JP2000206167A - 無線端末機の電磁界環境特性評価システム - Google Patents

無線端末機の電磁界環境特性評価システム

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JP2000206167A
JP2000206167A JP11006229A JP622999A JP2000206167A JP 2000206167 A JP2000206167 A JP 2000206167A JP 11006229 A JP11006229 A JP 11006229A JP 622999 A JP622999 A JP 622999A JP 2000206167 A JP2000206167 A JP 2000206167A
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signal
wireless terminal
electromagnetic field
shield box
signals
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JP11006229A
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Naoki Onishi
直樹 大西
Hirotaka Saito
広隆 斉藤
Kanemi Sasaki
金見 佐々木
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁的に遮蔽されたシールドボックスの内部
に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無線端
末機を設置し、当該アンテナから無線信号を送信して無
線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現するシ
ステムにおいて、例えば人間が無線端末機を持った状態
での評価に適したシステムを提供する。 【解決手段】 シールドボックス外部では簡易疑似基地
局3の発信信号を分配器11が分配し、各信号を移相器
12a〜12c等及びセレクタスイッチ15a〜15c
を介して送信用アンテナから送信する。送信対象となる
同一の信号に対しては複数(2本)の送信用アンテナT
1a〜T3bが異なる位置に配設され、制御装置4の命
令で制御部6が各セレクタスイッチを切り替えることで
各信号が送信される送信用アンテナが切り替えられ、安
定した評価ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールドボックス
の内部に設置された移動体通信機等といった無線端末機
の電磁界環境特性評価を行うシステムに関し、特に、人
間が無線端末機を持った状態で当該無線端末機の評価を
行うのに適したシステムに関し、また、無線端末機が受
信する複数の信号の内の一部が大きく遅延する環境を再
現するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば移動体通信システムは、セ
ルラ電話やパーソナル通信サービス等のサービスエリア
の拡大や装置の低価格化や通信コストの低減等に伴って
急速に普及している。このようなシステムでは、高周波
の無線搬送波(RF搬送波)を用いて基地局と移動体通
信機(加入者)との間で無線信号が送受信されており、
このため、通信品質が周囲の環境に大きく依存する。例
えば、無線通信の品質に影響を及ぼす要因として伝搬環
境の違いがあり、その代表的なものとして、障害物や遮
蔽物によるシャドーイングや、伝搬路が異なる多くの電
波(多重波)を受信することによるマルチパスフェージ
ング等といったものがある。
【0003】ここで、シャドーイングに関しては、一般
に、セル間のハンドオフを行うことにより通信品質を改
善することができる。一方、マルチパスフェージングや
高速フェージングは、例えば都市内の建物等が混雑した
環境において様々な経路(パス)を介して反射や屈折や
回折した多数の信号が移動体通信機に到来する状況で発
生する電磁界環境であり、こうした電磁界環境では、移
動体通信機による受信電界強度の累積確率分布がレイリ
ーフェージング分布やライスフェージング分布を形成
し、特に、レイリーフェージングが生じている時には通
信品質の劣化量が大きいことが知られている。
【0004】また、上記のような通信品質の劣化は、例
えば移動体通信機(加入者)が移動することによって生
じるばかりでなく、移動体通信機の周囲に存在する車両
の移動や風による木々の揺れ等といった周囲環境の変化
に起因したダイナミックなマルチパスフェージングによ
って生じることもある。以上のように、様々な屋外環境
に依存して移動体通信機が受信する信号の電磁界環境特
性が大きく異なるため、その特性を評価する技術の重要
性が非常に高まっている。
【0005】ここで、上記のような電磁界環境特性を評
価するシステムとして、例えば屋外における電磁界環境
特性を屋内で再現させて無線端末機のアンテナ系を含め
た特性を評価するシステム(フィールドシミュレータ)
が従来より提案されており、その一例を図9を用いて説
明する。すなわち、図9には、シールドボックス51を
透視した状態で、当該シールドボックス51の外部にあ
るフィールド発生部Pと当該シールドボックス51の内
部にある無線端末機評価空間Qとから構成された電磁界
環境特性評価システムの全体構成を示してある。
【0006】シールドボックス51は金属製の直方体形
状の箱体であり、シールドボックス51の内部空間は外
部と電磁的に遮蔽されている。シールドボックス51の
一壁面には3本の送信用アンテナ52a〜52cが設け
られており、これら送信用アンテナ52a〜52cの先
端部はシールドボックス51の内部空間内に臨んでい
る。また、シールドボックス51の同一壁面には例えば
受信用アンテナ53が設けられており、この受信用アン
テナ53の先端部もシールドボックス51の内部空間内
に臨んでいる。
【0007】ここで、各送信用アンテナ52a〜52c
は互いに間隔を隔てて設けられており、この間隔は例え
ば測定に用いる無線信号の約1波長以上に設定して、送
信用アンテナ52a〜52c間のアンテナ間結合を抑制
して、独立した信号源となるようにしている。
【0008】なお、送信用アンテナの本数は例えば2本
以上であることが好ましく、弱電界感度試験等には問題
がないが、シールドボックス51内部の電界強度におけ
る相関係数と密接な関係があり、この相関係数を屋外環
境と同様に低い相関係数に近付けるためには、公知のよ
うに送信用アンテナの本数は3本以上必要である(信学
技報、AP94−1、1994、”フィールドシミュレ
ータの基礎的検討”)。なお、送信用アンテナは4本以
上設けるようにしてもよく、本数が増えることによって
より一層相関係数が低下して良好な評価を行うことがで
きる。
【0009】また、シールドボックス51の内部の一壁
面には、評価対象となる例えば携帯型の無線端末機54
が設置されている。この無線端末機54は、例えば通常
の携帯電話機と同様に、アンテナや、当該アンテナを介
して無線信号を受信する受信回路や、当該アンテナを介
