JPWO2005116098A1 - アクリル系スターポリマー - Google Patents

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Abstract

本発明は、分子量分布が狭く構造が制御された酸分解性のあるアクリル酸系スターポリマーを提供することを目的とする。該スターポリマーは、式(I):【化1】(式中、R1は、水素原子、またはメチル基を表し、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素原子で結合する有機基を表し、C1炭素は、他の部分と炭素原子を介して結合する炭素原子を表す)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位を有するポリマー鎖をコア部とし、式(II):【化2】(式中、R4は、水素原子、またはメチル基を表し、R5は、有機基を表す)で表される(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有するポリマー鎖であって、式(I)におけるR1がメチル基の場合において、R5がC1〜C4アルキル基である(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有するホモポリマー鎖を除くポリマー鎖をアーム部とする。

Description

本発明は、アクリル酸系スターポリマーに関し、さらに詳細には、ポリアクリレートから誘導される繰り返し単位をコア部とし、アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位をアーム部とするスターポリマーに関する。
本願は、2004年5月31日に出願された特願2004−162081号および2005年4月28日に出願された特願2005−132073号に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。
1,1−ジフェニルエチレンとs−ブチルリチウムを反応させて得られるジフェニルヘキシルリチウムを開始剤として、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレートを重合させ、次いで、ジクミルアルコール ジメタクリレート、または2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール ジメタクリレートを反応させ、スター型のポリマーが得られることが知られている(非特許文献1を参照)。
L. Kilian, et. al., J. Polymer Science, Part A, 2003, 3083.
しかし、上記化合物の分子量分布は、ほとんどが1.5以上であり、分子量制御されているとは言えなかった。また、酸分解性がある点を利用して、レジスト材料として応用を試みたが、必ずしも満足のいく性質は得られなかった。
本発明は、分子量分布が狭く構造が制御された酸分解性のあるアクリル酸系スターポリマーを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、アーム部を構成するアクリル酸エステル部に特定の骨格を有する有機基を用いることにより、また、3級炭素骨格を有するコア部を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)式(I):
Figure 2005116098
(式中、Rは、水素原子、またはメチル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子で結合する有機基を表し、C1炭素は、他の部分と炭素原子を介して結合する炭素原子を表す)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位を有するポリマー鎖をコア部とし、式(II):
Figure 2005116098
(式中、Rは、水素原子、またはメチル基を表し、Rは、有機基を表す)で表されるアクリレートから誘導される繰り返し単位を有するポリマー鎖であって、式(I)におけるRがメチル基の場合において、RがC1〜C4アルキル基である(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有するホモポリマー鎖を除く、ポリマー鎖をアーム部とすることを特徴とするスターポリマーに関し、
(2)式(I)で表される部分構造を2以上有するポリアクリレートが、式(III):
Figure 2005116098
(式中、R11及びR21は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を表し、R12、R13、R22、及びR23は、それぞれ独立に、炭素原子を介して結合する有機基を表し、R33は、2価連結基を表す)で表されるジアクリレートであることを特徴とする(1)に記載のスターポリマー、
(3)式(III)中、R33が、置換基を有していてもよいアルキレン基であることを特徴とする(2)に記載のスターポリマー、
(4)ラクトン環を有する繰り返し単位及び脂環式骨格を有する繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位をアーム部に有することを特徴とするスターポリマー、
(5)コア部が、式(I)
Figure 2005116098
(式中、Rは、水素原子、またはメチル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子で結合する有機基を表し、C1炭素は、他の部分と炭素原子を介して結合する炭素原子を表す)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位を有することを特徴とする(4)に記載のスターポリマー、
に関する。
以上述べたように、本発明のスターポリマーは、分子量分布が狭く、酸分解性にも優れていることより、レジスト材料等に有用であり、産業上の利用価値は高いといえる。
