JP5440022B2 - 復調器 - Google Patents
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Description
本発明は、復調器に関する。詳しくは、分岐・整合部における、第1の変調信号が入力される第1の整合部の入力インピーダンスと第2の変調信号が入力される第2の整合部の入力インピーダンスとを等しくすることで、第1および第2の変調信号間の位相および振幅ずれを防止するものである。
近年、CMOS技術を利用することにより低消費電力かつ低コスト(小回路規模)な信号伝送を目指した、ミリ波などの高周波帯を利用した高速伝送技術が盛んに研究されている。高周波帯を利用した伝送装置は、ミリ波帯の変調信号を送信する変調器と、変調器から送信される変調信号を受信して復調信号を生成する復調器とから構成されている。
ここで、従来の伝送装置の復調器600について説明する。図10に示すように、アンテナ510により受信された変調信号は、増幅器520により増幅されて、増幅器520と2乗回路530との間に設けられた分岐点Boにより第1の変調信号と第2の変調信号とに分岐される。分岐された第1および第2の変調信号のそれぞれは、2乗回路530に入力されて乗算される。2乗回路530での乗算により、変調信号が復調されて復調信号が生成され、生成された復調信号が増幅器540により増幅されて出力される。
また、復調器(検波回路)の他の構成としては、例えば、検波回路の出力信号を基準電圧と比較し、IF増幅器および検波回路のそれぞれに比較出力の直流分を帰還する検波回路が提案されている(特許文献1参照)。この検波回路によれば、検波出力の直流電圧を安定化することが可能となる。
しかしながら、上述した従来の復調器では以下のような問題がある。すなわち、図10に示した従来の復調器600では、2乗回路530の一方の入力部における入力インピーダンスと他方の入力部における入力インピーダンスの違いにより、第1の変調信号と第2の変調信号との間に、振幅、位相のズレが生じてしまう場合がある。この場合には、復調性能の特性劣化を招くという問題がある。
また、ミリ波帯のような高周波数帯で復調処理を行う場合、2乗回路の第1および第2の変調信号のそれぞれが入力される2つの入力間において十分なアイソレーションを確保することは一般に困難である。そのため、アイソレーションが不十分な場合には、2乗回路の一方の入力部から他方の入力部に信号が漏れてしまい、信号の特性に影響を与えてしまう場合がある。その結果、図11に示すように、第1の変調信号と第2の変調信号との間で、振幅や位相のズレが生じてしまい、復調性能の特性劣化を招くという問題がある。
特許文献1に開示される検波回路においては、直流分を帰還することにより、検波出力の直流電圧を安定化することが可能である。しかしながら、検波回路の入力部にDC帰還しているため、2乗回路で検波する際、2乗回路の入力部のDC動作点の変化に伴い入力インピーダンスが変化し、第1の変調信号と第2の変調信号との間に振幅、位相にズレが生じ、検波特性の劣化を招くという問題がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するものであり、ミリ波等の高周波帯の信号を復調する場合に、復調性能の劣化を防止することが可能な復調器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る復調器は、入力信号を所定周波数の搬送波信号により変調して得られた変調信号を分岐部を介して第1の変調信号と第2の変調信号に分岐し、分岐した前記第1の変調信号と前記第2の変調信号との振幅および位相を整合する分岐・整合部と、前記分岐・整合部により整合された前記第1の変調信号と前記第2の変調信号とに基づいて復調信号を生成する復調部とを備え、前記分岐・整合部は、所定の回路定数を含む入力インピーダンスを有した前記第1の変調信号が供給される第1の整合部と、所定の回路定数を含む入力インピーダンスを有した前記第2の変調信号が供給される第2の整合部とを有し、前記第1の整合部の入力インピーダンスと前記第2の整合部の入力インピーダンスとが等しくなるように前記回路定数が設定されたものである。
本発明においては、例えば変調器により入力信号が所定周波数の搬送波信号と乗算されて周波数変換され、この周波数変換された変調信号が送信される。変調信号は、復調器により受信され、分岐・整合部に設けられた分岐部により第1の変調信号と第2の変調信号とに分岐される。これは、復調信号を得るために、復調信号と周波数同期した信号を復調信号に乗算する必要があるからである。本発明において変調信号は、例えば、ミリ帯域の高周波信号である。
分岐部により分岐された第1の変調信号は第1の整合部に供給され、第2の変調信号は第2の整合部に供給される。本発明では、第1の整合部の入力インピーダンスと第2の整合部の入力インピーダンスが等しくなるように、第1の整合部と第2の整合部の回路定数が設定される。これにより、第1の変調信号と第2の変調信号とは、同振幅・同位相となるように第1の整合部および第2の整合部により整合される。振幅・位相が整合された第1および第2の変調信号は、復調部の各入力部に入力される。復調部では、振幅・位相が整合された第1の変調信号と第2の変調信号とが乗算されることで、変調信号に基づく復調信号が生成される。
本発明によれば、分岐・整合部を構成する第1の整合部の入力インピーダンスと第2の整合部のインピーダンスとが等しくなるように設定するので、分岐した2つの変調信号を等振幅・等位相で後段の復調部に入力させることができる。これにより、復調性能の劣化を防止することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(変調信号の分岐に伴うインピーダンス整合例および復調信号のDC電圧の補正制御例)
