JPH0824629A - 光触媒反応槽 - Google Patents

光触媒反応槽

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JPH0824629A
JPH0824629A JP6180981A JP18098194A JPH0824629A JP H0824629 A JPH0824629 A JP H0824629A JP 6180981 A JP6180981 A JP 6180981A JP 18098194 A JP18098194 A JP 18098194A JP H0824629 A JPH0824629 A JP H0824629A
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JP
Japan
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photocatalyst
ultraviolet rays
light source
reaction tank
reaction zone
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JP6180981A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsutani
浩 松谷
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】光触媒と、光触媒を励起するための紫外線を照
射しうる人工光源とを組み合わせた光触媒反応装置にお
いて、人工光源に近接して第一反応帯域を設け、さらに
光透過性隔壁を介してこの第一反応帯域に隣接し、かつ
人工光源の反対側に、光触媒が充填された第二反応帯域
を設けたことを特徴とする光触媒反応槽。 【効果】本発明の光触媒反応槽によれば、光分解反応と
光触媒分解反応とを同一の反応槽で、しかも別々の場所
で行わせることにより、高価な光エネルギーを効率よく
利用することができ、ランニングコストの低減を図るこ
とができる。この光触媒反応槽は、例えば、廃水や廃ガ
ス中の有機物の分解などに好適に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光触媒反応槽に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、光分解反応と光触媒分
解反応とを同一の反応槽内で、しかも別の場所で行わせ
ることにより、高価な光エネルギーを効率よく利用する
ことのできる、廃水や廃ガスの浄化に有用な光触媒反応
槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光触媒反応は常温、常圧で容易に起こる
ことから、近年、廃水や廃ガス中の有機物の分解に、こ
の光触媒反応を応用する研究が積極的になされている
が、反応効率が低いために、実用化された例はまだ少な
い。光触媒反応槽は、内部に光源を有する内部照射型
と、外部に光源を有する外部照射型とに大別することが
できる。いずれの場合も粉末状の光触媒を懸濁して使用
するか、担体上に光触媒を固定化したものを使用してい
る。人工光源としては、紫外線を照射できるものが用い
られているが、本来この人工光源から照射される光だけ
で分解できる有機物も多数存在する。また、過酸化水素
やオゾンなどの酸化剤を共存させれば、紫外線により分
解されてヒドロキシルラジカルのように極めて反応性に
富んだ活性種を生成し、これが有機物を分解することも
可能である。しかしながら、このように有機物を直接光
分解したり、酸化剤を分解できる紫外線は比較的短波長
であり、この短波長の紫外線は、光触媒が存在するとた
だちに吸収されてしまい、直接的な光分解や酸化剤の分
解の効率を逆に低下させるという問題があった。光触媒
反応においては、光励起されて生成した電子−正孔対の
再結合による効率の低下があり、量子収率が1よりはる
かに小さいことは当然なことであった。そのため、光エ
ネルギーをより効果的に利用することができる光触媒反
応槽の開発が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、光分解反応と光触媒分解反応を同一の反
応槽内で行わせることにより、短波長の紫外線及び長波
長の紫外線を共に効率よく利用することができ、ランニ
ングコストの低減を図ることのできる廃水や廃ガスの浄
化に有用な光触媒反応槽を提供することを目的としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、短波長の紫外線
を光分解反応や酸化剤の分解に利用し、このような作用
を有しない長波長の紫外線を光触媒分解反応に利用する
ことにより、光エネルギーを効率的に利用しうることを
