JPWO2005112282A1 - 信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の信号処理装置は、入力信号が入力される入力端子(21)と、入力信号の直流成分を遮断するハイパスフィルタ(23)と、ハイパスフィルタ(23)からの信号を出力信号として出力する出力端子(22)と、出力信号の電圧が予め設定された検出閾値範囲を外れたか否かを判定する判定素子(26)と、判定素子(26)にて出力信号の電圧が検出閾値範囲から外れたと判定された場合、ハイパスフィルタ(23)の出力ノードを電源回路に接続するスイッチ(27,28)とを有する。

Description

本発明は、ダイレクトコンバージョン受信機などに適用される信号処理装置に関し、特に、周辺環境に応じてダイナミックに変動するDCオフセットを抑制することと、所望の信号成分を欠落させずに信号伝送を行うこととを両立させる信号処理装置に関する。
従来のダイレクトコンバージョン受信機の一般的な構成例を図1に示す。不図示のアンテナで受信されたRF(Radio Frequency)信号は、入力端子1に入力され、低雑音増幅器(Low Noise Amplifier:以下、LNAという)2で増幅された後、2経路に分岐される。2経路に分岐されたRF信号は、ダウンコンバージョンミキサ(以下、ミキサという)3a,3bのそれぞれにて、ローカル信号入力端子4a,4bから入力されたローカル信号(以下、LO信号という)cosωt、sinωtとミキシング(乗算)され、ダウンコンバージョンされる。LO信号cosωt、sinωtは、互いに90度の位相差を持つ信号であり、LO信号cosωt、sinωtの周波数は、所望のRF信号のキャリア周波数と同一の周波数が選ばれている。これにより、ミキサ3a,3bによる1回のダウンコンバージョンでベースバンド信号が得られる。
ミキサ3a,3bから出力されるベースバンド信号は、利得可変増幅器5a,5b,7a,7b、チャネル選択のためのローパスフィルタ(以下、LPFという)6a,6b、およびアナログ/ディジタルコンバータ(以下、ADCという)8a,8bにより、ディジタル信号に変換される。ADC8a,8bで変換されたディジタル信号は、ベースバンド信号処理部(BB)9で処理される。利得制御部(ゲイン設定部)10では、ベースバンド信号処理部9で処理された結果のうち受信信号のタイムスロットやBER(ビットエラーレート)データ、受信強度等の結果に基づき、適宜、LNA2および利得可変増幅器5a,5b,7a,7bの利得を制御する。
上述のダイレクトコンバージョン受信機では、LPF6a,6bでチャネル信号以外の成分を濾波する前に、ミキサ3a,3bでベースバンド信号へのダウンコンバージョンが行われている。そのため、妨害波が存在する環境などでは、ミキサ3a,3bよりも前段で充分な利得を稼ぐことができない。よって、ミキサ3a,3bにてダウンコンバージョンが行われた後の所望の信号の強度は基本的に弱くなるため、ダウンコンバージョン後の信号に対してDCオフセットが与える影響は相対的に大きくなる。
DCオフセットは、ミキサ3a,3bのばらつきに起因して発生する。しかし、これ以外にも、DCオフセットが発生する幾つかのメカニズムが知られている。
従来の信号処理装置において、DCオフセットが発生する主なメカニズムについて、図2から図5を用いて説明する。なお、図2から図5において、符号3は図1の3a,3bを指し、符号4は図1の4a,4bを指している。
図2に示した信号処理装置においては、ローカル信号入力端子4からミキサ3に入力されるLO信号が、リークなどにより経路11を通ってミキサ3のRFポートに廻り込み、LO信号同士がミキシングされることにより、DCオフセットが発生している。このDCオフセットは、時間と共に変動しない、いわゆるスタティックオフセットである。
図3に示した信号処理装置においては、ローカル信号入力端子4から入力されるLO信号が経路12を通ってLNA2の入力端子1側からミキサ3のRFポートに廻り込み、LO信号同士がミキシングされることにより、DCオフセットが発生している。このDCオフセットは、LNA2に設定される利得に応じてDCオフセット量が変動する。従って、RF信号の受信を開始した直後にLNA2の利得を設定した時には、DCオフセット量が変動する。また、LNA2の入力端子1に廻り込んだLO信号は、アンテナへ逆流して一旦空間に放射された後、再度アンテナからLNA2、ミキサ3へと戻ってくる場合がある。この場合のDCオフセットは、周辺環境に応じてダイナミックにDCオフセット量が変動する、いわゆるダイナミックDCオフセットである。
図4に示した信号処理装置においては、アンテナで受信されたRF信号の一部が経路13を通ってミキサ3のローカル信号入力端子4側に廻り込み、RF信号同士がミキシングされることにより、DCオフセットが発生している。このDCオフセットは、所望のRF信号の周波数帯近傍に強い妨害波がある場合に顕著に現れる。妨害波の受信強度はフェージングなどの影響により変動するため、図4に示したDCオフセットはダイナミックDCオフセットとなる。
図5に示した信号処理装置においては、LNA2で増幅されたRF信号の一部が経路14を通ってミキサ3のローカル信号入力端子4側に廻り込み、RF信号同士がミキシングされることにより、DCオフセットが発生している。このDCオフセットは、フェージングなどの影響を受けてダイナミックにDCオフセット量が変動するダイナミックDCオフセットとしての性質と、LNA2の利得変化の影響を受けてDCオフセット量がステップ的に変動する性質との両方を備えている。このDCオフセットは、その他に、ミキサ3の2次歪みによってもDCオフセット量が変動する。
以下、従来の信号処理装置においてDCオフセットをキャンセル(除去)する技術について、図6から図9を用いて説明する。なお、図6から図9において、符号3は図1の3a,3bを指し、符号4は図1の4a,4bを指し、符号5は図1の5a,5bを指している。
図6に示した信号処理装置においては、ミキサ3の出力側に、ミキサ3から出力された信号のDC成分を遮断する容量15が設けられている。
図7に示した信号処理装置においては、図6と同様、ミキサ3の出力側に、ミキサ3から出力された信号のDC成分を遮断するハイパスフィルタ(以下、HPFという)16が設けられている。容量15およびHPF16は、どちらもカットオフ周波数以上の周波数成分のみを通過させるハイパス特性を有している。従来、HPF16のカットオフ周波数は、信号の所望成分が欠落しないよう充分低く選ばれており、信号処理装置を適用した通信システムにおける伝送レートの0.1%程度となるよう設計されている(例えば、「B.Razavi, “A 2.4-GHz CMOS Receiver for TEEE 802.11 Wireless LAN's ”IEEE JSSC, Vol.34, No.10, pp.1382-1385 Oct. 1999」 参照)。
しかし、図6および図7に示した信号処理装置には、信号の所望成分の一部が欠落する可能性があること、DCオフセット量が時間と共に変動する場合にはDCオフセットの除去と所望の信号成分の保存との両立が難しくなることなどの共通した欠点がある。
すなわち、DCオフセット量が時間変動するダイナミックDCオフセットなどに対応するためには、HPF16のカットオフ周波数を高くすることが必要である。しかし、HPF16のカットオフ周波数を高くすると、信号の所望成分も欠落することになるため、受信信号の変調方式によってはBERが許容できないくらい劣化してしまう。
図8に示した信号処理装置においては、利得可変増幅器5に、DCサーボのフィードバックを行うための帰還素子17が追加されている。利得可変増幅器5および帰還素子17は、HPFと増幅器を兼ねた機能を備えている。図8に示した信号処理装置も、図6および図7に示した信号処理装置と同じ欠点がある。
図9に示した信号処理装置においては、ミキサ3から出力された信号に含まれるDCオフセットをADC18で取り込み、信号処理部19でDCオフセット量を検出し、ディジタル/アナログコンバータ(以下、DACという)20でDCオフセットをキャンセルする方式が採られている。なお、図9においては、フィードフォワード型の構成が示されているが、フィードバック型の構成とすることも可能である。
