JP3130589B2 - 配色支援方法および装置 - Google Patents

配色支援方法および装置

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JP3130589B2
JP3130589B2 JP03257947A JP25794791A JP3130589B2 JP 3130589 B2 JP3130589 B2 JP 3130589B2 JP 03257947 A JP03257947 A JP 03257947A JP 25794791 A JP25794791 A JP 25794791A JP 3130589 B2 JP3130589 B2 JP 3130589B2
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洋一 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の色を取り扱うカ
ラー印刷や服飾デザインやインテリアデザインなどの産
業分野においてコンピュータディスプレイ上で配色を行
なう際に必要とされる配色方法に関し、特に、色選択機
能と色修正機能と配色調和機能を有する配色装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】人間が絵を描こうとするとき、画用紙や
キャンバス、数種類の筆、絵の具、パレットなどを用意
する。そして、パレット上で絵の具を調合することで目
的の色を作り出し、適切な筆を用いて画用紙やキャンパ
スに描くわけである。
【0003】この一連の作業を図24に示した装置を用
いて電子化した配色装置が従来知られている。
【0004】カラーディスプレイ241には、図25の
ような画面が表示されている。配色装置の操作者は操作
装置242を用いて、カラーディスプレイ上の色選択領
域251をカーソルマーク254で指定することで色の
調合を行ない、筆選択領域252を指定することで好み
の太さと形状の筆を選択し、画用紙やキャンバスに相当
する画面の描画領域253に自由に描画する。
【0005】一般に操作装置242として、操作性の高
いマウスやタブレットなどが用いられる。またキーボー
ドを補助的に用いることもある。
【0006】演算装置243は、配色作業を行なうため
に必要な演算・記憶・操作機器やカラーディスプレイの
制御などを行なう。
【0007】従来、この種の配色装置における色の指定
方式または修正方式については、 a.表示された色見本から色を選択する方式 b.色相・彩度・明度の3種類の属性を指定する方式 c.色立体を表現した色見本から色を選択する方式 d.カラーディスプレイの蛍光体の輝度を直接指定する
方式 e.カラーインクの量を直接指定する方式 であった。
【0008】上記a.の方式は、図26のように複数の
色見本261が色選択領域251中に表示されており、
この色見本261から所望の色を選択するような方式で
ある。
【0009】上記b.の方式は、図27のように黒から
白への明るさの尺度である明度と、色の鮮やかさの尺度
である彩度と、赤から紫へ変化する虹のスペクトルのよ
うな代表的な色を示す色相の3つの属性が独自に指定可
能な3つのチャンネル271〜273を用いて色を調合
するような方式である。色選択領域251中の色表示領
域274には、3つのチャンネル271〜273で調合
した色が実際に表示される。
【0010】上記c.の方式は、上記a.とb.の2の
方式の長所を合わせ持った方式である。例えば図28の
ように色相環281と等色相面282といった色立体の
断面表現で色が配列した色見本283が色選択領域25
1に表示されており、ここから所望の色を選択するよう
な方式である。
【0011】上記d.の方式は図29のようにレッド・
グリーン・ブルーといったカラーディスプレイの3種の
蛍光体の輝度値を独自に指定可能な3つのチャンネル2
91〜293を用いて色を調合するような方式である。
色選択領域251中の色表示領域294には、3つのチ
ャンネル291〜293で調合した色が実際に表示され
る。
【0012】上記e.の方式は、上記d.の方式と同様
に、シアン・マジェンタ・イエロー・ブラックといった
4種のカラーインクの量を直接指定するような方式であ
る。配色装置によっては、ブラックの指定がないものも
ある。
【0013】この種の配色装置において複数の色を取り
扱う場合には、上記の方式を繰り返すことで1色づつ単
独に色選択または色修正などを行っている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の色選択
方式では、人間の慣用的な色の表現方法と異なるため、
色選択または色修正の場面で配色装置の操作者に戸惑い
が生じる。このため、必ずしも短時間で所望の色を選択
できないという欠点がある。
【0015】例えば、前述した明度と彩度と色相の3つ
の属性を独自に変化させる方式で色を修正する場合に、
明るい灰みのかかった感じに色を修正したくても、どの
ように3つの属性を変化させればよいのか直感的に判断
できないという欠点がある。
【0016】また、前述したカラーディスプレイの3種
の蛍光体の輝度値を変化させる方式で色を選択したり修
正したりすることは、上記の明度と彩度と色相を独自に
変化させる方式以上に困難であり、高度な知識と経験を
必要とする欠点がある。
【0017】前述の色見本を用いる方式は、直感的に色
を選択することは可能であるが、カラーディスプレイに
表示する制限から、同時表示可能な色見本の数は限られ
てくる欠点がある。もちろん、画面の切り換え機能やス
クロール機能などを用いて配色装置が表示可能な色を全
て色見本として表示することも可能であるが、このよう
な巨大なカラーパレットから混乱なく色を選択すること
は困難である。結局、あらかじめ用意された数十色程度
の色見本から所望の色に近いと感じる色を選択すること
で妥協するか、もしくは色見本から近い色を選択した後
に、前述の他の色指定方式で色を修正することになる。
【0018】また、複数の色を用いた配色を行なう場合
には、色調和の観点からの考慮が必要であるが、前述し
た1色づつ単独に色選択または修正などを行なう従来の
方式にはこれらの考慮がなされていない。従って、淡い
・明るい灰みの・渋いといった特定の色の調子で複数の
色を統一させることが難しいことは明らかである。すな
わち、不慣れな者が配色装置を操作した場合に、統一感
や調和感のある配色を得ることは困難であるという欠点
がある。
【0019】本発明は、以上述べた問題点を解決するも
のであり、その目的は、人間の慣用的な色の表現方法に
一致した直感的なインタフェースにて短時間での色指定
を可能とすること、および、統一感や調和感のある配色
を得るための支援を行なうことにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の発明である配色支
援方法は、前記目的を達成するため、色相・彩度・明度
で表現される色空間において、彩度と明度とで張られた
平面である等色相面上の任意の点である色を、当該色が
属する色相の純色を基準とした相対的な位置関係をもっ
て定量化し、これを用いて配色作業を支援することを特
徴とする。
【0021】第2の発明である配色支援装置は、前記目
的を達成するため、操作者が入力した任意の表色系の色
Sと色Dのうち、色Sの明度ys 、彩度xs 、色相H0
を出力する第1のLCH変換手段と、色Dの色相H1
出力する第2のLCH変換手段と、第1のLCH変換手
段からの出力であるH0 を入力し、色相H0 における純
色の明度y0 と彩度x0 を出力する第一の純色記憶手段
と、第2のLCH変換手段からの出力であるH1 を入力
し、色相H1 における純色の明度y1 と彩度x1 を出力
する第2の純色記憶手段と、第1のLCH変換手段の出
力であるys 、xs と第1の純色記憶手段の出力である
0 、x0 と第2の純色記憶手段の出力であるy1 、x
1 の6つのパラメータを用いて演算することで色Sのト
ーンとほぼ同一なトーンに色Dを修正した色の明度yd
と彩度xd を出力するトーン統一手段と、トーン統一手
段の出力であるyd 、xd と第2のLCH変換手段の出
力であるH1 を入力し、入力の3つの属性で表現される
色を他の表色系に変換して出力する表色系変換手段とを
有して、2つの色のトーンを統一することで配色を調和
させることを特徴とする。
【0022】第3の発明である配色支援装置は、前記目
