JPWO2006092963A1 - 金属構造体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

入射光に対する波長選択性および偏光選択性を大幅に向上することができる金属構造体およびその製造方法。まず、固体透明基板(ガラス基板)(10)を洗浄し、乾燥させる(S100)。そして、基板(10)の表面にポジ型電子リソグラフィ用レジスト溶液をスピンコート塗布した後、ベイキングを行い、レジスト溶剤を除去して、レジスト薄膜(20)を基板(10)上に形成する(S200)。そして、レジスト薄膜(20)に電子線により所定のパターンを描画し、現像・リンス・乾燥を行う(S300)。そして、基板(10)上にクロム、次に金などの金属を順にスパッタリングにより成膜する(S400)。そして、基板(10)上から余分なレジスト材料を除去する(S500)。これにより、金属ナノロッドアレイ(40)が完成する。金属ナノロッドアレイ(40)は、基板(10)上に、サイズが精密に制御された金属ナノロッドを一定の微小な間隔でその方向を一軸方向にそろえて多数集積化した構造を有する。

Description

本発明は、金属構造体およびその製造方法に関し、特に、プラズモン共鳴吸収波長を制御することができる金属構造体およびその製造方法に関する。
微細な金属、例えば、ナノメートルスケールの表面構造を有する微細金属や、ナノメートルサイズの金属微粒子は、その形状やサイズに応じた特定の波長領域に「局在(表面)プラズモン共鳴吸収」と呼ばれる特徴的な光学応答(光吸収)を示す。局在プラズモン共鳴吸収を示す金属の種類の例には、金や銀、白金などの貴金属類が含まれるが、金属の種類が同じでも、サイズや形状が異なればプラズモン共鳴吸収波長が異なることが重要である。このような性質を活かし、上記のような微細金属や金属微粒子を用いた各種光学デバイス(例えば、光学フィルタなど)への応用が期待されている。
また、局在プラズモン共鳴吸収には重要な応用がある。プラズモン共鳴を示す金属上に吸着した分子の光学応答(発光やラマン散乱)の強度は、分子と表面プラズモンとの相互作用により、著しく増強される(10倍以上)。すなわち、プラズモン共鳴を示す微細金属を基板上に作製した金属構造体は、分子系に対する高感度センサ用デバイスとして機能することになり、この方面への応用研究開発も活発に行われている。
基板に複数のプラズモン共鳴吸収を有する金属微粒子を配置した金属構造体を各種光学デバイスや高感度センサに応用する場合、プラズモン共鳴吸収波長の位置や、その吸収の入射光の偏光選択性を制御することがまず重要になる。プラズモン共鳴吸収帯の特性(共鳴吸収波長やスペクトル形状、偏光選択性など)は、各金属微粒子自体のサイズや形状の秩序性に敏感であるばかりでなく、基板に配列された金属微粒子間の距離、それらの分布(変動性)、およびそれらの配列の方向性(金属微粒子の配列)などの秩序性にも極めて敏感である。したがって、表面プラズモンの光学応答特性を制御するためには、金属微粒子自身のナノ構造および複数の金属微粒子の基板上への配列を精密に制御しなければならない。なお、金属微粒子が、ロッド状の金属微粒子(金属ナノロッド)である場合、その形状は、例えば、アスペクト比(長軸の長さと短軸の長さの比)によって規定することができる。
例えば、特許文献1には、短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ100nm以下の異方的な形状を有する金ナノロッドを厚さ数μmのアクリル樹脂フィルムに分散した光学フィルタが記載されている。この場合、金ナノロッドにおけるアスペクト比は10以下である。このように作製した光学フィルタは、金ナノロッドのプラズモン共鳴により800nm〜1000nmおよび1200nm〜1600nmの全波長域にわたって光の透過率が15%以下であり、近赤外領域における良好な光学フィルタとして動作することが確認されている。
また、特許文献2には、金属イオンを還元する方法により長軸および短軸の長さの変動係数が小さい(20%以下)金ナノロッドを調製し(つまり、金ナノロッドのサイズがそろっている)、これを含有する樹脂材料(金ナノロッド含有組成物)が比較的シャープなプラズモン吸収の波長特性を示す(つまり、波長選択性が高い)ことが記載されている。
特開2003−315531号公報 特開2004−292627号公報
しかしながら、特許文献1記載の発明においては、広範囲の波長領域にわたる光学フィルタとして動作することができるが、言い方を変えれば、波長選択性が乏しいことを意味する。「波長選択性」とは、特定の波長領域を選択的に吸収し、他の波長領域を透過させる性質を意味する。このような波長選択性の低下は、微細な金属(金ナノロッド)のサイズのばらつき(変動性)が大きな原因となって引き起こされる。また、金属微粒子間の距離の変動性も大きな問題となるが、この点については特許文献1には開示されていない。
また、特許文献1には、「短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ50nmである金ナノロッド」、および、「短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ30nm」である金ナノロッドを分散させた上記フィルムを用いて、それぞれ、900nmおよび700nmの付近に吸収極大を有する、つまり、波長選択性を有する光学フィルタも記載されているが、その具体的な吸収スペクトルは開示されていない。
特許文献2記載の発明は、波長選択性が十分でないという特許文献1記載の発明の問題を克服するためのものではあるが、次のような問題を有している。
