JPWO2005069508A1 - 通信システム、送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、プログラム - Google Patents

通信システム、送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、プログラム Download PDF

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Abstract

送信装置は、伝送すべきデータを符号化し、これを、2つの信号群に直並列変換し、その一方を第1伝送部に、他方を第2伝送部に与え、当該第1伝送部と、当該第2伝送部と、の、それぞれは、入力を受け付けた信号群に含まれる信号のそれぞれについて、前位相処理を施し、逆フーリエ変換し、所定の偏波で送信し、第1伝送部における所定の偏波と、第2伝送部における所定の偏波と、は、その極性が直交し、受信装置は、送信装置から送信される信号を所定の偏波で受信し、これをフーリエ変換し、さらに、MDL(Maximum Likelihood Detector)検出し、並直列変換する並直列変換部し、並直列変換された結果の信号を復号化して伝送された信号を出力し、送信装置は、受信装置から送られたフィードバック情報により、当該信号群のそれぞれについて、同じ位相が生成される確率が低くなるように前位相処理を行う。

Description

本発明は、異種偏波アンテナを用いて効率良く通信を行う通信システム、送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、これらをコンピュータ上にて実現するためのプログラムに関する。
無線通信においては、高データレートの要望が高まっている。このような要望に応える技術として、SDM(Space Division Multiplexing;空間分割多重)、OFDM(Orthogonal Frequencty Division Multiplexing;直交周波数分割多重)、MLD(Maximum Likelyhood Detection;最大尤度検出)、偏波ダイバーシティ(Polarization Diversity)、適応位相制御(adaptive phase controll)などの技術が、以下のような文献において提案されている。
[非特許文献1]A.V.Zelst,R.V.Nee and G.Awater,Space Division Multiplexing(SDM)for OFDM Systems,Proc.of VTC,pp.15−18,2000年
[非特許文献2]P.Vandenameele,L.V.Perre,M.G.E.Engels,B.Gyselinck and H.D.Man,A combined OFDM/SDMA approach,IEEE Journal of sel.Area in Commun.,vol.18,no.11,pp.2312−2321,2000年
[非特許文献3]J.J.A.Lempianen,J.K.Laiho−Steffens,A.Wacker,Experimental results of cross polarization discrimination and signal correction values for a polarization diversity scheme,Proc of VTC97,vol.3,pp.1498−1502,1997年
[非特許文献4]T.Kambayashi,T.Horinouchi,M.Shibahara,T.Fujii and I.Sasase,SDM/OFDM system using adaptive transmit phase control to mitigate co−channel interference,Proc.of VTOC02 fall,pp.2091−2095,2002年
非特許文献1には、OFDM技術とSDM技術を組み合わせた発明が開示されている。特に、受信側と送信側の両側で複数のアンテナを用いることにより複数入力複数出力チャンネル(MIMO;Multiple Input Multiple Output)上で高い伝送レートを実現できることが示されている。
しかしながら、OFDM/SDM技術においても、さらに高速度、高品質の通信を実現できるような種々の技術が求められている。
