JPWO2006073063A1 - 薄膜試料測定方法および装置ならびに薄膜試料作製方法および装置 - Google Patents

薄膜試料測定方法および装置ならびに薄膜試料作製方法および装置 Download PDF

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Abstract

薄膜試料に電子ビームを照射し、発生した二次電子を検出し、前記二次電子を利用して前記薄膜試料の膜厚を測定する薄膜試料測定方法において、照射する電子ビームの電流量が変動しても精度良く短時間で容易に膜厚を測定することを提供する。電子ビーム2bを照射し、発生する二次電子4を二次電子検出器6で検出する。膜厚測定領域で検出した二次電子量と参照領域で検出した二次電子量から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。標準薄膜試料の検量データと試料5で求めた計算値から膜厚測定領域の膜厚を算出することができる。

Description

本発明は、荷電粒子ビームを用いて薄膜試料の膜厚を測定する膜厚測定方法および装置ならびに、集束イオンビームを用いて薄膜試料を作製する薄膜試料作製方法および装置に関する。
半導体デバイスなどの特定箇所の解析に透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いる際、集束イオンビーム加工を用いた試料作製が、主流となっている。TEMやSTEM観察では、電子が透過できる程度の厚さの薄膜試料に電子ビームを照射して、透過した電子ビームを拡大して形成される像を取得・観察する。この方法で鮮明な観察像を取得するためには、集束イオンビームで薄膜化加工した試料の膜厚を精度良く測定することが重要である。
また、近年の半導体プロセスの微細化に伴い様々な微細加工技術が開発されている。TEMやSTEM用試料作製だけでなく、微細構造物の作製において、薄膜のように薄い試料の膜厚を精度良く測定する技術も要求されている。
イオンビームを照射して試料を薄膜化する際に、薄膜の厚さを測定する従来の方法として、前記薄膜の試料面に電子ビームを照射し、二次電子検出器で検出された二次電子検出量から薄膜の厚さをモニタする方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
以下に図20の従来の膜厚測定方法を示す試料断面図を用いて説明する。28は観察領域27内での入射電子の拡散領域、6は観察領域27から発生した二次電子、8は二次電子6を検出する二次電子検出器であり、この二次電子検出器8には、検出された二次電子6の強度から観察領域27の膜厚を定量的にモニタするモニタ装置が接続されている。集束イオンビーム21bの照射により観察領域27を形成する際、観察領域27に電子ビーム2bを照射する。電子ビーム2bを照射すると二次電子4が発生するが、観察領域27の膜厚が厚い場合には、入射面と反対の面から二次電子4は発生しない。しかし、集束イオンビーム21bによるエッチング加工により観察領域27が薄膜化されるに従って、電子ビーム照射の反対側から発生する二次電子量は増大する。このため、二次電子検出器8での二次電子検出量から観察領域27の膜厚が定量的にモニタされ、集束イオンビーム加工の終点を決めることができる。
特開平8−240518号公報
以上に述べた従来の二次電子検出量から膜厚を定量的にモニタする膜厚測定方法および装置では、薄膜の膜厚と二次電子量の関係を予め標準薄膜試料を用いて検量データを取得することが必要となる。その際、二次電子量は入射する電子ビームの電流量によって変化するため、標準薄膜試料を用いて検量データを取得する時と所望の試料を膜厚測定する時で電子ビームのビーム電流量は同じでなければならない。
ところが、電子ビームの電流量は電子源の性質上、時間変化するものであり、電子光学系によって電流量を制御しても電流量の変動は避けられない。従って、上記の膜厚測定方法および装置では、薄膜に照射する電子ビームの電流量が変動して標準試料を用いて検量データを取得する時と所望の試料を膜厚測定する時の電子ビーム電流量が異なってしまうことがあるため、精度良く膜厚を測定することができなかった。また、所望の試料を膜厚測定する時に電子ビームの電流量を測定し、電子光学系を調整することで電子ビームの電流量を、標準薄膜試料を用いて検量データを取得する時と同じになるように調整することも可能である。しかし、この方法では、時間がかかってしまい、特に複数の試料の膜厚を測定する場合には、短時間で容易に膜厚を測定することができないという問題があった。
本発明は、このような従来の方法および装置が有していた問題を解決しようとするものであり、照射する電子ビームなどの荷電粒子ビームの電流量が変動しても精度良く短時間で容易に膜厚を測定することを目的とするものである。
そして、本発明は上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供している。
本発明の薄膜試料測定方法は、標準薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される前記標準薄膜試料の計算値を算出する工程と、算出した前記計算値と前記標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データを作成する工程と、所望の薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される前記薄膜試料の計算値を算出する工程と、前記検量データと前記薄膜試料の計算値から前記薄膜試料の膜厚測定領域の膜厚を算出する工程を含むことを特徴とするものである。ここで、標準薄膜試料は、所望の薄膜試料と同じ材質または同じデバイス種類の同一部分であり、かつ、膜厚が明らかな試料である。また、参照領域は前記薄膜試料の荷電粒子ビームが透過しない部分内の領域である。
また、第2の課題解決手段は、標準薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、検出した荷電粒子を輝度信号に変換し表示体に荷電粒子像を表示する工程と、表示した前記荷電粒子像から膜厚測定領域と参照領域を指定する工程と、前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度から構成される前記標準薄膜試料の計算値を算出する工程と、算出した前記計算値と前記標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データを作成する工程と、所望の薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、検出した荷電粒子を輝度信号に変換し表示体に荷電粒子像を表示する工程と、表示した前記荷電粒子像から膜厚測定領域と参照領域を指定する工程と、前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度から構成される前記薄膜試料の計算値を算出する工程と、前記検量データと前記薄膜試料の計算値から前記薄膜試料の膜厚測定領域の膜厚を算出する工程を含むことを特徴とする薄膜試料測定方法を用いるものである。ここで、前記輝度とは前記表示体に表示するために前記荷電粒子の信号から前記表示体に表示する明るさに変換したものである。
