JPWO2006018865A1 - 鉄骨梁補強金具 - Google Patents

鉄骨梁補強金具 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006018865A1
JPWO2006018865A1 JP2006531103A JP2006531103A JPWO2006018865A1 JP WO2006018865 A1 JPWO2006018865 A1 JP WO2006018865A1 JP 2006531103 A JP2006531103 A JP 2006531103A JP 2006531103 A JP2006531103 A JP 2006531103A JP WO2006018865 A1 JPWO2006018865 A1 JP WO2006018865A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel beam
web
length
beam web
reinforcing metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006531103A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4616837B2 (ja
Inventor
松尾 英成
英成 松尾
隆司 北野
隆司 北野
建蔵 中野
建蔵 中野
秀治 大庭
秀治 大庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Senqcia Corp
Original Assignee
Hitachi Metals Techno Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Techno Ltd filed Critical Hitachi Metals Techno Ltd
Publication of JPWO2006018865A1 publication Critical patent/JPWO2006018865A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4616837B2 publication Critical patent/JP4616837B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04CSTRUCTURAL ELEMENTS; BUILDING MATERIALS
    • E04C3/00Structural elongated elements designed for load-supporting
    • E04C3/02Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces
    • E04C3/04Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal
    • E04C3/08Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal with apertured web, e.g. with a web consisting of bar-like components; Honeycomb girders
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04CSTRUCTURAL ELEMENTS; BUILDING MATERIALS
    • E04C3/00Structural elongated elements designed for load-supporting
    • E04C3/02Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces
    • E04C3/04Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal
    • E04C3/06Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal with substantially solid, i.e. unapertured, web
    • E04C3/065Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal with substantially solid, i.e. unapertured, web with special adaptations for the passage of cables or conduits through the web
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04CSTRUCTURAL ELEMENTS; BUILDING MATERIALS
    • E04C3/00Structural elongated elements designed for load-supporting
    • E04C3/02Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces
    • E04C3/29Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces built-up from parts of different material, i.e. composite structures
    • E04C3/293Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces built-up from parts of different material, i.e. composite structures the materials being steel and concrete
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04CSTRUCTURAL ELEMENTS; BUILDING MATERIALS
    • E04C3/00Structural elongated elements designed for load-supporting
    • E04C3/02Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces
    • E04C3/04Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal
    • E04C2003/0404Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal beams, girders, or joists characterised by cross-sectional aspects
    • E04C2003/0443Joists; Girders, trusses, or trusslike structures, e.g. prefabricated; Lintels; Transoms; Braces of metal beams, girders, or joists characterised by cross-sectional aspects characterised by substantial shape of the cross-section
    • E04C2003/0452H- or I-shaped

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Composite Materials (AREA)
  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)
  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Abstract

従来のS構造用鉄骨梁補強金具よりも鉄骨梁の全強を回復させることができる鉄骨梁補強金具を提供する。SRC梁1の貫通孔6に略嵌合される鉄骨梁補強金具7−1である。この鉄骨梁補強金具7−1は、その外周部が、鉄骨梁ウエブ5−1にすみ肉溶接9される。また、この鉄骨梁補強金具7−1は、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−1は、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上である。