上記方式として、DCオフセット量の検出を非所望の受信タイムスロット内で行い、所望の受信タイムスロット内ではDCオフセットをキャンセルする信号を固定する方式が知られている。しかし、この方式には、ハードウェア構成が複雑になること、受信タイムスロットに同期してDCオフセットをキャンセルさせるための制御信号をベースバンド信号処理部で生成する必要があること、所望の受信タイムスロット内でDCオフセットの変動があるとその変動に対応することができないことなどの欠点がある。
DCオフセットをキャンセルする別の従来技術として、特開平8−316998号公報(以下、特許文献1という)に開示された技術が挙げられる。この技術は、基本的にHPFを用いたものである。この技術の特徴は、受信信号レベル(=受信信号強度)をモニタし、モニタした受信信号レベルが所定値よりも大きく変動した場合に限り、HPFの時定数を短くすることにある。受信信号レベルが変化すると、次の(1)および(2)のようなDCオフセットの変動を招く。
(1)ミキサの2次歪みに起因するDCオフセットの変動
(2)利得可変増幅器の利得切り替えが生じることによるDCオフセットの変動
従って、特許文献1に開示された技術によれば、(1)および(2)のDCオフセットの変動などに対応することができる。
しかし、特許文献1に開示された技術においては、DCオフセットの変動を、受信信号レベルの変動という形で間接的に観測して制御しているため、必ずしも適切な制御がなされないという欠点がある。すなわち、信号処理装置にてDCオフセットが発生するメカニズムおよび信号処理装置の設定条件によっては、DCオフセットが変動しないにも関わらずHPFの時定数が短い方に切り替えられたり、DCオフセットが変動しているにもかかわらず時定数が長いままであったりする可能性がある。また、特許文献1に開示された技術においては、モニタした受信信号レベルに基づいてHPFの時定数を切り替える信号を発生する装置が別途必要になるため、ハードウェア構成が複雑になるという欠点もある。
DCオフセットをキャンセルする別の従来技術として、特開平11−186874号公報(以下、特許文献2という)に開示された技術が挙げられる。この技術では、差動入力を持つ増幅器を設け、この増幅器の一方の端子が信号入力端子で、他方の端子には差動出力からの負帰還信号が入力される。負帰還パスには、小振幅信号に対しては低利得となり、大振幅信号に対しては高利得となる非線形素子が挿入される。これにより、信号処理装置から出力される信号のDCレベルを収束させるまでの応答時間を短くすることができるとしている。
しかし、特許文献2に開示された技術においては、信号処理装置に入力される信号に定常的なDCオフセットが含まれている場合の応答において明らかな欠点がある。例えば、入力された信号に含まれるDCオフセット電圧が理想的な中点電位よりも大幅に高く、その信号にDCオフセット電圧よりも小振幅の所望信号成分が重畳している場合を考える。この場合、特許文献2に開示された技術による装置では、負帰還信号のDC電圧も、上記オフセット電圧に近く、理想的な中点電位よりも大幅に高い電圧になる。すなわち、負帰還パスに挿入された非線形素子から出力される信号のDCレベルも、理想的な中点電位からはかなり外れた電圧レベルになる。従って、この非線形素子は高利得状態になり、それによりHPFのカットオフ周波数は高い状態のままとなる。
以上をまとめると、特許文献2に開示された技術においては、HPFの時定数は、信号処理装置に入力される信号に含まれるDCオフセットの絶対値で決まるため、信号処理装置から出力される信号のDCレベルを収束させると共にHPFの時定数を長くすることはできない。
DCオフセットをキャンセルする別の従来技術として、特開2003−224488号公報(以下、特許文献3という)に開示された技術が挙げられる。この技術は、HPFを用いたものである。この技術の特徴は、次の(1)から(4)のいずれかに該当するとき、DCオフセットが増大する可能性の高い期間であると判定し、HPFの時定数を通常動作時よりも短くすることで、DCオフセットの変動に対応している。
(1)利得可変増幅器の利得を切り替えた時
(2)受信機の電源が投入された後の期間
(3)間欠受信時に回路を立ち上げた直後の期間
(4)W−CDMAシステムにおける異周波数測定を開始した直後の期間
しかし、特許文献3に開示された技術においては、上記の(1)から(4)のいずれかに該当することを検出してHPFのカットオフ周波数を制御しているため、DCオフセットの変動が無い場合でもHPFのカットオフ周波数を切り替えてしまう可能性がある。また、HPFの時定数を切り替えるための制御部が必要となり、ハードウェア構成が複雑化するという欠点もある。
以上述べた通り、従来技術においては、ダイナミックDCオフセットへの対応と、所望信号成分の欠落のない伝送とを両立することができない。
本発明の目的は、ダイナミックDCオフセットへの対応と、所望信号成分を欠落させない信号伝送とを両立することができる信号処理装置を提供することにある。
本発明の信号処理装置は、入力信号が入力される入力端子と、入力信号の直流成分を遮断する第1の素子と、第1の素子から出力される信号を出力信号として出力する出力端子と、出力信号の電圧が予め設定された検出閾値範囲を外れたか否かを判定する判定素子と、判定素子にて前記出力信号の電圧が検出閾値範囲から外れたと判定された場合、第1の素子の出力ノードを電源回路に接続するスイッチとを有する。
この構成によれば、周辺環境に応じてDCオフセットがダイナミックに変動することで出力信号の電圧が検出閾値範囲から外れたとしても、第1の素子の出力ノードを電源回路に接続しているため、第1の素子の出力ノードの電流を充電または放電させることができ、それにより、ダイナミックに変動するDCオフセットをキャンセルすることができる。
また、DCオフセットの変動を、出力信号の電圧が検出閾値範囲を外れたか否かに応じて直接的にモニタしているため、DCオフセットが変動しなければ、DCオフセットをキャンセルする動作が行われることもなく、所望信号成分を欠落させることがない。
したがって、本発明の信号処理装置は、ダイナミックに変動するダイナミックDCオフセットへの対応と、所望信号成分の欠落のない伝送との両立を図ることができる。
従来のダイレクトコンバージョン受信機の構成例を示す図である。 従来の信号処理装置において、DCオフセットが発生するメカニズムの一例を説明する図である。 従来の信号処理装置において、DCオフセットが発生するメカニズムの別の例を説明する図である。 従来の信号処理装置において、DCオフセットが発生するメカニズムの別の例を説明する図である。 従来の信号処理装置において、DCオフセットが発生するメカニズムの別の例を説明する図である。 従来の信号処理装置の一構成例を示す図である。 従来の信号処理装置の別の構成例を示す図である。 従来の信号処理装置の別の構成例を示す図である。 従来の信号処理装置の別の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例1の構成を示す図である。 図10に示したDCオフセットキャンセルループ24の具体例1の構成を示す図である。 図12に示したDCオフセットキャンセルループ24における第1の判定素子29の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図12に示したDCオフセットキャンセルループ24における第2の判定素子30の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図10に示した信号処理装置の動作を説明する図である。 図10に示した信号処理装置の動作を説明する図である。 図10に示した信号処理装置の動作を説明する図である。 図10に示したDCオフセットキャンセルループ24の具体例2の構成を示す図である。 図18に示したDCオフセットキャンセルループ24における第1の判定素子33の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図18に示したDCオフセットキャンセルループ24における第2の判定素子34の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図10に示したDCオフセットキャンセルループ24の具体例3の構成を示す図である。 図21に示したDCオフセットキャンセルループ24における接続点47の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図21に示したDCオフセットキャンセルループ24における接続点46の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 本発明の第2の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 図26に示したDCオフセットキャンセルループ52の具体例1の構成を示す図である。 