JPWO2006035491A1 - 通信装置 - Google Patents

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篠田 裕之
裕之 篠田
浅村 直也
直也 浅村
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University of Tokyo NUC
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/25Arrangements specific to fibre transmission
    • H04B10/2581Multimode transmission

Abstract

複数の通信素子が埋め込まれたシート状の通信装置であって、当該複数の通信素子は自身の近傍の通信素子と通信してネットワークを形成することによって情報を伝達する通信装置を提供するため、通信装置(101)のシート状導電体は略平面上に配置され、複数の導電体サイト(103)は、シート状導電体と略平行に配置され、複数の通信素子部(109)は、導電体サイト(103)のいずれか2つとシート状導電体に接続され、導電体サイト(103)のシート状導電体に対する電位を変化させて、他の通信素子部(109)と通信し、導電体サイト(103)とシート状導電体の間の静電容量C、通信に用いる通信周波数ω/(2π)、インダクタンス素子(106)の結合インダクタンスLについて、Lω≫1/(Cω)を満たす。

Description

本発明は、複数の通信素子が埋め込まれたシート状の通信装置であって、当該複数の通信素子は自身の近傍の通信素子と通信してネットワークを形成することによって、情報を伝達する通信装置に関する。
従来から、複数の通信素子が埋め込まれたシート状(布状、紙状、箔状、板状など、面としての広がりを持ち、厚さが薄いもの。)の通信装置に関する技術が、本願の発明者らによって提案されている。たとえば、以下の文献では、個別の配線を形成することなく、シート状の部材(以下「シート状体」という。)に埋め込まれた複数の通信素子が信号を中継することにより信号を伝達する通信装置が提案されている。
特開2004−007448号公報
ここで、[特許文献1]に開示される技術においては、各通信素子は、シート状体の面に格子状、三角形状、もしくは蜂の巣状の図形の頂点に配置される。各通信素子は、当該通信素子により発生された電位の変化が近傍には強く、遠方には減衰して伝播することを利用して、周辺に配置されている他の通信素子とのみ通信する。
この局所的な通信により通信素子間で信号を順次伝達することによって、目的とする通信素子まで信号が伝達される。また、複数の通信素子は管理機能により階層に分けられ、各階層において経路データが設定されており、効率よく最終目的の通信素子まで信号を伝達することが可能となる。
このようなシート状体の面に略規則的に通信素子が埋め込まれ、通信素子同士がネットワークを形成して情報を伝達する通信装置においては、シート状体の構成をどのようにするか、通信素子をどのように配置するか、について、さまざまな要望や用途に応じるため、種々の新しい技術的提案が強く求められている。
本発明は、このような要望に応えるもので、複数の通信素子が埋め込まれたシート状の通信装置であって、当該複数の通信素子は自身の近傍の通信素子と通信してネットワークを形成することによって情報を伝達する通信装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する。
本発明の第1の観点に係る通信装置は、接地層部、複数のサイト部、複数の通信素子部を備え、以下のように構成する。
ここで、接地層部は、略平面上に配置され、良導体である。
一方、複数のサイト部は、接地層部と略平行に配置され、良導体である。
さらに、複数の通信素子部は、複数のサイト部のいずれか2つと、接地層部と、に接続される複数の通信素子部であって、そのそれぞれは、当該2つのサイト部の当該接地層に対する電位を変化させて、当該2つのサイト部に接続される他の通信素子と通信する。
そして、複数の通信素子部それぞれに接続されるいずれか2つのサイト部の間はインダクタンス素子で結合され、当該サイト部と当該接地層部との間の静電容量をC、通信に用いる通信周波数をω/(2π)、当該インダクタンス素子の結合インダクタンスをLとしたとき、
Lω≫1/(Cω)
を満たす。