本発明のスターポリマーを構成するコア部は、式(I)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位であることを特徴とする。なお、アクリレートと記載した場合、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの両方を含むものとする。式(I)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子で結合する有機基を表す。この場合、有機基とは、少なくとも1つの炭素原子を有する官能基の総称をあらわし、炭素結合で結合する有機基とは、有機基中、C1炭素のα位の元素が炭素原子であることを意味する。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、1−ナフチル基、ビニル基、アリル基、エチニル基、プロパルギル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、1−クロロエチル基、2−ピリジル基、2−ピリジルメチル基等を例示することができる。
C1炭素は、酸素原子、R、及びRと結合する以外に、さらにもう一つの結合手を有するが、結合する相手方は、炭素原子であることを特徴とする。すなわち、酸素原子、イオウ原子等の炭素原子以外の原子とは結合していないことを意味する。炭素原子を末端とするその他の部分としては、式(I)で表される部分構造を少なくとも1つ有することのできる構造であれば特に制限されない。具体的には、下記式化5〜化7に示す構造を例示することができる。但し、式(I)で表される部分構造を省略するものとする。尚、2以上の式(I)で表される部分構造は、同一で、また、相異なっていてもよい。
Figure 2005116098
Figure 2005116098
Figure 2005116098
特に、式(III)で表されるポリアクリレートを好ましく例示することができる。式(III)中、R11及びR21は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を表し、R12、R13、R22、及びR23は、それぞれ独立に、炭素原子を介して結合する有機基を表し、R、及びRで例示した同様の具体例を例示することができる。R33は、両末端が炭素原子である2価連結基を表し、化5〜化7で示した置換基のうち2価の置換基を同様に例示することができる。これらの中でも、R33は、置換基を有していてもよいアルキレン基であることが好ましい。式(I)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートとして、以下に示す化合物を具体的に例示することができる。
Figure 2005116098
本発明に用いられる式(II)で表される(メタ)アクリル酸エステルから誘導されるポリマー鎖は、式(I)におけるRがメチル基の場合において、RがC1〜C4アルキル基である(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有するホモポリマー鎖を除くことを特徴とする。式(II)中、Rは、水素原子、またはメチル基を表し、Rは、有機基を表す。有機基とは、炭素原子を少なくとも1含む官能基の総称であり、具体的には、R、及びRで例示した具体例と同様のものを例示することができ、脂環式炭化水素骨格を有する有機基、ラクトン環を有する有機基を好ましく例示することができる。
脂環式炭化水素骨格を有する有機基として、下記式(V)で表される有機基を具体的に例示することができる。
Figure 2005116098
式中、Aは、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表し、Bは、下記式(VI-1)〜(VI-6)のいずれかを表す。
Figure 2005116098
上記式(VI-1)〜(VI-6)中、R111は、C1〜C5アルキル基を表し、Zは、炭素原子とともに、脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。R112〜R116は、各々独立に、炭化水素に、直鎖または分枝鎖を有していてもよいC1〜C4アルキル基、または脂環式炭化水素基を表すが、R112〜R114のうち少なくとも1つ、もしくはR115、R116のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。R117〜R121は、各々独立に、水素原子、直鎖または分枝鎖を有していてもよいC1〜C4アルキル基、または脂環式炭化水素基を表すが、R117〜R121のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表し、R119、R121のいずれかは直鎖または分枝鎖を有するC1〜C4アルキル基、または脂環式炭化水素基を表す。R122〜R125は、各々独立に、水素原子、直鎖または分枝鎖を有していてもよいC1〜C4アルキル基、または脂環式炭化水素基を表すが、R122〜R125のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。脂環式炭化水素基としては、下記式に示す骨格を具体的に例示することができる。
Figure 2005116098
これらの中でも、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基が好ましく、下記式(VII)で表される2−置換アダマンチル基を好ましく例示することができる。
Figure 2005116098
式(VII)中、R130は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R131〜R132は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、またはアシル基を表し、p、q、rはそれぞれ独立に、0または1〜3のいずれかの整数を表し、p、q、またはrが、2以上の場合、R131同士、R132同士、及びR133同士は、それぞれ同一または相異なっていてもよい。
また、Aとして、下記式に表される2価の基を具体的に例示することができる。
Figure 2005116098