図27に示したDCオフセットキャンセルループ52における第1の判定素子29の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図27に示したDCオフセットキャンセルループ52における第2の判定素子30の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図26に示したDCオフセットキャンセルループ52の具体例2の構成を示す図である。 図30に示したDCオフセットキャンセルループ52における第1の判定素子33の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図30に示したDCオフセットキャンセルループ52における第2の判定素子34の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図26に示したDCオフセットキャンセルループ52の具体例3の構成を示す図である。 図33に示したDCオフセットキャンセルループ52における接続点47の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 図33に示したDCオフセットキャンセルループ52における接続点46の入力電圧−出力電圧特性を示す図である。 本発明の第5の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第6の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第7の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第8の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明の第9の実施形態による信号処理装置の構成を示す図である。 本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例2の構成を示す図である。 本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例3の構成を示す図である。 本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例4の構成を示す図である。
(第1の実施形態)
図10に、本発明の第1の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、入力端子21、出力端子22、第1の素子であるHPF23、およびDCオフセットキャンセルループ24からなる。
DCオフセットキャンセルループ24は、LPF25、判定素子26、第1のスイッチ27、および第2のスイッチ28からなる。
判定素子26は、出力端子22から出力される出力信号の電圧が予め設定された検出閾値範囲を外れたと判定した場合に、第1のスイッチ27または第2のスイッチ28のいずれかを駆動してHPF23の出力ノードを電源回路に接続する。
本実施形態では、上記の電源回路として、信号処理回路の電源電圧である第1の電源回路と、信号処理回路のグランドである第2の電源回路との2つの電源回路が設けられている。そのため、判定素子26は、出力信号の電圧が検出閾値範囲を外れたと判定した場合には、第1のスイッチ27を駆動してHPF23の出力ノードを電源電圧に接続するか、または、第2のスイッチ28を駆動してHPF23の出力ノードをグランドに接続する。
なお、第1の電源回路である信号処理回路の電源電圧は、信号処理回路全体を駆動するための電源電圧と共通化されていてもよい。また、第1の電源回路を、信号処理回路の電源電圧ではなく、定電圧源で構成してもよい。
本実施形態による信号処理装置は、例えば、図11に示すようなダイレクトコンバージョン受信機に適用される。なお、図11においては、HPF23は、HPF23a,23b,23c,23dに相当し、また、DCオフセットキャンセルループ24は、DCオフセットキャンセルループ24a,24b,24c,24dに相当する。図11の内容については後で詳細に説明する。
以下、図10に示したDCオフセットキャンセルループ24のより具体的な構成について説明する。
(DCオフセットキャンセルループ24の具体例1)
図12に、図10に示したDCオフセットキャンセルループ24の具体例1の構成を示す。判定素子26は、CMOSインバータに反転増幅器が接続された第1の判定素子29と、第1の判定素子29と同様の構成である第2の判定素子30とが並列接続された構成となっている。第1のスイッチ27および第2のスイッチ28は、それぞれp型MOSFET31およびn型MOSFET32からなる。p型MOSFET31のゲート端子には第2の判定素子30の出力ノードが接続され、n型MOSFET32のゲート端子には第1の判定素子29の出力ノードが接続されている。
なお、本具体例においては、第1の判定素子29および第2の判定素子30のCMOSインバータの後段に接続された反転増幅器を省略し、第1のスイッチ27のp型MOSFET31をn型MOSFETに置き換え、第2のスイッチ28のn型MOSFET32をp型MOSFETに置き換えた構成としてもよい。
図13および図14に、それぞれ第1の判定素子29および第2の判定素子30の入力電圧−出力電圧特性を示す。V0は、判定素子26に入力される信号のDC電位であり、LPF25から出力される信号のDC電位によって決定される。すなわち、V0は、HPF23から出力された信号のDC電位、あるいは出力端子22に接続された素子の入力バイアス等により決定される。V1、V2は、それぞれDCオフセットの変動を検出するための検出閾値範囲の上限値、下限値となる閾値であり、第1の判定素子29および第2の判定素子30に設定される。また、閾値V1、V2は、第1の判定素子29および第2の判定素子30のそれぞれにおける初段のCMOSインバータを構成するn型MOSFETとp型MOSFETとの電流駆動能力比を変更することによって調整される。また、閾値V1、V2は、V2<V0<V1となるように設計される。判定素子26へ入力される信号が閾値V1からV2の範囲内にある場合、第1の判定素子29はLowレベルを出力し、第2の判定素子30はHighレベルを出力し、それによりスイッチ27,28はともにオフ状態となる。従って、判定素子26へ入力される信号の電圧がV1からV2の範囲内にある場合は、HPF23から出力される信号がそのまま出力端子22から出力信号として出力される。
次に、本実施形態による信号処理装置の動作について説明する。ここでは、DCオフセットキャンセルループ24が、図12に示した具体例1の構成であるものとする。なお、第1の判定素子29および第2の判定素子30のそれぞれに設定される閾値V1、V2は、定常状態において、LPF25から出力される信号の振幅が閾値V1からV2の範囲に収まるような値となる。
まず、定常状態にある場合の動作について説明する。
図10に示した入力端子21からの入力信号のうちHPF23を通過した信号は、出力端子22から出力信号として出力される。定常状態においては、出力端子22の出力信号のDC電位は、HPF23から出力される信号のDC電位、あるいは出力端子22に接続された素子への入力バイアス等により決まる。このとき、出力端子22からHPF23の出力ノードへのDCオフセットキャンセルループ24は、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28がともにオフであるために機能しない。なお、HPF23のカットオフ周波数は、所望信号成分が欠落しないように充分低く選ばれている。
次に、ある時刻でDCオフセット量がステップ状に変動した場合の動作について説明する。図15から図17に、図10に示した入力端子21からの入力信号に正のDCオフセットが含まれている場合に、出力端子22の出力信号のDCレベルを収束させる動作を説明する図を示す。
HPF23は、カットオフ周波数が充分低く選ばれている。そのため、入力信号に含まれるDCオフセット量がステップ状に変動した場合にも、HPF23は、ステップ状の入力信号をほぼそのまま出力端子22に出力する(図15の左部のHPF23の出力波形参照)。HPF23から出力された信号のうち、低周波成分がLPF25で取り出され、判定素子26に入力される(図15の右部のLPF25の出力波形参照)。判定素子26は、LPF25で取り出された信号成分が、閾値V1からV2の範囲を外れた場合、DCオフセットの時間変動が無視できないレベルにあると判定する。