Description

本発明は、S構造(鉄骨構造)やSRC構造(鉄骨鉄筋コンクリート構造)における鉄骨梁の鉄骨梁ウエブに設けられた貫通孔に略嵌合されることによって、S構造およびSRC構造における鉄骨梁を補強する鉄骨梁補強金具に関する。
建築物においては、その内部に配管や配線などを通すために、S構造やSRC構造における鉄骨梁の鉄骨梁ウエブに貫通孔を設けることがあるが、従来、貫通孔が設けられたS構造用の鉄骨梁を補強する次のようなS構造用鉄骨梁補強金具が提供された。すなわち、S構造の鉄骨梁に形成された貫通孔の周縁部に外周部が溶接固定されるリング状の補強金具であって、その軸方向の長さを半径方向の肉厚の0.5倍〜10.0倍とするS構造用鉄骨梁補強金具である。この補強金具によれば、S構造における鉄骨梁に設けられた貫通孔に対する配管の取り付けの自由度を高めることができ、S構造において、柱梁接合部に近い鉄骨梁の塑性化領域における貫通孔設置が可能となる(特許文献1参照)。
特開2003−232105号公報
しかしながら、この従来のS構造用鉄骨梁補強金具における溶接固定は、すみ肉溶接または突合せ溶接によって行われるところ、前者にあっては、単に、S構造用鉄骨梁補強金具の外周部の軸方向の両端部が貫通孔の周縁部に表側および裏側からそれぞれ全周にわたって溶接固定されるに過ぎず(特許文献1の段落[0028]、[0029]、図1など)、後者にあっては、単に、突合せ溶接を行うS構造用鉄骨梁補強金具のフランジ部の軸方向の長さが、当該S構造用鉄骨梁補強金具の軸方向の長さの半分以下にされるに過ぎなかった(特許文献1の段落[0033]、[0038]、[0050]、図5、図6など)。したがって、従来のS構造用鉄骨梁補強金具においては、S構造における鉄骨梁の全強を回復させることについて、更なる改善の余地があった。
また、全強の回復の改善は、S構造の鉄骨梁のみならず、SRC構造の鉄骨梁についても図る必要があった。
そこで、本発明は、S構造またはSRC構造において、従来のS構造用鉄骨梁補強金具よりも鉄骨梁の全強を回復させることができる鉄骨梁補強金具を提供することを目的とする。
本発明によれば、上記課題は、次の手段によって解決することができる。
第1の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、外周部が、前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接され、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記外周部の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第2の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、外周部が、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接され、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、前記外周部における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第3の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、外周部が、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接され、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、前記外周部における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ<前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第4の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、外周部に、前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接される間接部材がすみ肉溶接され、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記間接部材の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第5の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、外周部に、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第6の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、外周部に、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ<前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第7の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、前記第1の鉄骨梁補強金具の一端と前記第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接される間接部材がすみ肉溶接され、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記間接部材の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第8の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、第1の鉄骨梁補強金具の一端と第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
第9の発明は、鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、前記第1の鉄骨梁補強金具の一端と前記第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ<前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、ことを特徴とする鉄骨梁補強金具である。
本発明によれば、鉄骨梁補強金具と鉄骨梁ウエブとを溶接することによって形成される溶接部の許容力を、鉄骨梁の許容力以上とすることができる。したがって、本発明によれば、鉄骨梁の全強を回復させることができる。また、本発明によれば、S構造における鉄骨梁のみならず、SRC構造における鉄骨梁の全強も図ることができる。
図13中の破線で示した部分の第1の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第2の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第3の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第4の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第5の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第6の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第7の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第8の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第9の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第10の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第11の例を示す図である。 図13中の破線で示した部分の第12の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る鉄骨梁補強金具により補強されたSRC梁を示す図である。
符号の説明
1 SRC梁
2 主筋
3 フープ筋
4 コンクリート
5 鉄骨梁
5−1 鉄骨梁ウエブ
5−2 鉄骨梁フランジ
6 貫通孔
7−1 鉄骨梁補強金具
7−2 鉄骨梁補強金具
7−3 鉄骨梁補強金具
7−4 鉄骨梁補強金具
7−5 鉄骨梁補強金具
7−6 鉄骨梁補強金具
7−7 鉄骨梁補強金具
7−8 鉄骨梁補強金具
7−9−1 第1の鉄骨梁補強金具
7−9−2 第2の鉄骨梁補強金具
7−10−1 第1の鉄骨梁補強金具
7−10−2 第2の鉄骨梁補強金具
7−11−1 第1の鉄骨梁補強金具
7−11−2 第2の鉄骨梁補強金具
7−12−1 第1の鉄骨梁補強金具
7−12−2 第2の鉄骨梁補強金具
8 図13中の破線で示した部分
9 すみ肉溶接
10 突合せ溶接
12 開先底部
11−1 間接部材
11−2 間接部材
11−3 間接部材
11−4 間接部材
ta 鉄骨梁補強金具の軸方向の長さ
tb 鉄骨梁補強金具の半径方向の肉厚
tw 鉄骨梁ウエブの厚み
t1 鉄骨梁ウエブの一端側から外周部の一端までの長さ、鉄骨梁ウエブの他端側から外周部の他端までの長さ、鉄骨梁ウエブの一端側から間接部材の一端までの長さ、鉄骨梁ウエブの他端側から間接部材の他端までの長さ
t2 鉄骨梁ウエブの一端側から外周部の他端までの長さ、鉄骨梁ウエブの一端側から間接部材の他端までの長さ
R 鉄骨梁補強金具における第1接合面の曲率半径、間接部材における第1接合面の曲率半径
θ 鉄骨梁補強金具における第2接合面の軸方向からの傾き、間接部材における第2接合面の軸方向からの傾き
L 外周部における第1接合面の長さ、間接部材における第1接合面の長さ
以下に、添付した図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
図13は、本発明の実施の形態に係る鉄骨梁補強金具により補強されたSRC梁1を示す図である。
図13に示すように、このSRC梁1は、主筋2とフープ筋3とコンクリート4と、鋼からなる鉄骨梁5と、を備えている。また、鉄骨梁5は、鉄骨梁ウエブ5−1と鉄骨梁フランジ5−2とを具備している。また、このSRC梁1には、貫通孔6が設けられており、この貫通孔6には、本発明の実施の形態に係る鉄骨梁補強金具7−1が略嵌合されている。そして、この鉄骨梁補強金具7−1は、鉄骨梁ウエブ5−1に溶接されている。なお、鉄骨梁補強金具7−1は、その材質強度が、鉄骨梁ウエブ5−1の材質強度と同等もしくはそれよりも大きい部材(たとえば、鋳鋼や鍛鋼など)によって作成することができる。
