JPWO2006051912A1 - 脈管用ステント - Google Patents

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Abstract

本発明は、生体の脈管内に留置され、脈管の内腔を内側から支持する脈管用ステントであり、生体分解性ポリマーからなる糸(3)をジクザグ状に折り曲げて管状体(2)の一部を構成する管状体形成エレメント5が多段状に複数形成された複数のステント構成部材(4a)(4b)を組み合わせて形成される。各ステント構成部材(4a)(4b)は、各管状体形成エレメント(5a)(5b)を相対向させて互いに組み合わせて一の管状体セグメント(6)を構成するとともに、各管状体形成エレメント(5a)(5b)の互いに隣接する部分の少なくとも一部が接合されて一体化されて一連に連続する管状体(2)を形成する。

Description

本発明は、生体の血管、気管や胆管などの脈管内に留置され、脈管の内腔を内側から支持する脈管用ステントに関する。
従来、生体の脈管、例えば、動脈などの血管に狭窄部が発生した場合に、この狭窄部にバルーンカテーテルの先端部近傍に設けたバルーンを挿入し、折り畳まれた状態にあるバルーンを膨張させることにより、血管狭窄部を拡張して血流を良くする手術である経皮的血管形成術(PTA)が行われている。
ところで、経皮的血管形成術を施しても、狭窄を発生させた部分に高い確立で再び狭窄を発生させることが知られている。
このような再狭窄を防止するため、経皮的血管形成術を施した部分に、管状のステントを植え込むことが行われている。このステントは、縮径された状態で血管内に挿入され、その後拡径されて血管内に植え込まれることにより、血管をその内部から支持し、血管に再狭窄が発生することを防止するようにしている。
従来、この種のステントとして、円筒状の金属体に切り込みを設け、拡径又は縮径されるようにしたものが知られている。
ところで、金属製のステントは、生体内に長期間留置することにより異物反応を生じさせるおそれもあり、生体内に半永久的に留置させるには適当でない。また、一旦生体内に植え込んだ金属製のステントを除去するためには、外科的手術がさらに必要になり患者への負担が極めて大きなものとなってしまう。
このような金属製ステントが有する問題を解決するため、本願の発明者は、生分解性ポリマリーを用いたステントをWO92/15342号公報、WO00/13737号公報において提案している。さらに、生分解性ポリマリーを用いたステントとしては、特開平11−57018号公報に記載されたものが提案されている。
近年、生体内に植え込まれるステントを用いて、局所的に薬剤を放出することにより、新生内膜の過増殖を抑える、いわゆる薬剤放出型ステントの効果が数多く報告されている。本願発明者は、WO2004/028615号公報において、ステントより局所的に薬剤が放出されることにより、新生内膜の過増殖を抑える、いわゆる薬剤放出ステントを提案している。
ところで、生体の脈管内に植え込まれるステントは、脈管に円滑に挿入し得るようにするため、屈曲しあるいは蛇行した脈管に倣って容易に変形するようなフレキシビリティーを有することが望ましい。
また、ステントは、血管等の脈管に植え込まれたとき、血液等の体液が脈管内を流通するように、脈管の内壁を拡径状態に確実に支持するに足る強度を有することが必要である。
さらに、脈管用ステントは、脈管の内壁に損傷を与えることなく植え込まれるように、脈管の内壁の全周に亘って均等な力で拡張支持することが好ましい。
本発明の目的は、生分解性ポリマーを用いた利点を有し、さらに、脈管内に植え込まれる脈管用ステントに要求される特性を実現することができるものを提供することにある。
本発明の他の目的は、フレキシビリティーに優れ、狭窄を発生させた血管等の脈管の内壁を十分な支持強度をもって支持でき、さらに、均等な力で脈管の内壁を拡張支持することができる生分解性ポリマーを用いた脈管用ステントを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、生産性に優れた脈管用ステントを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、生体内への薬剤の放出を可能とする脈管用ステントを提供することにある。
本発明が適用される脈管用ステントは、生分解性のポリマー製の糸からなる複数個のステント構成部材を組み合わせて形成された管状体を用いて形成されている。
管状体を構成する個々のステント構成部材には、複数の管状体形成エレメントが連続して形成されている。