的を達成するため、操作者が入力したトーン変更の対象
とする色Dの色相H1 を出力するLCH変換手段と、L
CH変換手段からの出力であるH1 を入力し色相H1
おける純色の明度y1 と彩度x1 を出力する純色記憶手
段と、操作者がトーンを決定するためのインタフェース
を提供し、このインタフェースを通して与えられたトー
ンを等色相面上の点Sで表現した場合のその等色相面の
純色の明度y0 と彩度x0 と点Sの明度ys と彩度xs
を出力するトーン決定手段と、トーン決定手段の出力で
あるy0 、x0、ys 、xs と純色記憶手段の出力であ
るy1 、x1 の6つのパラメータを用いて演算すること
で色Dのトーンを変更した色の明度yd と彩度xd を出
力するトーン統一手段と、トーン統一手段の出力である
d 、xd とLCH変換手段の出力であるH1 を入力
し、入力の3つの属性で表現される色を他の表色系に変
換して出力する表色系変換手段とを有して、色のトーン
を操作者の指定により変更することを特徴とする。
【0023】第4の発明である配色支援装置は、前記目
的を達成するため、トーンを決定するためのインタフェ
ースを提供し、このインタフェースを通して与えられた
トーンを等色相面上の点Sで表現した場合のその等色相
面の純色の明度y0 と彩度x0 と点Sの明度ys と彩度
s を出力するトーン決定手段と、操作者が色相を決定
するためのインタフェースを提供し、このインタフェー
スを通して与えられた色相H1 を出力する色相決定手段
と、色相決定手段の出力であるH1 を入力し、色相H1
における純色の明度y1 と彩度x1 を出力する純色記憶
手段と、トーン決定手段の出力であるy0 、x0
s 、xs と純色記憶手段の出力であるy1、x1 の6
つのパラーメータを用いて演算することで色相決定手段
で与えた色相におけるトーン決定手段で与えたトーンの
色の明度yd と彩度xd を出力する色発生手段と、色発
生手段の出力であるyd ・xd とH1 を入力し、入力の
3つの属性で表現される色を他の表色系に変換して出力
する表色系変換手段とを有して、任意の色相における任
意のトーンの色を出力することを特徴とする。
【0024】第5の発明である配色支援装置は、前記目
的を達成するため、トーンを決定するためのインタフェ
ースを提供し、このインタフェースを通して与えられた
トーンを等色相面上の点Sで表現した場合のその等色相
面の純色の明度y0 と彩度x0 と点Sの明度ys と彩度
s を出力するトーン決定手段と、操作者が色相を決定
するためのインタフェースを提供し、このインタフェー
スを通して与えられた複数の色相を出力する色相決定手
段と、トーン決定手段と色相決定手段の出力を記憶し、
または第1のデータ群を記憶し、この記憶内容を出力す
る第1のパレット記憶手段と、第1のパレット記憶手段
の出力を入力し、ここからの色相決定手段が出力した複
数の色相H1 を順に抽出し、色相H1 を出力すると同時
に色相H1 における純色の明度y1 と彩度x1 を出力す
る純色記憶手段と、純色記憶手段の出力であるy1 、x
1 を入力し、更に第1のパレット記憶手段の出力を入力
し、ここからトーン決定手段が出力したy0 、x0 、y
s 、xs を抽出し、この6つのパラメータを用いて演算
することで色相決定手段で与えた色相におけるトーン決
定手段で与えたトーンの色の明度yd と彩度xd を出力
する色発生手段と、色発生手段の出力であるyd 、xd
と純色記憶手段の出力であるH1 を入力し、入力の3つ
の属性で表現される色を他の表色系に変換して出力する
表色系変換手段と、操作者がパレットの登録を行なうた
めのインタフェースを提供し、このインタフェースを通
して与えられたパレット名を、第1のパレット記憶手段
の出力したデータ群と関連させて第2のデータ群を出力
するパレット登録手段と、操作者が登録したカラーパレ
ットの再現を行なうためのインタフェースを提供し、こ
のインタフェースを通して与えられたパレット名を出力
し、第3のデータ群を入力し、第1のデータ群を出力す
るパレット再現手段と、第2のデータ群が与えられた場
合はそのデータ群を記憶し、パレット再現手段からパレ
ット名が与えられた場合はそのパレット名に該当するデ
ータ群を記憶から取り出し第3のデータ群を出力する第
2のパレット記憶手段とを有して、任意のトーンで統一
された複数の色相の色を出力し、更にその複数の色の登
録および再現を可能としたことを特徴とする。
【0025】第6の発明である配色支援装置は、前記目
的を達成するため、操作者が入力した任意の表色系の色
Sと色Dのうち、色Sの明度・彩度・色相を出力する第
1のLCH変換手段と、色Dの明度・彩度・色相を出力
する第2のLCH変換手段と、第1のLCH変換手段か
らの出力である色相を入力し、その色相における純色の
明度と彩度を出力する第1の純色記憶手段と、第2のL
CH変換手段からの出力である色相を入力し、その色相
における純色の明度と彩度を出力する第2の純色記憶手
段と、第1のLCH変換手段の出力である明度・彩度と
第1の純色記憶手段の出力である明度・彩度を用いて演
算することで共通等色相面への座標変換を行なう第1の
共通等色相面への変換手段と、第2のLCH変換手段の
出力である明度・彩度と第2の純色記憶手段の出力であ
る明度・彩度を用いて演算することで共通等色相面への
座標変換を行なう第2の共通等色相面への変換手段と、
第1の共通等色相面への変換手段の出力である明度・彩
度と第2の共通等色相面への変換手段の出力である明度
・彩度と操作者が入力した補間色の数を入力し、共通等
色相面上において2つの明度間を補間色の数に従って補
間した明度を出力し、また共通等色相面上において2つ
の彩度間を補間色の数に従って補間した彩度を出力する
トーン補間手段と、第1のLCH変換手段の出力である
色相と第2のLCH変換手段の出力である色相と操作者
が入力した補間色の数を入力し、この2つの色相間を補
間色の数に従って補間した色相を出力する色相補間手段
と、トーン補間手段の出力と色相補間手段の出力を入力
し、色相補間手段の出力の色相におけるトーン補間手段
のトーンの補間色の明度と彩度を算出し出力する補間色
算出手段と、補間色算出手段の出力である明度・彩度と
色相補間手段の出力である色相を入力し、入力の3つの
属性で表現される色を他の表色系に変換して出力する表
色系変換手段とを有して、近傍の2色を自然な印象で補
間する複数の色を抽出することを特徴とする。
【0026】第7の発明である配色支援装置は前記目的
を達成するため、操作者が入力した任意の表色系の色の
明度・彩度・色相を出力するLCH変換手段と、LCH
変換手段の出力である色相を入力し、その色相における
純色の明度と彩度を出力する純色記憶手段と、LCH変
換手段の出力である明度・彩度と純色記憶手段の出力で
ある明度・彩度を用いて演算することで架空の等色相面
への座標変換を行なう架空の等色相面への変換手段と、
操作者が色変更の指針を与えるインタフェースを提供
し、与えられた色変更のベクトルを出力する色変更ベク
トル決定手段と、架空の等色相面への変換手段の出力と
色変更ベクトル決定手段の出力を入力し、架空の等色相
面上での変更後の色の明度と彩度を演算し出力する色変
更演算手段と、色変更演算手段の出力と純色記憶手段の
出力を入力し、LCH変換手段の出力である色相の等色
相面上での変更された色の明度と彩度を算出し出力する
変更色等色相面への変換手段と、LCH変換手段の出力
である色相と変更色等色相面への変換手段の出力を入力
し、入力の3つの属性で表現される色を他の表色系に変
換して出力する表色系変換手段とを有して、直感的に色
の変更が行なえることを特徴とする。
【0027】
【作用】カラーデザインの分野において、色を明度と彩
度と色相の3つの属性で表現する図12のような表色系
が一般に用いられている。明度は、物体表面の相対的な
明暗による色の属性と定義されており、一般に白から黒
まで灰色を経由した無彩色段階の明るさの尺度である。
彩度は、各カラーモデルによって解釈が異なるが、一般
に色の鮮やかさの尺度とされており、明度軸からの距離
に相当する。色相は、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫と並
ぶ虹のように色あいを表現するもので、色光の波長に対
応する。
【0028】図12のカラーモデルにおいて色相が一定
で、横軸が彩度、縦軸が明度である断面を示したものが
図13であり、この断面は色相が同じであるから等色相
