JP6396012B2 - 光増強素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光増強素子および光増強素子の製造方法に関する。
ラマン分光を用いた物質の検出感度を向上させるため、表面増強ラマン散乱(SERS:Surface−enhanced Raman Spectroscopy)によって散乱光の強度を向上させることがある。このようなSERSを生じさせる光学素子として光増強素子が用いられる。
特許文献1には、基板と、金属膜と、誘電体膜と、複数の金属ナノ突起と、を含む光増強素子が記載されている。基板と、金属膜と、誘電体膜とはこの順に積層されている。各金属ナノ突起は、平面視で互いに離間して規則的に配列されつつ、誘電体膜の表面に吸着している。
特開2013−148421号公報
光増強素子では、基板の上に、特定の形状を有する金属ナノ構造体が設けられる場合がある。本発明者らは、新規な構造によってSERSを効率的に発生させる光増強素子を検討した。
本発明に係る光増強素子は、基板と、複数の微粒子と、を備えている。基板は、第1面を有している。複数の微粒子は、第1面に固定されている。また複数の微粒子は、金属または金属酸化物からなる。第1面は金属または無機誘電体により形成されている。同時に第1面は、平坦である。さらに、第1面に垂直な方向から見て、複数の微粒子は、互いに離間して規則的に配列されている。同時に、各微粒子のうち第1面に垂直な方向において第1面に対向する表面は、所定の第1表面を含んでいる。第1表面は、第1面に垂直な方向から見た場合の外側から内側に向かって第1面に対して傾斜している。
本発明に係る光増強素子の製造方法は、以下の工程を含んでいる。まず、基板の第1面の上にレジスト膜を形成する。次に、レジスト膜に複数の開口を形成する。複数の開口は、互いに離間して規則的に配列されている。次に、複数の微粒子を第1面の上に堆積する。複数の微粒子の各々は、第1面に垂直な方向から見て開口よりも小さい。また複数の微粒子は、金属または金属酸化物からなる。次に、基板に物理的な洗浄を適用する。次に、レジスト膜を除去する。
本発明によれば、微粒子におけるSERSを効率的に発生させることができる。
第1の実施形態における光学系を示す模式図である。 (a)は、第1の実施形態に係る光増強素子における微粒子の単位配列の一例を示す平面図であり、(b)は、(a)のA−A´における断面図である。 第1の実施形態に係る光増強素子を示す平面図である。 図3の変形例を示す図である。 図3の変形例を示す図である。 図2に示す光増強素子の製造方法を示す断面図である。 図2に示す光増強素子の製造方法を示す断面図である。 図2に示す光増強素子の製造方法を示す断面図である。 (a)は、第2の実施形態に係る光増強素子を示す平面図であり、(b)は、第2の実施形態に係る光増強素子を示す断面図である。 (a)は、第3の実施形態に係る光増強素子を示す平面図であり、(b)は、第3の実施形態に係る光増強素子を示す断面図である。 (a)は、第4の実施形態に係る光増強素子を示す平面図であり、(b)は、第4の実施形態に係る光増強素子を示す断面図である。 電場強度のシミュレーションの結果を示す図である。 図12(c)の構造の光増強素子の反射率、吸収率および透過率の波長依存性を示す図である。 微粒子間の電場|E|の強度スペクトルを示す図である。 共振波長710nmにおける電場|E|の膜厚依存性を示す図である。 波長600nmにおける電場|E|の膜厚依存性を示す図である。 微粒子間の電場|E|の強度スペクトル(誘電体層(SiO)のない場合)を示す図である。 微粒子間の電場|E|の強度スペクトル(誘電体層(SiO)のある場合)を示す図である。 微粒子の周りのポインティングベクトルのシミュレーションの結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における光学系を示す模式図である。図2(a)は、本実施形態における光増強素子100における微粒子106の単位配列の一例を示す平面図である。図2(b)は、図2(a)のA−A´における断面図である。図1に示すように、光増強素子100は、基板102と、複数の微粒子106と、を備えている。基板102は第1面104を有している。複数の微粒子106は、第1面104に固定されている。また複数の微粒子106は、金属または金属酸化物からなる。図2(a)および図2(b)の例では、第1面104は無機誘電体(誘電体層102a)により形成されている。同時に、第1面104は平坦である。図2(a)に示すように、第1面104に垂直な方向(図2(a)の例では、z軸方向)に見て、複数の微粒子106は、互いに離間して規則的に配列されている。さらに図2(a)および図2(b)に示すように、各微粒子106のうち第1面104に垂直な方向(図2(a)および図2(b)の例では、z軸方向)において第1面104に対向する表面は、第1表面106aを含んでいる。第1表面106aは、第1面104に垂直な方向(図2(a)および図2(b)の例では、z軸方向)から見た場合の外側から内側に向かって第1面104に対して傾斜している。以下、詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の光学系は、光増強素子100と、光源200と、検出器300と、分析部600と、を含んでいる。図1の光学系は、ラマン分光を用いて、光増強素子100の第1面104に面した領域400に存在する物質(例えば、気体または液体)を検出するものである。領域400に存在する物質の分子は、第1面104の上に設けられた微粒子106に吸着している。図1において、光増強素子100は、第1面104において、表面増強ラマン散乱(SERS:Surface−enhanced Raman Spectroscopy)を生じさせる光学素子である。光源200は、第1面104に光500aを照射する光学素子である。光500aは、可視光であり、光500aの波長は、例えば、500nm以上850nm以下である。検出器300は、第1面104で散乱した光500bを検出する光学素子である。光500aは、ラマン散乱により、第1面104において散乱する。この場合、光増強素子100のSERSによって散乱光(光500b)の強度が向上する。結果、検出器300は、光500bを効果的に検出することができる。さらに図1の例の光学系では、分析部600が検出器300と接続され、検出器300で検出された光500bは、分析部600で分析される。分析部600での分析によって、領域400に存在する物質が分析されることになる。すなわち、光増強素子100と、光源200と、検出器300と、分析部600と、は試料分析装置を構成している。なお、図1の微粒子106は模式的に示したものであり、本実施形態の微粒子106の大きさおよび配置を示唆するものではない。同様に図1の基板102も模式的に示したものであり、本実施形態の基板102の層構造を示唆するものではない。