一つの管状体形成エレメントは、ステント構成部材を構成する生体分解性ポリマーからなる糸をジグザグ状に折り曲げて形成されており、また、複数の管状体形成エレメントは、それぞれ同じ材料の生分解性ポリマーからなる糸にて連結部により多段に連結されている。
そして、連結部により多段に連結された複数の管状体形成エレメントよりなるステント構成部材が複数隣接され、それらの各々の管状体形成エレメントの少なくとも一部が接合されて組み合わせられて一つの管状体を形成する。
ここで、各々のステント構成部材は、ジグザク状に折り曲げられた糸の互いに隣接する辺の部分、又は、ジグザク状に折り曲げられた糸の互いに隣接する折り曲げ部の頂点の部分が接合されて一体化される。
ここで、隣接する管状体形成エレメントの接合は、接着剤により接合される。あるいは、糸を構成する生分解性ポリマーを溶解させる溶剤を用いて糸の一部を溶解させて接合される。さらに、溶媒に生分解性ポリマーを溶解させた溶液を用いて接合するようにしてもよい。さらにまた、レーザ光のエネルギーにより糸の一部を溶解させて接合するようにしてもよい。
各管状体形成エレメントは、少なくともその一部が接合されて一体化されることにより、複数の管状体セグメントを構成する。複数の管状体セグメントは、各管状体形成エレメントを連結する連結部により多段に連結されて一連に連続する管状体を構成する。
また、複数の管状体セグメントを多段に順次連結する連結部は、各段毎に位置をずらせて配置されている。
そして、本発明に係る脈管用ステントを構成する管状体は、管状体セグメントの連結部が変位部となって屈曲される。
また、管状体は、ジグザグ状に折り曲げた糸の折り曲げ部を変位部にして縮径又は拡張される。
ステント構成部材を構成する糸は、一連に連続したモノフィラメントが用いられる。糸は、複数本のモノフィラメントが一体化されたマルチフィラメントを用いることもできる。
糸は、ポリ乳酸(PLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリグリコール酸とポリ乳酸の共重合体、ポリジオキサノン、トリメチレンカーボネートとグリコリドとの共重合体、ポリグリコール酸又はポリ乳酸とεーカプロラクトンとの共重合体の1又は2以上の生体吸収性ポリマーにより形成されている。
複数のステント構成部材は、それぞれ異なる生分解性ポリマーからなる糸により形成するようにしてもよい。
また、本願発明に係る脈管用ステントには、薬剤を坦持させることもできる。
本発明に係る脈管用ステントは、生体分解性ポリマーからなる糸をジグザグ状に折り曲げて形成された管状体の一部を構成する管状体形成エレメントを備えた複数のステント構成部材を組み合わせ、これらステント構成部材を組み合わせたとき、各管状体形成エレメントの互いに隣接する部分の少なくとも一部を接合して一体化するようにしているので、管状体形成エレメントを組み合わせて構成された管状セグメントの強度が保証でき、しかも管状体として安定した形態を保持できるので、脈管の内壁を拡径状態に確実に支持するに足る強度を有するものとなる。
本発明に係る脈管用ステントは、複数のステント構成部材を組み合わせて構成された管状体であり、ステント構成部材の管状体形成エレメントを多段状に連結する連結部を変位部として長さ方向に亘って湾曲するするので、屈曲した脈管に倣って容易に変化するフレキシビリティーを確保することができる。
そして、ステント構成部材において、多段状に連結される各管状体形成エレメントを連結する連結部は、管状体の周回り方向に位置をずらせて配置されているので、複数個のステント構成部材を組み合わせて形成された管状体を用いた脈管用ステントは、全周に亘って均等な強度を有するものとなる。
また、この管状体を用いた脈管用ステントには、管状体セグメントが多段状に連結する部分が複数設けられているので、屈曲した脈管の内壁を均等に拡張支持することができる。
さらに、管状体の一部を構成する管状体形成エレメントを備えた複数のステント構成部材を組合せて管状体を形成するようにしているので製造も容易となり、量産性に優れたものとものとなる。
さらにまた、薬剤を含有することにより、いわゆる薬剤放出ステントしての機能を付与し、生体内の所望する位置に確実に薬剤の投与を行うことができる。
本発明のさらに他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下において図面を参照して説明される実施に形態から一層明らかにされるであろう。
