JPWO2005088686A1 - 段差計測方法及び装置、並びに露光方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
走査露光方式で物体の露光を行う場合に、物体の表面に段差によって高さの異なる複数の領域が走査方向に非対称な分布で存在していても、その高さ分布を正確に計測できる段差計測方法である。ウエハ(W)の表面の複数のショット領域内の同一の計測点(26A,26C)のフォーカス位置を計測して、ウエハ(W)の表面の基準面(27)の投影光学系の像面(28)に対する傾斜角θxgを求めた後、その傾斜角θxgを相殺するようにウエハ(W)の傾斜角を変える。その後、計測対象のショット領域(SA7)をフォーカス位置の計測点列(32C)に対して走査することによって、ショット領域(SA7)の高さ分布(段差情報)を求める。
Description
本発明は、半導体ウエハやガラスプレート等の物体の表面の段差情報を求めるための段差計測技術に関し、例えば半導体素子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘッド等のデバイスを製造するためのリソグラフィ工程でマスクパターンを基板上に転写するために用いられる走査型露光装置において、オートフォーカス方式でその基板の表面を像面に合わせ込むために使用して好適なものである。また、本発明はその段差計測技術を用いる露光技術に関する。
近年、半導体素子等の一層の微細化及びチップ面積の拡大に伴って、マスクとしてのレチクル(又はフォトマスク等)と、基板としてのフォトレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)とを投影光学系に対して同期して移動することにより、レチクルのパターンをウエハ上の各ショット領域に転写するスキャニングステッパー等の走査露光方式の投影露光装置(走査型露光装置)が使用されるようになっている。走査型露光装置においては、露光対象のウエハ上の個々のショット領域が大面積であるとともに、レチクルパターンの像が投影されるスリット状の露光領域に対してウエハが連続的に走査される。そのため、その露光領域内のみでウエハの表面(ウエハ面)のフォーカス位置(投影光学系の光軸方向の位置)を計測して、オートフォーカス方式でウエハ面を投影光学系の像面に合わせ込むのでは、ウエハ面の段差(凹凸)の変化に対してステージ側が十分に追従できないために、部分的にデフォーカスが発生する恐れがある。そこで、走査型露光装置では、その露光領域内の所定の計測点の他に、その露光領域に対して走査方向の手前側の領域(先読み領域)内でもウエハ面のフォーカス位置を先読みし、これらのフォーカス位置の計測結果に基づいてウエハ面を像面に合わせ込む方式が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、半導体素子等の製造に際してはスループットを高めることも求められており、走査型露光装置におけるレチクル及びウエハの走査速度は次第に高速化されている。そのため、単に走査露光時に先読み領域及び露光領域内で計測されるフォーカス位置を用いてステージを駆動するのでは、ウエハ面の段差が大きいような場合に、部分的にデフォーカスが発生する恐れがある。更に、ウエハ上の個々のショット領域が段差によって高さの異なる複数の領域(以下、「部分ショット」と呼ぶ)に分割されている場合に、その複数の部分ショットのうちの1つの部分ショットのみに選択的に露光を行うような露光工程も考えられる。このような露光工程では、露光対象の部分ショット以外の領域で計測されるフォーカス位置に対しては、オフセット補正を行うことが望ましい。そこで、例えば走査露光前に、ウエハを単独で走査してその先読み領域及び露光領域内の所定の計測点でフォーカス位置を計測することによって、ウエハ上のショット領域内の段差による高さ分布(凹凸分布)の情報(ショット・トポグラフィ)を求め、この情報に基づいて走査露光時に計測されるフォーカス位置を補正することも提案されている。
特開平10−270300号公報
米国特許第6090510号明細書
上述の如く、走査型露光装置においては、走査露光前に予めウエハを単独で走査することによって個々のショット領域の高さ分布の情報を求め、走査露光時にその情報を用いることが提案されている。この場合、従来の高さ分布の情報は、例えば一つのショット領域の高さ方向における平均的な面を基準面に設定し、その基準面に対する各部分ショットのフォーカス位置の差分の情報であった。そのため、例えばショット領域内に偏在している(走査方向に対して非対称な領域に位置している)とともに、他の領域と高さの異なる部分ショットに選択的にレチクルパターンを露光するような場合に、その予め求めてある高さ分布の情報を用いて、走査露光時に計測されるフォーカス位置を補正しても、その部分ショットの表面が投影光学系の像面に対して傾斜した状態で露光が行われる恐れがあった。このように露光対象の部分ショットの表面と投影光学系の像面とが傾斜していると、スリット状の露光領域内の端部がデフォーカス状態となるため、特に高い解像度が要求されるパターンを転写する場合には、その部分ショット全体でのパターンの線幅一様性等が低下する恐れがある。
また、従来の高さ分布の情報は、例えば一つのショット領域内の最も広い部分ショットを基準面として求められることもあった。しかしながら、この場合には、例えば一つのショット領域内で段差が微小間隔で複雑に大きく変化して、高さの異なる多数の小さい部分ショットが散在するような状態では、その基準面の決定が困難であった。
本発明は斯かる点に鑑み、ウエハ等の物体の表面に段差によって高さの異なる領域が非対称な分布で存在していても、その表面の高さの分布を正確に計測できる段差計測技術を提供することを第1の目的とする。
本発明は斯かる点に鑑み、ウエハ等の物体の表面に段差によって高さの異なる領域が非対称な分布で存在していても、その表面の高さの分布を正確に計測できる段差計測技術を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、例えば走査露光方式で物体の露光を行う場合に、物体の表面に段差によって高さの異なる複数の領域が走査方向に非対称な分布で存在していても、その高さの分布を正確に計測できる露光技術を提供することを第2の目的とする。
更に本発明は、その物体の表面の高さの異なる複数の領域中の任意の領域をオートフォーカス方式で高精度に像面に合わせ込んで、その物体の走査露光を行うことができる露光技術を提供することを第3の目的とする。
更に本発明は、その物体の表面の高さの異なる複数の領域中の任意の領域をオートフォーカス方式で高精度に像面に合わせ込んで、その物体の走査露光を行うことができる露光技術を提供することを第3の目的とする。
以下の本発明の各要素に付した括弧付き符号は、後述の本発明の実施形態の構成に対応するものである。しかしながら、各符号はその要素の例示に過ぎず、各要素をその実施形態の構成に限定するものではない。
本発明による第1の段差計測方法は、物体(W)の表面の段差情報を求める段差計測方法であって、その物体の表面の傾斜情報を求める第1工程(ステップ101,102)と、その第1工程で求められた傾斜情報に基づいて、その物体の傾斜角を変える第2工程(ステップ103)と、傾斜角を変えたその物体を移動しながら、その物体の表面の段差情報を求める第3工程(ステップ106)とを有するものである。
本発明による第1の段差計測方法は、物体(W)の表面の段差情報を求める段差計測方法であって、その物体の表面の傾斜情報を求める第1工程(ステップ101,102)と、その第1工程で求められた傾斜情報に基づいて、その物体の傾斜角を変える第2工程(ステップ103)と、傾斜角を変えたその物体を移動しながら、その物体の表面の段差情報を求める第3工程(ステップ106)とを有するものである。
斯かる本発明によれば、例えばその物体の表面の平均的な面の傾斜角の情報が求められる。次に、例えばその物体の移動方向に対してその表面が全体として平行になるように、その物体の傾斜角が変えられる。その後、その移動方向にその物体を移動して得られるその物体の表面の段差情報は、その表面の平均的な面を基準面とした高さ分布の情報となる。従って、その物体の表面に高さの異なる領域がその移動方向に対して非対称な分布で存在していても、その表面の局所的な傾斜に影響されることなく、その表面の高さの分布(凹凸の分布)を正確に計測できる。
また、本発明による第2の段差計測方法は、物体(W)の表面の段差情報を求める段差計測方法であって、その物体の表面の傾斜情報を求める第1工程(ステップ101,102)と、その物体を移動しながら、その物体の表面の段差情報を求める第2工程(ステップ106)と、その第1工程で求められた傾斜情報に基づいてその第2工程で求められた段差情報を補正する第3工程(ステップ109A)とを有するものである。
この発明においては、例えばその物体の表面の平均的な面の傾斜角の情報が求められた後、その物体の傾斜角を変えることなく、その物体の表面の段差情報が求められる。その後、その段差情報をその表面の平均的な面を基準面とした高さ分布の情報になるように補正することによって、その表面の局所的な傾斜に影響されることなく、その表面の高さの分布を正確に計測できる。
これらの本発明において、その物体の表面が互いに同じ形状の多数の区画領域(SAi)に区分されている場合、その第1工程は、その物体のその多数の区画領域から選択された複数の区画領域内において、互いに同じ位置関係にある計測点(26A,26B,26C)の高さ情報を計測する計測工程と、この計測工程で計測された高さ情報に基づいてその物体の表面の傾斜情報を求める演算工程とを含んでもよい。これによって、その物体の表面の局所的な傾斜に影響されることなく、その物体の表面の平均的な面の傾斜角の情報を正確に求めることができる。
次に、本発明による第1の露光方法は、露光ビームで第1物体(R)を介して第2物体(W)を照明し、その第1物体とその第2物体とを同期して移動することによって、その第2物体を走査露光する露光方法において、その第2物体の表面の傾斜情報を求める第1工程(ステップ101,102)と、その第1工程で求められた傾斜情報に基づいて、その第2物体の傾斜角を変える第2工程(ステップ103)と、傾斜角を変えたその第2物体を移動しながら、その第2物体を走査露光する際に用いるためのその第2物体の表面の段差情報を求める第3工程(ステップ106)とを有するものである。
本発明によれば、その第3工程で求められる段差情報は、例えばその第2物体の表面の平均的な面を基準面とした高さ分布の情報である。従って、走査露光方式で第2物体の露光を行う場合に、その第2物体の表面に高さの異なる複数の領域が走査方向に非対称な分布で存在していても、その表面の局所的な傾斜に影響されることなく、その高さの分布を正確に計測できる。
また、本発明による第2の露光方法は、露光ビームで第1物体(R)を介して第2物体(W)を照明し、その第1物体とその第2物体とを同期して移動することによって、その第2物体を走査露光する露光方法において、その第2物体の表面の傾斜情報を求める第1工程(ステップ101,102)と、その第2物体を移動しながら、その第2物体を走査露光する際に用いるためのその第2物体の表面の段差情報を求める第2工程(ステップ106)と、その第1工程で求められた傾斜情報に基づいてその第2工程で求められた段差情報を補正する第3工程(ステップ109A)とを有するものである。
