JP3307309B2 - 無線端末用試験装置および無線端末用電波環境試験装置 - Google Patents

無線端末用試験装置および無線端末用電波環境試験装置

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JP3307309B2
JP3307309B2 JP35452797A JP35452797A JP3307309B2 JP 3307309 B2 JP3307309 B2 JP 3307309B2 JP 35452797 A JP35452797 A JP 35452797A JP 35452797 A JP35452797 A JP 35452797A JP 3307309 B2 JP3307309 B2 JP 3307309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信端末の試
験に用いられる無線端末用試験装置に関するものであ
る。特に試験電波環境を設定および制御する技術につい
て改良がなされた無線端末用試験装置およびその無線端
末用試験装置を用いて無線端末を試験する無線端末用電
波環境試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は、例えば、電子情報通信学会1
997年総合大会予稿集B−1−6「携帯無線端末評価
用フィールドシミュレータの構成法」に示された従来の
無線端末用試験装置を示す図である。図17において、
401は基地局を模擬するシグナリングテスタ、408
は測定箱、409は408の内部に一面に取り付けられ
た電波吸収体、402はシグナリングテスタ401に接
続され、シグナリングテスタ401からの出力信号を分
配する分配器、403は分配器402に接続され、分配
器402から出力された信号の位相を変える移相器、4
06は移相器403からの出力信号を増幅する増幅器、
407は増幅器で406に接続され、幅器406で増幅
された信号を送信する送信アンテナ、405は移相器4
03をスイッチングするための信号を生成するD/A変
換器、404はD/A変換器405に対して移相器40
3をD/A変換するタイミング信号を与えると共に、シ
グナリングテスタ401にデジタルデータを与え、シグ
ナリングテスタ401の動作を制御するパソコン、41
0は測定箱408内に設置された試験対象となる無線端
末、411は子機410から出力される無線信号を受信
する受信アンテナ411である。図中実線は信号の流れ
を、破線は制御信号の流れを表している。
【0003】次に、従来の無線端末用試験装置の動作に
ついて説明する。単一周波数の送信信号源であるシグナ
リングテスタ401の出力信号を分配器402で複数の
信号に分配する。分配されたそれぞれの信号は、それぞ
れの信号に対しパソコン404によって生成された異な
る乱数を基に、D/A変換器405によて出力された信
号によって、各移相器403で出力の位相をランダムに
変化させる。各増幅器406でそれぞれの信号を増幅し
た後、各送信アンテナ407からその増幅された信号を
送信し、測定箱408内で電波を実際に干渉させること
によってフェージングを発生させる。測定箱408内の
送信アンテナ407に相対する面に電波吸収体409を
装着することによって、実環境との差異を小さくしてい
る。すなわち、狭い空間においては反射波がなかなか減
衰しないために、電波吸収体409を設けて電波を減衰
させ、実際の環境と同じ環境を作り出している。この無
線端末用試験装置により発生されるフェージングは、測
定箱408内の位置によりその分布特性が決定される。
なお、フェージングは、測定箱408内のある位置では
レイリー分布に従い、別の位置ではライス分布に従う。
【0004】図18は一般的なフェージングシミュレー
タの回路構成として、特開平6−132865に従来技
術として記載されているものである。フェージングシミ
ュレータは移動速度を設定することによって、フェージ
ングや、マルチパスによる受信電波の変動を模擬する装
置である。図18において、412は入力端子、413
は入力信号を2系統に分ける分配器、417、418は
ガウス雑音発生回路、414は90度移相器、415は
ガウス雑音発生回路417で発生された信号と分配器4
13からの信号とを乗算する乗算器、416はガウス雑
音発生回路418で発生された信号と90度移相器41
4からの信号とを乗算する乗算器、419は乗算器41
5および416からの2系統の信号を合成する合成器、
420は合成器419で合成された信号を増幅する増幅
器、421は遅延時間発生回路、422は増幅器、42
3は出力端子である。
【0005】次に、図18に示されるフェージングシミ
ュレータ回路の動作について説明する。入力端子412
から入力された信号は分配器413により2系統に分配
される。分配された一方の信号は、分配器413に接続
された90度移相器414により他方の信号と直交する
位相にシフトされ、90度移相器414に接続された乗
算器416においてガウス雑音発生回路418で生成さ
れるランダム雑音と乗算されランダムな振幅が与えられ
る。他方の信号は、分配器413に接続された乗算器4
15においてガウス雑音発生回路417で生成されるラ
ンダム雑音と乗算されランダムな振幅が与えられる。位
相が直交する2系統の互いに相関の無いランダムな振幅
を持つ信号を、乗算器415と乗算器416に接続され
た合成器419で合成することによって、ランダムな位
相とランダムな振幅を持つ信号が合成器419から生成
される。このランダム信号は合成器419に接続された
増幅器420で増幅された後、増幅器420に接続され
た遅延時間発生回路421で遅延時間が与えられ、さら
に遅延時間発生回路421に接続された増幅器422で
