JP4899061B2 - センシングデバイス、センシング装置およびセンシング方法 - Google Patents

センシングデバイス、センシング装置およびセンシング方法 Download PDF

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Description

本発明は、センシングデバイス、センシング装置およびセンシング方法に関し、特に、様々な検出対象物からの光学応答を、表面(局在)プラズモンにより増強して、微量高感度光学的検出を行うセンシングデバイス、センシング装置およびセンシング方法に関する。
微細な金属、例えば、ナノメートルスケールの表面構造を有する微細金属や、ナノメートルサイズの金属微粒子は、その形状やサイズに応じた特定の波長領域に「局在(表面)プラズモン共鳴吸収」と呼ばれる特徴的な光学応答(光吸収)を示す。局在プラズモン共鳴吸収を示す金属の種類の例には、金や銀、白金などの貴金属類が含まれるが、金属の種類が同じでも、サイズや形状が異なればプラズモン共鳴吸収波長が異なることが重要である。このような性質を活かし、上記のような微細金属や金属微粒子を用いた各種光学デバイス(例えば、光学フィルタなど)への応用が期待されている。
また、局在プラズモン共鳴吸収には重要な応用がある。プラズモン共鳴を示す金属上に吸着した分子の光学応答(例えば、蛍光発光や光散乱(ラマン散乱)など)の強度は、分子と表面プラズモンとの相互作用により、著しく増強される。すなわち、プラズモン共鳴を示す微細金属を基板上に作製した金属構造体は、分子系に対する高感度センサ用デバイスとして機能することになり、この方面への応用研究開発も活発に行われている。
ラマン散乱光は、通常は弱い光学応答であるため、センサの応答信号として利用するためには、効率よく増強されなければならない。そのため、これまでは、プラズモンにより増強したとしても、ラマン散乱光をセンサの応答信号として用いることは困難であった。
一方、蛍光発光は、検出対象物質自体が蛍光性分子であるか、または蛍光標識された分子であれば得られる光学応答であって、通常はラマン散乱などの光散乱よりも強い信号である。したがって、蛍光発光は、プラズモン共鳴により増強されることにより、センサの応答信号として利用されるのに適している。そのため、プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体に付着した蛍光性分子または蛍光標識された分子を、蛍光を応答信号として検出することが考えられる。しかしながら、前記金属構造体に付着した蛍光性分子などからの蛍光発光(励起光)は、プラズモンにより増強されたとしても、蛍光性分子などに隣接する微細金属(金属微粒子)自身によるエネルギ移動により消光されて、応答信号として利用することが困難であることが多い。
さらに、蛍光センシングでは、検出対象物質を励起しようとして励起光を照射しても、対象系に存在する不純物(妨害物質)が同時に励起されてしまう場合がある。励起された不純物が蛍光性の物質である場合には、妨害物質からの蛍光発光は強いバックグラウンド信号(背景光)となり、検出対象物質の検出感度および検出精度を大幅に低下させる。蛍光センシングの重要な応用例は、免疫分析や遺伝子(DNA)分析などの生体系分析であるが、このような生体系分析では、特に、妨害物質(血清や酵素など)からの蛍光発光が背景光となり、分析精度の低下を引き起こす深刻な問題となる。
このような背景光の問題を回避するための技術として、2光子励起を利用する検出方法が提案されている。2光子励起とは、蛍光標識試薬や蛍光性物質の電子遷移に相当する光波長の2倍の波長を有する光(つまり、1光子あたりのエネルギは半分)を試料に照射し、1つの分子に2つの光子を吸収させることにより、電子励起状態(つまり、蛍光状態)が生成される現象である。この2光子励起を表面プラズモン増強センサに応用すれば、共鳴プラズモンにより励起光の電場が強く局在化している箇所のみが選択的に励起されることになる。このため、上記のような妨害物質に起因する背景光の影響を著しく低減することができ、検出感度および検出精度を大幅に向上することができる。
2光子励起を利用して光学応答を検出する技術として、例えば、特許文献1に記載されている技術がある。
特許文献1には、抗原を含む試料溶液を、抗体が固定された金属薄膜に供給して抗原と抗体とを結合させた後、蛍光標識抗体を含む蛍光標識試薬を供給して抗原に結合している抗体に蛍光標識抗体を結合させた状態で、蛍光標識抗体が通常吸収する光の整数倍の波長を有する光を、金属薄膜を持つガラスプリズムに照射して2光子励起または多光子励起を誘起させ、発生した蛍光発光をスペクトル分析する蛍光免疫分析技術が開示されている。
特開2001−021565号公報
一般的に、2光子遷移をはじめとする多光子遷移の吸収確率(吸収断面積)は、通常の1光子遷移の吸収確率に比べ、格段に(数10桁)低い。したがって、局在プラズモン増強作用を持ってしても、多光子励起を効率良く生起させることは容易ではない。
特許文献1記載の技術においては、金属薄膜とガラスプリズムとの組み合わせによって多光子吸収を生起させているが、その励起効率は開示されていない。また、多光子吸収と局在プラズモン増強作用とを併用することは、高感度な光センシングにおいて優れた発想ということはできるが、実際には、上記のように、多光子励起における励起効率を向上させることは非常に困難である。すなわち、多光子吸収とプラズモン増強作用とを高効率に実現するために行われてきたこれまでのアプローチでは、その効果に一定の限界がある。これは、検出対象系の1つの要素となる金属構造体(具体的には、金属構造体上に配置されたプラズモン共鳴吸収を有する金属微粒子)の最適構造に関する知見がほとんど欠落していることに基づく。
このため、励起光源の波長や検出対象物質に応じた光学応答センサの設計指針は、ほとんど存在しなかったといえる。例えば、光学応答センサ自身に分光感度機能を付与することができれば、使用する励起光源の波長を選択することにより、センシングの大幅な感度の向上が見込まれるが、そのような機能を付与することは実際には困難であった。また、総じて高感度センシングも困難であった。
また、前述の通り、非常に弱い光学応答であるラマン散乱を応答信号として用いるセンシング技術も十分に開発されていなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、効率が良い多光子吸収および局在プラズモン増強作用を実現することができ、光学応答を高感度かつ高精度にセンシングすることができるセンシングデバイス、センシング装置およびセンシング方法を提供することを目的とする。
本発明のセンシングデバイスは、プラズモン共鳴吸収を有するセンシングデバイスであって、基板上に、一定の間隔かつ一定の方向で配置された、一定のサイズを有する複数の金属微粒子を有する構成を採る。
本発明のセンシング装置は、基板上に、一定の間隔かつ一定の方向で配置された、一定のサイズを有する複数の金属微粒子を有するセンシングデバイスと、前記センシングデバイスに付着した検出対象物質を蛍光発光させる励起光を、前記センシングデバイスに対して照射する励起光照射手段と、前記検出対象物質の蛍光発光の強度を検出する蛍光強度検出手段と、を有する構成を採る。
本発明のセンシング方法は、基板上に、一定の間隔かつ一定の方向で配置された、一定のサイズを有する複数の金属微粒子を有するセンシングデバイスに付着した検出対象物質を蛍光発光させる励起光を、前記センシングデバイスに対して照射するステップと、前記検出対象物質の蛍光発光の強度を検出するステップと、を有するようにした。