図1は、本発明に係る脈管用ステントの一方の側を示す側面図である。 図2は、本発明に係る脈管用ステントを示す斜視図である。 図3は、図1に示す脈管用ステントのiii−iii線断面図である。 図4は、ステント構成部材を形成する糸を示す斜視図である。 図5は、ステント構成部材を構成する糸の他の例を示す斜視図である。 図6は、本発明に係る脈管用ステントを構成する一方のステント構成部材を示す側面図である。 図7は、本発明に係る脈管用ステントを構成する他方のステント構成部材を示す側面図である。 図8は、ジグザグ状に折り曲げられた糸の互いに平行となるように突き合わせられた互いに隣接する辺間で接合した例を示す部分平面図である。 図9は、ジグザグ状に折り曲げられた糸の折り曲げ部の頂点部分を接合した例を示す部分平面図である。
以下、本発明を適用した脈管用ステントの実施の形態を図面を参照して説明する。
本発明に係る脈管用ステント1は、例えば生体の冠動脈のような血管内に植え込まれて用いられるものであって、図1乃至図3に示すように、円筒状の管状体2によって構成されている。
ここで、図1は、円筒状に形成された管状体2の一方の半円部分のみを示す側面図であり、図2には、管状体2の全体を示す側面図であり、図3は、図1のIII−III線断面図である。
血管内に植え込まれる脈管用ステント1は、外径R1を3〜5mmとし、その長さL1を10〜15mmとする大きさに形成される。この大きさは、生体の血管内に植え込まれたときの大きさである。
なお、脈管用ステント1の大きさは、植え込まれる脈管に応じて適宜選択される。
本発明に係る脈管用ステント1は、生分解性ポリマー製の糸3からなるステント構成部材4a,4bを複数組み合わせて形成され円筒状の管状体2よりなる。
ここで、糸3は、人体等の生体に装着したとき、生体に悪影響を与えることがない生分解性ポリマーにより形成される。この生分解性ポリマーとしては、ポリ乳酸(PLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリグラクチン(ポリグリコール酸とポリ乳酸との共重合体)、ポリジオキサノン、ポリグリコネート(トリメチレンカーボネートとグリコリドの共重合体)、ポリグリコール酸又はポリ乳酸とεーカプロラクトン共重合体などが用いられる。また、これら材料を2以上複合した生分解性ポリマーを用いることができる。
また、糸3は、図4に示すように、生分解性ポリマーが一連に連続したモノフィラメントや、図5に示すように、複数本のモノフィラメント3aを一体化したマルチフィラメントによりなるものが用いられる。
なお、モノフィラメントやマルチフィラメントは、生分解性ポリマーを溶融紡糸機を用いて溶融紡糸することにより形成することができる。
そして、本実施の形態において、管状体2は、図1乃至図3に示すように、一対のステント構成部材4a,4bを組み合わせて形成されている。これらステント構成部材4a,4bは、それぞれ1本の糸3を用いて形成されている。
各ステント構成部材4a,4bには、1本の糸3をジクザグ状に折り曲げて形成した管状体形成エレメント5a,5bが形成されている。各ステント構成部材4a,4bに形成された管状体形成エレメント5a,5bは、図2及び図3に示すように、互いに組み合わせられて円筒状の管状体セグメント6を構成する。管状セグメント6は、図1及び図2に示すように、一連に連続した円筒状の管状体2の一部を構成する。すなわち、管状体2は、図2及び図3に示すように、管状セグメント6が多段に連結されて構成されている。
管状体2を構成する一対のステント構成部材4a,4bを、さらに具体的に説明する。
まず、一方のステント構成部材4aを説明する。このステント構成部材4aは、1本の糸3を図6に示すように折り曲げて形成されている。ステント構成部材4aを構成する糸3は、例えば、図6中右下端のa点を始端としてジグザグ状に折り曲げられている。このとき、糸3は、まず、図6中矢印Y1方向に折り曲げ部7が突出するように折り曲げられ、次いで、図6中矢印Y2方向に折り曲げ部7が突出するように折り曲げられる。そして、糸3は、折り曲げ部7の突出する方向が順次逆向きになるように、複数回ジグザグ状に連続して折り曲げられることにより1つの管状体形成エレメント5aを形成する。
ここで形成される管状体形成エレメント5aは、円筒状の管状体セグメント6を一部を構成するように、半円筒状に湾曲されている(図3、図6参照)。
そして、1つの管状体形成エレメント5aを形成するように折り曲げられる糸3は、1つの折り曲げ部7の両側に位置する左右の一対の辺8a,8bがその長さをほぼ同一とするように折り曲げられている。折り曲げ部7を挟んでV字状若しくはU字状に折り曲げられた一対の辺8a,8bは、折り曲げ部7を変位部として、これら辺8a,8bがなす角θ1を大小とするように変位する。