面と呼ばれている。上記3属性を用いたカラーモデルの
多くは、最も彩度の高い色である純色の明度または純色
の彩度が各色相ごとにそれぞれ異なるため、すべての等
色相面の形状が等しくはならない。
【0029】しかし、等色相面の形状が異なっていて
も、すべての等色相面において明度が高く白に近い領域
の色は「淡い色」であり、純色に近い領域では「鮮やか
な色」であり、明度が低く黒に近い領域では「暗い色」
であるといったように、色の調子には色相の違いに依存
しない一定の規則が存在する。これを図14を参照して
説明する。等色相面141上の規則性のある色の調子を
トーンと呼び、トーンを図14のように分類することで
体系化したカラーモデルとしてPCCS(Practi
cal Color Co−ordinate Sys
tem)がある(PCCSハーモニックカラーチャート
201−L、日本色研事業株式会社)。PCCSでは、
基本的には図12のカラーモデルと同様に明度と彩度と
色相の3つの属性で色を表現するが、「濃い緑」といっ
たようにトーンと色相の2つの属性でも色を表現するこ
ともできる。
【0030】PCCSハーモニックカラーチャート20
1−Lの解説書では、トーンの概念について以下の様に
述べている。
【0031】「人間の色の認識や記憶は、特別な必要が
ない限り、色相、明度、彩度のそれぞれを分析するよう
な厳密なものではなく、色のだいたいの印象を表す言葉
に頼ることが多い。この印象的な表し方を整理してまと
めたものが系統色名法であり、白・黒・赤・黄・緑・青
・紫などの基本色名に、明るい・暗い・濃い・薄い・鮮
やか・地味などの修飾語を加えて、例えば「暗い赤」と
いったように表現する表示方法である。
【0032】系統色名の修飾語には、赤み・青みのよう
な色相の差を表す形容詞はあるが、明度と彩度の差を表
す形容詞は存在しない。例えば、明るいという印象に
は、明度が高いだけでなく鮮やかさも含まれるし、薄い
という言葉には、高明度だか低彩度という感じが表され
ている。このように、明度と彩度の両方を含んだ日常的
な色の感じ方の特性をトーン(色の調子)という概念で
表す。
【0033】トーンは系統色名の修飾語に応じて細かく
分類されている。」(以上、本文の要約)トーンの概念
は、配色を調和させることに対して極めて有効である。
調和する配色は、統一と変化、秩序と複雑さのような反
対の要素を矛盾を感じさせないように両立させることに
よって成立するとされている。従って、色相に変化があ
る配色の場合は、トーンを統一させることで調和のとれ
た配色が得られることになる。また、逆に色相に変化が
ない配色の場合は、トーンに変化や複雑さを持たせれば
よい。
【0034】本発明の目的は、人間の慣用的な色の表現
方法に近い直感的なインタフェースにて短時間での色指
定を可能とすること、および、統一感や調和感のある配
色を得るための支援を行なうことにある。従って、トー
ンの概念を配色装置の中に取り込むことにより、目的を
達することができる。
【0035】配色装置内にトーンの概念を取り込む手法
として、トーンが既知である色票を色彩計で測色するな
どの手段でトーンを定量化し、その定量化した値を記憶
手段を用いてデータベース化する方法がある。しかし、
近年の配色装置では1670万色程度の色は標準的に取
り扱えることを考えると、トーンの概念をデータベース
化する方法は、膨大な記憶容量とトーンの定量化作業が
必要となり好ましくない。本発明では、配色装置内でト
ーンを近似式で表現することにより上記の問題を解決し
ている。
【0036】図15は、純色の点が(x0 、y0 )であ
る色相H0 の等色相面151上の1点S(xs 、ys
と、純色の点が(x1 、y1 )である色相H1 の等色相
面152上の1点D(xd 、yd )を示したものであ
り、以降この図を用いてトーン近似式の実現手順につい
て説明する。
【0037】図15において、等色相面151上の点
(x0 、y0 )から点(xs 、ys )を通り、明度軸上
の点(0、b0 )に達する直線L0 等を考えたとき、直
線L0は点(xs 、ys )によりx0 −xs :xs の比
率で分割される。同様に、等色相面152上の点
(x1 、y1 )から点(xd 、yd )を通り、明度軸上
の点(0、b1 )に達する直線L1 は、点(xd
d )によりx1 −xd :xd の比率で分割される。
【0038】ここで、直線L0 のY切片であるb0 と、
直線L1 のY切片であるb1 について、 b0 =b1 (条件1) が成立し、かつ、 x0 −xs :xs =x1 d :xd (条件2) が成立したとき、点Sと点Dの色のトーンはほぼ同じで
あるとする。これは、等色相面上において、「純色を示
すビビッドトーンより明度の低い位置にブライトトーン
が出現することはない」といったように、それぞれのト
ーンには純色を基準とした相対的な位置関係が成立する
ことが根拠となっている。(条件1)が前提条件となる
のは、彩度が0または0に近い色の場合にトーンは明度
により決定されることになり、b0 とb1 が異なること
はトーンが異なることを意味するからである。
【0039】以上のことを定式化したものが、式(1)
と式(2)である。
【0040】
【数1】
【0041】式(1)は、(条件2)の比例関係により
簡単に求めることができるので、式(2)についてのみ
定式化のプロセスを示す。
【0042】色相H0 上の点(x0 、y0 )と点(0、
0 )を通る直線L1 の方程式は
【0043】
【数2】
【0044】である。また、色相H1 上の点(x1 、y
1 )と(0、b1 )を通る直線L2 の方程式は
【0045】
【数3】
【0046】である。式(3)に(x、y)=(xs
s )を、式(4)に(x、y)=(xd 、yd )をそ
れぞれ代入したとき、(条件1)よりb1 とb2 は等し
いので、式(5)が成立する。
【0047】
【数4】
【0048】式(5)に式(1)を代入して整理するこ
と式(2)が得られる。
【0049】トーンは図14に示したように等色相面1
41上の特定領域を指すものである。従って、式(1)
と式(2)が適用されるのは、PCCSに準拠した等色
相面141上である。RGB表色系から等色相面141
表現の形式への変換手順を次に述べる。
【0050】最初にRGB表式系から式(6)を用いて
三刺激値XYZを求める。式(6)の変換行列の値は、
TV標準のNTSCの蛍光体セットでC光源を白とした
ものである。
【0051】
【数5】
【0052】三刺激値XYZが求まると、次に式(7)
によりL* * * 均等色空間座標を求める。ここで、
w ’とvw ’は基準白色のu’とv’である。また、
wは基準白色の三刺激値XYZのYである。
【0053】
【数6】
【0054】L* は、心理的な明るさを示す心理計測明
度(psychometric ligtness)と
呼ばれ、PCCSの明度を10倍したものに相当する。
【0055】L* * * 空間において、u* * 平面
上の原点(L* 軸)から任意の点(u* 、v* )までの
距離は、心理計測クロマ(psychometric
chroma)Cu v * と呼ばれている。またねu*
* 平面上で原点(L* 軸)と任意の点(u* 、v* )を
結んだ直線とu* 軸とで挟まれた角度は、心理計測色相
(psychometric hue)Hu v * と呼ば
れている。従って、L* * * 均等色空間座標は、式
(8)により明度・彩度・色相を表現するL*u v *
u v * 形式(以降、LCH形式)に変換できる。式
(8)でπは円周率である。
【0056】
【数7】
【0057】以上、RGB表式系から明度・彩度・色相
の3属性を表現するLCH形式への変換手順について述
べた。ここで求められたCu v * 値を図15におけるx
値、L* を同じくy値とすることにより式(1)〜
(2)を実現することができる。次にLCH形式からR
GB表色系への逆変換の手順について述べる。
【0058】最初にLCH形式からL* * * 均等色
空間座標に式(9)を用いて変換し、
【0059】
【数8】
【0060】次に、式(10)によりL* * * 均等
式空間座標から三刺激値XYZに変換する。式(10)
においてX0 ・Y0 ・Z0 は基準白色の三刺激値XYZ
である。
【0061】
【数9】
【0062】三刺激値XYZからRGB表色系への変換
は式(11)を用いる。
【0063】
【数10】
【0064】尚、以上では図15の等色相面をL* *
* 空間の等色相面としているがL** * 均等色空
