JPWO2006030495A1 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

7個のセグメント63から構成される8の字形状のセグメントブロック61は、鍵型S字構造の液晶注入経路62によって、隣接するセグメントブロック61と連結されている。セグメントブロック61内部においては、上部側と下部側の対向する2組の左右のセグメント63同士は鍵型S字構造の液晶注入経路64で連結され、上部、中央部及び下部の3個のセグメント63は、該液晶注入経路64から縦方向に枝分かれした直線構造の液晶注入経路65によって、該液晶注入経路64と連結されている。

Description

本発明は、液晶材料として分子配向状態がコレステリック相の液晶(コレステリック液晶)を用いる液晶表示素子に係り、特に物理的な耐久性に優れた液晶表示素子に関する。
近年、接触型ICカードやバーコード等が利用されている物流等の産業分野において、耐久性と利便性を兼ね備えた非接触型のICカードやRFタグ等のRFID(Radio Frequency Identification)が普及し始めている。今後、電子マネー等の新たな応用分野も開拓され、外部装置と無線通信を行うカードやタグが、益々、普及することが予想される。
ICカードは、情報記録に優れているが、記録内容を専用の装置で読み取るまで確認できないという問題を有している。ポイントカードや交通分野で利用される回数券カードでは、記録内容を視認できることが望まれているからである。従来の接触型のICカードでは、磁気フレークを用いた表示や、ロイコ染料を用いた熱書込みによる視認可能な媒体を利用した表示などが提案されていた。このような接触型ICカードは、ICカードを挿入する専用装置を必要とし、その専用装置内には磁気ヘッドや熱ヘッドを備えた表示書込み装置が内蔵される。しかしながら、今後普及が予想される非接触型のICカードやRFタグでは、接触型ICカード用の専用装置が備える書込みヘッドを搭載することはできない。このため、無線で供給される電気信号を利用して表示させなければならず、電気駆動可能な液晶方式や電気泳動方式などによる表示が必要となる。
表示素子を備えたICカードやRFタグに関する文献としては、下記の日本特許庁に出願された特許文献1や特許文献2がある。
実公平−30384号公報 特開平2002−236891号公報
特許文献1の3頁6列37行目には、非接触型のICカードやRFタグを想定する記載もある。非接触型ICカードの構造については、特許文献2で詳しく述べられている。特許文献1や特許文献2には、液晶表示素子が表示素子の一つの候補として提案されている。非接触型のICカードの表示素子として液晶表示素子を用いる場合、その液晶材料の候補としては、電源を切断しても表示を保持する強誘電性液晶やコレステリック液晶が想定される。コレステリック液晶はカイラネマティック液晶と呼ばれることもある。
従来、液晶表示素子がICカードやRFタグの表示素子として実現に至らなかった理由は、その物理的な耐久性にあった。ICカードにおいては、JISで規格されている曲げ耐性や環境試験等の条件を満足しないと表示素子として採用することはできず、一般的な液晶表示素子ではそれらの条件を満足することはできなかったからである。
例えば、ICカードにおいては、その本体の長辺が85mmの場合、その中心を2cm曲げる操作を500回以上繰り返す耐久試験を行っても、ICカードが壊れないことが要求されている。従来の液晶表示素子では、基板の破損や、液晶分子の配向の乱れ、シール材の剥がれ等により、その耐久試験を満足することはできなかった。
接触型またはハイブリッド型(接触と非接触の両機能を有する型)のICカードでは、読み取り装置に挿入する際に、カード表面に搬送ローラから強い圧力(ローラ圧)が加わる。従来の液晶表示素子では、このローラ圧によって液晶が一方に寄せられて、エッジ部でシールが破壊され、液晶が漏れ出し、液晶表示素子としての機能が失われてしまう。
そこで、本出願人は、特許文献3(特願平15−998646号)で、上記JIS規格を満足でき、規格厚(0.76mm)のICカードにも搭載可能なコレステリック液晶を用いた薄型素子構造の液晶表示素子を提案した。ところで、特許文献4(特開2002−328374号公報)には、反強誘電性液晶を用いて耐久性を向上させた液晶表示素子の構造について提案されている。しかしながら、反強誘電性液晶は、原理的に、配向維持が難しく、耐衝撃性が弱いため、ICカードに適用できない。また、偏光板を用いる必要があるので、規格厚(0.76mm)のICカードへの搭載は困難である。
上記特許文献3で提案した液晶表示素子は、JIS規格の耐久性を満足できたが、さらなる問題を解決することはできなかった。この問題とは、コレステリック液晶が有する問題であり、液晶表示素子の表示面を指で押すまたは摘むなどの操作により、液晶表示素子が反ったり、捻られたりすることによってコレステリック液晶に加わる力によって、表示状態が変化してしまうという問題である。尚、コレステリック液晶は、再度、表示駆動を行うことによって元の状態に戻る性質を有することも知られている。