図1は、図13中の破線で示した部分8を拡大した図であり、図13中の破線で示した部分8の第1の例を示す図である。
図1に示すように、第1の例においては、鉄骨梁補強金具7−1の外周部が、鉄骨梁ウエブ5−1にすみ肉溶接9されている。
なお、本明細書においては、鉄骨梁補強金具7−1の軸方向を単に「軸方向」といい、鉄骨梁補強金具7−1の半径方向を単に「半径方向」という。また、鉄骨梁ウエブ5−1の軸方向の厚みtwとは、鉄骨梁補強金具7−1の軸方向における、鉄骨梁ウエブ5−1の長さをいう。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−1においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−1においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上である。なお、図1に示した第1の例においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さとを同一(ともにt1)にしたが、これは説明の便宜のためである。したがって、本発明は、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さとが同一である形態に限定されるものではない。
この鉄骨梁補強金具7−1によれば、溶接部9の許容力が、鉄骨梁ウエブ5−1の許容力よりも大きくなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。以下、このことを数式を用いて示す。
鉄骨梁ウエブの許容力は、次式で示される。
Figure 2006018865
また、溶接部9の許容力は、次式で示される。
Figure 2006018865
ここで、第1の例に係る鉄骨梁補強金具7−1においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上であるため、次式を導くことができる。
Figure 2006018865
なお、図1に示した構成は、図13中の破線で示した部分8の一例であって、本発明においては、図13中の破線で示した部分8を、たとえば、次の図2〜図12に示す構成で実現することもできる。以下、図2〜図12に示す構成を順に説明する。
図2は、図13中の破線で示した部分8の第2の例を示す図である。
図2に示すように、この第2の例に係る鉄骨梁補強金具7−2は、一端側に凸部を具備する外周部を備えており、この外周部における一端側の凸部と他端側の平面とが、それぞれ、鉄骨梁ウエブ5−1にすみ肉溶接9されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具においては、その軸方向の長さtaが、他端側における半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−2においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上である。なお、図2に示した第2の例においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さとを同一(ともにt1)にしたが、これは説明の便宜のためである。したがって、本発明は、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から外周部の他端までの長さとが同一である形態に限定されるものではない。
この第2の例においても、第1の例と同様に、溶接部9の許容力が、鉄骨梁ウエブ5−1の許容力よりも大きくなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
図3は、図13中の破線で示した部分8の第3の例を示す図である。
図3に示すように、この第3の例に係る鉄骨梁補強金具7−3は、一端側に凸部を具備する外周部を備えている。この外周部の他端側には、曲率半径R(0≦R≦鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの5倍)を有する第1接合面(曲面)と、その曲面に連なり、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜した第2接合面(傾斜平面)と、が形成されており、この第1接合面と第2接合面とが、鉄骨梁ウエブ5−1に突合せ溶接10される。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−3においては、その軸方向の長さtaが、他端側における半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−3においては、鉄骨梁ウエブの一端側から外周部の他端までの長さt2が、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwよりも大きい。
この第3の例によれば、鉄骨梁ウエブ5−1の接合面のすべてが、鉄骨梁補強金具7−3の外周部に溶接されることとなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
また、この第3の例によれば、鉄骨梁補強金具7−3の開先底部12に曲面を設けているため、溶接金属10を開先底部12に容易に溶着することができる。したがって、この第3の例によれば、開先底部12において品質的に良好な溶接を容易に行うことができる。
また、この第3の例によれば、第1接合面に連なった、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面(傾斜平面)が設けられているため、溶接中に発生するスラグ等が開先外部に排出され、品質的に良好な溶接を容易に行うことができる。
また、一般に、溶接金属10の体積が大きくなると、多層肉盛り溶接を行わなければならなくなり、スラグが溶接金属中に残存したり、溶着不良が発生したりなどして、溶接金属10における欠陥の発生確率が高くなる。しかしながら、この第3の例においては、鉄骨梁補強金具7−3における第1接合面(曲面)の曲率半径Rが、0≦R≦(鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの5倍)とされ、この第1接合面(曲面)に連なる第2接合面(傾斜平面)の傾斜角度が、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)とされるため、溶接金属10の体積が不要に大きくなることがない。したがって、この第3の例によれば、溶接金属10における欠陥の発生確率を小さくすることができる。なお、第3の例においては、第2接合面(傾斜平面)を軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜させたが、角度θが30度〜70度の範囲においては、溶接金属10における欠陥の発生確率をより小さくすることができるとともに、使用する溶接金属10の量を少なくすることができるため、コストダウンを図ることもできる。
なお、第3の例においては、鉄骨梁補強金具7−3の外周部における第1接合面を曲面とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を平面としたが、本発明においては、鉄骨梁補強金具7−3の外周部における第1接合面および第2接合面を一体の同平面とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を曲面とすることもできる。この場合、鉄骨梁ウエブ5−1には、接合面に設けられた曲面に連なり、軸方向から角度θ(15≦θ≦80度)で傾斜する傾斜平面を設けることができる。
また、第3の例においては、鉄骨梁補強金具7−3の外周部の他端側に、曲率半径Rを有する第1接合面(曲面)と、その曲面に連なり、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面(傾斜平面)と、を形成したが、本発明においては、鉄骨梁補強金具7−3の外周部の他端側に、第2接合面のような傾斜平面を設けることなく、曲率半径Rを有する接合面(曲面)のみを設けることもできる。
図4は、図13中の破線で示した部分8の第4の例を示す図である。
図4に示すように、この第4の例に係る鉄骨梁補強金具7−4は、一端側に凸部を具備する外周部を備えている。この外周部の他端側には、鉄骨梁補強金具7−4の半径方向に略平行な第1接合面と鉄骨梁補強金具7−4の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面とが形成されており、この第1接合面と第2接合面とが、鉄骨梁ウエブ5−1に突合せ溶接10されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−4においては、その軸方向の長さtaが、他端側における半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−4においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から外周部の他端までの長さt2が、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwよりも大きい。また、この鉄骨梁補強金具7−4においては、外周部における第1接合面の長さLが、0≦L≦(鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtw)の条件を満たす。
この第4の例によれば、鉄骨梁ウエブ5−1の接合面のすべてが、鉄骨梁補強金具7−4の外周部に溶接されることとなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
この第4の例によれば、鉄骨梁補強金具7−4における第2接合面が軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いているため、溶接中に発生するスラグ等が開先外部に排出され、品質的に良好な溶接を容易に行うことができる。
また、一般に、溶接金属10の体積が大きくなると、多層肉盛り溶接を行わなければならなくなり、スラグが溶接金属中に残存したり、溶着不良が発生したりなどして、溶接金属10における欠陥の発生確率が高くなる。しかしながら、この第4の例においては、鉄骨梁補強金具7−4における第2接合面の傾斜角度が、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)とされるため、溶接金属10の体積が不要に大きくなることがない。したがって、この第4の例によれば、溶接金属10における欠陥の発生確率を小さくすることができる。なお、第4の例においては、鉄骨梁補強金具7−4における第2接合面を軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾かせたが、角度θが30度〜70度の範囲においては、溶接金属10における欠陥の発生確率をより小さくすることができるとともに、使用する溶接金属10の量を少なくすることができるため、コストダウンを図ることもできる。
