JPWO2006095384A1 - 貯留槽用パイプの集合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的安価かつ比較的多くの雨水を貯留可能であって、各剛性パイプ間の連結力を高めて全体として変形が少ない貯留槽用パイプの集合体を得る。【解決手段】パイプの集合体は複数本の剛性パイプ14とパイプ連結手段13とを備える。剛性パイプには取付孔14aが形成される。パイプ連結手段は、連結パイプ15と、連結パイプに挿入可能な筒部16aと連結パイプの端縁に臨むフランジ部16bと取付孔に挿入可能な短管部16cとを有しそれらを貫通する中心孔16dが形成されたアダプタ16と、連結パイプを貫通する連結鋼棒17と、連結鋼棒の端部を剛性パイプの内側に引き込んで2つの剛性パイプを互いに固定する固定手段17a,18,19とを備え、フランジ部の短管部側端面が取付孔周囲の剛性パイプの外面に密着可能に構成されかつフランジ部の厚さDと連結パイプの長さLの和が所定の間隔Wに等しくなるように構成される。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数本の剛性パイプがパイプ連結手段により互いに連結され、シートに被包されて貯留槽を構成する貯留槽用パイプの集合体に関するものである。
従来、雨水を有効に利用するための設備として、雨水を貯留するように構成された貯留槽を地下に埋設したものが知られている。この設備では、家屋の屋根若しくは屋上又は地表に落下した雨水を樋又は溝により集め、この集めた水を貯留槽に導いてその内部に貯留するように構成される。そしてこのような設備には地上から内部に貯留された水を抜出し可能なポンプ等の排水手段が設けられ、この排水手段により内部に貯留された水を抜出してその水を利用できるように構成される。
従来、このような設備に使用される貯留槽であって、地下に比較的簡易に設置できるものとして、箱形に形成された樹脂成型品からなる複数の滞水材を組み上げ、その組み上げられた滞水材の集合体を遮水シートや透水シートで被包したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この貯留槽では、地下貯留槽を形成すべき場所を掘削し、その掘削した中央最下部分にシートを配置してその中央部分に樹脂成型品からなる複数の箱形形状を有する滞水材を縦横及び高さ方向に組み上げて滞水材の集合体を構成し、その後、シートの周囲を立ち上げてその集合体の周囲をそのシートにより包囲し、その集合体の上面にシートの端部を載せることによりその集合体をそのシートにより包み込むことで形成される。この地下貯留槽では、縦横に組み上げられた樹脂成型品からなる複数の滞水材の隙間に水を貯留させることができるようになっている。
特公平4−35580号公報(特許請求の範囲、第1図)
しかし、樹脂成型品からなる複数の箱形形状を有する滞水材を縦横及び高さ方向に組み上げて滞水材の集合体を構成し、その集合体を遮水シートや透水シートで被包することにより形成するこの種の貯留槽では、以下に示すような不具合があった。即ち、第1に、高さ方向に箱形形状を有する滞水材を積み上げることには限界が有り、大規模化への対応ができない。第2に、全て同質の施工になり、使用条件や現場条件に合わせて施工するなどの柔軟な対応が不可能である。第3に、大型化に伴って単位容積当たりの資材費や施工費が低減するいわゆる規模メリットが得られない。第4に内部に人が入って管理点検することが不可能であったり極めて困難である不具合があった。
本発明の第1の目的は、高さ方向に比較的容易に伸ばすことができ、その高さを伸ばすことにより貯留槽を比較的容易に大型化させ得る貯留槽用パイプの集合体を提供することにある。
本発明の第2の目的は、現場条件に応じた柔軟な対応が可能な貯留槽用パイプの集合体を提供することにある。
本発明の第3の目的は、単位容積当たりの資材費及び施工費を低減し得る貯留槽用パイプの集合体を提供することにある。
本発明の第4の目的は、管理点検が比較的容易な貯留槽用パイプの集合体を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図11に示すように、水平方向に所定の間隔Wをあけて鉛直に立てられた複数本の剛性パイプ14と、複数本の剛性パイプ14を互いに平行に連結するパイプ連結手段13とを備え、シート12に被包されて貯留槽10を構成するパイプの集合体11の改良である。
その特徴ある構成は、図1に詳しく示すように、剛性パイプ14の外周に取付孔14aが形成され、パイプ連結手段13が、所定の間隔Wに配置され所定の間隔Wより短い長さLを有する連結パイプ15と、連結パイプ15の両端に設けられ連結パイプ15に挿入可能な筒部16aと筒部16aに連続して形成され連結パイプ15の端縁に臨むフランジ部16bとフランジ部16bを介して筒部16aに同軸に設けられ取付孔14aに挿入可能な短管部16cとを有し短管部16cとフランジ部16bと筒部16aを貫通する中心孔16dが形成されたアダプタ16と、連結パイプ15を貫通し連結パイプ15の両端に設けられたアダプタ16の中心孔16dに両端部がそれぞれ挿通可能な長さを有する連結鋼棒17と、短管部16cが外部から取付孔14aに挿入された剛性パイプ14の内側に設けられ中心孔16dに挿通された連結鋼棒17の端部を剛性パイプ14の内側に引き込んでフランジ部16bと連結パイプ15とを間に介在させた互いに隣接する2つの剛性パイプ14を互いに引きつけて2つの剛性パイプ14を互いに固定する固定手段17a,18,19とを備え、フランジ部16bの短管部16c側端面が短管部16cが取付孔14aに挿入された状態で取付孔14a周囲の剛性パイプ14の外面に密着可能に構成されかつフランジ部16bの厚さDと連結パイプ15の長さLの和が所定の間隔Wに等しくなるように構成されたところにある。
