JPWO2005035573A1 - タンパク質溶液の安定化方法 - Google Patents

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Abstract

IgMの保存に適したpH領域および塩濃度において、IgMの低温沈殿を抑制する方法として、クエン酸緩衝液を検討した結果、クエン酸緩衝液が低温沈殿を顕著に抑制することを見出した。

Description

本発明は、タンパク質を低温で安定化する方法に関する。
多くの高等動物の免疫グロブリンには、5種類の異なったクラスIgG、IgA、IgM、IgD、およびIgEが存在する。各クラスの免疫グロブリンは、大きさ、電荷、アミノ酸組成、糖含量等の性状が異なっている。これらのクラスの中で、IgMは血漿免疫グロブリン全体の約10%を占めている。IgMは、複雑な抗原性を持つ細胞膜抗原、感染性微生物、あるいは溶解性抗原に対して産生される初期抗体の主成分である。
ヒトIgMは、通常、5量体構造を有している。IgMの5量体構造を構成する5つのサブユニットは、IgGに類似した4本鎖構造からなっている。IgMのH鎖であるμ鎖はIgGのH鎖であるγ鎖とアミノ酸配列が異なる以外にも次のような相違を有する。
μ鎖は、定常領域のドメインを、γ鎖よりも一つ余分に持っている。
μ鎖は、オリゴ糖鎖の数がγ鎖と比較して4箇所多い。
IgMは、IgGには見られないJ鎖と呼ばれるポリペプチド鎖を有する。J鎖は、IgMが抗体産生細胞から分泌される前に、μ鎖の会合を補助すると考えられている。
近年、モノクローナル抗体技術および組換えDNA技術の発展により、純粋な免疫グロブリンを大量に生産することが可能になった。更に遺伝子組み換え技術は、キメラ抗体やヒト化抗体生産を可能にした。キメラ抗体とは、可変領域を異なる種に由来する可変領域に組み換えた構造を有する抗体である。たとえば、ヒト以外の動物種の可変領域とヒト抗体の定常領域を有する「キメラ抗体」(非特許文献1/Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A,(1984)81:6851)が公知である。更に、他の動物種の相補性決定領域(complementarity determining regions;CDR)をヒトイムノグロブリンに移植したヒト化抗体も公知である(非特許文献2/Nature(1986)321:521)。
実際に、抗腫瘍抗体に関して列挙すると、抗CD20ヒトキメラ抗体であるリツキサン(Rituxan:IDEC社)や抗HER2/neuヒト化抗体であるハーセプチン(Herceptin:Genentech社)が臨床試験を終了し、既に承認・販売されている。IgGおよびIgMのエフェクター機能として抗体依存性細胞障害活性(以下、ADCC活性と表記する)や補体依存性細胞障害活性(以下、CDC活性と表記する)が知られている。IgMのCDC活性はIgGと比較して高いことから、CDC活性を主薬効とする抗腫瘍抗体となる可能性が極めて高いと思われる。しかし上述のとおり、IgMはIgGと異なり多量体を形成する。そのため、組換え体IgMを工業的規模で生産することは困難であると考えられていた。
また、IgMは、IgGに比べて極めて不安定であり、また溶解度が低いことから、IgMの高濃度且つ安定な溶液を作製することは困難である。例えば、Cytotherapy,2001,3(3),233−242(非特許文献5)は、IgMの−20℃保存においても溶解時にIgMの沈殿および活性低下が起こったことを報告している。また、同文献には、IgMは保存時に会合化および沈殿を起こしやすいことが記載されている。また、Arch.Pathol.Lab.Med.,1999,123,119−125(非特許文献6)には、ヒト血清で観察されるcryoprecipitationあるいは低温沈殿と呼称される沈殿のうち、単一の抗体成分からなる沈殿を生じるType I cryoglobulinは、おもにIgMであることが示されており、特にIgMは、低温沈殿が起こりやすく、低温において高濃度溶液を得ることが困難である。バイオ医薬品のほとんどは安定性を確保するために、4℃付近で冷蔵保存・冷蔵流通する。IgMには、4℃等で低温沈殿するものがあることから、製剤化にあたっては、保存および流通過程において、この低温沈殿を抑制することが望ましい。また、製剤化に至るIgM原薬製造工程においても、低温での精製・濃縮処理や複数の工程間での低温保存の際に低温沈殿が生じて、工程操作に支障をきたす問題もあり、低温沈殿を抑制することが望ましい。
そこで、低温において、IgMを安定化させる種々の試みがなされている。例えば、Immunochemistry,1978,15,171−187(非特許文献3)においては、IgMの低温沈殿は、低温、高濃度ほど生じやすく、また、pH5〜pH10の範囲内で低温沈殿が起こることが開示されている。そして、この低温沈殿は、極端に高いpHあるいは低いpHにおいて回避することが可能であることも開示されている。しかしながら、一般的に抗体は高いpHでは脱アミド反応や会合化、低いpHでは変性や会合化が起こり易く、pH5〜pH8さらにはpH5〜pH7付近で化学的・物理的に安定であることが知られている。そのため極端に高いpHあるいは低いpHは、医薬品としての使用に耐えうる安定性を確保するのは困難である。