なお、第4の例においては、鉄骨梁補強金具7−4の外周部における第2接合面を軸方向から傾け、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を軸方向に略平行としたが、本発明においては、鉄骨梁補強金具7−4の外周部における第2接合面を軸方向に略平行とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾けることもできる。
図5は、図13中の破線で示した部分の第5の例を示す図である。
図5に示すように、この第5の例に係る鉄骨梁補強金具7−5は、その外周部に間接部材11−1がすみ肉溶接9されている。そして、この間接部材11−1は、鉄骨梁ウエブ5−1にすみ肉溶接9されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−5においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−5においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−1の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−1の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上である。なお、図5に示した第5の例においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材の他端までの長さとを同一(ともにt1)にしたが、これは説明の便宜のためである。したがって、本発明は、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材の他端までの長さとが同一である形態に限定されるものではない。
この第5の例においても、第1の例と同様に、溶接部9の許容力が、鉄骨梁ウエブ5−1の許容力よりも大きくなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
図6は、図13中の破線で示した部分8の第6の例を示す図である。
図6に示すように、この第6の例に係る鉄骨梁補強金具7−6は、その外周部に、一端側に凸部を具備する間接部材11−2がすみ肉溶接9されている。そして、この間接部材11−2における一端側の凸部と他端側の平面とが、それぞれ、鉄骨梁ウエブ5−1にすみ肉溶接9されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−6においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−6においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−2の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−2の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上である。なお、図6に示した第6の例においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材の他端までの長さとを同一(ともにt1)にしたが、これは説明の便宜のためである。したがって、本発明は、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材の他端までの長さとが同一である形態に限定されるものではない。
この第6の例においても、第1の例と同様に、溶接部9の許容力が、鉄骨梁ウエブ5−1の許容力よりも大きくなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
図7は、図13中の破線で示した部分8の第7の例を示す図である。
図7に示すように、この第7の例に係る鉄骨梁補強金具7−7は、一端側に凸部を具備し、かつ、他端側に、曲率半径R(0≦R≦鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの5倍)を有する第1接合面(曲面)と、その曲面に連なり、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面(傾斜平面)と、が形成された間接部材11−3が、外周部にすみ肉溶接9されている。そして、間接部材11−3における他端側の第1接合面と第2接合面とが、鉄骨梁ウエブ5−1に突合せ溶接10されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−7においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。この鉄骨梁補強金具7−7においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−3の他端までの長さt2が、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwよりも大きい。
この第7の例によれば、鉄骨梁ウエブ5−1の接合面のすべてが、間接部材11−3に溶接されることとなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
また、この第7の例によれば、間接部材11−3の開先底部12に曲面を設けているため、溶接金属10を開先底部12に容易に溶着することができる。したがって、この第7の例によれば、開先底部12において品質的に良好な溶接を容易に行うことができる。
また、この第7の例によれば、鉄骨梁補強金具7−7の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面が設けられるため、溶接中に発生するスラグ等が開先外部に排出され、品質的に良好な溶接を容易に行うことができる。
また、一般に、溶接金属10の体積が大きくなると、多層肉盛り溶接を行わなければならなくなり、スラグが溶接金属中に残存したり、溶着不良が発生したりなどして、溶接金属10における欠陥の発生確率が高くなる。しかしながら、この第7の例においては、間接部材11−3における第1接合面(曲面)の曲率半径が、0≦曲率半径R≦(鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの5倍)とされ、また、第2接合面(傾斜平面)における傾斜角度が鉄骨梁補強金具7−7の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)とされているため、溶接金属10の体積が不要に大きくなることがない。
したがって、この第7の例によれば、溶接金属10における欠陥の発生確率を小さくすることができる。なお、第7の例においては、鉄骨梁補強金具7−7の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面(傾斜平面)を設けたが、この角度θが30度〜70度の範囲においては、溶接金属10における欠陥の発生確率をより小さくすることができるとともに、使用する溶接金属10の量を少なくすることができるため、コストダウンを図ることもできる。
また、第7の例においては、間接部材11−3における第1接合面を曲面とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を平面としたが、本発明においては、間接部材11−3における第1接合面および第2接合面を一体の同平面とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を曲面とすることもできる。この場合は、鉄骨梁ウエブ5−1には、曲面に連なり、鉄骨梁補強金具7−7の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する傾斜平面を設けることができる。
また、第7の例においては、間接部材11−3の他端側に、曲率半径Rを有する第1接合面(曲面)と、その曲面に連なり、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面(傾斜平面)と、を形成したが、本発明においては、間接部材11−3の他端側に、傾斜平面を設けることなく、曲率半径Rを有する曲面のみを設けることもできる。
図8は、図13中の破線で示した部分8の第8の例を示す図である。
図8に示すように、この第8の例に係る鉄骨梁補強金具7−8は、一端側に凸部を具備し、かつ、鉄骨梁補強金具7−8の半径方向に略平行な第1接合面と、鉄骨梁補強金具7−8の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面と、が形成された間接部材11−4が、外周部にすみ肉溶接9されている。そして、この間接部材11−4における第1接合面と第2接合面とが、鉄骨梁ウエブ5−1に突合せ溶接10されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−8においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−8においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−4の他端までの長さt2が、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwよりも大きい。また、この鉄骨梁補強金具7−8においては、間接部材11−4における第1接合面の長さLが、0≦L≦(鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtw)という条件を満たしている。
この第8の例によれば、鉄骨梁ウエブ5−1の接合面のすべてが、間接部材11−4に溶接されることとなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
また、一般に、溶接金属10の体積が大きくなると、多層肉盛り溶接を行わなければならなくなり、スラグが溶接金属中に残存したり、溶着不良が発生したりなどして、溶接金属10における欠陥の発生確率が高くなる。しかしながら、この第8の例においては、間接部材11−4における第2接合面の傾斜角度が軸方向から角度θ(15≦θ≦80)とされるため、溶接金属10の体積が不要に大きくなることがない。したがって、この第8の例によれば、溶接金属10における欠陥の発生確率を小さくすることができる。