微粒子106に用いられる金属の例には、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)または白金(Pt)が含まれる。例えば、微粒子106には、金ナノ粒子を用いてもよい。一方微粒子106に用いられる金属酸化物の例には、チタン酸化物、亜鉛酸化物、スズ酸化物、酸化インジウムスズが含まれる。さらに微粒子106の金属酸化物には、半導体が高濃度にドープされていてもよい。
次に、図2(a)を用いて、光増強素子100における微粒子106の単位配列の詳細について説明する。図2(a)の例では、微粒子106は、第1面104の上において、配列108を形成している。図2(a)の例において配列108が含む微粒子106の数は5である。ただし、配列108が含む微粒子106の数は5に限られず、例えば、5以上10以下としてもよい。
図2(a)の例では、微粒子106の平面形状は円である。この場合、微粒子106の平面形状の円の半径は、例えば、50nm以上100nm以下とすることができる。ただし、微粒子106の平面形状は円に限られず、楕円または矩形であってもよい。
図2(a)の例において、隣接する微粒子106同士は、x軸方向(配列108の配列方向)に間隙gで離間されている。結果、配列108では、微粒子106がx軸方向に周期的に配列されていることになる。間隙gの値は、電場の干渉が粒子間で強く発生する20nm以下のギャップが適当であるが、微粒子106の表面において表面プラズモンが誘起されるものであれば特に限定されない。
さらに図2(a)の例では、微粒子106は、複数の合同な矩形112の内側に設けられている。矩形112は、第1面104において仮想的に規定された矩形である。矩形112は、x軸方向と平行な2辺を有するとともに、平面視で微粒子106を1個のみ収めることができる大きさを有している。すなわち、矩形112の大きさは、1つの微粒子106を収めることはできるが、2つ以上の微粒子106を収めることはできない大きさである。矩形112は互いに離間して規則的に配列されている。具体的には、図2(a)に示すように、矩形112は、x軸方向に互いに離間して周期的に設けられている。
図2(a)の例では、微粒子106の中心と矩形112の中心とが一致するように、微粒子106は矩形112に設けられている。結果、図2(a)の例では、微粒子106は、等間隔で配置されている。ただし、微粒子106の配置は図2(a)に示すものに限られない。例えば、微粒子106が矩形112の内側に設けられていれば、微粒子106の中心と矩形112の中心とは互いにずれていてもよい。この場合、微粒子106は、略等しい間隔で配置されることになる。
次に、図2(b)を用いて、光増強素子100の断面レイアウトの詳細について説明する。基板102は、誘電体層102aにより形成されている。誘電体層102aの材料は無機誘電体であり、例えば、シリコン酸化膜、または、シリコン窒化膜などとすることができる。微粒子106は、誘電体層102aの第1面104に固定されている。
図2(b)に示すように、第1面104は平坦である。すなわち、第1面104には、微粒子106を埋め込むための溝が形成されていない。さらに微粒子106の表面のうち第1面104に垂直な方向(図2(b)の例では、z軸方向)において第1面104に対向する表面は、第1表面106aと、第2表面106bと、を含んでいる。第1表面106aは、第1面104に垂直な方向(図2(a)および図2(b)の例では、z軸方向)から見た場合の外側から内側に向かって第1面104に対して傾斜している。このため、第1面104に垂直な方向(図2(a)および図2(b)の例では、z軸方向)において、第1表面106aは、第1面104と離間している。一方、第2表面106bは、第1面104に垂直な方向(図2(a)および図2(b)の例では、z軸方向)から見て第1表面106aに囲まれている。同時に、第2表面106bは、第1面104に接している。なお、第1面104に垂直な方向(図2(a)および図2(b)の例では、z軸方向)において、第1表面106aと第1面104との間には空隙が形成されていてもよいし、誘電体が埋め込まれていてもよい。また、埋めこまれた誘電体には微細孔があってもよく、また、物質を透過する材料でも良い。
図2(b)の例では、微粒子106の表面には表面修飾剤(不図示)が吸着している。このため、第2表面106bは、当該表面修飾剤を介して第1面104と接することになる。微粒子106の表面に吸着している表面修飾剤は、特に限定されるものではないが、例えば、チオール基を有する化合物としてもよい。
図2(a)および図2(b)の例では、第1表面106aを第1面104に正射影して得られる第1射影面積は、第2表面106bを第1面104に正射影して得られる第2射影面積よりも大きい。具体的には、第1射影面積および第2射影面積の合計に対する第1射影面積の比は、0.75以上とすることができる。
なお、図2(a)および図2(b)の例では、微粒子106は、球状である。ただし微粒子106の形状は球に限られずことはなく、例えば、楕円球であってもよい。
次に、図3を用いて、光増強素子100の平面レイアウトの詳細について説明する。図3は、本実施形態に係る光増強素子を示す平面図である。図3に示すように、第1面104では、図2(a)および図2(b)の配列108が、規則的に配置されている。具体的には、配列108は、格子状に配列されている。
図3では、第1面104において矩形状の複数のセル110が仮想的に規定されている。各セル110は合同な図形である。セル110は、x軸方向に周期的に配列されているとともに、y軸方向(配列108の配列方向と直交する方向)にも周期的に配列されている。さらに図3の例では、y軸方向に隣接するセル110において、x軸方向に対向する2辺が、同一直線上に設けられている。すなわち、図3の例では、y軸方向で隣接するセル110において、配列の周期の位相が揃っている。結果、セル110は縦横格子状に配置されている。
図3の例では、各セル110において1の配列108が設けられている。具体的には、セル110の中心と配列108の中心とが一致するように、配列108はセル110に設けられている。すなわち、配列108は、セル110の配置にしたがって配列されている。結果、配列108は、セル110と同様に、縦横格子状に配置されることになる。
微粒子106の具体的な配置を説明するため、図3に示すように、第1面104が、直線501(第1直線)から直線508(第8直線)を含む例を検討する。直線501から直線508は、以下のようになる。
直線501は、第1方向(図3の例では、y軸方向)に延在している。
直線502(第2直線)は、直線501に平行である。
