JPWO2006070661A1 - エステル交換反応によるエステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
エステルの製造方法は、70〜95重量%の非晶質ジルコニウム酸化物と5〜30重量%のチタン酸化物を含む固体触媒に、原料エステルとメタノールのようなアルコールを、前記原料エステルに対するアルコールのモル比が5〜15mol/molとなるように接触させてエステル交換反応させることを含む。エステル交換反応を低アルコール消費量で且つ高い収率で実行して、ディーゼル燃料に使用可能なエステルを製造することができる。
Description
本発明は、油脂類の原料エステルからエステル交換反応により脂肪酸エステルなどのエステルを製造する方法に関する。
エステル交換反応は、例えば、脂肪酸とグリセリンのエステルである油脂を原料として、脂肪酸エステルを製造するために用いられる。このようなエステル交換反応の触媒として、苛性ソーダなどのアルカリ触媒、亜鉛触媒、リパーゼなどの酵素などが用いられている。特許文献1及び特許文献2には、廃食用油とメタノールを苛性ソーダの存在下でエステル交換反応により反応させてディ−ゼル燃料を製造する方法が開示されている。また、特許文献3では、油脂アルコールから脂肪酸エステルを製造する際に、触媒を添加せずに、油脂及び/またはアルコールが超臨界状態になる条件で反応させることが提案されている。
不均一系触媒を用いるエステル交換反応においては、アルコールを理論消費量より過剰に供給するのが一般的である。しかしながら、原料油脂に対するアルコールの供給量が過剰であればあるほど、エステル交換されたエステルがアルコールに多く溶け込むために分離効率が低下し、その結果、歩留まりが低下するという問題があった。さらに、アルコールの供給量が多くなると、リアクターの規模が一層大きくなるため、原料を反応温度まで上昇させるのにより多くの熱量が必要であった。
特許文献1及び2に記載のような苛性ソーダなどの均一系触媒を用いるエステル交換反応では、アルカリ洗浄工程などの触媒分離工程が必要であるために、プロセス全体が複雑化するという問題があった。これに加えて、アルカリ金属の製品への流出や遊離脂肪酸の鹸化等も問題であった。
本発明の第1の目的は、エステル交換反応を、低アルコール消費量で且つ高収率で行うことができるエステルの製造方法を提供することにある。本発明の第2の目的は、エステル交換反応を優れた熱効率で且つ小規模のリアクターで行うことができるエステルの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、非晶質ジルコニウム酸化物とチタン酸化物を所定の組成で含む固体触媒を用い且つ最適なエステル交換反応条件を設定することにより、低アルコール消費量で且つ高い歩留まりでエステルを製造することに成功した。すなわち、本発明のエステルの製造方法は、70〜95重量%の非晶質ジルコニウム酸化物と5〜30重量%のチタン酸化物を含む固体触媒に、原料エステルとアルコールを、原料エステルに対するアルコールのモル比5〜15mol/molで接触させるエステル交換反応によりエステルを製造することを特徴とする。前記原料エステルが油脂類であり、アルコールがメタノールであることが好ましい。また、前記エステル交換反応の反応温度は、200〜300℃、特に230〜270℃が好ましい。
本発明のエステルの製造方法は、低アルコール消費量で且つ高い収率で所望のエステルを生成することができる。この結果、リアクターを小規模化して、熱効率を高めることが可能となる。
〔原料エステル〕
本発明に用いられる原料エステルは、飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸(カルボン酸の炭素数が8〜24程度)のグリセリドを用い得る。グリセリドとして、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドを用いることができ、具体的には油脂類といわれるトリグリセリドが好ましい。このような油脂類としては、大豆油、ヤシ油、オリーブ油、ラッカセイ油、棉実油、ゴマ油、パーム油、ひまし油などの植物性油脂や、牛脂、豚脂、馬脂、鯨油、イワシ油、サバ油などの動物性油脂が挙げられる。また、これらの混合物や、使用済み廃油も使用できる。原料エステル中に遊離脂肪酸を0.1重量%〜30重量%、特には1重量%〜20重量%含んでいてもよい。