本発明によれば、その第3工程において、その第2工程で求められた段差情報が、例えばその第2物体の表面の平均的な面を基準面とした高さ分布の情報になるように補正される。従って、その第2物体の表面の局所的な傾斜に影響されることなく、その第2物体の高さの分布を正確に計測できる。
本発明の露光方法において、一例としてその第2物体の表面はそれぞれその第1物体のパターンが転写される多数の区画領域(SAi)に区分され、その第1工程は、その第2物体のその多数の区画領域から選択された複数の区画領域内において、互いに同じ位置関係にある計測点(26A,26B,26C)の高さ情報を計測する計測工程と、この計測工程で計測された高さ情報に基づいてその第2物体の表面の傾斜情報を求める演算工程とを含むものである。これによって、その第2物体の表面の平均的な面の傾斜角の情報を正確に求めることができる。
本発明の露光方法において、一例としてその第2物体の表面はそれぞれその第1物体のパターンが転写される多数の区画領域(SAi)に区分され、その第1工程は、その第2物体のその多数の区画領域から選択された複数の区画領域内において、互いに同じ位置関係にある計測点(26A,26B,26C)の高さ情報を計測する計測工程と、この計測工程で計測された高さ情報に基づいてその第2物体の表面の傾斜情報を求める演算工程とを含むものである。これによって、その第2物体の表面の平均的な面の傾斜角の情報を正確に求めることができる。
また、その第1物体とその第2物体とを同期して移動しながら、その第2物体の表面の高さ情報を計測し、この計測される高さ情報をその第3工程で補正された段差情報を用いて補正して得られる情報に基づいてその第2物体の表面をその第1物体のパターンの像面に合わせ込みつつ、その第2物体を走査露光する第4工程(ステップ113,114,115)をさらに有してもよい。これによって、その第2物体の表面の各区画領域に高さの異なる複数の領域が存在する場合に、その複数の領域中の任意の領域をオートフォーカス方式で高精度に像面に合わせ込んで、その第2物体の走査露光を行うことができる。この結果、その第2物体上の各区画領域の全面において、転写されるパターンの寸法及び線幅の一様性を向上できる。
次に、本発明による段差計測装置は、物体(W)の表面の段差情報を求める段差計測装置であって、その物体を保持して少なくとも第1方向に移動するとともに、その物体の高さ又は傾斜角の少なくとも一方を制御するステージ装置(WST)と、そのステージ装置に保持されたその物体の高さ情報を計測するセンサ(19A,19B)と、そのステージ装置を介してその物体を移動したときにそのセンサによって計測される高さ情報に基づいてその物体の表面の傾斜情報を求めるとともに、その傾斜情報と、そのステージ装置を介してその物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測される高さ情報とに基づいてその物体の表面の段差情報を求める演算装置(8)とを有するものである。この発明によれば、本発明の段差計測方法を使用することができる。
この場合、その演算装置は、一例としてその物体の表面の傾斜情報に基づいてそのステージ装置を介してその物体の傾斜角を変えた後、そのステージ装置を介してその物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測される高さ情報に基づいてその物体の表面の段差情報を求めるものである。
また、その演算装置は、別の例としてその物体の表面の傾斜情報を求めた後、そのステージ装置を介してその物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測されるその物体の高さ情報をその傾斜情報で補正してその物体の表面の段差情報を求めるものである。
また、その演算装置は、別の例としてその物体の表面の傾斜情報を求めた後、そのステージ装置を介してその物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測されるその物体の高さ情報をその傾斜情報で補正してその物体の表面の段差情報を求めるものである。
また、本発明による第1の露光装置は、露光ビームで第1物体(R)を介して第2物体(W)を照明し、その第1物体とその第2物体とを同期して移動することによって、その第2物体を走査露光する露光装置において、その第2物体を保持して少なくとも第1方向に移動するとともに、その第2物体の高さ又は傾斜角の少なくとも一方を制御するステージ装置(WST)と、そのステージ装置に保持されたその第2物体の高さ情報を計測するセンサ(19A,19B)と、そのステージ装置を介してその第2物体を移動したときにそのセンサによって計測される高さ情報に基づいてその第2物体の表面の傾斜情報を求めるとともに、その傾斜情報と、そのステージ装置を介してその第2物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測される高さ情報とに基づいてその第2物体の表面の段差情報を求める演算装置(8)とを有するものである。この発明によれば、本発明の露光方法を使用できる。
この場合、その演算装置は、一例としてその第2物体の表面の傾斜情報に基づいてそのステージ装置を介してその第2物体の傾斜角を変えた後、そのステージ装置を介してその第2物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測される高さ情報に基づいてその第2物体の表面の段差情報を求めるものである。
また、その演算装置は、別の例としてその第2物体の表面の傾斜情報を求めた後、そのステージ装置を介してその第2物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測されるその第2物体の高さ情報をその傾斜情報で補正してその第2物体の表面の段差情報を求めるものである。
また、その演算装置は、別の例としてその第2物体の表面の傾斜情報を求めた後、そのステージ装置を介してその第2物体をその第1方向に移動したときにそのセンサによって計測されるその第2物体の高さ情報をその傾斜情報で補正してその第2物体の表面の段差情報を求めるものである。
また、その第2物体の表面がそれぞれその第1物体のパターンが転写される多数の区画領域(SAi)に区分されている場合、その演算装置は、その第2物体のその多数の区画領域から選択された複数の区画領域内において、互いに同じ位置関係にある計測点(26A,26B,26C)においてそのセンサによって計測される高さ情報に基づいてその第2物体の傾斜情報を求めてもよい。
また、本発明による第2の露光装置は、露光ビームで第1物体(R)を介して第2物体(W)を照明し、その第1物体とその第2物体とを同期して移動することによって、その第2物体を走査露光する露光装置において、その第2物体を保持してその第2物体を少なくとも第1方向に移動するとともに、その第2物体の高さ又は傾斜角の少なくとも一方を制御するステージ装置(WST)と、そのステージ装置に保持されたその第2物体の高さ情報を計測するセンサ(19A,19B)と、その第2物体の表面の傾斜情報に基づいて補正されたその第2物体の表面の段差情報を記憶する記憶装置(22)と、その第2物体の走査露光中に、その記憶装置に記憶された段差情報とそのセンサで計測される高さ情報とに基づいてそのステージ装置を駆動してその第2物体の姿勢を制御する制御装置(8)とを有するものである。
この発明によれば、その記憶装置に記憶されている段差情報を用いることで、その第2物体の表面をオートフォーカス方式で高精度に像面に合わせ込んで、その第2物体の走査露光を行うことができる。
また、一例として、その第2物体の表面は、複数の互いに異なる高さの面(29A,29B,29C)を含み、その制御装置は、その複数の互いに異なる高さの面から選択された所定の面がその第1物体のパターンの像面に合焦されるように、そのステージ装置を駆動してその第2物体の姿勢を制御するものである。これによって、その複数の面のうちの任意の面をオートフォーカス方式で像面に合わせ込むことができる。
また、一例として、その第2物体の表面は、複数の互いに異なる高さの面(29A,29B,29C)を含み、その制御装置は、その複数の互いに異なる高さの面から選択された所定の面がその第1物体のパターンの像面に合焦されるように、そのステージ装置を駆動してその第2物体の姿勢を制御するものである。これによって、その複数の面のうちの任意の面をオートフォーカス方式で像面に合わせ込むことができる。
本発明によれば、物体又は第2物体の表面に段差によって高さの異なる領域が非対称な分布で存在していても、その表面の高さの分布を正確に計測することができる。
また、本発明の露光方法及び装置によれば、走査露光方式で物体の露光を行う場合に、第2物体の表面に段差によって高さの異なる複数の領域が走査方向に非対称な分布で存在していても、その高さの分布を正確に計測することができる。
さらに、その段差の計測情報を用いてステージ装置を駆動することによって、その第2物体の表面の高さの異なる複数の領域中の任意の領域をオートフォーカス方式で高精度に像面に合わせ込んで、その第2物体の走査露光を行うことができる。
また、本発明の露光方法及び装置によれば、走査露光方式で物体の露光を行う場合に、第2物体の表面に段差によって高さの異なる複数の領域が走査方向に非対称な分布で存在していても、その高さの分布を正確に計測することができる。
さらに、その段差の計測情報を用いてステージ装置を駆動することによって、その第2物体の表面の高さの異なる複数の領域中の任意の領域をオートフォーカス方式で高精度に像面に合わせ込んで、その第2物体の走査露光を行うことができる。
R…レチクル、PL…投影光学系、W…ウエハ、WST…ウエハステージ系、3…露光領域、4…レチクルステージ、8…主制御系、11…ウエハテーブル、12A〜12C…Z駆動部、13…XYステージ、19A…多点AFセンサの照射光学系、19B…多点AFセンサの受光光学系、21A,21B…先読み領域、22…記憶装置、27…基準面、28…像面、29A〜29C…部分ショット、31…計測点、32A〜32E…計測点列、SAi…ショット領域
以下、本発明の好ましい第1の実施形態につき図1〜図11を参照して説明する。本例は、スキャニングステッパーよりなる走査露光方式の投影露光装置(走査型露光装置)で露光を行う場合に本発明を適用したものである。
図1は、本例の投影露光装置を示し、この図1において、不図示の露光光源として、KrFエキシマレーザ(波長248nm)やArFエキシマレーザ(波長193nm)等のエキシマレーザ光源、F2 レーザ光源(波長157nm)、YAGレーザやその他の固体レーザ(半導体レーザ等)の高調波発生装置、又は水銀ランプ等を使用することができる。露光時には、その露光光源からの露光ビームとしての露光光ILは、照明光学系1を介してマスクとしてのレチクルRのパターン面(下面)の照明領域2を均一な照度分布で照明する。照明光学系1は、光量制御部、フライアイレンズ等のオプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)、開口絞り、視野絞り、及びコンデンサレンズ等を含んで構成されている。