ここで、糸3は、偶数回ジグザグ状に折り曲げられて1つの管状体形成エレメント5を形成する。1つの管状体形成エレメント5aは、糸3を偶数回折り曲げて形成されていることから、折り曲げの始端a側に図6中矢印Y1方向の上方に突出する折り曲げ部7が位置するとき、逆側の折り曲げの終端側には、図6中矢印Y2方向の下方の突出する折り曲げ部7が位置する。その結果、糸3は、折り曲げの終端において、図6中矢印Y1方向の上方に向かって延長される。
そして、図6中最下段に位置する第1段目の管状体形成エレメント5a1から図6中矢印Y1方向に向かって延長される糸3は、第1段目の管状体形成エレメント5a1への連結部9aを折り曲げの始端としてジグザグ状に折り曲げられて第2段目の管状体形成エレメント5a2を形成する。このとき、第2段目の管状体形成エレメント5a2は、図6中矢印Y2方向の図中下方に向かって突出する折り曲げ部7の先端と第1段目の管状体形成エレメント5a1の図6中矢印Y1方向の上方に突出する折り曲げ部7の先端とが重なり合わないように折り曲げ形成される。
すなわち、第2段目の管状体形成エレメント5a2は、折り曲げ部7の先端が第1の管状体形成エレメント5a1の折り曲げ部7の先端との間に僅かの間隙を設け、若しくは重なることなく接触するようにして折り曲げられる。
第2段目の管状体形成エレメント5a2も、糸3を偶数回折り曲げて形成される。
そして、第2段目の管状体形成エレメント5a2は、第1段目の管状体形成エレメント5a1に対しほぼ180度位置をずらせて相対向するように形成される。
また、第2段目の管状体形成エレメント5a2から図6中上方に向かう矢印Y1方向に向かって延長される糸3は、第2段目の管状体形成エレメント5a2への連結部9aを折り曲げの始端としてジグザグ状に偶数回折り曲げられて第3段目の管状体形成エレメント5a3を形成する。このとき、第3段目の管状体形成エレメント5a3は、図6中下方に向かう矢印Y2方向に向かって突出する折り曲げ部7の先端と第2段目の管状体形成エレメント5a2の図6中上方に向かう矢印Y1方向に突出する折り曲げ部7の先端とが重なり合わないように折り曲げ形成される。
そして、第3段目の管状体形成エレメント5a3は、第2段目の管状体形成エレメント5a2に対しほぼ180度位置をずらせ、第1段目の管状体形成エレメント5a1の側に位置されて第2の管状体形成エレメント5a2と対向するように形成されている。
さらに、第3段目の管状体形成エレメント5a3から図6中上方に向かう矢印Y1方向に向かって延長される糸3は、第3段目の管状体形成エレメント5a2への連結部9aを折り曲げの始端としてジグザグ状に偶数回折り曲げられて第4段目の管状体形成エレメント5a4を形成する。このとき、第4段目の管状体形成エレメント5a4も、図6中下方に向かう矢印Y2方向に向かって突出する折り曲げ部7の先端と第3段目の管状体形成エレメント5a3の図6中上方に向かう矢印Y1方向に突出する折り曲げ部7の先端とが重なり合わないように折り曲げ形成される。
そして、第4段目の管状体形成エレメント5a4は、第3段目の管状体形成エレメント5a3に対しほぼ180度位置をずらせ、第2段目の管状体形成エレメント5a2の側に位置されて第3の管状体形成エレメント5a3と対向するように形成されている。
このように、一方のステント構成部材4aは、複数の管状体形成エレメント5aが連結部9aを介して多段に連結されて構成されている。そして、各管状体形成エレメント5aは、各段毎交互にほぼ180度位置をずらせて相対向するように連結部9aを介して一連に連結されている。
そして、他方のステント構成部材4bも、一方のステント構成部材4aと同様に、1本の糸3を図7に示すように折り曲げて形成されている。他方のステント構成部材4bを構成する糸3は、例えば、図7中左端のb点を始端としてジグザグ状に折り曲げられている。このとき、糸3は、まず、図7中上方に向かう矢印Y1方向に折り曲げ部7が突出するように折り曲げられ、次いで、図7中下方に向かう矢印Y2方向に折り曲げ部7が突出するように折り曲げられる。そして、糸3は、折り曲げ部7の突出する方向が順次逆向きになるように、複数回ジグザグ状に折り曲げられることにより1つの管状体形成エレメント5bを形成する。
そして、1つの管状体形成エレメント5bを形成するように折り曲げられる糸3も、1つの折り曲げ部7の両側に位置する左右の一対の辺11a,11bがその長さをほぼ同一とするように折り曲げられている。折り曲げ部7を挟んでV字状に折り曲げられた一対の辺11a,11bは、上述した一方のステント構成部材4aと同様に、折り曲げ部7を変位部として、これら辺11a,11bがなす角θ2を大小とするように変位する。
