JPWO2005088868A1 - 電波伝搬特性推定システム及びその方法並びにプログラム - Google Patents

電波伝搬特性推定システム及びその方法並びにプログラム Download PDF

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Abstract

推定対象となる無線システムのカバー領域が広域にわたる場合に、そのカバー領域内の一部の調査対象領域における電波伝搬特性を、高速かつ高精度に推定するための電波伝搬特性推定システム及びその方法を得る。複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、この送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、この調査対象領域での電波伝搬環境を推定する場合、電波伝搬概況取得手段10において、調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める。そして、擬似送信源準備手段20により、この電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備し、これら有限の擬似送信源を新たな送信源とし、調査対象領域を含む解析領域を解析対象として、電波伝搬推定手段30により、詳細な電波伝搬推定を行う。

Description

本発明は電波伝搬特性を推定するシステムに関し、特に推定対象となる無線システムのカバー領域が広域にわたる場合に、そのカバー領域内の一部の調査対象領域における電波伝搬特性を高速かつ高精度に推定するための電波伝搬特性推定システムに関するものである。
無線通信システムにおける基地局や親機等の配置を援助するために電波伝搬特性推定システム(電波伝搬シミュレータ)が用いられる。この電波伝搬シミュレータによって、任意の受信点での受信電力や遅延拡がりを評価して、しかるべき送信局の設置場所を決定し、その結果、配置すべき基地局数の削減等の効率化が達成される。
電波伝搬シミュレーションは、大別して、統計的手法によるものと決定論的手法によるものとがある。統計的手法では、距離や周波数などを引数とする伝搬損失の推定式を与え、そのパラメータを決定する際に、伝搬損失の実測定で得られた多数のデータをもとに多変量解析等により決定する手法である。一般に、電波の伝搬は構造物や屋内オブジェクトなどでの反射や透過により区間的に変動するが、統計論的手法によれば、区間変動の中央値が与えられる。
一方、決定論的手法においては、アンテナから放射される電波を多数の電波線(レイ)の集まりと考え、各レイが幾何光学的に反射透過を繰り返して伝搬するものとして、観測点に到達するレイを合成して伝搬損失や遅延量を求める手法である。本手法はレイトレーシング法と言われている。レイトレーシング法では、実際の構造物での反射や透過、回折の影響を考慮するので、観測点での区間変動自体を知ることができる。
レイトレーシング法は、さらにレイラウンチング法とイメージング法とに大別される。レイラウンチング法は、送信アンテナから一定角度毎に離散的にレイを放射し、その軌跡を遂次追跡し、受信点付近を通過したレイを当該受信点に到達したレイとみなす手法である。
一方、イメージング法は送受信点間を結ぶレイの反射透過経路を、反射面に対する鏡映点を求めて決定する手法である。反射透過経路は、送受信点、反射透過物が規定された場合に一意に求まるため、イメージング法では厳密なレイの伝搬経路を探索することができる。レイラウンチング法やイメージング法の詳細に関しては、たとえば、特許文献1に開示されている。
特開平9−33584号公報
一方、近年の携帯電話の普及拡大に伴い、セルラー系の電波伝搬状況の把握が重要となっている。特に、最近では、企業内の内線電話に、通常の公衆回線に接続する携帯電話端末と同じ端末を用いるというサービス形態が検討されている。このような状況下では、屋外の基地局からの電波が、そのカバー領域内のある建物の内部にどれ程漏れ込むかを正確に把握することが必要となる。これを電波伝搬シミュレータにより実現する場合、基地局からの電波のカバー領域内にある一部の調査対象領域のみに対して、電波伝搬環境を高速かつ高精度に推定する技術が必要となる。しかしながら、上記した従来技術はいずれも、この要求を満たすことができない。
図1〜図4を参照しつつ従来技術の問題点を説明する。図1に示した領域内には、建物や道路など多数の構造物が配置されている。また、各建物の内部には、家具や什器など多数のオブジェクトが配置されている。ここでは、図の下方の屋外基地局を無線システムの送信源1とし、図の上方の建物を伝搬推定の対象となる調査対象領域2とする。この際、調査対象領域2における電波伝搬環境を高速かつ高精度に推定するための手法について考える。
図2は統計的手法を用いた電波伝搬推定の概念図である。この手法では、送信源1から調査対象領域2までの地形の傾斜や建物の密度などに基づいて伝搬損失の推定式が与えられ、この推定式によって調査対象領域2での受信電力を推定するものである。この手法は、先にも述べたように、区間変動の中央値を知るための手法である。したがって、調査対象領域2内またはその近傍にある壁や屋内オブジェクトによって電波が被る影響を正確に反映させることはできない。そのために、調査対象領域2での電波伝搬環境を高精度に推定することができない。