して無線信号を送信する送信回路等を有したものである
が、特に、この無線端末機54には受信電界強度やビッ
ト情報等といった受信信号に関する情報を検出して、こ
の情報信号を無線電波として前記アンテナから送信する
回路が備えられている。これによって、無線端末機54
から受信信号に関する情報(図9中に示した”送信信
号”)が無線によって受信用アンテナ53へ送信され、
シールドボックス51の外部へ出力される。
【0010】シールドボックス51の外部には、無線端
末機54の評価を行い、また、この評価試験のための制
御を行う評価制御手段が設けられている。この評価制御
手段は、受信用アンテナ53に接続された受信及び発信
機能を有した簡易疑似基地局55と、簡易疑似基地局5
5から発信する信号の制御や簡易疑似基地局55で受信
された信号を解析及び保存するとともに疑似乱数等を用
いてランダムな移相制御電圧を出力するパーソナルコン
ピュータ(PC)56と、簡易疑似基地局55から発信
された信号を3つの信号に分配する(電力)分配器57
と、分配器57から出力された信号をそれぞれ位相制御
する3つの移相器58a〜58cと、パーソナルコンピ
ュータ56からの移相制御電圧をアナログ変換して各移
相器58a〜58cに入力するD/A変換器59と、各
移相器58a〜58cから出力された信号を増幅してそ
れぞれの送信用アンテナ52a〜52cから送信させる
増幅器60a〜60cと、を備えている。
【0011】上記構成の電磁界環境特性評価システムに
よると、シールドボックス51内に設置した無線端末機
54の特性評価が次のようにして実施される。まず、簡
易疑似基地局55から発信された信号が分配器57で分
配されて各移相器58a〜58cに入力され、パーソナ
ルコンピュータ56からの移相制御電圧に基づいて各移
相器58a〜58cにより各信号の位相が変化される。
そして、これら位相制御がなされた信号は、それぞれ増
幅器60a〜60cで増幅されて各送信用アンテナ52
a〜52cからシールドボックス51内に送信される。
【0012】この結果、各送信用アンテナ52a〜52
cから互いにランダムな位相差をもった信号がシールド
ボックス51内に送信され、無線端末機54では送信用
アンテナ52a〜52cから直接的に到来する信号やシ
ールドボックス51の内壁面で多数反射して様々な方向
から到来するランダムなマルチパス信号が受信される。
そして、無線端末機54は電界強度やビット情報等とい
った所定の受信信号に関する情報信号を無線電波等とし
て送信し、この受信情報信号が受信用アンテナ53を介
して簡易疑似基地局55で受信される。そして、この受
信情報信号はパーソナルコンピュータ56に入力され、
受信電界強度やその変動等の解析がなされ、シールドボ
ックス51内に形成されたフェージング環境下での無線
端末機54の特性が評価される。
【0013】このように、上記従来例に係るシステムで
は、パーソナルコンピュータ56によって送信信号の位
相をランダムに制御することにより、種々なフェージン
グ環境下での無線端末機54の特性を評価することがで
きる。以上のように、シールドボックスを備えた電磁界
環境特性評価システムを用いることにより、室内におい
て、例えば屋外における特性評価では伴ってしまう天
候、時間、周囲環境等の影響を受けずに、再現性の高い
正確な特性評価を簡易に実施することができる。
【0014】なお、評価対象の無線端末機54は必ずし
もシールドボックス51の内壁面に設置されるばかりで
なく、例えば図10に示すように、周囲の環境の電界に
影響を与えない発砲材からなる円筒部材61をシールド
ボックス51の内部に設置し、この円筒部材61の上に
無線端末機54を設置して特性評価を行うこともでき
る。また、例えば無線端末機54に対する人体の影響を
含めて評価する場合には、人間がシールドボックス51
の内部に入って、この人間が評価対象の無線端末機54
を持った状態で特性を評価することが行われている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のシステムでは、上記のように人間が評価対
象の無線端末機を持った状態で評価を行う場合に、例え
ば人体頭部を含む人体方向の信号減衰量が大きいために
人間と無線端末機との位置関係によって評価結果に変動
をきたしてしまうことが生じるため、無線端末機の特性
評価を効率的に行うことができないといった不具合があ
った。
【0016】具体的には、上記のような人体の影響を含
めた評価は、例えばシールドボックス内に入った人間と
無線端末機との位置関係を何度も変えて数回の評価を行
い、これら数回の評価の平均値によって評価する方法に
より行うこともできるが、複数回の評価を行う必要があ
り効率的でなかった。また、例えば図11に示すよう
に、シールドボックス51内に設けた回転テーブル62
の上に前記人間が乗って評価を行う方法もあるが、この
場合にも、回転テーブル62の回転位置を何度も変えて
評価を行う必要があり効率的でなかった。
【0017】また、上記のような従来のシステムでは、
例えば送信用アンテナから送信された信号がシールドボ
ックス内で多数の反射を繰り返すことで或る程度の信号
遅延を発生させることができるものの、これだけでは送
信信号に大きな遅延を発生させることが物理的に不可能
であるため、実際の通信環境を正確に再現することがで
きないといった不具合があった。
【0018】具体的には、実際の通信環境下にある無線
端末機では、例えば受信対象となる無線信号が複数の伝
搬経路を通って到来するため、遅延時間が大きく異なる
電波を含んだ複数の電波の合成波を受信するが、従来の
システムでは、このような大きな遅延を発生させること
ができず、評価対象となる無線端末機での復調波形に大
きな歪みを生じさせることができなかったため、実際の
通信環境を正確に再現して特性評価を行うことができな
かった。
【0019】以上のように、従来の電磁界環境特性評価
システムでは、例えば人間が無線端末機を持っている状
態での評価や、遅延時間が大きく異なる複数の信号が無
線端末機に到来する状態での評価のように、現実に無線
端末機が用いられる環境を擬制した評価をうまく行うこ
とができなかった。
【0020】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、シールドボックスの内部に設
置された無線端末機の電磁界環境特性評価を行う無線端
末機の電磁界環境特性評価システムにおいて、人間が無
線端末機を持った状態で当該無線端末機の評価を行うの
に適したシステムを提供することを目的とする。また、
本発明は、シールドボックスの内部に設置された無線端
末機の電磁界環境特性評価を行うに際して、無線端末機
が受信する複数の信号の内の一部を大きく遅延させるこ
とができる無線端末機の電磁界環境特性評価システムを
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る無線端末機の電磁界環境特性評価シス
テムでは、電磁的に遮蔽されたシールドボックスの内部
に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無線端