本発明によれば、基板上に形成する金属微粒子の構造を精密に制御することにより、検出対象系に入射する入射光の共鳴プラズモン吸収波長を規定することができるセンシングデバイスが提供される。
さらに本発明によれば、前記センシングデバイスを用いることにより、局在プラズモンによる蛍光、光散乱(ラマン散乱)や高長波発光、和周波、差周波などの光学応答が増強されうるので、これらを光学応答として利用すれば、高感度なセンシングが実現される。
さらに本発明によれば、前記センシングデバイスを用いることにより、局在プラズモンによる光学応答の増強に加えて、多光子吸収の励起光率が向上されうるので、多光子吸収による蛍光を光学応答として利用すれば、高感度かつ高精度なセンシングが実現される。
本発明の一実施の形態に係る金属構造体(センシングデバイス)の製造方法を示すフローチャート 図1の製造方法を説明するための工程別断面図 金属微粒子の加工分解能のプラズモン共鳴吸収スペクトルを用いた算出方法の一例を示す図 金属微粒子の加工分解能のプラズモン共鳴吸収スペクトルを用いた金属微粒子の間隔の算出方法の一例を示す図 本発明の一実施の形態に係るセンシング装置の全体構成の一例を示す図 蛍光強度測定部の機能を示す機能ブロック図 図5のセンシング装置の動作の一例を示すフローチャート 実際に作製した代表的な金属構造体(センシングデバイス)の電子顕微鏡写真 金属構造体の共鳴プラズモン吸収スペクトルと金属構造体に含まれる金属微粒子の隣接間距離との関係を示す図 隣接する金属微粒子の間隔と金属構造体の共鳴プラズモン吸収スペクトルの極大波長との関係を示す図 様々な隣接間距離を有する金属微粒子を一体形成した金属構造体の電子顕微鏡写真 金属構造体に照射した励起レーザ光の強度と金属構造体上の色素の多光子励起蛍光強度との関係を示す図 色素を吸着させた金属構造体の2光子蛍光マッピング像を示す図 金属構造体の共鳴プラズモン吸収スペクトルと金属微粒子の厚さとの関係を示す図
本発明者は、プラズモン増強作用、多光子励起効率、および入射光に対する波長選択性を向上させるためには、金属微粒子のサイズ、形状、および金属微粒子の配列の方向性、ならびに金属微粒子間の距離をそれぞれそろえることが必要であることを見出した。また、金属微粒子のサイズ、形状、および金属微粒子の配列の方向性、ならびに金属微粒子間の距離をそれぞれそろえるためには、半導体微細加工技術を応用することにより、基板上に金属微粒子を精密に規則正しく配列する必要があることを見出したのである。
ここで、「波長選択性」とは、プラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大(ピーク)を鋭利にすることを意味する。高い波長選択性を有する金属構造体をセンシングデバイスに適用することにより、検出対象物質を高感度にセンシングすることができる。
本発明は、ガラスなどの固体基板上にサイズが精密に制御された金属微粒子(例えば、金属ナノロッドや金属ナノブロックなど)を一定の微小な間隔でその方向を一軸方向にそろえて多数集積化した金属構造体に、検出対象物質を付着させて、当該金属構造体に照射した光に対する光学応答を検出することにより、当該金属構造体をセンシングデバイスとして利用するものである。これにより、プラズモン共鳴吸収特性において、入射光に対する優れた波長選択性と高い多光子励起効率とを併せもつセンシング装置を実現することができる。さらに、このような金属構造体に吸着した分子の蛍光発光(1光子蛍光、多光子蛍光)は、金属によるエネルギ移動によって消光されないので、高感度検出を可能とする。
要するに、本発明によれば、サイズが精密に制御された金属微粒子を一定の間隔で規則正しく整列させた金属構造体をセンシング装置のセンシングデバイスとして用いることにより、効率が良い多光子吸収およびプラズモンによる光学応答の増強に基づく、高感度なセンシングが実現される。このように、本発明は、金属構造体における微細な金属微粒子のサイズと間隔とを制御することにより、金属構造体に吸着した検出対象物である分子からの光学応答(好ましくは、多光子励起発光)により、検出対象物の検出を可能にする方法に関する。
1.本発明のセンシングデバイスについて
以下、本発明のセンシング装置の特徴、つまり、センシング装置のセンシングデバイスに用いる金属構造体の特徴について説明する。特に、基板状に構築された複数の金属微粒子の材質、形状、サイズ、間隔、および方向の特徴について具体的に説明する。
(基板の材質)
複数の金属微粒子を配置する基板は、特に限定されないが、金属構造体を光学応答デバイスとして用いるためには、可視領域から近赤外領域に光吸収を有しない固体材料からなる基板、すなわち透明基板であることが好ましい。具体的な基板材料の例には、ガラスや石英、サファイアなどが含まれる。
(金属微粒子の材質)
基板状に整列配置する金属微粒子は、プラズモン共鳴吸収を有することを特徴とする。プラズモン共鳴吸収を有する金属微粒子としては、金や銀、銅、白金などの貴金属類が挙げられる。また、金属微粒子は、他の材料をこれらの貴金属でメッキした粒子であってもよい。
(金属微粒子の形状)
本発明の金属微粒子は、金属微粒子を2つに切断したときに切断した2つの金属微粒子がそれぞれ同一の形状をとるような切断面が存在する形状を有する。例えば、本発明の金属微粒子は、相隣る面がすべて直角に交わる6面体(直方体)の形状をとりうる。この場合、金属微粒子を基板に垂直な上面から見た場合、該金属微粒子は矩形状に見える。なお、この矩形の各頂点は、必ずしも厳格な直角に見える必要はなく、例えば、各頂点が丸みを帯びた形状であってもよいし、頂点の角が削られた形状であってもよい。ただし、この場合、矩形の各頂点は、すべて一様な形状を帯びていることが好ましい。
また、各金属微粒子は、上記のように、プラズモン共鳴吸収を有する金属微粒子であればよいが、その大きさ(体積相当径)が1nm〜1000nmであることが好ましく、10nm〜500nmであることが好ましい。
また、各金属微粒子は、基板に垂直な上面から見たときに、同一の形状を有する4つの頂点を有する形状をとる。例えば、直方体状の金属微粒子であれば、矩形の各頂点が、同一の形状を有する4つの頂点に相当する。この4つの頂点は、それぞれ、他の4つの金属微粒子の頂点の1つと一定の間隔で隣接している。
(金属微粒子のサイズ)
本発明の金属微粒子は、一定のサイズを有することを特徴とする。「サイズが一定」とは、基板上に配置された各金属微粒子の面積、体積、および高さがそれぞれ一定であることを意味する。ここで規定する「金属微粒子の面積」とは、金属微粒子を基板に垂直な上面から見たときの金属微粒子の面積を意味し、「金属微粒子の高さ」とは、基板の表面からの金属微粒子の厚さを意味する。
ここで、「面積が一定」とは、各金属微粒子の面積の変動率が5%以下、好ましくは2%以下であることを意味する。また、「体積が一定」とは、各金属微粒子の体積の変動率が5%以下、好ましくは3%以下であることを意味する。また、「高さ」が一定とは、各金属微粒子の高さの変動率が10%以下、好ましくは5%以下であることを意味する。
具体的な値として、金属微粒子の面積は、100nm〜30000nm程度であることが好ましく、金属微粒子の体積は、1000nm〜3000000nm程度であることが好ましい。また、金属微粒子の高さ(基板の表面からの厚さ)は、金属微粒子の面積および体積から導出することができ、5nm〜300nmであることが好ましく、10nm〜100nmであることがより好ましい。
