JPWO2005104352A1 - 増幅器、情報通信機器、及び増幅方法 - Google Patents

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Abstract

従来、増幅器の変調信号の歪みを大幅に低減するためには、回路規模やコストが増大していた。 元の変調信号が入力され振幅信号および位相信号を発生する変調符号器101と、振幅信号から振幅変調信号を発生する電圧調整手段110と、位相信号から位相変調信号を発生する搬送波発生器102と、位相変調信号およびバイアス電圧として振幅変調信号が入力され、元の変調信号が復元されて増幅された変調信号を出力する増幅素子106と、を備えた増幅器において、電圧調整手段110は、振幅変調信号のレベルを指示するレベル制御信号に基づいてDCオフセット電圧を決定し、DCオフセット電圧が加えられた振幅変調信号を発生する。

Description

本発明は、極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に関し、特に、高周波で動作して極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に関する。
携帯電話などの携帯端末では、電池の寿命は大きな課題である。特に無線回路の送信部における増幅器は大きな電力を消費し、電池の寿命に大きく影響する。その増幅器の消費電力を低減する方法として極座標変調がある。
図7に、極座標変調を行う従来の増幅器の構成を示す(例えば、米国特許第6366177号明細書参照)。以下、図7を参照して、極座標変調を行う従来の増幅器について説明する。
従来の増幅器は、変調符号器701、位相信号ブロック702、振幅ドライバ703、増幅素子704、振幅モニタ711、位相モニタ712、及び変調信号制御器713から構成される。そして、振幅モニタ711、位相モニタ712、及び変調信号制御器713は、フィードバックループ710を形成している。
変調符号器710は、位相信号および振幅信号を発生する回路である。位相信号ブロック702は、位相変調が可能な回路である。振幅ドライバ703は、振幅信号とレベル制御信号を入力し、入力したレベル制御信号に従って、振幅信号から振幅変調信号を発生する回路である。増幅素子704は、位相変調信号と振幅変調信号とをミキシングし、変調信号を発生すると同時に増幅する回路である。
また、振幅モニタ711は、増幅素子704から出力された変調信号の振幅をモニタし、振幅信号を出力する回路である。位相モニタ712は、増幅素子704から出力された変調信号の位相をモニタし、位相信号を出力する回路である。変調信号制御器713は、補正テーブルに従って振幅ドライバ703と位相信号ブロック702とを制御する回路である回路である。
次に、このような従来の増幅器の動作を説明する。
変調符号器701は、外部から入力される音声、文字、画像等のデータまたは信号を符号化して、位相信号及び振幅信号を発生する。
変調符号器701で発生された位相信号は、位相変調が可能な位相信号ブロック702に入力される。そして、位相信号ブロック702は、入力された位相信号を用いて位相変調を行い、位相変調信号を発生する。位相信号ブロック702から出力された位相変調信号は、増幅素子704に入力され、増幅素子704により増幅される。
一方、変調符号器701で発生された振幅信号は、振幅ドライバ703に入力される。そして、振幅ドライバ703は、同時にレベル制御信号を受ける。振幅ドライバ703は、振幅信号とレベル制御信号に従って振幅変調信号を発生し、増幅素子704の電源に入力する。
増幅素子704では、位相変調信号と振幅変調信号がミキシングされて、変調信号を発生すると同時に増幅する。ここで、振幅ドライバ703の消費電力を小さくできれば、増幅器で高い動作効率を得ることが可能となる。
一般的に増幅素子704は、位相変調信号や振幅変調信号に対して非線形に応答し、その結果、増幅素子704によって発生・増幅された変調信号には歪みが発生する。そこで、フィードバックループ710により歪みを補償する手法が採用されている。
フィードバックループ710では、増幅素子704から出力された変調信号は、位相モニタ712と振幅モニタ711でモニタされ、位相信号と振幅信号に分波される。そして、分波された位相信号と振幅信号とは、変調信号制御器713に入力される。変調信号制御器713は、補正テーブルに従って振幅ドライバ703と搬送波発生ブロック702を制御し、増幅素子704から出力された変調信号が歪まないように、振幅ドライバ703と搬送波発生ブロック702から各々出力される振幅変調信号と位相変調信号を調整する。
増幅素子として半導体トランジスタを用いた場合は非線形性が大きい。図7に示すような変調信号の歪みを補正する従来の手法では回路規模やコストの増大を招く上、変調速度に対して十分な速度での歪み補償が困難となる。また変調信号制御器713での変調信号の補正量が大きいと、補正テーブルのサイズが大きくなりメモリーサイズが大きくなってしまうという問題がある。
すなわち、増幅素子から出力される変調信号の歪みを低減するためには、回路規模やコストの増大を避けることが出来ないという課題がある。
また、増幅素子としてヘテロ接合バイポーラトランジスタなどを用いた場合には、温度により、出力電力を発生する最小コレクタ電圧、すなわちコレクタ電圧のしきい値が変化し、その結果、増幅素子から出力される変調信号の歪みが増大する。
すなわち、増幅素子としてヘテロ接合バイポーラトランジスタなどの半導体トランジスタを用いた場合には、温度変化によって変調信号の歪みが発生するという課題がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、増幅素子から出力する変調信号の歪みを低減した増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を、回路規模やコストの増大を抑制して提供することを目的とする。
また、本発明は、増幅素子の温度変化による変調信号の歪みを低減できる、増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器であって、
前記振幅データから振幅変調信号のレベルを指示するレベル制御信号に基づいて前記振幅変調信号を発生する電圧調整手段と、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調器と、
前記位相変調信号を入力する入力端子及び前記振幅変調信号を入力する電源端子を有し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて極座標変調された変調信号を出力する増幅素子とを備え、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅器である。
また、第2の本発明は、
前記位相変調器が発生した前記位相変調信号のレベルを調整する利得調整手段を備え、
前記入力端子には、レベルが調整された前記位相変調信号が入力される、第1の本発明の増幅器である。
また、第3の本発明は、
前記利得調整手段は、前記レベル制御信号に基づいて前記位相変調信号の出力レベルを決定し、前記位相変調器が発生した前記位相変調信号が決定した前記出力レベルになるように前記位相変調器が発生した前記位相変調信号のレベルを調整する、第2の本発明の増幅器である。
また、第4の本発明は、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する発生された前記変調信号の電圧レベルの関係が、少なくとも一部の領域で線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を決定する、第1の本発明の増幅器である。
また、第5の本発明は、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する前記増幅された変調信号の電圧レベルの関係が、全領域で実質上線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を異ならせる、第1の本発明の増幅器である。
また、第6の本発明は、温度を検出する温度検出手段を備え、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号及び検出された前記温度の両方に基づいて前記DCオフセット電圧を決定する、第1の本発明の増幅器である。
また、第7の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器であって、
前記振幅データから振幅変調信号を発生する電圧調整手段と、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調器と、
前記位相変調信号を入力する入力端子及び前記振幅変調信号を入力する電源端子を有し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて極座標変調された変調信号を出力する増幅素子と、
温度を検出する温度検出手段とを備え、
前記電圧調整手段は、検出された前記温度に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅器である。
また、第8の本発明は、
前記電圧調整手段は、検出された前記温度に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する発生された前記変調信号の電圧レベルの関係が、少なくとも一部の領域で線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を決定する、第7の本発明の増幅器である。
また、第9の本発明は、
前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して一次関数で変化させることにより決定する、第8の本発明の増幅器である。
また、第10の本発明は、
前記電圧調整手段は、検出された前記温度に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する前記増幅された変調信号の電圧レベルの関係が、全領域で実質上線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を異ならせる、第7の本発明の増幅器である。
また、第11の本発明は、
前記増幅素子は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタである、第1または6の本発明の増幅器である。
また、第12の本発明は、
前記ヘテロ接合バイポーラトランジスタは、コレクタにAlGaAsが用いられており、ベースにGaAsが用いられており、
前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して0.50mV/℃から0.70mV/℃の割合で変化させることにより決定する、第11の本発明の増幅器である。
また、第13の本発明は、
前記ヘテロ接合バイポーラトランジスタは、コレクタにInGaAsが用いられており、ベースにGaAsが用いられており、