直線503(第3直線)は、直線501と直線502との間に設けられ、第1方向(図3の例では、y軸方向)に延在している。さらに、直線503は、第1方向に直交する第2方向(図3の例では、x軸方向)に直線501および直線502とともに周期的に配列されている。図3の例では、複数の直線503が設けられているが、直線503の数は1であってもよい。
直線504(第4直線)は、直線501、直線502および直線503と直交している。
直線505(第5直線)は、直線502を介して直線501と対向している。さらに直線505は、直線504と直交している。
直線506(第6直線)は、直線505を介して直線502と対向している。さらに直線506は、直線504と直交している。
直線507(第7直線)は、直線505と直線506との間に設けられ、直線504と直交している。さらに直線507は、第2方向(図3の例では、x軸方向)に直線505および直線506とともに周期的に配列されている。図3の例では、複数の直線507が設けられているが、直線507の数は1であってもよい。
直線508は、直線504に平行で、直線501、直線502および直線503に直交している。
この例において、複数の微粒子106は、直線504と、直線501、直線502および直線503と、の交点上に設けられている。さらに複数の微粒子106は、直線504と、直線505、直線506および直線507と、の交点上、および直線508と、直線501、直線502および直線503と、の交点上にも設けられている。
直線501を介して直線502と対向する側における直線504上には、直線501から、周期C(直線501、直線502および直線503の配列の周期)の距離の範囲内に微粒子106が設けられていない。同様に、直線502を介して直線501と対向する側における直線504上には、直線502から、周期Cの距離の範囲内に微粒子106が設けられていない。さらに、直線501と直線502とによって挟まれる領域には、直線504から、周期Cの距離の範囲内に微粒子106が設けられていない。すなわち、第2方向(図3の例では、x軸方向)において配列108の外側に他の微粒子106が設けられていたとしても、配列108を形成する微粒子106と、当該他の微粒子106とは、配置の規則性の観点から俯瞰的に区別することができる。
なお、配列108の配置は、図3に示すものに限定されない。配列108は、第1方向および第2方向とは異なる方向に延長した直線に沿って周期的に配列されていてもよい。
さらに図3の例では、各セル110の配列108が含む微粒子106の数は5であるが、この数は2であってもよい。この場合、第1面104は、直線503および直線507を含まないことになる。さらに直線501(第1直線)と直線502(第2直線)との間において直線504(第3直線)上には微粒子106が設けられないことになる。さらに直線501を介して直線502と対向する側における直線504上には、直線501から、間隔C(直線501および直線502の間隔)の距離の範囲内に微粒子106が設けられないことになる。さらに直線502を介して直線501と対向する側における直線504上には、直線502から、間隔Cの距離の範囲内に微粒子106が設けられないことになる。さらに直線501と直線502とによって挟まれる領域には、直線504から、間隔Cの距離の範囲内に微粒子106が設けられないことになる。さらに微粒子106は、直線504と、直線505(第4直線)および直線506(第5直線)と、の交点上、および直線508(第6直線)と、直線501および直線502と、の交点上にも設けられることになる。
さらに図3の例では、各セル110の配列108が含む微粒子106の数は5であり、互いに等しい。ただし、各セル110の配列108が含む微粒子106の数は等しくなくてもよく、互いに異なっていてもよい。
図4は、図3の変形例を示す図である。微粒子106は図4に示すように配列されていてもよい。図4の例では、セル110においてx軸方向に対向する2辺が、y軸方向に隣接するセル110同士で互いにずれている。すなわち、図4の例では、y軸方向で隣接するセル110において、配列の周期の位相がずれている。結果、セル110は斜め格子状に配置されている。これにともない、配列108も斜め格子状に配置されている。
図5は、図3の変形例を示す図である。微粒子106は図5に示すように配列されていてもよい。図5の例では、配列108は、3×5の2次元マトリクスとなっている。さらに、図5の例では、配列108は、格子状に配列されている。具体的には、配列108では、微粒子106がx軸方向に周期C1で周期的に配列されている。同時に、配列108では、微粒子106がy軸方向にも周期C2で周期的に配列されている。ただし配列108の2次元マトリクスの行および列における微粒子106の数は、図5に示すものに限定されず、当該数は任意の値とすることができる。さらに周期C1および周期C2は等しくてもよいし、異なっていてもよい。
微粒子106の具体的な配置を説明するため、図5に示すように、第1面104が、直線501(第1直線)から直線512(第12直線)を含む例を検討する。直線501から直線512は、以下のようになる。
直線501は、第1方向(図5の例では、y軸方向)に延在している。
直線502(第2直線)は、直線501に平行である。
直線503(第3直線)は、直線501と直線502との間に設けられ、第1方向(図5の例では、y軸方向)に延在している。さらに、直線503は、第1方向に直交する第2方向(図5の例では、x軸方向)に直線501および直線502とともに周期的に配列されている。図5の例では、複数の直線503が設けられているが、直線503の数は1であってもよい。
直線504(第4直線)は、直線501、直線502および直線503と直交している。
直線505(第5直線)は、直線504に平行で、直線501、直線502および直線503と直交している。
直線506(第6直線)は、直線504と直線505との間に設けられ、直線501、直線502および直線503と直交している。さらに直線506は、第1方向(図5の例では、y軸方向)に直線504および直線505とともに周期的に配列されている。図5の例では、直線506の数は1であるが、複数の直線506が設けられていてもよい。
直線507(第7直線)は、直線502を介して直線501と対向し、直線504、直線505および直線506と直交している。
直線508(第8直線)は、直線507に平行で、直線507を介して直線502と対向している。さらに直線508は、直線504、直線505および直線506と直交している。
直線509(第9直線)は、直線507と直線508との間に設けられ、直線504、直線505および直線506と直交している。さらに直線509は、第2方向(図5の例では、x軸方向)に直線507および直線508とともに周期的に配列されている。図5の例では、複数の直線509が設けられているが、直線509の数は1であってもよい。
直線510(第10直線)は、直線504を介して直線505と対向している。さらに直線510は、直線501、直線502および直線503と直交している。