また、Jounal of Biological Chemistry,1997,252(22),8002−8006(非特許文献4)においては、様々な化合物の低温沈殿(低温におけるIgMの溶解度)へ及ぼす影響を検討し、糖類を添加することや、塩濃度をあげると低温沈殿が減少することが開示されている。しかし、開示されている文献では、いずれの糖類、塩類の場合でも低温沈殿の効果的な回避には、およそ500mM以上の高濃度糖類、塩類の添加が必要であることが示されており、医薬品としての使用に際しては、さらに低い濃度で効果があるものが望ましい。
また、WO91/18106(特許文献1)においては、IgMに結合している糖鎖構造を変えることによって、低温沈殿を防ぐ方法が開示されている。しかしながら、抗体の糖鎖を改変した場合は、抗体の結合活性が変化する場合があり、糖鎖を含む抗体の構造を改変することなく、低温沈殿を抑制する方法の開発が望まれていた。
WO91/18106 Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A,(1984)81:6851 Nature(1986)321:521 Immunochemistry,1978,15,171−187 Jounal of Biological Chemistry,1997,252(22),8002−8006 Cytotherapy,2001,3(3),233−242 Arch.Pathol.Lab.Med.,1999,123,119−125
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温にて溶液中のタンパク質を安定化させることにある。特に本発明は、医薬品としての使用に耐えうる条件(例えば、pH、塩濃度など)でタンパク質を安定化させることを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、IgMの保存に適したpH領域および塩濃度において、IgMの低温沈殿を抑制する方法として、一般的に抗体が安定であると考えられているpH5〜8の範囲で、pH緩衝剤の1つとして、クエン酸緩衝液の利用につき検討した。その結果、クエン酸緩衝液が低温沈殿を顕著に抑制することを見出した。即ち、クエン酸緩衝液を用いることで、IgMの低温での溶解度を向上させ、IgMの高濃度溶液を調製することが可能となった。このIgMに対するクエン酸の効果は、イオン的相互作用、ファンデルワールス相互作用、水素結合に代表されるタンパク質間の相互作用の強さを調節することを原理とするものであるため、低温で水溶液に対する溶解度が低下するIgM以外の種々のタンパク質に適用しうるものと考えられる。
即ち、本発明は、タンパク質を低温で安定化する方法に関し、より詳しくは、下記発明を提供するものである。
(1)タンパク質を低温で安定化する方法であって、タンパク質を含有する溶液にクエン酸緩衝液を添加する方法。
(2)タンパク質の安定化が低温沈殿の抑制によるものである、(1)に記載の方法。
(3)タンパク質がIgMである、(1)に記載の方法。
(4)タンパク質を含有する溶液のpHが5〜8である、(1)に記載の方法。
種々の濃度のIgMの低温(4℃)における安定性に対するクエン酸緩衝液の影響を示す写真である。 10mg/mL IgMの低温(1,4,7℃)における安定性に対するクエン酸緩衝液の影響を示す図である。 10mg/mL IgMの低温(4℃)における安定性に対するクエン酸緩衝液の影響を示す写真である。 10mg/mL IgMの低温(4℃)における安定性に対するクエン酸緩衝液の影響を示す図である。
本発明において「タンパク質」とは、アミノ酸同士がペプチド結合により結合した化合物を意味する。本発明に適用しうるタンパク質としては、低温で水溶液に対する溶解性が低下するものであれば良く、IgG、ピーナッツアグルチニン(PNA)などが挙げられる。
本発明におけるタンパク質としては、IgMが特に好ましい。本発明において「IgM」とはH鎖の定常領域としてμ鎖の定常領域を有し、かつ5量体または6量体の構造を持つイムノグロブリンを言う。一方、本発明におけるIgMを構成する可変領域の由来は限定されない。したがって、μ鎖由来の可変領域に加えて、IgG由来の可変領域やその部分構造を含むことができる。可変領域の部分構造としては、フレームワークやCDRを示すことができる。なお本発明におけるIgMは、形質転換細胞に導入された外来性のIgM遺伝子の発現産物を言う。
さらに、本発明のIgMを構成する定常領域が由来する動物種も限定されない。つまり本発明のIgMは、IgMタイプのイムノグロブリンを有するあらゆる動物種に由来するIgM定常領域を含む。IgMを体内への投与に用いる場合には、少なくともその定常領域は、投与対象となる種と同じ種に由来することが望ましい。したがって、ヒトへの投与を目的とする場合には、少なくとも定常領域がヒト由来であることが望ましい。ヒト由来の定常領域と、他の動物種、あるいはヒト由来であるが他の個体に由来する可変領域とで構成されるIgMは、キメラ抗体と呼ばれる。定常領域に加えて、可変領域のフレームワークもヒト由来としたIgMは、ヒトへの投与用のIgMとして更に好ましいIgMである。可変領域のフレームワークの構造を維持し、CDRのみを他の動物種の抗体と組み換えられた抗体は、ヒト化抗体と呼ばれている。
本発明によれば、高濃度のタンパク質の低温沈殿を抑制することができる。ここで「高濃度」とは、溶液中の含有量が1mg/mLより高濃度(例えば、5mg/mL以上、10mg/mL以上、20mg/mL以上、25mg/mL以上)を意味する。
本発明において使用できる「クエン酸緩衝液」は、クエン酸のみをpH緩衝剤として使用したものに限らず、リン酸などのクエン酸以外のpH緩衝剤も含むものでも良い。