図1は、本例の投影露光装置を示し、この図1において、不図示の露光光源として、KrFエキシマレーザ(波長248nm)やArFエキシマレーザ(波長193nm)等のエキシマレーザ光源、F2 レーザ光源(波長157nm)、YAGレーザやその他の固体レーザ(半導体レーザ等)の高調波発生装置、又は水銀ランプ等を使用することができる。露光時には、その露光光源からの露光ビームとしての露光光ILは、照明光学系1を介してマスクとしてのレチクルRのパターン面(下面)の照明領域2を均一な照度分布で照明する。照明光学系1は、光量制御部、フライアイレンズ等のオプティカル・インテグレータ(ユニフォマイザ又はホモジナイザ)、開口絞り、視野絞り、及びコンデンサレンズ等を含んで構成されている。
露光光ILのもとで、レチクルRの照明領域2内のパターンの像が投影光学系PLを介して所定の投影倍率β(βは1/4,1/5等)で、基板としてのフォトレジストが塗布されたウエハW上の露光領域3内に投影露光される。レチクルR及びウエハWはそれぞれ第1物体及び第2物体(又は単に物体)とみなすこともできる。ウエハWは例えば半導体(シリコン等)又はSOI(silicon on insulator)等の直径が200〜300mm程度の円板状の基板である。以下、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を取り、その光軸AXに垂直な平面内で図1の紙面に垂直にX軸を、図1の紙面に平行にY軸を取って説明する。本例の走査露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向は、Y軸に平行な方向(Y方向)であり、レチクルRの照明領域2及びウエハW上の露光領域3はそれぞれ走査方向に垂直な非走査方向であるX軸に平行な方向(X方向)に細長い長方形の領域である。
先ず、レチクルRはレチクルステージ4上に真空吸着等によって保持され、レチクルステージ4はエアーベアリングを介してレチクルベース5上に載置されている。レチクルステージ4は、リニアモータ等を含む駆動系9によってレチクルベース5上をY方向(走査方向)に連続移動すると共に、X方向、Y方向、Z軸の周りの回転方向に微動してレチクルRの位置の微調整を行う。レチクルステージ4上の移動鏡6、及び外部のレーザ干渉計7によりレチクルステージ4(レチクルR)の2次元的な位置が計測され、この計測値が装置全体の動作を統轄制御するコンピュータを含む主制御系8中のステージ制御部に供給される。そのステージ制御部は、その計測値に基づいて駆動系9を介してレチクルステージ4の位置や移動速度を制御する。レチクルステージ4、レチクルベース5、移動鏡6、及び駆動系9を含んでレチクルステージ系RSTが構成されている。
一方、ウエハWは、ウエハホルダ10を介して真空吸着等によってウエハテーブル11(試料台)上に保持され、ウエハテーブル11は3個のZ方向に所定範囲内で駆動可能なのZ駆動部12A,12B,12Cを介してXYステージ13上に固定されている。Z駆動部12A〜12Cとしては、例えばボイスコイルモータ方式の駆動機構や圧電素子等を用いた伸縮機構等を使用できる。Z駆動部12A〜12Cの駆動は主制御系8内のオートフォーカス制御部によって制御され、Z駆動部12A〜12Cを同じ量だけ駆動することによって、ウエハWのZ方向の位置(フォーカス位置)の制御が行われ、Z駆動部12A〜12Cを異なる量だけ駆動することによって、ウエハWのX軸及びY軸の周りの傾斜角の制御(レベリング)が行われる。この際に、後述のオートフォーカスセンサによって計測されるウエハWの表面のフォーカス位置の情報が用いられる。ウエハWの表面がほぼ平面である場合には、その表面が投影光学系PLの像面に所定の許容範囲内で合致するように、オートフォーカス方式でZ駆動部12A〜12Cが駆動される。そのウエハWの表面に段差がある場合の制御方法の一例については後述する。
また、XYステージ13は、定盤よりなるウエハベース14の上面(以下、「ガイド面」と呼ぶ)14aにエアーベアリングを介して載置されている。XYステージ13は、リニアモータ等を含む駆動系20によってそのガイド面14a上をY方向に連続移動することができるとともに、X方向及びY方向にステップ移動することができる。
そのウエハテーブル11(XYステージ13)の座標計測を行うために、ウエハテーブル11の上端にX軸にほぼ垂直な反射面を有するX軸の移動鏡15X(図2参照)及びY軸にほぼ垂直な反射面を有するY軸の移動鏡15Yが固定されている。なお、移動鏡15X,15Yの代わりに、ウエハテーブル11の側面に形成した反射面を用いることもできる。
そのウエハテーブル11(XYステージ13)の座標計測を行うために、ウエハテーブル11の上端にX軸にほぼ垂直な反射面を有するX軸の移動鏡15X(図2参照)及びY軸にほぼ垂直な反射面を有するY軸の移動鏡15Yが固定されている。なお、移動鏡15X,15Yの代わりに、ウエハテーブル11の側面に形成した反射面を用いることもできる。
図2は、ウエハテーブル11の座標計測システムを示し、この図2において、Y軸の2軸のレーザ干渉計16YよりY軸の移動鏡15Yに対して、Z方向に間隔Dで2本の計測用のレーザビーム17Y,18YがY軸に沿って平行に照射され、移動鏡15Yで反射されたレーザビーム17Y,18Yがレーザ干渉計16Yに戻されている。レーザ干渉計16Yでは、戻されたレーザビーム17Y,18Yとそれぞれ対応する投影光学系PLの側面の参照鏡(不図示)で反射されたレーザビームとの干渉光を光電検出することによって、移動鏡15Yの2箇所でのY座標Y1,Y2を検出する。これらのY座標Y1,Y2は図1の主制御系8内のステージ制御系に供給されている。そのステージ制御系は、例えばそれら2つのY座標Y1,Y2の平均値を移動鏡15Y、ひいてはウエハテーブル11のY座標として、また、それら2つのY座標Y1,Y2の差分からウエハテーブル11のX軸の周りの回転角(ピッチング)を求める。
また、図2において、X軸の2軸のレーザ干渉計16X1よりX軸の移動鏡15Xに対して、Z方向に間隔Dで2本の計測用のレーザビーム17X1,18XがX軸に沿って平行に照射され、移動鏡15Xで反射されたレーザビーム17X1,18Xがレーザ干渉計16X1に戻されている。レーザ干渉計16X1では、戻されたレーザビーム17X1,18Xとそれぞれ対応する投影光学系PLの側面の参照鏡(不図示)で反射されたレーザビームとの干渉光を光電検出することによって、移動鏡15Xの2箇所のX座標X1,X2を検出する。更に、X軸の別のレーザ干渉計16X2より移動鏡15Xに対して、レーザビーム17X1にY方向に所定間隔でX軸に平行にレーザビーム17X2が照射され、このレーザビーム17X2の照射点でも移動鏡15XのX座標X3が計測されている。これらのX座標X1〜X3は図1の主制御系8内のステージ制御系に供給され、そのステージ制御系は、例えばX座標X1,X2の平均値を移動鏡15X、ひいてはウエハテーブル11のX座標とする。更にステージ制御系は、X座標X1,X2の差分よりウエハテーブル11のY軸の周りの回転角(ローリング)を算出し、X座標X1,X3の差分よりウエハテーブル11のZ軸の周りの回転角(ヨーイング)を算出する。
本例では、X軸のレーザビーム17X1,18Xの延長線上、及びY軸のレーザビーム17Y,18Yの延長線上に投影光学系PLの光軸AXがあり、計測されるウエハテーブル11のX座標及びY座標には、アッベ誤差が生じないように構成されている。
図1に戻り、主制御系8内のステージ制御系は、図2のレーザ干渉計16X1,16X2,16Yを介して計測されるウエハテーブル11の位置に基づいて駆動系20を介してXYステージ13の移動速度や位置決め動作を制御する。その際に、一例として上記のピッチング、ローリング、及びヨーイングが所定の許容範囲内に収まるようにXYステージ13が駆動される。ウエハホルダ10、ウエハテーブル11、移動鏡15X,15Y、Z駆動部12A〜12C、XYステージ13、ウエハベース14、及び駆動系20を含んでウエハステージ系WSTが構成されている。ウエハステージ系WSTが、ウエハW(第2物体)を保持して移動するステージ装置に対応している。
図1に戻り、主制御系8内のステージ制御系は、図2のレーザ干渉計16X1,16X2,16Yを介して計測されるウエハテーブル11の位置に基づいて駆動系20を介してXYステージ13の移動速度や位置決め動作を制御する。その際に、一例として上記のピッチング、ローリング、及びヨーイングが所定の許容範囲内に収まるようにXYステージ13が駆動される。ウエハホルダ10、ウエハテーブル11、移動鏡15X,15Y、Z駆動部12A〜12C、XYステージ13、ウエハベース14、及び駆動系20を含んでウエハステージ系WSTが構成されている。ウエハステージ系WSTが、ウエハW(第2物体)を保持して移動するステージ装置に対応している。
また、主制御系8には、各種露光データ等を記憶するための磁気ディスク装置等の記憶装置22も接続されている。さらに、投影光学系PLの側面には、ウエハW上の各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウエハマーク)の位置情報を検出するために、画像処理方式でオフアクシス方式のアライメントセンサ23が配置されている。アライメントセンサ23で検出される位置情報は主制御系8内のアライメント制御部に供給され、アライメント制御部はその位置情報に基づいてウエハW上の各ショット領域の配列座標を求める。また、レチクルステージ4の上方には、レチクルRのアライメントマークと対応するウエハテーブル11上の基準マーク(不図示)との位置関係を計測するためのレチクルアライメント顕微鏡(不図示)が配置されている。そのレチクルアライメント顕微鏡の検出情報も主制御系8内のアライメント制御部に供給され、アライメント制御部はそれらの情報に基づいてレチクルR及びウエハWのアライメントを行う。
露光時には、先ずレチクルR及びウエハWのアライメントが行われた後、ウエハWの表面の高さ分布(段差情報)の計測(詳細後述)が行われる。その後、XYステージ13を駆動してウエハW(ウエハテーブル11)をX方向、Y方向にステップ移動する動作と、レチクルステージ4を介してレチクルRを露光光ILの照明領域2に対してY方向に速度VRで走査するのと同期して、XYステージ13を介してウエハW上の一つのショット領域(区画領域)を露光領域3に対してY方向に速度β・VR(βは、投影光学系の投影倍率)で走査する走査露光動作とが繰り返される。このようにステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の全部のショット領域にレチクルRのパターン像が転写される。
さて、上述のようにウエハWの走査露光時には、ウエハWの表面が投影光学系PLの像面に合わせ込まれる(合焦される)ように、主制御系8内のオートフォーカス制御部がオートフォーカス方式でZ駆動部12A〜12Cを駆動する。このため、本例の図1の投影露光装置には、ウエハWの表面のフォーカス位置(Z方向の位置又は高さ)を計測するための光学式で斜入射方式の多点のオートフォーカスセンサ(以下、「多点AFセンサ」と呼ぶ)(19A,19B)が備えられている。この多点AFセンサ(19A,19B)が、ウエハW(第2物体)の高さ情報を計測するセンサに対応している。
図1において、多点AFセンサ(19A,19B)は照射光学系19A及び受光光学系19Bより構成されている。そして、照射光学系19Aよりフォトレジストに対して非感光性の検出光DLのもとで、複数のスリット像が投影光学系PLの光軸AXに対して斜めにウエハW上の複数の計測点に投影される。図2に示すように、それらの計測点は、露光領域3の内部、露光領域3の中心に対して+Y方向に間隔Lだけ離れた先読み領域21A、及び露光領域3の中心に対して−Y方向に間隔Lだけ離れた先読み領域21B内に設定されている。