見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、(1)光触媒と、光触媒を励
起するための紫外線を照射しうる人工光源とを組み合わ
せた光触媒反応装置において、人工光源に近接して第一
反応帯域を設け、さらに光透過性隔壁を介してこの第一
反応帯域に隣接し、かつ人工光源の反対側に、光触媒が
充填された第二反応帯域を設けたことを特徴とする光触
媒反応槽、を提供するものである。さらに、本発明の好
ましい実施態様としては、(2)主として、第一反応帯
域において短波長の紫外線による光分解反応を、第二反
応帯域において長波長の紫外線による光触媒分解反応を
行う第(1)項記載の光触媒反応槽、(3)光触媒が二酸
化チタンである第(1)又は(2)項記載の光触媒反応槽、
(4)光触媒が成型されたものである第(1)〜(3)項記
載の光触媒反応槽、及び、(5)人工光源を反応槽の内
部に設置した第(1)〜(4)項記載の光触媒反応槽、を挙
げることができる。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
光触媒反応槽は、光触媒と、光触媒を励起するための紫
外線を照射しうる人工光源とを組み合わせたものであ
る。光触媒としては、例えば、二酸化チタン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸
バリウム、酸化鉄、酸化タングステンなどを挙げること
ができる。これらの中で、触媒作用の安定性及び効率に
すぐれ、かつ人体に対する安全性がよいことから、二酸
化チタンを特に好適に使用することができる。また、こ
れらの光触媒の形状としては、粉末状であってもよい
し、成型されたもの、例えば、ビーズ状、ペレット状、
ハニカム状などであってもよいが、一過式の反応槽で
は、成型された形状のものが好ましい。本発明の光触媒
反応槽においては、これらの光触媒は単独で用いてもよ
いし、あるいは、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。本発明の光触媒反応槽においては、人工光源として
は、紫外線を照射しうるものであれば特に制限なく使用
することができ、このような人工光源としては、例え
ば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ラン
プ、キセノンランプ、重水素ランプ、メタルハライドラ
ンプなどを挙げることができる。本発明の光触媒反応槽
においては、前記の人工光源に近接して第一反応帯域が
設けられており、さらに、光透過性隔壁を介してこの第
一反応帯域に隣接し、かつ人工光源の反対側に、前記光
触媒が充填された第二反応帯域が設けられている。第一
反応帯域と第二反応帯域との間に介在せしめる光透過性
隔壁としては、使用する波長の光を透過するものであれ
ば特に制限なく使用することができ、このような光透過
性隔膜としては、例えば、石英ガラス、パイレックスガ
ラス、透明テフロンなどを挙げることができる。本発明
の光触媒反応槽は、このような構造を有するため、主と
して、第一反応帯域において、短波長の紫外線による光
分解反応が起こり、同時に光触媒が充填された第二反応
帯域において、長波長の紫外線による光触媒分解反応が
起こることから、光エネルギーを効率よく利用すること
ができる。このような光分解反応や光触媒分解反応にお
いては、反応速度を高めるために、必要に応じて、過酸
化水素やオゾンなどの酸化剤を使用することができる。
以下、図面にしたがって、本発明の光触媒反応槽につい
て説明する。図1は、本発明の光触媒反応槽の一例の概
略図である。円筒型反応槽8の中央に設置されたランプ
保護管9内に人工光源1が収容されている。反応槽8は
図においては円筒型であるが、いかなる形状のものも使
用することができる。処理対象物は、処理対象物入口6
からまず第一反応帯域である内流路2に導入され、次い
で光透過性隔壁4を介して内流路2に隣接している第二
反応帯域である外流路3に導かれたのち、処理物出口7
から排出される。外流路3には、光触媒5が充填されて
いる。この光触媒は固定床式、流動床式のいずれの方式
で充填されていてもよい。また、浮遊式でもよいが、こ
の場合は触媒が流出するので、固液分離手段により、分
離、回収し、循環使用する。さらに、内流路2の流路幅
及び外流路3の流路幅は、処理対象物の種類や分解すべ
き有機物の濃度などによって適宜決めることができる。
処理対象物入口6から導入された処理対象物は、内流路
2を流れる間に、人工光源1から照射された紫外線によ
り、その中の有機物が光分解される。この際、短波長の
紫外線、例えば、波長300nm以下の紫外線が作用す
る。処理対象物がさらに外流路3を通過中に、そこに存
在する光触媒が、長波長の紫外線、例えば波長300nm
を超える紫外線及び内流路2を透過した残りの短波長の
紫外線のエネルギーにより励起され、処理対象物中の有