前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して0.60mV/℃から0.80mV/℃の割合で変化させることにより決定する、第11の本発明の増幅器である。
また、第14の本発明は、
送信波を出力する送信回路と、
アンテナで受信された受信波を入力する受信回路と、
出力された前記送信波を前記アンテナに導き、前記アンテナで受信された前記受信波を前記受信回路に導くアンテナ共用器とを備え、
前記送信回路には、第1の本発明の増幅器が用いられている、情報通信機器である。
また、第15の本発明は、
送信波を出力する送信回路と、
アンテナで受信された受信波を入力する受信回路と、
出力された前記送信波を前記アンテナに導き、前記アンテナで受信された前記受信波を前記受信回路に導くアンテナ共用器とを備え、
前記送信回路には、第7の本発明の増幅器が用いられている、情報通信機器である。
また、第16の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器に用いられる増幅方法であって、
前記振幅データから振幅変調信号のレベルを指示するレベル制御信号に基づいて前記振幅変調信号を発生する電圧調整ステップと、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調ステップと、
増幅素子の入力端子から前記位相変調信号を入力し、前記増幅素子の電源端子から前記振幅変調信号を入力し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて前記増幅素子により極座標変調された変調信号を出力する増幅ステップとを備え、
前記電圧調整ステップは、前記レベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅方法である。
また、第17の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器に用いられる増幅方法であって、
前記振幅データから振幅変調信号を発生する電圧調整ステップと、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調ステップと、
増幅素子の入力端子から前記位相変調信号を入力し、前記増幅素子の電源端子から前記振幅変調信号をし、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて前記増幅素子により極座標変調された変調信号を出力する増幅ステップと、
温度を検出する温度検出ステップとを備え、
前記電圧調整ステップは、検出された前記温度に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅方法である。
本発明は、変調信号の歪みを大幅に低減でき、回路規模やコストの増大を抑制できる、増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を提供することが出来る。
また、別の本発明により、増幅素子の温度変化による変調信号の歪みを低減できる、増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を提供できる。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1について説明する。
図1に、本発明の実施の形態1に係る増幅器の構成を示す。
実施の形態1における増幅器は、変調符号器101、搬送波発生器102、利得可変増幅器107、電圧調整手段110、及び増幅素子106から構成されている。そして、電圧調整手段110は、振幅信号線形化器103と電源制御部104とを備えており、電源制御部104は、オフセット制御回路111、オフセット発生回路105を備えている。
変調符号器101の一方の出力は、振幅信号線形化器103の入力に接続され、振幅信号線形化器103の出力は、電源電源制御部104の入力に接続されている。また、電源制御部104の出力は、増幅素子106の電源端子に接続されており、増幅素子106の出力は、出力端子Voutに接続されている。
一方、変調符号器101の他方の出力は、搬送波発生器102の入力に接続されており、搬送波発生器102の出力は、利得可変増幅器107の入力に接続されている。そして、利得可変増幅器107の出力は、増幅素子106の入力端子に接続されている。
また、振幅信号線形化器103、電源制御部104、利得可変増幅器107は、それぞれ、レベル制御信号を入力するための端子(図示せず)を有している。
変調符号器101は、位相信号及び振幅信号を発生する回路である。
搬送波発生回路102は、位相変調が可能な回路である。
利得可変増幅器107は、位相変調信号のレベルを調整する回路である。
振幅信号線形化器103は、振幅信号とレベル制御信号とを入力して、レベル制御信号の各レベルにおける補正テーブルに基づいて振幅信号を補正する回路である。
電源制御部104は、レベル制御信号と振幅信号線形化器103で補正された振幅信号に従って振幅変調信号を発生する回路である。
増幅素子106は、電源制御部104から出力された振幅変調信号と、利得可変増幅素子107から出力された位相変調信号とを合成して、変調信号を発生するとともに同時に増幅して出力する回路である。
オフセット制御回路111は、レベル制御信号に基づいて、オフセット制御信号を出力する回路である。なお、オフセット制御信号とは、レベル制御信号のレベルに関する情報を含む信号である。
オフセット発生回路105は、増幅素子406の電源端子に印加する振幅変調信号に加えるDCオフセット電圧を、オフセット制御回路411から出力されたオフセット制御信号に応じて決定する回路である。
つまり、オフセット発生回路105は、レベル制御信号のレベルに従ってDCオフセット電圧を決定し、振幅変調信号にこのDCオフセット電圧を加えた信号を振幅変調信号として出力する回路である。
次に、このような本実施の形態1の動作を説明する。
まず、音声、文字、画像等のデータが、位相信号および振幅信号を発生する変調符号器101に入力される。
なお、本実施の形態のデータとは、クロック信号を伝送するための少なくとも一つの信号線を含む複数の信号線から構成されるバスラインを用いて、そのクロック信号に同期して伝送される信号であって、離散的な数値を示す信号のこと意味している。従って、変調符号器101に入力される、音声、文字、画像等のデータとは、音声情報、文字情報、画像情報等の情報が離散的な数値で表されており、クロック信号に同期してバスラインから変調符号器101に入力される信号のことを意味している。
変調符号器101は、入力されたデータを符号化することによって、振幅データ及び位相データを生成して出力する。なお、変調符号器101から出力される振幅データ及び位相データも、上述したデータである。
変調符号器101の出力の一方から出力された位相信号は、位相変調が可能な搬送波発生器102に入力される。そして、搬送波発生器102は、入力された位相信号と、図示していない局部発振器で発生された搬送波とを用いて位相変調を行って位相変調信号を発生し、発生した位相変調信号を出力する。なお、搬送波発生器102で発生された位相変調信号は、上記のデータではなく、データとしての位相信号が示す離散的な数値に対応する電圧を有する電気信号である。
搬送波発生器102から出力された位相変調信号は、利得可変増幅器107に入力される。利得可変増幅器107は、入力された位相変調信号のレベルを調整する。そして、レベルが調整された位相変調信号は、増幅素子106の入力端子に出力される。
一方、変調符号器101の出力の他方から出力された振幅信号は、電圧調整手段110に入力される。電圧調整手段110は、振幅信号を入力するのと同時にレベル制御信号を受け、入力された振幅信号と入力されたレベル制御信号に従って振幅変調信号を発生する。そして、電圧調整手段110は、発生した振幅変調信号を、増幅素子106の電源端子に出力する。
ここで、電圧調整手段110は、図1に示すように、補正テーブルを有する振幅信号線形化器103と、オフセット発生回路105を有する電源制御部104とで構成されている。この点に着目して電圧調整手段110の動作をさらに詳細に説明する。
すなわち、振幅信号線形化器103は、変調符号器101の出力の他方から出力された振幅信号が入力されると共にレベル制御信号を受ける。このレベル制御信号は、増幅器の出力レベルを制御する信号である。つまり、レベル制御信号は、従来は、増幅素子106の入力端子に入力される振幅変調信号のレベルを調整する目的のためにのみ用いられていた。しかしながら、本実施の形態1では、振幅変調信号のレベルを調整することはもちろんそれ以外の用途にもレベル制御信号を用いる。
すなわち、振幅信号線形化器103は、上述したように、レベル制御信号の各レベル毎に振幅信号を補正するための補正テーブルを有している。すなわち、振幅信号線形化器103は、複数の補正テーブルを有している。そして、振幅信号線形化器103は、レベル制御信号が示すレベルに対応する補正テーブルを、振幅制御信号の各レベルに対応する複数の補正テーブルから選択して、選択した補正テーブルに基づいて振幅信号を補正する。そして、振幅信号線形化器103で補正された振幅信号は、電源制御部104に出力される。
電源制御部104は、振幅信号線形化器103で補正された振幅信号を入力すると共に、レベル制御信号を受ける。そして、電源制御部104は、レベル制御信号と補正された振幅信号に従って振幅変調信号を発生する。なお、この振幅変調信号は、データとしての補正された振幅信号が示す数値に対応する電圧を有する電気信号である。そして、電源制御部104が振幅変調信号を発生するのと同時に、オフセット発生回路105は、レベル制御信号のレベルを示すオフセット制御信号をオフセット制御回路111から受け取り、そのオフセット制御信号に従ってDCオフセット電圧を決定する。そして、電源制御部104は、オフセット発生回路105により決定されたDCオフセット電圧を発生し、電源制御部104は、振幅変調信号にこのDCオフセット電圧を加えた信号を振幅変調信号として出力し、増幅素子106の電源を駆動する。このように、本実施の形態1の増幅器は、レベル制御信号をDCオフセット電圧を決定するのにも用いている。
増幅素子106では、この電源制御部104から出力された振幅変調信号と、利得可変増幅素子107から出力された位相変調信号が合成されて、極座標変調された変調信号が発生される。そして、増幅素子106は、極座標変調された変調信号を発生するとともに、その変調信号を増幅して、出力する。
図2は、図1に示す増幅素子106の電源電圧Vinと出力電圧Voutの関係を示している。図2(a)は増幅素子106が理想的な線形特性であって、入力された振幅変調信号に対して歪まずに変調信号が出力される様子が示されている。図2(b)は、増幅素子106がヘテロ接合バイポーラトランジスタを多段接続したパワーアンプであって、十分に大きな位相変調信号が入力されて飽和動作状態にあり、また電源電圧Vinがコレクタ端子に与えられるものとする。出力電圧Voutは、コレクタ電圧Vinがある電圧ΔVを超えると増加し始め、ほぼコレクタ電圧Vinにほぼ比例して増加する。電圧ΔVは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタのヘテロ接合部におけるコンダクションバンドの不連続性に起因している。また、低出力電圧Voutではコレクタ電圧Vinに完全には比例していない。増幅素子106はこの2点において線形特性から逸脱している。増幅素子106に何も手を加えない振幅変調信号を入力すれば、出力される変調信号は歪み、隣接チャネル漏洩電力の増加や変調精度の劣化を招いてしまう。