共鳴プラズモン吸収を利用した光デバイスや高感度センサの開発においては、上記のような波長選択性に加えて、もう一つの重要な光の特性である偏光に関しても共鳴プラズモン吸収が選択性を有することが好ましい。すなわち、共鳴プラズモン吸収を示す微細な金属から形成される金属構造体デバイスに対して、入射する偏光の方向によって当該金属構造体デバイスの応答が異なれば、デバイスの光学応答機能やセンサ機能は大きく拡張することになる。
しかしながら、特許文献2に開示された金ナノロッド含有組成物は、そのような偏光選択性を全く有していない。これは、金ナノロッド自体のサイズ変動性は小さいものの、その異方的な形状の金ナノロッドの「向き(方向)」が当該金ナノロッド含有組成物において全くランダムでありそろっていないことが大きな原因である。
また、偏光選択性が乏しいと、すべての偏光応答の足し合わせである光学応答波長特性(吸収スペクトル)は幅広いものになり、その結果、波長選択性も乏しいものになってしまうという問題も発生する。
このように、特許文献1および特許文献2に開示された技術においては、共鳴プラズモン吸収を有する微細金属の光学応答において、入射光に対する波長選択性や偏光選択性の機能低下または欠落という問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、入射光に対する波長選択性および偏光選択性を大幅に向上することができる金属構造体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る金属構造体は、プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体であって、一定のサイズを有する複数のロッド状の金属微粒子を、基板上に、一定の間隔で、かつ、一定の方向に配置してなる、構成を採る。
本発明に係る金属構造体は、プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体であって、基板上に、一定の間隔かつ一定の方向に配置された、一定のサイズを有する複数のロッド状の金属微粒子を有する。
また、本発明に係る金属構造体は、プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体であって、基板および基板上に配置された体積が一定である複数のロッド状の金属微粒子を含み、前記各金属微粒子は、前記基板に垂直な上面から見たときに、長軸と短軸の長さがそれぞれ一定であって;前記各金属微粒子は、互いに隣接する金属微粒子との最短距離が所定の値よりも短く、かつ前記金属微粒子は、その長軸または短軸の少なくともいずれか一方が同一方向に整列されている、構成を採る。
また、本発明に係る金属構造体の製造方法は、上記の金属構造体を製造する金属構造体の製造方法であって、基板上にレジスト薄膜を形成する工程と、基板上に形成したレジスト薄膜に所定のパターンを形成する工程と、レジスト薄膜に所定のパターンを形成した基板上に金属膜を形成する工程と、金属膜を形成した基板上から余分なレジスト膜を除去する工程と、を有するようにした。
本発明によれば、プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体の、入射光に対する波長選択性および偏光選択性を大幅に向上することができる。
本発明の一実施の形態に係る金属構造体の製造方法の手順を示すフローチャート 図1の製造方法を説明するための工程別断面図 金属微粒子の加工分解能のプラズモン共鳴吸収スペクトルを用いた算出方法の一例を示す図 実際に作製した代表的な金ナノロッドアレイの電子顕微鏡写真 無偏光である入射光を用いて測定した金ナノロッドの吸収スペクトルを示す図 金ナノロッドの短軸方向に平行な偏光を有する入射光を用いて測定した吸収スペクトル(短軸成分スペクトル)を示す図 金ナノロッドの長軸方向に平行な偏光を有する入射光を用いて測定した吸収スペクトル(長軸成分スペクトル)を示す図 金ナノロッドにおいて厚さを60nmの一定にして、長軸・短軸方向の長さ(サイズ)を変えた金ナノロッドからなる金ナノロッドアレイにおける、プラズモン共鳴吸収波長(長軸方向成分)のアスペクト比依存性を示す図
本発明者は、入射光に対する波長選択性および偏光選択性を向上させるためには、金属構造体における、金属微粒子のサイズおよび形状、金属微粒子の配列の方向性、ならびに金属微粒子間の距離(間隔)をそれぞれそろえることが必要であることを見出した。また、金属微粒子のサイズおよび形状、金属微粒子の配列の方向性、ならびに金属微粒子間の距離(間隔)をそれぞれそろえるためには、半導体微細加工技術を応用することにより、基板上に金属微粒子を精密に規則正しく配列する必要があることを見出したのである。
本発明は、半導体微細加工技術を応用することにより、ガラスなどの固体基板上に、サイズが精密に制御されたロッド状の金属微粒子(例えば、金属ナノロッド)を一定の微小な間隔でその方向を一軸方向にそろえて多数集積化した金属構造体デバイスを構築するものである。これにより、プラズモン共鳴吸収特性において、入射光に対する優れた波長選択性と際立って敏感な偏光選択性とを有する金属構造体を作製することができる。
以下、本発明の金属構造体の特徴、つまり、基板上に構築された複数の金属微粒子の、材質、形状、サイズ、間隔、および方向の特徴について、具体的に説明する。
(金属微粒子の材質)
上記のように、本発明における金属微粒子は、プラズモン共鳴吸収を有する金属微粒子であることを特徴とする。プラズモン共鳴吸収を有する金属としては、例えば、金や銀、銅、白金などの貴金属類が挙げられる。また、金属微粒子は、他の材料をこれらの貴金属でメッキした粒子であってもよい。
