JPWO2006035571A1 - 高純度液化塩素の製造方法 - Google Patents

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塩素酸化物を不純物として含む原料塩素に光を照射して塩素酸化物を塩素および酸素に分解し、その後蒸留による精製を行う、高純度液化塩素の製造方法。塩素から塩素酸化物不純物が効率的に除去される。

Description

本発明は、高純度液化塩素の製造方法に関する。本発明は、特に、塩素酸化物不純物を含む原料塩素を精製することにより純度99.999%以上の高純度液化塩素を製造することのできる方法に関する。
一酸化二塩素、二酸化塩素、六酸化二塩素(三酸化塩素)等の塩素酸化物は非常に分解しやすく、熱や光によって下式のように塩素と酸素に分解する。
ClO → Cl + 1/2O (1)
ClO → 1/2Cl + O (2)
Cl → Cl + 3O (3)
塩素酸化物、特に二酸化塩素の液化塩素中での気相と液相での濃度の比は、液相1に対して気相は0.7程度で大きな濃度差はない。塩素酸化物の分解生成物である酸素の液化塩素中での気相と液相での濃度の比は、液相1に対して気相は100以上と圧倒的に気相側に多量に存在することになる。充填した時点では全不純物量が10ppm以下であり、塩素の純度が99.999%以上であっても、この微量の二酸化塩素が容器内で徐々に分解すると塩素と酸素が生成され、二酸化塩素の分解によって生成した酸素はそのほとんどが気相側に濃縮され、気相の酸素濃度が充填時の100倍以上となって純度が低下してしまい、例えば、光ファイバーや半導体、液晶用途等の高純度での用途に適さないものとなってしまう。よって、純度99.999%以上を確保しておくためには、塩素酸化物、特に二酸化塩素濃度を少なくとも0.01ppm以下にまで低減させる必要がある。
塩素酸化物は食塩の電解により塩素を製造する際に塩素中に混入してしまうことが知られている。食塩の電解により塩素および水酸化ナトリウムを製造するプロセスは種々知られているが、そのようなプロセスにおいて電解槽の陽極室には一定濃度の食塩水が供給され、電解により濃度の低下した食塩水は戻り塩水として槽外へ排出され、再度濃度を調整して電解槽へ供給される。この際、電解により塩素酸ナトリウムが副生されるため、そのまま循環させると、塩素酸ナトリウムの濃度が次第に高くなる。塩素酸塩は陽極表面が酸性化された拡散槽内で塩素または二酸化塩素に分解し、これにより塩素ガス中に塩素酸化物、特に二酸化塩素が混入してしまう。
従来、電解槽での塩素酸塩生成を抑える方法としては、例えば、塩酸により還元する方法や硫酸により分解する方法等が用いられる。しかし、塩水のpHを下げるのには限度があり、塩素酸塩の生成を完全に抑えることは困難であり、塩素中に塩素酸化物が混入してしまうことは避けられない。
一方、塩素中の塩素酸化物、特に二酸化塩素を除去する方法としては、一般的に用いられる方法として蒸留、吸着除去等が挙げられ、また二酸化塩素が分解しやすい性質を利用して塩素と酸素に分解する方法が知られている。蒸留方法を用いた場合、塩素の沸点は−35℃であり、二酸化塩素の沸点は11℃であって沸点差はあるけれども、常温では気液平衡が1に近いためか、蒸留による除去は困難であった。また、吸着方法では、塩素に対して耐性のある吸着剤が少ないが、その中で二酸化塩素を吸着する吸着剤でもその能力は小さいため、大きな装置が必要となってしまい、さらには塩素による劣化により再生が困難で、吸着剤の交換頻度が多くなり、コストがかかる。