図1に戻り、それらの計測点からの反射光が、受光光学系19B内で例えば振動スリット板を介して複数の光電変換素子上に、計測点に対応するスリット像を再結像する。これらの光電変換素子からの検出信号を、例えばその振動スリット板の駆動信号で同期整流することによって、対応する計測点のフォーカス位置に所定範囲でほぼ比例して変化するフォーカス信号が生成され、これらのフォーカス信号が主制御系8内のオートフォーカス制御部に供給されている。本例では、露光領域3内の計測点に対応する各フォーカス信号は、予め対応する計測点が投影光学系PLの像面(ベストフォーカス位置)に合致しているときに0になるようにキャリブレーションが行われており、主制御系8内のオートフォーカス制御部は、各フォーカス信号から対応する計測点での像面からのZ方向へのデフォーカス量を求めることができる。なお、斜入射方式の多点AFセンサ(19A,19B)の具体的な構成例は、例えば特開平10−270300号公報(対応する米国特許第6090510号明細書)に開示されている。
図3(A)は、本例の多点AFセンサ(19A,19B)によるフォーカス位置の計測点31の配置の一例を示し、この図3(A)において、露光領域3の内部にそれぞれX方向に一定ピッチで配列された9個の計測点31よりなり、Y方向に等間隔で配置された3列の計測点列32B,32C,32Dが設定され、中央の計測点列32Cが図1の投影光学系PLの光軸AXを通過している。また、露光領域3に対して+Y方向の先読み領域21A内にX方向に一定ピッチで配列された9個の計測点31よりなる計測点列32Aが設定され、露光領域3に対して−Y方向の先読み領域21B内にもX方向に一定ピッチで配列された9個の計測点31よりなる計測点列32Eが設定されている。中央の計測点列32Cに対してY方向(走査方向)の両端の計測点列32A及び32Eの間隔がそれぞれLに設定されている。これらの9行×5列の計測点31にそれぞれ図1の多点AFセンサ(19A,19B)からスリット像が投影されて、各計測点31のフォーカス位置がそれぞれ所定のサンプリングレートで計測されている。なお、計測点31の個数及び配列は任意である。
この場合、図2において、露光領域3に対してウエハWを−Y方向に移動して走査露光を行うものとすると、図1の主制御系8内のオートフォーカス制御部では、ウエハWのY方向の位置と、露光領域3及び+Y方向側の先読み領域21A内の計測点におけるフォーカス位置の情報と、予め求められているフォーカス位置の補正マップ(詳細後述)とを用いて、露光領域3内のウエハWの表面を投影光学系PLの像面に合わせ込むための、ウエハWのフォーカス位置ZW、ウエハWのX軸の周りの傾斜角ΦX、及びY軸の周りの傾斜角ΦYを所定レートで算出し、これらの値より図1のZ駆動部12A〜12Cの変位量を設定する。この際に、一例として先読み領域21A内で計測されるフォーカス位置に基づいてウエハWのフォーカス位置及び傾斜角が予め設定され、露光領域3内で計測されるフォーカス位置に基づいて追従制御によってそれらのフォーカス位置及び傾斜角が補正されるため、ウエハWの表面の像面に対する追従精度が向上する。
一方、図2において露光領域3に対してウエハWを+Y方向に移動して走査露光を行う際には、露光領域3内の計測点でのフォーカス位置と共に、−Y方向側の先読み領域21B内の計測点におけるフォーカス位置を連続的に検出することによって、オートフォーカス方式でウエハWの表面が像面に合わせ込まれる。また、本例では後述のように予めウエハWの表面の高さ分布(段差情報)を求めておくが、その際にはウエハWを+Y方向又は−Y方向に移動した状態で、一例として図3(A)の露光領域3の中央の計測点列32Cの計測点のみでウエハWのフォーカス位置を計測してもよい。そして、走査露光時には、ウエハWを−Y方向に走査する際には、図3(B)に示すように、+Y方向の先読み領域21A内の計測点列32A及び露光領域3の+Y方向の計測点列32Bの計測点31のみでウエハWのフォーカス位置を計測してもよい。この場合には、ウエハWを+Y方向に走査する際には、図3(B)に示すように、−Y方向の先読み領域21B内の計測点列32E及び露光領域3の−Y方向の計測点列32Dの計測点31のみでウエハWのフォーカス位置が計測される。これによって、全部の計測点31のフォーカス位置を用いる場合に比べて、オートフォーカス時の追従精度を殆ど劣化させることなく、演算処理を容易に行うことができる。
なお、本例のように予めウエハWの表面の高さ分布を求めておく場合には、先読み領域21A,21Bを必ずしも設けなくともよい。逆に、先読み領域21A,21Bのみでフォーカス位置を計測して、露光領域3内ではフォーカス位置を計測しないようにすることも可能である。また、計測点列32B,32C,32Dのうち、少なくとも1列の計測点でフォーカス位置を計測してもよい。
次に、ウエハW上の各ショット領域にそれまでのデバイス製造工程によって複数の段差が生じ、各ショット領域内の高さが異なる領域(部分ショット)の分布がY方向(走査方向)に偏って非対称になっている場合に、オートフォーカス方式で各ショット領域内の所定の高さの部分ショットを投影光学系PLの像面に合わせ込んで露光を行う場合の露光工程の一例につき説明する。この露光工程は、例えば各ショット領域内の所定の部分ショットにコンタクトホールのような微細なパターンの像を露光するような場合に必要となる。
次に、ウエハW上の各ショット領域にそれまでのデバイス製造工程によって複数の段差が生じ、各ショット領域内の高さが異なる領域(部分ショット)の分布がY方向(走査方向)に偏って非対称になっている場合に、オートフォーカス方式で各ショット領域内の所定の高さの部分ショットを投影光学系PLの像面に合わせ込んで露光を行う場合の露光工程の一例につき説明する。この露光工程は、例えば各ショット領域内の所定の部分ショットにコンタクトホールのような微細なパターンの像を露光するような場合に必要となる。
図5はそのようなウエハWの一例を示し、この図5において、ウエハWの表面は、X方向及びY方向に所定ピッチで多数の区画領域としてのショット領域SA1〜SA31に分割されている。ウエハWは、例えば露光対象の1ロットのウエハの先頭のウエハである。なお、図5ではショット領域の個数は31であるが、その個数及び配列ピッチは任意である。ウエハW上のi番目のショット領域をSAi(i=1〜31)とすると、各ショット領域SAiにはそれまでのデバイス製造工程によって、X軸のウエハマーク25X及びY軸のウエハマーク25Yが形成されるとともに、互いに同一の所定の回路パターンが形成されている。このため、各ショット領域SAi内の段差による高さ分布(凹凸分布)も互いに同一である。なお、ウエハWの表面は実際にはフォトレジスト層(不図示)で覆われている。
図10は、ウエハW上のショット領域SAiの表面の段差の一例を示す拡大斜視図であり、この図10において、ショット領域SAiの表面は、複数の段差によってY方向(走査方向)に部分ショット29D〜29F,29A,29G,29H,29B,29C,29Iに分かれている。これらの部分ショットのうち、面積の大部分を占める3個の部分ショット29A,29B,29Cのフォーカス位置(Z方向の位置、即ち高さ)は次第に高くなっており、高さ分布は走査方向に対して偏っている。従って、部分ショット29A〜29Cの面がほぼZ軸に垂直であるとすると、ショット領域SAiの平均的な面は、図11に示すように、部分ショット29A〜29Cに平行な面に対してX軸の周りに傾斜した面となる。このとき、例えば最も低い部分ショット29Aに微細なパターンの像を転写するものとすると、走査露光時にオートフォーカス方式で部分ショット29Aと図1の投影光学系PLの像面28とを平行にすることが望ましい。そのためには、予めショット領域SAiの表面の高さ分布(凹凸分布)の情報を計測しておく必要がある。さらに、その計測に際しては、ウエハWに関して高さの基準となる基準面を定める必要がある。
以下、本例の露光工程の一例につき図8のフローチャートを参照して説明する。先ずフォーカス位置の補正マップの計測が開始される。即ち、図8のステップ101において、図5のウエハWが図1の投影露光装置のウエハテーブル11上にウエハホルダ10を介してロードされる。以下の動作は主制御系8内の露光制御部が統轄的に制御する。その後、アライメントセンサ23を用いてウエハW上の例えば8個程度のショット領域に付設されたウエハマーク25X,25YのX座標及びY座標を計測することによって、ウエハW上の全部のショット領域SAi(i=1〜31)の中心のX座標及びY座標が算出される。その後、ショット領域SAi内の高さ分布を計測する際の基準面を設定するために、ウエハWのフラットネス(平坦度)の計測が行われる。
そのため、図5において、ウエハW上から同一直線上にない3個のショット領域SA4,SA14,SA30をフラットネス計測ショットとして選択し、これらのフラットネス計測ショット内の互いに同一の位置、本例ではショット領域SA4,SA14,SA30内の中心を計測点26A,26B,26Cとする。なお、その各フラットネス計測ショット内の互いに同一の位置は、本例では各ショット領域SAi内の所定の部分ショット29B(図10参照)の中心に合致している。この場合、ショット領域SA4及びSA30はY方向に離れており、別のショット領域SA14はそれらのショット領域に対してX方向に離れている。本例では、ウエハW上の計測点26A,26B,26Cを含む平面が基準面となり、後述のようにこの基準面のX軸及びY軸の周りの傾斜角(グローバル傾斜角)を傾斜情報として求める。
このためには、計測点26A〜26Cの個数、即ちフラットネス計測ショットの個数は最低限でも3個必要である。また、平均化効果によってその傾斜情報の精度を高めるために、フラットネス計測ショットの個数を4個以上として、例えば最小自乗法によってその基準面の2軸の周りの傾斜角を求めてもよい。この場合、そのフラットネス計測ショットはウエハWの表面に偏りなく配置すること、例えばウエハWの中心に対して各象限に1個ずつ配置することが好ましい。また、フラットネス計測ショットは、後述のショット領域内の高さ分布計測用のショット領域と同一であっても構わない。
その後、図1のXYステージ13を駆動することによって、図3(A)の計測点31のうち、例えば露光領域3の中央の計測点列32Cの中央の計測点に図5のウエハW上の計測点26A,26B,26Cを順次移動して、それぞれ投影光学系PLの像面に対するZ方向への偏差GZ1,GZ2,GZ3(高さ情報)を計測する。この際に、図1のウエハステージ系WSTのZ駆動部12A〜12Cが駆動しないように、例えば駆動ストローク中の中央に固定されている。その偏差GZ1〜GZ3は、図1の主制御系8内の補正マップ演算部(演算装置)に供給される。
次のステップ102において、その補正マップ演算部では、その偏差GZ1〜GZ3、及び計測点26A〜26CのX座標、Y座標を用いて、計測点26A〜26Cを通るウエハWの基準面(計測点が3点より多いときには近似平面)を算出し、その基準面のX軸の周りの傾斜角θxg及びY軸の周りの傾斜角θygをグローバル傾斜角(θxg,θyg)(傾斜情報)として記憶する。これまでの工程が、物体(第2物体)の表面の傾斜情報を求める工程に対応する。
次のステップ103において、そのグローバル傾斜角(θxg,θyg)の情報が主制御系8内のオートフォーカス制御部に供給され、オートフォーカス制御部は、Z駆動部12A〜12Cを駆動してウエハテーブル11のX軸及びY軸の周りの傾斜角をそれぞれ対応するグローバル傾斜角を相殺する角度(−θxg,−θyg)に設定する。