また、本発明の通信装置において、複数のサイト部のそれぞれと、接地層部と、は、板状、箔状、線状もしくは網状またはこれらの組合せの良導体であるように構成することができる。
また、本発明の通信装置において、複数のサイト部のそれぞれと、接地層部と、の間には、シート状絶縁体が配置され、複数の通信素子部は、当該シート状絶縁体に設けられた孔を貫通して、複数のサイト部のいずれか2つと、接地層部と、に接続されるように構成することができる。
また、本発明の通信装置において、インダクタンス素子の抵抗をRとしたとき、
R≫1/(Cω)
を満たすように構成することができる。
また、本発明の通信装置は、センサ素子部をさらに備え、以下のように構成することができる。
すなわち、センサ素子部は、複数のサイト部のいずれか1つと、接地層部と、に接続され、所定の対象を観測する。
一方、複数のサイト部のうち、センサ素子部が接続されるものに接続される通信素子部は、当該サイト部の当該接地層部に対する電位の変化を検知して、これを当該所定の対象の観測値として他の通信素子部に通信する。
また、本発明の通信装置は、コネクタ部をさらに備え、以下のように構成する。
すなわち、コネクタ部は、複数のサイト部のいずれか1つと、接地層部と、に外部機器を接続する。
そして、コネクタ部に接続される外部機器と、コネクタ部に接続されるサイト部に接続される通信素子部と、は、当該サイト部の電位の変化により通信する。
本発明によれば、複数の通信素子が埋め込まれたシート状の通信装置であって、当該複数の通信素子は自身の近傍の通信素子と通信してネットワークを形成することによって情報を伝達する通信装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す模式図である。 本実施例に係るインダクタ素子の概要構成を示す説明図である。 コネクタ部の概要構成を示す説明図である。 本実施形態における通信素子の概要構成を示す説明図である。 本実施形態における通信素子の送信回路の概要構成を示す回路図である。 本実施形態における通信素子の受信回路の概要構成を示す回路図である。 本実施形態における通信ネットワークの様子を示す説明図である。
符号の説明
101 通信装置
102 絶縁体
103 導電体サイト
104 シート状導電体
105 通信素子
106 インダクタンス素子
107 センサ素子
109 通信素子部
201 インダクタ
202 抵抗
400 外部機器
401 電極
402 電極
501 端子
502 端子
503 抵抗
504 ダイオード
505 コンデンサ
506 送信回路
507 受信回路
508 制御回路
509 端子
601 pMOSトランジスタ
602 ダイオード
603 nMOSトランジスタ
701 抵抗
702 抵抗
703 コンパレータ
800 通信ネットワークの単位
801 バス
802 通信機器
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
図1、図2は、本発明の実施形態の1つに係る通信装置の概要構成を示す模式図であり、図1は平面図、図2は拡大断面図である。以下、本図を参照して説明する。
通信装置101は、シート状の絶縁体102がベースとなっており、その片面には導電体サイト103が複数貼り付けられ、反対面には絶縁体102と略同一形状のシート状導電体104が貼り付けられている。これによって、シート状導電体104は、絶縁体102を挟んで導電体サイト103に対向する領域を覆うこととなっている。
したがって、各導電体サイト103とシート状導電体104とは一種のコンデンサをなし、シート状導電体104はグランド(アース、基準電位)として機能することとなる。
なお、シート状導電体104のかわりに、線状や網目状の導線を利用したり、たとえば自動車のボディを利用することもできる。導電体サイト103についても、箔状や板状の導体のほか、線状や網目状の導線を利用しても良い。
本実施形態では、各導電体サイト103は略正方形の形状をなし、等間隔に桝目状に配置されている。そして、導電体サイト103同士の間は、通信素子105と、インダクタンス素子106と、で並列に接続されている。また、各通信素子105は、シート状導電体104とも接続されている。
ここで、通信素子105とインダクタンス素子106とを、全体として、通信素子部109と呼ぶ。通信素子105とインダクタンス素子106とは、同一の集積回路内で一体成形されていても良い。