2.第2の実施の形態(DC電圧の補正の制御例)
1.第1の実施の形態(変調信号の分岐に伴うインピーダンス整合例および復調信号のDC電圧の補正制御例)
2.第2の実施の形態(DC電圧の補正の制御例)
<1.第1の実施の形態>
[通信装置の構成例]
本発明の一実施形態に係る通信装置100は、図1に示すように、変調器10と復調器30Aとを備えている。本実施の形態において、変調器10と復調器30Aとの間では、例えば30GHz〜300GHzのミリ波帯の信号により高速通信が行われる。
[通信装置の構成例]
本発明の一実施形態に係る通信装置100は、図1に示すように、変調器10と復調器30Aとを備えている。本実施の形態において、変調器10と復調器30Aとの間では、例えば30GHz〜300GHzのミリ波帯の信号により高速通信が行われる。
[変調器の構成例]
変調器10は、増幅器12,18と変調回路14とアンテナ20とを備えている。増幅器12は、入力される被変調信号SBB(ベースバンド信号等)を増幅して変調回路14に供給する。変調回路14は、ミリ波帯の局部発振信号を生成し、増幅器12から入力される被変調信号SBBと局部発振信号とを乗算することにより変調信号SRFを生成する。増幅器18は、変調回路14から供給される変調信号SRFを増幅してアンテナ20に供給する。増幅器18により増幅された変調信号SRFは、アンテナ20により復調器30Aに送信される。
変調器10は、増幅器12,18と変調回路14とアンテナ20とを備えている。増幅器12は、入力される被変調信号SBB(ベースバンド信号等)を増幅して変調回路14に供給する。変調回路14は、ミリ波帯の局部発振信号を生成し、増幅器12から入力される被変調信号SBBと局部発振信号とを乗算することにより変調信号SRFを生成する。増幅器18は、変調回路14から供給される変調信号SRFを増幅してアンテナ20に供給する。増幅器18により増幅された変調信号SRFは、アンテナ20により復調器30Aに送信される。
[復調器の構成例]
復調器30Aは、アンテナ32と増幅器34,90と分岐・整合回路60と2乗回路40とDC補正回路50とを備えている。変調器10から送信された変調信号SRFは、アンテナ32により受信されて増幅器34に供給される。増幅器34は、アンテナ32から供給された変調信号SRFを増幅して分岐・整合回路60に出力する。
復調器30Aは、アンテナ32と増幅器34,90と分岐・整合回路60と2乗回路40とDC補正回路50とを備えている。変調器10から送信された変調信号SRFは、アンテナ32により受信されて増幅器34に供給される。増幅器34は、アンテナ32から供給された変調信号SRFを増幅して分岐・整合回路60に出力する。
分岐・整合回路60は、増幅器34により増幅された変調信号SRFを第1の変調信号SRF1と第2の変調信号SRF2とに分岐し、分岐した第1の変調信号SRF1と第2の変調信号SRF2とが同振幅および同位相となるように整合する。分岐・整合回路60は、分岐および整合した第1の変調信号SRF1および第2の変調信号SRF2のそれぞれを2乗回路40に入力させる。
2乗回路40は、復調部の一例であり、分岐・整合回路60から入力された第1の変調信号SRF1と第2の変調信号SRF2とを乗算することにより、変調信号SRFを復調して被変調信号の周波数帯(ベースバンド帯)の復調信号SDMを生成する。生成した復調信号SDMは、DC補正回路50に出力される。
DC補正回路50は、2乗回路40から出力された復調信号SDMのDC電圧を取り出し、DC電圧Vdcと基準電圧Vrefとを比較し、比較結果に基づく差分電圧(DCオフセット)を取得して2乗回路40に帰還させる。これにより、復調信号SDMのDC電圧Vdcが基準電圧Vrefとなるように補正される。
増幅器90は、2乗回路40から供給される復調信号SDMを増幅して出力する。2乗回路40から供給される復調信号SDMはDC電圧Vdcが補正されているので、増幅器90により増幅した場合でも振幅がクリップされてしまうことを防止できる。
[分岐・整合回路の構成例]
次に、分岐・整合回路60の詳細について説明する。分岐・整合回路60は、図2に示すように、一端が増幅器34の出力端に接続された分岐点(分岐部)Bpと、この分岐点Bpを介して分岐された第1の整合部60Aと第2の整合部60Bとを備えている。
次に、分岐・整合回路60の詳細について説明する。分岐・整合回路60は、図2に示すように、一端が増幅器34の出力端に接続された分岐点(分岐部)Bpと、この分岐点Bpを介して分岐された第1の整合部60Aと第2の整合部60Bとを備えている。
まず、第1の整合部60Aについて説明する。第1の整合部60Aは、コンデンサC21,C22とインダクタL21と抵抗R21とバイアス電源VB1とを備えている。これらの素子のそれぞれは、所定の回路定数を有している。コンデンサC21は、一端が分岐点Bpに接続され、他端が2乗回路40のトランジスタM2のゲート(入力端子IN1)に接続されている。コンデンサC21は、分岐点Bpにより分岐された第1の変調信号SRF1のDC成分をカットするものである。なお、コンデンサC21は第1のコンデンサの一例であり、コンデンサC22は第2のコンデンサの一例である。