上記式中、RaおよびRbは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の低級アルキル基を好ましく例示することができる。置換アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のC1〜C4のものを例示することができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を例示することができる。r1は、1〜10のいずれかの整数を表し、mは、1〜3のいずれかの整数を表す。
式(II)中、Rが脂環式炭化水素基を表す(メタ)アクリル酸エステルとして下記式に示す化合物を例示することができる。なお、式中、R及びRは、それぞれ独立して、直鎖または分岐低級アルキル基を表す。
Figure 2005116098
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Figure 2005116098
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ラクトン環を有する有機基を有する(メタ)アクリル酸エステルとして、具体的には、ブチロラクトンアクリレート、ブチロラクトンメタクリレート、メバロニックラクトンメタクリレート、パントラクトンメタクリレート等を例示することができるが、下記式(VIII)で表される有機基を好ましく例示することができる。
Figure 2005116098
式中、Aは、上記した2価の基と同様の意味を表し、Cは、下記式(IX-1)〜(IX-5)のいずれかを表す。
Figure 2005116098
式(IX-1)〜(IX-5)中、Xは、酸素原子、硫黄原子、または置換基を有していてもよいアルキレン基を表し、R201は、置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、またアルケニル基を表す。m1は、0又は1〜5のいずれかの整数を表し、m1が2以上の場合、R201同士は、それぞれ同一または相異なっていてもよく、また、相互に結合して環を形成してもよい。ラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステルとして、下記式に示す化合物を具体的に例示することができる。
Figure 2005116098
Figure 2005116098
Figure 2005116098
Figure 2005116098
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本発明のスターポリマーのアーム部は、上記した(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を、少なくとも1つ、または、下記の構成を含む繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位を有するアーム部の構成が好ましい。
アーム部を構成する繰り返し単位として、具体的には、下記繰り返し単位を例示することができる。
(a)ラクトン環を有する繰り返し単位、及び脂環式骨格を有する繰り返し単位、
(b)ラクトン環を有する繰り返し単位、及び3級炭素骨格を有する繰り返し単位、
(c)ラクトン環を有する繰り返し単位、及び酸分解/脱離性基を有する繰り返し単位
(d)脂環式骨格を有する繰り返し単位、及び3級炭素骨格を有する繰り返し単位、および、
(e)脂環式骨格を有する繰り返し単位、及び酸分解/脱離性基を有する繰り返し単位。
ラクトン環を有する繰り返し単位、脂環式骨格を有する繰り返し単位、3級炭素骨格を有する繰り返し単位、及び、酸分解/脱離性基を有する繰り返し単位を含むアーム部が、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位であるのが好ましい。
また、ラクトン環を有する繰り返し単位、脂環式骨格を有する繰り返し単位、3級炭素骨格を有する繰り返し単位、及び、酸分解/脱離性基を有する繰り返し単位を含むアーム部が、エステル部に、ラクトン環、脂環式骨格、3級炭素骨格、及び/または、酸分解/脱離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位であるのが好ましい。
また、3級炭素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むアーム部が、エステル酸素α位に3級炭素骨格を有することが好ましく、脂環式骨格をエステル部に有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含むアーム部のエステル酸素α位の炭素が、3級炭素であることが好ましく、脂環式骨格を有する繰り返し単位を含むアーム部が、(メタ)アクリル酸2-アルキル-2-アダマンチル、または(メタ)アクリル酸イソアダマンチルから誘導される繰り返し単位であるのが好ましい。
エステル部に3級骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとして、具体的には、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、1,1−ジメチルプロピルアクリレート、1,1−ジメチルメタクリレート等を例示することができる。
本発明のスターポリマーのアーム部には、上記した(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位以外にも、必要に応じて、下記に示す(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を含めることができる。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルアクリレート、5−エトキシペンチルアクリレート、1−メトキシエチルアクリレート、1−エトキシエチルアクリレート、1−メトキシプロピルアクリレート、1−メチル−1−メトキシエチルアクリレート、1−(イソプロポキシ)エチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、4−メトキシブチルメタクリレート、5−メトキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルメタクリレート、1−メトキシエチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタクリレート、1−メトキシプロピルメタクリレート、1−メチル−1−メトキシエチルメタクリレート、1−(イソプロポキシ)エチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、
クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、クロトン酸プロピル、クロトン酸アミル、クロトン酸シクロヘキシル、クロトン酸エチルヘキシル、クロトン酸オクチル、クロトン酸−t−オクチル、クロルエチルクロトネート、2−エトキシエチルクロトネート、2,2−ジメチル−3−エトキシプロピルクロトネート、5−エトキシペンチルクロトネート、1−メトキシエチルクロトネート、1−エトキシエチルクロトネート、1−メトキシプロピルクロトネート、1−メチル−1−メトキシエチルクロトネート、1−(イソプロポキシ)エチルクロトネート、ベンジルクロトネート、メトキシベンジルクロトネート、フルフリルクロトネート、テトラヒドロフルフリルクロトネート等のクロトン酸エステル類、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジプロピル、イタコン酸ジアミル、イタコン酸ジシクロヘキシル、イタコン酸ビス(エチルヘキシル)、イタコン酸ジオクチル、イタコン酸−ジ−t−オクチル、ビス(クロルエチル)イタコネート、ビス(2−エトキシエチル)イタコネート、ビス(2,2−ジメチル−3−エトキシプロピル)イタコネート、ビス(5−エトキシペンチル)イタコネート、ビス(1−メトキシエチル)イタコネート、ビス(1−エトキシエチル)イタコネート、ビス(1−メトキシプロピル)イタコネート、ビス(1−メチル−1−メトキシエチル)イタコネート、ビス(1−(イソプロポキシ)エチル)イタコネート、ジベンジルイタコネート、ビス(メトキシベンジル)イタコネート、ジフルフリルイタコネート、ジテトラヒドロフルフリルイタコネート等のイタコン酸エステル類等。
本発明スターポリマーのアーム部中、各繰り返し単位の比率は、反応に用いる単量体の比率に応じて、任意に選択することができる。例えば、ラクトン環を有する繰り返し単位の含有量は、アーム部全繰り返し単位中30〜70モル%であり、好ましくは35〜65モル%、更に好ましくは40〜60モル%である。脂環式骨格を有する繰り返し単位の含有量は、アーム部全繰り返し単位中、通常20〜75モル%であり、好ましくは25〜70モル%、更に好ましくは30〜65モル%である。ラクトン環、及び脂環式式骨格以外構造を有する繰り返し単位の含有量は、通常全単量体繰り返し単位中0モル%〜70モル%であり、好ましくは2〜40モル%、更に好ましくは5〜30モル%である。
アーム部の数平均分子量Mnは、ゲルパーミネーションクロマトグラフィー法により、ポリスチレン標準で、好ましくは、1,000〜100,000、より好ましくは、1,500〜500,000、更に好ましくは、2,000〜200,000、特に好ましくは、2,500〜100,000の範囲である。重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、1.01〜3.00の範囲が好ましく、1.01〜2.00、さらには1.01〜1.50の範囲が好ましい。
本発明のスターポリマーの製造方法としては、(1)アニオン重合開始剤の存在下、脂環式骨格、及びラクトン環等有する(メタ)アクリル酸エステル等をアニオン重合してアームポリマーを合成し、次に、ポリアクリレートを反応させる方法、(2)アニオン重合開始剤の存在下、ポリアクリレートを反応させて、多官能性コアを形成した後、脂環式骨格、及びラクトン環等を有する(メタ)アクリル酸エステル等をアニオン重合させる方法、(3)アニオン重合開始剤の存在下、脂環式骨格、及びラクトン環等を有する(メタ)アクリル酸エステル等をアニオン重合しアームポリマーを合成し、次に、多官能性カップリング剤を反応させ、さらに、アニオン重合可能なモノマーを反応させる方法等を例示することができる。上記(1)、(3)の方法が、反応の制御が容易であり、構造を制御したスターポリマーを製造する上で好ましい。
上記アニオン重合法に用いられるアニオン重合開始剤としては、アルカリ金属又は有機アルカリ金属を例示することができる。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等を例示することができる。有機アルカリ金属としては、上記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物、アリール化物等を例示することができる。具体的には、エチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、ナトリウムナフタレン、α-メチルスチレンナトリウムジアニオン、1,1-ジフェニルヘキシルリチウム、1,1-ジフェニル-3-メチルペンチルリチウム等を挙げることができる。
上記(1)又は(3)の方法におけるアームポリマーを合成する重合反応としては、モノマー(混合)溶液中にアニオン重合開始剤を滴下する方法や、アニオン重合開始剤を含む溶液にモノマー(混合)液を滴下する方法のいずれの方法でも行うことができるが、分子量及び分子量分布を制御することができることから、アニオン重合開始剤を含む溶液にモノマー(混合)液を滴下する方法が好ましい。このアームポリマーの合成反応は、通常、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中において、−100〜50℃、好ましくは−100〜40℃の範囲の温度下で行われる。
上記アームポリマーの合成反応に用いられる有機溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類の他、アニソール、ヘキサメチルホスホルアミド等のアニオン重合において通常使用される有機溶媒を挙げることができる。これらは一種単独溶媒、又は二種以上の混合溶媒として、使用することができる。これらのうち、極性及び溶解性の観点から、テトラヒドロフランとトルエン、テトラヒドロフランとヘキサン、テトラヒドロフランとメチルシクロヘキサンの混合溶媒を、好ましく例示することができる。