ICカードの実用化を考慮した場合、ICカードの表示が指の力(押圧力)くらいで変化してしまうのは大きな問題であり、再駆動によって表示状態を復元できるようにしたとしても、ユーザーにとっては利便性の悪いものとなる。本出願人は特許文献3の液晶表示素子について実証試験を試みた。そして、その結果、この液晶表示素子の構造では、指の押圧力(指圧)で表示が変化してしまうことが判明された。
図1は、特許文献3で提案された液晶表示素子の全体構造を示す概略図であり、図2はその液晶表示素子の分解図である。また、図3はその液晶表示素子内部に設けられた壁面構造体(壁面材)及び表示部の水平方向の断面図である。また、図4は、特許文献4に開示されている液晶表示素子の液晶セル及び隔壁を含む層に平行な方向での断面の一部を示す図である。
特許文献3で提案された液晶表示素子は、セグメント基板1とコモン基板2の間に、壁面構造体3、表示部4、及び遮光マスク5等が挟まれた構造になっている。
図2に示すように、壁面構造体3と表示部4はコモン基板2と遮光マスク5との間に設けられる。この壁面構造体3と表示部4を有する層の厚さは数μmである。図2の例では、表示部4は4個のセグメントブロック4aから構成されている。以下では、便宜上、壁面構造体3と表示部4を有する層を液晶セル層10と呼ぶことにする。
液晶セル層10は、厳密には、壁面構造体3と表示部4以外に、液晶注入経路11とバッファ部12を有している。液晶注入経路11は、液晶セルである表示部4に液晶を注入するために設けられた通路であり、隣接するセグメントブロック4a間、初段のセグメントブロック4aの左側に設けられている。この液晶注入経路11の形状は、直線となっている。液晶セル層10における液晶の注入は、初段のセグメントブロック4aの左端に接続する液晶注入経路11の左端部11aからなされる。注入された液晶は、液晶注入経路11及びセグメントブロック4aを介しながら最終段のセグメントブロック4aに注入される。最終段のセグメントブロック4aの右端に接続するバッファ部12は、液晶を真空注入する際に流入する余分な空気を封入するために設けられている。構造上、バッファ部12にも液晶は注入されることになる。
壁面構造体3の上部には遮光マスク(遮光膜)5が設けられる。遮光マスク5は、液晶セル層10におけるセグメント表示に不要な液晶注入領域(液晶注入経路11及びバッファ部12)が表示領域として機能するのを防止するためのマスクであり、セグメント基板1上に形成される。遮光マスク5は、表示部4のセグメントパターンに対応した形状の光透過部5aを有している。この光透過部5aの幅は、位置合わせマージンや視認性を考慮して表示部4のセグメントブロック4aの幅よりも小さくなっている。この遮光マスク5の遮光作用により、表示部4は視認性とコントラストに優れたセグメント表示を行うことができる。
図4は、特許文献4で提案されている液晶表示装置の液晶層の水平方向断面図である。同図において、白抜き部分は液晶セルが設けられた部分に対応する表示部(セグメント)20または液晶注入経路28である。特許文献4では、個々のセグメントを表示部(または、液晶セル)と表現している。液晶注入経路28は6本の平行な細線で示されており、表示部20はその細線よりも幅が太い矩形または略矩形で示されている。液晶注入経路28の左端は液晶注入部29となっている。表示部20には、液晶注入部29及び液晶注入経路28を介して反強誘電性液晶が注入される。また、黒塗り部分は隔壁27となっている。
このように、特許文献3の液晶表示素子と特許文献4の液晶表示装置は共に似たような構造となっており、特許文献3の液晶表示素子と特許文献4の液晶表示装置との構成上の主な違いは、使用される液晶材料が異なる点である。特許文献3の液晶表示素子ではコレステリック液晶が使用され、特許文献4の液晶表示装置では反強誘電性液晶が使用されている。
上述した特許文献3の液晶表示素子と特許文献4の液晶表示装置のいずれにおいても、表示面への指圧や素子(装置)の曲がりなどによって表示状態が変化してしまうという問題点を有している。
本発明の第1の目的は、表示面が指やペン先等で押されても、表示状態の変化を防止できるコレステリック液晶表示素子を提供することである。本発明の第2の目的は、素子が反ったり、捻られたりしても、表示状態の変化を防止できるコレステリック液晶表示素子を提供することである。
本発明の液晶表示素子の第一態様は、対向する基板と、それらの基板間に設けられた壁面構造体と、該壁面構造体に側面が囲まれた複数のセグメントで構成される複数のセグメントブロックと、該セグメントブロック間を連結している前記壁面構造体に側面が囲まれた液晶注入経路を有するコレステリック液晶を用いた液晶表示素子を前提とする。そして、液晶の液晶注入経路が1つのみ連結されたセグメントを少なくとも1つ以上備えたセグメントブロックを複数備えていることを特徴とする。