ここで、糸3は、一方のステント構成部材4aと同様に、偶数回ジグザグ状に折り曲げられて1つの管状体形成エレメント5bを形成する。この管状体形成エレメント5bも、糸3を偶数回折り曲げて形成されていることから、折り曲げの始端b側に図7中上方に向かう矢印Y1方向に突出する折り曲げ部7が位置するとき、逆側の折り曲げの終端側には、図7中下方に向かう矢印Y2方向に突出する折り曲げ部7が位置する。その結果、糸3は、折り曲げの終端において、図7中矢印Y1方向に向かって延長される。
そして、図7中最下段に位置する第1段目の管状体形成エレメント5b1から図7中上方に向かう矢印Y1方向に向かって延長される糸3は、第1段目の管状体形成エレメント5b1への連結部9bを折り曲げの始端としてジグザグ状に折り曲げられて第2段目の管状体形成エレメント5b2を形成する。このとき、第2段目の管状体形成エレメント5b2は、上述した一方のステント構成部材4aと同様に、図7中下方に向かう矢印Y2方向に向かって突出する折り曲げ部7の先端と第1段目の管状体形成エレメント5b1の図7中矢印Y1方向に突出する折り曲げ部7の先端とが重なり合わないように折り曲げ形成される。
他方のステント構成部材4bにおいても、第3段目及び第4段目の管状体形成エレメント5b3,5b4は、上述した一方のステント構成部材4aに設けられる管状体形成エレメント5aと同様に、第2段目及び第3段目の管状体形成エレメント5b2,5b3から延長された糸3をジクザグ状に折り曲げて形成される。その形成の方法及び構成は、一方のステント構成部材4aに設けられる管状体形成エレメント5aと同様であるので、詳細な説明は省略する。
ここで、一対のステント構成部材4a,4bは、図6及び図7に示すように、折り曲げ始端a,bを左右逆にして糸3をジクザグ状に折り曲げているので、左右対称の形状に形成されている。そして、一対のステント構成部材4a,4bは、管状体形成エレメント5a,5bの数、大きさ及び形状を共通にして形成されている。管状体形成エレメント5a,5bは、各辺8a,8b及び11a,11bの長さを、及び糸3の折り曲げ回数を共通にすることによって合同に形成されている。
上述のように構成された一対のステント構成部材4a,4bは、一つの管状体2を構成するため、それぞれに形成した各管状体形成エレメント5a,5bを相対向させて突き合わせられる。
このとき、図2に示すように、一方のステント構成部材4aを構成する第1段目の管状体形成エレメント5a1の折り曲げ始端a側の辺8aと、他方のステント構成部材4bの第1段目の管状体形成エレメント5b1の折り曲げの終端側に位置する第2段目の管状体形成エレメント5b2への連結部9b側に位置する辺11aとを互いに平行となるように突き合わせる。そして、一方のステント構成部材4aを構成する第1段目の管状体形成エレメント5a1の折り曲げの終端側に位置する第2段目の管状体形成エレメント5a2への連結部9a側に位置する辺8aと、他方のステント構成部材4bを構成する第1段目の管状体形成エレメント5b1の折り曲げ始端b側の辺11aとを互いに平行となるように突き合わせる。
同様に、第2段目、第3段目の管状体形成エレメント5a2,5b2,5a3,5b3においても、一方のステント構成部材4aを構成する第2段目、第3段目の管状体形成エレメント5a2、5a3の折り曲げ始端側の辺8aと、他方のステント構成部材4bの第2段目、第3段目の管状体形成エレメント5b2,5b3の折り曲げの終端側に位置するそれぞれ第3段目、第4段目の管状体形成エレメント5b3,5b4への連結部9b側に位置する辺11aとを互いに平行となるように突き合わせる。そして、一方のステント構成部材4aを構成する第2段目、第3段目の管状体形成エレメント5a2、5a3の折り曲げの終端側に位置するそれぞれ第3段目、第4段目の管状体形成エレメント5a3、5a4への連結部9a側に位置する辺8aと、他方のステント構成部材4bを構成する第2段目、第3段目の管状体形成エレメント5b2、5b3の折り曲げ始端側の辺11aとを互いに平行となるように突き合わせる。
そして、第4段目の管状体形成エレメント5a4、5b4において、一方のステント構成部材4aを構成する第4段目の管状体形成エレメント5a4の折り曲げ始端側の辺8aと、他方のステント構成部材4bの第4段目の管状体形成エレメント5b4の折り曲げの終端d側に位置する辺11aとを互いに平行となるように突き合わせる。また、一方のステント構成部材4aを構成する第4段目の管状体形成エレメント5a4の折り曲げの終端c側に位置する辺8aと、他方のステント構成部材4bを構成する第4段目の管状体形成エレメント5b4の折り曲げ始端側の辺11aとを互いに平行となるように突き合わせる。