図3(a)、(b)、(c)に、レベル制御信号が大きい場合と小さい場合における、本実施の形態1の変調信号の補正の原理を示している。
図3(a)はレベル制御信号が大きい場合のコレクタ端子への入力振幅変調信号と出力変調信号の関係である。入力振幅変調信号Veをそのまま増幅素子106に入力すれば、所望の出力変調信号Vo’より小さく歪んだ出力変調信号Voが出力される。そこで、オフセット発生回路105で決定されるDCオフセット電圧ΔVHを振幅変調信号Veに加えた振幅変調信号Ve’をコレクタに印加することにより所望の変調信号Vo’が出力される。その結果、入力された振幅変調信号Ve’と出力された変調信号Vo’がほぼ線形の関係となり、増幅素子106から出力される変調信号Vo’は歪まない。
一方、図3(b)はレベル制御信号が小さい場合である。オフセット発生回路105で決定されるDCオフセット電圧ΔVHが振幅変調信号Veに加えたVe’を印加した場合に得られる出力変調信号Vo’は、理想特性から得られる所望のVoとは異なる。これは、動作領域において増幅素子106の電源電圧Vinと出力電圧Voutが比例関係に無いからである。
そこで利得可変増幅器107により増幅素子106に入力する位相変調信号レベルを低下し、増幅素子への入力を低下する。その結果、増幅素子の特性は、DCオフセット電圧がΔVLに変化すると共にVoutが発生し始めるVinの最低レベルも低下する。なお、増幅素子406の入力端子に入力する位相変調信号レベルを低下すると、増幅素子406の特性が上記のように変化する事実は、本願発明によって独自に発見した事実である。その結果、入力される振幅変調信号VeにDCオフセット電圧ΔVLを印加した振幅変調信号Ve’をコレクタに入力すれば、振幅変調信号Ve’の変動範囲では、コレクタ電圧Vinと出力電圧Voutがほぼ線形の関係となり、増幅素子106から出力される変調信号は歪まず所望のVo’が得られる。
このように、出力変調信号のレベルに応じて増幅素子106への位相変調信号の入力レベルを変化しつつ、電源制御部104が出力する振幅変調信号のDCオフセット電圧を変化することにより、増幅素子106から出力される変調信号の歪みを大幅に低減させることができる。
従って、図7の従来の増幅器は、増幅素子704から出力される変調信号の歪みを低減するためにフィードバックループ710を設ける必要があったが、本実施の形態1の増幅器では、フィードバックループ710を設けなくても、増幅素子106から出力される歪みを大幅に低減することが出来る。
なお、図7の従来の増幅器は、変調信号制御器713に補正テーブルを備え、本実施の形態1の増幅器は、振幅信号線形化器103に補正テーブルを備えており、テーブルを有している点では両者は同様である。しかし、本実施の形態1においては、オフセット発生回路105等が余分に必要にはなるものの、これによる回路規模の増加は極めて小さく、それに対して、このオフセット発生回路105を備えることにより、振幅線形化器103の補正テーブルが必要とするメモリ量を十分小さくすることが出来るので、トータルの回路規模で考えると、従来例に比べて回路規模を小さくすることが出来るという効果がある。
このように本実施の形態1の増幅器は、増幅素子から出力される歪みを大幅に低減することが出来る上、回路規模を削減することが出来るという効果も得ることが出来る。
なお、本実施の形態1では、搬送波発生器102と、増幅素子106の間に利得可変増幅器107を設けるとして説明したが、これに限らない。搬送波発生器102と増幅素子106との間に利得可変増幅器107を設けず、搬送波発生器102の出力を増幅素子106の入力端子に接続しても構わない。このようにした場合であっても、増幅素子106から出力される変調信号の歪みを大幅に低減させることが出来る。
さらに、本実施の形態1では、変調符号器101は、データを入力して入力したデータを符号化することにより、振幅信号及び位相信号を生成するとして説明したが、これに限らない。変調符号器101は、音声や画像等を示すアナログ信号を入力してそのアナログ信号を一旦データに変換した後、変換したデータを符号化して、振幅信号及び位相信号を生成しても構わない。
さらに、本実施の形態1では、オフセット発生回路105がレベル制御信号に応じてDCオフセット電圧を変化させるとして説明したが、これに限らない。レベル制御信号が所定の値より小さい場合は、増幅素子106からの出力信号の電力も小さくなる。このように出力信号の電力が小さい場合には、増幅素子106からの出力信号が多少歪んでも問題にならない。従って、レベル制御信号が所定の値より小さい場合には、オフセット発生回路105の機能を停止し、レベル制御信号が所定の値以上である場合には、オフセット発生回路105を動作させるようにしても構わない。
さらに、本実施の形態1では、増幅器が振幅信号線形化器103を備えているとして説明したが、増幅器が振幅信号線形化器103を備えていない構成であってもよい。特に、増幅素子106のDCオフセット電圧を変化させることのみにより、増幅素子106をその線形領域で動作させることが可能になる場合には、振幅信号線形化器103を用いる必要はない。従って、このような場合には、増幅器が、振幅信号線形化器103を用いない場合であっても、本実施の形態1と同等の効果を得ることが出来る。
さらに、本実施の形態1では、オフセット制御回路111がレベル制御信号を受け取り、レベル制御信号のレベルを示すオフセット制御信号を出力するとして説明したが、これに限らない。オフセット制御回路111を設けず、レベル制御信号を直接オフセット発生回路105に入力し、オフセット発生回路105が、入力されたレベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定しても構わない。
さらに、本実施の形態の振幅信号は、本発明の振幅データの例であり、本実施の形態の位相信号は本発明の位相データの例である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
図4に、本発明の実施の形態2に係る増幅器の構成を示す。
図4に示した増幅器の、図1に示した実施の形態1の増幅器との相違点は、電源制御部404が、オフセット制御回路411と、オフセット発生回路405とを備えており、増幅素子406の温度をモニタする機能を有している点である。
すなわち、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度Tをモニタする機能を有する回路である。すなわち、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度を検出する温度センサからの信号に基づいて、オフセット制御信号を出力する回路である。なお、オフセット制御信号とは、増幅素子406の温度に関する情報を含む信号である。
また、オフセット発生回路405は、増幅素子406の電源端子に印加する振幅変調信号に加えるDCオフセット電圧を、オフセット制御回路411から出力されたオフセット制御信号に応じて決定する回路である。
本実施の形態2の増幅器は、上記以外は、実施の形態1の増幅器と同様であるので説明を省略する。
なお、本実施の形態2のオフセット制御回路411が有する増幅素子406の温度Tをモニタする機能は、本発明の温度検出手段の例である。
なお、変調符号器401、搬送波発生器402、振幅信号線形化器403は、利得可変増幅器407は、それぞれ、図1に示す実施の形態1の、変調符号器101、搬送波発生器102、振幅信号線形化器103、利得可変増幅器107と同じものである。また、振幅信号線形化器403と電源制御部404により、電圧調整手段410を構成している。
次に、このような実施の形態2の動作を実施の形態1との相違点を中心に説明する。
本実施の形態2における増幅器は、実施の形態1の増幅器と同様にレベル制御信号に基づいて内部振幅信号に印加するDCオフセット電圧を決定する代わりに、増幅素子406の温度に応じてDCオフセット電圧を決定する。
すなわち、オフセット制御信号411は、増幅素子411の温度を検知する図示していない温度センサからの信号を入力し、温度センサの温度を示すオフセット制御信号をオフセット発生回路405に出力する。
オフセット発生回路405は、オフセット制御信号に応じてDCオフセット電圧を決定する。そして、電源制御部404は、内部振幅信号にこの最終的に決定したDCオフセット電圧を印加する。
このように、実施の形態2の電源制御部404は、増幅素子406の温度に応じてDCオフセット電圧を決定し、決定したDCオフセット電圧を内部振幅信号に印加して生成した振幅信号を出力する。
図5は、図4に示す増幅素子406が単段のヘテロ接合バイポーラトランジスタである場合において、増幅素子406の温度が変化した時の、増幅素子406のコレクタ電圧Vinと出力電圧Voutの関係を示している。出力電圧Voutは、コレクタ電圧Vinがあるしきい電圧を超えると増加し始め、ほぼコレクタ電圧に比例して増加するが、温度に応じてしきい電圧ΔVは変化する。ΔVの温度に対する変化量は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタとベースに仕様する材料によって異なる。エミッタにAlGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.7mV/℃で変化し、エミッタにInGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.8mV/℃で変化することが分かっている。
図6に、増幅素子406がコレクタにAlGaAsを、ベースにGaAsを用いたヘテロ接合バイポーラトランジスタであり、温度が常温の場合と高温の場合における、本実施の形態2の出力電圧Voutの補正の原理を示している。
増幅素子406が常温25℃の場合には、電源制御部404の温度モニタつきオフセット発生回路405で決定されるDCオフセット電圧ΔVRとしておよそ0.2Vが振幅変調信号に加えられた振幅変調信号Veが増幅素子406のコレクタ電圧Vinに印加される。その結果、増幅素子406のコレクタ電圧Vinと出力電圧Voutが、理想特性に一致する完全に線形の関係となり、出力変調信号Voは歪まない。
一方、高温の場合には、増幅素子406のオフセット電圧は0.6mV/℃の割合で変化し、高温85℃の場合にはΔVxとして+36mV変化する。オフセット発生回路405で決定されるDCオフセット電圧ΔVTとして、ΔVR0.2Vに、ΔVx+36mVを加えた0.236Vが振幅変調信号に加えられる。その結果、振幅変調信号Ve’が増幅素子406のコレクタ電圧Vinとして印加され、増幅素子406のコレクタ電圧Vinと出力電圧Voutが理想特性に一致する完全に線形の関係となり、出力変調信号Voは歪まない。