増幅され、出力端子423へ出力される。この出力信号
は図17に示される測定箱408内に設けられた送信ア
ンテナから放射され、子機6に供給されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の無線端末用試験
装置では、統計的なフェージング分布を模擬するのみで
あり、特定の環境におけるフェージングを忠実に模擬で
きない欠点があった。これは測定箱の持つ特性により模
擬できる状態が限定されるためである。また、統計的な
フェージング分布下での試験を行いたい場合でも、厳密
に試験対象である子機の位置を管理する必要があった。
さらに、実フィールドにおけるような多数基地局からの
電波が到来する環境を模擬することはできなかった。
【0007】一方、一般的なフェージングシミュレータ
においても、模擬できる信号は統計的なフェージング分
布であり、無線端末の移動速度によるフェージングの統
計的な振る舞いなどが試験できる程度であった。
【0008】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、現実の特定の環境および環境の変
化を模擬することが可能であり、通信プロトコルを含め
た動作試験において、再現性の高い試験を実施すること
が可能な無線端末用試験装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明の無線端末用
試験装置は、基地局信号を擬似的に発生させる基地局部
と、基地局信号の位相を変化させる移相手段と、基地局
信号の振幅を変化させる送信利得制御手段と、無線端末
で受信されまたは予め計算された無線信号の位相と振幅
の時間的な変動情報を記憶する制御情報記憶手段と、制
御情報記憶手段に記憶された位相と振幅の時間的な変動
情報を基に移相手段と送信利得制御手段を制御する制御
手段とを備え、制御情報記憶手段に記憶された位相と振
幅の時間的な変動情報を基に基地局信号の位相と振幅を
制御することによって、送信利得制御器の出力端子にお
いてフェージング状態を作り出すように構成される。
【0010】第2の発明の無線端末用試験装置は、基地
局部の入出力端子における上りと下りを分離する第1の
分離手段と、試験対象である無線端末の入出力端子にお
ける上りと下りを分離する第2の分離手段とを備えるよ
うに構成される。
【0011】第3の発明の無線端末用試験装置は、無線
端末からの信号を増幅して基地局部に送る受信利得制御
部を備え、第1の分離手段は基地局部と移相手段および
受信利得制御手段間に置かれ、基地局部からの送信信号
を移相手段に出力し、受信利得制御手段からの受信信号
を基地局部に入力し、第2の分離手段は無線端末と受信
利得制御手段および送信利得制御手段間に置かれ、送信
利得制御手段からの送信信号を無線端末に出力し、無線
端末からの受信信号を受信利得制御手段に入力し、制御
手段は制御情報記憶手段に記憶された情報に基づいて移
相手段,送信利得制御手段,受信利得制御手段を制御す
るように構成される。
【0012】第4の発明の無線端末用試験装置は、基地
局部、第1の分離手段、受信利得制御部、移相手段およ
び利得制御手段の組を複数個備え、無線端末からの受信
信号を各受信利得制御部に分配する信号分配手段を第2
の分離手段と複数の受信利得制御部間に備え、さらに、
各送信利得制御手段からの送信信号を混合し第2の分離
手段に出力する混合手段を各送信利得制御手段と第2の
分離手段との間に備えるように構成される。
【0013】第5の発明の無線端末用試験装置は、無線
通信方式にTDMA方式を用い、制御情報記憶手段に記
憶する位相と振幅の時間的な変動情報として、スロット
単位での位相と振幅情報を用い、スロット単位で位相と
振幅を変化させるように構成される。
【0014】第6の発明の無線端末用試験装置は、基地
局部は基地局信号を送受信する基地局信号送受信端子
と、遅延させた基地局信号を送信する複数の遅延信号出
力端子とを有し、複数の遅延信号出力端子にはそれぞれ
遅延信号を移相する移相手段が接続され、その移相手段
には遅延信号を増幅する送信利得制御手段が接続され、
さらに、各送信利得制御手段からの送信信号を混合し第
2の分離手段に出力する混合手段を各送信利得制御手段
と第2の分離手段との間に備えるように構成される。
【0015】第7の発明の無線端末用試験装置は、複数
の基地局部は同期タイミング信号に基き、基地局の信号
を擬似的に発生させる複数の同期式基地局部によって構
成され、さらに、同期式基地局部を制御する同期タイミ
ング信号を生成する同期タイミング信号生成手段を備
え、制御情報記憶手段は、複数の移相手段と複数の利得
制御手段を制御すると共に、同期タイミング信号生成手
段を制御するように構成される。
【0016】第8の発明の無線端末用試験装置は、さら
に、背景基地局信号データを生成するパターン生成手段
と、生成された背景基地局信号データを変調する変調手
段とを有し、同期タイミング信号生成部が生成する同期
タイミング信号に基き、背景基地局信号を発生する背景
基地局信号発生手段を備え、背景基地局信号発生部の出
力端子に、背景基地局信号の位相を変化させる移相手段
を接続し、その移相手段に背景基地局信号を振幅を変化
させる送信利得制御手段を接続するように構成される。
【0017】第9の発明の無線端末用試験装置は、さら
に、雑音を生成する1以上の雑音発生手段と、雑音発生
手段によって発生された雑音信号の振幅を変化させる対
応する1以上の利得制御手段とを備えるように構成され
る。
【0018】第10の発明の無線端末用試験装置は、無
線端末用試験装置の外部からの同期タイミング信号に同
期して送受信タイミングの同期を変化させるように構成
される。