また、非特許文献2には、MLD技術が開示されている。SDM技術においては、共チャンネル干渉(co−channel interference;CCI)によって伝送品質が悪化することが知られており、共チャンネル干渉を緩和するための技術としては、MMSE(Minimum Mean Square Error)、PIC(Parallel Interference Canceler)、SIC(Serial Interference Canceler)などもあるが、MLDはこれらの中でも最良の性能を有する。特に、受信信号のレプリカを生成し、パイロット信号を用いることにより、所望の信号とCCI信号とを分離する技術が開示されている。
しかしながら、異なるアンテナから受信した所望のシンボルの受信パワーが近い場合には、同じレプリカが生成されてしまうため、MLDの検出性能が劣化することが知られている。
さらに、非特許文献3には、偏波ダイバーシティ技術が開示されている。そして、水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナとを組み合わせた場合におけるXPD(CROSS Polarization discrimination)値が、環境によって5dB〜15dBの間で変化することが判明している。
これは、直交ダイバーシティ分枝(orthogonal diversity branch)における受信パワーの比を計測したものである。そして、偏波分枝のそれぞれが同じ受信パワーとなった場合に最大ダイバーシティ利得を達成される。
しかし、受信パワーの不均衡が大きくなると、ダイバーシティシステム全体が動作しなくなる。これは、ダイバーシティを結合する段階で、弱いチャンネルが無視されてしまうことによる。
そして、非特許文献4には、SDM/OFDM通信における適応位相制御の技術が開示されている。特に、位相を適応的に制御するためのルックアップテーブルとフィードバック情報を必要とするシステムが開示されている。
しかしながら、同じ増幅率、同じ位相となってしまう場合を考慮すると、ルックアップテーブルやフィードバック情報を巨大なものにしなければならない。
本発明は、以上のような公知のシステムの種々の問題点を解決するためになされたもので、異種偏波アンテナを用いて効率良く通信を行う通信システム、送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、これらをコンピュータ上にて実現するためのプログラムを提供することを目的とする。
以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、以下の発明を開示する。
本発明の第1の観点に係る通信システムは、送信装置と、受信装置と、を備え、以下のように構成する。
まず、送信装置は、符号化部と、直並列変換部と、第1伝送部と、第2伝送部と、を備える。
そして、第1伝送部と、第2伝送部と、のそれぞれは、前位相処理部と、逆フーリエ変換部と、送信部と、を備える。
ここで、符号化部は、伝送すべきデータを符号化する。
一方、直並列変換部は、符号化された信号を2つの信号群に直並列変換する。
さらに、第1伝送部は、直並列変換された一方の信号群を受け付ける。
そして、第2伝送部は、直並列変換された他方の信号群を受け付ける。
一方、前位相処理部は、入力を受け付けた信号群に含まれる信号のそれぞれについて、前位相処理を施す。
さらに、逆フーリエ変換部は、前位相処理された結果の信号群を逆フーリエ変換する。
そして、送信部は、当該逆フーリエ変換された結果の信号を所定の偏波で送信する。
一方、第1伝送部における所定の偏波と、第2伝送部における所定の偏波と、は、その極性が直交する。
さらに、受信装置は、受信部と、フーリエ変換部と、検出部と、並直列変換部と、復号化部と、を備える。
ここで、受信部は、送信装置から送信される信号を所定の偏波で受信する。
一方、フーリエ変換部は、受信された結果の信号をフーリエ変換する。
さらに、検出部は、フーリエ変換された結果の信号群をMLD検出する。
そして、並直列変換部は、MLD検出された結果の信号群を並直列変換する。
一方、復号化部は、並直列変換された結果の信号を復号化して伝送された信号を出力する。
さらに、受信装置は、送信装置における前位相処理のためのフィードバック情報を生成してこれを送信装置に送る。
そして、送信装置は、受信装置から送られたフィードバック情報により、当該信号群のそれぞれについて、同じ位相が生成される確率が低くなるように前位相処理を行う。
また、本発明の通信システムにおいて、送信装置が備える第1伝送部と、第2伝送部と、のそれぞれは、入力を受け付けた信号群に前位相処理を施すのにかえて、入力された信号群と、パイロット信号とを多重化し、当該多重化された結果の信号を直並列変換し、当該直並列変換された結果の信号群に前位相処理を施すように構成することができる。
本発明の他の観点に係る送信装置は、上記通信システムにおける送信装置である。
