JP3645073B2 - 無線端末機の電磁界環境特性評価システム - Google Patents

無線端末機の電磁界環境特性評価システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機等といった無線端末機の電磁界環境特性評価を、簡易な構成で実現するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば移動体通信システムはセルラー電話等のサービスエリアの拡大や通信コストの低減等に伴って急速に普及しており、これに伴って、当該システムで用いられる携帯無線端末機(携帯電話機)の屋外伝搬環境下における特性を評価する技術の重要性も益々高まっている。
特に、都市内での移動体通信のように多重波が到来する環境下では、携帯無線端末機の移動に伴って激しいフェージングが生じるため、静的な特性評価だけでは不十分である。
【0003】
従来より、携帯無線端末機の特性評価方法は多くのものが提案されているが、実際に屋外で測定を行う評価方法としては図7に示すようなものがあった。すなわち、簡易基地局1を設置して、都市内の測定路2を移動する携帯無線端末機(被試験機)から送信されてくる電波を簡易基地局1で受信して、当該環境下における携帯無線端末機の特性を評価する方法である。
しかしながら、このように実際に屋外で測定を行う方法にあっては、天候、時間、周囲の環境等によって測定した受信電界強度が変化してしまうため、正確な評価を行うためには数多くの測定を行って統計的に評価しなければならず、膨大な時間と労力を要してしまうといった問題があった。
【0004】
一方、携帯無線端末機の特性評価を屋内で行う方法も従来より提案されており、その一例として図8に示すようなものがあった。すなわち、フェージングシミュレータ3と携帯無線端末機4のアンテナとをケーブル5で直接接続し、フェージングシミュレータ3から出力したフェージング信号をケーブル5を介して携帯無線端末機4に受信させて、携帯無線端末機4の受信レベルによりその特性を評価する方法である。
しかしながら、このようにフェージング信号をケーブル5を介して携帯無線端末機4に受信させる方法にあっては、空間的に広がりをもった環境下でアンテナにより無線信号を受信するという状況を再現することができず、携帯無線端末機4のアンテナ系全体を含めた評価を行うことができないといった問題があった。
【0005】
また、携帯無線端末機のアンテナの特性評価を屋内で行う方法も従来より提案されており、その一例として図9に示すようなものがあった。すなわち、内部に受信機能を有しない携帯無線端末機筺体6上に評価対象のアンテナ7を設置して、これを電磁的に遮蔽された金属壁のシールドボックス8内に設置する。また、シールドボックス8内には3本の送信用アンテナ9a〜9cを設置し、シールドボックス外部の標準信号発生器10からの信号を分配して移相器11a〜11cでランダムな位相変化をつけて各送信用アンテナ9a〜9cへ送信する。
したがって、位相差をつけられた電波が各送信用アンテナ9a〜9cからシールドボックス8内に送信されて、シールドボックス8内の電界強度がランダムに変動するため、屋外での移動体通信と同様な環境が実現される。
【0006】
また、評価対象のアンテナ7はケーブル12を介してシールドボックス外部の受信機13に接続されており、アンテナ7で受信した信号はケーブル12を介して受信機13で受信される。そして、受信機13で受信した信号はA/D変換器14でデジタル変換されてパーソナルコンピュータ15に入力され、パーソナルコンピュータ15による演算処理によって、アンテナ7による受信電界強度データが取得される。なお、パーソナルコンピュータ15は移相器11a〜11cによる位相変化の制御も行い、シールドボックス8内の電磁界環境を種々変更して受信電界強度データを取得する。
【0007】
しかしながら、このようにアンテナ7と外部の受信機13とをケーブル12で接続する方法にあっては、ケーブル12がシールドボックス8内に引き回されて測定環境の再現性が損なわれるばかりか、ケーブル12に流れる電流によってシールドボックス8内の電界環境が乱されてしまい、正確な評価が行えないといった問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、時間や労力を節約するために、屋内においてフィールドシミュレーションを行う場合にあっては、無線端末機の十分な特性評価を行うことができないという問題があった。