間を用いても同様の効果が実現できる。
【0065】上記の式(1)(2)は、異なる2つの色
相間でのトーンの対応関係を示しているので、式(1)
・(2)を用いれば複数の色を1つのトーンに統一させ
ることが可能となる。
【0066】また、図16に示したように式(1)・
(2)は等色相面161上の点を別の等色相面162〜
164上に投影する式と同一であるので、等色相面16
1上の1色と同一のトーンの色を別の等色相面162〜
164において発生することが可能となる。すなわち、
同一トーンの色で構成されたカラーパレットの作成や、
既にトーンが統一することにより調和している配色のト
ーンを、調和を保ったまま変更することが可能となる。
また、図17のように右端と左端の色は決まっており、
その間に1色以上与えることで左端の色171と右端の
色172を自然な感じてつなぎたいような場面で、2色
を補間するに適した色173を抽出することが可能であ
る。ここでは、2色を補間する色を補間色と呼び、その
原理を図18を用いて説明する。
【0067】入力されるデータは、左端の色181と右
端の色182と補間色の数である。入力された2色18
1・182は、それぞれ等色相面184・185上の点
として表現でき、更に式(1)・(2)より、それぞれ
の点を純色の位置が既知である共通等色相面186上の
点に投影できる。ここで、共通等色相面186上に投影
された2点を結ぶ直線188を考える。この直線188
は、右端の色181のトーンと左端の色182のトーン
を結んだ直線であると言い換えることができる。図19
は、オストワルの提唱した調和原理を示したものであ
る。ペール・ライト・ブライト・ビビットと斜めに隣り
合うトーンの配色は、オストワルトの調和でいう等黒色
量系列191の調和であり、ディープ・ダーク・ビビッ
トと斜めに隣り合うトーンの配色は等白色量系列192
の調和とされている。また、ペール・ライトグレイッシ
ュ・グレイッシュと縦方向に隣り合うトーンの配色は、
等純度系列193の調和とされている。このように、等
色相面上で直線的な位置関係にある色の組み合わせの配
色は、一般に調和が得やすいとされている(秩序の原
理)。従って、共通等色相面186上で2つのトーンを
結ぶ直線188上の点は、調和感が得やすいトーンの候
補を示していることになる。
【0068】この2点間の直線188上のトーンからい
くつのトーンを選ぶかは、補間色183の数により決ま
る。例えば、補間色183の数が1であれば直線の中点
を選べばよい。同様に、補間色183の数が2であれば
直線を3等分する点を選べばよい。このように式(1
2)を用いて、2点間の距離を補間色183の数に応じ
て等分する点(x、y)を、補間色183のトーンとし
て選択する。
【0069】
【数11】
【0070】式(12)において、xp とyp が一方の
トーンの共通等色相面上の座標で、xq とyq がもう一
方のトーンの共通等色相面186上の座標である。mは
補間色の数である。もしmが2以上であれば、式(1
2)により複数の共通等色相面上の座標を出力すること
になる。
【0071】こうして補間色のトーンは決定できるが、
補間色の色相を決定しなければ色を表現することはでき
ない。補間色の色相Hは、入力された2色181・18
2の色相間を式(13)を用いて補間することで求め
る。
【0072】
【数12】
【0073】式(13)は、色相Hp とHq 間の狭角を
補間する式で、Hp とHq は入力された2色181・1
82の色相で、mは補間色の数である。もう一方の広角
の補間は、Hp >Hq の条件のもとで式(14)を用い
て行なう。
【0074】
【数13】
【0075】従って、色相を左回りに補間した色相と、
右回りに補間した色相の2種類の補間した色相が求ま
る。例えば、2色181・182の色相が角度にして0
°と180°で、補間色の数が1である場合は、90°
と270°の2つの色相が候補となる。
【0076】以上の操作で、補間色のトーン、すなわち
共通等色相面186上の点と、補間色の色相が決定でき
たので、色(1)・(2)により共通等色相面186上
の点を補間色の等色相面187上に投影することで、補
間色が決定できる。
【0077】トーンは色を表現する形容詞と対応してい
る。従ってトーンの概念を用いることで、人間の慣用的
な色表現と等価な方法で1色またはそれ以上の色の変更
が行なうことが可能になる。慣用的な色表現とは、ある
色に対して「もっと暗くしたい」とか「やや地味にした
い」とか「淡く明るい感じにしたい」といったような形
容詞による表現方法を指す。
【0078】色変更の指示は、図20に示したようなイ
ンタフェース201を通して行なう。このインタフェー
ス201は、明るい・暗い・淡い・濃い・派手・地味と
いった代表的な色を表現する形容詞を軸とした正六角形
の形状をしている。そして、この正六角形の重心202
が変更前の色を示している。変更前の色に対して「明る
くしたい」場合は、重心202から「明るく」と示され
た方向で適当にカーソルマーク203を用いて位置を指
定してやればよい。同様に、「暗く地味にしたい」場合
は、重心202から「暗く」と示された方向と「地味
に」と示された方向の中間方向で位置を指定すればよ
い。このように図20の正六角形上の1点が指定される
ことで、変更前の色から変更後の色へのベクトル(以
降、色変更ベクトル)が求まる。
【0079】変更前の色を等色相面上の1点で表現した
とき、その点が図20の正六角形上の色変更ベクトルに
対応するように移動した点が変更後の色を指すことにな
る。ここで問題となるのは、等色相面上の色変更ベクト
ルと正六角形上の色変更ベクトルをどのように対応させ
るかということである。この問題の解決方法について図
21を用いて説明する。等色相面213上で、上記の6
種の色を表現する形容詞に対応するような6つのトーン
の代表点211を決定する。この代表点である6点を交
点しないようにつなぐことで等色相面213の中で多角
形214が得られる。変更前の色212は等色相面上の
一点で表現できるので、その点とトーンの代表点211
である6点の頂点をそれぞれ結ぶ。
【0080】図20のインタフェース201と図21の
多角形214の対応関係は、図20の正六角形の頂点2
04の角点と、図21の6つのトーンの代表点211は
それぞれ対応している。また、正六角形の重心202と
等色相面上の変更前の色の点212は対応している。
【0081】この正六角形上の点と等色相面上の点の対
応は、図22のように三角形の対応であると置き変えら
れる。図22において、座標(0,0)(x1 ,y1
(x2 ,y2 )を頂点とする第1の三角形221の中の
点(xs ,ys )は、式(15)で表現できる。
【0082】 xs =a・x1 +b・x2 (15) ys =a・y1 +b・y2 係数a・bと点(xs ,ys )には次の関係がある。
【0083】a+b=1 …点(x1 ,y1 )と
(x2 ,y2 )を結ぶ線上に点(xs ,ys )がある。
【0084】a+b≦1 …三角形の内部に点(xs
s )がある(線上も含む)。
【0085】a+b>1 …三角形の外部に点(xs
s )がある(線上は含まない)。
【0086】同様に、もう一方の座標(0,0)、(x
3 ,y3 )、(x4 ,y4 )を頂点とする第2の三角形
222の中の点(xd ,yd )は、式(16)で表現で
きる。
【0087】 xd =c・x3 +d・x4 (16) yd =c・y3 +d・y4 ここで、点(x1 ,y1 )と点(x3 ,y3 )、点(x
2 ,y2 )と点(x4 ,y4 )がそれぞれ対応し、a=
cかつb=dが成立したとき、点(xs ,ys )と点
(xd ,yd )は対応しているとする。
【0088】式(15)をaとbについて解くと、
【0089】
【数14】
【0090】であるので、式(17)を式(16)に代
入することで式(18)が得られる。
【0091】
【数15】
【0092】式(18)は、図20の正六角形の隣りあ
った2つの頂点204(x1 ,y1)・(x2 ,y2
と、本装置の操作者が指定した図20の正六角形上の点
(xs ,ys )と、図21の多角形214で(x1 ,y
1 )・(x2 ,y2 )それぞれに対応するトーンの代表
点211の座標(x3 ,y3 )・(x4 ,y4 )が求ま
れば、図21の等色相面213上における変更後の色の
点(xd ,yd )が求まることを示している。
【0093】ただし、式(18)において、(x1 ,y