また、本発明の金属構造体に含まれ、上記プラズモン共鳴吸収を有する金属微粒子を配置する基板は、特に限定されないが、金属構造体を光学応答デバイスとして動作させるためには、可視領域から近赤外領域に光吸収を有しない固体材料からなる基板であることが好ましい。具体的な固体材料の例には、ガラスや石英、サファイアなどが含まれる。
(金属微粒子の形状)
上記のように、本発明における金属微粒子は、ロッド状の形状を有することを特徴とする。各金属微粒子は、プラズモン共鳴を示す微粒子であればよいが、例えば、その大きさ(体積相当径)が1〜1000nmであることが好ましく、10〜500nmであることがより好ましい。「ロッド状」とは、相隣る面がすべて直角に交わる6面体である形状を意味する。また、ロッド状の金属微粒子を基板に垂直な上面から見た場合、該ロッド状の金属微粒子は、矩形状に見えることが好ましい。この矩形の各頂点は、必ずしも厳格な直角に見える必要はなく、例えば、各頂点が丸みを帯びた形状であってもよいし、頂点の角が削られた形状であってもよい。ただし、この場合、矩形の各頂点は、すべて一様な形状を帯びていることが好ましい。以下では、ロッド状の金属微粒子のアスペクト比とは、この矩形状の金属微粒子の長軸と短軸との比により得られるアスペクト比を意味するものとする。
(金属微粒子のサイズ)
上記のように、本発明における金属微粒子は、一定のサイズを有することを特徴とする。「サイズが一定」とは、基板上に配置されたロッド状の金属微粒子を、基板に垂直な上面からみた場合、長軸と短軸の長さがそれぞれ一定であり、かつ、各金属微粒子の面積および体積が一定であることを意味する。ここで規定する「ロッド状の金属微粒子の面積」とは、ロッド状の金属微粒子を基板に垂直な上面から見たときの矩形状のロッド状の金属微粒子の面積を意味する。
「長軸と短軸の長さがそれぞれ一定」とは、複数のロッド状の金属微粒子のうち、長軸と短軸のうち少なくともいずれか一方、好ましくは両方の長さの変動率が5%以下であることを意味する。
ここで、複数のロッド状の金属微粒子を基板に垂直な上面から見たときに、長軸と短軸の長さがそれぞれ一定であれば、これらの金属微粒子を基板に垂直な上面から見たときの矩形状の面積もそれぞれ一定となる。
また、「面積が一定」とは、各金属微粒子の面積の変動率が、5%以下、好ましくは、2%以下であることを意味する。また、「体積が一定」とは、各金属微粒子の体積の変動率が、5%以下、好ましくは、3%以下であることを意味する。
具体的な値として、ロッド状の金属微粒子の面積は100nm〜30000nm程度であることが好ましく、ロッド状の金属微粒子の体積は1000nm〜3000000nm程度であることが好ましい。また、ロッド状の金属微粒子の基板からの高さ(厚さ)は、ロッド状の金属微粒子の面積および体積から導き出せるものであるが、300nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。
基板に垂直な上面からみたときの、各金属微粒子の面積および体積は、電子顕微鏡写真に写された金属微粒子から確認および算出されうる。例えば、ロッド状の金属微粒子を基板に垂直な上面から見た電子顕微鏡写真より、ロッド状の金属微粒子の長軸の長さと短軸の長さとを読取り、これらを乗算することで金属微粒子の面積が算出される。また、ロッド状の金属微粒子を基板に平行な側面から見た電子顕微鏡写真より、ロッド状の金属微粒子の高さを読取り、算出した面積と読取った高さとを乗算することにより金属微粒子の体積が算出される。
(金属微粒子の間隔)
上記のように、本発明における金属微粒子は、一定の間隔で配置されていることを特徴とする。「間隔が一定」とは、基板上に配置された複数の金属微粒子の任意の1つと、これに隣接する金属微粒子との最短距離が200nm以下(好ましくは、100nm以下)であって、かつ、その変動率が5%以下であることを意味する。
ここで、ロッド状の金属微粒子の長軸の長さや短軸の長さの変動性、および金属微粒子間の間隔の変動性は、作製した金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの測定および解析をすることにより、確認および算出されうる。すなわち、ロッド状の金属構造体に対して、所定の方向への偏向を有する入射光を照射し、得られたプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大の波長位置を比較することにより、ナノスケールでの加工分解能を実現でき、金属微粒子の各パラメータの変動性を算出することができる。
本発明では、金属構造体における各金属微粒子の形状、サイズおよび間隔をそれぞれ一定にすることにより、金属構造体の波長選択性が向上されうる。
(金属微粒子の方向)
上記のように、本発明における金属微粒子は、一定の方向で配置されていることを特徴とする。「一定の方向」とは、ロッド状の金属微粒子の長軸または短軸の少なくともいずれか一方が同一方向に整列されていることを意味する。
本発明では、金属構造体における各金属微粒子の形状およびサイズをそれぞれ一定にし、各金属微粒子をそれぞれ一定の方向に配置することにより、金属構造体の偏光選択性が向上されうる。
ここで、金属構造体の偏光選択性は、プラズモン共鳴において、入射光に垂直な平面上に互いに直交する2つの偏光方向を有する入射光に対し、この2つの偏光方向に対応する2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大が生じることを意味する。すなわち、ロッド状の金属構造体の長軸方向と短軸方向の2つの吸収極大が生じるような金属微粒子の配向方向が得られていることを意味する。