【0019】第11の発明の無線端末用電波環境試験装
置は、無線端末用試験装置に加えて、試験対象である無
線端末と第2の分離手段との間を接続するためのアンテ
ナ、および無線端末とアンテナとを内部に設置するため
の電波暗室とを備えるように構成される。
【0020】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1の無線端末用試験装置の構成を示すブロック
図である。図1において、1は基地局信号を擬似的に発
生させる基地局部、2は、基地局部1に接続され、基地
局部1から出力される基地局信号の位相をシフトする移
相器、3は、移相器2に接続され、移相器2からの出力
波形の振幅を変える送信利得制御器、4は基地局部1
と、移相器2と送信利得制御器3の制御を行う制御部、
5は制御部4が移相器2と送信利得制御器3を制御する
ために用いるための無線端末で受信されまたは予め計算
された制御データを格納する制御情報記憶部、21は受
信利得制御器3の出力端子、6は、出力端子21に接続
された試験対象となる子機である。図において実線は信
号の流れを、破線は制御の流れを表している。
【0021】次に、実施の形態1の無線端末用試験装置
の動作について説明する。制御情報記憶部5に格納され
ている位相と振幅のデータは、実フィールドにおける遅
延プロファイル測定、受信レベル測定により実測された
情報、または、計算機によるレイトレーシング法などを
用いて計算された情報である。これらの情報は、市街地
のビルや道路等の電波伝搬に影響を与える各種情報を元
に、任意の座標と時間において基地局からの信号の受信
位置における位相と振幅を算出して求めた値からなり、
静止点での時間変動や、任意の移動経路を任意の速度で
移動する場合などに対応するものである。制御部4は基
地局部1の基地局信号の送出開始、送出停止およびシー
ケンス制御を行う。また、制御部4は前述の制御データ
記憶部5に格納された位相と振幅のデータを用いて、移
相器2と送信利得制御器3を制御し、子機6に出力され
る信号の位相と振幅を変化させることによって、フェー
ジング等の任意の電波環境を模擬する。
【0022】図2は本発明の実施の形態1の無線端末用
試験装置か出力される基地局信号(試験信号)の位相と
振幅の制御処理を時間軸上に表現したものである。図2
において水平方向が時間軸であり、時間は左から右へと
経過する。図2(a)は送信利得制御器3を制御するた
めの振幅情報であり、図2(b)は移相器2を制御する
ための位相情報である。これらの信号は、ともに制御情
報記憶部5に記憶されており、制御部4により読み出さ
れ、それぞれ移相器2と送信利得制御器3を制御する信
号である。図2(c)は、図2(a)、図2(b)の値
により本発明の無線端末用試験装置が制御された場合
の、一定間隔毎の出力端子21での試験信号の位相と振
幅を表している。矢印の長さが振幅を、y軸からの回転
角度が位相を表している。図2(c)に示すように、制
御情報記憶部5に記憶された情報を基に、移相器2と送
信利得制御器3を制御し、送信利得制御器3に接続され
た出力端子21から任意の位相と振幅を持つ試験信号が
出力されることが分かる。
【0023】上述のように、実施の形態1の無線端末用
試験装置は、任意の状態の信号を出力できる構成を取っ
ている。特に、制御情報記憶部5に記憶された情報を基
に、位相と振幅を変化させることによって、ある環境下
で基地局から発せられ異なる経路を通過してきた信号を
合成した信号と同じ信号を子機6が受信するように模擬
できるので、実際の環境下における試験信号とほぼ同じ
信号を受信できるので、再現性の高い試験を実施するこ
とができる。
【0024】実施の形態2.上述の実施の形態1では、
基地局送信信号を模擬するものであるが、実施の形態2
においては基地局部1がさらに受信機能と通信手順とを
備え、実フィールド試験に近い試験環境を模擬できる点
に特徴がある。
【0025】図3は、本発明の実施の形態2の無線端末
用試験装置の構成を示すブロック図である。図3におい
て、7は基地局部1に接続され双方向の信号を上りと下
りとに分離するサーキュレータ、8は子機6に接続され
双方向の信号を上りと下りとに分離するサーキュレー
タ、9はサーキュレータ8で分離された子機6からの信
号の振幅を変える受信利得制御器、21は第2の分離器
8の出力端子である。図3において、図1中の参照番号
と同じ番号は同一構成要素または同一機能を有する構成
要素を示すのでそれらの説明を省略する。また、実施の
形態1おける説明と重複する部分の説明は省略する。
【0026】次に、実施の形態2の無線端末用試験装置
の動作について説明する。基地局部1から出力された送
信(下り)信号はサーキュレータ7、移相器2、送信利
得制御器3、サーキュレータ8、出力端子21を経て子
機6へ到達する。送信信号の経路はサーキュレータを経
由する以外は実施の形態1の経路と同じである。一方、
子機6から出力された受信(上り)信号はサーキュレー
タ8により送信利得制御器3に回り込むことなく分離さ
れ、受信利得制御器9へ送られる。受信利得制御器9で
は、制御部4による制御の基で、上り信号は振幅が調整
され、サーキュレータ7を経由して基地局部1へ入力さ
れる。
【0027】このように基地局部1では子機6からの信
号を受信することによって、実際にフィールドで基地局
が行っている試験と同じ動作を模擬することが可能とな
る。従って、無線端末の受信試験だけでなく、例えば発
着呼、通話試験等の通信手順の動作を必要とする試験に
ついても実フィールドと同等の環境下で行うことがで
き、再現性の良い試験ができる。
【0028】実施の形態3.上述の実施の形態2では、
1台の基地局による電波環境を模擬するものであるが、