インダクタL21は、一端がコンデンサC21とトランジスタM2のゲートの間の接続点E1に接続され、他端がコンデンサC22の一端に接続されている。コンデンサC22は、一端がインダクタL21の他端に接続され、他端が接地されている。インダクタL21とコンデンサC22とは、整合回路を構成しており、コンデンサC21やコンデンサC22の比率を調整することで入力インピーダンスZ1と入力インピーダンスZ2との整合を図ることが可能となっている。抵抗R21は、一端がコンデンサC21とトランジスタM2のゲートの間の接続点E2に接続され、他端がバイアス電源VB1を介して接地されている。バイアス電源VB1は、2乗回路40のトランジスタM2のゲート電圧と等しい電圧値に設定されている。なお、接続点E1は第1の接続点の一例であり、接続点E2は第2の接続点の一例である。
次に、第2の整合部60Bの構成について説明する。第2の整合部60Bは、第1の整合部60Aと同様の構成をしており、コンデンサC31,C32とインダクタL31と抵抗R31とバイアス電源VB2とを備えている。これらの素子のそれぞれは、所定の回路定数を有している。コンデンサC31は、一端が分岐点Bpに接続され、他端が2乗回路40のトランジスタM1のゲート(入力端子IN2)に接続されている。コンデンサC31は、分岐点Bpにより分岐された第2の変調信号SRF2のDC成分をカットするものである。なお、コンデンサC31は第1のコンデンサの一例であり、コンデンサC32は第2のコンデンサの一例である。
インダクタL31は、一端がコンデンサC31とトランジスタM1のゲートの間の接続点F1に接続され、他端がコンデンサC32の一端に接続されている。コンデンサC32は、一端がインダクタL31の他端に接続され、他端が接地されている。インダクタL31とコンデンサC32とは、整合回路を構成しており、コンデンサC31やコンデンサC32の比率を調整することで入力インピーダンスZ1と入力インピーダンスZ3との整合を図ることが可能となっている。抵抗R31は、一端がコンデンサC31とトランジスタM1のゲートの間の接続点F2に接続され、他端がバイアス電源VB2を介して接地されている。バイアス電源VB2は、2乗回路40のトランジスタM1のゲート電圧と等しい電圧値に設定されている。なお、接続点F1は第1の接続点の一例であり、接続点F2は第2の接続点の一例である。
[分岐・整合回路の動作例]
このような回路構成において、増幅器34により増幅された変調信号SRFは、分岐点Bpにより第1の変調信号SRF1と第2の変調信号SRF2とに分岐される。分岐された一方の第1の変調信号SRF1は第1の整合部60Aに供給され、他方の第2の変調信号SRF2は第2の整合部60Bに供給される。第1の整合部60Aに供給された第1の変調信号SRF1は、コンデンサC21によりDC(直流)成分がカットされる。DC成分がカットされた第1の変調信号SRF1は、バイアス電源VB1により所定のDCバイアス電圧V2が印加されて2乗回路40のトランジスタM2のゲートに入力される。コンデンサC22とインダクタL21とにより構成されるLC回路では、第1の変調信号SRF1のうち特定の周波数帯のみを通過させる。
このような回路構成において、増幅器34により増幅された変調信号SRFは、分岐点Bpにより第1の変調信号SRF1と第2の変調信号SRF2とに分岐される。分岐された一方の第1の変調信号SRF1は第1の整合部60Aに供給され、他方の第2の変調信号SRF2は第2の整合部60Bに供給される。第1の整合部60Aに供給された第1の変調信号SRF1は、コンデンサC21によりDC(直流)成分がカットされる。DC成分がカットされた第1の変調信号SRF1は、バイアス電源VB1により所定のDCバイアス電圧V2が印加されて2乗回路40のトランジスタM2のゲートに入力される。コンデンサC22とインダクタL21とにより構成されるLC回路では、第1の変調信号SRF1のうち特定の周波数帯のみを通過させる。
同様にして、第2の整合部60Bに供給された第2の変調信号SRF2は、コンデンサC31によりDC(直流)成分がカットされる。DC成分がカットされた第2の変調信号SRF2は、バイアス電源VB2により所定のDCバイアス電圧V1が印加されて2乗回路40のトランジスタM1のゲートに入力される。
[分岐・整合回路の入力インピーダンス]
本実施の形態においては、図2に示すように、第1の整合部60Aの入力側から見たインピーダンスを入力インピーダンスZ2としている。インピーダンスZ2は、第1の整合部60Aを構成するコンデンサC21,C22、インダクタL21、抵抗R21およびバイアス電源VB1の回路定数により決定される。また、インピーダンスZ2には、2乗回路40のトランジスタM2側の入力インピーダンスZ6も含まれている(式(1)参照)。
本実施の形態においては、図2に示すように、第1の整合部60Aの入力側から見たインピーダンスを入力インピーダンスZ2としている。インピーダンスZ2は、第1の整合部60Aを構成するコンデンサC21,C22、インダクタL21、抵抗R21およびバイアス電源VB1の回路定数により決定される。また、インピーダンスZ2には、2乗回路40のトランジスタM2側の入力インピーダンスZ6も含まれている(式(1)参照)。
また、本実施の形態では、第2の整合部60Bの入力側から見たインピーダンスを入力インピーダンスZ3としている。インピーダンスZ3は、第2の整合部60Bを構成するコンデンサC31,C32、インダクタL31、抵抗R31およびバイアス電源VB2の回路定数により決定される。また、インピーダンスZ3には、2乗回路40のトランジスタM1側の入力インピーダンスZ7も含まれている。