なお、第8の例においては、鉄骨梁補強金具7−8における第2接合面を軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾かせたが、この角度θが30度〜70度の範囲においては、溶接金属10における欠陥の発生確率をより小さくすることができるとともに、使用する溶接金属10の量を少なくすることができるため、コストダウンを図ることもできる。
なお、第8の例においては、間接部材11−4における接合面を軸方向から傾斜させ、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を軸方向に略平行としたが、本発明においては、間接部材11−4における接合面を軸方向に略平行とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜させることもできる。
図9は、図13中の破線で示した部分8の第9の例を示す図である。
図9に示すように、この第9の例においては、第1の鉄骨梁補強金具7−9−1と第2の鉄骨梁補強金具7−9−2とがSRC梁1の貫通孔6に略嵌合されている。
第1の鉄骨梁補強金具7−9−1の一端と第2の鉄骨梁補強金具7−9−2の他端とには、間接部材11−1がすみ肉溶接9されており、この間接部材11−1は、鉄骨梁ウエブ5−1にすみ肉溶接9されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−9−1、7−9−2においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−9−1、7−9−2においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−1の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−1の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上である。なお、図9に示した第9の例においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−1の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−1の他端までの長さとを同一(ともにt1)にしたが、これは説明の便宜のためである。したがって、本発明は、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−1の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−1の他端までの長さとが同一である形態に限定されるものではない。
この第9の例においても、第1の例と同様に、溶接部9の許容力が、鉄骨梁ウエブ5−1の許容力よりも大きくなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
図10は、図13中の破線で示した部分8の第10の例を示す図である。
図10に示すように、この第10の例においては、第1の鉄骨梁補強金具7−10−1と第2の鉄骨梁補強金具7−10−2とがSRC梁1の貫通孔6に略嵌合されている。
第1の鉄骨梁補強金具7−10−1の一端と第2の鉄骨梁補強金具7−10−2の他端とには、一端側に凸部を具備する間接部材11−2がすみ肉溶接9されており、この間接部材11−2における一端側の凸部と他端側の平面とが、それぞれ、鉄骨梁ウエブ5−1にすみ肉溶接9されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−10−1、7−10−2においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−10−1、7−10−2においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−2の一端までの長さt1と鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−2の他端までの長さt1とが、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの0.7倍以上である。なお、図10に示した第10の例においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−2の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−2の他端までの長さとを同一(ともにt1)にしたが、これは説明の便宜のためである。したがって、本発明は、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−2の一端までの長さと鉄骨梁ウエブ5−1の他端側から間接部材11−2の他端までの長さとが同一である形態に限定されるものではない。
この第10の例においても、第1の例と同様に、溶接部9の許容力が、鉄骨梁ウエブ5−1の許容力よりも大きくなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
図11は、図13中の破線で示した部分8の第11の例を示す図である。
図11に示すように、この第11の例においては、第1の鉄骨梁補強金具7−11−1と第2の鉄骨梁補強金具7−11−2とがSRC梁1の貫通孔6に略嵌合されている。
第1の鉄骨梁補強金具7−11−1の一端と第2の鉄骨梁補強金具7−11−2の他端とには、一端側に凸部を具備し、かつ、他端側に、曲率半径R(0≦R≦鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの5倍)を有する第1接合面(曲面)と、その曲面に連なる、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面(傾斜平面)と、が形成された間接部材11−3がすみ肉溶接9されている。そして、間接部材11−3における他端側の第1接合面と第2接合面とが、鉄骨梁ウエブ5−1に突合せ溶接10されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−11−1、7−11−2においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−11−1、7−11−2においては、鉄骨梁ウエブ5−1の一端側から間接部材11−3の他端までの長さt2が、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwよりも大きい。
この第11の例によれば、鉄骨梁ウエブ5−1の接合面のすべてが、間接部材11−3に溶接されることとなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
また、この第11の例によれば、間接部材11−3における接合面に曲面が含まれているため、溶接金属10を開先底部12に容易に溶着することができる。したがって、この第11の例によれば、開先底部12において、品質的に良好な溶接を容易に行うことができる。
また、この第11の例によれば、鉄骨梁補強金具7−11−1、7−11−2の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面が設けられているため、溶接中に発生するスラグ等が開先外部に排出され、品質的に良好な溶接を容易に行うことができる。
また、一般に、溶接金属10の体積が大きくなると、多層肉盛り溶接を行わなければならなくなり、スラグが溶接金属中に残存したり、溶着不良が発生したりなどして、溶接金属10における欠陥の発生確率が高くなる。しかしながら、この第11の例においては、間接部材11−3における第1接合面(曲面)の曲率半径が、0≦曲率半径≦(鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwの5倍)とされ、また、第2接合面(傾斜平面)の傾斜角度が、鉄骨梁補強金具7−11−1、7−11−2の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)とされているため、溶接金属10の体積が不要に大きくなることがない。したがって、この第11の例によれば、溶接金属10における欠陥の発生確率を小さくすることができる。なお、第11の例においては、鉄骨梁補強金具7−11−1、7−11−2の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面を設けたが、この角度θが30度〜70度の範囲においては、溶接金属10における欠陥の発生確率をより小さくすることができるとともに、使用する溶接金属10の量を少なくすることができるため、コストダウンを図ることもできる。
また、第11の例においては、間接部材11−3における第1接合面を曲面とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を平面としたが、本発明においては、間接部材11−3における第1接合面および第2接合面を一体の同平面とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を曲面とすることもできる。この場合は、鉄骨梁ウエブ5−1には、鉄骨梁補強金具7−11−1、7−11−2の軸方向から角度θ(15度≦θ≦80)で傾斜する傾斜平面を設けることができる。
また、第11の例においては、間接部材11−3の他端側に、曲率半径Rを有する第1接合面(曲面)と、その曲面に連なる、軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾斜する第2接合面(傾斜平面)と、を形成したが、本発明においては、間接部材11−3の他端側に、傾斜平面を設けることなく、曲率半径Rを有する曲面のみを設けることもできる。
図12は、図13中の破線で示した部分8の第12の例を示す図である。
図12に示すように、この第12の例においては、第1の鉄骨梁補強金具7−12−1と第2の鉄骨梁補強金具7−12−2とがSRC梁1の貫通孔6に略嵌合されている。
第1の鉄骨梁補強金具7−12−1の一端と第2の鉄骨梁補強金具7−12−2の他端とには、一端側に凸部を具備し、かつ、鉄骨梁補強金具7−12−1、7−12−2の半径方向に略平行な第1接合面と鉄骨梁補強金具7−12−1、7−12−2の軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面とが形成された間接部材11−4がすみ肉溶接9されており、この間接部材11−4における第1接合面と第2接合面とが、鉄骨梁ウエブ5−1に突合せ溶接10されている。