このように、各セグメントブロックにおいて液晶の流出口を有しないセグメントを少なくとも1つ以上備えたことにより、外部から与えられる等分布荷重における耐性を向上させることが可能となり、指等で表示面を押圧された場合に表示状態の変化を防止できる。
本発明の第二態様の液晶表示素子は、上記第一態様の液晶表示素子において、前記セグメント内部に前記対向する基板を保持する支柱を設けるようにしたことを特徴とする。
このように、セグメント内部に支柱を設けたことにより、外部から加わる集中荷重に対するセグメントの耐性を向上させることが可能となり、ペンの先端や爪のような先鋭なもので表面を押圧された場合でもセグメントの表示変化を防止できるようになる。
本発明の第三態様の液晶表示素子は、対向する基板と、それらの基板間に設けられた壁面構造体と、該壁面構造体に側面が囲まれた複数のセグメントで構成される複数のセグメントブロックを有するコレステリック液晶を用いた液晶表示素子を前提とし、各セグメントブロックは、他のセグメントブロックと連結されていないことを特徴とする。
このように、各セグメントが液晶の流路で連結されていなので、外部から与えられる等分布荷重に対する耐性を、上記第一態様の液晶表示素子よりもさらに向上させることができる。
本発明の第四態様の液晶表示素子は、上記第三態様の液晶表示素子において、
前記セグメント内部に前記対向する基板を保持する支柱を設けるようにしたことを特徴とする。
このように、セグメント内部に支柱を設けたことにより、上記第二態様の液晶表示素子と同様な作用により、外部から加わる集中荷重に対するセグメントの耐性を向上でき、表面の一部に集中的に押圧が加わった場合でもセグメントの表示変化を防止できる。
従来のコレステリック液晶表示素子の全体構造を示す図である。 上記従来のコレステリック液晶表示素子の要部を示す分解図である。 上記従来のコレステリック液晶表示素子における液晶セル層の水平断面図である。 従来の反強誘電性液晶表示素子における液晶セル層の水平断面図である。 従来の液晶セル層の押圧による表示状態の変化部分を示す図である。 従来の他構造をした液晶セル層の押圧による表示状態の変化部分を示す図である。 本発明の各実施例の液晶表示素子における耐荷重効果を示す図である。 実施例1の液晶表示素子における液晶セル層の水平断面図である。 実施例1の液晶表示素子の製造プロセスを示す図である。 実施例2の液晶表示素子における液晶セル層の水平断面図である。 実施例3の液晶表示素子における液晶セル層の水平断面図である。 セグメントに集中荷重が加わったときのセグメントの変形の様子を示す図である。 実施例4の液晶表示素子におけるセグメントの構造を示す立体斜視図である。 実施例4の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。 実施例4の液晶表示素子の垂直断面図である。 実施例5の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。 実施例6の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。 実施例7の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。 実施例8の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。
特許文献3で示されるようなコレステリック液晶表示素子の表示状態が表示面への押圧力で変化するメカニズムを、実験で究明した。このメカニズムを図5と図6を参照しながら説明する。
図5及び図6は、壁面構造体の上面図を示す図であり、図5に示す壁面構造体と図6に示す壁面構造体は形状が異なっている。
図5に示す壁面構造体30は、8の字の形状をした4つのセグメント31が直線形状の液晶注入経路32で連結されている。初段のセグメント31(31−1)の左端中央は液晶注入経路32(32−1)と連結されており、その液晶注入経路32−1の左端が液晶注注入口34となっている。また、最終段のセグメント31(31−4)の右端中央には、直線形状の空気封入部33が連結されている。
図6に示す壁面構造体40は、4個のセグメント41がジグザク状に液晶注入経路42で連結されている。初段と第2段のセグメント41間は上半分の中央部同士が、第2段と第3段のセグメント41間は下半分の中央部同士が、第3段と第4段のセグメント41間は上半分の中央部同士が、直線形状の液晶注入経路42で結ばれている。
[実験1]
図5に示す壁面構造体30に液晶注入経路32−1からコレステリック液晶を注入してフィルム基板のコレステリック液晶表示素子(不図示)を作製した。このコレステリック液晶表示素子の表示面を指で押すと、図5の破線パターン36で示された部分の表示状態が容易に変化した。また、上記コレステリック液晶表示素子を長手方向に曲げて反りを与えたところ、指で押圧したと同様に表示面の破線パターン36が示す部分で表示状態が容易に変化した。