このようにインピーダンスZ2,Z3を定義したとき、本実施の形態では、第1の整合部60Aの入力インピーダンスZ2と第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3とが等しくなるように設定される。これは、第1の整合部60Aおよび第2の整合部60Bを構成する各素子の回路定数を、要求されるインピーダンスZ2,Z3に合わせることにより行われる。これにより、分岐した第1の変調信号SRF1と第2の変調信号SRF2とを等振幅・等位相に整合することができる。なお、各分岐・整合回路60の各素子の設計条件については後述する。
[分岐・整合回路の出力インピーダンス]
また、本実施の形態においては、図2に示すように、第1の整合部60Aの出力側から見たインピーダンスを出力インピーダンスZ4としている。インピーダンスZ4は、第1の整合部60Aを構成するコンデンサC21,C22、インダクタL21、抵抗R21およびバイアス電源VB1の各回路定数により決定される。また、インピーダンスZ4には、第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3および増幅器34の出力インピーダンスZ0も含まれている(式(4)参照)。
また、本実施の形態においては、図2に示すように、第1の整合部60Aの出力側から見たインピーダンスを出力インピーダンスZ4としている。インピーダンスZ4は、第1の整合部60Aを構成するコンデンサC21,C22、インダクタL21、抵抗R21およびバイアス電源VB1の各回路定数により決定される。また、インピーダンスZ4には、第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3および増幅器34の出力インピーダンスZ0も含まれている(式(4)参照)。
また、図2に示すように、第2の整合部60Bの出力側から見たインピーダンスを出力インピーダンスZ5としている。インピーダンスZ5は、第2の整合部60Bを構成するコンデンサC31,C32、インダクタL31、抵抗R31およびバイアス電源VB2の各回路定数により決定される。また、インピーダンスZ5には、第1の整合部60Aの入力インピーダンスZ2および増幅器34の出力インピーダンスZ0も含まれている(式(5)参照)。
このようにインピーダンスZ4,Z5を定義したとき、例えばトランジスタM1からトランジスタM2への漏れ電圧は、トランジスタM1に供給される電流信号を対向側の出力インピーダンスZ4と入力インピーダンスZ6で分割したもので近似できる(式(3))。ここで、入力インピーダンスZ6は、2乗回路40のトランジスタM2の入力端子IN1側から見たインピーダンスである。そこで、本実施の形態では、出力インピーダンスZ4を入力インピーダンスZ6よりも低インピーダンスとすることで、トランジスタM1からトランジスタM2への漏れ電圧を抑圧している。なお、入力端子IN1は第1の入力部の一例を構成している。
同様にして、トランジスタM2からトランジスタM1への漏れ電圧を抑圧するために、出力インピーダンスZ5を入力インピーダンスZ7よりも低インピーダンスとしている。ここで、入力インピーダンスZ7は、2乗回路40のトランジスタM1の入力端子IN2側から見たインピーダンスである。出力インピーダンスZ4,Z5の調整は、第1の整合部60Aおよび第2の整合部60Bを構成する各素子の回路定数の設定により行う。なお、入力端子IN2は第2の入力部の一例を構成している。
[分岐・整合回路の定数設定手法]
次に、分岐・整合回路60の設計条件について説明する。分岐・整合回路60の分岐前における入力インピーダンスZ1は、増幅器34の出力インピーダンスZ0が例えばZ0=50Ωに設定されているとき、増幅器34の出力インピーダンスZ0との整合をとるため、Z1=50Ωに設定する。また、分岐点Bpにより分岐した第1の整合部60Aの入力インピーダンスZ2と第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3とを各々Z2=Z3=100Ωに設定し、互いのインピーダンスを等しくする。これにより、第1の整合部60Aに供給される第1の変調信号SRF1と、第2の整合部60Bに供給される第2の変調信号SRF2との振幅および位相を等しくすることができる。
次に、分岐・整合回路60の設計条件について説明する。分岐・整合回路60の分岐前における入力インピーダンスZ1は、増幅器34の出力インピーダンスZ0が例えばZ0=50Ωに設定されているとき、増幅器34の出力インピーダンスZ0との整合をとるため、Z1=50Ωに設定する。また、分岐点Bpにより分岐した第1の整合部60Aの入力インピーダンスZ2と第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3とを各々Z2=Z3=100Ωに設定し、互いのインピーダンスを等しくする。これにより、第1の整合部60Aに供給される第1の変調信号SRF1と、第2の整合部60Bに供給される第2の変調信号SRF2との振幅および位相を等しくすることができる。
次に、第1の整合部60Aの入力インピーダンスZ2をZ2=100Ωに設定した場合における各素子の定数の設計条件について説明する。なお、第1および第2の整合部60A,60Bはそれぞれ回路構成が同一であるため、以下では第1の整合部60Aについてのみ説明する。
2乗回路40の入力インピーダンスZ6は、図3に示すように、ある周波数の点において抵抗R6とコンデンサC6の並列回路で構成することができる。このとき、Z0=50Ω,Z3=100Ωに設定し、例えばR6=2.5kΩ,C6=16fFとする。
また、図4に示すように、抵抗R21と抵抗R6の並列抵抗を抵抗R2とし、インダクタL21とコンデンサC22とを合成して直列リアクタンスXLC2とした。リアクタンスXLC2については、回路(レイアウト)面積を考慮してインダクタL21≦350pH、コンデンサC22≦300fF程度に設定した。