基板に垂直な上面から見たときの各金属微粒子の面積および体積は、金属微粒子が写された電子顕微鏡写真から確認および算出されうる。例えば、金属微粒子が直方体状である場合、金属微粒子を基板に垂直な上面から見た電子顕微鏡写真より金属微粒子の長軸の長さと短軸の長さとを読取り、これらを乗算することで金属微粒子の面積が算出される。また、金属微粒子を基板に平行な側面から見た電子顕微鏡写真より、金属微粒子の高さを読みとり、算出した面積と読取った高さとを乗算することにより金属微粒子の体積が算出される。
(金属微粒子の間隔)
本発明の金属微粒子は、一定の間隔で配置されていることを特徴とする。「間隔が一定」とは、基板上に配置された複数の金属微粒子の任意の1つと、これに隣接する金属微粒子との最短距離が30nm以下(好ましくは、10nm以下)であって、かつ、その変動性が5%以下であることを意味する。
上記のように、金属微粒子の4つの頂点は、それぞれ、他の4つの金属微粒子の頂点の1つと一定の間隔で隣接しているので、隣接する金属微粒子間の最短距離は、具体的には、金属微粒子の任意の頂点と、この頂点に最も近い金属微粒子の頂点との距離を意味する。
この金属微粒子の間隔が小さくなるように複数の金属微粒子を配置することにより、双極子−双極子相互作用により電場が増強(表面プラズモン増強)される。また、金属構造体の多光子励起効率を向上させることができる。
ここで、金属微粒子の長軸の長さや短軸の長さの変動性、および金属微粒子の間隔(頂点間の最短距離)の変動性は、作製した金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの測定および解析をすることにより、確認および算出されうる。すなわち、金属構造体に対して、所定の方向への偏光を有する入射光を照射し、得られたプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大の波長位置を比較することにより、ナノスケールでの加工分解能を実現でき、金属微粒子の各パラメータの変動性を算出することができる。算出方法の詳細については後述する。
(金属微粒子の方向)
本発明の金属微粒子は、一定の方向で配置されていることを特徴とする。「方向が一定」とは、金属微粒子の任意の頂点と該頂点の対角に位置する頂点とを結んだ直線上に、この金属微粒子を起点として隣接する複数の金属微粒子の任意の頂点、および該頂点の対角に位置する頂点が位置することを意味する。
以上まとめると、本発明者は、基板状に複数の金属微粒子の材質、形状、サイズ、間隔、および方向を上述のように制御して精密加工した金属構造体をセンシング装置のセンシングデバイスとして用いることにより、入射光に対する波長選択性および多光子励起効率が向上された高感度センシングが実現可能であることを見出した。特に、本発明者は、各金属微粒子の形状およびサイズをそれぞれ一定にすることにより、金属構造体の波長選択性が向上され、金属微粒子の高さ、および各金属微粒子の間隔をそれぞれ所定の範囲内で一定にすることにより、プラズモン増強作用を極めて大きく、かつ、多光子励起効率を飛躍的に高めることができることを見出した。
なお、本明細書において、「金属構造体」とは、金属ナノロッドアレイのような金属(金属微粒子)の集合体を意味し、金属(金属微粒子)の集合体が配置された基板である金属構造体デバイスをも含めた意味で使用する。すなわち、本発明の金属構造体は、複数の金属微粒子、および複数の金属微粒子が配置された基板を含みうる。
本発明のセンシング装置に用いる金属構造体(センシングデバイス)の製造方法について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る金属構造体(センシングデバイス)の製造方法を示すフローチャートである。また、図2A〜図2Eは、図1の製造方法を説明するための工程別断面図である。
まず、ステップS1では、固体透明基板10(例えば、ガラス基板)を洗浄し、乾燥させる(図2A参照)。洗浄および乾燥は十分に行う。基板10の表面を十分に清浄にしなければ、後の工程で基板10上に作製する金属微粒子が基板10から剥離するおそれが生じる。
そして、ステップS2では、ステップS100(工程1)で清浄にした基板10の表面にポジ型電子リソグラフィ用レジスト溶液をスピンコート(回転)塗布した後、ベイキング(加熱)を行い、レジスト溶剤を除去し、レジスト薄膜20を基板10上に形成する(図2B参照)。
このとき、後の工程で形成する金属微粒子の微細化を実現するためには、基板10上に形成するレジスト薄膜20の膜厚は、マイクロメートル以下の膜厚であることが好ましく、具体的には、例えば、200nm程度またはそれ以下であることが望ましい。本発明者は、このような薄い膜厚のレジスト薄膜を形成するためには、市販のレジストを専用溶媒で2倍程度に希釈したレジスト溶液をスピンコート塗布に用いればよいことを見出した。
ここで、金属微粒子の微細化を実現するためにレジスト薄膜20の膜厚を200nm以下にする理由は、次の通りである。レジストの膜厚を200nm以上にすると、電子ビームで描画露光を行う際に、厚いレジスト膜全体を電子線で露光しなければならず、電子線の加速電圧を極端に高くする必要がある。一般に描画の空間分解能は電子ビームの加速電圧の増大に従って微細化することができるが、そのように極端に高い加速電圧では、描画の空間分解能がかえって低下してしまう。そのため、本発明が想定するサイズの金属微粒子を精密に描画する空間分解能を達成するためには、加速電圧を極端に高くする必要はなく、この場合に必要とされる加速電圧では、200nm以下の膜厚が適当となる。
そして、ステップS3では、ステップS2で形成したレジスト薄膜20に、例えば、電子ビーム露光装置(図示せず)で、所定のパターンを描画する。ここで、所定のパターンとは、所望する金属構造体および金属微粒子の集積配置図をトレースしたものである。
このとき、後の工程で所定の金属微粒子の微細化形成(長軸方向および短軸方向の長さが共に100nm以下)を達成するためには、この電子ビーム露光工程の露光条件の最適化が極めて重要になる。本発明者は、詳細な実験を重ねた結果、次のような最適化条件を見出した。露光の最適化条件としては、電子ビームの加速電圧を大きくし、同時に露光のドーズレートを大幅に小さくすることが好ましい。具体的には、例えば、電子ビームの加速電圧が100kV〜200kVで、かつ、露光のドーズレートが2μC/cm以下である場合に、基板上に微細な金属微粒子を形成することができた。特筆すべきは、著しく低いドーズレートの条件であり、例えば、一つの目安として、1μC/cmのドーズレートは、使用したレジストで推奨されているドーズレートの100分の1に相当する。
ここで、露光の最適化条件として、電子ビームの加速電圧を大きくし、露光のドーズレートを大幅に小さくする理由は、次の通りである。上記のように、加工(描画)の空間分解能は電子ビームの加速電圧を大きくすれば向上する。加速電圧を大きくすれば、電子ビームの速度が速くなり、電子のドブロイ波長が短くなるためである。一方、露光のドーズレートが大きいということは、露光時間を長くするということに対応する。露光時間が長くなれば、露光の最中の試料自身の振動(例えば、実験室の空調ノイズや装置自身の極めて微細な振動ノイズなど)が無視できなくなり、加工形状端の「ぼやけ」などが発生してしまい、加工分解能の低下につながるおそれがある。
また、ステップS3では、さらに、電子線露光描画を行ったレジスト薄膜20の現像、リンス、乾燥を行う(図2C参照)。本製造方法においては、現像の時間も重要なパラメータであり、上記の低いドーズレートに対応して現像時間は標準的な時間よりも長い方が好ましく、具体的には、例えば、30分程度であることが望ましい。