また、分解除去する方法としては、熱分解、触媒分解、光分解が知られている。熱分解では、二酸化塩素は100℃以上のガス温度にすると分解することが知られており、例えば、シェルアンドチューブ型の反応容器を用い、シェル側を蒸気により加熱し、チューブ側に二酸化塩素を流す方法等がある。しかしながら、単に温度を100℃以上に上昇させる方法では、分解効率が低く、ガス全体を均一な温度に上昇させる必要があるためエネルギーが増大してしまう。また、高温の塩素に対して耐性のある装置の材質が必要となり、コストが高くなってしまう。特開平3−40903号公報には、二酸化塩素を熱分解するに際して、局部的に二酸化塩素の分解温度よりも高い温度に加熱することにより一旦ラジカルを生じさせ、連鎖反応的に最終的に塩素と酸素とに分解する方法が記載されている。しかし、この方法では、塩素に対する二酸化塩素濃度が0.5%未満では二酸化塩素を効率よく分解させることはできず、例えば、ppmオーダーの二酸化塩素不純物を効率的に除去することはできない。また、二酸化塩素は100℃以下でも徐々に分解するが、分解には長時間を要し、実用的ではない。触媒分解としては、例えば、特開昭50−139077号公報には、ガス中の二酸化塩素を含む塩素酸化物を活性炭に接触させて活性炭により還元分解する方法が記載されている。しかし、塩素ガス中の二酸化塩素の除去に関しては、塩素が活性炭に吸着されてしまうため、活性炭の還元剤としての作用は得られず、二酸化塩素の除去は困難である。また、特開昭53−99069号公報には、二酸化塩素を鉄と反応させて酸化鉄および塩化鉄として除去する方法が挙げられているが、塩素中では鉄は塩素と反応してしまうため、二酸化塩素を選択的に除去するのは困難である。光分解としては、特開平3−38218号公報に二酸化塩素に1〜290nmの紫外線を照射して二酸化塩素を分解する方法が記載されている。しかし、塩素も二酸化塩素とほぼ同様の光吸収を示すことから、紫外線のみを照射しても光エネルギーのほとんどが塩素に吸収されてしまうため、塩素により吸収されるエネルギー以上のエネルギーが必要となり、そのため効率的に二酸化塩素を分解することができない。
本発明は、塩素から塩素酸化物不純物を効率的に除去し、例えば、純度99.999%以上の高純度液化塩素を製造することのできる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、塩素中の塩素酸化物不純物、特に二酸化塩素不純物を光分解することによって除去する方法において、光分解を効率的に行うことのできる方法を見出した。すなわち、本発明は、塩素酸化物を不純物として含む原料塩素に光を照射して塩素酸化物を塩素および酸素に分解し、その後蒸留による精製を行うことを含む高純度液化塩素の製造方法を提供する。
よって、本発明は、例えば、次の(1)〜(10)の高純度液化塩素の製造方法からなる。
(1)塩素酸化物を不純物として含む原料塩素を精製することにより高純度液化塩素を製造する方法において、原料塩素に光を照射して塩素酸化物不純物を光分解によって塩素と酸素に分解する光分解工程と、光分解生成物およびその他の不純物を蒸留によって除去する蒸留工程とを含むことを特徴とする高純度液化塩素の製造方法。
(2)塩素酸化物不純物の濃度が0.1〜50ppmである、上記(1)に記載の高純度液化塩素の製造方法。
(3)塩素酸化物不純物が二酸化塩素である、上記(1)または(2)に記載の高純度液化塩素の製造方法。
(4)光分解工程の光源が、300〜500nmの範囲の波長を含む光源である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
(5)原料塩素を光分解工程の前に気化器により気化させ、光分解工程において気相で光分解反応を行う、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
(6)光分解工程における光分解反応が、流通式での光分解反応である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
(7)光分解工程における光分解反応の温度が20〜60℃である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
(8)光分解工程における光分解反応の圧力が0.01〜1.5MPaである、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
(9)蒸留工程が、光分解工程で生成した酸素を含む低沸点不純物を除去する低沸蒸留工程を含む、上記(1)に記載の高純度液化塩素の製造方法。
(10)高純度液化塩素の純度が99.999%以上である、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