ここで、図3において、入力インピーダンスZ2は下記式(1)で表され、実部・虚部に整理、変形すると下記式(2)のように表される。
したがって、上記式(2)の第1項(実部)=100(Z2=100Ω)を満たすには、R2≧100であることが条件となる。そして、上記式(2)においてR2を設定することによりリアクタンスXLC2の定数が決まる。また、上記式(2)において第2項(虚部)=0となるので、コンデンサC21の定数も決まる。
ここで、上記式(2)より、R2(R21)を大きくすることで、コンデンサC21,リアクタンスXLC2を小さくでき、回路面積を小型化できるが、同時に周波数によるインピーダンス変動も大きくなってしまう。そのため、本例では、周波数によるインピーダンス変動を回避すべく、R21=110Ω、C21=120fF、L21=350pH、C22=300fFに設定した。このように第1の整合部60Aの各素子の定数を設定することで、第1の整合部60Aの入力インピーダンスZ2をZ2=100Ωに設定できる。
第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3をZ3=100Ωに設定する場合には、例えばR7=5KΩ,C7=20fFとし、上述した第1の整合部60Aと同様の手順により、R31=107Ω,C31=120fF,L31=300pH,C32=300fFに設定した(図3および図4カッコ内参照)。このように第2の整合部60Bの各素子の定数を設定することで、第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3をZ2=100Ωに設定できる。
次に、上記設定した定数での分岐・整合回路60における、2乗回路40の入力間の漏れを算出する。図2に示すように、2乗回路40の一方の入力端子IN2(トランジスタM1のゲート)から他方の入力端子IN1(トランジスタM2のゲート)への漏れをVLeak@IN1とする。このとき、VLeak@IN1は、トランジスタM1の信号電流をインピーダンスZ6とインピーダンスZ4とでインピーダンス分割したものとして、下記(3)に示す近似式で表される。なお、下記式(3)において、VIN2はトランジスタM1のゲートの入力電圧振幅であり、gm1はトランジスタM1の相互コンダクタンスである。このとき、相互コンダクタgm1はgm1=10mA/Vとした。
分岐・整合回路60の出力インピーダンスZ4は、図3および図5に示すように、インダクタL21とコンデンサC22とを合成して直列リアクタンスXLC2とすると、下記式(4)で表される。
ここで、入力インピーダンスZ6(=R6//C6)は既知の値であるから(R6=2.5kΩ,C6=16fF)、上記式(4)から出力インピーダンスZ4を算出できる。そして、算出した出力インピーダンスZ4および既知の入力インピーダンスZ6を上記式(3)に代入すると、入力端子IN2から他方の入力端子IN1への漏れ電圧はVLeak@IN1=0.002となり、漏れ電圧を−50dB以下に抑圧できることが分かる。
また、2乗回路40の入力端子IN1から入力端子IN2への漏れ電圧VLeak@IN2についても、同様の手順により算出することができる。出力インピーダンスZ5は、上記出力インピーダンスZ4と同様に、下記式(5)で表される。
また、漏れ電圧VLeak@IN2は下記式(6)で表される。なお、下記式(6)において、VIN1はトランジスタM2のゲートの入力電圧振幅であり、gm2はトランジスタM2の相互コンダクタンスである。このとき、相互コンダクタgm2はgm2=3mA/Vとした。
上記式(5)および式(6)から、入力端子IN1から入力端子IN2への漏れ電圧はVLeak@IN2=0.001となり、漏れ電圧を−50dB以下に抑圧できることが分かる。このように、本実施の形態によれば、分岐・整合回路60を設けることで、出力インピーダンスZ4,Z5を設定することができ、一方の入力側から他方の入力側への漏れ電圧を抑圧することができる。
[従来の2乗回路の問題点]
次に、2乗回路40の詳細について説明する。まず、従来の2乗回路における問題点について説明する。2乗回路では、上述したように、変調器から受信した変調信号を分岐し、分岐した変調信号のそれぞれを乗算することにより、変調信号に基づく復調信号を生成している。このとき、変調信号同士を乗算すると、下記式(7)に示すように、変調信号のキャリア成分の整流分がDC(直流)電圧として現れる。
次に、2乗回路40の詳細について説明する。まず、従来の2乗回路における問題点について説明する。2乗回路では、上述したように、変調器から受信した変調信号を分岐し、分岐した変調信号のそれぞれを乗算することにより、変調信号に基づく復調信号を生成している。このとき、変調信号同士を乗算すると、下記式(7)に示すように、変調信号のキャリア成分の整流分がDC(直流)電圧として現れる。
このDC電圧(DCオフセット)が含まれる復調信号を高利得な増幅器により増幅すると、図6(A)に示すように、復調信号(入力信号)が弱い場合には振幅がクリップせずに増幅することができる。しかし、復調信号(入力信号)が強い場合には、図6(B)に示すように、復調信号の振幅がクリップしてしまい、十分な振幅が得られない場合がある。その結果、デジタル復調信号の分離性能が劣化してしまうという課題があった。そこで、本実施の形態では、DC電圧Vdcと基準電圧Vrefとの差分に基づくDC補正電圧VadjをDC補正回路50により生成し、DC補正電圧Vadjを2乗回路40に帰還させることにより、ベースバンド帯の復調信号SDMのDC電圧Vdcの補正を行う。これにより、増幅時の信号のクリップを防止することが可能となる。
[2乗回路およびDC補正回路の構成例]