高感度のセンシングを実現するためには、上記2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大の差が、50nm以上であることが好ましく、100nm以上であることがより好ましい。
以上、まとめると、金属構造体における各金属微粒子の形状、サイズおよび間隔をそれぞれ一定にすることにより、金属構造体の波長選択性が向上され、金属構造体の形状およびサイズをそれぞれ一定にし、各金属微粒子をそれぞれ一定の方向に配置することにより、金属構造体の偏光選択性が向上されうる。
本発明者は、金属構造体の偏光選択性は、ロッド状の金属微粒子のアスペクト比にも大きく依存することを見出した。これは、上記2つの吸収極大は、換言すれば、ロッド状の金属構造体の長軸方向と短軸方向の2つの吸収極大ということができるという知見に基づく。
例えば、ロッド状の金属微粒子のアスペクト比を1〜9まで変化させることにより、上記2つの偏光方向に対応する2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大を、それぞれ500nm〜1500nmまで変化させることが可能である。
ロッド状の金属構造体の長軸と短軸との比率(アスペクト比)は、1より大きく、かつ、10以下であることが好ましく、3以上、かつ、7以下であることがより好ましい。これは、このアスペクト比が1に近づくと、各金属微粒子の形状の異方性が低下するか、またはなくなり、偏光選択性が十分に得られないことがあり、一方、アスペクト比が10を超えると、プラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長が赤外領域に達し、このような極大波長を検出できる高感度な検出機器が限定されるという問題が生じるためである。また、赤外領域の極大波長を有する金属構造体のプラズモン共鳴を励起する場合、適当なレーザ光源が入手しにくいという問題も発生する。
すなわち、ロッド状の金属微粒子のアスペクト比を調整することによっても、本発明の金属構造体の偏光選択性を調整することができる。上記のように、「偏光選択性がある」とは、入射光に垂直な平面上に互いに直交する2つの偏光方向を有する入射光に対し、この2つの偏光方向に対応する2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルのピーク(極大吸収)が生じることを意味するが、アスペクト比を調整することにより、吸収スペクトルの極大の波長位置の差異を調整することができる。上記のように、この極大の波長位置の差異は、少なくとも、50nm以上であることが好ましく、100nm以上であることがより好ましい。
また、上記のように、ロッド状の金属微粒子は、おのおの、長軸が基板と平行に整列されており、かつ、ロッド状の金属微粒子が有する面のうち最も表面積の大きい面が基板に接触配置されていることが好ましい。すなわち、ロッド状の金属微粒子を基板に接触配置させる3通りのパターンのうち、高さが最も小さくなるようにロッド状の金属微粒子を配置することが好ましい。これにより、基板に垂直な方向から光を照射して金属構造体を光学応答デバイスとして機能させる場合、基板の上から見た形状が異方的、つまり、正方形や真円形でなく長方形や楕円形であるため、偏光選択性が向上するという効果が得られる。また、金属微粒子の高さが小さい方が、プラズモン共鳴吸収波長が可視域にくる、金属微粒子を作りやすい、および金属微粒子が壊れにくいという効果が得られる。
なお、本明細書において、「金属構造体」とは、金属ナノロッドアレイのような、金属(金属微粒子)の集合体を意味し、金属(金属微粒子)の集合体が配置された基板である金属構造体デバイスをも含めた意味で使用する。すなわち、本発明の金属構造体は、複数の金属微粒子、および、複数の金属微粒子が配置された基板を含みうる。当該基板を適切に選択することにより、本発明の金属構造体を種々の光学デバイスとして用いることができる。例えば、基板を固体透明基板とすることにより、本発明の金属構造体を光学フィルタなどとして用いることができる。
以下、図面を参照して、さらに本発明の実施の形態について説明する。以下の説明は、金属微粒子が金属ナノロッドである場合を例にして記載されている。
図1は、本発明の一実施の形態に係る金属構造体の製造方法の手順を示すフローチャートである。また、図2A〜図2Eは、図1の製造方法を説明するための工程別断面図である。
まず、ステップS100(工程1)では、固体透明基板10(例えば、ガラス基板)を洗浄し、乾燥させる(図2A参照)。洗浄および乾燥は十分に行う。基板10の表面を十分に清浄にしなければ、後の工程で基板10上に作製する金属ナノロッドが基板10から剥離するおそれが生じるためである。
そして、ステップS200(工程2)では、ステップS100(工程1)で清浄にした基板10の表面にポジ型電子リソグラフィ用レジスト溶液をスピンコート(回転)塗布した後、ベイキング(加熱)を行い、レジスト溶剤を除去し、レジスト薄膜20を基板10上に形成する(図2B参照)。
このとき、後の工程で形成する金属ナノロッドの微細化を実現するためには、基板10上に形成するレジスト薄膜20の膜厚は、マイクロメートル以下の膜厚であることが好ましく、具体的には、例えば、200nm程度またはそれ以下であることが望ましい。本発明者は、このような薄い膜厚のレジスト薄膜を形成するためには、市販のレジストを専用溶媒で2倍程度に希釈したレジスト溶液をスピンコート塗布に用いればよいことを見出した。