図3はレイラウンチング法を用いた電波伝搬推定の概念図である。この手法では、送信源から一定角度毎に離散的に放射されたレイが、構造物において幾何光学的に反射・透過を繰り返しながら伝搬するものとして、その経路を追跡するものである。この手法では、各構造物や屋内オブジェクトなどの影響が正確に反映されるため、高精度な電波伝搬推定が可能である。しかしながら、解析する領域が広い場合や、解析する領域内に多くの内容物がある場合には、計算時間が増大してしまう。また、調査対象領域2の位置に関わり無くレイを放射するため、調査対象領域2を通過しないレイまで計算してしまう。これにより、計算に大きな無駄が生じるという問題点もある。
図4はイメージング法を用いた電波伝搬推定の概念図である。この手法では、あらかじめ受信点を設定した上でレイの探索を行うため、レイラウンチング法で挙げられていた無駄なレイの計算という問題はない。しかしながら、イメージング法そのものが、全ての内容物の反射面および回折点における、全ての組み合わせの中から受信点に到達するレイを捜索する手法であるため、内容物の反射面および回折点が増大した場合には計算量が指数関数的に増大するという欠点がある。また、受信点ごとにレイの探索を行う必要があるため、調査対象領域2がある程度広域の場合には、さらに多くの計算時間を要してしまう。このため、計算時間は膨大になり、やはり高速な伝搬推定は実現できない。
本発明の目的は、推定対象となる無線システムのカバー領域が広域にわたる場合に、そのカバー領域内の一部の調査対象領域における電波伝搬特性を、高速かつ高精度に推定するための電波伝搬特性推定システム及びその方法並びにプログラムを提供することである。
本発明による電波伝搬特性推定システムは、複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、前記送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、前記調査対象領域での電波伝搬環境を推定する電波伝搬特性推定システムであって、前記調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める第1の手段と、前記電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備する第2の手段と、前記有限の擬似送信源を新たな送信源とし、前記調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行う第3の手段とを含むことを特徴とする。
本発明による電波伝搬特性推定方法は、複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、前記送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、前記調査対象領域での電波伝搬環境を推定する電波伝搬特性推定方法であって、前記調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める第1のステップと、前記電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備する第2のステップと、前記有限の擬似送信源を新たな送信源とし、前記調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行う第3のステップとを含むことを特徴とする。
本発明によるプログラムは、複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、前記送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、前記調査対象領域での電波伝搬環境を推定する方法をコンピュータにより実行させるためプログラムであって、前記調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める処理と、前記電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備する処理と、前記有限の擬似送信源を新たな送信源とし、前記調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行う処理とを含むことを特徴とする。
本発明の作用を述べる。複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、この送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、この調査対象領域での電波伝搬環境を推定する場合、調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求め、この電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備し、これら有限の擬似送信源を新たな送信源とし、調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行うよう構成する。