溶液に添加されるクエン酸緩衝液の濃度は、通常、1〜500mMであり、好ましくは5〜100mMであり、さらに好ましくは10〜50mMである。本発明における「安定化」とは、溶液中に生じるタンパク質の低温沈殿の増加を抑制することをいう。
タンパク質溶液の安定化は、例えば、つぎの式により求まる低温沈殿増加抑制率により測定することができる。
低温沈殿増加抑制率=(A−B)/A×100
A:クエン酸緩衝液を添加しないIgM高濃度溶液(コントロール)の低温沈殿の形成率
B:クエン酸緩衝液を添加したIgM高濃度溶液(被験試料)の低温沈殿の形成率
本発明の溶液は、タンパク質を含有する溶液にクエン酸緩衝液を添加してから1℃、1週間後の低温沈殿増加抑制率が、好ましくは10%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上、更に好ましくは80%以上のものである。
本発明のタンパク質を含有する溶液のpHは、タンパク質が安定なpHとすることが可能であり、具体的にはpH5〜8であることが好ましい。また、本発明のタンパク質を含有する溶液のpHは、タンパク質の保存安定性に適したpHとすることも可能であり、具体的にはpH5〜7であることが好ましく、さらに好ましくは、pH5〜6であることが望ましい。
本発明の医薬品製剤の剤形に特に限定はなく、任意の剤形とすることが可能である。剤形としては、例えば、溶液製剤、凍結乾燥製剤を挙げることができる。また、溶液製剤としては、冷所保存製剤、常温保存製剤、凍結製剤などが挙げられる。また、本発明の医薬品製剤の投与ルートにも限定はなく、任意の投与ルートを用いることが可能である。したがって、医薬品製剤の使用目的に応じて、経口、非経口投与のいずれでもありうる。
非経口投与のための具体的な剤型として、注射剤型、経鼻投与剤型、経肺投与剤型、経皮投与型などを示すことができる。注射剤型の例としては、例えば、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射などにより全身または局部的に投与することができる。
本発明の方法により、安定化したIgMは、それ自体を直接患者に投与する以外に、公知の製剤学的方法により製剤化した薬剤として投与することもできる。例えば、水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、又は懸濁液剤の注射剤の形で使用できる。また、例えば、薬理学上許容される担体もしくは媒体、具体的には、滅菌水や生理食塩水、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、ベヒクル、防腐剤などと適宜組み合わせて、一般に認められた製薬実施に要求される単位用量形態で混和することによって製剤化することが考えられる。これら製剤における有効成分量は、指示された範囲の適当な容量が得られるように調節することができる。
注射のための無菌組成物は注射用蒸留水のようなベヒクルを用いて通常の製剤実施に従って処方することができる。注射用の水溶液としては、例えば生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助剤を含む等張液などが利用される。補助剤には、具体的には、例えばD−ソルビトール、D−マンノース、D−マンニトール、塩化ナトリウム等を利用することができる。医薬組成物には、適当な溶解補助剤を加えることもできる。例えばアルコールや非イオン性界面活性剤は、溶解補助剤として好ましい。アルコールとしては、具体的にはエタノール、ポリアルコール、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等を示すことができる。また非イオン性界面活性剤としては、例えばポリソルベート80、あるいはHCO−50を用いることができる。また、塩化ベンザルコニウム等の陽イオン性界面活性剤も使用できる。
油性液としてはゴマ油、大豆油があげられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールと併用してもよい。また、緩衝剤、例えばリン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液、無痛化剤、例えば、塩酸プロカイン、安定剤、例えばベンジルアルコール、フェノール、酸化防止剤と配合してもよい。調製された注射液は通常、適当なバイアルあるいはアンプルに充填される。
医薬品製剤は、対象疾患、患者の年齢、症状により適宜投与量を選択することができる。例えば、一回につき体重1kgあたり0.0001mgから1000mgの範囲で選ぶことが可能である。あるいは、例えば、患者あたり0.001〜100000mg/bodyの範囲で投与量を選ぶことができる。しかしながら、本発明の医薬品製剤はこれらの投与量に制限されるものではない。
その他、本発明の溶液製剤等の調製に関しては、WO2002/096457を、参照のこと。
なお本明細書において引用された全ての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
以下の実施例では、IgMとして、参考例で作製した組換え型抗ガングリオシドGM3ヒト抗体(以下、「MABON−01」という)を使用した。高濃度MABON−01溶液を室温で作製した。溶液の組成は次の通りである。
クエン酸緩衝液:20mM sodium citrate,300mM NaCl,pH5.5(クエン酸緩衝液)