ある通信素子105から任意の通信素子105へは、これ以外の通信素子105と導電体サイト103とを経由すれば到達することができる。
そして、各通信素子105が接続される2つの導電体サイト103は、通信を行っていない状態である程度の電位を保つこととなっている。各通信素子105は、導電体サイト103とシート状導電体104との電位差を、動作電源とするのである。なお、直流においてインダクタンス素子106の抵抗は十分小さいため、定常的に通信素子に電力供給することができる。
各通信素子105は、これに接続される2つの導電体サイト103のそれぞれのシート状導電体104に対する電位を変化させて、信号を発する。
そして、自身に接続された2つの導電体サイト103のいずれかのシート状導電体104に対する電位の変化を検知して、信号を受信するのである。
各導電体サイト103とシート状導電体104とは、絶縁体102を挟んで対向する良導体であるから、いわゆるコンデンサをなす。このコンデンサの静電容量をCとする。
なお、両者の間に意図的に他のコンデンサを追加しても良い。この場合には、全体として構成されるコンデンサの静電容量、すなわち、導電体サイト103とシート状導電体104との間の静電容量をCとする。
また、導電体サイト103を、間に絶縁体102を介しつつ上下から2枚のシート状導電体104で挟み込んでそれらをともにグランド電位とし、電磁的なシールドをより完全に行うこととしても良い。その場合には、その2層のシート状導電体と導電体サイト103との間の静電容量がCとなる。
図示するように、各通信素子に接続される2つの導電体サイト103の間はインダクタンス素子106によって接続されている。インダクタンス素子106の結合インダクタンスをLとする。
そして、通信に用いる通信周波数帯をω/(2π)とする。ここで、
Lω≫1/(Cω)
が成立するように設計すると、ある導電体サイト103に接続された通信素子105が周波数帯ω/(2π)の交流信号(通信に用いる信号)を発したとしたときに、当該導電体サイト103に接続される他の通信素子105は、この交流信号を感知できるが、当該導電体サイト103に隣接する他の導電体サイト103には、この交流信号はほとんど伝搬しない。
なお、ある導電体サイト103の信号電圧振幅をVとすると、これに隣接する導電体サイト103に伝播する電圧振幅は
V/(LCω2)
の程度である。
したがって、ある導電体サイト103に接続された通信素子105は、同じ導電体サイト103に接続された他の通信素子105にのみ信号を伝達することができ、これによって通信ネットワークを構成するのである。
なお、本通信装置101は、上記のようにシート状に構成されているため、導電体サイト103やシート状導電体104の外側といった全体を絶縁体で覆えば(図示せず)、布や紙などのように取り扱うことができる。したがって、ある程度の曲げ加工なども可能である。したがって、各種の電気製品等の機器に組み込むことができるほか、家屋の床や壁、天井に貼付したり、衣服に組み込んだりなどが可能である。
もっとも、導電体サイト103として、たとえば良導体による線状(電線など)を採用することもできる。上記のようなコンデンサをなす点ではかわりがないからである。
さらに、導電体サイト103の一部は、センサ素子107と接続されている。センサ素子107は、通信装置101のその地点における温度や圧力などを観測して、観測された値により、自身に接続された導電体サイト103のシート状導電体104に対する電位を変化させて、観測値を送信する。
センサ素子107が接続されている導電体サイト103に接続されている通信素子105は、この観測値を受信して、他の通信素子105に中継することにより、各種の観測値を伝播させることができる。
図3は、インダクタンス素子106の概要構成を示す説明図である。
インダクタンス素子106は、本図(a)に示すように、単体のインダクタ(コイル)201により構成されるか、あるいは、本図(b)に示すように、インダクタ201と抵抗202を並列に接続することによって構成される。
後者の構成を採用する場合は、抵抗203に導線を巻き付けてインダクタ201とすることにより、省スペース化を図ることができる。
ここで、抵抗202をRとしたとき、
R≫1/(Cω)
を満たすようにすることが望ましい。これによって、インダクタ201とコンデンサとの連成共振を防止することができる。また、通信装置101においてインダクタ201が機械的に破断された場合であっても、両導電体サイト103の間に高電圧が生じることを防止することができる。