このように、増幅素子406の温度に応じて振幅変調信号にDCオフセット電圧を加えて、増幅素子406のコレクタ電圧Vinに与えることにより、温度が変化しても常に増幅素子406から出力される変調信号の歪みを大幅に低減することができる。温度変化によるオフセットのシフト量はほぼ比例しているため、オフセット発生回路405が発生するDCオフセットを、増幅素子406の温度Tに比例して変化すればよく、複雑な参照テーブルをもつ必要はない。オフセット発生回路405が発生するDCオフセット変化量は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタのエミッタにAlGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.7mV/℃であり、エミッタにInGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.8mV/℃に設定すればよい。
なお、本実施の形態2では、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度Tをモニタする機能を有しているとして説明したが、これに限らない。増幅素子406の温度Tをモニタする代わりに、実施の形態2の増幅器が用いられている情報通信機器の筐体内に設けられた温度センサが検知した温度をモニタしても構わない。すなわち、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度モニタする代わりに、実施の形態2の増幅器が用いられている情報通信機器の筐体内の温度をモニタしても構わない。すなわち、増幅素子406の温度を正確に検知することが理想的であるが、現実には、増幅器を実装する回路基板上の空間の制約などから、温度センサを増幅素子406に直接接触させて実装することが困難な場合も多い。このような場合であっても、筐体内の余った空間に温度センサを設置し、筐体内の温度を検知し、この検知した温度を増幅素子406の温度Tであるとみなして上記のような動作を行っても実施の形態2と同等の効果を得ることが出来る。
さらに、本実施の形態2では、搬送波発生器402と、増幅素子406の間に利得可変増幅器407を設けるとして説明したが、これに限らない。搬送波発生器402と増幅素子406との間に利得可変増幅器407を設けず、搬送波発生器402の出力を増幅素子406の入力端子に接続しても構わない。このようにした場合であっても、増幅素子406から出力される変調信号の歪みを大幅に低減させることが出来る。
さらに、本実施の形態2では、オフセット発生回路405がレベル制御信号に応じてDCオフセット電圧を変化させるとして説明したが、これに限らない。レベル制御信号が所定の値より小さい場合は、増幅素子406からの出力信号の電力も小さくなる。このように出力信号の電力が小さい場合には、増幅素子406からの出力信号が多少歪んでも問題にならない。従って、レベル制御信号が所定の値より小さい場合には、オフセット発生回路405の機能を停止し、レベル制御信号が所定の値以上である場合には、オフセット発生回路405を動作させるようにしても構わない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、増幅素子の振幅変調信号に対する非線形性が大きい場合においても、振幅変調信号に対する補正量を大幅に低減できる。また、回路規模やコストの増大を抑制できる。
なお、各実施の形態については、振幅信号に着目して説明を行っており、位相信号の補正については記載していない。動作条件等によっては位相信号の補正も行う必要があるが、その場合には、各実施の形態の構成に、従来の位相信号を補正する方法を適用すればよい。例えば、図1、図4に示す各実施の形態の構成に、図7に示す従来の構成の位相信号を補正する部分を適用することもできる。
また、各実施の形態は極座標変調の増幅器の場合で説明したが、本発明は、極座標変調以外の変調方法の増幅器についても適用できる。
また、実施の形態1の増幅器に、実施の形態2で説明した増幅素子の温度をモニタする機能も備えさせ、レベル制御信号と増幅素子の温度の両方に基づいて、DCオフセット電圧を決定させるようにしてもよい。通常は、オフセット発生回路405が発生するDCオフセット変化量は、利得可変増幅器407の出力レベルに応じても変化し、DCオフセット変化量は増幅素子406の温度Tとは独立に設定する。なお、利得可変増幅器407の出力レベルが極度に変化する場合、温度に対するDCオフセット変化量を上述した範囲で変化することも有効である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
実施の形態3では、実施の形態1または実施の形態2で説明した増幅器を用いた情報通信機器について説明する。
図8は、実施の形態1で説明した図1に示す増幅器または実施の形態2で説明した図4に示す増幅器を含む情報通信機器820の概略構成を示したブロック図である。情報通信機器820は、送信装置821と受信装置822から構成され、これらはアンテナ共用器823を介してアンテナ824と接続されている。送信装置821には、実施の形態1で説明した増幅器または実施の形態2で説明した増幅器が用いられる。ここで、情報通信機器820は、たとえば携帯電話機や通信機能を備えた携帯情報端末等の携帯無線端末装置や、無線基地局等を含む。また、情報通信機器820は、PDA、無線LANなどの通信用カードなどであってもよい。
次に、このような本実施の形態の動作を説明する。
送信時には、送信装置821は、図示していないベースバンド部から音声、文字、画像等のデータを入力する。入力されたデータは、実施の形態1または実施の形態2で説明した増幅器に入力される。送信装置821に用いられている実施の形態1または実施の形態2の増幅で極座標変調されて、極座標変調された変調信号が出力される。送信装置821は、出力された変調信号を送信信号として、アンテナ共用器823に出力する。アンテナ共用器823は、送信装置821から出力された送信信号をアンテナ824に導き、アンテナ824に導かれた送信信号は、アンテナ824から空中に放射される。
一方、受信時には、アンテナ824で受信された受信信号は、アンテナ共用器823によって、受信装置822に導かれる。受信装置822は、アンテナ共用器823からの受信信号を入力して、ベースバンド信号に復調する。そして、受信装置822は、復調したベースバンド信号を図示していないベースバンド部に出力する。
このように、実施の形態3の情報通信機器に、実施の形態1または実施の形態2で説明した増幅器を用いることにより、歪みを大幅に低減した変調信号を送信できる情報通信機器を実現できる。
本発明にかかる増幅器、情報通信機器、及び増幅方法は、変調信号の歪みを大幅に低減でき、回路規模やコストの増大を抑制できるという効果を有し、極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法等に有用であり、特に、高周波で動作して極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に有用である。
また、本発明にかかる増幅器、情報通信機器、及び増幅方法は、増幅素子の温度変化による変調信号の歪みを低減できるという効果を有し、極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法等に有用であり、特に、高周波で動作して極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に有用である。
本発明の実施の形態1に係る増幅器の構成図 (a)ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタ電圧と出力電圧の理想的な関係を示す図(b)ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタ電圧と出力電圧の関係を示す図 本発明の実施の形態1に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図((a)レベル制御信号が大きい場合) 本発明の実施の形態1に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図((b)レベル制御信号が小さくかつ十分位相変調信号レベルが大きい場合) 本発明の実施の形態1に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図((c)レベル制御信号が小さくかつ十分位相変調信号レベルが小さい場合) 本発明の実施の形態2に係る増幅器の構成図 ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタ電圧と出力電圧の温度変化時における関係を示す図 本発明の実施の形態2に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図 従来の、極座標変調を行う増幅器の構成図 本発明の実施の形態3における情報通信機器の構成図
符号の説明
101 変調符号器
102 搬送波発生器
103 振幅信号線形化器
104 電源制御部
105 オフセット発生回路
106 増幅素子
107 利得可変増幅器
110 電圧調整手段
111 オフセット制御回路
401 変調符号器
402 搬送波発生器
403 振幅信号線形化器
404 電源制御部
405 オフセット発生回路
406 増幅素子
407 利得可変増幅器
410 電圧調整手段
411 オフセット制御回路
701 変調符号器
702 搬送波発生ブロック
703 振幅ドライバ
704 増幅素子
710 フィードバックループ
711 振幅モニタ
712 位相モニタ
713 変調信号制御器
本発明は、極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に関し、特に、高周波で動作して極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に関する。
携帯電話などの携帯端末では、電池の寿命は大きな課題である。特に無線回路の送信部における増幅器は大きな電力を消費し、電池の寿命に大きく影響する。その増幅器の消費電力を低減する方法として極座標変調がある。
図7に、極座標変調を行う従来の増幅器の構成を示す(例えば、特許文献1参照)。以下、図7を参照して、極座標変調を行う従来の増幅器について説明する。
従来の増幅器は、変調符号器701、位相信号ブロック702、振幅ドライバ703、増幅素子704、振幅モニタ711、位相モニタ712、及び変調信号制御器713から構成される。そして、振幅モニタ711、位相モニタ712、及び変調信号制御器713は、フィードバックループ710を形成している。
変調符号器710は、位相信号および振幅信号を発生する回路である。位相信号ブロック702は、位相変調が可能な回路である。振幅ドライバ703は、振幅信号とレベル制御信号を入力し、入力したレベル制御信号に従って、振幅信号から振幅変調信号を発生する回路である。増幅素子704は、位相変調信号と振幅変調信号とをミキシングし、変調信号を発生すると同時に増幅する回路である。
また、振幅モニタ711は、増幅素子704から出力された変調信号の振幅をモニタし、振幅信号を出力する回路である。位相モニタ712は、増幅素子704から出力された変調信号の位相をモニタし、位相信号を出力する回路である。変調信号制御器713は、補正テーブルに従って振幅ドライバ703と位相信号ブロック702とを制御する回路である回路である。