そして、ステップS4では、ステップS3で加工した基板10上にクロム、次に金などのプラズモン共鳴吸収を有する金属を順にスパッタリングにより成膜する(図2D参照)。クロム層は、厚さが2nm程度であり、固体透明基板10と金などの金属との付着性を高めうる。プラズモン共鳴吸収を有する金属(金など)の膜厚は10nm〜100nmである。この厚さが、完成時の金属微粒子の厚さ(高さ)に相当する。なお、図2D中、符号30は、スパッタリングにより形成された金属膜(クロム層と金などの金属層)を示している。
そして、ステップS5では、ステップS4で加工した基板10上から余分なレジスト材料を除去(剥離)して、金属構造体100を作製する(図2E参照)。この工程におけるレジスト除去は、「リフトオフ」と呼ばれる。このリフトオフでは、例えば、ステップS400(工程4)で加工した基板10をレジストリムーバと呼ばれる薬液に浸透し、超音波洗浄することにより、余分なレジストを除去する。これにより、基板10上に金属微粒子40が形成された金属構造体100が完成する。
常温(室温)でこの超音波洗浄を行っても、余分なレジストが除去しきれない場合があるので、65℃〜70℃に加熱しながらこの超音波洗浄を行うことにより、余分なレジストを完全に除去することが好ましい。すなわち、本発明者は、リフトオフ工程においては、超音波洗浄に加えて、加熱を行うことが必要であることを見出した。本工程においてレジストがより完全に除去されるのは、超音波洗浄に加えて加熱を行うことにより、レジスト材料が溶剤により溶け易くなるためであると考えられる。
そして、ステップS6では、ステップS5で完成した金属微粒子40に対して、電子顕微鏡および光学計測による評価を実施する。具体的には、電子顕微鏡により、完成した金属微粒子40の微細構造を明らかにし、さらに、光学顕微鏡を用いた吸収スペクトルの測定により、完成した金属構造体100に対するプラズモン共鳴吸収応答を評価する。さらに、レーザを励起光源として、多光子吸収の効率も評価する。
このステップS6における実際の評価の結果をまとめると、まず構造的には、本実施の形態に係る金属構造体の製造方法によれば、作製した金属微粒子40のサイズ(長軸方向/短軸方向の長さ、厚さ)をナノメートルスケールで極めて良好に制御することができる。しかも、サイズ(長軸方向/短軸方向の長さ、厚さ)の変動性をそれぞれ5%以下に抑えることができる。また、作製した金属構造体100において、隣接する金属微粒子40間の距離を50nm以下にまで小さくすることができ、その変動性も5%以下に抑えることができる。さらに、各金属微粒子40の長軸または短軸を一つの軸方向に沿って整列させることもできる。これらのデザイン(サイズ、形状、方向性、間隔)は、電子線露光描画のパターンニングにより任意にデザインすることができる。
ここで、金属微粒子の長軸の長さや短軸の長さの変動性、および金属微粒子間の間隔の変動性の算出方法について説明する。金属微粒子の各パラメータの変動性(加工分解能)は、作製した金属微粒子を直接電子顕微鏡観察して評価するのが一般的であるが、数ナノメートルの分解能で評価するのは難しい。
そこで、数ナノメートルの分解能での変動性の算出は、作製した金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの測定および解析をすることにより行われる。すなわち、金属構造体に対して、所定の方向への偏光を有する入射光を照射し、得られたプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大の波長位置を比較することにより、ナノスケールでの加工分解能を実現でき、金属微粒子の各パラメータの変動性を算出することができる。以下、図3A〜図3Cを用いて具体的に説明する。
図3A〜図3Cは、金属微粒子の加工分解能のプラズモン共鳴吸収スペクトルを用いた軸長さの算出方法の一例を示す図である。
図3Aに示す短軸方向の長さを120nmに、高さを60nmにそれぞれ統一し、長軸方向の長さを240、242、244、246、248と変化させて設計した直方体構造の金属微粒子の光学特性は、図3B、図3Cのようになる。ここで、金属微粒子の長軸方向の長さは、240+x(nm)で表すことができ、xは0≦2x≦8を満たす整数である。
図3Bには、長軸方向の長さを変化させた金属微粒子に対して、長軸方向と平行な偏光を有する入射光を照射して得られたプラズモン吸収スペクトルが示されている。金属微粒子のプラズモン共鳴吸収のスペクトルの極大波長は、金属微粒子の長軸方向の長さが長くなるにつれて、長波長側にシフトしている。プラズモン共鳴吸収のスペクトルの極大波長は、金属微粒子のサイズ(この場合は長軸方向の長さ)に極めて敏感である。したがって、プラズモン共鳴吸収のスペクトルの極大波長より、この場合は金属微粒子の長軸方向の長さ、つまり、長軸方向の加工分解能を評価することができる。
このことは、プラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長を構造体の長軸の長さに対してプロットした図3Cからも確認することができる。すなわち、2nmの加工分解能で、実際に金属微粒子のサイズを設計して加工することができる。図3A〜図3Cは、少なくとも2nm以下の加工分解能で、金属微粒子の各種パラメータの変動性を制御可能であることを示している。
金属微粒子の加工分解能の評価は、金属微粒子に入射する入射光の偏光方向を変えることにより、様々なバリエーションで行うことができる。例えば、短軸方向と平行な偏光を有する入射光を照射して得られたプラズモン吸収スペクトルからは、短軸方向の加工分解能を評価することができる。
次に、本発明の金属構造体において極めて重要なパラメータである隣接する金属微粒子間の距離(間隔)の計測法について説明する。上記のように、隣接する金属微粒子間の距離(間隔)に関する加工分解能は、作製した金属微粒子を直接電子顕微鏡で観察するのが一般的であるが、数ナノメートルの分解能で評価するのは難しい。
そこで、数ナノメートルの分解能での金属微粒子間の距離の算出は、作製した金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルを測定および解析することにより行われる。ナノメートルスケールの金属微粒子は、金属微粒子同士が近接するに従って、共鳴プラズモン相互作用により、プラズモン共鳴吸収スペクトルがシフトする性質を有する。そして、そのシフト量は、隣接する金属微粒子間の距離に鋭敏に依存する。すなわち、作製した金属構造体に対して吸収分光計測を行い、得られたプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大の位置を比較することにより、隣接する金属微粒子間の距離を、ナノメートルスケールの加工分解能で評価することができる。以下、図4A〜図4Cを用いて具体的に説明する。
図4A〜図4Cは、金属微粒子の加工分解能のプラズモン共鳴吸収スペクトルを用いた金属微粒子の間隔の算出方法の一例を示す図である。
上記のように、隣接する金属微粒子間の距離(間隔)は、金属微粒子の任意の頂点と、この頂点に最も近い金属微粒子の頂点との最短距離を意味する。図4Aにおいて、この金属微粒子間の距離(間隔)をgapと定義する。