ここでは、時刻t1において、V0に含まれるDCオフセットが閾値V1を上回る正のDCオフセットに変動している。この場合、判定素子26を構成する第1の判定素子29および第2の判定素子30は、ともにHighレベルを出力し、第2のスイッチ28をオン状態にする。そうすると、HPF23の出力ノードがグランドに接続されるため、HPF23の出力ノードの電流は即座にグランドへ放電される(図16の破線で示した電流を参照)。それにより正のDCオフセットがキャンセルされることになる。判定素子26は、以降、DCオフセットが閾値V1からV2の範囲に収まった時点で、第2のスイッチ28をオフ状態とし、それにより放電が終了する(図17の左右のHPF23およびLPF25の出力波形参照)。なお、図17の左右のHPF23およびLPF25の出力波形においては、破線で示した波形は第2のスイッチ28が動作しないと仮定したときの波形であり、実線は第2のスイッチ28が動作したときの波形である。
一方、V0に含まれるDCオフセットが閾値V2を下回る負のDCオフセットに変動した場合には、判定素子26を構成する第1の判定素子29および第2の判定素子30は、ともにLowレベルを出力し、第1のスイッチ27をオン状態にする。そうすると、HPF23の出力ノードが電源電圧に接続されるため、スイッチ27は、HPF23の出力ノードから瞬時的に流れ込んだ電流を充電し、それにより負のDCオフセットがキャンセルされることになる。
なお、HPF23の出力ノードにおける電流の充放電を行う時の時定数がHPF23の時定数よりも短くなっていれば、上記の充放電動作をHPF23の時定数よりも充分に短い時間内に行うことができる。上記の充放電動作が終了すると、再びDCオフセットの変動が生じない限り、LPF25から出力される信号の振幅は、DCオフセットキャンセルループ24によるDCオフセットのキャンセル動作が停止する範囲、すなわち閾値V1からV2の範囲に収まり続ける。すなわち、定常状態が継続する。
このとき、LPF25は、DCオフセットキャンセルループ24の応答時間を調整するとともに、瞬時的に振幅が増大したことによる誤動作を防止する役割を担っている。
まず、LPF25により、DCオフセットキャンセルループ24の応答時間が調整される理由について説明する。
LPF25のカットオフ周波数が高い場合、判定素子26の入力ノードにはDCオフセットにより変動した高周波成分も伝達されることになる。そのため、HPF23から出力される信号のDCレベルが閾値V1からV2の範囲に収まるとほぼ同時に、第1のスイッチ27または第2のスイッチ28のいずれかがオフ状態になると、DCオフセットをキャンセルする動作が終了する。言い換えれば、LPF25のカットオフ周波数は、HPF23から出力される信号のDCレベルが閾値V1からV2の範囲に収まるとほぼ同時に、第1のスイッチ27または第2のスイッチ28のいずれかがオフ状態になるように設定されている。よって、正のDCオフセットに対しては、V1−V0のDCオフセットが残留し、負のDCオフセットに対してはV2−V0のDCオフセットが残留することになる。
逆に、LPF25のカットオフ周波数が低い場合、HPF23から出力される信号のDCレベルが閾値V1からV2の範囲内に収まった後も、DCオフセットをキャンセルする動作が終了せず、所望のDCレベルであるV0をオーバーシュートしてしまう。
すなわち、LPF25によってDCオフセットキャンセルループ24の応答時間を調整することにより、HPF23から出力される信号のDCレベルの最適化を図ることができる。
次に、LPF25により、瞬時的に振幅が増大したことによる誤動作が防止される理由について説明する。
ここでは、本実施形態による信号処理装置をOFDMシステム(Orthogonal Frequency Division Multiplexing System:直交周波数分割多重伝送システム)に用いられるダイレクトコンバージョン受信機に適用した場合を考える。OFDMシステムでは、各サブキャリア同士の位相がある瞬間に揃ってしまうことにより、信号振幅が瞬時的に増大してしまうことがある。この信号振幅が判定素子26の閾値V1からV2の範囲を外れると、ダイレクトコンバージョン受信機内の回路の誤動作を招く。これを防ぐため、本実施形態においては、LPF25により、判定素子26に入力される信号の周波数成分を制限している。
図11に、本実施形態による信号処理装置をダイレクトコンバージョン受信機に適用した例を示す。図11では、LNA2で増幅された後の信号が分岐される2経路のうち、片側の経路のみ示している。
本実施形態によれば、図6から図8に示したように単純なハイパス素子を用いた従来技術では、所望信号成分の欠落のない伝送とダイナミックオフセットに対する対応との両立を実現できなかったのに対し、かかる両立を実現できるという利点がある。また、図9に示したように、DCオフセットをADC18で取り込み、信号処理部19でDCオフセット量を検出し、DAC20でDCオフセットをキャンセルする信号を発生する従来技術と比較すると、複雑なADC、DACを必要としない、タイムスロットに同期した制御信号を外部から供給する必要が無い、所望の受信タイムスロット内でDCオフセットの変動にも対応できるという利点がある。
また、本実施形態によれば、DCオフセットの変動を直接的にモニタして、DCオフセットのキャンセル動作を行っている。この点で、特許文献1に開示された、受信信号レベルを基にDCオフセットの変動を間接的に観測する従来技術と比較して、DCオフセットのキャンセル動作を確実に行うことができるという利点がある。すなわち、受信信号レベルが変動しなくても、DCオフセットが変動すれば、出力端子22の出力信号のDCレベルを収束させる動作が確実に行われる。その一方、受信信号レベルが変動してもDCオフセットが変動しなければ、所望信号成分を欠落させるような余計な動作は一切行われない。また、受信信号レベルが変動したことを検出し、HPFへ出力する制御信号を発生するような制御装置を必要としないため、ハードウェア構成が簡単である。
また、本実施形態によれば、HPF23により、入力端子21と出力端子22間が、DC的に切り離されている。このため、出力端子22の出力信号のDCレベルを収束させると共にHPF23の時定数を大きくすることができないという特許文献2に開示された従来技術の課題は解決されている。すなわち、本実施形態では、第1のスイッチ27によるHPF23の出力ノードからの電流の充電が終了すれば、判定素子26には信号が伝送されないため、定常状態に確実に復帰する。
(DCオフセットキャンセルループ24の具体例2)
図18に、図10に示したDCオフセットキャンセルループ24の具体例2の構成を示す。判定素子26は、判定素子26に入力される信号のDC電位V0に含まれる正のDCオフセットを検出する第1の判定素子33と、DC電位V0に含まれる負のオフセットを検出する第2の判定素子34とからなる。第1の判定素子33は、n型MOSFET35と、信号処理装置の電源電圧とグランドとの間に直列に接続された抵抗37,38とからなる。n型MOSFET35のソース端子は、抵抗37,38の接続点に接続され、その接続点が第1の判定素子33の出力ノードとなっている。第2の判定素子34は、p型MOSFET36と、信号処理装置の電源電圧とグランドとの間に直列に接続された抵抗39,40からなる。p型MOSFET36のソース端子は、抵抗39,40の接続点に接続され、その接続点が第2の判定素子34の出力ノードとなっている。第1の判定素子33および第2の判定素子34の入力ノードは並列に接続されている。また、第1の判定素子33の出力ノードは第2のスイッチ28の入力ノードに接続され、第2の判定素子34の出力ノードが第1のスイッチ27の入力ノードに接続されている。なお、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28の構成は、図12に示した具体例1と同じである。