また、第3の課題解決手段は、前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される前記標準薄膜試料および前記薄膜試料の計算値は、前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量の比であることを特徴とする第1の課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第4の課題解決手段は、前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度から構成される前記標準薄膜試料および前記薄膜試料の計算値は、前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度の比であることを特徴とする第2の課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第5の課題解決手段は、第1から4のいずれかひとつの課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法で、前記膜厚測定領域内の二次荷電粒子量の平均値と前記参照領域内の二次荷電粒子量の平均値または、前記膜厚測定領域の輝度の平均値と前記参照領域の輝度の平均値を用いて前記薄膜試料の計算値を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第6の課題解決手段は、第1から4のいずれかひとつの課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法で、複数の参照領域の荷電粒子量または輝度から平均値を算出し、前記平均値を用いて前記薄膜試料の計算値を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第7の課題解決手段は、第1から4のいずれかひとつの課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法で、複数の膜厚測定領域の荷電粒子量または輝度から平均値を算出し、前記平均値を用いて前記薄膜試料の計算値を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第8の課題解決手段は、第1から4のいずれかひとつの課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法で、複数の膜厚測定領域の膜厚を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第9の課題解決手段は、第1から4のいずれかひとつの課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法で、前記膜厚測定領域内部と前記参照領域内部が単一の材質であることを特徴とする薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第10の課題解決手段は、前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子であることを特徴とする第1から9の課題解決手段のいずれかひとつに記載の薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第11の課題解決手段は、前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は反射電子であることを特徴とする第1から9の課題解決手段のいずれかひとつに記載の薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第12の課題解決手段は、前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子と反射電子を足し合わせたものであることを特徴とする第1から9の課題解決手段のいずれかひとつに記載の薄膜試料測定方法を用いるものである。
また、第13の課題解決手段は、所望の試料の薄膜化領域近傍の片側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、前記片側試料表面に対して前記薄膜化領域を挟んで反対側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、前記薄膜化領域近傍に集束イオンビームを走査照射し、エッチング加工することで薄膜化領域を薄膜化する工程と、薄膜化した前記薄膜化領域の膜厚を第1から12の課題解決手段のいずれかひとつに記載の薄膜試料測定方法で算出する工程と、算出した膜厚が所望の膜厚に達するまで前記薄膜化領域をエッチング加工し、薄膜化する工程を含むことを特徴とする薄膜試料作製方法を用いるものである。
また、第14の課題解決手段は、集束イオンビームを標準薄膜試料の表面に走査照射してエッチング加工を行い、前記集束イオンビームの照射量と前記標準薄膜試料がエッチングされる膜厚との関係を示す検量データを作成する工程と、所望の試料の薄膜化領域近傍の片側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、前記片側試料表面に対して前記薄膜化領域を挟んで反対側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、前記薄膜化領域近傍に集束イオンビームを走査照射し、エッチング加工することで薄膜化領域を薄膜化する工程と、薄膜化した薄膜化領域の膜厚を第1から12のいずれかひとつの課題解決手段に記載の薄膜試料測定方法で算出する工程と、算出した膜厚が所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビームの照射量を前記検量データから算出する工程と、算出した照射量の集束イオンビームで前記薄膜化領域をエッチング加工し、薄膜化する工程を含むことを特徴とする薄膜試料作製方法を用いるものである。
また、第15の課題解決手段は、荷電粒子を発生するための荷電粒子発生源と、前記荷電粒子を細く絞って荷電粒子ビームにして該荷電粒子ビームを走査させながら試料表面に照射するための荷電粒子光学系と、前記荷電粒子ビーム照射により発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出器と、前記荷電粒子検出器で検出した前記荷電粒子を輝度信号に変換し荷電粒子像を表示する表示体と、複数の領域の荷電粒子量または輝度から構成される計算値を算出する第1の計算手段と、標準薄膜試料の複数の領域の荷電粒子量または輝度から構成される前記標準薄膜試料の計算値と前記標準薄膜試料の膜厚との関数である検量データと、前記第1の計算手段により算出した計算値から前記膜厚測定領域の膜厚を算出する第2の計算手段を備えたことを特徴とする薄膜試料測定装置を用いるものである。
また、第16の課題解決手段は、前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子であることを特徴とする第15の課題解決手段に記載の薄膜試料測定装置を用いるものである。