アームポリマーの重合形態としては、各成分がコポリマー鎖全体に統計的に分布しているランダム共重合体、部分ブロック共重合体、完全ブロック共重合体を挙げることができる。これらは、用いる(メタ)アクリル酸エステル類の添加方法を選択することによりそれぞれ合成することができる。
このようにして得られたアームポリマーを分岐ポリマー鎖としてスターポリマーを生成せしめる反応は、アームポリマー合成反応終了後、反応液中ヘさらに前述のポリアクリレートを添加することにより行うことができる。この反応は通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で、有機溶媒中において−100℃〜50℃、好ましくは−70℃〜40℃の温度で重合反応を行うことにより、構造が制御され、且つ、分子量分布の狭い重合体を得ることができる。また、かかるスターポリマーの生成反応は、アームポリマーを形成させるのに用いた溶媒中で連続して行うこともできる他、溶媒を添加して組成を変更して、又は溶媒を別の溶媒に置換して行うこともできる。かかる溶媒としては、アームポリマーの合成反応に用いられる溶媒と同様の溶媒を用いることができる。
本発明のスターポリマーの製造方法において、ポリアクリレート(P)と、アニオン重合開始剤を重合開始剤とするアニオン重合法により、脂環式骨格、及びラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステル等、重合させたポリマー鎖の活性末端(D)のモル比[(P)/(D)]を、0.1〜10とするのが好ましい。アームポリマー鎖とポリアクリレートとの反応は、活性末端を有するアームポリマー鎖にポリアクリレートを添加する方法、ポリアクリレートに活性末端を有するアームポリマー鎖を添加する方法のいずれの方法も採用することができる。
スターポリマーのアーム数は、ポリアクリレートの添加量と反応温度、反応時間により決定されるが、通常はリビングポリマー末端とポリアクリレート等のビニル基との反応性差や立体障害等の影響を受けてアーム数の異なる複数の星型ブロックコポリマーが同時に生成する。また、生成するスターポリマーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、1.00〜1.50の範囲にあることが好ましく、数平均分子量は、3,000〜300,000であるのが好ましい。
予め調整されたアームポリマー鎖とポリアクリレート等を反応させることにより形成される活性末端を有する中心核(多官能性コア)に対して、アニオン重合可能なモノマーを反応させ、新たなアームポリマー鎖を形成させる(3)の方法では、異なる種類のアームポリマー鎖を有するスターポリマーを製造することができる。中心核に存在する活性末端に対して、直接重合可能なモノマーを反応させることもできるが、ジフェニルエチレン、スチルベン等の化合物を反応させた後、また、塩化リチウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の鉱酸塩を添加した後、モノマーを反応させた方が、アクリル酸誘導体のように反応性の高いモノマーを反応させる場合、ゆっくりと重合反応を進行させることができ、生成するスターポリマーの全体の構造を制御する上で有利となる場合がある。また、上記反応は、活性末端を有する中心核を形成させるのに用いた溶媒中で連続して行うこともできる他、溶媒を添加して組成を変更して、又は、溶媒を別の溶媒に置換して行うこともできる。かかる溶媒としては、アームポリマーの合成に用いた溶媒と同様の溶媒を例示することができる。また、上記(3)の方法における中心核に存在する活性末端に対して新たに導入されたアームポリマー鎖、又は上記(2)の方法におけるアームポリマー鎖として、2種のモノマーを混合して反応させることにより、ランダム共重合したポリマー鎖とすることも、また、2種のモノマーを順次添加することでブロックポリマー鎖とすることも可能である。また、反応終了後、二酸化炭素、エポキシ等を添加することにより、末端に官能基を導入することも可能である。
以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、実施例に限定されるものではない。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム13ミリモルを含むテトラヒドロフラン(THF)331gを、−40℃に保持し、撹拌下、sec−ブチルリチウム(SBL)26ミリモルを加えて、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート(2MAdMA)97ミリモルと(±)−オクタヒドロ−3−オキソ−4,7−メタノイソベンゾフラン−5−イルメタクリレートとその位置異性体である(±)−オクタヒドロ−1−オキソ−4,7−メタノイソベンゾフラン−5−イルメタクリレートの混合物(TLMA)78ミリモルとtert−ブチルメタクリレート(tBMA)19ミリモルを含むTHF溶液88gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、ガスクロマトグラフィー(以下GCと略す)にて、単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール ジメタクリレート(MDMA)22ミリモルを含むTHF溶液12gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーをTHFに再溶解後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分で、Mw=29400、Mw/Mn=1.23、面積=67%、アームポリマー部分で、Mw=4800、Mw/Mn=1.19、面積=33%であり、13C−NMR測定から、このポリマー組成比は、2MAdMA:TLMA:tBMA:MDMA=46:31:11:12(モル比)であった。