実施の形態3においては複数の基地局による電波環境を
模擬する点に特徴がある。
【0029】図4は、本発明の実施の形態3の無線端末
用試験装置の構成を示すブロック図である。図4におい
て、10は複数の下り信号を混合する混合器、11は子
機6から出力され、サーキュレータ8で分離された上り
信号を複数の系統に分ける分配器である。また、実施の
形態3の無線端末用試験装置は、基地局部1、サーキュ
レータ7、移相器2、送信利得制御器3および受信利得
制御器9の組みを複数組備えている。図4において、図
1〜図3中の参照番号と同じ番号は同一構成要素または
同一機能を有する構成要素を示すのでそれらの説明を省
略する。また、以下の説明において、実施の形態1およ
び実施の形態2の説明と重複する部分の説明は省略す
る。
【0030】次に実施の形態3の無線端末用試験装置の
動作について説明する。試験信号の位相と振幅のデータ
は複数の各基地局部1に対応してそれぞれ制御情報記憶
部5に格納されている。これらの情報を参照して、制御
部4は基地局毎に異なる電波環境を模擬するよう移相器
2と送信利得制御器3を制御し、それぞれ独立に制御さ
れた基地局信号は混合器10によって混合され、サーキ
ュレータ8を介して試験対象である子機6へ到達する。
子機6からの応答等の出力信号はサーキュレータ8で分
配器11に送られ、基地局部1の数に対応する数の受信
(上り)信号に分配され、分配された各受信(上り)信
号は、各制御部4によって制御される受信利得制御器9
を経由し、その信号振幅が調整され、サーキュレータ7
を介して基地局部1に到達する。
【0031】各基地局部1はそれぞれ独立に子機6との
通信手順を実行できるので、例えば通信相手の基地局を
切り替えるハンドオーバや、基地局との無線チャネル確
立時の失敗或いは拒否時の他基地局へのリトライ動作等
の複数基地局を必要とする試験についても実フィールド
と同等の環境下で再現性良く試験が可能となる。
【0032】実施の形態4.実施の形態4では、上記の
実施の形態1から実施の形態3までの無線端末用試験装
置を用いて、無線通信方式にTDMA方式を用い、信号
の位相と振幅を送信スロット単位で制御することを特徴
としている。図5は本発明の実施の形態4による無線端
末用試験装置の位相と振幅の制御処理を時間軸上に表現
した図である。以下の説明においては、一例として、図
1に示される無線端末用試験装置において、TDMA方
式の試験信号を用いた場合の試験について説明する。
【0033】図5(a)はTDMA方式での基地局部1
の送信スロットタイミングを塗り潰しで表現してある。
図5(b)は制御情報記憶部5に記憶された情報によっ
て制御部4が送信利得制御器3を制御する利得制御量の
一例である。また、図5(c)は制御情報記憶部5に記
憶された情報によって制御部4が移相器2を制御する位
相制御値である。基地局部1は図5(a)に示す送信ス
ロットタイミング期間のみ送信信号を発生し送出する。
従って、位相と振幅の制御を送信スロットタイミングが
発生した時のみ行うことによって、移相器2の制御値と
送信利得制御器3の制御量は、送信スロットタイミング
間の送信信号の存在しない期間で変化させればよく、そ
れぞれ移相器2や送信利得制御器3の構成を簡略化でき
る。
【0034】上述のように、送信スロットタイミング時
のみ、位相と振幅を制御することによって、移相器2お
よび送信利得制御器3の応答性能を低減でき、また切替
速度を遅くできるので、回路規模、記憶すべき情報量を
大幅に削減できる。
【0035】実施の形態5.図6は本発明の実施の形態
5による無線端末用試験装置の詳細な構成を示すブロッ
ク図である。図6において、20は遅延出力付き基地局
部であり、基地局信号と複数の遅延基地局信号を出力す
る。図6において、図1〜図5中の参照番号と同じ番号
は同一構成要素または同一機能を有する構成要素を示す
のでそれらの説明を省略する。また、以下の説明におい
て、実施の形態1〜3の説明と重複する部分の説明は省
略する。
【0036】図6において、遅延出力付き基地局部20
は基地局を模擬する入出力端子の他に、制御情報記憶部
5に記憶された遅延量情報を基に所定の量だけ遅延され
た遅延基地局信号を複数出力する。遅延出力付き基地局
部20から出力された各遅延出力は、それぞれ移相器
2、送信利得制御器3を経由して、個別に振幅と位相が
制御された後に、混合器10によって混合され、サーキ
ュレータ8を経由して子機6へ到達する。
【0037】一般に、小さな遅延は搬送波の位相制御に
より再現が可能であるが、一般にQPSK変調でエラー
レートが劣化すると言われているシンボルレートの10
%に近い、あるいはこれを越えるような遅延が存在する
場合は位相制御だけでは再現できない。このような場合
に対処するために、実施の形態5においては、図6に示
されるように遅延出力付き基地局部を設けることによっ
て、複数経路を通過した伝搬遅延時間の異なる信号を合
成し、あるいは切り替えることによって、任意のマルチ
パス電波環境を実験室内で再現性よく模擬することがで
きる。
【0038】実施の形態6.実施の形態6では、複数の
基地局の相対的な動作タイミングを含めた電波環境を模
擬する点に特徴がある。図7は本発明の実施の形態6に
よる無線端末用試験装置の構成を示すブロック図であ
る。図7において、12は外部からの同期タイミング信
号により、送受信タイミングの同期をとる機能を有する
同期式基地局部、13は同期式基地局部12のタイミン
グを制御する同期タイミング信号を生成する同期タイミ
ング信号生成部である。同期タイミング信号生成部13
は制御部4の制御により、各同期式基地局部12の動作
タイミングを規定する同期タイミング信号をそれぞれ生
成し、各同期式基地局部12の相対的な動作タイミング