本発明に用いられる原料エステルは、飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸(カルボン酸の炭素数が8〜24程度)のグリセリドを用い得る。グリセリドとして、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドを用いることができ、具体的には油脂類といわれるトリグリセリドが好ましい。このような油脂類としては、大豆油、ヤシ油、オリーブ油、ラッカセイ油、棉実油、ゴマ油、パーム油、ひまし油などの植物性油脂や、牛脂、豚脂、馬脂、鯨油、イワシ油、サバ油などの動物性油脂が挙げられる。また、これらの混合物や、使用済み廃油も使用できる。原料エステル中に遊離脂肪酸を0.1重量%〜30重量%、特には1重量%〜20重量%含んでいてもよい。
〔アルコール〕
本発明に用いられるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノ−ルのような炭素数が1から3のアルコールを用いることができ、特には、メタノールが好ましい。
本発明に用いられるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノ−ルのような炭素数が1から3のアルコールを用いることができ、特には、メタノールが好ましい。
〔触媒〕
本発明に用いられる触媒は、非晶質のジルコニウム酸化物を主成分とし、非晶質のジルコニウム酸化物を70〜95重量%含有する。ここで、ジルコニウム酸化物は、水和酸化物の形態の場合も含む。また、ジルコニウム酸化物が非晶質であることは、X線回折(XRD)により回折ピークが実質的に現れないことで確認することができる。具体的には、回折ピークの強度が検出限界以下であるか、あるいは、結晶性ジルコニウム酸化物による回折強度を100とした場合に、強度2以下のピークしか検出されないときにそのジルコニウム酸化物試料が「非晶質」であるとみなすことができる。ジルコニウム酸化物の含有量が70重量%未満または95重量%を超える場合は触媒活性が低下する。なお、触媒中の非晶質のジルコニウム酸化物の含有量の一層好ましい範囲は、反応条件(例えば、反応温度)にも依存するが、80〜85重量%が望ましい。
本発明に用いられる触媒は、非晶質のジルコニウム酸化物を主成分とし、非晶質のジルコニウム酸化物を70〜95重量%含有する。ここで、ジルコニウム酸化物は、水和酸化物の形態の場合も含む。また、ジルコニウム酸化物が非晶質であることは、X線回折(XRD)により回折ピークが実質的に現れないことで確認することができる。具体的には、回折ピークの強度が検出限界以下であるか、あるいは、結晶性ジルコニウム酸化物による回折強度を100とした場合に、強度2以下のピークしか検出されないときにそのジルコニウム酸化物試料が「非晶質」であるとみなすことができる。ジルコニウム酸化物の含有量が70重量%未満または95重量%を超える場合は触媒活性が低下する。なお、触媒中の非晶質のジルコニウム酸化物の含有量の一層好ましい範囲は、反応条件(例えば、反応温度)にも依存するが、80〜85重量%が望ましい。
本発明で用いる触媒は、チタン酸化物(酸化チタン)を5〜30重量%含む。エステル交換反応は、通常、100℃〜300℃の高温下で行われるため、触媒活性の高い非晶質ジルコニウム酸化物が結晶化しないようにする必要がある。本発明の触媒ではチタン酸化物がジルコニウム酸化物の結晶成長を抑制していると考えられる。このため、チタン酸化物の含有量が5%未満であるとジルコニウム酸化物の結晶成長が促進し、触媒活性は低下することになる。一方、チタン酸化物が30重量%を超えるとジルコニウム酸化物の多くの表面がチタン酸化物で覆われてしまうため触媒活性は低下する。ここで、ジルコニウム酸化物の結晶化温度は、チタン酸化物を含むことにより、450℃以上、特には500℃以上、さらには550℃以上にすることができる。結晶化温度は、熱天秤−示差熱(TG−DTA)分析において、室温から加熱し、重量変化が生じない状態で現れる発熱ピークのピーク温度として測定することができる。
本発明で用いる、非晶質のジルコニウム酸化物を70〜95重量%、チタン酸化物を5〜30重量%含む触媒は、複合酸化物粉体として一般に入手可能であり、例えば、第一稀元素化株式会社から入手することができる。