電波伝搬概況としては、調査対象領域内または近傍に配置された観測点における受信電力を求める場合、電波の到来方向とそれに対応する受信電力とを求める場合、各マルチパス成分の受信電力と電波到来方向と電波到来時間とを求める場合が挙げられる。本発明によれば、上記のそれぞれの場合に対して、擬似送信源に対して適切なパラメータが与えられる。
詳細な電波伝搬推定を行う場合、レイトレーシング法を用いて前記解析領域の電波伝搬推定を行うことが好ましい。レイトレーシング法を用いることによって、調査対象領域や調査対象領域近傍の内容物が適切に考慮され、高精度な電波伝搬推定を行うことができる。また、電波伝搬概況を求める手法としては、統計論的手法、レイトレーシング法、実測定などさまざまな手法を適用することができる。例えば、送信源からの電波到達範囲が広く、その範囲内に多数の内容物がある場合には、計算時間が少ない統計論的手法を用いることが好ましい。
一方、調査対象領域における電波伝搬環境を高精度に推定したい場合には、レイトレーシングを用いることが好ましい。また、調査対象領域内または近傍における実測定を容易に行える場合には、実測定によって電波伝搬概況を求めても良い。
本発明によれば、無線システムのカバー領域が広い領域内で、その一部の調査対象領域のみに関して、電波伝搬環境の区間変動を高速かつ高精度に推定することができるという効果がある。
[図1]電波伝搬推定法を説明するための図である。
[図2]従来の技術である統計論的手法を用いた電波伝搬推定の概念図である。
[図3]従来の技術であるレイラウンチング法を用いた電波伝搬推定の概念図である。
[図4]従来の技術であるイメージング法を用いた電波伝搬推定の概念図である。
[図5]本発明の実施の形態の概略機能ブロック図である。
[図6]本発明の実施の形態の動作の概略を示すフローチャートである。
[図7]本発明の実施の形態の動作を説明するための図である。
[図8]本発明の第1の実施例の動作を示すフローチャートである。
[図9]第1の実施例における解析領域と、抽出された観測点の抽出を示す図である。
[図10]第1の実施例における擬似送信源の配置を示す図である。
[図11]第1の実施例におけるレイラウンチング法による電波伝搬推定を示す図である。
[図12]本発明の第2の実施例の動作を示すフローチャートである。
[図13]第2の実施例における解析領域と、抽出された観測点の抽出を示す図である。
[図14]第2の実施例における擬似送信源の配置を示す図である。
[図15]第2の実施例における擬似送信源の送信電力の決定を解説するための図である。
[図16]第2の実施例におけるレイラウンチング法による電波伝搬推定を示す図である。
[図17]本発明の第3の実施例の動作を示すフローチャートである。
[図18]第3の実施例における解析領域と、複数のブロックに分割された調査対象領域の外壁を示す図である。
[図19]第3の実施例における観測点の抽出を示す図である。
[図20]第3の実施例における擬似送信源の配置を示す図である。
[図21]第3の実施例におけるレイラウンチング法による電波伝搬推定を示す図である。
[図22]本発明の第4の実施例の動作を示すフローチャートである。
[図23]第4の実施例における観測点の抽出を示す図である。
[図24]第4の実施例における擬似送信源の配置を示す図である。
[図25]第4の実施例におけるレイラウンチング法による電波伝搬推定を示す図である。
[図26]本発明の第5の実施例の動作を示すフローチャートである。
[図27]第5の実施例における観測点の抽出を示す図である。
[図28]第5の実施例における擬似送信源の配置を示す図である。
[図29]第5の実施例におけるレイラウンチング法による電波伝搬推定を示す図である。
符号の説明
10 電波伝搬概況取得手段
20 擬似送信源準備手段
30 電波伝搬推定手段
40 制御部(CPU)
50 メモリ
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図5は本発明の実施の形態の概略を示す機能ブロック図である。本実施の形態のシステムは、複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、この送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、当該調査対象領域での電波伝搬環境を推定する電波伝搬特性推定システムであり、本システムは、図5に示すように、電波伝搬概況取得手段10と、擬似送信源準備手段20と、電波伝搬推定手段30と、制御部40と、メモリ50とを含んで構成される。