[実験2]
図6に示す壁面構造体40に液晶注入経路42(42−1)からコレステリック液晶を注入してフィルム基板のコレステリック液晶表示素子(不図示)を作製した。このコレステリック液晶表示素子の表示面を指で押すと、図6の破線パターン46で示された部分の表示状態が容易に変化した。また、上記コレステリック液晶表示素子を長手方向に曲げて反りを与えたところ、指で押圧した場合と比較すると表示状態の変化は緩やかではあったが、やはり破線パターン46で示された部分で表示状態に変化が見られた。
コレステリック液晶は、液晶分子が螺旋状の相を有する液晶であり、その螺旋構造の変化の向きに応じて、特定の波長の光を反射(選択反射)するプレーナ状態と透明なフォーカルコニック状態の2種類の状態をとる双安定性の液晶として知られている。プレーナ状態では、基板面に対して螺旋軸が垂直となり、液晶分子は平行となる。フォーカルコニック状態では、螺旋軸が基板面に対して平行となり、液晶分子は微小ドメインを形成する。コレステリック液晶表示素子は、これら2つの状態を利用して表示を行う。
実験1、2で発見された表示面への圧力や素子の反りによる表示状態の変化は、コレステリック液晶がフォーカルコニック状態からプレーナ状態に変化したことに起因している。これは、セグメント(以下、液晶セルと表現する場合もある)内部の液晶が流動し、基板の界面に液晶分子が引きずられ、液晶分子が基板に平行な状態となって、プレーナ状態に変化してしまうためであると考えられる。図5と図6において破線パターンで示されている表示状態の変化位置は、構造上、液晶セル内部の圧力変化で液晶が流れやすいところである。また、液晶セルの厚み(セルギャップ)が3μmと5μmの場合を比較すると、セルギャの薄い3μmの方が表示状態の変化は顕著であった。これは、3μmの方が相対的に基板の界面付近の液晶が多いため,基板の界面の影響を受け易いためと考えられる。
以上のような考察により、液晶セル内部の液晶の流動性が抑制されるように壁面構造体を形成することにより、液晶表示素子の表示面に対する押圧や液晶表示素子の曲げなどによる表示状態の変化を防止できることを突き止めた。
液晶表示素子の表面を押圧したときに加わる荷重には、「等分布荷重」と「集中荷重」の2種類がある。等分布荷重は、指などのように表面積が比較的大きいもので押圧された場合に生じる荷重であり、その荷重は押圧部を中心にして一様に分布する。集中荷重は、例えば、ボールペンの先端や指の爪などのように表面積が小さいもので押圧された場合に生じる荷重であり、その荷重は押圧部に集中し周囲にはあまり分散しない。
以下に述べる実施例では、まず、等分布荷重による表示状態の変化に対処する実施例について述べ、次に、集中荷重による表示状態の変化に対処する実施例について述べる。
いずれの実施例も、その全体構成(各構成要素の配置)は、図1乃至図3に示された特許文献3で提案されている液晶表示素子と同様である。両者の本質的な違いは、液晶セル層の構造にある。本発明では、壁面構造体の構造(換言すれば、表示部並びに液晶注入経路のパターン形状)や壁面構造におけるセグメント(液晶セル)内部の構造を工夫することによって、従来の液晶表示素子よりも等分布荷重や集中荷重に対する強度を高めている。
図7は、本発明の実施例の液晶表示素子における耐荷重効果を示すグラフである。
このグラフは、液晶表示素子の表示面を人が指で押圧したような,その表示面に加わる「等分布荷重」による表示変化を示すもので、横軸が従来の液晶表示素子と本発明の各実施例の液晶表示素子、縦軸がそれらの「耐荷重(kgf/cm)」となっている。耐荷重は、液晶表示素子の表示面を人が指で押圧したときに、その液晶表示素子が表示変化に耐えうる最大の指の押圧力(以下、指圧力と表現)を示すものである。
同グラフの破線の横線51は、液晶表示素子をICカードの表示素子として実装した場合における耐荷重の最低限の目標値であり、5.3kgf/cmとなっている。この目標値は、実験に参加してもらった数十名の人の指圧力に対する測定結果から統計的に導き出した値であり、人の平均的な指圧力とみなすことができる。
図3の液晶セルを有する従来構造の液晶表示素子では、コレステリック液晶(以下、単に液晶と表現)の厚みが5μmの場合の耐荷重は1.6kgf/cmであった。また、液晶の厚みを3μmにした場合には1.3kgf/cmと減少した。このように、従来構造の液晶表示素子では、とても人の指圧力に耐えることができない。
液晶表示素子の表示変化の一因は液晶セルの変形によるその内部のコレステリック液晶の流出(液晶の流動性)にあるので、壁面構造体の硬度を高めることにより押圧に対する液晶セルの変形強度を高め、押圧による表示変化を防止できる。そこで、壁面構造体の材料を再検討し、接着硬化後の壁面構造体をより硬い材料とした。壁面構造体は高分子材料であるので、分子量が大きく、架橋密度が大きい材料ほど硬くなる傾向がある。液晶の厚みが3μmの従来構造の液晶表示素子にこの方法を適用し、壁面構造体を硬い壁面構造としたところ、その耐荷重は2.7kgf/cmまで増加した。
