JPH11266212A - 無線端末機の電磁界環境特性評価システム - Google Patents
無線端末機の電磁界環境特性評価システムInfo
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- JPH11266212A JPH11266212A JP10085080A JP8508098A JPH11266212A JP H11266212 A JPH11266212 A JP H11266212A JP 10085080 A JP10085080 A JP 10085080A JP 8508098 A JP8508098 A JP 8508098A JP H11266212 A JPH11266212 A JP H11266212A
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Abstract
に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無線端
末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信して
無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現する
電磁界環境特性評価システムにおいて、例えば複数の基
地局が存在する実際の屋外伝搬環境下に近い環境下での
特性評価を可能にする。 【解決手段】 例えばシールドボックスの外部に備えら
れた発信装置1から発信した信号が、生成手段を構成す
る複数のフィールド発生装置2a〜2nによりそれぞれ
異なった基地局に対応した信号に生成され、これら複数
の異なった信号が各合成器3a〜3cにより合成されて
各送信用アンテナ4a〜4cから無線送信される。ま
た、無線端末機での受信信号に関する情報信号が受信用
アンテナ5で受信されてパーソナルコンピュータ6によ
り解析等される。また、本発明では、他の構成によりシ
ールドボックスの内部でのフェージング環境の調整も行
う。
Description
の内部に設置された移動体通信機等といった無線端末機
の電磁界環境特性評価を行うシステムに関し、特に、シ
ールドボックスの内部に実際の屋外伝搬環境下と同様な
電磁界環境を発生させることやフェージング環境の調整
を行うことにより特性評価の効率化を図るシステムに関
する。
ラー電話等のサービスエリアの拡大や通信コストの低減
等に伴って急速に普及しており、これに伴って、当該シ
ステムで用いられる携帯無線端末機(携帯電話機)の屋
外伝搬環境下における特性を評価する技術の重要性も益
々高まっている。特に、都市内での移動体通信のように
多重波が到来する環境下では、携帯無線端末機の移動に
伴って激しいフェージングが生じるため、静的な特性評
価だけでは不十分である。
は多くのものが提案されているが、実際に屋外で測定を
行う評価方法としては、簡易基地局を設置して、都市内
の測定路を移動する携帯無線端末機(被試験機)から送
信されてくる電波を簡易基地局で受信して、当該環境下
における携帯無線端末機の特性を評価する方法があっ
た。しかしながら、このように実際に屋外で測定を行う
方法にあっては、天候、時間、周囲の環境等によって測
定した受信電界強度が変化してしまうため、正確な評価
を行うためには数多くの測定を行って統計的に評価しな
ければならず、膨大な時間と労力を要してしまうといっ
た問題があった。
特性評価を屋内で行う方法も従来より提案されており、
その一例として図6に示すようなものがあった。同図に
は、シールドボックス51を透視した状態で、当該シー
ルドボックス51の外部にあるフィールド発生部Aと当
該シールドボックス51の内部にある無線端末機評価空
間Bとから構成された電磁界環境特性評価システムの全
体構成を示してある。
状の箱体であり、シールドボックス51の内部空間は外
部と電磁的に遮蔽されている。例えば測定周波数を80
0MHzとして、シールドボックス51の幅Wを167
0mm、高さHを1330mm、奥行きLを2000m
mとしてある。なお、シールドボックス51の大きさに
は特に限定はないが、シールドボックス51の内部空間
の体積を大きくすると、比較的大型の携帯無線端末機を
評価する場合にあっても良好な評価環境を保つことがで
きる。
評価対象の携帯無線端末機はシールドボックスの内部空
間体積の約2%以下の体積であるのが好ましい。また、
シールドボックス51をより小型化する場合には、シー
ルドボックス51の内壁面の全体或いは一部を電波吸収
体で覆い、シールドボックス51の内部に設置した携帯
無線端末機(評価対象)53のアンテナ入力インピーダ