電波伝搬概況取得手段10は、調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める機能を有する。擬似送信源準備手段20は、電波伝搬概況取得手段10により求められた電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備する機能を有する。電波伝搬推定手段30は、擬似送信源準備手段20により準備された有限の擬似送信源を新たな送信源とし、調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行う機能を有する。制御部40は、これら各手段10〜30を制御するCPUであり、メモリ50は、このCPUの作業用メモリとして機能する共に、CPUの動作手順をあらかじめプログラムとして格納したものである。
図6は図5の動作の概略を示すフローチャートであり、図7はその概要を説明するための図である。図1に示したような、建物や道路など多数の構造物が配置された領域において、屋外基地局を無線システムの送信源1とし、ある建物を調査対象領域2とする。先ず、電波伝搬概況取得手段10において、調査対象領域2内またはその近傍における大まかな電波伝搬環境を把握する(ステップS1)。この大まかな電波伝搬環境の把握には、周知の統計論的手法やレイトレーシング法などの他に、実測定などの手法を用いることができる。
次に、擬似送信源準備手段20において、ステップS1で得られた電波伝搬環境を模擬するための模擬送信源を準備する(ステップS2)。この模擬送信源として、調査対象領域の外側に、一つまたは複数の模擬送信源100(図7参照)が配置される。しかる後に、電波伝搬推定手段30において、模擬送信源100を新たな送信源として、調査対象領域2を含む解析領域3(図7参照)を解析対象として、詳細な電波伝搬を推定することになる(ステップS3)。このときの電波伝搬推定には、周知のレイトレーシング法を用いる。
上述した実施の形態をより良く理解するために、以下に具体的例を参照しつつ実施例を説明する。
本発明の第1の実施例を説明する。本実施例において想定する領域、無線システムの送信源、調査対象領域は図1に示したものと同じものとする。図8は本実施例の動作を示すフローチャートであり、図9は本実施例における解析領域3を表しており、解析領域3の内部には、調査対象領域2も含まれている。解析領域3の抽出方法に関しては後述する。
本実施例では、まず、調査対象領域2内に観測点20を配置する(ステップS11)。観測点20は、調査対象領域内または近傍であれば、どの位置に配置されても構わない。次に、統計論的手法を用いて、送信源1から放射される電波の観測点20における受信電力を求める(ステップS12)。ここで求まった受信電力をPr_20とする。
そして、解析領域3を抽出する(ステップS13)。本実施例においては、解析領域3として、調査対象領域2と、調査対象領域2の近傍の建物や道路とを合わせて抽出する。解析領域は、後のステップにおいて、詳細な電波伝搬推定を行う際の解析対象となる。解析対象として、調査対象領域以外の構造物をどれ程含めるかは、推定精度の向上と計算時間の増大に係る。解析領域に含める構造物の数が多い場合、多くの計算時間を要すが、建物による電波の反射の影響はより正確に反映される。図9の例では、調査対象領域の近傍の建物を含む1ブロック分を、解析領域3として採用している。
次に、ステップS12で求めた電波伝搬環境を模擬するための擬似送信源を配置する(ステップS14)。図10に、本実施例における擬似送信源101〜103の配置を示す。本実施例のように、擬似送信源は、自由空間を仮定した場合の電波の到来方向を考慮して、送信源1と観測点20とを結ぶ線上付近に配置することが好ましい。また擬似送信源は、解析領域3の外側に配置することが好ましい。一方、配置する擬似送信源の数は、単一であっても、複数であっても構わない。複数の擬似送信源を配置する場合には、各擬似送信源から観測点20までの距離がすべて同じ距離となるように配置することが好ましい。本実施例では、図10に示すように3個の擬似送信源101〜103を、観測点20から距離dの位置に配置している。
次に、配置した擬似送信源の送信電力を決定する(ステップS15)。擬似送信源101〜103の送信電力(Pt_n;n=101、102、103)は、以下の式で与えられる。
Pt_n=Pr_20/{N*Loss(d)}……(1)
ここで、Nは、配置する擬似送信源の総数で、本実施例ではN=3である。また、Loss(d)は、観測点20から擬似送信源101〜103までの間の伝搬環境における伝搬損失であり、統計論的手法により求まる。
次に、ステップS14で配置した擬似送信源101〜103を新たな送信源とし、解析領域3を対象として電波伝搬推定を行う(ステップS16)。図11に、本ステップS16での電波伝搬推定の概念図を示す。本実施例では、調査対象領域2の伝搬環境を高精度に推定するため、レイトレーシング法の一つであるレイラウンチング法を用いる。また、擬似送信源101〜103から放射されるレイの放射方向を、解析領域3内のみに限定する。