この請求項1に記載された貯留槽用パイプの集合体では、従来の箱形形状を有する樹脂成型品からなる滞水材を用いることをせずに、剛性パイプ14を用いる。そして、この剛性パイプ14を垂直に一定間隔で立設させ、その剛性パイプ14を梁にあたる水平方向の連結パイプ15で連結して、格子状の立体構造を形成することを主な特徴としている。従って、第1に剛性パイプ14自体の長さを増加させることにより、或いは剛性パイプ14を2m又は4mを単位として複数本長手方向に連結すれば、得られるパイプの集合体の高さを比較的容易に増加させることができる。このため、その高さを増加させることにより得られる貯留槽の内部高さも増加してその内容積も拡大して、得られる貯留槽を比較的容易に大型化させることができる。
第2に、このパイプの集合体が地中に埋設されて貯留槽が形成された場合に、土圧によりこのパイプの集合体に加わる水平方向の応力は地中深度に比例して大きくなる。しかし、この請求項1に記載されたパイプの集合体では、剛性パイプ14を連結する水平方向に延びる連結パイプ15の数を地中深度に比例して増加させることにより、深度に比例して増加する応力をその増加させた複数の連結パイプ15により吸収させることができ、剛性パイプ14の長さや連結パイプ15の本数等を現場に合わせて比較的容易に変更することができ、現場条件に応じた柔軟な対応が可能になる。
第3に、この請求項1に記載されたパイプの集合体では、剛性パイプ14や連結パイプ15の長さを増加させると得られる貯留槽も大型化するけれども、パイプの集合体自体の施工時間が増加するようなことはない。このため、大型化するほど、単位容積当たりの資材費及び施工費を低減させることができる。
第4に、この請求項1に記載されたパイプの集合体では、剛性パイプ14を連結パイプ15で連結するので、連結パイプ15の長さが長ければ剛性パイプ14と剛性パイプ14の間に人が入り込むことができ、このパイプの集合体の管理点検を無理なくすることができる。
なお、この請求項1に記載されたパイプの集合体では、連結パイプ15の両端にアダプタ16を設け、そのアダプタ16のフランジ部16bと連結パイプ15とを間に介在させて2つの剛性パイプ14を固定手段17a,18,19により互いに引きつけて固定するけれども、そのフランジ部16bを剛性パイプ14の外面に密着するように構成したので、アダプタ16が連結パイプ15とともに剛性パイプ14に対して傾くようなことはなく、各剛性パイプ14間の連結力は高まり、全体として変形が少ない貯留槽用パイプの集合体11を得ることが可能になる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、固定手段が、連結鋼棒17の両端部にそれぞれ形成された雄ねじ17aと、短管部16cが外部から取付孔14aに挿入された剛性パイプ14の内側から連結鋼棒17の端部に嵌入されかつ剛性パイプ14の内壁に当接するカラー18と、カラー18が嵌入された連結鋼棒17の端部における雄ねじ17aに剛性パイプ14の内側から螺合されカラー18を介して連結鋼棒17の端部を剛性パイプ14の内側に引き込むナット19とを備えたことを特徴とする。
この請求項2に記載された貯留槽用パイプの集合体では、連結鋼棒17の両端における雄ねじ17aにナット19をそれぞれ螺合するだけの比較的単純な作業で、アダプタ16のフランジ部16bと連結パイプ15とを間に介在させた2つの剛性パイプ14をカラー18を介して互いに引きつけて固定することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、連結パイプ15はアダプタ16の筒部16aが端部に挿入可能なパイプ本体15aとパイプ本体15aの一端又は両端に設けられたスペーサ15bとにより構成され、スペーサ15bは筒部16aに嵌着可能に構成され筒部16aに端部が嵌入されたパイプ本体15aの端縁とアダプタ16のフランジ部16bとの間の隙間を閉塞可能に構成され、スペーサ16bの厚さAが筒部16aの長さBより短く形成されかつパイプ本体15aの長さCとスペーサ16bの厚さ(2×A)の和が連結パイプ15の長さLを構成することを特徴とする。