を制御し、現実の環境に対応した動作タイミングを実現
できる。
【0039】同期式基地局部12の構成例として、PH
Sの場合を例にとって説明する。PHSの通信方式はT
DMA(Time Division Multiple Access)/TDD(T
imeDivision Duplex)であり、1フレームに8スロット
が多重され、そのうち上りと下りには、それぞれ連続す
る4スロットづつが割り当てられている。さらに、同じ
周波数上に各基地局が制御信号を送信できるように、基
地局が送信している制御信号はnフレーム毎(nはシス
テムによって決まる値)に報知されている。また、各基
地局が報知している制御情報はある単位で繰り返されて
おり、この単位をスーパーフレームと呼んでいる。さ
て、PHS基地局を模擬する同期式基地局部12は、外
部からスロットの開始タイミング、フレームの開始タイ
ミング、あるいはスーパーフレームの開始タイミング、
またはそれらを組み合せて与えることによって、同期式
基地局部12から入出力される信号間の同期を制御す
る。
【0040】なお、同期タイミング信号生成部13を設
けないで、無線端末用試験装置の外部から供給される同
期タイミング信号に基づいて、各同期式基地局部12の
相対的な動作タイミングを制御し、現実の環境に対応し
た動作タイミングを実現することもできる。
【0041】これにより、たとえば、2台の基地局の送
信信号が隣接するスロットで送信されているような環境
で、2台の基地局の同期にずれがあり、徐々に送信タイ
ミングがずれてゆき衝突が発生するような環境の実現が
可能である。また、2台の同期式基地局部12で同じ基
地局を模擬し、動作タイミングを設定し、送信利得制御
器3を制御し片方のみ受信可能な状態にし、その後送信
利得制御器3を制御し他方のみ受信可能な状態に変更す
ることによって、子機6が移動する場合等による電波到
達経路の大幅な変動も模擬することができる。
【0042】実施の形態7.上述の実施の形態6では、
複数の基地局を模擬するためには基地局の台数分の同期
式基地局部12や移相器2、送信利得制御器3などが必
要であるが、実施の形態7では通信手順が発生しない基
地局に関しては、受信信号を受信する経路を省略し、複
数の送信信号をまとめて送出できる点に特徴がある。
【0043】図8は本発明の実施の形態7による無線端
末用試験装置の構成を示すブロック図である。図8にお
いて、14は複数基地局の送信信号を模擬する背景基地
局信号発生部、15は背景基地局の送信するデータを生
成するパターン生成器、16はパターン生成器15で生
成したデータを変調する変調器である。図8において、
図1〜図7の参照番号と同じ番号は同一構成要素または
同一機能を有する構成要素を示すのでそれらの説明を省
略する。また、以下に説明においては、実施の形態1〜
実施の形態6と重複する部分の説明は省略する。
【0044】実施の形態7の無線端末用試験装置は、図
7に示す実施の形態6無線端末用試験装置に背景基地局
信号発生部14を追加した点に特徴がある。ここで、通
信手順が発生しないということは基地局側で上り信号を
受信しないことを意味する。従って、無線端末用試験装
置においては、基地局の台数分の移相器2と送信利得制
御器3を設けなくて済むことになる。背景基地局信号発
生部14では、パターン生成器15で複数の送信信号を
まとめて生成し、変調器16でそれらの信号を変調し、
一組の移相器2と送信利得制御器3を介して送出する。
制御部4は、それぞれの基地局に対応するタイミングで
各移相器2と各送信利得制御器3を制御し、背景基地局
信号発生部14で生成された背景基地局信号は、混合器
10によって、実際に通信手順が発生する基地局を模擬
した複数の同期式基地局部12からの信号と混合されて
子機6に到達する。
【0045】上述のように、実施の形態7の無線端末用
試験装置では、背景基地局信号発生部14により、所望
の数の基地局信号をまとめて発生させることによって、
少ない規模の装置および適切な信号の組み合わせによっ
て現実の電波環境を模擬することが可能である。
【0046】実施の形態8.上述の実施の形態7では、
複数の基地局を模擬していたが、実施の形態8ではさら
に実フィールド環境における雑音信号についても模擬す
る点に特徴がある。
【0047】図9は本発明の実施の形態8による無線端
末用試験装置の詳細な構成を示すブロック図である。図
8の実施の形態7における説明と重複する部分の説明は
省略する。図9において、17は雑音発生器である。図
9において、図1〜図8中の参照番号と同じ番号は同一
構成要素または同一機能を有する構成要素を示すのでそ
れらの説明を省略する。また、実施の形態1〜実施の形
態7における説明と重複する部分の説明は省略する。
【0048】制御部4は、雑音発生器17を制御し、任
意の周波数の雑音信号を発生させる。雑音発生器17で
生成された雑音信号は、制御部4の制御の基に、送信利
得制御器3で振幅が調整され、各同期式基地局部12か
ら出力された基地局信号と混合器10で混合されて子機
6へ到達する。
【0049】実施の形態8の無線端末用試験装置におい
ては、制御部4は送信利得制御器3を制御し、ランダム
雑音やバースト雑音を発生させ、現実にランダム雑音や
バースト雑音が発生する電波環境を実現することができ
る。また、雑音発生器17と送信利得制御器3の組みを
複数組備えることによって、各周波数毎のランダム雑音
やバースト雑音を発生させることができ、さらに複雑な
電波環境を実現することができる。
【0050】実施の形態9.上述の実施の形態1〜8で
は、基地局模擬信号が入出力される入出力端子21に試
験対象となる子機6を直接接続して試験をしたが、実施
の形態9では子機6を直接入出力端子に接続することな