直線511(第11直線)は、直線510に平行で、直線510を介して直線504と対向している。さらに直線511は、直線501、直線502および直線503と直交している。
直線512は、直線510と直線511との間に設けられ、直線501、直線502および直線503と直交している。さらに直線512は、第1方向(図5の例では、y軸方向)に直線510および直線511とともに周期的に配列されている。図5の例では、直線512の数は1であるが、複数の直線512が設けられていてもよい。
この例において、複数の微粒子106は、直線501、直線502および直線503と、直線504、直線505および直線506と、の交点上に設けられている。さらに複数の微粒子106は、直線504、直線505および直線506と、直線507、直線508および直線509と、の交点上、および直線501、直線502および直線503と、直線510と、直線511と、直線512と、の交点上にも設けられている。
直線501を介して直線502と対向し、直線504と直線505とによって挟まれる領域には、直線501から、周期C1(直線501、直線502および直線503の配列の周期)の距離の範囲内に微粒子106が設けられていない。同様に、直線502を介して直線501と対向し、直線504と直線505とによって挟まれる領域には、直線502から、周期C1の距離の範囲内に微粒子106が設けられていない。すなわち、第2方向(図5の例では、x軸方向)において配列108の外側に他の微粒子106が設けられていたとしても、配列108を形成する微粒子106と、当該他の微粒子106とは、配置の規則性の観点から俯瞰的に区別することができる。
さらに、直線504を介して直線505と対向し、直線501と直線502とによって挟まれる領域には、直線504から、周期C2(直線504、直線505および直線506の配列の周期)の距離の範囲内に微粒子106が設けられていない。同様に、直線505を介して直線504と対向し、直線501と直線502とによって挟まれる領域には、直線505から、周期C2の距離の範囲内に微粒子106が設けられていない。すなわち、第1方向(図5の例では、y軸方向)において配列108の外側に他の微粒子106が設けられていたとしても、配列108を形成する微粒子106と、当該他の微粒子106とは、配置の規則性の観点から俯瞰的に区別することができる。
なお、配列108の配置は、図5に示すものに限定されない。配列108は、第1方向および第2方向とは異なる方向に延長した直線に沿って周期的に配列されていてもよい。さらに、図5の配列108は、図4に示すように斜め格子状に配置されていてもよい。
次に、光増強素子100の製造方法について、図6から図8を用いて説明する。図6から図8は、図2に示す光増強素子100の製造方法を示す断面図である。なお、図6(a)、図7(a)および図8(a)は、図2(a)に対応し、図6(b)、図7(b)および図8(b)は、図2(b)に対応している。
まず、誘電体層102aを準備する。次に、誘電体層102aを所望の形状にダイシングする。このようにして基板102を準備する。
次に、基板102の第1面104の上にレジスト膜120を形成する。次に、レジスト膜120を電子ビーム描画により露光する。次に、レジスト膜120を現像する。これにより、図6に示すように開口122が形成される。開口122は、図6に示すように配列124を形成している。開口122の配列124は、微粒子106の配列108と同様の平面レイアウトを有している。すなわち、開口122の配列124の配置は、微粒子106の配列108の配置に対応することになる。一方、開口122の平面形状は、図2(a)の矩形112と同様の平面形状を有している。開口122の平面形状は、例えば、100nm×100nmの正方形である。開口122同士の間隔は、例えば、10nmである。
次に、図7に示すように、第1面104の上に、複数の微粒子106を堆積する。各微粒子106は、第1面104に垂直な方向(図7に示す例では、z軸方向)に見て開口122よりも小さい。この場合、微粒子106の一部が、図7に示すように、開口122に入り込むことになる。すなわち、微粒子106の配置は、開口122の配置によって規定することができる。開口122内の微粒子106は、第1面104と固定されることになる。結果、微粒子106は、図2(a)に示すように矩形112の内側に設けられることになる。
微粒子106の堆積方法は、特に限定されないが、例えば、ディップコーティングを用いることができる。ディップコーティングでは、微粒子106が分散した分散液に基板102を含浸し、基板102を分散液から所定の速度で引き上げる。この場合、分散液の分散媒には、水を用いることができる。なお、分散液において、微粒子106の表面には、表面修飾剤(例えば、チオール基を有する化合物)が吸着している。これにより、分散液における微粒子106の分散性が向上する。さらにこの微粒子106が第1面104の上に堆積された場合、微粒子106は当該表面修飾剤を介して第1面104に接することになる。さらに微粒子106の堆積方法は、ディップコーティングに限らない。例えば、分散液を第1面104に直接滴下して滴下した分散液を蒸発させてもよい。他の例としては、Langmuir−Blodgett(LB)法を用いてもよい。
次に、物理的な洗浄(例えば、超音波洗浄)を基板102に適用する。この場合、レジスト膜120と微粒子106との密着力は、第1面104と微粒子106との密着力に比べて弱い上、物理的な洗浄(例えば、超音波洗浄)によってレジスト膜120から微粒子106が剥離してしまう程度のものである。一方、第1面104と微粒子106との密着力は、物理的な洗浄(例えば、超音波洗浄)によって第1面104から微粒子106が剥離することがない程度のものである。結果、図8に示すように、開口122に入り込んだ微粒子106は物理的な洗浄(例えば、超音波洗浄)によっても除去されずに開口122に残る一方で、レジスト膜120の上に堆積した微粒子106は物理的な洗浄(例えば、超音波洗浄)によって除去される。
次に、レジスト膜120を、例えば、Oアッシングによって除去する。このようにして光増強素子100が製造される。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。本実施形態では、第1表面106aが第1面104に対して傾斜している。これにより、第1面104に垂直な方向において第1表面106aは、第1面104と離間している。この場合、第1面104に光500aが照射されると、第1表面106aにおいても、SERSが生じることになる。本実施形態の作用および効果を説明するため、本実施形態を、本実施形態の微粒子106と同一の平面形状を有する一方で底面全体が第1面104に密着している微粒子の例と比較する。当該例と比較すると、本実施形態では、第1表面106aの存在により、SERSに寄与する表面積を大きくすることができる。結果、本実施形態では、微粒子106におけるSERSを効率的に発生させることができる。