この請求項3に記載された貯留槽用パイプの集合体では、連結パイプ15をパイプ本体15aと筒部16aに嵌着可能なスペーサ15bとにより構成したので、パイプ本体15aの端部にフランジ部16bがその端縁に当接するまで筒部16aを挿入すると、そのスペーサ15bの厚さAだけパイプ本体15aの両側に設けられたアダプタ16間が短くなる。従って、図2(a)に示すように、その短い状態では、互いに隣接する2本の剛性パイプ14が所定の間隔Wを保っていても、一方のアダプタ16における短管部16cを一方の剛性パイプ14の取付孔14aに挿入させた状態で、他方のアダプタ16の短管部16cを他方の剛性パイプ14の取付孔14aに対向させることができる。そして、図2(b)に示すように、他方のアダプタ16の短管部16cを他方の剛性パイプ14の取付孔14aに挿入させ、図2(c)に示すように、パイプ本体15aの端縁とアダプタ16のフランジ部16bとの間の隙間の筒部16aにスペーサ15bを嵌着させてその間の隙間を閉塞させれば、パイプ本体15aの長さCとスペーサ16bの厚さAの和が連結パイプ15の長さLを構成し、所定の間隔Wを保つ2本の剛性パイプ14を何ら移動させることなく、パイプ連結手段13によりその2本の剛性パイプ14を連結させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に係る発明であって、図4に示すように、アダプタ16のフランジ部16b及び連結パイプ15のいずれか一方又は双方に係止可能に構成されたジョイントフック23と、ジョイントフック23に取付けられてパイプ連結手段13により互いに固定された2本の剛性パイプ14,14にそれぞれに沿うように構成された2本のサイドポスト22,22と、2本のサイドポスト22,22の間に架設された複数本の支持鋼棒26と、複数本の支持鋼棒26に取付けられ2本のサイドポスト22,22の間を閉塞する耐圧板21とを更に備え、耐圧板21の外表面は2本のサイドポスト22,22の外表面と面一であってかつ延長面上に剛性パイプ14の外表面が接するように構成されたことを特徴とする。
この請求項4に記載された貯留槽用パイプの集合体では、周囲に複数の耐圧板21を設けることにより、その周囲の剛性パイプ14とパイプ連結手段13との間における段差をその耐圧板21により埋めることができる。そして、この耐圧板21の外表面は2本のサイドポスト22,22の外表面と面一であってかつ延長面上に剛性パイプ14の外表面が接するように構成されているので、周囲に複数の耐圧板21を設けたパイプの集合体11は全体として方形状になり、この集合体11をシート12で被包して、内部でしっかりとした構造体を形成することが可能になり、シート12に土圧等の外力が加わった場合に大きく変形することを防止することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれか1項に係る発明であって、図9に示すように、パイプ連結手段13により格子状に連結された4本の剛性パイプ14の対角線上に位置するそれぞれ2本の剛性パイプ14の上部又は下部の間に上面又は下面が剛性パイプ14の上端縁又は下端縁と面一になるように筋交い板27がそれぞれ架設されたことを特徴とする。
この請求項5に記載された貯留槽用パイプの集合体では、剛性パイプ14の上部又は下部の間に上面又は下面が剛性パイプ14の上端縁又は下端縁と面一になるように筋交い板27を架設するので、これらを含むパイプの集合体11の上縁が剛性パイプ14の上縁と筋交い板の上面により構成され、これらを含むパイプの集合体11の下縁が剛性パイプ14の下縁と筋交い板の下面により構成されることになる。このため、パイプの集合体の実質的に上面及び下面を構成する面積を増加させることができ、これによりパイプの集合体11の安定性をより向上させることができる。
本発明のパイプの集合体では、剛性パイプを垂直に一定間隔で立設させて水平方向の連結パイプで連結して格子状の立体構造を形成する。従って、剛性パイプ自体の長さを増加させることにより、或いは剛性パイプを複数本長手方向に連結すれば得られるパイプの集合体の高さを比較的容易に増加させることができる。このため、その高さを増加させることにより得られる貯留槽を比較的容易に大型化させることができる。また、深度に比例して連結パイプを増加させて深度に比例して増加する応力を吸収させることができ、現場条件に応じた柔軟な対応が可能になる。更に、大型化するほど単位容積当たりの資材費及び施工費を低減させることができ、剛性パイプと剛性パイプの間に人が入り込むことができればパイプの集合体の管理点検を無理なくすることができる。
また、連結パイプの両端にアダプタを設け、その連結パイプとアダプタを貫通する連結鋼棒の両端を固定手段により剛性パイプの内側に引き込み、そのアダプタのフランジ部と連結パイプとを間に介在させて2つの剛性パイプを互いに引きつけて固定するものであって、剛性パイプの外面に直接接触するフランジ部をその剛性パイプの外面に密着するように構成したので、アダプタが連結パイプとともに剛性パイプに対して傾くようなことはなく、各剛性パイプ間の連結力は高まり、全体として変形が少ない貯留槽用パイプの集合体を得ることが可能になる。
また、連結パイプをパイプ本体とスペーサとにより構成すれば、パイプ本体の端部にアダプタを挿入すると、そのスペーサの厚さだけパイプ本体の両側に設けられたアダプタ間は短くなる。従って、その短い状態では、互いに隣接する2本の剛性パイプが所定の間隔を保っていても、一方のアダプタを一方の剛性パイプに挿入させた状態で、他方のアダプタを他方の剛性パイプに対向させることができる。そして、他方のアダプタを他方の剛性パイプに挿入させ、パイプ本体の端縁とアダプタとの間の隙間をスペーサにより閉塞させれば、パイプ本体の長さとスペーサの厚さの和が連結パイプの長さを構成し、所定の間隔を保つ2本の剛性パイプを何ら移動させることなく、パイプ連結手段によりその2本の剛性パイプを連結させることができる。