図6(A)は、ウエハテーブル11の姿勢を変化させる前のウエハWの状態を示す要部の拡大断面図であり、この図6(A)に示すように、ウエハWの表面の計測点26A及び26Cを通る基準面27は、投影光学系PLの像面28に対してX軸の周りに傾斜角θxgで傾斜している。本例では、ウエハテーブル11をその傾斜角θxgを相殺するように傾斜させるため(Y軸の周りの傾斜角についても同様)、ウエハテーブル11を傾斜させた後のウエハWの状態は、図6(B)の拡大断面図で示すように、基準面27が像面28に対して平行になっている。なお、図6(B)では2つのショット領域SA7及びSA21(又はSA8及びSA22)を含む複数のショット領域の断面が現れているが、これらのショット領域の断面形状は互いに同一である。
図6(A)は、ウエハテーブル11の姿勢を変化させる前のウエハWの状態を示す要部の拡大断面図であり、この図6(A)に示すように、ウエハWの表面の計測点26A及び26Cを通る基準面27は、投影光学系PLの像面28に対してX軸の周りに傾斜角θxgで傾斜している。本例では、ウエハテーブル11をその傾斜角θxgを相殺するように傾斜させるため(Y軸の周りの傾斜角についても同様)、ウエハテーブル11を傾斜させた後のウエハWの状態は、図6(B)の拡大断面図で示すように、基準面27が像面28に対して平行になっている。なお、図6(B)では2つのショット領域SA7及びSA21(又はSA8及びSA22)を含む複数のショット領域の断面が現れているが、これらのショット領域の断面形状は互いに同一である。
次のステップ104〜107において、ウエハW上のショット領域SAiの表面の高さ分布(凹凸分布)の情報(以下、「ショット・トポグラフィ」と呼ぶ)を計測する。この計測動作が、物体(第2物体)の表面の段差情報を求める工程に対応する。
この場合、予め図5のウエハW上のショット領域SAiから、ショット・トポグラフィ計測用のショット領域をトポグラフィ計測ショットとして選択しておく。走査露光方式で露光を行う場合には、図5に示すように、或るショット領域SA7に対して露光領域3が−Y方向に相対移動する(ウエハWは+Y方向に走査される)ときには、それに隣接するショット領域SA8に対しては露光領域3は+Y方向に相対移動する(ウエハWは−Y方向に走査される)。また、ショット領域SAi毎の走査方向は、例えば全体の露光時間が最短になるように定められて、露光データとして記憶されている。そこで、一例として、ウエハWが+Y方向に走査される4個のショット領域SA7,SA11,SA21,SA25を正の走査方向のトポグラフィ計測ショットとして選択し、ウエハWが−Y方向に走査される4個のショット領域SA8,SA12,SA22,SA26を負の走査方向のトポグラフィ計測ショットとして選択しておく。そして、各トポグラフィ計測ショットのショット・トポグラフィ計測時のウエハWの走査方向は、走査露光時の走査方向と同じに設定し、後述の補正マップはウエハWの走査方向別に2組作成する。
この場合、予め図5のウエハW上のショット領域SAiから、ショット・トポグラフィ計測用のショット領域をトポグラフィ計測ショットとして選択しておく。走査露光方式で露光を行う場合には、図5に示すように、或るショット領域SA7に対して露光領域3が−Y方向に相対移動する(ウエハWは+Y方向に走査される)ときには、それに隣接するショット領域SA8に対しては露光領域3は+Y方向に相対移動する(ウエハWは−Y方向に走査される)。また、ショット領域SAi毎の走査方向は、例えば全体の露光時間が最短になるように定められて、露光データとして記憶されている。そこで、一例として、ウエハWが+Y方向に走査される4個のショット領域SA7,SA11,SA21,SA25を正の走査方向のトポグラフィ計測ショットとして選択し、ウエハWが−Y方向に走査される4個のショット領域SA8,SA12,SA22,SA26を負の走査方向のトポグラフィ計測ショットとして選択しておく。そして、各トポグラフィ計測ショットのショット・トポグラフィ計測時のウエハWの走査方向は、走査露光時の走査方向と同じに設定し、後述の補正マップはウエハWの走査方向別に2組作成する。
なお、トポグラフィ計測ショットも、ウエハWの全面から偏り無く選択することが好ましい。また、例えば実測結果から、走査方向による高さ分布の計測結果の相違が殆ど無いことが分かっているような場合には、例えば走査方向が正及び負の4個のショット領域SA7,SA8,SA25,SA26のみをトポグラフィ計測ショットとして選択して、後述の補正マップを走査方向に関係なく1組作成してもよい。
また、トポグラフィ計測ショットとともに、図3(A)のフォーカス位置の計測点列32A〜32E中で、ショット・トポグラフィの計測に用いる計測点列を選択しておく。本例では、一例として演算処理を容易にするために、図3(A)の露光領域3の中央の計測点列32Cがその計測用に使用される。ただし、実際の走査露光時に使用される可能性のある全ての計測点列(図3(B)の場合には、計測点列32A,32B,32D,32E)について、それぞれショット・トポグラフィの計測を行うことが好ましい。また、図3(B)の場合には、ウエハの走査方向が+Y方向の計測ショットであれば計測点列32D,32Eを用いて、また、ウエハの走査方向が−Y方向の計測ショットであれば計測点列32A,32Bを用いるというように、走査露光時に用いる計測点列をショット・トポグラフィの計測時にも用いることが好ましい。このようにウエハの走査方向に応じてショット・トポグラフィの計測時に用いるフォーカス位置の計測点列を切り換えることで、ショット・トポグラフィの計測精度が向上する。
そして、ステップ104において、図1のXYステージ13を駆動して、ウエハW上で次に計測するトポグラフィ計測ショット(ここではショット領域SA7とする)を投影光学系PLの下方に移動する。次のステップ105において、そのトポグラフィ計測ショットの中心を図3(A)の計測点列32Cの中央の計測点に合わせて、像面からの偏差を計測する。そして、この偏差が0になるように図1のZ駆動部12A〜12Cを平行にZ方向に駆動する。これによって、そのトポグラフィ計測ショットの中心が投影光学系PLの像面に合致した状態となる。
次のステップ106(補正マップ計測)において、図1のXYステージ13を駆動して、そのトポグラフィ計測ショット(ここではショット領域SA7)の全面を図3(A)の計測点列32Cに対して+Y方向に走査することによって、その計測点列32C中の各計測点31でそれぞれY座標に対応した像面からのフォーカス位置の偏差を計測し、この偏差を補正マップのデータとして図1の記憶装置22に記憶する。この場合、図3(A)の露光領域3の−X方向の端部を原点としたときの、計測点列32Cの各計測点31のX座標をm×ΔX(m=1〜9)として、その計測点列32Cでそのトポグラフィ計測ショットの偏差を計測するときのY方向の間隔をΔYとする。この間隔ΔYは、ウエハW上のショット領域SAi内に通常形成される最も小さい部分ショットのY方向の幅よりも狭くなるように設定される。
そして、s番目(s=1,2,…)のトポグラフィ計測ショットの−X方向及び−Y方向の端部をそれぞれX座標、Y座標の原点として、そのトポグラフィ計測ショット内のX座標、Y座標を(m×ΔX,n×ΔY)(n=1,2,…)で表す。このとき、その計測点列32Cによって計測される偏差から、そのトポグラフィ計測ショット内のその座標(m×ΔX,n×ΔY)で表される各点における像面に対する偏差Z(s,m,n)を求めることができる。この偏差Z(s,m,n)は、次のように補正マップを決定する際のデータとなる。
補正マップのデータ=偏差Z(s,m,n) …(1)
ここでは、1番目のトポグラフィ計測ショットについて図3(A)の第3列の計測点列32Cで計測された偏差Z(1,m,n)(m=1〜9;n=1,2,…)が得られる。
図6(C)は、その1番目のトポグラフィ計測ショットであるショット領域SA7を計測点列32Cに対して+Y方向に走査する状態を示す拡大断面図であり、この図6(C)に示すように、ショット領域SA7の中心が像面28に合致しているために、ウエハWの基準面27は像面28にほぼ合致している。また、基準面27はウエハW上の各ショット領域SAi内の同一点を通る平面に平行であるため、ショット領域SA7内の段差の異なる部分ショット29A,29B,29Cはそれぞれ基準面27にほぼ平行である。また、計測される偏差は、ほぼショット領域SA7の表面の高さ分布を基準面27からの偏差で表したものとなるため、各部分ショット29A〜29Cにおける偏差はそれぞれほぼ一定となる。
ここでは、1番目のトポグラフィ計測ショットについて図3(A)の第3列の計測点列32Cで計測された偏差Z(1,m,n)(m=1〜9;n=1,2,…)が得られる。
図6(C)は、その1番目のトポグラフィ計測ショットであるショット領域SA7を計測点列32Cに対して+Y方向に走査する状態を示す拡大断面図であり、この図6(C)に示すように、ショット領域SA7の中心が像面28に合致しているために、ウエハWの基準面27は像面28にほぼ合致している。また、基準面27はウエハW上の各ショット領域SAi内の同一点を通る平面に平行であるため、ショット領域SA7内の段差の異なる部分ショット29A,29B,29Cはそれぞれ基準面27にほぼ平行である。また、計測される偏差は、ほぼショット領域SA7の表面の高さ分布を基準面27からの偏差で表したものとなるため、各部分ショット29A〜29Cにおける偏差はそれぞれほぼ一定となる。
次に、ステップ107でウエハW上の全部のトポグラフィ計測ショットについて高さ分布を計測したかどうかを判定する。この段階では計測は終了していないため、動作はステップ104に戻り、図5の残りのトポグラフィ計測ショットであるショット領域SA8,SA11,SA12,SA21,SA22,SA25,SA26について、それぞれショット領域SA7と同様にステップ105及び106の動作を繰り返すことによって(ただし、走査方向は交互に反転する)、ショット領域内の高さ分布としての偏差Z(s,m,n)(s=2〜8)が計測されて、記憶装置22に記憶される。そして、図5の最後のトポグラフィ計測ショットの計測が終了したときに、動作はステップ107からステップ108に移行して、計測動作の終了処理を行う。具体的に、図1のXYステージ13を駆動することによって、ウエハWは露光開始位置に移動する。
次のステップ109において、図1の主制御系8中の補正マップ演算部は、記憶装置22内の補正マップのデータである偏差Z(s,m,n)を用いて補正マップを生成し、作成された補正マップを記憶装置22に格納する。
その補正マップは、計測に使用されるフォーカス位置の計測点列(ここでは図3(A)の計測点列32C)毎に、さらにトポグラフィ計測ショットの走査方向(正又は負)毎に作成される。それら全てからなる1組の補正マップが、ウエハW上の全部のショット領域のショット・トポグラフィに対応する補正マップとして扱われる。
その補正マップは、計測に使用されるフォーカス位置の計測点列(ここでは図3(A)の計測点列32C)毎に、さらにトポグラフィ計測ショットの走査方向(正又は負)毎に作成される。それら全てからなる1組の補正マップが、ウエハW上の全部のショット領域のショット・トポグラフィに対応する補正マップとして扱われる。