特に本実施形態では、第1射影面積および第2射影面積の合計に対する第1射影面積の比を0.75以上としてもよい。この場合、第1表面106aの表面積が大きくなり、SERSに寄与する表面積を大きくすることができる。このようにして微粒子106におけるSERSをさらに効率的に発生させることができる。
さらに図3の例では、互いに隣接する配列108同士が離間して配置されている。この場合、一の配列108が隣接する他の配列108における光の散乱の影響を受けることを防止することができる。このようにして、各配列108におけるSERSを効果的に局在化させることができる。結果、微粒子106におけるSERSをさらに効率的に発生させることができる。
(第2の実施形態)
図9(a)は、第2の実施形態における光増強素子100を示す平面図である。図9(b)は、本実施形態における光増強素子100を示す断面図である。図9(a)および図9(b)は、それぞれ、第1の実施形態の図2(a)および図2(b)に対応する。本実施形態は、基板102の層構造を除いて、第1の実施形態と同様である。すなわち、図9(b)の例では、第1面104は、金属(金属層102b)により形成されている。結果、微粒子106は金属層102bに固定されることになる。金属層102bの膜厚は、例えば、50nmである。図9(b)の例において、金属層102bの材料は、金(Au)である。ただし金属層102bの材料は金(Au)に限られず、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)または白金(Pt)としてもよい。
本実施形態では、第1面104が金属層102bにより形成されている。金属層102bは、図1の光500aの反射層として機能する。このため、第2表面106bの直下の第1面104において反射された光500bが第2表面106bに効率的に到達することになる。このようにして第2表面106bにおけるSERSをさらに高いものにすることができる。結果、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、微粒子106におけるSERSをさらに効率的に発生させることができる。
(第3の実施形態)
図10(a)は、第3の実施形態における光増強素子100を示す平面図である。図10(b)は、本実施形態における光増強素子100を示す断面図である。図10(a)および図10(b)は、それぞれ、第2の実施形態の図9(a)および図9(b)に対応する。本実施形態は、基板102の層構造を除いて、第2の実施形態と同様である。すなわち、図10(b)では、基板102は、誘電体層102aと、金属層102bと、誘電体層102cと、を含んでいる。金属層102bは、誘電体層102aの上に設けられている。誘電体層102cは、金属層102bの上に設けられている。図10(b)では、第1面104は、誘電体層102cにより形成されている。結果、微粒子106は誘電体層102cに固定されることになる。金属層102bの膜厚は、例えば、50nmである。一方誘電体層102cの膜厚は、10nm以上(例えば、50nm)である。図10(b)の例において、金属層102bの材料は、金(Au)である。ただし金属層102bの材料は金(Au)に限られず、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、パラジウム(Pd)または白金(Pt)としてもよい。図10(b)の例において、誘電体層102cの材料は、シリコン酸化膜である。ただし誘電体層102cの材料はシリコン酸化膜に限られず、シリコン窒化膜としてもよい。
本実施形態では、金属層102bが反射層として機能するとともに、誘電体層102cも反射層として機能する。このため、第2の実施形態と比較して、第1面104における光500aの光の反射がさらに効率的になる。結果、本実施形態では、第2の実施形態と比較して、微粒子106におけるSERSをさらに効率的に発生させることができる。
(第4の実施形態)
図11(a)は、第4の実施形態における光増強素子100を示す平面図である。図11(b)は、本実施形態における光増強素子100を示す断面図である。図11(a)および図11(b)は、それぞれ、第3の実施形態の図10(a)および図10(b)に対応する。本実施形態は、誘電体層102cが多層膜によって形成されている点を除いて、第2の実施形態と同様である。すなわち、図11(b)の例では、誘電体層102cが多層反射膜を形成している。具体的には、誘電体層102cは、高屈折率誘電体層(H)と低屈折率誘電体層(L)とが交互に積層されてなる。なお、図11(b)では、誘電体層102cの最下層に高屈折率誘電体層(H)が設けられ、誘電体層102cの最上層に低屈折率誘電体層(L)が設けられている。また誘電体層102cを構成する層の数は図9(b)の例では4つであるが、これに限られることはなく、2以上(4以外)としてもよい。
本実施形態では、誘電体層102cが多層反射膜として機能するため、誘電体層102cでの反射が第3の実施形態に比べてより強くなる。このため、第3の実施形態と比較して、第1面104における光500aの光の反射がさらに効率的になる。結果、本実施形態では、第3の実施形態と比較して、微粒子106におけるSERSをさらに効率的に発生させることができる。
(実施例)
図3の例の平面レイアウトを有する光増強素子100における電場増強をシミュレートした。シミュレーションにおいては、配列108の中心と、セル110の中心とは一致している。またセル110において微粒子106は等間隔で配列されている。さらにシミュレーションにおいては、光増強素子100の各種材料および数値は、以下のように設定された。
配列108が含む微粒子106の数:5
微粒子106の金属:Au
セル110の長辺(図3のx軸方向)p=760nm
セル110の短辺(図3のy軸方向)w=600nm
微粒子106の半径r=50nm
微粒子106同士の間の間隙g=10nm
シミュレーションは、有限差分時間領域法(FDTD:Finite−difference time−domain)を用いて行った。
まず、図3の平面レイアウトにおけるzx平面から見た場合の電場強度をシミュレートした。シミュレーションの結果は、図12に示すようになる。図12は、光増強素子100の断面における電場の強度分布を示す図である。図12(a)は、第1の実施形態と同様、第1面104が誘電体層102aによって形成された場合のシミュレーションの結果である。図12(b)は、第2の実施形態と同様、金属層102bが誘電体層102aの上に設けられ、第1面104が金属層102bによって形成された場合のシミュレーション結果である。図12(c)は、第3の実施形態と同様、誘電体層102a、金属層102bおよび誘電体層102cがこの順で積層され、第1面104が誘電体層102cによって形成された場合のシミュレーション結果である。図12(a)、図12(b)および図12(c)の左側の図は、|Eの強度分布を示す。一方、図12(a)、図12(b)および図12(c)の右側の図は、|Eの強度分布を示す。基板102の条件は以下のようにした。
