処理において算出したL*u*v*表色系における座標位置をメモリ110に記憶しておくとともに、算出した座標位置を利用した線表示などの表示ルールを記憶し、周知の表示技術を用いて特定の軸を中心とした回転表示処理を行う。これにより、使用者は、色材と目標色との関係、さらには、目標色と選択された色材の色域と関係を認識し訳すなる。結果として、使用者は、色材の選択が容易になるとともに、選択した色材で目標色が再現可能かを容易に確認できるようになる。
また、本実施例において、選択色材表示部224は、図11や図19に示すような掛け合わせ条件に基づき、L*u*v*表色系における座標位置をそれぞれ求める(図14:ステップS42、S52;図20:ステップS61)ものとして説明した。しかし、これに限られるものではなく、予め計算された座標位置をテーブルとして記憶しておき、そのテーブルを利用して色域外縁や、色域の補助線を表示させるようにしてもよい。
同様に、色材表示部221は、各色材に対して、濃度ごとのL*u*v*表色系の座標位置をそれぞれ求める(図13、ステップS22a)ものとして説明した。しかし、これに限られるものではなく、予め計算された座標位置をテーブルとして記憶しておき、そのテーブルを利用して各色材の濃度変化を表示させるようにしてもよい。
また、本実施の形態において、カラーマッチング用DB・112’の一例として、図10を示したがこれに限られるものではなく、例えば、図2に示す情報も併せ持っても良い。この場合、色材間の配合率に対して、より正確な分光反射率を用いた計算をすることができる。
また、色材選択補助装置200は、スタンドアローン・タイプでも、ネットワークを介して端末より操作できるものであっても良い。
また、色材選択補助装置200は、本実施の形態で説明したすべての機能を備える必要はなく、その内の一部の機能を備えているものであっても良い。
なお、図1または図9における制御部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより色材配合率算出や、色材選択補助を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
また、本実施形態に示す特徴が、課題を解決するために全て必須となるものではない。

Claims (19)

  1. 対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率に関する情報を、各色材の配合率と対応付けて記憶する配合色材分光反射率記憶手段と、
    配合に用いる色材の配合率を記憶する配合情報記憶手段と、
    原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出する目標色特定値算出手段と、
    前記目標色特定値算出手段が算出した各光源下での目標色の色特定値をそれぞれ含む、色相角の範囲を算出する色相角範囲算出手段と、
    前記配合情報記憶手段が記憶する色材の配合率を読み出し、複数の前記分光反射率情報を前記配合色材分光反射率記憶手段から読み出して、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出する配合結果色特定値算出手段と、
    前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の配合の結果の色特定値が、前記色相角範囲算出手段が算出した色相角の範囲内であるか否か判定する色相角範囲判定手段と、
    前記色相角範囲判定手段の判定の結果、前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、対応する前記色材の配合率を出力する出力手段と、
    を具備することを特徴とする色材配合率算出装置。
  2. 対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率に関する情報を、各色材の配合率と対応付けて記憶する配合色材分光反射率記憶手段と、
    配合に用いる色材の配合率を記憶する色材配合情報記憶手段と、
    原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出する目標色特定値算出手段と、
    前記配合情報記憶手段が記憶する色材の配合率を読み出し、該色材の前記分光反射率情報を前記配合色材分光反射率記憶手段から読み出して、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出する配合結果色特定値算出手段と、
    前記目標色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する目標色の色特定値と、前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する配合の結果の色特定値との差である色差を、光源毎に算出する色差算出手段と、