ここで、この鉄骨梁補強金具7−12−1、7−12−2においては、その軸方向の長さtaが、半径方向の肉厚tbの0.5倍〜200.0倍である。また、この鉄骨梁補強金具7−12−1、7−12−2においては、鉄骨梁ウエブの一端側から間接部材11−4の他端までの長さt2が、鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtwよりも大きい。また、この鉄骨梁補強金具7−12−1、7−12−2においては、間接部材11−4における第1接合面の長さLが、0≦L<(鉄骨梁ウエブ5−1の厚みtw)という条件を満たしている。
この第12の例によれば、鉄骨梁ウエブ5−1の接合面のすべてが、間接部材11−4に溶接されることとなるため、鉄骨梁の全強を回復させることができる。
また、一般に、溶接金属10の体積が大きくなると、多層肉盛り溶接を行わなければならなくなり、スラグが溶接金属中に残存したり、溶着不良が発生したりなどして、溶接金属10における欠陥の発生確率が高くなる。しかしながら、この第12の例においては、間接部材11−4における第2接合面の傾斜角度が軸方向から角度θ(15≦θ≦80)とされているため、溶接金属10の体積が不要に大きくなることがない。したがって、この第12の例によれば、溶接金属10における欠陥の発生確率を小さくすることができる。
なお、第12の例においては、鉄骨梁補強金具7−12−1、7−12−2における第2接合面を軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾かせたが、この角度θが30度〜70度の範囲においては、溶接部における欠陥の発生確率をより小さくすることができるとともに、使用する溶接金属10の量を少なくすることができるため、コストダウンを図ることもできる。
なお、第12の例においては、間接部材11−4における接合面を軸方向から傾け、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を軸方向に略平行としたが、本発明においては、間接部材11−4における接合面を軸方向に略平行とし、鉄骨梁ウエブ5−1における接合面を軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾けることもできる。
なお、以上説明した本発明の実施の形態においては、鉄骨梁補強金具をSRC構造における鉄骨梁の鉄骨梁ウエブに設けられた貫通孔に略嵌合させ、この嵌合させた鉄骨梁補強金具を鉄骨梁ウエブに溶接することにより、SRCにおける鉄骨梁を補強することとしたが、本発明に係る鉄骨梁補強金具により補強される鉄骨梁がSRC構造における鉄骨梁に限定されるものでないことはいうまでもない。したがって、本発明においては、たとえば、S構造における鉄骨梁の鉄骨梁ウエブにおける貫通孔に鉄骨梁補強金具を略嵌合させ、この嵌合させた鉄骨梁補強金具を、鉄骨梁ウエブに設けられた貫通孔における周縁部に溶接することにより、S構造における鉄骨梁を補強することもできる。
(付記) 本発明は、次の付記を有する。
(付記1)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
外周部が、前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接され、
軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記外周部の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記2)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
外周部が、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接され、
軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
前記外周部における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記3)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
外周部が、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接され、
軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
前記外周部における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ≦前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記4)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
外周部に、前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記間接部材の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記5)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
外周部に、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記6)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
外周部に、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ≦前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記7)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、
前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
前記第1の鉄骨梁補強金具の一端と前記第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記間接部材の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記8)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、
前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
第1の鉄骨梁補強金具の一端と第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記9)
鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、
前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
前記第1の鉄骨梁補強金具の一端と前記第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ≦前記鉄骨梁ウエブの厚み)と前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面とが含まれている、
ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記10)
付記1〜付記9のいずれか1項に記載の鉄骨梁補強金具において、さらに、その体積が、前記貫通孔の内部に形成された空間部の体積の1.0倍〜3.0倍であることを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記11)
前記貫通孔より外径が大きいフランジ部を前記外周部の軸方向の片面側に形成したことを特徴とする付記1、4、または7に記載の鉄骨梁補強金具。
(付記12)
前記貫通孔より外径が大きいフランジ部を前記外周部の軸方向の片面側に形成し、
前記外周部を軸方向の他端側に向かって徐々に縮径させたことを特徴とする付記1、4、または7に記載の鉄骨梁補強金具。
(付記13)
前記貫通孔より外径が大きいフランジ部を前記外周部の軸方向の片面側に形成し、
前記外周部の最小外径部から前記フランジ部外周までの長さを前記外周部の最小外径の半分以下とし、前記フランジ部の軸方向の長さを当該鉄骨梁補強金具の軸方向の長さの半分以下としたことを特徴とする付記1、4、または7に記載の鉄骨梁補強金具。
(付記14)
前記貫通孔より外径が大きいフランジ部を前記外周部の軸方向の片面側に形成し、
前記外周部を軸方向の他端側に向かって徐々に縮径させ、
前記外周部の最小外径部から前記フランジ部外周までの長さを前記外周部の最小外径の半分以下とし、前記フランジ部の軸方向の長さを当該鉄骨梁補強金具の軸方向の長さの半分以下としたことを特徴とする付記1、4、または7に記載の鉄骨梁補強金具。
(付記15)
付記1〜9のいずれか1項に記載の鉄骨梁補強金具において、さらに、その内径を前記鉄骨梁の高さ方向の長さの0.8倍以下としたことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
(付記16)
前記貫通孔の内縁部に直接当接する3以上の位置決め突起部を前記外周部に形成したことを特徴とする付記1、4、または7に記載の鉄骨梁補強金具。
(付記17)
前記貫通孔の内縁部に直接当接する3以上の位置決め突起部を前記間接部材に形成したことを特徴とする付記2、3、5、6、8、または9に記載の鉄骨梁補強金具。
(付記18)
柱鉄骨梁接合構造を構成する鉄骨梁に形成された貫通孔の周縁部に付記1、4、または7に記載の鉄骨梁補強金具の外周部を溶接固定して形成した鉄骨梁貫通孔補強構造であって、前記柱と前記鉄骨梁との接合位置から前記鉄骨梁補強構造の軸心までの距離を前記鉄骨梁の高さ方向における長さの2倍以下としたことを特徴とする鉄骨梁貫通孔補強構造。
(付記19)
柱鉄骨梁接合構造を構成する鉄骨梁に形成された貫通孔の周縁部に付記2、3、5、6、8、または9に記載の鉄骨梁補強金具の外周部に溶接された間接部材を溶接固定して形成した鉄骨梁貫通孔補強構造であって、前記柱と前記鉄骨梁との接合位置から前記鉄骨梁補強構造の軸心までの距離を前記鉄骨梁の高さ方向における長さの2倍以下としたことを特徴とする鉄骨梁貫通孔補強構造。
本発明に係る鉄骨梁補強金具は、S構造における鉄骨梁やSRC構造における鉄骨梁に利用することができる。