1 )・(x2 ,y2 )・(xs ,ys )は、図20の正
六角形の重心202を原点(0,0)とした相対的な座
標値であり、(x3 ,y3 )・(x4 ,y4 )・
(xd ,yd )は図21の変更前の色212を原点
(0,0)とした相対的な座標値である。
【0094】次に、図21の等色相面上でのトーンの代
表点211を決める手段について説明する。ここで注意
することは、純色の明度と彩度が各色相ごとにそれぞれ
異なるので、すべての等色相面の形状が等しくはならな
いということである。従って、トーンの代表点211を
示す等色相面上での座標は一意に求まらない。そこで、
図20のインタフェース201と実際の等色相面213
を直接対応付けるのではなく、図23のような架空の等
色相面231を仲介することにする。そして、変更前の
色の等色相面213と架空の等色相面231との対応は
式(1)・(2)により、架空の等色相面231と図2
0のインタフェース201との対応は式(18)により
行なうことにする。このようにすることで、トーンの代
表点211の決定は架空の等色相面231についてのみ
で済む。
【0095】インタフェース201として用いる形容詞
の数とインタフェースの形状は、以上説明してきたよう
な手段でインタフェース201と架空の等色相面231
との対応が可能であれば、図20に限る必要はない。
【0096】
【実施例】第2の発明の実施例である配色支援装置を図
1を用いて説明する。本装置は、複数の色で配色がなさ
れているが配色に統一性が感じられないような場面で活
用される。本装置でトーンを統一することにより配色に
秩序が与えられ、統一感のある配色が得られる。
【0097】図1により、2つの色Sと色Dの入力に対
して、色Dを色Sとほぼ同じトーンに修正する処理の流
れを説明する。色Dのトーンの修正は、前述の式(1)
と式(2)を用いる。式(1)・(2)において、xs
とys が色Sの彩度と明度、x0 とy0 が色Sの色相の
純色の彩度と明度、x1 とy1 が色Dの色相の純色の彩
度と明度になる。
【0098】第1のLCH変換手段11は、式(6)〜
(8)を用いて入力された色Sのxs とys と色相H0
を求める。
【0099】第2のLCH変換手段16は、式(6)〜
(8)を用いて入力された色Dの色相H1 を求める。
【0100】2つの純色記憶手段12には、図2の形式
で各色相における純色の明度と彩度が記憶されており、
0 の入力に対して図2のテーブルを参照することでx
0 ・y0 を出力する。また、H1 の入力に対して図2の
テーブルを参照することでx1 ・y1 を出力する。図2
のテーブルに登録されていない色相が入力された場合は
テーブルの値を補間する。
【0101】基準トーン記憶手段13は、トーンを統一
する基準となる色Sのxs 、ys 、x0 、y0 の4つの
パラメータを一時的に記憶する。よって、複数の色のト
ーンを色Sのトーンと合わせたいときに、上記のパラメ
ータの算出結果を記憶しておくことで、色Sに関する同
じ演算を繰り返さなくても済む。
【0102】トーン統一手段14は、基準トーン記憶手
段13の記憶内容であるxs 、ys、 x0 、y0 と純色
記憶手段12の出力であるx1 、y1 を式(1)・
(2)に代入し演算することでxd 、yd を出力する。
【0103】表色系変換手段15は、トーン統一手段1
4の出力であるxd 、yd とLCH変換手段の出力であ
るH1 を式(9)〜(11)を用いて任意の表色系に変
換し、最終的な装置の出力とする。
【0104】第3の発明の実施例である配色支援装置を
図3を用いて説明する。本装置は、トーンが統一されて
調和している配色のトーンを、調和を保ったまま変更す
るものである。また、トーンが統一されていない配色を
指定したトーンに統一することも可能である。
【0105】LCH変換手段32は、式(6)〜(8)
を用いて入力されたトーン変更の対象とする色の色相H
1 を求める。
【0106】純色記憶手段12は、色相H1 の入力に対
して図2のテーブルを参照することで色相H1 の純色の
彩度x1 と明度y1 を出力する。図2のテーブルに登録
されていない色相が入力された場合はテーブルの値を補
間する。
【0107】トーン決定手段31は、図4に示したよう
な等色相面41と等色相面を自由に移動するカーソルマ
ーク42を表示している。本装置の操作者は、純色の彩
度と明度が既知である等色相面41上の1点をカーソル
マーク42を用いて指定することでトーンの指定を行な
う。この指定に用いる等色相面41には、淡い・濃い・
派手な・地味な・明るい・暗いといったような言葉が同
時に示されており、トーンを与える目安となる。トーン
決定手段31は、等色相面41の純色の彩度x0 と明度
0 、および本装置の操作者が等色相面41上で指定し
た点の座標はxs ・ys を出力する。
【0108】基準トーン記憶手段13は、トーン決定手
段31の出力を一時的に保存する。基準トーン記憶手段
13に記憶されたパラメータを繰り返し利用すること
で、複数の色のトーンをトーン決定手段31で与えたト
ーンに変更することが可能となる。
【0109】トーン統一手段14では、基準トーン記憶
手段13の出力と純色記憶手段12の出力を式(1)・
(2)に代入し演算することで変更後の色の彩度xd
明度yd を求める。
【0110】表色系変換手段15は、トーン統一手段1
4の出力であるxd ・yd とLCH変換手段32の出力
であるH1 を式(9)〜(11)を用いて任意の表色系
に変換し、最終的な装置の出力とする。
【0111】第4の発明の実施例である配色支援装置を
図5を用いて説明する。本発明で得られるカラーパレッ
トは、任意のトーンに統一された色で構成されているこ
とが特徴である。従って、本カラーパレットから選んだ
色で配色した場合、その配色のトーンも統一されること
になり、簡単に秩序ある配色を得ることができる。
【0112】トーン決定手段31は、第3の発明の配色
支援装置のトーン決定手段31と同じ手段である。すな
わち、図4に示したような等色相面41と等色相面を自
由に移動するカーソルマーク42を表示し、等色相面4
1の純色の彩度x0 と明度y0 、および本装置の操作者
が等色相面41上で指定した点の座標はxs とysを出
力する。
【0113】基準トーン記憶手段13は、トーン決定手
段31の出力を一時的に保存する。基準トーン記憶手段
13に記憶されたパラメータを繰り返し利用すること
で、トーンが同一の複数の色を算出することが可能とな
る。色相決定手段51は、図6のような直接指定領域6
1と色感情指定領域62と全色相指定領域63の3つの
指定領域と、これらの領域を自由に移動するカーソルマ
ーク64を表示している。この3つの領域は、色相を決
定する3つの手段に対応しており、本装置の操作者は3
つの手段を目的に応じて使い分けることで色相を決定す
る。
【0114】直接指定領域61には、各色相における純
色が一列に表示されており、その列は赤・橙・黄・緑・
青・藍・紫と並ぶ虹のスペクトルのように色が滑らかに
変化している。本装置の操作者は、直接指定領域61か
ら所望の色をカーソルマーク64を用いて1つ以上指定
することで、カラーパレットの色相を決定する。
【0115】色感情指定領域62には、「暖かい感じの
する色」や「冷たい感じのする色」といった色の印象が
キーワードとしてボタン65で示されており、このキー
ワードに対応する色相が参照テーブルとして本装置内で
登録されている。本装置の操作者は、このキーワードの
ボタン65を指定することで間接的に色相を決定するこ
とになる。
【0116】全色相指定領域63には、0から9までの
数字のボタン630〜639と確定ボタン640が示さ
れている。この数字は色相を均等分割する数を示してい
る。例えば「4」のボタン634が指定された場合は、
色相を均等に4分割した色相、すなわち角度にして0
°、90°、180°、270°の4つの色相が指定さ
れたことになる。同様に、「1」「2」の順で2つのボ
タン631・632が続けて指定された場合は、角度に
して0°から30°刻みに合計12の色相を指定したこ
とになる。
【0117】確定ボタン640の指定は、数字のボタン
630〜639の指定終了を意味する。例えば、色相角
が均等である24色相指定したい場合に、「2」「4」
「確定」の順にボタン632・634・640を指定す
ることで目的が達せられる。
【0118】色相記憶手段52は、色相決定手段51に
より決定された1つ以上の色相を図7に示したようなテ