即ち、計測点列及び走査方向毎の1つの補正マップは、それぞれ複数のトポグラフィ計測ショットの計測結果から作成され、これがその補正マップによるフォーカス位置の補正が指定されたウエハW上のショット領域SAiである指定ショットを走査露光する際に使用される。補正マップ毎にどの指定ショットを指定するかは、オペレータによるマニュアル設定、又は同一露光条件のショット検出による自動設定などの手法で決定することができる。
具体的に、s番目のトポグラフィ計測ショット内の座標(m×ΔX,n×ΔY)における偏差Z(s,m,n)から補正マップを求める際には、先ずそのトポグラフィ計測ショット内での偏差Z(s,m,n)の平均値Ave(m,n;Z(s,m,n))を次のように算出する。ここで、mnmax はmの最大値とnの最大値との積であり、記号Σは、整数m及びnに関する偏差Z(s,m,n)の和を表している。
Ave(m,n;Z(s,m,n))={ΣZ(s,m,n)}/mnmax …(2)
次に、s番目のトポグラフィ計測ショット内の偏差Z(s,m,n)からその平均値Ave(m,n;Z(s,m,n))を差し引いて、次のようにオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を求める。
Z’(s,m,n)=Z(s,m,n)−Ave(m,n;Z(s,m,n))…(3)
次に、そのオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を、図5のトポグラフィ計測ショットのうちの走査方向が正及び負の計測ショット毎にそれぞれ計測ショット間で平均化した偏差CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)を求める。即ち、走査方向が正の計測ショットをs1番目(s1=1,3,5,7)の計測ショットとして、走査方向が負の計測ショットをs2番目(s2=2,4,6,8)の計測ショットとして、CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)は次のようになる。なお、記号Σ(s=s1)は走査方向が正の計測ショットに対する和を表し、記号Σ(s=s2)は走査方向が負の計測ショットに対する和を表し、走査方向が正及び負の計測ショットの個数をそれぞれNとしている。
次に、s番目のトポグラフィ計測ショット内の偏差Z(s,m,n)からその平均値Ave(m,n;Z(s,m,n))を差し引いて、次のようにオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を求める。
Z’(s,m,n)=Z(s,m,n)−Ave(m,n;Z(s,m,n))…(3)
次に、そのオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を、図5のトポグラフィ計測ショットのうちの走査方向が正及び負の計測ショット毎にそれぞれ計測ショット間で平均化した偏差CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)を求める。即ち、走査方向が正の計測ショットをs1番目(s1=1,3,5,7)の計測ショットとして、走査方向が負の計測ショットをs2番目(s2=2,4,6,8)の計測ショットとして、CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)は次のようになる。なお、記号Σ(s=s1)は走査方向が正の計測ショットに対する和を表し、記号Σ(s=s2)は走査方向が負の計測ショットに対する和を表し、走査方向が正及び負の計測ショットの個数をそれぞれNとしている。
CZ1(m,n)={Σ(s=s1)Z’(s,m,n)}/N …(4)
CZ2(m,n)={Σ(s=s2)Z’(s,m,n)}/N …(5)
このようにトポグラフィ計測ショット内でオフセット補正された後に、それらの計測ショット間で平均化された座標(m×ΔX,n×ΔY)における偏差CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)が、それぞれ図3(A)の計測点列32Cに関する走査方向が正及び負のショット領域の補正マップとなる。この補正マップは、図1の記憶装置22に記憶されて、必要に応じて主制御系8内のオートフォーカス制御部に供給される。その補正マップも、物体(第2物体)の表面の段差情報とみなすことができる。その補正マップCZ1(m,n)及びCZ2(m,n)のうちで、整数mの値を所定の値としたときの一例が、それぞれ図6(D)及び図6(E)に表されている。なお、図6(D)及び(E)の横軸はn×ΔYで表されるY座標(最大値がSY)である。走査露光時には、走査方向が正のショット領域については補正マップCZ1(m,n)が用いられ、走査方向が負のショット領域については補正マップCZ2(m,n)が用いられる。
CZ2(m,n)={Σ(s=s2)Z’(s,m,n)}/N …(5)
このようにトポグラフィ計測ショット内でオフセット補正された後に、それらの計測ショット間で平均化された座標(m×ΔX,n×ΔY)における偏差CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)が、それぞれ図3(A)の計測点列32Cに関する走査方向が正及び負のショット領域の補正マップとなる。この補正マップは、図1の記憶装置22に記憶されて、必要に応じて主制御系8内のオートフォーカス制御部に供給される。その補正マップも、物体(第2物体)の表面の段差情報とみなすことができる。その補正マップCZ1(m,n)及びCZ2(m,n)のうちで、整数mの値を所定の値としたときの一例が、それぞれ図6(D)及び図6(E)に表されている。なお、図6(D)及び(E)の横軸はn×ΔYで表されるY座標(最大値がSY)である。走査露光時には、走査方向が正のショット領域については補正マップCZ1(m,n)が用いられ、走査方向が負のショット領域については補正マップCZ2(m,n)が用いられる。
このステップ109の動作中で、計測ショット間での(4)式及び(5)式の偏差Z’(s,m,n)の平均時に、偏差Z’(s,m,n)の母集団の中で、標準偏差の3倍(3σ)を超えるデータについては排除した後、残ったデータを用いて平均を求めてもよい。あるいは、同様の排除の処理を排除されるデータ数が0になるまで繰り返した後に、残されるデータの平均値を求めてもよい。このように異常値のリジェクトを行い、特定の計測ショットに固有の成分、例えばゴミなどの異物の影響を排除することで、補正マップの作成精度が向上する。勿論、リジェクト判定基準は3σに限定する必要はなく、標準偏差(σ)、又は標準偏差の6倍(6σ)等の任意の設定値とすることも可能である。
本例の補正マップの作成動作においては、ウエハW上の各ショット領域SAi内の傾斜に関しては全く補正処理が行われていないため、演算処理が容易である。そして、ステップ103でウエハテーブル11の姿勢が角度(−θxg,−θyg)だけ補正された状態で補正マップを作成するための偏差Z(s,m,n)のデータが計測されているため、その補正マップにはウエハWのグローバル傾斜角(θxg,θyg)が反映されている。
なお、上記の補正マップの作成は、例えば1ロットの先頭の複数枚のウエハについて行って、その結果を平均化してもよい。その場合には、図8のウエハのフラットネス計測(ステップ101)、グローバル傾斜角の算出(ステップ102)、及びウエハテーブル11の姿勢補正(ステップ103)は、各ウエハ毎に行われることが望ましい。ただし、ウエハ固有の傾斜成分が補正許容誤差に比して十分に小さい場合においては、例えば先頭の1枚のウエハについてのみ補正マップを作成するための計測を行うようにしてもよい。
次に、補正マップを用いてウエハWへの走査露光を行うために動作は図8のステップ110に移行して、図1のレチクルステージ4上に転写対象のレチクルRをロードして、レチクルRのアライメントを行う。次のステップ111において、例えばオペレータが主制御系8に対して、ウエハW上の各ショット領域SAi中でレチクルRのパターン像が転写される部分ショットを指定する。これに応じてステップ112において、主制御系8中のオートフォーカス制御部は、記憶装置22からステップ109で作成された補正マップを読み出す。そして、オートフォーカス制御部は、その露光対象の部分ショットの位置とその補正マップとを用いて、多点AFセンサ(19A,19B)の各計測点で計測されるフォーカス位置の補正値を決定する。
この場合、ウエハWのショット領域SAiを示す図10において、最も低い部分ショット29AにレチクルRのパターン像を転写するものとすると、オートフォーカス制御部では、図6(D)及び図6(E)の補正マップCZ1(m,n)及びCZ2(m,n)のうちで部分ショット29Aに対応する部分の値を−ZA1及び−ZA2とすると、補正値(+)及び補正値(−)を次のように設定する。
補正値(+)=CZ1(m,n)−(−ZA1) …(6)
補正値(−)=CZ2(m,n)−(−ZA2) …(7)
その後、ステップ113でウエハWの走査露光を開始した後、オートフォーカス制御部では、多点AFセンサ(19A,19B)の各計測点で計測されるフォーカス位置から走査方向に応じて(6)式又は(7)式の補正値を差し引いて得られるフォーカス位置が平均として0になるように、オートフォーカス方式でZ駆動部12A〜12Cを駆動する。
補正値(−)=CZ2(m,n)−(−ZA2) …(7)
その後、ステップ113でウエハWの走査露光を開始した後、オートフォーカス制御部では、多点AFセンサ(19A,19B)の各計測点で計測されるフォーカス位置から走査方向に応じて(6)式又は(7)式の補正値を差し引いて得られるフォーカス位置が平均として0になるように、オートフォーカス方式でZ駆動部12A〜12Cを駆動する。
図9は、ウエハWに対する走査露光時の露光領域3の相対的な移動の経路34を示し、この図9において、ショット領域SA8に対しては露光領域3が位置35Aから位置35Bまで相対的に+Y方向に移動し(ウエハWは−Y方向に移動し)、それに隣接するショット領域SA9に対しては露光領域3が位置35Cから相対的に−Y方向に移動する(ウエハWは+Y方向に移動する)。そのため、ショット領域SA8の走査露光時にはフォーカス位置の補正値として(7)式が使用され、ショット領域SA9の走査露光時にはフォーカス位置の補正値として(6)式が使用されて、それぞれレチクルRのパターン像36A及び36B(実際にはこの中の図10の部分ショット29Aに対応する部分の像)が転写される。このオートフォーカス動作は、ステップ115でウエハW上の全部のショット領域への走査露光が終了するまで継続される。その後、ステップ116で1ロットの2枚目以降のウエハへの露光処理が行われる。
この場合、本例の図6(D)及び図6(E)の補正マップCZ1(m,n)及びCZ2(m,n)のうち部分ショット29Aに対応する部分はほぼ一定値(平坦)になっている。そのため、走査露光時にオートフォーカスを行うことによって、図10に示すように、ショット領域SAi内の部分ショット29Aに対して投影光学系PLの像面28がほぼ平行に合わせ込まれる。従って、部分ショット29Aには、例えばコンタクトホールのような微細なパターンであっても高解像度で、かつ高い転写忠実度で転写される。同様に、例えば他の高さの異なる部分ショット29B又は29Cにパターンを転写する場合にも、そのパターンは高解像度で、かつ高い転写忠実度で転写される。従って、ショット領域SAi内の高さ分布が走査方向に偏っていて、走査方向に非対称な分布になっていても、ショット領域SAiの全面で転写されるパターンの寸法及び線幅の均一性が向上する。