上述のように突き合わせられた各ステント構成部材4a,4bに形成された各管状体形成エレメント5a,5bは、図1及び図2に示すように、図中矢印Y1方向及び矢印Y2方向の上下方向に交互に位置するように突き合わせられる。互いに突き合わせられた各管状体形成エレメント5a,5bは、筒状をなす一つの管状体セグメント6を構成する。
そして、互いに突き合わせられた一対のステント構成部材4a,4aは、ジグザグ状に折り曲げられた糸3の互いに平行となるように突き合わせられた互いに隣接する辺8a,11a間を接合することによって一体化され、1つの管状体2を構成する。
ここで、各辺8a,11a間の接合は、接着剤を用いて行われる。接着剤を用いた接合は、図8に示すように、互いに隣接する各辺8a,11aの一部を接合部15としてスポット的に行うものであってよい。
また、各辺8a,11a間の接合は、糸3を構成する生分解性のポリマーを溶解する溶媒を用いて行うようにしてもよい。すなわち、溶媒を用いて生分解性のポリマーからなる各辺8a,11aの一部を溶解し接合する。ここで、糸3がポリ乳酸(PLLA)により形成されている場合には、溶媒として1・4−ジオキサンが用いられる。
さらに、各辺8a,11a間の接合は、溶媒により溶解させた生分解性ポリマーの溶液を用いて行うようにしてもよい。ここで用いる生分解性のポリマーは、糸3を構成する材料と同種のものが用いられる。糸3がポリ乳酸(PLLA)により形成されている場合には、ポリ乳酸を溶媒としての1・4−ジオキサンにより溶解した溶液が用いられる。
さらにまた、各辺8a,11a間の接合は、半導体レーザ等のレーザ光源から出射されるレーザ光のエネルギーにより、生分解性ポリマー製の糸3からなる各辺8a,11aの一部を溶解させて行うようにしてもよい。
上述したいずれの接合も、互いに隣接する各辺8a,11aの一部をスポット的に行うものであってよい。
上述の例では、一対のステント構成部材4a,4aは、ジグザグ状に折り曲げられた糸3の互いに平行となるように突き合わせられた互いに隣接する辺8a,11a間で接合されているが、ジグザグ状に折り曲げられた糸3の互いに相対向するように隣接する折り曲げ部7の頂点部分を接合部16として接合して一体化するようにしてもよい。この場合の接合も、接着剤、生分解性ポリマーを溶解する溶媒、溶媒により溶解された生分解性ポリマーの溶液のいずれか一を用いて行うことでき、さらに、レーザ光の熱エネルギーにより糸3の一部を溶解させて行う方法を用いることができる。このとき、互いに隣接する折り曲げ部7の頂点部分を全て接合することなく、適宜の部分を接合するようにしてもよい。これは、連結部9aを湾曲部として変位する脈管用ステントの柔軟性を適宜選択するためである。
なお、ステント構成部材4a,4aの接合は、形成される脈管用ステントの大きさや、強度を考慮して互いに隣接する各辺8a,11aとの間、及び折り曲げ部7の頂点部分も接合するようにしてもよい。
上述したように、一対のステント構成部材4a,4bを突き合わせ結合されて構成された管状体2は、各ステント構成部材4a,4bに形成された管状体形成エレメント5a,5bを突き合わせて結合して形成された管状体セグメント6が多段状に一連に連結されている。多段状に連結された管状体セグメント6は、これら管状体セグメント6を連結する管状体形成エレメント5a,5bから延長された連結部9a,9bを変位部として自由に屈曲される。すなわち、管状体2は、管状体セグメント6を多段に連結した図1中矢印Y1方向、Y2方向の軸方向と直交する方向の矢印X方向に自由に湾曲するように曲げられる。
本例の管状体2は、左右対称の一対のステント構成部材4a,4bを一体に組み合わせて構成されているので、各管状体セグメント6は、ほぼ180度対向した位置に設けられた一対の連結部9a,9bを介してそれぞれ連結されている。したがって、多段に連結された各管状体セグメント6は、ほぼ180度位置をずらせた一対の連結部9a,9bを変位部にして湾曲する。このとき、上下の各管状体セグメント6,6は、ほぼ180度位置をずらせた一対の連結部9a,9bを変位部として湾曲するので、これら各管状体セグメント6,6間に大きなずれを発生させることなく図1中矢印X方向に湾曲するように曲げられる。
また、この管状体2を用いて構成された本発明に係る脈管用ステント1は、多段に連結された管状体セグメント9が一対の連結部9a,9bを変位部として長さ方向に亘って自在に湾曲可能であるので、屈曲した血管等の脈管に倣って湾曲しながら追従性よく挿入することが可能となる。すなわち、本発明に係る脈管用ステント1は、フレキシビリティーに優れたものとなる。