ーブル形式で一時的に記憶する。
【0119】純色記憶手段53は、色相記憶手段52の
図7のテーブルに登録された色相を順に読み出し、その
色相H1 を出力すると同時に色相H1 を用いて図2のテ
ーブルを参照することで色相H1 の純度の彩度x1 と明
度y1 を出力する。図2のテーブルに登録されていない
色相が入力された場合はテーブルの値を補間する。
【0120】色発生手段54は、基準トーン記憶手段1
3の出力と純色記憶手段53の出力を式(1)・(2)
に代入し演算することでカラーパレットの色の彩度xd
明度yd を求める。
【0121】表色系変換手段15は、色発生手段54の
出力であるxd ・yd と純色記憶手段53の出力である
1 を式(9)〜(11)を用いて任意の表色系に変換
し、最終的な装置の出力とする。
【0122】第5の発明の実施例である配色支援装置を
図8を用いて説明する。本装置は、第4の発明の配色支
援装置と同様にトーンの統一された色で構成されたカラ
ーパレットを発生するものであるが、カラーパレットの
登録および再現を可能とした点で異なる。カラーパレッ
トを登録したい場合は、パレット登録手段81に「和菓
子パッケージ風」などの任意の文字列のパレット名を入
力する。登録したパッレットを再現したい場合は、登録
時に与えたパレット名をパレット再現手段82に入力す
る。
【0123】トーン決定手段31は、第3の発明の配色
支援装置のトーン決定手段31と同じ手段である。すな
わち、図4に示したような等色相面41とカーソルマー
ク42を表示し、等色相面41の純色の彩度x0 と明度
0 、および本装置の操作者が等色相面41上で指定し
た点の座標はxs とys を出力する。
【0124】色相決定手段51は、第4の発明の配色支
援装置の色相決定手段51と同じ手段である。すなわ
ち、図6のような3つの指定領域61〜63とカーソル
マーク64を表示し、本装置の操作者が3つ指定領域6
1〜63上でカーソルマーク64を用いて指定した1つ
以上の色相を出力する。
【0125】パレット登録手段81は、パレット登録時
に本装置の操作者が与えるパレット名の入力の窓口であ
る。入力されたパレット名は、第1のパレット記憶手段
83の出力である図9の第1のテーブル91のデータと
合わせて図9の第2のテーブル92の形式で出力する。
【0126】第2のパレット記憶手段86は、パレット
登録手段81により出力された図9の第2のテーブル9
2の形式のデータ群が入力された場合、そのデータ群を
第2のテーブル92形式で第3のテーブル93の空き領
域に記憶する。
【0127】また、パレット再現手段82より出力され
たパレット名が第2のパレット記憶手段86に入力され
た場合は、そのパレット名に該当する第2のテーブル9
2の形式のデータ群を第3のテーブル93から抽出し出
力する。
【0128】パレット再現手段82は、パレット再現時
に本装置の操作者が与えるパレット名の入力の窓口であ
る。パレット名が入力されると最初に第2のパレット記
憶手段86に向けて入力されたパレット名を出力する。
第2のパレット記憶手段86はパレット名の入力に対し
て、そのパレット名に該当する図9の第1のテーブル9
2の形式のデータ群をパレット再現手段82に向けて出
力してくるので、パレット再現手段82はこれを受けて
今度は第1のパレット記憶手段83に図9の第1のテー
ブル92の形式のデータ群を出力する。
【0129】第1のパレット記憶手段83は、トーン決
定手段31の出力と色相決定手段51の出力を図9の第
1のテーブル91の形式で記憶する。また、パレット再
現手段82から出力された図9の第1のテーブル91の
形式のデータ群をそのままの形式で記憶する。トーン決
定手段31と色相決定手段51の両方の出力を第1のテ
ーブル91の形式ですべて記憶したとき、またはパレッ
ト再現手段82から出力された第1のテーブル91の形
式のデータ群をすべて記憶したとき第1のパレット記憶
手段83は第1のテーブル91の内容を出力する。
【0130】純色記憶手段84は、第1のパレット記憶
手段83から出力された図9の第1のテーブル91の入
力に対して、カラーパレットの色相の数95だけ色相の
項目94の色相H1 を順に第1のテーブル91から読み
出し出力する。同時に順に読み出された色相H1 を用い
て図2のテーブルを参照することで色相H1 の純色の彩
度x1 と明度y1 を出力する。図2のテーブルに登録さ
れていない色相が入力された場合はテーブルの値を補間
する。
【0131】色発生手段85は、第1のパレット記憶手
段83の出力された図9の第1のテーブル91の入力に
対してx0 ・y0 ・xs ・ys の4つのパラメータを読
み出し、式(1)・(2)に代入し演算することでカラ
ーパレットの色の彩度xd と明度yd を求める。
【0132】表色系変換手段15は、色発生手段85の
出力であるxd ・yd と純色記憶手段84の出力である
1 を式(9)〜(11)を用いて任意の表色系に変換
し、最終的な装置の出力とする。
【0133】第6の発明の実施例である配色支援装置を
図10と図18を用いて説明する。本装置は、図17に
示したように2色171・172に挟まれた領域に適し
た補間色173を自動抽出するものである。
【0134】2つのLCH変換手段11は、式(6)〜
(8)を用いて入力された2色の彩度と明度をそれぞれ
求める。
【0135】2つの純色記憶手段12は、2つのLCH
変換手段から出力された色相を用いて図2のテーブルを
参照することで、それぞれの色相における純色の彩度と
明度を出力する。
【0136】2つの共通等色相面への変換手段101
は、LCH変換手段11の出力である彩度と明度と純色
記憶手段12の出力を式(1)・(2)に代入し演算す
る。すなわち、図18において、入力された色の等色相
面184・185上の点を共通等色相面186上の点に
変換することを行なう。
【0137】トーン補間手段102は、図18の共通等
色相面186において式(12)を用いて補間色183
のトーンを求める。
【0138】色相補間手段103は、入力された2色1
84・185の色相を式(13)・(14)に代入し演
算することで補間色183の色相を求める。
【0139】補間色算出手段104は、共通等色相面1
86上でのトーン補間手段102で求めたトーンの点
を、色相補間手段103で求めた色相の図18の等色相
面187上の点に式(1)・(2)を用いて変換する。
この変換により補間色183が求まる。
【0140】表色系変換手段15は、図18の補間色1
83の明度・彩度・色相の3属性を任意の表色系に変換
し、最終的な出力とする。
【0141】第7の発明の実施例である配色支援装置を
図11を、用いて説明する。本装置は、人間の慣用的な
色表現に近い方法で1色またはそれ以上の色の変更が行
なえることが特徴である。慣用的な色表現とは、ある色
に対して「もっと暗くしたい」とか「やや地味にした
い」とか「淡く明るい感じにしたい」といったような形
容詞による表現方法を指す。
【0142】LCH変換手段11は、式(6)〜(8)
を用いて変更の対象として入力された任意の表色系の色
を明度・彩度・色相の3属性に変換する。
【0143】純色記憶手段12は、LCH変換手段11
により得られた変更前の色の色相から、その色相におけ
る純色の明度と彩度を出力する。
【0144】架空の等色相面への変換手段111は、L
CH変換手段11の出力である変更前の色の彩度と明度
と純色記憶手段12の出力を式(1)・(2)に代入す
ることで、図23の架空の等色相面231上での変更前
の色の点212を求める。
【0145】色変更ベクトル決定手段112は、図20
のインタフェース201とカーソルマーク203を表示
し本装置の操作者にインタフェース201上の1点をカ
ーソルマーク203を用いて指定させる。1点が指定さ
れるとその点の座標値とその点を内包する図22の第1
の三角形221の頂点の座標値を出力する。
【0146】色変更演算手段113は、色変更ベクトル
決定手段112の出力である第1の三角形221に対応
する架空の等色相面231上の第2の三角形222を選
択する。そして、色変更ベクトル決定手段112の出力
と、架空の等色相面への変換手段111の出力を式(2
4)に代入して演算することで、架空の等色相面231
上での色修正後の色232の彩度と明度を出力する。
【0147】変更色等色相面への変換手段114は、色
変更演算手段113の出力とLCH変換手段11の出力
である色相を式(1)・(2)に代入し演算すること