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたもので、屋内におけるシミュレーションによって無線端末機の十分な特性評価を行うことができる電磁界環境特性評価システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る無線端末機の電磁界環境特性評価システムでは、電磁的に遮蔽されたシールドボックス内に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信して無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現する。
ここにおいて、本発明では、無線端末機に電界強度等の受信信号に関する情報信号を無線電波として送信する手段を設けてあり、また、シールドボックス内に複数の送信用アンテナを配設するとともに、シールドボックス内に無線端末機から送信された受信情報信号を受信する受信用アンテナを配設してある。これによって、シールドボックス内における無線端末機の受信情報信号をシールドボックスの外部に設けた評価制御手段に受信用アンテナを介して入力する。
【0010】
これによって、天候、時間、周囲環境等の影響を受けずに再現性に優れた測定を実施することができ、且つ、アンテナ系を含めた無線端末機の全体としての特性評価をケーブルを用いることなく空間をインタフェースとして正確に行うことができる。
【0011】
また、本発明に係る電磁界環境特性評価システムでは、各送信用アンテナは互いに約1波長以上の間隔を隔てて配設されている。
これによって、送信用アンテナ間のアンテナ間結合を低減することができ、独立した信号源として実際に近い電磁界環境を再現することができる。
【0012】
また、本発明に係る電磁界環境特性評価システムでは、シールドボックス内に回転テーブルを設置し、当該回転テーブル上に無線端末機を設置している。
これによって、様々な到来方向からの受信評価を行うことができ、無線端末機のアンテナ指向性を考慮に入れた特性評価を行うことができる。
【0013】
また、本発明に係る電磁界環境特性評価システムでは、シールドボックスの内壁の一部或いは全部に電波吸収体を設けてある。
これによって、シールドボックス内の空間体積を小さくした場合にあっても、無線端末機のアンテナ入力インピーダンスの変動を回避することができ、安定した測定を実施することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係る携帯無線端末機の電磁界環境特性評価システムを、図面を参照して説明する。
図1には、シールドボックス20を透視した状態で、本実施形態に係る電磁界環境特性評価システムの全体構成を示してある。
【0015】
シールドボックス20は金属製の直方体形状の箱体であり、シールドボックス20の内部空間は外部と電磁的に遮蔽されている。
本実施形態では測定周波数を800MHzとしていることから、シールドボックス20の幅Wを1670mm、高さHを1330mm、奥行きLを2000mmとしてある。
なお、シールドボックス20の大きさには特に限定はないが、シールドボックス20の内部空間の体積を大きくすると、比較的大型の携帯無線端末機を評価する場合にあっても良好な評価環境を保つことができる。
【0016】
因みに、良好な評価環境を保つためには、評価対象の携帯無線端末機はシールドボックスの内部空間体積の約2%以下の体積であるのが好ましい。
また、シールドボックス20をより小型化する場合には、シールドボックスの内壁面の全体或いは一部を電波吸収体21で覆い、シールドボックス20の内部に設置した携帯無線端末機(評価対象)22のアンテナ入力インピーダンス変化を回避するようにすれば、良好な評価環境を保つことができる。なお、本実施形態では、携帯無線端末機22の背面となる内壁面のみを電波吸収体21で覆っている。
【0017】
シールドボックス20の携帯無線端末機22に対向する一壁面には3本の送信用アンテナ23a〜23cが設けられており、これら送信用アンテナ23a〜23cの先端部はシールドボックス20の内部空間内に臨んでいる。
また、シールドボックス20の同一壁面には受信用アンテナ24が設けられており、この受信用アンテナ24の先端部もシールドボックス20の内部空間内に臨んでいる。