次に、このような従来の増幅器の動作を説明する。
変調符号器701は、外部から入力される音声、文字、画像等のデータまたは信号を符号化して、位相信号及び振幅信号を発生する。
変調符号器701で発生された位相信号は、位相変調が可能な位相信号ブロック702に入力される。そして、位相信号ブロック702は、入力された位相信号を用いて位相変調を行い、位相変調信号を発生する。位相信号ブロック702から出力された位相変調信号は、増幅素子704に入力され、増幅素子704により増幅される。
一方、変調符号器701で発生された振幅信号は、振幅ドライバ703に入力される。そして、振幅ドライバ703は、同時にレベル制御信号を受ける。振幅ドライバ703は、振幅信号とレベル制御信号に従って振幅変調信号を発生し、増幅素子704の電源に入力する。
増幅素子704では、位相変調信号と振幅変調信号がミキシングされて、変調信号を発生すると同時に増幅する。ここで、振幅ドライバ703の消費電力を小さくできれば、増幅器で高い動作効率を得ることが可能となる。
一般的に増幅素子704は、位相変調信号や振幅変調信号に対して非線形に応答し、その結果、増幅素子704によって発生・増幅された変調信号には歪みが発生する。そこで、フィードバックループ710により歪みを補償する手法が採用されている。
フィードバックループ710では、増幅素子704から出力された変調信号は、位相モニタ712と振幅モニタ711でモニタされ、位相信号と振幅信号に分波される。そして、分波された位相信号と振幅信号とは、変調信号制御器713に入力される。変調信号制御器713は、補正テーブルに従って振幅ドライバ703と搬送波発生ブロック702を制御し、増幅素子704から出力された変調信号が歪まないように、振幅ドライバ703と搬送波発生ブロック702から各々出力される振幅変調信号と位相変調信号を調整する。
米国特許第6366177号明細書
増幅素子として半導体トランジスタを用いた場合は非線形性が大きい。図7に示すような変調信号の歪みを補正する従来の手法では回路規模やコストの増大を招く上、変調速度に対して十分な速度での歪み補償が困難となる。また変調信号制御器713での変調信号の補正量が大きいと、補正テーブルのサイズが大きくなりメモリーサイズが大きくなってしまうという問題がある。
すなわち、増幅素子から出力される変調信号の歪みを低減するためには、回路規模やコストの増大を避けることが出来ないという課題がある。
また、増幅素子としてヘテロ接合バイポーラトランジスタなどを用いた場合には、温度により、出力電力を発生する最小コレクタ電圧、すなわちコレクタ電圧のしきい値が変化し、その結果、増幅素子から出力される変調信号の歪みが増大する。
すなわち、増幅素子としてヘテロ接合バイポーラトランジスタなどの半導体トランジスタを用いた場合には、温度変化によって変調信号の歪みが発生するという課題がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、増幅素子から出力する変調信号の歪みを低減した増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を、回路規模やコストの増大を抑制して提供することを目的とする。
また、本発明は、増幅素子の温度変化による変調信号の歪みを低減できる、増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器であって、
前記振幅データから振幅変調信号のレベルを指示するレベル制御信号に基づいて前記振幅変調信号を発生する電圧調整手段と、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調器と、
前記位相変調信号を入力する入力端子及び前記振幅変調信号を入力する電源端子を有し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて極座標変調された変調信号を出力する増幅素子とを備え、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅器である。
また、第2の本発明は、
前記位相変調器が発生した前記位相変調信号のレベルを調整する利得調整手段を備え、
前記入力端子には、レベルが調整された前記位相変調信号が入力される、第1の本発明の増幅器である。
また、第3の本発明は、
前記利得調整手段は、前記レベル制御信号に基づいて前記位相変調信号の出力レベルを決定し、前記位相変調器が発生した前記位相変調信号が決定した前記出力レベルになるように前記位相変調器が発生した前記位相変調信号のレベルを調整する、第2の本発明の増幅器である。
また、第4の本発明は、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する発生された前記変調信号の電圧レベルの関係が、少なくとも一部の領域で線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を決定する、第1の本発明の増幅器である。
また、第5の本発明は、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する前記増幅された変調信号の電圧レベルの関係が、全領域で実質上線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を異ならせる、第1の本発明の増幅器である。
また、第6の本発明は、 温度を検出する温度検出手段を備え、
前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号及び検出された前記温度の両方に基づいて前記DCオフセット電圧を決定する、第1の本発明の増幅器である。
また、第7の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器であって、
前記振幅データから振幅変調信号を発生する電圧調整手段と、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調器と、
前記位相変調信号を入力する入力端子及び前記振幅変調信号を入力する電源端子を有し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて極座標変調された変調信号を出力する増幅素子と、
温度を検出する温度検出手段とを備え、
前記電圧調整手段は、検出された前記温度に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅器である。
また、第8の本発明は、
前記電圧調整手段は、検出された前記温度に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する発生された前記変調信号の電圧レベルの関係が、少なくとも一部の領域で線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を決定する、第7の本発明の増幅器である。
また、第9の本発明は、
前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して一次関数で変化させることにより決定する、第8の本発明の増幅器である。
また、第10の本発明は、
前記電圧調整手段は、検出された前記温度に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する前記増幅された変調信号の電圧レベルの関係が、全領域で実質上線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を異ならせる、第7の本発明の増幅器である。
また、第11の本発明は、
前記増幅素子は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタである、第1または6の本発明の増幅器である。
また、第12の本発明は、
前記へテロ接合バイポーラトランジスタは、コレクタにAlGaAsが用いられており、ベースにGaAsが用いられており、
前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して0.50mV/℃から0.70mV/℃の割合で変化させることにより決定する、第11の本発明の増幅器である。
また、第13の本発明は、
前記へテロ接合バイポーラトランジスタは、コレクタにInGaAsが用いられており、ベースにGaAsが用いられており、
前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して0.60mV/℃から0.80mV/℃の割合で変化させることにより決定する、第11の本発明の増幅器である。
また、第14の本発明は、
送信波を出力する送信回路と、
アンテナで受信された受信波を入力する受信回路と、
出力された前記送信波を前記アンテナに導き、前記アンテナで受信された前記受信波を前記受信回路に導くアンテナ共用器とを備え、
前記送信回路には、第1の本発明の増幅器が用いられている、情報通信機器である。
また、第15の本発明は、
送信波を出力する送信回路と、
アンテナで受信された受信波を入力する受信回路と、
出力された前記送信波を前記アンテナに導き、前記アンテナで受信された前記受信波を前記受信回路に導くアンテナ共用器とを備え、
前記送信回路には、第7の本発明の増幅器が用いられている、情報通信機器である。
また、第16の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器に用いられる増幅方法であって、
前記振幅データから振幅変調信号のレベルを指示するレベル制御信号に基づいて前記振幅変調信号を発生する電圧調整ステップと、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調ステップと、
増幅素子の入力端子から前記位相変調信号を入力し、前記増幅素子の電源端子から前記振幅変調信号を入力し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて前記増幅素子により極座標変調された変調信号を出力する増幅ステップとを備え、
前記電圧調整ステップは、前記レベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅方法である。
また、第17の本発明は、
データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器に用いられる増幅方法であって、
前記振幅データから振幅変調信号を発生する電圧調整ステップと、
前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調ステップと、
増幅素子の入力端子から前記位相変調信号を入力し、前記増幅素子の電源端子から前記振幅変調信号をし、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて前記増幅素子により極座標変調された変調信号を出力する増幅ステップと、
温度を検出する温度検出ステップとを備え、