酢酸緩衝液:20mM sodium acetate,300mM NaCl,pH5.5(酢酸緩衝液)
また、IgMを含有するクエン酸緩衝液および酢酸緩衝液を、IgMの濃度に応じて、便宜上、表1のように命名した。
Figure 2005035573
これらの溶液を4℃で保存したときの、溶液の様子を図1に示す。A4及びA5の高濃度のMABON−01の酢酸緩衝液溶液で明らかな低温沈殿(cryoprecipitation)が見られたのに対して、同濃度のクエン酸緩衝液溶液(C4及びC5)においては、低温沈殿が見られなかった。すなわち、緩衝液として、クエン酸を用いることで、低温沈殿することなく高濃度化できることが分かった。
[実施例2]
約20mg/mLのMABON−01の20mM sodium acetate,300mM NaCl,pH6.0溶液を室温で調製し、透析膜EasySep(TOMY)を用いて20mM sodium citrate,300mM NaCl,pH5.5(クエン酸緩衝液)、または20mM sodium acetate,300mM NaCl,pH6.0(酢酸緩衝液)に対して4℃で透析し、緩衝液置換を行った。室温に戻した後、それぞれのbufferで希釈し10mg/mL溶液を調製した。これらの溶液を、0.5mLのPCRチューブに充填し、7℃、4℃、1℃で26日間保存して低温沈殿の生成を目視により確認した。遠心分離を行い得られた上清中のMABON−01濃度をゲルろ過クロマトグラフィーにより測定した。ゲルろ過クロマトグラフィーはカラムとして、G4000SWxl(TOSOH)を用い、50mM sodium phosphate,500mM KCl,pH7.4の溶液を移動相として行った。ゲルろ過クロマトグラフィーの会合体ピーク面積と単量体ピーク面積の合計値を低温沈殿前後で比較し、MABON−01の低温沈殿の形成率を算出した。
目視では、MABON−01の酢酸緩衝液溶液を4℃、および1℃で保存した場合に低温沈殿が観察されたが、それ以外の溶液では沈殿は認められなかった。
図2に、各試料における低温沈殿の形成率を示した。いずれの緩衝液系においても温度が低い程、沈殿量が増加する傾向が認められたが、どの温度においてもクエン酸緩衝液系では酢酸緩衝液系に比べて沈殿量が少なく、クエン酸緩衝液を用いることによる明らかな低温沈殿抑制効果が認められた。20mMの酢酸緩衝液から20mMのクエン酸緩衝液に変更することにより、高濃度の塩などを加えることなく、より低温での保存が可能であることが確認された。
[実施例3]
約20mg/mLのMABON−01の20mM sodium acetate,300mM NaCl,pH6.0溶液を室温で調製し、透析膜EasySep(TOMY)を用いて20mM sodium citrate,300mM NaCl,pH5.0,pH5.5,またはpH6.0(クエン酸緩衝液)、および20mM sodium acetate,300mM NaCl,pH5.0,pH5.5,またはpH6.0(酢酸緩衝液)に対して4℃で透析し、緩衝液置換を行った。室温に戻した後、それぞれのbufferで希釈し10mg/mL溶液を調製した。これらの溶液を、0.5mLのPCRチューブに充填し、4℃で29日間保存して低温沈殿の生成を目視により確認した。遠心分離を行い得られた上清中のMABON−01濃度をゲルろ過クロマトグラフィーにより測定した。ゲルろ過クロマトグラフィーはカラムとして、G4000SWxl(TOSOH)を用い、50mM sodium phosphate,500mM KCl,pH7.4の溶液を移動相として行った。ゲルろ過クロマトグラフィーの会合体ピーク面積と単量体ピーク面積の合計値を低温沈殿前後で比較し、MABON−01の低温沈殿の形成率を算出した。
目視による溶液の様子を図3に示す。酢酸緩衝液のpH5.5、pH6.0で低温沈殿が観察されたが、それ以外の溶液では沈殿は認められなかった。
低温沈殿の形成率を図4に示す。酢酸緩衝液系ではpH5.5で最大となるカーブを示したのに対し、クエン酸緩衝液系では沈殿量が少なく、一定の傾向は観察されなかった。製剤に最適なpH5.5〜6.0の範囲で比較した場合、20mMの酢酸緩衝液から20mMのクエン酸緩衝液系に変更することにより、同一のpHであっても低温沈殿が抑制されることが確認された。
[参考例1]ガングリオシドGM3に対する組換え型ヒト抗体の作製
1.1 抗ガングリオシドGM3ヒト抗体H鎖遺伝子の構築
ガングリオシドGM3に結合するヒト抗体のH鎖をコードする遺伝子は、Epstein−Barrウイルスで形質転換されたヒトB細胞(以下、抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現B細胞と表記する)より抽出したTotal RNAを用いて、RT−PCR法によって増幅した。
Total RNAは、RNeasy Plant Mini Kits(QIAGEN社製)を用いて1×10細胞の抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現B細胞より抽出した。Hoonらが報告している抗ガングリオシドGM3ヒト抗体遺伝子の塩基配列(Cancer Research 1993;53:5244−5250)に基づいて、2本のオリゴヌクレオチド(LMH−f3、LMH−r3)を設計した。LMH−f3(配列番号:7)はセンス方向で、LMH−r3(配列番号:8)はアンチセンス方向でそれぞれ合成した。1μgのTotal RNAを使用して、SMART RACE cDNA Amplification Kit(CLONTECH社製)を用い5’末端側と3’末端側に分割して遺伝子断片を増幅した。5’末端側遺伝子の増幅は合成オリゴヌクレオチドLMH−r3を用い、3’末端側遺伝子の増幅は合成オリゴヌクレオチドLMH−f3を用いた。逆転写反応は42℃で1時間30分間反応させた。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×Advantage 2 PCR Buffer、