ここで、各送信用アンテナ23a〜23cは互いに間隔を隔てて設けられており、この間隔は測定に用いる無線信号の約1波長以上に設定して、送信用アンテナ23a〜23c間のアンテナ間結合を抑制して、独立した信号源となるようにしている。
【0018】
なお、送信用アンテナ23a〜23cや受信用アンテナ24の形式には特に限定はなく、標準ダイポールアンテナ等の線状アンテナ、プリント基板等に印刷した平面アンテナや板状アンテナ等を用いることができる。また、これらのアンテナは壁面に対して傾けて(チルト)用いてもよく、これによって、アンテナ間結合及び交差偏波識別度(XPD)を可変にすることができる。
また、本実施形態では全てのアンテナ23a〜23c、24を同一の壁面に設置しているが、これらアンテナの設置位置には特に限定はなく、例えば図2に示すように送信用アンテナ23a〜23cを互いに異なる壁面に設置するようにしてもよい。なお、受信用アンテナ24は、携帯無線端末機22からの電波を受信し易い位置に設置するのが好ましい。また、各送信用アンテナ23a〜23c及び受信用アンテナ24は壁面で囲まれたコーナー部に設置するのを避けるのが好ましい。
【0019】
また、送信用アンテナの本数は2本以上が必要であり、弱電界感度試験等には問題がないが、シールドボックス20内部の電界強度における相関係数と密接な関係があり、この相関係数を屋外環境と同様に低い相関係数に近付けるためには、公知のように送信用アンテナの本数は3本以上必要である(信学技報、AP94−1、1994、”フィールドシミュレータの基礎的検討”)。なお、送信用アンテナは4本以上設けるようにしてもよく、本数が増えることによってより一層相関係数が低下して良好な評価を行える。
参考として、図3には送信用アンテナを3本設けた場合の、シールドボックス20の中央部における相関係数ヒストグラムを示してあり、相関係数の平均値は約0.2といった低い値となり、実用上問題のない値である。
【0020】
ここで、評価対象としてシールドボックス20内に設置される携帯無線端末機22は、通常の携帯電話機と同様に、アンテナ22a、アンテナ22aを介して無線信号を受信する受信回路、アンテナ22aを介して無線信号を送信する送信回路等を有したものであるが、特に、この携帯無線端末機22には受信電界強度やビット情報等といった受信信号に関する情報を検出して、この情報信号を無線電波としてアンテナ22aから送信する回路が備えられている。
これによって、従来のようにケーブルを用いることなく、図1中に破線矢印で示すように携帯無線端末機22から受信信号に関する情報が無線によって受信用アンテナ24へ送信され、シールドボックス20の外部へ出力される。
【0021】
シールドボックス20の外部には、携帯無線端末機22の評価を行い、また、この評価試験のための制御を行う評価制御手段が設けられている。
この評価制御手段は、受信用アンテナ24に接続された受信及び発信機能を有した簡易基地局25と、簡易基地局25で受信された信号を解析するとともにランダムな移相制御電圧を出力するパーソナルコンピュータ26と、簡易基地局25から発信された信号を3つの信号に分配する分配器27と、分配器27から出力された信号をそれぞれ位相制御する3つの移相器28a〜28cと、パーソナルコンピュータ26からの移相制御電圧をアナログ変換して各移相制御器28a〜28cに入力するD/A変換器29と、各移相器28a〜28cから出力された信号を増幅してそれぞれの送信用アンテナ23a〜23cから送信させる増幅器30a〜30cと、を備えている。
【0022】
上記構成の電磁界環境特性評価システムによると、シールドボックス20内に設置した携帯無線端末機22の特性評価が次のようにして実施される。
まず、簡易基地局25から発信された信号が分配器27で分配されて各移相器28a〜28cに入力され、パーソナルコンピュータ26からの移相制御電圧に基づいて、各移相器28a〜28cにより各信号の位相が変化される。そして、これら位相制御がなされた信号は、それぞれ増幅器30a〜30cで増幅されて各送信用アンテナ23a〜23cからシールドボックス20内に送信される。
なお、増幅器30a〜30cの増幅度は、後述するように信号を受信する携帯無線端末機22の受信機の電界強度測定回路が飽和しないように、且つ、受信電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)レベルのダイナミックレンジが最大となるように設定される。
【0023】