次に、本発明の一実施形態に係る2乗回路40およびDC補正回路50について説明する。まず、2乗回路40について説明する。2乗回路40は、図7に示すように、差動対のトランジスタM2,M3とトランジスタM1と負荷抵抗RL1,RL2とから構成されている。本例では、トランジスタM1,M2,M3をn型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)により構成した例を示している。また、トランジスタM2は第1のトランジスタの一例であり、トランジスタM1は第2のトランジスタの一例である。
次に、本発明の一実施形態に係る2乗回路40およびDC補正回路50について説明する。まず、2乗回路40について説明する。2乗回路40は、図7に示すように、差動対のトランジスタM2,M3とトランジスタM1と負荷抵抗RL1,RL2とから構成されている。本例では、トランジスタM1,M2,M3をn型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)により構成した例を示している。また、トランジスタM2は第1のトランジスタの一例であり、トランジスタM1は第2のトランジスタの一例である。
トランジスタM2のドレインは負荷抵抗RL1の一端に接続され、ゲートは入力端子IN1(第1の整合部60A)に接続されている。トランジスタM3のドレインは負荷抵抗RL2に接続され、ゲートは抵抗R4を介してバイアス電源VB3の一端に接続されている。バイアス電源VB3はバイアス電源VB1と同電位であり、バイアス電源VB3の他端は接地されている。トランジスタM2,M3のソースは接続点A0を介して共通接続されており、トランジスタM2,M3は差動対回路を構成している。負荷抵抗RL1,RL2のそれぞれの他端は高電位の電源Vccに接続されている。
トランジスタM1のドレインは接続点A0を介してトランジスタM2,M3のソースに接続され、ゲートは入力端子IN2(第2の整合部60B)に接続され、ソースは接地されている。本発明において接地は、低電位の電源の一例である。
次に、DC補正回路50について説明する。DC補正回路50は、ローパスフィルタ500と比較部の一例であるコンパレータ502と基準電位としての電源VB4とトランジスタM4とから構成されている。ローパスフィルタ500は、入力側が2乗回路40と増幅器90との間に設けられた接続点A2(増幅器90の入力端)に接続され、出力側がコンパレータ502の一方の入力端に接続されており、増幅器90による増幅前の復調信号SDMを取り出す。コンパレータ502の他方の入力端は、電源VB4を介して接地されている。トランジスタM4のドレインは接続点A1を介して2乗回路40の負荷抵抗RL2に接続され、ゲートはコンパレータ502の出力端に接続され、ソースは接地されている。
[ミキサおよびDC補正回路の動作例]
続けて、2乗回路40およびDC補正回路50の動作の一例について説明する。2乗回路40を構成するトランジスタM2の入力端子(ゲート)IN1には、分岐・整合回路60の第1の整合部60Aから出力された第1の変調信号SRF1が入力される。第1の変調信号SRF1は、第1の整合部60Aにより第2の変調信号SRF2との位相および振幅ずれが補正されていると共に、バイアス電源VB1によりバイアス電圧V1が印加されたものである。
続けて、2乗回路40およびDC補正回路50の動作の一例について説明する。2乗回路40を構成するトランジスタM2の入力端子(ゲート)IN1には、分岐・整合回路60の第1の整合部60Aから出力された第1の変調信号SRF1が入力される。第1の変調信号SRF1は、第1の整合部60Aにより第2の変調信号SRF2との位相および振幅ずれが補正されていると共に、バイアス電源VB1によりバイアス電圧V1が印加されたものである。
トランジスタM1の入力端子(ゲート)IN2には、分岐・整合回路60の第2の整合部60Bから出力された第2の変調信号SRF2が入力される。第2の変調信号SRF2は、第2の整合部60Bにより第1の変調信号SRF1との位相および振幅ずれが補正されていると共に、バイアス電源VB2によりバイアス電圧V2が印加されたものである。
2乗回路40では、入力端子IN1に入力された第1の変調信号SRF1と入力端子IN2に入力された第2の変調信号SRF2とが乗算されることで、変調信号SRFに基づく復調信号SDMが生成される。生成された復調信号SDMは、負荷抵抗RL2側から出力される。この復調信号SDMには、上記式(7)で示した乗算により生じたDC成分(DC電圧Vdc)が含まれている。
DC補正回路50のローパスフィルタ500は、2乗回路40から出力された復調信号SDMを接続点A2を介して取り出し、取り出した復調信号SDMの変調信号成分を遮断してDC成分(DC電圧Vdc)のみを通過させる。ローパスフィルタ500を通過した復調信号SDMのDC電圧Vdcはコンパレータ502に入力される。
コンパレータ502は、ローパスフィルタ500から入力されるDC電圧Vdcと電源VB4からの基準電圧Vrefとを比較し、この比較結果により得られた差分電圧をDCオフセットとしてトランジスタM4のゲートに入力させる。DCオフセットは、後述するようにDC補正電圧Vadjとも称する。このDCオフセットの変動により、DCオフセットの変動に応じたドレイン電流Iadjが2乗回路40の出力側に帰還される。
2乗回路40では、DC補正回路50から帰還されるドレイン電流Iadjの増減により、負荷抵抗RL2の電圧降下量が変化する。ここで、ドレイン電流IadjとDC補正電圧Vadjと負荷抵抗RLとは下記式(8)の関係を満たしている。DC補正電圧Vadjとは、DC電圧Vdcを基準電圧Vrefに補正するための電圧であり、基準電圧VrefとDC電圧VdcとのDCオフセット(差分)に応じて発生する電圧を意味している。