5μLの10×Universal Primer A Mix、
0.2mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
1μLのAdvantage 2 Polymerase Mix、
(以上の成分はいずれもCLONTECH社製)
2.5μLの逆転写反応産物、
10pmoleの合成オリゴヌクレオチドLMH−f3またはLMH−r3
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/5秒間、72℃/3分間のサイクルを5回
94℃/5秒間、70℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを5回反復
94℃/5秒間、68℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを25回反復
最後に反応産物を72℃で7分間加熱した。
PCR産物はQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、pGEM−T Easyベクター(Promega社製)へクローニングした。塩基配列決定の後、5’末端側遺伝子を含むベクターを制限酵素ApaI(宝酒造社製)及びSacII(宝酒造社製)で消化して得られる約1.1kbpの断片、および3’末端側遺伝子を含むベクターを制限酵素ApaI(宝酒造社製)及びNotI(宝酒造社製)で消化して得られる約1.1kbpの断片を混合し、pBluescript KS+ベクター(東洋紡社製)へクローニングし、完全長抗ガングリオシドGM3ヒト抗体H鎖遺伝子を得た。
動物細胞発現用ベクターへクローニングするために、合成オリゴヌクレオチドLMH−fxho、LMH−rsalを用いて完全長の遺伝子断片を増幅した。LMH−fxho(配列番号:11)は前方プライマーで抗ガングリオシドGM3ヒト抗体H鎖遺伝子の5’末端にハイブリダイズし、かつXhoI制限酵素認識配列ならびにコザック配列を持つように、またLMH−rsal(配列番号:12)は後方プライマーで抗ガングリオシドGM3ヒト抗体H鎖遺伝子の3’末端にハイブリダイズし、SalI制限酵素認識配列を持つようにそれぞれ設計した。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
1mM MgSO
0.2mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
1ユニットのDNAポリメラーゼKOD−Plus−
(以上の成分はいずれも東洋紡社製)、
10ngの完全長抗ガングリオシドGM3ヒト抗体H鎖遺伝子を含むpBluescript KS+ベクター、
10pmoleの合成オリゴヌクレオチドLMH−fxho、LMH−rsal
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて2分間、
94℃/15秒間、60℃/30秒間、68℃/2分間のサイクルを30回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
増幅した遺伝子断片は、制限酵素XhoI(宝酒造社製)および制限酵素SalI(宝酒造社製)で消化した後に、QIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)を用いて精製し、pUCAGの制限酵素XhoI部位に連結し、クローニングした。本ベクターpUCAGは、pCXN(Niwaら、Gene 1991;108:193−200)を制限酵素BamHIで消化して得られる2.6kbpの断片をpUC19ベクター(東洋紡社製)の制限酵素BamHI部位に連結し、クローニングしたベクターである。完成したプラスミドをpUCAG/L612Hと命名した。本プラスミドに含まれる抗ガングリオシドGM3ヒト抗体H鎖の塩基配列およびアミノ酸配列を配列番号:1及び配列番号:2に示す。
1.2 抗ガングリオシドGM3ヒト抗体L鎖遺伝子の構築
抗ガングリオシドGM3ヒト抗体のL鎖をコードする遺伝子は抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現B細胞より抽出したTotal RNAを用いて、RT−PCR法によって増幅した。Total RNAは、上記と同様にして抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現B細胞より抽出した。Hoonらが報告している抗ガングリオシドGM3ヒト抗体遺伝子の塩基配列(Cancer Research 1993;53:5244−5250)に基づいて、2本のオリゴヌクレオチド(LML−f1、LML−r1)を設計した。LML−f1(配列番号:9)はセンス方向で、LML−r1(配列番号:10)はアンチセンス方向でそれぞれ合成した。