本発明の他の観点に係る受信装置は、上記通信システムにおける受信装置である。
本発明の他の観点に係る送信方法は、符号化工程と、直並列変換工程と、第1伝送工程と、第2伝送工程と、を備える。
そして、第1伝送工程と、第2伝送工程と、のそれぞれは、前位相処理工程と、逆フーリエ変換工程と、送信工程と、を備える。
ここで、符号化工程では、伝送すべきデータを符号化する。
一方、直並列変換工程では、符号化された信号を2つの信号群に直並列変換する。
さらに、第1伝送工程では、直並列変換された一方の信号群を受け付ける。
そして、第2伝送工程では、直並列変換された他方の信号群を受け付ける。
一方、前位相処理工程では、入力を受け付けた信号群に含まれる信号のそれぞれについて、前位相処理を施す。
さらに、逆フーリエ変換工程では、前位相処理された結果の信号群を逆フーリエ変換する。
そして、送信工程では、当該逆フーリエ変換された結果の信号を所定の偏波で送信する。
一方、第1伝送工程における所定の偏波と、第2伝送工程における所定の偏波と、は、その極性が直交する。
さらに、前位相処理工程では、受信装置から送られたフィードバック情報により、当該信号群のそれぞれについて、同じ位相が生成される確率が低くなるように前位相処理を行う。
また、本発明の送信方法の第1伝送工程と、第2伝送工程と、のそれぞれにおいて、入力を受け付けた信号群に前位相処理を施すのにかえて、入力された信号群と、パイロット信号とを多重化し、当該多重化された結果の信号を直並列変換し、当該直並列変換された結果の信号群に前位相処理を施すように構成することができる。
本発明の他の観点に係る受信方法は、受信工程と、フーリエ変換工程と、検出工程と、並直列変換工程と、復号化工程と、を備え、以下のように構成する。
ここで、受信工程では、送信装置から送信される信号を所定の偏波で受信する。
一方、フーリエ変換工程では、受信された結果の信号をフーリエ変換する。
さらに、検出工程では、フーリエ変換された結果の信号群をMLD検出する。
そして、並直列変換工程では、MLD検出された結果の信号群を並直列変換する。
一方、復号化工程では、並直列変換された結果の信号を復号化して伝送された信号を出力する。
さらに、送信装置における前位相処理のためのフィードバック情報を生成してこれを送信装置に送る。
本発明の他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、上記の送信装置の各部として機能させるように構成する。
本発明の他の観点に係るプログラムは、コンピュータを、上記の受信装置の各部として機能させるように構成する。
本発明のプログラムを、他の機器と通信可能なコンピュータに実行させることにより、本発明の送信装置、受信装置、送信方法、ならびに、受信方法を実現することができる。
また、当該コンピュータとは独立して、本発明のプログラムを記録した情報記録媒体を配布、販売することができる。また、本発明のプログラムを、インターネット等のコンピュータ通信網を介して伝送し、配布、販売することができる。
特に、当該コンピュータがDSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラム可能な電子回路を有する場合には、本発明の情報記録媒体に記録されたプログラムを当該コンピュータに伝送し、当該コンピュータ内のDSPやFPGAにこれを実行させて、本発明の送信装置や受信装置を実現するソフトウェアラジオ形式の手法を利用することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る通信装置の概要構成を示す模式図である。
図2は、送信装置の概要構成を示す模式図である。
図3は、受信装置の概要構成を示す模式図である。
図4は、従来の技術におけるレプリカ信号のコンステレーション図である。
図5は、本実施形態におけるレプリカ信号のコンステレーション図である。
図6は、計算機シミュレーションによる実験結果を示すグラフである。
図7は、計算機シミュレーションによる実験結果を示すグラフである。
図8は、計算機シミュレーションによる実験結果を示すグラフである。
以下では、本発明を実施するための最良の実施形態について説明するが、当該実施形態は説明のための例示であり、本発明の原理にしたがった他の実施形態もまた、本発明の範囲に含まれる。
図1は、本発明の実施形態の一つに係る通信システムの概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
通信システム101の送信装置131は、伝送すべきデータの入力を受け付けて、2つのアンテナ141、142から信号を送信する。2つのアンテナ141、142は、その極性が互いに直交するような異種偏波アンテナであって、典型的には、一方が水平アンテナ、他方が垂直アンテナである。