このように、従来構造の液晶表示素子では、高分子材料である壁面構造体の硬度を高めても、その耐荷重は目標値には及ばない。そこで、本発明の実施例では、壁面構造体のパターン形状を従来と変えることによって、液晶セル内部での液晶の流れを抑制できるように工夫した。実施例で着目したのは、「液晶注入経路の形状」と「セグメントブロックの各セグメントの構造」である。
以下に述べる実施例は、本発明を表示部の各桁の数字表示部(以下、セグメントブロックと表現)が7個のセグメントで構成される液晶表示素子に適用したものである。
[実施例1]
図8は、本発明の実施例1の液晶表示素子における液晶セル層の部分的な水平断面図である。
液晶表示素子の表示面を指で押した場合にその表示面に加わる荷重は、等分布荷重と呼ばれる。この等分布荷重の大きさにより実施例1の液晶セル60では、「液晶注入経路の形状」に着目し、セグメントブロック61間を連結する液晶注入経路62を鍵型S字構造にした。また、セグメントブロック61内においても、上部側と下部側の対向する2組の左右のセグメント63同士を鍵型S字構造の液晶注入経路64で連結し、該液晶注入経路64と上部、中央部及び下部の各セグメント63を該液晶注入経路64から縦方向に枝分かれした直線の液晶注入経路65で連結した。このように、液晶注入経路62、64は、コーナーがあると流体が流れにくくなる性質を利用した構造となっている。従って、液晶注入経路64は途中にコーナーを有する構造であればよく、鍵型S字構造に限るものではない。
図3に示すように、従来の液晶表示素子ではセグメントブロック4aは複数のセグメントに分割されてはいないが、本実施例では、「セグメントの構造」に着目し、セグメントブロック61を7個のセグメント63に分割すると共に、各セグメント63の液晶注入口(以下、単に注入口と記載)を1つにした。このような構造にすることにより、液晶注出口(以下、単に注出口と記載)が無いセグメント63の個数を多くすることができる。これらのセグメント63は、注出口が無いので内部に充填された液晶の流動性は減少するはずである。実施例1の液晶表示素子では、上部、中央部及び下部のセグメント63が注入口だけを有する注出口の無いセグメントとなっている。換言すれば、それら3個のセグメント63は、注入口となる液晶注入経路64とのみ接続され、液晶の注出口となる液晶注入経路64とは接続されない構造となっている。
図7に、上記構造の実施例1の液晶表示素子における耐荷重の増加効果を示す。
同図において(3)を付与した菱形で示すように、実施例1の液晶表示素子の耐荷重は9.33kgf/cmまで向上した。また、構造図を示してはいないが、注出口が無いセグメントが各セグメントブロック内に1つだけある液晶表示素子の耐荷重は5.6kgf/cmであった。このことから、注出口の無いセグメントの個数によって、耐荷重が変化することが判明した。
図9は、実施例1の液晶表示素子の製造方法を説明する図である。
実施例1の液晶表示素子の製造プロセスは、特許文献3の液晶表示素子とほぼ同様であり、異なるのは液晶セル層の形成工程(壁面構造体の形成工程)のみである。したがって、ここでは、簡単に説明する。
(1)まず、セグメントパターンの透明電極を形成したフィルム基板(セグメント基板)71の表面に、セグメントパターンの遮光マスク(遮光膜)72を形成する。
(2)次に、遮光マスク72の上に、液晶注入経路を考慮した液晶セル層となる接着性のある壁面構造体73をフォトリソグラフィ等により形成する。壁面構造体の厚さが、ほぼ液晶セル層における液晶の厚さとなる。
(3)ベタ状の共通電極74aが形成されているコモン基板74の上に光吸収層75を形成する。光吸収層75は、コレステリック液晶の透明状態を黒表示とするために必要である。この光吸収層75は、コモン基板74の内側または外側のいずれに形成してもよい。または、光吸収性を備えた材料で共通電極74aを形成するようにしてもよい(この場合、光吸収層を形成する工程は不要となる)。
(4)以上のようにして、それぞれ個別に形成したセグメント基板76とコモン基板77を加熱処理により張り合わせる。
(5)液晶セル層77の液晶注入口から液晶を注入し、液晶注入経路62、64を介して全てのセグメント63に液晶を注入・充填する。この液晶注入は、例えば、真空注入法で行うことができる。
図9に示す液晶表示素子70では、コモン基板77の共通電極74aをセグメント基板76から引き出すため、導電性の接着材等を用いて、コモン基板77の共通電極74aをセグメント基板76のトランスファー電極71aと通電させている。また、壁面構造体73自体が接着性を備えているが、一般的な液晶構造のシール材を液晶表示素子の外周部に設けてもよい。
偏光板を使用しないコレステリック液晶表示素子では、液晶注入経路に液晶が残るため、この液晶注入経路内の液晶を隠蔽するために遮光マスクが必要となる(上記工程(1)参照)。