1μgのTotal RNAを使用して、SMART RACE cDNA Amplification Kit(CLONTECH社製)を用い5’末端側と3’末端側に分割して遺伝子断片を増幅した。5’末端側遺伝子の増幅は合成オリゴヌクレオチドLML−r1を用い、3’末端側遺伝子の増幅は合成オリゴヌクレオチドLML−f1を用いた。逆転写反応は42℃で1時間30分間反応させた。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×Advantage 2 PCR Buffer、
5μLの10×Universal Primer A Mix、
0.2mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
1μLのAdvantage 2 Polymerase Mix
(以上の成分はいずれもCLONTECH社製)
2.5μLの逆転写反応産物、
10pmoleの合成オリゴヌクレオチドLML−f1またはLML−r1
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/5秒間、72℃/3分間のサイクルを5回反復
94℃/5秒間、70℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを5回反復、
94℃/5秒間、68℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを25回反復
最後に反応産物を72℃で7分間加熱した。
PCR産物はQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、pGEM−T Easyベクター(Promega社製)へクローニングした。塩基配列決定の後、5’末端側遺伝子を含むベクターを制限酵素EcoRI(宝酒造社製)で消化して得られる約0.7kbpの断片、および3’末端側遺伝子を含むベクターを制限酵素EcoRI(宝酒造社製)で消化して得られる約0.9kbpの断片を混合し、合成オリゴヌクレオチドLML−feco、LML−rnotを用いて完全長の遺伝子断片を増幅した。LML−feco(配列番号:13)は前方プライマーで抗ガングリオシドGM3ヒト抗体L鎖遺伝子の5’末端にハイブリダイズし、かつEcoRI制限酵素認識配列ならびにコザック配列を持つように、またLML−rnot(配列番号:14)は後方プライマーで抗ガングリオシドGM3ヒト抗体L鎖遺伝子の3’末端にハイブリダイズし、NotI制限酵素認識配列を持つようにそれぞれ設計した。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
1mM MgSO
0.2mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
1ユニットのDNAポリメラーゼKOD−Plus−
(以上の成分はいずれも東洋紡社製)
5’末端側遺伝子断片、
3’末端側遺伝子断片、
10pmoleの合成オリゴヌクレオチドLML−feco、LML−rnot
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて2分間
94℃/15秒間、60℃/30秒間、68℃/2分間のサイクルを30回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
増幅した遺伝子断片は、制限酵素EcoRI(宝酒造社製)および制限酵素NotI(宝酒造社製)で消化した後に、QIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)を用いて精製し、pCXND3の制限酵素EcoRIおよびNotI切断部位に連結し、クローニングした。
本ベクターpCXND3の構築の流れについて、以下に述べる。DHFR−ΔE−rvH−PM1−f(WO92/19759参照)の抗体H鎖遺伝子とベクターを分割するために、制限酵素EcoRI/SmaI部位で消化し、ベクター側のみ回収した後に、EcoRI−NotI−BamHI adaptor(宝酒造社製)をクローニングした。このベクターをpCHOIと命名した。
pCHOIのDHFR遺伝子発現部位をpCXN(Niwaら、Gene 1991;108:193−200)の制限酵素HindIII部位にクローニングしたベクターをpCXND3と命名した。また、L鎖遺伝子断片をpCXND3にクローニングし、完成したプラスミドをpCXND3/L612Lと命名した。本プラスミドに含まれる抗ガングリオシドGM3ヒト抗体L鎖の塩基配列及びアミノ酸配列を配列番号:3および配列番号:4に示す。
1.3 抗ガングリオシドGM3ヒト抗体の発現ベクターの構築
抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現ベクターを作製するために、pUCAG/L612Hを制限酵素HindIII(宝酒造社製)で消化して得られる約4.0kbpの断片をpCXND3/L612Lの制限酵素HindIII切断部位に連結し、クローニングした。完成したプラスミドをpCXND3/L612IgMと命名した。本プラスミドは動物細胞内でネオマイシン耐性遺伝子、DHFR遺伝子、抗ガングリオシドGM3ヒト抗体遺伝子を発現する。
1.4 抗ガングリオシドGM3ヒト抗体J鎖遺伝子および発現ベクターの構築