ンス変化を回避するようにすれば、良好な評価環境を保
つことができる。
環境の電界に影響を与えない発砲材からなる円筒部材5
2の上に設置されている。また、例えば上記図6に示し
たように円筒部材52の下に回転可能な回転テーブル6
2を設置した場合には、携帯無線端末機53を回転させ
ることにより様々な方向から到来する無線信号を当該携
帯無線端末機53に受信させることができ、携帯無線端
末機53のアンテナ指向性を考慮した評価試験を行うこ
とができる。
送信用アンテナ54a〜54cが設けられており、これ
ら送信用アンテナ54a〜54cの先端部はシールドボ
ックス51の内部空間内に臨んでいる。また、シールド
ボックス51の同一壁面には例えば受信用アンテナ55
が設けられており、この受信用アンテナ55の先端部も
シールドボックス51の内部空間内に臨んでいる。ここ
で、各送信用アンテナ54a〜54cは互いに間隔を隔
てて設けられており、この間隔は測定に用いる無線信号
の約1波長以上に設定して、送信用アンテナ54a〜5
4c間のアンテナ間結合を抑制して、独立した信号源と
なるようにしている。
信用アンテナ55の形式には特に限定はなく、標準ダイ
ポールアンテナ等の線状アンテナ、プリント基板等に印
刷した平面アンテナや板状アンテナ等を用いることがで
きる。また、これらのアンテナは壁面に対して傾けて
(チルト)用いてもよく、これによって、アンテナ間結
合及び交差偏波識別度(XPD)を可変にすることがで
きる。また、上記図6に示したシステムでは全てのアン
テナ54a〜54c、55を同一の壁面に設置している
が、これらアンテナの設置位置には特に限定はなく、例
えば送信用アンテナ54a〜54cを互いに異なる壁面
に設置するようにしてもよい。なお、受信用アンテナ5
5は、携帯無線端末機53からの電波を受信し易い位置
に設置するのが好ましい。また、各送信用アンテナ54
a〜54c及び受信用アンテナ55は壁面で囲まれたコ
ーナー部に設置するのを避けるのが好ましい。
以上であることが好ましく、弱電界感度試験等には問題
がないが、シールドボックス51内部の電界強度におけ
る相関係数と密接な関係があり、この相関係数を屋外環
境と同様に低い相関係数に近付けるためには、公知のよ
うに送信用アンテナの本数は3本以上必要である(信学
技報、AP94−1、1994、”フィールドシミュレ
ータの基礎的検討”)。なお、送信用アンテナは4本以
上設けるようにしてもよく、本数が増えることによって
より一層相関係数が低下して良好な評価を行える。
51内に設置される携帯無線端末機53は、通常の携帯
電話機と同様に、アンテナや、当該アンテナを介して無
線信号を受信する受信回路や、当該アンテナを介して無
線信号を送信する送信回路等を有したものであるが、特
に、この携帯無線端末機53には受信電界強度やビット
情報等といった受信信号に関する情報を検出して、この
情報信号を無線電波として前記アンテナから送信する回
路が備えられている。これによって、携帯無線端末機5
3から受信信号に関する情報が無線によって受信用アン
テナ55へ送信され、シールドボックス51の外部へ出
力される。
線端末機53の評価を行い、また、この評価試験のため
の制御を行う評価制御手段が設けられている。この評価
制御手段は、受信用アンテナ55に接続された受信及び
発信機能を有した簡易基地局56と、簡易基地局56か
ら発信する信号の制御や簡易基地局56で受信された信
号を解析及び保存するとともに疑似乱数等を用いてラン
ダムな移相制御電圧を出力するパーソナルコンピュータ
57と、簡易基地局56から発信された信号を3つの信
号に分配する分配器58と、分配器58から出力された
信号をそれぞれ位相制御する3つの移相器59a〜59
cと、パーソナルコンピュータ57からの移相制御電圧
をアナログ変換して各移相器59a〜59cに入力する
D/A変換器60と、各移相器59a〜59cから出力
された信号を増幅してそれぞれの送信用アンテナ54a
〜54cから送信させる増幅器61a〜61cと、を備
えている。
よると、シールドボックス51内に設置した携帯無線端
末機53の特性評価が次のようにして実施される。ま
ず、簡易基地局56から発信された信号が分配器58で
分配されて各移相器59a〜59cに入力され、パーソ
ナルコンピュータ57からの移相制御電圧に基づいて、
各移相器59a〜59cにより各信号の位相が変化され
る。そして、これら位相制御がなされた信号は、それぞ
れ増幅器61a〜61cで増幅されて各送信用アンテナ
54a〜54cからシールドボックス51内に送信され
る。なお、増幅器61a〜61cの増幅度は、信号を受
信する携帯無線端末機53の受信機の電界強度測定回路