末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信する
ことにより、無線端末機が受信する信号の電磁界環境特
性を再現するに際して、次のような手段を備えて、例え
ば無線端末機を持った人間の人体による影響を含めた評
価を行うようにした。すなわち、送信対象となる同一の
信号に対して複数の送信用アンテナを異なる位置に配設
するとともに、当該信号を送信する送信用アンテナを切
り替えるセレクタスイッチを備えて評価を行うようにし
た。
【0022】従って、或る信号をシールドボックスの内
部に送信する場合に、当該信号を送信する送信用アンテ
ナを複数の位置に配設されたアンテナの中から選択して
切り替えることができるため、例えば人体頭部と無線端
末機との位置関係にかかわりなく、信号を送信するアン
テナを切り替えることで、無線端末機を人間が持った状
態での評価を一定の品質で行うことができる。また、シ
ールドボックス内の人間と無線端末機との位置関係を何
度も変えることが必ずしも必要ではないため、評価を効
率よく行うことができる。
【0023】なお、本発明で言う同一の信号とは、位相
や周波数や振幅が同一である信号のことである。一例と
して、位相等が異なる複数の信号をシールドボックスの
内部に送信して評価を行う構成において、これら全ての
信号に本発明を適用する場合には、これら異なる各信号
のそれぞれに対して複数の送信用アンテナが異なる位置
に配設される。
【0024】また、本発明に係る無線端末機の電磁界環
境特性評価システムでは、上記の構成において、スイッ
チ制御手段が設定された態様に従って前記セレクタスイ
ッチを制御するようにした。従って、例えば信号を送信
する送信用アンテナをランダムに切り替える態様や、シ
ーケンシャルに切り替える態様等に従ってセレクタスイ
ッチの切替を行うことができ、人体の影響を含めた無線
端末機の評価を効率よく行うことができる。
【0025】また、本発明に係る無線端末機の電磁界環
境特性評価システムでは、電磁的に遮蔽されたシールド
ボックスの内部に送信用アンテナを配設するとともに評
価対象の無線端末機を設置し、送信用アンテナから無線
信号を送信することにより、無線端末機が受信する信号
の電磁界環境特性を再現するに際して、次のようにし
て、例えば無線端末機を持った人間の人体による影響を
含めた評価を行うようにした。すなわち、分配手段が送
信対象となる同一の信号を複数の信号に分配し、異なる
位置に配設された複数の送信用アンテナが分配された各
信号を送信して評価を行うようにした。
【0026】従って、或る信号がシールドボックスの内
部に送信される場合に、当該信号が複数の位置に配設さ
れた送信用アンテナから送信されるため、例えば人体頭
部と無線端末機との位置関係にかかわりなく、分配され
た信号が様々な方向から無線端末機に到来することによ
り、無線端末機を人間が持った状態での評価を一定の品
質で行うことができる。また、シールドボックス内の人
間と無線端末機との位置関係を何度も変えることが必ず
しも必要ではないため、評価を効率よく行うことができ
る。なお、同一の信号については、上記と同様である。
【0027】また、本発明に係る無線端末機の電磁界環
境特性評価システムでは、遅延手段が複数の送信用アン
テナから同時に送信される信号の内の少なくとも1つの
信号を遅延させることにより、これら同時に送信される
複数の信号の内の一部を遅延させて評価を行うようにし
た。従って、例えば遅延手段により送信信号に大きな遅
延を発生させることにより、このような大きな信号遅延
を有する実際の通信環境をシールドボックス内に正確に
再現して特性評価を行うことができる。
【0028】なお、遅延を発生させる態様としては、同
一の信号間で発生させる態様と、異なる信号間で発生さ
せる態様とが可能である。すなわち、例えば位相等が異
なる複数の信号をシールドボックスの内部に同時に送信
して評価を行う場合には、これら異なる信号間で遅延を
発生させる態様を実施することが可能であり、また、例
えば位相等が同一の信号を複数のアンテナからシールド
ボックスの内部に同時に送信して評価を行う場合には、
これら同一の信号間で遅延を発生させる態様を実施する
ことが可能である。また、これら両方の態様を組み合わ
せて実施することも可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例に係る無線端
末機の電磁界環境特性評価システムを図面を参照して説
明する。なお、本例の電磁界環境特性評価システムで
は、同一の信号を送信処理する系(送信ブランチ)に対
して複数(本例では2本)の送信用アンテナを設けて、
セレクタスイッチにより当該アンテナを任意に切り替え
ることにより、電磁的に遮蔽されたシールドボックス内
で人体と無線端末機との位置関係によらずに安定した特
性評価を行うことを実現する。
【0030】図1には、本例の電磁界環境特性評価シス
テムの一例を示してある。同図では、シールドボックス
1を透視した状態でシステムの全体構成を示してあり、
本例のシステムは、上記図9等に示したシステムと同様
に、シールドボックス1の外部にあるフィールド発生部
と当該シールドボックス1の内部にある無線端末機評価
空間とから構成されている。
【0031】シールドボックス1は金属製の直方体形状
の箱体であり、シールドボックス1の内部空間は外部と
電磁的に遮蔽されている。本例では、シールドボックス
1内に送信する信号の周波数が800MHz帯である場
合の好ましい態様として、シールドボックス1の幅Wを
2.5mとし、高さHを2.0mとし、奥行き(長さ)
Lを3.5mとして構成してある。なお、シールドボッ
クス1の大きさとしては種々な構成が用いられてもよ
く、例えばシールドボックス1の内部空間の体積を大き
くすると、比較的大型の無線端末機を評価する場合にあ
っても良好な評価環境を保つことができる。
【0032】シールドボックス1の壁面には6本の送信
用アンテナT1a〜T3a、T1b〜T3bが異なる位
置に設けられており、これら送信用アンテナT1a〜T
3a、T1b〜T3bの先端部はシールドボックス1の
内部空間内に臨んでいる。また、本例では後述するよう
に、シールドボックス1内に送信される3つの信号のそ
れぞれに対して2本ずつの送信用アンテナT1a〜T3
a、T1b〜T3bが割り当てられている。このように
本例では、送信対象となる同一の信号(本例では3つ)
に対して複数(本例では2本)の送信用アンテナが異な
る位置に配設されている。
【0033】また、シールドボックス1の一壁面には例
えば受信用アンテナT4が設けられており、この受信用
アンテナT4の先端部もシールドボックス1の内部空間
内に臨んでいる。ここで、各送信用アンテナT1a〜T
3a、T1b〜T3bは互いに間隔を隔てて設けられて
おり、この間隔は例えば測定に用いる無線信号の約1波
長以上に設定して、送信用アンテナT1a〜T3a、T
1b〜T3b間のアンテナ間結合を抑制して、独立した
信号源となるようにしている。
【0034】なお、送信用アンテナT1a〜T3a、T
1b〜T3bや受信用アンテナT4の形式としては特に
限定はなく、標準ダイポールアンテナ等の線状アンテ
ナ、プリント基板等に印刷した平面アンテナや板状アン