ところで、図4に示す反強誘電性液晶の液晶表示装置の場合は、最終段セグメントブロックの一部のセグメント(右半分の上部、中央部、下部、及び右端の上下のセグメント)のみ注出口が無いが、その他のセグメントブロックの全セグメントには注入口と注出口がある。したがって、この液晶表示装置をコレステリック液晶の液晶表示装置に用いたとしても、その表示面に押圧が加わった場合、セグメント内部の液晶の流動性が減少すること(換言すれば、耐荷重の向上)を期待することはできない。
このように、実施例1の液晶表示素子で、耐荷重の目標値を超える構造を実現したが、耐荷重が大きいほどICカードの利便性は向上する。すなわち、どんな状況で使用されても、ICカードの表示が変化しない方が望ましい。そこで、実施例1の構造をさらに発展させ、以下に述べるような、各セグメントブロック内の各セグメントが、全て注入口が1つである壁面構造の液晶セル層を有する液晶表示素子を考案した。
[実施例2]
図10は、上記考案に基づく本発明の実施例2の液晶表示素子における液晶セルの部分的な水平断面図である。
同図に示す実施例2の液晶表示素子における液晶セル層80では、横方向に連結されたセグメントブロック81の列の上方と下方に、それぞれ、セグメントブロック81の列と平行に、直線形状の共通液晶注入経路85,86を設けている。各セグメントブロック81の上半分の各セグメント83には、共通液晶注入経路85から枝分かれした液晶注入経路82を介して液晶が注入される構造となっており、下半分の各セグメント83には、共通液晶注入経路86から枝分かれした液晶注入経路82を介して液晶が注入される構造となっている。液晶注入経路82は、直線、「略柄杓形」または「階段」の形状をしており、後者2つの液晶注入経路82はいずれもコーナー部を有する形状となっている。
このような構造のため、各セグメントブロック81内の各セグメント83は注入口が1つだけである。また、共通液晶注入経路85、86を介して全てのセグメントブロック81が連結される構造となっているため、各セグメント83には注出口は存在しない。
このように、実施例2の液晶表示素子は、液晶セル80内の全てのセグメント83が注出口の無い構造となっているため、その耐荷重は実施例1の液晶表示素子よりも更に向上する。
[実施例3]
図11は、本発明の実施例3の液晶表示素子における液晶セル層の部分的な水平断面図である。
同図に示すように、実施例3の液晶表示素子の液晶セル層90においては、全てのセグメントブロック91の全セグメント93が独立しており、それらのセグメント93には注入口も注出口も無い。従って、液晶注入経路も存在しない。このため、実施例3の液晶表示素子の耐荷重は、実施例2の液晶表示素子よりも更に向上する。
実施例3の液晶表示素子における液晶セル層90の構造の作製には、液晶パネルの製造プロセスでは一般的な真空注入法を利用できない。しかし、例えば、以下のようなプロセスで作製可能である。
(1)壁面構造体をセグメント部のみ凹部とする。
(2)凹部に液晶(コレステリック液晶)を滴下し、凹部を液晶で満たす。
(3)対向する2つの基板(コモン基板とセグメント基板)を貼り合わせる。
上記(2)、(3)の工程で液晶に気泡が入る可能性があるので、液晶の滴下及び対向基板の貼り合わせは真空中で実施することが望ましい。
上記実施例1〜3の液晶表示素子は、液晶表示素子の表示面に対する指などの押圧力によって発生する等分布荷重の耐荷重の向上を図ったものである。ICカードの場合、指以外にボールペンの先や指の爪でICカードの表示部を押すような事態も想定される。この場合、表示部には集中荷重的な圧力が加わり、液晶表示に変化が生じる。ICカードの利便性を向上させるには、この集中荷重による表示変化も抑制する必要がある。
集中荷重においては、微小領域に圧力が集中するため、個々のセグメントのみに圧力が加わることが多い。セグメントは液晶で満たされているため、セグメントへの集中荷重により、セグメント内の液晶が容易に流動してしまう。特に、フィルム基板ではこの傾向が顕著である。
図12は、集中荷重の押圧が加わった場合に生じるセグメントの変形の様子を示す図である。
セグメント100は、コモン基板105上に形成された対向電極(共通電極)104とセグメント基板101上に形成されたセグメント電極107とにより上面と下面を囲まれ、接着性の壁面構造体103により左右の側面を囲まれた構造となっている。また、接着性の壁面構造体103の上面には遮光マスク102が設けられている。この遮光マスク102は、セグメント基板101と接着性の壁面構造体103とにより挟持されている。