が飽和しないように、且つ、受信電界強度(RSSI:
Received Signal Strength Indicator)レベルのダイナ
ミックレンジが最大となるように設定される。
cから互いにランダムな位相差をもった信号がシールド
ボックス51内に送信され、これら信号はシールドボッ
クス51の内壁面に反射して、様々な方向から入射され
た信号が携帯無線端末機53で受信される。そして、携
帯無線端末機53は電界強度やビット情報等といった所
定の受信信号に関する情報信号を無線電波等として送信
し、この受信情報信号が受信用アンテナ55を介して簡
易基地局56で受信される。そして、この受信情報信号
はパーソナルコンピュータ57に入力され、受信電界強
度やその変動等の解析がなされ、シールドボックス51
内に形成されたフェージング環境下での携帯無線端末機
53の特性が評価される。
って送信信号の位相をランダムに制御することにより、
種々なフェージング環境下での携帯無線端末機53の特
性を評価することができる。以上のようにして、電磁界
環境特性評価システムを用いることにより、室内におい
て、天候、時間、周囲環境等の影響を受けずに、再現性
の高い正確な特性評価を簡易に実施することができる。
ような電磁界環境特性評価システムでは、1つの基地局
から送信された電波により生じる環境しかシールドボッ
クスの内部に発生させることができなかったため、実際
の屋外伝搬環境のように複数の基地局からの電波が携帯
無線端末機に到来してくる場合があることに対応した特
定評価を行うことができないといった不具合があった。
一例として、実際の屋外伝搬環境下における携帯無線端
末機では、例えば複数の基地局から受信された制御チャ
ネル信号の強弱を判定してハンドオーバを行っている
が、上記のようなシステムでは、このような機能の特性
を評価することができなかった。以上のように、上記し
たシステムでは、携帯無線端末機のハンドオーバゾーン
での特性評価を行うことができなかった。
ドボックスの内部の各場所に依存して例えばレイリーフ
ェージングやライスフェージングの環境が生じている
が、携帯無線端末機を同一の測定場所に設置した状態で
は上記したいずれかのフェージング環境下での特性評価
しか行うことができず、このように同一の測定場所では
同一の伝搬環境下での特性評価しか試験することができ
ないといった不具合があった。例えば上記図6に示した
システムにおいて異なるフェージング環境下での試験を
行う場合には、シールドボックス51の内部に人が入る
等し、無線端末機評価空間B内の円筒部材52や回転テ
ーブル62を異なる環境下にある場所に移動させてその
上に携帯無線端末機53を設置し直さねばならず、こう
した処理にかかる労力や時間が多大になってしまうとい
った不具合があった。
るためになされたもので、屋内において上記したような
電磁界環境特性評価を行うに際して、実際の屋外伝搬環
境下のように複数の異なった基地局が存在した場合に発
生する電磁界環境下において無線端末機の特性評価を行
うことができる電磁界環境特性評価システムを提供する
ことを目的とする。また、本発明は、屋内において上記
したような電磁界環境特性評価を行うに際して、例えば
無線端末機を一定の場所に設置した場合であっても、種
々なフェージング環境下での特性評価を行うことができ
る電磁界環境特性評価システムを提供することを目的と
する。
め、本発明に係る無線端末機の電磁界環境特性評価シス
テムでは、電磁的に遮蔽されたシールドボックスの内部
に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無線端
末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信して
無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現する
に際して、生成手段が複数の異なった基地局に対応した
無線信号を生成し、生成した複数の異なった無線信号を
前記送信用アンテナから送信させるようにした。
数の無線信号を生成してシールドボックスの内部に送信
することにより、評価対象の無線端末機から例えば異な
った距離で複数の基地局が存在するとみなすことができ
るような電磁界環境を発生させることができ、このよう
にして実際の屋外伝搬環境下と非常に近い環境下で屋内
での特性評価を行うことができる。これにより、例えば
従来のシステムでは実施が不可能であったハンドオーバ
等の機能についての特性評価を行うこともできるように
なる。
境特性評価システムでは、電磁的に遮蔽されたシールド
ボックスの内部に複数の送信用アンテナを配設するとと