このほか、この通信装置101を外部の各種の機器と接続するためのコネクタ部110も配置されている。
図4は、コネクタ部110の概形を示す説明図である。図4(a)は、コネクタ部110の一部の外観図であり、図4(b)は、コネクタ部110の一部の断面図である。
コネクタ部110は、シート状導体104の下面から導電体サイト103の上方へ向けて、湾曲するように孔が設けられており、これが突起になっている。たとえていえば、これは、ちょうど金属板に錐で力をかけて穴を開けたような形状となっている。
外部機器400の電極401は、この湾曲を覆うようなキャップ状の形状をしており、導電体サイト103と直接接続される。外部機器側の電極402は、シート状導体104の突起の内側に直接接続される。
電極401と電極402の接点は、バネで湾曲の内側と外側から導電体サイト103とシート状導体104とを挟むようになっており、これによって接続が確実になる。
コネクタ部110の導電体サイト103には、通信素子部109が接続されていて、隣接する導電体サイト103を介して他の通信素子部109との間で通信を行うことができる。
なお、コネクタ部110の大きさは必ずしも導電体サイト103と同程度とする必要はなく、このような突起を多数設けたものを利用しても良い。
このほか、外部の機器とを接続するには、以下のような手法が考えられる。
(1)いずれかの通信素子105のかわりに、これと同等のインターフェースを持つ外部機器を接続する。
(2)通信素子105の両端子に並列に外部機器の通信端子を接続して、信号を傍受することによって、信号の受信を行う。送信については、外部機器が並列接続された場合に、通信素子105にその旨を各種のコマンドを採用して伝え、通信素子105からの信号出力を停止して、上記(1)と同様の状況とする。
このほか、通信素子105や通信装置101と外部機器との接続は、各種のコネクタを用いて物理的に接触させることによっても良いし、外部機器に絶縁体で覆われた電極を設け、これと導電体サイト103を対向させることによって、導電体サイト103と電極とを容量結合させることによって行ってもよい。
通信素子105には、光センサや発光体を用意すれば、光結合ができるほか、各種の光処理を行うことができる。また、通信素子105にアクチュエータ等を用意しておけば、通信装置101を各種の動力源として用いることも可能である。
(通信素子の概要構成)
図5は、本実施形態における通信素子の概要構成を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、通信素子105は、一方の導電体サイト103に接続される端子501、他方の導電体サイト103に接続される端子502、抵抗503、ダイオード504、コンデンサ505、送信回路506、受信回路507、制御回路508、接地層に接続される端子509を備える。
コンデンサ505には、抵抗503、ダイオード504を介して充電が行われる。ダイオード504は、通信素子105内の電源電位VDDが端子間電圧OUTを下回ったときに電流が流れる状態となり、速やかに充電が行われる。OUT < VDDである限り、ダイオード504は高インピーダンス状態となるので、送信回路506による信号の発信等を妨げることはない。このコンデンサ505から、送信回路506、受信回路507、制御回路508に動作電力が供給されることとなる。
制御回路508には、より一般的な論理回路や、さらに進んで小型コンピュータなど、各種の情報処理装置を採用することができる。制御回路508は、受信回路507と送信回路506とを制御して、隣り合う通信素子105と通信を行い、ネットワークを形成する。このような通信の制御手法については、上記[特許文献1]に開示されている技術を適用することができるほか、後述する技術を採用することができる。
送信回路506は2出力(OUT1,OUT2)であり、受信回路507は2入力(IN1,IN2)であるが、これらは同じ回路を2つ設けたものであるため、以下では、OUTn (n=1,2)およびINn (n=1,2)として、送信回路506と受信回路507の一部(半分)について説明することとする。
図6は、本実施形態における通信素子の送信回路の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、送信回路506は、pMOSトランジスタ601、ダイオード602、nMOSトランジスタ603を備える。