図19および図20に、それぞれ第1の判定素子33および第2の判定素子34の入力電圧−出力電圧特性を示す。V1、V2は、それぞれDCオフセットの変動を検出するための検出閾値範囲の上限値、下限値となる閾値であり、第1の判定素子33および第2の判定素子34に設定される。閾値V1は、n型MOSFET35のソース端子に接続された抵抗37,38の値を変更することで調整される。閾値V1は、第1の判定素子33へ入力される信号のDC電位がV1を超えたときに、第1の判定素子33から出力される信号の電位が第2のスイッチ28を構成するn型MOSFET32の閾値VSWn_thを超えるように設計される。一方、閾値V2は、p型MOSFET36のソース端子に接続された抵抗39,40の値を変更することで調整される。閾値V2は、第2の判定素子34へ入力される信号のDC電位がV2を下回ったときに、第2の判定素子34から出力される信号の電位が第1のスイッチ27を構成するp型MOSFET31の閾値VSWp_thを下回るよう設計される。VDCnは、DCオフセットのない定常状態における第1の判定素子33のDC電位であり、第2のスイッチ28がオフ状態となるような値に適切に選ばれる。VDCpは、DCオフセットのない定常状態における第2の判定素子34のDC電位であり、第1のスイッチ27がオフ状態となるような値に適切に選ばれる。
(DCオフセットキャンセルループ24の具体例3)
図21に、図10に示したDCオフセットキャンセルループ24の具体例3の構成を示す。判定素子26においては、n型MOSFET41およびp型MOSFET42のゲート端子が、ソースフォロア動作をするように、判定素子26の入力端子として並列に接続されている。また、信号処理装置の電源電圧とグランドとの間には、抵抗43,44,45が直列に接続されている。p型MOSFET42のソース端子は、抵抗43,44,45の接続点のうち第1の接続点46に接続され、n型MOSFET41のソース端子は、抵抗43,44,45の接続点のうち第2の接続点47に接続されており、第1の接続点46および第2の接続点47はそれぞれ判定素子26の出力ノードになっている。第1の接続点46は、第1のスイッチ27の入力ノードに接続され、第2の接続点47は、第2のスイッチ28の入力ノードに接続されている。なお、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28の構成は、図12に示した具体例1と同じである。
図22および図23に、それぞれ接続点47および接続点46の入力電圧−出力電圧特性を示す。V1、V2は、それぞれDCオフセットの変動を検出するための検出閾値範囲の上限値、下限値となる閾値であり、判定素子26に設定される。閾値V1、V2は、抵抗43,44,45の値を変更することで調整される。閾値V1は、n型MOSFET41へ入力される信号のDC電位がV1となったときに接続点47の電圧がVSWn_thとなるよう設計される。一方、閾値V2は、p型MOSFET42へ入力される信号のDC電位がV2となったときに接続点46の電圧がVSWp_thとなるよう設計される。VSWn_thは、第2のスイッチ28を構成するn型MOSFET32の閾値となっている。一方、VSWp_thは、第1のスイッチ27を構成するp型MOSFET31の閾値となっている。VDCnは、DCオフセットのない定常状態における接続点47のDC電位であり、第2のスイッチ28がオフ状態となるような値に適切に選ばれる。一方、VDCpは、DCオフセットのない定常状態における接続点46のDC電位であり、第1のスイッチ27がオフ状態となるような値に適切に選ばれる。
(第2の実施形態)
図24に、本発明の第2の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図10に示した第1の実施形態と比較すると、第1のスイッチ27が、信号処理装置の電源電圧ではなく、第1のスイッチ27へ電流を流し出す定電流源48に接続されている点と、第2のスイッチ28が、信号処理装置のグランドではなく、第2のスイッチ28から電流が流れ込む定電流源49に接続されている点とが異なる。
本実施形態によれば、DCオフセットの時間変動が起こった場合には、HPF23の出力ノードと定電流源27,28との間で充放電電流が流れるため、本発明の目的とする効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図25に、本発明の第3の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図10に示した第1の実施形態と比較すると、LPF25を省略している点が異なる。
本実施形態によれば、LPF25を省略しているため、HPF23から出力される信号は、全て判定素子26に伝送される。しかし、LPF25を省略したとしても、HPF23から出力される信号に含まれる高周波成分が入力端子21の前段の回路等においてある程度抑圧されていれば、DCオフセットキャンセルループ24の応答時間は最適な値となり、本発明の目的とする効果を得ることができる。同様に、LPF25を省略したとしても、HPF23の高周波数特性、想定されるDCオフセットの時定数によっては、DCオフセットキャンセルループ24の応答時間は最適な値となり、本発明の目的とする効果を得ることができる。また、本実施形態による信号処理装置は、LPF25を省略しているが、瞬時的な振幅の増大が発生しないような通信システムに適用することは可能である。
(第4の実施形態)
図26に、本発明の第4の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図10に示した第1の実施形態と比較すると、DCオフセットキャンセルループ24を、閾値調整機能を備えるDCオフセットキャンセルループ52に変更した点が異なる。詳細には、DCオフセットキャンセルループ52は、DCオフセットキャンセルループ24と比較すると、判定素子26に設定される検出閾値範囲の上限値および下限値となる閾値を調整するための信号を出力する制御端子50を設けた点が異なる。ここでは、判定素子26および制御端子50からなる構成を判定素子51と呼ぶ。
本実施形態によれば、入力端子21の前段の回路での利得の切替えなどにより、入力信号に含まれる所望信号成分の振幅が変化し、定常状態で判定素子26へ入力される信号の振幅が過小になったり過大になったりした場合でも、DCオフセットキャンセルループ52が動作して出力信号の所望信号成分をキャンセルしてしまうといった誤動作を起こすことなく、DCオフセットの変動に対して適切に対応することができる。その他の基本機能は、図10に示した第1の実施形態と同様であることは明らかである。
なお、本実施形態においては、制御端子50を、DCオフセット変動の検出動作を停止させるための信号を出力する端子として用いてもよい。また、制御端子50に相当する制御端子を2つ設け、一方の制御端子で判定素子26の閾値調整を行い、他方の制御端子でDCオフセット変動の検出動作を停止させる構成としてもよい。
以下、図26に示したDCオフセットキャンセルループ52のより具体的な構成について説明する。
(DCオフセットキャンセルループ52の具体例1)
図27に、図26に示したDCオフセットキャンセルループ52の具体例1の構成を示す。本具体例によるDCオフセットキャンセルループ52は、図12に示したDCオフセットキャンセルループ24と比較すると、第1の判定素子29において、初段のCMOSインバータを構成するp型MOSFETと並列にp型MOSFET53が接続され、p型MOSFET53のソース端子がスイッチ54を介して電源電圧に接続されている点と、第2の判定素子30において、初段のCMOSインバータを構成するn型MOSFETと並列にn型MOSFET55が接続され、n型MOSFET55のソース端子がスイッチ56を介してグランドに接続されている点と、スイッチ54,56のon/offを制御端子50からの信号によって制御する点とが異なる。
本具体例によれば、スイッチ54,56をon/offすることで、第1の判定素子29の初段のCMOSインバータを構成するp型MOSFET53および第2の判定素子30の初段のCMOSインバータを構成するn型MOSFET55の電流駆動能力比を変更することが可能となる。これにより、CMOSインバータの論理閾値を変更することができる。その結果、図28の第1の判定素子29の入力電圧−出力電圧特性に示すように、第1の判定素子29に設定される閾値を、V1、V1’などに調整することが可能となる。同様に、図29の第2の判定素子30の入力電圧−出力電圧特性に示すように、第2の判定素子30に設定される閾値を、V2、V2’などに調整することが可能となる。
また、本具体例によれば、第1の判定素子29および第2の判定素子30において、n型MOSFET53、p型MOSFET56を、それぞれスイッチ54,56を介して電源電圧およびグランドに接続する構成とし、制御端子50からの信号によりスイッチ54,56のon/offを制御している。これにより、DCオフセット変動を検出する動作を停止することが可能となる。