また、第17の課題解決手段は、前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は反射電子であることを特徴とする第15の課題解決手段に記載の薄膜試料測定装置を用いるものである。
また、第18の課題解決手段は、前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子と反射電子を足し合わせたものであることを特徴とする第15の課題解決手段に記載の薄膜試料測定装置を用いるものである。
また、第19の課題解決手段は、第15から18の課題解決手段のいずれかひとつに記載の薄膜試料測定装置に、イオンを発生するためのイオン発生源と、前記イオンを細く絞ってイオンビームにし該イオンビームを走査させながら試料表面に照射するためのイオン光学系を備えたことを特徴とする薄膜試料作製装置を用いるものである。
また、第20の課題解決手段は、第19の課題解決手段に記載の薄膜試料作製装置に、第2の計算手段で算出した膜厚が所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビームの照射量を算出する第3の計算機構を備えたことを特徴とする薄膜試料作製装置を用いるものである。
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される計算値を算出することで、照射する電子ビームの電流量が変動しても、その影響を受けない計算値を算出することができる。ここで、前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量の計算値は、同じビーム電流量の荷電粒子ビームによって発生した荷電粒子量の関数である。つまり、前記関数は照射する荷電粒子ビームの電流量には依存しない膜厚測定領域の膜厚によって一義的に決まる関数である。従って、前記薄膜試料と前記標準試料に照射した荷電粒子ビームビームのビーム電流量が異なっていても、膜厚が同じであれば前記計算値は同じ値になる。よって、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても、前記計算値はその影響を受けない。また、前記計算値と前記検量データから前記膜厚測定領域の膜厚を算出することで、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても、その影響を受けないで、前記膜厚測定領域の膜厚を取得することができる。
上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。前記荷電粒子を輝度信号に変換し表示体に荷電粒子像を表示し、表示した前記荷電粒子像から膜厚測定領域と参照領域を指定し、前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度から構成される計算値を算出することで、表示体に表示された荷電粒子像から指定した膜厚測定領域について、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても、その影響を受けないで、前記膜厚測定領域の膜厚を取得することができる。
上記第5の課題解決手段による作用は次の通りである。前記計算値の算出は、前記膜厚測定領域内の荷電粒子量の平均値と前記参照領域内の荷電粒子量の平均値または、前記膜厚測定領域の輝度の平均値と前記参照領域の輝度の平均値を用いて前記計算値を算出することにより、複数回測定した際の前記計算値のばらつきを抑えることができる。
上記第6の課題解決手段による作用は次の通りである。複数の参照領域の荷電粒子量または輝度から平均値を算出し、前記平均値を用いて前記計算値を算出することにより、複数回測定した際の前記計算値のばらつきを抑えることができる。
上記第7の課題解決手段による作用は次の通りである。複数の膜厚測定領域の荷電粒子量または輝度から平均値を算出し、前記平均値を用いて前記計算値を算出することにより、複数回測定した際の前記計算値のばらつきを抑えることができる。
上記第8の課題解決手段による作用は次の通りである。複数の膜厚測定領域の膜厚を算出することで、薄膜面内の複数箇所の膜厚を調べることができる。
上記第9の課題解決手段による作用は次の通りである。前記膜厚測定領域と前記参照領域はそれぞれの領域内部が単一の材質であることにより、前記標準薄膜試料と前記薄膜試料で、前記領域が位置的にずれてもその影響を受けることなく膜厚測定を行うことができる。
上記第13の課題解決手段による作用は次のとおりである。前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される計算値を算出し、前記計算値と検量データから前記膜厚測定領域の膜厚を算出することで、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても、その影響を受けないで、集束イオンビーム加工で薄膜化した試料の膜厚を算出できる。
上記第14の課題解決手段による作用は次の通りである。集束イオンビーム照射量とエッチングされる膜厚の関係を示す検量データと前記膜厚測定領域の膜厚から所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を算出することで、所望の膜厚に達するまでにエッチング加工が必要な集束イオンビーム照射量を取得することができる。
上記第15の課題解決手段による作用は次の通りである。前記薄膜試料測定装置は、複数の領域の荷電粒子量または輝度から構成される計算値を算出する第1の計算手段と、検量データと前記計算値から前記膜厚測定領域の膜厚を算出する第2の計算手段を備えたことで、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても、その影響を受けないで、前記膜厚測定領域の膜厚を取得することができる。
上記第19の課題解決手段による作用は次の通りである。前記薄膜試料作製装置は、複数の領域の荷電粒子量または輝度から構成される計算値を算出する第1の計算手段と、検量データと前記計算値から前記膜厚測定領域の膜厚を算出する第2の計算手段を備えたことで、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても、その影響を受けないで、集束イオンビーム加工で薄膜化した試料の膜厚を算出できる。
上記第20の課題解決手段による作用は次の通りである。前記薄膜試料作製装置は、複数の領域の荷電粒子量または輝度から構成される計算値を算出する第1の計算手段と、検量データと前記計算値から前記膜厚測定領域の膜厚を算出する第2の計算手段と、集束イオンビーム照射量とエッチングされる膜厚の関係を示す検量データと算出した前記膜厚測定領域の膜厚から所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を算出する第3の計算手段を備えたことで、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても、その影響を受けないで、集束イオンビーム加工で薄膜化した試料の膜厚を算出でき、また、所望の膜厚に達するまで加工するのに必要な集束イオンビーム照射量を取得することができる。