また、パイプの集合体の周囲に複数の耐圧板を設ければ、その周囲の剛性パイプとパイプ連結手段との間における段差をその耐圧板により埋め、この耐圧板の外表面は2本のサイドポストの外表面と面一であってかつ延長面上に剛性パイプの外表面が接するように構成すれば、周囲に複数の耐圧板を設けたパイプの集合体が全体として方形状になり、この集合体をシートで被包する作業を容易にするとともに、土圧等の外力が加わった場合におけるシートが変形することを防止することができる。
更に、パイプ連結手段により格子状に連結された4本の剛性パイプの対角線上に位置するそれぞれ2本の剛性パイプの上部又は下部の間に上面又は下面が剛性パイプの上端縁又は下端縁と面一になるように筋交い板を架設すれば、剛性パイプと筋交い板を含むパイプの集合体の上縁は剛性パイプの上縁と筋交い板の上面により構成され、パイプの集合体の下縁が剛性パイプの下縁と筋交い板の下面により構成されることになる。このため、パイプの集合体をシートで被包することにより得られた貯留槽の積載可能な荷重を増加させることができる。また、パイプの集合体の実質的に上面及び下面を構成する面積が増加してパイプの集合体の安定性をより向上させることができる。
本発明実施形態の剛性パイプがパイプ連結手段により連結された状態を示す上面図である。 その連結手段により剛性パイプが連結される手順を示す図である。 その連結パイプにおけるスペーサの斜視図である。 その連結手段に耐圧板が設けられた図1に対応する上面図である。 そのジョイントフックとサイドポストとの関係を示す斜視図である。 そのサイドポストに支持鋼棒が架設された状態を示す斜視図である。 その支持鋼棒に耐圧板が係止された状態を示す斜視図である。 その支持鋼棒に係止された耐圧板の縦断面図である。 その格子状に連結された4本の剛性パイプの対角線上に筋交い板がそれぞれ架設された状態を示す斜視図である。 そのパイプの集合体の部分な斜視図である。 そのパイプの集合体を用いた地下貯留槽を示す概略的な断面図である。
符号の説明
10 貯留槽
11 パイプの集合体
13 パイプ連結手段
12 シート
14 剛性パイプ
14a 取付孔
15 連結パイプ
15a パイプ本体
15b スペーサ
16 アダプタ
16a 筒部
16b フランジ部
16c 短管部
16d 中心孔
17 連結鋼棒
17a 雄ねじ(固定手段)
18 カラー(固定手段)
19 ナット(固定手段)
21 耐圧板
22 サイドポスト
23 ジョイントフック
26 支持鋼棒
27 筋交い板
A スペーサの厚さ
B 筒部の長さ
C パイプ本体の長さ
D フランジ部の厚さ
L 連結パイプの長さ
W 所定の間隔
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図11に示すように、この実施の形態における地下貯留槽10は雨水の貯留を目的として設けられるものであって、パイプの集合体11を遮水又は透水シート12で包むことにより作られる。パイプの集合体11はパイプ連結手段13により複数本の剛性パイプ14を互いに連結することにより作られ、複数本の剛性パイプ14はそれぞれが鉛直方向を向いた状態で互いに平行に配設される。この実施の形態における剛性パイプ14は押出し成形された直径が200〜800mmの塩化ビニール製のパイプであって、その長さが50〜400cmのものが使用される。剛性パイプ14の直径が200mm未満であるか或いはその長さが50cm未満であると、剛性パイプ14の配置作業における工数が増加して貯留槽10形成時における単位体積当たりの建設コストが著しく増加する。剛性パイプ14の直径が800mmを越えるか或いはその長さが400cmを越えると剛性パイプ14の運搬が困難になる。
図10にパイプの集合体11の角部を斜視図において示す。この図10に示すように、剛性パイプ14の外周には取付孔14aが形成される。この実施の形態における取付孔14aは、剛性パイプ14の上下における両端近傍と中央部分に、円周方向に90度の間隔をあけてそれぞれ形成される。また、中央の取付孔14a近傍の剛性パイプ14には作業員の手を挿入可能な作業孔14bが別に形成される。複数の剛性パイプ14は水平面における縦横に方形に配設され、水平方向に所定の間隔W、この実施の形態では50〜200cmの間隔Wで鉛直に立てられ、この状態で取付孔14aを介してパイプ連結手段13により互いに平行に連結される。このため、パイプの集合体11の内部に位置する剛性パイプ14の各段における取付孔14aには上方から見て4つの連結手段13が90度毎に放射状にそれぞれ固定されることになる。その一方、パイプの集合体11の角部における剛性パイプ14の各段における取付孔14aには上方から見て2つの連結手段13が90度の間隔をあけてそれぞれ固定され、パイプの集合体11の各外周辺に位置する剛性パイプ14の各段における取付孔14aには上方から見て3つの連結手段13が互いに90度の間隔をあけてそれぞれ固定される。