さらに、調査対象領域2以外は、建物の内部に配置されたオブジェクトは無視し、建物の外壁による反射のみを考慮する。調査対象領域2以外の建物内部にあるオブジェクトは、調査対象領域2内の電波伝搬特性にほとんど影響を与えないので、推定精度を犠牲にすることなく、計算時間の高速化が実現できる。一方、調査対象領域2内に関しては、建物内部のレイアウト情報も考慮して電波伝搬推定を行う。これにより、調査対象領域2の壁や屋内オブジェクトまで考慮された高精度な電波伝搬推定を高速に実現することができる。
本発明の第2の実施例を説明する。本実施例において想定する領域、無線システムの送信源、調査対象領域は図1に示したものと同じものとする。図12は本実施例の動作を示すフローチャートである。図13は、本実施例における解析領域3を表している。本実施例においては、解析領域3は、調査対象領域2と同一である。解析領域3の抽出方法に関しては後述する。
本実施例でステップS21,S22は、第1の実施例におけるステップS11,S12と同様であり、調査対象領域2内に観測点20を配置し、その位置での受信電力を統計論的手法により推定する。ここで求まった受信電力をPr_20とする。
次に、解析領域3を抽出する(ステップS23)。本実施例においては、解析領域3として、調査対象領域2と同一の領域を抽出する。本実施例のように、解析領域3を調査対象領域2と同一とすることにより、以降のステップでの電波伝搬推定における解析対象が必要最小限にとどめられるため、計算時間は少なくてすむ。一方で、調査対象領域2の近傍の建物や道路による反射や回折の効果を正しく反映させるためには、擬似送信源の配置や、それらの送信電力決定を工夫する必要がある。
次に、ステップS22で求めた電波伝搬環境を模擬するための擬似送信源を配置する(ステップS24)。この際、調査対象領域の外壁から一定の距離だけ離した位置に擬似送信源を配置することが好ましい。図14に、本実施例における擬似送信源101〜124の配置を示す。
続いて、調査対象領域2の周辺の構造物の配置状況に応じて、それぞれの擬似送信源の送信電力を決定する(ステップS25)。擬似送信源101〜124の送信電力(Pt_n;n=101〜124)は、以下の式で与えられる。
Pt_n=a_n*Pr_20/{N*Loss(d)}……(2)
ここで、(2)式の右辺の後半部分は、第1の実施例における(1)式の右辺と同様である。これに対し、本実施例では、送信源1の方向や、周辺の構造物の配置状況によって重み付けを与えるパラメータa_nが導入される。a_nは、実測定で得られた多数のデータをもとに、状況に応じて適当な数値が与えられる。
図15を用いて、パラメータa_nの決定法の一例を述べる。一般に、伝搬推定の統計論的手法では、送信源と観測点とを結ぶ方向に平行な道路と、送信源と観測点とを結ぶ方向に直角な道路に対し、それぞれ縦コース補正値K_al[dB]と横コース補正値K_ac[dB]とが与えられている。これらの差分をKとする。一方、調査対象領域の重心41から擬似送信源nへの方向と、送信源と観測点とを結ぶ方向との間の角度をθ_nとすると、a_nは以下の式で近似できる。
a_n=Kcos(θ_n)……(3)
また、電波伝搬の性質を考えると、調査対象領域2の周辺に構造物が近接している場合、その構造物方向からの電波は、構造物にブロックされて調査対象領域2に到達しにくくなる。このことを考慮するため、調査対象領域2の外壁に近接している構造物がある場合、その近接構造物の方向にある擬似送信源(本実施例では、擬似送信源108〜117)に対しては、近接する建物を貫通する分の損失を統計的手法により算出し、その分の損失をa_nに付加する。
a_nの決定方法としては、上記以外にもいくつかの手法が考えられる。例えば、送信源から調査対象領域が離れており、調査対象領域の周辺に伝搬特性に大きな影響を与える建物が存在しない場合などは、調査対象領域に向かう電波の到来方向がどの方向からも一定とみなすことができる。このような場合には、簡単にa_n=1としても差し支えない。
次に、ステップS24で配置した擬似送信源101〜124を新たな送信源とし、解析領域3を対象として電波伝搬推定を行う(ステップS26)。図16に、本ステップでの電波伝搬推定の概念図を示す。第1の実施例と同様に、本実施例でも、調査対象領域2の伝搬環境を高精度に推定するため、レイトレーシング法の一つであるレイラウンチング法を用いる。また、擬似送信源101〜124から放射されるレイの放射方向を、解析領域3内のみに限定する。
一方、調査対象領域2内部のレイアウト情報も考慮して電波伝搬推定を行うことにより、調査対象領域2の壁や屋内オブジェクトまで考慮された高精度な電波伝搬推定を高速に実現することができる。
なお、上述した第1の実施例ならびに第2の実施例では、ステップS12およびステップS22で、観測点20の受信電力Pr_20を推定する際に統計論的電波推定法を用いたが、これ以外にも、実測定によって観測点20の受信電力を求めても構わない。
本発明の第3の実施例を説明する。本実施例において想定する領域、無線システムの送信源、調査対象領域は図1に示したものと同じものとする。図17は本実施例の動作を示すフローチャートである。本実施例においては、解析領域3は、調査対象領域2と同一である。解析領域3の抽出方法に関しては後述する。