く、アンテナを介して子機6の試験が実施できる点に特
徴がある。
【0051】図10〜図16は、本発明の実施の形態9
による無線端末用試験装置の詳細な構成を示すブロック
図である。図10〜図16において、6は子機、18は
無線端末用試験装置に接続されたアンテナ、19はアン
テナ18と子機6を収容する電波暗室である。図10〜
図16において、図1〜図9中の参照番号と同じ番号は
同一構成要素または同一機能を有する構成要素を示すの
でそれらの説明を省略する。また、以下の説明において
は、実施の形態1〜8における説明と重複する部分の説
明は省略する。
【0052】無線端末用試験装置から出力された模擬基
地局電波はアンテナ18から送出される段階で、すでに
フェージングや雑音による影響を含んでいるので、放出
後の反射波による影響を取り除くために、アンテナ18
と子機6は電波暗室19に収容する。基地局部1から出
力された模擬基地局電波はアンテナ18から送出され、
アンテナ18を介して子機6に到達し、上記の実施の形
態1〜上記の8で説明した実験と同じ実験をすることが
できる。
【0053】上述のように電波暗室19中にアンテナ1
8と子機6が収容される構成においては、子機6を試験
する位置はアンテナ18からの距離による減衰のみを考
慮すれば良く、また子機6移動時の電波環境の変動を子
機6の位置を動かさずに実現できる。従って、アンテナ
と子機6を電波暗室19内に設置するだけで、様々な試
験を実施することが可能となる。
【0054】
【発明の効果】上述のように、本発明の第1の発明の無
線端末用試験装置は、基地局信号を擬似的に発生させる
基地局部と、基地局信号の位相を変化させる移相手段
と、基地局信号の振幅を変化させる送信利得制御手段
と、無線端末で受信されまたは予め計算された無線信号
の位相と振幅の時間的な変動情報を記憶する制御情報記
憶手段と、制御情報記憶手段に記憶された位相と振幅の
時間的な変動情報を基に移相手段と送信利得制御手段を
制御する制御手段とを備え、制御情報記憶手段に記憶さ
れた位相と振幅の時間的な変動情報を基に基地局信号の
位相と振幅を制御することによって、送信利得制御器の
出力端子においてフェージング状態を作り出すように構
成されるので、記憶された情報に基づき、位相と振幅を
時間的に変化させることによって、特定の電波環境を実
験室内で再現性よく模擬することができる。
【0055】本発明の第2の発明の無線端末用試験装置
は、基地局部の入出力端子における上りと下りを分離す
る第1の分離手段と、試験対象である無線端末の入出力
端子における上りと下りを分離する第2の分離手段とを
備えるように構成されるので、基地局の受信動作および
通信手順についても模擬でき、実フィールドにおける試
験に近い電波環境を実験室内で再現性よく模擬すること
ができる。
【0056】本発明の第3の発明の無線端末用試験装置
は、無線端末からの信号を増幅して基地局部に送る受信
利得制御部を備え、第1の分離手段は基地局部と移相手
段および受信利得制御手段間に置かれ、第2の分離手段
は無線端末と受信利得制御手段および送信利得制御手段
間に置かれ、制御手段は制御情報記憶手段に記憶された
情報に基づいて移相手段,送信利得制御手段,受信利得
制御手段を制御するように構成されるので、基地局の受
信動作および通信手順についても模擬でき、実フィール
ドにおける試験に近い電波環境を実験室内で再現性よく
模擬することができる。
【0057】本発明の第4の発明の無線端末用試験装置
は、基地局部、第1の分離手段、受信利得制御部、移相
手段および利得制御手段の組を複数個備え、無線端末か
らの受信信号を各受信利得制御部に分配する信号分配手
段を第2の分離手段と複数の受信利得制御部間に備え、
さらに、各利得制御手段からの送信信号を混合し第2の
分離手段に出力する混合手段を各利得制御手段と第2の
分離手段との間に備えるように構成されるので、複数基
地局の信号をそれぞれ制御して模擬することができ、従
って、実フィールドにおけるより複雑な試験における電
波環境を実験室内で再現性よく模擬することができる。
【0058】本発明の第5の発明の無線端末用試験装置
は、無線通信方式にTDMA方式を用い、制御情報記憶
手段に記憶する位相と振幅の時間的な変動情報として、
スロット単位での位相と振幅情報を用い、スロット単位
で位相と振幅を変化させるように構成されるので、簡易
な構成によって任意の電波環境を実験室内で再現性よく
模擬することができる。
【0059】本発明の第6の発明の無線端末用試験装置
は、基地局部は基地局信号を送受信する基地局信号送受
信端子と、遅延させた基地局信号を送信する複数の遅延
信号出力端子とを有し、複数の遅延信号出力端子にはそ
れぞれ遅延信号を移相する移相手段が接続され、その移
相手段には遅延信号を増幅する送信利得制御手段が接続
され、さらに、各送信利得制御手段からの送信信号を混
合し第2の分離手段に出力する混合手段を各送信利得制
御手段と第2の分離手段との間に備えるように構成され
るので、複数経路を通過した伝搬遅延時間の異なる信号
が合成された、あるいは切り替わるような、任意のマル
チパス電波環境を実験室内で再現性よく模擬することが
できる。
【0060】本発明の第7の発明の無線端末用試験装置
は、複数の基地局部は同期タイミング信号に基き、基地
局の信号を擬似的に発生させる複数の同期式基地局部に
よって構成され、さらに、同期式基地局部を制御する同
期タイミング信号を生成する同期タイミング信号生成手
段を備え、制御情報記憶手段は、複数の移相手段と複数
の利得制御手段を制御すると共に、同期タイミング信号
生成手段を制御するように構成されるので、実フィール
ドでの複数基地局信号の相対タイミングを実験室内で再
現性よく模擬することができる。
【0061】本発明の第8の発明の無線端末用試験装置