もに評価対象の無線端末機を設置し、送信用アンテナか
ら無線信号を送信して無線端末機が受信する信号の電磁
界環境特性を再現するに際して、調整手段が前記送信用
アンテナから送信する無線信号の振幅を送信用アンテナ
毎に調整して、前記無線信号の振幅を異ならせるように
した。
定の場所に設置した場合であっても、各送信用アンテナ
から送信する無線信号の振幅を調整することにより、無
線端末機の設置位置における電磁界環境特性を変化させ
て種々なフェージング環境下での特性評価を行うことが
できるため、無線端末機を移動させるのにかかる労力や
時間等を削減することができ、特性評価を迅速に効率よ
く行うことができる。
を参照して説明する。図1には、本発明に係る無線端末
機の電磁界環境特性評価システムの要部の構成例を示し
てあり、同図には、上記従来例の図6に示したフィール
ド発生部Aと対応した構成部分についての本発明に係る
構成例を示してある。ここで、本例のシステムに備えら
れたシールドボックスの内部の構成は上記図6に示した
ものと同様であるため、本例では説明や図示を省略す
る。また、上記図1に示した送信用アンテナ4a〜4c
や受信用アンテナ5は、例えば上記図6に示した送信用
アンテナ54a〜54cや受信用アンテナ55と同様に
シールドボックスの内部に配設されている。
うにシールドボックスの外部に、信号を発信させる機能
を有した発信装置(基地局シミュレータ)1と、例えば
それぞれ異なった基地局に対応した信号を生成する機能
を有した複数のフィールド発生装置2a〜2nと、複数
の信号を合成する機能を有した例えば3つの合成器(例
えば電力合成器)3a〜3cと、上記したフィールド発
生装置2a〜2nの制御等を行うパーソナルコンピュー
タ(PC)6とが備えられている。上記の構成により、
本例のシステムでは、発信装置1から発信された信号が
各フィールド発生装置2a〜2nに入力されて各基地局
に対応した信号に生成された後に、これらのフィールド
発生装置2a〜2nで生成された信号が各合成器3a〜
3cにより合成されて、各合成器3a〜3cにより合成
された信号が対応した各送信用アンテナ4a〜4cから
無線信号としてシールドボックスの内部に送信される。
フィールド発生装置2a〜2nによりそれぞれ異なった
基地局チャネルに対応した電波伝搬状態がシールドボッ
クスの内部に再現されるため、総じて、当該シールドボ
ックスの内部に複数の異なった基地局からの無線信号が
到来してくるとみなすことができる電磁界環境特性を発
生させることができ、これにより、実際の屋外伝搬環境
下と同様な環境下において屋内での携帯無線端末機の特
性評価を行うことができる。なお、特性評価は、例えば
携帯無線端末機により無線信号が受信された場合に当該
携帯無線端末機から受信信号に関する情報が送信され、
当該情報信号が受信用アンテナ5で受信されて発信装置
1を介して入力されたパーソナルコンピュータ6により
解析等されることにより行われる。
〜2nの更に詳しい構成例を図面を参照して説明する。
なお、本例では、各フィールド発生装置2a〜2nの構
成は同様であるため、これらをフィールド発生装置Cと
してまとめて説明する。図2には、上記したフィールド
発生装置Cの構成例を示してあり、当該フィールド発生
装置Cには、信号を分配する機能を有した分配器(例え
ば電力分配器)11と、信号の位相を制御する機能を有
した複数の移相器(PS)12a〜12mと、信号の振
幅を制御する機能を有した複数のステップアッテネータ
(ATT:減衰器)13a〜13mと、信号を増幅する
機能を有した複数の増幅器(AMP)14a〜14m
と、信号を通過させる帯域を制御する機能を有した複数
の帯域通過フィルタ(BPF)15a〜15mと、上記
した各移相器12a〜12mに接続されたD/A変換器
16とが備えられている。
続されており、各出力経路にはそれぞれ、上記した移相
器12a〜12mとステップアッテネータ13a〜13
mと増幅器14a〜14mと帯域通過フィルタ15a〜
15mとが、1つずつ記載順に接続されて設けられてい
る。
装置Cでは、上記した発信装置1から出力された信号が
第1の入力端子(図2中の点a)を介して分配器11に
入力されると、当該信号が複数の出力経路に分配され
て、各出力経路では次のようにして信号の処理が行われ
る。すなわち、各出力経路では、分配器11から出力さ
れた信号が移相器12a〜12mにより位相制御され、
これによりランダムな位相差を生じさせられた信号の振
幅がステップアッテネータ13a〜13mにより当該フ
ィールド発生装置Cに対応した基地局の特性に合うよう
に調整される。そして、ステップアッテネータ13a〜