で、色修正後の色の架空の等色相面231上の点を元の
等色相面213上に戻す。
【0148】表色系変換手段15は、変更色等色相面へ
の変換手段114で求めたLCH形式の色を任意の表色
系に変換し、最終的な装置の出力とする。
【0149】
【発明の効果】以上述べたように、第2の発明の配色支
援装置は配色に秩序を与えることができ、第3の発明の
配色支援装置は第2の発明の配色支援装置で与えた秩序
を保ったまま配色の印象を変化させることができる。
【0150】第4および第5の発明の配色支援装置によ
りトーンの統一されたカラーパレットを提供すること
で、統一感のある配色を簡単に行なうことができる。
【0151】ある領域に与えたい色に迷いが生じた場面
では、第5の発明の配色支援装置が有効である。第6の
発明の配色支援装置は、近傍の色を参照することで適し
た色を自動的に抽出する。
【0152】第7の発明の配色支援装置は、人間の慣用
的な色の表現方法で直感的に色の指定や修正が行なえ
る。従って、従来の困難で熟練を要した色指定の問題が
容易化される。
【0153】このように、色の調子であるトーンを定量
的に取り扱うことにより、配色作業を色調和の観点から
積極的な支援が行なえる。
【0154】今後の色を取り扱う機器において、ただ単
に大量の色が取り扱えるだけでなく、いかにして素人で
も簡単に色を取り扱えるかが重要となってくる。本発明
は、この問題を解決する手法として有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2の発明の実施例のブロック図である。
【図2】各色相における純色の明度と彩度のテーブルで
ある。
【図3】第3発明の実施例のブロック図である。
【図4】トーン決定手段のインタフェースの例である。
【図5】第4の発明の実施例のブロック図である。
【図6】色相決定手段のインタフェースの例である。
【図7】色相記憶手段のテーブル形式である。
【図8】第5の発明の実施例のブロック図である。
【図9】パレット記憶手段のテーブル形式である。
【図10】第6の発明の実施例のブロック図である。
【図11】第7の発明の実施例のブロック図である。
【図12】明度と彩度と色相の3属性で色を表現するカ
ラーモデルを示している。
【図13】図12のカラーモデルにおいて色相が一定な
平面である等色相面を示している。
【図14】PCCS表色系の等色相面におけるトーンの
位置を示している。
【図15】色相の異なる2つの等色相面を示している。
【図16】等色相面上の1点を他の等色相面上の点に変
換している様子を示している。
【図17】左端と右端の2色を自然な感じでつなぐ色を
自動的に求める処理の手順を示している。
【図18】左端と右端の2色を自然な感じでつなぐ色を
自動的に求める処理の手順を示している。
【図19】オストワルトの配色の調和原理を示してい
る。
【図20】色ベクトル決定手段のインタフェースを示し
ている。
【図21】等色相面におけるトーンの代表点を示してい
る。
【図22】三角形同士の点の対応関係を示している。
【図23】インタフェースと等色相面とを架空の等色相
面を仲介して対応させていることを示している。
【図24】配色装置の標準的な機器構成を示している。
【図25】配色装置のカラーディスプレイ上の画面構成
を示している。
【図26】既存の配色装置における色指定方式の1つで
ある、カラーパレットから色を選択する方式を示したも
のである。
【図27】既存の配色装置における色指定方式の1つで
ある、明度・彩度・色相の3属性で色を指定する方式を
示したものである。
【図28】既存の配色装置における色指定方式の1つで
ある、色見本をカラーモデル形式で表示し、ここから色
を選択する方式を示したものである。
【図29】既存の配色装置における色指定方式の1つで
ある、カラーディスプレイの3種の蛍光体の輝度値を直
接指定する方式を示したものである。
【符号の説明】
11 第1のLCH変換手段 12 純色記憶手段 13 基準トーン記憶手段 14 トーン統一手段 15 表色系変換手段 16 第2のLCH変換手段 31 トーン決定手段 32 LCH変換手段 41 等色相面 42 カーソルマーク 51 色相決定手段 52 色相記憶手段 53 純色記憶手段 54 色発生手段 61 直接指定領域 62 色感情指定領域 63 全色相指定領域 81 パレット登録手段 82 パレット再現手段 83 第1のパレット記憶手段 86 第2のパレット記憶手段 91 第1のテーブル 92 第2のテーブル 93 第3のテーブル 101 共通等色相面への変換手段 102 トーン補間手段 103 色相補間手段 104 補間色算出手段 111 架空の等色相面への変換手段 112 色変更ベクトル決定手段 113 色変更演算手段 114 変更色等色相面への変換手段 141 等色相面 151 色相H0 の等色相面 152 色相H1 の等色相面 181 左端の色 182 右端の色 183 補間色 184 左端の色の等色相面 185 右端の色の等色相面 186 共通等色相面 187 補間色の等色相面 191 等黒色量系列 192 等白色量系列 193 等純度系列 201 インタフェース 211 トーンの代表点 212 変更前の色の点 213 等色相面 214 多角形 221 第1の三角形 222 第2の三角形 231 架空の等色相面 232 色修正後の色の点 241 カラーディスプレイ 242 操作装置 243 演算装置 251 色選択領域 252 筆選択領域 253 描画領域 254 カーソルマーク 261 色見本 271 色相チャンネル 272 明度チャンネル 273 彩度チャンネル 274 色表示領域 281 色相環 282 等色相面 283 色見本 291 蛍光体1のチャンネル 292 蛍光体2のチャンネル 293 蛍光体3のチャンネル 294 色表示領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 11/60 - 11/80 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色相・彩度・明度で表現される色空間にお
    いて、彩度と明度とで張られた平面である等色相面上の
    任意の点である色を、当該色が属する色相の純色を基準
    とした相対的な位置関係をもって定量化し、これを用い
    て配色作業を支援することを特徴とする配色支援方法。
  2. 【請求項2】操作者が入力した任意の表色系の色Sと色
    Dのうち、色Sの明度ys と彩度xs、色相Hを出力
    する第1のLCH変換手段と、 色Dの色相Hを出力する第2のLCH変換手段と、 前記第1のLCH変換手段からの出力であるHを入力
    し、色相Hにおける純色の明度yと彩度xを出力
    する第1の純色記憶手段と、 前記第2のLCH変換手段からの出力であるHを入力
    し、色相Hにおける純色の明度yと彩度xを出力
    する第2の純色記憶手段と、 前記第1のLCH変換手段の出力であるys 、xs と前
    記第1の純色記憶手段の出力であるy、xと前記第
    2の純色記憶手段の出力であるy、xとの6つのパ
    ラメータを用いて演算することで色Sのトーンとほぼ同
    一なトーンに色Dを修正した色D’の明度yd と彩度x
    d を出力するトーン統一手段と、 前記トーン統一手段の出力であるyd、xd と前記第2
    のLCH変換手段の出力であるHを入力し、入力の3
    つの属性で表現される色を他の表色系に変換して出力す
    る表色系変換手段と、を有して、2つの色のトーンを統
    一することで配色を調和させることを特徴とする配色支
    援装置。
  3. 【請求項3】操作者が入力したトーン変更の対象とする
    色Dの色相Hを出力するLCH変換手段と、 前記LCH変換手段からの出力であるHを入力し色相
    における純色の明度yと彩度xを出力する純色
    記憶手段と、 操作者がトーンを決定するためのインタフェースを提供
    し、このインタフェースを通して与えられたトーンを等
    色相面上の点Sで表現した場合のその等色相面の純色の
    明度yと彩度xと点Sの明度ys と彩度xs を出力
    するトーン決定手段と、 前記トーン決定手段の出力であるy、x、ys 、x
    s と純色記憶手段の出力であるy、xの6つのパラ
    メーを用いて演算することで色Dのトーンを変更した色
    の明度yd と彩度xd を出力するトーン統一手段と、 前記トーン統一手段の出力であるyd と、xd と前記L