本発明で用いる触媒粒子の平均粒径は2〜200μm、特には4〜60μmが好ましく、比表面積は100〜400m2/g、特には150〜400m2/gが好ましい。また、触媒粒子の中央細孔直径D50は2〜100nmが好ましく、より好ましくは2〜15nmである。2nm未満の場合は、触媒粒子内での原料及び生成物の拡散が阻害されるため好ましくない。また、100nmを超える場合には、比表面積が低下してしまうため好ましくない。また、触媒粒子の全細孔容積が0.3cc/g以上、細孔径が2〜15nmの細孔の容積が0.1cc/g以上であることが好ましい。なお、比表面積及び中央細孔直径は、それぞれ窒素吸脱着法によるBET法及びBJH法により測定できる。また、触媒を成形する際にはバインダーとしてγ、η等の結晶性を有するアルミナ等を使用しても良い。
〔エステル交換反応〕
本発明の製造方法に用いられるトリグリセリドのエステル交換反応の一例を以下に示す。
式中、R1、R2、R3は、飽和または不飽和の炭化水素基(例えば、アルキル基)を示し、原料エステルが大豆油の場合は、R1、R2、R3は主に炭素原子が15〜17個の飽和または不飽和の炭化水素基(例えば、アルキル基)である。反応温度は、原料エステルが液相状態にあり、アルコールが気相状態となる温度であり、具体的には、100℃以上、好ましくは200〜300℃であり、特に好ましくは230〜270℃である。反応圧力は、0.5〜3MPaが好ましい。流通式反応においては、WHSV(重量空間速度)0.5〜3/時程度で生成物を十分に得ることができる。さらに、原料油脂に対するアルコールの比率を5〜15mol/mol、特には、5〜10mol/molとなるようにアルコールを導入することが好ましい。なお、後述する実施例から分るように、5〜6mol/molの低いアルコール比率でも高エステル収率を達成していることは注目すべきである。ここで、アルコール比率が5mol/mol未満であると原料転化率及びエステル収率が低下する。特に上記化学式に示したトリグリセリドのエステル交換反応では理論モル比が3mol/molであるので、それ以下ではエステル収率は著しく低下する。また、15mol/molを超えると余剰のアルコールがエステルに溶け込むために分離効率が低下し、リアクター規模が大きくなるために必要な熱量が増大する。また、後述する実施例から、エステル収率は、原料エステルに対するアルコールの使用量が15mol/mol程度で上限となることが分っている。
本発明の製造方法に用いられるトリグリセリドのエステル交換反応の一例を以下に示す。
本反応により製造されたエステルは、触媒との分離の容易さから、液相で得られることが好ましい。反応形式は、バッチ式、流動式などを用いることができる。本発明の触媒は、固定床として用いることが好ましく、これにより触媒は生成物には含まれることなく分離回収することができる。
実施例
以下、本発明のエステルの製造方法を実施例により詳細に説明する。
以下、本発明のエステルの製造方法を実施例により詳細に説明する。
実施例1
触媒として、第一稀元素化学株式会社製の酸化ジルコニウム(ZrO2)−酸化チタン(TiO2)からなる複合酸化物を用いた。この複合酸化物の組成、平均粒径、比表面積及び中央細孔径を表1に示す。酸化ジルコニウムが非晶質であることはX線回折により確認した。X線回折ピークの有無は、理学電子製RAD−1C(CuKα、管電圧30KV、管電流20mA)でスキャン速度4°/分、スキャン幅0.02°で回折ピークが検出下限を超えるピークが検出されたかどうかで決定した。焼成した酸化ジルコニウム粉末(後述の比較例参照)のピーク強度を100として、強度2以下のピークしか現れない場合は、「ピークなし」と判断した。また、結晶化温度は、マックサイエンス製(TG−DTA2000S)の熱天秤−示差熱分析器(TG−DTA)により、空気流通下、昇温速度20℃/分、室温から1500℃まで昇温して測定した。
触媒として、第一稀元素化学株式会社製の酸化ジルコニウム(ZrO2)−酸化チタン(TiO2)からなる複合酸化物を用いた。この複合酸化物の組成、平均粒径、比表面積及び中央細孔径を表1に示す。酸化ジルコニウムが非晶質であることはX線回折により確認した。X線回折ピークの有無は、理学電子製RAD−1C(CuKα、管電圧30KV、管電流20mA)でスキャン速度4°/分、スキャン幅0.02°で回折ピークが検出下限を超えるピークが検出されたかどうかで決定した。焼成した酸化ジルコニウム粉末(後述の比較例参照)のピーク強度を100として、強度2以下のピークしか現れない場合は、「ピークなし」と判断した。また、結晶化温度は、マックサイエンス製(TG−DTA2000S)の熱天秤−示差熱分析器(TG−DTA)により、空気流通下、昇温速度20℃/分、室温から1500℃まで昇温して測定した。