テナ等を用いることができる。また、これらのアンテナ
は壁面に対して傾けて(チルト)用いてもよく、これに
よって、アンテナ間結合及び交差偏波識別度(XPD)
を可変にすることができる。
【0035】また、図1に示したシステムでは3本の送
信用アンテナT1a〜T3aと受信用アンテナT4を同
一の壁面に配置するとともに、残りの3本の送信用アン
テナT1b〜T3bをそれぞれ異なる壁面に配置してあ
るが、これらアンテナの設置位置には特に限定はなく、
種々な設置位置が用いられてもよい。例えば受信用アン
テナT4は、後述する無線端末機2からの電波を受信し
易い位置に設置するのが好ましい。また、各送信用アン
テナT1a〜T3a、T1b〜T3b及び受信用アンテ
ナT4は壁面で囲まれたコーナー部に設置するのを避け
るのが好ましい。
【0036】また、本例のシールドボックス1の内部に
は人間が入っているものとし(図示せず)、本例では、
この人間が評価対象となる例えば携帯型の無線端末機2
を持つことにより当該無線端末機2をシールドボックス
1内に設置している。なお、本例の無線端末機2の構成
は、例えば上記図9に示した無線端末機54の構成と同
様であるため、その説明を省略する。
【0037】シールドボックス1の外部には、無線端末
機2の評価を行い、また、この評価試験のための制御を
行う評価制御手段が設けられている。この評価制御手段
は、簡易疑似基地局3と制御装置4とD/A変換器5と
セレクタスイッチ(セレクタSW)制御部6とセレクタ
SW付きフェージング発生装置Fとから構成されてお
り、これらの詳しい構成例を図2を用いて説明する。
【0038】図2には、上記したフェージング発生装置
F等から成る評価制御手段や送信用アンテナT1a〜T
3a、T1b〜T3bや受信用アンテナT4の構成例を
示してある。同図に示されるように、本例のフェージン
グ発生装置F1には、入力した信号を例えば3つの信号
に分配する分配器11が備えられているとともに、これ
ら3つの信号のそれぞれに対して、信号の位相を変化さ
せる移相器12a〜12cと、信号を減衰させる減衰器
13a〜13cと、信号を増幅する増幅器14a〜14
cと、信号の出力先となる送信用アンテナT1a〜T3
a、T1b〜T3bを切り替えるセレクタスイッチ(セ
レクタSW)15a〜15cとが備えられている。
【0039】簡易疑似基地局3は、受信用アンテナT4
と接続されており、受信用アンテナT4を用いて信号を
受信する機能や、発信した信号(例えば変調信号)を分
配器11へ出力する機能を有している。なお、これらの
機能は制御装置4により制御される。分配器11は、例
えば信号を分配する機能を有した電力分配器から構成さ
れており、簡易疑似基地局3から発信された信号を3つ
の信号に分配して、分配した信号を各移相器12a〜1
2cへ出力する。
【0040】各移相器12a〜12cは、後述するD/
A変換器5から入力された制御電圧に従って信号の位相
を変化させる機能を有しており、分配器11から入力さ
れた信号の位相を変化させて、変化させた信号をそれぞ
れの減衰器13a〜13cへ出力する。D/A変換器5
は、デジタル信号をアナログ信号へ変換する機能を有し
ており、制御装置4から入力された移相制御電圧をアナ
ログ変換して各移相器12a〜12cへ出力する。
【0041】各減衰器13a〜13cは、例えば信号の
振幅(レベル)を減衰させる機能を有した可変減衰器か
ら構成されており、前段の移相器12a〜12cから入
力された信号を減衰させて、減衰させた信号をそれぞれ
の増幅器14a〜14cへ出力する。各増幅器14a〜
14cは、信号のレベルを増幅する機能を有しており、
前段の減衰器13a〜13cから入力された信号を増幅
してそれぞれのセレクタスイッチ15a〜15cへ出力
する。
【0042】ここで、本例では、可変減衰器13a〜1
3cと増幅器14a〜14cとを組み合わせたユニット
U1〜U3を用いて信号レベルの調整を行う構成とした
が、例えば移相器12a〜12cから出力される信号
(すなわち、簡易疑似基地局3からの信号)のレベルが
大きい場合には、可変減衰器のみを備えてレベル調整を
行うこともできる。
【0043】各セレクタスイッチ15a〜15cは、入
力された信号の出力先となるノードを切り替える機能を
有しており、本例では、第1のセレクタスイッチ15a
は前段の増幅器14aから入力された信号をノードz1
或いはノードz2のいずれか一方に切り替えて出力し、
同様に、第2のセレクタスイッチ15bや第3のセレク
タスイッチ15cも前段の増幅器14b、14cから入
力された信号を2つのノード(ノードz3、z4或いは
ノードz5、z6)の内の一方へ出力する切替を行う。
【0044】また、各ノードz1〜z6にはそれぞれ異
なる送信用アンテナT1a〜T3a、T1b〜T3bが
接続されており、各セレクタスイッチ15a〜15cか
ら出力された信号は、当該信号が出力されたノードz1
〜z6に接続された送信用アンテナT1a〜T3a、T
1b〜T3bから無線端末機評価空間(シールドボック
ス1内)へ無線で送信される。
【0045】本例では、上記したセレクタスイッチ15
a〜15cにより、同一の信号を送信する送信用アンテ
ナを複数のアンテナの中から切り替えるセレクタスイッ
チが構成されている。なお、本例で言う同一の信号と
は、同一の信号処理経路を通って無線端末機評価空間へ
送信される位相等が等しい信号のことであり、本例で
は、同一のセレクタスイッチ15a〜15cで処理され
る信号が同一の信号である。また、本例では、後述する
ように異なるセレクタスイッチ15a〜15cで処理さ
れる3つの信号間には互いにランダムな移相差が生じて
おり、これら3つの信号が互いに異なる信号であるとし
て説明している。
【0046】セレクタスイッチ制御部6は、例えば制御
信号を用いて各セレクタスイッチ15a〜15cの切替
を実行させる機能を有しており、本例では、このセレク
タスイッチ制御部6は制御装置4からの命令に従って制
御されている。制御装置4は、システムに備えられた各
処理部を制御等する機能を有しており、具体的には例え
ば、簡易疑似基地局3から発信する信号を制御すること
や、簡易疑似基地局3で受信された信号を解析及び保存
することや、疑似乱数等を用いてランダムな移相制御電
圧をD/A変換器5へ出力することにより各移相器12
a〜12cを制御することや、セレクタスイッチ制御部
6へ命令を送ることにより各セレクタスイッチ15a〜
15cの切替を制御することを行う。
【0047】本例では、この制御装置4が設定された態
様に従ってセレクタスイッチ部6を制御して各セレクタ
スイッチ15a〜15cの切替を制御することにより、
設定された態様に従ってセレクタスイッチを制御するス
イッチ制御手段が構成されている。なお、前記設定され
た態様としては、送信用アンテナの配置の仕方に応じて
種々な態様が用いられてもよく、具体的には、例えば同
一の信号を送信する送信用アンテナをランダムに切り替
える態様やシーケンシャルに切り替える態様を用いるこ
とができる。また、例えば各セレクタスイッチのスイッ
チ切替の仕方の組合せを規定したデータをデータベース
に記憶しておき、このデータに基づいて切替を行う態様