まず、調査対象領域2内に複数の観測点を抽出する(ステップS31)。複数の観測点の抽出方法は以下に示すとおりである。はじめに、図18に示すように、調査対象領域2の外壁を複数のブロック(外壁31〜38)に分割する。次に、分割されたそれぞれの外壁に対し観測点1点を配置する。この際、各外壁の中でも、窓ガラス部など、電波の透過率が大きい位置に配置することが望ましい。図19に、本実施例における観測点21〜28の配置を示す。
次に、観測点21〜28のそれぞれにおいて、送信源1から放射される電波の観測点21〜28における受信電力を実測定により求める(ステップS32)。観測点21〜28で求まった受信電力を、それぞれPr_21〜Pr_28とする。
解析領域の抽出に関しては、第2の実施例と同様であり、解析領域3として、調査対象領域2と同一の領域を抽出する(ステップS33)。次に、ステップS32で求めた電波伝搬環境を模擬するための擬似送信源を配置する(ステップS34)。この際、第1のステップで設定した観測点に対して1対1に対応するように、擬似送信源を配置することが好ましい。また、調査対象領域の外壁から一定の距離だけ離した位置に擬似送信源を配置することが好ましい。図20に、本実施例における擬似送信源101〜108の配置を示す。本実施例では、調査対象領域の外壁上にある観測点21〜28から一定の距離dだけ離した位置に、擬似送信源101〜108を配置した。
次に、配置した擬似送信源の送信電力を決定する(ステップS35)。擬似送信源101〜108の送信電力(Pt_n;n=101〜108)は、以下の式で与えられる。
Pt_n=Pr_20/Loss(d)……(4)
ここで、Loss(d)は、観測点21〜28から、それぞれ対応する擬似送信源101〜108までの距離dにおける伝搬損失であり、自由空間の伝搬損失理論式により求まる。
ステップS34で配置した擬似送信源101〜108を新たな送信源とし、解析領域3を対象として電波伝搬推定を行う(ステップS36)。図21に、本ステップでの電波伝搬推定の概念図を示す。第1の実施例または第2の実施例における当該部分と同様に、本実施例でも、調査対象領域2の伝搬環境を高精度に推定するため、レイトレーシング法の一つであるレイラウンチング法を用いる。この際、レイの放射方向としては、それぞれの擬似送信源に対応する観測点が代表している外壁のみに限定する。例えば、擬似送信源101のレイ放射方向は、外壁31のみに限定する。
本発明の第4の実施例を説明する。本実施例において想定する領域、無線システムの送信源、調査対象領域は図1に示したものと同じものとする。図22は本実施例の動作を示すフローチャートである。本実施例においては、解析領域3は、調査対象領域2と同一である。解析領域3の抽出方法に関しては後述する。
本実施例の観測点の抽出に関しては、第3の実施例における当該部分と同様であり、複数に分割された外壁31〜38のそれぞれに対し観測点21〜28を配置する(ステップS41)。次に、観測点21〜28のそれぞれにおいて、送信源1から放射される電波の観測点21〜28における電波到来方向と、前記電波到来方向に対応する受信電力を実測定により求める(ステップS42)。電波の到来方向までを測定するためには、アレイアンテナなど指向性の強いアンテナを用いればよい。図23に、観測点21〜28で求まった電波到来方向を矢印で示し、対応する受信電力(Pr_21_1〜Pr_28_2)を示す。
解析領域の抽出に関しては、第2、第3の実施例と同様であり、解析領域3として、調査対象領域2と同一の領域を抽出する(ステップS43)。次に、ステップS42で求めた電波伝搬環境を模擬するための擬似送信源101−1〜108−2を配置する(ステップS44)。この際、ステップS42で求めた電波到来方向に対して1対1に対応させ、各観測点から電波到来方向の線上付近に、擬似送信源を配置する。また、調査対象領域の外壁から一定の距離だけ離した位置に擬似送信源を配置することが好ましい。図24に、本実施例における擬似送信源101−1〜108−2の配置を示す。このように擬似送信源を配置することにより、調査対象領域への電波の到達方向を高精度に模擬することができる。
次に、配置した擬似送信源の送信電力を決定する(ステップS45)。擬似送信源101−1〜108−2の送信電力(Pt_n_m;n=101〜108、m=1、2)は、以下の式で与えられる。
Pt_n_m=Pr_n_m/Loss(d)……(5)
ここで、Loss(d)は、観測点21〜28から、それぞれ対応する擬似送信源101−1〜108−2までの距離dにおける伝搬損失であり、自由空間の伝搬損失理論式により求まる。
そして、次のステップS46は第3の実施例におけるステップS36と同様であり、擬似送信源101−1〜108−2を新たな送信源とし、解析領域3を対象としてレイラウンチング法により電波伝搬推定を行う。図25に、本ステップでの電波伝搬推定の概念図を示す。この際、レイの放射方向としては、それぞれの擬似送信源に対応する観測点が代表している外壁のみに限定する。例えば、擬似送信源101−1のレイ放射方向は、外壁31のみに限定する。
なお、第3の実施例ならびに第4の実施例では、ステップS32、S42で観測点21〜28の受信電力Pr_21〜Pr_28を推定する際に実測定を用いたが、これ以外にも、レイトレーシング法によって観測点20の受信電力を求めても構わない。