13mにより振幅調整された信号が増幅器14a〜14
mを介して帯域通過フィルタ15a〜15mに入力さ
れ、帯域通過フィルタ15a〜15mでは入力された信
号の周波数帯域が当該基地局の特性に合うように調整さ
れて各出力経路に対応した出力端子(図2中の点c、
d、e、・・・)から出力される。
記したフィールド発生装置Cの出力経路が3つ設けられ
ている場合を示してあり、各出力経路から当該装置Cの
外部への出力端子(例えば図2中の点c、d、e)がそ
れぞれ上記図1に示した各合成器3a〜3cと対応して
接続されている。これにより、各出力端子から出力され
た信号がそれぞれ対応した合成器3a〜3cにより他の
基地局に対応した信号と合成処理されて送信用アンテナ
4a〜4cから無線送信される。また、本例のフィール
ド発生装置Cでは、上記した各移相器12a〜12mで
の位相制御処理が当該装置Cの外部にある上記したパー
ソナルコンピュータ6により制御される構成が用いられ
ており、具体的には、パーソナルコンピュータ6から出
力されたランダムな制御電圧が第2の入力端子(図2中
の点b)を介してD/A変換器16に入力され、これに
より、アナログ化された制御電圧が各移相器12a〜1
2mに入力されて上記したランダムな位相変化処理が実
現されている。
装置2a〜2nが異なった基地局に対応した信号を生成
することにより、複数の異なった基地局に対応した無線
信号を生成する生成手段が構成されている。なお、生成
手段としては、複数の異なった基地局に対応した無線信
号を生成することができる構成であれば、どのような構
成が用いられてもよい。
システムでは、実際の屋外伝搬環境下のように複数の基
地局が存在する環境下において屋内での携帯無線端末機
の特性評価を行うことができ、これにより、例えば携帯
無線端末機のハンドオーバの機能を評価すること等を行
うこともできる。また、本例のシステムでは、上記のよ
うに実際の屋外伝搬環境下と同様な環境下での特性評価
を簡易な構成により屋内で行うことができ、また、屋内
で評価試験を行うものであるため、非常に再現性のよい
評価試験を行うことができ、また、屋外での評価試験に
比べて評価試験にかかる時間を著しく短縮させることが
できる。
生装置2a〜2nで生成する信号強度にレベル差を設け
る事で、レベルの低い無線信号に対応した基地局が携帯
無線端末機から遠くの位置に存在することを再現するこ
とができる。また、同様に、本例のシステムでは、1つ
のフィールド発生装置2a〜2nにより生成された無線
信号が複数の送信用アンテナ4a〜4cから送信される
構成としたため、同一の基地局に対応した無線信号が複
数到来し、これにより、シールドボックスの内部で無線
信号が反射する事でランダムな電磁界環境ができる。
ンテナ4a〜4cをシールドボックスの内部の同一壁面
に設けた構成としたが、例えば複数の送信用アンテナが
シールドボックスの内部の2以上の異なる壁面を用いて
配設された構成が用いられてもよい。
った基地局に対応した無線信号を合成器3a〜3cによ
り合成して送信用アンテナ4a〜4cから送信させる構
成を用いたが、このような合成処理は必ずしも行われな
くともよく、例えば各基地局に対応した無線信号が他の
基地局に対応した無線信号と合成されずに送信用アンテ
ナから送信されるような構成が用いられてもよい。この
場合の具体的な構成例としては、例えば上記図1に示し
たシステム構成において、第1のフィールド発生装置2
aからの信号を他の信号と合成させずに第1の合成器3
aを介して第1の送信用アンテナ4aから送信させると
いったように、各基地局に対応した無線信号を各送信用
アンテナから送信させる構成とすればよい。
フィールド発生装置Cでは分配器11が備えられなくと
もよく、発信装置1からの信号が1つの出力経路により
処理されて対応した合成器に出力されればよい。また、
このような構成では、例えば各基地局に対応した送信用
アンテナをシールドボックスの内部の異なる壁面に配設
することにより、シールドボックスの内部に設置された
携帯無線端末機に対して各基地局が異なった方向に存在
することを再現することもできる。
アンテナをシステムに備えた場合を示したが、例えば4
本以上の送信用アンテナがシステムに備えられてもよ
く、また、本発明では、送信用アンテナの本数が例えば
2本や1本であっても構わない。
しては上記第1実施例で示したものに限られず、要は、
複数の異なった基地局に対応した無線信号を生成して送
信用アンテナから送信させることができるものであれば
どのような構成が用いられてもよく、本発明では、この
ような構成により、複数の基地局が存在した場合の様々
な伝搬環境下での無線端末機の特性を屋内において評価