制御回路508による制御は、pMOSトランジスタ601、nMOSトランジスタ603のゲート電圧を変化させることによって行う。
(1)制御回路508は、信号を発しない状態の場合、nMOSトランジスタ603のゲートをチップ内でのグラウンド(VSS)電位、pMOSトランジスタ601のゲートをVDD電位とする。この場合、両者において、ソース−ドレイン間のインピーダンスは十分高い値になっており、OUTnはVDD電位にほぼ等しくなる。
(2)制御回路508によって、nMOSトランジスタ603およびpMOSトランジスタ601の両方のゲートにH(High)電位が印加されると、OUTnはL(Low)電位となる。
(3)制御回路508によって、nMOSトランジスタ603およびpMOSトランジスタ601の両方のゲートにL電位が印加されると、OUTnはH電位となる。
このように電位を変化させることによって、信号を伝達するのである。
なお、nMOSトランジスタ603とpMOSトランジスタ601にはさまれたダイオード602は、出力電圧の振幅を調整するために挿入されている。ダイオード602を設けずに、ここで両者を短絡すると、OUTnのHレベルは電源電位、Lレベルはチップ内の接地電位となってしまうが、ダイオード602を挿入しておくと、その順方向電圧降下分、Lレベルの電位が高くなり、消費電力を節約できる。
図7は、本実施形態における通信素子の受信回路の概要構成を示す回路図である。以下、本図を参照して説明する。
本図に示す通り、受信回路507は、抵抗(r1)701、抵抗(r2)702、コンパレータ703を備える。受信回路507では、抵抗701と抵抗702の分圧比によって、INnから受信された電位の変化がHかLかの閾値を設定する。
コンパレータ703の入力インピーダンスは、導電体サイト103とシート状導電体104との間の容量によるインピーダンス1/(Cω)よりも十分大きいものにする。これによって、受信回路507が存在しても、信号電圧は変化しないように設定することができる。
さて、上記のような通信装置101においては、以下の説明のほか、任意の通信プロトコルを採用することができる。たとえば、ある導電体サイト103とこれに接続される通信素子部109は一種のローカルエリアネットワークを構成し、かつ、各通信素子部109は、ローカルエリアネットワーク同士を接続するブリッジやファイアウォールとして機能する、と考えることによって、既存の通信技術を適用することができる。
また、コネクタ部110を介して接続される外部機器との通信についても、たとえば動的アドレス割当の種々の技術等を適用することができる。
(通信の手法)
以下では、導電体サイト103と通信素子部109とによって構成される通信ネットワークにおける通信の一手法について説明する。なお、本通信手法は、上記の実施形態の通信装置に限られるものではなく、通信機器(通信素子部109に相当)が2つのバス(それぞれが導電体サイト103に相当)に接続されることによって全体として通信ネットワークを構成するような場合にも適用することができ、そのような態様も本発明の範囲に含まれる。
図8は、本実施形態の通信ネットワークの概要構成を示す模式図である。図8(a)は、通信ネットワークの1単位を示す。図8(b)は、通信ネットワークの全体の様子を示す。以下、本図を参照して説明する。
通信ネットワークの一単位800は、2次元状に配置されて通信ネットワークを構成する。
この一単位800は、バス801と、1つ以上の通信機器802を備える。ここで、バス801が、上記形態の導電体サイト103に相当し、通信機器802が、上記形態の通信素子部109やセンサ素子107に相当する。
一つのバス801に接続される各通信機器802は、バス内ID(IDentifier)として重複しない番号が与えられる。本図(a)には、番号として1〜4が与えられている。
以下、このような通信ネットワークにおいて、通信機器802が高々2つのバスに結合されるだけで、他の任意の通信機器802に、2次元面内で好適な経路を選択しながら信号を伝達する手法について、具体的に説明する。
以下では、まず、同一バス801内で通信機器802が構成設定済みである場合について説明し、つぎに、動的に通信機器802がバスに追加される場合の振舞いについて説明する。
同一バス801内でのパケットの衝突を防ぐために、本実施形態では、トークン制御を行うこととする。すなわち、各通信機器802は、自発的には信号を送信することができない。同一バス801内に1つだけあるトークンを自身が持っている場合にのみ、信号の出力が可能となる。