ドレイン電流Iadjが増減すると、負荷抵抗RL2の電圧降下量の変化によりDC補正電圧Vadjが変化するので、これにより、復調信号SDMのDC電圧Vdcを補正することができる。したがって、出力のDC値と基準電圧Vrefとの差異であるDCオフセット量が「0」となるように、ドレイン電流Iadjを自動制御することで、乗算により発生するDCオフセットを抑圧できるようになる。これにより、増幅器90により復調信号SDMを増幅した場合でも、図6(C)に示すように、復調信号SDMの振幅のクリップを防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、分岐・整合回路60を構成する第1の整合部60Aの入力インピーダンスZ2と第2の整合部60Bの入力インピーダンスZ3とを等しく設定している。これにより、分岐した第1の変調信号SRF1と第2の変調信号SRF2とを等振幅・等位相で次段の2乗回路40に入力させることができ、復調性能の劣化を防止することができる。
また、分岐・整合回路60を増幅器34と2乗回路40との間に設けることで、分岐・整合回路60の出力インピーダンスZ4,Z5を設定することができる。これにより、2乗回路の入力端子IN1,IN2間における第1の変調信号SRF1および第2の変調信号SRF2の漏れを防止することができる。このとき、分岐・整合回路60の出力インピーダンスZ4(Z5)を2乗回路の入力端子IN1(IN2)の入力インピーダンスZ6(Z7)よりも低インピーダンスとすることで、漏れ電圧を確実に抑圧することができる。
さらに、本実施の形態によれば、DC補正回路50により、ベースバンド帯の復調信号SDMのDC電圧Vdcを基準電圧Vrefとなるように補正するので、復調動作を安定させ、かつ、クリップを回避して復調出力の線形性および出力振幅を増大できる。これにより、復調器30Aの性能向上を実現することができる。また、2乗回路40の出力部にDCオフセット補正を行っているため、2乗回路40の入力には影響せず、入力整合を取りやすいという効果を得ることができる。また、本実施の形態では、外部回路の制御手段を用いることなく、復調信号SDMのDC電圧Vdcを検出して基準電圧Vrefとなるように制御するDC補正回路50を復調器30Aの同一チップ内に設けている。そのため、ピン数および周辺回路規模の削減、例えばCMOS回路内部に全ての構成部を実装することができるので、コストダウンを実現できる。
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る復調器30Bについて説明する。なお、上述した第1の実施の形態で説明した復調器30Aと共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る復調器30Bについて説明する。なお、上述した第1の実施の形態で説明した復調器30Aと共通する構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
[復調器の構成例]
DC補正回路50は、図8および図9に示すように、ローパスフィルタ500とコンパレータ502と基準電位としての電源VB4とトランジスタM4とから構成されている。ローパスフィルタ500は、入力側が増幅器90の出力端A3に接続され、出力側がコンパレータ502の一方の入力端に接続されており、増幅後の復調信号SDMを取り出す。コンパレータ502の他方の入力端は、電源VB4を介して接地されている。トランジスタM4のドレインは2乗回路40の負荷抵抗RL2に接続され、ゲートはコンパレータ502の出力端に接続され、ソースは接地されている。
DC補正回路50は、図8および図9に示すように、ローパスフィルタ500とコンパレータ502と基準電位としての電源VB4とトランジスタM4とから構成されている。ローパスフィルタ500は、入力側が増幅器90の出力端A3に接続され、出力側がコンパレータ502の一方の入力端に接続されており、増幅後の復調信号SDMを取り出す。コンパレータ502の他方の入力端は、電源VB4を介して接地されている。トランジスタM4のドレインは2乗回路40の負荷抵抗RL2に接続され、ゲートはコンパレータ502の出力端に接続され、ソースは接地されている。
[復調器の動作例]
2乗回路40の負荷抵抗RL2側から出力された復調信号SDMは、増幅器90に入力されて増幅される。増幅器90により増幅された復調信号SDMは、出力端A3を介してDC補正回路50のローパスフィルタ500に入力される。ローパスフィルタ500に入力された復調信号SDMには、2乗回路40での乗算により生じたDC電圧Vdcと、増幅器90自体のばらつきにより生じたDC電圧とが含まれている。ローパスフィルタ500は、入力された復調信号SDMの上記2つのDC電圧を含むDC電圧Vcoのみを通過させてコンパレータ502に出力する。
2乗回路40の負荷抵抗RL2側から出力された復調信号SDMは、増幅器90に入力されて増幅される。増幅器90により増幅された復調信号SDMは、出力端A3を介してDC補正回路50のローパスフィルタ500に入力される。ローパスフィルタ500に入力された復調信号SDMには、2乗回路40での乗算により生じたDC電圧Vdcと、増幅器90自体のばらつきにより生じたDC電圧とが含まれている。ローパスフィルタ500は、入力された復調信号SDMの上記2つのDC電圧を含むDC電圧Vcoのみを通過させてコンパレータ502に出力する。