    前記色差算出手段が算出する複数の色差が前記表色系で成す図形の中心ないし重心の値が、一定の範囲内にあるか否か判定する重心範囲判定手段と、
    前記重心範囲判定手段の判定の結果、一定の範囲内にあった場合、対応する前記色材の配合率を出力する出力手段と、
    を具備することを特徴とする色材配合率算出装置。
  3. 前記目標色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する目標色の色特定値と、前記配合結果色特定値算出手段が算出した複数の光源に対する配合の結果の色特定値との差である色差を、光源毎に算出する色差算出手段と、
    前記色差算出手段が算出する複数の色差が前記表色系で成す図形の中心ないし重心の値が、一定の範囲内にあるか否か判定する重心範囲判定手段と、
    を更に有し、
    前記出力手段は、前記色相角範囲判定手段の判定の結果、前記配合結果色特定値算出手段が算出した配合の結果の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、且つ、前記重心範囲判定手段の判定の結果、一定の範囲内にあった場合、対応する前記色材の配合率を出力する請求項1に記載の色材配合率算出装置。
  4. 前記重心範囲判定手段は、特定の軸方向に重みを付けて、前記重心の値が一定の範囲内にあるか否か判定する請求項2または3に記載の色材配合率算出装置。
  5. 前記色差算出手段は、前記表色系における複数の光源に対する目標色の色特定値と前記表色系における前記複数の光源に対する配合の結果の色特定値とを、前記表色系の特定の明度を示す平面に投影し、それらの色差を算出する請求項2〜4のいずれかの項に記載の色材配合率算出装置。
  6. 前記目標色特定値算出手段は、3種類以上の光源に対する目標色の色特定値を算出し、
    前記色相角範囲算出手段は、3つ以上の前記目標色特定値算出手段が算出した目標色の色特定値をそれぞれ含む、前記色相角の範囲を算出し、
    前記配合結果色特定値算出手段は、3種類以上の光源に対する前記複数の色材の配合の結果の色特定値を算出する
    請求項1〜5のいずれかの項に記載の色材配合率算出装置。
  7. 原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出し、
    前記算出された目標色の複数の色特定値をそれぞれ含む、前記色相角の範囲を算出し、
    配合に用いる複数の色材の配合率と、対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率情報とから、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出し、
    前記算出された複数の配合の結果の色特定値が、前記算出された色相角の範囲内であるか否か判定し、
    前記判定の結果、前記算出された複数の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、対応する前記色材の配合率を出力する
    ことを特徴とする色材配合率算出方法。
  8. 原点が設定でき、角度が算出可能な色空間である表色系における、複数の光源に対する目標色の色特定値をそれぞれ算出するステップと、
    前記算出された目標色の複数の色特定値をそれぞれ含む、前記色相角の範囲を算出するステップと、
    配合に用いる複数の色材の配合率と、対象となる下地に対する複数の色材の分光反射率情報とから、前記表色系における、複数の光源に対する該複数の色材の配合の結果の色特定値を算出するステップと、
    前記算出された複数の配合の結果の色特定値が、前記算出された色相角の範囲内であるか否か判定するステップと、
    前記判定の結果、前記算出された複数の色特定値がそれぞれ前記色相角の範囲内であった場合、対応する前記色材の配合率を出力するステップと
    をコンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラム。
  9. 対象となる下地に対する色材の分光反射率に関する色材分光反射率情報を、複数の色材に対して記憶する色材分光反射率記憶手段と、
    目標色の分光反射率に関する目標色分光反射率情報を記憶する目標色分光反射率記憶手段と、
    所定の立体色空間において、前記下地における色材の座標位置を、該色材における前記色材反射率情報を用いて該色材の複数の濃度に対して求めて、前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示処理を、各色材に対して行う色材表示部と、
    前記目標色反射率情報を用いて前記立体色空間における前記目標色の座標位置を求めて、前記立体色空間に求めた座標位置を表示させる処理を行う目標色表示部と、
    を備えたことを特徴とする色材選択補助装置。
  10. 使用者に色材を選択させる色材選択部と、