上述したように本発明の薄膜試料測定方法および装置ならびに薄膜試料作製方法および装置によれば、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても精度良く短時間で容易に膜厚を測定することを提供できる。また、照射する荷電粒子ビームの電流量に依存しないで膜厚測定領域の膜厚によって一義的に決まる計算値を用いて膜厚を算出することにより、複数の試料を長時間測定しても、照射する荷電粒子ビーム電流量の変動の影響を受けることなく精度良く膜厚を測定することができる。
また、集束イオンビームで薄膜化した試料の膜厚を、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても精度良く膜厚を測定できるので、集束イオンビーム加工の終点検出を正確に行うことができる。
また、集束イオンビームで薄膜化した試料の膜厚を、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても精度良く膜厚を測定でき、所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を算出できるので、集束イオンビームによる薄膜化作業中に膜厚確認する回数を削減できるため短時間で精度良く薄膜試料を作製することができる。
また、表示体に表示した荷電粒子像から膜厚測定領域を指定することで、荷電粒子像内の任意の領域について膜厚を調べることができる。
また、薄膜領域の荷電粒子量または輝度の平均値と参照領域の荷電粒子量または輝度の平均値を用いることで、より精度良く膜厚測定することができる。
また、参照領域を複数指定し、指定した複数個所の参照領域の荷電粒子量または輝度の平均値を用いることで、より精度良く膜厚測定することができる。
また、膜厚測定領域を複数指定し、指定した複数個所の膜厚測定領域の荷電粒子量または輝度の平均値を用いることで、より精度良く膜厚測定することができる。
また、膜厚測定領域を複数個所指定し、指定した複数の膜厚測定領域の膜厚を算出することで、薄膜面内の複数箇所の膜厚を調べることができ、薄膜面内の膜厚分布に関する情報を取得することができる。
また、膜厚測定領域と参照領域はそれぞれの領域内部が単一の材質になるように指定することによって、領域が位置的にずれてしまってもその影響を受けることなく、精度良く膜厚測定ができる。
また、反射電子を用いることで、膜厚測定領域の裏側に電子ビームが衝突する部分がない場合でも、膜厚測定することができる。また、集束イオンビームなどの加工用ビームによって発生する二次電子の影響を受けないため、薄膜化加工中でも膜厚測定ができるため、加工を中断することなく効率よく膜厚測定を行うことができる。
本発明の実施形態を示す薄膜試料測定装置の概略図 従来の膜厚測定方法を示す試料模式図(a)試料模式図(b)試料模式図 従来の膜厚測定方法を示す膜厚と二次電子量の関係図(a)膜厚と二次電子量の関係(b)異なる電子ビーム電流での膜厚と二次電子の関係 本発明の実施形態を示す試料模式図(a)試料模式図 (b)上面図 本発明の実施形態を示す薄膜試料測定のフローチャート 本発明の実施形態を示す薄膜試料作製装置の概略図 本発明の実施形態を示す試料模式図(a)ウエハの模式図 (b)薄膜化領域周辺図 (c)A−A断面図 本発明の実施形態を示す薄膜試料作製のフローチャート 本発明の実施形態を示す薄膜試料作製装置の概略図 本発明の実施形態を示す集束イオンビーム照射量とエッチングされる膜厚の関係を示した図 本発明の実施形態を示す薄膜試料作製のフローチャート 本発明の実施形態を示す輝度比と膜厚の関係を示す図 本発明の実施形態を示すデバイス試料模式図(a)試料表面図 (b)B−B断面図 (c)B−B断面図 (d)B−B断面図 本発明の実施形態を示す試料模式図(a)試料模式図 (b)上面図 本発明の実施形態を示す試料模式図(a)試料模式図 (b)上面図 本発明の実施形態を示す薄膜試料測定のフローチャート 本発明の実施形態を示す薄膜試料測定装置の概略図 本発明の実施形態を示す試料模式図 本発明の実施形態を示す膜厚と反射電子量の関係図 従来の膜厚測定方法を示す試料断面図
符号の説明
1 電子源
2a 電子
2b 電子ビーム
3 電子光学系
4 二次電子
5 試料
6 試料台
7 試料台制御手段
8 二次電子検出器
9 制御手段
10 表示体
11 第1の計算手段
12 第2の計算手段
13 薄膜部分
14a 膜厚測定領域
14b 膜厚測定領域
14c 膜厚測定領域
15a 参照領域
15b 参照領域
15c 参照領域
16 ウエハ
17 イオン発生源
18a イオン
18b イオンビーム
19 イオン光学系
20 薄膜化領域
21 加工溝
22 加工溝
23 加工溝
24 第3の計算手段
25 配線材料
26 絶縁材料
27 観察領域
28 入射電子の拡散領域
29 TEM試料
30 TEM試料ホルダ
31 反射電子
以下、本発明の実施の形態を図1から図17に基づいて説明する。
薄膜試料測定方法および装置について、図1から図5を用いて説明する。ここで、荷電粒子ビームとして電子ビームを用いている。
図1は本発明の実施形態を示す薄膜試料測定装置の概略図である。電子発生源1で発生した電子2aは電子光学系3で細く絞られ電子ビーム2bとなり、試料5上に走査照射される。試料5は試料台6に支持され試料台制御手段7によって移動することができる。電子ビーム2bを試料5に照射することで発生する二次電子4は二次電子検出器6で検出される。検出された二次電子は輝度信号に変換され二次電子像を表示体10に表示する。また、複数の領域の二次電子量または輝度から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。また、算出した計算値と検量データから前記膜厚測定領域の膜厚を第2の計算手段12で算出する。
図2は従来の膜厚測定方法を示す試料模式図である。薄膜部分13の膜厚が薄い場合、図2(a)のように、電子ビーム2bは薄膜部分13を透過して試料5に入射される。このとき、薄膜部分13の表面と試料5から二次電子4が発生する。一方、薄膜部分13の膜厚が厚い場合、図2(b)のように電子ビーム2bは薄膜部分13を透過できない。このとき試料の表面からのみ二次電子4が発生する。図3は従来の膜厚測定方法を示す膜厚と二次電子量の関係図である。図3(a)は薄膜部分13の膜厚と検出する二次電子量のグラフである。膜厚が小さいほど、二次電子量が多くなることがわかる。これは、図2にあるように、膜厚が薄い場合は、電子ビーム2bが薄膜部分13を透過して試料5に入射して、二次電子が試料5と薄膜部分13のから発生するために検出する二次電子量が増加すると考えられる。ここで膜厚に対して二次電子量はリニアに減少しないことを実験で確認している。これは、薄膜部分13を電子ビームが透過するときに、エネルギー損失があるため、試料5に入射する電子のエネルギーが薄膜部分13の膜厚によって変化することが原因であると考えられる。ところで、電子ビーム2bの電流量が異なると膜厚と二次電子量の関係は図3(b)のようになることがわかる。図中のAは電子ビーム電流量が大きい場合、Bは電子ビーム量が小さい場合である。これより検量データに基いて所望試料の膜厚測定を行う場合、検量データを測定した電子ビームの電流量と同じ電流量で所望試料の膜圧測定も行わなければ測定した膜厚に誤差が生じてしまうことがわかる。