ここで、金属ナノロッドの微細化を実現するためにレジスト薄膜20の膜厚を200nm以下にする理由は、次の通りである。レジストの膜厚を200nm以上にすると、電子ビームで描画露光を行う際に、厚いレジスト膜全体を電子線で露光しなければならず、電子線の加速電圧を極端に高くする必要がある。一般に描画の空間分解能は電子ビームの加速電圧の増大に従って微細化することができるが、そのように極端に高い加速電圧では、描画の空間分解能がかえって低下してしまう。そのため、本発明が想定するサイズの金属ナノロッド構造体を精密に描画する空間分解能を達成するためには、加速電圧を極端に高くする必要はなく、この場合に必要とされる加速電圧では、200nm以下の膜厚が適当となる。
そして、ステップS300(工程3)では、ステップS200(工程2)で形成したレジスト薄膜20に、例えば、電子ビーム露光装置(図示せず)で、所定のパターンを描画する。ここで、所定のパターンとは、所望する金属ナノロッドアレイの集積配置図をトレースしたものである。
このとき、後の工程で所定の金属ナノロッドの微細化形成(長軸方向と短軸方向の長さが共に100nm以下)を達成するためには、この電子ビーム露光工程の露光条件の最適化が極めて重要になる。本発明者は、詳細な実験を重ねた結果、次のような最適化条件を見出した。露光の最適化条件としては、電子ビームの加速電圧を大きくし、同時に露光のドーズレートを大幅に小さくすることが好ましい。具体的には、例えば、電子ビームの加速電圧が100kV〜200kVで、かつ、露光のドーズレートが2μC/cm以下である場合に、基板上に微細金属を形成することができた。特筆すべきは、著しく低いドーズレートの条件であり、例えば、一つの目安として、1μC/cmのドーズレートは、使用したレジストで推奨されているドーズレートの100分の1に相当する。
ここで、露光の最適化条件として、電子ビームの加速電圧を大きくし、露光のドーズレートを大幅に小さくする理由は、次の通りである。上記のように、加工(描画)の空間分解能は電子ビームの加速電圧を大きくすれば向上する。加速電圧を大きくすれば、電子ビームの速度が速くなり、電子のドブロイ波長が短くなるためである。一方、露光のドーズレートが大きいということは、露光時間を長くするということに対応する。露光時間が長くなれば、露光の最中の試料自身の振動(例えば、実験室の空調ノイズや装置自身の極めて微細な振動ノイズ)が無視できなくなり、加工形状端の「ぼやけ」などが発生してしまい、加工分解能の低下につながるおそれがある。
また、ステップS300(工程3)では、さらに、電子線露光描画を行ったレジスト薄膜20の現像、リンス、乾燥を行う(図2C参照)。本製造方法においては、現像の時間も重要なパラメータであり、上記の低いドーズレートに対応して現像時間は標準的な時間よりも長い方が好ましく、具体的には、例えば、30分程度であることが望ましい。
そして、ステップS400(工程4)では、ステップS300(工程3)で加工した基板10上にクロム、次に金などの金属を順にスパッタリングにより成膜形成する(図2D参照)。クロム層は、厚さが2nm程度であり、固体透明基板10と金などの金属との付着性を高めるために用いられる。金などの金属は、本発明におけるプラズモン共鳴応答を示す材料であり、成膜形成における膜厚は10nm〜100nmである。この厚さが、完成時の金属ナノロッドの厚さに相当する。なお、図2D中、符号30は、スパッタリングにより形成された金属膜(クロム層と金などの金属層)を示している。
そして、ステップS500(工程5)では、金属ナノロッドアレイを作製する最後の段階として、ステップS400(工程4)で加工した基板10上から余分なレジスト材料を除去(剥離)する(図2E参照)。この工程におけるレジスト除去は、「リフトオフ」と呼ばれる。このリフトオフでは、例えば、ステップS400(工程4)で加工した基板10をレジストリムーバと呼ばれる薬液に浸透し、超音波洗浄することにより、余分なレジストを除去する。これにより、金属ナノロッドアレイ40が完成する。
このとき、実験によれば、常温(室温)でこの超音波洗浄を行っても、余分なレジストは除去しきれなかった。本発明者は、65℃〜70℃に加熱しながらこの超音波洗浄を行うことにより、余分なレジストを完全に除去することに成功した。すなわち、本発明者は、リフトオフ工程においては、超音波洗浄に加えて、加熱を行うことが必要であることを見出した。
ここで、本工程において超音波洗浄に加えて加熱を行う理由は、次の通りである。使用するレジスト材料がポリマーである場合は、温度を上げてガラス転移温度付近まで近づけてレジスト(ポリマー)を軟化させ、または、ポリマーを溶かす溶剤であるDMF(ジメチルホルムアミド)にレジスト(ポリマー)が溶けやすくするためである。
そして、ステップS600(工程6)では、ステップS500(工程5)で完成した金属ナノロッドアレイ40に対して、電子顕微鏡および光学計測による評価を実施する。具体的には、電子顕微鏡により、完成した金属ナノロッドアレイの微細構造を明らかにし、さらに、光学顕微鏡を用いた偏光吸収スペクトルの測定により、完成した金属ナノロッドアレイに対するプラズモン共鳴吸収応答を評価する。
このステップS600(工程6)における実際の評価の結果をまとめると、まず構造的には、本実施の形態に係る金属構造体の製造方法によれば、作製した金属ナノロッドアレイのサイズ(基板に垂直な上面からみたときの各金属微粒子の長軸と短軸の長さ、面積および体積)をナノメートルスケールで極めて良好に制御することができる。しかも、サイズの変動性をそれぞれ5%以下に抑えることができる。また、作製した金属ナノロッドアレイにおいて、隣接する金属ナノロッド間の最短距離を100nm以下にまで小さくすることができ、その変動性も5%以下に抑えることができる。さらに、各金属ナノロッドの長軸または短軸を一つの軸方向に沿って配列させる、つまり、各金属ナノロッドの長軸方向または短軸方向がそれぞれ平行であるように配列させることもできる。これらのデザイン(サイズ、形状、方向性、間隔)は、電子線露光描画のパターンニングにより任意にデザインすることができる。