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム15ミリモルを含むTHF233gを、−40℃に保持し、撹拌下、SBL31ミリモルを加えて、2MAdMA88ミリモルとメタクリル酸−5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル(NLMA)88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液171gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、MDMA22ミリモルを含むTHF溶液12gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーをTHFに再溶解後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分で、Mw=32700、Mw/Mn=1.23、面積=52%、アームポリマー部分で、Mw=5400、Mw/Mn=1.20、面積=48%であり、13C−NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:MDMA=43:37:9:11(モル比)であった。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF341gを、−40℃に保持し、撹拌下、SBL14ミリモルを加えて、2MAdMA22ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次に、2MAdMA66ミリモルとTLMA88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液78gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、MDMA 22ミリモルを含むTHF溶液12gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により、反応を停止させた。反応停止液を、多量の水に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して、白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーを、THFに再溶解後、多量のメタノール中に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して、最外殻に2MAdMAユニットを配置した白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分で、Mw=21400、Mw/Mn=1.23、面積=62%、アームポリマー部分で、Mw=3800、Mw/Mn=1.13、面積=38%であり、13C−NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:TLMA:tBMA:MDMA=43:37:10:11(モル比)であった。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム5ミリモルを含むTHF343gを、−40℃に保持し、撹拌下、SBL11ミリモルを加えて、2MAdMA22ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次に2MAdMA79ミリモルとTLMA74ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液78gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、MDMA 22ミリモルを含むTHF溶液12gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して、白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーを、THFに再溶解後、多量のメタノール中に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して、最外殻に2MAdMAユニットを配置した白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分で、Mw=25400、Mw/Mn=1.23、面積=62%、アームポリマー部分で、Mw=4400、Mw/Mn=1.15、面積=38%であり、13C−NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:TLMA:tBMA:MDMA=48:32:10:11(モル比)であった。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF256gを、−40℃に保持し、撹拌下、SBL14ミリモルを加えて、2MAdMA22ミリモルを含むTHF溶液10gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて2MAdMA単量体が完全に消費したことを確認した。次に2MAdMA66ミリモルとNLMA88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF溶液151gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、MDMA 22ミリモルを含むTHF溶液12gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により、反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して、白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーをTHFに再溶解後、多量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して、最外殻に2MAdMAユニットを配置した白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、Mw=29900、Mw/Mn=1.26であり、13C−NMR測定からこのポリマー組成比は、2MAdMA:NLMA:tBMA:MDMA=40:42:8:10(モル比)であった。