Claims (9)

  1. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
    外周部が、前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接され、
    軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記外周部の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  2. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
    外周部が、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接され、
    軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
    前記外周部における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  3. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
    外周部が、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接され、
    軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記外周部の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
    前記外周部における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ<前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  4. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
    軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    外周部に、前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記間接部材の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  5. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
    軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    外周部に、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
    前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  6. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される鉄骨梁補強金具において、
    軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    外周部に、前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
    前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ<前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  7. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、
    前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    前記第1の鉄骨梁補強金具の一端と前記第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブにすみ肉溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の一端までの長さと前記鉄骨梁ウエブの他端側から前記間接部材の他端までの長さとが、前記鉄骨梁ウエブの厚みの0.7倍以上である、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  8. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、
    前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    第1の鉄骨梁補強金具の一端と第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
    前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に曲面(0≦曲率半径≦前記鉄骨梁ウエブの厚みの5倍)が含まれている、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。
  9. 鉄骨梁の貫通孔に略嵌合される、第1の鉄骨梁補強金具と第2の鉄骨梁補強金具とからなる一対の鉄骨梁補強金具において、
    前記第1の鉄骨梁補強金具と前記第2の鉄骨梁補強金具とは、軸方向の長さが、半径方向の肉厚の0.5倍〜200.0倍であり、
    前記第1の鉄骨梁補強金具の一端と前記第2の鉄骨梁補強金具の他端とに前記鉄骨梁ウエブに突合せ溶接される間接部材がすみ肉溶接され、
    前記鉄骨梁ウエブの一端側から前記間接部材の他端までの長さが、前記鉄骨梁ウエブの厚みよりも大きく、
    前記間接部材における前記鉄骨梁ウエブとの接合面に、前記半径方向に略平行な第1接合面(0≦長さ<前記鉄骨梁ウエブの厚み)と、前記軸方向から角度θ(15≦θ≦80)で傾いた第2接合面と、が含まれている、
    ことを特徴とする鉄骨梁補強金具。