図1に示すように、パイプ連結手段13は、互いに隣接する2本の剛性パイプ14,14の間の所定の間隔Wに配置された連結パイプ15と、その連結パイプ15の両端に設けられたアダプタ16とを備える。連結パイプ15の両端に設けられたアダプタ16は同一のものであって、その一方を代表して説明すると、図1の拡大図に示すように、このアダプタ16は、連結パイプ15に挿入可能な筒部16aとその筒部16aに連続して形成され連結パイプ15の端縁に臨むフランジ部16bとそのフランジ部16bを介して筒部16aに同軸に設けられ剛性パイプ14の取付孔14aに挿入可能な短管部16cとを有する。このアダプタ16には、短管部16cとフランジ部16bと筒部16aを貫通する中心孔16dが形成され、フランジ部16bの短管部16c側端面が短管部16cが取付孔14aに挿入された状態でその取付孔14a周囲の剛性パイプ14の外面に密着可能に湾曲して構成される。フランジ部16bの外径は連結パイプ15の外径と同一であって取付孔14aより大径に構成される。また、筒部16aにおける外径は連結パイプ15の内径より僅かに小さく形成され、その筒部16aに僅かな隙間を持って連結パイプ15の端部が嵌入可能に構成される。更に、短管部16cは取付孔14aより僅かに小さく形成され、その取付孔14aに僅かな隙間を持って挿入可能に構成される。
一方、連結パイプ15はアダプタ16の筒部16aが端部に挿入可能なパイプ本体15aとこのパイプ本体15aの一端又は両端に設けられたスペーサ15bとにより構成される。パイプ本体15aは押出し成形された直径が40〜300mmの塩化ビニール製のパイプである。パイプ本体15aの直径が40mm未満であると、互いに隣接する2本の剛性パイプ14,14を連結する強度が低下し、パイプ本体15aの直径が300mmを越えると貯留槽10形成時における剛性パイプ14と連結パイプ15のバランスが悪くなり、施工性及び経済性に問題が生じるからである。スペーサ15bは、筒部16aに嵌着可能に構成され、その筒部16aに嵌入された連結パイプ15の端縁とフランジ部16bとの間の隙間を閉塞するものである。図3に示すように、この実施の形態におけるスペーサ15bは、パイプ本体15aと同一の塩化ビニール製のパイプを短く切断したものであって、その一部を切断して切り欠き部15cが形成される。このスペーサ15bは、その弾性により切り欠き部15cを開いてその開かれた切り欠き部15cから筒部16aを内側に挿入し、弾性によりその切り欠き部15cを閉じることにより筒部16aに嵌着させることができるように構成される。そして、スペーサ15bの厚さAはアダプタ16における筒部16aの長さBより短く形成され、パイプ本体15aの長さCとスペーサの厚さAの和が連結パイプの長さL(図1)を構成するようになっている。
図1に戻って、パイプ連結手段13は、連結パイプ15を貫通しその連結パイプ15の両端に設けられたアダプタ16の中心孔16dに両端部がそれぞれ挿通可能な長さを有する連結鋼棒17と、その連結鋼棒17の端部を剛性パイプ14の内側に引き込んで互いに隣接する2つの剛性パイプ14を互いに固定する固定手段とを備える。そして、この実施の形態における固定手段は、連結鋼棒17の両端部にそれぞれ形成された雄ねじ17aと、その連結鋼棒17の両端部にそれぞれ挿通されたカラー18と、その連結鋼棒17の両端における雄ねじ17aにそれぞれ螺合されたナット19とを備える。連結鋼棒17は耐食性に優れたステンレス鋼からなる棒材であって、連結パイプ15を貫通し連結パイプ15の両端に筒部16aが挿入されたアダプタ16のそれぞれの中心孔16dに両端部がそれぞれ挿通可能な長さに切断され、その両端部に雄ねじ17aをそれぞれ形成することにより作られる。
カラー18は短管部16cの外径より広い間隔を持って鋼板の両端を同一方向に折り曲げることによりコ字状に形成され、その中央に連結鋼棒17の端部が挿通する挿通孔18aが形成される。そして、このカラー18は、剛性パイプ14の内部からその内壁に両端における立ち上がり部が対向するように連結鋼棒17の端部を挿通孔18aに挿入させると、アダプタ16の短管部16cが取付孔14aに挿入された剛性パイプ14の内壁にその両側における立ち上がり部が当接するように構成される。
ナット19はカラー18に挿通された連結鋼棒17の端部に螺合され、そのナット19がカラー18を押し付けることにより、アダプタ16のフランジ部16bと連結パイプ15を間に介在させて連結パイプ15の両端における剛性パイプ14はそのカラー18を介して互いに引きつけられることになる。従って、このナット19を締め付けることにより連結パイプ15の両端における剛性パイプ14はアダプタ16のフランジ部16bと連結パイプ15を両側から挟むようにしてアダプタ16のフランジ部16bに押し付けられて互いに固定される。そして、フランジ部16bの厚さDと連結パイプ15の長さLの厚さの和が所定の間隔Wに等しくなるように構成される。
図10に戻って、パイプの集合体11の周囲には土圧を吸収させるための複数の耐圧板21が設けられる。この耐圧板21は、隣接する2本の剛性パイプ14,14に沿って設けられたサイドポスト22の間に設けられ、このサイドポスト22はジョイントフック23を介してパイプの集合体11の周囲における剛性パイプ14を連結する連結手段13に取付けられる。図4及び図5に示すように、ジョイントフック23は、連結パイプ15及びアダプタ16におけるフランジ部16bのいずれか一方又は双方(図示せず)に係止可能なフック部23aと、そのフック部23aに隣接して形成された取付部23bとを有する。図4〜図6に示すように、フック部23aを連結パイプ15等に係止させた状態で剛性パイプ14と平行なスリット23cが取付部23bに形成され、このスリット23cを貫通する貫通孔23dが連結パイプ15と平行にその取付部23bに形成される。このジョイントフック23は剛性パイプ14の近傍の連結パイプ15及びフランジ部16bのいずれか一方又は双方に係止され、そのスリット23cにサイドポスト22が挿入される。