抗ガングリオシドGM3ヒト抗体のJ鎖をコードする遺伝子は抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現B細胞より抽出したTotal RNAを用いて、RT−PCR法によって増幅した。Total RNAは、上記と同様にして抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現B細胞より抽出した。GenBankに登録されているヒト抗体J鎖遺伝子の塩基配列(GenBank番号:M12759)に基づいて、2本のオリゴヌクレオチド(J−f1、J−r1)を設計し、合成した。J−f1(配列番号:15)はセンス方向でヒト抗体J鎖遺伝子Exon3にハイブリダイズし、J−r1(配列番号:16)はアンチセンス方向でヒト抗体J鎖遺伝子Exon4にハイブリダイズする。
1μgのTotal RNAを使用して、SMART RACE cDNA Amplification Kit(CLONTECH社製)を用い5’末端側と3’末端側に分割して遺伝子断片を増幅した。5’末端側遺伝子の増幅は合成オリゴヌクレオチドJ−r1を用い、3’末端側遺伝子の増幅は合成オリゴヌクレオチドJ−f1を用いた。逆転写反応は42℃で1時間30分間反応させた。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×Advantage 2 PCR Buffer、
5μLの10×Universal Primer A Mix、
0.2mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
1μLのAdvantage 2 Polymerase Mix
(以上の成分はいずれもCLONTECH社製)
2.5μLの逆転写反応産物、
10pmoleの合成オリゴヌクレオチドJ−f1またはJ−r1
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間
94℃/5秒間、72℃/3分間のサイクルを5回反復
94℃/5秒間、70℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを5回反復
94℃/5秒間、68℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを25回反復
最後に反応産物を72℃で7分間加熱した。
PCR産物はQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、pGEM−T Easyベクター(Promega社製)へクローニングした。
塩基配列決定の後、5’末端側遺伝子を含むベクターを制限酵素EcoRI(宝酒造社製)で消化して得られる約0.5kbpの断片、および3’末端側遺伝子を含むベクターを制限酵素EcoRI(宝酒造社製)で消化して得られる約1.0kbpの断片を混合し合成オリゴヌクレオチドJ−feco、J−rxbaを用いて完全長の遺伝子断片を増幅した。
J−feco(配列番号:17)は前方プライマーで抗ガングリオシドGM3ヒト抗体J鎖遺伝子の5’末端にハイブリダイズし、かつEcoRI制限酵素認識配列ならびにコザック配列を持つように、またJ−rxba(配列番号:18)は後方プライマーで抗ガングリオシドGM3ヒト抗体J鎖遺伝子の3’末端にハイブリダイズし、XbaI制限酵素認識配列を持つようにそれぞれ設計した。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
1mM MgSO
0.2mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
1ユニットのDNAポリメラーゼKOD−Plus−
(以上の成分はいずれも東洋紡社製)
5’末端側遺伝子断片、
3’末端側遺伝子断片、
10pmoleの合成オリゴヌクレオチドJ−feco、J−rxba
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて2分間
94℃/15秒間、60℃/30秒間、68℃/2分間のサイクルを30回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
増幅した遺伝子断片は、制限酵素EcoRI(宝酒造社製)および制限酵素XbaI(宝酒造社製)で消化した後に、QIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)を用いて精製し、pCOSII−Zeoの制限酵素EcoRIおよびXbaI切断部位に連結し、クローニングした。
本ベクターpCOSII−Zeoは、上述のpCHOIのDHFR遺伝子発現部位を除去し、Zeocin耐性遺伝子発現部位をクローニングしたベクターである。完成したプラスミドをpCOSII−Zeo/J chainと命名した。本プラスミドに含まれる抗ガングリオシドGM3ヒト抗体J鎖の塩基配列及びアミノ酸配列を配列番号:5および配列番号:6に示す。
1.5 動物細胞を用いた抗ガングリオシドGM3ヒト抗体の発現
CHO細胞(DG44株)を用いた安定発現細胞株の作製は次のようにして行った。Gene PulserII(BioRad社製)を用いたエレクトロポレーション法により遺伝子導入した。
J鎖を発現しない細胞株の遺伝子導入について以下に述べる。抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現ベクターpCXND3/L612IgM(25μg)とPBSに懸濁したCHO細胞(1×10細胞/ml)の0.75mlを混合したものを氷上で10分間冷却し、キュベットに移した後に1.5kV、25μFDの容量にてパルスを与えた。