信号はパケット単位で出力され、あるバス801に出力されるパケットやトークンは、そのバス801に接続されている通信機器802のすべてが検出することができる。したがって、通信機器802は、検出したパケット等の宛先を見て、これを受信するか否かを決定するのである。
なお、パケットやトークンは、所定の時間Tを単位として出力されるものとする。これにより、あるバス801内の通信機器802は、一種の同期をとって通信を行うことになる。
トークンを表すデータは、伝送したいデータ(通常のデータ)とは区別される符合を用いることとする。トークン制御の手法としては、
(1)トークンパッシブ方式
(2)ポーリング方式
の2通りが考えられる。以下、順に説明する。
(1.トークンパッシブ方式)
トークンパッシブ方式とは、1つのトークンを同一バス801内で通信機器802間を一定方向に規則的に巡回させる方式である。トークンには、トークンを受け取るべき通信機器のバス内IDが宛先として含まれている。
通信機器802が、自分宛のトークンを受信すると、以下の処理を行う。
(a)自身に、同一バス801内のいずれかを宛先とするパケットの送信準備ができている場合は、まず、同一バス801内に、当該パケットを出力し、次に、トークンの宛先を「次の通信機器802」に変更して、当該トークンを出力する。
(b)一方、そうでない場合は、トークンの宛先を「次の通信機器802」に変更して、同一バス801に当該トークンを出力する。
トークンの移動方向は、あらかじめ定めた規則にしたがって巡回的になるようにする。たとえば、上記のバス内IDでいえば、…→1→2→3→4→1→…のようにすれば良い。
各通信機器802は、1つ以上のバス801に接続されるが、複数のバス801に接続されている場合は、それぞれのバスについて、上記の動作を独立に行う。
これによって、データを転送する場合の通常のパケットには、宛先として
(x)本当の宛先
(y)当該宛先に到達するための中継点
の両方を含むようにしておく。このための経路選択は、あらかじめ各通信機器802に経路表を用意しておいても良いし、その他各種の経路選択アルゴリズムを採用しても良い。
上記(a)の「宛先」としては、この(x)(y)の両方を考慮すれば、あるバスから別のバスへパケットがたらいまわしされていくことになる。これによって、通信ネットワークのいずれの場所にある通信機器802であっても、その間で通信を行うことができるようになる。
なお、通信機器802に故障や動作不良が生じた場合には、トークンの巡回が途切れてしまうことになる。これを防止するため、優先度を導入する。
各通信機器802の間で適当な優先度を決めれば良いが、優先度の数字が小さければ小さいほど優先される、と考える。
たとえば、バス内に通信機器802がN個あって、トークンが…→1→2→…→N→1→…のように巡回する場合、「宛先がnであるトークン」を各通信機器802が検出したときの「バス内IDがmである通信機器802の優先度p(n,m)」は、
p(n,m) = (m-n+N) mod N
のように決めることができる。ただし、modは割り算の余りを意味する。
通信機器802は、自分宛ではないトークンを検出すると、以下の動作を行う。
まず、自身の次の通信機器802宛のトークンを、バス801に出力する。この宛先をnとする。
このトークンは、同一バス801内に接続されているすべての通信機器802によって検出される。
すると、各通信機器802は、次の動作を行う。
(p)当該通信機器802のバス内IDがmであるとき、現在から時間(p(n,m)+1)×Tだけ経過するまでに、新たなトークン(自分宛でなくとも良い。)が検出されるかどうかを調べる。
(q)新たなトークン(自分宛でなくとも良い。)が検出されなかった場合は、自身がパケットを送出して良い、ということになる。そこで必要があればパケットをバス801に出力し、さらに自身の次の通信機器802宛のトークンをバス801に出力する。
(r)新たなトークンが検出された場合は、これが自分宛であれば、パケットを送出して良い、ということになるから、そこで必要があればパケットをバス801に出力し、さらに自身の次の通信機器802宛のトークンをバス801に出力する。自分宛でなければ、通常の受信待機状態に戻る。
こうすることで、局所バス内のいずれかの通信機器に不具合が生じても、トークンは消滅せず、通信を継続することができる。