セグメント100の中央部の上方に位置するセグメント基板101の一部に図中で矢印108示す方向の押圧力が加わると、セグメント基板101の押圧部分を中心とする周囲が押圧方向に窪み、それに伴い、セグメント100内の液晶はセグメント電極107から押圧され、セグメント100に変形が生じる。横幅が0.4mmのセグメント100を試作して、そのセグメント100の集中荷重に対する耐荷重を調べたところ、従来構造のセグメント100の耐荷重は0.6kgf/cmであった。このように、従来構造のセグメント100は、集中荷重に対して非常に弱く0.6kgf/cm程度の押圧で表示が変化していた。
そこで、セグメントの耐集中荷重を向上させるために、壁面構造のセグメント内部にも接着性の支柱(接着性支柱)を形成することを考案した。この接着性支柱は、セグメントの側面を囲む壁面構造体と同様に、対向する基板を保持するようになっている。したがって、セグメント内部の液晶に加わる押圧を緩和するように機能する。
[実施例4]
図13は、上記考案に基づく本発明の実施例4の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。また、図14は、そのセグメントを表示面側から見た場合の平面図である。
図13及び図14に示すように、実施例4の液晶表示素子のセグメント110においては、円柱形状の接着性支柱(以下、単に支柱と記載)111を等間隔で列状に配置している。
図15に、このセグメント110の垂直断面図を示す。同図において、図12の従来構造のセグメント100が有する構成要素と同一の構成要素には同じ符号を付与している。
図15に示すように、セグメント110内部には、支柱111が等間隔で配置される。このように、セグメント100内部に硬い支柱111を等間隔に設けることで、集中荷重的な押圧が加わった場合でもセグメント110の変形を抑制し、セグメント110の集中荷重に対する表示変化防止を強度なものとすることができる。
実際、直径0.03mmの円柱上の支柱111を、セグメント100内部に図13に示すような配置パターンで形成した結果、図7のグラフにおいて(4)で示すように、耐集中荷重は3.5kgf/cmと約5.5倍も向上した。
この支柱111の材料は壁面構造体113と同じ材料でよいので、その形成は壁面構造体113と同一工程で作製できる。例えば、フォトリソグラフィで壁面構造体113を形成するのであれば、壁面構造体113のパターンに支柱111のパターンを加えたフォトマスクを作製すればよい。
ところで、図7の(4)に示すように、実施例4の液晶表示素子においては、等分布荷重に対する耐荷重は従来構造の液晶表示素子とほぼ同じであり、等分布荷重に関しては耐性効果がほとんど無かった。そこで、集中荷重の耐性を向上させると共に、等分布荷重の耐性も向上させる更なる構造を考案した。
[実施例5]
図16は、本発明の実施例5の液晶表示素子におけるセグメント内部での支柱の形状並びに配置パターンを示す水平断面図である。
実施例5では、支柱121を断面が十字形状の立体にし、この支柱121をセグメント120内部に等間隔で格子状に配置した。支柱121の断面を十字形状にしたため、液晶の流路は十字間の隙間に制限され、その流動性は大きく制限されることになる。このため、集中荷重と等分布荷重の双方の耐性が向上する。
[実施例6]
図17は、本発明の実施例6の液晶表示素子におけるセグメントでの支柱の形状及び配置パターンを示す水平断面図である。
セグメント130の内部には、略ハニカム構造の支柱131が形成される。このように略ハニカム構造の支柱131を設けた場合、セグメント130は集中荷重において最も耐性が向上する。さらに、本ハニカム構造においては、正六角形の一辺に開口部133を設けているのが特徴である。
[実施例7]
図示してはいないが、本発明の実施例7の液晶表示素子として、図17で示す略ハニカム構造と図10に示す全てのセグメントが注出口を有しない構造とを兼ね備えた液晶表示素子を作製した。その結果、この液晶表示素子の等分布荷重の耐性は、図7のグラフにおいて(5)で示すように18.7kgf/cmとなり、図7のグラフで(1)で示された従来構造の液晶表示素子の耐荷重(=1.3kgf/cm)の10倍以上となった。また、集中荷重の耐荷重も12.7kgf/cmとなり、従来構造の液晶表示素子の耐荷重(=0.6kgf/cm)の実に20倍以上にもなった。
ところで、図16と図17に示す実施例6、7の液晶表示素子におけるセグメントの支柱構造においては、液晶の入り込む開口部が多数ある。しかしながら、液晶の入り込む開口部は最低2つあればよい。
[実施例8]
図18は、本発明の実施例8の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。
同図に示すセグメント140は、図16に示すセグメント120を変形したものであり、セグメント120内の隣接する2つの支柱121の一方の支柱121の左辺と他方支柱121の右辺が連結された支柱141を有している。このように、セグメント140は、セグメント120内では隣接関係にあった支柱121同士を連結した構造となっているので、セグメント120よりも開口部の数が大幅に減っている。支柱121の連結は、セグメント140内部に閉領域が形成されないようにして実施されている。これは、セグメント140内の支柱141以外の領域全体に液晶が注入されるようにするためである。以上のような構造により、実施例8の液晶表示素子は、実施例6の液晶表示素子よりも等分布荷重における耐性が向上する。また、セグメント断面での全体面積に対する支柱の面積比がセグメント120よりも大きくなるため、集中荷重における耐性も実施例6の液晶表示素子よりも向上する。