さらに、ステント構成部材4a,4bに形成される管状体形成エレメント5a,5bは、一定の開き角θ1、θ2をもって1本の糸3をジクザグ状に折り曲げて形成されているので、管状体形成エレメント5a,5bを構成する各辺8a,8b及び11a,11bは、各管状体形成エレメント5a,5bの連結方向に開き角θ1、θ2分傾斜されている。したがって、互いに突き合わせられる一方及び他方のステント構成部材4a,4bに設けられた各管状体形成エレメント5a,5bを接合する辺8a,11aは、管状体2の軸方向である図1中矢印Y1方向、矢印Y2方向に対し傾斜しながら連続している。すなわち、一の管状体セグメント6を構成する一対の管状体形成エレメント5a,5bを接合する接合部が管状体2の周回り方向に位置をずらせながら螺旋状に連続する。このように各辺8a,11aの接合部が螺旋状に連続して形成された管状体2は、軸方向のいずれの位置でも一定の強度を維持することができ、確実に円筒状態を維持できる。この管状体2を用いて構成された脈管用ステント1は、血管等の脈管に挿入したときに、脈管の内壁を拡径状態に確実に支持し、しかも、脈管の内壁を均等に支持することを可能とする。
上述した例では、管状体2を左右対称の一対のステント構成部材4a,4bを組み合わせて形成した例を挙げて説明したが、本発明に係る脈管用ステントは、さらに複数のステント構成部材を組み合わせて構成したものであってもよい。例えば、一つの管状体セグメントを三分割した管状体形成エレメントを多段状に設けた3つのステント構成部材を組み合わせて構成したものであってもよい。さらに、一つの管状体セグメントを四分割した管状体形成エレメントを多段状に設けた4つのステント構成部材を組み合わせて構成したものであってもよい。これらステント構成部材に構成される管状体形成エレメントも、各段方向に周回り方向の位置をずらせて形成され、各管状体形成エレメントを接合する接合部が管状体の周回り方向に位置をずらせながら螺旋状に連続するようになされる。
ここで、一つの管状体セグメントを三分割した管状体形成エレメントを多段状に設けた3つのステント構成部材を組み合わせて構成する場合には、上下に位置する各管状体形成エレメントが、管状体の周回り方向にほぼ120度の角度位置をずらせて互いに組み合わせられて管状体を構成する。
また、一つの管状体セグメントを四分割した管状体形成エレメントを多段状に設けた4つのステント構成部材を組み合わせて構成する場合には、上下に位置する各管状体形成エレメントが、管状体の周回り方向にほぼ90度の角度位置をずらせて互いに組み合わせられて管状体を構成する。
本発明に係る脈管用ステントを構成する複数のステント構成部材は、それぞれ同一の生分解性ポリマー製の糸により形成した例に限らず、材料を異にする生分解性ポリマー製の糸により形成したものであってもよい。
また、本発明に係る脈管用ステント1は、生分解性ポリマーからなる糸を用いて形成されているので、薬剤を容易に担持させることができる。例えば、管状体1を構成する糸3の表面に薬剤を溶解した溶媒を塗布して行う。
更に、本願発明に係る脈管用ステント1は、複数のステント構成部材により構成されるので、各ステント構成部材4a,4b毎に異なる薬剤を担持させるようにしてもよい。この場合においても、各ステント構成部材4a,4bを構成する糸の表面に薬剤を溶解した溶媒を塗布することにより、薬剤の担持が行われる。
このように薬剤を担持させることにより、本発明に係る脈管用ステント1は、生体内への薬剤供給用具としても用いることができる。そして、脈管用ステント1を複数のステント構成部材4a,4bにより構成することにより、複数種類の薬剤の担持が容易となり、多様な薬剤の供給に用いことができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施例に限定されるものではなく、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な変更、置換又はその同等のものを行うことができることは当業者にとって明らかである。
本発明に係る脈管用ステントは、生体の冠動脈等の血管、気管、胆管などの脈管に植え込まれ、脈管を内部から支持する部材として用いられる。生分解性ポリマー製の糸を用いて形成された脈管用ステントは、生体の脈管に植え込まれた後、一定期間経過することにより生体内で消失される。

Claims (16)

  1. 1.生体分解性ポリマーからなる糸をジグザグ状に折り曲げて管状体の一部を構成する管状体形成エレメントが形成されるとともに、上記管状体形成エレメントが連結部を介して多段に複数連結された複数のステント構成部材を備え、