これに対して、図11は、ショット領域SAiの高さ分布を計測する際に、ショット領域SAiの平均的な面を基準面とする場合を示している。この場合に作成される補正マップは、その基準面に対して傾斜した面となる。そのため、その補正マップに基づいてフォーカス位置の計測値を補正してオートフォーカスを行うと、図11に示すように、露光対象の部分ショット29Aに対して投影光学系PLの像面28が傾斜した状態で露光が行われるため、転写されるパターンの寸法及び線幅の均一性が劣化する。
なお、ウエハ上のフォーカス位置の計測点の配列としては、図4(A)のような配列も可能である。
図4(A)において、露光領域3の内部にそれぞれX方向(非走査方向)に一定ピッチで配列された7個の計測点31よりなり、Y方向(走査方向)に等間隔で配置された3列の計測点列32B,32C,32Dが設定され、中央の計測点列32Cが図1の投影光学系PLの光軸AXを通過している。また、露光領域3に対して+Y方向の先読み領域21C内にX方向に一定ピッチで配列された7個の計測点31よりなる2列の計測点列33A,33Bが設定され、露光領域3に対して−Y方向の先読み領域21D内にもX方向に一定ピッチで配列された7個の計測点31よりなる2列の計測点列33C,33Dが設定されている。中央の計測点列32Cに対して先読み領域21C及び21Dの走査方向の中央までの間隔がそれぞれL1に設定されている。これらの7行×7列の計測点31にそれぞれ図1の多点AFセンサ(19A,19B)からスリット像が投影されて、各計測点31のフォーカス位置がそれぞれ所定のサンプリングレートで計測される。
図4(A)において、露光領域3の内部にそれぞれX方向(非走査方向)に一定ピッチで配列された7個の計測点31よりなり、Y方向(走査方向)に等間隔で配置された3列の計測点列32B,32C,32Dが設定され、中央の計測点列32Cが図1の投影光学系PLの光軸AXを通過している。また、露光領域3に対して+Y方向の先読み領域21C内にX方向に一定ピッチで配列された7個の計測点31よりなる2列の計測点列33A,33Bが設定され、露光領域3に対して−Y方向の先読み領域21D内にもX方向に一定ピッチで配列された7個の計測点31よりなる2列の計測点列33C,33Dが設定されている。中央の計測点列32Cに対して先読み領域21C及び21Dの走査方向の中央までの間隔がそれぞれL1に設定されている。これらの7行×7列の計測点31にそれぞれ図1の多点AFセンサ(19A,19B)からスリット像が投影されて、各計測点31のフォーカス位置がそれぞれ所定のサンプリングレートで計測される。
この場合、図4(A)において、露光領域3に対してウエハを−Y方向に移動して走査露光を行うものとすると、露光領域3及び+Y方向側の先読み領域21C内の計測点におけるフォーカス位置の情報に基づいて図1のZ駆動部12A〜12Cの駆動量が設定される。一方、図4(A)において露光領域3に対してウエハを+Y方向に移動して走査露光を行う際には、露光領域3内の計測点でのフォーカス位置と共に、−Y方向側の先読み領域21D内の計測点におけるフォーカス位置を連続的に検出することによって、オートフォーカス方式でウエハの表面が像面に合わせ込まれる。
この図4(A)の計測点31の配置においても、予めウエハWの表面の高さ分布を求めておく際に、一例としてウエハWを−Y方向に移動するときには、図4(A)の露光領域3内の+Y方向の計測点列32Bの計測点のみでウエハWのフォーカス位置を計測し、ウエハWを+Y方向に移動するときには、図4(A)の露光領域3内の−Y方向の計測点列32Dの計測点のみでウエハWのフォーカス位置を計測してもよい。そして、走査露光時には、ウエハWを−Y方向に走査する際には、図4(B)に示すように、+Y方向の先読み領域21C内の一つの計測点列33B及び露光領域3の+Y方向の計測点列32Bの計測点31のみでウエハWのフォーカス位置を計測してもよい。この場合には、ウエハWを+Y方向に走査する際には、図4(B)に示すように、−Y方向の先読み領域21D内の一つの計測点列33D及び露光領域3の−Y方向の計測点列32Dの計測点31のみでウエハWのフォーカス位置が計測される。これによって、全部の計測点31のフォーカス位置を用いる場合に比べて、追従精度を殆ど劣化させることなく、演算処理を容易に行うことができる。また、走査露光時に比べてウエハ表面の高さ分布を計測するときのフォーカス位置の計測点の個数を少なくすることによって、高さ分布計測時の演算処理を容易にすることができる。
また、この図4(A)のフォーカス位置の計測点31の配置によれば、例えばウエハの走査速度等に応じて先読み領域21C,21D内でフォーカス位置の先読みに使用する計測点列(33A,33B,33C,33D)を選択できる。一例として、ウエハ上のフォトレジストの感度が高く(露光量が少なくてよく)ウエハの走査速度が速い場合には、露光領域3に対して走査方向に最も離れた計測点列33A(又は33C)を先読みに使用することによって、追従精度を高く維持できる。従って、例えばウエハの走査速度の幅が大きいような場合には、図4(A)の計測点31の配置は、図3(A)の計測点31の配置よりも有利であることがある。
次に、本発明の第2の実施形態につき図12のフローチャートを参照して説明する。本例で使用する投影露光装置は、第1の実施形態の図1〜図3に示す投影露光装置と同じであるが、露光動作が異なっている。本例でも露光対象のウエハを図5のウエハWとして、図12において図8に対応する動作には同一の符号を付してその詳細説明を省略する。図12のステップ101、102で示すように、本例の露光動作もウエハWのフラットネスの計測、及びウエハWのグローバル傾斜角(θxg,θyg)の算出までは図8の第1の実施形態と同様である。ただし、本例では、図8の第1の実施形態のウエハテーブル11の姿勢の補正動作(ステップ103)を省略して、図12のステップ104に移行して、ステップ104〜107において、ウエハW上のショット領域SAiの表面の高さ分布の計測(補正マップの計測)を行う。この結果、本例でもs番目(s=1,2,…)のトポグラフィ計測ショット内の座標(m×ΔX,n×ΔY)に対応して像面からの偏差Z(s,m,n)を求めることができる。この偏差Z(s,m,n)も、次のように補正マップを決定する際のデータとなる。
補正マップのデータ=偏差Z(s,m,n) …(11)
この偏差Z(s,m,n)は、第1の実施形態における(1)式の偏差Z(s,m,n)とはグローバル傾斜角(θxg,θyg)分だけ異なっている。そのため、本例では、その計測動作の終了後にステップ108を経て図8のステップ109に対応する図12のステップ109Aに移行して、演算によってそのデータにおいてグローバル傾斜角(θxg,θyg)分を相殺することによって補正マップを生成する。この動作は、ステップ101,102で求められた傾斜情報に基づいてステップ104〜107で求められた段差情報を補正する工程である。
この偏差Z(s,m,n)は、第1の実施形態における(1)式の偏差Z(s,m,n)とはグローバル傾斜角(θxg,θyg)分だけ異なっている。そのため、本例では、その計測動作の終了後にステップ108を経て図8のステップ109に対応する図12のステップ109Aに移行して、演算によってそのデータにおいてグローバル傾斜角(θxg,θyg)分を相殺することによって補正マップを生成する。この動作は、ステップ101,102で求められた傾斜情報に基づいてステップ104〜107で求められた段差情報を補正する工程である。
具体的に図1の主制御系8内の補正マップ演算部(演算装置)では、s番目のトポグラフィ計測ショット内の座標(m×ΔX,n×ΔY)における偏差Z(s,m,n)から補正マップを求める際には、先ずそのトポグラフィ計測ショット内での偏差Z(s,m,n)の平均値Ave(m,n;Z(s,m,n))を上記の(2)式から算出する。
次に、s番目のトポグラフィ計測ショット内の偏差Z(s,m,n)から、そのグローバル傾斜角(θxg,θyg)分の偏差及びその平均値Ave(m,n;Z(s,m,n))を差し引いて、次のように傾斜角及びオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を求める。このとき、トポグラフィ計測ショットの中心での整数m及びnの値をそれぞれmc及びncとすると、座標(m×ΔX,n×ΔY)における傾斜角(θxg,θyg)(rad)分の偏差(ΔZxg(m,n),ΔZyg(m,n))は次のように(傾斜角×距離)になる。
次に、s番目のトポグラフィ計測ショット内の偏差Z(s,m,n)から、そのグローバル傾斜角(θxg,θyg)分の偏差及びその平均値Ave(m,n;Z(s,m,n))を差し引いて、次のように傾斜角及びオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を求める。このとき、トポグラフィ計測ショットの中心での整数m及びnの値をそれぞれmc及びncとすると、座標(m×ΔX,n×ΔY)における傾斜角(θxg,θyg)(rad)分の偏差(ΔZxg(m,n),ΔZyg(m,n))は次のように(傾斜角×距離)になる。
ΔZxg(m,n)=θxg×(n−nc)×ΔY …(12)
ΔZyg(m,n)=θyg×(m−mc)×ΔX …(13)
これらの偏差を用いると傾斜角及びオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)は次のようになる。
Z’(s,m,n)=Z(s,m,n)−{ΔZxg(m,n)+ΔZyg(m,n)+Ave(m,n;Z(s,m,n))} …(14)
次に、そのオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を、図5のトポグラフィ計測ショットのうちの走査方向が正及び負の計測ショット毎にそれぞれ計測ショット間で平均化した偏差CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)を(4)式及び(5)式から求めることができる。この他の動作は図8の第1の実施形態と同様であり、図12のステップ109Aに続いて、動作は図8のステップ110に移行してウエハWへの走査露光が行われる。
ΔZyg(m,n)=θyg×(m−mc)×ΔX …(13)
これらの偏差を用いると傾斜角及びオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)は次のようになる。
Z’(s,m,n)=Z(s,m,n)−{ΔZxg(m,n)+ΔZyg(m,n)+Ave(m,n;Z(s,m,n))} …(14)
次に、そのオフセット補正後の偏差Z’(s,m,n)を、図5のトポグラフィ計測ショットのうちの走査方向が正及び負の計測ショット毎にそれぞれ計測ショット間で平均化した偏差CZ1(m,n)及びCZ2(m,n)を(4)式及び(5)式から求めることができる。この他の動作は図8の第1の実施形態と同様であり、図12のステップ109Aに続いて、動作は図8のステップ110に移行してウエハWへの走査露光が行われる。