    前記色材選択部において選択された2色の色材に対し、該2色の色材を希釈しない状態で、所定の配合率で配合した場合における前記立体色空間での座標位置を求める処理を、複数の配合率に対して行い、前記立体色空間において、求めた複数の座標位置を利用して該2色の色材における前記下地での色域外縁の表示を行う選択色材表示部
    をさらに備える請求項9に記載の色材選択補助装置。
  11. 前記選択色材表示部は、
    前記色材選択部において選択された2色の色材に対し、所定の濃度とした前記2色の色材を所定の配合率で配合した場合における前記立体色空間における座標位置を求める処理を、複数の濃度、複数の配合率に対して行い、前記立体色空間において、求めた複数の座標位置を利用して該2色の色材における前記下地での色域内の濃度別、配合率別の補助線表示をさらに行う
    請求項10に記載の色材選択補助装置。
  12. 前記選択色材表示部は、
    前記色材選択部において3色以上の色材が選択された場合、選択された3色以上の色材のうち2色の色材の組合せ毎に表示処理をおこなう
    請求項10または請求項11に記載の色材選択補助装置。
  13. 前記選択色材表示部は、
    前記色材選択部において選択された3色以上が選択された場合、各色材の配合率の和が100%となるように各色材の配合率を定めた場合の前記立体色空間における座標位置を求める処理を、複数の配合率に対して行い、前記立体色空間において、求めた複数の座標位置を利用して該3色以上の色材における前記下地での前記色域外縁の内部となる色域最下部の補助線表示をさらに行う
    請求項10から請求項12のいずれかに記載の色材選択補助装置。
  14. 前記選択色材表示部は、
    前記色材選択部において選択された色材と選択されない色材とを前記立体色空間にて区別する表示を行う
    請求項10から請求項13のいずれかに記載の色材選択補助装置。
  15. 複数の光源に対する分光放射強度情報を記憶した分光放射強度記憶手段をさらに備え、
    前記目標色表示部は、
    前記目標色反射率情報、前記分光反射強度情報を用いて、前記立体色空間における前記目標色の座標位置を複数の光源に対して求めて、前記立体色空間に各光源における座標位置をそれぞれ表示させる処理を行い、
    前記色材表示部は、
    前記色材反射率情報、前記分光反射強度情報を用いて、色材に対して複数の濃度における前記立体空間での座標位置を複数の光源に対して求め、同一濃度における各座標位置の重心を該濃度の座標位置として前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示を行う処理を、各色材に対して行う
    請求項9から請求項14のいずれかに記載の色材選択補助装置。
  16. 前記色材表示部、前記目標色表示部、前記選択色材表示部は、前記立体空間がn次元の場合、異なる2軸ごとの{n×(n−1)/2}個の平面に対して表示させる処理を行う
    請求項10から請求項15のいずれかに記載の色材選択補助装置。
  17. 前記色材選択部で選択された複数の色材の色材分光反射率情報と、目標色分光反射率情報を用いて、選択された色材の配合率を算出する色材配合率算出部をさらに備えた
    請求項10から請求項16のいずれかに記載の色材選択補助装置。
  18. 対象となる下地に対する色材の分光反射率に関する色材分光反射率情報を、複数の色材に対して色材分光反射率記憶手段に記憶し、
    目標色の分光反射率に関する目標色分光反射率情報を記憶する目標色分光反射率記憶に記憶し、
    所定の立体色空間において、前記下地における色材の座標位置を、該色材における前記色材反射率情報を用いて該色材の複数の濃度に対して求めて、前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示装置への表示処理を、各色材に対して行い、
    前記目標色反射率情報を用いて前記立体色空間における前記目標色の座標位置を求めて、前記立体色空間に求めた座標位置を前記表示装置に表示させる処理を行う
    ことを特徴とする色材選択補助方法。
  19. 対象となる下地に対する色材の分光反射率に関する色材分光反射率情報を複数の色材に対して記憶し、目標色の分光反射率に関する目標色分光反射率情報を記憶するコンピュータに対し、
    所定の立体色空間において、前記下地における色材の座標位置を、該色材における前記色材反射率情報を用いて該色材の複数の濃度に対して求めて、前記立体色空間に該色材の濃度変化に対する座標位置の表示処理を、各色材に対して行い、
    前記目標色反射率情報を用いて前記立体色空間における前記目標色の座標位置を求めて、前記立体色空間に求めた座標位置を表示させる
    処理をコンピュータに実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラム。
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