を用いることもできる。
【0048】また、セレクタスイッチの切替処理の制御
としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハード
ウエア資源においてプロセッサが制御プログラムを実行
することにより行うこともできるが、必ずしもこのよう
な構成でなくともよく、例えば当該処理を実行するため
の各機能手段を独立したハードウエア回路として構成す
ることもできる。なお、本例の制御装置4は、例えばパ
ーソナルコンピュータやデジタル信号プロセッサ(DS
P)等から構成することができる。
【0049】上記構成から成る本例の電磁界環境特性評
価システムによると、シールドボックス1内に入った人
間が持っている無線端末機2の特性評価が次のようにし
て実施される。すなわち、まず、簡易疑似基地局3から
発信された信号が分配器11で分配されて各移相器12
a〜12cに入力され、制御装置4からの移相制御電圧
に基づいて各移相器12a〜12cにより各信号の位相
が変化される。そして、これら位相制御がなされた信号
は、それぞれ減衰器13a〜13c及び増幅器14a〜
14cでレベル制御されてセレクタスイッチ15a〜1
5cにより切り替えられた送信用アンテナT1a〜T3
a、T1b〜T3bからシールドボックス1内に送信さ
れる。
【0050】この結果、選択されて切り替えられた送信
用アンテナT1a〜T3a、T1b〜T3bから互いに
ランダムな位相差をもった信号がシールドボックス1内
に送信され、無線端末機2では送信用アンテナT1a〜
T3a、T1b〜T3bから直接的に到来する信号やシ
ールドボックス1の内壁面で多数反射して様々な方向か
ら到来するランダムなマルチパス信号が受信される。そ
して、無線端末機2は電界強度やビット情報等といった
所定の受信信号に関する情報信号を無線電波等として送
信し、この受信情報信号が受信用アンテナT4を介して
簡易疑似基地局3で受信される。そして、この受信情報
信号は制御装置4に入力され、受信電界強度やその変動
等の解析がなされ、シールドボックス1内に形成された
フェージング環境下での無線端末機2の特性が人体の影
響を含めて評価される。
【0051】このように、本例の電磁界環境特性評価シ
ステムでは、制御装置4によって送信信号の位相をラン
ダムに制御することや、各セレクタスイッチ15a〜1
5cの切替を制御すること等により、種々なフェージン
グ環境下での無線端末機2の特性を評価することができ
る。
【0052】以上のように、本例の電磁界環境特性評価
システムでは、例えば複数の異なる信号をシールドボッ
クスの内部に送信することにより無線端末機が受信する
信号の種々な電磁界環境特性を擬似的に再現するに際し
て、同一の信号を送信する送信用アンテナを複数の位置
に配設されたアンテナの中から選択して切り替えるよう
にしたため、例えばシールドボックス内に入った人間が
無線端末機を持った状態で人体の影響を含めて無線端末
機を評価する場合であっても、人体頭部と無線端末機と
の位置関係にかかわりなく、安定した評価を行うことが
できる。また、シールドボックス内の人間と無線端末機
との位置関係を何度も変えるといったことを行う必要が
なくなる点からも、特性評価の効率化を図ることができ
る。
【0053】ここで、本例では、送信対象となる同一の
信号に対して2本の送信用アンテナを設けて切り替える
構成を示したが、同一の信号に対して設けられる送信用
アンテナの数としては、複数であれば、特に限定はな
い。例えば同一の信号に対して3本以上の送信用アンテ
ナを設けた場合には、無線端末機が受信する信号の経路
(信号の到来経路)が大幅に増加するため、更に人体と
無線端末機との位置関係に依存しない安定した評価を行
うことができる。
【0054】また、本例では、異なる3つの信号をシー
ルドボックス内に送信してフェージング環境を再現する
構成を示したが、フェージング環境を再現するのに用い
る信号やその数としては種々な態様が用いられてもよ
く、例えば4つ以上の信号を送信してフェージング環境
を再現することもできる。
【0055】次に、本発明の第2実施例に係る無線端末
機の電磁界環境特性評価システムを図3を参照して説明
する。なお、本例の電磁界環境特性評価システムの構成
は、上記第1実施例の図2に示したセレクタスイッチ1
5a〜15cやセレクタスイッチ制御部6が備えられて
なく、分配器21a〜21cが備えられている点を除い
て、上記第1実施例に示したシステムの構成とほぼ同様
であるため、本例では、上記第1実施例と異なる構成の
みを説明する。
【0056】上記図3に示されるように、本例のフェー
ジング発生装置F2では、各増幅器14a〜14cには
それぞれ分配器21a〜21cが接続されており、これ
ら3つの分配器21a〜21cにはそれぞれ2本ずつの
送信用アンテナT1a〜T3a、T1b〜T3bが接続
されている。
【0057】ここで、各分配器21a〜21cは、例え
ば信号を分配する機能を有した電力分配器から構成され
ており、前段の増幅器14a〜14cから入力された信
号を2つの信号に分配して、分配した信号を後段の2本
の送信用アンテナT1a〜T3a、T1b〜T3bのそ
れぞれへ出力する。本例では、この分配器21a〜21
cにより送信対象となる同一の信号を複数の信号に分配
する分配手段が構成されており、これにより、分配され
た各信号が異なる位置に配設された複数の送信用アンテ
ナT1a〜T3a、T1b〜T3bから送信される。
【0058】以上の構成により、本例の電磁界環境特性
評価システムでは、同一の信号を異なる位置に配設され
た2本の送信用アンテナからシールドボックス内に送信
することができ、これにより、例えばシールドボックス
内に入った人間が無線端末機を持った状態で人体の影響
を含めて無線端末機を評価する場合であっても、人体頭
部と無線端末機との位置関係にかかわりなく、安定した
評価を効率的に行うことができる。
【0059】なお、本例のように同一の信号に対して2
本の送信用アンテナを設けた構成では、例えば上記第1
実施例のようにセレクタスイッチを備えた構成を用いた
場合に比べてシールドボックス内に再現される特性の質
が若干悪くなるが、例えば同一の信号に対して3本以上
の送信用アンテナを設けた構成を用いた場合には、上記
第1実施例のようにセレクタスイッチを備えた場合とほ
ぼ同様の特性を再現することができる。
【0060】次に、本発明の第3実施例に係る無線端末
機の電磁界環境特性評価システムを図4を参照して説明
する。なお、本例の電磁界環境特性評価システムの構成
は、上記第1実施例の図2に示したセレクタスイッチ1
5a〜15cやセレクタスイッチ制御部6と同様な手段
が備えられているとともに、更に分配器31a〜33
a、31b〜33bが備えられ、各分配器31a〜33
a、31b〜33bに対してそれぞれ2本ずつの送信用
アンテナT5a〜T5d、T6a〜T6d、T7a〜T
7dが異なる位置に設けられている点を除いて、上記第
1実施例に示したシステムの構成とほぼ同様であるた
め、本例では、上記第1実施例と異なる構成のみを説明
する。
【0061】上記図4に示されるように、本例のフェー
ジング発生装置F3では、各セレクタスイッチ15a〜