図4Bは、gapを、−1.8nm、0nm、0.9nm、1.8nm、2.7nm、3.5nm、5.3nmと変化させた場合の金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの測定結果を示す図である。図4Bのスペクトルは、図4Aの2量体方向(矢印の方向)に平行な入射光を照射して測定したものである。図4Bにおける各スペクトルのうち、aは−1.8nmに、bは0nmに、cは0.9nmに、dは1.8nmに、eは2.7nmに、fは3.5nmに、gは5.3nmにそれぞれ対応している。なお、gapが負の値の場合(例えばaのスペクトル)は、隣接する金属微粒子が互いにオーバーラップしている(重なっている)ことを示している。
図4Bより、金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長は、gapに依存して鋭敏にシフトしていることが分かる。すなわち、設計サイズで約0.9nmの金属微粒子間の距離の変化に応じて、スペクトルが実際に大きくシフトしていることが分かる。また、gapが増加するにつれて、プラズモン共鳴吸収波長の極大波長は、長波長側に徐々にシフトしている。
本発明者は、このようなプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長のgap依存性を、より広範囲なgapに対して詳細に調べた。図4Cは、金属微粒子間の最短距離とプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長との関係を示す図である。図4Cは、gapを−8.8nmから144nmまでの範囲で共鳴プラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長を調べた例を示している。
図4Cより、gapが−8.8nmから5nmまでの範囲では、gapが増加するにつれてプラズモン共鳴吸収波長の極大波長は長波長側にシフトし、gapが5nm以上の範囲では、gapが増加するにつれてプラズモン共鳴吸収波長の極大波長は短波長側にシフトしていることが分かる。この依存性は、理論計算が予見する測定結果と合致する。
このように、金属微粒子間の最短距離とプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大波長との関係は、複雑な挙動を示すものの、測定結果にばらつきがなく、ほぼ理論値通りの測定結果が得られる。すなわち、図4A〜図4Cで説明したように、0.9nmの設計サイズで精密に金属微粒子間の最短距離が制御された金属構造体が作製されており、少なくとも0.9nmの加工分解能で金属微粒子間の最短距離を制御可能であることが分かる。なお、後述する実施例において、金属微粒子間の最短距離の制御が正確に行われたことを説明する。
また、機能的には、上記製造方法により作製した金属構造体、金属微粒子のサイズと隣接する金属微粒子間の距離に大きく依存するプラズモン吸収特性(吸収波長位置)を有する機能(光学応答の波長選択性)を発現することができる。そして、波長選択性を備えた効率の良い多光子吸収機能をも有し、多光子吸収により生じた励起吸着分子からの蛍光も消光されることなく検出することができる。
以上、図1〜図4を用いて説明したように、サイズの変動性がほとんどない多数の金属微粒子を、金属微粒子間の距離をナノメートルスケールで均一にし、かつ、金属微粒子の方向を一方向にそろえた配置にして、固体透明基板上に整列・集積して金属構造体デバイスを作製することができる。これにより、優れた波長選択性と高い多光子励起効率とを有する共鳴プラズモン光学応答特性を示す理想的な形状・構造を持つ微細な金属構造体を実現することができる。
本発明のセンシングデバイスは、任意のセンシング用途に用いられうるが、好ましくは後述のセンシング方法に適用されたり、センシング装置の部材として用いられる。
2.本発明のセンシング方法について
本発明のセンシング方法は、前述のセンシングデバイスにより増強された検出対象物質の光学応答を応答信号として検出対象物質をセンシングすることを特徴とする。具体的には、例えば、1)検出対象物質が付着した前述のセンシングデバイスを用意するステップ、2)用意されたセンシングデバイスに励起光を照射するステップ、3)前記検出対象物質からの光学応答を測定し、前記検出対象物質をセンシング(定量または定性)するステップを含む。
本発明のセンシング方法において応答信号として用いられる光学応答は、検出対象物質の種類により適宜選択されるが、例えば、蛍光、光散乱(ラマン散乱を含む)、共鳴吸収、高調波発、または和(差)周波などでありうる。検出対象物質が蛍光分子または蛍光物質で標識された分子であれば、応答信号を蛍光とすることができ、検出対象物質がDNAや酵素などの生体分子である場合には、応答信号をラマン散乱とすることができる。本発明のセンシング方法においては、多光子吸収による蛍光を応答信号とすることもできる。
センシングデバイスに付着される検出対象物質は特に制限されないが、例えば、応答信号を蛍光とする場合には蛍光分子または蛍光物質で標識された分子であり、ラマン散乱とする場合には生体分子でありうる。センシングデバイスに検出対象物質を付着させる手段に制限はなく、例えば検出対象物質を含む溶液をデバイス上に滴下すればよい。
センシングデバイスに照射される光は、センサデバイス基板に対して垂直の方向に入射されることが好ましい。また、入射する光の偏光方向は、無偏光、円偏光、楕円偏光、あるいは直線偏光とその方向などの偏光の種類に関わらず、当該センサデバイスは十分な機能を発揮する。
センシングデバイスに照射される光は、検出対象物質を励起することができる光であることが好ましい。励起の例には、蛍光発光を生じさせる蛍光励起や、ラマン散乱を生じさせる素励起などが含まれる。蛍光励起の例には、一光子励起および多光子励起(二光子励起を含む)が含まれる。
センシングデバイスに照射される光は、検出対象物質の種類、およびセンシングデバイスに含まれる金属構造体の構成に応じて適宜選択される。以下において、蛍光を光学応答として用いた場合の照射光(励起光)について説明する。
まず、光学応答を一光子吸収に基づく蛍光とした場合について説明する。
この場合は、励起光の波長は、センシングデバイスである金属構造体のプラズモン共鳴吸収波長域に合わせて設定されることが好ましい。特に、検出対象物質の吸収スペクトルと金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルとの間に、少なくとも部分的に重なりがある場合には、励起光の励起波長は、その重なった波長領域に合わせた値とすることが好ましい。これにより、センシングデバイスである金属構造体に付着した検出対象物質から、著しく増強された蛍光を測定することができ、検出対象物質をセンシングすることができる。
また、光学応答を一光子吸収に基づく蛍光とした場合に、センシングデバイスである金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大吸収と検出対象物質の吸収スペクトルの極大吸収とが大きく離れている場合(例えば、200nm以上)には、励起光の波長を、検出対象物質の吸収波長域に合わせた値とすることが好ましい。金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの波長域は極めて幅広いので、励起光の波長が金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大吸収から大きく離れていても、金属構造体のプラズモンを若干は共鳴励起することができるからである。この場合には、検出対象物質の吸収スペクトルと金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルとが重なりを有する場合に比べて励起効率は低下するが、プラズモン共鳴吸収により増強された蛍光を十分な強度で測定することができ、検出対象物質を十分にセンシングすることができる。