サイドポスト22は、剛性パイプ14に沿って鉛直に設けられるものであって、その剛性パイプ14の外面に密着する湾曲部22aが形成される。湾曲部22aを剛性パイプ14に密着させた状態でジョイントフック23のスリット23cに進入する凸条22bがサイドポスト22に形成され、その凸条22bには貫通孔23dに対向する連通孔22cが形成される。サイドポスト22は凸条22bをジョイントフック23のスリット23cに挿入し、その連通孔22cを貫通孔23dに対向させた状態でボルト24をその連通孔22cと貫通孔23dに挿入することによりサイドポスト22をジョイントフック23に取付けられるように構成される。そして、パイプ連結手段13の両側にジョイントフック23を係止させ、それらにそれぞれサイドポスト22を取付けることによりパイプ連結手段13により互いに固定された2本の剛性パイプ14,14のそれぞれにサイドポスト22を沿わせることが可能になる。
図6及び図7に示すように、互いに固定された2本の剛性パイプ14,14に沿う2本のサイドポスト22の間には複数本の支持鋼棒26が上下に一定の間隔をあけて複数本架設される。支持鋼棒26は耐食性に優れたステンレス鋼からなる棒材であって、サイドポスト22に形成された鋼棒用孔22d(図4)に両端を挿入することにより2本のサイドポスト22の間に架設される。図7に示すように、この複数本の支持鋼棒26に2本のサイドポスト22の間を閉塞する耐圧板21が取付けられる。図8に示すように、耐圧板21はプラスチック、スレート又は合成木材等からなる板材であって、その裏面には支持鋼棒26に係止させるためのフック21aがその支持鋼棒26に対向して設けられる。図7に示すように、このフック21aを支持鋼棒26に係止させることにより耐圧板21はサイドポスト22の間を閉塞するように構成され、図4に示すように、サイドポスト22の外表面はその耐圧板21の表面と面一になるように構成され、かつその延長面上に剛性パイプ14の外表面が接するように構成される。
図10に示すように、パイプ連結手段13により格子状に連結された4本の剛性パイプ14の上部及び下部には一対の筋交い板27が設けられる(図10には一対の筋交い板のみ示す。)。図9に示すように、この筋交い板27は中央に幅方向にその厚さに等しい幅の切り込み27aが半分の深さまで形成され、この筋交い板27を2枚用意して互いの切り込み27aを組み合わせることにより十字状に組み合わされた一対の筋交い板27が形成される。この一対の筋交い板27は、パイプ連結手段13により格子状に連結された4本の剛性パイプ14の対角線上に位置するそれぞれ2本の剛性パイプ14,14の間に架設される。
この筋交い板27の端部は固定具28を介して剛性パイプ14の上部又は下部に固定される。図9における4本の剛性パイプ14の上部に設けられた一対の筋交い板27を用いて具体的に説明すると、剛性パイプ14の上部又は下部には係止孔14cが鉛直方向に2つ形成され、固定具28はこの係止孔14cに挿入可能な突起28aが2つ形成される。固定具28には筋交い板27の端部が上方又は下方から挿入可能な凹部28bが形成されその凹部28bにおける底面又は上面に筋交い板27が当接した状態でその筋交い板27の上面又は下面と面一になる上面又は下面が固定具28に形成される。そして、固定具28の上面又は下面が剛性パイプ14の上面又は下面と面一になるように係止孔14cが剛性パイプ14に形成される。そして、剛性パイプ14の上部又は下部に固定された一対の筋交い板27の上面又は下面が格子状に連結された4本の剛性パイプ14の上端縁又は下端縁と面一になるように構成される。
次に本発明のパイプの集合体を用いて貯留槽が形成される手順について説明する。
図11に示すように、本発明のパイプの集合体11は、地下貯留槽10を形成すべき場所を掘削して遮水又は透水シート12を配置した後に組立てられる。具体的に、地下貯留槽10を形成するには、その地下貯留槽10を形成すべき場所を必要な深さ、及び形状に従って掘削し、その中央最下部分に遮水又は透水シート12を配置する。その後、遮水又は透水シート12の中央部分にこの実施の形態では合成樹脂板から成る台板10aを敷き、この台板10aの上にパイプの集合体11を形成する。この際、剛性パイプ14を水平方向に所定の間隔Wをあけて連結手段13により互いに連結することによりパイプの集合体11を得るので、剛性パイプ14を密着させる場合に比較して使用する剛性パイプ14の量を減少させることができ、その使用量が増加することに起因してその単価が押し上げられることを回避することができる。また、パイプ連結手段13は連結パイプ15とアダプタ16とを備え、連結パイプ15の両端にアダプタ16を設け、連結鋼棒17の両端における雄ねじ17aにナットをそれぞれ螺合せ、そのアダプタ16のフランジ部16bと連結パイプ15とを間に介在させて2つの剛性パイプ14をカラー18を介して互いに引きつけて固定するものである。そして、そのフランジ部16bを剛性パイプ14の外面に密着するように構成したので、アダプタ16が連結パイプ15とともに剛性パイプ14に対して傾くようなことはなく、各剛性パイプ14間の連結力は高まり、全体として変形が少ない貯留槽用パイプの集合体11を得ることができる。