15cに対してそれぞれ2つずつの分配器31a〜33
a、31b〜33bが接続されており、各セレクタスイ
ッチ15a〜15cでは、前段の増幅器14a〜14c
から入力された信号を2つの分配器31a〜33a、3
1b〜33bの内の一方に切り替えて出力する。
【0062】また、各分配器31a〜33a、31b〜
33bでは前段のセレクタスイッチ15a〜15cから
信号が入力されると、入力された信号を2つの信号に分
配して、分配した信号を後段の2本の送信用アンテナT
5a〜T5d、T6a〜T6d、T7a〜T7dのそれ
ぞれへ出力する。これにより、分配された各信号が異な
る位置に配設された2本の送信用アンテナT5a〜T5
d、T6a〜T6d、T7a〜T7dから送信される。
【0063】以上の構成により、本例の電磁界環境特性
評価システムでは、同一の信号を送信する送信用アンテ
ナをセレクタスイッチにより切り替えることができると
ともに、当該同一の信号を異なる位置に配設された2本
の送信用アンテナからシールドボックス内に送信するこ
とができ、これにより、例えばシールドボックス内に入
った人間が無線端末機を持った状態で人体の影響を含め
て無線端末機を評価する場合であっても、人体頭部と無
線端末機との位置関係にかかわりなく、安定した評価を
効率的に行うことができる。
【0064】次に、本発明の第4実施例に係る無線端末
機の電磁界環境特性評価システムを図面を参照して説明
する。なお、本例の電磁界環境特性評価システムでは、
シールドボックス内に同時に送信する複数の信号の一部
を遅延手段を用いて遅延させることにより、大きな信号
遅延を有する伝搬環境をシールドボックス内に再現す
る。
【0065】本例の電磁界環境特性評価システムは、例
えば上記図9に示したシステムと同様に、シールドボッ
クスの外部にあるフィールド発生部と当該シールドボッ
クスの内部にある無線端末機評価空間とから構成されて
いる。ここで、本例のシールドボックスやその内部の無
線端末機の構成については、例えば上記図9に示したシ
ステムの場合と同様であるため、本例では説明を省略す
る。
【0066】図5には、本例のシールドボックスの外部
に設けられた評価制御手段や、シールドボックスに配設
された送信用アンテナT8〜T10や受信用アンテナT
11の構成例を示してある。なお、本例に示す遅延手段
を電磁界環境特性評価システムに備える構成は、例えば
上記第1実施例〜第3実施例に示したシステムの構成等
と組み合わせて用いることもできるが、独立して用いて
も効果を奏するものであるため、本例では、説明の便宜
上から、例えば上記図9に示したシステムと同様な構成
に本発明の遅延手段を備えた場合の構成例を示して説明
を行う。
【0067】上記図5に示されるように、本例の評価制
御手段は、受信用アンテナT11に接続されて信号の受
信及び発信機能を有した簡易疑似基地局41と、例えば
パーソナルコンピュータ(PC)から構成されて各種の
制御等を行う制御装置42と、入力された信号を例えば
3つの信号に分配する(電力)分配器43と、信号の位
相を変化させる3つの移相器44a〜44cと、信号を
増幅する3つの増幅器45a〜45cとから構成されて
おり、また、これら3つの増幅器45a〜45cが遅延
コンポーネント(DELAY COMPONENT)Dを介して送信用
アンテナT8〜T10と接続されている。
【0068】ここで、本例に示す発明の主要部は遅延手
段に係る遅延コンポーネントDの構成であり、他の構成
部分については例えば上記図9に示したシステムの場合
と同様であるため、本例では、これら他の構成部分につ
いての説明を省略する。なお、上記図5では、例えば上
記図9に示したD/A変換器59に相当する機能手段が
示されていないが、本例では、制御装置42がD/A変
換器の機能を有するものとしている。
【0069】上記図5に示した本例の遅延コンポーネン
トDの構成例を説明する。同図に示されるように、本例
の遅延コンポーネントDには、3つの出力ポート(OU
T1〜OUT3)と、3つのアンテナ入力ポート(IN
1〜IN3)が設けられており、各出力ポートはそれぞ
れの増幅器45a〜45cと接続されている一方、各ア
ンテナ入力ポートはそれぞれの送信用アンテナT8〜T
10と接続されている。
【0070】また、本例では、上記した3つの出力ポー
トの内の1つ(例えば出力ポートOUT1)が遅延素子
を介して1つのアンテナ入力ポート(例えばアンテナ入
力ポートIN1)と接続されている一方、他の2つの出
力ポートが他の2つのアンテナ入力ポートとそれぞれ直
接的に接続(短絡)されている。このような構成によ
り、本例では、3本の送信用アンテナT8〜T9の内の
1本の送信用アンテナ(例えばアンテナT8)からシー
ルドボックス内に送信される信号のみが遅延手段により
遅延させられる。
【0071】なお、本発明では、複数の送信用アンテナ
から同時に送信される信号の内の少なくとも1つの信号
を他の信号に比べて遅延させればよいため、例えば本例
の場合には、3つの出力ポートの内の2つの出力ポート
がそれぞれ遅延素子を介してそれそれのアンテナ入力ポ
ートと接続される一方、他の1つの出力ポートが他の1
つのアンテナ入力ポートと接続された構成を用いること
もできる。また、遅延手段としては、信号を遅延させる
ことができるものであれば、どのようなものが用いられ
てもよく、例えば信号遅延を発生させるフィルタや遅延
線といった遅延素子を遅延手段として用いることができ
る。
【0072】ここで、本例では、遅延手段の一例とし
て、狭帯域の帯域通過フィルタ(遅延フィルタ)を用い
た場合の構成例を示す。図6には、上記図5に示した遅
延コンポーネントDに設けられる遅延ブロック(遅延対
象となる信号毎に設けられるSINGLE BLOCK)DSの構成
例を示してあり、本例では上記したように、位相等が異
なる3つの送信信号の内の1つの信号に対して当該遅延
ブロックDSが設けられている。
【0073】すなわち、上記図6に示した遅延ブロック
DSに備えられた入力側スイッチ(input relay switc
h)SW1の出力ポート(OUT)には、遅延対象とな
る信号を増幅処理する例えば増幅器45aが接続されて
いるとともに、当該遅延ブロックDSに備えられた出力
側スイッチ(output relay switch)SW2のアンテナ
入力ポート(IN)には、当該信号を送信する例えば送
信用アンテナT8が接続されている。
【0074】また、本例では、信号に大きな遅延を発生
させるために狭帯域の帯域通過フィルタ(BPF)を用
いているため、例えば実際の無線周波数帯域(本例で
は、送信用アンテナT8から送信される信号の周波数帯
域)の全体をカバーして遅延時間を発生させるためにm
(mは例えば複数)チャネル分の遅延回路を入力側スイ
ッチSW1と出力側スイッチSW2との間に設けてい
る。また、各遅延回路は、一例として、それぞれ同一の
周波数帯域を通過させるn(nは例えば複数)個の狭帯
域の帯域通過フィルタG11〜G1n、G21〜G2
n、・・・、Gm1〜Gmnを直列に接続して構成され
ている。
【0075】そして、上記したmチャネル分の遅延回路
はそれぞれカバーする(通過させる)周波数帯域が異な
っており、例えばリレースイッチから構成された入力側