上記触媒4gを、上下方向の長さ50cm、内径1cmの固定床流通式反応器中に充填した。この反応器に、原料エステルとして大豆油(関東化学製)と、アルコールとしてメタノールを、それぞれ、3.0g/時及び0.35g/時の原料供給量で、上端から導入した。このときのWHSVは0.75/時であり、メタノール/油比は3.2mol/molであった。反応温度は250℃であり、反応圧力は1.0MPaであった。
反応器下端(出口)から取り出された反応液中の大豆油を液体クロマトグラフィーにより反応時間(実験開始後)24時間の時点で測定した。ここでは、反応液中の大豆油の含有量の変化をエステル交換反応による大豆油の転化率とみなしている。エステル交換反応の実験結果を表1に示す。表1に示したように、転化率は92%であった。
実施例2
メタノール/油比が5.5mol/molとなるように、メタノールの供給量を変更した以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。大豆油の転化率は表1に示すように95%であった。
メタノール/油比が5.5mol/molとなるように、メタノールの供給量を変更した以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。大豆油の転化率は表1に示すように95%であった。
実施例3
メタノール/油比が9.2mol/molとなるように、メタノールの供給量を変更した以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。大豆油の転化率は表1に示すように96%であった。
メタノール/油比が9.2mol/molとなるように、メタノールの供給量を変更した以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。大豆油の転化率は表1に示すように96%であった。
実施例4
メタノール/油比が40mol/molとなるように、メタノールの供給量を変更した以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。結果を表1に示す。大豆油の転化率は96%であり、実施例3(メタノール/油比が9.2mol/mol)と同様であった。
メタノール/油比が40mol/molとなるように、メタノールの供給量を変更した以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。結果を表1に示す。大豆油の転化率は96%であり、実施例3(メタノール/油比が9.2mol/mol)と同様であった。
図1に、実施例1〜4のエステル交換反応におけるメタノール/油比に対する転化率の関係を示す。図1のグラフからすれば、実施例1〜4の反応条件(反応温度=250℃、反応圧力=1MPa)では、メタノール/油比を10mol/mol以上に増加しても転化率は上昇しないことが分る。すなわち、この条件では、メタノール/油比は10mol/mol程度で十分であり、それ以上にメタノールを過剰に加えても転化率(反応収率)は向上しないことが分る。
実施例5〜9
反応温度を250℃から180℃、210℃、230℃、270℃及び300℃にそれぞれ変更した以外は、実施例2と同様の条件(メタノール/油比が5.5mol/mol)でエステル交換反応を実施した。結果を表2に示す。なお、基準となる実施例2の結果も表2に併せて示した。また、反応温度に対する転化率の関係を図2のグラフに示す。図2のグラフより、反応温度としては210℃〜300℃が好ましく、一層好ましくは230℃〜270℃であることが分る。
反応温度を250℃から180℃、210℃、230℃、270℃及び300℃にそれぞれ変更した以外は、実施例2と同様の条件(メタノール/油比が5.5mol/mol)でエステル交換反応を実施した。結果を表2に示す。なお、基準となる実施例2の結果も表2に併せて示した。また、反応温度に対する転化率の関係を図2のグラフに示す。図2のグラフより、反応温度としては210℃〜300℃が好ましく、一層好ましくは230℃〜270℃であることが分る。