この場合、図7(A)は、図12のステップ106におけるショット領域SA7の高さ分布の計測動作を示し、この図7(A)において、ウエハW上の各ショット領域内の同一点を通過する基準面27は、ショット領域SA7内の部分ショット29A〜29Cに平行であるが、その基準面27は投影光学系PLの像面28に対してグローバル傾斜角だけ傾斜している。この状態では、像面28を計測の基準としてショット領域SA7内の高さ分布が計測される。そして、その像面28と基準面27との傾斜角に起因する偏差分は、(14)式の演算によって相殺されるため、最終的に得られる図7(B)の補正マップCZ1(m,n)及び図7(B)の補正マップCZ2(m,n)は、第1の実施形態の図6(D)及び図6(E)の補正マップと同一になる。従って、走査露光時にその補正マップを用いてオートフォーカスを行うことによって、例えば図10のショット領域SAiの部分ショット29Aを像面28に平行に合わせた状態で露光を行うことができる。従って、ショット領域SAi内の高さ分布が走査方向に偏っていて、走査方向に非対称な分布になっていても、ショット領域SAiの全面で転写されるパターンの寸法及び線幅の均一性が向上する。本例の動作は演算処理は複雑であるが、ウエハテーブル11の姿勢の補正を省いているため、補正マップを求める時間を短縮できる。
また、上記の実施の形態の投影露光装置を用いてウエハ上に半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいたレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを制作するステップ、上記の実施の形態の投影露光装置によりアライメントを行ってレチクルのパターンをウエハに露光するステップ、エッチング等を行ってパターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
なお、複数のレンズから構成される照明光学系、投影光学系を露光装置本体に組み込み光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、さらに総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより上記の実施形態の投影露光装置を製造することができる。なお、投影露光装置の製造は温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、本発明は、走査露光型の投影露光装置(走査露光装置)のみならず、ステップ・アンド・リピート方式(一括露光方式)の投影露光装置にも適用できる。更に本発明は、例えば国際公開(WO)第99/49504号パンフレットなどに開示される液浸型露光装置にも適用できる。液浸型露光装置に本発明を適用する場合、ウエハ表面の高さ分布(段差情報)の計測時には、ウエハと投影光学系との間には必ずしも液体を供給しなくともよい。
また、露光光(露光ビーム)は波長100〜400nm程度の紫外光に限られるものではなく、例えばレーザプラズマ光源又はSOR(Synchrotron Orbital Radiation)リングから発生する軟X線領域(波長5〜50nm)のEUV光(Extreme Ultraviolet Light )を用いてもよい。EUV露光装置では、照明光学系及び投影光学系はそれぞれ複数の反射光学素子のみから構成される。
なお、本発明の露光装置の用途としては半導体デバイス製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。また、明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約を含む2004年3月16日付け提出の日本国特願2004−074021の全ての開示内容は、そっくりそのまま引用して本願に組み込まれている。
本発明によれば、例えば走査露光方式で物体を露光する場合の合焦精度を向上できるため、その物体上の各区画領域(ショット領域)の全面において転写されるパターンの寸法及び線幅の一様性を向上できる。
Claims (16)
- 物体の表面の段差情報を求める段差計測方法であって、
前記物体の表面の傾斜情報を求める第1工程と、
前記第1工程で求められた傾斜情報に基づいて、前記物体の傾斜角を変える第2工程と、
傾斜角を変えた前記物体を移動しながら、前記物体の表面の段差情報を求める第3工程とを有することを特徴とする段差計測方法。 - 物体の表面の段差情報を求める段差計測方法であって、
前記物体の表面の傾斜情報を求める第1工程と、
前記物体を移動しながら、前記物体の表面の段差情報を求める第2工程と、
前記第1工程で求められた傾斜情報に基づいて前記第2工程で求められた段差情報を補正する第3工程とを有することを特徴とする段差計測方法。 - 前記物体の表面は互いに同じ形状の多数の区画領域に区分され、
前記第1工程は、前記物体の前記多数の区画領域から選択された複数の区画領域内において、互いに同じ位置関係にある計測点の高さ情報を計測する計測工程と、該計測工程で計測された高さ情報に基づいて前記物体の表面の傾斜情報を求める演算工程とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の段差計測方法。 - 露光ビームで第1物体を介して第2物体を照明し、前記第1物体と前記第2物体とを同期して移動することによって、前記第2物体を走査露光する露光方法において、
前記第2物体の表面の傾斜情報を求める第1工程と、
前記第1工程で求められた傾斜情報に基づいて、前記第2物体の傾斜角を変える第2工程と、
傾斜角を変えた前記第2物体を移動しながら、前記第2物体を走査露光する際に用いるための前記第2物体の表面の段差情報を求める第3工程とを有することを特徴とする露光方法。 - 露光ビームで第1物体を介して第2物体を照明し、前記第1物体と前記第2物体とを同期して移動することによって、前記第2物体を走査露光する露光方法において、
前記第2物体の表面の傾斜情報を求める第1工程と、
前記第2物体を移動しながら、前記第2物体を走査露光する際に用いるための前記第2物体の表面の段差情報を求める第2工程と、
前記第1工程で求められた傾斜情報に基づいて前記第2工程で求められた段差情報を補正する第3工程とを有することを特徴とする露光方法。 - 前記第2物体の表面はそれぞれ前記第1物体のパターンが転写される多数の区画領域に区分され、
前記第1工程は、前記第2物体の前記多数の区画領域から選択された複数の区画領域内において、互いに同じ位置関係にある計測点の高さ情報を計測する計測工程と、該計測工程で計測された高さ情報に基づいて前記第2物体の表面の傾斜情報を求める演算工程とを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の露光方法。 - 前記第1物体と前記第2物体とを同期して移動しながら、前記第2物体の表面の高さ情報を計測し、該計測される高さ情報を前記第3工程で補正された段差情報を用いて補正して得られる情報に基づいて前記第2物体の表面を前記第1物体のパターンの像面に合わせ込みつつ、前記第2物体を走査露光する第4工程をさらに有することを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載に露光方法。
- 物体の表面の段差情報を求める段差計測装置であって、
前記物体を保持して少なくとも第1方向に移動するとともに、前記物体の高さ又は傾斜角の少なくとも一方を制御するステージ装置と、
前記ステージ装置に保持された前記物体の高さ情報を計測するセンサと、
前記ステージ装置を介して前記物体を移動したときに前記センサによって計測される高さ情報に基づいて前記物体の表面の傾斜情報を求めるとともに、前記傾斜情報と、前記ステージ装置を介して前記物体を前記第1方向に移動したときに前記センサによって計測される高さ情報とに基づいて前記物体の表面の段差情報を求める演算装置とを有することを特徴とする段差計測装置。 - 前記演算装置は、前記物体の表面の傾斜情報に基づいて前記ステージ装置を介して前記物体の傾斜角を変えた後、前記ステージ装置を介して前記物体を前記第1方向に移動したときに前記センサによって計測される高さ情報に基づいて前記物体の表面の段差情報を求めることを特徴とする請求項8に記載の段差計測装置。
- 前記演算装置は、前記物体の表面の傾斜情報を求めた後、前記ステージ装置を介して前記物体を前記第1方向に移動したときに前記センサによって計測される前記物体の高さ情報を前記傾斜情報で補正して前記物体の表面の段差情報を求めることを特徴とする請求項8に記載の段差計測装置。
- 露光ビームで第1物体を介して第2物体を照明し、前記第1物体と前記第2物体とを同期して移動することによって、前記第2物体を走査露光する露光装置において、
前記第2物体を保持して少なくとも第1方向に移動するとともに、前記第2物体の高さ又は傾斜角の少なくとも一方を制御するステージ装置と、
前記ステージ装置に保持された前記第2物体の高さ情報を計測するセンサと、
前記ステージ装置を介して前記第2物体を移動したときに前記センサによって計測される高さ情報に基づいて前記第2物体の表面の傾斜情報を求めるとともに、前記傾斜情報と、前記ステージ装置を介して前記第2物体を前記第1方向に移動したときに前記センサによって計測される高さ情報とに基づいて前記第2物体の表面の段差情報を求める演算装置とを有することを特徴とする露光装置。 - 前記演算装置は、前記第2物体の表面の傾斜情報に基づいて前記ステージ装置を介して前記第2物体の傾斜角を変えた後、前記ステージ装置を介して前記第2物体を前記第1方向に移動したときに前記センサによって計測される高さ情報に基づいて前記第2物体の表面の段差情報を求めることを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
- 前記演算装置は、前記第2物体の表面の傾斜情報を求めた後、前記ステージ装置を介して前記第2物体を前記第1方向に移動したときに前記センサによって計測される前記第2物体の高さ情報を前記傾斜情報で補正して前記第2物体の表面の段差情報を求めることを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
- 前記第2物体の表面はそれぞれ前記第1物体のパターンが転写される多数の区画領域に区分され、
前記演算装置は、前記第2物体の前記多数の区画領域から選択された複数の区画領域内において、互いに同じ位置関係にある計測点において前記センサによって計測される高さ情報に基づいて前記第2物体の傾斜情報を求めることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の露光装置。 - 露光ビームで第1物体を介して第2物体を照明し、前記第1物体と前記第2物体とを同期して移動することによって、前記第2物体を走査露光する露光装置において、
前記第2物体を保持して前記第2物体を少なくとも第1方向に移動するとともに、前記第2物体の高さ又は傾斜角の少なくとも一方を制御するステージ装置と、
前記ステージ装置に保持された前記第2物体の高さ情報を計測するセンサと、
前記第2物体の表面の傾斜情報に基づいて補正された前記第2物体の表面の段差情報を記憶する記憶装置と、
前記第2物体の走査露光中に、前記記憶装置に記憶された段差情報と前記センサで計測される高さ情報とに基づいて前記ステージ装置を駆動して前記第2物体の姿勢を制御する制御装置とを有することを特徴とする露光装置。 - 前記第2物体の表面は、複数の互いに異なる高さの面を含み、
前記制御装置は、前記複数の互いに異なる高さの面から選択された所定の面が前記第1物体のパターンの像面に合焦されるように、前記ステージ装置を駆動して前記第2物体の姿勢を制御することを特徴とする請求項15に記載の露光装置。
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