(2.ポーリング方式)
ポーリング方式では、トークンの管理を一括して行う。すなわち、同一バス801に接続される通信機器802から、いずれか一つ通信機器802を選択し、これに、トークンを一括管理する権限を与える。以下では、「管理通信機器」と呼ぶこととする。
管理通信機器は、バス801内の他の通信機器802宛のトークンを、順にバス801に出力していく。
自身宛のトークンを検出した通信機器802は、送信すべきパケットがあれば送信を開始し、送信完了後に、その旨を管理通信機器に伝える「送信完了通知」をバス801に出力する。
送信すべきパケットがない場合は、特に動作をせず沈黙すればよい。
管理通信機器は、ある通信機器802宛のトークンを出力してから、一定時間内に「送信完了通知」を検出できない場合は、次の通信機器802宛のトークンをバス801に出力する。
(ブロードキャスト)
本実施形態においては、ブロードキャストは、以下のように実現される。
ブロードキャストの送信元は、通常のデータのパケット内に、
(a)これがブロードキャスト用であることを意味する符号
(b)当該パケットのカウンタ
を付加する。最初に付与されるカウンタ値は、経由できる通信機器の数の上限値(当該パケットが及ぶ範囲)を表す。
そして、当該ブロードキャスト用パケットを、自身が接続しているすべてのバス801に出力する。
ブロードキャスト用パケットを一方のバス801で検出した他の通信機器802は、カウンタを1減らして、これが正の値であれば、当該カウンタのブロードキャスト用パケットを生成してから、他方のバス801に、これを出力する。0であれば、出力しない。
このようにすれば、ブロードキャストデータは適宜消去され、溢れを防止することができる。
(外部機器を接続する場合)
上記の説明では、通信機器802にすでにバス内IDが割り当てられるものとしていたが、本実施形態ではバス内IDが割り当てられていない外部機器が、コネクタ部110等を介して同じバス801に接続される場合を考える。
まず、外部機器には、他の通信機器802や他の外部機器と重複しない固有IDを割り当てる。これは、TCP/IP通信におけるMACアドレス、電話通信網における電話番号に相当するものである。
以下では、2つの外部機器が、それぞれ異なるバス801に接続されたときに、その外部機器同士の間で通信を行う手法について説明する。
また、あるバス801に接続される外部機器バス内IDは、適宜定めれば良い。
2つの外部機器がバス801に接続されると、以下の初期設定を行う。
まず、一方の外部機器は、バス801に対して「経路確定ブロードキャスト」を出力する。経路確定ブロードキャストには、以下の情報が含まれる。
(a)他方の外部機器の固有ID。以下、「宛先固有ID」という。
(b)転送回数。
(c)送付元バス内ID。初期値は、当該一方の外部機器のバス内IDである。
(d)一方の外部機器の固有ID。以下、「送付元固有ID」という。
経路確定ブロードキャストを検出した通信機器802は、以下の処理を行う。
(1)「宛先固有ID、送付元固有ID、送付元バス内ID」の三つ組を、自身が持つ経路テーブルに追加する。
(2)転送回数を1増加させ、送付元バス内IDを通信機器802自身の検出側でないバス801のバス内IDに更新して、当該経路確定ブロードキャストを検出側でないバス801に出力する。
これを繰り返すと、経路確定ブロードキャストが他方の外部機器に到達する。
そして、他方の外部機器は、経路確定ブロードキャストが複数受信された場合は、転送回数が最も少ない経路確定ブロードキャストに指定される送付元バス内IDを、当該一方の外部機器との通信の中継点として定めるのである。
そして、応答パケットを、接続されるバス801に対して出力する。応答パケットは、以下のような情報を含む。
(a)発情報。当該他方の外部機器の固有ID、すなわち、「経路確定ブロードキャストに指定される宛先固有ID」を指定する。
(b)宛情報。当該一方の外部機器の固有ID、すなわち、「経路確定ブロードキャストに指定される送付元固有ID」を指定する。
(c)送付元バス内ID。初期値は、当該他方の外部機器のバス内IDである。
応答パケットを検出した通信機器802は、以下の処理を行う。
(1)経路テーブルから、「宛先固有ID=発情報」かつ「送付元固有ID=宛情報」であるような三つ組の「送付元バス内ID」を取得する。
(2)応答パケット内の送付元バス内IDを自身の検出側でないバス801のバス内IDに更新して、検出側でないバス801に出力する。