本発明の第5の実施例を説明する。本実施例において想定する領域、無線システムの送信源、調査対象領域は図1に示したものと同じものとする。図26は本実施例の動作を示すフローチャートである。本実施例においては、解析領域3は、調査対象領域2と同一である。解析領域3の抽出方法に関しては後述する。
本実施例のステップS51における観測点の抽出に関しては、第3、第4の実施例におけるステップS31、S41と同様であり、複数に分割された外壁31〜38のそれぞれに対し観測点21〜28を配置する。次に、観測点21〜28のそれぞれにおいて、送信源1から観測点21〜28に到来する電波のマルチパス成分ごとに、受信電力と、電波到来方向と、電波到来時間をレイトレーシング法の一種であるイメージング法により求める(ステップS52)。
図27に、観測点21〜28で求まった電波到来方向を矢印で示し、対応する受信電力(Pr_21_1〜Pr_28_2)と電波到来時間(Tr_101_1〜Tr_108_2)を示す。
次のステップS53、S54は第4の実施例におけるステップS43、S44と同様であり、解析領域3の抽出と、擬似送信源101−1〜108−2の配置を行う。図28に、本実施例における擬似送信源101−1〜108−2の配置を示す。さらに、各擬似送信源の送信電力を(5)式により決定する(ステップS55)。
次のステップS56では、ステップS54で配置した擬似送信源101−1〜108−2を新たな送信源とし、解析領域3を対象として電波伝搬推定を行う。この際、各擬似送信源から放射されるレイは、ステップS52で得られた到来遅延時間に対応する遅延が与えられる。図29に、本ステップでの電波伝搬推定の概念図を示す。第1〜第4の実施例における当該部分と同様に、本実施例でも、調査対象領域2の伝搬環境を高精度に推定するため、レイトレーシング法の一つであるレイラウンチング法を用いる。
また、第3、第4の実施例におけるステップS36、S46と同様に、レイの放射方向としては、それぞれの擬似送信源に対応する観測点が代表している外壁のみに限定する。例えば、擬似送信源101−1のレイ放射方向は、外壁31のみに限定する。
上述した各実施例における動作フローは、プログラムとして、予めROMなどの記録媒体(図5のメモリ50)に記憶しておき、これをコンピュータであるCPUに読み取らせて実行させるようにすることができることは勿論である。

Claims (25)

  1. 複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、前記送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、前記調査対象領域での電波伝搬環境を推定する電波伝搬特性推定システムであって、
    前記調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める第1の手段と、前記電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備する第2の手段と、前記有限の擬似送信源を新たな送信源とし、前記調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行う第3の手段とを含むことを特徴とする無線通信システムにおける電波伝搬特性推定システム。
  2. 前記第1の手段は、前記電波伝搬概況として、前記調査対象領域内または近傍に配置された観測点における受信電力を求めることを特徴とする請求項1に記載の電波伝搬特性推定システム。
  3. 前記解析領域は、前記調査対象領域のほか、前記調査対象領域の周りの複数の内容物が含まれるように設定され、前記擬似送信源は、前記解析領域の外側で、前記送信源と前記調査対象領域とを結ぶ線上付近に準備されることを特徴とする請求項2に記載の電波伝搬推定システム。
  4. 前記解析領域は、前記調査対象領域と同一に設定され、前記擬似送信源は、前記調査対象領域の周囲に準備され、前記調査対象領域周辺の内容物の配置状況によって、前記擬似送信源の送信電力を決定することを特徴とする請求項2に記載の電波伝搬推定システム。
  5. 前記第1の手段は、前記電波伝搬概況として、前記調査対象領域内または近傍に配置された観測点において、電波到来方向と、前記電波到来方向に対応する受信電力とを求めることを特徴とする請求項1に記載の電波伝搬特性推定システム。
  6. 前記解析領域は、前記調査対象領域と同一に設定され、前記擬似送信源は、前記観測点から前記電波到来方向へと延びる線上付近に準備されることを特徴とする請求項5に記載の電波伝搬特性推定システム。
  7. 前記第1の手段は、前記電波伝搬概況として、前記調査対象領域内または近傍に配置された観測点において、各マルチパス成分の受信電力と電波到来方向と電波到来時間とを求めることを特徴とする請求項1に記載の電波伝搬特性推定システム。