図4は本発明の実施形態を示す試料模式図で、図4(a)は試料模式図、図4(b)は図4(a)の電子ビーム2bの照射方向から見た上面図である。電子ビーム2bが薄膜部分13を透過したときには、透過した電子ビーム2bが衝突する部分は、ここでは図示していないが存在する。図5の本発明の実施形態を示す薄膜試料測定のフローチャートに従って、膜厚測定方法について説明する。まず、膜厚測定をする薄膜試料と同じ材質または同じデバイスの同一部分であり、かつ、膜厚が明らかな標準薄膜試料を用いて検量データを作成する。標準薄膜試料の薄膜部分を含む領域に電子ビーム2bを照射し、発生する二次電子4を二次電子検出器6で検出する。薄膜部分内の膜厚測定領域と参照領域で発生した二次電子量を用いて、前記膜厚測定領域で検出した二次電子量と参照領域で検出した二次電子量から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。これを複数の膜厚の標準薄膜試料で行う。算出された前記計算値と標準薄膜試料の膜厚の関係から検量データを作成する。次に試料の薄膜部分13の膜厚測定を行う場合、薄膜部分13を含む領域に電子ビーム2bを照射し、発生する二次電子4を二次電子検出器6で検出する。薄膜部分13内の膜厚測定領域14aと試料5の厚い部分内の参照領域15aで発生した二次電子量を用いて、膜厚測定領域14aで検出した二次電子量と参照領域15aで検出した二次電子量から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。ここで、膜厚測定領域14aで検出した二次電子量と参照領域15aで検出した二次電子量の計算値は、同じビーム電流量の電子ビーム2bによって発生した二次電子量の関数である。つまり、この関数は照射する電子ビームの電流量には依存しない膜厚測定領域15aの膜厚によって一義的に決まる関数である。従って、薄膜測定試料と標準薄膜試料に照射した電子ビームのビーム電流量が異なっていても、膜厚が同じであれば計算値は同じ値になる。よって、照射する電子ビーム2bの電流量が変動しても、計算値はその影響を受けない。標準薄膜試料の計算値と標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データと、試料5で求めた計算値から膜厚測定領域14aの膜厚を算出することができる。ここで、二次電子検出器8の配置は検出する二次電子量に影響を与えることから、標準薄膜試料の測定と薄膜試料の測定では、二次電子検出器8の配置を変化させないようにする。
次に集束イオンビームでウエハ試料の一部を薄膜化し、薄膜部分の膜厚を測定する薄膜試料作製方法および装置について、図6、図7、および図8を用いて説明する。
図6は本発明の実施形態を示す薄膜試料作製装置の概略図である。イオン発生源17で発生したイオン18aはイオン光学系19で細く絞られイオンビーム18bとなり、試料5上に走査照射される。また、電子発生源1で発生した電子2aは電子光学系3で細く絞られ電子ビーム2bとなり、試料であるウエハ16上に走査照射される。ウエハ16は試料台6に支持され試料台制御手段7によって移動することができる。イオンビーム18bもしくは電子ビーム2bをウエハ16に照射することで発生する二次電子4は二次電子検出器8で検出される。検出された二次電子は輝度信号に変換され二次電子像を表示体10に表示する。また、複数の領域の二次電子量または輝度から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。また、算出した計算値と検量データから膜厚測定領域の膜厚を第2の計算手段12で算出する。図6では試料を水平に設置した時に、イオンビーム18bがウエハに対して垂直に電子ビーム2bが斜めに入射する配置になっているが、イオンビーム18bと電子ビーム2bの配置は逆でも良い。
図7は本発明の実施形態を示す試料模式図で、ウエハ16の一部分を薄膜化する方法について説明する。図7(a)はウエハ16の模式図である。ウエハ16の一部分で薄膜化する領域が薄膜化領域20である。図8の本発明の実施形態を示す薄膜試料作製のフローチャートに従って、薄膜試料作製方法について説明する。まず、上記膜厚測定方法と同様に標準薄膜試料を用いて、標準薄膜試料の計算値と標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データを作成する。図7(b)は薄膜化領域周辺図である。ウエハ16の表面で、薄膜化領域20近傍の片側にイオンビーム18bによるエッチングで加工溝22を形成する。続いて加工溝22に対して薄膜化領域20を挟んで反対側試料表面にイオンビーム18bによるエッチングで加工溝21を形成する。次に薄膜化領域20が所望の膜厚になるようにイオンビーム18bを走査照射しエッチングして加工溝23を形成することでウエハの一部分を薄膜化する。図7(c)は図7(b)のA−A断面図である。薄膜化領域20の薄膜表面を含む領域に電子ビーム2bを照射し、発生した二次電子4を二次電子検出器8で検出する。薄膜化領域20内の膜厚測定領域14aと薄膜化領域20の外部にある参照領域15aで発生した二次電子量を用いて、膜厚測定領域14aで検出した二次電子量と参照領域15aで検出した二次電子量から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。そして始めに作成した標準薄膜試料の計算値と標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データと、薄膜化領域20で求めた計算値から膜厚測定領域14aの膜厚を算出することができる。また、算出した膜厚測定領域14aの膜厚が所望の膜厚よりも厚い場合、再び集束イオンビーム18bで薄膜化加工、電子ビーム2bで膜厚測定を行うプロセスを所望の膜厚に達するまで繰り返すことで、集束イオンビーム加工の終点を正確に検出して、所望の膜厚の試料を作製することができる。
次に集束イオンビームで試料を薄膜化し、薄膜部分の膜厚を測定し、所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を取得する薄膜試料作製方法および装置について、図9、図10、および図11を用いて説明する。
図9は本発明の実施形態を示す薄膜試料作製装置の概略図である。イオン発生源17で発生したイオン18aはイオン光学系19で細く絞られイオンビーム18bとなり、試料であるウエハ16上に走査照射される。また、電子発生源1で発生した電子2aは電子光学系3で細く絞られ電子ビーム2bとなり、ウエハ16上に走査照射される。ウエハ16は試料台6に支持され試料台制御手段7によって移動することができる。イオンビーム18bもしくは電子ビーム2bをウエハ16に照射することで発生する二次電子4は二次電子検出器8で検出される。検出された二次電子は輝度信号に変換され二次電子像を表示体10に表示する。また、複数の領域の二次電子量または輝度から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。また、算出した計算値と検量データから膜厚測定領域の膜厚を第2の計算手段12で算出する。また、集束イオンビーム照射量とエッチングされる膜厚の関係を示す検量データと、前記膜厚測定領域の膜厚から所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を第3の計算手段24で算出する。また、図9では試料を水平に設置した時に、集束イオンビームが試料に対して垂直に電子ビームが斜めに入射する配置になっているが、イオンビームと電子ビームの配置は逆でも良い。