室温にて10分間の回復期間の後、エレクトロポレーション処理された細胞を、HT supplement(Invitrogen社製)を1倍濃度で含むCHO−S−SFMII培地(Invitrogen社製)40mLに懸濁した。同様の培地で50倍希釈溶液を作製し、96ウェル培養用プレートに100μl/ウェルで分注した。COインキュベーター(5%CO)で24時間培養後、Geneticin(Invitrogen社製)を0.5mg/mLになるように添加して2週間培養した。
Geneticin耐性を示す形質転換細胞のコロニーが観察されたウェルの培養上清中のIgM量について参考例1.6に示す濃度定量法で測定した。抗ガングリオシドGM3ヒト抗体高発現細胞株を順次拡大培養し、抗ガングリオシドGM3ヒト抗体安定発現細胞株CA02、CA15、CA19、CA20、およびCA24を得た。
また、J鎖を発現する細胞株の遺伝子導入について以下に述べる。抗ガングリオシドGM3ヒト抗体発現ベクターpCXND3/L612IgM(25μg)およびJ鎖発現ベクターpCOSII−Zeo/J chain(20μg)とPBSに懸濁したCHO細胞(1×10細胞/ml)の0.75mlを混合したものを氷上で10分間冷却し、キュベットに移した後に1.5kV、25μFDの容量にてパルスを与えた。
室温にて10分間の回復期間の後、エレクトロポレーション処理された細胞を、HT supplement(Invitrogen社製)を1倍濃度で含むCHO−S−SFMII培地(Invitrogen社製)40mLに懸濁した。
同様の培地で50倍希釈溶液を作製し、96ウェル培養用プレートに100μl/ウェルで分注した。COインキュベーター(5%CO)で24時間培養後、0.5mg/mL濃度のGeneticin(Invitrogen社製)および0.6mg/mL濃度のZeocin(Invitrogen社製)を添加して2週間培養した。Geneticin、Zeocin耐性を示す形質転換細胞のコロニーが観察されたウェルの培養上清中のIgM量について参考例1.6に示す濃度定量法で測定した。抗ガングリオシドGM3ヒト抗体高発現細胞株を順次拡大培養し、抗ガングリオシドGM3ヒト抗体安定発現細胞株(CJ15、CJ25、CJ38、CJ45、CJ67)を得た。
1.6 培養上清中のIgM濃度の測定
培養上清中のIgM濃度の測定は以下のように行った。Anti−Human IgM(BIOSORCE社製)を1μg/mlになるようにCoating Buffer(0.1M NaHCO、0.02%NaN)で希釈し、96ウェルELISA用プレートに100μl/ウェルで加え、4℃で24時間以上反応させ、コーティングを行った。
さらに、Rinse Bufferで洗浄した後に、200μL/ウェルのDiluent Bufferを加え、室温で1時間以上反応させ、ブロッキングした。Rinse BufferおよびDiluent Bufferの組成はそれぞれ次のとおりである。
Rinse Buffer:
PBS(−)、
0.05% Tween20
Diluent Buffer:
50mM Tris、
1mM MgCl
0.15M NaCl、
0.05% Tween20、
0.02% NaN
1% BSA
その後、Diluent Bufferで適当に希釈した培養上清を100μL/ウェルで加え、室温で1時間反応させた。Rinse Bufferで洗浄した後に、Goat Anti−Human IgM、Alkaline Phosphatase conjugated(BIOSORCE社製)をDiluent Bufferで4000倍に希釈し、100μL/ウェルで加え、室温で1時間反応させた。最後にRinse Bufferで洗浄した後にアルカリフォスファターゼ基質(SIGMA社製)を加え、吸光光度計Benchmark Plus(BioRad社製)を用いて、測定波長405nm、対照波長655nmの吸光度を測定した。IgM濃度は抗ガングリオシドGM3ヒト抗体精製品(Hoonら、Cancer Research 1993;53:5244−5250)との比較で算出した。
各種抗ガングリオシドGM3ヒト抗体安定発現細胞株を75cm培養フフスコ内で初発細胞密度2x10cells/mLで培養し、培養上清中のIgM濃度を上記の方法で測定した。結果を表2に示す。IgM産生量は培養3日目で約20mg/L、培養7日目で約50mg/Lであり、単一細胞が産生する能力を示す産生能は5〜19pg/cell/dayであった。IgMはイムノグロブリンの中でも多量体を形成するために、組換え体は発現量が低く、大量に調製することが困難であるとされていたが、今回の結果より、CHO細胞において高い産生量の組換え型IgM発現細胞が作製できることが明らかになった。
Figure 2005035573
本発明により、低温下で高濃度のタンパク質を溶液中にて安定化することが可能となった。本発明によれば、IgMなどのタンパク質を有効成分とする医薬製剤を低温にて長期間安定に保存することが可能であるため、本発明は特にタンパク質製剤の調製に大きく貢献しうるものである。

Claims (4)

  1. タンパク質を低温で安定化する方法であって、タンパク質を含有する溶液にクエン酸緩衝液を添加する方法。
  2. タンパク質の安定化が低温沈殿の抑制によるものである、請求項1に記載の方法。
  3. タンパク質がIgMである、請求項1に記載の方法。
  4. タンパク質を含有する溶液のpHが5〜8である、請求項1に記載の方法。
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