は、さらに、背景基地局信号データを生成するパターン
生成手段と、生成された背景基地局信号データを変調す
る変調手段とを有し、同期タイミング信号生成部が生成
する同期タイミング信号に基き、背景基地局信号を発生
する背景基地局信号発生手段を備え、背景基地局信号発
生部の出力端子に背景基地局信号の位相を変化させる移
相手段を接続し、その移相手段には背景基地局信号を振
幅を変化させる送信利得制御手段を接続するように構成
されるので、試験において通信手順の発生しない基地局
の信号を背景基地局信号として、まとめて生成でき、よ
り簡易な装置構成によって任意の電波環境を実験室内で
再現性よく模擬することができる。
【0062】本発明の第9の発明の無線端末用試験装置
は、雑音を生成する1以上の雑音発生手段と、雑音発生
手段によって発生された雑音信号の振幅を変化させる対
応する1以上の利得制御手段とを備えるように構成され
るので、より実フィールドに近い電波環境を実験室内で
再現性よく模擬することができる。
【0063】本発明の第10の発明の無線端末用試験装
置は、無線端末用試験装置の外部からの同期タイミング
信号に同期して送受信タイミングの同期を変化させるよ
うに構成されるので、外部から入力する同期タイミング
信号に送受信タイミングを合せ、複数台の基地局装置を
連動させるタイミング信号を生成することによって、複
数基地局信号が任意のタイミングで送信される環境の模
擬を可能とする。
【0064】本発明の第11の発明の無線端末用電波環
境試験装置は、無線端末用試験装置に加えて、試験対象
である無線端末と第2の分離手段との間を接続するため
のアンテナ、および無線端末とアンテナとを内部に設置
するための電波暗室とを備えるように構成されるので、
無線端末を実際に使用する状態のまま試験することがで
き、また、設置位置による環境変化も小さく、移動試験
についても実際に移動することなく実現でき、再現性の
よい試験環境を模擬することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による無線端末用試験
装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1による無線端末用試験
装置の位相と振幅の制御処理を時間軸上に表現した図で
ある。
【図3】 本発明の実施の形態2による無線端末用試験
装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態3による無線端末用試験
装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態4による無線端末用試験
装置の位相と振幅の制御処理を時間軸上に表現した図で
ある。
【図6】 本発明の実施の形態5による無線端末用試験
装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態6による無線端末用試験
装置の成を示すブロック図である。
【図8】 本発明の実施の形態7による無線端末用試験
装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態8による無線端末用試験
装置の構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態9による無線端末用試
験装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態9による無線端末用試
験装置の一構成を示すブロック図である。
【図12】 本発明の実施の形態9による無線端末用試
験装置の一構成を示すブロック図である。
【図13】 本発明の実施の形態9による無線端末用試
験装置の一構成を示すブロック図である。
【図14】 本発明の実施の形態9による無線端末用試
験装置の一構成を示すブロック図である。
【図15】 本発明の実施の形態9による無線端末用試
験装置の一構成を示すブロック図である。
【図16】 本発明の実施の形態9による無線端末用試
験装置の一構成を示すブロック図である。
【図17】 従来の無線端末用試験装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図18】 従来のフェージングシミュレータの回路構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 基地局部 2 移相器 3 送信利得制御器 9 受信利得制御器 4 制御部 5 制御情報記憶部 6 子機 7,8 サーキュレータ 10 混合器 11 分配器 12 同期式基地局部 13 同期タイミング信号生成部 14 背景基地局信号発生部 15 パターン生成器 16 変調器 17 雑音発生器 18 アンテナ 19 電波暗室 20 遅延出力付き基地局部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 進二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−46201(JP,A) 大西直樹 他2名,B−1−6 携帯 端末評価用フィールドシミュレータの構 成法,電子情報通信学会1997年総合全国 大会講演論文集通信1,日本,電子情報 通信学会,1997年3月6日,第6頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 17/00 G01R 29/08 G01R 31/00 H04B 7/26

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局信号を擬似的に発生させる基地局
    部、基地局部の入出力端子における上り信号と下り信号