ここで、連結パイプ15はパイプ本体15aと筒部16aに嵌着可能なスペーサ15bとにより構成されているので、図2に詳しく示すようにパイプ本体15aの端部にフランジ部16bがその端縁に当接するまで筒部16aを挿入すると、そのスペーサ15bの厚さAだけパイプ本体15aの両側に設けられたアダプタ16間が短くなる。従って、その短い状態では、互いに隣接する2本の剛性パイプ14が所定の間隔Wを保っていても、図2(a)に示すように、一方のアダプタ16における短管部16cを一方の剛性パイプ14の取付孔14aに挿入させた状態で、他方のアダプタ16の短管部16cを他方の剛性パイプ14の取付孔14aに対向させることができる。そして、図2(b)に示すように、他方のアダプタ16の短管部16cを他方の剛性パイプ14の取付孔14aに挿入させ、図2(c)に示すように、パイプ本体15aの端縁とアダプタ16のフランジ部16bとの間の隙間の筒部16aにスペーサ15bを嵌着させてその間の隙間を閉塞させれば、パイプ本体15aの長さCとスペーサ16bの厚さAの和が連結パイプ15の長さLを構成し、所定の間隔Wを保つ2本の剛性パイプ14を何ら移動させることなく、パイプ連結手段13によりその2本の剛性パイプ14を連結させることができる。このため、全体として変形が少ない貯留槽用パイプの集合体11を比較的容易に得ることができる。
また、本発明における貯留槽用パイプの集合体11は、剛性パイプ14の上部又は下部の間に上面又は下面が剛性パイプ14の上端縁又は下端縁と面一になるように筋交い板27(図9)を架設するので、これらを含むパイプの集合体11の上縁が剛性パイプ14の上縁と筋交い板27の上面により構成され、これらを含むパイプの集合体11の下縁が剛性パイプ14の下縁と筋交い板27の下面により構成されることになる。このため、パイプの集合体11の実質的に上面及び下面を構成する面積が増加してパイプの集合体11の安定性をより向上させることができる。また、筋交い板27の存在によりパイプの集合体11はしっかりとした構造体となり、得られた貯留槽に土圧等の外力が加わった場合にこのパイプの集合体11が大きく変形するような事態を防止することができる。
組立てられたパイプの集合体11は遮水又は透水シート12により包み込まれる。ここで、本発明における貯留槽用パイプの集合体11では、周囲に複数の耐圧板21を設けているので、その周囲の剛性パイプ14とパイプ連結手段13との間における段差をその耐圧板21により埋めることができる。そして、この耐圧板21の外表面は2本のサイドポスト22,22の外表面と面一であってかつ延長面上に剛性パイプ14の外表面が接するように構成されているので、周囲に複数の耐圧板21を設けたパイプの集合体11が全体として方形状になり、この集合体11をシート12で被包する作業が容易になるとともに、外部からの応力大して変形の少ない貯留槽を形成することができる。パイプの集合体11を被包した遮水又は透水シート12の立ち上げられた端部は、そのパイプの集合体11を包囲した後にパイプの集合体11の上側に載せられる。これによりパイプの集合体11が遮水又は透水シート12により包み込まれ、貯留槽10が形成される。この際、パイプ連結手段13が傾くことに起因するパイプの集合体11の全体が変形するようなことは回避され、得られたパイプの集合体11をシート12で被包する際の作業性は従来より向上する。
このように作られた貯留槽10には取水管10d、通気管10b、オーバフロー管10c及び排水パイプ25aが接続され、取水管10d、通気管10b、及び排水パイプ25aの上端が地表に表出するようにして貯留槽10は埋め戻される。取水管10dの上端はその後地表の雨水収集溝10e等に接続され、その溝10e等に集められた雨水を貯留槽10に流入するように構成される。通気管10bは取水管10dからの水流入時又は後述する排水手段25による水の排水時に内部エアを地上外部に放出し又は地上外部のエアを貯留槽10の内部に流入させるように構成される。オーバフロー管10cは貯留槽10の内部容積を超える水の流入時に、その余剰水を貯留槽10から地上外部又は図示しない他の貯留槽等に導くように構成される。
また、埋め戻された貯留槽10の上方であって排水パイプ25aの上端に位置する地表には貯留槽10に貯留された水を取水可能な排水手段25が設けられる。排水手段25は下端が遮水又は透水シート12を貫通して貯留槽10の下部に達する排水パイプ25aと、地上に設けられその排水パイプ25aの上端から貯留槽10内部の水を吸引しうる排水ポンプ25bとにより構成される。この排水手段25は排水ポンプ25bにより排水パイプ25aを介して貯留槽10内部の水を吸引して吐出パイプ25cからその水を排出することにより貯留槽10の水を外部から抜出し可能に構成される。
このように構成された地下貯留槽10では、地表に落下した雨水は雨水収集溝10eに集められ、取水管10dを介して貯留槽10の内部に流入し、この貯留槽10は内部に流入したその雨水を貯留する。流入した雨水は当初いずれかの剛性パイプ14の内部に侵入するが、その後他の剛性パイプ14にもその雨水は流入し、遮水又は透水シート12により囲まれた空間に雨水は有効に貯留される。この場合、剛性パイプ14がその空間を占める割合は、砂、砂礫、割石等からなる滞水材を遮水又は透水シートで包んだ従来のものに比較して少なく、本発明の貯留槽10は従来のものより雨水の貯水量が増加する。また、剛性パイプ14は押出し成形で大量に作られる比較的安価な塩化ビニール製のものを加工することにより作れば、高価な金型を使用して成形した滞水材と比較して安価であり、地下貯留槽10の単価が押上げられることもない。また、剛性パイプ14や連結パイプ15として再生パイプなどのリサイクル品を使用すれば、公害防止と資源有効利用に道を開くことにもなる。