前記電圧調整ステップは、検出された前記温度に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅方法である。
本発明は、変調信号の歪みを大幅に低減でき、回路規模やコストの増大を抑制できる、増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を提供することが出来る。
また、別の本発明により、増幅素子の温度変化による変調信号の歪みを低減できる、増幅器、情報通信機器、及び増幅方法を提供できる。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1について説明する。
図1に、本発明の実施の形態1に係る増幅器の構成を示す。
実施の形態1における増幅器は、変調符号器101、搬送波発生器102、利得可変増幅器107、電圧調整手段110、及び増幅素子106から構成されている。そして、電圧調整手段110は、振幅信号線形化器103と電源制御部104とを備えており、電源制御部104は、オフセット制御回路111、オフセット発生回路105を備えている。
変調符号器101の一方の出力は、振幅信号線形化器103の入力に接続され、振幅信号線形化器103の出力は、電源電源制御部104の入力に接続されている。また、電源制御部104の出力は、増幅素子106の電源端子に接続されており、増幅素子106の出力は、出力端子Voutに接続されている。
一方、変調符号器101の他方の出力は、搬送波発生器102の入力に接続されており、搬送波発生器102の出力は、利得可変増幅器107の入力に接続されている。そして、利得可変増幅器107の出力は、増幅素子106の入力端子に接続されている。
また、振幅信号線形化器103、電源制御部104、利得可変増幅器107は、それぞれ、レベル制御信号を入力するための端子(図示せず)を有している。
変調符号器101は、位相信号及び振幅信号を発生する回路である。
搬送波発生回路102は、位相変調が可能な回路である。
利得可変増幅器107は、位相変調信号のレベルを調整する回路である。
振幅信号線形化器103は、振幅信号とレベル制御信号とを入力して、レベル制御信号の各レベルにおける補正テーブルに基づいて振幅信号を補正する回路である。
電源制御部104は、レベル制御信号と振幅信号線形化器103で補正された振幅信号に従って振幅変調信号を発生する回路である。
増幅素子106は、電源制御部104から出力された振幅変調信号と、利得可変増幅素子107から出力された位相変調信号とを合成して、変調信号を発生するとともに同時に増幅して出力する回路である。
オフセット制御回路111は、レベル制御信号に基づいて、オフセット制御信号を出力する回路である。なお、オフセット制御信号とは、レベル制御信号のレベルに関する情報を含む信号である。
オフセット発生回路105は、増幅素子406の電源端子に印加する振幅変調信号に加えるDCオフセット電圧を、オフセット制御回路411から出力されたオフセット制御信号に応じて決定する回路である。
つまり、オフセット発生回路105は、レベル制御信号のレベルに従ってDCオフセット電圧を決定し、振幅変調信号にこのDCオフセット電圧を加えた信号を振幅変調信号として出力する回路である。
次に、このような本実施の形態1の動作を説明する。
まず、音声、文字、画像等のデータが、位相信号および振幅信号を発生する変調符号器101に入力される。
なお、本実施の形態のデータとは、クロック信号を伝送するための少なくとも一つの信号線を含む複数の信号線から構成されるバスラインを用いて、そのクロック信号に同期して伝送される信号であって、離散的な数値を示す信号のこと意味している。従って、変調符号器101に入力される、音声、文字、画像等のデータとは、音声情報、文字情報、画像情報等の情報が離散的な数値で表されており、クロック信号に同期してバスラインから変調符号器101に入力される信号のことを意味している。
変調符号器101は、入力されたデータを符号化することによって、振幅データ及び位相データを生成して出力する。なお、変調符号器101から出力される振幅データ及び位相データも、上述したデータである。
変調符号器101の出力の一方から出力された位相信号は、位相変調が可能な搬送波発生器102に入力される。そして、搬送波発生器102は、入力された位相信号と、図示していない局部発振器で発生された搬送波とを用いて位相変調を行って位相変調信号を発生し、発生した位相変調信号を出力する。なお、搬送波発生器102で発生された位相変調信号は、上記のデータではなく、データとしての位相信号が示す離散的な数値に対応する電圧を有する電気信号である。
搬送波発生器102から出力された位相変調信号は、利得可変増幅器107に入力される。利得可変増幅器107は、入力された位相変調信号のレベルを調整する。そして、レベルが調整された位相変調信号は、増幅素子106の入力端子に出力される。
一方、変調符号器101の出力の他方から出力された振幅信号は、電圧調整手段110に入力される。電圧調整手段110は、振幅信号を入力するのと同時にレベル制御信号を受け、入力された振幅信号と入力されたレベル制御信号に従って振幅変調信号を発生する。そして、電圧調整手段110は、発生した振幅変調信号を、増幅素子106の電源端子に出力する。
ここで、電圧調整手段110は、図1に示すように、補正テーブルを有する振幅信号線形化器103と、オフセット発生回路105を有する電源制御部104とで構成されている。この点に着目して電圧調整手段110の動作をさらに詳細に説明する。
すなわち、振幅信号線形化器103は、変調符号器101の出力の他方から出力された振幅信号が入力されると共にレベル制御信号を受ける。このレベル制御信号は、増幅器の出力レベルを制御する信号である。つまり、レベル制御信号は、従来は、増幅素子106の入力端子に入力される振幅変調信号のレベルを調整する目的のためにのみ用いられていた。しかしながら、本実施の形態1では、振幅変調信号のレベルを調整することはもちろんそれ以外の用途にもレベル制御信号を用いる。
すなわち、振幅信号線形化器103は、上述したように、レベル制御信号の各レベル毎に振幅信号を補正するための補正テーブルを有している。すなわち、振幅信号線形化器103は、複数の補正テーブルを有している。そして、振幅信号線形化器103は、レベル制御信号が示すレベルに対応する補正テーブルを、振幅制御信号の各レベルに対応する複数の補正テーブルから選択して、選択した補正テーブルに基づいて振幅信号を補正する。そして、振幅信号線形化器103で補正された振幅信号は、電源制御部104に出力される。
電源制御部104は、振幅信号線形化器103で補正された振幅信号を入力すると共に、レベル制御信号を受ける。そして、電源制御部104は、レベル制御信号と補正された振幅信号に従って振幅変調信号を発生する。なお、この振幅変調信号は、データとしての補正された振幅信号が示す数値に対応する電圧を有する電気信号である。そして、電源制御部104が振幅変調信号を発生するのと同時に、オフセット発生回路105は、レベル制御信号のレベルを示すオフセット制御信号をオフセット制御回路111から受け取り、そのオフセット制御信号に従ってDCオフセット電圧を決定する。そして、電源制御部104は、オフセット発生回路105により決定されたDCオフセット電圧を発生し、電源制御部104は、振幅変調信号にこのDCオフセット電圧を加えた信号を振幅変調信号として出力し、増幅素子106の電源を駆動する。このように、本実施の形態1の増幅器は、レベル制御信号をDCオフセット電圧を決定するのにも用いている。
増幅素子106では、この電源制御部104から出力された振幅変調信号と、利得可変増幅素子107から出力された位相変調信号が合成されて、極座標変調された変調信号が発生される。そして、増幅素子106は、極座標変調された変調信号を発生するとともに、その変調信号を増幅して、出力する。
図2は、図1に示す増幅素子106の電源電圧Vinと出力電圧Voutの関係を示している。図2(a)は増幅素子106が理想的な線形特性であって、入力された振幅変調信号に対して歪まずに変調信号が出力される様子が示されている。図2(b)は、増幅素子106がヘテロ接合バイポーラトランジスタを多段接続したパワーアンプであって、十分に大きな位相変調信号が入力されて飽和動作状態にあり、また電源電圧Vinがコレクタ端子に与えられるものとする。出力電圧Voutは、コレクタ電圧Vinがある電圧ΔVを超えると増加し始め、ほぼコレクタ電圧Vinにほぼ比例して増加する。電圧ΔVは、ヘテロ接合バイポーラトランジスタのヘテロ接合部におけるコンダクションバンドの不連続性に起因している。また、低出力電圧Voutではコレクタ電圧Vinに完全には比例していない。増幅素子106はこの2点において線形特性から逸脱している。増幅素子106に何も手を加えない振幅変調信号を入力すれば、出力される変調信号は歪み、隣接チャネル漏洩電力の増加や変調精度の劣化を招いてしまう。
図3(a)、(b)、(c)に、レベル制御信号が大きい場合と小さい場合における、本実施の形態1の変調信号の補正の原理を示している。
図3(a)はレベル制御信号が大きい場合のコレクタ端子への入力振幅変調信号と出力変調信号の関係である。入力振幅変調信号Veをそのまま増幅素子106に入力すれば、所望の出力変調信号Vo’より小さく歪んだ出力変調信号Voが出力される。そこで、オフセット発生回路105で決定されるDCオフセット電圧ΔVHを振幅変調信号Veに加えた振幅変調信号Ve’をコレクタに印加することにより所望の変調信号Vo’が出力される。その結果、入力された振幅変調信号Ve’と出力された変調信号Vo’がほぼ線形の関係となり、増幅素子106から出力される変調信号Vo’は歪まない。
一方、図3(b)はレベル制御信号が小さい場合である。オフセット発生回路105で決定されるDCオフセット電圧ΔVHが振幅変調信号Veに加えたVe’を印加した場合に得られる出力変調信号Vo’は、理想特性から得られる所望のVoとは異なる。これは、動作領域において増幅素子106の電源電圧Vinと出力電圧Voutが比例関係に無いからである。
そこで利得可変増幅器107により増幅素子106に入力する位相変調信号レベルを低下し、増幅素子への入力を低下する。その結果、増幅素子の特性は、DCオフセット電圧がΔVLに変化すると共にVoutが発生し始めるVinの最低レベルも低下する。なお、増幅素子406の入力端子に入力する位相変調信号レベルを低下すると、増幅素子406の特性が上記のように変化する事実は、本願発明によって独自に発見した事実である。その結果、入力される振幅変調信号VeにDCオフセット電圧ΔVLを印加した振幅変調信号Ve’をコレクタに入力すれば、振幅変調信号Ve’の変動範囲では、コレクタ電圧Vinと出力電圧Voutがほぼ線形の関係となり、増幅素子106から出力される変調信号は歪まず所望のVo’が得られる。
このように、出力変調信号のレベルに応じて増幅素子106への位相変調信号の入力レベルを変化しつつ、電源制御部104が出力する振幅変調信号のDCオフセット電圧を変化することにより、増幅素子106から出力される変調信号の歪みを大幅に低減させることができる。
従って、図7の従来の増幅器は、増幅素子704から出力される変調信号の歪みを低減するためにフィードバックループ710を設ける必要があったが、本実施の形態1の増幅器では、フィードバックループ710を設けなくても、増幅素子106から出力される歪みを大幅に低減することが出来る。