機物が分解される。本発明の光触媒反応槽においては、
人工光源は、図1に示すように反応槽の内部に設置する
ことができ、あるいは、反応槽の外部に設置することが
できる。人工光源を反応槽の外部に設置する場合は、図
1における内流路2に光触媒を充填して光触媒分解反応
を行わせ、外流路3には光触媒を充填することなく光分
解反応を行わしめる。本発明の光触媒反応槽において
は、処理対象物の流れの方向は任意であり、例えば、図
1の反応槽において、処理対象物を内流路に導入して光
分解反応を行ったのち、外流路に導いて光触媒分解反応
を行うことができ、あるいは、逆に、処理対象物を外流
路に導入して光触媒分解反応を行ったのち、内流路に導
いて光分解反応を行うこともできる。
【0006】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこの例によってなんら限定されるも
のではない。 実施例1 図2は、実施例に用いた光触媒反応槽の各寸法を示す斜
視図である。図において、r1=1.5cm、r2=3.0c
m、r3=4.0cm、h=12cmである。半径r1の円筒内
には高圧水銀ランプ[ウシオ電機(株)製、UM−102
型]が設置され、半径r2−r1の部分の円筒は内流路、
半径r3−r2の部分の円筒は外流路となっている。ま
た、内流路と外流路の隔壁は石英ガラスで製作されてい
る。この光触媒反応槽の外流路に、光触媒としてシリカ
ビーズ表面に二酸化チタン薄膜を担持したもの(粒子径
2mm)を充填し、トリクロロエチレン500ppbを含む
原水を10ml/分の流量で、内流路ついで外流路の順に
流した。処理液のトリクロロエチレンの濃度は5ppbで
あった。 比較例1〜3 実施例1と同じ光触媒反応槽を用い、内流路、外流路と
もに光触媒を充填しない場合、内流路に光触媒を充填
し、外流路に光触媒を充填しない場合、及び、内流路、
外流路ともに触媒を充填した場合について、実施例1と
同じトリクロロエチレン500ppbを含む原水を10ml
/分の流量で、内流路ついで外流路の順に流し、処理液
のトリクロロエチレンの濃度を求めた。結果を第1表に
示す。
【0007】
【表1】
【0008】第1表から分かるように、実施例1の光触
媒を内流路には充填せず、外流路に充填した光触媒反応
槽では、処理液のトリクロロエチレン濃度が5ppbとき
わめて低いのに対して、光触媒を充填しない比較例1で
は処理液のトリクロロエチレン濃度は150ppbと著し
く高い。光触媒を内流路に充填し、外流路に充填しない
比較例2の処理液のトリクロロエチレン濃度は35ppb
と高く、さらに、光触媒を内流路、外流路ともに充填し
た比較例3の処理液のトリクロロエチレン濃度は30pp
bであって、光触媒を外流路のみに充填した実施例1よ
りも劣っていることが分かる。
【0009】
【発明の効果】本発明の光触媒反応槽によれば、光分解
反応と光触媒分解反応とを同一の反応槽で、しかも別々
の場所で行わせることにより、高価な光エネルギーを効
率よく利用することができ、ランニングコストの低減を
図ることができる。この光触媒反応槽は、例えば、廃水
や廃ガス中の有機物の分解などに好適に用いることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の光触媒反応槽の一例の概略図
である。
【図2】図2は、実施例に用いた光触媒反応槽の各寸法
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 人工光源 2 内流路 3 外流路 4 光透過性隔壁 5 光触媒 6 処理対象物入口 7 処理物出口 8 円筒型反応槽 9 ランプ保護管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/78 ZAB // B01J 21/06 M

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光触媒と、光触媒を励起するための紫外線
    を照射しうる人工光源とを組み合わせた光触媒反応装置
    において、人工光源に近接して第一反応帯域を設け、さ
    らに光透過性隔壁を介してこの第一反応帯域に隣接し、
    かつ人工光源の反対側に、光触媒が充填された第二反応
    帯域を設けたことを特徴とする光触媒反応槽。
JP6180981A 1994-07-08 1994-07-08 光触媒反応槽 Pending JPH0824629A (ja)

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JP6180981A JPH0824629A (ja) 1994-07-08 1994-07-08 光触媒反応槽

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