図12(a)における基板102の条件
誘電体層102aの材料: SiO
図12(b)における基板102の条件
誘電体層102aの材料: SiO
金属層102bの材料: Au
金属層102bの膜厚: 50nm
図12(c)における基板102の条件
誘電体層102aの材料: SiO
金属層102bの材料: Au
誘電体層102cの材料: SiO
金属層102bの膜厚: 50nm
誘電体層102cの膜厚: 50nm
さらに図12(a)、図12(b)および図12(c)における共振波長λresおよび電場強度|E|の局所的最大値は、以下のようになった。
共振波長λres
図12(a):750nm
図12(b):700nm
図12(c):710nm
|E|の最大値
図12(a):900
図12(b):4875
図12(c):5025
図12(a)から図12(c)のいずれにおいても、第1表面106aの電場強度は、第2表面106bの電場強度よりも高いといえる。このため、第1表面106aの表面積を大きくすることで、SERSを効率的に発生させることができるといえる。さらに、|E|の最大値は、図12(a)、図12(b)および図12(c)の順序で大きくなっている。このことから、図12(a)、図12(b)および図12(c)の順に進むにしたがって、SERSをより効率的に発生させることができるといえる。
なお、図12(c)の構造の光増強素子の反射率、吸収率および透過率の波長依存性についても調べた。その結果は、図13に示すようになる。反射率の局所的なピーク値における波長710nmは、共振波長λresと一致している。
次に、微粒子106の半径rを変化させた場合における微粒子106間の電場|E|の強度スペクトルの変化ついて、シミュレーションにより調べた。このシミュレーションでは、第2の実施形態と同様の構造を有する基板102(金属層102bの材料:Au)を用いた。さらにこのシミュレーションでは、半径の大きい微粒子106をセル110の内部に収めるために、セル110の長辺pは1μmとした。なお、半径r=50nmの微粒子106において、p=760nmの場合とp=1μmの場合とで電場の挙動を比較したところ、両者はほぼ同じ挙動であることを確認した。またいずれの半径rにおいても、微粒子106同士の間の間隙gは10nmとした。
シミュレーションの結果は、図14に示すようになる。このシミュレーションでは、半径r=25nm、35nm、50nm、75nmおよび90nmについて調べた。半径rの増加にしたがって、共振波長が600nmから1050nmに増加するとともに、強度が300から6000にかけて変化している。
次に、第3の実施形態と同様の構造を有する基板102の誘電体層102cの膜厚が電場|E|に与える影響について、セル110内の微粒子106の数を5とし、p=760nm、r=50nmおよびg=10nmとしてシミュレーションを用いて調べた。
シミュレーションの結果は、図15および図16に示すようになる。図15および図16ともに、微粒子106間の電場|E|を示している。図15は、共振波長710nmにおける電場|E|の膜厚依存性を示している。これに対して図16は、波長600nmにおける電場|E|の膜厚依存性を示している。
図15に示すように、誘電体層102cの膜厚が薄い領域(10nm〜30nm)では、誘電体層102cを含む構造の電場強度が、誘電体層102cを含まない構造の電場強度よりも弱い。誘電体層102cの膜厚30nm〜50nmの領域では、誘電体層102cを含む構造の電場強度が、誘電体層102cを含まない構造の電場強度よりも強い。誘電体層102cの膜厚がさらに増加すると、電場強度は減少し、誘電体層102cの膜厚170nmではほぼ0となる。誘電体層102cの膜厚がさらに増加すると、電場強度は増加し、2回目のピークに達する。しかし、2回目のピーク値は、1回目のピーク値には及ばない。
これに対して図16では、誘電体層102cの膜厚が薄い領域(10nm)においても、誘電体層102cを含む構造の電場強度が、誘電体層102cを含まない構造の電場強度よりも強い。誘電体層102cの膜厚が増加すると、電場強度は1回目のピーク(20nm付近)に到達し、その後減少し、120nm付近でほぼ0となる。誘電体層102cの膜厚がさらに増加すると、電場強度も増加して2回目のピーク(200nm〜220nm付近)に達する。図15とは対照的に、図16では、2回目のピーク値の方が1回目のピーク値よりも大きい。
次に、配列108を形成する微粒子106の数が有限であるかまたは無限であるかが、微粒子106間の電場|E|に与える影響について、シミュレーションにより調べた。
シミュレーションの結果は、図17および図18に示すようになる。図17および図18ともに、微粒子106間の電場|E|を示している。図17では、第2の実施形態と同様の構造を有する基板102(金属層102bの材料:Au)を用いた。これに対して図18では、第3の実施形態と同様の構造を有する基板102(金属層102bの材料:Au、誘電体層102cの材料:SiO、誘電体層102cの膜厚:50nm)を用いた。
図17では、配列108を形成する微粒子106の数が有限(5個)になると、電場強度の最大値|Emaxが25%増加するとともに、共振波長が40nmブルーシフトする。図18においても、配列108を形成する微粒子106の数が有限(5個)になると、電場強度の最大値が増加するとともに、共振波長がブルーシフトしている。
図17および図18を比較して、誘電体層102cが電場強度に与える影響について考察する。図17における5つの微粒子106に関する曲線と、図18における5つの微粒子106に関する曲線と、を比較しても、ピーク値およびピーク値における波長の変化はほぼない。一方、図18では、ピーク値の90%以上の値をとる領域が、図17のそれよりも広い。すなわち、図18では、図17と比較して、電場強度が、広範囲で大きい値をとっている。誘電体層102cの存在は、このような電場強度の挙動に寄与していることが考えられる。
次に、微粒子106の周りのポインティングベクトル(波長λ=710nm)について、シミュレーションにより調べた。シミュレーションの結果は、図19に示すようになる。図19(a)、図19(b)および図19(c)は、図3におけるzx平面のポインティングベクトルを示している。図19(d)、図19(e)および図19(f)は、図3におけるxy平面のポインティングベクトルを示している。図19(a)および図19(d)では、第2の実施形態と同様の構造を有する基板102を用いた。図19(b)および図19(e)ならびに図19(c)および図19(f)では、第3の実施形態と同様の構造を有する基板102を用いた。基板102の条件は、具体的には以下のようにした。