  8. 前記解析領域は、前記調査対象領域と同一に設定され、前記擬似送信源は、前記観測点から前記電波到来方向へと延びる線上付近に準備し、前記第3の手段において電波伝搬推定を行う際に、前記電波到来時間に相当する遅延を考慮することを特徴とする請求項7に記載の電波伝搬特性推定システム。
  9. 前記第3の手段における電波伝搬推定に、レイトレーシング法を用いることを特徴とする請求項1に記載の電波伝搬特性推定システム。
  10. 前記第1の手段において電波伝搬概況を求めるために、統計論的手法を用いることを特徴とする請求項1に記載の電波伝搬特性推定システム。
  11. 前記第1の手段において電波伝搬概況を求めるために、レイトレーシング法を用いることを特徴とする請求項1に記載の電波伝搬特性推定システム。
  12. 前記第1の手段において電波伝搬概況を求めるために、実測定を用いることを特徴とする請求項1に記載の電波伝搬特性推定システム。
  13. 複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、前記送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、前記調査対象領域での電波伝搬環境を推定する電波伝搬特性推定方法であって、
    前記調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める第1のステップと、前記電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備する第2のステップと、前記有限の擬似送信源を新たな送信源とし、前記調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行う第3のステップとを含むことを特徴とする無線通信システムにおける電波伝搬特性推定方法。
  14. 前記第1のステップにおいて、前記電波伝搬概況として、前記調査対象領域内または近傍に配置された観測点における受信電力を求めることを特徴とする請求項13に記載の電波伝搬特性推定方法。
  15. 前記解析領域は、前記調査対象領域のほか、前記調査対象領域の周りの複数の内容物が含まれるように設定され、前記擬似送信源は、前記解析領域の外側で、前記送信源と前記調査対象領域とを結ぶ線上付近に準備されることを特徴とする請求項14に記載の電波伝搬推定方法。
  16. 前記解析領域は、前記調査対象領域と同一に設定され、前記擬似送信源は、前記調査対象領域の周囲に準備され、前記調査対象領域周辺の内容物の配置状況によって、前記擬似送信源の送信電力を決定することを特徴とする請求項14に記載の電波伝搬推定方法。
  17. 前記第1のステップにおいて、前記電波伝搬概況として、前記調査対象領域内または近傍に配置された観測点において、電波到来方向と、前記電波到来方向に対応する受信電力とを求めることを特徴とする請求項13に記載の電波伝搬特性推定方法。
  18. 前記解析領域は、前記調査対象領域と同一に設定され、前記擬似送信源は、前記観測点から前記電波到来方向へと延びる線上付近に準備されることを特徴とする請求項17に記載の電波伝搬特性推定方法。
  19. 前記第1のステップにおいて、前記電波伝搬概況として、前記調査対象領域内または近傍に配置された観測点において、各マルチパス成分の受信電力と電波到来方向と電波到来時間とを求めることを特徴とする請求項13に記載の電波伝搬特性推定方法。
  20. 前記解析領域は、前記調査対象領域と同一に設定され、前記擬似送信源は、前記観測点から前記電波到来方向へと延びる線上付近に準備し、前記第3の手段において電波伝搬推定を行う際に、前記電波到来時間に相当する遅延を考慮することを特徴とする請求項19に記載の電波伝搬特性推定方法。
  21. 前記第3のステップにおける電波伝搬推定に、レイトレーシング法を用いることを特徴とする請求項13に記載の電波伝搬特性推定方法。
  22. 前記第1のステップにおいて電波伝搬概況を求めるために、統計論的手法を用いることを特徴とする請求項13に記載の電波伝搬特性推定方法。
  23. 前記第1のステップにおいて電波伝搬概況を求めるために、レイトレーシング法を用いることを特徴とする請求項13に記載の電波伝搬特性推定方法。
  24. 前記第1のステップにおいて電波伝搬概況を求めるために、実測定を用いることを特徴とする請求項13に記載の電波伝搬特性推定方法。
  25. 複数の内容物が存在する3次元の領域内において、送信源と、前記送信源から放射される電波の伝搬環境を調べる対象となる調査対象領域とが与えられ、前記調査対象領域での電波伝搬環境を推定する方法をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、
    前記調査対象領域内または近傍における電波伝搬概況を求める処理と、前記電波伝搬概況を模擬するための有限の擬似送信源を準備する処理と、前記有限の擬似送信源を新たな送信源とし、前記調査対象領域を含む解析領域を解析対象として詳細な電波伝搬推定を行う処理とを含むことを特徴とするコンピュータ読み取り可能なプログラム。
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