本発明によれば、簡便にかつ経済的、効率的に塩素中の塩素酸化物を除去し、高純度の液化塩素、特に純度99.999%以上の高純度液化塩素を得ることができる。
図1は、本発明の方法の工程を示す模式図である。
図2は、実施例で用いた光分解装置の模式図である。
図3は、実施例で用いた光分解装置の模式図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳しく説明する。
本発明の高純度液化塩素の製造方法は、塩素酸化物不純物を含む液化塩素を原料として用いて高純度液化塩素を製造するにあたり、原料塩素に光を照射して塩素酸化物不純物を光分解する工程を含むことを特徴とする。すなわち、本発明の製造方法は、塩素酸化物不純物を含む原料塩素中の塩素酸化物を光分解する光分解工程と、塩素酸化物の分解により生成した酸素およびその他の不純物を蒸留により除去する蒸留工程とからなる。
塩素酸化物不純物の中でもその主な物質は二酸化塩素である。特開平3−38218号公報にも記載されているように、二酸化塩素は光によって分解する性質があり、塩素と酸素になることが知られている。二酸化塩素の光による分解の機構としては、明確ではないが、次のように推測される。
二酸化塩素の光吸収では、極大吸収波長を370nm付近に、そして吸収バンドを250〜450nm付近の範囲に持っていることが知られている。これらの波長の光を吸収することにより励起されてラジカルが生じる反応、例えば、下記式(4)で示される反応が開始反応となり、続いて下記式(5)〜(7)で示される連鎖反応が進行し、最終的に塩素と酸素とが生成するということが考えられる。また、塩素自体も極大吸収波長が330nm付近で、吸収バンドが200〜450nm付近の範囲の光を吸収することが知られている。このとき、二酸化塩素と同様に下記式(8)で示されるように解離してラジカルを生じるが、器壁等により再び塩素になると推測される。
ClO + hν → ClO* + O* (4)
ClO* + ClO* → Cl + O (5)
ClO + O* → ClO* (6)
2ClO* → Cl → Cl + 3O (7)
Cl + hν → Cl* + Cl* (8)
塩素酸化物の光分解に用いられる光分解装置としては、塩素が流通する光照射器および防爆構造の光源を持ち、装置全体は周囲が密閉され、空気や不活性ガスなどでパージされ、塩素漏洩時に備えて除害ラインへと排気されているのがよい。光の照射方法としては、光照射器内に内挿管を設けて内挿管内に光源を設置し、光照射器の内側から光を照射するようにしてもよく、あるいは光照射器の外に光源を設置し、光を外側から照射するようにしてもよい。光照射器はいかなる形態にあってもよく、例えば、直管状もしくはらせん状でもよく、あるいは光照射器内部にじゃま板等を備えるものであってもよい。また、必要に応じて、複数個の光照射器を直列あるいは並列に連結してもよい。また、周囲等に反射鏡を用いる等により光の反射効率を向上させてもよい。光照射に用いる光照射器の材質は透明で、塩素および各光源に耐性のあるものであればよく、例えば、ガラスやプラスチック等を用いることができる。
光分解反応は、気相で行っても、液相で行ってもよいが、安全上、気相で光を照射して行うのがよく、光分解工程の前に原料塩素を気化器で気化させるのが好ましい。光分解反応は、回分式でも、流通式でも行うことできるが、連続の精製も可能となることから流通式が好ましい。
塩素酸化物の光分解に用いられる光源としては、少なくとも二酸化塩素の吸収波長の範囲内の波長を持つ光であればよいけれども、330nm付近以下の波長は塩素による吸収の影響を強く受けるので、二酸化塩素を分解するためには塩素により吸収されるエネルギー以上のエネルギーが必要となってしまい、また塩素の圧力の影響も受けてしまうため効率的でなく、実用的ではない。したがって、光源としては、塩素の吸収が比較的小さく、二酸化塩素の吸収波長範囲内にある波長、例えば、300〜500nmの範囲の波長をもつ光源を用いるのがよい。よって、そのためのランプとしては、例えば、各種蛍光ランプ、低圧水銀ランプ、LEDランプ、各種HIDランプ(高圧水銀ランプ、高圧ナトリウムランプ、メタルハライドランプ等)等であって、300〜500nmの波長を持つランプを用いることができる。