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF315gを、−40℃に保持し、撹拌下、SBL14ミリモルを加えて、1−エチル−1−シクロヘキシルメタクリレート(ECHMA)22ミリモルを含むTHF溶液9gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、GCにてECHMA単量体が完全に消費したことを確認した。次に、ECHMA66ミリモルとTLMA88ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF72gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、MDMA22ミリモルを含むTHF溶液12gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーをTHFに再溶解後、多量のメタノール中に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して、最外殻にECHMAユニットを配置した白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分で、Mw=24100、Mw/Mn=1.22、面積=64%、アーム部分で、Mw=3600、Mw/Mn=1.19、面積=36%であり、13C‐NMR測定から、このポリマー組成比は、ECHMA:TLMA:tBMA:MDMA=42:37:10:11(モル比)であった。
窒素雰囲気下において、塩化リチウム7ミリモルを含むTHF315gを、−40℃に保持し、撹拌下、SBL15ミリモルを加えて、1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(IAMA)32ミリモルを含むTHF溶液9gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応液を少量取り出し、GCにてIAMA単量体が、完全に消費したことを確認した。次に、IAMA53ミリモルとTLMA85ミリモルとtBMA19ミリモルを含むTHF74gを滴下し、30分反応を継続した。反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにて単量体が完全に消費したことを確認した。
次に、MDMA24ミリモルを含むTHF溶液13gを滴下し、更に30分反応を継続して、反応系から反応溶液を少量取り出し、GCにてMDMA単量体が完全に消費したことを確認した後、塩酸を含むTHF溶液により反応を停止させた。反応停止液を多量の水に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、乾燥して白色粉末状ポリマーを得た。得られたポリマーを、THFに再溶解後、多量のメタノール中に投入して、ポリマーを析出させ、ろ過、洗浄後、10時間減圧乾燥して、最外殻にIAMAユニットを配置した白色粉末状スターポリマーを得た。得られたポリマーのGPC分析を行ったところ、スターポリマー部分で、Mw=30000、Mw/Mn=1.27、面積=52%、アーム部分で、Mw=3400、Mw/Mn=1.21、面積=48%であり、13C―NMR測定からこのポリマー組成比は、IAMA:TLMA:tBMA:MDMA=40:40:9:11(モル比)であった。

Claims (5)

  1. 式(I)
    Figure 2005116098
    (式中、Rは、水素原子、またはメチル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子で結合する有機基を表し、C1炭素は、他の部分と炭素原子を介して結合する炭素原子を表す)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位を有するポリマー鎖をコア部とし、式(II)
    Figure 2005116098
    (式中、Rは、水素原子、またはメチル基を表し、Rは、有機基を表す)で表される(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有するポリマー鎖であって、式(I)におけるRがメチル基の場合において、RがC1〜C4アルキル基である(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を有するホモポリマー鎖を除くポリマー鎖をアーム部とすることを特徴とするスターポリマー。
  2. 式(I)で表される部分構造を2以上有するポリアクリレートが、式(III)
    Figure 2005116098
    (式中、R11及びR21は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基を表し、R12、R13、R22、及びR23は、それぞれ独立に、炭素原子を介して結合する有機基を表し、R33は、2価連結基を表す)で表されるジアクリレートであることを特徴とする請求項1に記載のスターポリマー。
  3. 式(III)中、R33が、置換基を有していてもよいアルキレン基であることを特徴とする請求項2に記載のスターポリマー。
  4. ラクトン環を有する繰り返し単位、及び、脂環式骨格を有する繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位をアーム部に有することを特徴とするスターポリマー。
  5. コア部が、式(I)
    Figure 2005116098
    (式中、Rは、水素原子、またはメチル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子で結合する有機基を表し、C1炭素は、他の部分と炭素原子を介して結合する炭素原子を表す)で表される部分構造を少なくとも2以上有するポリアクリレートから誘導される繰り返し単位を有することを特徴とする請求項4に記載のスターポリマー。
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