図11の本発明の実施形態を示すフローチャートに従って薄膜試料作製方法および装置について説明する。上記の集束イオンビームで試料を薄膜化し、薄膜部分の膜厚を測定する薄膜試料作製方法と同様に、集束イオンビームで試料の薄膜化加工を行い、電子ビームで薄膜化領域の膜厚の測定を行う。また、予め標準薄膜試料を用いて集束イオンビーム照射量とエッチング膜厚の関係を示す検量データを取得しておく。例えば、図10は本発明の実施形態を示す集束イオンビーム照射量とエッチングされる膜厚の関係を示した図である。図10のように集束イオンビーム照射量とエッチングされる膜厚の間に相関関係が成立している。次に、算出した膜厚測定領域14aの膜厚と所望の膜厚、そして標準薄膜試料を用いて取得した集束イオンビーム照射量とエッチングされる膜厚の関係を示す検量データから所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を第3の計算手段24で算出する。
従来、集束イオンビームで薄膜化加工を行い、集束イオンビームから電子ビームに切り替えて、電子ビームを薄膜に照射して膜厚測定を行い、所望の膜厚に達していない場合、再び集束イオンビームで薄膜化加工を行う工程を、所望の膜厚に達するまで繰り返し行っていた。しかし、上記のとおり所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を算出することができるため、短時間で所望の膜厚の薄膜試料を作製することができる。
次に、輝度を用いた薄膜試料測定方法ついて、図4および図16の本発明の実施形態を示す薄膜試料測定のフローチャートを用いて説明する。
まず、上記膜厚測定方法と同様に標準薄膜試料を用いて、標準薄膜試料の計算値と標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データを作成する。試料の薄膜部分13の膜厚測定を行う場合、薄膜部分13を含む領域に電子ビーム2bを照射し、発生する二次電子4を二次電子検出器8で検出する。表示体10に検出した二次電子4に基づく二次電子像を表示する。表示した二次電子像で、薄膜部分13内に膜厚測定領域14aを試料5の厚い部分に参照領域15aを指定する。指定された膜厚測定領域14aと参照領域15aの輝度を用いて、膜厚測定領域14aの輝度と参照領域15aの輝度から構成される計算値を第1の計算手段11で算出する。ここで、輝度とは表示体10に表示するために前記二次電子の信号から表示体10に表示する明るさに変換したものである。また、膜厚測定領域14aの輝度と参照領域15aの輝度の計算値は、同じビーム電流量の電子ビーム2bによって発生した二次電子4に基づく二次電子像の輝度の関数である。つまり、この関数は照射する電子ビーム2bの電流量には依存しない膜厚測定領域14aの膜厚によって一義的に決まる関数である。従って、薄膜測定試料と標準薄膜試料に照射した電子ビーム2bのビーム電流量が異なっていても、膜厚が同じであれば計算値は同じ値になる。よって、照射する電子ビーム2bの電流量が変動しても、計算値はその影響を受けない。また、予め標準薄膜試料について上記と同様にして、標準薄膜試料の膜厚測定領域の輝度と標準薄膜試料の参照領域の輝度から構成される標準薄膜試料の計算値を第1の計算手段11で算出しておく。そして標準薄膜試料の計算値と標準試料の膜厚との関係を示す検量データと、試料5で求めた計算値から膜厚測定領域14aの膜厚を算出することができる。このように、表示体10に表示された二次電子像で指定した膜厚測定領域14aの膜厚を調べることができる。また、この方法は上記の集束イオンビームで試料を薄膜化し、薄膜部分の膜厚を測定する薄膜試料作製方法や、集束イオンビームで試料を薄膜化し、薄膜部分の膜厚を測定し、所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビーム照射量を取得する薄膜試料作製方法にも用いることができる。
次に膜厚測定領域で検出した二次電子量と参照領域で検出した二次電子量または、膜厚測定領域の輝度と参照領域の輝度から構成される計算値について、図4および図12の本発明の実施形態を示す輝度比と膜厚の関係を示す図を用いて説明する。
膜厚測定領域14aで検出した二次電子量と参照領域15aで検出した二次電子量から構成される計算値は、上記にあるように同じビーム電流量の電子ビーム2bによって発生した二次電子量の関数である。この関数は照射する電子ビーム2bの電流量には依存しないで、膜厚測定領域14aの膜厚によって一義的に決まる関数である。例えば計算値としては、膜厚測定領域14aで検出した二次電子量と参照領域15aで検出した二次電子量の比が考えられる。計算値をP、膜厚測定領域14aで検出した二次電子量をI、参照領域15aで検出した二次電子量をI′とすると、計算値Pは、
P = I / I′
と表すことができる。薄膜部分13が薄いほど、照射した電子ビーム2bが膜厚測定領域14aを透過する確率が増加する。ここでは図示していないが透過した電子ビーム2bは薄膜部分13の裏側にある試料の一部に衝突して二次電子が発生する。従って薄膜部分13の膜厚が薄くなると膜厚測定領域14aで発生する二次電子が増加する。一方、試料5の厚い部分にある参照領域15aでは照射した電子ビーム2bが透過する確率は変化しないので発生する二次電子量は変化しない。従って計算値Pは膜厚測定領域14aの膜厚が薄くなるほど増加する。膜厚測定領域14aの輝度と参照領域15aの輝度から構成される計算値についても同様のことが起こり、輝度比と膜厚測定領域14aの膜厚には相関関係がある。図12は発明者らが実験で取得した輝度比と膜厚の関係のデータである。ここで、二次電子量の比について説明したが、二次電子量の代わりに輝度を用いても良い。
次に膜厚測定領域で検出した二次電子量と参照領域で検出した二次電子量または、膜厚測定領域の輝度と参照領域の輝度から構成される計算値を算出する工程について、図4、図13の本発明の実施形態を示すデバイス試料模式図、図14の本発明の実施形態を示す試料模式図、および図15の本発明の実施形態を示す試料模式図を用いて説明する。
図4において、膜厚測定領域14aおよび参照領域15aが複数の電子ビーム照射点からなる領域である場合、膜厚測定領域14aおよび参照領域15aの二次電子量または輝度の平均値をとることで、膜厚測定領域14aで検出した二次電子量と参照領域15aで検出した二次電子量または、膜厚測定領域14aの輝度と参照領域15aの輝度から構成される計算値は、複数回測定した際の計算値のばらつきを抑えることができ、膜厚測定領域14aの膜厚を精度良く測定することができる。
また、図15において、試料5の厚い部分の複数の参照領域13a、13b、13cで検出される二次電子量の平均値または平均輝度を用いて、膜厚測定領域14aで検出した二次電子量と複数の参照領域15a、15b、15cで検出した二次電子量または輝度の平均値から構成される計算値を算出することで、複数回測定した際の前記計算値のばらつきを抑えることができ、膜厚測定領域14aの膜厚を精度良く測定することができる。