この結果、各送信用アンテナ23a〜23cから互いにランダムな位相差をもった信号がシールドボックス20内に送信され、これら信号はシールドボックス20の内壁面に反射して、様々は方向から入射された信号が携帯無線端末機22で受信される。
そして、携帯無線端末機22は電界強度やビット情報等といった所定の受信信号に関する情報信号を無線電波として送信し、この受信情報信号が受信用アンテナ24を介して簡易基地局25で受信される。そして、この受信情報信号はパーソナルコンピュータ26に入力され、受信電界強度やその変動等の解析がなされ、シールドボックス20内に形成されたフェージング環境下での携帯無線端末機22の特性が評価される。したがって、パーソナルコンピュータ25によって送信信号の位相をランダムに制御することにより、種々なフェージング環境下での携帯無線端末機22の特性を評価することができる。
【0024】
更に具体的には、送信用アンテナ23a〜23cからランダムな位相差をもった信号が送信されると、シールドボックス20内の空間フィールドの電界が乱れてランダムな電界強度変動を生ずる。
この結果、シールドボックス20内の多くの観測点では電界強度に対する累積確率分布は図4中のBで示すようにレイリー分布に近い分布を呈し、それ以外の観測点では同図中のAで示すようにライス分布を呈する。なお、図4の横軸は受信電界強度の中央値で正規化されており、縦軸は当該中央値のレベル以下となる累積確率を示している。
【0025】
また、図5には分布Bを示す観測点での電界強度変動を示してあり、横軸は移相器の制御電圧を変更するスイッチング回数(すなわち、サンプリング数)を表している。
本実施形態では、移相器のスイッチング周波数を40Hzとしており、移相器28a〜28cのスイッチング周波数を変えることにより、シールドボックス20内に所望のフェージングピッチを有する環境を形成して、携帯無線端末機22の特性評価を実施することができる。
したがって、電磁界環境特性評価システムを用いることにより、室内において、天候、時間、周囲環境等の影響を受けずに、再現性の高い正確な特性評価を簡易に実施することができる。
【0026】
ここで、上記した実施形態では、評価対象の携帯無線端末機22をシールドボックス20内に静的に設置したが、図6に示すように回転駆動される回転テーブル31上に携帯無線端末機22を設置して評価試験を行うようにしてもよい。なお、図6に示す例では、環境の電界に影響を与えない発砲材からなる円筒部材32を回転テーブル31上に設置し、その上に携帯無線端末機22を設置してある。
この回転テーブル31を回転駆動させた状態で評価試験を実施することにより、様々な方向から到来する無線信号を携帯無線端末機22に受信させることができ、携帯無線端末機22のアンテナ指向性を考慮した評価試験を行うことができる。
また、上記した実施形態では携帯無線端末機(携帯電話機)を評価対象としたが、本発明は無線端末機一般の評価試験に広く適用することができる。
【0027】
なお、上記したシステムにおいて、無線端末機22に受信信号に関する情報信号を光信号として送信する機能或いはトーン信号等の音声信号として送信する機能を設け、受信用アンテナ24を光信号を受信する光センサ或いは音声信号を受信するマイクロホンに変更し、また、簡易基地局25に光センサ或いはマイクロホンからの信号をパーソナルコンピュータ26に出力する機能を設ければ、無線端末機22からの受信情報信号を電波とは異なる信号形式で得ることができる。このように電波と異なる信号形式とする場合には、送信用アンテナと受信用アンテナとのアンテナ間結合を考慮する必要がなくなって設計の自由度が増すとともに、無線端末機へ送信する信号と無線端末機から受信する信号との間の干渉も考慮する必要がなくなってより高精度な評価試験を実施することが可能となる。
【0028】
【実施例】
図1に示した構成のシステムによって、携帯無線端末機の特性評価試験を行った結果を以下に説明する。
【0029】
この評価試験は測定下限周波数を800MHz帯として行い、シールドボックス20の大きさを幅W=1650mm、高さH=1330mm、奥行きL=2000mmとした。測定周波数が820MHzでのシールドボックス内部の空間フィールドサイズはそれぞれ4.51λ、3.64λ、5.47λとなる。測定空間フィールドを囲む外壁はすべて金属壁であり、波源(送信用アンテナ23a〜23c)から評価対象の携帯無線端末機22方向の壁面にのみ電波吸収体21を敷設している。
【0030】