なお、図7の従来の増幅器は、変調信号制御器713に補正テーブルを備え、本実施の形態1の増幅器は、振幅信号線形化器103に補正テーブルを備えており、テーブルを有している点では両者は同様である。しかし、本実施の形態1においては、オフセット発生回路105等が余分に必要にはなるものの、これによる回路規模の増加は極めて小さく、それに対して、このオフセット発生回路105を備えることにより、振幅線形化器103の補正テーブルが必要とするメモリ量を十分小さくすることが出来るので、トータルの回路規模で考えると、従来例に比べて回路規模を小さくすることが出来るという効果がある。
このように本実施の形態1の増幅器は、増幅素子から出力される歪みを大幅に低減することが出来る上、回路規模を削減することが出来るという効果も得ることが出来る。
なお、本実施の形態1では、搬送波発生器102と、増幅素子106の間に利得可変増幅器107を設けるとして説明したが、これに限らない。搬送波発生器102と増幅素子106との間に利得可変増幅器107を設けず、搬送波発生器102の出力を増幅素子106の入力端子に接続しても構わない。このようにした場合であっても、増幅素子106から出力される変調信号の歪みを大幅に低減させることが出来る。
さらに、本実施の形態1では、変調符号器101は、データを入力して入力したデータを符号化することにより、振幅信号及び位相信号を生成するとして説明したが、これに限らない。変調符号器101は、音声や画像等を示すアナログ信号を入力してそのアナログ信号を一旦データに変換した後、変換したデータを符号化して、振幅信号及び位相信号を生成しても構わない。
さらに、本実施の形態1では、オフセット発生回路105がレベル制御信号に応じてDCオフセット電圧を変化させるとして説明したが、これに限らない。レベル制御信号が所定の値より小さい場合は、増幅素子106からの出力信号の電力も小さくなる。このように出力信号の電力が小さい場合には、増幅素子106からの出力信号が多少歪んでも問題にならない。従って、レベル制御信号が所定の値より小さい場合には、オフセット発生回路105の機能を停止し、レベル制御信号が所定の値以上である場合には、オフセット発生回路105を動作させるようにしても構わない。
さらに、本実施の形態1では、増幅器が振幅信号線形化器103を備えているとして説明したが、増幅器が振幅信号線形化器103を備えていない構成であってもよい。特に、増幅素子106のDCオフセット電圧を変化させることのみにより、増幅素子106をその線形領域で動作させることが可能になる場合には、振幅信号線形化器103を用いる必要はない。従って、このような場合には、増幅器が、振幅信号線形化器103を用いない場合であっても、本実施の形態1と同等の効果を得ることが出来る。
さらに、本実施の形態1では、オフセット制御回路111がレベル制御信号を受け取り、レベル制御信号のレベルを示すオフセット制御信号を出力するとして説明したが、これに限らない。オフセット制御回路111を設けず、レベル制御信号を直接オフセット発生回路105に入力し、オフセット発生回路105が、入力されたレベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定しても構わない。
さらに、本実施の形態の振幅信号は、本発明の振幅データの例であり、本実施の形態の位相信号は本発明の位相データの例である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
図4に、本発明の実施の形態2に係る増幅器の構成を示す。
図4に示した増幅器の、図1に示した実施の形態1の増幅器との相違点は、電源制御部404が、オフセット制御回路411と、オフセット発生回路405とを備えており、増幅素子406の温度をモニタする機能を有している点である。
すなわち、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度Tをモニタする機能を有する回路である。すなわち、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度を検出する温度センサからの信号に基づいて、オフセット制御信号を出力する回路である。なお、オフセット制御信号とは、増幅素子406の温度に関する情報を含む信号である。
また、オフセット発生回路405は、増幅素子406の電源端子に印加する振幅変調信号に加えるDCオフセット電圧を、オフセット制御回路411から出力されたオフセット制御信号に応じて決定する回路である。
本実施の形態2の増幅器は、上記以外は、実施の形態1の増幅器と同様であるので説明を省略する。
なお、本実施の形態2のオフセット制御回路411が有する増幅素子406の温度Tをモニタする機能は、本発明の温度検出手段の例である。
なお、変調符号器401、搬送波発生器402、振幅信号線形化器403は、利得可変増幅器407は、それぞれ、図1に示す実施の形態1の、変調符号器101、搬送波発生器102、振幅信号線形化器103、利得可変増幅器107と同じものである。また、振幅信号線形化器403と電源制御部404により、電圧調整手段410を構成している。
次に、このような実施の形態2の動作を実施の形態1との相違点を中心に説明する。
本実施の形態2における増幅器は、実施の形態1の増幅器と同様にレベル制御信号に基づいて内部振幅信号に印加するDCオフセット電圧を決定する代わりに、増幅素子406の温度に応じてDCオフセット電圧を決定する。
すなわち、オフセット制御信号411は、増幅素子411の温度を検知する図示していない温度センサからの信号を入力し、温度センサの温度を示すオフセット制御信号をオフセット発生回路405に出力する。
オフセット発生回路405は、オフセット制御信号に応じてDCオフセット電圧を決定する。そして、電源制御部404は、内部振幅信号にこの最終的に決定したDCオフセット電圧を印加する。
このように、実施の形態2の電源制御部404は、増幅素子406の温度に応じてDCオフセット電圧を決定し、決定したDCオフセット電圧を内部振幅信号に印加して生成した振幅信号を出力する。
図5は、図4に示す増幅素子406が単段のヘテロ接合バイポーラトランジスタである場合において、増幅素子406の温度が変化した時の、増幅素子406のコレクタ電圧Vinと出力電圧Voutの関係を示している。出力電圧Voutは、コレクタ電圧Vinがあるしきい電圧を超えると増加し始め、ほぼコレクタ電圧に比例して増加するが、温度に応じてしきい電圧ΔVは変化する。ΔVの温度に対する変化量は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタとベースに仕様する材料によって異なる。エミッタにAlGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.7mV/℃で変化し、エミッタにInGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.8mV/℃で変化することが分かっている。
図6に、増幅素子406がコレクタにAlGaAsを、ベースにGaAsを用いたヘテロ接合バイポーラトランジスタであり、温度が常温の場合と高温の場合における、本実施の形態2の出力電圧Voutの補正の原理を示している。
増幅素子406が常温25℃の場合には、電源制御部404の温度モニタつきオフセット発生回路405で決定されるDCオフセット電圧ΔVRとしておよそ0.2Vが振幅変調信号に加えられた振幅変調信号Veが増幅素子406のコレクタ電圧Vinに印加される。その結果、増幅素子406のコレクタ電圧Vinと出力電圧Voutが、理想特性に一致する完全に線形の関係となり、出力変調信号Voは歪まない。
一方、高温の場合には、増幅素子406のオフセット電圧は0.6mV/℃の割合で変化し、高温85℃の場合にはΔVxとして+36mV変化する。オフセット発生回路405で決定されるDCオフセット電圧ΔVTとして、ΔVR0.2Vに、ΔVx+36mVを加えた0.236Vが振幅変調信号に加えられる。その結果、振幅変調信号Ve’が増幅素子406のコレクタ電圧Vinとして印加され、増幅素子406のコレクタ電圧Vinと出力電圧Voutが理想特性に一致する完全に線形の関係となり、出力変調信号Voは歪まない。
このように、増幅素子406の温度に応じて振幅変調信号にDCオフセット電圧を加えて、増幅素子406のコレクタ電圧Vinに与えることにより、温度が変化しても常に増幅素子406から出力される変調信号の歪みを大幅に低減することができる。温度変化によるオフセットのシフト量はほぼ比例しているため、オフセット発生回路405が発生するDCオフセットを、増幅素子406の温度Tに比例して変化すればよく、複雑な参照テーブルをもつ必要はない。オフセット発生回路405が発生するDCオフセット変化量は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタのエミッタにAlGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.7mV/℃であり、エミッタにInGaAsを、ベースにGaAsを用いた場合はΔVはおよそ0.2〜0.8mV/℃に設定すればよい。
なお、本実施の形態2では、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度Tをモニタする機能を有しているとして説明したが、これに限らない。増幅素子406の温度Tをモニタする代わりに、実施の形態2の増幅器が用いられている情報通信機器の筐体内に設けられた温度センサが検知した温度をモニタしても構わない。すなわち、オフセット制御回路411は、増幅素子406の温度モニタする代わりに、実施の形態2の増幅器が用いられている情報通信機器の筐体内の温度をモニタしても構わない。すなわち、増幅素子406の温度を正確に検知することが理想的であるが、現実には、増幅器を実装する回路基板上の空間の制約などから、温度センサを増幅素子406に直接接触させて実装することが困難な場合も多い。このような場合であっても、筐体内の余った空間に温度センサを設置し、筐体内の温度を検知し、この検知した温度を増幅素子406の温度Tであるとみなして上記のような動作を行っても実施の形態2と同等の効果を得ることが出来る。
さらに、本実施の形態2では、搬送波発生器402と、増幅素子406の間に利得可変増幅器407を設けるとして説明したが、これに限らない。搬送波発生器402と増幅素子406との間に利得可変増幅器407を設けず、搬送波発生器402の出力を増幅素子406の入力端子に接続しても構わない。このようにした場合であっても、増幅素子406から出力される変調信号の歪みを大幅に低減させることが出来る。