JP2006531103A 2004-08-17 2004-08-17 鉄骨梁補強金具 Active JP4616837B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2004/011776 WO2006018865A1 (ja) 2004-08-17 2004-08-17 鉄骨梁補強金具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006018865A1 true JPWO2006018865A1 (ja) 2008-05-01
JP4616837B2 JP4616837B2 (ja) 2011-01-19

Family

ID=35907262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006531103A Active JP4616837B2 (ja) 2004-08-17 2004-08-17 鉄骨梁補強金具

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20080047221A1 (ja)
JP (1) JP4616837B2 (ja)
WO (1) WO2006018865A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008248617A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Hitachi Metals Techno Ltd 鉄骨梁補強金具
JP2014020162A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Hitachi Metals Techno Ltd 梁補強金物及び梁補強構造
JP6479351B2 (ja) * 2014-06-23 2019-03-06 株式会社フジタ ハイブリッド梁
JP6479352B2 (ja) * 2014-06-23 2019-03-06 株式会社フジタ ハイブリッド梁
JP6523729B2 (ja) * 2015-03-24 2019-06-05 センクシア株式会社 リング状梁補強金具、梁補強構造
JP7246214B2 (ja) * 2019-03-15 2023-03-27 センクシア株式会社 梁補強金具および梁補強構造

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63219745A (ja) * 1987-03-10 1988-09-13 清水建設株式会社 鉄骨梁貫通孔構造
JPH04103917U (ja) * 1991-02-15 1992-09-08 大和ハウス工業株式会社 鉄骨孔部補強材
JPH0465180B2 (ja) * 1984-10-08 1992-10-19 Shimizu Kensetsu Kk

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
LU84772A1 (de) * 1983-04-25 1984-11-28 Arbed Verbundtraeger
LU84966A1 (de) * 1983-08-12 1985-04-24 Arbed Verbundprofile
JP2645365B2 (ja) * 1990-02-22 1997-08-25 清水建設株式会社 柱梁接合部
WO2002046548A1 (en) * 2000-12-08 2002-06-13 Diversakore Llc Composite structural framing system
JP4065180B2 (ja) * 2002-11-08 2008-03-19 Towa株式会社 樹脂封止金型

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0465180B2 (ja) * 1984-10-08 1992-10-19 Shimizu Kensetsu Kk
JPS63219745A (ja) * 1987-03-10 1988-09-13 清水建設株式会社 鉄骨梁貫通孔構造
JPH04103917U (ja) * 1991-02-15 1992-09-08 大和ハウス工業株式会社 鉄骨孔部補強材

Also Published As

Publication number Publication date
US20080047221A1 (en) 2008-02-28
WO2006018865A1 (ja) 2006-02-23
JP4616837B2 (ja) 2011-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5212498B2 (ja) 車体後部構造
JP4902035B2 (ja) 構造体
EP0934865A2 (en) Structure of steering support beam for vehicle
US20040161326A1 (en) Boom structure of construction machine and manufacturing method thereof
JP4616837B2 (ja) 鉄骨梁補強金具
JP2008114728A (ja) オープンカーのフロントピラー構造
JP2008230453A (ja) センターピラー構造
JP2010076473A (ja) 車両用i型サスペンションアーム
JP2018172892A (ja) 梁の補強構造および梁の補強工法
JP2007118929A (ja) バックドア車におけるリアルーフレール部構造
US11448192B2 (en) Support structure for a wind turbine
JP5856902B2 (ja) 接合構造およびトラス構造
JP2016022882A (ja) 接合構造
JP2010000880A (ja) 自動車のバックドア取付構造
JP3945852B2 (ja) 自動車構造部材用継手構造
JP6133256B2 (ja) 補強部材および鉄骨有孔梁の補強構造
JP2010155569A (ja) ストライカ取付構造
JP2007062453A (ja) 自動車のピラー構造
JPH08225084A (ja) ピラー部接合構造
JPH1122000A (ja) 柱と梁の接合構造及び建物ユニット
JP2005271833A (ja) 上部旋回体の旋回フレーム構造
JP2018188872A (ja) ブレースと柱梁との接合構造
JP7288179B2 (ja) 継手構造
JP5244536B2 (ja) 付属品取付け用ブラケット及びこれの取付け方法
JP4577648B2 (ja) 金属被覆鋼管の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4616837

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250