一方、受信装置151は、2つのアンテナ141、142から送信された信号を1つのアンテナ161で受信して、伝送されたデータを得る。このアンテナ161もまた、所定の極性を有するアンテナであって、典型的には垂直アンテナであるが、その他の方向に偏波極性を有するものであっても良い。すなわち、送信装置131側で極性の異なる異種偏波アンテナ141、142を用いて送信し、受信装置151側ではある方向に極性を有する偏波アンテナ161を1つだけ用いて受信するところが、本実施形態の特徴の一つとなる。
(送信装置)
図2は、本実施形態に係る送信装置131の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
送信装置131は、伝送すべきデータを受け付けると、これをエンコーダ201に渡す。エンコーダ201とデータモジュレータ202では、データの各種の符号化ならびに変調を行う。本実施形態では、データの変調方式としてQPSKを用いる。
データの符号化変調が終了すると、これをまず、1入力2出力の直並列変換器203に渡す。直並列変換器203では、得られたデータを順に第1送信部211と第2送信部212に与えるのである。
第1送信部211と第2送信部212は、それぞれ、以下のように構成される。
すなわち、直並列変換器203から与えられたデータと、パイロット信号とをマルチプレクサ221で多重化し、さらに直並列変換器222で複数のチャンネルに直並列変換する。
多重化の際には、たとえば、所定数のシンボルからなるパイロット信号と、所定数のシンボルからなるデータと、を1つのフレームにまとめるなどの手法を用いることができる。
そして、前位相処理部223で各チャンネルごとに前位相処理を行い、逆フーリエ変換部224で高速逆フーリエ変換をする。
ついで、GI(Guard Interval)挿入部225でガードインターバルを挿入し、アンテナ141もしくはアンテナ142から、当該信号を送信する。
(受信装置)
図3は、本実施形態に係る受信装置151の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
受信装置151は、送信装置131のアンテナ141およびアンテナ142から送信された信号を1つのアンテナ161で受信する。
そして、GI除去部301でガードインターバルを除去し、フーリエ変換部302で高速フーリエ変換を行って複数の信号を得る。
さらに、MLD部303でMLD検出を行い、各チャンネルの信号を検出する。MLD検出の基本的な構成は非特許文献2に開示されているものと同様であるが、後述するように、本実施形態においては、MLD技術を極めて効果的に利用している。
そして、並直列変換部304が並直列変換を行い、復号化部305で、QPSKの復調ならびに復号化を行って、伝送されたデータを得る。
さて、かりに送信装置131のアンテナ141、142から送信される信号の受信パワーが同じであるとすると、受信装置151のMLD部303で各チャンネルの信号を検出しようとする際のレプリカのコンステレーションは図4に示す通りとなる。
すなわち、送信側では増幅率と位相が異なるシンボルが16種類あるのに対し、受信側では、9種類に縮退してしまう。
そこで、本実施形態では、上記のように、送信装置131のアンテナ141、142の偏波極性を異なる(典型的には直交する)ものとするのと同時に、位相の適応制御を行う前位相処理を行うことによって、縮退を防止するのである。
非特許文献3に開示されるように、異種偏波アンテナを用いて信号を伝送する場合には、受信側でのXPD値は、環境によって5dB〜15dB程度の差異が現れる。
一般に、受信パワーに大きな不均衡があるとダイバーシティ系全体が動作しなくなると言われているが、これは、ダイバーシティ結合技術においては、弱いチャンネルが無視されてしまうからである。しかしながら、本実施形態では、このような不均衡を積極的に利用することによって、MLDの性能を向上させる。
すなわち、異なるアンテナから受信されるシンボルの受信パワーが異なれば、レプリカもまた異なるものとなる。したがって、本実施形態に係るレプリカのコンステレーションは、図5に示すように、XPD値が変化することによって分散するのである。
本図に示すように、レプリカのコンステレーションは、16箇所に現れている。本図では、4つの象限のそれぞれには丸が5個描かれているが、中央は基準となる位置を示し、その周囲に配置されている丸がレプリカ信号に相当する。
また、XPD値は、コンステレーション図における中心からの距離(P1)と、これに直交するずれ(P2)との比P1/P2であり、P1とP2は送信側の2つのアンテナ141、142に対する受信側での受信パワーに相当する。