ここで、ロッド状の金属微粒子の長軸の長さや短軸の長さの変動性、および金属微粒子間の間隔の変動性の算出方法について説明する。金属微粒子の各パラメータの変動性(加工分解能)は、作製した金属微粒子を直接電子顕微鏡観察して評価するのが一般的であるが、数ナノメートルの分解能で評価するのは難しい。
そこで、数ナノメートルの分解能での変動性の算出は、作製した金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの測定および解析をすることにより行われる。すなわち、ロッド状の金属構造体に対して、所定の方向への偏光を有する入射光を照射し、得られたプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大の波長位置を比較することにより、ナノスケールでの加工分解能を実現でき、金属微粒子の各パラメータの変動性を算出することができる。以下、図3を用いて具体的に説明する。
図3Aに示す短軸方向の長さを120nmに、高さを60nmに統一し、長軸方向の長さを240、242、244、246、248と変化させて設計した直方体構造の金属微粒子の光学特性は、図3B、図3Cのようになる。ここで、金属微粒子の長軸方向の長さは、240+x(nm)で表すことができ、xは0≦2x≦8を満たす整数である。
図3Bには、長軸方向の長さを変化させたロッド状の金属微粒子に対して、長軸方向と平行な偏光を有する入射光を照射して得られたプラズモン吸収スペクトルが示されている。金属微粒子のプラズモン共鳴吸収のスペクトルの極大波長は、金属微粒子の長軸方向の長さが長くなるにつれて、長波長側にシフトしている。プラズモン共鳴吸収のスペクトルの極大波長は、金属微粒子のサイズ(この場合は長軸方向の長さ)に極めて敏感である。したがって、プラズモン共鳴吸収のスペクトルの極大波長より、この場合は金属微粒子の長軸方向の長さ、つまり、長軸方向の加工分解能を評価することができる。
このことは、プラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長を構造体の長軸の長さに対してプロットした図3Cからも確認することができる。すなわち、2nmの加工分解能で、実際に金属微粒子のサイズを設計して加工することができる。図3A〜図3Cは、少なくとも2nm以下の加工分解能で、金属微粒子の各種パラメータの変動性を制御可能であることを示している。
金属微粒子の加工分解能の評価は、金属微粒子に入射する入射光の偏光方向を変えることにより、様々なバリエーションで行うことができる。例えば、短軸方向と平行な偏光を有する入射光を照射して得られたプラズモン吸収スペクトルからは、短軸方向の加工分解能を評価することができる。
また、金属微粒子が配置されている部分と配置されていない部分との加工分解能も同様にして評価することができるので、金属微粒子間の間隔の変動性を算出し、制御することができる。
また、機能的には、上記製造方法により作製した金属ナノロッドアレイは、金属ナノロッドのアスペクト比に大きく依存するプラズモン共鳴吸収特性(吸収波長位置)を有する機能(光学応答の波長選択性)を発現することができ、かつ、入射光に対して3次元的に均一な偏光が生じるという機能を発現することができる。また、金属ナノロッドに対して長軸方向に平行な偏光を有する入射光と、短軸方向に平行な偏光を有する入射光とで、そのプラズモン共鳴吸収が著しく異なる、つまり、入射光に対して互いに直交する2つの偏光方向が存在し、2つの吸収極大が生じるという機能(光学応答の偏光選択性)をも発現することができる。
このように、本実施の形態によれば、サイズの変動性がほとんどない多数の金属ナノロッドを、金属ナノロッド間の距離をナノメートルスケールで均一にし、かつ、金属ナノロッドの方向を一方向にそろえた配置にして、固体透明基板上に整列・集積して金属ナノロッドアレイを作製するため、優れた波長選択性と高い偏光選択特性を有する共鳴プラズモン光学応答特性を示す、理想的な形状・構造を持つ金属構造体を作製することができる。
以下において、本発明のより具体的な実施の形態(実施例)について説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
本実施例では、ガラス基板上(Matsunami Glass:24mm×24mm)に電子線リソグラフィ/リフトオフにより金属ナノロッドアレイを作製した。具体的には、まず、ガラス基板をアセトン、メタノール、超純水で順に超音波洗浄した後、ガラス基板上にポジ型電子リソグラフィ用レジスト(日本ゼオン株式会社製のZEP−520A、専用シンナで2倍希釈)をスピンコート(初期:1000rpmで10sec、メイン:4000rpmで90sec)し、ホットプレート上でプリベークを180℃で3分間行った。次いで、加速電圧100kVの電子ビーム露光装置により、1.2μC/cmのドーズレートで所定のパターンを描画した後、30分現像した。次いで、現像・リンスした基板上にクロム2nmと金10nm〜100nmをスパッタリングにより成膜した後、レジストリムーバ(ジメチルフォルムアミド)溶液中でリフトオフを行った。このとき、レジストリムーバを65℃〜70℃と高温にしながら超音波を5分かけることにより、レジストが残らないきれいな金属ナノロッドアレイを作製することに成功した。