また、図14において、薄膜部分13の複数の膜厚測定領域14a、14b、14cで検出した二次電子量または輝度の平均値を用いて、複数の膜厚測定領域14a、14b、14cで検出した二次電子量の平均値と参照領域15aで検出した二次電子量または、複数の膜厚測定領域14a、14b、14cの平均輝度と参照領域15aの輝度から構成される計算値を算出することで、複数回測定した際の計算値のばらつきを抑えることができ、薄膜部分13の膜厚を精度良く測定することができる。
また、図14において、薄膜部分13の複数の膜厚測定領域14a、14b、14cを用いて、複数の膜厚測定領域14a、14b、14cのそれぞれで検出した二次電子量と参照領域15aで検出した二次電子量または、複数の膜厚測定領域14a、14b、14cのそれぞれの輝度と参照領域15aの輝度から構成される計算値を算出することで、薄膜部分13の複数箇所14a、14b、14cの膜厚を取得することができ、薄膜部分13内の膜厚分布を調べることができる。
また、図13は、25は配線材料、26は絶縁材料からなるデバイスの模式図で図13(a)は試料表面図で、図13(b)、(c)、(d)は図13(a)のB−B断面図の断面図である。図13(c)、(d)では、膜厚測定領域14aでは絶縁材料26の他に配線材料25が膜厚測定領域に含まれている。図13(c)の膜厚測定領域14aでは絶縁材料26と配線材料25が膜厚測定領域14aに含まれる割合が図13(d)の膜厚測定領域14aとは異なっている。電子ビーム照射による二次電子発生効率は材質によって異なるため、図13(c)、(d)の膜厚測定領域14aではそれぞれ同じ電子ビーム電流量を照射しても発生する二次電子量は異なる。例えば、上記膜厚測定方法において、検量データを取得するときの膜厚測定領域は図13(c)の膜厚測定領域14aであったとする。そして照射する電子ビームや試料台のドリフトによって膜厚測定する領域がずれてしまい膜厚測定領域が図13(d)の膜厚測定領域14aになってしまったとする。すると、図13(c)、(d)の膜厚測定領域14aではそれぞれ同じ電子ビーム電流量を照射しても発生する二次電子量は異なるため膜厚を算出する際に誤差を生じてしまう。そこで、図13(b)の膜厚測定領域14aのように絶縁材料26のみが膜厚測定領域14aに含まれるように、つまり領域内が単一の材質になるようにすることで、検量データと膜厚測定のデータの誤差を抑えることができ、より精度良く膜厚測定を行うことができる。ここで、説明では膜厚測定領域14aについて説明したが、参照領域15aについても同様のことが言える。
ところで、試料に電子ビームを照射すると二次電子の他に反射電子も発生する。これまで二次電子を使って膜厚測定する方法について説明してきたが、二次電子の代わりに反射電子を使って膜厚測定することもできる。
二次電子検出器は、通常二次電子を検出するために、引き込み電圧を印加して二次電子を集めている。このとき反射電子よりも二次電子のほうが多く検出されるので、二次電子検出量が支配的になる。一方、二次電子検出器の配置によっては、引き込み電圧を印加しない場合、反射電子の検出量が支配的になることがあり、反射電子検出器として使うこともできる。例えば図17は本発明の実施形態を示す薄膜試料測定装置の概略図で、二次電子検出器8が試料室内と電子ビーム光学系の中にも付いている。電子ビーム2bの試料への入射角度や二次電子検出器8の引き込み電圧を調整することで反射電子を検出することができる。また、半導体を使った反射電子検出器を用いても反射電子を検出することができる。
図18は、TEM試料ホルダ30に固定したTEM試料29である。このTEM試料29の膜厚を測定する場合、透過した電子ビーム2bが衝突する部分はTEM試料29の裏側には存在しない。このような場合、二次電子ではなく反射電子31を検出することで、膜厚測定を行うことができる。図19は、膜厚と反射電子量の関係である。膜厚が小さいほど反射電子量も小さくなっている。この関係は膜厚減少に対してリニアに反射電子も減少しているため、より正確に膜厚測定を行うことができる。
また、二次電子を使って膜厚測定する方法では、集束イオンビームやArイオンビームなどを使って試料の加工を行っているときには、加工に伴う二次電子が発生するため、膜厚測定することが困難であった。しかし、反射電子検出器は二次電子検出効率が低いため、集束イオンビームやArイオンビームなどを使って試料の加工を行いながら、電子ビームを試料に照射して反射電子を検出し、膜厚を測定することも可能である。この場合、膜厚測定のために加工を中断することがないため、作業効率を上げることができる。
また、反射電子を使うことで、図18のようにTEM試料29の裏側に電子ビーム2bが衝突するような部分が存在しない場合でも、透過した電子ビーム2bによる二次電子を検出する必要がないので、膜厚測定が可能である。
また、ここまで、二次電子と反射電子をそれぞれ別々に利用する方法について説明したが、二次電子と反射電子を組み合わせで膜厚測定を行うことも可能である。
本発明の薄膜試料測定方法および装置ならびに薄膜試料作製方法および装置によれば、照射する荷電粒子ビームの電流量が変動しても精度良く短時間で容易に膜厚を測定することを提供できる。また、照射する荷電粒子ビームの電流量に依存しないで膜厚測定領域の膜厚によって一義的に決まる計算値を用いて膜厚を算出することにより、複数の試料を長時間測定しても、照射する荷電粒子ビーム電流量の変動の影響を受けることなく精度良く膜厚を測定することができる。

Claims (20)

  1. 標準薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、
    前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される前記標準薄膜試料の計算値を算出する工程と、
    算出した前記計算値と前記標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データを作成する工程と、
    所望の薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、
    前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される前記薄膜試料の計算値を算出する工程と、
    前記検量データと前記薄膜試料の計算値から前記薄膜試料の膜厚測定領域の膜厚を算出する工程を含むことを特徴とする薄膜試料測定方法。
  2. 標準薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、
    検出した荷電粒子を輝度信号に変換し表示体に荷電粒子像を表示する工程と、
    表示した前記荷電粒子像から膜厚測定領域と参照領域を指定する工程と、
    前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度から構成される前記標準薄膜試料の計算値を算出する工程と、
    算出した前記計算値と前記標準薄膜試料の膜厚との関係を示す検量データを作成する工程と、
    所望の薄膜試料の膜厚測定領域と参照領域を含む領域に荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子を検出する工程と、
    検出した荷電粒子を輝度信号に変換し表示体に荷電粒子像を表示する工程と、
    表示した前記荷電粒子像から膜厚測定領域と参照領域を指定する工程と、