ここで、この電波吸収体21を敷いたのは携帯無線端末機22の入力インピーダンスが変化することによる携帯無線端末機22の特性の劣化を防ぐためである。また、波源にはオフセットした3本の標準ダイポールアンテナを使用し、パーソナルコンピュータ26が制御する簡易基地局(シグナリングテスタ MD1620B)25から分配された送信信号を、それぞれ独立した移相器28a〜28cでランダムに変化させ、測定空間フィールド内の電界を乱すことでフェージング環境を実現した。
【0031】
携帯無線端末機22はシールドボックス20内部の任意の位置に固定するため、実際の携帯無線端末22の移動速度(移動局速度)は移相器28a〜28cを制御するスイッチング間隔で制御した。これによって、フェージングピッチを変化させることが可能になり、様々な伝搬環境を実現することができた。
更に、このシステムでは、測定条件の影響を最小限にするために携帯無線端末機22にケーブル等を接続せずに、携帯無線端末機22が受信した信号レベルをIFに変換してRSSI出力電圧信号を再び携帯無線端末機22から送信する。これによって、この信号を受信アンテナ24で受信して携帯無線端末機22の受信信号レベルを得ることができる。
【0032】
このようなハードウェア構成として評価試験を実施し、下記のような解析によって、シールドボックス20内の電界強度分布を計算により求め、また、測定エリアにおける累積確率分布、相関係数の検討を行い、交差偏波識別度(XPD)も明らかにした。
【0033】
シールドボックス20の解析は、形状が直方体であること、回折波や透過波を考慮しないこと、およびFDTD法のようなMaxwell方程式を数値的に計算する方法と比較して計算時間が大幅に少なくて済むことにより、鏡像点法(イメージ法)によるレイトレーシングを用いた。その鏡像点法について簡単に説明する。
【0034】
送信点から放射された電波はボックス20内の壁面で幾何学的な反射を繰り返して様々な軌跡で受信点に到達する。その到達した全ての電波を重ね合わせて電界強度を算出する。この時、反射点では入射角と反射角が等しいとし、図10に示すように、送信点の鏡像送信点を考えることによって受信点に到達する直接波と反射波とを全て直線として考えることができる。したがって、鏡像送信点から受信点までの距離がそれぞれの反射する電波の伝搬距離になり、電界強度はその距離に反比例して減衰する。以上のことから受信点での電界強度Eは式(1)で表せる。
ただし、E0は送信点での電界強度、kは伝搬定数、Riは各送信点からの距離、nは全送信点の数である。なお、図10では境界面での交差回数、すなわち反射回数を1回と考えた2次元のモデルであるが、計算では3次元的に複数回の反射を考える。
【0035】
【数1】
Figure 0003645073
【0036】
次に、図11に示す解析モデルについて、シールドボックス20内の電界強度分布の解析を行った。
解析空間の1面には電波吸収体21があり、反射面への入射角度、偏波、及び材質によって反射係数が大きく異なる。
使用した単層形電波吸収体におけるTE波およびTM波の入射角をθ、電界吸収体の複素比誘電率、複素透磁率をεr、μr、厚さをDとするフレネルの複素反射係数は式(2)〜(5)で表せる。
【0037】
【数2】
Figure 0003645073
【0038】
【数3】
Figure 0003645073
【0039】
【数4】
Figure 0003645073
【0040】
【数5】
Figure 0003645073
【0041】
また、受信点での電界強度は、各反射点における反射係数を考慮して入射波を各偏波成分に分解して計算しなければならない。このため、図12のように法線ベクトルをnとする反射面に対して送信点T、受信点R、鏡像点T’を含む面を入射面と定義し、その入射面の法線ベクトルをpとする。
鏡像点T’から受信点Rへの方向ベクトルをr、鏡像点T’での電界ベクトルをeとする。鏡像点T’での電界ベクトルeは方向ベクトルrと垂直な成分のみを考えればよいので、ベクトルeの入射面に対して平行な成分(反射面に対してはTM反射)とベクトルeの入射面に対して垂直な成分(反射面に対してはTE反射)だけを考慮すると、受信点での電界強度は式(6)で表すことができる。
【0042】
【数6】
Figure 0003645073
【0043】
【表1】
Figure 0003645073
【0044】
表1に示す解析パラメータを用いて、式(6)を計算することにより垂直偏波の電界強度分布及び水平偏波の電界強度分布を求め、解析すると以下の通りとなる。