(3)「宛情報、発情報、送付元バス内ID」の3つ組を、自身が持つ経路テーブルに追加する。
このようにして、応答パケットが一方の外部機器に到達すると、経路が確定することとなる。
上記のように、外部機器には、バス内IDを割り当てることとしているが、優先的に外部機器にトークンを割り当てたいことも多い。そのような場合には、以下のような手法を用いる。
すなわち、外部機器は、接続しているバス801に対して「バス内送信要求」を発行する。
すると、当該バス801においてトークンを持っている通信機器802が、「バス内送信許可」をバス801に対して出力する。
外部機器は、「バス内送信許可」を検出すると、当該バス801にパケットを送信することができる。
すなわち、外部機器とトークンを持っている通信機器802との間でパケットの送受が行われることになる。
外部機器は、一定時間内に「バス内送信許可」を検出できなかった場合は、再度「バス内送信要求」を発行して、上記の処理を繰り返す。
なお、あるバス801に接続される通信機器802の間で、CSMA/CD方式のような衝突判定・再送制御を行っても良いが、局所的なループやバスが多数結合している本実施形態のネットワークトポロジーでは、上記のような態様の方が有用であることが多いと考えられる。
上記のように、本発明によれば、複数の通信素子が埋め込まれたシート状の通信装置であって、当該複数の通信素子は自身の近傍の通信素子と通信してネットワークを形成することによって情報を伝達する通信装置を提供することができ、各種の通信技術分野に適用することができる。

Claims (6)

  1. 略平面上に配置され、良導体である接地層部、
    前記接地層部と略平行に配置され、良導体である複数のサイト部、
    前記複数のサイト部のいずれか2つと、前記接地層部と、に接続される複数の通信素子部であって、そのそれぞれは、当該2つのサイト部の当該接地層に対する電位を変化させて、当該2つのサイト部に接続される他の通信素子と通信する複数の通信素子部
    を備え、
    前記複数の通信素子部それぞれに接続されるいずれか2つのサイト部の間はインダクタンス素子で結合され、当該サイト部と当該接地層部との間の静電容量をC、通信に用いる通信周波数をω/(2π)、当該インダクタンス素子の結合インダクタンスをLとしたとき、
    Lω≫1/(Cω)
    を満たす
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 請求項1に記載の通信装置であって、
    前記複数のサイト部のそれぞれと、前記接地層部と、は、板状、箔状、線状もしくは網状またはこれらの組合せの良導体である
    ことを特徴とする物。
  3. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記複数のサイト部のそれぞれと、前記接地層部と、の間には、シート状絶縁体が配置され、
    前記複数の通信素子部は、当該シート状絶縁体に設けられた孔を貫通して、前記複数のサイト部のいずれか2つと、前記接地層部と、に接続される
    ことを特徴とする物。
  4. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記インダクタンス素子の抵抗をRとしたとき、
    R≫1/(Cω)
    を満たす
    ことを特徴とする物。
  5. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記複数のサイト部のいずれか1つと、前記接地層部と、に接続され、所定の対象を観測するセンサ素子部
    をさらに備え、
    前記複数のサイト部のうち、前記センサ素子部が接続されるものに接続される通信素子部は、当該サイト部の当該接地層部に対する電位の変化を検知して、これを当該所定の対象の観測値として他の通信素子部に通信する
    ことを特徴とする物。
  6. 請求項1または2に記載の通信装置であって、
    前記複数のサイト部のいずれか1つと、前記接地層部と、に外部機器を接続するコネクタ部
    をさらに備え、
    前記コネクタ部に接続される外部機器と、前記コネクタ部に接続されるサイト部に接続される通信素子部と、は、当該サイト部の電位の変化により通信する
    ことを特徴とする物。
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