(DCオフセットキャンセルループ52の具体例2)
図30に、図26に示したDCオフセットキャンセルループ52の具体例2の構成を示す。本具体例によるDCオフセットキャンセルループ52は、図18に示したDCオフセットキャンセルループ24と比較すると、第1の判定素子33において、抵抗38を可変抵抗57に置き換えた点と、第2の判定素子34において、抵抗39を可変抵抗58に置き換えた点と、可変抵抗57,58の抵抗値を制御端子50(図30には図示せず)からの信号で制御する点とが異なる。
本具体例によれば、可変抵抗57,58の抵抗値を制御端子50からの信号で制御している。それにより、図31の第1の判定素子33の入力電圧−出力電圧特性に示すように、第1の判定素子33に設定される閾値を、VSWn_thに対してV1、V1’などに調整することが可能となる。同様に、図32の第2の判定素子34の入力電圧−出力電圧特性に示すように、第2の判定素子34に設定される閾値を、VSWp_thに対してV2、V2’などに調整することが可能となる。
なお、本具体例においては、図18に示した抵抗38,39を可変抵抗57,58に置き換える構成としたが、この構成に限定されない。例えば、図27に示したようなスイッチと抵抗とを直列接続してなる線回路を、抵抗38と並列に接続することでグランドに接続するとともに、図27に示したようなスイッチと抵抗とを直列接続してなる線回路を、抵抗39と並列に接続することで電源電圧に接続する構成とし、制御端子50からの信号でスイッチのon/offを制御してもよい。この構成でも、第1の判定素子33および第2の判定素子34に設定される閾値を調整することが可能となる。
また、本具体例においては、図27に示したようなスイッチを介して抵抗37を電源電圧に接続するとともに、図27に示したようなスイッチを介して抵抗40をグランドに接続する構成とし、制御端子50からの信号でスイッチのon/offを制御してもよい。この構成でも、DCオフセット変動を検出する動作を停止することが可能となる。
(DCオフセットキャンセルループ52の具体例3)
図33に、図26に示したDCオフセットキャンセルループ52の具体例3の構成を示す。本具体例によるDCオフセットキャンセルループ52は、図21に示したDCオフセットキャンセルループ24と比較すると、抵抗43,45をそれぞれ可変抵抗59,60に置き換えた点と、可変抵抗59,60の抵抗値を制御端子50(図33には図示せず)からの信号で制御する点とが異なる。
それにより、本具体例によれば、図34の接続点47の入力電圧−出力電圧特性に示すように、閾値をV1、V1’などに調整したり、図35の接続点46の入力電圧−出力電圧特性に示すように、閾値をV2、V2’などに調整したりすることが可能となる。
なお、本具体例においては、図21に示した抵抗43,45を可変抵抗59,60に置き換える構成としたが、この構成に限定されない。
例えば、図27に示したようなスイッチと抵抗とを直列接続してなる線回路を、抵抗43と並列に接続することで電源電圧に接続するとともに、図27に示したようなスイッチと抵抗とを直列接続してなる線回路を、抵抗45と並列に接続することでグランドに接続する構成とし、制御端子50からの信号でスイッチのon/offを制御してもよい。この構成でも、判定素子51に設定される閾値を調整することが可能となる。
または、図21に示した抵抗43,45を、可変抵抗59,60ではなく、図27に示したようなスイッチで置き換えて、接続点46、47をそれぞれスイッチを介して電源電圧およびグランドに接続する構成とし、制御端子50からの信号でスイッチのon/offを制御してもよい。この構成でも、DCオフセット変動を検出する動作を停止することが可能となる。
(第5の実施形態)
図36に、本発明の第5の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図10に示した第1の実施形態と比較すると、DCオフセットキャンセルループ24を、閾値調整機能を備えるDCオフセットキャンセルループ52に変更した点が異なる。詳細には、DCオフセットキャンセルループ52は、DCオフセットキャンセルループ24と比較すると、判定素子26と並列に接続され、判定素子26とは検出閾値範囲の異なる判定素子61が追加されている点と、LPF25の出力ノードと判定素子26,61の入力ノードとの間に、切替手段であるスイッチ62,63が追加されている点と、判定素子26,61の出力ノードと第1のスイッチ27、第2のスイッチ28の入力ノードとの間に、切替手段であるスイッチ64〜67が追加されている点が異なる。並列接続される判定素子は2つ以上の数でよい。ここでは、判定素子26,61およびスイッチ62〜67からなる構成を判定素子51と呼ぶ。
本実施形態によれば、入力端子21の前段の回路での利得の切替えなどにより、入力信号に含まれる所望信号成分の振幅が変化し、定常状態で判定素子26へ入力される信号の振幅が過小になったり過大になったりした場合でも、適切な閾値を持つ他の判定素子(61など)を選択し、選択した他の判定素子への切り替えをスイッチ62〜67により行うことで、DCオフセットキャンセルループ52が動作して出力信号の所望信号成分をキャンセルしてしまうといった誤動作を起こすことなく、DCオフセットの変動に対して適切に対応することができる。その他の基本機能は、図10に示した第1の実施形態と同様であることは明らかである。
(第6の実施形態)
図37に、本発明の第6の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図10に示した第1の実施形態と比較すると、DCオフセットキャンセルループ24を、閾値調整機能を備えるDCオフセットキャンセルループ52に変更した点が異なる。詳細には、DCオフセットキャンセルループ52は、DCオフセットキャンセルループ24と比較すると、LPF25と判定素子26の入力ノードとの間に、第3の素子である利得可変増幅器68が追加されている点が異なる。ここでは、判定素子26および利得可変増幅器68からなる構成を判定素子51と呼ぶ。
本実施形態によれば、入力端子21の前段の回路での利得の切替えなどにより、入力信号に含まれる所望信号成分の振幅が変化した場合に、利得可変増幅器68の利得を調整することで、定常状態で判定素子26へ入力される信号の振幅が過小になったり過大になったりすることを防ぐことができる。それにより、DCオフセットキャンセルループ52が動作して出力信号の所望信号成分をキャンセルしてしまうといった誤動作を起こすことなく、1つの判定素子でDCオフセットの変動に対して適切に対応することができる。その他の基本機能は、図10に示した第1の実施形態と同様であることは明らかである。
(第7の実施形態)
図38に、本発明の第7の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図10に示した第1の実施形態と比較すると、DCオフセットキャンセルループ24を、閾値調整機能を備えるDCオフセットキャンセルループ69に変更した点が異なる。詳細には、DCオフセットキャンセルループ69は、DCオフセットキャンセルループ24と比較すると、HPF23の出力ノードと出力端子22との間に、第2の素子である利得可変増幅器70が追加されている点と、判定素子26の代わりに第4から第6の実施形態(図26、図36、図37)で述べた閾値調整機能を備える判定素子51を設けた点が異なる。
本実施形態によれば、図10に示した第1の実施形態と同様の基本機能に加えて、全体としてIF(Intermediate Frequency)段の信号を増幅するための利得可変増幅器としての機能も併せ持つことができる。
また、利得可変増幅器70から出力される信号によりDCオフセットキャンセルループ69を動作させているため、利得可変増幅器70の利得を変化させた際に利得可変増幅器70から出力される信号のDCレベルが変動したとしても、DCオフセットのキャンセル動作が行われる。その際、DCオフセットの変動を検出するための閾値V1,V2は、利得可変増幅器70に設定される各利得に応じて、利得可変増幅器70から出力される信号の振幅がV1からV2の間に収まるよう設定される。
また、LPF25のカットオフ周波数は、利得可変増幅器70の高周波特性に応じて調整され、全体としてDCオフセットキャンセルループ69の応答時間が適切となるよう設計される。また、利得可変増幅器70の高周波特性によってはLPF25を省略することが可能となる。