[実施例9]
図19は、本発明の実施例9の液晶表示素子におけるセグメントの水平断面図である。
同図に示すセグメント150は、図17に示す略ハニカム構造のセグメント130を変形したものであり、正六角形の2辺だけに開口部153を設けるようにしている。このため、セグメント内部からの液晶の外部への流動がセグメント130よりも制限され、実施例9の液晶表示素子は実施例7の液晶表示素子よりも等分布荷重の耐性が向上する。また、セグメント断面内の支柱の占有面積がセグメント130よりも大きくなるので、集中荷重の耐性も実施例7の液晶表示素子よりも向上する。
また、図11のような液晶注入経路が無い構造のセグメントであっても、セグメント内部に支柱を形成することは可能であり、そのようなセグメント内に支柱を形成することにより集中荷重並びに等分布荷重の耐性の向上が期待できる。
ところで、開口部が少ないほど、液晶の注入時間が長くなることが予想されるが、液晶注入時に液晶の温度を上昇させて液晶の粘度を低下させれば、プロセス的に問題とならない時間で液晶表示素子を作製することが可能である。
以上、説明したように本発明の実施形態によれば、双安定性を備えたコレステリック液晶表示素子に特有の課題であった、表示面への押圧による表示状態の変化防止させることができる。また、反りによる変形に強い液晶セルを実現できる。このため、ICカードの表示素子とした場合、利便性に優れた表示機能付きのICカードを提供できる。
上記実施例は、本発明をセグメント表示の液晶表示素子に適用したものであるが、本発明はこれに限定されることなく、ドットマトリクス表示の液晶表示素子にも応用可能である。
また、さらに、本発明は双安定性に優れたコレステリック液晶表示素子における特有の問題である表示変化を防止する有効な構造であるが、本発明の構造を、他の液晶表示素子の耐久性向上に応用することも可能である。
本発明は、ICカードの表示部以外にも、携帯電話、PDA(Personal Data Assistant)などの携帯端末や腕時計など薄型化の要請が強い携帯機器の表示部に好適である。また、タッチパネル方式のディスプレイ、電子ペーパー、自動車の車載パネルなどの様々な電子機器の表示部に適用できる。

Claims (10)

  1. 対向する基板と、それらの基板間に設けられた壁面構造体と、該壁面構造体に側面が囲まれた複数のセグメントで構成される複数のセグメントブロックと、該セグメントブロック間を連結している前記壁面構造体に側面が囲まれた液晶注入経路を有するコレステリック液晶を用いた液晶表示素子であって、
    液晶の液晶注入経路が1つのみ連結されたセグメントを少なくとも1つ以上備えたセグメントブロックを複数備えていること
    を特徴とする液晶表示素子。
  2. 請求項1の液晶表示素子であって、
    全てのセグメントブロックにおいて、各セグメントは液晶の液晶注入経路が1つのみ接続されていることを特徴とする。
  3. 請求項1記載の液晶表示素子であって、
    前記液晶注入経路はコーナー部を有することを特徴とする。
  4. 請求項1記載の液晶表示素子であって、
    前記セグメント内部に前記対向する基板を保持する支柱が設けられていることを特徴とする。
  5. 請求項4記載の液晶表示素子であって、
    前記支柱は、前記壁面構造体と同じ材料であることを特徴とする。
  6. 請求項4記載の液晶表示素子であって、
    前記支柱は、水平断面が十字形状の立体であることを特徴とする。
  7. 請求項6記載の液晶表示素子であって、
    前記水平断面が十字形状の支柱は、セグメント内に閉領域が形成されないように隣接する支柱と連結されていることを特徴とする。
  8. 請求項4記載の液晶表示素子であって、
    前記支柱は略ハニカム構造体であって、その略ハニカム構造体を形成する複数の辺は開口部を有することを特徴とする。
  9. 対向する基板と、それらの基板間に設けられた壁面構造体と、該壁面構造体に側面が囲まれた複数のセグメントで構成される複数のセグメントブロックを有するコレステリック液晶を用いた液晶表示素子であって、
    各セグメントブロックは、他のセグメントブロックと連結されていないことを特徴とする液晶表示素子。
  10. 請求項9記載の液晶表示素子であって、
    前記セグメント内部に前記対向する基板を保持する支柱が設けられていることを特徴とする。
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