    を分離する第1の分離手段、無線端末からの信号を増幅
    して基地局部に送る受信利得制御部、基地局信号の位相
    を変化させる移相手段および基地局信号の振幅を変化さ
    せる送信利得制御手段の組を複数個備え、 さらに、 試験対象である無線端末の入出力端子における上り信号
    と下り信号を分離する第2の分離手段と、 前記複数の送信利得制御手段と前記第2の分離手段との
    間に設けられ、前記各送信利得制御手段からの送信信号
    を混合し第2の分離手段に出力する混合手段と、 前記第2の分離手段と前記複数の受信利得制御部間に設
    けられ、無線端末からの受信信号を各受信利得制御部に
    分配する信号分配手段と、 無線端末で受信されまたは予め計算された無線信号の位
    相と振幅の時間的な変動情報を記憶する制御情報記憶手
    段と、 前記制御情報記憶手段に記憶された位相と振幅の時間的
    な変動情報を基に、前記各移相手段、前記各送信利得制
    御手段および前記各受信利得制御手段を制御する制御手
    段とを備え、 前記制御手段において、前記制御情報記憶手段に記憶さ
    れた位相と振幅の時間的な変動情報を基に、各基地局信
    号の位相と振幅とを制御することによって、各送信利得
    制御器の出力端子においてフェージング状態を作り出す
    と共に、無線端末からの信号を複数の基地局部が受信す
    ること特徴とする無線端末用試験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無線端末用試験装置にお
    いて: 前記複数の基地局部は同期タイミング信号に基き、基地
    局の信号を擬似的に発生させる複数の同期式基地局部に
    よって構成され、 さらに、同期式基地局部を制御する前記同期タイミング
    信号を生成する同期タイミング信号生成手段を備え、 前記制御情報記憶手段は、前記複数の移相手段と複数の
    送受信利得制御手段を制御すると共に、前記同期タイミ
    ング信号生成手段を制御し、 記憶された位相と振幅の時間的な変動情報を基に位相と
    振幅を制御することによって、信号出力端子でのフェー
    ジング状態を作り出し、無線端末からの信号を同期式基
    地局部が受信することによって通信手順を実現し、複数
    の基地局からの信号が任意のタイミングで到達する環境
    を模擬することを特徴とする無線端末用試験装置。
  3. 【請求項3】 請求項記載の無線端末用試験装置にお
    いて: さらに、背景基地局信号データを生成するパターン生成
    手段と、生成された背景基地局信号データを変調する変
    調手段とを有し、前記同期タイミング信号生成部が生成
    する同期タイミング信号に基き、背景基地局信号を発生
    する背景基地局信号発生手段を備え、 前記背景基地局信号発生部の出力端子に、背景基地局信
    号の位相を変化させる移相手段が接続され、その移相手
    段に背景基地局信号振幅を変化させる送信利得制御手
    段が接続され、 記憶された位相と振幅の時間的な変動情報を基に移相手
    段と送信利得制御手段でそれぞれ背景基地局信号の位相
    と振幅を制御することによって、信号出力端子において
    フェージング状態を作り出し、無線端末からの信号を同
    期式基地局部が受信することによって通信手順を実現
    し、複数の基地局からの信号が任意のタイミングで到達
    する環境を模擬すると共に、通信手順の発生しない基地
    局の複数の送信信号を、一つの同期式基地局部を用いて
    実現することを特徴とする無線端末用試験装置。
  4. 【請求項4】 請求項記載の無線端末用試験装置にお
    いて: さらに、雑音を生成する1以上の雑音発生手段と、 前記雑音発生手段によって発生された雑音信号の振幅を
    変化させる対応する1以上の利得制御手段とを備え、 前記混合手段において、前記送信利得制御手段によって
    増幅された雑音信号と基地局部からの基地局送信信号と
    を混合させることを特徴とする無線端末用試験装置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれかに記載の無線
    端末用試験装置において: 無線端末用試験装置の外部から入力された同期タイミン
    グ信号に従って複数の基地局部から出力される基地局信
    号を制御し、複数の基地局からの基地局信号が任意のタ
    イミングで到達する環境を模擬することを特徴とする無
    線端末用試験装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の無線
    端末用試験装置において: 前記基地局部は基地局信号を遅延させる遅延手段を備
    え、 前記各基地局部から任意の遅延量を持った基地局信号が
    前記無線端末に供給されることを特徴とする無線端末用
    試験装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至のいずれかに記載の無線
    端末用試験装置において: さらに、試験対象である無線端末と第2の分離手段との
    間を接続するためのアンテナ、および前記無線端末と前
    記アンテナとを内部に設置するための電波暗室とを備
    え、 前記無線端末と前記第2の分離手段との間を無線信号に
    よって接続することによって無線端末の試験を可能とす
    ることを特徴とする無線端末用電波環境試験装置。
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