作製した金属ナノロッドのサイズは、長軸方向の長さ、短軸方向の長さ、および厚さがそれぞれ数10nm〜1000nmで、ナノメートルのオーダのスケールで金属ナノロッド間の距離の設計を行った。このようにして、金ナノロッドの長軸/短軸方向の長さ、厚さ、およびアスペクト比、ならびに隣接する金ナノロッド間の間隔(最短距離)がそれぞれ異なる多様な金ナノロッドアレイを作製した。
また、作製した金属ナノロッドのサイズおよび間隔の変動性の測定を行ったところ、サイズの変動性は、4%であり、金属ナノロッドの間隔の変動性は、2%であった。
ここで、金属ナノロッドのサイズ(長軸方向の長さ、短軸方向の長さ、および厚さ)を1000nm以下のスケールで設計する理由は、次の通りである。金属構造体のサイズが1000nmより大きくなると、入射光に対するプラズモン共鳴における減衰時間およびプラズモン共鳴吸収波長が短くなり、プラズモン共鳴エネルギが小さくなるため、Q値(共鳴の鋭さ)が小さくなる。その結果、プラズモン共鳴吸収スペクトルの極大は幅広になり、プラズモン共鳴吸収スペクトルの極大が観測されにくくなり、プラズモン共鳴としての機能を有しなくなるためである。
図4Aおよび図4Bは、実際に作製した代表的な金ナノロッドアレイの電子顕微鏡写真である。図4Aは、金ナノロッドの厚さが60nmであり、かつ、金ナノロッドの長軸方向/短軸方向の長さが360nm×40nmである場合を示し、図4Bは、金ナノロッドの厚さが同じく60nmであり、かつ、金ナノロッドの長軸方向/短軸方向の長さが400nm×80nmである場合を示している。同図によれば、上記したような金ナノロッドが作製され、これらが秩序よく集積されており、本発明によって優れた金ナノロッドアレイを提供できることが実証されている。
本発明者は、上記の工程により作製した金ナノロッドアレイの光学応答評価を詳細に行った。特に、プラズモン共鳴吸収特性と金ナノロッドのアスペクト比の相関に着目して実験を行った。
図5〜図7は、厚さ60nmの金ナノロッドを集積して形成した金ナノロッドアレイ(図4Aに示す金ナノロッドアレイ)のプラズモン共鳴吸収スペクトルを示す図であり、金ナノロッドのアスペクト比(図中のR)の依存性を入射光の偏光の観点から調べたものである。ここで、アスペクト比が1(R=1)の場合は、長軸方向の長さと短軸方向の長さとが等しい形状であることを示し、アスペクト比が大きくなればなるほど、金ナノロッドの形状は細長くなる。
図5は、無偏光である入射光を用いて測定した金ナノロッドの吸収スペクトルを示す図である。この場合、各アスペクト比の試料において、可視光領域から近赤外光領域(500nm〜2500nm)の広い波長範囲にわたって幅広いプラズモン吸収帯が観測され、吸収極大は可視域(500nm〜700nm)と近赤外域(800nm〜2500nm)とに合計二つの吸収極大が観測されている。
一方、図6は、金ナノロッドの短軸方向に平行な偏光を有する入射光を用いて測定した吸収スペクトル(短軸成分スペクトル)を示す図であり、図7は、金ナノロッドの長軸方向に平行な偏光を有する入射光を用いて測定した吸収スペクトル(長軸成分スペクトル)を示す図である。図6および図7を見れば一目瞭然のように、短軸成分(図6)と長軸成分(図7)とでそのプラズモン共鳴吸収スペクトルは全く異なる。すなわち、短軸方向および長軸方向において、互いに直交する2つのプラズモン共鳴の吸収極大がそれぞれ生じている。また、それぞれのスペクトルにおいて、金ナノロッドのアスペクト比が大きくなるにつれて吸収極大波長が順に長波長側にシフトしている。
すなわち、図5〜図7は、本発明で得られた金ナノロッドアレイが、予想どおり高い偏光選択性を有する光学応答(プラズモン共鳴吸収)を示し、かつ、短軸成分・長軸成分それぞれのスペクトル(分光感度)において高い波長選択性をも有することを示している。また、図5の無偏光吸収スペクトルは、短軸成分のスペクトル(図6)と長軸成分のスペクトル(図7)の足し合わせとして解釈することができる。逆に言えば、本発明で得られた金ナノロッドアレイは、無偏光スペクトルから短軸と長軸それぞれのスペクトル成分を分離して観測する機能を有していると考えられる。
このような挙動は極めて興味深く、また、デバイスの応用・設計に貴重な知見をもたらすことが予想される。そこで、本発明者は、さらにプラズモン共鳴吸収波長のアスペクト比依存性を詳細に調べた。
図8は、金ナノロッドにおいて厚さを60nmの一定にして、長軸・短軸方向の長さ(サイズ)を変えた金ナノロッドからなる金ナノロッドアレイにおける、プラズモン共鳴吸収波長(長軸方向成分)のアスペクト比依存性を示す図である。図8中、「x1.0」は、図7のデータをプロットしたものであり、「x1.5」、「x2.0」は、金ナノロッドのサイズをそれぞれ1.5倍、2倍と大きくして同様の測定を行った結果を示している。
この結果からまずわかることは、金ナノロッドのサイズがx1.0、x1.5、x2.0と大きくなるにつれて、プラズモン共鳴吸収位置(λmax)が長波長に順にシフトしていくことである。そして、特筆すべきは、プラズモン共鳴吸収位置(λmax)とアスペクト比(R)とが線形関係にあることである。これらの光学的性質は、1908年にGustav MieによりMaxell−Garnet式を元に導かれた微粒子分散系の光学的性質を示す理論によってある程度説明が可能である。本実施例では、金属ナノロッドのサイズや形状(アスペクト比)を任意にデザインすることにより、プラズモン共鳴吸収の吸収位置を精密に制御することが可能であることを実験的に明らかにした。