さらに、上述のような動的位相制御を積極的に用いることにより、各チャンネルで同じ位相が生成されることをできるだけ防止するのである。
非特許文献4に開示されるように、SDM/OFDMシステムでは位相を適応的に制御するために受信装置から送信装置へフィードバック情報を送り、送信装置ではルックアップテーブルを参照してチャンネルごとの位相の前処理を行う。
本実施形態では、上述のように異種偏波を用いており、増幅率には5dB以上の差があることが期待されるため、同じ位相・同じ増幅率となることは稀である。
したがって、本実施形態においては、非特許文献4に開示されるものよりも、位相制御の範囲を小さくすることができる。たとえば、前位相処理における位相の差を10度程度としても、後述するように、十分な性能が得られるのである。
そして、位相制御の範囲が小さくなると、フィードバック情報のサイズも小さくなり、ルックアップテーブルのサイズも小さくて済む。これは、通信システム全体の複雑さを低減し、コストを削減するのに役立つ。
これらの技術を採用することにより、本実施形態に係るSDM/OFDM系においては、単純な位相制御しか行わない従来のSDM/OFDM系に比べて、検出性能を向上させることができるのである。
なお、これらの送信装置131、受信装置151は、ソフトウェアラジオなどの技術を用いれば、各種のコンピュータ、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)にソフトウェアを与えることによって実現することができる。
(実験結果)
図6、図7、図8は、以下の諸元において本システムの性能を計算機シミュレーションによって調べた結果を表すグラフである。これらのグラフにおいて、縦軸はいずれもBER(Bit Error Rate)を表す。
データ変調方式 … QPSK
フレー厶サイズ … 12シンボル(1フレームにつきパイロット2シンボル、データ10シンボル)
フーリエ変換サイズ … 1024
キャリア数 … 1024
ガードインターバル … 1シンボルにつき256サンプル
フェーディングのモデル … 18経路レイリーフェーディング
ドップラ周波数 … 10Hz
FEC … コンボリューションコード(r=1/2,K=7)
インターリーブの種類 … ビットインターリーブ、ビタビのソフトデコーディング
アンテナ … 送信側は2つの異種偏波極性アンテナ、受信側は垂直極性アンテナ
図6は、さまざまなXPD値(P1/P2)に対するAGWNチャンネル下でのBER性能を示すグラフであり、横軸はXPD値(P1/P2)である。本図を見ればわかる通り、同じ受信パワーとなる場合には異なる受信パワーとなる場合に比べて、BER性能が落ちることがわかる。本実施形態では、XPD値(P1/P2)の絶対値は5dB〜15dB程度と考えられるので、BER性能が大きく落ち込むことのないような範囲での通信が可能となる。
図7は、従来のSDM/OFDMシステム(垂直偏波極性のみを用いた送信側2アンテナ、受信側1アンテナのシステム)、本実施形態にかかるSDM/OFDMシステム(XPD値が5dB、10dB、15dB)の場合のBER性能を示すものである。上記の4通りについて、白菱形、黒丸、黒正方形、黒菱形で、それぞれのグラフを描いてある。
垂直偏波極性アンテナと水平偏波極性アンテナとで異なる信号を送信した場合には、受信側では、環境によってXPD値が5dB〜15dBとなるが、本グラフを見ればわかる通り、そのいずれの場合においても、BER性能が向上していることがわかる。
図8は、従来のSDM/OFDMシステム(垂直偏波極性のみを用いた送信側2アンテナ、受信側1アンテナのシステム)、従来のSDM/OFDMシステム(さらに前位相処理を用いたもの)、本実施形態にかかるSDM/OFDMシステムのBER性能を示すものである。上記の3通りについて、白丸、白正方形、黒丸で、それぞれのグラフを描いてある。
本実施形態においては、送信側で異種偏波アンテナを用いるとともに、前位相処理をさらに適用することにより、従来よりもBER性能が向上していることがわかる。
産業上の利用の可能性
本発明により、異種偏波アンテナを用いて効率良く通信を行う通信システム、送信装置、受信装置、送信方法、受信方法、ならびに、これらをコンピュータ上にて実現するためのプログラムを提供することができる。

Claims (9)

  1. 送信装置と、受信装置と、を備える通信システムであって、
    (a)前記送信装置は、
    伝送すべきデータを符号化する符号化部と、
    前記符号化された信号を2つの信号群に直並列変換する直並列変換部と、
    前記直並列変換された一方の信号群を受け付ける第1伝送部と、