図19(a)および図19(d)における基板102の条件
誘電体層102aの材料: SiO
金属層102bの材料: Au
金属層102bの膜厚: 50nm
図19(b)および図19(e)における基板102の条件
誘電体層102aの材料: SiO
金属層102bの材料: Au
誘電体層102cの材料: SiO
金属層102bの膜厚: 50nm
誘電体層102cの膜厚: 50nm
図19(c)および図19(f)における基板102の条件
誘電体層102aの材料: SiO
金属層102bの材料: Au
誘電体層102cの材料: SiO
金属層102bの膜厚: 50nm
誘電体層102cの膜厚: 170nm
微粒子106が金属層102bに接している例では、図19(a)に示すように、パワーが微粒子106と金属層102bの接触面に入り込んでいる。同時に、図19(d)に示すように配列108にパワーが流れ込んでいる。
誘電体層102cが薄い(50nm)例では、図19(d)と同様、図19(e)に示すように、配列108にパワーが流れ込んでいる。さらにこの例では、図19(b)に示すように、左から2番目と4番目の微粒子106において、パワーの流れが渦を巻いている。
誘電体層102cが厚い(170nm)例では、図19(c)に示すように、誘電体層102cにおいてパワーの流れが2つの渦を巻き、パワーが配列108に流れ込んでいない。さらに図19(f)に示すように、xy平面でもパワーは配列108の外側に向かって流れている。このようなパワーの流れが、図15において誘電体層102cの膜厚170nmで、電場強度がほぼ0になった原因と考えられる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
100 光増強素子
102 基板
102a 誘電体層
102b 金属層
102c 誘電体層
104 第1面
106 微粒子
106a 第1表面
106b 第2表面
108 配列
110 セル
112 矩形
120 レジスト膜
122 開口
124 配列
200 光源
300 検出器
400 領域
500a 光
500b 光
501〜512 直線
600 分析部

Claims (15)

  1. 第1面を有する基板と、
    前記第1面に固定され、金属または金属酸化物からなる複数の微粒子と、
    を備え、
    前記第1面は平坦であり、
    前記第1面に垂直な方向から見て、前記複数の微粒子は、互いに離間して規則的に配列されており、
    各微粒子のうち前記第1面に垂直な方向において前記第1面に対向する表面は、前記第1面に垂直な方向から見た場合の外側から内側に向かって前記第1面に対して傾斜している第1表面を含み、
    前記複数の微粒子のうち隣り合う微粒子の間の間隙の値は、20nm以下であり、
    前記基板は、
    金属層と、
    前記金属層の上に設けられた誘電体層と、
    を含み、
    前記第1面は、前記誘電体層により形成されており、
    前記誘電体層の材料は、無機誘電体であり、
    前記誘電体層の膜厚は、180nm以上250nm以下である光増強素子。
  2. 請求項1に記載の光増強素子であって、
    各微粒子のうち前記第1面に垂直な方向において前記第1面に対向する表面は、前記第1面に垂直な方向から見て前記第1表面に囲まれ、かつ、前記第1面に接する第2表面を含み、
    前記第1表面を前記第1面に正射影して得られる第1射影面積は、前記第2表面を前記第1面に正射影して得られる第2射影面積よりも大きい光増強素子。
  3. 請求項2に記載の光増強素子であって、
    前記第1射影面積および前記第2射影面積の合計に対する前記第1射影面積の比は、0.75以上である光増強素子。
  4. 請求項2または3に記載の光増強素子であって、
    前記複数の微粒子の表面には表面修飾剤が吸着しており、前記第2表面は、前記表面修飾剤を介して前記第1面と接している光増強素子。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の光増強素子であって、
    各微粒子は、球状である光増強素子。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の光増強素子であって、
    前記第1面が、
    第1方向に延在した第1直線と、
    前記第1直線に平行な第2直線と、
    前記第1直線と前記第2直線との間に設けられ、前記第1方向に延在し、前記第1方向と直交する第2方向に前記第1直線および前記第2直線とともに周期的に配列される1または複数の第3直線と、
    前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と直交する第4直線と、
    を含む場合、
    前記複数の微粒子は、前記第4直線と、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と、の交点上に設けられ、
    前記第1直線を介して前記第2直線と対向する側における前記第4直線上には、前記第1直線から、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線の配列の周期の距離の範囲内に他の微粒子が設けられておらず、
    前記第2直線を介して前記第1直線と対向する側における前記第4直線上には、前記第2直線から、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線の配列の周期の距離の範囲内に他の微粒子が設けられていない光増強素子。
  7. 請求項6に記載の光増強素子であって、
    前記第1直線と前記第2直線とによって挟まれる領域には、前記第4直線から、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線の配列の周期の距離の範囲内に他の微粒子が設けられていない光増強素子。
  8. 請求項7に記載の光増強素子であって、
    前記第1面が、
    前記第2直線を介して前記第1直線と対向し、前記第4直線と直交する第5直線と、
    前記第5直線を介して前記第2直線と対向し、前記第4直線と直交する第6直線と、
    前記第5直線と前記第6直線との間に設けられ、前記第4直線と直交し、前記第2方向に前記第5直線および前記第6直線とともに周期的に配列される1または複数の第7直線と、
    前記第4直線に平行で、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線に直交する第8直線と、
    をさらに含む場合、