    前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度から構成される前記薄膜試料の計算値を算出する工程と、
    前記検量データと前記薄膜試料の計算値から前記薄膜試料の膜厚測定領域の膜厚を算出する工程を含むことを特徴とする薄膜試料測定方法。
  3. 前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量から構成される前記標準薄膜試料および前記薄膜試料の計算値は、前記膜厚測定領域で検出した荷電粒子量と前記参照領域で検出した荷電粒子量の比であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜試料測定方法。
  4. 前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度から構成される前記標準薄膜試料および前記薄膜試料の計算値は、前記膜厚測定領域の輝度と前記参照領域の輝度の比であることを特徴とする請求項2に記載の薄膜試料測定方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法で、前記膜厚測定領域内の荷電粒子量の平均値と前記参照領域内の荷電粒子量の平均値または、前記膜厚測定領域の輝度の平均値と前記参照領域の輝度の平均値を用いて前記薄膜試料の計算値を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法で、複数の参照領域の荷電粒子量または輝度から平均値を算出し、前記平均値を用いて前記薄膜試料の計算値を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法で、複数の膜厚測定領域の荷電粒子量または輝度から平均値を算出し、前記平均値を用いて前記薄膜試料の計算値を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法。
  8. 請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法で、複数の膜厚測定領域の膜厚を算出することを特徴とする薄膜試料測定方法。
  9. 請求項1から4のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法で、前記膜厚測定領域内部と前記参照領域内部が単一の材質であることを特徴とする薄膜試料測定方法。
  10. 前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法。
  11. 前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は反射電子であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法。
  12. 前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子と反射電子を足し合わせたものであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法。
  13. 所望の試料の薄膜化領域近傍の片側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、
    前記片側試料表面に対して前記薄膜化領域を挟んで反対側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、
    前記薄膜化領域近傍に集束イオンビームを走査照射し、エッチング加工することで薄膜化領域を薄膜化する工程と、
    薄膜化した前記薄膜化領域の膜厚を請求項1から12のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法で算出する工程と、
    算出した膜厚が所望の膜厚に達するまで前記薄膜化領域をエッチング加工し、薄膜化する工程を含むことを特徴とする薄膜試料作製方法。
  14. 集束イオンビームを標準薄膜試料の表面に走査照射してエッチング加工を行い、前記集束イオンビームの照射量と前記標準薄膜試料がエッチングされる膜厚との関係を示す検量データを作成する工程と、
    所望の試料の薄膜化領域近傍の片側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、
    前記片側試料表面に対して前記薄膜化領域を挟んで反対側試料表面に集束イオンビームを走査照射しエッチング加工する工程と、
    前記薄膜化領域近傍に集束イオンビームを走査照射し、エッチング加工することで薄膜化領域を薄膜化する工程と、
    薄膜化した薄膜化領域の膜厚を請求項1から12のいずれか1項に記載の薄膜試料測定方法で算出する工程と、
    算出した膜厚が所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビームの照射量を前記検量データから算出する工程と、
    算出した照射量の集束イオンビームで前記薄膜化領域をエッチング加工し、薄膜化する工程を含むことを特徴とする薄膜試料作製方法。
  15. 荷電粒子を発生するための荷電粒子発生源と、
    前記荷電粒子を細く絞って荷電粒子ビームにして該荷電粒子ビームを走査させながら試料表面に照射するための荷電粒子光学系と、
    前記荷電粒子ビーム照射により発生する荷電粒子を検出する荷電粒子検出器と、
    前記荷電粒子検出器で検出した前記荷電粒子を輝度信号に変換し荷電粒子像を表示する表示体と、
    複数の領域の荷電粒子量または輝度から構成される計算値を算出する第1の計算手段と、
    標準薄膜試料の複数の領域の荷電粒子量または輝度から構成される前記標準薄膜試料の計算値と前記標準薄膜試料の膜厚との関数である検量データと、前記第1の計算手段により算出した計算値から前記膜厚測定領域の膜厚を算出する第2の計算手段を備えたことを特徴とする薄膜試料測定装置。
  16. 前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子であることを特徴とする請求項15項に記載の薄膜試料測定装置。
  17. 前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は反射電子であることを特徴とする請求項15項に記載の薄膜試料測定装置。
  18. 前記荷電粒子ビームを照射して発生する荷電粒子は二次電子と反射電子を足し合わせたものであることを特徴とする請求項15項に記載の薄膜試料測定装置。
  19. 請求項15から18のいずれか1項に記載の薄膜試料測定装置に、イオンを発生するためのイオン発生源と、
    前記イオンを細く絞ってイオンビームにし該イオンビームを走査させながら試料表面に照射するためのイオン光学系を備えたことを特徴とする薄膜試料作製装置。
  20. 請求項19に記載の薄膜試料作製装置に、第2の計算手段で算出した膜厚が所望の膜厚に達するまでに必要な集束イオンビームの照射量を算出する第3の計算機構を備えたことを特徴とする薄膜試料作製装置。
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