することができる。また、本発明で言う複数の異なった
基地局の数としても特に限定はなく、2以上の数であれ
ばよい。なお、上記第1実施例では携帯無線端末機(携
帯電話機)を評価対象としたが、本発明は無線端末機一
般の評価試験に広く適用することができる。
参照して説明する。図3には、本発明に係る無線端末機
の電磁界環境特性評価システムの要部の構成例を示して
あり、同図には、上記従来例の図6に示したフィールド
発生部Aと対応した構成部分についての本発明に係る構
成例Dを示してある。ここで、上記第1実施例の場合と
同様に、本例のシステムに備えられたシールドボックス
の内部の構成は上記図6に示したものと同様であるた
め、本例では説明や図示を省略する。また、上記図3に
示した送信用アンテナ26a〜26cや受信用アンテナ
27は、例えば上記図6に示した送信用アンテナ54a
〜54cや受信用アンテナ55と同様にシールドボック
スの内部に配設されている。また、本例では、上記図6
に示した場合と同様に、測定周波数を800MHz帯と
していることから、シールドボックスの幅Wを1670
mm、高さHを1330mm、奥行きLを2000mm
としてある。
うにシールドボックスの外部に、信号を発信させる機能
を有した簡易基地局21と、信号を分配する機能を有し
た分配器(例えば電力分配器)22と、信号の位相を制
御する機能を有した3つの移相器23a〜23cと、信
号の振幅を制御する機能を有した3つのステップアッテ
ネータ(減衰器)24a〜24cと、信号を増幅する機
能を有した3つの増幅器(本例では固定増幅器)25a
〜25cと、上記した各移相器23a〜23cや各ステ
ップアッテネータ24a〜24cの制御等を行うパーソ
ナルコンピュータ28とが備えられている。
22には3つの出力端子が設けられており、各出力端子
にはそれぞれ、上記した移相器23a〜23cとステッ
プアッテネータ24a〜24cと増幅器25a〜25c
とが1つずつ記載順に接続されている。また、各増幅器
25a〜25cにはそれぞれ各送信用アンテナ26a〜
26cが接続されている。
簡易基地局21から発信された変調信号が分配器22に
より3つの信号に分配されて各移相器23a〜23cに
入力され、各移相器23a〜23cでは入力した信号の
位相をパーソナルコンピュータ28の制御によりランダ
ムな位相に変化させる。これにより、各移相器23a〜
23cから出力される信号間にランダムな位相差が生成
され、各ステップアッテネータ24a〜24cでは、各
移相器23a〜23cから出力された信号の振幅がパー
ソナルコンピュータ28の制御に従って変化させられ
る。また、このようにして各ステップアッテネータ24
a〜24cにより振幅が調整された信号が各増幅器25
a〜25cを介して各送信用アンテナ26a〜26cか
らシールドボックスの内部に無線送信される。
ンピュータ28を操作等して各ステップアッテネータ2
4a〜24cを制御することにより、各ステップアッテ
ネータ24a〜24cから出力される信号の振幅を各ス
テップアッテネータ24a〜24c毎に任意に調整する
ことができ、これにより、例えば各送信用アンテナ26
a〜26cから送信される無線信号の振幅を異ならせて
調整することや、また、これらの無線信号の振幅を同じ
値にして調整すること等ができる。
テネータ24a〜24cが信号の振幅を制御することに
より、複数の送信用アンテナから送信する無線信号の振
幅を送信用アンテナ毎に調整して当該無線信号の振幅を
異ならせる調整手段が構成されている。なお、調整手段
としては、複数の送信用アンテナから送信する無線信号
の振幅を送信用アンテナ毎に調整して当該無線信号の振
幅を異ならせることができるものであれば、どのような
構成が用いられてもよい。
行われる移相器23a〜23cの制御の仕方としては、
例えばパーソナルコンピュータ6によりランダムな電圧
を生成してD/A変換器(図示せず)によりアナログ電
圧に変換し、当該アナログ電圧を制御電圧として各移相
器23a〜23cに入力することにより、各移相器23
a〜23cでのランダムな位相変化を実現している。
6a〜26cからシールドボックスの内部の空間に送信
された無線信号は当該シールドボックスの内部の壁面で
反射され、これにより、シールドボックスの内部の空間
フィールドの電界が乱れてランダムな電界強度変動が生
じる。また、シールドボックスの内部に設置された携帯
無線端末機では例えば様々な方向から入射された無線信
号が受信され、これにより、当該携帯無線端末機では受
信信号に関する情報が送信される。携帯無線端末機の特
性評価としては、携帯無線端末機からの情報信号が受信
用アンテナ27で受信されて簡易基地局21を介して入