また、利得可変増幅器70は、アッテネータでもよい。あるいは、利得可変増幅器70をチャネル選択のためのLPFで置き換えてもよい。
なお、本実施形態においては、第6の実施形態の利得可変増幅器68を追加した構成としても良い。この場合、利得可変増幅器70の利得と利得可変増幅器68の利得との積が一定となるように制御する。そして、DCオフセットの変動を検出するための閾値V1,V2は、利得可変増幅器70の利得と利得可変増幅器68の利得との積に応じて、利得可変増幅器70から出力される信号の振幅がV1からV2の間に収まるよう設定すればよい。
(第8の実施形態)
図39に、本発明の第8の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図38に示した第7の実施形態と比較すると、HPF23を容量71とし、HPF23の出力ノードに接続された利得可変増幅器70のバイアス回路を抵抗72,73を用いて構成している点が異なる。
本実施形態によっても、図10に示した第1の実施形態と同様の基本機能に加えて、全体としてIF段の信号を増幅するための利得可変増幅器としての機能も併せ持つことができる。
また、利得可変増幅器70から出力される信号によりDCオフセットキャンセルループ69を動作させているため、利得可変増幅器70の利得を変化させた際に利得可変増幅器70から出力される信号のDCレベルが変動したとしても、DCオフセットのキャンセル動作が行われる。その際、DCオフセットの変動を検出するための閾値V1,V2は、利得可変増幅器70に設定される各利得に応じて、利得可変増幅器70から出力される信号の振幅がV1からV2の間に収まるよう設定される。
また、LPF25のカットオフ周波数は、利得可変増幅器70の高周波特性に応じて調整され、全体としてDCオフセットキャンセルループ69の応答時間が適切となるよう設計される。また、利得可変増幅器70の高周波特性によってはLPF25を省略することが可能となる。
また、利得可変増幅器70は、アッテネータでもよい。あるいは、利得可変増幅器70をチャネル選択のためのLPFで置き換えてもよい。
(第9の実施形態)
図40に、本発明の第9の実施形態による信号処理装置の構成を示す。本実施形態による信号処理装置は、図10に示した第1の実施形態と比較すると、DCオフセットキャンセルループ24を、DCオフセットキャンセルループ74に変更した点が異なる。詳細には、DCオフセットキャンセルループ74は、DCオフセットキャンセルループ24と比較すると、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28の接続点とHPF23の出力ノードとの間に、信号遮断スイッチであるスイッチ75が追加されている点が異なる。このスイッチ75は、DCオフセットをキャンセルするための機構(LPF25、判定素子26、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28からなる機構)をHPF23の出力ノードから切り離し、DCオフセットのキャンセル動作を停止させるために設けられている。
本実施形態によれば、受信信号のタイムスロット等の状態に応じて、DCオフセットキャンセルループ74を動作させるか否かを選択することが可能となる。その他の基本機能は、図10に示した第1の実施形態と同様であることは明らかである。
なお、本実施形態においては、第1のスイッチ27および第2のスイッチ28の接続点とHPF23の出力ノードとの間に、信号遮断スイッチであるスイッチ75を追加した構成としたが、この構成に限定されない。例えば、スイッチ75の代わりにまたはスイッチ75に追加して、LPF25の出力ノードと判定素子26の入力ノードとの間に別の信号遮断スイッチを設けてもよい。
以下、本発明による信号処理装置を、ダイレクトコンバージョン受信機に適用した場合の具体的な構成について説明する。
(ダイレクトコンバージョン受信機の具体例1)
図11に、本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例1の構成を示す。なお、図11では、LNA2で増幅された後の信号が分岐される2経路のうち、片側の経路のみ示している(以下の図41から図43も同様)。
本具体例によるダイレクトコンバージョン受信機は、図1に示した従来例と比較すると、利得可変増幅器5,7(図1では、利得可変増幅器5a,7aに相当)の入出力段に、第1から第3の実施形態による信号処理装置(図10、図24、図25)で示したHPF23およびDCオフセットキャンセルループ24に相当する、HPF23a,23b,23c,23dおよびDCオフセットキャンセルループ24a,24b,24c,24dを付加した点が異なる。
本具体例によれば、単純なハイパス素子を用いた従来技術では実現できなかった、所望信号成分の欠落のない伝送と、ダイナミックオフセットに対する対応との両立を実現することができる。また、複雑なADC、DACを必要としない、タイムスロットに同期した制御信号を外部から供給する必要が無い、所望の受信タイムスロット内でDCオフセットの変動にも対応できるという利点がある。
(ダイレクトコンバージョン受信機の具体例2)
図41に、本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例2の構成を示す。本具体例によるダイレクトコンバージョン受信機は、図11に示した具体例1と比較すると、DCオフセットキャンセルループ24a,24b,24c,24dの代わりに、第9の実施形態による信号処理装置(図40)で示したDCオフセットキャンセルループ74に相当するDCオフセットキャンセルループ74a,74b,74c,74dを設けた点が異なる。
本具体例によれば、例えば、ダイレクトコンバージョン受信機の立ち上げ直後など受信機全体の利得設定が定まっていない期間において、利得可変増幅器7の後段のDCオフセットキャンセルループ74dによるDCオフセットのキャンセル動作を停止することができる。そのため、DCオフセットの変動がないにもかかわらず、所望信号の振幅が過大または過小になったために、DCオフセットキャンセルループ74が動作して出力信号の所望信号成分をキャンセルしてしまうことがなくなる。それにより、ベースバンド信号処理部9が受信信号の信号強度の測定を誤り、利得制御部(ゲイン設定部)10から誤った信号がLNA2および利得可変増幅器5,7に送られることで、受信機全体の利得設定を誤るといった問題を回避することが可能となる。その他の基本機能は、図11に示した具体例1と同様であることは明らかである。
(ダイレクトコンバージョン受信機の具体例3)
図42に、本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例3の構成を示す。本具体例によるダイレクトコンバージョン受信機は、図11に示した具体例1と比較すると、DCオフセットキャンセルループ24a,24b,24c,24dの代わりに、第4から第6の実施形態による信号処理装置(図26、図36、図37)で示したDCオフセットキャンセルループ52に相当するDCオフセットキャンセルループ52a,52b,52c,52dを設けた点が異なる。
本具体例によれば、LNA2および利得可変増幅器5,7の利得が変更され、HPF23a,23b,23c,23dから出力される信号の振幅が変わった場合でも、制御端子50からDCオフセットキャンセルループ52a,52b,52c,52dの閾値を制御することで、DCオフセットキャンセルループ52a,52b,52c,52dが動作して出力信号の所望信号成分をキャンセルしてしまうことがなくなる。それにより、DCオフセットの変動に対して適切な対応を実現することができる。その他の基本機能は、図11に示した具体例1と同様であることは明らかである。
(ダイレクトコンバージョン受信機の具体例4)
図43に、本発明による信号処理装置を用いたダイレクトコンバージョン受信機の具体例4の構成を示す。本具体例によるダイレクトコンバージョン受信機は、図1に示した従来例と比較すると、利得可変増幅器5a,7aの代わりに、第7および第8の実施形態による信号処理装置(図28、図29)で示したHPF23およびDCオフセットキャンセルループ69(利得可変増幅器70と一体化されている)に相当する、HPF23a,23bおよびDCオフセットキャンセルループ69a,69bを付加した点が異なる。