なお、本実施例では、金ナノロッドアレイを作製・評価しているが、本発明は、金のみに限定されるわけではない。本発明は、極めて汎用性の高い技術であり、金のみならず銀や白金などの微細集積化構造物を提供することも可能である。また、その形状もロッド状(円柱状、直方体状)に限定されるわけではなく、例えば、円盤ディスク状やナノワイヤ状など多種多様な形状からなる微細集積化構造物を提供することも可能である。
このように、本発明は、現在の光デバイス開発や高感度センサ開発において重要な技術であるプラズモン光学応答機能を有する微細な金属構造体の開発において、優れた波長選択性および偏光選択性を有する金属構造体およびその製造方法を提供するものである。
本願は、2005年2月17日出願の特願2005−040227に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容はすべて、本願明細書に援用される。
本発明に係る金属構造体およびその製造方法は、プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体の、入射光に対する波長選択性および偏光選択性を大幅に向上することができる金属構造体およびその製造方法として有用である。特に、本発明に係るプラズモン共鳴吸収波長を制御することができる金属構造体は、種々の光学デバイスや高感度バイオセンサを開発する要素技術として有用である。

Claims (13)

  1. プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体であって、
    一定のサイズを有する複数のロッド状の金属微粒子を、基板上に、一定の間隔で、かつ、一定の方向に配置してなる金属構造体。
  2. 前記複数のロッド状の金属微粒子は、おのおの、サイズがナノメートルスケールで制御され、かつ、サイズの変動性が5%以下である、
    請求項1記載の金属構造体。
  3. 前記複数のロッド状の金属微粒子は、隣接する前記ロッド状の金属微粒子間の間隔が200nm以下であり、かつ、前記間隔の変動性が5%以下である、
    請求項1記載の金属構造体。
  4. 前記複数のロッド状の金属微粒子は、おのおの、長軸または短軸の少なくともいずれか一方が同一方向に整列されている、
    請求項1記載の金属構造体。
  5. 前記複数のロッド状の金属微粒子は、おのおの、長軸が前記基板と平行に整列されており、かつ、前記複数のロッド状の金属微粒子が有する面のうち最も表面積の大きい面が前記基板に接触配置されている、
    請求項1記載の金属構造体。
  6. 前記基板は、固定透明基板である、
    請求項1記載の金属構造体。
  7. 前記複数のロッド状の金属微粒子は、おのおの、前記ロッド状の金属微粒子を前記基板に垂直な上面から見たときに、矩形状の前記ロッド状の金属微粒子の長軸と短軸との比により規定されるアスペクト比が1より大きく、かつ、10以下である、
    請求項1記載の金属構造体。
  8. 入射光に垂直な平面上に互いに直交する2つの偏光方向を有する入射光に対し、前記2つの偏光方向に対応する2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大を生じさせ、かつ、前記2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大の間の差異が、50nm以上である、
    請求項1記載の金属構造体。
  9. 前記2つの偏光方向に対応する2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大は、それぞれ500nm〜1500nmまで変化されうる、
    請求項8記載の金属構造体。
  10. プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体であって、基板および基板上に配置された体積が一定である複数のロッド状の金属微粒子を含み、
    前記各金属微粒子は、前記基板に垂直な上面から見たときに、長軸と短軸の長さがそれぞれ一定であって、
    前記各金属微粒子は、互いに隣接する金属微粒子との最短距離が所定の値よりも短く、かつ
    前記金属微粒子は、その長軸または短軸の少なくともいずれか一方が同一方向に整列されている金属構造体。
  11. 請求項1記載の金属構造体を製造する金属構造体の製造方法であって、
    基板上にレジスト薄膜を形成する工程と、
    基板上に形成したレジスト薄膜に所定のパターンを形成する工程と、
    レジスト薄膜に所定のパターンを形成した基板上に金属膜を形成する工程と、
    金属膜を形成した基板上から余分なレジスト膜を除去する工程と、
    を有する金属構造体の製造方法。
  12. 前記パターン形成工程は、
    電子線を用いてレジスト薄膜に所定のパターンを描画した後、現像を行うことにより、レジスト薄膜に所定のパターンを形成する工程を有し、
    前記所定のパターンは、完成後の前記金属構造体の集積配置図をトレースしたものであり、一定のサイズを有する複数のロッド状の金属微粒子を、一定の間隔で、かつ、一定の方向に配置したパターンである、
    請求項11記載の金属構造体の製造方法。
  13. 前記レジスト除去工程は、
    レジストリムーバ溶液中で、加熱しながら超音波洗浄することにより、前記基板上から余分なレジスト膜を除去する工程を有する、
    請求項11記載の金属構造体の製造方法。
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