スイッチSW1と出力側スイッチSW2とが互いに同期
しながら、前段の増幅器45aからの信号を入力させる
遅延回路を順次切り替えるとともに、後段の送信用アン
テナT8へ信号を出力させる遅延回路を順次切り替える
ことにより、要求される周波数帯域の全体にわたって信
号を遅延させることができる。
【0076】なお、上記したチャネル数mや各遅延回路
を構成するフィルタの数nとしては、それぞれ種々な数
が用いられてもよく、例えば要求される信号の周波数帯
域や設計するフィルタの通過帯域幅に応じて適当に設定
されればよく、このような種々な設定により種々な周波
数帯域の信号を遅延させることができる。
【0077】ここで、具体例として、一般的な帯域通過
フィルタの遅延特性を示しておく。一般に、帯域通過フ
ィルタの伝達関数H(x)は式1で示される。ここで、
xは変数であり、H(0)はx=0における関数値であ
り、siは関数多項式の根である。また、式1中のΠは
積を表す記号であって、i=1からi=Nまでの積を表
している。ここで、Nは関数の次数である。
【0078】
【数1】
【0079】また、変数xは式2で示される。ここで、
fは周波数変数であり、f0は中心周波数(=(fb1
・fb2)1/2)であり、Bは帯域幅(=fb2−fb
1)であり、fb2は帯域幅Bの上限の周波数であり、
fb1は帯域幅Bの下限の周波数である。なお、これら
fb1やfb2やf0の関係の具体例を図7に示してあ
る。
【0080】
【数2】
【0081】帯域通過フィルタの遅延特性は、上記した
伝達関数H(x)の位相を周波数で微分したもので与え
られ、例えば根を用いて表すと基準化遅延特性σ(x)
は式3で示される。ここで、aiは根(si=ai+j
・bi)の実部であり、biは当該根の虚部であり、j
は虚部を示す記号である。また、yi=j・x−(ai
+j・bi)であり、yi*はyiの複素共役を表して
いる。また、Σは和を表す記号であって、i=1からi
=Nまでの和を表している。
【0082】
【数3】
【0083】また、実周波数の遅延時間特性τ(f)は
式4で示される。ここで、Ωb=B/f0である。
【0084】
【数4】
【0085】上記式3により、例えば帯域通過フィルタ
での遅延時間を増加させるためには、関数の次数Nを増
加させることが有効である。また、上記式4より、帯域
通過フィルタでの遅延時間を増加させるためには、Ωb
を小さくする(すなわち、比帯域を狭くする)ことが有
効である。一例として、このようなNやΩbの値を種々
な値に設定することにより、任意の遅延時間を設定する
ことが可能である。また、図8には、狭帯域の帯域通過
フィルタの遅延特性等の一例を示してあり、同図のグラ
フの横軸は周波数(MHz)を示し、縦軸は遅延時間特
性(μs)及び伝送特性(dB)及び反射特性(dB)
を示してある。同図に示されるように、狭帯域の帯域通
過フィルタに信号を通すことにより当該信号に遅延時間
を発生させることができる。
【0086】次に、本例の電磁界環境特性評価システム
の動作例を示す。上記図5等に示した構成から成る本例
の電磁界環境特性評価システムによると、シールドボッ
クス内に設置した無線端末機の特性評価が次のようにし
て実施される。すなわち、まず、簡易疑似基地局41か
ら発信された信号が分配器43で分配されて各移相器4
4a〜44cに入力され、制御装置42からの移相制御
電圧に基づいて各移相器44a〜44cにより各信号の
位相が変化される。そして、これら位相制御がなされた
信号は、それぞれ増幅器45a〜45cで増幅されて遅
延コンポーネントDへ出力される。
【0087】本例の遅延コンポーネントDでは、入力さ
れた3つの信号の内の1つの信号が遅延ブロックDSを
通過することにより、当該信号が遅延時間を有した信号
(遅延素子経由信号)として例えば送信用アンテナT8
からシールドボックス内に送信されるとともに、他の2
つの信号(正規経由信号)が遅延ブロックを通ることな
く直接的に各送信用アンテナT9、T10からシールド
ボックス内に送信される。
【0088】この結果、上記した遅延差をもつとともに
互いにランダムな位相差をもった信号が3つの送信用ア
ンテナT8〜T10からシールドボックス内に送信さ
れ、無線端末機ではシールドボックスの内壁面で多数反
射して様々な方向から到来する遅延差やランダムな位相
差をもった多数の信号が受信される。そして、無線端末
機は電界強度やビット情報等といった所定の受信信号に
関する情報信号を無線電波等として送信し、この受信情
報信号が受信用アンテナT11を介して簡易疑似基地局
41で受信される。そして、この受信情報信号は制御装
置42に入力され、受信電界強度やその変動等の解析が
なされ、シールドボックス内に形成されたフェージング
環境下での無線端末機の特性が評価される。
【0089】このように、本例の電磁界環境特性評価シ
ステムでは、制御装置42によって送信信号の位相をラ
ンダムに制御し、また、シールドボックス内に同時に送
信する複数の信号の内の一部に遅延時間を発生させるこ
とにより、例えば大きな信号遅延を有した種々なフェー
ジング環境下での無線端末機の特性を評価することがで
きる。
【0090】以上のように、本例の電磁界環境特性評価
システムでは、複数の送信用アンテナからシールドボッ
クス内に同時に送信される信号の内の一部の信号を遅延
手段により遅延させるようにしたため、例えば大きな信
号遅延を有する実際の通信環境をシールドボックス内に
正確に再現して特性評価を行うことができる。また、室
内(シールドボックス内)での評価を行うことができる
ため、例えば屋外における特性評価では伴ってしまう天
候、時間、周囲環境等の影響を受けずに、再現性の高い
特性評価を短時間で簡易に実施することができる。
【0091】ここで、本例では、位相等が異なる複数の
信号間(例えば送信用アンテナT8から送信される信号
と他の送信用アンテナT9、T10から送信される信号
の間)に遅延差を発生させる態様を示したが、例えば上
記第2実施例や第3実施例に示したシステムのように位
相等が等しい同一の信号を複数の送信用アンテナからシ
ールドボックス内に送信する構成を用いる場合には、こ
れら同一の信号間に遅延差を発生させる態様を実施する
こともできる。
【0092】また、本例では、遅延手段として帯域通過
フィルタを用いた場合の構成を示したが、例えば遅延手
段として遅延線等を用いた場合においても、遅延対象と
なる信号を遅延線に通すこと等によって本例と同様な遅
延の効果を得ることができる。また、以上の第1実施例
〜第4実施例では、携帯無線端末機(携帯電話機)を評
価対象としたが、本発明は無線端末機一般の評価試験に
広く適用することができる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無線
端末機の電磁界環境特性評価システムによると、電磁的
に遮蔽されたシールドボックスの内部に送信用アンテナ
を配設するとともに評価対象の無線端末機を設置し、送
信用アンテナから無線信号を送信することにより、無線
端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現するに際
して、例えば設定された態様に従って同一の信号を送信