さらに、本実施の形態2では、オフセット発生回路405がレベル制御信号に応じてDCオフセット電圧を変化させるとして説明したが、これに限らない。レベル制御信号が所定の値より小さい場合は、増幅素子406からの出力信号の電力も小さくなる。このように出力信号の電力が小さい場合には、増幅素子406からの出力信号が多少歪んでも問題にならない。従って、レベル制御信号が所定の値より小さい場合には、オフセット発生回路405の機能を停止し、レベル制御信号が所定の値以上である場合には、オフセット発生回路405を動作させるようにしても構わない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、増幅素子の振幅変調信号に対する非線形性が大きい場合においても、振幅変調信号に対する補正量を大幅に低減できる。また、回路規模やコストの増大を抑制できる。
なお、各実施の形態については、振幅信号に着目して説明を行っており、位相信号の補正については記載していない。動作条件等によっては位相信号の補正も行う必要があるが、その場合には、各実施の形態の構成に、従来の位相信号を補正する方法を適用すればよい。例えば、図1、図4に示す各実施の形態の構成に、図7に示す従来の構成の位相信号を補正する部分を適用することもできる。
また、各実施の形態は極座標変調の増幅器の場合で説明したが、本発明は、極座標変調以外の変調方法の増幅器についても適用できる。
また、実施の形態1の増幅器に、実施の形態2で説明した増幅素子の温度をモニタする機能も備えさせ、レベル制御信号と増幅素子の温度の両方に基づいて、DCオフセット電圧を決定させるようにしてもよい。通常は、オフセット発生回路405が発生するDCオフセット変化量は、利得可変増幅器407の出力レベルに応じても変化し、DCオフセット変化量は増幅素子406の温度Tとは独立に設定する。なお、利得可変増幅器407の出力レベルが極度に変化する場合、温度に対するDCオフセット変化量を上述した範囲で変化することも有効である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
実施の形態3では、実施の形態1または実施の形態2で説明した増幅器を用いた情報通信機器について説明する。
図8は、実施の形態1で説明した図1に示す増幅器または実施の形態2で説明した図4に示す増幅器を含む情報通信機器820の概略構成を示したブロック図である。情報通信機器820は、送信装置821と受信装置822から構成され、これらはアンテナ共用器823を介してアンテナ824と接続されている。送信装置821には、実施の形態1で説明した増幅器または実施の形態2で説明した増幅器が用いられる。ここで、情報通信機器820は、たとえば携帯電話機や通信機能を備えた携帯情報端末等の携帯無線端末装置や、無線基地局等を含む。また、情報通信機器820は、PDA、無線LANなどの通信用カードなどであってもよい。
次に、このような本実施の形態の動作を説明する。
送信時には、送信装置821は、図示していないベースバンド部から音声、文字、画像等のデータを入力する。入力されたデータは、実施の形態1または実施の形態2で説明した増幅器に入力される。送信装置821に用いられている実施の形態1または実施の形態2の増幅で極座標変調されて、極座標変調された変調信号が出力される。送信装置821は、出力された変調信号を送信信号として、アンテナ共用器823に出力する。アンテナ共用器823は、送信装置821から出力された送信信号をアンテナ824に導き、アンテナ824に導かれた送信信号は、アンテナ824から空中に放射される。
一方、受信時には、アンテナ824で受信された受信信号は、アンテナ共用器823によって、受信装置822に導かれる。受信装置822は、アンテナ共用器823からの受信信号を入力して、ベースバンド信号に復調する。そして、受信装置822は、復調したベースバンド信号を図示していないベースバンド部に出力する。
このように、実施の形態3の情報通信機器に、実施の形態1または実施の形態2で説明した増幅器を用いることにより、歪みを大幅に低減した変調信号を送信できる情報通信機器を実現できる。
本発明にかかる増幅器、情報通信機器、及び増幅方法は、変調信号の歪みを大幅に低減でき、回路規模やコストの増大を抑制できるという効果を有し、極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法等に有用であり、特に、高周波で動作して極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に有用である。
また、本発明にかかる増幅器、情報通信機器、及び増幅方法は、増幅素子の温度変化による変調信号の歪みを低減できるという効果を有し、極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法等に有用であり、特に、高周波で動作して極座標変調を行う増幅器、情報通信機器、及び増幅方法に有用である。
本発明の実施の形態1に係る増幅器の構成図 (a)ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタ電圧と出力電圧の理想的な関係を示す図(b)ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタ電圧と出力電圧の関係を示す図 本発明の実施の形態1に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図((a)レベル制御信号が大きい場合) 本発明の実施の形態1に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図((b)レベル制御信号が小さくかつ十分位相変調信号レベルが大きい場合) 本発明の実施の形態1に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図((c)レベル制御信号が小さくかつ十分位相変調信号レベルが小さい場合) 本発明の実施の形態2に係る増幅器の構成図 ヘテロ接合バイポーラトランジスタのコレクタ電圧と出力電圧の温度変化時における関係を示す図 本発明の実施の形態2に係る増幅器における、ヘテロ接合バイポーラトランジスタの補正後の振幅動作領域を示す図 従来の、極座標変調を行う増幅器の構成図 本発明の実施の形態3における情報通信機器の構成図
符号の説明
101 変調符号器
102 搬送波発生器
103 振幅信号線形化器
104 電源制御部
105 オフセット発生回路
106 増幅素子
107 利得可変増幅器
110 電圧調整手段
111 オフセット制御回路
401 変調符号器
402 搬送波発生器
403 振幅信号線形化器
404 電源制御部
405 オフセット発生回路
406 増幅素子
407 利得可変増幅器
410 電圧調整手段
411 オフセット制御回路
701 変調符号器
702 搬送波発生ブロック
703 振幅ドライバ
704 増幅素子
710 フィードバックループ
711 振幅モニタ
712 位相モニタ
713 変調信号制御器

Claims (11)

  1. データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器であって、
    前記振幅データから振幅変調信号のレベルを指示するレベル制御信号に基づいて前記振幅変調信号を発生する電圧調整手段と、
    前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調器と、
    前記位相変調信号を入力する入力端子及び前記振幅変調信号を入力する電源端子を有し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて極座標変調された変調信号を出力する増幅素子とを備え、
    前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅器。
  2. 前記位相変調器が発生した前記位相変調信号のレベルを調整する利得調整手段を備え、
    前記入力端子には、レベルが調整された前記位相変調信号が入力される、請求の範囲第1項記載の増幅器。
  3. 前記利得調整手段は、前記レベル制御信号に基づいて前記位相変調信号の出力レベルを決定し、前記位相変調器が発生した前記位相変調信号が決定した前記出力レベルになるように前記位相変調器が発生した前記位相変調信号のレベルを調整する、請求の範囲第2項記載の増幅器。
  4. 前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する発生された前記変調信号の電圧レベルの関係が、少なくとも一部の領域で線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を決定する、請求の範囲第1項記載の増幅器。
  5. 前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号に応じて、前記振幅信号の電圧レベルに対する前記増幅された変調信号の電圧レベルの関係が、全領域で実質上線形の関係になるように、前記DCオフセット電圧を異ならせる、請求の範囲第1項記載の増幅器。
  6. 温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記電圧調整手段は、前記レベル制御信号及び検出された前記温度の両方に基づいて前記DCオフセット電圧を決定する、請求の範囲第1項記載の増幅器。
  7. 前記増幅素子は、ヘテロ接合バイポーラトランジスタである、請求の範囲第1または6項に記載の増幅器。
  8. 前記ヘテロ接合バイポーラトランジスタは、エミッタにAlGaAsが用いられており、ベースにGaAsが用いられており、
    前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して0.20mV/℃から0.70mV/℃の割合で変化させることにより決定する、請求の範囲第7項記載の増幅器。
  9. 前記ヘテロ接合バイポーラトランジスタは、エミッタにInGaAsが用いられており、ベースにGaAsが用いられており、
    前記電圧調整手段は、前記DCオフセット電圧を、検出された前記温度に対して0.20mV/℃から0.80mV/℃の割合で変化させることにより決定する、請求の範囲第7項記載の増幅器。
  10. 送信波を出力する送信回路と、
    アンテナで受信された受信波を入力する受信回路と、
    出力された前記送信波を前記アンテナに導き、前記アンテナで受信された前記受信波を前記受信回路に導くアンテナ共用器とを備え、
    前記送信回路には、請求の範囲第1項記載の増幅器が用いられている、情報通信機器。
  11. データまたは信号を符号化してそれぞれ生成された振幅データ及び位相データを入力して極座標変調を行う増幅器に用いられる増幅方法であって、
    前記振幅データから振幅変調信号のレベルを指示するレベル制御信号に基づいて前記振幅変調信号を発生する電圧調整ステップと、
    前記位相データから位相変調信号を発生する位相変調ステップと、
    増幅素子の入力端子から前記位相変調信号を入力し、前記増幅素子の電源端子から前記振幅変調信号を入力し、入力された前記位相変調信号及び入力された前記振幅変調信号を用いて前記増幅素子により極座標変調された変調信号を出力する増幅ステップとを備え、
    前記電圧調整ステップは、前記レベル制御信号に基づいて、DCオフセット電圧を決定し、決定した前記DCオフセット電圧が加えられた前記振幅変調信号を発生する、増幅方法。
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