本具体例によれば、図42に示した具体例3と同様に、利得可変増幅器70a,70bの利得に応じてDCオフセットキャンセルループ69a,69bの閾値を調整する機能を備えるだけでなく、具体例3よりも少ない素子数で同様の機能を得ることが可能となる。その他の基本機能は、図11に示した具体例1と同様であることは明らかである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、本発明の技術思想の範囲で変形することができることは言うまでもない。例えば、本発明は、上述したダイレクトコンバージョン受信機の他、DCオフセットが問題となる通信機器などにも適用することができる。

Claims (29)

  1. 入力信号が入力される入力端子と、
    前記入力信号の直流成分を遮断する第1の素子と、
    前記第1の素子から出力される信号を出力信号として出力する出力端子と、
    前記出力信号の電圧が予め設定された検出閾値範囲を外れたか否かを判定する判定素子と、
    前記判定素子にて前記出力信号の電圧が前記検出閾値範囲から外れたと判定された場合、前記第1の素子の出力ノードを電源回路に接続するスイッチとを有する信号処理装置。
  2. 前記電源回路は、
    第1の電源回路と
    第2の電源回路とを含み、
    前記スイッチは、
    一端が前記第1の電源回路に接続され、他端が前記第1の素子の出力ノードに接続された第1のスイッチと、
    一端が前記第2の電源回路に接続され、他端が前記第1の素子の出力ノードに接続された第2のスイッチとを含み、
    前記判定素子は、前記出力信号の電圧が前記検出閾値範囲から外れたと判定した場合、前記第1のスイッチを駆動して前記第1の素子の出力ノードを前記第1の電源回路に接続するか、または、前記第2のスイッチを駆動して前記第1の素子の出力ノードを前記第2の電源回路に接続する、請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記第1の電源回路は、前記信号処理装置の電源電圧である、請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記電源電圧は、前記信号処理装置全体を駆動するための電源電圧と共通化されている、請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記第1の電源回路は、定電圧源である、請求項2に記載の信号処理装置。
  6. 前記第2の電源回路は、前記信号処理装置のグランドである、請求項2に記載の信号処理装置。
  7. 前記第1の電源回路は、前記第1のスイッチへ電流を流し出す定電流源であり、
    前記第2の電源回路は、前記第2のスイッチからの電流が流れ込む定電流源である、請求項2に記載の信号処理装置。
  8. 前記第1の素子の出力ノードと前記出力端子との間に設けられ、前記第1の素子から出力された信号を増幅して前記出力端子に出力するとともに外部から入力される利得制御信号により利得が変化する第2の素子をさらに有する、請求項1に記載の信号処理装置。
  9. 前記出力端子と前記判定素子の入力ノードとの間に設けられ、前記第1の素子から出力された信号を増幅して前記判定素子に出力するとともに外部から入力される利得制御信号により利得が変化する第3の素子をさらに有する、請求項1に記載の信号処理装置。
  10. 前記第1の素子の出力ノードと前記出力端子との間に設けられ、前記第1の素子から出力された信号を増幅して前記出力端子に出力するとともに外部から入力される利得制御信号により利得が変化する第2の素子と、
    前記出力端子と前記判定素子の入力ノードとの間に設けられ、前記第2の素子から出力された信号を増幅して前記判定素子に出力するとともに外部から入力される利得制御信号により利得が変化する第3の素子とをさらに有する、請求項1に記載の信号処理装置。
  11. 前記第2の素子の利得と、前記第3の素子の利得との積が一定である、請求項10に記載の信号処理装置。
  12. 前記第1の素子は、ハイパスフィルタである、請求項1に記載の信号処理装置。
  13. 前記第1の素子は、容量である請求項1に記載の信号処理装置。
  14. 前記第1の素子の出力ノードを前記スイッチにより前記電源回路に接続した場合に、前記第1の素子の出力ノードの電流が充電または放電される時の時定数は、前記第1の素子の時定数よりも短くなっている、請求項1に記載の信号処理装置。
  15. 前記出力端子と前記判定素子の入力ノードとの間、または前記第1の素子の出力ノードと前記スイッチとの間のいずれかに設けられ、信号を遮断するための信号遮断スイッチをさらに有する、請求項1に記載の信号処理装置。
  16. 前記出力端子と前記判定素子の入力ノードとの間、および前記第1の素子の出力ノードと前記スイッチとの間に設けられ、信号を遮断するための信号遮断スイッチをさらに有する、請求項1に記載の信号処理装置。
  17. 前記判定素子は、当該判定素子に設定される前記検出閾値範囲を調整する制御端子を含む、請求項1に記載の信号処理装置。
  18. 前記判定素子は、前記出力信号の電圧が前記検出閾値範囲を外れたか否かを判定する判定動作を停止させる制御端子を含む、請求項1に記載の信号処理装置。
  19. 前記判定素子は、第1の検出閾値範囲が設定される第1の判定素子と、前記第1の判定素子と並列に接続され、前記第1の検出閾値範囲とは異なる第2の検出閾値範囲が設定される第2の判定素子とを含み、前記出力信号の電圧が、前記第1の判定素子または前記第2の判定素子のうち選択された判定素子に設定された検出閾値範囲を外れたか否かを判定する、請求項1に記載の信号処理装置。
  20. 前記第1の判定素子および前記第2の判定素子のそれぞれの入力ノードまたは出力ノードに設けられ、前記第1の判定素子または前記第2の判定素子のうち選択された判定素子への切り替えを行う切替手段をさらに有する、請求項19に記載の信号処理装置。
  21. 前記判定素子は、互いに検出閾値範囲の設定が異なり並列接続された複数の判定素子を含み、前記出力信号の電圧が、前記複数の判定素子のうち選択された判定素子に設定された検出閾値範囲を外れたか否かを判定する、請求項1に記載の信号処理装置。
  22. 前記複数の判定素子のそれぞれの入力ノードまたは出力ノードに設けられ、前記複数の判定素子のうち選択された判定素子への切り替えを行う切替手段をさらに有する、請求項21に記載の信号処理装置。
  23. 前記出力端子と前記判定素子の入力ノードとの間にローパスフィルタをさらに有する、請求項1に記載の信号処理装置。
  24. 前記判定素子は、n型MOSFETとp型MOSFETとからなるCMOSインバータを含み、前記n型MOSFETと前記p型MOSFETとの電流駆動能力比を変更することにより前記検出閾値範囲が調整される、請求項1に記載の信号処理装置。
  25. 前記判定素子は、
    ソースフォロア動作するn型MOSFETおよびp型MOSFETと、前記第1の電源回路と前記第2の電源回路との間に直列に接続された3つの抵抗とを含み、
    前記n型MOSFETおよび前記p型MOSFETのゲート端子が並列に接続された接続点が前記判定素子の入力ノードとなり、
    前記n型MOSFETおよび前記p型MOSFETのソース端子が前記3つの抵抗の異なる2つの接続点にそれぞれ接続され、該2つの接続点が前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチ素子にそれぞれ接続される前記判定素子の出力ノードとなる、請求項2に記載の信号処理装置。
  26. 前記入力端子は、ダウンコンバージョン受信機におけるミキサ、利得可変増幅器、またはローパスフィルタのいずれかの出力ノードに接続される、請求項1に記載の信号処理装置。
  27. 前記出力端子は、ダウンコンバージョン受信機における利得可変増幅器、またはローパスフィルタのいずれかの入力ノードに接続される、請求項1に記載の信号処理装置。
  28. 前記第2の素子は、ダウンコンバージョン受信機における利得可変増幅器の利得を制御する利得制御信号が分岐して入力され、該利得制御信号により利得が変化する、請求項8または10に記載の信号処理装置。
  29. 前記第3の素子は、ダウンコンバージョン受信機における利得可変増幅器の利得を制御する利得制御信号が分岐して入力され、該利得制御信号により利得が変化する、請求項9または10に記載の信号処理装置。
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