する送信用アンテナを異なる位置に配設された複数のア
ンテナの中から切り替えることや、また、同一の信号を
分配器により分配して異なる位置に配設された複数の送
信用アンテナから送信することを行うようにしたため、
例えば人間が無線端末機を持った状態での評価を行う場
合であっても、人体頭部と無線端末機との位置関係にか
かわりなく、当該評価を安定した品質で効率よく行うこ
とができる。
【0094】また、本発明に係る無線端末機の電磁界環
境特性評価システムでは、複数の送信用アンテナから同
時に送信される信号の内の少なくとも1つの信号を遅延
手段により遅延させるようにして、これら複数の信号の
一部を他の信号に比べて遅延させるようにしたため、例
えば大きな信号遅延を有する実際の通信環境をシールド
ボックス内に正確に再現して特性評価を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る無線端末機の電磁界
環境特性評価システムの一例を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る無線端末機の電磁界
環境特性評価システムの主要部の構成例を示す図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例に係る無線端末機の電磁界
環境特性評価システムの主要部の構成例を示す図であ
る。
【図4】本発明の第3実施例に係る無線端末機の電磁界
環境特性評価システムの主要部の構成例を示す図であ
る。
【図5】本発明の第4実施例に係る無線端末機の電磁界
環境特性評価システムの主要部の構成例を示す図であ
る。
【図6】遅延コンポーネントの構成例を説明するための
図である。
【図7】帯域通過フィルタの遅延特性を説明するための
図である。
【図8】狭帯域の帯域通過フィルタの遅延特性等の一例
を示すグラフである。
【図9】従来の無線端末機の電磁界環境特性評価システ
ムの構成例を示す図である。
【図10】従来の無線端末機の電磁界環境特性評価シス
テムの構成例を示す図である。
【図11】従来の無線端末機の電磁界環境特性評価シス
テムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1・・シールドボックス、 2・・無線端末機、3、4
1・・簡易疑似基地局、 4、42・・制御装置、5・
・D/A変換器、 6・・セレクタスイッチ制御部、
F、F1〜F3・・フェージング発生装置、T1a〜T
3a、T1b〜T3b、T5a〜T5d、T6a〜T6
d、T7a〜T7d、T8〜T10・・送信用アンテ
ナ、T4、T11・・受信用アンテナ、11、21a〜
21c、31a〜33a、31b〜33b、43・・分
配器、12a〜12c、44a〜44c・・移相器、
13a〜13c・・減衰器、14a〜14c、45a〜
45c・・増幅器、15a〜15c・・セレクタスイッ
チ、 D・・遅延コンポーネント、SW1・・入力側ス
イッチ、 SW2・・出力側スイッチ、G11〜G1
n、G21〜G2n、・・・、Gm1〜Gmn・・帯域
通過フィルタ、 DS・・遅延ブロック、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 金見 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内 Fターム(参考) 2G036 AA06 AA28 BA13 CA12 5K067 AA06 AA33 EE02 KK00 KK03 LL08 LL11 9A001 CZ05 KZ31 KZ37 LL08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁的に遮蔽されたシールドボックスの
    内部に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無
    線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信
    することにより、無線端末機が受信する信号の電磁界環
    境特性を再現する無線端末機の電磁界環境特性評価シス
    テムにおいて、 送信対象となる同一の信号に対して複数の送信用アンテ
    ナを異なる位置に配設するとともに、 当該信号を送信する送信用アンテナを切り替えるセレク
    タスイッチを備えたことを特徴とする無線端末機の電磁
    界環境特性評価システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無線端末機の電磁界環
    境特性評価システムにおいて、 設定された態様に従って前記セレクタスイッチを制御す
    るスイッチ制御手段を備えたことを特徴とする無線端末
    機の電磁界環境特性評価システム。
  3. 【請求項3】 電磁的に遮蔽されたシールドボックスの
    内部に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無
    線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信
    することにより、無線端末機が受信する信号の電磁界環
    境特性を再現する無線端末機の電磁界環境特性評価シス
    テムにおいて、 送信対象となる同一の信号を複数の信号に分配する分配
    手段を備えるとともに、 分配された各信号を送信する複数の送信用アンテナを異
    なる位置に配設したことを特徴とする無線端末機の電磁
    界環境特性評価システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載の無線端末機の電磁界環境特性評価システムにおい
    て、 複数の送信用アンテナから同時に送信される信号の内の
    少なくとも1つの信号を遅延させる遅延手段を備えたこ
    とを特徴とする無線端末機の電磁界環境特性評価システ
    ム。
JP11006229A 1999-01-13 1999-01-13 無線端末機の電磁界環境特性評価システム Pending JP2000206167A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009223480A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Nec Computertechno Ltd 無線icタグ通信装置及び無線icタグ通信方法
JP2010025787A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Ntt Docomo Inc アンテナ測定システム及び方法
JP2011061434A (ja) * 2009-09-09 2011-03-24 Ntt Docomo Inc 無線品質評価方法及びシステム
JP2014507834A (ja) * 2010-12-28 2014-03-27 アナイト・テレコムズ・オサケユキテュア オーバー・ジ・エアー試験

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