これらの分布は、全ての波源が垂直で等振幅同相給電したものである。ただし、解析した断面(観測断面)は波源、金属壁面、および吸収体から1波長以内の近傍は解析範囲としていない。これは反射面も2次波源と考えられるので計算する領域として望ましくないからである。
【0045】
次に、観測断面における交差偏波識別度(XPD)についての検討を行う。式(6)を計算することにより求めた垂直偏波の電界強度分布及び水平偏波の電界強度分布で、全ての波源が垂直のときの各偏波成分の正規化レベルの差は11.6dBである。一方、すべての波源を水平としたとき、すなわち波源である送信用アンテナをXY断面内で90度傾けたときの電界強度分布は、水平偏波成分の方が若干強く、XPDは−0.7dBである。したがって、フィールド全体のXPDは最大で12.3dBの範囲で可変できることがわかる。
また、垂直偏波成分は、送信用アンテナを垂直から徐々に傾けることで、波源から離れた場所の電界強度レベルが相対的に強くなり、水平偏波成分についてもフィールド全体の電界強度レベルが大きくなる。
【0046】
次に、実際の移動環境で起こるフェージングを実現するために、すべての波源の位相をランダムに変化させてフィールド内の電界強度を変動させた。この時の観測断面(Y=1.82λにおけるZX平面)におけるフェージング分布を求めたところ、フィールド内の多くの測定点においてレイリー分布、ライス分布に従うフェージングが起きていることがわかった。このとき、いずれの分布においても、測定可能範囲は最大で0.5λ×0.5λ程度である。
また、観測断面内では、波源のある壁面から携帯無線端末機22方向であるZ方向への距離が2.5λ以内の範囲にレイリー分布となるエリアが多く存在し、逆に2.5λよりも離れた吸収体方向にはライス分布を示すエリアが多く存在した。これは吸収体21から反射する電界強度レベルが他の壁面からの反射電界レベルに比べて非常に小さいために、吸収体21に近い場所では直接波の電界強度レベルが支配的になるためと考えられる。
【0047】
次に、レイリー分布、およびライス分布となる測定点の累積確率分布を求めたところ、図4に示した分布が得られた。
図4中の分布Bは、累積確率が0.1パーセント、正規化受信電界強度レベルが約−28dBまではレイリー分布と極めて良く一致しており、この測定点は実際の屋外移動伝播路に非常に近い状態と判断できる。そして、このときの電界強度変動は図5に示したようになり、フェージング速度は移相器28a〜28cを制御するスイッチング周期に依存するので、この周期時間を制御して所望の移動局の移動速度に合わせることができる。なお、スイッチング周期を半分にするとフェージングピッチも半分になる。
このときの短区間中央値はともに−7.54dBである。したがって、移相器を制御することにより、フェージングを起こして移動局速度も制御できることがわかった。
【0048】
以上より平面においての検討は明らかになったが、実際は空間に携帯無線端末機22を設置するので測定空間の大きさを正確に把握する必要がある。上記で求めたフェージング分布について、Z方向が1.5λから2.5λまでの範囲において空間的な広がり(レイリーゾーン)を調べた結果、観測断面(Y=1.82λ)を含むものにはA、B、Cの3つの断面があった。AはY軸正負方向ともに0.36λ、Bは空間として最も広く正方向に0.55λ、負方向に0.73λ、Cは正方向が0.18λ、負方向が0.36λであった。これらをまとめたものを表2に示す。
A、Bともに携帯無線端末機22を置くのに充分な空間であり、周波数が820MHzではAで約5,000cc、Bで約6,600ccの測定可能領域がある。また、最も広い空間BのXPDは、およそ−10dBから30dBまでの40dBの範囲に置いてランダムに変化し、このときの中央値は10.69dBであることがわかった。
【0049】
【表2】
Figure 0003645073
【0050】
シールドボックス20内で各特性を評価する上で重要なことは、各測定点で低い相関を示すことである。任意の2点のデータをXi、Yiとすれば相関係数Rは式(7)で求められる。
ただし、Nはデータ数、X(オーバーバー)、Y(オーバーバー)はそれぞれX、Yの平均値、SX、SYはそれぞれX、Yの標準偏差である。
【0051】
【数7】
Figure 0003645073
【0052】
相関係数Rは−1≦R≦1の範囲にあり、Xが大きいほどYも大きいという関係が強いときは1に近づき、逆にXが大きいほどYが小さいという関係が強ければ−1に近づく。