    上記複数のステント構成部材は、各管状体形成エレメントを相対向させて互いに組み合わせて1の管状体セグメントを構成するとともに、各管状体形成エレメントの互いに隣接する部分の少なくとも一部が接合されて一体化されて一連に連続する管状体を形成していることを特徴とする脈管用ステント。
  2. 2.上記複数のステント構成部材は、ジグザク状に折り曲げられた糸の互いに隣接する辺の部分が接合されて一体化されて一連に連続する管状体を形成していることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  3. 3.上記複数のステント構成部材は、ジグザク状に折り曲げられた糸の互いに隣接する折り曲げ部の頂点の部分が接合されて一体化されて一連に連続する管状体を形成していることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  4. 4.上記管状体は、ジグザグ状に折り曲げた上記糸の折り曲げ部を変位部にして縮径又は拡張されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  5. 5.上記各管状体形成エレメントの接合は、接着剤、生分解性ポリマーを溶解する溶媒、溶媒により溶解された生分解性ポリマーの溶液のいずれか一を用いて行うことを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  6. 6.上記各管状体形成エレメントの接合は、レーザ光のエネルギーにより上記糸の一部を溶解させて行われることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  7. 7.上記ステント構成部材に設けられた上記管状体形成エレメントは、互いに組み合わせられて上記管状体セグメントを構成したとき、互いに対称となるように多段に複数連結されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  8. 8.上記管状体は、一対以上のステント構成部材からなり、各ステント構成部材は、上下に位置する各管状体形成エレメントが、上記管状体の周回り方向にほぼ180度、ほぼ120度、ほぼ90度のいずれか一の角度位置をずらせて互いに組み合わせられて上記管状体を構成していることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  9. 9.上記管状体は、上記ステント構成部材の管状体形成エレメントを多段に連結する連結部を変位部として、上記管状体形成エレメントが多段に連結される長さ方向とほぼ直交する方向に湾曲することを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  10. 10.上記複数のステント構成部材は、各管状体形成エレメントを多段に連結する連結部が上記管状体の周回り方向に位置をずらせながら組み合わせられて上記管状体を構成していることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  11. 11.上記糸は、一連に連続したモノフィラメントであることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  12. 12.上記糸は、複数本のモノフィラメントが一体化されたマルチフィラメントであることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  13. 13.上記糸は、ポリ乳酸(PLLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリグリコール酸とポリ乳酸の共重合体、ポリジオキサノン、トリメチレンカーボネートとグリコリドとの共重合体、ポリグリコール酸又はポリ乳酸とεーカプロラクトンとの共重合体の1又は2以上の生体吸収性ポリマーにより形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  14. 14.上記複数のステント構成部材は、それぞれ異なる生分解性ポリマーからなる糸により形成されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  15. 15.上記管状体に薬剤が担持されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
  16. 16.上記複数のステント構成部材には、それぞれ異なる薬剤が担持されていることを請求の範囲第1項記載の脈管用ステント。
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