力されたパーソナルコンピュータ28により解析等され
ることにより行われる。
システムでは、複数の送信用アンテナから送信する無線
信号の振幅を送信用アンテナ毎に調整することができる
ため、例えばシールドボックスの内部の同一の場所に評
価対象の携帯無線端末機を設置した場合であっても、当
該携帯無線端末機の設置位置における電磁界環境特性を
調整することにより、異なった種々な電波伝搬状態にお
ける携帯無線端末機の特性評価を行うことができる。こ
のように、本例のシステムでは、簡易な構成により同一
の測定場所において異なる電波伝搬状態を発生させるこ
とができ、また、例えば評価対象の携帯無線端末機を移
動させなくとも種々な環境下での特性評価を行うことが
実現されるため、当該移動処理にかかる労力を削減し、
また、特性評価にかかる時間を大幅に削減することがで
きる。
行った実験の結果の一例を図面を参照して説明する。例
えば上記図3に示した3つの増幅器25a〜25cでの
信号の利得を等しく30dB(デシベル)に設定すると
ともに、すべてのステップアッテネータ24a〜24c
での減衰量を等しくした場合には、シールドボックスの
内部の或る場所に設置された携帯無線端末機では、図4
中の曲線pに示されるように、電界強度に対する累積確
率分布としてレイリー分布(レイリーフェージング)に
近い分布が得られた。なお、図4に示したグラフの横軸
は受信電界強度の中央値で正規化されており、縦軸は当
該中央値のレベル以下となる累積確率を示している。
設置して、各ステップアッテネータ24a〜24cでの
減衰量を異ならせた場合には、例えば図5中の曲線qや
曲線rに示されるように、電界強度に対する累積確率分
布としてライス分布(ライスフェージング)に近い分布
が得られた。ここで、曲線qは3つのステップアッテネ
ータ24a〜24cでの減衰量をそれぞれ6dB、0d
B、3dBとした場合を示しており、曲線rは3つのス
テップアッテネータ24a〜24cでの減衰量をそれぞ
れ6dB、0dB、6dBとした場合を示している。ま
た、図5に示したグラフにおいても、横軸は受信電界強
度の中央値で正規化されており、縦軸は当該中央値のレ
ベル以下となる累積確率を示している。
クスの内部の同一の場所に携帯無線端末機を設置した場
合であっても、当該設置位置にレイリーフェージング環
境やライスフェージング環境等といった種々な電磁界環
境を発生させることができることが証明された。このよ
うに、本例のシステムでは、携帯無線端末機を移動させ
ずとも、当該携帯無線端末機の設置位置における環境を
例えばライスフェージング環境からレイリーフェージン
グ環境へと変化させて、或いは、レイリーフェージング
環境から様々なライスフェージング環境へと変化させる
等して種々な特性評価の試験を行うことができる。
信号の振幅の調整の仕方としては必ずしも上記実験例で
示したようなものに限られず、例えば各送信用アンテナ
から送信する無線信号の出力電力の比を上記図4や図5
で示した場合と同様にすればそれぞれ同様なフェージン
グ特性を発生させることができる。また、例えば各送信
用アンテナからの出力電力比を上記実験例で示した値以
外の比に調整することもでき、これにより、シールドボ
ックスの内部に様々なフェージング環境を発生させるこ
ともできる。
では複数の送信用アンテナ26a〜26cをシールドボ
ックスの内部の同一壁面に設けた構成としたが、例えば
複数の送信用アンテナがシールドボックスの内部の2以
上の異なる壁面を用いて配設された構成が用いられても
よい。また、上記第2実施例では、3本の送信用アンテ
ナをシステムに備えた場合を示したが、例えば4本以上
の送信用アンテナがシステムに備えられてもよく、この
場合にも、上記第2実施例で示したのと同様にして、シ
ールドボックスの内部の電波伝搬環境を種々な環境に調
整することができる。また、本発明では、送信用アンテ
ナの本数が例えば2本であっても構わない。
ては上記第2実施例で示したものに限られず、要は、複
数の送信用アンテナから送信する無線信号の振幅を送信
用アンテナ毎に調整して、少なくとも2つの送信用アン
テナ間で当該無線信号の振幅を異ならせることができる
ものであればどのような構成が用いられてもよい。な
お、上記第2実施例では携帯無線端末機(携帯電話機)
を評価対象としたが、本発明は無線端末機一般の評価試
験に広く適用することができる。
端末機の電磁界環境特性評価システムによると、屋内に
おいて無線端末機の電磁界環境特性評価を行うに際し
て、複数の異なった基地局に対応した無線信号を生成し
て送信用アンテナからシールドボックスの内部に送信さ
せるようにしたため、複数の基地局が存在する実際の屋