    CH変換手段の出力であるHを入力し、入力の3つの
    属性で表現される色を他の表色系に変換して出力する表
    色系変換手段と、を有して、色のトーンを操作者の指定
    により変更することを特徴とする配色支援装置。
  4. 【請求項4】トーンを決定するためのインタフェースを
    提供し、このインタフェースを通して与えられたトーン
    を等色相面上の点Sで表現した場合のその等色相面の純
    色の明度yと彩度xと点Sの明度ys と彩度xs を
    出力するトーン決定手段と、 操作者が色相を決定するためのインタフェースを提供
    し、このインタフェースを通して与えられた色相H
    出力する色相決定手段と、 前記色相決定手段の出力であるHを入力し、色相H
    における純色の明度yと彩度xを出力する純色記憶
    手段と、 前記トーン決定手段の出力であるy、x、ys 、x
    s と純色記憶手段の出力であるy、xの6つのパラ
    メータを用いて演算することで前記色相決定手段で与え
    た色相における前記トーン決定手段で与えたトーンの色
    の明度yd と彩度xd を出力する色発生手段と、 前記色発生手段の出力であるyd 、xd と前記Hを入
    力し、入力の3つの属性で表現される色を他の表色系に
    変換して出力する表色系変換手段と、を有して、任意の
    色相における任意のトーンの色を出力することを特徴と
    する配色支援装置。
  5. 【請求項5】トーンを決定するためのインタフェースを
    提供し、このインタフェースを通して与えられたトーン
    を等色相面上の点Sで表現した場合のその等色相面の純
    色の明度yと彩度xと点Sの明度ys と彩度xs を
    出力するトーン決定手段と、 操作者が色相を決定するためのインタフェースを提供
    し、このインタフェースを通して与えられた複数の色相
    を出力する色相決定手段と、 前記トーン決定手段と前記色相決定手段の出力を記憶
    し、または第1のデータ群を記憶し、この記憶内容を出
    力する第1のパレット記憶手段と、 前記第1のパレット記憶手段の出力を入力し、ここから
    前記色相決定手段が出力した複数の色相Hを順に抽出
    し、色相Hを出力すると同時に色相Hにおける純色
    の明度yと彩度xを出力する純色記憶手段と、 前記純色記憶手段の出力であるy、xを入力し、更
    に前記第1のパレット記憶手段の出力を入力し、ここか
    ら前記トーン決定手段が出力したy、x、ys 、x
    s を抽出し、この6つのパラメータを用いて演算するこ
    とで前記色相決定手段で与えた色相における前記トーン
    決定手段で与えたトーンの色の明度ydと彩度xd を出
    力する色発生手段と、 前記色発生手段の出力であるyd 、xd と前記純色記憶
    手段の出力であるHを入力し、入力の3つの属性で表
    現される色を他の表色系に変換して出力する表色系変換
    手段と、 操作者がパレットの登録を行なうためのインタフェース
    を提供し、このインタフェースを通して与えられたパレ
    ット名を前記第1のパレット記憶手段の出力したデータ
    群と関連させて第2のデータ群を出力するパレット登録
    手段と、 操作者が登録したカラーパットの再現を行なうためのイ
    ンタフェースを提供し、このインタフェースを通して与
    えられたパレット名を出力し、第3のデータ群を入力
    し、前記第1のデータ群を出力するパレット再現手段
    と、 前記第2のデータ群が与えられた場合はそのデータ群を
    記憶し、前記パレット再現手段からパレット名が与えら
    れた場合はそのパレット名に該当するデータ群を記憶か
    ら取り出し前記第3のデータ群を出力する第2のパレッ
    ト記憶手段と、を有して、任意のトーンで統一された複
    数の色相の色を出力し、更にその複数の色の登録および
    再現を可能としたことを特徴とする配色支援装置。
  6. 【請求項6】操作者が入力した任意の表色系の色Sと色
    Dのうち、色Sの明度・彩度・色相を出力する第1のL
    CH変換手段と、 色Dの明度・彩度・色相を出力する第2のLCH変換手
    段と、 前記第1のLCH変換手段からの出力である色相を入力
    し、その色相における純色の明度と彩度を出力する第1
    の純色記憶手段と、 前記第2のLCH変換手段からの出力である色相を入力
    し、その色相における純色の明度と彩度を出力する第2
    の純色記憶手段と、 前記第1のLCH変換手段の出力である明度・彩度と前
    記第1の純色記憶手段の出力である明度・彩度を用いて
    演算することで共通等色相面への座標変換を行なう第1
    の共通等色相面への変換手段と、 前記第2のLCH変換手段の出力である明度・彩度と前
    記第2の純色記憶手段の出力である明度・彩度を用いて
    演算することで共通等色相面への座標変換を行なう第2
    の共通等色相面への変換手段と、 前記第1の共通等色相面への変換手段の出力である明度
    ・彩度と前記第2の共通等色相面への変換手段の出力で
    ある明度・彩度と操作者が入力した補間色の数を入力
    し、共通等色相面上において2つの明度間を補間色の数
    に従って補間した明度を出力し、また共通等色相面上に
    おいて2つの彩度間を補間色の数に従って補間した彩度
    を出力するトーン補間手段と、 前記第1のLCH変換手段の出力である色相と前記第2
    のLCH変換手段の出力である色相と操作者が入力した
    補間色の数を入力し、この2つの色相間を補間色の数に
    従って補間した色相を出力する色相補間手段と、 前記トーン補間手段の出力と前記色相補間手段の出力を
    入力し、前記色相補間手段の出力の色相における前記ト
    ーン補間手段のトーンの補間色の明度と彩度を算出し出
    力する補間色算出手段と、 前記補間色算出手段の出力である明度・彩度と前記色相
    補間手段の出力である色相を入力し、入力の3つの属性
    で表現される色を他の表色系に変換して出力する表色系
    変換手段と、を有して、近傍の2色を自然な印象で補間
    する複数の色を抽出することを特徴とする配色支援装
    置。
  7. 【請求項7】操作者が入力した任意の表色系の色の明度
    ・彩度・色相を出力するLCH変換手段と、 前記LCH変換手段の出力である色相を入力し、その色
    相における純色の明度と彩度を出力する純色記憶手段
    と、 前記LCH変換手段の出力である明度・彩度と前記純色
    記憶手段の出力である明度・彩度を用いて演算すること
    で架空の等色相面への座標変換を行なう架空の等色相面
    への変換手段と、 操作者が色変更の指針を与えるインタフェースを提供
    し、与えられた色変更のベクトルを出力する色変更ベク
    トル決定手段と、 前記架空の等色相面への変換手段の出力と前記色変更ベ
    クトル決定手段の出力を入力し、架空の等色相面上での
    変更後の色の明度と彩度を演算し出力する色変更演算手
    段と、 前記色変更演算手段の出力と前記純色記憶手段の出力を
    入力し、前記LCH変換手段の出力である色相の等色相
    面上での変更された色の明度と彩度を算出し出力する変
    更色等色相面への変換手段と、 前記LCH変換手段の出力である色相と前記変更色等色
    相面への変換手段の出力を入力し、入力の3つの属性で
    表現される色を他の表色系に変換して出力する表色系変
    換手段と、を有して、直感的に色の変更が行なえること
    を特徴とする配色支援装置。
  8. 【請求項8】色相・彩度・明度で表現される色空間にお
    いて、彩度と明度とで張られた平面である等色相面上の
    任意の点である色1を、当該色1が属する色相の純色を
    基準とした相対的な位置関係をもって定量化し、前記色
    1とは別の色相に属する色2に対し、前記相対的な位置
    関係を適用し、当該色2が属する等色相面上で色2を置
    き換えることで、前記色1と前記色2とを同じトーンと
    することを特徴とする配色支援方法。
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