コンパレータ502は、ローパスフィルタ500からのDC電圧Vcoと基準電圧Vrefとを比較し、比較結果に基づく差分電圧をDCオフセットとしてトランジスタM4のゲートに入力させる。このDCオフセットの変動により、DCオフセットの変動に応じたドレイン電流Iadjを2乗回路40に帰還させて、出力のDC電圧Vcoと基準電圧Vrefとの差異であるDCオフセット量が「0」となるように、ドレイン電流Iadjを自動制御する。
以上説明したように、第2の実施の形態では、2乗回路40の次段の増幅器90から復調信号SDMを取り出して、取り出した復調信号SDMに含まれるDC電圧Vcoの補正を行う。これにより、上記第1の実施の形態と同様に、2乗回路40における乗算により生じるDCオフセットを抑圧できると共に、増幅器90自体のばらつき等により生じるDCオフセットについても同時に抑圧することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。上述した第1および第2の実施の形態では、トランジスタとしてn型のMOSFETを用いていたが、これに限定されることはない。例えば、MOSFETとしてP型のMOSFETを用いても良いし、バイポーラ型のトランジスタを用いても良い。
100・・・通信装置、10・・・変調器、30A,30B,500・・・復調器、40・・・2乗回路、50・・・DC補正回路、60・・・分岐・整合回路、60A・・・第1の整合部、60B・・・第2の整合部、SRF・・・変調信号、SRF1・・・第1の復調信号、SRF2・・・第2の復調信号、SDM・・・復調信号、IN1,IN2・・・入力端子
Claims (7)
- 入力信号を所定周波数の搬送波信号により変調して得られた変調信号を分岐部を介して第1の変調信号と第2の変調信号に分岐し、分岐した前記第1の変調信号と前記第2の変調信号との振幅および位相を整合する分岐・整合部と、
前記分岐・整合部により整合された前記第1の変調信号と前記第2の変調信号とに基づいて復調信号を生成する復調部とを備え、
前記分岐・整合部は、
所定の回路定数を含む入力インピーダンスを有した前記第1の変調信号が供給される第1の整合部と、所定の回路定数を含む入力インピーダンスを有した前記第2の変調信号が供給される第2の整合部とを有し、
前記第1の整合部の入力インピーダンスと前記第2の整合部の入力インピーダンスとが等しくなるように前記回路定数が設定された復調器。 - 前記搬送波信号は、ミリ帯域の信号である
請求項1に記載の復調器。 - 前記復調部は、
前記第1の変調信号が入力される第1の入力部と前記第2の変調信号が入力される第2の入力部とを有し、
前記分岐・整合部の前記第1の整合部の出力インピーダンスは、前記復調部の前記第1の入力部における入力インピーダンスよりも低く設定され、
前記分岐・整合部の前記第2の整合部の出力インピーダンスは、前記復調部の第2の入力部における入力インピーダンスよりも低く設定される
請求項2に記載の復調器。 - 前記第1の整合部は、
一端が前記分岐部に接続されると共に他端が前記復調部の前記第1の入力部に接続された第1のコンデンサと、
一端が前記第1のコンデンサと前記第1の入力部との間に設けられた第1の接続点に接続されたインダクタと、
一端が前記インダクタの他端に接続されると共に他端が低電位の電源に接続された第2のコンデンサと、
一端が前記第1のコンデンサと前記第1の入力部との間に設けられた第2の接続点に接続された抵抗と、
一端が前記抵抗の他端に接続されると共に他端が低電位の電源に接続されたバイアス用電源とを有し、
前記第2の整合部は、
一端が前記分岐部に接続されると共に他端が前記復調部の前記第2の入力部に接続された第1のコンデンサと、
一端が前記第1のコンデンサと前記第2の入力部との間に設けられた第1の接続点に接続されたインダクタと、
一端が前記インダクタの他端に接続されると共に他端が低電位の電源に接続された第2のコンデンサと、
一端が前記第1のコンデンサと前記第2の入力部との間に設けられた第2の接続点に接続された抵抗と、
一端が前記抵抗の他端に接続されると共に他端が低電位の電源に接続されたバイアス用電源とを有する
請求項3に記載の復調器。 - 前記復調部により生成された前記復調信号から当該復調信号のDC電圧を検出し、当該DC電圧が予め設定されている基準電圧となるように前記復調信号の前記DC電圧を補正するDC補正部をさらに備える
請求項1に記載の復調器。 - 前記復調部は、
前記第1の変調信号が入力されるゲートを有した第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタのソースにドレインが接続されると共にソースが低電位の電源に接続され、前記第2の変調信号が入力されるゲートを有した第2のトランジスタと、
一端が前記第1のトランジスタのドレインに接続されると共に他端が高電位の電源に接続された抵抗とを有し、
前記DC補正部は、
前記復調部の前記抵抗から出力される前記復調信号の前記DC電圧を通過させるローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタを通過した前記復調信号の前記DC電圧と前記基準電圧とを比較して得られる差分電圧をDCオフセットとして出力する比較部と、
前記抵抗にドレインが接続され、前記比較部にゲートが接続され、前記低電位の電源にソースが接続されたトランジスタとを有する
請求項5に記載の復調器。 - 前記復調部により生成された前記復調信号を増幅して出力する増幅部をさらに備え、
前記DC補正部の前記ローパスフィルタの入力端は、前記増幅部の出力端に接続された
請求項6に記載の復調器。
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