特に、反応温度が250℃であるときには、大豆油の転化率は最大値(95%)を示している。このことから、実施例1〜4の反応における温度条件は、最適化されていたことが分る。よって、プラントやリアクターの制約により、反応温度を250℃より高くまたは低く調整する必要がある場合には、メタノール/油比を実施例1〜4の結果から求められた最適範囲よりも過剰に加えることによって、所定の転化率または所定の反応速度を維持することが望ましい。このような実用上の観点からすれば、メタノール/油比は5〜15mol/molが望ましいと考えられる。このように、メタノール/油比を調整することによってメタノールの消費量を低減し、これに伴いリアクターの規模や熱エネルギーを縮小することが可能となる。メタノールの消費量の低減を重視するのであれば、反応温度を調整することで所定の転化率を達成できることが上記結果より分る。特に、メタノール/油比が5.5(5〜6mol/mol)で90%以上の転化率を達成していることは注目すべきである。
実施例10〜12(参考実施例)及び比較例
触媒における酸化ジルコニウム/酸化チタンの組成及び触媒粒径などの特性並びに反応温度及び圧力を表3に示すように変化させた以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。なお、比較のために、酸化ジルコニウム粉末(英国MEL社製試薬)を400℃で2時間空気中で焼成したものを用い、実施例10と同様の条件でエステル反応を行った。結果を表3に示す。表3から分るように、実施例10〜12では、いずれも、比較例よりも高い大豆油転化率を示したが、実施例1〜9よりも転化率は低下している。これは反応温度が200℃であり、反応圧力が大気圧であったことによると考えられる。一方、酸化ジルコニウムが80〜85重量%の範囲であれば、転化率が高くなることも分る。また、触媒粒径が実施例1〜9の場合に比べてかなり小さいことも影響していると考えられる。
触媒における酸化ジルコニウム/酸化チタンの組成及び触媒粒径などの特性並びに反応温度及び圧力を表3に示すように変化させた以外は、実施例1と同様の条件でエステル交換反応を実施した。なお、比較のために、酸化ジルコニウム粉末(英国MEL社製試薬)を400℃で2時間空気中で焼成したものを用い、実施例10と同様の条件でエステル反応を行った。結果を表3に示す。表3から分るように、実施例10〜12では、いずれも、比較例よりも高い大豆油転化率を示したが、実施例1〜9よりも転化率は低下している。これは反応温度が200℃であり、反応圧力が大気圧であったことによると考えられる。一方、酸化ジルコニウムが80〜85重量%の範囲であれば、転化率が高くなることも分る。また、触媒粒径が実施例1〜9の場合に比べてかなり小さいことも影響していると考えられる。
本発明のジルコニウム酸化物−チタン酸化物系触媒を用いたエステル交換反応によるエステルの製造方法によると、少ないアルコール量で且つ高い収率でエステルを製造することができる。それゆえ、本発明は、廃油などを用いたディーゼル燃料の製造に好適であり、CO2の排出量削減による地球環境の保護に貢献する。
Claims (7)
- 70〜95重量%の非晶質ジルコニウム酸化物と5〜30重量%のチタン酸化物を含む固体触媒に、原料エステルとアルコールを、原料エステルに対するアルコールのモル比5〜15mol/molで接触させてエステル交換反応によりエステルを製造することを特徴とするエステルの製造方法。
- 前記原料エステルが油脂類であり、アルコールがメタノールであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記エステル交換反応の反応温度が、200〜300℃であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記エステル交換反応の反応温度が、230〜270℃であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記固体触媒中に、非晶質ジルコニウム酸化物が80〜85重量%含まれる請求項1に記載の製造方法。
- 前記原料エステルに対するアルコールのモル比が5〜10mol/molである請求項1に記載の製造方法。
- 前記原料エステルに対するアルコールのモル比が5〜6mol/molである請求項1に記載の製造方法。
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