上記の波長範囲を持つ光源で同種類の光源を用いた同じ光照射器では、光分解に必要な時間は塩素酸化物濃度および光の強度に単純に比例するので、光分解装置の構成は光源の種類、光照射器の径、光強度、塩素酸化物濃度および塩素流量により決定することができる。
光分解工程における温度は、常用の温度でよく、好ましくは20〜60℃である。圧力は、常用の圧力でよく、好ましくは0.01〜1.5MPaである。
本発明における蒸留工程は、通常の蒸留操作で行うことができるが、少なくとも光分解工程で生成した酸素を除去するため、最適な還流比で低沸点成分をカットする蒸留を行うのが好ましい。これにより酸素を除去できるほか、窒素、水素等の低沸点成分の不純物が含まれる場合にはそれらを除去することもできる。続いて、全還流での高沸点成分をカットする蒸留を行うことによって、重金属、水、有機物といった高沸点成分の不純物を除去することもできる。
本発明の方法を用いることにより、連続の精製も可能であり、設備コストも低く抑えることができる。
本発明を以下の実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の方法の工程を示す模式図である。塩素酸化物不純物を含む原料塩素は気化器1により気化され、光分解装置2を有する光分解工程に送られ、ここで塩素酸化物不純物が光分解によって除去される。続いて、蒸留塔3を有する蒸留工程に送られ、ここで塩素酸化物の分解により生成された酸素およびその他の不純物が蒸留除去される。
図2に、実施例に用いた光分解装置であって、光照射器の内側から光を照射する装置を示す。光分解装置4にはステンレス製の管7が設けられており、その中央部にはガラス管8がフランジ9、パッキン10、ねじ11によって固定されており、ガラス管8にはランプ12が挿入されており、ガスは入口13から導入され、出口14へと流通される。光照射器全体は密閉され、空気や不活性ガスが入口5から導入され、出口6は除害へと接続されている。
図3に、実施例に用いた光分解装置であって、光照射器の外側から光を照射する装置を示す。光分解装置15にはガラス管18がフランジ19、パッキン20、ねじ21によって固定されており、ランプ22がガラス管周囲に設置され、ガスは入口23から導入され、出口24へと流通される。光照射器全体は密閉され、空気や不活性ガスが入口16から導入され、出口17は除害へと接続されている。
なお、二酸化塩素の分析はフーリエ変換赤外分光により行い、その他の不純物ガスの分析はTCD検出器付きガスクロマトグラフにより行った。
図1に示す工程により、光分解工程2においては図2に示す光分解装置4にランプとして蛍光ランプ(ナショナル製FL6W D 6W)3本を用い、光分解管に二酸化塩素を含む塩素ガスを、0.1MPaおよび1MPaの圧力で、100NL/分の流量で流通させた。このときの二酸化塩素の入口濃度は20ppmであったが、光分解後の出口では0.01ppm以下であった。その後、蒸留により低沸点成分および高沸点成分を除去し、この塩素ガスを液化し、容器に充填した後分析したところ、純度は99.999%以上であった。この容器を30日放置した後分析しても、同じく純度は99.999%以上であった。
図1に示す工程により、光分解工程においては図3に示す光分解装置15にランプとして高圧水銀ランプ(セン特殊光源(株)製HL−100CH−5、100W)を用い、ガラス管18に向けて一方向からのみ光を照射し、光分解管に二酸化塩素を含む塩素ガスを、0.1MPaおよび1MPaの圧力で、30NL/分の流量で流通させた。このときの二酸化塩素の入口濃度は10ppmであったが、光分解後の出口では0.01ppm以下であった。その後、蒸留により低沸点成分および高沸点成分を除去し、この塩素ガスを液化し、容器に充填した後分析したところ、純度は99.999%以上であった。この容器を30日放置した後分析しても、同じく純度は99.999%以上であった。