次に、光学応答を多光子吸収に基づく蛍光とした場合について説明する。
この場合は、励起光の波長を、センシングデバイスである金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの共鳴吸収波長域に合わせた値とすることが好ましい。また、多光子吸収に基づく蛍光センシングにおいて、金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルの極大吸収と検出対象物質の吸収スペクトルの極大吸収とが大きく離れていても、励起光をピコ秒またはフェムト秒のパルスレーザとすることにより、表面プラズモンを介した効率のよい多光子吸収が生起され、検出対象物質から著しく増強された蛍光を測定することができ、検出対象物質を十分にセンシングすることができる。
このように、本発明のセンシング方法においては前述のセンシングデバイスを用いているので、検出対象物質の吸収スペクトルに係わらず、高感度なセンシングを行うことができる。換言すれば、本発明のセンシング方法は、検出対象物質がどのような波長域に吸収を有していても(つまり、検出対象物質の吸収スペクトルがセンシングデバイスの金属構造体のプラズモン共鳴吸収スペクトルとどのような波長上の相対関係にあっても)、検出対象物質を効率よくセンシングすることができる優位性を有している。
本発明のセンシング方法により、検出対象物質の定量または定性を行うことができる。例えば、光学応答の強度を測定することにより定量が可能であり、光学応答のスペクトルを測定することによって定性することが可能である。検出対象物質を定量する場合には、光学応答の強度と検出対象物質の量との関係を示す検量線を用いてもよい。また、光学応答のスペクトルは物質固有であるので、検出対象物質を定性する場合には、あらかじめ確認した検出対象物質の光学応答のスペクトルと、測定されたスペクトルを比較すればよい。
3.本発明のセンシング装置について
次に、上述した金属構造体をセンシングデバイスとして用いたセンシング装置について説明する。以下において、応答信号として蛍光を用いるセンシング装置を例として説明するが、もちろん応答信号が蛍光に限定されることはない。例えば、本発明のセンシング装置は、光散乱(ラマン散乱)、高長波発光、和周波や差周波などを測定して、検出対象物質をセンシングする装置でありうる。
図5は、本発明の一実施の形態に係るセンシング装置の全体構成の一例を示す図である。図5の例では、金属構造体100の表面に蛍光性分子で標識された試料に励起光を照射し、励起された蛍光の量を検出してセンシングを行うセンシング装置について説明する。
図5において、センシング装置200は、金属構造体100、基板転送部110、ステージ120、蛍光強度測定部130、およびコンピュータ140を有する。
金属構造体100は、上記のように、基板上に、材質、形状、サイズ、間隔、および方向を精密に制御された金属微粒子を配置した構成であり、センシング装置200のセンシングデバイスとして機能する。金属構造体100の表面には、蛍光性分子で標識された検出対象物質を含む試料が付着され、基板転送部110に装填される。ここで、蛍光性分子は、金属構造体100の表面に付着した試料のうち、検出対象物質を選択的に標識する。
基板転送部110は、装填した金属構造体100をステージ120上に転送する。また、基板転送部110は、複数の種類の検出対象物質を同時にセンシングするために、複数の金属構造体100を同時にステージ120上に転送することができる。
ステージ120には、基板転送部110から転送された金属構造体100が載置され、蛍光強度測定部130の内部で照射される励起光の金属構造体100への照射位置を変化させるように、XY平面を平行移動する。ステージ120は、コンピュータ140により制御されて高い駆動分解能でXY平面を移動することができる。
蛍光強度測定部130は、ステージ120上に載置された金属構造体100に対して励起光を照射し、励起された蛍光の強度を検出する。また、蛍光強度測定部130は、励起された蛍光の強度により、金属構造体100に付着した検出対象物質を定量的に検出することができる。
ここで、蛍光強度測定部130について、図6を用いて詳細に説明する。図6は、蛍光強度測定部130の機能を示す機能ブロック図である。
図6において、蛍光強度測定部130は、光源コントローラ131、電源132、光源133、蛍光強度検出部134、および検出対象物質解析部135を有している。
光源コントローラ131は、コンピュータ140に制御されて、電源132の出力電圧を調整する。これにより、光源133から照射される励起光の励起波長が制御される。
電源132は、光源133に電圧を供給する。
光源133は、ステージ120上に載置された金属構造体100に対して励起光を照射する。この励起光の励起波長は、金属構造体100に付着した検出対象物質に吸収されるために好適な波長に制御される。また、励起光の励起波長の制御は、一光子吸収に基づく蛍光センシングを行う場合、および多光子吸収に基づく蛍光センシングを行う場合のそれぞれにおいて異なりうる。光源133から照射する励起光の励起波長は、前述の通り、検出対象物質の吸収スペクトルと、金属構造体100のプラズモン共鳴吸収スペクトルに応じて適宜制御される。
蛍光強度検出部134は、検出対象物質が光源133からの励起光を吸収して発した蛍光発光の蛍光の強度を検出する。
検出対象物質解析部135は、蛍光強度検出部134で検出された蛍光の強度を解析して、金属構造体100に付着した検出対象物質を定量的に算出する。検出対象物質解析部135による検出対象物質の定量的な算出は、例えば、蛍光の強度と検出対象物質の量との関係を示す検量線を用いて行われる。この検量線は、蛍光強度測定部130が保持する記憶手段(図示せず)に、検出対象物質毎に格納されうる。また、検出対象物質解析部135は、検出対象物質の算出結果をコンピュータ140に出力する。
コンピュータ140は、ステージ120および蛍光強度測定部130の各種制御を行う。具体的には、コンピュータ140は、光源コントローラ131を制御して光源133から照射される励起光の励起波長を調整する。また、コンピュータ140は、検出対象物質解析部135で算出された検出対象物質の算出結果を表示する。なお、コンピュータ140への操作信号の入力は、インターフェース(図示せず)を介してユーザにより行われる。
以下、上述のように構成されたセンシング装置200の動作について、図7を用いて詳細に説明する。
図7は、図5のセンシング装置200の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、金属構造体100の表面に蛍光性分子で標識された検出対象物質を含む試料を付着させ、この金属構造体100を、基板転送部110を介してステージ120上に載置する(S10)。
金属構造体100がステージ120上に載置されると、蛍光強度測定部130の光源133から、金属構造体100に対して、検出対象物質を励起させるための励起光が照射される(S11)。このとき、ステージ120は、コンピュータ140に制御されてXY平面を平行移動することにより、励起光の金属構造体100への照射位置を変化させる。光源133から照射される励起光は、検出対象物質が吸収すると蛍光を発するような好適な励起波長になるように制御されている。