各剛性パイプ間の連結力を高めて全体として変形が少ない貯留槽用パイプの集合体を得ることができ、このパイプの集合体をシートにより被包することにより比較的安価かつ比較的多くの雨水を貯留可能な貯留槽を得ることができる。

Claims (5)

  1. 水平方向に所定の間隔(W)をあけて鉛直に立てられた複数本の剛性パイプ(14)と、前記複数本の剛性パイプ(14)を互いに平行に連結するパイプ連結手段(13)とを備え、シート(12)に被包されて貯留槽(10)を構成するパイプの集合体(11)において、
    前記剛性パイプ(14)の外周に取付孔(14a)が形成され、
    前記パイプ連結手段(13)が、
    前記所定の間隔(W)に配置され前記所定の間隔(W)より短い長さを有する連結パイプ(15)と、
    前記連結パイプ(15)の両端に設けられ前記連結パイプ(15)に挿入可能な筒部(16a)と前記筒部(16a)に連続して形成され前記連結パイプ(15)の端縁に臨むフランジ部(16b)と前記フランジ部(16b)を介して前記筒部(16a)に同軸に設けられ前記取付孔(14a)に挿入可能な短管部(16c)とを有し前記短管部(16c)と前記フランジ部(16b)と前記筒部(16a)を貫通する中心孔(16d)が形成されたアダプタ(16)と、
    前記連結パイプ(15)を貫通し前記連結パイプ(15)の両端に設けられた前記アダプタ(16)の前記中心孔(16d)に両端部がそれぞれ挿通可能な長さを有する連結鋼棒(17)と、
    前記短管部(16c)が外部から前記取付孔(14a)に挿入された前記剛性パイプ(14)の内側に設けられ前記中心孔(16d)に挿通された前記連結鋼棒(17)の端部を前記剛性パイプ(14)の内側に引き込んで前記フランジ部(16b)と前記連結パイプ(15)とを間に介在させた互いに隣接する2つの前記剛性パイプ(14)を互いに引きつけて2つの前記剛性パイプ(14)を互いに固定する固定手段(17a,18,19)と
    を備え、
    前記フランジ部(16b)の前記短管部(16c)側端面が前記短管部(16c)が前記取付孔(14a)に挿入された状態で前記取付孔(14a)周囲の前記剛性パイプ(14)の外面に密着可能に構成されかつ前記フランジ部(16b)の厚さ(D)と前記連結パイプ(15)の長さ(L)の和が前記所定の間隔(W)に等しくなるように構成された
    ことを特徴とする貯留槽用パイプの集合体。
  2. 固定手段が、連結鋼棒(17)の両端部にそれぞれ形成された雄ねじ(17a)と、短管部(16c)が外部から取付孔(14a)に挿入された剛性パイプ(14)の内側から前記連結鋼棒(17)の端部に嵌入されかつ前記剛性パイプ(14)の内壁に当接するカラー(18)と、前記カラー(18)が嵌入された前記連結鋼棒(17)の端部における雄ねじ(17a)に前記剛性パイプ(14)の内側から螺合され前記カラー(18)を介して前記連結鋼棒(17)の端部を前記剛性パイプ(14)の内側に引き込むナット(19)とを備えた請求項1記載の貯留槽用パイプの集合体。
  3. 連結パイプ(15)はアダプタ(16)の筒部(16a)が端部に挿入可能なパイプ本体(15a)と前記パイプ本体(15a)の一端又は両端に設けられたスペーサ(15b)とにより構成され、前記スペーサ(15b)は前記筒部(16a)に嵌着可能に構成され前記筒部(16a)に端部が嵌入された前記パイプ本体(15a)の端縁と前記アダプタ(16)のフランジ部(16b)との間の隙間を閉塞可能に構成され、前記スペーサ(16b)の厚さ(A)が前記筒部(16a)の長さ(B)より短く形成されかつ前記パイプ本体(15a)の長さ(C)と前記スペーサ(16b)の厚さ(A)の和が連結パイプ(15)の長さ(L)を構成する請求項1又は2記載の貯留槽用パイプの集合体。
  4. アダプタ(16)のフランジ部(16b)及び連結パイプ(15)のいずれか一方又は双方に係止可能に構成されたジョイントフック(23)と、前記ジョイントフック(23)に取付けられてパイプ連結手段(13)により互いに固定された2本の剛性パイプ(14,14)にそれぞれに沿うように構成された2本のサイドポスト(22,22)と、2本の前記サイドポスト(22,22)の間に架設された複数本の支持鋼棒(26)と、前記複数本の支持鋼棒(26)に取付けられ2本の前記サイドポスト(22,22)の間を閉塞する耐圧板(21)とを更に備え、
    前記耐圧板(21)の外表面は2本の前記サイドポスト(22,22)の外表面と面一であってかつ延長面上に前記剛性パイプ(14)の外表面が接するように構成された請求項1ないし3いずれか1項に記載の貯留槽用パイプの集合体。
  5. パイプ連結手段(13)により格子状に連結された4本の剛性パイプ(14)の対角線上に位置するそれぞれ2本の剛性パイプ(14)の上部又は下部の間に上面又は下面が前記剛性パイプ(14)の上端縁又は下端縁と面一になるように筋交い板(27)がそれぞれ架設された請求項1ないし4いずれか1項に記載の貯留槽用パイプの集合体。
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