屋外環境を再現するには、屋外と同様に相関が低いことが必須条件である。シールドボックス20内レイリーゾーンであるA、Bの2つの空間の相関係数は図13(a)、(b)にそれぞれ示す通りであり、実際のフィールドでの相関係数と同様に値がある程度ばらつき、相関が低いことが分かる。特に、広い空間Aは相関が低く、特性評価を行うのには最適であることがわかった。
【0053】
上記の実施例によって、送信用アンテナ23a〜23cから送信する信号の位相をランダムに変化させることで、シールドボックス20内のフィールド電界強度を乱れさせ、レイリー分布、ライス分布を再現できることが確認できた。また、フェージングピッチは、移相器28a〜28cを制御するスイッチング周期を変えることで実現できる。また、実際に携帯無線端末機22を評価する空間が充分に広いこと、測定空間内の相関係数が低いことから移動体通信環境での特性評価を行うのに充分な条件であることが確認できた。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、屋内においてフィールドシミュレーションを行うことができるシステムを簡易な構成によって実現することができ、しかも、評価対象にケーブル等を接続する必要がなくなって、無線端末機の十分な特性評価を精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電磁界環境特性評価システムの構成図である。
【図2】 送信用アンテナの他の配置例を示す図である。
【図3】 相関係数ヒストグラムの一例を示すグラフある。
【図4】 電界強度における累積確率分布を示すグラフである。
【図5】 電界強度の変動を示すグラフである。
【図6】 本発明の他の一実施形態に係る電磁界環境特性評価システムの構成図である。
【図7】 従来の屋外評価方法の一例を説明する図である。
【図8】 従来の屋内評価方法の一例を説明する図である。
【図9】 従来の屋内評価方法の他の一例を説明する図である。
【図10】 鏡像点法を説明する図である。
【図11】 解析モデルを説明する図である。
【図12】 入射面における成分分解を説明する図である。
【図13】 相関係数ヒストグラムを示すグラフある。
【符号の説明】
20・・・シールドボックス、 21・・・電波吸収体、
22・・・携帯無線端末機、 22a・・・アンテナ、
23a〜23c・・・送信用アンテナ、 24・・・受信用アンテナ、
25・・・簡易基地局、 26・・・パーソナルコンピュータ、
27・・・分配器、 28a〜28c・・・移相器、
31・・・回転テーブル、

Claims (4)

  1. 電磁的に遮蔽されたシールドボックス内に送信用アンテナを配設するとともに評価対象の無線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送信して無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現する電磁界環境特性評価システムであって、
    シールドボックス内に複数の送信用アンテナを配設するとともに、無線端末機に受信信号に関する情報信号を無線電波として送信する手段を設け、
    更に、シールドボックス内に無線端末機から送信された受信情報信号を受信する受信用アンテナを配設して、シールドボックスの外部に設けた評価制御手段に当該受信用アンテナを介して無線端末機の受信情報信号を入力することを特徴とする無線端末機の電磁界環境特性評価システム。
  2. 請求項1に記載の無線端末機の電磁界環境特性評価システムにおいて、
    各送信用アンテナは互いに約1波長以上の間隔を隔てて配設されていることを特徴とする無線端末機の電磁界環境特性評価システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線端末機の電磁界環境特性評価システムにおいて、
    シールドボックス内に回転テーブルを設置し、当該回転テーブル上に無線端末機を設置したことを特徴とする無線端末機の電磁界環境特性評価システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無線端末機の電磁界環境特性評価システムにおいて、
    シールドボックスの内壁の一部或いは全部に電波吸収体を設けたことを特徴とする無線端末機の電磁界環境特性評価システム。
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