外伝搬環境下と非常に近い環境下で屋内での特性評価を
行うことができる。
境特性評価システムによると、屋内において複数の送信
用アンテナを用いて無線端末機の電磁界環境特性評価を
行うに際して、これらの送信用アンテナから送信する無
線信号の振幅を送信用アンテナ毎に調整して当該無線信
号の振幅を異ならせるようにしたため、例えば無線端末
機の設置位置を一定とした場合であっても、当該無線端
末機の設置位置における電磁界環境特性を変化させて種
々なフェージング環境下での特性評価を行うことができ
る。以上のように、本発明によると、無線端末機の特性
評価を効率的に行うことを実現することができる。
システムの要部の構成例を示す図である。
システムの要部の構成例を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
成例を示す図である。
置、3a〜3c・・合成器、 4a〜4c、26a〜2
6c・・送信用アンテナ、5、27・・受信用アンテ
ナ、 6、28・・パーソナルコンピュータ、11、2
2・・分配器、 12a〜12m、23a〜23c・・
移相器、13a〜13m、24a〜24c・・ステップ
アッテネータ、14a〜14m、25a〜25c・・増
幅器、15a〜15m・・帯域通過フィルタ、 16・
・D/A変換器、a、b・・入力端子、 c、d、e・
・出力端子、 21・・簡易基地局、
Claims (2)
- 【請求項1】 電磁的に遮蔽されたシールドボックスの
内部に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無
線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信
して無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現
する無線端末機の電磁界環境特性評価システムにおい
て、 複数の異なった基地局に対応した無線信号を生成する生
成手段を設け、 生成した複数の異なった無線信号を前記送信用アンテナ
から送信させることを特徴とする無線端末機の電磁界環
境特性評価システム。 - 【請求項2】 電磁的に遮蔽されたシールドボックスの
内部に複数の送信用アンテナを配設するとともに評価対
象の無線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号
を送信して無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性
を再現する無線端末機の電磁界環境特性評価システムに
おいて、 前記送信用アンテナから送信する無線信号の振幅を送信
用アンテナ毎に調整して、前記無線信号の振幅を異なら
せる調整手段を設けたことを特徴とする無線端末機の電
磁界環境特性評価システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10085080A JPH11266212A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 無線端末機の電磁界環境特性評価システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10085080A JPH11266212A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 無線端末機の電磁界環境特性評価システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11266212A true JPH11266212A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13848646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10085080A Pending JPH11266212A (ja) | 1998-03-17 | 1998-03-17 | 無線端末機の電磁界環境特性評価システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11266212A (ja) |
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- 1998-03-17 JP JP10085080A patent/JPH11266212A/ja active Pending
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