次に、蛍光強度検出部134は、検出対象物質が光源133からの励起光を吸収して発した蛍光発光の蛍光の強度を検出し(S12)、検出対象物質解析部135は、蛍光強度検出部134で検出された蛍光の強度を解析して、金属構造体100に付着した検出対象物質を定量的に算出する(S13)。算出された検出対象物質の付着量は、コンピュータ140により表示される。
前述の通り、光源133から照射される励起光の励起波長は、一光子吸収に基づく蛍光センシングを行う場合、および多光子吸収に基づく蛍光センシングを行う場合のそれぞれにおいて異なりうる。
なお、本実施の形態では、金属構造体100を、蛍光センシングに用いるセンシングデバイスとして説明したが、金属構造体100の用途は、これに限定されない。例えば、金属構造体100を、光散乱(ラマン散乱)や高長波発光、和周波、差周波などを検出してセンシングを行うセンシング装置のセンシングデバイスに適用することも可能である。
このように、本実施の形態によれば、サイズの変動性がほとんどない多数の金属微粒子を、金属微粒子間の距離をナノメートルスケールで均一にし、かつ、金属微粒子の方向を一方向にそろえた配置にして、固体透明基板上に整列・集積して金属構造体デバイスを作製するので、優れた波長選択性と高い多光子励起効率とを有する共鳴プラズモン光学応答特性を示す理想的な形状・構造を持つ微細な金属構造体を実現することができる。
また、本実施の形態によれば、このような金属構造体をセンシングデバイスとしてセンシング装置に適用するので、蛍光センシングなどのセンシング装置を高感度に実現することができる。
以下において、本発明のより具体的な実施の形態(実施例)について説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、ガラス基板上(Matsunami Glass:24mm×24mm)に電子線リソグラフィ/リフトオフにより金属微粒子を作製した。具体的には、まず、ガラス基板をアセトン、メタノール、超純水で順に超音波洗浄した後、ガラス基板上にポジ型電子リソグラフィ用レジスト(日本ゼオン株式会社製のZEP−520A、専用シンナで2倍希釈)をスピンコート(初期:1000rpmで10sec、メイン:4000rpmで90sec)し、ホットプレート上でプリベークを180℃で3分間行った。次いで、加速電圧100kVの電子ビーム露光装置により、1.2μC/cmのドーズレートで所定のパターンを描画した後、30分現像した。次いで、現像・リンスした基板上にクロム2nmと金10nm〜100nmをスパッタリングにより成膜した後、レジストリムーバ(ジメチルフォルムアミド)溶液中でリフトオフを行った。このとき、レジストリムーバを65℃〜70℃と高温にしながら超音波を5分かけることにより、レジストが残らないきれいな微細金属構造体(センシングデバイス)を作製することに成功した。
作製した金属構造体のサイズは、長軸方向の長さ、短軸方向の長さ、および厚さ(基板の表面からの高さ)がそれぞれ数10nm〜数100nmで、ナノメートルのオーダのスケールで金属微粒子間の距離の設計を行った。このようにして、金属微粒子の長軸/短軸方向の長さ、厚さ、および隣接する金属微粒子間の間隔(距離)がそれぞれ異なる多様な金属構造体を作製した。
図8Aおよび図8Bは、実際に作製した代表的な金属構造体(センシングデバイス)の電子顕微鏡写真である。特に、図8Aは、金属微粒子の厚さが40nmであり、金属微粒子の長軸および短軸がともに100nmであり、かつ、隣接する金属微粒子間の距離(間隔)が4nmである場合を示し、図8Bは、金属微粒子の厚さが40nmであり、金属微粒子の長軸および短軸がともに100nmであり、かつ、隣接する金属微粒子間の距離が10nmである場合を示している。
図8Aおよび図8Bより、基板上に、サイズおよび形状が精密に制御された金属微粒子が、一定の間隔かつ一定の方向に秩序よく集積されており、本発明によって優れた金属構造体(センシングデバイス)を作製可能であることが実証されている。
ここで、上述した本発明の理論によれば、金属微粒子間の距離(間隔)が小さくなることにより、双極子−双極子相互作用により電場が増強(表面プラズモン増強)される。したがって、図8Aと図8Bとを比較すると、隣接する金属微粒子間の距離がそれぞれ4nm、10nmとなっているので、図8Aの金属構造体は、図8Bの金属構造体よりも高感度のセンシングデバイスとして機能すると考えられる。
そこで、本発明者は、上記の工程により作製した金属構造体(センシングデバイス)の光学応答評価を詳細に行った。特に、プラズモン共鳴吸収特性および隣接する金属微粒子間の距離(間隔)に着目して実験を行った。さらに、多光子吸収・蛍光効率についても評価を行った。
図9Aおよび図9Bは、金属構造体の共鳴プラズモン吸収スペクトルと金属構造体に含まれる金属微粒子の隣接間距離との関係を示す図である。図9Aは、厚さが40nm、長軸および短軸がともに100nmの金属微粒子の間隔を、0nm、2nm、4nm、6nm、8nmと変化させたプラズモン共鳴吸収スペクトルを示している。また、図9Bは、厚さが40nm、長軸および短軸がともに100nmの金属微粒子の間隔を、10nm、20nm、30nm、40nm、50nmと変化させたプラズモン共鳴吸収スペクトルを示している。
図10は、隣接する金属微粒子の間隔と金属構造体の共鳴プラズモン吸収スペクトルの極大波長との関係を示す図である。すなわち、図10は、隣接する金属微粒子間の距離依存性を吸収の極大波長の観点から調べたものである。
図9A、図9B、および図10より、金属微粒子間の距離が10nm未満の場合、広い波長領域において著しい電場の増強が確認された。また、この領域においては、金属微粒子間の距離が長くなるに従って吸収極大波長は長波長側にシフトした。また、金属微粒子間の距離が10nm以上の場合、金属微粒子間の距離が大きくなるに従って吸収極大波長は短波長側にシフトし、金属微粒子間の距離がおよそ30nmを超えると、吸収極大波長はほぼ一定の値(700nm)に収束することがわかった。このように、本発明者は、隣接する金属微粒子間の距離(間隔)を規定することにより、共鳴プラズモン吸収波長を制御することに成功した。
(実施例2)
本発明者は、さらに、当該方法により作製した金属構造体(センシングデバイス)の多光子励起効率および蛍光増強に関しても実験を行った。
本発明者は、厚さ、長軸の長さ、および短軸の長さをそれぞれ同一として、隣接する金属微粒子間の距離のみを変化させた金属構造体を作製し、これらの金属構造体の多光子励起効率および蛍光増強を調べた。
図11は、様々な隣接間距離を有する金属微粒子を一体形成した金属構造体の電子顕微鏡写真である。図11中に示す数字(0nm、2nm、4nm、6nm、8nm、10nm、20nm、30nm、40nm)は、隣接する金属微粒子間の距離である。各金属微粒子の長軸および短軸は100nmであり、厚さは40nmである。
図11に示す金属構造体に色素(1,4−Bis(bis(dibutylamino)styryl)−2,5−dimethoxybenzene)を付着させた後、波長が800nm、パルス幅が約100フェムト秒のフェムト秒パルスレーザを顕微鏡下で照射した。この色素は、上記のレーザ波長では1光子の吸収を持たず、励起される場合はすべて多光子励起である。実験の結果、実際に色素からの蛍光が観測され、共鳴プラズモン増強による多光子励起が生起されていることを確認できた。なお、観測された蛍光のスペクトルは、1光子励起の場合のスペクトルと一致した。