    前記複数の微粒子は、前記第4直線と、前記第5直線、前記第6直線および前記第7直線と、の交点上、および前記第8直線と、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と、の交点上にも設けられている光増強素子。
  9. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の光増強素子であって、
    前記第1面が、
    第1方向に延在した第1直線と、
    前記第1直線に平行な第2直線と、
    前記第1直線と前記第2直線との間に設けられ、前記第1方向に延在し、前記第1方向と直交する第2方向に前記第1直線および前記第2直線とともに周期的に配列される1または複数の第3直線と、
    前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と直交する第4直線と、
    前記第4直線に平行で、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と直交する第5直線と、
    前記第4直線と前記第5直線との間に設けられ、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と直交し、前記第1方向に前記第4直線および前記第5直線とともに周期的に配列された1または複数の第6直線と、
    を含む場合、
    前記複数の微粒子は、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と、前記第4直線、前記第5直線および前記第6直線と、の交点上に設けられ、
    前記第1直線を介して前記第2直線と対向し、前記第4直線と前記第5直線とによって挟まされる領域には、前記第1直線から、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線の配列の周期の距離の範囲内に他の微粒子が設けられておらず、
    前記第2直線を介して前記第1直線と対向し、前記第4直線と前記第5直線とによって挟まされる領域には、前記第2直線から、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線の配列の周期の距離の範囲内に他の微粒子が設けられていない光増強素子。
  10. 請求項9に記載の光増強素子であって、
    前記第4直線を介して前記第5直線と対向し、前記第1直線と前記第2直線とによって挟まされる領域には、前記第4直線から、前記第4直線、前記第5直線および前記第6直線の配列の周期の距離の範囲内に他の微粒子が設けられておらず、
    前記第5直線を介して前記第4直線と対向し、前記第1直線と前記第2直線とによって挟まされる領域には、前記第5直線から、前記第4直線、前記第5直線および前記第6直線の配列の周期の距離の範囲内に他の微粒子が設けられていない光増強素子。
  11. 請求項10に記載の光増強素子であって、
    前記第1面が、
    前記第2直線を介して前記第1直線と対向し、前記第4直線、前記第5直線および前記第6直線と直交する第7直線と、
    前記第7直線に平行で、前記第7直線を介して前記第2直線と対向し、前記第4直線、前記第5直線および前記第6直線と直交する第8直線と、
    前記第7直線と前記第8直線との間に設けられ、前記第4直線、前記第5直線および前記第6直線と直交し、前記第2方向に前記第7直線および前記第8直線とともに周期的に配列された1または複数の第9直線と、
    前記第4直線を介して前記第5直線と対向し、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と直交する第10直線と、
    前記第10直線に平行で、前記第10直線を介して前記第4直線と対向し、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と直交する第11直線と、
    前記第10直線と前記第11直線との間に設けられ、前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と直交し、前記第1方向に前記第10直線および前記第11直線とともに周期的に配列された1または複数の第12直線と、
    をさらに含む場合、
    前記複数の微粒子は、前記第4直線、前記第5直線および前記第6直線と、前記第7直線、前記第8直線および前記第9直線と、の交点上および前記第1直線、前記第2直線および前記第3直線と、前記第10直線、前記第11直線および前記第12直線と、の交点上にも設けられている光増強素子。
  12. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の光増強素子であって、
    前記第1面が、
    第1方向に延在した第1直線と、
    前記第1直線に平行な第2直線と、
    前記第1直線および前記第2直線と直交する第3直線と、
    を含む場合、
    前記複数の微粒子は、前記第3直線と、前記第1直線および前記第2直線と、の交点上に設けられ、
    前記第1直線と前記第2直線との間において前記第3直線上には他の微粒子が設けられておらず、
    前記第1直線を介して前記第2直線と対向する側における前記第3直線上には、前記第1直線から、前記第1直線および前記第2直線の間隔の距離の範囲内に他の微粒子が設けられておらず、
    前記第2直線を介して前記第1直線と対向する側における前記第3直線上には、前記第2直線から、前記第1直線および前記第2直線の間隔の距離の範囲内に他の微粒子が設けられていない光増強素子。
  13. 請求項12に記載の光増強素子であって、
    前記第1直線と前記第2直線とによって挟まれる領域には、前記第3直線から、前記第1直線および前記第2直線の間隔の距離の範囲内に他の微粒子が設けられていない光増強素子。
  14. 請求項13に記載の光増強素子であって、
    前記第1面が、
    前記第2直線を介して前記第1直線と対向し、前記第3直線と直交する第4直線と、
    前記第4直線を介して前記第2直線と対向し、前記第3直線と直交する第5直線と、
    前記第3直線に平行で、前記第1直線および前記第2直線に直交する第6直線と、
    をさらに含む場合、
    前記複数の微粒子は、前記第3直線と、前記第4直線および前記第5直線と、の交点上、および前記第6直線と、前記第1直線および前記第2直線と、の交点上にも設けられている光増強素子。
  15. 請求項1から14までのいずれか一項に記載の光増強素子であって、
    前記誘電体層は、多層反射膜を形成している光増強素子。
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