    前記直並列変換された他方の信号群を受け付ける第2伝送部と、を備え、
    当該第1伝送部と、当該第2伝送部と、の、それぞれは、
    前記入力を受け付けた信号群に含まれる信号のそれぞれについて、前位相処理を施す前位相処理部と、
    前位相処理された結果の信号群を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部と、
    当該逆フーリエ変換された結果の信号を所定の偏波で送信する送信部と、
    を備え、
    前記第1伝送部における所定の偏波と、前記第2伝送部における所定の偏波と、は、その極性が直交し、
    (b)前記受信装置は、
    前記送信装置から送信される信号を所定の偏波で受信する受信部と、
    前記受信された結果の信号をフーリエ変換するフーリエ変換部と、
    前記フーリエ変換された結果の信号群をMLD(Maximum Likelihood Detector)検出する検出部と、
    前記MLD検出された結果の信号群を並直列変換する並直列変換部と、
    前記並直列変換された結果の信号を復号化して伝送された信号を出力する復号化部と、
    を備え、
    (c)前記受信装置は、前記送信装置における前位相処理のためのフィードバック情報を生成してこれを前記送信装置に送り、
    前記送信装置は、前記受信装置から送られたフィードバック情報により、当該信号群のそれぞれについて、同じ位相が生成される確率が低くなるように前位相処理を行う
    ことを特徴とするもの。
  2. 請求項1に記載の通信システムにおいて、
    前記送信装置が備える第1伝送部と、第2伝送部と、のそれぞれは、
    前記入力を受け付けた信号群に前位相処理を施すのにかえて、
    前記入力された信号群と、パイロット信号とを多重化し、当該多重化された結果の信号を直並列変換し、当該直並列変換された結果の信号群に前位相処理を施す
    ことを特徴とするもの。
  3. 請求項1または2に記載の通信システムにおける送信装置。
  4. 請求項1または2に記載の通信システムにおける受信装置。
  5. 伝送すべきデータを符号化する符号化工程と、
    前記符号化された信号を2つの信号群に直並列変換する直並列変換工程と、
    前記直並列変換された一方の信号群を受け付ける第1伝送工程と、
    前記直並列変換された他方の信号群を受け付ける第2伝送工程と、を備え、
    当該第1伝送工程と、当該第2伝送工程と、の、それぞれは、
    前記入力を受け付けた信号群に含まれる信号のそれぞれについて、前位相処理を施す前位相処理工程と、
    前位相処理された結果の信号群を逆フーリエ変換する逆フーリエ変換工程と、
    当該逆フーリエ変換された結果の信号を所定の偏波で送信する送信工程と、
    を備え、
    前記第1伝送工程における所定の偏波と、前記第2伝送工程における所定の偏波と、は、その極性が直交し、
    前記前位相処理工程では、受信装置から送られたフィードバック情報により、当該信号群のそれぞれについて、同じ位相が生成される確率が低くなるように前位相処理を行う
    ことを特徴とする送信方法。
  6. 請求項5に記載の送信方法であって、
    前記第1伝送工程と、前記第2伝送工程と、のそれぞれにおいて、
    前記入力を受け付けた信号群に前位相処理を施すのにかえて、
    前記入力された信号群と、パイロット信号とを多重化し、当該多重化された結果の信号を直並列変換し、当該直並列変換された結果の信号群に前位相処理を施す
    ことを特徴とする方法。
  7. 送信装置から送信される信号を所定の偏波で受信する受信工程と、
    前記受信された結果の信号をフーリエ変換するフーリエ変換工程と、
    前記フーリエ変換された結果の信号群をMLD(Maximum Likelihood Detector)検出する検出工程と、
    前記MLD検出された結果の信号群を並直列変換する並直列変換工程と、
    前記並直列変換された結果の信号を復号化して伝送された信号を出力する復号化工程と、
    を備え、
    前記送信装置における前位相処理のためのフィードバック情報を生成してこれを前記送信装置に送る
    ことを特徴とする受信方法。
  8. コンピュータを、請求項1または2に記載の通信システムにおける送信装置として機能させることを特徴とするプログラム。
  9. コンピュータを、請求項1または2に記載の通信システムにおける受信装置として機能させることを特徴とするプログラム。
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