このようにして得られた多光子励起の蛍光強度の励起レーザ光強度依存性を検討したところ、図12に示す結果が得られた。
図12は、金属構造体に照射した励起レーザ光の強度と金属構造体上の色素の多光子励起蛍光強度との関係を示す図である。図12において、横軸は励起レーザ光の強度の2乗を、縦軸は金属構造体からの色素の蛍光強度である。なお、図12には、比較検討のため、ガラス基板上の色素に対して同様の実験を行った場合の結果もプロットしてある。
図12に示すように、金属構造体からの多光子励起蛍光強度は、励起レーザ光強度の2乗に対して明確な直線関係を示しており、当該金属構造体からの蛍光は2光子励起に基づくことが明らかとなった。増強の効率は、最大400倍を上回っていた。さらに、このような金属構造体においては、金属微粒子自身の可視域の発光も著しく増強されることを本発明者は見出した。
さらに、本発明者は、図11の金属構造体において、二光子励起の蛍光増強効率の金属微粒子の高さ(金属微粒子の厚さ)への依存性を詳細に検討した。
図13A〜図13Cは、色素を吸着させた金属構造体の2光子蛍光マッピング像を示す図である。図13Aは、金属微粒子の厚さが40nmの場合であり、図13Bは、金属微粒子の厚さが60nmの場合であり、図13Cは、金属微粒子の厚さが100nmの場合である。
図13A〜図13Cより、厚さが40nmの金属微粒子では、明確な蛍光増強が観察されている。一方、金属微粒子の厚さが60nm、100nmと大きくなるにつれて、蛍光の増強作用は観測されにくくなっている。さらに、最も増強効果が顕著な図13Aの場合(金属微粒子の厚さ=40nm)においては、隣接する金属微粒子間の距離が2nm、4nm、6nmと極めて小さい場合においても、著しい増強効果が明確に見られた。
このように、本発明者は、表面増強プラズモンによる2光子励起蛍光検出において、その効果を最大にすることができる金属微粒子のサイズおよび形状、ならびに金属微粒子の隣接距離を見出したのである。
このように、金属微粒子の厚さは、高感度センシングを行うセンシングデバイスを実現する上で重要な因子であることがわかった。そこで、金属微粒子の長軸および短軸をともに120nmとし、金属微粒子の隣接距離を200nmとして、共鳴プラズモン吸収スペクトルの金属微粒子の厚さ依存性を調べた。
図14は、金属構造体の共鳴プラズモン吸収スペクトルと金属微粒子の厚さとの関係を示す図である。図14では、金属微粒子の厚さを20nm、40nm、60nm、100nmと変化させてプラズモン共鳴吸収スペクトルを観察した。
図14より、金属微粒子の厚さを変化させることにより、共鳴プラズモン吸収波長を制御できることがわかった。また、その共鳴プラズモン吸収波長が励起レーザ波長(800nm)に近づくほど蛍光の増強効果は顕著になった。実際、共鳴プラズモン吸収波長が最も励起レーザ光に近い金属構造体(金属微粒子の厚さは40nm)では、800倍もの増強効果を得ることができた。
(実施例3)
本実施例では、ガラス基板上に、長軸および短軸をともに80nm、かつ金属微粒子間の距離を4nmと設計して金属微粒子の作製を行った。まず、ガラス基板上に40塩基対の3’末端にチオールを修飾したDNA(1mmol/l)を滴下し、37℃のインキュベータ中で12時間静置して金との結合を誘起した。次いで、相補的なDNAを37℃、pH7.4のバッファ中で4時間静置して、ハイブリダイゼーションを行った。そして、金属構造体を界面活性剤溶液(ドデシル硫酸ナトリウム、SDS溶液)で、5分3セットゆっくり攪拌して洗浄後、SYBR Green I(Molecular Probe社)をジメチルスルホキシド溶媒(DMSO)で1000倍に希釈して金属構造体上に滴下し、10分後、上記と同様に界面活性剤溶液で洗浄を行った。測定システムは上記と同様である。
そして、作製した試料に対し、一本鎖DNA(ssDNA)および2本鎖DNA(dsDNA)の蛍光強度マッピングを行った。SYBR Green I色素は、DNAにインターカレートすると強い蛍光を発し、dsDNAへの吸着の方がssDNAに比べて強い蛍光強度となる。実際、測定した結果において、dsDNAの構造体の方が強い蛍光強度を示した。このように、本手法は、DNAの高感度検出にも適用することができる。
本発明の金属構造体の製造技術は、極めて汎用性の高い技術であり、金のみならず銀や白金などの微細集積化構造物を提供することも可能である。また、その形状もブロック状に限定されるわけではなく、例えば、円盤ディスク状やナノロッド状、ナノワイヤ状など多種多様な形状からなる微細集積化構造物を提供することも可能である。
このように、本発明は、現在の光デバイス開発や高感度センサ開発において重要な技術であるプラズモン光学応答機能および多光子吸収機能を有する微細な金属構造体の開発において、優れた金属構造体(センシングデバイス)、センシング装置、およびセンシング方法を提供するものである。
本願は、2005年3月18日出願の特願2005−080579に基づく優先権を主張する。当該出願明細書に記載された内容はすべて、本願明細書に援用される。
本発明に係るセンシングデバイス、センシング装置およびセンシング方法は、効率が良い多光子吸収およびこれに基づく蛍光センシングを局在プラズモン増強作用により実現することができ、また、多光子吸収およびこれに基づく蛍光センシングに分光感度機能を付与することができるという顕著な効果を有し、多光子吸収/蛍光増強機能およびその波長選択機能を有するセンシングデバイス、センシング装置およびセンシング方法として有用である。特に、本発明に係るプラズモン共鳴吸収波長を制御することができる金属構造体(センシングデバイス)は、種々の光学デバイスや高感度バイオセンサなどを開発する要素技術として有用である。

Claims (7)

  1. プラズモン共鳴吸収を有するセンシングデバイスであって、
    基板上に、一定の間隔かつ一定の方向で配置された、一定のサイズを有する複数の金属微粒子を有し、
    前記複数の金属微粒子は、基板に垂直な上面から見たときに同一形状の4つの頂点を有し、
    前記複数の金属微粒子は、対向する頂点間の間隔が10nm未満となり、かつ対向する側面間の間隔が前記対向する頂点間の間隔よりも長くなるように配置され
    前記複数の金属微粒子のサイズの変動性は、5%以下である
    センシングデバイス。
  2. 前記複数の金属微粒子は、高さが10nm〜100nmである、請求項1記載のセンシングデバイス。
  3. 前記基板は、固体透明基板である、請求項1記載のセンシングデバイス。
  4. 請求項1に記載のセンシングデバイスと、
    前記センシングデバイスに付着した検出対象物質から蛍光を発生させる励起光を、前記センシングデバイスに対して照射する励起光照射手段と、
    前記検出対象物質からの蛍光の強度を検出する蛍光強度検出手段と、
    を有するセンシング装置。
  5. 前記蛍光の強度を解析して、前記センシングデバイスに付着した前記検出対象物質の量を定量的に算出する検出対象物質解析手段をさらに有する、請求項記載のセンシング装置。
  6. 前記複数の金属微粒子は、高さが10nm〜100nmである、請求項記載のセンシング装置。
  7. 請求項1に記載のセンシングデバイスに付着した検出対象物質から蛍光を発生させる励起光を、前記センシングデバイスに対して照射するステップと、
    前記検出対象物質からの蛍光の強度を検出するステップと、
    を有するセンシング方法。
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