ランプとして蛍光ランプ(ナショナル製FL6W D 6W)6本を用い、ガラス管の周囲6方向から光を照射した以外は実施例2と同様の条件で塩素ガスを流通させたところ、同様な結果が得られた。
ランプとしてメタルハライドランプ(岩崎電機(株)製MCK150W−07H 150W)を用いた以外は実施例2と同様の条件で塩素ガスを流通させたところ、同様な結果が得られた。
ランプとして低圧水銀ランプ(セン特殊光源(株)製HF−100G 20W)を用い、流量を20NL/分とした以外は実施例2と同様の条件で塩素ガス流通させたところ、同様な結果が得られた。
ランプとしてブラックライト(NEC製FL15 BL−B 15W)を用い、流量を20NL/分とした以外は実施例2と同様の条件で塩素ガス流通させたところ、同様な結果が得られた。
ランプとして白熱電球(岩崎電機(株)製RF100V270WH 270W)を用い、流量を20NL/分とした以外は実施例2と同様の条件で塩素ガス流通させたところ、同様な結果が得られた。
比較例1
光反応工程を用いず、蒸留工程のみで塩素ガスを精製した。このときの二酸化塩素の入口濃度は10ppmであったが、蒸留工程出口では7ppmであり、除去量は少なかった。この塩素を容器に充填した後分析を行ったところ、二酸化塩素は7ppmであったが、酸素を含めてその他の不純物は1ppm以下であり、不純物濃度の合計は10ppm以下であり、純度は99.999%以上であった。しかし、この容器を30日放置した後その気相を分析したところ、二酸化塩素が4ppmと減少し、酸素が700ppmにまで増加し、塩素の純度が低下してしまった。これは、二酸化塩素が容器内で徐々に分解し、二酸化塩素の分解により生成した酸素が気相側に濃縮されてしまったため酸素不純物濃度が上がり、塩素ガスの純度が低下し、高純度の用途に適さないものになってしまったものである。
以上の結果を表1にまとめて示す。
Figure 2006035571
本発明は、簡便にかつ経済的、効率的に塩素中の塩素酸化物を除去し、高純度液化塩素を製造することができるので、産業上有利に用いることができる。

Claims (10)

  1. 塩素酸化物を不純物として含む原料塩素を精製することにより高純度液化塩素を製造する方法において、原料塩素に光を照射して塩素酸化物不純物を光分解によって塩素と酸素に分解する光分解工程と、光分解生成物およびその他の不純物を蒸留によって除去する蒸留工程とを含むことを特徴とする高純度液化塩素の製造方法。
  2. 塩素酸化物不純物の濃度が0.1〜50ppmである、請求項1に記載の高純度液化塩素の製造方法。
  3. 塩素酸化物不純物が二酸化塩素である、請求項1または2に記載の高純度液化塩素の製造方法。
  4. 光分解工程の光源が、300〜500nmの範囲の波長を含む光源である、請求項1〜3のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
  5. 原料塩素を光分解工程の前に気化器により気化させ、光分解工程において気相で光分解反応を行う、請求項1〜4のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
  6. 光分解工程における光分解反応が、流通式での光分解反応である、請求項1〜5のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
  7. 光分解工程における光分解反応の温度が20〜60℃である、請求項1〜6のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
  8. 光分解工程における光分解反応の圧力が0.01〜1.5MPaである、請求項1〜7のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
  9. 蒸留工程が、光分解工程で生成した酸素を含む低沸点不純物を除去する低沸蒸留工程を含む、請求項1に記載の高純度液化塩素の製造方法。
  10. 高純度液化塩素の純度が99.999%以上である、請求項1〜9のいずれかに記載の高純度液化塩素の製造方法。
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